『任侠ヘルパー』が面白かったナリ。今期ドラマでいちばん好きだー。腐った萌え抜きに(笑)、ヲトメハートで楽しんだわ。

 と、ドラマヲタクなりにひとこと言ったあとで、さて、ドラマヲタクの必需品、録画機器についてです。

 ええ、しつこくもDVDレコーダの話。や、文字数オーバーで、1日では書ききれなかったという(笑)。

 購入した当初から、「覚えのない映像」を勝手に録画する癖のある、こまったちゃんなMyレコーダ。
 しょっちゅうではないが、たまたまと言うには頻繁に、勝手に変な部分録画をしてくれる。
 スカステだけでなく、ドラマもがんがん録画しているので、ふつーの地上波放送でも、同じように「覚えのない映像」が入る。今日の『任侠ヘルパー』最終回はふつーに録画できてて良かったわ(笑)。

 いちばんステキにこわかったのは、昨日欄に書いた通りの「女の悲鳴と倒れる音」……そして、もっともわけわかんねーのが、「2月20日のニュース」。

 8月はじめにだったか、「6月15日のニュース、変じゃなかった?」とブログに書いたけれど、誰も「ふつーだった」とも「変だった!」とも言ってくれなかったんだよ、Myフレンズ。
 誰もナニも言わないってゆーのは、変じゃなかったってことなのかなあ、でも、だとしたらおかしいよなあ、なんでわたしだけ2月20日のニュースを録画しているんだろう?
 と、思いつつも日々の忙しさにかまけて忘れていたんだ。

 それが数日前、またこわいこと(笑)があって。

 実はわたしの部屋にはもう1台DVDレコーダがある。
 最初に購入した超初期型で、ハードディスク容量も少ないし高速ダビングできないしで、不便だから現在は使っていない。
 配線の都合上、いつも通電してあるしアンテナにもつないであるけれど、リモコンの受光部は塞いであるし、リモコンも片づけてあって、普段は使えなくなっている。使うときは、受光部の覆いをはずして、リモコンを奥から引っ張り出さなければならない。

 この、もう何年かはまともに使っていないレコーダを、久しぶりに使ってみようと、リモコンを引っ張り出してみた。
 すると。

 覚えのない、録画データがあった。

 ええ。
 2009年2月20日の、スカステニュースが、録画されていたのだわ。

 …………さすがに、びびりました。

 2009年2月20日のニュースって、ナニ? なんかあんの?!
 この日にナニか意味があって、誰かっつーかナニかが、わたしに語りかけてるの?!
 と。

 正確には、2009年2月20日の深夜3時台から録画がスタートし、7時のニュースが終わったあとで終了しているの。
 深夜のブルー画面と「今放送してませんよ」というテロップのみがえんえん続き、忘れたころにトウコちゃんの「すみれの花」が流れ、ニュースがはじまる。
 で、ニュースが終わって、次のNOWONがはじまってちょっとすると切れる。や、HDD容量めちゃ少ないから、最高画質録画だと数時間しか保たないの。
 数時間録画されてはいるけれど、ちゃんと入っているのは、問題のニュース1時間のみ。

 2台のDVDレコーダに、同じニュースが録画されている。どちらも、わたしには覚えがない。

 そして、古いレコーダはたしかに2月20日に録画されているけれど、新しい方のレコーダは、6月15日の録画なのよ。なのに、2月20日のニュースなのよ。

 昨日の日記に「ナイ映像をどこから取り出して、わざわざ録画して存在させられるとゆーんだ。」と書いた。
 正確には、2月20日のニュースはわたしの部屋にデータは存在する(6月15日の段階で、わたしはソレに気づいていないが)。しかし、別のレコーダに、しかも半端な長さで入っているデータ(ニュースがはじまる前数時間はブルー画面)を、6月15日の午前7時の時報に合わせてニュースがはじまるように再生し、もう1台のレコーダで録画するなんてことは、物理的に不可能に近い。

 そのとき部屋が無人なら、できたかもしれない。
 前日から用意をして2台のレコーダをつないで、朝7時ジャストに2月20日のニュースを録画することは、できるかもしれない、がんばれば。

 でもわたし、6月15日、家にいたし。
 前日の6月14日から、ふつーに自分の部屋で生活して、15日の朝7時はベッドで寝ていたし。
 誰もわたしの部屋に侵入して、そんなことできっこない。

 ちなみに、2月20日もふつーに家にいたんだが。使っていないレコーダが勝手にスカステニュースを録画していたなんて、まーーったく、気づいてなかった。

 この事実に気づいたとき、さすがにこわくなって(笑)再度「2月20日のニュースって?!」と騒ぎ、そこではじめてドリーさんが「6月15日のニュースはふつーだった」と教えてくれた。
 ……ふつーだったんなら、どーしてわたしのレコーダだけ2月20日のニュースなのよお?!

 こわいぢゃないですか。

 いったいなんなんだ。
 おもしろいから、どっちのデータも残してある。(おもしろいのか・笑)
 女の悲鳴入りの『エリザベート』も残してあるし。
 いいネタぢゃないですか、こんなの。

 他の、ふつーレベルの「覚えのない映像」はいちいち残してない。きりがないもの。
 男の悲鳴が入っていたこともあったんだが、やっぱ男ぢゃダメだね、こわさは女の悲鳴の方がぜんぜん上。男の悲鳴はさくっと消しちゃった。

 わたしは大抵予約録画で、外出中にレコーダさんがせっせと働いて、ドラマやスカステを録画してくれているわけだが、ランダムに変な「一瞬だけ」映像が録画データ入るんだよなー、ブロックノイズと共に。ひとり暮らしだし、出かけるときは猫も親の家にあずけるからまったくの無人になるし、誰もレコーダを触れないはずだし。
 ほんとに、なんなんだろう。

 お金があれば、新しいレコーダ買うのになあ……。みんなびんぼーが悪いんや……。(博多座に行ったために、ブルーレイ買うぞ計画が狂って、未だ買えていないびんぼー人ですよ……)

 あ。
 新しいレコーダ買って、それでも勝手に「覚えのない映像」が録画されてたらもっとこわいから、今のままにするべきか?
 今のままなら、悪いのはレコーダ(きっと不良品)であって、わたしの部屋とかナニかとかじゃないもんな。
 DVDレコーダに、覚えのないデータが録画されることは、どれくらいの確率で存在するか?

 ここに、2009年6月15日午前7時から1時間録画されたデータがある。
 データを「詳しく見る」指定すると、「2009年6月15日午前7時」という日付が確認できる。この日付は録画されたときにレコーダが自動的に記録するもので、ユーザーがいじって入力できるものではない。
 わたしがどうすることもできない、自動作成される部分に記載されているのだから、まちがいなく「2009年6月15日午前7時」に録画されたデータだ。
 記録されているチャンネルは、「L1」。これも自動的に記録される部分のデータで、わたしがいじれるものではない。
 「L1」とは外部入力ライン1のことで、スカステのチューナーにつないである。つまり、「2009年6月15日午前7時」に1時間スカステを録画したんだな。

 で、スカステの朝7時というと、もちろんタカラヅカニュースを放送している。
 2009年6月15日午前7時の録画データなんだから、それはもちろん2009年6月15日のニュースが録画されていないとおかしい。

 おかしいんだ。

 なのに、録画されていたのは、2009年2月20日のニュースだった。

 こんなことは、起こりえるのか。
 起こったのだから、6月15日には6月15日のニュースを流す代わりに、2月20日のニュースを流したんだろう、スカステは。
 わたしはそう思っていた。
 毎日録画予約してあるので、6月14日も6月16日もふつーにその日のニュースが録画されているが、6月15日のニュースだけは存在しない。録画できなかった、だって放送されなかったんだもん。スカステで何故か4ヶ月も前のニュースを流したんだもん。

 原因はスカステにあると思っていた。
 機械は嘘をつかない。購入して数年間、毎日録画予約してあるニュースが、勝手に別のモノになるはずがない。実際、ちゃんと朝7時にスカステのチャンネルを録画していると記録されているんだから。

 でも、わたし以外誰も「6月15日のニュースが存在しなかった、2月20日のニュースが再放送されていた」とは言っていない。
 どうして?
 スカステを契約している何割の人かは、朝のニュースを見ているでしょう? 6月15日なのに、2月20日のニュースを流されたらびっくりするよね、ふつう?

 「6月15日朝7時はちゃんと6月15日のニュースが放送されていた」と、ドリーさんの証言。
 えええ。
 だとしたら、何故わたしのDVDレコーダには、2月20日のニュースが録画されているの?

 わたしの勘違いとかじゃなく、機械が自動的に記録する日付データがちゃんと「2009年6月15日午前7時L1」なのよ? そこに2月20日のニュースが録画されているのよ?

 スカステが2009年6月15日午前7時に放送したんじゃなければ、この2月20日のニュース映像はどこからやってきて、わたしのDVDレコーダに録画されたんだ?

 
 上記の話とはまったく別に。
 わたしのDVDレコーダには、「覚えのない録画」が入る。2月20日のニュースのように丸々1本別番組というのはさすがに他にナイが、一瞬だけ「覚えのない画像」が挿入されていることがある。

 録画した番組の合間に、別の番組が一瞬だけ入っているんだ。

 最初に気づいたのは、博多座の『マラケシュ』を見ていたときだったと思う。待ちに待ったよーやくの放送で、わたしは最高画質で録画して、それをあとからゆっくり鑑賞していた。
 するとその『マラケシュ』映像の画面が一瞬止まり、目の端になにかちらりと「別の映像」が映った。
 止まっていたのは一瞬で、映像はすぐにナニゴトもなかったかのよーに動き出したが……でもたしかに今一瞬止まったよね、音も途切れたよね? そしてなんかちらりと、別の映像が見えたよね?

 巻き戻して、コマ送り再生してみた。

 『マラケシュ』が映っている……画像がふと乱れ、ブロックノイズが入り、次に『マラケシュ』の画像の奥から、ノイズと共にかしちゃんが現れた。

 お稽古場映像だ。多分、博多座『コパカパーナ』のお稽古をしている、素顔のかしちゃんが現れ、両手を広げて笑顔で歌っていた。音声はなし。画面だけ。

 だがそれはほんとうに一瞬で、またブロックノイズが画面を覆い尽くし、『マラケシュ』に戻った。

 ぽかーん……。

 なんなんだこりゃ。

 コマ送り再生でないと判別できない、1秒以下の挿入。
 でもたしかに、覚えのない別の映像。

 そのときもわたしは、「スカステの中の人がまちがえて、『マラケシュ』オンエア中に『コパ』稽古場を一瞬流しちゃって、いかん間違えたってあわてて『マラケシュ』に戻したんだな」と思って納得していた。

 だってありえないもの。
 予約録画した『マラケシュ』の中に、かしちゃん『コパ』が1秒以下だけ入っているなんて。

 『マラケシュ』はその後録画し直しました、ええ。次は変な映像は入らなかった。

 
 それが記憶の最初、そっからはたびたびそーゆーことが起こる。
 花組『エリザベート』でオサ様トートが銀橋で歌っているときに、一瞬だけタカハナが白い衣装でデュエットダンス踊っていたりな。(リフト場面だった、あれはなんの作品だろう??)

 スカステの中の人が、こんなしょっちゅう放送を間違えるとは思えないから、この「一瞬だけ別の映像が混ざる」のは、わたしのレコーダの問題だろうと思った。
 レコーダの問題……だとして、どーゆー問題なんだ?

 たとえば、録画しているチャンネルが勝手に一瞬だけ別のチャンネルになるのかと思ったんだ。
 L1(スカステ)を録画しているのに、レコーダに問題があってときどき勝手に別のチャンネルに移るとか、アンテナの受信が不安定で複数のチャンネルを間違って受信するとか。
 W録画機能があり、同時に2番組録画可能なレコーダだから、レコーダ1で録画中、停止しているはずのレコーダ2が勝手に動き、しかもレコーダ1のデータに一瞬割り込んでいる、とか。
 
 でもそれだと、説明が付かないんだよな。

 だって、スカステは今現在『マラケシュ』を放送している。レコーダが誤動作して他のチャンネルを一瞬だけ録画しようとしたって、どこの局でも『コパ』稽古場風景は放送していない。

 放送されていないのに、どうやって録画したんだよ、Myレコーダ。

 
 たとえばわたしが夢遊病とか二重人格とか、わたしとしての記憶のないときに「『マラケシュ』録画中に、一瞬だけ『コパ』を録画してやろう」と思ったとしても、技術的に不可能なんだ。
 6月15日の朝7時に、2月20日のニュースを録画しようとしても。
 ナイ映像をどこから取り出して、わざわざ録画して存在させられるとゆーんだ。

 
 とゆーことで、録画データに突然別の画像や音声が入っているのは、めずらしいことではない……わたしのDVDレコーダときたら。
 たびたび起こるんだコレ。

 いちばんすごかったのは、星組『エリザベート』。
 「夜のボート」を歌うノルさんフランツの音声が途切れ、画面が静止したかと思ったら、女の悲鳴と、倒れる音がした。 
 画面はノルさんフランツのまま。ノイズでざらざらだが、別の絵は入っていない。音声のみ割り込まれた。
 「きゃあ!」という悲鳴と、どさっという、なにか大きなモノが落ちる音。
 で、そのあとはまたナニゴトもなかったかのよーに、ノルさんフランツが「夜のボート」を歌っている。

 さすがにコレは、こわかった。
 夜中にひとりで見ていたからなー。いきなり女の悲鳴はびびるわー。

 パナソニックの人に修理に来てもらい、この「女の悲鳴」部分を見てもらったんだが、「こんな症状、見たことナイ」と言われ……原因不明。

 DVDレコーダの修理というのはよーするに、中身を全部新品と入れ替える、ということなので、そこに入っている録画データを全部失うことになるので、結局修理はあきらめた。
 ときどき変な画像や音声が勝手に録画される、まま現在も使っている。

 
 とゆーよーなことは、どれくらいの確率で存在するのだろう?
 世の中の人も、似たような状況は経験しているんだろうか。

 そして、6月15日の朝7時、何故2月20日のニュースが録画されたのか。スカステの中の人が放送を間違えたのか? わたしのレコーダがまた、存在しない映像を勝手に録画したのか?

