「抽選結果のお知らせ」って、当落発表以外に、文章がチガウんですね!

 宝塚友の会ネットサービス。
 サイトからの抽選申し込みに対し、メールでその当落を教えてくれる便利モノ。
 しかし公演ごとの受付なのに、メールは申し込み回数分届くので、1公演4回分申し込むと、メールも4通届く。

 今日はトウコちゃんサヨナラ公演の、当選結果がわかる日。運命の日。

 携帯に、抽選結果のお知らせ[【抽というタイトルのメールが4通並んでいた。
 や、ただ受け取っただけだと全部表示されないのよ。タイトル途中まで、本文も途中まで。そこまでなら受信料無料。メールの内容を確かめてから、受信料払っててでも受け取るかどうか決めるのね。そーでもしないと迷惑メール多すぎるんだよ、SoftBank。

 つーことで、「受信」ボタンを押す前に確認できた内容は、

Title:抽選結果のお知らせ[【抽

緑野 こあら 様

宝塚友の会ネットサービスをご利用いただき、誠にありがとうございます。
お申し込みいただ


 肝心の当落が、わからない。
 どーせハズレなら、わざわざ受信料払って「残念ながら」を確認するのはシャクだ。最初にわかるよーに書いてくれればいいのに、と思う。や、受信料なんて金額にするのもアレなくらい些細な額だが、金額でなくて気分として。

 あーあ、と思いつつ、なんとなく次のメールも見てみた。同じく、受信前。

Title:抽選結果のお知らせ[【抽

緑野 こあら 様

宝塚友の会ネットサービスをご利用いただき、誠にありがとうございます。
以下のお申し込み


 あれ?

 ふたつを読み比べる。

 「お申し込みいただ」と「以下のお申し込み」って、文章ちがってるよ?!

 途端、心臓がばくばくする。
 これって……どっちかは「当たってる」ってことじゃないの?

 残りの2通も確認する。

 「お申し込みいただ」と「以下のお申し込み」になってる!!

 4通のうち、1通目と3通目が「お申し込みいただ」で、2通目と4通目が「以下のお申し込み」だ。

 えっとえっと、あたし入力の順番どーしてたっけ?
 入力したのは、楽・前楽・新公・初日だ。
 ずっと見守ってきた、特別な人、トウコちゃん。どーしてもどーしても最後を見たいと、祈りながら入力した。劇場には入れればそれでいいんだから、B席希望だ。

 メールが入力順に当たっているなら、楽と新公、前楽と初日というどちらかのカップリングで当たっている??

 そ、そんなことがあっていいの?

 心臓ばくばく、涙目になってきた。

 
 携帯で確認するのがこわくて、あわててPCを立ち上げ、友会サイトへ行った。
 Myページへログインし、当落結果を確認する。

 ネットサービス開始以来、「落選」と一言書かれて終わった公演だけが並んでいる、笑えるくじ運の無さ。
 その一番上に。

 当選(4件中2件当選しました。)の文字がっ!!

 やった、やっぱりそうなんだ、メールの文章の違いはそーゆーことなんだ。
 今までそんな違いがあるなんて知らなかった。だって一度も、当選しなかったから。

 マウスを握る手ががくがく震える。
 結果詳細をクリック。

 そして。

 ええ、そして。

 
 
 
 当たっていたのは、新公と初日でした。

 
 
 
 入力順とは関係なく、メールは届いた模様。

 …………トウコちゃんのサヨナラショーが観られる?! って、どきまぎしたあとなだけに、天高く舞い上がっただけに、墜落のショックは大きかったっす……。

 しばらくぼーっとして、あとになってなんか泣きたくなった。
 そーだよな、あたしのくじ運なんか、そんなもんだよなー。ははは。

 新公と初日が当たったことは、もちろんうれしいです。当たっただけ文句言うな、てなもんだろうけど。
 でもやっぱ、退団公演の楽と前楽は特別だから。落胆も大きいっす。

 
 じっくり眺めたところ、メールはタイトル欄からしてチガウわ。
 抽選結果のお知らせのあとのスペースだけでもわかる。
 あと、受信して全タイトルを見ると、当たりメールの最後には「・」がついてるわ。
 抽選結果のお知らせ[【抽選方式】宝塚歌劇星組公演/宝塚大劇場(兵庫県)]って。

 知らなかったなー。はじめて見たなー。ははは。

 あー……。
 泣きたい……。

 
 ついでに、携帯に届いていたモバタカの「オリジナル会員証を発行」とかゆーサービスに、登録してみました。
 なんかすげー厨臭いサービスやなあ、と思いつつ、ヘコんでいたので気分直しに。

 そもそもナニをするモノなのか、なんでそんなモノが必要なのか、携帯サイト上で「オリジナル会員証」とやらを確認できてナニがたのしいのか、さっぱりわからないまま、サイトの指示に従う。
 えー、組別に台紙選んで、画像を貼る? 画像ってナニ? うおっ、花組選んだら眩暈がするよーなショキピン台紙なんですけど、正気かこのデザイン。
 まあいいや、どーでも。名前? 本名でいいや、「こあらった・ぐりーん」で。(ソレのどこが本名?!)

 画像ってナニ、携帯写真を貼付してメール送れって? 今携帯に入っている写真って、ナニがあったっけ。

 今の携帯は、オサ様退団を機に買い直したもので、10ヶ月ほど使ってるのかな? 写真はすでに数百枚撮ってる……。
 自分でもどんな写真を持っているかおぼえていないので、ざーっと眺めてみる。眺めて……。

 猫の写真だらけだ。

 今年8月に、逝った猫の。

 まだ、元気だったころ。このあと数ヶ月で別れることになるなんて、夢にも思ってなかった頃の。
 余命を宣告された頃のもの。
 徐々に弱っていく姿。

 バカみたいに、撮り続けている。

 なにかに急かされてるみたいに、憑かれたみたいに、撮り続けている。

 大切な、家族の姿を。
 少しでも、留めておきたくて。

 
 撮るだけ撮って、見てなかった。
 見る勇気はなかった。

 お葬式をしたペット霊園の写真まである。
 抜けるような青い空。

 
 なんか、泣けてきた。
 泣いていいよな。うん、泣こう。

 
 なんかすごく時間かかって。
 結局写真を1枚選んだ。

 全開で笑っている、まっつ写真。
 もらいもので、解像度はたぶんすごく低い。もらったときから携帯画面の半分くらいの大きさしかなかった。

 かなしくて仕方ないときは、まっつまっつだ、そーだそーだ。
 なんかめずらしくまっつが大口開けて笑ってる。顔シワシワにして笑ってる、某舞台写真。
 これに決めた、これを送ろう、モバタカの「こあらった・ぐりーん」用会員証に。

 で。

 何度かエラーが出たあとに、よーやく「オリジナル会員証」とやらを確認できました。

 目に痛い、ショッキングピンクの台紙にわざとらしいキラキラ効果入れた、厨全開デザイン。
 そこに堂々と「氏名:こあらった・ぐりーん」と書かれ、中央にまっつの写真が……写真……が……。

 まっつ、小さっ!!

 写真スペースらしい空白の真ん中に、めちゃくちゃちっさく、まっつがいました。
 てゆーかコレじゃまっつだとわからん。顔はリアルごま粒サイズ。

 すげーまっつらしい!!(笑)

 なんかツボって、浮上した。

 愛は世界救う、ってことだな。うん。

 
 まっつまっつまっつ。
 順を追って書けば良かった。

 忙しさにかまけて整理するヒマもなくきちんとブログにUPすることもなく、本能のままに書きなぐっていたテキストも、モバイル用のミニパソコンの臨終と共に消失した。

 つーことでもう、「最初」の感想には戻れない。
 「最初」の感想を書き記すことなく、「次」の感想になってしまう。

 『夢の浮橋』のこと。

 初見ではとーぜん、主人公である匂宮@あさこを中心とした視界で観ていた。彼の物語として、観ていた。
 準主役である薫@きりやんは、よくわかんなかった。なんであんなにきれいじゃないんだろう、なんであんなに棒読みなんだろう、なんかくすんで見える、と思っていた。

 それが、だ。
 次に観たときは、薫の恐ろしさに、震撼していた。

 こわい。こわいんですけど、この人っ。

 罪と聖の物語であると同時に、狂と正の物語でもあるのか、これは?

 薫ってさ、アレ、狂ってるよね?

 正常の範囲には踏み止まっているけど。内側では、壊れてるよね、すでに。

 それを感じているからこそ、匂宮はなにかと薫を気にしているんだと思う。

 
 匂宮、薫、女一の宮の少年(少女)時代から、物語ははじまる。
 彼らの前に立つのは、光源氏@萬ケイ様。
 幼い彼らが愛してやまない偉大な人。

 されどその光る君はもう、この世の人ではない。
 心は壊れ、人形のような姿になっている。

 そして。

 己の罪ゆえに、愛ゆえに、壊れてしまった美しい人形は、ひとりの少年を選んで連れて行く。階段を、上っていく。
 「罪の子よ」……薫を。

 匂宮は、取り残される。
 彼も願ったのに。一緒に行きたいと。

 ……時は流れ、子どもたちは大人になる。
 罪に対しての聖として、無垢な輝きを放っていた子どもたち……少女・女一の宮の姿に、「大人」である女一の宮@あーちゃんの姿が二重写しになる。
「私たちも、罪を犯す年頃となりました」

 無垢だったものも、罪に汚れる。

 
 匂宮はずっと、取り残されたまま。
 薫に対抗し、薫を追いかけて、薫をかまって、現在に至るのに。
 薫は、ここにいない。
 宮中の宴に薫がいないと舞を止める匂宮は、たぶんそーやってずっと、薫を追い続けている。

 あの少年の日、階段を上がっていく薫を見送った……あのときのまま。

 幼なじみの3人。
 女一の宮を語り手に、匂宮を視点に物語は進み、薫はそれらの軸となる。
 匂宮は視点だから、物語という異世界を、観客であるわたしたちにつながなければならない。
 世界説明やらキャラクタ解説やらで、愛人ちゃんたちと愉快に歌い踊ったりして、まず彼は地ならしをする。
 「源氏物語」といったって、「宇治十帖」といったって、そんな特別なモノではなく、現代のわたしたちと変わらない世界なんだよ、と。だって主人公の匂宮は、こんなに「ふつう」の人だろう? と、見せつける。

 そこまではずっと、承前。
 物語がはじまるのは、薫が登場する瞬間からだ。

 紅葉の、暗い赤。
 乾いた血糊のような、禍々しい赤。

 その暗い情熱の中に、薫が立つ。

 薫は、今は亡き愛する人を想って歌う。彼の傍らには、大君の幻。

 えーっと、薫と大君ってべつに、両想いのラヴラヴ・カップルじゃなかったよね? たしか、振られてたよね?
 原作読んだのなんか大昔過ぎて忘却の彼方、しかも宇治まで行くともう飽きててトバしてたんでさっぱりわかんねえ(笑)。
 一度も愛されていない、つまりはいい思いもしていない、プラトニックというかストーカー的思い込みによる一方的な盛り上がりだよな?

 自分のものではなかった女、だからこそ彼の想い……歪みが、大きいのかもしれない。
 生身の女としての欠点だとか問題だとかは、実際につきあうから見えてくるもので、心だけで勝手に愛している分には最強、良いところしか見えない。
 存在しない幻の女じゃん、そんなの。
 バーチャル彼女じゃん。

 この世にないものを、ひとり愛し続ける薫。
 幻の女の袿を抱きしめて。

 壊れている。この男の心はどこか、この世とはべつのところにある。
 その姿は、冒頭の光源氏の姿にも似て。

 人形の、ように。

 その薫に、幻の女の代わりとして囲われた女、浮舟@しずく。
 今は亡き女の袿を羽織らされ、弾けもしない琴を与えられた女。

 匂宮は浮舟に興味を持つ。
 彼が知りたいのは薫だから。近づきたいのは薫だから。薫が大切に隠している女に、近づく。

 薫が狂気の世界にいるのに対し、匂宮はあまりにも真っ当で、ふつうの青年だ。
 だからこそなお、匂宮は薫に惹かれるのだろう。

 わたしたちの視点である匂宮には、わたしたちが理解しやすい「状況の変化」が起こる。
 兄・二の宮@あひの失脚だ。このことにより、匂宮が東宮候補になる。

 皇族と生まれた重責は兄が背負い、弟宮の気楽さで(それが処世術であったにしろ)粋な好男子として、自在に振る舞ってきたのに。まさかの展開。

 匂宮は、ただの軽薄お気楽トンボではない。女好きを装い、恵まれた才能を無駄に過ごしているのは、兄を思ってのことだろうさ。
 二の宮の背負ってきたモノの重さを知っているからこそ、彼の気持ちを知っているからこそ、あえて浮き名を流していた面もあるのだろうさ。
 資質がどうあれ、遊び人の弟より真面目な兄がこの国の王として相応しいのだと、内外に示すために。

 垣間見える、兄と弟の関係。
 凡才を努力で補おうとする兄と、兄を想うゆえに非才さを隠す弟。
 そんな弟に鬱屈したものを抱きつつ、その公正な人格から、なおも弟を愛している兄と。そんな兄だからこそ、愛している弟と。

 どれほど長い間、この兄弟は才能と立場の不相応さを誤魔化して生きてきたのだろう。
 ただ、愛ゆえに。

 二の宮から上宮太子の剣を渡された匂宮。上宮太子だよ、英雄だよ、改革者だよ、1万円札だよ。
 二の宮が人生を懸けて欲していたことを知っているのに……兄はそれを自ら手放すしかなかった、自分がそれを受け取ることになった、これは最悪の結末。

 二の宮と匂宮の関係は、どこか匂宮と薫の関係に似ていたかもしれない。

 匂宮がいるのは「こちら側」、わたしたちのいる側だ。
 現実、正気、常人の感覚、凡人の罪。
 わたしたちが理解できる範囲で彼はあがき、悩む。

 それが、ここではじめて彼は「日常」から外へ出て行く。
 彼にとっての「世界」とは貴族社会、宮中のみだ。そこから出るということは、「現実」の外へ足を踏み入れるということ。

 小宰相の君@あいあいにいざなわれ、彼は聖と闇が混ざり合う傀儡たちの祭りに参加する。
 純から濁へ、正気から狂気へ。

 渡ってはいけない川を渡る。
 見てはならないものを見る。

 あの少年の日、彼は置き去りにされた。
 光る君に手を引かれ、薫は階段を上っていった。

 あの階段の先にあったものを……匂宮は、垣間見る。

 
 続く。
 花組大劇場公演『太王四神記』発売日です。

 ヅカにハマって以来10数年、ずーっと梅田に並びに行っていたんで、贔屓組の発売日に家にいるなんて、変な感じ。
 もちろん、パソコンの前に坐り、片手にマウス、片手に携帯でチケ取り参戦しました。
 千秋楽とか初日とか新公とか、高望みはしてません。
 今まで梅田に並んで取れていた席、平日昼間のタケノコ席が欲しいのよー。
 だから入力するのはなんでもないふつーの平日、つながれ!と祈りを込めてクリック。
 チケぴにわりとサクッとつながり、奥へ入れたときは、まだSS席があった。
 大劇場公演のSSの取り扱いがあるのは、今回がはじめてよね? 今までSSは一般発売無しの謎の席種だったよね?
 とりあえずSS1枚入力。購入画面へ。

 提示された席は、1階7列目21番だった。

 ……すすすすみません、びびって「戻る」を押しちゃいました。

 7列目21番って、SSとはいっても、今までS席だったとこじゃん。
 でもって、隣はS席、後ろもS席という、SSの最果て位置じゃん。
 今現在7500円の席に、11000円払うの?!

 びんぼー人のびんぼー根性ゆえ、とても購入できませんでした……。
 これが6列目21番なら買えたかなー……現在10000円の席なら、11000円でもあきらめもつくってゆーか。

 あわててSで入力してみたけど、もう18列とかしかなかったし、他日もすげー後方しか出てこなかった。あ、それでも2階席は出なかったな。

 結局、1枚も買えませんでした。うわあああん、まっつ~~!!
 端っこでもイイから、前で観たいのよおおお。
 どーせ何回も観るんだから、どーせいつも2階の隅っこなんだから、1回くらいは前で観たいっす。

 さあこれから、チケット探しの長い旅がはじまるのだわー(笑)。

 
「買えなかったんなら、ちょうどいい、観るのやめれば」
 と、弟。

 今わたしは、弟からWiiを買えと催促されているのだ。
 とゆーのも、Wiiソフト『街へいこうよ どうぶつの森』のために。

 Wii版の『どうぶつの森』新作は、ニンテンドーDSの『おいでよ どうぶつの森』の続編と言うより、キューブ版『どうぶつの森』の続編だった。
 プレイヤー個人で「ひとつの村」を所有するのではなく、「ひとつの村」の中に何人ものプレイヤーがいる。
 わたしも弟もキューブ版からのプレイヤーだが、DS版に慣れてしまった今は、もうキューブ版には戻れない。

 ひとり暮らしの快適さを知った今、不自由な共同生活なんかできるかぁ~~!!

