過去の記憶の上に現在の感情はある。@グランドホテル
2017年1月3日 タカラヅカ そんなわけで、初観劇は、1月3日。
3日だけど、お正月記念ポスカもらえたー。昔は元日のみだったと思うけど、今年は3日までかな。
ヅカはじめ、観劇はじめです。
作品はお楽しみの『グランドホテル』。
初演を観て、とても感動した記憶あり。
とはいえ、初演をよくおぼえている、というわけでもない。なにしろ1回しか観られなかったんだ、チケットが手に入らなくて。1階22列目で友だちと並んで観た。(当時は21列目だった。中通路挟んだすぐ後ろ)
とにかく「タカラヅカらしくない」舞台に圧倒されて終わった。
わたしは当時の月組トップスターの涼風さんが苦手だったため、月組はほとんど観たことがなかった。だから出演者にもあまり馴染みがない。主要メンバーしかわからない、それ以外は一切見分けついてない、そんな状態。
それでも、圧倒された。
ただ、すごかった、感動した、という漠然とした記憶だけ抱いて、現在に至る。
細部はまったくもっておぼえてないんだ。
回転ドアと椅子かな、印象強かったの。
椅子ってのは、電話交換手が坐ってた、たくさんある椅子ね。
タカラヅカの舞台って、植爺の『ベルサイユのばら』みたいに、大きな書き割りセットがどーんとあって、お屋敷です、とか、オスカルの部屋です、とかやるもんだと思っていたの。豪華なセットです、タカラヅカといえば豪華絢爛、1場面ごとに独立したセットを作ります、大道具動かすだけで別の場面です、背景なにもないけど想像してね!なんて貧乏くさいことはやりません! ……てのがタカラヅカだと思っていたの。つか、タカラヅカを観てそこにびっくりしたから。
ゆえに、椅子を移動させて場面を作るのが新鮮で。わー、タカラヅカじゃないみたいー、外部のお芝居みたいー。という感動(笑)。
舞台も暗くて、『ベルばら』みたいに煌々と舞台全体が同じ明るさじゃない、薄暗くて神秘的!
……どんだけ『ベルばら』基本のタカラヅカ認識だったのわたし。
『グランドホテル』に抱いていたのは、暗い部屋での合わせ鏡のような美しさと神秘的さ。
鏡のフチは金古色の額縁ね。鈍く光る枠と鏡面。無限に世界が連なり、美しさと不思議さ、一抹のこわさがある。
そこで展開される人間模様。現実の色にセピアを加えたような、ノスタルジックな印象で。
主役だというオットー@かなめさんのことは、あまりおぼえていない。なんでトップスターがこんな役? というのと、退団がこんな役だなんて、わたしがファンなら嫌だな、と思ったことは、おぼえている。
ヒロインのフラムシェン@よしこちゃんの記憶も薄い。タカラヅカのヒロインらしくない役だなあ、と思った。この役は、ラストシーンがいちばん納得出来てないかもな。
オットーとフラムシェンがハッピーエンド的に終わることに、頭も心も付いていかなかったの。打算しか見えないっていうか、「えっ、それでいいの?(わたしなら嫌だ)」と思ったのな。
トップコンビの役に感情移入出来ないわたしが、それでも感動したのは男爵@ノンちゃんがかっこよかったことと、彼と恋に落ちるバレリーナ@はねちゃんの物語が、美しかったためだ。
ふたりの瞬間湯沸かし器的恋の盛り上がりと、短く儚く不幸に終わる結末に、タカラヅカ・ハートを満たされた。
わたしはタカラヅカが好きで、タカラヅカを観に来ている。
冴えない中年男と、打算的なビッチ女が、お金で手を取り合う物語を観たいわけじゃない。美しい恋の物語を観たいんだ。
「オットーとフラムシェンで描かれていたモノはそんな低俗なモノじゃないわ、奥深くて高尚なモノよ!」というツッコミは勘弁。そーゆーモノだったのかもしれんが、わたしはそんな難しいことまで理解出来ず、ごく浅いとこしか観てないし理解出来てない、という、過去の事実の話だから。
事実は事実、今回の観劇はそんな偏った思い込みと、薄い記憶しかない状態からのスタートなんだってこと。
そんなだから、今回の『グランドホテル』が、男爵とバレリーナの物語中心である、ということを素直に喜んでいた。
初演をろくにおぼえていないので、どこがどうチガウ、というのは、さっぱりわからない。
