そして、残された者。@金色の砂漠
2016年12月13日 タカラヅカ 『金色の砂漠』のジャー@キキくんが好きです。
ドラマチックな物語のエキセントリックな人々の中、ただひとりまともで湖のような静かな青年。
いい人、という設定の役を、ほんとうにただ「いい人」に、違えることなく形作っていることを、愛しく思う。
ギィ@みりおくんとの双子設定は、正直どうかと思うんだけど……まあ、たぶん、双子でも育った環境の差で似ても似つかなくなるもんだしな。
環境の差ってのはもちろん、彼らが付いた王女様の性格の差な。
ギィだって、ビルマーヤ@べーちゃん付きの奴隷だったら、あんな性格にはならなかっただろう(笑)。
ジャーはまともで、優しい。優しすぎるし、物わかりが良すぎる。嘘くさい。ご都合主義っぽい。作者の作為を感じる。作者が物語を転がすために、都合良く作って動かしているだけだろ、とも思う。作者の愛をいちばん感じない、他を全部設置したあとで齟齬を埋めるために作り出した、隙間家具みたいなキャラクタだと思う。
……けど、それでもなお、好きだな。いや、そういうところが萌えだと思うな。
主人公より脇に魅力を感じる性癖があるので(笑)。
ジャーの扱いの雑さにこそ、ときめく。
この役がご贔屓だったらわたし、萌え狂ってると思う。その昔、『天の鼓』の樹役(鼓よりも軽い命!)にときめきが止まらなかったように!
作者が愛してくれない分、わたしが愛するわ!的な、逆境ゆえに恋が花咲く感じ?
なんて冗談はさておき。
わたしの萌えツボに、「残された者」てのがある。
ドラマチックに傍迷惑に、生きるの死ぬのと大騒ぎする主人公たちの横で、ドラマからは取り残され、生き残ってしまう人。すべてを見ていたけれど、なにもできずにただそこにいることしか出来なかった人。
そういう人って、大抵やさしい、まともな人なのよ。そういう人に萌えるの。
大騒ぎして燃え尽きられる人はいいよ。ある意味楽だもの。
でも、それを見守っていた者は……そして、これからなおも、長い人生を、そのときの記憶やら後悔やら責任やらを背負って生きていかなければならない「ふつうの人」は、どんだけ大変よ?
現在に、そして、物語には書かれていない「未来」にも、切なくなるの。
『双頭の鷲』の感想でも書いたけど、わたしは「死にEND」は好きじゃない。死んで楽になるより、つらくても哀しくても、歯を食いしばって生きていく人が好き。
だから、「残された者」が好き。彼がどう生きるのか、思いを馳せるのが好き。
脇役体質、脇役萌えなんだと思うよ、根っからの。
華々しく散る人より、地味に生き延びる人が好きなんだもん。
ジャーの優しさが好き。
そして、ジャーの良さをわかっているビルマーヤが、彼と同じタイプであるゴラーズさん@タソを選ぶのがわかる。そうだろう、そうだろう。ゴラーズさんもほんと、脇役体質な人だもんねえ。
欲を言えば、ジャーにももう少し人間味というか、濁った部分・ものわかりのよすぎない部分が欲しかったけど……ここまで作者に都合良くせんでもええやん、と思うけど……とことんまで「きれい」にしたかったのかな、とも思う。
ジャーの持つ透明感が、この美しい物語の方向性を決めているのだから。
……彼がいなかったら、もっとドロドロが剥き出しになっていたと思うよ。ジャーは紗幕みたいなもん、きつすぎる色をふんわり淡くする。
ドラマチックな物語のエキセントリックな人々の中、ただひとりまともで湖のような静かな青年。
いい人、という設定の役を、ほんとうにただ「いい人」に、違えることなく形作っていることを、愛しく思う。
ギィ@みりおくんとの双子設定は、正直どうかと思うんだけど……まあ、たぶん、双子でも育った環境の差で似ても似つかなくなるもんだしな。
環境の差ってのはもちろん、彼らが付いた王女様の性格の差な。
ギィだって、ビルマーヤ@べーちゃん付きの奴隷だったら、あんな性格にはならなかっただろう(笑)。
ジャーはまともで、優しい。優しすぎるし、物わかりが良すぎる。嘘くさい。ご都合主義っぽい。作者の作為を感じる。作者が物語を転がすために、都合良く作って動かしているだけだろ、とも思う。作者の愛をいちばん感じない、他を全部設置したあとで齟齬を埋めるために作り出した、隙間家具みたいなキャラクタだと思う。
……けど、それでもなお、好きだな。いや、そういうところが萌えだと思うな。
主人公より脇に魅力を感じる性癖があるので(笑)。
ジャーの扱いの雑さにこそ、ときめく。
この役がご贔屓だったらわたし、萌え狂ってると思う。その昔、『天の鼓』の樹役(鼓よりも軽い命!)にときめきが止まらなかったように!
作者が愛してくれない分、わたしが愛するわ!的な、逆境ゆえに恋が花咲く感じ?
なんて冗談はさておき。
わたしの萌えツボに、「残された者」てのがある。
ドラマチックに傍迷惑に、生きるの死ぬのと大騒ぎする主人公たちの横で、ドラマからは取り残され、生き残ってしまう人。すべてを見ていたけれど、なにもできずにただそこにいることしか出来なかった人。
そういう人って、大抵やさしい、まともな人なのよ。そういう人に萌えるの。
大騒ぎして燃え尽きられる人はいいよ。ある意味楽だもの。
でも、それを見守っていた者は……そして、これからなおも、長い人生を、そのときの記憶やら後悔やら責任やらを背負って生きていかなければならない「ふつうの人」は、どんだけ大変よ?
現在に、そして、物語には書かれていない「未来」にも、切なくなるの。
『双頭の鷲』の感想でも書いたけど、わたしは「死にEND」は好きじゃない。死んで楽になるより、つらくても哀しくても、歯を食いしばって生きていく人が好き。
だから、「残された者」が好き。彼がどう生きるのか、思いを馳せるのが好き。
脇役体質、脇役萌えなんだと思うよ、根っからの。
華々しく散る人より、地味に生き延びる人が好きなんだもん。
ジャーの優しさが好き。
そして、ジャーの良さをわかっているビルマーヤが、彼と同じタイプであるゴラーズさん@タソを選ぶのがわかる。そうだろう、そうだろう。ゴラーズさんもほんと、脇役体質な人だもんねえ。
欲を言えば、ジャーにももう少し人間味というか、濁った部分・ものわかりのよすぎない部分が欲しかったけど……ここまで作者に都合良くせんでもええやん、と思うけど……とことんまで「きれい」にしたかったのかな、とも思う。
ジャーの持つ透明感が、この美しい物語の方向性を決めているのだから。
……彼がいなかったら、もっとドロドロが剥き出しになっていたと思うよ。ジャーは紗幕みたいなもん、きつすぎる色をふんわり淡くする。
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