去る者と、残る者。@蘭寿とむラストデイ
2014年5月12日 タカラヅカ みつるに専科移動の話が出たのは、いつなんだろう。
……すみません、そんなことが気になりました。
『蘭寿とむラストデイ』でサヨナラショーを見て、らんとむのサヨナラショーであると同時に、みつるの花組サヨナラも兼ねているんだなと気がついたため。
ムラで前楽を観たとき、「ここでみつるなんだ!」と思った。「らんとむの昔なじみの親友」として登場するのが、次期トップのみりおでも、現3番手のだいもんでもなく、みつるであること。
そのときは、学年の違いと高学年トップの現実を考えた。
旅立つトップスターを単独で見送るスター下級生、というシチュエーションで、該当者がみつるしかいないということ。
この「昔なじみ」というのは、新公やバウを一緒に作り上げた、がんばった仲、というイメージだ。
89期のだいもんは、らんとむと同じ舞台に立っていないんだ、新公の。
バウだって、だいもんは下級生過ぎて台詞もろくにないその他大勢、もしくは怒濤の役替わりのなかの1パターンでかろうじて組んだ、とかで、らんとむの支えとして作品を作り上げた、というには弱い。
今の花組の「スター下級生」は89期のだいもん以下。82期のらんとむと新公の舞台に立った者はひとりもいない。
落下傘以外の就任の場合、組には「戦友」的なスター下級生がいる。
舞台はみんなで作るもの、役すらない下級生でも、ひとりずつがかけがえのないキラ星である、てのは前提だが、それにしたって主演クラスとモブでは背負う比重が違うだろう。
重い責任を負って共に戦った「スター」という宿命を持つ者……タカラヅカは路線スター同士の「絆」を特に重要視する。だからこそ、トップから2番手のバトンタッチが感動的だったりするわけで。
らんとむは花組育ちの花組トップスター。まったくもって花組らしい、花男。ことあるごとに「花組の」ということを押し出してきた。
だけど卒業する今、「花組の」下級生スターとの絆をクローズアップできない。
唯一、みつるがいるだけなんだ。
えりたんもみわっちもまっつもいない。新公という特別な時間を過ごしたスターが、いないんだ。
みつるに不足があるわけではなく、「昔なじみのスター」というポジションにみつるが登場し、「みつるだけしか残っていない」ことに、改めて気づいたんだ。
そっか、だいもんははじめてのムラ新公出演がまっつ主演のときだ。みわっちとすら、ムラ東宝通して一緒の舞台に立ってないんだ。それくらい、らんとむとは学年が離れているんだ……。
高学年トップの旅立ちは、これほど世代差が出るものなのか。落下傘なら仕方ないけれど、花組育ちのらんとむでさえ。
いい悪いではなく、その「現実」を、少し寂しく思った。
次は89期のみりおくんがトップになる。2番手以下の「スター」たちは89期以下の学年である。……この、世代差。
7年飛ぶってのは、中学1年生から幼稚園児にバトンタッチする、ってくらい、時代が飛んでるんだもんねえ。
年寄りのわたしは、時代の飛びっぷりにちょっとくらくらする。
月組のきりやんからまさおも、同じだけ飛んでいたが、きりやんトップ就任時から2番手として地均しされていたので、くらくら感はなかったな。……代わりに、通常の公演で2番手との格差を感じていたけれど。
らんとむさん、卒業が見えてから突然若い2番手が来たからなー……。
そんな現実を前にしみじみしていた、ムラ公演。
あれから2ヶ月近く経ち、みつるの専科異動も発表になった今、『オーシャンズ11』のラスティとして登場するみつるに、「昔なじみのスター」というだけでない意味を知り、腑に落ちる。
決まっていたことなんだなあ。
花組育ちの花男、「花組らしい」スターのひとりであるみつる。彼が花組のファンに晴れ姿を見せる、という意味もあるキャスティングだったんだなあ。
らんとむとみつるといえば、わたしにとっては『くらわんか』よりも『恋天狗』。だって『くらわんか』はみつる出演版観てないもの。(わたしにとっての貧ちゃんはまぁくんです)
らんとむとコンビで奮闘していた『恋天狗』。らんとむのうまさと、みつるのフレッシュな美貌が光っていたっけ。
みつるが専科に残ってくれることがうれしい。その美貌と芝居力を、リアルイケメンにしか見えないオフの姿も含め、この花園で発揮し続けてほしい。
うれしくて……うらやましくて、切ない。辞めずに、残ってくれることが。ほんと、うらやましいよ。
がんばってね、みつる。いろんな組でみつるを観られること、楽しみにしてる。