 とゆー感じです。

 携帯電話の便利さを知ってしまった今、家族で1台の固定電話生活には戻れないってこってす。

 DSは携帯機だから、ひとり1台基本。しかしWiiは家庭用据え置き機だから、「1家庭に1台」がふつー。
 我が家にも1台しかない。

 がっ。
 『街へいこうよ どうぶつの森』で「自分ひとりの村」を持ちたかったら、Wii本体と、ソフト1枚が新たに必要なのです。

 両方で25000円ほど。

 我が家のWiiは弟の持ち物だし、『街森』ソフトも弟のモノなので、わたしは彼の村に間借りしている状態。

「魚を寄贈しに行ったら、なに渡しても『すでにこあらったさんから寄贈済』って言われたっ、このヲタク、何時間やってんだ?!」
「そっちこそなんできのこの家具ひとりで全部拾っちゃうのよ?! あたしにも譲ってよ!」
「たぬきちの店行ったら、みんなsold-outになっててヘコんだ」
「早くプレイヤー変わってよ、たぬきちの店が閉まっちゃうでしょー、売りたいモノがあるのにっ」

 ……このままだと、いい大人がマジで姉弟ゲンカに発展しそうです……。

「早くWii本体買えば? タカラヅカやめればいつでも買えるだろ」

 トド様DS1回より安いんだけどな……DS行ったあとだから、言っても仕方ない……(笑)。
 今のわたしに、余分ににまんごせんえんあれば、まっつのため……いやその、花組公演のために全部ぱーーっと使いますとも、ええ。

 しかしこのまま、弟の村に居候するのも居心地が悪い……どーしたもんか。

 
 と思いつつ、溜まった日にちのブログをちんたら更新していたところ。

 愛用のミニパソが、臨終した。

 オーマイガッ。
 再インストールし直そうとどーしよーと、起動しないっ。
 今年の中日劇場で床に落っことしてATOKが死んで以来、だましだまし使ってきた半死状態のPCだったんだが……ついに。

 贔屓公演を目前に、なんでこんなことになってんだ??

 てゆーか、ミニパソ死んだら、泣きながら書きなぐった、渾身の『夢の浮橋』感想がっ!! アレ、もっぺん書くの?! つか、書けるの?!

 
 かみさま。
 おかねください。
 『ファンタスティック・トークショー「カラマーゾフの兄弟」』、最後は「歌唱披露」です。公演の曲を、一足先に聴けちゃうわけですねっ。
 

 最初に登場するのは、もちろんドミートリー@水しぇん!

 はい、背景スクリーンが真っ赤になりました。

 来ました、アニメソング!!
 サイトーくんですから! アニメでとーぜん、燃えてとーぜん!(笑)

 サイトーくん的にこの作品のテーマは「衝動」だそーです。だもんでドミートリーも「衝動♪衝動♪」と歌ってました……たしか。あんまし歌詞がよく聴き取れないんだが。

 続いてイワン@ゆみこ……と、カテリーナ@さゆちゃんのラヴソング。
 ふたりの声はきれいで、さわやかにしあわせな歌声なんだが。

 朗読がキャラひとりずつの「見せ場」であり「個性披露」であっただけに、歌もそれぞれのキャラクタ・ソングだと思ったわけよ、わたしは勝手に。アニメやゲームのキャラCDが発売になる、あのノリで。
 だから「これぞイワン!」な彼個人のためのテーマソングを聴けると思っていたから、ちょっと拍子抜け。
 女の子とラヴラヴ・デュエットだと、イワンというキャラクタが伝わりにくい……。ふつーに、タカラヅカ的二枚目に収まってしまうというか。

 大変なのは、グルーシェニカ@となみちゃんのソロ。
 なんかものすげー高音。てゆーか声、出てない……。が、がんばれー。
 しかしほんと華やかに美しい人だなー。素顔で私服で歌っているのに、なんの問題もないぞ。
 
 次に登場したのが、たしかハマコ。
 ここまでキャラソングが続いたんだから、ハマコもそうだと思うじゃん。
 明るいというか、愉快な曲調……おちゃらけているフョードルの歌ってことかなあ、と思ったら。
 なんか、チガウ?
 そこへコマ登場。同じ曲を続けて歌う。さらにひろみ登場。こちらも同じ曲。
 ハマコのソロパートはほんのわずかで、結局3人のコーラスに。
 しかも歌っているのが、「だいしんもんかん、だいしんもんかん♪」って……えええ、この愉快なマーチがあの「大審問官」なんですかっ?!

 フョードルたちには固有の歌はないのかな。それで別の人がコーラスすることになっている曲を、とりあえず3人で歌った、とか?
 いやあ、ハマコが2役で(フョードル役とは別に)「大審問官」やってくれるのはぜんぜんかまわないんですが……。
 フョードル、アリョーシャ、スメルジャコフ、だと思って聴いている身には、この展開は衝撃でした(笑)。

 終演後、「あの『だいしんもんかんっ』の歌のとこはきっと、舞台後ろに大審問官がいて歌ったりなんだりしていて、その前方のテーブル席でイワンとアリョーシャが話してるんだよ、きっと」と同行のゆみこファンに言ったら、「そんなの見たくない」と言われました。
 「大審問官」はイワン・パートの話だからなー。ドミートリー@水先輩なんか、絶対さくっととばして読んでない部分だろーしなー(笑)。

 「だいしんもんかんっ♪」の衝撃さめやらぬうちに、再度水しぇん登場、青春がどーたらこーたら歌っていたような……そしてとにゃみとのデュエットで完。

 歌い終わった後も舞台は完全な暗転はせず、ふたりがキメを解いたけど素にも戻れない、どーしたもんかなー、と半端な感じでいつまでも立っていたことが、印象深いっす(笑)。
 照明がちゃんとついて、司会者が出てきて、よーやく素に戻ってた。仕切りが悪いと大変だな(笑)。

 
 いやはや、すげーたのしかったっす。
 このイベントが発表になったときは、実は水しぇんたちよりヨシマサ目当てだったりしたんだが(笑)、こんなに本気な内容だとは思ってなかった。
 トップスター様たちのイベントは、今までもこれからも、多々あるだろうから、それより普段あまり表に出てこない演出家に興味があったの、わたし的には。
 水しぇんとサイトーくんが出演する、以外はほんとナニも考えていなかった。や、友人のゆみこファンたちが色めき立っていたから、ゆみこも出ることはわかっていたが。(それにしても、相変わらずわたしの周りにはゆみこファンしかいないっす。水ファンはいずこに?!)

 あとになって、ポスターメンバー全員出演って、こりゃマジですごいお得だなと思った。
 これだけの面子のトークなんて……!

 斎藤孝先生は大変ユニークで、彼の講義はたのしかった。それはたしか。
 『カラマーゾフの兄弟』朗読も、立ったり坐ったりもわたしは苦にならなかったし。(妊婦さんにアレはどーかと思ったが……大学で講義してるわけじゃないのになー)
 孝せんせのキャラは愉快です、ほんと。
 しかし、ソレでほとんどの時間を費やし、結局のところ公演の話もヨシマサの話もほとんど聞けなかったのは残念っす。

 今回のトークショーに参加するにあたって、「サイトーくんの萌えがどこにあるのかを推理する」という命題があったんだが、そんなとこにたどりつけないくらい、サイトーくんの出番はなかった。舞台にはいるけど、喋らせてもらえない。
 原作未読の出演者たちに、ポスター撮影時にキャラクタになりきるための台詞をそれぞれ与えたそうだが、となみ、さゆ、コマぐらいしか話題に出なかったし。
 司会者、ソコでつっこめよ、全員の台詞を聞かせてくれよ!と、じれじれ。どんな台詞をイメージしたかで、サイトーくんの萌えどころがわかったかもしんないのにー。
 あ、わかった台詞は、パクちゃんのとなみ茶報告で既知のグルーシェニカ「やめてよ、私そんな女じゃない」……って、そーいやこのポスター撮り時のヨシマサ台詞の話振ったのとなみだっけ? となみちゃんこの話題気に入ってる?(笑)
 んで、カテリーナ「あなたには私がいなければダメなの! ダメなの! ダメなの!!」、アリョーシャ「神よ、お救い下さい」だっけ。微妙にチガウかも?
 ひとりずつになにかしら言って、あのドラマティックなポスターが出来上がったなら、ますます知りたいわー。

 午後7時開始で9時終演、途中休憩有りの2部構成って、マジ本気のイベント。抽選会が1部2部とそれぞれあり、そこでもちょっと時間を費やしていたので、実際は1時間半程度のイベントだったわけだが。(賞品は出演者のサインとか、公演チケットとか。孝せんせ著作とか。……もちろんナニも当たらず・笑)
 歌唱披露もそりゃうれしかったけど、やっぱいちばんの収穫は原作台詞朗読ですわ。
 トップスターだけでなく、副組長ハマコや、下級生のコマ、さゆまで実際に聴けたことは、ものすごい貴重な体験だ。

 すっごいたのしかった。
 「声に出して読む『カラマーゾフの兄弟』」、すっかり時間が押して、巻き巻き進行、わざわざ立って孝せんせの次に朗読していたわたしたち、坐ったまま孝せんせと一緒に朗読するだけになる。
 ……それでも、「時間がない」とわかるなりやり方をぱきっと変えた孝せんせの切り替えの速さはすごいなと。ほんとにソレで時間内にほぼ収めたもんなー。

 『ファンタスティック・トークショー「カラマーゾフの兄弟」』、巻き進行になったあとのジェンヌの朗読は、孝せんせのツッコミや解説が少なくて寂しいです。

 つーことで、次はスメルジャコフ@ひろみ。台詞はよりによって、

「もしもあなたが、どうもお見受けしたところ……」

 からはじまる、「何故よりによってコレ?!」という台詞なんだが(笑)、ネタバレ的にはやさしくないが、スメルジャコフというキャラクタを表現するには、これ以上ない台詞だったと思う。

 と、いうのも。

 ひろみ、すげえ。

 慇懃さとその奥の狂気、悪意……何層にも展開する感情。この複雑さが見えるキャラクタ、すげえ魅力的。
 この男をもっと知りたいと思う。
 ひろみちゃんがこのキャラクタをどう演じるのか、知りたいと思う。見たいと思う。

 すごくすごく魅力的に……的確に演じていたと思う。……が。

 噛みまくっていた。

 センスはあっても、技術は低い……。新公『エリザベート』を思い出したよ……ルキーニ、すごくよかったけど、健闘していたけど、噛みまくったり台詞忘れて棒立ちしたり、自爆していたね……。

 あちゃーなとこも含め(笑)、わくわくする子だ、スメルジャコフ@ひろみ。

 
 そして、最初に“声に出して読む「カラマーゾフの兄弟」登場人物台詞集”を見たときから、いちばんのお楽しみだったのが、トリを飾るヒロイン・グルーシェニカ@となみちゃんとカテリーナ@さゆちゃんの会話。
 時間がなくて巻き進行、になったとき、「ええっ、最後のとなみ&さゆの会話は絶対やってよおっ?!」ともっとも危惧したくらい、楽しみだったってば。

 なにしろ、彼女たちのキーワードは「虎同士の戦い」ですから。
 美しい女性ふたりの、罵り合いです、戦いです。原作1巻の最後の方、グルーシェニカ初登場にしてものすげーインパクトの台詞の応酬。

カテリーナ 「出てって!淫売」
グルーシェニカ 「ええ、淫売でもなんでも結構よ。でもそういうあなただって、生娘のくせに、お金目当てで若い男の家に、闇にまぎれて忍んでったじゃないですか。ご自分の美しさをエサにね」


 スミレコード的にどうなんですか?な単語を使って、なりふりかまわず火花を散らす美女ふたり。
 これは見たいだろう、絶対!! ふつーに舞台の上で、ヅカメイクしてドレス着てやりあうんじゃないのよ? 素顔の、ナマの姿でやるのよ?

 いやあ……素晴らしかった。

 となみ姫は、迫力の赤いワンピース姿。グルーシェニカのイメージにも合う、いかにも大人の「高嶺の花」、半端な男じゃ声もかけられないよーな美女っぷり。
 その美しい女が、声音に皮肉と侮蔑を込めて、世間知らずのお嬢様を手のひらで転がし、嘲笑するの!
 こわいっ!!(笑)

 対するさゆちゃんは……まず、衣装選びをまちがえていたと思う。近くで見ればかわいらしい服なのかもしれないが、遠い客席から見るとパーカー(普段着)を着ているように見えて、ひとり場違い。このへんは経験の差なんだろうな、舞台で栄える服、どんくさく見える服がわかっていない模様。
 また、その「娘役として清楚でかわいらしい服(なんだと思う、一見パーカーだが)」は、娘役・大月さゆには相応しいかもしれないけれど、カテリーナとしてはどうもイメージがちがった。他の人たちがみんな、役のイメージから遠くない服装をしていただけに、ここでもまた失敗なんじゃないかと……。

 問題は「朗読」であって、外見なんぞ関係ないかもしれないが。
 グルーシェニカの強烈さ、また、となみちゃんの圧倒的な華に太刀打ちするためには、外見も武器にするべきだったんじゃないかなと思った。
 てゆーかほんと、グルーシェニカ圧勝。原作がそうだから、それで正しいっちゃ正しいし、そもそも台詞の量からしてカテリーナは分が悪いんだが……さゆちゃん、大変だったなあ。

 他の人たちが単体での朗読だったのに、会話として掛け合いをしなければならないグルーシェニカとカテリーナは大変だったと思う。
 とくに、会話の主導権がグルーシェニカであり、合いの手を入れるだけになってしまったカテリーナは、ものすごく割を食った。
 つか、新公学年の子が、トップスターと掛け合いして、勝てるわけないやん……。さゆちゃん、ドンマイ。

 とまあ、あまりに実力差がどーんと出てしまい、びびった感はあったんだが、それにしてもたのしかった、「虎同士の戦い」。
 となみちゃん、かっこいー。

 
 でもって次が期待の「歌唱披露」ですよ、プログラムにもそう書いてあります……って、あれえ? プログラム的には第2部は「対談:『カラマーゾフの兄弟』の魅力に迫る」「歌唱披露:ミュージカル『カラマーゾフの兄弟』より」になってるんだけど、「対談」してたっけ……? 体操したり、朗読したりはしてたけどな?(笑)

 とにかく、孝せんせーも客席に着席してのお歌コーナーです。

 続く。
 さて、「声に出して読む『カラマーゾフの兄弟』」。
 『ファンタスティック・トークショー「カラマーゾフの兄弟」』、において、斎藤孝先生の指揮の下、客席も舞台もみんな原作の台詞を朗読させられるはめになったわけだが。

 ものごっつー「イイ声」でフョードル・パパの台詞をハマコ大先生が朗読したあとは、お待ちかね、主役のドミートリー@水先輩の出番です。

「なぜって、おれはカラマーゾフだからね」

 孝せんせが言うところの、ドミートリーの「キーワード」を含んだ台詞。

 かっ……かっこいい……!!

