内側にある棘。新人公演『新源氏物語』
2015年10月20日 タカラヅカ 花組新人公演『新源氏物語』感想。
まず、なにがなんでも、観たかったの。この新人公演。
演目が発表されたときから、まだ誰が新公主演するとか、なんもわかんないときから、ただひたすら願っていた。
カレーくんの光源氏が観たい。
美しかろう。
そりゃあもう、美しかろう。
今の花組で「源氏物語」やるなら、カレーくんの光源氏を見ずにどうする!! 彼が光源氏をやらずにどうする!!
……てなもんでな。
かなり前から、勝手に盛り上がってました。
そして、頭中将@マイティー!!
カレーくんとマイティーが親友役! しかも美しい平安モノで、「源氏物語」で!!
うっきゃ~~!!
見る見る、あたし絶対コレ見る~~!!
えー……。
これだけで舞い上がって、ヒロインが誰かも知りませんでした……。すまぬ……。
まず、歌は気になりませんでした。
カレーくんというと歌にびっくりするのがお約束なんだけど、気にならなかった。そりゃうまくはないんだけど、世界観を壊すほどじゃなかった。
わたしが彼のビジュアルにぼーっとなっていた、せいかもしれないが(笑)。
カレーくんの源氏には、より繊細さを感じたんだ。
不安定さかな。
彼が見ている世界は、どんな色に映っているんだろう。
そう思う。
出来事のひとつひとつに、人との言葉ややりとりに、ふるえている、感じがする。
ぶるぶる、という震えではなくて、水面が揺れるあの感じ? 波動? とても小さな、かすかな揺らめき。
世界……人であれ、出来事であれ……に触れるたび、水面が揺れる。波と言うにもささやかな、表面に揺らぎが起こる。
そんな青年。
だから彼の女性への接し方が、切なくてな。
藤壷@ひらめちゃんよりも、六条御息所@帆純くんと接しているときに強く感じた。
ああ、つらいな、って。
六条御息所への気持ち……というか、自分の内側に向かう棘のようなものが、六条と話すことで押されるっていうか、痛いよなー、そんなの。
藤壷とまともに接しているところがラブシーンしかろくにないもんで、そっちは必死さの方にベクトルが向いてて、棘と揺らめきは六条がわかりやすい。
カレーくんの芝居がうまいのかどうかは知らない。
芝居という、「肉体を使って表現する」技術自体は、ダンスほど鍛えられてはいないのだと思う。だから発声ひとつとっても、未成熟さを感じる。
技術が未成熟である分、テンション高い表現の方がボロが出やすい。大きく跳ね上がる感情を表現する方法として、声や肉体を制御することが、現時点では不得手なんだと思う。
だから、静かな芝居の方が、今あるモノで表現しやすいのではないかと思う。
トートも、そして光源氏も。
外側に跳ね上がるのではなく、今の輪郭の中だけで勝負する。
そして、そーゆー芝居をしているカレーくんは、わたしの琴線をくすぐる。
彼の輪郭に、勝手に好きなモノを投影して見ているのかもしれない。好みの姿をした人に、好みの内面を想像する。彼の芝居云々ではなくて。
そうだとしても、それをさせてくれるのが、カレーくんであり、カレーくんの芝居なんだ。
だから好きなのよ。
カレーくんの芝居。
主演だと彼をじっくり見られるからいいなあ。
本公演だと、彼以外の主要キャラを見ちゃうからね、どうしても。
まず、なにがなんでも、観たかったの。この新人公演。
演目が発表されたときから、まだ誰が新公主演するとか、なんもわかんないときから、ただひたすら願っていた。
カレーくんの光源氏が観たい。
美しかろう。
そりゃあもう、美しかろう。
今の花組で「源氏物語」やるなら、カレーくんの光源氏を見ずにどうする!! 彼が光源氏をやらずにどうする!!
……てなもんでな。
かなり前から、勝手に盛り上がってました。
そして、頭中将@マイティー!!
カレーくんとマイティーが親友役! しかも美しい平安モノで、「源氏物語」で!!
うっきゃ~~!!
見る見る、あたし絶対コレ見る~~!!
えー……。
これだけで舞い上がって、ヒロインが誰かも知りませんでした……。すまぬ……。
まず、歌は気になりませんでした。
カレーくんというと歌にびっくりするのがお約束なんだけど、気にならなかった。そりゃうまくはないんだけど、世界観を壊すほどじゃなかった。
わたしが彼のビジュアルにぼーっとなっていた、せいかもしれないが(笑)。
カレーくんの源氏には、より繊細さを感じたんだ。
不安定さかな。
彼が見ている世界は、どんな色に映っているんだろう。
そう思う。
出来事のひとつひとつに、人との言葉ややりとりに、ふるえている、感じがする。
ぶるぶる、という震えではなくて、水面が揺れるあの感じ? 波動? とても小さな、かすかな揺らめき。
世界……人であれ、出来事であれ……に触れるたび、水面が揺れる。波と言うにもささやかな、表面に揺らぎが起こる。
そんな青年。
だから彼の女性への接し方が、切なくてな。
藤壷@ひらめちゃんよりも、六条御息所@帆純くんと接しているときに強く感じた。
ああ、つらいな、って。
六条御息所への気持ち……というか、自分の内側に向かう棘のようなものが、六条と話すことで押されるっていうか、痛いよなー、そんなの。
藤壷とまともに接しているところがラブシーンしかろくにないもんで、そっちは必死さの方にベクトルが向いてて、棘と揺らめきは六条がわかりやすい。
カレーくんの芝居がうまいのかどうかは知らない。
芝居という、「肉体を使って表現する」技術自体は、ダンスほど鍛えられてはいないのだと思う。だから発声ひとつとっても、未成熟さを感じる。
技術が未成熟である分、テンション高い表現の方がボロが出やすい。大きく跳ね上がる感情を表現する方法として、声や肉体を制御することが、現時点では不得手なんだと思う。
だから、静かな芝居の方が、今あるモノで表現しやすいのではないかと思う。
トートも、そして光源氏も。
外側に跳ね上がるのではなく、今の輪郭の中だけで勝負する。
そして、そーゆー芝居をしているカレーくんは、わたしの琴線をくすぐる。
彼の輪郭に、勝手に好きなモノを投影して見ているのかもしれない。好みの姿をした人に、好みの内面を想像する。彼の芝居云々ではなくて。
そうだとしても、それをさせてくれるのが、カレーくんであり、カレーくんの芝居なんだ。
だから好きなのよ。
カレーくんの芝居。
主演だと彼をじっくり見られるからいいなあ。
本公演だと、彼以外の主要キャラを見ちゃうからね、どうしても。
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