おバカルドルフに萌える。@エリザベート
2016年8月2日 タカラヅカ 日々の流れは速い、あっちゅー間に役替わりの新バージョン日程になった。『エリザベート』Bパージョン、りくルド初日!!
ルドルフ@りくくんで、いちばん驚いたこと。
歌が、大丈夫だ!!
りくくんといえば音痴。歌の神様から愛されなかった美貌のダンサー、という「タカラヅカあるある」を体現するスターのひとり。
今回のルドルフ役替わりメンバーで、実力面でもっとも「だ、大丈夫か?」と不安視していたのが、彼。
『エリザベート』って歌ばっかのミュージカルだけよ、ルドルフって歌うんだよ、出番短いのにいろいろ歌うんだよ、誤魔化し効かないソロだの掛け合いだのがあるんだよ。
歌重要作品において、メインキャストに音痴さんがいると、集客に響く印象がある。いくら美しければ実力不問と言われるタカラヅカでも。3人のルドルフで、もっともチケットレートが低かったのがりくルドだった、とわたしは個人的に思っている。
わたしの周囲のヅカファンではないけれど「『エリザベート』なら観てみたい」という人たちが、「なんとか取れた」という日程がすべてりくルドだったとかなー。役替わりも、そもそも主演が誰かも知らない人たち……「いつでもいいから、とお願いしていて、取れたのがこの日」とか、「人づてにチケットあるよとお誘いを受けた、よくわかんないけど有名ミュージカルなんでしょ、母と観に行くことにした」的な、ゆるい流れ。
『エリザベート』自体チケ難当たり前、りくくん日程ももちろん入手困難ではあったけれど、ずんちゃんとあっきー日程はさらにチケ難な手応えだった。
まあなあ、音痴なルドルフはきついもんなあ、仕方ないよなあ、と。
でもわたしは、りくくんスキーなので。
歌がアレでも、りくくんのルドルフはうれしい。
そして、Cバージョンでのシュテファン@りくくんがイイ感じで、『王家に捧ぐ歌』のサウフェもそうだったけど、なんかわたし好みの芸風になってきてくれているので、期待大。好みのルドルフなんじゃないかなと。
キャラクタに関しては不安はナイ、問題は歌唱力……だったのに。
歌が、大丈夫だ!!(2回目)
その、「うまい」とも「うまくなった」とも、言わないし言えないけど。
危惧したほど壊滅的じゃない。
作品全体としてアリだと思えるくらい、大丈夫だった。
と、わたしは思った。
……贔屓目かな? 世間的にはどうだったんだろう。
とにかくわたしは、これくらい歌えれば大丈夫、物語を楽しむのに水を差されることはなかった。
そして、なんつってもダンスだ。
ルドルフというと、死の間際に黒天使たちに翻弄されるダンス場面がある。
ここがもう、美しくてな! ここが美しいと悲劇性上がっていいんだな、てなことを再確認する。
いやその、この場面ダンス以外が意外と難しいというか、上着はぎ取られて下半身ラインむき出しになるので、男役として無駄に難易度上がるのよ。大抵のみなさん、丸いお尻強調衣装+振付で、ダンス苦手な子だったりするとますます「ああ、女の子だもんねえ」と一瞬思っちゃったりする危険ナンバー。
りくくんちゃんと、夢を壊さずきれいだった! 踊れるっていいな!
そして、肝心のキャラクタは。
よっしゃ、バカ来たーー!!
最近のりくくんの芝居は好みだ。本人がナニを目指してどう芝居しているのかは知らないが、わたしの目には「愛すべきバカキャラ」に見える。
アホの子ではなく、バカ。
無害なゆるキャラではなく、能動的な分有害なイメージ。
本気で強いベクトルがある、しかしなんの役にも立たない、むしろ傍迷惑、というような。
愛すべきバカキャラ。
現実にいたらめんどくさいけど、フィクションの中ではひたすら愛しい。
りくルドは、繊細系爆弾バカに見えました。
脆弱な分傷つきやすくて、でもそれを表面的には認めてなくて強がっていて、でも意識下では自覚もあって、それゆえ暴力的なほど強く自分の欠点を他者へ転嫁して、とりあえず自意識を保っている系。
やだわー、こんな男(笑)。ただの暴力バカと違って「繊細系」ってのがタチ悪い。自称繊細系って、自分の痛みだとか弱さだとかには過剰反応するからなー。で、「繊細な自分が大切に扱われない」と、切れる。
ルドルフの破滅はまさにソレ。
「パパに理解されない」「正しく評価されない」ことに傷ついてる風なのが、もう……。
メンタル幼い。身体は大人なのに、わかりやすくバカでヘタレ。
そして、プチ革命失敗後は、精神崩壊方面へ流れる。うんうん、繊細くんはそうなるよねえ。
そして。
ええ、そして、素晴らしいのがエルマー@ずんちゃんとの関係性。
今回のバージョンのトピックスは、わたし的にはりくルドではなくて。
エルマーに知性がある!