 それまでの、若干オネエ風味(笑)の水しぇんが、一気に「男役トップスター」になる。

 「声」が。
 舞台で聴く、「水夏希」の声なの。
 素顔なのに。
 素のままの姿で、一気に舞台上の顔になるの。

 うわーうわーうわー。

 見たかった。
 あたしコレ、見たかったっ。

 来て良かった。
 なんなのこのトークショー、たのしすぎるっ。

 素顔の水しぇんが、素顔のまま「男役」として空気を動かしてくれるの。
 一般人が到底見ることの出来ない、稽古場とかでなきゃありえない、ヅカメイクというファンタジーアイテム抜きでの、剥き出しの演技。

 そりゃただの「朗読」であって、実際に芝居をしているワケじゃないけれど。

 でも、ドミートリーとして語る彼は、「ちかちゃん」ではなく、「男役・水夏希」であり、彼が演じる「ドミートリー」という人物なのよ。

 フロックコートを意識したようなラインのジャケットに細身のパンツ、黒尽くめの姿にアクセントとしてでかいコサージュつけて、かっこいけけどとても謎なファッションをした水先輩が、そのうわーな姿ごとその場を別空間にする。

 原作の会話文の特徴のひとつに、( )による補足文挿入がある。
 「 」で括られた会話本文の中に( )で今語られている内容の補足・蛇足がぐだぐだ加えられているの。

 ドミートリーの台詞で言うと、

「昔、放蕩三昧の暮らしをして、どうしようもなく深い恥辱にまみれていたとき(おれに起こるのはそんなことぐらいさ)、おれはいつもケレースと人間をうたったこの詩を読んでいたんだ」

 の中の(おれに起こるのはそんなことぐらいさ)のことね。
 わたしは会話文中にそんな補足を入れるのはアンフェアだと思っているし、自分では絶対やりたくない。補足を入れた方がわかりやすくなるのはたしかだけど、人間の会話には実際( )なんてありえないじゃん? 会話のニュアンスを通常のテキストだけで伝えることにこだわりがあるので、こーゆー手法は小説における顔文字や絵文字と同じくらい好きじゃない。ずるい、と思う。
 どーしてもここでこのセルフツッコミを入れさせたいというなら、地の文に開いて、フェアなカタチで挿入するね、わたしなら。
 でもまあ、ドスエフスキー大先生のやることだから、わたしがどうこういってもはじまらない。

 この、現実の会話には存在しない( )を、水しぇんはとてもナチュラルに表現した。

「昔、放蕩三昧の暮らしをして、どうしようもなく深い恥辱にまみれていたとき……フッ……おれに起こるのはそんなことぐらいさ……、おれはいつもケレースと人間をうたったこの詩を読んでいたんだ」
 
 この、「フッ」ですよ、「フッ」。
 孝先生も絶賛していたけど。

 自嘲の溜息を入れることで、補足文で解説されていたドミートリーのセルフツッコミ、このときの心情を表現する( )を本文中に融合させたの!!

 この自嘲の「フッ」によって、ドミートリーの人となりがさらに明確に浮かび上がってきたわけよ。

 うわああん、水しぇんかっこいー。

 わくわくわくっ、このドミートリーに会いたい、早く会いたいっ。

 
 あー、ドミートリー@水しぇんでテンション上がりまくったわ。

 
 次は次男のイワン@ゆみこ。

「この生きたいっていう願望を……」

 前もって配られていた“声に出して読む「カラマーゾフの兄弟」登場人物台詞集”に目を通して、自分でも実際に朗読してみて、途中だけどまあ、原作も読んでいるところで、ゆみこの朗読する「イワン」は、少しイメージがちがった。

 わりとふつー、だな。
 と、思った。

 芝居の中でこの台詞を言うならこのテンションでいいんだろうけれど、今ここで、「そのキャラクタを代表する台詞」としてチョイスされたらしいキーワード的な原作台詞を朗読する場合、ちょっとぐらい大袈裟に表現してもいいんじゃないかな、と。
 2時間の芝居を通して表現するのではなく、今、この10行程度の台詞で「イワンってこんな人」ということをアピールするのに……なんかゆみこ、地味だ、と、思った。

 ゆみこはふつうに「長い作品の中の台詞のひとつ」として読んだんだろうなあ。
 「この台詞だけで、客席の人間すべてにオレを見せつけてやる!」ではなく。
 
 他の人たちがどこまでの意識で朗読をしていたかはわからないが、他のキャラたちの台詞はどれも強烈だったので(笑)、そこだけ抜き出されていても、キャラ紹介としてわかりやすいのね。イワンはその点割を食っているので……て、コレはのちの歌部分でも感じたんだが……「ふつう」っぽくまとまっちゃったのが、残念だなあ、と。
 や、ゆみこにはつい「もっと!」を求めてしまう(笑)。できる人だと思っているから。

 別の台詞ならよかったのに……って、イワン、喋り出すととにかく長いからなー、長い分、短くぴりっとコレ!という抜粋がしにくいのかなー。や、不勉強なわたしが言ってもとんちんかんなだけだと思いますが。

 
 で、ここまではとても孝せんせーのペースで進んでいたんだけど、時間がなくなっちゃって。
 なにしろわたしたち観客も、いちいち立ったり坐ったり、体操させられたりしてたので、時間が押してしまったのな。

 ひとりずつのキャラをいろいろ語ったり、ジェンヌの朗読に感想を述べたりはもう、できなくなってしまった。
 つーことで、あとはもう、巻きに巻いて。

 水しぇんよりさらにフロックコートまんまなスーツ姿で、三男アリョーシャ@コマは、

「ぼくはこの二、三日のうちに……」

 と、彼もまたキーワードである「ぼくだってカラマーゾフなんですからね!」という言葉を含んだ台詞を朗読。

 アリョーシャは清涼剤。濃ぃい人たちの中、ほっとするかわいらしさ。
 孝せんせー曰く、「カラマーゾフ家のペット」。

 あー、わかるわかる、それぞれひどい言葉で罵り合っている家族でも、ペットのわんちゃんには目尻下げて赤ちゃん言葉で話しかけちゃったりしてね。
 みんな大好きなんだよね。

 コマがうまかったかどうかはよくわからないが、「タカラヅカの男役」として真っ当に表現していいのが、アリョーシャというキャラの持ち味であり、抜粋されていた部分の台詞だったので、問題なく耳に入ってきた。

 
 文字数ないんで、続く。
 えー、ヅカファンつーのは「ル・サンク」の脚本を朗読して「ひとりタカラヅカ」やるのがふつーなんですか?
 あるいは仲間内でお芝居の台詞言い合ったりして遊ぶのが?
 贔屓の歌のパートを知るために、公演の歌を自分で納得いくまで実際に歌ったり、曲を覚えるために『エリザベート』全部ひとりで歌ったり台詞言ったりするのが、ふつーなんですか?

 本日、わたしはかなり久しぶりに小説を「朗読」しました。
 たぶん教育実習以来です。
 ひとりではなく、大勢の人たちと一緒に、小説を読み上げました。

 朗読は得意分野だし大昔は演劇部だったし、教育実習のとき教材の小説をまるまる芝居調に朗読して生徒から授業中に拍手もらったりとかそーいやあったなー、とか思い出したり、てなわけで朗読自体はどーってことはないことなんですが、そのあと友人たちとごはん食べてるときに、

「みんな朗読うまいよね」「みんなふつーに声出してたよね。声を出せって言われても、誰もナニも言わないことだってあるだろうに、みんな物怖じしないし」「ヅカファンだからね」……という話の流れで、ヅカファン=脚本を朗読して遊ぶのが日常、みたいなことになり、びっくりしたのだわ。

 わたしは、ヅカごっこをしたことは一度もありません。

 台詞も言わないし、歌も歌わない。
 「ル・サンク」に目は通しても、音読なんかしたことないよー。

 教育実習以来の「朗読」。
 ええ。

 声に出して読む「カラマーゾフの兄弟」。

 はい、行ってきました、『ファンタスティック・トークショー「カラマーゾフの兄弟」』、なつかしの中之島中央公会堂。
 なんでなつかしいかってそりゃ、昔、中之島中央公会堂では毎週同人誌即売会が開催され……ゲフンゲフン。

 第1部が『カラマーゾフの兄弟』ポスター掲載の7人+サイトーくんによる、「『カラマーゾフの兄弟』を公演するにあたっての雑談(笑)」、第2部が『ドストエフスキーの人間力』の作者・斎藤孝先生による『カラマーゾフの兄弟』講座。

 この第2部で、『カラマーゾフの兄弟』原作の朗読コーナーがあったんだ。

 入場時に配られたパンフレットに、“声に出して読む「カラマーゾフの兄弟」登場人物台詞集”というリーフがあり、nanaタンとふたりして「誰がこの台詞のチョイスをしたの?!」と、首をひねってました。

 本日出演のキャスト7名のキャラクタの原作の台詞(亀山訳の文庫からまんまコピーしたもの)なんだけど、ちょっとというか、かなりまずいのだわ……その、ネタバレ的に。他にも台詞はあるだろう、なんでよりによってコレ?!
 
 さらに、斎藤孝先生著作から引用された「登場人物とキーワード」というリーフには、さらに決定的にネタバレ……つーか、オチの部分まで丁寧に解説してある。

「やっぱ大学教授呼んでやる講演会だから、『カラマーゾフの兄弟』を読破していることが前提条件なんだよ」
「ストーリーもなにもかも知っている人、核心に触れても構わないっていうことなんだねー」

 と、話していたんだが……第1部でキャラ紹介と役に対する意気込みや感想を語る水しぇんたちが、「事件」とか「真犯人」とか「もうひとりの兄弟」について話しそうになると、サイトーくんが横から割って入り、「ソコはミステリってことで」とか、「見てのおたのしみで」とか言って、語らせなかった。
 物語がどうなるのかは、いちおー秘密らしい。

 あのー……。
 サイトーくんが「秘密」と言ったこと、みんなパンフレットに書いてありますが……。
 そもそも朗読用の台詞集にアレが……ゲフンゲフン。

 とゆーことがあったので、台詞を選んだのが斎藤孝先生だとわかった。事前に打ち合わせはしていないらしい……。していたら、サイトーくんが孝せんせにネタバレ禁止をお願いしていたと思う。
 孝せんせーは、『カラマーゾフの兄弟』を読破した人がほとんどいない客席に、肩を落としていた。ふつーなら、読者を想定して講演している人なんだろーになあ。
 ここに集まっているのは、ドストエフスキーファンでも、『カラマーゾフの兄弟』ファンでもなく、ただのタカラヅカファンで、雪組のファンなわけだから。

 あ、わたしも原作は読破してません。今よーやく3巻で、よーやくおもしろくなってきた、ってとこ。2巻の「大審問官」で難破しそうになったよ……(笑)。
 韓流長編ドラマを見るより、ドストエフスキーを読む方が敷居が低い、というのがわたしの現実。
 読み切ってはいなくても、ストーリーはなんとなく知っているので、ネタバレしてもまあいいっちゃいいんだが。サイトーくんが必死にネタバレ回避していたのに、意味なかったことに「あーあ」と思う(笑)。

 てゆーか、出演者も、誰も原作読んでないから(笑)。

 「マンガで読んだ」とか「自分の役が出てないとこはトバした」とかだから。
 彼らにとって『カラマーゾフの兄弟』はドストエフスキー作ではなく、斎藤吉正作だから。……原作読破より先に脚本読んで、役作りしてるわけだから。

 そんな状態の出演者と、客席を相手に、孝せんせーはめげずに「声に出して読む日本語講座」をするわけだ(笑)。

 台詞集がパンフレットに入っているのを知ったとき、わたしとnanaタンは「出演者が原作の台詞を読んでくれるってこと?!」ときゃーきゃーよろこんだんだが、まさか自分たちも読まされるとは思わなかった(笑)。

 孝せんせがまず朗読し、それにわたしたちが続き、それらが終わったあとで真打ち登場、ジェンヌが「役になりきって」同じ台詞を朗読する。

 最初はカラマーゾフ家の父親、フョードル@ハマコ。

 なにしろそれまでが「斎藤孝せんせの講座」なわけで、「私の講義ではいつもこんなですよっ」という、彼のペースで進んでいるなか、突然タカラジェンヌがタカラヅカとしての芸を披露するわけですよ。

 舞台上のジェンヌ席から舞台中央に出てきたハマコは、「恥ずかしいですね(笑)」と照れ笑いしたあとに。

「おれの信念でいうとだな……」

 と、めちゃめちゃイイ声で、朗々と語り出した!!

 原作のパパの台詞。ええ、かなり最初に出てくる台詞だな、わたしが知ってるわけだから(笑)。
 通る声、滑舌の良さ、浮かび上がる「キャラクタ」……。

 ハマコ、すげえ。

 「恥ずかしいですね(笑)」と笑った次の瞬間、別人になってますよ!

 かっこいいっ。ハマコかっこいいっ。

 純粋に、「この人すごい。この人うまい」と思った。
 そして、誇らしかった。

 ヅカファンとして。
 タカラヅカを知らないわけじゃなくても、あくまでも「知らないワケじゃない」程度のエライせんせーの前で、芝居の台詞ではなく原作の朗読で、ここまでやってしまえる人がタカラジェンヌだということ、こんな人があたりまえにいるところが宝塚歌劇団なのだということが。

 ハマコ・タイフーン。
 最初にどーんとぶちかましてくれたので。

 誇らしい反面、そのあとで朗読する人たち……とくに下級生たちが、気の毒になった。

 最初がコレだったわけだから。このレベルが求められるんだよ? が、がんばれー!!

 文字数ないんで、続く。
「とどのつまり、毎月花を送ってくる男なんて、ウザ過ぎ」

 ……いったい何人に、この台詞を聞かされたことだろう。

 『マリポーサの花』のラストシーンのことですよ、ええ。

 一緒に生きることもできない、いつ帰れるかもわからない。
 そんなときに「待っていろ」と言う男なんて、最低。
 毎月、変わらない心の証に花を送る、なんて、最低の上に、最悪。

 女の幸せを考えていない。自分の都合、自分本位の価値観。

「よーするに、男目線なんだよね」

 はい、その通りです。

 正塚晴彦の書く物語は、いつだって完璧に男目線。オンナゴコロなんざぁカケラもわかっちゃいない。

 毎回毎回飽きもせず、「男のロマン」を書き続ける。それもちょっと時代遅れの、時代遅れなことすら「かっこいい」と思っている団塊世代あたりのオヤジ価値観。

 ツッコミ担当ドリーさんが「あの学生運動コンプレックス、なんとかしてほしいんだけど!」てなことを言い捨てていたのは、的確すぎて、痛快。

 正塚的には、「生きている証の花を送り続ける」から、かっこいいんだろう。自分で書いてて「くぅ~~、かっこいいよなっ」と思ってるんだろう(笑)。
 でも、観客である女からしてみりゃ、夢も冷める最悪行為という(笑)。

 作中のセリア@となみが送られてくる花をよろこぶのはわかる。彼女の立場、状況ならそうだろう。
 しかし観客はセリアじゃない。客席で物語を眺めているわけだから、現実問題、「あの状況で、あんなことをする男は嫌だ(笑)」ということになる。
 「ま、所詮絵空事だからアレでいいけど(笑)」……女性がそう思うなんてこと、正塚はまったく考えていないんだろう。自分があまりのかっこよさにシビレているネロ@水の行動に、女はとーぜんセリアのようにめろめろになると思って、書いてるんだろう。

「そーゆー男の浅はかさを、かわいいと思えるかどうかだね」

 正塚作品を愛せるかどうか。

  
 いやあ、迷惑千万だよねー、ネロみたいな男って。
 毎月きちんと送られてくればいいけど、遅れたりしたらセリアはものすごーく気に病むだろうし、来なくなったら「ネロが死んだ? それとももう私のことどーでもよくなった?!」と思い悩むよね、傷つくよね?
 かといって、10年20年送り続けられたら、さらにひどいよね。なにもしてくれない男に義理立てして、目の前にどんな幸せがあっても背を向けろってか? セリア自身が心変わりしても毎月の花はすげー重荷だし、なにか事情があってそれ以上待てなくなった場合は毎月断罪の証として届けられるわけだよ?

 どれほど無神経なら、こんな仕打ちが平気でできるんだ??

 ふつーに現実を見つめる女性たちが「毎月花を送ってくる男なんて、ウザ過ぎ!」と一刀両断するのもとーぜんですよ、正塚せんせ?(笑)

 でもわたしは、非現実世界こそを愛して妄想して生きるヲタクとゆーイキモノなので。
 もう二度と会えないかもしれない女に、毎月きちんと花を送り続ける……それを「かっこいい」と本気で思っている男を、「かわいい」と思う(笑)。

 そして、純粋に萌えだと思う。

 この「男の無神経さ」が。

 ふつーに「美しい物語」として、正塚が夢想する通りの「生きている証」を毎年受け取ってしあわせに微笑むセリアにも、わくわくする。
 また、あるとき花が届かなくなったり、遅れたりして、そのたびに取り乱すセリア、というのにも、すごくわくわくする。
 何年も経って、送られてくる花がセリアを縛る鎖となり、日常の中でどれだけ彼女が苦しむかも、想像するとわくわくする。
 でもって、いつかセリアがネロを憎むようになったりして。
 また、心は変わらずネロのもとにありながら、事情があって他の男と結婚しなければならなくなったセリア、にもわくわくする。それでも彼女は毎月花を受け取るんだよ。心をズタズタにされながら。
 あるいは、乾ききってナニも感じず、受け取るなりゴミ箱へ投げ捨てるの。悲しみゆえに心を閉ざしたのもアリだし、ほんとーにもうネロのことなんかどーでもよくなって、「また来たわー、うざ」と思ってるの、心から!てのも、アリっす、わくわくっす!

