未来への船出。@激情/Apasionado!!III
2016年3月19日 タカラヅカ 月組が、次の時代へと動き出している。
全国ツアー『激情』『Apasionado!!III』がスタートした。
主演として全国を回るのはたまきち。次期トップスター。現トップ娘役のちゃぴとコンビを組んで。
まさおの退団発表のあと、ちゃぴの発表もあるのかとおびえたけれど、ここまでなかったのだから続投、たまちゃぴコンビになるってことだろう。下級生すぎるたまきちを支えるには、ベテランの相手役が必要だものね。
たまきちの次期発表があってよかったと思う。
「アンタ誰?」「なんでトップでもなんでもない、ただの下級生が主演で全国を回るの?」の宙ぶらりん状態での全ツにならなくて。
全国ツアーでトップスターの代わりを務める男役スターは、次のトップスターである。……これが、美しいカタチだと思う。わたしだけでなく、劇団もそう思っているからこそ、全ツ前に発表したんだろう。
(だから、本来なら宙組まぁくんも次期発表したかったはずで、星組ベニーに至っては次期であるべきだったんだろう。……これらのことから、みっちゃんの星組トップ就任が、なにかしらイレギュラーな事態であったと推察される)
正しい、美しいカタチだとは思うが、心穏やかでもない。
あのカチャが、たまきちの下に甘んじている。
2009年の『エリザベート』で、新公主演さえしていない無名の下級生男役であったのに、縁もゆかりもない組に「特別出演」してタイトルロールのヒロイン役を本公演でシングルで演じた。トップスターより2番手より長身の男役が、わざわざヒロイン役。
舞台成果より育成ルールより優先すべき、なにかしらの事情があった、としか思えない珍妙さ。
夢華さんの研1ヒロインと並ぶ、タカラヅカ100年の黒歴史事項。
そこまでさせたカチャが、下級生の脇に回っている。
わたしがたまきちを個別認識したのが、その2009年の『エリザベート』の新人公演だったなあ。
あのときの本公演タイトルロール役者が、本公演でモブ、新公でようやくジュラだったたまきちの、脇を務めているのか。
その上。
エスカミリオ@暁くんだもん……。
初演で、宙組3番手ワタルのやった役。
つまり、この全ツの座組は、トップスターたまきち、2番手カチャ、3番手暁くん。
暁くんが名実伴ったスターならばともかく、まだやっと研4で、学年相応の実力しかなく、これまでにえんえん実力不問で大役を与え続けてきた「晩成予定(現時点ではあくまでも予定、予定は未定にして確定にあらず)の大器」が、ここですでに3番手、という現実は、なかなかにヘヴィだ。
エスカミリオがベビーフェイスの少年キャラだというならともかく、セクシーな大人の男、花形スターの役だ。
暁くんの持ち味でない役なのに、それでも番手計算のみで彼にやらせて、持ち味にない役をねじ伏せる技術も経験値もない現状を晒す結果になる、というのは当の暁くんのために心配った結果とも思えないあたりがさらに、わだかまりを作る。
ルール無視の超特急次期トップスターのたまきち、不可思議なエリザベートだったカチャ2番手、かつてのカチャのように特別扱い爆上げ中の暁くん3番手、って。
なんというか、すごいっす。
「タカラヅカ」の闇が集約されていそうで(笑)。
とまあ、人事面でのもやもやは、ヅカヲタである以上誰もが多かれ少なかれ抱いていると思う。
それくらい、月組はいびつなことになっている。
が、それとジェンヌさんたちは切り離して考える。
人事を行っているのは、渦中でゲームの駒のように動かされているジェンヌたちじゃない。
魅力のあるジェンヌたちを、どうしてもっとうまく売り出せないのか、プロデュースしないのか、ほんっとにもどかしい。
月組の集客の苦戦っぷりは、劇団のプロデュース失敗のあおりをモロにくらっている面が大きい。
2番手切りから夢華さん騒動などで低迷した雪組人気が、番手を明確にし組を安定させて各ジェンヌの実力と個性に合った役と作品をプロデュースすることで上向きになったように。
人事=劇団への不満、って、客足に響くんだよねえ。
どんな事情であれ、人事であれ、当のジェンヌたちは真摯に舞台を務めている。自分の役割を果たそうとしている。
順当昇格のはずなのに、波乱とか逆風とかという言葉を浮かべてしまう船出。
この状況での全ツ初日、たまきちはアナウンスでも挨拶でも、がんとして無冠のままだった。
「珠城りょう」としか紹介されず、「珠城りょう」としか名乗らない。
次期トップと発表済みであることには、一切触れない。
どんだけのプレッシャーだろうなと。
順当であるはず、歓喜とエールの空気に包まれるはずのトップ発表後の全ツ初主演で、初日の幕が無事に下りてなお緊張感のまとわりついた空気なんて。
この状況で、次の月組を背負って立つ覚悟を決めたたまきちと。
この状況で、たまきちを支えることを選んだカチャと。
この状況で、揺るがずにトップ娘役であり続けるちゃぴと。
どうか、彼らの新しい旅が、豊かで喜び多いものになりますように。
