ジゴロのいる、『メランコリック・ジゴロ』。@メランコリック・ジゴロ
2015年10月10日 タカラヅカ 宙組全国ツアー『メランコリック・ジゴロ』初日観劇。
……この同じ劇場で、同じ公演を観たなあ……。客席に、まっつがいたっけ。と、思わず遠い目をしてしまふ……。
なにはともあれ、『メラコリ』。好きな作品なので、いろんなキャストで観られるのがうれしいです。
宙組再演決定と知ったときから、わくわくした。まあその、ぶっちゃけ雪全ツと演目逆だろヲイ、とは思ったけどな……キャストの持ち味的に。
まぁくんはなんでもハマる人なんで『メランコリック・ジゴロ』でも『哀しみのコルドバ』でもいいんだけど、みりおんが致命的に「ドジっこ妹・天然アホの子キャラ」ではなく、どう考えても「大人の女・知性のある未亡人」の方が似合う。みりおんの場合、知性も理性も持ち合わせて見えるから、無垢とか天然ぶると「たくらんでる」みたいに見える恐れが……。
そして2番手マカゼ氏がもう。放っておいてもおっさん……もとい、大人に見えちゃう人だから、「チンピラの饒舌詐欺師」よりも、「ヒゲのダンディ、大人の男」の方がハマるのがわかりきってる。
3人中ふたりまでが柄違い……何故今の宙組で『メラコリ』?
とまあ、キャラが合わないからこそ、楽しみだった、ともいえる(笑)。
だって、観る前から想像つくより、わくわくするよね?
みりおんのフェリシアは苦手注意報出てるけど(わたしはみりおんのマリー@『うたかたの恋』がダメだった人だ)、マカゼのスタンが楽しみでならない。
あのマカゼが、口八丁の詐欺師! ドSキャラ! そして、女の子とラブラブいちゃいちゃ。
しかも、宙組2番手娘役といえばうらら様! おバカキャラのうらら様といちゃつくマカゼ!! なにソレ観たい!!
うらら様がタカラヅカ史上ランキング上位に入る奇声系バカうざキャラのティーナを演じるとか、想像もつかないけど、いつも憂いのある未亡人ばっか演じてるわけにはいかないんだから、ここらで一発殻を破っておバカキャラに徹するのもいいよな、と。
……いやまさか、うらら様がティーナじゃないとか、思わなかったんで。番手的に。
そりゃ、うらら様の外見でティーナやったらウザさが格段に跳ね上がり、大変なことになっていたかもしんないけど……いやそのティーナってかわいこちゃんだから許されるバカさで、「大人っぽい美人」だとおバカキャラというより、スタンの言う「かわいそうな子」がシャレにならない感じになる恐れがあるから……やっぱ無理か~~。
ティーナではなくルシルというのは、いい落としどころだなと。ヤクザの姐さんならうらら様の「大人っぽい美人」スキルを活かせる。外見だけでいうと、たぬき顔のかわいこちゃんだったいちかより、よっぽど合ってる。いちかは演技力で成立させちゃってたけど。
まあそんなこんなで、観る前から楽しみでした。
わたしは、初演は映像でしか知らないし、当時の花組はよく知らない。わたしが花組も毎公演観に行くようになったのは、ミユさん組替え後だから、『メラコリ』時は「縁があれば観に行く」程度だったのね。わたしが確実に観る、かつリピートする、のは雪組だけだった。他の組も観たいけど、今よりさらにびんぼーで無理だった。ミユさんが雪組から花組へ組替えになったため、彼目当てに花組も毎公演観るようになったのなー……。
『スパルタカス』も『心の旅路』も観てるのに、たまたま、特に理由はないまま、まさに「縁がなかった」としか言いようもなく、『メラコリ』は観ていない。
だからわたしの『メラコリ』のイメージはまとぶんの再演版。プレお披露目公演として、中日劇場でやったやつ。再々演の全国ツアー版じゃない。
それで今回の再々々演を観て、驚いたというか、ウケたことは。
主人公が、ジゴロだ。
タイトル通り、ジゴロの話だ~~! すごーい!