 反対に、ネロに対しても。
 セリアのことを愛しながらも、事情があってどうしても花が送れなくなってしまうネロの葛藤、なんてのを想像するとわくわくする。
 いつの間にか花を送ることが義務になってしまい、心に澱を溜めていくよどんだネロ、つーのもわくわくです。
 さらに義務が鎖になり、いつしかセリアを憎んでしまうネロ、とゆーのも、すげーわくわくですわ。
 他に愛する人ができてしまい、「やべ。セリアどーするよ?!」と苦悩するネロなんて、これまた素敵にわくわくっ(笑)。

 「もう二度と会えないかもしれない女に、生きる証の花を送り続ける」という、アホなことをするキャラクタだからこそ、悲劇的結末がいくらでも想像できて、楽しい。萌える。

 あーもー、ネロってば大好きだ。

 『マリポーサの花』はすごくキレイに終わってるけど、現実的に考えれば、待っているのは高確率で悲劇だから(笑)。
 しかも、泥沼系、人間の醜さ全開系の不幸てんこ盛りになるって。

 や、無事に政変が起こり、ネロが帰国できる未来がすぐに来るかもしれないけど、正塚的美学では、「半年後には、ふたりは無事再会し、幸せに暮らしました」ではないんでしょ?
 いつ、と簡単に言えないくらい期間はあり、また、先が見えないことがロマンなんでしょ?

 なのに、ネロの行動を「かっこいい」と悦に入っていられるのは、男目線だよなあ。
 や、そーゆーとこも含めて、とにかくたのしいです。

 
 わたしは、正塚作品が好きです。
 あの恥ずかしい「男のロマンチシズム」も含めて。 
 昔、わたしが正塚晴彦にハマって間もない頃、「正塚作品は嫌い!」と言う人と話して、実感がわかなかったことがある。
 どうしてキライかと尋ねると、「暗いからキライ」と言う。
 暗いって……まあ、明るい話ではないわな。重いっていうか、タカラヅカらしいキラキラした、王子様とお姫様の夢物語ではないよね。
 王子様が出てくる、華やかなドレスに舞踏会もいいけど、それだけじゃなくてもいいじゃん、正塚みたく、現代と陸続きのとこで政治だの革命だのやってる作家がいても。

 や、チガウんだ。誰も作品内容の話なんかしていない。

「正塚作品は、舞台が暗いから、キライ」

 ……照明の問題、だと言うんだ。
 はあ??
 心から、びっくりした。
 照明は演出手段、表現手段でしょ? 暗いったって、ちゃんと出演者の顔は見えるし、つか見えなかったら芝居になんないし。ナニをわけのわかんないことを……。

 たしか大劇場では、『二人だけが悪』をやっていたと思う。
 わたしはこの作品が大好きで、機嫌良く劇場に通っていた。ブエノスアイレス、タンゴ、元CIAの男、と、いつもの正塚炸裂。この「元」が正塚よねー。元革命家、元軍人、元殺し屋……とにかく「元」なのよ、現在じゃないの。男のロマンよねー(そして、男のロマンとは女にとってしばしば笑えるモノだったりもする・笑)。
 「正塚作品がキライ」と言う人は、もちろんこの『二人だけが悪』もひどく嫌っていた。
「舞台が暗い、つまらない!!」
 暗い中に浮かび上がったセットがきれいじゃん、場面転換がきれいじゃん、ナニ言ってんの?

 うん。
 わたしは当時星組ファンではまったくなかったし、贔屓組だって組子全員の顔と名前おぼえて舞台上で点呼したり、下級生の成長を楽しみにしていたりは、しなかった。
 あくまでも「物語を観ている」わけだから、筋に絡む主要人物以外は観ていないもの。で、主要人物はちゃんとライトを浴びているから問題ない。

 「暗いからキライ」というのは、ただ純粋に、単純に、脇の下級生の顔が見えないって怒ってたんだよね。ご贔屓や、気に入っている子たちの、顔すらまともに見えないから「つまらない」って言ってるんだよね。

 わかってなかったよ。当時はほんと、真ん中さえちゃんと見えれば、芝居さえちゃんと演出してあれば、それでいいと思っていた。

 や、それでいいと思うけど、なにしろココはヅカなので。
 主役たちのドラマの背景で、ライトの外で目深に帽子を被って踊る姿を「演出」として使用するのも粋だと思っちゃいるが、たしかに贔屓の出番がソレばっかじゃあ、「キライ」という人がいても無理はないか……。
 
 という話を思い出した。

 『ブエノスアイレスの風』キャスト感想つれづれに行きます。

 誰が出ているのか、いつものよーになにも知らずに行ったので。

 幕間にポスターに記載されている名前を見て、そうそうたるメンバーが出演していることに、びっくりした。や、プログラムは買ってないので、出演者一覧はポスターしか資料がないのよ。

 1幕では、マジで知らなかった。
 ふつーに「物語」を見ていたので。主人公のニコラス@れおんを見、彼の目線の先しか見ていない。彼と直接に関わる人しか見てないし、関わりの度合いによって注意もチガウ。

 通行人や店の客、ライトの外で帽子被って踊る人たちが誰かとか、さっぱりわかってなかった。

 誰が出ているか、アタマに入れてからなら「あ、あそこにいる」といちいち探すことが出来たけど……うわー、組ファン以外わかんないよコレ、いわゆる「路線」以外の顔と名前の一致している人しか、「顔」すら舞台上で確認できない……。

 タカラヅカはリピート観劇が基本だから、最初は「物語」を見ていても、次からは背景芝居やモブのひとりずつに気を配って点呼していったりするのかもしれないが……初見1回限りの組ファン以外観劇では、きついなこりゃ。

 で、今さらながらに『二人だけが悪』も、ひどい演出だったなそーゆー意味で、てなことを思い出してしみじみした……同じ星組つながりで(笑)。

 もちろん、モブはモブ、真ん中だけ物語だけちゃんとできてりゃ、それでいいんだけどね……ヅカってとこは因果なとこだよなあ。

 
 とりあえず、武器商人@水輝涼は、アレでいいんでしょうか?

 二枚目なのかそーでないのか、ただひたすらクドくて、よくわかんないです。
 本人は二枚目に作っているよーな気がしますが、役割的にはチガウんじゃないかなとか、見ていて落ち着きが悪かったです。
 お化粧もすごく濃くて……気合い?

 いやその、かっこいいんですが。
 クドくて彼だけなんか空気がちがっているところも、愉快だとは思いますが。

 うーん……。

 
 みやるりは台詞ひとつ……というか、一場面だけ?
 その声が良くて、「おっ」と着目したら、みやるりだった。いたんだ?!(がーん)
 存在を認識してからは、暗がりでもわかる美貌……。

 他、れんた、キトリ、ミッキー等、2幕以降に点呼をはじめる。
 研1ちゃんたちも出てたのね、お孫さんは新公に続いて抜擢? 台詞アリだがんばれ。レイラはマジで顔が見えない(笑)。
 知ってる顔だ、と思ったらそーだスカフェの子だ、とか。や、目立つね、彼女。

 年長組のかつきさん、ゆうかちゃんは探さなくてもわかるけど……またすごい役なんだな……って、役としての出番はアレだけ?

 あー……たしかに「正塚作品は暗い」わ(笑)。

 
 抜擢続きで猛烈修行中の真風くん、どこまでも水しぇん似な姿。あれだけ顔と声が似ていると、技術も比べられてしまうから大変だよなー。
 今は全力で「男役」という難題に向かって行ってる感じ。がんばってほしいなー。

 しかし、このマルセーロ@真風の「母」がコロちゃんというのは……。
 シビさん役のコロちゃんは、最初と最後のテーマ曲独唱で作品を牽引する重責を負っている。歌声はますます饒舌になり、彼女の芸幅の広さ、成長ぶりが感じられてうれしいのだけど。
 でもやっぱり、マルセーロの母親には見えなくて、母子ネタが出てくるたび、「えっ。……ああ、そーだった」と思った。

 リリアナ@千秋ちゃんは、かわいい。すごくかわいい。顔だけじゃなく、キャラごとかわいい。
 キティお嬢様@『ANNA KARENINA』より、こーゆー現代的な子の方が似合うかな。

 ロレンソ@美城れんはあまりにまりえったまんまで、びびった(笑)。
 初演を知らないのに、「あ、この役ってまりえっただったんだ」とわかったってば。
 これだけよくコピーしたなー。自然なおっさんぶりも素晴らしい。すごいぞ84期(笑)。

 バーテンのどいちゃんは、観る前から周囲のどいちゃんファンたちがうるさくて(笑)。
 たしかにかわいい。妙な味がある、バーテンなのに身のこなしがきれい。でもわたし的には、『ANNA KARENINA』とかの方が……って、はっ、わたしはもう、彼をおっさん認識しているのか? 素顔はあんなにいとけない美少年なのに?!

 
 正塚は役者の好き嫌いが配役から見えがちな人なんだけど。
 今回の『ブエノスアイレスの風』では、どうだったんだろう。
 てゆーか、和くんのことどう思ってるのか、聞いてみたいわ。
 敗北がかなしいが、気を取り直して『ブエノスアイレスの風』キャスト感想。

 ニコラス@れおんは大人になったなあと思う。ショーヴランが素敵だった記憶があるだけに、無意識に底上げされているかもしれないが、ゆっくり地道に力をつけている。

 しかし、正塚芝居に合わないんだろうか。
 たんに正塚芝居をしているときに、わたしと合わないんだろうか。

 『愛するには短すぎる』のときのフランク役で「結局ナニをしたかったのかわからないキャラだ」と思った、あのときから変わっていない気がする。

 そのときそのときはちゃんと動いているし、イイ声で男臭く、かっこいい野郎なんだけども。
 全体として俯瞰したとき、ふと我に返ると「……で?」になってしまうというか。

 正塚作品以外ではそんなことは感じないので、鬼門はココだけだと思う。

 
 さて、ある意味愉快なリカルド@和。
 街の不良少年が成人してちんぴらになった、という、正しい成長ぶりの男の子。……え? そーゆー役だよね?

 一昔前の暴走族とか、不良グループって、すごくいろいろ「掟」があったりするんだよね。
 チームを抜けるときは制裁を受ける、とかさ。
 自分に自信がなくて、ひとりではいられないので、とにかく群れる。でも、自分も他人も信じられないから、「掟」で縛る。
 暴力によって、恐怖によって、はじめて安心するの。ひとりじゃないって。アイツはオレを裏切らないって。

 「敵」の存在もそう。
 「敵」を作ることで、「味方」でいられる。闘うべき「敵」がいるから、結束し、「仲間」でいられる。ひとりじゃなくなる。

 ひとりでは、いられない。
 こわくてこわくて、仕方がない。
 暴力でも掟でも、メールでも掲示板でもなんでもいいから、誰かとつながっていないと、不安で生きていられない。

 えーと、そーゆー男の子だよね、リカルドくんって?

 だから、暴走族で同じような格好して「オレたちは仲間だ、裏切りはゆるさねぇ」とか言って、敵チームとか警察とか大人とかと闘っているときは、イキイキしていられたんだよね?
 でももう未成年じゃないし、仲間たちはみんな大人になって就職して、「ゾク? ハタチ過ぎてまでやるこっちゃないっしょ(笑)」って言われて、がーーんってなるのね?
 仲間さえいれば、居場所を見つけられた。仲間であるためには、集う理由が、闘う理由が必要だった。だから敵を脳内設定していた。いつもいつも、見えない敵と戦い続けた。敵さえいれば、「仲間」が在る、はずだったから。

 闘う理由もないのに闘おうとして、その戦いの資金のために銀行襲撃を考えて、銀行襲撃する武器を手に入れるため、妹を犠牲にして。

 欲しかったのは、居場所。生きる意味。存在価値。
 いわゆる中二病。

 ……というキャラクタは、大変愉快です。
 あまりにバカでかわいい。はた迷惑で、人生ナメきってるとことかデコピンしたくて仕方がない。
 不細工ならゆるせんが、なにしろ絶世の美形なので、すべて許せる(笑)。人生なんてそんなもん。

 てゆーかさ、こんだけ美貌があって、どうして自己肯定できないのか。妹という自分の分身以外をなにも持っていないと思い込むのか。
 その屈折ぶりを思うと、興味深いです。

 誰か、身内以外の人が教えてあげるべきだったんだよ。「キミは自分に価値を見つけられないかもしれないけど、客観的に見てその美貌には価値が生じるよ」と。
 人格とか才能とかは置いておいて(笑)、とにかくわかりやすいところで、「美貌」。
 わかりやすいとこでないと、お馬鹿なリコくんは理解できないでしょ? まず、美貌を認めて、あとはそっから自分探しするがヨシ。

 しかし、彼の周りには妹しかいなかったんだよなあ。妹は彼の一部分だから、ナニ言っても意味ないし。
 ニコラスが言えば…………あああ、あの男はそんなこと死んでも言わねえ。てゆーか、男の顔の美醜なんか、絶対区別ついてねえ(笑)。

 まあ、ともかく。
 リカルドは興味深いです。
 つか、和くんでなんか、ややこしい役とか、じっくり見てみたいなー。

 
 イサベラ@ねねちゃんは、やっぱ「華」なんだなと。
 ヒロインがちっとも特別扱いされない正塚芝居において、自力で輝かなければならないところを、ちゃんと「わたしはヒロインよ」と華やかさで自己発信してるんだもの。
 単独ヒロインではないのかもしれないが、とにかくヒロイン級の役だとわかる。華美な衣装やファンファーレ、ライトがなくても。

 長身に小顔、長い手足とまあ、シンプルなドレス姿が、栄える栄える。
 ダンスがうまいかどうかより、彼女単体の美しさで説得力になる。

 イサベラの抱え込んだ人生の重みは、脚本には多少描かれていたと思うし、彼女の自宅の場面などその場のインパクトはあるんだけど……なんだろう、それによって彼女がどう生きているのかは、あまり伝わってこなかったような。

 
 キャラクタがよくわかったというか、うまい!と思ったのは、エバ@まりもちゃん。
 彼女はちゃんと脚本通りの演技をしていると思う。耳から入る情報と、目の前の光景に齟齬がなかった。
 たしかに7年前は大学生で、今は社会人だわ。

 となると、他のキャラクタとのバランスがおかしくなる……こまった。

 エバがほんとに地に足つけて自分の人生を生きている、等身大の女の子だったので……すまん、27歳くらい?だと、わたしからすりゃ「女の子」だ、つきあっている男がアレでいいのかと首をひねったよ。

 ニコラスはいいの。
 エバと対峙していると、違和感はあるんだけど、まあそんなこともあるかな、元法科のインテリ学生革命家だったのかな、と想像できないこともない。

 ただ、ビセンテ@ベニーがなー……。
 なにしろキャリアがない(路線として扱ってもらって来ていない)ため、技術が乏しいことはわかっていたが、本気でやばかった(笑)。
 正塚芝居は新公がひどいことになる、というお手本のように、役というか、立ち居振る舞い着こなしから、全部に手こずっていた模様。
 元軍人で現刑事には、見えない。てゆーか、大人に見えない。
 いっそエバの家庭教師時代の生徒、とかゆー設定だったらよかったのに。今24歳くらいで、今年よーやく憧れの刑事になりました!みたいな。元軍人設定はナシで、戦争で家族亡くしたからゲリラを憎んでる、とかでいいじゃん。

 設定とベニーがまったく合ってないので、エバがなんでこんな男にプロポーズされていろいろ思い悩むのかわからん……。

 とまあ、辛口ではあるが。
 ここまでなんにもできてないのに、ベニーは、負けていない。
 できていないことを本人わかっているのかいないのか、自由に舞台の上にいるよね(笑)。
 動くときに、まず心を動かそうとしているのがわかる。……技術が足りてないから空回りしているけど、彼が「なにかしよう」と思ってソコにいることは、わかるの。
 やっぱおもしろいなあ、ベニー。

 この子に技術がつけば、どんなに愉快なスターになるだろう。今後がたのしみだー。




 す、すみません。
 わたし的にものすごーくびっくりな終わり方でした。

 『虹のナターシャ』初日と同じくらい、びっくりした終わり方だったかもしれません。

 正塚晴彦作『ブエノスアイレスの風』にて。

 えええ、天下の正塚作品なのに、植爺作の超珍作と同列に並べちゃうって、どーしたんだわたし、ダメだろわたし!