 謎は尽きない。

(スカステに問い合わせてはいません。以前質問メールしてスルーされたので、「問い合わせても無駄」という思い込みがある・笑)
 なによりもまず、月組に、トップ娘役が復活することがうれしい。

2009/09/15

月組次期トップ娘役について


この度、月組次期トップスター霧矢 大夢の相手役に星組の蒼乃 夕妃が決定しましたのでお知らせ致します。

尚、蒼乃 夕妃は2009年12月21日付で星組より月組に異動し、2010年2月の月組中日劇場公演『紫子』『Heat on Beat!』よりトップ娘役として出演致します。


 タカラヅカは変わらないところ。「伝統」という名の時代錯誤を護り続けるところ。
 トップスターを頂点にしたピラミッドが美しく構成されるところ。

 オープニングがあって中詰めがあって、ロケットがあってデュエットダンスがあってエトワールが歌って大階段パレードがあって大きな羽根のトップスターが最後に登場する。
 鉄壁のワンパターンを守って、95年続いてきた。や、今のよーなカタチに到達したのはいつからかわかんないけど、少なくともこの四半世紀はそうやってきたはずだ。

 だからこそ、トップ娘役が存在しないなんて異常事態は、これ以上続いてはならない。
 タカラヅカの根幹に関わる。

 よかった、平時に戻って。心から、良かった。

 
 とゆーことで。

 まりもちゃん、トップ娘役決定おめでとー。

 まりもちゃんは実力のある娘さんなんで、きりやんとがっつり良い舞台を見せてくれるでしょう。

 それはわかってるんだけど。安心しているし、期待しているのだけど。

 わたしのなかに、まりもちゃんが今このタイミングできりやんの相手役になる、という実感は、まったくない。

 まりもちゃんがいい娘役スターさんだということとは別に、なんでだろ、モバタカからメールを受け取って「ぽかーん」とした気分になった。
 将来的にトップになるかもしれなくても、今の彼女がトップ候補だったとは、わたしはまったく思っていなかったらしい(笑)。

 残念ながら『太王四神記 Ver.II』の新公は見ていないが、それまでの新公やバウのヒロイン、本公演の姿を見て、彼女をトップ云々とはまったく結びつけられなかったらしい……こあらさんってば。
 みなこちゃんほど別格さんだと思っていたわけじゃないが、まりもちゃんもわりとそっち寄りかなあ、持ち味……と。
 なにしろ強くて安心感あって、新公なのに専科さんみたいな安定した……周囲から浮くほどの舞台人ぶりだったりしたので。
 みなこちゃんは良くも悪くも目立つアクがあったけれど、まりもちゃんはそーゆーわけでもなく、ほんとに「新公に上級生出てるわー」な感じで、若さや初々しさより貫禄を感じる芸風だったので、「タカラヅカ路線娘役」というわたしの狭い思い込みからは微妙にはずれていたのよ(笑)。

 だからといって、「そんな別格風味のトップ娘役は嫌だわっ」と思うこともまったくなく、「へー、そーなんだー、おめでとー」と思う。
 わたしの印象はどうあれ、世間的にはきっと、バリバリの新進娘役だったのだろう。
 実力のある子が抜擢されるのは、正しいことだと思う。

 まりもちゃんならほんと、安心だよなー。
 芝居もダンスもOKだし、歌もまあそこそこだったよね? 大柄で骨太な、パワフルなダンサーという印象だが……えーと、デュエダンの華であるリフトは……『銀のロマンティック』方式希望。

 冗談はさておき、きりやさんとの並びは未知数だし、これからどんな化学反応を見せてくれるのか、心から楽しみだ。

 ……しかしこれで、トド様の相手役をやった子は、あいちゃん以外全員トップになるわけか……まりもちゃんは『Kean』に続いて2度目のトドの相手役を『コインプラ物語』でするわけだし。やっぱ期待の若手スターでないと、トド公演でヒロインはやらせないんだろうなあ。
 そう思うとさらに、あいちゃんが惜しいなぁ……。言っても仕方ないことだけどさ……。

 
 でもって。

2009/09/15

星組 退団者のお知らせ


下記の生徒の退団発表がありましたのでお知らせいたします。

(星組)
水瀬千秋

   2009年11月5日(星組東京特別公演千秋楽)付で退団


 ちゃきちゃん退団は、ありえないんですが……。
 こちらはもお、ど真ん中に路線娘役らしい娘役なのに。まだヒロインをしてないけれど、今まで演じてきた役で十分その素質と未来に期待を抱ける子だったのに……。
 惜しいわ、あまりに。
 『懐かしの宝塚イブニングコンサート』汐美真帆の回の構成について、グダグダ語ってます、続き。

 
 ケロの立場が中途半端すぎるんだ。

 たとえば最初から、「わたしが選んだ曲に、カラーセラピストの張さんに色を選んでもらいました」ならば、混乱はない。
 曲ごとの色は、「カラーセラピストとしての知識に基づいて」選ばれているとわかる。

 だが、なにしろ最初の1曲のボトルをスタンドから取り出して歌ったのはケロで、「曲に合わせて選びました」と言う。
 まるでケロ自身が選んだかのように。

 ケロが選んでいないとは言わない。選んでいるのはたしかだから、嘘を言っていないことはわかる。
 でも、ケロの立ち位置がわからない。
 カラーセラピーの知識とは無関係に、「この曲にはこの色!」と思って選んでいるのか、知識を元に「この色の持つ意味はこうだから、この曲にはこの色」と思って選んでいるのか。

 「この曲にはこの色!」と選んでいるのならば、色に対するイメージを語ったあとに「合ってますか?」と張さんに聞くのはおかしい。
 カラーセラピー的にどういう意味があろうと、「わたしはこう思った」で済むはず。
 もしもセラピー的に意味が違っていたとしても、それを軌道修正するのはセラピストの張さんの仕事でケロがいちいち「カラーセラピー的正解」で色の説明をする必要はない。

 おそらく、ケロは打ち合わせ段階、このハンドメイドな企画段階で「この曲にはこの色!」をやり、プロの張さんから「この色の意味はね……」とレクチャーを受けているんだろう。
 そのために、立ち位置がおかしくなった。
 打ち合わせでそれをやるのはかまわないが、本番で「客に伝えるのはなにか」を客観的に考えて欲しかった。

 イベントだから台本があるのはいい。当たり前だ。
 ただ、その台本通りに披露してもらわないと。

 今回のコンサートは、台本を読んだ上での感想、になっている。
 テレビドラマを見た視聴者が自分目線も入れてストーリーを解説している状態になってるの。だから、そのドラマを見ていない人には、本筋がどれで、どれが語り手の主観なのかがわかんないという。

 曲の色を選んだのは誰か。歌い手のケロなのか、カラーセラピストの張さんなのか。
 ケロが選んだというならば、ケロ個人の意志で張さんの意志はまったく含まれていないのかどうか。
 また、ケロにはどの程度カラーセラピーの知識があり、それに左右されて色を選んでいるのかどうか。

 それをまず、明確にする。

 ケロがカラーセラピー的には素人で、自由に色を選び、それによってケロ主体のコンサートにカラーセラピストの張さんが色を添える、という意味ならば、ケロが「わたしが選んだ、わたしはこう思う」と意見をブレさせずに貫き通し、それに対して張さんが「yokoちゃんの選んだ色にはこういう意味があって……」と解説すればいい。
 ケロははじめて聞く顔をして「そーなんですかー」と言うべきで、「合ってますか?」と言う必要はない。

 最初に選んだのがケロで、打ち合わせ段階で張さんの指導がすでに入っているというならば「わたしは単純にこの曲はこの色っぽいかなと選んだんですけど、張さんに聞くとこの色にはこーゆー意味もあるそうで、なるほどと思いました」とやり、最後に自分の語ったうんちく(指導済みの内容)を間違えずに言うことが出来たかを確かめるために「合ってますか?」と聞く。これならアリ。

 張さんとケロが一緒に選んだというならば、「この色にはこういう意味があって、この曲にはこういうイメージをわたしは持っているので、コレを選びました」と説明する。ふたりで決めたことをちゃんと間違えずに言えたかどうかを確かめるために「合ってますか?」と聞く。これならアリ。

 台本があるのは前提ですよ。ケロがナニも知らない、という設定でも、本当になにも知らないでぶっつけ本番にセラピーやれという意味じゃない。
 客にナニを伝えるかを考え、そのためにどう演出するかを考えるってこと。

 なのに今回ケロは「わたしが選びました、こんなイメージを持ってます……で、合ってますか?」とやっている。
 「異議あり!」の連続だわ。
 「わたしが選んだ」の「わたし」はどの位置で選んだのか、「選んだ」と言いながら語る内容は自分の意見や感想なのかカラーセラピー的見解なのか不明だし、最後にいちいち「カラーセラピー的正解」を得ようとするし。自分の意志や感性ならば「カラーセラピー的正解」とは無関係なはずなのに。

 立ち位置、視点がめちゃくちゃなままだから、色の意味やこの曲にはこの色ってのはわかるけど、それがなんなのかがわからない。
 ぶっちゃけ色の意味なんて、調べればわかることだ。それを解説することに必死になるより、彼らだけにしかできないこと(何故、誰が、どの位置からソレを選んだか)を大切にして欲しかった。

 誰かプロに仕切って欲しかったなあ……。
 この客観性の欠如は、身内だけでやっているために起こっているんだろう。

 今後もこういったカラーセラピー・コンサートをやっていきそうな感じなのに、このグダグダっぷりってば。
 一度プロに脚本書いてもらって、骨組みを理解してからあとはその展開でやっていけばいいのに。

 試みはおもしろいと思うし、なによりケロを好きだからいろいろと残念で。

 今までも多分同じようなコンサートをしてきて、「汐美真帆コンサートと言えば、カラーセラピー」だと身内同士では常識になっているとしても、永久に身内相手だけで終わらせるならともかく、新規客が欲しいなら基本は押さえて欲しいと思ったナリ。
 ただの余計なお世話、老婆心に過ぎないのだけど。
 『懐かしの宝塚イブニングコンサート』汐美真帆の回の構成や進行をグダグダだなと思ったのは、「カラーセラピーと音楽の融合を狙ったコンサート」であるという点。
 試みはおもしろいけれど、足りないことばかり。

 まず、このコンサートのタイトルは『懐かしの宝塚イブニングコンサート』だ。
 カラーセラピーがどうのとは、まったく関係ない。
 タイトルに「カラーセラピーやりますよ」という意味の副題を付けるか、パンフレット(チラシ1枚でも可)を配布するかして、あらかじめ意図を明らかにするべきだ。

 「んな金や準備の必要なことはしたくない」というなら、台本を練り、コンサートの最初にコンセプトをしっかり解説する必要があった。

 このへん所詮タカラヅカってゆーか、お茶会感覚ってゆーか、すべて、なし崩しに進んだのよ……せっかくの興味深いコンセプトが。
 プロの主催するイベントならまずありえないことだけど、出演者が自分でコーディネートするハンドメイド・イベントだから、素人臭さ丸出しなグダグダっぷりが、残念で。

 ステージ……というか、段差もないレストランの一画のふつーの空間で歌うわけなんだが、そこにカラーセラピーのボトルスタンドが置いてある。
 登場したケロはそこからボトルをひとつ選び、グランドピアノの上にちょこんと置き、歌い出す。
 1曲ごとにボトルを替える。
 曲とボトル(色)になにか意味があるらしい。

 それはわかるんだが、ものすげー説明不足。

 カラーセラピーがなんなのかわかんない人にだって、「色になにか意味がある、イメージするものがある」くらいはわかる。
 ケロが説明したのはその「素人でもわかる、見たらわかる」部分のことで、肝心の「で、ソレがなんなの?」については説明しなかった。
 自分たちがわかっているので、説明しなかったんだろう。素人イベントにありがちな、客観性の欠如。

 選んだ色に意味があることは見たらわかるから、「何故そんなことをするのか」を教えてくれよダーリン。

 カラーセラピストの張さんも、真面目に色の持つ意味を解説してくれるけど、「で、それがなんなのよ?」についてはスルー。

 たとえば、NYな歌を歌うケロ。
 「NYはこんなイメージなんで、この色のボトルを選びました」
 ふーん、ケロちゃんにとってはNYってこんな色なんだー。……と、ここまではいい。
 そのあとに、ケロは張さんに聞く。「合ってますか?」

 えーと、この「合ってますか?」の意味は?
 NYのイメージは「この色」と、世の中ではカラーが決まっているの? 「黄色」が正解だとしたら、ここで「青」を選ぶことまちがい?
 それとも、NYに対してどんな色を選んだかの正誤ではなく、ケロが語った「色」に対する解釈がカラーセラピー的に合っているかということ?