ということ。
や、びっくりだ。知性派エルマーなんて!
エルマーって新公主演済み若手スターがやる役。若手のヒーロータイプがやるとハマるのね。グループのリーダーだから、「オレに付いてこい!」が自然に出来る人でないと。いっそ脳筋タイプでも良い。知性担当はツェップスさんがいるから。
それが、ずんちゃんエルマーは、知性派リーダーだったの。
台詞も演出も同じなのに、知性が見える。
え、このエルマー賢い。なんかふつーに革命成功しそう。
賢いエルマーと、おバカルドルフ。
なにソレ、滾る!!
でもってエルマーさん、ふつうに真面目で誠実そうなの。賢いからって、ずるくないの。
アホな王子様相手に、誠実につきあってるの。「このアホを利用してやろう」とか思ってないの。本気でルドルフと手を取り合って、未来を築こうとしている。
まあ、あのヘタレ皇太子で革命出来るとか思っちゃうあたり、ほんとの賢さはないのかもしんないけど、今ある選択肢で最善を選んだら「ヘタレを王にする」しかなかったのかも、とも思う。
ルドルフはトートなんぞに頼らず、エルマーを信じていれば良かったんだよ……って、そのエルマーもトートに踊らされていたひとりだから、無理か……。
ところで、ルドルフを観て、歌大丈夫、と胸をなで下ろしたりくくん。なんだよ、これくらいには歌えるんじゃん! と、見直したのに。
何故だ。
パレードの階段降りソロでは、いつもの潔い音痴ぶりでした。
なーぜーだー(笑)。
ルドルフ@りくくんで、いちばん驚いたこと。
歌が、大丈夫だ!!
りくくんといえば音痴。歌の神様から愛されなかった美貌のダンサー、という「タカラヅカあるある」を体現するスターのひとり。
今回のルドルフ役替わりメンバーで、実力面でもっとも「だ、大丈夫か?」と不安視していたのが、彼。
『エリザベート』って歌ばっかのミュージカルだけよ、ルドルフって歌うんだよ、出番短いのにいろいろ歌うんだよ、誤魔化し効かないソロだの掛け合いだのがあるんだよ。
歌重要作品において、メインキャストに音痴さんがいると、集客に響く印象がある。いくら美しければ実力不問と言われるタカラヅカでも。3人のルドルフで、もっともチケットレートが低かったのがりくルドだった、とわたしは個人的に思っている。
わたしの周囲のヅカファンではないけれど「『エリザベート』なら観てみたい」という人たちが、「なんとか取れた」という日程がすべてりくルドだったとかなー。役替わりも、そもそも主演が誰かも知らない人たち……「いつでもいいから、とお願いしていて、取れたのがこの日」とか、「人づてにチケットあるよとお誘いを受けた、よくわかんないけど有名ミュージカルなんでしょ、母と観に行くことにした」的な、ゆるい流れ。
『エリザベート』自体チケ難当たり前、りくくん日程ももちろん入手困難ではあったけれど、ずんちゃんとあっきー日程はさらにチケ難な手応えだった。
まあなあ、音痴なルドルフはきついもんなあ、仕方ないよなあ、と。
でもわたしは、りくくんスキーなので。
歌がアレでも、りくくんのルドルフはうれしい。
そして、Cバージョンでのシュテファン@りくくんがイイ感じで、『王家に捧ぐ歌』のサウフェもそうだったけど、なんかわたし好みの芸風になってきてくれているので、期待大。好みのルドルフなんじゃないかなと。
キャラクタに関しては不安はナイ、問題は歌唱力……だったのに。
歌が、大丈夫だ!!(2回目)
その、「うまい」とも「うまくなった」とも、言わないし言えないけど。
危惧したほど壊滅的じゃない。
作品全体としてアリだと思えるくらい、大丈夫だった。
と、わたしは思った。
……贔屓目かな? 世間的にはどうだったんだろう。
とにかくわたしは、これくらい歌えれば大丈夫、物語を楽しむのに水を差されることはなかった。
そして、なんつってもダンスだ。
ルドルフというと、死の間際に黒天使たちに翻弄されるダンス場面がある。
ここがもう、美しくてな! ここが美しいと悲劇性上がっていいんだな、てなことを再確認する。
いやその、この場面ダンス以外が意外と難しいというか、上着はぎ取られて下半身ラインむき出しになるので、男役として無駄に難易度上がるのよ。大抵のみなさん、丸いお尻強調衣装+振付で、ダンス苦手な子だったりするとますます「ああ、女の子だもんねえ」と一瞬思っちゃったりする危険ナンバー。
りくくんちゃんと、夢を壊さずきれいだった! 踊れるっていいな!