 つまり、「ここで終わり」とは思わずに観ていて、一拍遅れて「えっ、終わってたの? アレで終わり? え? え? 続きはっ?!」となったのでした……ほほほ。

 えー、初演・再演共に観ていません。リカちゃんが苦手だったのと、バウ公演ではなかったため。バウならせめて、再演の方を観ていたのに。

 ストーリーはシンプルでわかりやすい。とゆーか、いつか観たハリー芝居のエッセンスがいっぱいなので、取っつきやすい。とゆーか……『マリポーサの花』と同時期に上演していい話じゃないだろコレ。
 『マリポーサの花』と『ブエノスアイレスの風』はもちろん別の話なんだが、なんだか本公演と新人公演を同時に別のハコで上演しているような感じが、……ええっと、その場合どうしても新公の方が割を食ってしまうというか、ええっと。

 政治犯として投獄されていたニコラス@れおんは、政変による特赦で出所した。
 彼が倒そうとしていた軍事政権はすでになく、今は民主政治となっている……わけだから、ニコラスはもう革命家でいる必要はない。とりあえず新しい生活を、と彼は酒場で働き出すわけだが、そこでダンスの才能を見出され、イサベラ@ねねちゃんと組んでダンスのオーディションを受けることになった。
 が、そこへトラブルメーカー襲来。過去の生き甲斐が忘れられないリカルド@和は、妹のリリアナ@千秋ちゃんと共にニコラスへ、「なんでもいいから革命やろうぜ!」と持ちかける。
 ニコラスは断ったが、リカルドはめげずに銀行襲撃を計画、リリアナを武器商人へ人質として差し出したり、めちゃくちゃやりまくり。放っておけないニコラスは大切なオーディションをすっぽかして……。

 へ、変だ……革命とか政治とか、生きるとか生命とか、重いものを基盤にしたテーマが垣間見えるんだが、なんだかそこへわたしがたどり着けない。

 なんかすごく、「軽い」物語に見えた。

 7年前だっけ?かに、ニコラスたちが革命を目指していたとは、思えないんだ。
 それによって人間がほんとうに「死んだ」というのが、ぴんと来ない。
 革命ごっこで、オモチャのピストル持ってただけじゃないの? ってゆーか……。

 ニコラス単体なら、まだ「過去があるんだな」と思えたんだけど、そこにリカルドがやって来ると、説得力が一気に下降するというか。

 彼ら自身がまだ、学生に見えるせいだろうか。
 今21で、7年前っつったら中学生じゃん? 中学生の夢見た「革命」って、ごっこだよね?的な。

 リカルドの過去へのこだわり方が、ただの拾った石ころを「本物の宝石だ、大人にはわかんないんだ!」と言っているようで……彼を哀れだと思うけれど、それよりも「はた迷惑なヤツだな」と嘆息してしまって、こまる。

 耳に入る情報と、目に映るモノがちがいすぎるのが、混乱の原因かもしれない。

 台詞では、彼らが「大人」であり、「重い過去」があるように聞こえる。だけど実際に目に映っているのは、世間知らずの学生さんが「大人はみんな汚いっ、うわーーんっ!!」と言っている姿。
 リカルドを諭しているニコラスは、学級委員みたいだし。

 ニコラスに敵対するビセンテ@ベニーも、刑事だと言ってるけど、刑事に見えないってゆーか、ええっとその着こなせていないスーツはなんだ、ヒゲをつけてりゃ大人に見えるってわけじゃないぞ?!な、謎なビジュアルの人だし。
 なのに彼の愛する女教師エバ@まりもは、ひどく大人の女性だし。

 なんか、大変なことになっているような……。

 本来これは、どーゆー話だったんだろう、と、初演を観ていないことを、今さら悔やむ(笑)。

 んで、リカルドの後始末をしたところでフィナーレ突入して、マジでおどろいた。

 ええっ、これで終わり?! ニコラスの人生、ナニもはじまってないじゃん?! つか、イサベラってナニ?!

 リカルドが強烈すぎて、ニコラスが見えなかったのか、わたし?

 ニコラスが誰を好きで、ナニを胸に抱いて生きているのか、わかんなかったっす。
 新しくはじめる過渡期であることはわかるが、それにしても彼の思いがどこにあるのか、今現在目の前に起こっていることだけしか見えなくて、しかもソレはニコラス自身のコトではなく他人の騒動で、その出来事が終わったら物語終了って、じゃあニコラスの物語はドコ?! ……と。

 完全に置いていかれてしまった……。敗北感。

 いやその、観ている間はたのしいの。
 れおんかっこよくて、いい男になったなあ、と思えるし。和くん美しいし。ねねちゃんあでやかにきれいだし、千秋ちゃんかわいくていじらしいし。
 なまじたのしく観ているから、突然終わってびっくりした。

 突然のゲームオーバー。コントローラ握ったまま、あぜん。えーと、わたしなんかヘタ打った? 即死するとは思わなかった。
 わーん、リトライさせてよ、コンティニュー無し?!

 「名作」との誉れ高き作品だと聞き及んでいるので、クライマックスになっていたことや、エンディングになっていたことに気づかず終わってしまったのは、わたしが悪いのだろう。
 どう考えたって、『虹のナターシャ』とは作品の格がチガウわ! なのに同じように「えっ、終わってたの?!」と愕然とするなんて、正塚と作品に失礼だわ。
 だから謝る、すみません。

 もう一度観れば、違って見えたのだと思うけれど、チケットもないし不思議なほどチケ難だし、たぶんわたしには向いていなかった、縁がなかったとあきらめるべきだろう。
 人間、向き不向きはどーしてもあるんだし。

 ううう、なんかしょぼんだわ。
 
 「2009年 宝塚歌劇公演ラインアップ」4月~6月までが発表になりました。

> で、「季刊 タカラヅカ・ラインアップ」の次号予告はどうなってんですか?
> 3ヶ月後だから、11月末?

 と、8月末に書いた通り、11月下旬発表っす。


大劇場
宙組
『薔薇に降る雨』
(仮題)作・演出/正塚晴彦
『Amour それは・・・』作・演出/岡田敬二
月組
『エリザベート』-愛と死の輪舞(ロンド)-
潤色・演出/小池修一郎

バウホール

月組
『二人の貴公子』
脚本・演出/小柳奈穂子
 龍 真咲、明日海 りお
花組
『オグリ! ~小栗判官物語より~』
脚本・演出/木村信司
 壮一帆

全国ツアー
花組
『哀しみのコルドバ』
脚本/柴田侑宏  演出/中村暁
『Red Hot Sea II』
作・演出/草野旦

ディナーショー
 霧矢大夢、遼河はるひ


 
 なにがショックだったかって、『エリザベート』です。
 や、『エリザベート』はいいんですよ。よい作品だと思ってます。

 が。

 『エリザベート』の名をラインアップの中に見て、贔屓組でなくて良かった……! と、胸を撫で下ろしてしまったことが、ショックですわ。

 さすがにね、もう「観たい!」と積極的には思えないのですわ。
 先日(気分的に、つい先日。年を取るとそんなもんです)雪組で再演されたときは、初演から10年以上間が空いていたわけだから、たのしめた。
 しかし、月組で、って……。
 月組『エリザベート』から4年、雪組『エリザベート』からは2年しか経ってないわけでしょ?
 月組の『エリザベート』だって、わたしにしてみりゃ「ついこの間」のことなんですってば。(年寄りの時間感覚なんて、そんなもんです)

 天下の『エリザベート』様に対し、ラインアップ発表時に名前があると「げっ」と思う……植爺(天敵)、イシダ(天敵)と同列の反応をしてしまったことが、悲しくてなりません。

 『エリザベート』、大好きだったはずなのに……。

 わたし的に今回の月組公演がヒットで、「リピートするわっ」と仲間うちで宣言していたりして、苦手な『ME AND MY GIRL』の間遠ざかっていた月組さんをまた近く感じられるのだわ、とよろこんでいた矢先なんで、余計ヘコみますわー。
 いやその、きっと魅力的な舞台を作り上げてくれることと思いますが……しかし、さすがにもう……。

 あとはキャスティング次第だなー。てゆーか、シシィは誰がやるんですか、頼むから娘役に娘役をやらせてくださいよ、男役には男役をやらせてくださいよ、そーやってタカラヅカは90年以上続いてきたんでしょうに。
 役替わり連発も勘弁してほしいんで、シンプルにキャストを割り振って欲しいと、心から願います。

 
 わたしにとって『エリザベート』の位置がこんなことになっている、現実がつらいです。
 
 他の演目はみんなたのしみだー。
 いやその、『Red Hot SeaII』ってなんだよ、まだやる気かよ、とか、『哀しみのコルドバ』ってたしか兄妹オチだよな、劇団も意地になって彩音ちゃんに妹キャラをやらせているのか?とか、またまとぶは盛大に死ぬ役ですか、とか、ヒロインより2番手娘役の役(ひまわり強烈)の方が印象強いんだけど、とか、まっつは全ツとバウどっちに出るんだろーか、とか、思うとこはありますが。
 全ツ初日が梅田でなくなったことも、かなしーなー。ちぇっ(笑)。


 とゆーことで。

 「季刊 タカラヅカ・ラインアップ ~spring~」が発表になったわけだから、次の「~summer~」はいつ発表ですか?
 3ヶ月後だから、2月末?
 やるせない、痛みに満ちた物語。

 なんの気負いもなく、いつものよーに2階の隅っこに坐った。
 駐車場に並んだ観光バスの多さにびっくり、団体客の多さにびっくり、客席の埋まり具合にびっくり。行楽シーズンって、源氏物語って、こんなにすごいの? ヘタな海外ミュージカルより団体客入ってるんですけど?
 学生さんやらお揃いのお弁当の袋を膝に置いた年輩の方々やら、どうか芝居は静かに観劇して下さいよと心の中で祈る。ショーなら多少騒いでもいいからさー。(団体さんのショーでの歓声は初々しくて好きだ)

 初日でもなんでもない、ふつーの平日。
 わたしは初日好きでいつも初日はハズさず観劇しているのだけど、トド様DS×2を取ったために、月組初日はあきらめた。いやその、星全ツとか合唱のレッスンとかいろんなものが同じ週に重なってね……いくらわたしでも遊んでばかりいられないわ。(つか、働けよナマケモノ……)

 初日でなかったら、あとはいつ行っても同じ。新公までに観られればいいわ。DSのおかげで、超絶びんぼー、観劇回数減らすって決めたんだもん。月組は1回だけよ、1回だけ。

 で。

 オープニングから、号泣。

 大野せんせの『夢の浮橋』

 まだ主役出てきてません!な状態で、ツボ直撃で大泣きする。

 てゆーか、光源氏@萬ケイ様、素敵すぎ。

 老いてなお美しい光源氏、愛ゆえに壊れてしまったかなしいひと。
 罪に汚れた大人と、無垢な子どもたち……そして、罪の、烙印。

 油断していたから、ハンカチの用意もない(笑)。
 プロローグだよ? はじまって数分だよ? 主役もまだ出てないんだよ? ここで大泣きするって、誰が思うよ?!(逆ギレ)

 しょっぱなからダメージでかすぎて、息も絶え絶え。
 しばしぼーーーーっと舞台を眺める。

 正気に戻ったのは、匂宮@あさこが、愛人ズに囲まれてわいわいやってるあたり。(遅っ)
 あー、さすが大野くん、「大きいわあ、大物よお♪」とか「宮様モテモテ♪」とか、そんな歌詞にはなんないんだー、なんてことに感心する。

 よーやくアタマがまともに働き出したので、ちょっと待て、きりやんどうした? と、焦る。なんかきりやんをぜんぜん見てない気がするんだけど? わたし、見落としてた?!
 や、出てないから、見落としてたわけじゃないから、落ち着け(笑)。

 そうやってせっかく冷静に観られるようになってきたっていうのに、その薫@きりやんが登場したあたりから、また、泣き通しになる。

 うああぁぁん、ナニこれぇ。

 痛い。
 ものすごく、痛い物語だ。

 やるせない、せつない、かなしい。

 再度登場する萬ケイ様にまた、号泣。
 ハンカチ握りしめての観劇に。

 最後の最後まで、緊張して、心臓ばくばくして、泣きっぱなしで、幕が下りたときは、消耗しきっていた。

 オギーが去り、こんな「痛い」ものは、タカラヅカで観ることはないと思ってた。
 油断してたよ……。そうだ、大野くんがいたんだ。

 わたしには、まだ大野くんがいるんだ。

 なんつーんですか、厚い雨雲が切れ、隙間から黄金の光が射してきたよーなキモチでした。
 祝福の天使が2~3匹、わたしの頭の上を回っていたかもしれません。

 や、大野くんはオギーじゃないので、代わりとかそーゆーんじゃなく、オギーに求めていたわたし自身のツボを、補うカラーを大野くんも持っている作家なんだということを、再確認したの。

 オギーより、芸風がホモ系っつーか腐女子向きなのも、愉快だしな(笑)。大野せんせ、ヲタクだもんなー(いろんな意味で)。

 
 とにかく、よくぞ萬ケイ様に、光源氏を配役してくれました。
 萬ケイ様だけで、ごはん3杯イケます。
 夕霧@ソルーナさんとかも、もーくるくる回りたいくらい、ツボです。

 匂宮@あさこちゃんの美しさ、浮舟@しずくちゃんもハマってる。小宰相の君@あいちゃんも好きだー。

 ただ、薫@きりやんは最初、どうかと思ったんだが……なんつーか、精彩に欠けて見えて、首を傾げた。その、薫登場から泣きスイッチ入ったんだが(笑)、それとはべつに、薫の演技ってあれでいいのか?と。
 しかし、次に観劇したときはんなこたぁーどーでもよくなってたねっ。てゆーか、薫はアレでいいのだー。

 ええ、「次」って。
 お金がないから、マジでびんぼーだから、月組は1回だけって決めてたのにぃーーっ。

 芝居が終わった瞬間、「あたしコレ、もっぺん観る。絶対絶対観るー!!」って悶えてた(笑)。

 もー、すごい好き。
 大好き。

 ツボ語りは欄を改めて、じっくりと。
 うおー、観たいし書きたいし、今年いちばんのヒットだわ、わたし的に。1年の最後にすごいの来ちゃったなあ。いいなあ、月組さん。(他組をうらやましがる癖はやめなさい)
 
 
 あ、ショーの『Apasionado!!』も、たのしかった。
 冒頭の「小林幸子」では、毎回団体さんの歓声がすごかった(笑)。つか、いつ行っても団体さんだらけだ。バスが10台とか平日に停まってるの、久しく見ない光景だよー。
 芝居が終わったとき、「この作品、団体さん向きじゃなさすぎるだろう」と嘆息したので、ショーがわかりやすいキャッチーさにあふれていて、ほっとした。

 さすがフジイくん、いい仕事してるなあ。

 あ、まさか『血と砂』が出てくるとは思わなかった。
 チェリさん、みっぽーがドンニャ役やってますよー(私信・笑)。

 中詰めのオカマ・ショーも愉快痛快。

 どっかの赤熱海で見た、「子どもの名前はペドロがいい……」を再度見ることになるとは思わずひとしきりウケ、まさきのやる気っぷりと、野獣あさこのかわいさにきゃーきゃー。ナニあの「きょとん」とみりおを見る顔!! 可愛すぎる。

 とまあ、とてもたのしかったのは、たしかなんだが。

 でもなんか、落ち着きが悪いというか、ヅカを観ている気が薄くなるっていうか……OSKを観ている気がした。わたしがはじめて観たOSK公演は、トップ娘役がふたりいたんだよね。たぶん、そのせい。
 「娘役トップスターがいない」と、こんなに落ち着かない、しっくりこないもんなんだ、とはじめて知った。

 最後の大階段前のあさこちゃんのダンスシーンなんか、どこのサヨナラショーかと……。てゆーか長い……長すぎるだろアレ……。
 
 ショーはともかくとして、芝居見たさにリピート決定っす。立ち見が出てくれるから、貧乏人にも通いやすいしなっ。人気公演ばんざい。わくわくっ。
 わたしは、博多へ行っていない。

 そーなんだ。そーなんだよ。
 もう何年も、博多へは行ってないんだ。かしちゃんの『コパカバーナ』が最後だよ。

 つまり、わたしの中では、ワタさんサヨナラ公演なんだ、『ネオ・ダンディズム!』って。

 博多座公演の『ネオ・ダンディズム!II』はスカステで見たけれど。いや、見たのではなく、部屋で「流して」いたけれど。
 そんなことぐらいじゃアタマに入らない。つか、「心」に入らない。
 放送されるから、と、半ば義務のように録画し、とりあえず再生した。メディアに焼いてラベルを付けて、安心した。

 博多座で『ネオ・ダンディズム!II』があり、トウコとあすかで演じられたのだとわかっていたのに……それでも今さら、感慨深かった。

 星組全国ツアー『ネオ・ダンディズム!III』

 聴き慣れたイントロは、部屋の小さなテレビで見た博多座版ではなく、大劇場へと記憶を引き戻す。
 あの夏、あの場所で、一心に見つめた。

 長身のチャイナスーツの美丈夫、華やかな美貌のチャイナドール、深い歌声の小柄な色男。
 ……て。

 いやその、テレビではほら、あんましぴんと来ないじゃん?