 たぶん後者の意味だとは思うんだが、ケロは1曲歌い、その曲の色について語ったあと必ず張さんに「合ってますか?」と聞く。そして張さんが「合ってます」と答える。
 このやりとりの意味がわからない。

 曲に対して、イメージする色を選ぶ。
 これはわかるし、興味深い試みだと思う。

 だがそれを選ぶ人間と、その人間のスタンスがわからない。

 選んだのは、誰なのか?

 ケロのコンサートである以上、選ぶのはケロであるべきだと思うが、どうやらそうでもない。
 「次の曲は何番のボトル」と張さんが指示を出す。
 そしてケロが歌い、色の意味を語り、「合ってますか?」「合ってます」と言う。

 どんな曲を歌うか打ち合わせたときに、カラーセラピストの張さんも一緒になって、あらかじめ色も決めていたっぽい。

 では、その立ち位置をまずはっきりと説明してもらわないと、見ている方はわけがわからない。
 「この曲はこの色」と思ったその動機を、コンサートを通してどういう立ち位置で選んでいるのかを、最初に説明してもらわないと。

 ケロの立場が中途半端すぎるんだ。

 
 半端に長くなったので続く。
君の名は。@懐かしの宝塚イブニングコンサート
君の名は。@懐かしの宝塚イブニングコンサート
 ケロちゃんは、現役時代より歌がうまくなったと思う。

 宝塚ホテルのティーラウンジ「ルネサンス」で開催された、『懐かしの宝塚イブニングコンサート』汐美真帆の回に行ってきました。

 宝ホHPや、現地に掲示されている写真はコレ(右端の画像参照)ですよ。所詮携帯写真(わたしはカメラを持ってないっす)なんで、わたしの取った写真ではなんともボケボケですが、雰囲気は伝わると思う。

 つまり、いかにも元タカラヅカなカッコイイ系いい女です。

 掲示されている写真がコレだから、そーゆー姿で現れると思ったのね。
 そしたら。

 ショートカット+パンツ姿で登場です、汐美さん。

 変わってねえ。

 現役時代と、印象変わってないっす。
 なんか、時間が止まっているような、戻ってるような、不思議な感じ。

 かの人が、ヅカを卒業して5年。
 学年的には、77期はもう誰もいないけれど、年齢的にはケロちゃんってゆみこちゃんと同い年だから(ケロの方が誕生日は遅いので、現在はまだひとつ下)、まだヅカにいてもおかしくないんだよな。(ジェンヌはフェアリーです、年齢はありません)

 ピアニスト兼カラーセラピストの張さんと組んでのコンサート。
 構成と進行はけっこーアレで、ツッコミどころ満載だが、それまあ置くとして(笑)、ケロちゃんはなんか今でもふつーに「タカラヅカ・スタァ」だった。

 「洋行帰り」バリバリの発音で歌うミュージカル曲だとか(笑)、タカラヅカな曲だとか。
 コンサートのテーマが「懐かしの宝塚」だから、ヅカの曲やヅカっぽい曲を歌うのは当然としても。
 前を開けた白いロングシャツをコートのよーに燕尾のよーに着こなし、全身白尽くめという「ジェンヌ」らしい姿。
 スーツでもドレスでもない、ひとつずつはカジュアルなアイテムなのに、白一色にすることで際立つフェアリー感。てゆーかコンサート衣装ぢゃないよアレは、お茶会衣装だわ、イメージ的に(笑)。

 体型も変わらずスリムで、顔の凹凸もくっきりで。うおー、鼻高いー、でかいー。
 舞台にいるときはケロの顔が小さいとか思ったことなかったけれど、やっぱりこうしてナマで見ると一般人よりよっぽど小顔で。均整が取れたプロポーションで。
 ……服のせいか補正しているのか知らないが、女性らしい曲線はまったく感じさせず、ほんとにふつーに「タカラジェンヌ」だった。

 声もあのハスキーヴォイスのままだし。ちょっとまろやかになっているけど、いわゆる女声のクリアなソプラノとかで歌っているわけでは、まったくないし。
 話している「昔のまんまのケロ」が、そのまんま歌っているし。

 変わらない……ことに、ちょっとびっくり。

 たしかに5年分年を取っていて、オペラグラスでのぞくと目の下のクマとシワは昔以上に深く濃く刻まれている。
 その「年輪」を、感慨深く見つめた。

 ケロがどんなおじいさんになるのか、想像つくなあ。

 そう思った。
 5年分老けた顔を見て、さらに数十年あとの顔を思い描いた。
 きっとしわしわのおじーちゃんになった顔も、愛しいんだろうなと。

 ……おばーちゃんぢゃないですよ、おじーちゃんです。
 すごくナチュラルに、おじいさんなケロを思ったよ。

 それはとても、しあわせなことだと思う。

 夢がまだ、続いているのだから。

 ありがとう。
 変わらないでいてくれて、夢を見せてくれて、ありがとう。

 タカラヅカという夢の楽園を出て、現実という荒れ野の中にいてなお、美しく在ってくれて、ありがとう。

 現役時代、これくらい歌えていたらまた別の未来もあったんではないかとか、ヨガってすげえな、こんなに歌えるようになるんだとか、まあいろいろ思いつつ。

 やっぱり声が好きで、顔が好き。
 あのでかい鼻が好き。目の下のシワが好き。

 好き、と思えることがうれしい。
 好き、と思わせてくれることがうれしい。

 ふつーにコンサートやって来たのに、最後にやっぱ「同期の安蘭けいちゃん」の話をうれしそーにはじめるあたりがもお、ほんっと変わってないなと、笑いを噛み殺しましたのことよ。

 トウコの話は絶対出るよな、まったく(笑)。そのトホホぶりも健在で、ほんとに裏切らない人だ。

 
 ちなみにこの日は、友人たちとランチをして、お茶をして、5時から花組公演を観て(ショーのみ・笑)、ケロ・コンサート行って、さらにディナーまでして終了しました。帰宅は必然的に午前様。いやはや、濃い1日。

 『EXCITER!!』観劇時、今日はまっつだけ見る、と決めていた。
 全体は置いておいて、ただひたすらオペラグラスでまっつだけを見る。

 現在のダーリンだけを見る。

 そのあと、昔のダーリンに会う(見る)んだもの。

 まっつを見て、そのあとケロを見る。
 その感覚を、自身へ刻みつけようと。
 弱い人間なので、無自覚に泣きかけた。
 ちょっと軽く愚痴るつもりだったのに、別にどーってことないつもりだったのに、喋り出したら声がどんどん涙声になって、自分でびびった。
 い、いかん、なにやってんだ。
 鬱積しているんだ、弱っているんだ。

 泣き出すつもりはまったくなかったので、本気で困った。
 このまま気を抜いたらマジで泣き出すぞ、それは困る。ほんとに、大したことじゃないんだ、愚痴っていた話題自体は。世間話レベルのことだ。
 自分的には「不景気でやんなるわよねー」レベルの愚痴だったのに、そこで泣き出したら、相手も困るしわたしも恥ずかしい。社会生活にヒビが入る。

 「不景気でやんなるわよねー」レベルでマジ泣きしそうなほど、弱っている自分に心底びびったが(や、だからほんと無自覚)、今はそれどころじゃない、なんとか取り繕わなくては。
 泣きそーなことを、知られてはならないっ。

 背を向けてお茶を淹れながら、わたしは内心あせりまくっていた。どうする、どうするよオレ!! どう誤魔化す!

「そーいえばこあらちゃん、タカラヅカ好きって言ってたわよねえ。『ベルばら』って、もう観た? 私今度、『ベルばら』観に行くのよ」

 あせる背中に、あっけらかーんと別の話題が振られた。

「行きましたよー、明日もまた行くんです。てゆーか、行くんですか、『ベルばら』?!」

 お茶のカップ持って振り向いたわたしは、自分でも「あ、今スイッチ入った」ことがわかった。

「ええっ、同じモノを観るの?」
「観ますよー、毎週通ってますから」

 泣きそう、だったわたしは瞬間的に消えた。弱っていて、自分でもわけわかんないことで臨界点達しそうになる、そーゆーやばいモードは瞬時に消し飛んだ。

 わたしは心から笑って、会話していた。

 タカラヅカすげえ。

 てゆーか、「好きなこと」って、「愛するもの」って、すごいよな。
 心の暗雲全部ばさっと取っ払って、笑えるんだから。好きなモノの話なら。

「娘が『ベルばら』観てみたいって言うから、はじめて行こうかと思って。でもタカラヅカってチケット取り方わかんないし、取れないもんなんでしょう? でもたまたま見かけた新聞に広告が載っていて……電話したら、幸運にもチケットが残ってて」

 …………う・わー…………。

「S席なんだけど、2階の隅っこなの。でも取れただけラッキーよね」

 なんで先に、わたしに一声かけてくれないの、もっといい席を取る方法くらい、もしくは同じあたりの席を安く……ゲフンゲフン。

「娘が楽しみにしているの。だって『ベルばら』でしょう?」

「いや、その、『ベルばら』は『ベルばら』だけど、外伝だから……」
「オスカル出ないの?」
「出ます。出るけど……えーと、アンドレを好きだった女の子がいる、という新しい切り口で……」
「原作知らないとまずい? 娘はマンガ読んだことないんだけど」
「原作を知っていることが前提だから、知らないとストーリーついていけないかも……」
「観る前にあらすじ説明するべき? 私なんかはマンガ読んでる世代だからいいけど」
「そ、そうっすね……」

 原作熟知していても「ついていけない」なんて、言えないっ。(内心冷や汗ダラダラ)

 やーもー、ブルーな気分なんか、見事に吹き飛んだねっ(笑)。
 タカラヅカ万歳。

 
 タカラヅカ入門者はいつだって大歓迎。
 どの組のどの演目だって、「今度観てみることにしたの」「観ようかと思うの」と言われたら、諸手を挙げて大歓迎。
 「どんなお話? 初心者向きかしら?」とか相談された場合、どんな感じの舞台か説明しはしても、「初心者向きじゃないから、行かない方がいいよ」とか「この公演はやめて、次の公演にした方がイイよ」とかは、絶対言わない。

 行こう、と思ったときが、そのときなんだ。
 「次回」とか「これがおすすめ」とか言っていたら、機会を逃して一生行かないかもしれないじゃん。
 観てもいいかも、と思ったそのときでなきゃ、1万もする娯楽にはなかなか踏み切れないよ。

 わたしがどんだけ「駄作!」と思ったって、人間の数だけ考え方と感性がある、その作品でタカラヅカを好きになってくれるかもしれない。

 ええ、わたしの周りには『剣と恋と虹と』でヅカにハマった人と、『ミケランジェロ』でハマった人がいますから。わたしが「初見がコレだとヅカを誤解されそう」と思う場合でも、そんなのまったく関係ないんだ、ハマるときはハマるんだ。

 「タカラヅカ」をナメるな、「タカラヅカ」には「タカラヅカ」だとゆーだけで、他のどこにもない魅力があるんだ。
 長くヅカファンやって、作品をあーだこーだ言うようになってしまうと、ときどきわかんなくなる。
 どんな作品であろうと、「タカラヅカ」という文化自体の持つ力に、魅せられる人は、魅せられてしまうのだと。
 だから、ヅカファンとしては、ヅカファンである驕りから入門者からその機会を奪ったり、水を差してはいけないんだ。

「外伝なんで、ちょっと地味かもしんないけど……でも、ショーがイイから、派手だから!」

 いざ、ポジティヴに、アグレッシヴに! ついでにオプチミズムに!

「こあらちゃんの好きな人も出てるの?」
「出てます、ベルナールやってます……つっても、わかんないだろうけど」
「どうして? 私はマンガ読んでるからベルナールくらいわかるわよ?」
「いやその、台詞ないから……ムニャムニャ」
「え? どーしてベルナールなのに台詞ナイの?」
「わかりません(泣)」


 どんな作品であろうと、「観てみたい」という人を止めはしない。いつだってウェルカム!
 ……でもやっぱ、自分的に「イイ作品」「好きな作品」を観て欲しいよ、正直なとこ。

「とにかく、ショーを楽しみにして下さい、ショーを観てください。『ベルばら』だけでタカラヅカを判断しないで、ショーまで観てから決めて下さい」

 ……いかん、最後はなんか泣きが入ったぞ、わたし?(笑)
 細胞を洗う瞬間が、必要なのだと思う。

 わたしのカラダが、ココロが、ぴりぴりと震えて、プリミティヴなものがむき出しになって、呼吸することすら「特別」なことになる。
 口元を押さえるのは、呼吸を確かめるためであり、嗚咽をこらえるためである。
 叫び出すのを、こらえるためである。

 呼吸に、声がまじりそうになる。
 息をするだけでは足りないなにかが、わたしの中であえいでいる。

 そーゆー感覚を、久しぶりに味わった。
 必要なのだ。
 求めていたんだ。
 この感覚。

 毎日毎回こんなじゃ生きていけないれど(笑)、わたしがわたしとして生きていくのに、絶対必要だ。

 生まれ変わっても、きっとアナタの声を探す。

 
 神様。
 わたしの人生に春野寿美礼を与えてくれて、ありがとうございます。

 
 久しぶりだ。
 貧血起こすくらい、客席で泣いたのは。

 ……大笑いもしたけどな。ゲスト他とのトークがフリーダムすぎてカオスです、オサ様。案の定終演予定が半時間以上まるっと延びるし(笑)。

 
              ☆

 とゆー、テキストを、書いてはいたけどUPしそこなっていた。
 今は毎日寿美礼サマの歌声一色。気が付いたら脳内であの歌声がエンドレスだし、CDは毎日何時間もエンドレス再生中だし。

