『Bow Singing Workshop~星~』感想つらつら、続き。曲ごとの感想メモ・その1はタイトル違うけど前日欄っす。


 「かわらぬ思い」を歌うさやかくん、トウコに似てる……。でもところどころるうくんにも見える。トウコとるうくんを足しっぱなしにした感じ?
 気持ちよさそうに歌ってる。


 夕陽くんの「退位の歌」がいい……! もともとの楽曲がいいんだけど、聴いていて泣ける。
 素直な歌声なんだけど、それ以上に「伝えたい」と切望していることがわかる。語りかけるような歌い方。
 大切に歌っているのがわかるんだな。


 天路くんは自信家? 自分に自信がないとこの選曲はないわー。
 「さあ行こう、マキシム」……えっと、『THE MERRY WIDOW』。彼はもう1曲も『WEST SIDE STORY』だったし、自信必要。
 前のめりなのはいいことだ。舞台人はそうでなきゃ。
 で。たしかにうまいんだけど、この曲が歌いこなせるほどうまいわけじゃない。けっこう聴いていていたたまれなさがあった。
 歌唱力以前に、やることが多すぎるんだよなあ。舞台経験が少ないと「やること」に振り回されてしまって、「歌」まで手が足りてない感じ。
 もっと経験を積めばよくなるんだと思う。2回目のほうがよかったもの。


 桃堂くん、せっかくの『THE SCARLET PIMPERNEL』の名曲「君はどこに」なのに、なんで英語?
 わたしに英語発音のうまいヘタはわからないんだけど、たとえ英語で完璧に歌えたとしても、タカラヅカでは日本語でどう表現して歌うかが求められるんだけどな。
 2幕では『銀ちゃんの恋』、こっちは歌以外に表現力・芝居力が必要な選曲。
 銀ちゃんのテーマ曲を歌うにはスター性と経験値が足りない感じ。でもチャレンジ精神はいい。
 2曲の選曲バランスはいいかなー。そして、どっちも身の丈より上をチョイスしてる。そうか、彼にとってこの歌バウは大いなるチャレンジの場なんだね。
 自分で目標決めて、達成するべく挑んでいる感じがいい。


 んでもって音咲いーちゃん、「ALL By Myself」……選曲いいなあ!! いーちゃんの魅力を最大限に打ち出してくる。
 2幕の『魔法にかけられて』の方がテクニカルでより野心的というか、「ここまでやれるんだぞ」と打ち出してきているんだとは思うけど、技術よりも魅力という点で、「ALL By Myself」に軍配を上げるわ。


 キサキちゃんは『レミゼ』から「夢やぶれて」。
 や、わたし、けっこう穿って観ていたの。
 トップ娘役就任発表済み、以来はじめて出演する公演。本人の気合いも大きいだろうな、でも、なまじ発表後だと目線がきびしくなって大変なんじゃないかな、いや、決まっちゃったんだからもうあきらめというか、観客も実力は不問にしてくれるっていうか、もう今さらどうしようもないんじゃない?的な?
 キサキちゃんというと、「きれいだけど、音痴」「きれいだけど、大根」という、タカラヅカのスターにとても多いタイプの美少女。
 天は二物を与えない、きれいな人は実力不足、実力派はビジュアル難。両方兼ね備えた人なんて、数十年に一度出るか出ないか? そして、そんな人がいたとしても、劇団が路線スターにするかどうかわかんないし、人気が出るかどうかもわからない。完璧な人に惹かれるとは限らないからなー。
 きれいな人が実力をつけてくれるのが、いちばん平和。ビジュアル残念さんが美形になるより、可能性がある。
 美貌は持って生まれるモノで、技術は努力で得ることが出来るからだ。例外はあるにしろ、概ねそれが常識で、だから劇団は「きれいだけどなにもできない」人をスターに抜擢し続けているんだ。
 キサキちゃんは抜擢された当初は思わず二度見するくらい大根だったけど、最近はよくなってきているし、歌だって改善されてきている。
 トップが決まって、まあアリだよねくらいの実力はあるんだし、なによりきれいだからもうそれでいいんじゃないかっていう……。
 あれ?

 歌、うまくなってる。

 えええ。なんか、思ってたよりぜんぜんうまい。
 たまたまかと思ったけど、2幕の『オペラ座の怪人』もふつうにきれいな歌声だった。

 そりゃ、このコンサートには真の歌ウマ娘役さんたちが出演しているので、彼女たちに比べれば不安定で余白がないんだけど、それにしたってちゃんと歌ってる。

 ごめん、キサキちゃん。わたし穿ってたわ。
 これだけ歌えればOK、ヒロインとして問題ない。
 次期トップ娘役、楽しみだよ。

 歌うだけでわりといっばいいっぱいな感じに見えたけど、今でコレなら大丈夫だよねー。1ヶ月歌い込む本公演ならきっと、もっとステキな歌声を聴かせてくれるはずだもの。


 続きは7月25日(月)欄予定。

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