 実際に、生の舞台で見ると……最初に出てくるチャイナスーツの男が……正確には男のカラダのサイズが……。

 ワタさんの残像に、トウコちゃんがかぶってくると、なかなかインパクトありますな(笑)。

 しかも、トウコちゃんのパートには、ガタイ良しのしいちゃんが入るわけで。

 わはは、なんか逆だー。

 いやいや、ステキですとも。
 トウコちゃんはちっちゃくっても色男。オーラの大きさで劇場を包み込むから無問題。
 しいちゃんも安定感ある2番手ぶり。タイトにまとめた髪とか、かっこよいわ。

 ふと、雪組時代を思い出す。
 このふたり、雪組で一緒に舞台に立っていたんだよね。共に若手スターとして、注目を浴び、真ん中の道を歩んでいた。
 ……紆余曲折を経て、ここにいる。ふたりとも、すげーいい男になった。

 退団を発表したトウコちゃんが、わたしの中の「退団公演」である『ネオ・ダンディズム!』の真ん中で歌い踊ることが、なんだかちりちりと胸を焦がす。

 トウコちゃんは昔から「スター」だったし、トップになるのがあたりまえと思っていたので、ココへたどり着くまでこんなに時間が掛かるとは思ってなかった。
 時間が掛かった分いろんな役をして、さらに素晴らしい舞台人になった。
 トップに相応しい人だと思い、その能力になんの疑問もなかったし、ある意味若い頃から変わらない人ではあった。

 若い頃から想像つかない方向へ変わったのは、しいちゃんだ。
 あのキラキラのロケット・ボーイ@『ラヴィール』が、こんなに大人のいい男になるなんて、予想の範囲を超えている。

 ワタさんの『ネオ・ダンディズム!』でアタマが止まっているわたしは、公演がはじまってようやく、「あ、しいちゃんが2番手なんだ」と実感した。
 トウコちゃんのポジションを務めるしいちゃんを見て、はじめてわかったんだ。

 しいちゃんが2番手……それはあらかじめ考えていなかったことであり、そのくせしいちゃん2番手なら2番手で、「そうでなくちゃ!」と得心することだった。

 雪組にいたころ、いつか見た未来だったかもしれない。
 トウコが真ん中で大きな羽根を背負って、その横にしいちゃんがいること。
 ……もちろん当時の雪組には他にスターがたくさんいたけれど、それはさておき、パラレルワールドのひとつに存在したかもしれない光景だな、と。

 ワタさん時代の星組を、彼の時代にいた人たちを彷彿としながら、さらに雪組時代のトウコとその周辺に想いを馳せたりする、わたし的にややこしい公演でした、『ネオ・ダンディズム!III』(笑)。

 あすかちゃんも、となみちゃんとは明らかに輝きの種類が違うしなー(笑)。

 
 本公演当時、「ダンディズムとは!」と語りすぎるところがダサくて嫌でしょうがなかったんだが、さすがにもう耐性がついているので気にならず。
 むしろ、誰がどこに出るのか、点呼を取るので必死。

 それにしても、しいすず大活躍。

 しいちゃんてばさ、本公演時に3番手?3番目?ポジションをすずみんとふたりで任されていた、その出番はそのままに、2番手としての仕事もしているから、昔よりさらに出番増えている、つまり本公演時のトウコよりオイシイ役割、って、すごいなヲイ(笑)。

 「ダンディとは」の解説長台詞、トウコちゃんは濃さで押し通していたけど、しいちゃんは姿も合わせた力業で押していく感じ。なんか強そうだな、耽美カツラに耽美衣装なのに。

 そのあとの娘役ちゃんたちの群舞は、盆が回らないとさらに振付のつまんなさが増大されていたような……ゲフンゲフン。
 耽美場面なので、すずみさんのビジュアルへのこだわりっぶりに注目。王子様っつったらこの人だよなー。

 ヒゲのダンディ男の場面で、はじめて英真くみちょがいないことに気がついた。そーいや出てなかったっけ。だからにしきさんなんだ!と、思い至る。
 や、にしきさん、活躍してました。

 芝居もだけど、ショーでもしーらんの位置が上がっている気がする。おいしいなあ。かわいいなあ。

 幕間にkineさんがプログラムチェックして、「パンパミーアにあすかが出てる!」と言っていた。彼女の着目点は「リフトどうするんだろう?」……たしかに。
 女の子とラヴラヴ・カップルのストーリー色の濃い場面だから、トウコの相手役があすかなのはうれしい。しかし、リフトが必要な場合のトウコの相手役はコトコトと決まっていた……わけだから。
 や、ちゃんとリフトありました。「1回だけでしたね」と言われようと、トウアスでリフトあったんだから、大したもんだ!(笑)

 役替わりはあるかなあ、とぼんやり考えていたけれど、「恋する男はドン・キホーテ」が相変わらずしいすずで、ウケる。や、「恋ドン」はふたりの持ち歌、持ち場面だよね?!(笑) 他の誰もできないよねっ!
 それなりのセンター通路際だったんで期待してたんだけど、思いの外前方だけで客席降り終わっちゃったよ、残念。

 「明日へのエナジー」は、大好きな場面。博多へは、コレを観に行きたかったんだよなあ。行けなかったけど。
 ワタさんのポラリスを思い出しつつも、ついでに『シトラスの風』のずんこ、たかこ、ワタルを思い出しつつも、すずみんのボタンの開き具合、中の黄色が見えちゃってるよ、を気にしてみたり。

 「明日へのエナジー」のパワーを感じながら、浴びながら、トウコの星組で、ちゃんとしたショーを観たことがないだよな、と、改めて思う。
 『レビュー・オルキス―蘭の星―』は、ふつーじゃなかったからな。(草野め)
 次の公演が、集大成的な「タカラヅカのショー」であることを、心から祈る。

 そういや博多座は「all by myself」がなかったそうで。
 本公演の記憶しかない身としては、再びトウコの美声で人生ソングを聴くことができ、しみじみしましたさ……。てゆーかやっぱコレ、「退団」に直結していて、泣く。
 客席からの登場だったけど、わたしのそばは通ってくれなかったよ……うわあぁん。がんばって通路際取ったのにぃ。泣く(笑)。

 
 『ベルばら』が思いの外たのしくて、ショーは言うまでもなく楽しくて、「もっぺん観る~~」と言い、ひとりサバキ待ちしたんだけどさ(他のみんなはチケット持ってた)、あえなく玉砕……手に入らなかった。
 『アラン編』の後遺症で、「『ベルばら』なんかもう観ない、トウコだから1回は観るけど、出演者の顔を見るだけだからがんばって良席1枚だけ買って、二度ともう観ないもん!」と言ってたんですけどね……こんなことなら、安い席を何枚も買って複数回観る方を選ぶべきだったわ。
 なにしろもう、3本目なわけだから。

 配役が発表になった瞬間から、話題になるわけですよ。

「で、ダンス・ソロを踊るのは、にしきさんなの?」

 『外伝 ベルサイユのばら-ベルナール編-』の、革命場面。
 雪組『ジェローデル編』ではロベスピエール@ひろみが演説したあと、センターで民衆を率いて踊り、彼に付き従っていた市民の男@そらくんが中央に出てソロを踊り、撃たれた。
 花組『アラン編』では演説無し、市民の男@まっつがセンターで民衆を率いて踊り、さらに自分で中央に出てソロを踊り、撃たれた。
 革命場面はどうやら3組共通であるらしい……からこそ、まず、話題になる。
 ロベスピエール@にしきさんが、『ジェローデル編』に引き続いて演説して群舞センターで一場面務めるの??

 にしきさんは貴重な上級生だけど、長く派手なダンス・シーンのセンターをまるまる一場面任されるよーな扱いの人ではない……よな?
 じゃあいったいどうするつもりなんだろう、と思っていたら。

 演説する人(歌)→ベルナール
 センターで踊る人・その1→ベルナール
 センターで踊る人・その2→ロベスピエール
 ソロで踊って撃たれる人→市民の男@しーらん

 と、役割分担してました!

 ロベスピエール@にしきさんは、登場するなり観客に笑われる。……だって『スカーレット・ピンパーネル』の直後だし。
 ロザリー@あすかという嫁連れで革命の仲間たちに合流したベルナールは、市民たちを集めてかっこよく演説をする……わけだが、初日初回はトウコちゃん、台詞忘れてえーらいこっちゃ、にしきさんがあわててフォローしていた。
 聞いた話によると、けっこーな量の台詞をとばして進んでみたいだな、初回(笑)。

 革命のリーダー格はロベスピエールであるべきで、ベルナールはその片腕ポジションのはずなんだが、完全逆転、リーダー様はベルナールでロベスピエールはその手下状態。
 それでも、「主役」が物語を動かす様は、見ていて気持ちいい。

 ベルナールの演説から、いつもの市民たちの歌になる。歌を牽引するのはベルナール。ドラマティックな歌声の華。
 そして、彼を中心とした、市民たちの群舞。

 そうさ、もっともドラマティックな場面である、「革命」シーン。ここの真ん中に「主役」がいること……あたりまえの画面なのに、3作かかってはじめて叶ったんだよ?!
 主役がクライマックスの真ん中にいて、主役が物語を動かすの! あたりまえのことだけど、すげーキモチいい。なにしろ過去2作のフラストレーションが溜まってるからな。

 それでも植爺的こだわりなんだろう。「革命」場面に主要キャラクタを入れないことは。なんでそんなこだわり持ってんのか謎だけど。
 ベルナールは途中で姿を消し、ロベスピエールがセンターとなる。
 そして「アンタ誰?!」な若者@しーらんが登場して、ひとりでくるくる踊って撃たれる、と。

 しーらんはかっこよかったっす。
 なにしろ「ココがオレの見せ場!」とすげー気合いの入り様(笑)。どんとこーい!なダンスっぷり、若さと幼さが浅慮な健気さと結びついていい感じ。

 でもってわたしは、関係ないトコでウケてました。

 まっつひとりでやったパートが、トウコ、にしきさん、しーらんの3人パートになってる!(笑)

 まっつは演説してないから、場面全部をひとりで真ん中担ったわけじゃないが、それ以外を全部ひとりでやってたんだ。『ジェロ編』ではひろみちゃんとそらくんふたり、『ベルナール編』では3人て……全部ひとりでやったまっつは愉快だなと(笑)。

 いやその、『アラン編』がいちばん場面としてアレな作りでしたけどね。物語中のキャラがひとりも出てなくて、「アンタ誰?!」だけで長い場面ひとつ強引に持っていったんだから。
 そして、キャラがいないからほんと、地味なシーンになっててねえ……まっつが地味とかいう話以前に(笑)。

 ところで、革命軍のおちゃめな帽子は、花組だけの小道具だったんですか? みんなかぶってないじゃないですか! まっつにも被り物無しで踊ってほしかったっすよ!(笑)

 革命場面最後では、ちゃんと主役であるベルナール中心の画面になる。盛り上がる場面の真ん中には、主役がいなくちゃね!
 勝利の歓声の中、オスカルの剣を抱きしめて泣き崩れるロザリーがいい。

 
 で、こっからどうつないでいくのかと思いきや。

 いきなり愉快な旋律で、戦災孤児たちの歌になる。……このへんの「昭和」センスがいかにも『ベルばら』、いかにもタカラヅカ(笑)。
 ちびっこちゃんたちはみんなかわいいし、ソロを歌っていた子もうまい。

 あまりにカラーが変わりすぎて、「なにすんの?!」とどきどきしながら(なにしろ植爺を信じていない・笑)、10年後、ナポレオンのいる時代を見守る。

 いやあ、いつチャルさんがスターブーツ履いて「ナポレオンです」と出てくるか、気が気じゃなくてな(笑)。
 『アラン編』がすっかりトラウマになっていて、無意味に専科さんがきれーな衣装で長々喋るモノだと思い込んでて。

 すっかり大人になって、大人になってなおいちゃいちゃしている感じのかわいい夫婦、ベルナールとロザリーがいい。
 アラン@しいちゃんがものすげーかっこよくて惚れ惚れしちゃうことは、これまた世界の常識ってことで置いておいて。

 そーいやベルナール夫妻の子どもの名前、初回はトウコちゃん「オスカル」って言ってました。
 あまりにまんまでストレートすぎるセンスだなと思っていたんですが、どうやらこれも間違いだったよーですな。2回目以降は「フランソワ」だったそうで。
 だよなあ、いくらなんでも「オスカル」はないよな(笑)。

 あちこちでちょろりと出てくるともみんがかっこよくて、なにがどうってほどのこともない扱いなのに、「あ、今の子かっこいい」と思えるあたり、ほんとにいい男に育っているなと思う。
 一方まひろはしどころないっちゅーか、たしかに扱いもよくないが、とりたてて目を引くモノもあまりないよーな……と思っていたら、最後にアントワネットで驚いた。
 そ、そうか……この大役があるから、バランス取ってたのか。や、ともみんのフェルゼンも大役だけど、やっぱ男役がアントワネットを演じるほどの意義っつーか役割はまた格別だろうと。

 配役が出たときの予想では、革命場面のダンス・ソロは「あかし」だったんだけどなあ。
 なんか、あかしがもったいない使われ方をしていたが……なにしろ番手・学年至上主義の植爺だからなあ。

 
 やー、『アラン編』の傷が大きすぎるもんで、いちいち「はうっ」となりながらも、『ベルナール編』はすげーたのしかったっす。
 トウコちゃんすごい、あすかすごい、しいすずすごい。
 脚本がまともなうえに、実力もキャリアもある人たちががっちり固めて、見応えのあるモノになってた。

 うらやましい……。あたしはあの『アラン編』を6回も観たんだよ……しくしくしく。
 なんかすでに記憶が怪しくなっている、『外伝 ベルサイユのばら-ベルナール編-』感想あれこれ。

 幕が上がるなり、「いつものオープニング」で、花組のアレ(=暗い暗いまとぶひとり芝居プロローグ)はなんだったのかとかなしくなる。……が、ソレはもう言っても仕方がない。
 それより金髪おかっぱさんたちを楽しまなきゃ! あかしのおかっぱよね、ここは! ……と、気を取り直してオペラグラスを上げたその視界に。

 にしきさんがいた。

 にしき愛、1986年初舞台、研23、中卒ではないので、トドロキ御大より確実に年上。
 そんな方が、おかっぱカツラで、小公子をやってます。

 …………いかん、瞬間アタマが真っ白になった。

 目を疑い、二度見して、たしかにあれはにしきさん、いやしかしにしきさんが何故?!
 と、やっているうちにオープニングは終わってしまった。……気がする。あんまし、他の子見られなかった……そりゃトウアスしいすずは見たけど、それ以外を眺める精神的余裕はぶっとんだよ、にしきさん。

 研11で小公子なまっつどころの話ぢゃないな……(笑)。

 まっつはおかっぱ役は一瞬で、すぐに軍服に着替えてしまうんだけど、にしきさんは最下級生男役と同じ扱いで、最初から最後までおかっぱでした。いやその、美人だからいいっちゃーいいんだが……あああ、フェアリーってのは大変な職業だな。

 
 『ベルナール編』といっても、なにをどうするつもりなのかは、なにも知らないままだった。つか、直前に観た『アラン編』があまりにひどかったので、アタマが考えることを拒否していたんだと思う。
 不思議なほど、なにも考えていなかった。

 だからオープニングのあと、ドレスの貴婦人ズが歌い踊る舞踏会シーンになり、「こんな場面があるんだ!」と、とても素直に驚いた。『ベルばら』なんだから、ドレスは必要だけど、そうか、ベルナールって黒い騎士だから、舞踏会シーンもできるんだー、とか、すげー今さらなことに驚く。

 あ、正確にはオープニングのあとはカーテン前でベルナール@トウコの、書き下ろし主題歌熱唱があった気がする。初日1回観ただけ(それ以外チケット取れなかった)で、相変わらずプログラム買ってないんで記憶違いがあるかもしれんが、まあ、わたしのアタマにはこんなふーに残ってる、つーことで。
 オープニングは全組共通、歌も衣装もダンスもみんな同じ。「役」として出ているわけではない。だからその直後に出てきた地味目だが十分キラキラのついたきれーな衣装を着た男が「ベルナール」なのか、「オープニングの男」なのか、判断に迷った。
 たぶんベルナールだろう。オベリスクがどーたらこーたらという歌は、トウコのドラマティック・ヴォイスと相まって心地よい。

 ここでだらだら主題歌一発、よりは、ベルナールが舞踏会へ潜入するのだとわからせる演出をすればいいのに。
 歌いながら黒い仮面を付け、マントを身につけるとか。「黒い騎士」という記号姿になってくれれば、物語の導入になるのに、ただきれーな服できれーに歌うだけ。ドラマティックなのはトウコの功績であって、演出家はナニもしていない。

 それはともかくとして、舞踏会。
 貴婦人たちがきーきー騒ぐあれこれは、はっきり言って無駄。無意味に長すぎる。
 が。
 植爺ムカつく、植爺キライ、植爺撲滅、と思う気持ちとは別に、星組だなあ(笑)と、たのしくなる。
 貴婦人たちのうるささ、無意味なのに力の入りまくった演技っぷりが、いかにも「星組」で。
 これがなきゃ星組ぢゃないよな、と思い、柚長、きんさん、ももさり等、彼女たちのうるささを愛でながら「これって組ファンサービス?」と思う。
 別の席で観ている星担友人kineさんも、絶対この場面よろこんで観ているわ(笑)、と。

 オスカル@すずみんが出て、さらにまだ貴婦人たちがぎゃーぎゃーやって、ええっと、ソレで黒い騎士いつ出てくるの? もっと前にいくらでも出て来てしかるべき大仰なタイミングはあったのに、なかなか出てこない。
 暗転時に「いかにも黒い騎士」な姿でマントひるがえして舞台横断するとか、「活躍」を描けるだろーに。

 出てこないなー、ナニやってんだかなー、と思っていたら、グラパンが登場した。

 いやその、チガウけど。でも、誰もがグラパン@『スカーレット・ピンパーネル』を想像したはず。客席も明らかにソレで笑っている。
 着ぶくれしたいかにも「下に衣装着てます」という格好で、ベルナールさん登場。
 出てきてナニをするかというと、わざわざ兵隊さんたちに絡んでます。わかりやすく怪しいです。

 でもって、オスカルに正体を見抜かれます。

 ナニしに出てきたんだ、ベルナール?! 

