原作のお馴染みキャラに扮するって。@るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-
2016年4月17日 タカラヅカ 『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』のキャラについて、順番に思うところを語るシリーズ、これでラストかな~。
……けど、原作のお馴染みキャラたちって、こういうお祭り公演では特にやることがないというか、にぎやかしでしかないんだよな。
左之助@大ちゃんはまさにソレ。
剣心@ちぎくんの相方だから、原作では重要だけど、独立した短編では活躍しようがないってゆーか、「ただいるだけ」になっちゃうのなー。
敵対しているならまだしも、仲間キャラだとなー。
そういう意味で、斎藤@咲ちゃんと左之助は、「原作のキャラ再現」以外に仕事がなくて気の毒。
特に左之助は登場シーンが最大の見せ場で、それ以外はモブに近い扱いだもんなあ。まんべんなく登場して後半に銀橋ソロのある斎藤よりも、分が悪い。
でも、左之助が左之助らしく登場して、あとはなんとなく画面にいる、ってだけで十分いい仕事をしていると思う。原作度が上がるんだもん。
大ちゃんの大きさ、明るさがいい方向に作用した、まさに当たり役だよな。
初日はその自己紹介場面でハチマキが背中を隠してしまって、せっかくの「悪」の字が見えにくかったんだけど、次からはちゃんとハチマキまで気を遣って、背中がよく見えるように見得を切るようになって、「おお、改善されている……!」と感心したっけ。
左之助は少年マンガの宿命で、まだ10代の少年なんだよねえ。日本の少年マンガは無理矢理登場人物の年齢設定を子どもにするからな~。
なのに、安易な実写ドラマ化では、小学生を高校生に変更したり、高校生をアラサーの俳優に演じさせたりするんだもんなー。
左之助も、映画版では30代の俳優がやってたよな?
その点タカラジェンヌはフェアリーだから、年齢がなくてよりアニメ的だ。
ビジュアルを楽しめるだけでも素晴らしい。
ストーリーに関係あるけど、恵@せしこの物語上の扱いは、意外に軽かった気がする。
阿片「蜘蛛の巣」が原作以上にトンデモ兵器扱いになっていて、恵の立場がよりおかしくなったせい?
せしこはさすがの美貌で、原作再現度高い。ほんとに、これで声が良ければなあ。元男役のせしこの弱点は、最後まで「声」だったなあと。
蒼紫@れいことお庭番衆は、にぎやかしとしてほんといい仕事したなと。
れいこはこれからの人生で、「『るろうに剣心』の蒼紫役をやった」ってずっと残るんだわ。タカラジェンヌとしても、その後芸能活動を続けるにしろ。
それくらいインパクトの強い役とビジュアルだった。美形は正義。
わたしは般若@レオ様が好み過ぎて、れいこ見るよりレオ様見るのに必死だったかも。
はー、かっこいいわあ、レオ様……。隈取りメイクだろうとなんだろうと、顔立ちの美しさ半端ナイ。そしてあの動き、ポージング……かっこいいぃぃぃぃ!!
客席降りですぐそばに来てくれたときは、息が止まるかと……!
原作キャラの中で、かなり感心したのが弥彦@みちるちゃん。
すごいうまい!!