 不思議なもので、アタマを廻る曲は毎日チガウ。
 今日は「♪ダバダバダ……」でしたわ。昨日は「チャイナドール」だったし、その前はえんえん「Tango」だったし……。あ、「あさき夢みし」がナニ気にいちばんよく廻るかもしれない……。

 「前山にて」はナマで聴いたときは脳内麻薬出る感じだったが、CDで聴く分にはどうにも退屈だ。
 この曲がシングル発売されていて、しかもNHKで披露されたっつーのは、販売戦略がいまいちな気がするっす。
 他にもっと歌唱力を見せつける曲も、派手でキャッチーな曲もあるのに、何故よりによってこの曲なんだろう、と。
 や、ただの個人的な感想だが。
 

 寿美礼サマの歌声にひたる日々、なんて幸福なんだろう。

 
 ああ……。
 『ベルばら』のバカー、植爺のバカー。

 ……はっ。
 最後に辛い現実がのぞいてしまったわっ。
今年はかっこいいっす、玄武万歳。@ブックマーク
 ブックマークの季節です。

 もう1年経つのか……。
 年の流れの高速ぶりに、唖然としますな。

 と、去年と同じ書き出しにしてみる(笑)。
 実際にはもう、とっくにブクマは発売されていて、わたしも雪組公演中にとっくに購入済みなわけだが、ネタにするタイミングを逸して現在に至る。

 さて、もう毎度同じことを書いて恐縮ですが、わたしはグッズスキーのくせに、贔屓のグッズを買うのは恥ずかしい人間である。
 (http://koalatta.blog48.fc2.com/blog-entry-1457.html 過去に「まっつブクマ買うの恥ずかしい」とわめいている記述)

 今年もまた、贔屓のみでは恥ずかしくて買えないこともあり、他のスターさんのブクマと共に購入しようと、注文票を持ってキャトレの列に並んでおりました。

 全48種、48人の名前が印刷された注文票。
 欲しいスターの名前の横に、欲しい枚数を書き込む。それをレジで店員さんに渡すと、ブクマを出してくれる。
 ムラのキャトレのレジは今年から1列並びになったので、蛇行する長い行列にその日のわたしはおとなしく並んでおりましたのよ。

 すると店員のおねーさんがひとり、注文票を持って並んでいる客たちから前もって、その注文票を回収して廻っていた。
 先に商品をピックアップしておいた方が、早く会計を済ませられるからだ。時間短縮、商売は効率よく。
 一旦回収された注文票は、希望したブクマと共に返却される。
 つまり、通常レジカウンターで行われる作業(注文票を店員が受け取り、記載商品を棚から取り出し、客に確認を取る)を、行列に並んでいる時間を利用して済ませるわけだ。

 ちょっとちょっと、それだと並んでいる前後左右の人に、どのブクマ買ったかわかっちゃうじゃん?! ぎっしり並んだ行列の中で商品確認されるなんて。
 ……と、内心うろたえたが、仕方ない。
 ただの自意識過剰、周囲の誰もわたしが誰のブクマを買うか興味なんかナイ、とわかっていても、恥ずかしい。

 落ち着いて、こあら。
 たしかにここでまっつブクマ1枚だけなら恥ずかしいけど、大丈夫、他のスターのブクマも一緒に買うんだもん。まっつが本命だなんて誰にもわかんないわっ。

 そう自分に言い聞かせて、澄ましていたのに。

 わたしのところへ戻ってきた店員のおねーさんは、わたしの注文票とブクマを差し出して、こう言った。

「水さんと、大空さんのブックマーク、この2枚でよろしいですね?」

 …………………。

 一瞬、沈黙。

「…………あのー…………もう1枚…………」

 注文票の上の方を指さす。

 ええ。
 そこには、“未涼亜希 1”と書いてあるのですよ、ええ。

「申し訳ありませんっ」
 おねーさんはそのままレジカウンターへすっ飛んでいった。
 そしてあわててもう1枚、ブクマを持って戻ってきた。

「未涼さん1枚、これでよろしいですか?」

「…………はい」

 何故わざわざ、まっつだけとりこぼしてくれるの?!
 まっつ1枚だと恥ずかしくて買えないっつってるのに、わざわざまっつ1枚を別に発音してくれるの?!

 これってなんのネタ? いぢめ?!

 店員さんにまっつだけスルーされたとき、思わずこのまま水しぇんとゆーひくんだけ買って帰ろうかと思ったよ。
 まっつがナイ、抜けてます、と言い出す勇気がなくて。

 でもそれじゃ、次にまっつ1枚だけ買えない、今勇気を出さなきゃ、とがんばって、でも言葉には出来なくて、指で示したのに。
 結局、あとから名前単体で大きく確認されて。

 あああああ。(アタマを抱えている)

 なんでこーなるのおおおお。(じたばたしている)

 神様は、わたしのまっつへの愛を試しているのおおお?!(あうあうしている)

 この話をしたら友人たちは「ソレってなんのネタ?」と大笑いしてくれたけど、ネタぢゃないから、ただの事実、体験談だから!
 あああ、なんでよりによってまっつ……。
 「未涼のブクマ買う人なんかいない」という先入観(経験)から目が勝手にスルーしていたとか、キャトレの店員さん?

 
 毎年毎年、まっつグッズ買うのは大変だニャ……。(しみじみ)

 それにしても今年のブクマ、小さくなってタカラヅカ手帳にもぴったりサイズになりましたな。


                  ☆

 ゾロ目並びにわくわくする小市民ゆえ、カウンターの「4444444」を自分で踏もうと思っていたのに、帰ってきたらとっくに過ぎてた……。
 次のお楽しみは5並びだなっ。(だからナニ)
「この世で最も大切なのはオスカル様。オスカル様のためになら、腕でも脚でも目玉でも、なんでも捧げて良し。むしろ捧げなさい」

「この世で最も尊いことは、オスカル様のために生きること。身も心も時間もなにもかも捧げること。この世で最も尊いことは、オスカル様のために死ぬこと」

「オスカル様は素晴らしい。オスカル様は神。オスカル様、オスカル様……」

 幼いアンドレは、繰り返しこの呪文を聞いて育った。
 

 謎の九州弁で話すフランスのプロヴァンス地方で育った彼は、好きな女の子もいる、ふつーの少年だった。
 だが両親の死をきっかけに、彼の人生は大きく変わる。

 ほぼはじめて会う「祖母」を名乗る老婆が現れ、まずアンドレ少年を徹底的に否定した。
「うん、しか言えないの? これだから田舎モノは……」

 アンドレがどんな人格かは関係ない。
 彼に与えられるのは、徹底した「否定」。

「家を畳まなきゃならないから、孫になんか構ってられないよ! ああ忙しい忙しい」

 亡き息子夫婦に代わってアンドレを引き取りに来たと言う老婆は、「アンドレのために来た」はずなのに、彼のことを「どうでもいい」と切り捨てる。

 彼はみなしごの「やっかいもの」で老婆に迷惑を掛けるだけのどうしようもない存在なのだ。たたみかけられる言葉に「うん」しか返せない低脳な彼に価値などなく、「生かしてやるだけ感謝しな」ということなのだ。

 この老婆しか身寄りがないアンドレは、なにを言われてもなにをされても、この老婆にすがるしかない。

 出会った最初から叩き込まれる、「否定」。
 お前はダメな奴だ、お前に生きる価値などない。

 繰り返し繰り返し、老婆は少年に言い聞かせる。

 出会った最初から叩き込まれる、「罪悪感」。
 お前は厄介者だ、お前が生きているだけで他人に迷惑が掛かる。

 繰り返し繰り返し、老婆は少年に言い聞かせる。

 プロヴァンスの生まれ育った家を引き払う最中に、またベルサイユへの道すがら、老婆はわずか8歳の少年の人格を粉砕する。

「生きていてごめんなさい、生まれてきてごめんなさい」
 ……少年がそう思うところまで、追いつめる。

 さあ罪の子よ、お前に救いの道を示そう。
 生きる価値もないお前が赦されるのは、唯一女神を守ることのみだ。女神の手足となって生き、盾となって死ぬことだ。

 繰り返される呪文。
 アンドレを否定し、オスカルを讃える。

 アンドレは、幼なじみの少女のことを忘れた。幼い恋も、約束も。
 人格も変わった。彼自身の意志はなく、ただ「オスカルのため」という使命感だけが彼を支配する。

「オスカル様のためになら、アンドレの目のひとつやふたつ」
 と言って、当のオスカルの父親に「馬鹿者、アンドレもオスカルも同じ人間だ」と叱られる老婆、というやりとりの直後に、
「オスカルのためなら、目のひとつやふたつくれてやる!」
 と、威勢良く飛び出していくアンドレの、なんと教育の行き届いたことか。

 老婆の言葉は、そのままアンドレの言葉。
 老婆の意志は、そのままアンドレの意志。

 アンドレにはなにもない。
 彼の人格は8歳のときに砕かれた。アンドレはもう死んだ。

 今ここにあるのは、老婆の人形。
 老婆ののぞむままの言葉を喋り、行動を取る。

「目が見えなくなるなんて、それじゃ誰がオスカル様をお守りするの? なんて役立たず。オスカル様を守れないなら、もうお前になんの価値もない、意味もない」
「見えなくても見えている振りをして、戦場に行くよ、おばあちゃん。オスカルを守って立派に死ぬよ」
「そうよ、死になさい。オスカル様のために死ぬのがお前の幸せ、お前の存在が赦される理由だからね」

 
 そうして人形は死んだ。
 見えもしない目で戦場へ行き、真正面から撃たれて死んだ。

 老婆の施した洗脳通り、「オスカル……」と最期に女神の名を呼んで。

 しかし彼の女神、当のオスカルをパリで、戦場で見かけた者は誰ひとりいない。
 アンドレは、そこにいない女神の名を呼んで、衛兵隊の仲間たちに囲まれてひとりで逝った。

「アンドレとオスカル様はパリで死んだ」
 と、老婆は涙ながらに語る。……だが、オスカルの死体を見たものはいない。パリでオスカルを見た者はいない。

 ただ老婆が語るのみだ。

 
 ところで。

 フランス革命をたくましく生き抜いた老婆の手元には、彼女が望んでいた通りのものが手に入ったとか。
 孫に「目でも命でも捧げろ」と言い聞かせていたくせに、自分の髪の毛一本傷めることはしなかった老婆は、哀れな人形をひとつ使い潰した上で、ほんとうに欲しかった人形を手に入れた。

 美しいブロンドの人形は、「愛するアンドレは、パリで死んだ」と知ってからすっかり心を閉ざし、老婆の言いなりになっているとか。

「さあオスカル様、おぐしを梳かしてさしあげましょうね……」

 
            ☆


 マロングラッセこわすぎ……。
革命まっつまっつ。@外伝 ベルサイユのばら-アンドレ編-/EXCITER!!
 とりあえず、プログラムを買った。

 ***目から上が切れてるのがいい感じだな、この写真(笑) →

 観劇しても、基本プログラムは買わない。いちお全公演1回は観る派なので、観るたびに買っていたら狭い家がますます狭くなる……つーか、床が抜けるわ(部屋は2階)。
 昔は芝居でも映画でも、観たら必ずパンフレット(プログラム)を購入していたんだけど、それがもお、自分でも収拾つかないくらいになっちゃって。年間に舞台100回以上、映画50本以上観てたんぢゃ、さもありなん。
 いつからかよっぽどのことがないと買わなくなった。(映画は最近あんまし見なくなったしなー)

 プログラムを買うのは、「観たから」ではなく、なにかそこに特別の意味があるときのみ。
 その公演・作品をめちゃくちゃ好きだとか、トート@水しぇんが美しかったからとか、パーシー@トウコちゃんが美しすぎたからとか、オギーの作品と生徒への言葉を読みたかったからとか、トウコちゃんのサヨナラ公演だとか。
 「プログラム」というより、「公演記念品」として購入。

 近年買った大劇場プログラムって、雪組がほとんど、次が星組か。
 花組は買ってないなー。最後に買ったのは、オサ様のサヨナラ公演。

「まっつのインタビューが載ることがあれば、買うかもしんないけど(笑)」

 なんてことを、言ってました。
 他意があるわけではないですが、どーせ読まないとわかってる、置く場所もないモノにお金を使うより、その分チケットを買おうと。

 まっつインタビューが載れば、買うかも? と、自分で言いつつ。
 いやあ正直なとこ、一生買う機会がめぐってこないんぢゃないかと思ってました。いろんなところですでにトバされている人だから。

 まっつでもプログラムにインタビュー載せてもらえるんだー。びっくりー。

 だってさ、今回、芝居の出番アレだけの人だよ?(笑)

 インタビュー載せても、一見さんには「で、この人芝居に出てた?」「なにしてた人?」と、混乱させるだけなんぢゃないかと(笑)。

 『外伝 ベルサイユのばら-アンドレ編-』、ベルナール@まっつは、思っていたよりはまだマシでした、扱い。
 台詞も歌もないと聞いていたので、実際観て見てびっくり、台詞あるやん、歌あるやん!!(笑)
 ほんとに「声」を聞く機会もないと思ってたよ。

 台詞はアンドレ闇討ちのときに、「引け!」と一言。
 文章ではなく、一言(笑)。
 にしても、台詞あるー、すげー。(だから本気でまっつ台詞ナシを信じていた)

 この一言がまた、無駄に美声でウケる。
 あー、『エリザベート』の裁判官の声やってほしー(笑)。

 あとは台詞ではないけれど、チャンパラ時の「はっ」がやたら気合い入りまくっていて、まっつなのにめちゃアグレッシヴ! アンニュイとかゆーてられません、なにしろ出番ナイから! 台詞ナイから! 声出せるところで出しておけ! みたいな(笑)。

 で、革命場面もワンフレーズとはいえソロがあってびっくり。

 だって彼はすでに全ツで同じ役……役割を、やっているわけですよ。
 同じ曲、同じ演出で歌い踊っている。
 全ツでも「ひとりスポットライトもらってセンターで歌い踊ってるのに、ソロは無し」という状態だった。
 今回もそれと同じでなんの問題もない。
 最初から最後まで市民たちのコーラスでかまわないわけだ。
 なのにわざわざ、まっつがひとりで歌う部分がある、というのは驚きだった。

 まっつ歌ってるー。すげー。(だから本気でまっつ歌ナシを信じていた)

 で、歌が終わるとマイク切られちゃうみたいで、その後いろいろ喋っているみたいだけどなにも聞こえず。
 でも、ラストの渾身の叫び「やったぞおおお」はマイクなくても聞こえる(笑)。
 まっつなのにテンション高ぇ。

 てゆーか、革命場面かっけー!!
 まっつセンター! 全ツよりはるかに大人数の群舞センター!! うわわわわ。

 ところでベルナールさんに聞いてみたいですな、その真ん中で踊ってる人、アナタが片目潰したんですけど、おぼえてます? って。
 

 ちゃんと時間のチェックもしていました。わたしの腕時計は暗闇の中でもチェック可能。
 1時間25分は遅れてきても、大丈夫!
 や、黒い騎士@まっつも見たいけど、アレ一瞬だし! それよりメインは革命場面でしょう!
 