 歌舞伎調にもったいつけて出てきたのはいいが、出てきた理由がわからない。
 黙って逃げればいいのに、自分から兵士たちに絡むんだもんよ。注目を集めるんだもんよ。
 ソレで正体ばれて捕まるって、ただのアホじゃん。

 ……わかってるよ、植爺だから。すべては、植爺だからですとも。わかってますけど。

 『スカピン』がウケたから、パクりたかっただよね? 受けたモノをそのままやったら、自分ももてはやされると思ってるんだよね? 『天使の季節』でもそうだが、パクリを悪いことだとは思ってないらしいし。
 つーことで、ベルナールにわざわざ無意味に変装させて、わざわざ兵士とコントをさせて、それで捕まる、と。

 着ぶくれ変装トウコを見て、グラパンを連想して笑うのが組ファンならば、次のジャルジェ家場面にて、マロングラッセ@みきちぐを見て笑うのも組ファン。

 初日初回だからかな。他の会場でもグラパン、マロングラッセ、ロベスピエールは登場時に笑いが起こったのだろーか?

 ベルナールとロザリー@あすかの場面がかわいいこと、オスカル様がめちゃくちゃ美しくてかっこいーことは、全世界の常識だから置くとして。

 かわいかったのは、ジャルジェパパ@チャルさん。
 オスカルが危険なパリへ視察へ行った、なんで止めなかったんだとじたばた。
 いやー、かわいい。
 地団駄踏むチャルさんが、地団駄踏むほどかわいいっ。

 叱られるのはアンドレ@しいちゃんと、マロングラッセという、同期プレイ。
 アンドレとばあやは同期コントをするための配役だよね? 組ファンサービスだよね、コレ。
 つか、大きさの差がいいよなあ。

 
 おっと、文字数切れ、続く。
「で、『ベルばら』ではまっつにナニやってほしい? やっぱオスカル? 『エリザベート』ではトート?」

 と、ニラニラしながら友人が言う。

 『Brilliant Dreams』のことだ。
 「未涼亜希に今後やってほしい役」という質問に、どう答えるのかと。

「だって、『ベルばら』と『エリザベート』はデフォルトでしょ? 誰の『ブリドリ』でも絶対出てくるもん」

 そーね、出てくるわね。
 しかし、声を大にして言うわ。

 いらん。

 イベントで1曲歌うだけならともかく、「作品」として「公演」としてやってほしいとも、「あの役が見たい」とも思わないよー。

 てゆーか、まっつに、大劇場作品の主役で、見たい役なんかない。

 実際問題、大劇場で主演できる云々ではなく、彼の魅力が最も発揮できる場所であるかどうか、という話。

 『ベルばら』も『風と共に去りぬ』も『エリザベート』も、すてにネタとして人の口に上がる作品なので、なにも考えずに妄想配役が出来る。
 その域にまで達した作品でないと、「見たい役」として不特定多数の票を集められない現実もわかるが。

 まっつはフランツキャラだし、アシュレキャラだ。彼の持ち味的にそーゆー役がはまることはわかるが、「持ち味」「はまる」と「見たい役」は別だ。
 『ベルばら』にしろ『エリザベート』にしろ、仲間内の妄想配役で「まっつってフランツ似合うよねー、歌えるしさー」とか言ってるレベルで十分です、はい。

 でも実際、誰の『ブリドリ』でも出てくるので、『エリザベート』は出てくるんだろうなあ……。『ベルばら』も出てくるかなあ……。遠い目。

「じゃあ、ナニが見たいのよ?」

 と言われ、胸を張って答えましたともよ。

 正塚晴彦作『二人だけの戦場』シンクレア役。

 本役・一路真輝。
 ノーブルな気品と線の細い優等生雰囲気、親の職業だからとなんも考えずに軍人になり、不穏な情勢のなか、ぼっちゃんらしい理想に燃えている。
 それが異民族の少女と出会い、恋をしたことで「現実」を知り、挫折を知り、人間として男として成長していく。
 最後は白髪まじりのおっさんで、涸れていてステキ(笑)な役。

 『舞姫』の豊太郎と似ているかな。キャラクタも、展開も。
 ただ、少女マンガの甘さやきらきらさがなく、青年誌的骨太さと男性視点のロマンチシズムがある。

 いっちゃんの役だから、歌もいいしなー。正塚だから主役はほんと丸々1曲、フルコーラス歌うしな(笑)。
 謝珠栄振付のダンスもいいしなー。軍服とスーツだしなー。地髪でヘンなカツラ無しだしなー(笑)。

 
 ソレ以外でなら、正塚晴彦作『SAY IT AGAIN』ピエール役。

 本役・成瀬こうき。
 アンニュイな結婚詐欺師(笑)。クールで厭世観にあふれていた……はずが、ウェイトレスの少女と出会い、彼女をめぐる事件に巻き込まれるウチになんかどんどんキャラクタが変わっていき……。

 ナルセの役を、まっつで見たい。

 それに尽きる(笑)。
 スーツ姿で脚組んで坐ってるだけで、「英国紳士」に見える男ですから!!

 
「マジに答えられても、つまんない」

 と言う友人は、「アタシは、オスカルって書いて投稿しちゃおっかなー♪」と言っている。

 ゆみこでオスカルが見たい、と言ったことへの意趣返しですか?!
 (友人、と名前を伏せていても意味のない会話っぷり・笑)


 『ブリドリ』に投稿したからって、それが叶うわけないことはわかっているが、世の中の人すべてが『ベルばら』と『エリザベート』だけをのぞんでいるのではないのだという、ささやかな意思表示として、「見たい役」絡みでそーゆーのをあえて外す努力はしておこうと思います、はい。
 劇団ってなんか、ネタ(TCAで1場面見られればヨシ)と本気(公演として観たい)の区別がついていない気がする。

 つーことで、正塚晴彦イチオシ(笑)。
 「公演」として観るならば、リピートがつらくないクオリティのモノしか、投票したくない。

 あ、大劇場公演でも、ハリー作品なら、まっつで見たいわ。『愛するには短すぎる』とか。サイズ違いすぎてステキ(笑)。

 
 不特定多数が投稿するから、みんなが知っている、すでにネタとしてしか考えられていない有名作品に集中する……わけだが。
 最初のウチのトウコ、水、タニあたりはともかくとして、『ブリドリ』も回を重ねるウチにどんどん出演者の知名度が低くなってきていて。
 投稿してるのって、コアなファンだけで、一般人は極少? という感じが、すごくしますな。
 だって好きだった役とか歌とか、新人公演のときのアレとか、「んなもん、ファン以外知らねーよ!」なモノがあたりまえに1位取って出てきてますから。

 心配しなくてもまっつも、ファン以外投稿しないし、ファン以外番組自体見ないんだろーなー。
 だからここで「こんな役」とか言っても、なんの意味もないんだろーなー。

 まっつの「印象に残っている役」も、新公とか下級生時代とか、マニアックなものばかりになるのかなー。
 コアなファンはここぞとばかり、マニアックなツボを披露しがちだからなー。かくいうわたしも、「ブラックジャックの影」役だったりするしなー(笑)。

 あ、ファンゆえのマニアックさ、というならば。
 もしも設問に「印象に残っている声」というモノがあれば、「博多座『マラケシュ』の、クリフォードの手紙」に票を投じたいと思います。
 あの録音声が、ものすごく好きでね。
 ナマの声もそりゃいいけど、録音声ってことで、なんかさらに丁寧で深みのあるイイ声になってるんだわ。
 当時わたしはまだまっつファンではなかったのだが、元アニヲタとして、この「声」にかなり反応した(笑)。
 ぞくぞくするくらいイイ声だぞヲイ、と。
 まっつオチする要因のひとつだったと思う、このクリフォードの手紙。

 
「で、オスカルは?(笑)」

 ……だから、やらなくていいっ(笑)。
Brilliant Dreams「未涼亜希」募集のお知らせ
毎回、各組人気スターの魅力を徹底追及する人気番組「Brilliant Dreams」。今回は、3月放送予定の「未涼亜希」について、次の内容で皆様からのご意見、ご要望を募集いたします。
(1) 未涼亜希の舞台を漢字一文字で表すと?また、その代表的な舞台は?
(2) 未涼亜希を花にたとえると何の花?
また、その花からイメージする役、シーンは?
(3) 未涼亜希の舞台で印象に残っている役や台詞は?
(4) 未涼亜希の舞台で印象に残っている歌やダンスは?
(5) 未涼亜希に今後やってほしい役は?
(6) 未涼亜希にオフで挑戦してほしいこと、やってもらいたいことは?

さらに(1)~(6)に加えて、未涼亜希について望むことや、今後やって欲しい役、メッセージなど、楽しく個性的なお便りをどしどしお寄せください。採用された方の中から抽選で5名様に、未涼亜希のサイン入り特製写真をプレゼント! 皆さまのご投稿をお待ちしております。(スカステHPより)

 びっくりした。

 正直、まっつはナイんぢゃないかと思ってた。

 スカステのオリジナル番組『Brilliant Dreams』

 2006年にスタートしたこの番組は、当初トウコ、水、タニ、と続いたくらいなので、ほんとにまっつとは無関係な番組だと思ったよ(笑)。
 第1期の出演メンバーは2番手男役(一部3番手含む)限定、今年2008年から第2期スタート、前回漏れた3番手や4番手とかそのあたりのポジションの男役、娘役トップという顔ぶれだった。

 ここにまっつが入るかどうかは、けっこーきわどいというか、「ナイんぢゃね?」と思うくらいだった。

 だってさー、この番組って、好きだった役とかのアンケートを取るわけだから、選ぶほど役があることが大前提(笑)。
 だから最低限主演経験者に限るんだろうなと、漠然と思っていた。
 主演……誰かの役を代わりに1回だけやる新公ではなく、ちゃんと自身の役として、主役として、公演があること。この人主役で興行しますよ、と阪急沿線にポスターが貼られること。
 最初は2番手さんの番組だったわけだから、彼らにはもちろん主演公演が複数あって、大劇場でも好き嫌いを問えるだけの役や見せ場があって、特別ファンじゃなくてもカオと名前とどんな役をやった人かは認知されている。
 「好きだった役」として選ぶ範囲が広い人でないと、こーゆー番組に出てもかなしいだけだよねー。
 たとえば、いくら劇団的に売りだしたい若手がいるとしても、いきなりこの番組に出すことはできない。だって「好きだった役」を視聴者が選べないもの。ある程度役がついて、キャリアのある人でないと成り立たない。
 「街の男」だとか「通行人」だとかから「好きだった役」を選べて言われても困るよ、お茶飲み会のアンケートじゃないんだから。

 とゆー理由で、まっつはナイかと。
 それを裏付けるかのように、先月月組の園加が発表になった。
 園加くんは、新公主演ナシ、されどWS主演経験アリ。つまり、新公より主演経験の方が判断基準として有効だということ。

 まっつをトバして、下へ行くんじゃないかと思ってた。モバタカで配布されている待ち受け画像ではそうやって、まっつはトバされているし。(モバタカのスター・コレクション、みわっちの次はめおくん、まあくんの順。まっつ、みつる、りせ、はトバされてます)

 まあ、そーゆー現実もあるわけだから、『Brilliant Dreams』がナシでも仕方ない、とは思っていた。ここでもトバされたら、うじうじ愚痴ってたと思うけど(笑)。

 そんなわけだから。

 まっつで、『Brilliant Dreams』!!

 わーいわーい、2ヶ月連続まっつに会える~~。

 どーしよーどーしよー。(なんかぐるぐる回っている)

 みんなみんな、アンケート答えて送ってね。集計数少なかったら哀しいし。や、一般人にはわからないけど、関係ないことだけど、やっぱたくさんの人が答えてくれる方がいいじゃん?

 バトンとか100質とか、わたしゃアンケートの類いが好きじゃない人なんで、こーゆーのももちろん参加したことないんだけど、それでもがんばって回答するわ! 参加するわ!

 第一問、まっつを漢字一文字にたとえると? またその舞台?

 …………いきなり撃沈。
 なんにも思いつかねえ。
 なんなのよ、この質問。なんで漢字一文字? 意味ないじゃん、そんな質問!(逆ギレ)

 せめて単語にしようよ……一文字だとかなり限られるじゃん、既出のスターさんともかぶりまくるじゃん。
 単語っつーか2文字までアリなら、「地味」とか「薄幸」とか、いろいろあるのに。(自虐系回答はやめなさい)

 いつだったかな、nanaタンと話しているとき、「まっつで『ブリドリ』みたいな番組あったら、みんなが選ぶ『好きだった役』は絶対海馬の帝王だよねっ」と言われ、わたしは必死に反対意見を述べたんですが。

 ふつーソコは、相沢くん@『舞姫』だと思うわっ。

「えー? 知名度でいけば海馬の帝王でしょ?」

 リチャード@『MIND TRAVELLER』はありえないわ。だって、『マイトラ』を実際観た人は少ないもの!!(事実だが、自虐回答)

「観た人は少なくても、海馬の帝王って名称だけみんな知ってない?」

 イケコのイケコらしい、イケコにしてもぶっとび度の高いお笑いキャラだったからな。ネタとしての知名度は、多少あるかもしれないけど。

 てゆーか知名度=観劇者数とすれば、いちばんはジオラモ@『アデュー・マルセイユ』だと思うわ。オサ様サヨナラ公演での役だから、単純に「見た」人の数はもっとも多いはず。
 ……問題は、「見た」人がどんだけ多くても、あの独りミュージカルの愉快なおっさんを、ファンが「好き」かどうかは別基準だよなあ、と。

 ファンクラブのイベントではなく、いちおー全世界へ向けて門戸を開いているので誰でも投稿できるとはいえ、結局のとこわざわざHP行って住所氏名入力してまで投稿しないよなー。
 とどのつまりは、ファンしか投稿しないんだと思う。

 ファン以外の人がどれだけ多く目にした役より、ファンが見て好きな役こそが、首位になるだろう。

 だからこそ、相沢くんじゃないのかなと。

 だってまっつ、相沢くん以外、二枚目役やってないし。

 海馬教授はいちおー、美形悪役なのかな……? ヘンタイおっさんで、プロポーズしてヒロインをよろめかせるどころか、ドン引きされるという、「男として、人間として、どうよ?」な役だったわけだが。
 アズ@『スカウト』は、美形悪魔……だよな? 最初はクール・ビューティ、されど途中からただのヘタレだと判明する……。
 バロット@『メランコリック・ジゴロ』はアレ、バカ設定が全面に来すぎていて、美形役なのかどうかわからん。
 ジェローデル@『ベルサイユのばら』はたしかにストレートな二枚目役だが、なにしろ扱いが「通行人」なので、役として語る以前かと……。

 まーねー、所詮、わたしは全部好きですけどね。ファンなんてそんなもんですけどね。

 好きな役……もとい、設題にある「印象に残っている役」に上げるには、さて、どーしたもんか。

 てゆーか、「印象に残っている台詞」って……オモロ系が票を集めたらどうしよう?!
 nanaタンの言う通り、海馬の帝王はあまりに愉快な台詞を言いすぎてるわ!