そして、肝心のキャラクタは。
よっしゃ、バカ来たーー!!
最近のりくくんの芝居は好みだ。本人がナニを目指してどう芝居しているのかは知らないが、わたしの目には「愛すべきバカキャラ」に見える。
アホの子ではなく、バカ。
無害なゆるキャラではなく、能動的な分有害なイメージ。
本気で強いベクトルがある、しかしなんの役にも立たない、むしろ傍迷惑、というような。
愛すべきバカキャラ。
現実にいたらめんどくさいけど、フィクションの中ではひたすら愛しい。
りくルドは、繊細系爆弾バカに見えました。
脆弱な分傷つきやすくて、でもそれを表面的には認めてなくて強がっていて、でも意識下では自覚もあって、それゆえ暴力的なほど強く自分の欠点を他者へ転嫁して、とりあえず自意識を保っている系。
やだわー、こんな男(笑)。ただの暴力バカと違って「繊細系」ってのがタチ悪い。自称繊細系って、自分の痛みだとか弱さだとかには過剰反応するからなー。で、「繊細な自分が大切に扱われない」と、切れる。
ルドルフの破滅はまさにソレ。
「パパに理解されない」「正しく評価されない」ことに傷ついてる風なのが、もう……。
メンタル幼い。身体は大人なのに、わかりやすくバカでヘタレ。
そして、プチ革命失敗後は、精神崩壊方面へ流れる。うんうん、繊細くんはそうなるよねえ。
そして。
ええ、そして、素晴らしいのがエルマー@ずんちゃんとの関係性。
今回のバージョンのトピックスは、わたし的にはりくルドではなくて。
エルマーに知性がある!
ということ。
や、びっくりだ。知性派エルマーなんて!
エルマーって新公主演済み若手スターがやる役。若手のヒーロータイプがやるとハマるのね。グループのリーダーだから、「オレに付いてこい!」が自然に出来る人でないと。いっそ脳筋タイプでも良い。知性担当はツェップスさんがいるから。
それが、ずんちゃんエルマーは、知性派リーダーだったの。
台詞も演出も同じなのに、知性が見える。
え、このエルマー賢い。なんかふつーに革命成功しそう。
賢いエルマーと、おバカルドルフ。
なにソレ、滾る!!
でもってエルマーさん、ふつうに真面目で誠実そうなの。賢いからって、ずるくないの。
アホな王子様相手に、誠実につきあってるの。「このアホを利用してやろう」とか思ってないの。本気でルドルフと手を取り合って、未来を築こうとしている。
まあ、あのヘタレ皇太子で革命出来るとか思っちゃうあたり、ほんとの賢さはないのかもしんないけど、今ある選択肢で最善を選んだら「ヘタレを王にする」しかなかったのかも、とも思う。
ルドルフはトートなんぞに頼らず、エルマーを信じていれば良かったんだよ……って、そのエルマーもトートに踊らされていたひとりだから、無理か……。
ところで、ルドルフを観て、歌大丈夫、と胸をなで下ろしたりくくん。なんだよ、これくらいには歌えるんじゃん! と、見直したのに。
何故だ。
パレードの階段降りソロでは、いつもの潔い音痴ぶりでした。
なーぜーだー(笑)。
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