未だに『ブラック・ジャック 許されざる者への挽歌』の話。

 プロローグのささやかなツボ。
 手術室に戻ったBJ@まっつは、ベンリー・キッチンジャー@りーしゃ、ペロリー・クリキントン@雛ちゃんたちがあーだこーだやっている後ろで、ひっそりセットごとはけていく。
 客席に背中を向けたまま、あのゴロゴロうるさいセットごと、下手に収納されるのよ。
 その背中が、ツボ。

 うおおお、白衣ーー! 白衣ーー!
 ちっちゃいーー!!(禁句!)


 で、オープニング。
 ミュージカル風というか、歌って踊って設定説明!

 楽しい。
 まっつ出てこないなあ、BJ踊らないんだなあ、とは思うけど。
 それでも、楽しい。

 最初一瞬だけ、大樹くんがセンターなのも、楽しい(笑)。……青年館では、彼のセンター時間が短縮されちゃった気がするんだが……DCではも少しセンターにいたよねえ?
 あとは学年順で、何故かゆめみさんがずーっといい位置にいる、不思議なダンスシーンなんだけどなー。主要キャラのひとりなのに、トラヴィス@ホタテは隅っこです。
 学年順じゃなく、主要度で立ち位置決めようよ……タカラヅカって(笑)。

 ここのあゆみちゃんの衣装がすごい。

 初日に見たとき「……ふんどし?」と思ったくらいだ。

 ロングのタイトスカートを穿いているんだけど、このスカートの、スリットがひどい。
 足の付け根まであるの。しかも、両側。
 スカートを穿いている、というより、カラダの前面とお尻側に、長い布を2枚垂らしているだけって感じ。
 だから、ふんどしみたいに思えた。

 めちゃくちゃセクシーな衣装だと思うし、あゆみさんの脚線美をこれでもかと強調する衣装だと思うけど……さすがにちょっと、やり過ぎな気もする(笑)。

 あと、せしこの白黒ワンピースが好き。
 カラダの凹凸が女性らしくきれいに見えるなあと。

 きゃびいの細さにびびる。脚、痩せすぎだろ……みやるりの脚を思い出した@全ツの女装。

 言葉遊びのような歌詞、正塚好きだよねー。
 BJを都合良く讃え、都合良く糺弾する人々のエゴが見える。

 初見では「長っ」と思ったプロローグ、観れば観るほど癖になる(笑)。

 無責任な群衆たちが行き交い、マントを羽織ったBJの影たちも、わざわざマントを脱いでスーツ姿になって群衆に交ざり、BJ@まっつ登場。

 いわゆる「BJ」な姿。
 黒スーツにマント風の黒コート、黒いリボンタイ。

 名曲「かわらぬ思い」を歌う。
 「はるか群衆をひとりあとにして」だから、群衆必須。

 まっつが、「かわらぬ思い」を歌う。それだけで、「勝った!」も同然。

 なにがどうじゃなく、もう「そういうことだろう」と思う(笑)。
 だからこそまっつで『BJ』という企画がスタートしたんだろうし。


 主題歌を歌ったあとは、そのまま芝居に入る。
 なんでコートまで装着してたかというと、旅支度だったらしい。

 場所はホテルらしい。
 りーしゃと雛ちゃんがぎゃーすか言うなか、我関知せずのBJ。
 無造作に腕時計を付けるBJが、イイです。そーゆー何気ない「男の日常仕草」が美しいです。
 リアルで、嘘がなくて、どきどきする。

 ところでプロローグからずっと、コロスたちがぎゃーぎゃー声を出すのでめんどくさい。
 大統領側近のりーしゃたちの心の声をコロスたちが高音で、BJの心の声を影たちが低音で、いちいち口に出す。
 初日は正直、うざかった。
 これ、いつまで続くの? まさか全編この調子じゃないでしょうね?

 幸い、某国にいたとき限定の演出だったけど。

 しかし、回を追うごとにこのコロスのみなさんがうまくなっていって、英語の発音はよくなっていくわ、声がぴたりと揃って聞き取りやすくなるわ、進化っぷりがすごかった(笑)。

 また、青年館版では影の声を出すタイミングが見直され、わかりやすくなっていた。
 DC版では影の声とBJ&トラヴィスの会話がかぶって、双方聞き取りづらいだけだった。

 DCだと、
「大統領警護官のトラヴィスです。大臣から、あなたの身辺警護を仰せつかりました」
 てなトラヴィスの台詞と同時に「♪大統領の 身辺警護」と影が歌っていた。
 トラヴィスの台詞も聞き取りにくいし、影の歌も聞こえにくい。
 めっちゃうざかった。「影、黙れ」と思った(笑)。

 それが青年館だと、

「大統領警護官のトラヴィスです」
「♪大統領の」
「大臣から、あなたの身辺警護を仰せつかりました」
「♪身辺警護」
 みたいな感じで、台詞の合間に歌が入るようになっていた。

 おかげで、

「先生は必ず私がお守りします」
「よく言うよ。大統領を守れなかったくせに」

 というトラヴィスとBJのやりとりで、青年館では笑いが起こっていた。

 DCではこの会話にも影の歌がかぶっていたので、BJたちがなにを話しているか、よく聞こえなかったの。
 何回もリピートしてたら聞き分けられるけど、1回じゃ無理。

 なんでトラヴィスがBJにくっついてくるのか、説明する大切な会話なのに、ろくに聞こえないとか、バカなんぢゃないのと思ったでゴンス。
 コロスに心の声を歌わせる、というアイディアに酔って、芝居の基本をおろそかにした結果だなあと。

 青年館では効果的に使われていた。よかった。


 ところでこのBJの影。
 固定ではなく、手の空いている男の子たちが交代で演じているんだけど、「男役全員」がやっているわけじゃない。
 学年順でもなく、やる子とやらない子の差は……輪郭?
 ぷくぷくちゃんにはやらせない、ってことかなあ。
 だって「BJ」の影だもんなあ。

 影役を固定しないことで、影くんたちもいろんな役で、それぞれ「声」を出すことが出来る。
 喋らずに踊るだけでは、寂しいし、せっかくの少人数公演で成長の機会を逃すことになるもんね。
 みんな自分の役が別にあるから、下級生ファンも二度おいしいんだと思う。

 てことで、大きな役の付いているともみんと咲ちゃんはここで影役卒業、あとは本役のみ。

 影のレギュラーメンバーっぽい、まなはる・レオくん・おーじ、真地くん。
 下手で1列に並んで歌い踊るところで、いつも必ずおーじくんの動きがズレているのが気になった。
 わざと、なんだよね? 4人の動きをぴったり揃えない、という振付なんだよね? だからおーじくんだけわざとチガウ動きなんだよね?

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