 「君の海馬は私のモノだ」とか、「君を海馬帝国のファーストレディに迎えよう」とか、爆笑台詞に事欠かないんですけどっ?!

 せっかくの『ブリドリ』が「未涼亜希お笑い場面特集」にならんことを祈る……。
 
 [例]
印象に残っている役 リチャード・モリス(「海馬に乗った征服者~~♪」と歌う映像)
印象に残っている台詞 「君の海馬は私のモノだ」「君を海馬帝国のファーストレディに…」(海馬2連発)
印象に残っている歌 (ずんちゃっずんちゃっ)「ルイ・マレ~♪」(愉快なジオラモおじさん独りミュージカルの図)
印象に残っているダンス ロンゲ+ハチマキで海馬の帝王登場っ!!

 ……大丈夫だよね?
 ふつーに相沢くんとか、市民の男ダンスとか入るよね?

 わたしは実はバーナードくん@『NAKED CITY』がかなり好きで、ヲトメとしてはカルロス@『La Esperanza』新公がかなり好きなんだけどまあ、実際投稿するとなるとやっぱ……。

 ブラックジャックの影@『TCAスペシャル2003』かなっと(笑)。

 いや、最初に舞台人としてのまっつに注目した役だから。オペラでガン見していた、なつかしい役だー。
 わたしが大劇場公演のまっつにのぞむことは、ただひとつ。

 ヒゲぢゃない役が見たい。

 not ヒゲ。no more ヒゲ。
 わたしはヒゲスキーなんで、ヒゲ男も好きっちゃー好きだが、デフォルト・ヒゲは求めてない。地ヒゲですがなにか?な男は求めてないのよ! 美青年が時と場合によってヒゲを生やすから萌えなのであって、「ヒゲがあるのがデフォルト」なのはチガウのよ。

 本公演で2作連続ヒゲ男で、去年の秋からまっつは大劇場でヒゲ男しかやってないんだってば。他のハコでヒゲ無しもアリったって、そんなのファンしか見ないし、期間短いし。
 ムラ→東宝と長々続く本公演でどーゆー役か、が重要。

 んでもって、本日花組集合日。
 配役が出たので、いそいそNHKのドラマサイトを見に行った。
 わたしはドラマヲタクだが、日本ドラマ限定だ。韓流は対象外。次回公演がこのドラマだと決まったときですら、なにも調べなかった。どーせドラマを見る気はないのだから、と、サイトすら未チェック。
 まっつの役名がわかったからこそはじめて、行く気になったんだ。そこだけ見ればいいわけだから。

 人物相関図開いて、役を探す。
 まっつの役は「ヒョンゴ」ね。ヒョンゴ……えーと、どれだ?

 ヒゲだ。

 がっくり肩を落とす。
 またか……またヒゲなのか。……と、他キャラを見回して。

 ヒゲだらけ。

 なんじゃこりゃ。
 男はほとんどヒゲヒゲヒゲ。
 『愛と死のアラビア』に続いて、花組ヒゲ祭り?

 コスチュームもので全員ヒゲだと、カオがわかんなくなるってばよ。
 そりゃご贔屓のことは探して眺めるだろうけど、それ以外の脇の子たちの判別に一手間余分にかかっちゃうから初見でどこまで探せるかわかんないし、組ファンならリピートして全員の判別つくようにするだろうけど、ライトなファンや原作ドラマファンのヅカ初心者とか、1回しか観ない人にはまず区別なんかつかないって。
 『愛と死のアラビア』のとき、さんざん聞いたよ、「ヒゲばっかで、見分けがつかない。みんな同じに見えた」「1回しか観ないから、被り物ばっかで結局誰が誰かわかんないままだった。花組って若手にスターいないの?」……あの悪夢再び?

 頼むよイケコ。
 ヒゲ祭りは勘弁。

 ナマの男たちのドラマじゃなく、女性が演じるタカラヅカなんだからさ。
 1回だけならそれでもアリかもしんないけど、2作連続だったらあんまりだ。せっかくの花男たちが、固定ファン以外に個別認識してもらえなくなる。
 イケコよ、頼むから空気読んでくれ……。

 まっつがヒゲでなければいいな、とは思うけど、まっつがヒゲなことと、男たち全員ヒゲのどっちが嫌かって言えば、絶対後者だ。
 最悪まっつがヒゲでも我慢するから、ヒゲ祭りは勘弁して~~。せっかくのコスチュームものなのよ、美しい花男たちを見せてよ。

 まあ、ヒゲ祭りにして、劇団が売りたい人だけをヒゲ無しの美青年にする、というのもひとつのテではあるが。
 そーすりゃ絶対目立つしな。初見の人も目をとめるだろうし。
 ……でもやっぱ、全体的に美青年尽くしの方が、観客としてはウレシイので、ヒゲ無しでヨロシク。

 イケコは同じよーな役を同じ人にやらせ続ける傾向があるからな。イケコ的にまっつは若くない男なんだろう……ヒゲかなぁ、やっぱ。

 てゆーか、みわっちが、また女役なのは、しょぼんです、個人的に。

 『TUXEDO JAZZ』で女神やって、『アデュー・マルセイユ』で姐さんやって、『Red Hot Sea』で通しで子役やって、次も女役?!
 4作連続、「男役」ONLYの公演はナシ?

 「男役」であれる時間は短い。たかだか10数年だ。しかも、カタチが出来上がり、役が付くよーになるのなんて、そのうちいったい何年あるっていうんだ?
 どんだけオイシイ役であろうとも、限りある男役人生だからこそ、本公演では男役を見たいよ。2本立てのうちの片方ならともかく、1本立てで女役って……「男役」のみわっちに会えるのは何ヶ月先なの??

 イケコってどーしてこう、同じ役ばっか……。

 いやその、みわさんのことだからきっと魅力的な女性を演じてくれるだろうと期待しているけれども。

 これが普段女役を演じたことのない男役が演じるなら、新鮮だし話題になるし固定ファンや組ファン以外から注目されるし、芸の幅を広げる意味でも、プラス面が多いと思うけど。
 「また?」と言われる人が演じても、付加価値はさほど多くないよ。

 同じと言えば、壮くんは、また悪役なんですね(笑)。

 しかし彼の演じる大長老という役、アレですな。
 その昔わたしが次の花組お正月公演がイケコだと知ったラインナップ発表の際、

> ところでこの『太王四神記』とやらには、「世界征服を企む悪役」は、いるんで
>すか?

 とブログに書いたら、「いますよ」とレスが返った、あの役だよな。
 でこかっぱさんとか、デイジーちゃんとか、他にもメールとか拍手ボタンとかで、わざわざ教えてくれたはず。

 でもってわたし、『アデュー・マルセイユ』以前に、壮一帆で「世界征服を企む悪役」が見たい!と、声を大きくして夢を語っております。
 (http://koalatta.blog48.fc2.com/blog-entry-1369.html

 夢が叶う?(キラキラキラ……)

 とーぜん美青年キャラで頼みますよ、イケコ!!
 壮くんはいつだって無駄に美青年なんだからっ。
 はっちさんや専科さんが似合う役だって、当時教えてもらった気がするけど、演じるのが壮くんである以上、原作がどうであれ、ぴっちぴちの美貌の彼でヨロシク。

 でも、悪が栄えないのは物語の鉄則。
 世界征服を企む美形悪役は、やはり挫折してきーきー泣くのよね?
 それこそが、壮くんの、イケコ的イメージ?(笑)

 同じ人に同じ役。
 やっぱ壮くんは挫折するエリートになるのか?

 ……や、今回はまっつが「世界征服を歌う悪役」ではなさそーなので、ちょっとほっとしてます。またヒゲっぽいのは残念ですが、なにしろ小池だから……。(結局すべてソコに尽きるのか)

 
 そして、りせ。
 わたしが花組ファンになる前から、なにかと好きで見ていた男の子。
 へなちょこ、と言いながらも、そのなにかとアレな舞台姿をまったり愛でてきた。

 全ツでもまっつとずっと絡んでいちゃいちゃしてくれていた、かわいこちゃん。
 退団はさみしいっす……。

 で、退団するっていうのに、ほんとに女役なの? 原作無視して男の役だったりしないの? 『銀英伝』のコミックみたいに、さりげなくキャラの性別変更されてたりしないの?
 ……上の、女役みわっちの欄をもう一度お読み下さい……しかも、次がないなんて……イケコ……。
 トド様DS『Fallin’ Love with Yu』は、狙っているのか偶然の産物なのか、ビジュアル的になかなか愉快なことになってました。

 トド様と、花組ふたり、お化粧違い過ぎ(笑)。

 いちかは女の子なのでまだ比較しにくいんだけど、トド様とまっつは笑えるくらい別世界でした。
 トド様はえらくラフな、フェミニンな薄化粧で、リップカラーだけ濃くててらてら浮いている感じ。
 一方まっつときたら、これでもかってな本気の「男役仕様」。

「トド様の倍ぐらい眉毛あったね(笑)」
 と、同行の友人たちに突っ込まれるほどに。

 いやあ、まっつの力みっぷりがいいねっ。なんかすげー本気だねっ、手加減ナシだねっ、融通きかないねっ(笑)。

 まっつの「仕事」ぶりがオトコマエでした。
 自分の役割をきちんと見据え、全霊をあげて誇りにかけて、必要な仕事をしている感じが、「大人の男」って感じでかっこよかったっす。
 まっつの職人ぶりを堪能。自分に求められていることをちゃんと判断して、成果をあげられる人なんだなあ、と。

 トド様との「距離感」がすげえなと(笑)。
 「間合い」と言ってもいいかな。

 武芸者同士が持つ、あの感じ。ここまではいいけど、こっから先に半歩でも入ったらアウトっていう。でも離れすぎたら立ち会いにならないぞっていう。

 まっつがすげー気合いで、その間合いを守っているのが、おもしろかった。

 せっかく歌える人を出演者として呼んだんだから、まっつの「声」を演出の手段として使えばいいのに、演出家の意志なのかトドの意志なのか、それはまったくナシ。
 トド様の声とまっつの声がどんなふうに響き合うのか、体験したかったんだけどなあ。や、声量では明らかにまっつが敗北しますが(笑)。
 マイクボリュームの寂しいコーラスのみで、一緒にいようがいまいが「トド様の声しかまともに聞こえない……(笑)」状態だったので、まっつ的に「姿」勝負になってる感じも、また愉快。

 あんなに「型」にこだわって踊ってるまつださん、すごくね??

 トド様の背景でひとり踊る場面があったんだが、これがもーすごい力みっぷりで。
 ぴしっぱしっと音が聞こえてきそうだった。
 折り目がしっかりついてるっていうか、ゆるい部分皆無っていうか。
 きれいになめらかに踊ってるんだけど、表面のつややかさと反対に、角をきちっと押さえてますっていうか。オセロで四隅をまず押さえてから、真ん中取りに行きますっていうか。

 いやそのまず、肩パッド入れすぎ(笑)、とか、思っちゃったけどね。強く書き込んだ気合いの眉といい、トド様の存在感に負けまいと、すげー「男役」ぶりだった(笑)。

 まっつの「声」がいちばんきれいに響いてたのは、最後の陰コーラス。
 ……て、「陰」かよ、出てこないのかよ?! と、ツッコミで終わったのも、オチとしてアリか(笑)。

 
 相棒のいちかちゃんもまた、すばらしい腕前だった。

 トド様と彼専用演出舞台で、「脇」として出演するのは、なかなかどうして難しいのだと思う。
 なにもできない若手ならともかく、キャリアのある中堅としては。

 なにをどこまでするか。
 どう「存在」するか。

 空気を読み、読んだ位置を「実践」する。
 それは技術だろう。

 いちかちゃんの舞台での「在り方」が、すばらしかった。
 他の舞台ではなく、あくまでも今この舞台で求められている役割を、過不足なく果たしていた。

 「娘役」というのはまぎれもなく「技術」であり、軽んじていいものではないと、改めて思ったよ。

 小柄なトド様と並んで絵になる小柄さ、こんなに小柄なのに美しいスタイル。
 得難い魅力のある人だ。

 そして、まっつ×一花カップルスキーにはたまらない、デュエット・ダンス。
 ミニマムで端正、しかも空気感のぴったり合った姿が小気味いい。

 
 よく見知ったふたりの、別の角度の姿というか。
 他組に特出したりしたら、やっぱりこれくらい緊張感ある姿を拝むことになるのかな。や、いつもがゆるんでるという意味ではなく。
 チガウ空気のなかでのふたり、というか。

 
 わたしがいちばん好きなのは、やはり「物語」なんだなあと思う。
 ダンスではまったくないし、実のところ歌でもない。
 コンサートでもっともたのしめるのは、「ドラマ」があるところなんだよなー。

 つーことで、でも、いちばんわくわくしたのは「百万本のバラ」でした。

 トド様がかっこいい。

 繊細な青年なの。
 派手なアクションなしで、物語が伝わってくる。
 無造作に椅子に坐ったところとか、すげーかっこいい。
 固めきっていない髪とか薄目の化粧とか、男役として作りきっていない姿なのに、彼はもうたしかに「彼」なの。物語の中の青年なの。

 彼があこがれるバレリーナ@いちか。
 彼女がまた、美しい。

 トド様と絡むことはないんだが、背景で無言で踊るだけで、説得力。この女性に恋し、青年が愁えているのだと。
 彼女が美しく神聖な女性でなければ、彼の恋が空々しくなる。曲の美しさ、せつなさに相応しい美女ぶりをいちかが表現している。

 ただ「歌」を歌うだけでなく、そこに「物語」を表現してくれる人が好き。
 歌手でなく役者のディナーショーであるということ。

 恋に悩むトド様を見て、「トドの恋愛モノが見てえぇぇ!!」と、心底思った。
 恋するトド様って、ほとんど見たことないじゃん? 女は添えモノでしかない英雄モノばかりでさ。『オクラホマ!』が恋愛モノに分類されるかもしれないけど、アレはわたし的にノーカウントなんで(笑)、もっと本気で恋愛に主題を置いた作品が見たいっすよ。

 客席降りでトド様が何回か横を通ってくれたんだが、ほんとにきれいな人だ……。
 トド様のDSに参加するのは実はこれで2回目だが、前のDSは超絶隅っこ席で、トド様はそばを通ってなんかくれなかったさ……。
 はじめて、近くでトドを見た。すぐそばで、立ち止まって歌ってくれたさ。
 たしかにカラダはちっちゃいが(笑)、んなこたぁどーでもいいくらい美しいさ。
 

 曲名とかはネットの海のどこぞにUPされてるだろーから、ここで書く気ナシ(笑)。教養がないので、どの曲がどうとか語るすべもナシ。

 HHIでのDSは初参加だったんだが、宝ホよりはホテル・スタッフの数が多く、飲み物を注文しやすかった。わたしは人一倍水分を必要とするイキモノなので、これは重要なポイント。オリジナル・カクテルがあるのはいいよな。(トド様の絵をイメージしたカクテルだそーな。ええわたし、ちゃんとトド様の個展も行きましたよ、これでもファンですから・笑)
 食事は宝ホと同じくフルコースではなかった。料理の数が少ない……けど、今のディナーってこれがふつーなのかな? びんぼー人なんで判断できないや、そんなの日常で食べ慣れないから。

 あ、DSのおたのしみだと思っているプログラム表は、とってもちゃちぃものでした。宝ホと同レベル。……新阪急だけなの? あんなに豪華なのは??
 

 トド様、まっつ、いちかと、好きな人たちしかステージにいない、なんかすごい確率で存在したDSだった。
 
 行って良かった。……びんぼーに拍車が掛かったがなー(笑)。

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