スカステで飽きるほど流れている赤べこの牛鍋宣伝では、少年にはまったく見えないし、いろんな意味で相当微妙なのに。
舞台の上ではすごくいい。
わたし、弥彦の銀橋で泣けるんですけど。
亡き父と母を語り、「強くなりたい」と拳を握る少年。そのプライドの高さと、切ない現実。
「畜生!」と罵るのは、くやしいのは、自分自身のふがいなさ。
わたし、悔し泣きする人って好きなの。
自分がそういうのと無縁だから、あこがれる。
くやしい、と思うのは、向上心があるから。高みを望み、至らなくて歯がみする。自分に対して怒りを持つ。
わたしならくやしがる以前に、望まない。最初からあきらめる。どうせわたしなんて、って、後ろ向きに。
失敗して悔しがれる人って、努力した人だけなのよ。なにもしなかったら、ダメでも悔しくなんかない。ふーん、で済む。わたしはいつもそう。がんばらないから、悔しくもない。そして、そんな自分に後ろめたさを感じている。いつも、いつも。
だから、悔し泣きする人が好き。
悔しいと思うくらい、泣くくらい、一生懸命な人。転ぶことを恐れずに、全力疾走出来る人。
弥彦は、そういう男の子。
苛立っているのは時代に、そして、そんな時代の中でなにも出来ずにいる自分に。
がんばれ男の子。己を律する強い気概は、いつかきっと君を強くする。
だから剣心は、クソ生意気なこの少年を、愛しくて仕方ない目で見るんだろう。
弥彦が棘だらけなのは、自分自身を赦してないからだ。居場所を与え、自分を磨く機会を与えれば、棘を収め、心根のまっすぐさをそのまま表す優しい少年になるはず。
みちるちゃんが、めちゃくちゃうまい。
少年の矜持、やせ我慢、生意気だったりおどけたりする様……わーん、この子かわいいわ、愛しいわ。
みちるちゃんって化けるタイプの役者なのね。素顔からかけ離れまくってる。
……でも、新公の薫役はそれほどよくもなかったような。お手本にしばられちゃうのかな。
二度目の銀橋、釈放された剣心を薫と一緒に迎えに来るところも好きよ。
泣いている薫の様子を、ゼスチャーで表すところ、うまくてかわいくて、大好き。
ただ、貸切とか千秋楽とか、お遊びでゼスチャーを大袈裟にするのは「チガウ」と思う。洟かんだりとか、それはやりすぎ。不要なことを「笑いを取るためだけに」「ウケ狙いのためだけに」やるのは、役者としてどうかと思う。滑稽だからと笑う観客はいるけど、わたしは不快感。
最初の方の芝居がよかったな。せっかくうまい子なのに、ああいうアドリブをするのは残念。
えーと、これで主立ったキャラ感想は書けたことになるかな。
……けど、原作のお馴染みキャラたちって、こういうお祭り公演では特にやることがないというか、にぎやかしでしかないんだよな。
左之助@大ちゃんはまさにソレ。
剣心@ちぎくんの相方だから、原作では重要だけど、独立した短編では活躍しようがないってゆーか、「ただいるだけ」になっちゃうのなー。
敵対しているならまだしも、仲間キャラだとなー。
そういう意味で、斎藤@咲ちゃんと左之助は、「原作のキャラ再現」以外に仕事がなくて気の毒。
特に左之助は登場シーンが最大の見せ場で、それ以外はモブに近い扱いだもんなあ。まんべんなく登場して後半に銀橋ソロのある斎藤よりも、分が悪い。
でも、左之助が左之助らしく登場して、あとはなんとなく画面にいる、ってだけで十分いい仕事をしていると思う。原作度が上がるんだもん。
大ちゃんの大きさ、明るさがいい方向に作用した、まさに当たり役だよな。
初日はその自己紹介場面でハチマキが背中を隠してしまって、せっかくの「悪」の字が見えにくかったんだけど、次からはちゃんとハチマキまで気を遣って、背中がよく見えるように見得を切るようになって、「おお、改善されている……!」と感心したっけ。
左之助は少年マンガの宿命で、まだ10代の少年なんだよねえ。日本の少年マンガは無理矢理登場人物の年齢設定を子どもにするからな~。
なのに、安易な実写ドラマ化では、小学生を高校生に変更したり、高校生をアラサーの俳優に演じさせたりするんだもんなー。
左之助も、映画版では30代の俳優がやってたよな?
その点タカラジェンヌはフェアリーだから、年齢がなくてよりアニメ的だ。
ビジュアルを楽しめるだけでも素晴らしい。
ストーリーに関係あるけど、恵@せしこの物語上の扱いは、意外に軽かった気がする。
阿片「蜘蛛の巣」が原作以上にトンデモ兵器扱いになっていて、恵の立場がよりおかしくなったせい?