まとぶん時代は、ジゴロがひとりも出てこなかったもんな~~(笑)。
まぁ様の花男ぶりを再確認する。
以前友人たちと話したことがある。
各組男役のカラーというか、特徴について。
花男の特徴っつーか売りは、「複数の女を同時に愛せる」スキル常備。
愛する女はひとり。……それは本当、嘘偽りナシ。が、そのままで別の女を抱き寄せて問題なし。……という、スキル。
これを話していたとき、当時の路線花男をひとりずつ思い浮かべ、「確かに(笑)」とウケたもんだ。オサ様も、えりたんも、みわさんも、まっつも、誰も彼も、「女複数OK」だ。誠実にひとりを愛してる……ことと、別の女をはべらすことが相反しない。
それが、黒タキが制服であるところの「花男の色気」ってやつだろう。
そんな花組で孤軍奮闘していた、星男のまとぶさん。
星男のイメージは、「俺のオンナはただひとり」。
ヤンキーっちゅーか体育会系っちゅーか、ガチャガチャ頭悪く威勢をあげている男たち、悪ぶって見せようがどうしようが、惚れた女はひとりだけ、命懸けて守るぜ!! てな。複数の女をどうこうなんて、粋がる以外では考えたこともない。やんちゃだけど、根っこ単純ピュア。にじみ出る誠実さ。
花組になじむために、黒タキ着てオラオラがんばるまとぶさんは、多分基本部分が違ってた。
いくら黒タキ着ても、チャラぶってみても、違うんだよ。まとぶんってば泣けてくるほど星男、「俺のオンナはただひとり」オーラゆんゆん。やんちゃなこととジゴロなことは、まったく別。
まとぶんの演じるダニエルは、まったくもってジゴロじゃなかった。おいたをしたために年上の恋人に捨てられ、「ただの遊びさ、だって俺はジゴロだからな」と強がってみせる、純粋一途な大学生。本気で恋してたんだね、繊細ハートを守るために「ジゴロだから」と嘯いて。ただの小僧じゃ相手にしてもらえない、だから「ジゴロ」のふりをした。自分を守るための嘘。……切ないね。
……そこにいるのはメランコリック大学生。ジゴロなんてどこにもいなかった。
スタンはジゴロ仲間という設定だけど、女に食わしてもらっている描写なし、むしろ女の子(ティーナ)を養っている的言動、女性のことは騙してないし近づいてもいない、ターゲットは男ばかり、どうみてもただの詐欺師。
そんな「看板に偽りあり」な『メラコリ』しか観てないから。
まぁくんは、ちゃんとジゴロだ! ということに、感動した(笑)。
まぁくん、花男。女複数OKだ。清廉さと胡散臭さが自然に同居している。
……この同じ劇場で、同じ公演を観たなあ……。客席に、まっつがいたっけ。と、思わず遠い目をしてしまふ……。
なにはともあれ、『メラコリ』。好きな作品なので、いろんなキャストで観られるのがうれしいです。
宙組再演決定と知ったときから、わくわくした。まあその、ぶっちゃけ雪全ツと演目逆だろヲイ、とは思ったけどな……キャストの持ち味的に。
まぁくんはなんでもハマる人なんで『メランコリック・ジゴロ』でも『哀しみのコルドバ』でもいいんだけど、みりおんが致命的に「ドジっこ妹・天然アホの子キャラ」ではなく、どう考えても「大人の女・知性のある未亡人」の方が似合う。みりおんの場合、知性も理性も持ち合わせて見えるから、無垢とか天然ぶると「たくらんでる」みたいに見える恐れが……。
そして2番手マカゼ氏がもう。放っておいてもおっさん……もとい、大人に見えちゃう人だから、「チンピラの饒舌詐欺師」よりも、「ヒゲのダンディ、大人の男」の方がハマるのがわかりきってる。
3人中ふたりまでが柄違い……何故今の宙組で『メラコリ』?
とまあ、キャラが合わないからこそ、楽しみだった、ともいえる(笑)。
だって、観る前から想像つくより、わくわくするよね?
みりおんのフェリシアは苦手注意報出てるけど(わたしはみりおんのマリー@『うたかたの恋』がダメだった人だ)、マカゼのスタンが楽しみでならない。
あのマカゼが、口八丁の詐欺師! ドSキャラ! そして、女の子とラブラブいちゃいちゃ。
しかも、宙組2番手娘役といえばうらら様! おバカキャラのうらら様といちゃつくマカゼ!! なにソレ観たい!!