 『EXCITER!!』は、エロまっつ山盛り状態だし。
 いやあ、久しぶりに男に絡むまっつを見た。
 近年まつださんってば、めっきりノンケだったから、まとぶさん相手にエロ顔しているのは新鮮です。
 あやねちゃん口説くダンスの方が、まっつらしく嫌味やらしーですが(笑)。

 ……なんてことをふっ飛ばすくらい、チャールストンの男がおもしろい。

 きらりちゃんとふたり、銀橋を歌い踊りながら歩くわけだが、ここがもお。
 なんでこんな愉快なアクションついてるの? や、それがチャールストンだと言われればそうなんだが、ソレまでなんだが、だってだって、まっつだよ?!
 他の人がやったらおしゃれだったりかっこよかったりするのかもしれないが、まっつがやるとおかしい、みょーなポーズとフィンガーアクションの連続。

 いちばんの注目は、最後のポーズですね、ぴょんとやるやつ。
 次のカップルが上手に登場してるんで、見ている人少ないかもしんないけど、最後がいちばん愉快です、まっつ。劇団発売のDVDやスカステ放送には映らないと思うんで(次のまぁくんたちを映しているだろう)、劇場で、ナマで、チェックよろしくです、全国5万人のまっつファンのみなさま!

 エトワールは正直びっくり、でも、単独でないのならアリかなと思った。
 まっつの声は大好きだけど、エトワール向きじゃないと思う。声に渋さはあっても、派手さがないので……(笑)。
 で、向いてないと思っていたって、エトワールはうれしい。
 踊りながら忙しくではなく、せーの、でじっくり歌えるんだね、エトって。思ったより長いし、ソロパートも長いし。いちかちゃんががっつり支えてくれているし。
 初日より翌日の方が確実に声が出ていたし、これから先どんどん響いていくことだろう。たのしみだー。

 
 で、せっかく買ったプログラム、初日の幕間にまっつのインタビュー読んでそれっきりだったわけだが。写真撮るために引っ張り出してみたら。
 ……あれ? ページがもう、取れ掛かってる。表紙の次のページ、アンドレ@まとぶん&マリーズ@彩音ちゃん、アラン@壮くんのページがぱきっと割れて、1枚ずつはがれそうだ……。

 数年ぶりで買ったのに……なに、この製本クオリティの低さ?! そのうちばらばらと1枚ずつ落ちる?
 植爺芝居に絶望するのは予定内のことなので、あとはフジイくんショーに懸けるしかない。
 『EXCITER!!』は、良かった、助かった。

 嵐の夜に船の上から海へ突き落とすのが植爺で、もう駄目だ死んでしまう、植爺許すまじ、祟ってやる~~、てなときに、飛び込んで助けてくれるライフセーバーがフジイくんですな。フジイくん、命の恩人!
 フジイくん今回かなりの数を助けていると思う。植爺作品を理解できない数多くのヅカファン、花組ファンの命の恩人。

 『EXCITER!!』は、いつものフジイくんショー。今まで何度も観たフジイくんショー(笑)。だけどいいの、現在のヅカファンのニーズを満たすショーだから。

 オープニングのかっこよさは、半端ナイ。

 広がる大階段、まとぶさんの後ろにみわっち、まっつを先頭に男役たちが2列で端正に降りて来る、あの期待感。男たちがV字に広がり、その中を埋めるカタチでさおたさんを要に逆三角形で男たちが密度濃く降りてくる。
 キターーっ、タカラヅカ、来たーーっ。これぞタカラヅカ、これぞ花組!!

 漆黒と真紅の衣装、情熱の輝き。

 誰もいなくなった大階段に、壮くんひとりが立つ姿とか、『ベルばら』で「これが2番手の扱いか」と涙したあとなだけに、タカラヅカ来たーーっ、なキモチになる。
 くどくどギトギトの花男として踊るみわっち、美声を響かせるまっつ。来たーーっ、これぞタカラヅカ、これぞ花組。

 まとぶたち男スターのターンが終わった直後を受けて、雄々しく歌い出す女豹@あやねちゃんのかっこいいこと。

 あー、あのオープニングだけでテンション上がりまくるわー。

 耳馴染みのある……つーかまあ、わっかりやすい選曲(雪組に引き続き、嘉門達夫の歌声で再生されてしまうってどうよ、わたしの海馬。「チャララーン、鼻から牛乳♪」)、ノリと勢いで突っ走り、そのくせ元気というより売りがエロなのは、なつかしい花組っぷりかも。

 フジイくんお約束のピンク衣装に身を包んだはっち組長、次々歌いながら銀橋を渡っていくカップル。
 衣装も歌もそれぞれ特徴的なんだけど、ナニ気にまっつの歌が難度高いあたりも、フジイくんわかって与えてるんだなと思ってみたり。(みわさんも大変そうだけど……)

 植爺芝居がカーテンとベニヤ板でできた紙芝居な分、フジイくんショーでミュージカル、めがねっこまとぶんと、ツンデレあやね、天才(笑)壮くんのニューヨーク恋物語。
 『マイトラ』以来の立ちベッドで登場したまとぶんがヘン声のヘタレ男を演じる場面がたのしい。
 出勤風景がもお、どこを観ていいか目がいくつあっても足りない。つか、アーサーが赤ちゃん姿で踊っているのを見た途端、釘付けになったんですが(笑)。
 マメも大活躍しているし、たのしそーだし。

 ……でも、長いわ、この場面。
 ダメ男がかっこよく変身するのはお約束だから、わかって待っているわけだから、あまりお笑いシーンを冗長にしないで「もっと見たかったのに、イケズ!」ともったいぶるくらいの尺にまとめて欲しかったかな。

 そしてなんともフジイくんらしいのは、風呂敷広げるけど、たたまないところ。

 こんだけ時間掛けて冗長にミュージカルやっておきながら、オチは無し!

 かっこいーイケメンに変身したダメ男が、憧れの女の子を恋敵から奪わなきゃダメっしょー。主人公をバカにしていた彼女を、見直させ、めろめろにさせなきゃダメっしょー。
 次の黒タキ祭りがそのオチになるのかと思ったけど、どうもチガウし。

 バカ息子の壮くん? 髪型も雰囲気もチガウけど、この場面さっきの続きよね? だってまだ話途中だったし? まとぶがせっかくイケメンに変身したんだから対決してくれないとおかしいし?
 この大人っぽい彩音ちゃんはさっきのチェリーちゃん? 男たちをはべらす美女っぷりは、さっきのふつーのOLと同じ人には見えないけど……?

 と、最初は混乱した。
 「あんなに長い時間かけてはじまった話が、なにもかも投げ出したまま終わるわけがない」という、物語の常識にとらわれて。……相手はフジイくんだった、今まで一度も起承転結できたことのない作家だった(笑)。

 まあいいや、物語最後まで作れなくても、植爺よりはるかにマシだし! 天と地ほどチガウし!

 で、この中詰めの黒タキ祭りがすばらしい。
 ああ、久しぶりだね、5年ぶりだね。なつかしの「I Gotcha」、あのころはゆみこがいた、ちはる兄貴がいた、寿美礼サマが、水しぇんが、きりやんがいた。

 黒タキでキザりまくる男たち、ドレス姿で挑発しまくる美女たち、キターーっ、タカラヅカ、来たーーっ。これぞタカラヅカ、これぞ花組!!

 そして、まとぶ、壮、みわっちの銀橋。
 音楽に載せてキザりまくるだけで、ダンスでもない歌でもない場面。
 ここがナニ気に笑える。
 や、3人の個性が出すぎていて。
 3人で一応踊ってもいるし、音楽に合わせて声も出しているけど、ダンスというより歌というより、「キザっている」が正しい。

 ねっとりギラギラいつものみわさん、やっぱり花ではなく星男なんだなと納得させるホットなまとぶん、……そしてもお、どーすりゃいいんだアレは、の壮くん(笑)。
 下手から視線めぐらすとステキですよ、みわっち、まとぶん、えりたん、で、三者三様、壮くんのキザりっぷりが別次元過ぎてオチになります。あああ、愛しいなあ、壮一帆。

 んで、次はフジイくんお約束の「新世界」。争乱から再生まで。今回は誰も死んでないが。
 衣装が微妙ですよ男たち。80年代かと思った、肩の張り具合、胸板具合が。
 人数めちゃ多いし盆は回るしで、みんな贔屓を見失わないのが大変かも?(まっつは下手です)

 そっからあとはロケット、大階段ダンス、3組のデュエットダンスとフィナーレ色一色。
 や、大階段の男たちダンスかっけー。

 デュエダンの陰ソロ、くまちゃん、トバし過ぎ(笑)。
 ものすげーパッショネイトな歌声。「陰ぢゃなく、本人どこかに出てるのかと思って探した」と何人が言っていたか(笑)。

 くまちゃんの歌声がすごすぎたあと、まっつといちかの、正統派な端正な歌声で、パレードがはじまる。

 赤と黒の世界。バチバチバチでガチガチガチな世界。
 吠えるまとぶんがステキ。

 最後までテンション高く、わくわくしたまま終われる。

 よかった。ほんっとーによかった、助かった。このショーが救いだ。

 助かった、と胸を撫で下ろすショーなんて、考えてみれば切ない話だ。
 劇団よ、植爺はもう終了させてくれ。タカラヅカを100周年まで続けさせたいならば、企業としての決断は必要だよ。
 『外伝 ベルサイユのばら-アンドレ編-』初日観劇感想。
 とってもホラーな続き。
 

・そこには、すっかりブイエ将軍の愛人となったマリーズが!

・子どものころの約束を盾にとって迫るマリーズ。待ってくれ、このときアンドレ35歳! いくらなんでも時効だろう、四半世紀前の約束は!!
・マリーズいくつだ? 30過ぎまで、ずーーっと子どものころの約束を信じつづけ、心だけは少女のままでいたってか? ……こわい。
・きっぱり振るアンドレ! 当然だ、35の男が27年前の約束を胸に貞操を守り続けてたら、そっちの方がこわい。
・恨みの言葉を投げつけるマリーズ! こわい。
・アンドレが去ったあと、「アンドレを戦場へ行かせないために、オスカルの配置換えをしようか?」と言い出すブイエ将軍の提案をすっぱり切るマリーズ。「ふふふ……死ねばいいのよ、あんな男」……こわい。

・ブイエ将軍も謎の人。最初に登場したときに、わざとオスカルをアンチ貴族の平民男たちの生贄にしようとしたくせに、後半登場時にはオスカルを理解し、見守るよーな言動を取る。
・好々爺ぶりながらおつむの足りないマリーズを妾にしようと持ちかけたり、裏表ぶりが、こわい。
・なんて狡猾なの。いや、狡猾であってくれ。無邪気にやっているとしたら、心が病み過ぎている。

・今宵一夜は何故か場所を変えて、バラの花咲くお庭のベンチで。台詞もなにもかも一緒、やることも一緒。不自然なエビぞりポーズがないだけで。
・青○?! いきなり野外プレイ?! いくら庭だからって、私有地だからって、羞恥心のない……。オロオロ。
・ここの安っぽいバラ薔薇な装飾がもお、終わった感を醸し出すんだこれが。

・んで、革命場面へ。
・ひさしぶり、ベルナール@まっつ登場。自己紹介「オレ、ベルナール! パリの新聞記者とは仮の姿、ほんとーは革命戦士・黒い騎士なのさ!(歯がキラリ)」もないので、彼がどこの誰なのか、観客にわかるのだろーか? ま、わかんなくても問題ないしな、こんな話。
・見慣れた場面の聴き慣れた歌。
・てゆーかまっつ、またこの役、このポジション?(笑)
・雪組の革命専科ひろみちゃんとタメを張れますな。
・まっつの横に、たかしょーさんが! アナタさっきまで貴婦人だったのに、パリの男ですか(笑)。

・人数多っ。
・何人いるんだいったい。舞台を覆い尽くす勢いの市民たち、そして衛兵隊士。

・「オスカルの意志で、衛兵隊は市民側に付く!」とアンドレが宣言。……オスカルは?
・ド迫力の大群舞。
・な、なんかすごいもの観ているよーな気がする……。

・「オスカル……!」と言って、撃たれるアンドレ。……だから、オスカルは?

