そしてやってきました、宙組『エリザベート』お楽しみのAバージョン、あっきールドルフ!
 や、単に「ルドルフ」にいちばん合うのはあっきーでしょ? ロイヤルな持ち味というか、美形で大人で品があって、ルドルフかフランツが似合う人だよね。
 だからいちばん楽しみにしてた。

 役替わりは、エルマー@りく、シュテファン@ずん。

 わたしの周囲限定かもしれんが、このバージョンがいちばん人気というか、チケ難度合いが強かった印象。ずん・りく・あきだと、いちばん人気あるのがあっきー、というイメージ。ずんちゃん押され出したの最近だし、露出が上がれば人気も出るので今後はわかんないけど、『エリザベート』前売り段階では。

 さて、その「最後のお楽しみ」的なバージョンにて。

 まさかの萌えの嵐がやってきた!

 萌えた。
 めちゃくちゃ萌えた。
 自分でもまったく予想しないところに。

 シュテファン×エルマー。

 カップリング来ました、萌え神様降臨しましたっ。思わず公演二次を書いてしまうくらい萌えた(笑)。

 いやはや。
 りくくん、やばいわ。

 どの役をやってももれなくバカに見える素敵芸風。でも、そのバカっぷりにバリエーションがあって、バカスキーのわたしからすれば「なにやってもオイシイ」という奇跡の人。
 そして、エルマーのバカさ加減は好みど真ん中。よくぞこんなバカを演じてくれました……っ。

 って、こんだけバカバカ書いてると、怒られそうだが。わたしの語彙力の問題で、きっと他に彼の魅力を表現する言葉はあるのだと思う。
 ただわたしは手っ取り早くこの単語を使う。

 りくエルマーは、バカだった。

 それも、最悪なタイプのバカ。
 なにかあるとすぐ暴力に訴える系。そんなことをしてどうなるのかなんになるのかは考えない、ただ、なにかあれば即暴力。
 たぶん、すぐに武力蜂起を訴えてるんだと思う。オーストリアむかつく→暴動起こしてやる、エリザベートむかつく→暗殺してやる、など、とても短絡。

 すぐに爆発するタイプは、ある意味組織のリーダーに向いている。より過激な言動をする者は、注目を集めやすいからね。組織の成功や存続度合いとはまた別。とりあえず過激!ってのは、時代の華。

 りくくんエルマーのバカっぷり、許容量極少ゆえにすぐいっぱいになって爆発する感じがたまらん。
 いつも苛立って、満ち足りてなくて、怒っていて。
 ひとりで怒るだけでなく、他人を巻き込んで不幸にする、それを当たり前と思っている傲慢さと真の愚かさがたまらん。

 エルマーから発散される「不幸の香り」が素晴らしすぎる。

 時代もエリザベートも関係ないわ、きっとこの男はいつの時代どこの世界に生まれたってきっと、不幸だわ。他者に対して怒り続け、不満だけを抱き続け、やすらぐことなく地団駄を踏み続けるんだわ。
 萌える。

 そんな欠落した男、愚かで哀れで、愛しすぎる。

 だってエルマーさん、美形じゃないですか。
 まずその容姿だけで人生勝ったようなもん。
 しかも家柄もいいとかいうし。
 いくらでも、楽に生きられるはずなのよ。たぶん、怒るのをやめるだけで、幸福になれるのよ。
 なのに、それが出来ない。

 魂の欠落を、熱く滾る激しさを、制御出来ないまま喘いでいる。
 そのさまがなんとも切なく、愛おしい。

 いやあ、このテのバカは大好物です。ほんっと萌えます。滾ります。
 私怨と義憤を混同していて、自己正当化に余念ない、実は小心っぽいところも萌えます。
 ちょっと卑屈に見える感じが、正当化し切れてない不器用さというか、ほんとのとこ自分でも気づいてるんだよね、気づきたくないからそこまで頑なに怒りに転嫁しているんだよね? と思わせてくれて、滾ります。
 絶妙バランス!

 このテのバカは大抵自滅する。天才でもない限り、「気に入らない→暴れる」なんて論理で生きて、文明社会で通用するはずがない。一時華々しくても、すぐに瓦解する。
 だから、エルマーの組織が長続きしたのは、優秀な副官がいたためだ。

 シュテファン@ずんちゃんは、まさしく切れ者副官!
 バカなリーダーの手綱を取り、自滅しないように支える。

 なにコレ素晴らしい。
 アニメみたいなキャラ配置。
 戦隊モノのレッドの横にはブルー必須。

 エルマーを演じたときもそうだったけど、ずんちゃんには知性がある。彼の持ち味なんだね。
 リーダーだと賢く頼り甲斐がある。そして副官だと賢さにクールさが加わるんだ!

 熱血バカリーダーとクール知性派副官!
 やだ大好物!

 賢いシュテファンには、エルマーのやばさがわかっている。わかっていてなお、彼を自由に暴走させ、後ろから支えている。

 ここに、聡い大人の男、ツェップス@りんきらが加わるのよ? ツェップスはエルマーのバカさに危惧を抱きつつも、シュテファンとの関係性も含めて許容している感じ。
 いっそシュテファンがリーダーの方が、革命成功しそうじゃね? そう思いつつも、口に出さない。

 そしてシュテファンは、ツェップスがそう考えていることもわかっていて、あえて解説はしない。

 このバランス。神か。

 いやあ、めっちゃ萌えました。
 りくくんへの愛しさが渦巻き、ずんちゃんへのときめきが止まりません(笑)。

 そっかー、りくくん右かぁ。でもってずんちゃん左かぁ。今まで考えたことなかったしなあ。って、中の人の話ではなく、あくまでも役の話です。
 頭の中を、シュテファン×エルマーと、とりあえずオブザーバー決め込んでいるツェップス、そして、三角関係? 誘惑者? 謎の意図で絡んでくるもうひとりの同志……トートを交えた物語がだだだーっと出来上がりました。あ、シュテはもちろんエルマーに手ぇ出してます、not プラトニック。
 破滅に向かって歩く彼らの愛憎の軌跡。
 でもってジュラはもちろん、なーんにも気づいてません。テーブルの下でシュテとエルマーがこっそりエロいスキンシップしてても、ジュラはまったく気づかずごはん食べてる。気の毒なツェップスは見て見ぬふり。ある意味ジュラ最強(笑)。

 そんなこんな。
 はー、萌えをありがとう『エリザベート』。

コメント

日記内を検索