比べられるのは、印象のみ。
その印象が、ずいぶん違ったんだ。
3日だけど、お正月記念ポスカもらえたー。昔は元日のみだったと思うけど、今年は3日までかな。
ヅカはじめ、観劇はじめです。
作品はお楽しみの『グランドホテル』。
初演を観て、とても感動した記憶あり。
とはいえ、初演をよくおぼえている、というわけでもない。なにしろ1回しか観られなかったんだ、チケットが手に入らなくて。1階22列目で友だちと並んで観た。(当時は21列目だった。中通路挟んだすぐ後ろ)
とにかく「タカラヅカらしくない」舞台に圧倒されて終わった。
わたしは当時の月組トップスターの涼風さんが苦手だったため、月組はほとんど観たことがなかった。だから出演者にもあまり馴染みがない。主要メンバーしかわからない、それ以外は一切見分けついてない、そんな状態。
それでも、圧倒された。
ただ、すごかった、感動した、という漠然とした記憶だけ抱いて、現在に至る。
細部はまったくもっておぼえてないんだ。
回転ドアと椅子かな、印象強かったの。
椅子ってのは、電話交換手が坐ってた、たくさんある椅子ね。
タカラヅカの舞台って、植爺の『ベルサイユのばら』みたいに、大きな書き割りセットがどーんとあって、お屋敷です、とか、オスカルの部屋です、とかやるもんだと思っていたの。豪華なセットです、タカラヅカといえば豪華絢爛、1場面ごとに独立したセットを作ります、大道具動かすだけで別の場面です、背景なにもないけど想像してね!なんて貧乏くさいことはやりません! ……てのがタカラヅカだと思っていたの。つか、タカラヅカを観てそこにびっくりしたから。
ゆえに、椅子を移動させて場面を作るのが新鮮で。わー、タカラヅカじゃないみたいー、外部のお芝居みたいー。という感動(笑)。
舞台も暗くて、『ベルばら』みたいに煌々と舞台全体が同じ明るさじゃない、薄暗くて神秘的!
……どんだけ『ベルばら』基本のタカラヅカ認識だったのわたし。
『グランドホテル』に抱いていたのは、暗い部屋での合わせ鏡のような美しさと神秘的さ。
鏡のフチは金古色の額縁ね。鈍く光る枠と鏡面。無限に世界が連なり、美しさと不思議さ、一抹のこわさがある。
そこで展開される人間模様。現実の色にセピアを加えたような、ノスタルジックな印象で。
主役だというオットー@かなめさんのことは、あまりおぼえていない。なんでトップスターがこんな役? というのと、退団がこんな役だなんて、わたしがファンなら嫌だな、と思ったことは、おぼえている。
ヒロインのフラムシェン@よしこちゃんの記憶も薄い。タカラヅカのヒロインらしくない役だなあ、と思った。この役は、ラストシーンがいちばん納得出来てないかもな。
オットーとフラムシェンがハッピーエンド的に終わることに、頭も心も付いていかなかったの。打算しか見えないっていうか、「えっ、それでいいの?(わたしなら嫌だ)」と思ったのな。
トップコンビの役に感情移入出来ないわたしが、それでも感動したのは男爵@ノンちゃんがかっこよかったことと、彼と恋に落ちるバレリーナ@はねちゃんの物語が、美しかったためだ。
ふたりの瞬間湯沸かし器的恋の盛り上がりと、短く儚く不幸に終わる結末に、タカラヅカ・ハートを満たされた。
わたしはタカラヅカが好きで、タカラヅカを観に来ている。
冴えない中年男と、打算的なビッチ女が、お金で手を取り合う物語を観たいわけじゃない。美しい恋の物語を観たいんだ。
「オットーとフラムシェンで描かれていたモノはそんな低俗なモノじゃないわ、奥深くて高尚なモノよ!」というツッコミは勘弁。そーゆーモノだったのかもしれんが、わたしはそんな難しいことまで理解出来ず、ごく浅いとこしか観てないし理解出来てない、という、過去の事実の話だから。
事実は事実、今回の観劇はそんな偏った思い込みと、薄い記憶しかない状態からのスタートなんだってこと。
そんなだから、今回の『グランドホテル』が、男爵とバレリーナの物語中心である、ということを素直に喜んでいた。
初演をろくにおぼえていないので、どこがどうチガウ、というのは、さっぱりわからない。
比べられるのは、印象のみ。
その印象が、ずいぶん違ったんだ。