・オスカルって、「私を抱け!」が最後の場面だったの? えええ。
・やっぱ変だよ、革命戦闘場面にオスカルがいないの……。

・トホホはトホホだが、群舞のものすごさに、なんかすげー感動巨編を観た錯覚に陥る。
・だ、騙されちゃダメよこあら、これは植爺の電波『ベルばら』よ~~!

・騙されるはずがない。その直後、マロングラッセとマリーズという、二大電波女の応酬がある。

・なんかつまんねー蛇足をだらだら説明するふたり。
・「アンドレはオスカル様を守る道具だから、それだけの価値しかないモノだから、使命のために死ねて幸せ」と断言するマロングラッセ。……こわい。
・この女は「アタシの孫なんだから、アタシの所有物、アタシがどうしたってかまわない道具」と思い込んでいる。自分の子ども(孫)の人格を認められない、自己と同一化する女なんだな。
・アンドレはマリーズを忘れていなかったというが、約束のリボン、あのあと必死に探したんだろうな。やっべ、忘れてた! ガキのころの荷物、どこやったっけ、オレ貧乏性だから物持ちいいから捨ててないはず。あったあった、おばーちゃんこれあの女に渡しておいて。あの女、ストーカーだから、逆ギレしてオスカル襲ったりしかねないから、あきらめるよーにてきとーに言いくるめておいて。
・とゆー成り行きが目に浮かぶ。自己中狂気っぷりでは負けていないマロングラッセが、魔女退治に乗り込んできたんだな。
・そして、もともと危なかったマリーズに、トドメを刺す。……こわい。

・マリーズは心は少女のまま、だけどカラダはすでに助平爺の愛人として汚れてしまった現実も受け入れられないまま、常人とはチガウ地平へその心をトバしてしまったらしい。
・病んだ笑顔がこわい。うふふ・あはは。

・彼女の病んだ精神世界を表すよーに、いきなり天使たちが舞い踊り出す。
・ほんとに羽つけてるし。
・天使たちの中心には、大階段に立つ心の恋人アンドレが……!!
・そこにはオスカルはいない。だってマリーズの狂気の世界の幻影だから。うふふ・あはは。
・王子様なカレが、わたしを待ってくれているの。うふふ・あはは。

 ---幕---

 震撼。

 すげーホラーだ。

 でも、覚悟して観ていたからか、思ったほど最悪ぢゃなかった。なんだ、この程度か。
 ……スキル上がったよなー。
 『外伝 ベルサイユのばら-アンドレ編-』初日観劇感想、まとめる気もないので、だらだらと。

 
・シモーヌはマリーズを金持ちへ売りつけるつもりらしい。言いくるめて連れて行ったお屋敷は、なんとブイエ将軍のものだった。
・「子どももおらず、先年妻を亡くし」たから、若い妾を囲おうっていうのか。
・女衒がナニも知らない田舎娘を騙して助平爺に売る。それだけのことなのに、きれいごとを並べ立てていて気色が悪い。マリーズ逃げてー、超逃げてーー!!
・……マリーズ、のーみそスニ@『グイン・サーガ』程度だから、無理だよな。

・よーやく衛兵隊登場。全ツでやった場面を、またしても。ああでも、本公演だとめぐむやしゅん様にはソロが回って来ないんだ、ちょっとせつない(笑)。
・てゆーか、人数多っ。
・でもってちょっと待って、アンドレ@壮くん、ここでよーやく登場?!……あ、チガウ、アランだ、アラン。
・13場です、ここ。2番手が芝居の半分まで登場しないなんて……。
・隊士たちみんなでよってたかって、説明台詞オンパレード。とゆーのも、またしても時間がぽーんと飛んでいるらしい。だっていきなり衛兵隊だもんな、オスカル隊長だもんな。
・足りない解説は、貴婦人方がまたカーテン前で1列になってえんえんと。

・アランとアンドレなのか、アンドレとアランなのか、ついこの間観た顔ぶれで、ついこの間観た会話をされると、演じているのがどっちがどっちか混乱するってゆーか、なんの冗談かと。
・幕間も終演後も、「それでまとぶさんのアランが……じゃなかった、えっと、アンドレが」とか、「それでアランとオスカルの今宵一夜って」「アランじゃなくてアンドレ」「あ、そーだ、アンドレ」とか、あちこちで混乱会話がされていて笑える。

・とにかく「オマエのかーさんデーベーソー」レベルのケンカをはじめるアンドレとアラン。全ツと同じ。
・それにしても壮くん、今回もスターブーツ履かせてもらえないのね。アランでもアンドレでも。
・アンドレ失明発覚!

・とゆーアンドレに対し、マロングラッセはまた「アンタはオスカル様を守るための道具! 五体満足でないと利用価値が下がるでしょうがっ、失明なんかしてこの役立たず!」と言う。
・言っていることが残忍極まりないんだが、流れる空気は「感動の名場面」。……こわい。

・えーとそれで、オルレアン公の陰謀はどうなったんですか? 実行犯の黒い騎士は? 悪の巣窟パレ・ロワイヤルは? それが原因でアンドレが失明したんぢゃあ? そのままにしていていいの?
・そのままにしてあるってことは、失明の原因は本当に、オスカルがヤケ酒飲みに酒場へ行ったせいなんだよね?
・原作では、黒い騎士を捕らえるためにケガを押して出て行ったわけだけど、この芝居では、全部オスカルのせいなんだよね?
・ヤケ酒のせいで失明……飲酒運転で人身事故みたいな『ベルばら』……。そんなオスカルとアンドレ……。

・アンドレ……ぢゃなくて、アランの唐突な銀橋ソロは、それって、アランの歌なんですか?な、あんまり本人とは関係なさそうな……ゲフンゲフン、とにかく銀橋ソロないと2番手として困るもんね!な、取って付けた感に充ち満ちて。
・いやいや、アンドレもマリーズも、歌は唐突でしたね、いきなり脈絡なく花道から出て銀橋にいらっしゃいましたね。3人とも同じパターンで笑えます。

・衛兵隊隊士@マメは、美形だと思っていたの、最初の登場時。けっこーニヒルな表情だわ!と。
・でも、「目の見えないアンドレの出陣をみんなで止める」場面になると、顔芸やりすぎてて、いつものマメでした……。
・なんか今回、髪型のせいかなんなのか、マメがゆみこちゃんに似て見える……。
・この場面、いつ見ても浪花節過ぎて大芝居過ぎて、肌に合わない……。でもって、「右左上」なアンドレ@まとぶは、アンドレ@壮くんのときのように笑えなくてつらい。(笑う場面ではありません。でも、いっそ笑うくらいの方が、精神衛生上いい)
・ので、台詞をスルーして衛兵隊を眺める。
・アーサーが、いい男だ。ナニあのイケメン。つか、絶対自分をイケメンだと思ってる男だわねアレは。
・羽立くんがでかいです。縦にも横にも、そしてほっぺも。
・柚カレー(誤変換)くんが、すげーしどころない風情で混ざってます。つか、目立つ顔だわほんと。
・最初の歌とダンスでちょっと目立っていたみつるは、それから先は特においしくない……肝心な台詞は全部アランが言うし、衛兵隊の台詞は持ち回り、植爺お得意の「1列に並んで一言ずつ」だし。
・だいもん、濃い(笑)。表情やりすぎてるせいか、アゴが目に付いた。
・しかし人数多すぎてもお、見るのも大変だこりゃ。

・ジャルジェ将軍@チャル様は、不思議な棒読み。演出家指示? ルイ16世が棒読みなのと同じ?
・つか、ジャルジェパパ、原作と性格違いすぎ。娘を思うキモチはあっても、こんな親バカ自己中発言は絶対しない。
・なにより性格違いすぎてこわいのはマロングラッセだけどな。
・「アンドレ、アンタは道具だからオスカル様の代わりに死になさい! 今すぐ死ね!」と、面と向かって詰め寄る。……こわい。

・で、なにをするかといえば、マロングラッセの命令で、アンドレがブイエ将軍に「オスカルが戦場に行かずに済むように配置換えして」と頼みに行くという……。
・ありえないから!
・オスカルの信念を知り、ありのままの彼女を愛しているなら、貴族特権(だよな)で赤紙を逃れるなんて、ありえない。
・ぽかーん……。
・アンドレも、やっぱり変な人だった……。
・変だと思っていたけど、気づかないようにしていたのに。涙ぐましい努力をして、良い方向へだけ考えようとしていたのに。
・全部踏みにじられ、奈落へ突き落とされたっす。
・それすらショックぢゃないことが、ショックだ。
・さもありなん……これくらいの電波っぷりで驚かないよー、ははは。

・そこには、すっかりブイエ将軍の愛人となったマリーズが!

 
 ホラー絶好調! ってことで、続く。
 1日ずれてるけど、『外伝 ベルサイユのばら-アンドレ編-』初日観劇。

 かなり覚悟して、心とか感性とか感受性とか情緒とか、いろんなモノにフタをして観ました。
 今までの『ベルばら』は大抵、不快さで悶絶しそうになるから。自分を守るために、心を凍らせて挑む!(笑)

 噂の宙組中日公演を観ていないことが、残念でなりません。
 「宙中日の方が、はるかにひどかった」という声をあちこちで聞き、「今わたしが目で見たモノ以上に酷いモノが、現実に存在するのか」という好奇心ゆえに(笑)。

 覚悟して観たせいか、まっつの出番も含めて、思っていたより最悪ではないなという感じでした。どんだけ最悪なモノを想像していたんだ自分!
 感想をざーっと。

・マロングラッセ、こわい。
・マリーズ、こわい。
・ブイエ将軍、こわい。


・結論。
 なんなの、このホラー?

・残暑の季節に、客席を恐怖で凍らせようという魂胆か。

・九州弁で話す子アンドレ@がりんと、子マリーズ@あまちゃきに客席から失笑がわく。……もれるのではなく、わく。
・子どもたちは、次の瞬間大人のアンドレ@まとぶとマリーズ@あやねちゃんに。えーとここでもおアンドレは、オスカルへの愛を歌っているんだよね?
・なのにふたりで正面向いてデュエット……心のまったく通じていないトップコンビの歌って……。
・オープニングのショー部分、ナシ。地味だ……なんつー地味な『ベルばら』だ……。

・シモーヌ@はっち組長の酒場は、超絶広い、やり手な繁盛店。何人従業員いるんだ……何人客を収容できるんだ……。パリの一流店とかよりキャパでかいんぢゃね?
・マリーズ登場、突然九州弁で話しはじめるシモーヌ。「アンタ、その訛りはプロヴァンスの……」ナイナイ(笑)。

・軍服を着たアラン@まとぶんが登場……て、チガウわ、アランぢゃなくてアンドレだ。……たぶん。
・今は黒い騎士を追っている最中らしい、オスカル@みわっちとアンドレ。すげー説明台詞のオンパレード。
・パレ・ロワイヤル、ショボっ! なんであんな「目をこらしてどこに絵があるか探してみよう」なことになってるの?
・わざわざ覆面をしてきて、わざわざ敵の目の前で取る黒い騎士@まっつ! 覆面の意味あらへんやん!
・目を斬られて痛いアンドレ、おろおろするオスカル、カーテン閉まるまでえんえん痛がって、えんえんおろおろしている。……カーテン、はよ閉めたれ。

・孫が大怪我をして失明するかもしれないというのに、まったく心配しないマロングラッセ@邦さん。「オスカル様を守る道具のくせに、壊れるなんて。ちっ、利用価値が減ったじゃないの!」と憤るばーさん。……こわい。
・危険な場所へ出て行ったというオスカルの後を追うアンドレ。安静にしていないと失明するかもしれないのに、愛ゆえに!
・オスカル様はどこへ行ったか。オルレアン公一味の陰謀を暴きにか。フランスを守るためにか。
・いいえ。ヤケ酒飲みに行ったんです。
・わざわざ、危険な場所とやらへ。どんな危険な場所っていうと、シモーヌの店。
・どんなおそろしい場所なの、シモーヌの店?!(白目) ちなみに、そこでヒロインが働いてるんですが?!(白目)

・「見かけない顔だな」とマリーズに話しかけるオスカル。……アンドレが血相を変える「危険な場所」って、オスカルの馴染みの店なの? 店の女の子の顔をおぼえているくらいに?
・村人たち@ふみか他に美貌をからかわれたオスカル、「この私に指一本触れたら……!」と暴れ出す。や、誰も触れてないし。言葉でからかっていただけなのに、「触らないでよ!」って騒ぎ出すって、どこのカンチガイ女。
・村人たちはオスカルを男だと思ってるわけで、なのに「野獣たちが私の美貌に魅せられ、欲望の対象にしよーとしているっ」と騒ぎ出したら、ぽかーんになるわな。ふつーに男同士目線なら、信じられないくらいイタいぞ。誰もアンタなんか狙わない、欲しくないって、男なんだし。
・わざわざオスカルを貴族だとバラし、なのに自分の身分はナイショのままたくらみ顔で奥へ消えるブイエ将軍@星原先輩。……こわい。
・ブイエ将軍的には、オスカルがここで殺されてしまえとか、レ○プされてしまえとか、思ってやったわけだな。その悪意がダーク過ぎる。
・危機一髪を助けに来るアンドレ。この店の常連らしい。……えーと、失明を秤に掛けるまでもないほどの危険な店、だったんだよね?