願ってやまない。
全国ツアー『激情』『Apasionado!!III』がスタートした。
主演として全国を回るのはたまきち。次期トップスター。現トップ娘役のちゃぴとコンビを組んで。
まさおの退団発表のあと、ちゃぴの発表もあるのかとおびえたけれど、ここまでなかったのだから続投、たまちゃぴコンビになるってことだろう。下級生すぎるたまきちを支えるには、ベテランの相手役が必要だものね。
たまきちの次期発表があってよかったと思う。
「アンタ誰?」「なんでトップでもなんでもない、ただの下級生が主演で全国を回るの?」の宙ぶらりん状態での全ツにならなくて。
全国ツアーでトップスターの代わりを務める男役スターは、次のトップスターである。……これが、美しいカタチだと思う。わたしだけでなく、劇団もそう思っているからこそ、全ツ前に発表したんだろう。
(だから、本来なら宙組まぁくんも次期発表したかったはずで、星組ベニーに至っては次期であるべきだったんだろう。……これらのことから、みっちゃんの星組トップ就任が、なにかしらイレギュラーな事態であったと推察される)
正しい、美しいカタチだとは思うが、心穏やかでもない。
あのカチャが、たまきちの下に甘んじている。
2009年の『エリザベート』で、新公主演さえしていない無名の下級生男役であったのに、縁もゆかりもない組に「特別出演」してタイトルロールのヒロイン役を本公演でシングルで演じた。トップスターより2番手より長身の男役が、わざわざヒロイン役。
舞台成果より育成ルールより優先すべき、なにかしらの事情があった、としか思えない珍妙さ。
夢華さんの研1ヒロインと並ぶ、タカラヅカ100年の黒歴史事項。
そこまでさせたカチャが、下級生の脇に回っている。
わたしがたまきちを個別認識したのが、その2009年の『エリザベート』の新人公演だったなあ。
あのときの本公演タイトルロール役者が、本公演でモブ、新公でようやくジュラだったたまきちの、脇を務めているのか。
その上。
エスカミリオ@暁くんだもん……。
初演で、宙組3番手ワタルのやった役。
つまり、この全ツの座組は、トップスターたまきち、2番手カチャ、3番手暁くん。
暁くんが名実伴ったスターならばともかく、まだやっと研4で、学年相応の実力しかなく、これまでにえんえん実力不問で大役を与え続けてきた「晩成予定(現時点ではあくまでも予定、予定は未定にして確定にあらず)の大器」が、ここですでに3番手、という現実は、なかなかにヘヴィだ。
エスカミリオがベビーフェイスの少年キャラだというならともかく、セクシーな大人の男、花形スターの役だ。
暁くんの持ち味でない役なのに、それでも番手計算のみで彼にやらせて、持ち味にない役をねじ伏せる技術も経験値もない現状を晒す結果になる、というのは当の暁くんのために心配った結果とも思えないあたりがさらに、わだかまりを作る。
ルール無視の超特急次期トップスターのたまきち、不可思議なエリザベートだったカチャ2番手、かつてのカチャのように特別扱い爆上げ中の暁くん3番手、って。
なんというか、すごいっす。
「タカラヅカ」の闇が集約されていそうで(笑)。
とまあ、人事面でのもやもやは、ヅカヲタである以上誰もが多かれ少なかれ抱いていると思う。
それくらい、月組はいびつなことになっている。
が、それとジェンヌさんたちは切り離して考える。
人事を行っているのは、渦中でゲームの駒のように動かされているジェンヌたちじゃない。
魅力のあるジェンヌたちを、どうしてもっとうまく売り出せないのか、プロデュースしないのか、ほんっとにもどかしい。
月組の集客の苦戦っぷりは、劇団のプロデュース失敗のあおりをモロにくらっている面が大きい。
2番手切りから夢華さん騒動などで低迷した雪組人気が、番手を明確にし組を安定させて各ジェンヌの実力と個性に合った役と作品をプロデュースすることで上向きになったように。
人事=劇団への不満、って、客足に響くんだよねえ。
どんな事情であれ、人事であれ、当のジェンヌたちは真摯に舞台を務めている。自分の役割を果たそうとしている。
順当昇格のはずなのに、波乱とか逆風とかという言葉を浮かべてしまう船出。
この状況での全ツ初日、たまきちはアナウンスでも挨拶でも、がんとして無冠のままだった。
「珠城りょう」としか紹介されず、「珠城りょう」としか名乗らない。
次期トップと発表済みであることには、一切触れない。
どんだけのプレッシャーだろうなと。
順当であるはず、歓喜とエールの空気に包まれるはずのトップ発表後の全ツ初主演で、初日の幕が無事に下りてなお緊張感のまとわりついた空気なんて。
この状況で、次の月組を背負って立つ覚悟を決めたたまきちと。
この状況で、たまきちを支えることを選んだカチャと。
この状況で、揺るがずにトップ娘役であり続けるちゃぴと。
どうか、彼らの新しい旅が、豊かで喜び多いものになりますように。
願ってやまない。
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