うらら様がタカラヅカ史上ランキング上位に入る奇声系バカうざキャラのティーナを演じるとか、想像もつかないけど、いつも憂いのある未亡人ばっか演じてるわけにはいかないんだから、ここらで一発殻を破っておバカキャラに徹するのもいいよな、と。
……いやまさか、うらら様がティーナじゃないとか、思わなかったんで。番手的に。
そりゃ、うらら様の外見でティーナやったらウザさが格段に跳ね上がり、大変なことになっていたかもしんないけど……いやそのティーナってかわいこちゃんだから許されるバカさで、「大人っぽい美人」だとおバカキャラというより、スタンの言う「かわいそうな子」がシャレにならない感じになる恐れがあるから……やっぱ無理か~~。
ティーナではなくルシルというのは、いい落としどころだなと。ヤクザの姐さんならうらら様の「大人っぽい美人」スキルを活かせる。外見だけでいうと、たぬき顔のかわいこちゃんだったいちかより、よっぽど合ってる。いちかは演技力で成立させちゃってたけど。
まあそんなこんなで、観る前から楽しみでした。
わたしは、初演は映像でしか知らないし、当時の花組はよく知らない。わたしが花組も毎公演観に行くようになったのは、ミユさん組替え後だから、『メラコリ』時は「縁があれば観に行く」程度だったのね。わたしが確実に観る、かつリピートする、のは雪組だけだった。他の組も観たいけど、今よりさらにびんぼーで無理だった。ミユさんが雪組から花組へ組替えになったため、彼目当てに花組も毎公演観るようになったのなー……。
『スパルタカス』も『心の旅路』も観てるのに、たまたま、特に理由はないまま、まさに「縁がなかった」としか言いようもなく、『メラコリ』は観ていない。
だからわたしの『メラコリ』のイメージはまとぶんの再演版。プレお披露目公演として、中日劇場でやったやつ。再々演の全国ツアー版じゃない。
それで今回の再々々演を観て、驚いたというか、ウケたことは。
主人公が、ジゴロだ。
タイトル通り、ジゴロの話だ~~! すごーい!
まとぶん時代は、ジゴロがひとりも出てこなかったもんな~~(笑)。
まぁ様の花男ぶりを再確認する。
以前友人たちと話したことがある。
各組男役のカラーというか、特徴について。
花男の特徴っつーか売りは、「複数の女を同時に愛せる」スキル常備。
愛する女はひとり。……それは本当、嘘偽りナシ。が、そのままで別の女を抱き寄せて問題なし。……という、スキル。
これを話していたとき、当時の路線花男をひとりずつ思い浮かべ、「確かに(笑)」とウケたもんだ。オサ様も、えりたんも、みわさんも、まっつも、誰も彼も、「女複数OK」だ。誠実にひとりを愛してる……ことと、別の女をはべらすことが相反しない。
それが、黒タキが制服であるところの「花男の色気」ってやつだろう。
そんな花組で孤軍奮闘していた、星男のまとぶさん。
星男のイメージは、「俺のオンナはただひとり」。
ヤンキーっちゅーか体育会系っちゅーか、ガチャガチャ頭悪く威勢をあげている男たち、悪ぶって見せようがどうしようが、惚れた女はひとりだけ、命懸けて守るぜ!! てな。複数の女をどうこうなんて、粋がる以外では考えたこともない。やんちゃだけど、根っこ単純ピュア。にじみ出る誠実さ。
花組になじむために、黒タキ着てオラオラがんばるまとぶさんは、多分基本部分が違ってた。
いくら黒タキ着ても、チャラぶってみても、違うんだよ。まとぶんってば泣けてくるほど星男、「俺のオンナはただひとり」オーラゆんゆん。やんちゃなこととジゴロなことは、まったく別。
まとぶんの演じるダニエルは、まったくもってジゴロじゃなかった。おいたをしたために年上の恋人に捨てられ、「ただの遊びさ、だって俺はジゴロだからな」と強がってみせる、純粋一途な大学生。本気で恋してたんだね、繊細ハートを守るために「ジゴロだから」と嘯いて。ただの小僧じゃ相手にしてもらえない、だから「ジゴロ」のふりをした。自分を守るための嘘。……切ないね。
……そこにいるのはメランコリック大学生。ジゴロなんてどこにもいなかった。
スタンはジゴロ仲間という設定だけど、女に食わしてもらっている描写なし、むしろ女の子(ティーナ)を養っている的言動、女性のことは騙してないし近づいてもいない、ターゲットは男ばかり、どうみてもただの詐欺師。
そんな「看板に偽りあり」な『メラコリ』しか観てないから。
まぁくんは、ちゃんとジゴロだ! ということに、感動した(笑)。
まぁくん、花男。女複数OKだ。清廉さと胡散臭さが自然に同居している。
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