・酔っぱらいオスカル、アンドレの膝枕でむにゃむにゃ。みわさん、凶悪に、可愛い。可愛すぎるっ!
・オスカルを姫抱っこ、がんばれアンドレ。片足がぶらんとして、ちょっと冷や汗(笑)。

・カーテン前の貴婦人たち@さおたさんとかまりんとかが、お笑い担当じゃない。
・説明要員でした。1列に並んで、怒濤の説明台詞。出てこない王妃様とか1から10まで語り尽くす。
・さおたさんもまりんも、違和感なし。つか、シリアスだから、さおたさんの強さがいい感じ。黄色い声上げて大騒ぎされたら大変だっかもしれんが。
・フェルゼン@めおくん登場。オスカル相手に、過去の『ベルばら』で100万回観た、「フェルゼンをキライになるためのレッスン」みたいな、さいてー男まっしぐらな会話をまるっと全部。
・女々しいオスカル、うだうだ全開。……えーと今回は「反省反省☆」みたいな名台詞は飛び出してこないのか。

・すっかり存在を忘れられているマリーズ登場、あれから1年、休みのたびに幼なじみのカレを探し続けているらしい……って、1年? オルレアン公の陰謀はどーなったの? アンドレはなんのために片目になったの?
・酒場の女たちは美人揃い、やさしい子たち揃い。一花がすっかりおねーさんポジになったんだなあ。

・たしか数分前まで「王妃様のそばにいる、ソレが愛だ、王妃様と別れて帰国しろなんて言うオスカルは女じゃないね、女ならそんな酷いことは言わないし!」と言っていたフェルゼンが、突然前言撤回、帰国すると言う。
・そんなフェルゼンに追いすがるアンドレ。……過去の『ベルばら』で100万回観た、「フェルゼンをキライになるためのレッスン」みたいな、さいてー男まっしぐらな会話をまるっと全部。

 
 続く~~。
 幕が降りるなり客席から、

「エッジワースでけぇ(笑)」

 と、聞こえてきて笑った。

 『逆転裁判2』観劇時、たしか幕間だったかな。

 ツッコミどころ満載の芝居なんだが、それにしてもエッジワース@ともちん。
 最初に登場した瞬間から、突っ込んだ。

 カリフォルニアで、ロングコートはよせ。

 …………悪いのは演出家ですよ、ええ。ミツルギだからってナニも考えずロングコートなんだろうけど。
 でもね、大汗かきながらロングコートを着込んでいるエッジワースさんは、ただの変質者です(笑)。

 ここは日本じゃないの、カリフォルニアなのよ。ミツルギぢゃなくてエッジワースなのに、ナニも考えずに外見だけ作ったわね、スズキケイ。
 『1』はニューヨークだからコートでもアリ。しかし、『2』ではわざわざ舞台をカリフォルニアにしたんだろうが、自分で!
 デッィク@みーちゃんもコートだけど、彼は軽めのトレンチだし空気読めないドジキャラだから譲るとしても、エッジワースの本気の真冬用ロングコートはなあ。
 登場するなり笑いツボ入ったわ(笑)。

 同じよーに寒冷地・真冬用ロングコート着用でも、七帆のエッジワースなら涼やかに見えたかもしれないが、なにしろともちん。
 涼しいはずがナイ。

 最初に配役を知ったときは、心から喜んだんですよ。
 いちおわたしは、ともちんスキー。七帆エッジワースを「これ以上のミツルギはありえない」と思っていることとは別に、好きな役者が好きな役をやってくれることを、そのめぐりあわせを心底よろこんだ。
 ともちんなら、七帆くんとはまたちがった、魅力的なミツルギを作ってくれるだろう、と。

 ……えーと。
 たしかに、七帆くんとはまったくチガウ、ミツルギでした。

 えーと。
 あの。

 『逆裁1』において、エッジワースさんは萌えキャラでした。
 客席で萌えまくり悶えまくる系のステキさでした。

 それが。

 『逆裁2』のエッジワースさんは、お笑いキャラですがな。

 ぼーぜん。
 な、なんでこんなことに……。

 いやその。
 裁判中のアクションなど、原作のミツルギまんまです。よくぞここまで、というくらい、見事に再現してます。
 すごいわともちん!!
 それはたしか。それは認める。
 ただ。
 原作の、ギャグマンガ的表現を、タカラヅカの舞台上で再現するっつーのは、どうなの??

 『1』では、ミツルギの萌えキャラ度を再現していたのに。美形さとかギャップとか。
 『2』では、ミツルギのギャグ度を再現……。
 おかげで、ミツルギは登場するだけで、なにか喋るだけで動くだけで、爆笑される人になってました……。

 萌えキャラなのに……ただのお笑いキャラに……。

 もちろん、『2』はストーリーがひでーので、エッジワースさんはいなくてもいい人でしかなく、出てくる必要ないのに「フェニックス・ライトが好きだっ」と顔に書いて無理矢理登場しているので、アホさ大盛りてんこ盛り、気前よくお笑いキャラ一直線。

 なんですか、あの暑苦しい空気読めないホモ大男は。

 用もないのに出てきて、ひとりでニック@らんとむへの愛を語って自己完結してやがりますよ。

 あのアツクルシサと、カラダの大きさと反比例した小物っぷりとゆーかふつーの善人ぶりは、ともちの特性でしょう。
 クールビューティ七帆くんとは、明らかにチガウ持ち味。

 熱血キャラはナルホドくんだけでいいんです。ナルホドくんがホットな分、ミツルギにはクールでいてほしいんですよ。
 対比云々以前に、主役と2番手男、双方暑苦しいと、見ていてものすげー暑苦しいので、勘弁してほしいっす(笑)。

 いやあもお、役者が変わるとこんだけキャラも変わっちゃうのねー。

 七帆エッジワースは受だったが、ともちエッジワースは攻だし。

 つかこの暴走攻男、放っておくとナニするかわかんないわよ? 適度に妄想入ってるようだし。エッジワースの目に映るニックは、瞳キラキラ唇ツヤツヤ、背景にお花とんでると思うわ。
 ニック逃げてー、超逃げてー、ホモが狙ってるわーー!!

 
 や、とどのつまり。

 エッジワース@ともちステキって話です。(えっ)

 大笑いしました。
 あー、いいなー、ともち。
 ステキだなー、ともち。

 こんなとこでお笑いキャラやってないで、博多座で耽美鬼畜キャラやって欲しいと、心から思いましたが、思ったことは事実だが、それは目の前の現実を否定する意味ではまったくない。

 ミツルギを再現せんと、髪型からナニからすっげ研究したんだろう、そのエンジンの掛かりっぷり、容赦ない本気っぷりも愛しいです。
 その熱血ぶりが、魂の温度がダダ漏れで、彼が真剣になればなるほどミツルギから遠ざかっていってるんだが、ソレさえ愛しいです。
 額の汗と厚めの唇がミツルギっぽくなくて、ナニより横顔が決定的にチガウ、とか思っちゃうんだけど、ソレさえ愛しいです。

 あああ、わたしほんとにともちの顔好きだ~~。とくに横顔が好きだ~~。

 なんでこんなに好きなのかわかんないけど、好きだ~~。昔はぜんぜん好みぢゃなかったはずなのに、何故今こんなことに(笑)。

 
 なまじ『1』の七帆エッジワースを絶賛している身であるからこそ、まーーったくチガウ、ともちエッジワースにツボりました。
 ああもお、たのしいなあ。

 
 ジュンタンと並んで観劇するのはタニちゃん主演の『不滅の恋人たちへ』以来。
 すっかり忘れてたけど、ジュンタンに言われて気が付いた。
 あのときもわたしは、「ともちともち」言っていたらしい。
 ……そうだったっけ。
 わたしはともちを目で追い続け、タニちゃん目当てで隣に坐っているジュンタンと視線が交差していた、らしい。
 今回もまた、そんなことになっていたよーな。

 進歩してないんだなー、わたし(笑)。
「アンタ、ナニサマ?!」
「ゲームファンもヅカファンも、みんな問題なく世界観にもストーリーにもついて行っているし、大絶賛しているんですけど?!」

 というお叱りは、ごもっとも。
 いやあ、ほんとナニサマな上から目線、偏狭な考えによる一方的な感想です。

 でも、わたし1個人の感想として、書いておく。
 なんの権威も根拠もない、ただの素人、イタいブロガーの感想として。

 『逆転裁判1』はほんと、素直に「すげえ!」と思ったからさー。
 タカラヅカファンとして、うれしかったし、誇らしかった。

 それがこんなことになって、がっくりと肩を落としたんだよ、『逆転裁判2』

 でも、こんなのはわたしだけで、世の中で『逆転裁判2』が大絶賛されているなら、それはそれで良いことだ。
 世間の評価は評価として、わたしはこんな感想だったんだと、記念に残しておくのみ。

 
 とゆーことで。(ころりと論調を変える)

 ミーハーに、萌え語り、行ってみよーっ!

 作品には盛大に肩透かしくらったけれど、キャストに対しては別ですから。
 愉快な話題、愉快な公演としての、『逆裁2』は別ですから。

 
 ニック@らんとむの、ステキっぷり。

 彼が登場するたび、わくわくする。
 あの温度、あのハート。

 ストーリーのアレさ、ゆがみもヒビも、全部彼が力尽くで持っていく。

 蘭寿とむがいる限り、世界は間違わない。

 たとえルーチェ@せーこちゃんがラストで気味の悪い心変わりをしようともだ、らんとむにあんなにやさしくされたら、ぽわんとなってつい告っちゃっても、無理ないじゃん。
 相手らんとむだよ?! 彼に力強く助けられたり、微笑みかけられたりしたら、惚れちゃうじゃん、地球の常識として。

 ルーチェを責められないっ。わかる、わかるよキミの行動!!(笑) オレがキミでもそうする! てゆーからんとむに弁護されてぇ。助けられてぇ。

 人としておかしな行動や反応でも、らんとむが真ん中で演じている限り、「そーゆーこともあるかもな」と思ってしまう。
 物語が、世界が間違っていても、らんとむがそれを支えきってしまう。

 それは彼が熱量を発し、アツくクドく語っているときだけではなく、黙って視線をはずした伏し目がちの表情だったり、くしゃっとしたとろとろの笑顔だったりする。
 スーツの肩から背中の線だったり、指先だったりする。

 彼は、ヒーローだ。

 この迷い多い世の中で、雑音だらけの人生で、まっすぐに信じることが出来るモノ。

 フェニックス・ライトは、ヒーロー。
 だからわたしは素直に、シンプルに、彼を見つめる。彼を信じる。彼を欲する。

 そこにいるだけで「主役」「ヒーロー」でありえる、らんとむさんに感動だ。
 どんどんいい男になっていくんだ。うわあああん。

 こだわりの最前列センター。
 らんとむが、目の前で悶えている。
 や、ちがった、ごめんごめん、歌っている。

 客席降りでがんがん歌ってくれる、それがまさに目の前、わたしの爪先で立ち止まって歌っているのよ、背を反らして悶えるよーに。

 いやもお、どーしよーかと。
 呼吸するの忘れて見入っちゃったよ。

 あー、もー、すげーや。

 アタマを空っぽにして、彼が行くところへついて行くの。彼が指し示す方向へ進むの。
 それが、心地良いの。

 
 にしても、フィナーレの「あはんあはんソング」はアレ、正気ですか。
 わかっててやらせたの、スズキケイ?!
 らんとむと言えば「アハン顔」でしょ? あのにそんな彼に「A…aaaha……a~~han♪」と歌わせるって……!!(震撼)

 スズキケイ、神!!(笑)

 
 幕間で途方に暮れ、物語終了時にアタマ抱えていたのは事実だが、フィナーレで、全部吹っ飛んだ。

 やーん、たのし~~!!
 謎が謎を呼ぶ『逆転裁判2』の話、続きです。

 『逆裁2』が、ゲームとのコラボ以前に、ふつーの物語として、作品として、主人公の心の問題と現実の問題が乖離していること、それによって物語全体が壊れていることはすでに語った。

 んで、次。
 ゲームソフトを原作とした、異種ジャンルのコラボ作品として見た場合。

 もちろん、元凶は、「レオナ」。

 原作とは無関係に、作劇の上でもレオナが悪因だったが、コラボ目線で見ても、レオナは失敗原因。

 レオナ@まちゃみはオリキャラである。
 そもそも『逆裁』世界には存在しない。
 『1』においてレオナは、ゲームとタカラヅカをつなぐ役目を果たした。

 そして、まちゃみの退団により、もうレオナというキャラクタをタカラヅカの『逆裁』では使えなくなった。
 ならば『2』に必要なのは、新たな「つなぐ」ためのキャラクタだ。
 ナルホドくん@らんとむたち、原作でお馴染みのキャラクタはそのままに、再度オリジナルの「ふたつの世界をつなぐキャラ」を出す必要があった。

 同じことの繰り返しだ。
 ゲーム世界を忠実に再現し、そこにオリキャラを登場させ、ヅカと融合させる。
 『1』でやったことを、『2』でもまた最初からやることになる。

 
 『逆裁』のような続き物のゲームソフトでも、プレイ方法や世界観説明は毎回必ずやっている。
 導入が同じになってしまうが、それでいいんだ。「つなぐ」ことで、シリーズ物として、新規客にも既存客にも立ち位置を明確にさせるんだから。