せしこはさすがの美貌で、原作再現度高い。ほんとに、これで声が良ければなあ。元男役のせしこの弱点は、最後まで「声」だったなあと。
蒼紫@れいことお庭番衆は、にぎやかしとしてほんといい仕事したなと。
れいこはこれからの人生で、「『るろうに剣心』の蒼紫役をやった」ってずっと残るんだわ。タカラジェンヌとしても、その後芸能活動を続けるにしろ。
それくらいインパクトの強い役とビジュアルだった。美形は正義。
わたしは般若@レオ様が好み過ぎて、れいこ見るよりレオ様見るのに必死だったかも。
はー、かっこいいわあ、レオ様……。隈取りメイクだろうとなんだろうと、顔立ちの美しさ半端ナイ。そしてあの動き、ポージング……かっこいいぃぃぃぃ!!
客席降りですぐそばに来てくれたときは、息が止まるかと……!
原作キャラの中で、かなり感心したのが弥彦@みちるちゃん。
すごいうまい!!
スカステで飽きるほど流れている赤べこの牛鍋宣伝では、少年にはまったく見えないし、いろんな意味で相当微妙なのに。
舞台の上ではすごくいい。
わたし、弥彦の銀橋で泣けるんですけど。
亡き父と母を語り、「強くなりたい」と拳を握る少年。そのプライドの高さと、切ない現実。
「畜生!」と罵るのは、くやしいのは、自分自身のふがいなさ。
わたし、悔し泣きする人って好きなの。
自分がそういうのと無縁だから、あこがれる。
くやしい、と思うのは、向上心があるから。高みを望み、至らなくて歯がみする。自分に対して怒りを持つ。
わたしならくやしがる以前に、望まない。最初からあきらめる。どうせわたしなんて、って、後ろ向きに。
失敗して悔しがれる人って、努力した人だけなのよ。なにもしなかったら、ダメでも悔しくなんかない。ふーん、で済む。わたしはいつもそう。がんばらないから、悔しくもない。そして、そんな自分に後ろめたさを感じている。いつも、いつも。
だから、悔し泣きする人が好き。
悔しいと思うくらい、泣くくらい、一生懸命な人。転ぶことを恐れずに、全力疾走出来る人。
弥彦は、そういう男の子。
苛立っているのは時代に、そして、そんな時代の中でなにも出来ずにいる自分に。
がんばれ男の子。己を律する強い気概は、いつかきっと君を強くする。
だから剣心は、クソ生意気なこの少年を、愛しくて仕方ない目で見るんだろう。
弥彦が棘だらけなのは、自分自身を赦してないからだ。居場所を与え、自分を磨く機会を与えれば、棘を収め、心根のまっすぐさをそのまま表す優しい少年になるはず。
みちるちゃんが、めちゃくちゃうまい。
少年の矜持、やせ我慢、生意気だったりおどけたりする様……わーん、この子かわいいわ、愛しいわ。
みちるちゃんって化けるタイプの役者なのね。素顔からかけ離れまくってる。
……でも、新公の薫役はそれほどよくもなかったような。お手本にしばられちゃうのかな。
二度目の銀橋、釈放された剣心を薫と一緒に迎えに来るところも好きよ。
泣いている薫の様子を、ゼスチャーで表すところ、うまくてかわいくて、大好き。
ただ、貸切とか千秋楽とか、お遊びでゼスチャーを大袈裟にするのは「チガウ」と思う。洟かんだりとか、それはやりすぎ。不要なことを「笑いを取るためだけに」「ウケ狙いのためだけに」やるのは、役者としてどうかと思う。滑稽だからと笑う観客はいるけど、わたしは不快感。
最初の方の芝居がよかったな。せっかくうまい子なのに、ああいうアドリブをするのは残念。
えーと、これで主立ったキャラ感想は書けたことになるかな。
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