……すみません、そんなことが気になりました。
『蘭寿とむラストデイ』でサヨナラショーを見て、らんとむのサヨナラショーであると同時に、みつるの花組サヨナラも兼ねているんだなと気がついたため。
ムラで前楽を観たとき、「ここでみつるなんだ!」と思った。「らんとむの昔なじみの親友」として登場するのが、次期トップのみりおでも、現3番手のだいもんでもなく、みつるであること。
そのときは、学年の違いと高学年トップの現実を考えた。
旅立つトップスターを単独で見送るスター下級生、というシチュエーションで、該当者がみつるしかいないということ。
この「昔なじみ」というのは、新公やバウを一緒に作り上げた、がんばった仲、というイメージだ。
89期のだいもんは、らんとむと同じ舞台に立っていないんだ、新公の。
バウだって、だいもんは下級生過ぎて台詞もろくにないその他大勢、もしくは怒濤の役替わりのなかの1パターンでかろうじて組んだ、とかで、らんとむの支えとして作品を作り上げた、というには弱い。
今の花組の「スター下級生」は89期のだいもん以下。82期のらんとむと新公の舞台に立った者はひとりもいない。
落下傘以外の就任の場合、組には「戦友」的なスター下級生がいる。
舞台はみんなで作るもの、役すらない下級生でも、ひとりずつがかけがえのないキラ星である、てのは前提だが、それにしたって主演クラスとモブでは背負う比重が違うだろう。
重い責任を負って共に戦った「スター」という宿命を持つ者……タカラヅカは路線スター同士の「絆」を特に重要視する。だからこそ、トップから2番手のバトンタッチが感動的だったりするわけで。
らんとむは花組育ちの花組トップスター。まったくもって花組らしい、花男。ことあるごとに「花組の」ということを押し出してきた。
だけど卒業する今、「花組の」下級生スターとの絆をクローズアップできない。
唯一、みつるがいるだけなんだ。
えりたんもみわっちもまっつもいない。新公という特別な時間を過ごしたスターが、いないんだ。
みつるに不足があるわけではなく、「昔なじみのスター」というポジションにみつるが登場し、「みつるだけしか残っていない」ことに、改めて気づいたんだ。
そっか、だいもんははじめてのムラ新公出演がまっつ主演のときだ。みわっちとすら、ムラ東宝通して一緒の舞台に立ってないんだ。それくらい、らんとむとは学年が離れているんだ……。
高学年トップの旅立ちは、これほど世代差が出るものなのか。落下傘なら仕方ないけれど、花組育ちのらんとむでさえ。
いい悪いではなく、その「現実」を、少し寂しく思った。
次は89期のみりおくんがトップになる。2番手以下の「スター」たちは89期以下の学年である。……この、世代差。
7年飛ぶってのは、中学1年生から幼稚園児にバトンタッチする、ってくらい、時代が飛んでるんだもんねえ。
年寄りのわたしは、時代の飛びっぷりにちょっとくらくらする。
月組のきりやんからまさおも、同じだけ飛んでいたが、きりやんトップ就任時から2番手として地均しされていたので、くらくら感はなかったな。……代わりに、通常の公演で2番手との格差を感じていたけれど。
らんとむさん、卒業が見えてから突然若い2番手が来たからなー……。
そんな現実を前にしみじみしていた、ムラ公演。
あれから2ヶ月近く経ち、みつるの専科異動も発表になった今、『オーシャンズ11』のラスティとして登場するみつるに、「昔なじみのスター」というだけでない意味を知り、腑に落ちる。
決まっていたことなんだなあ。
花組育ちの花男、「花組らしい」スターのひとりであるみつる。彼が花組のファンに晴れ姿を見せる、という意味もあるキャスティングだったんだなあ。
らんとむとみつるといえば、わたしにとっては『くらわんか』よりも『恋天狗』。だって『くらわんか』はみつる出演版観てないもの。(わたしにとっての貧ちゃんはまぁくんです)
らんとむとコンビで奮闘していた『恋天狗』。らんとむのうまさと、みつるのフレッシュな美貌が光っていたっけ。
みつるが専科に残ってくれることがうれしい。その美貌と芝居力を、リアルイケメンにしか見えないオフの姿も含め、この花園で発揮し続けてほしい。
うれしくて……うらやましくて、切ない。辞めずに、残ってくれることが。ほんと、うらやましいよ。
がんばってね、みつる。いろんな組でみつるを観られること、楽しみにしてる。
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