 なのにスズキくんの『逆裁2』は、そーゆーシリーズ物のルールを無視している。
 主人公設定を理解しないまま『THE SECOND LIFE』を書いたよーに、物語制作の基本設定を理解しないまま『逆裁2』を書いてしまった。

 『逆裁』には存在しないレオナ……つまり、スズキくんのオリジナルキャラでしかないレオナを、原作キャラ以上の位置に置いた。

 レオナが登場しても許されたのは、原作とタカラヅカをつなぐ役目としてだ。
 原作キャラよりも高次の存在としてではない。

 ゲームファンとしては、まず「ゲームキャラが現実に舞台上にいる」ということを受け止め、咀嚼しなければならない。
 その上で、タカラヅカ的世界を理解しなければならない。
 素直に物語に入る前に、ハードルがあるんだ。

 『1』では段階を追ってそれを成し遂げた。
 ナルホドくんやマヨイちゃん@れーれ、ヤハリ@大ちゃん、そしてなによりミツルギ@七帆をどーんと出して、原作を忠実に再現していることを最初に打ち出した。
 その上で、原作キャラがゲームではなくタカラヅカの舞台上で「物語」を展開する「つなぐ役目」として、レオナというオリキャラを受け入れた。

 なのに『2』では、いきなりオリキャラ至上主義。
 オリキャラと恋愛して後ろ向きになっているナルホドくんってナニ? 原作目線、『1』ではなく『2』ではじめて観客としてタカラヅカの座席に坐った目線だと、ものすげー置き去り感。

 それでも、さんざん名前を連呼されるレオナというシラナイヒトが出てくるならともかく、出てこないのかよ?!
 あああありえねー。

 
 コラボであるならば、たとえ『2』で「続編」であったとしても、初心を忘れず1から作劇するべきだった。
 ゲームはこうなんですよ、タカラヅカはこうなんですよ、と、どちらの立場も尊重して敷居を低くわかりやすく設定するべきだった。

 なのになんでてきなり、「『1』は見たよな? 『1』を見てキャラも世界観も全部理解して、キャラに感情移入しまくったあとで『2』を見るのが当然だろ? そーでないヤツは来んなよな」なことになってるの?

 いきなりスクリーンに映像が映って、「前回のあらすじ」をナレーションされるなんて、ナニサマ??(笑)

 
 なんかね、同人作家が陥りがちな、すごく恥ずかしいパターンを目にしてしまった気分なのですよ。

 とあるマンガにハマりまくって、そのマンガのキャラだけ借りたパロディマンガを描いたとしよう。
 そのマンガのなかのコジロウ(仮名・笑)とワカシマヅ(仮名・笑)を好きで好きで、彼らの新しい物語を勝手に妄想して描きまくって、現実社会だけでなく、剣と魔法のファンタジー世界が舞台だったりして、そこでコジロウとワカシマヅが友情だか愛情だかでもつれながらいろんな冒険をしていたとする。
 で、彼らに絡むオリジナル・キャラクタを、物語の中に出す。だって、原作のキャラだけだといい加減頭打ちだし。ストーリーを都合良く展開させるためには、原作の縛りのない、自分が好き勝手に動かしていいオリキャラが必要だし。
 つーことで、コアラッタというオリキャラを出す。コアラッタはコジロウの幼なじみで、完璧な美少女で、コジロウと恋をするの。きゃ☆
 主人公はあくまでもコジロウとワカシマヅだから、コアラッタは死んでしまうんだけどねー。悲劇的に、コジロウの腕の中で息絶えるのよー。きゃ☆
 そこで美しくエンドマーク出たんだけど、やっぱり続きも描いちゃった。
 コジロウはコアラッタのことが忘れられないの。そのあともずっとずっと、コアラッタを愛し続けるのよー。きゃ☆

 ……そーやってオリキャラの登場する都合のいい話を描いているウチに、原作キャラよりも世界観よりも、オリキャラの方が大切になっていくの。だってオリキャラは全部自分のモノだし。自分がいちばんかわいいし?

 という、同人作家にありがちな罠。
 ヘボパロ作品数え歌の中に、「オリキャラ偏愛」ってのがあったはず。

 パロディ本を買ってくれる人は、パロ作家のオリキャラが読みたいんじゃなく、原作マンガのキャラクタの、原作にはない新しい物語が読みたいだけなのに、パロ作家がカンチガイしてオリキャラばかり力を入れて描く。そーすると、作品はヘボ一直線、魔の直滑降。

 観客は『逆転裁判』を観に来るのであって、「スズキケイ、オリジナル作品」を観に来るわけじゃない。
 スズキケイのオリジナル・キャラクタ、レオナを観に来るわけじゃない。

 なのに、物語に登場もしないオリキャラ連呼で、そこで物語がストップして、物語の流れと無関係で、最後に今回のヒロインの人格壊してハッピーエンド。

 ……なんでこんなことに……。

 物語を作り慣れない、商業ベースで仕事をしたことのない、アマチュアの同人作家みたいな失敗。
 たしかにスズキくんはアレンジ作家で、オリジナルの作劇は経験不足だけど、それにしてもびっくりだ。

 
 で、レオナ以外の部分、殺人事件のトリックや犯人、動機がえーらいこっちゃに壊れていることは、もおいいや(笑)。
 わたしとしては、作劇の基本が壊れていることがいちばんの問題で、ストーリーがおかしいことはヅカにはよくあることなんで、1回しか観ない分には笑ってスルーできる。

 レオナの件は、1回観ただけでもアゴが落ちて、スルーできなかったよ(笑)。
 『逆転裁判2』って、どうだったんだろう?

 わたしはすげーわくわくして、大喜びで観に行った。
 だって『逆裁1』がOKだったんだもの、わたしは。単体ミュージカルとしてはいろいろ問題があるとしても、異文化コラボとしては良い仕事をしている!と太鼓判。
 だから『2』もふつーに期待していた。ともちんミツルギだし!(笑)
 苦労して入手した最前列センターチケットで宙担ジュンタンをナンパして、ふたり並んで観劇しましたことよ。友だちと観る方が絶対たのしいもん。

 わくわくと観劇して。そして。

 …………幕間ですでに、首を傾げていた。

 なんじゃこりゃ? 

 2幕を見終わって、やはり、なんじゃこりゃ?

 感想は、『1』だけでやめておけばよかったのに。だった。

 スズキケイには、物語を作る能力はないんだ、と思い知った(笑)。

 スズキくんには『THE SECOND LIFE』という、これまた「物語の基本から勉強し直してくれ」という珍作があるんだが、アレと同じ色の失敗というか、基本のできてなさ。
 基本がまちがってるから、他がどんだけ良くてもまともな建築にはならないという。

 たしかに『逆転裁判2』は、『2』である。続編と謳っているのだから、内容が『1』から続いていてもイイ。
 が、それは『2』がひとつの「物語」として単体で成立した上でのことだ。

 今回の『逆転裁判2』は、単体では物語として成立しない。ストーリーもキャラクタもテーマも、なにひとつ。
 『1』におんぶに抱っこ。
 てゆーか、『1』の、出来の悪いパロディみたいだ。
 ヅカの『逆裁』を観た素人が、萌え~~と作った同人誌みたい。

 スズキくん。
 続編というのは、同じ世界観の上で成り立つ新しい物語であって、『1』のパロディぢゃないんだよ。

 なんでこんなことになってるんだ……。

 幕間に呆然としました。
 あんなにステキだった『逆裁』を、自らここまで落とさなくていいだろうに、スズキケイ。

 失敗の要因はいくつかあるが、その最大のものは、「レオナ」だ。

 
 『逆裁』がゲームコラボという特殊な位置づけの作品であるということはまず置いておく。
 コラボでもなんでもない、ただの1作品として『逆裁2』を見てみる。
 
 『2』のナルホドくん@らんとむは、『2』に存在しないレオナ@まちゃみというキャラのことを引きずりまくっている。
 なにかっちゃーレオナの話を持ち出す。
 この作品に、この舞台に登場しない、過去作品のキャラクタ名を連呼されても困る。

 ここまで連呼するなら、レオナは『2』にも登場するべきだ。主人公の精神的な枷になっているという設定だが、主人公のレーゾンデートルにまで食い込んでいるキャラクタならば、この物語の中に、重要なエピソードと実際に絡んで登場しなければならない。
 主人公の枷であり、物語の根っこ部分(彼女への想い・弁護士としての生き方や未来)である以上、主人公はその枷と向き合い、乗り越えなければならないんだ。
 や、物語ってそーゆーもんじゃん? 枷が枷として出てきて、2時間も掛けて物語を見せられて、なんの進展もなかったら「なにソレ?」じゃん?

 でもってこの『逆裁2』ときたら、「なにソレ?」で終わってるんだよなあ。
 レオナはナルホドくんの枷であり、最終的にナルホドくんはそれを昇華することになるんだが、この枷と向き合うことをしない。
 通常ここまで「枷」「障害」として提示されたモノは、物語を通して乗り越えるものなんだが、『逆裁2』はチガウの。
 
 「レオナを登場させてはいけない」という前提があるから。

 枷として主人公を縛るけれど、それを乗り越える話は出てこない。だって枷を登場させられないから。向き合わせることができない。
 枷が出てくると、レオナの話が出てくると、物語が、ストップしてしまう。

 主人公が乗り越えるべき枷をえんえんえんえんレオナレオナと連呼して描きながらも、それと対峙することはない。
 主人公が実際にアクションしているのは別の話。

 本筋とテーマの乖離、テーマの頭打ち。
 本筋である殺人事件を追うことでテーマを解決するのがふつうなのに、テーマは別次元。つか、テーマに触れるとそのたび機能ストップ。

 ふつう「物語」では、主人公は事件に出会い、それを乗り越えることで成長する。事件を解決することで、心の悩みだとかも解決する。
 事件という物質的な解決と心の成長・解放という精神的な解決を得ることで、感動のクライマックス、どんでん返しのエクスタシーを得る。
 なのに『逆裁2』では、事件を解決しても心の解放には結びつかない。主人公はまーーったく、心の事件と対峙していないからだ。レオナの名前が出るたびに物語が停止して、そこからなんの発展もないためだ。

 しかし、ラストはナルホドくんが「心の成長をする」と決まっているので、事件解決と同時に、無理矢理心の問題まで解決させた。
 今回のヒロイン、ルーチェ@せーこちゃんの人格を破壊することによって。

 ルーチェを「レオナの代わり」にし、さらにレオナだから「ナルホドくんを愛する」というわけのわかんないキャラクタにした。

 ……キャラを壊して、あらかじめ決まっていたゴールに無理矢理着地するくらいなら、なんではじめから事件と心の問題を乖離させたの?

 ナルホドくんが弁護士として再出発する、というラストが決まっているなら、素直に「彼が心の問題と向き合い、ソレを乗り越える」話にするべきだ。
 彼の心の枷がレオナだというなら、ちゃんとレオナを出して正々堂々勝負するべきだし、出せないのなら最初から枷をレオナではない別のものにすればいい。
 
 レオナのことはイメージとしてわずかに匂わす程度に留め、ナルホドくんが正面から戦える「心の問題」を、現実の事件と絡めればいいんだ。事件解決がイコール心の解決になるように。

 ゲームでもナルホドくんが事件に深入りする理由として、彼の大切な人間がしょっちゅー容疑者になっているでしょ?
 主人公がメンタル部分で起承転結するためには、事件に対して傍観者だとかただの弁護士立場ではイカンのよ。もっと踏み込んだところにいないと。1本数話収録中、メイン話は当事者にならなきゃいけないのよ、作劇の基本として。

 スズキくんはなんで、こんな基本的なことを理解していない物語を作るんだろう?
 『THE SECOND LIFE』も謎だったが、今回も心から謎だ。
 もー今さらだがとりあえずの覚え書きの博多座公演。
 『大江山花伝』は芝居に愛着がないため腰を入れて語る気になれず。やっぱわたし、柴田作品ダメなモノが多い……。植爺やイシダのよーな嫌悪ではないが、「古さ」と「変化の拒絶」はクリエイターとして尊敬できない。

 ので芝居はあきらめて、『Apasionado!! II』の話。

 ショーではなんかひたすら、ちーちゃんを愛でていた気がする。

 ゆーひさん登場場面はもちろん彼に釘付けですが(うっとり反面、はらはらというか・笑)、次によく見ていたのはちーちゃんだと思う。

 芝居の方で鬼を演じる彼が、とてつもなく好みだった。
 顔が好き。……それだけで、他の全部は吹っ飛ばしていた(笑)。

 が。
 ショーになると、いつもの微妙なちーちゃんに戻ってますがな!!
 あれは鬼マジック? ざんばらカツラ効果だったのか??

 ちーちゃんが「微妙」なのは、別に彼の技術のことじゃありませんよ。学年分の仕事はしている人だと思います。ええ。なにしろ彼と一緒に出てくるのが大ちゃんだから。彼と比べても、ちーちゃんがどんだけ技術のある人か、わかろうってもの(笑)。

 ちーちゃんが微妙なのは、ひとえにそのビジュアルだ……。

 ついこの間までかわいらしい少年チート@『Young Bloods!! 』だったちーちゃんは、某ロリコン男@『殉情』以来、どうにもおっさん臭くなってしまっていて。
 子どもから一足飛びにおっさんになり、間の青年時代がナイ、という。おっさんになってしまったあとに、あわてて若ぶって見せて、なんとも落ち着きが悪い、という。

 なんてことを思っているのはわたしだけかもしれないが(いやその、某宙担は同意してくれましたが・笑)、わたしの目にはそう映っているのでどうしようもない。
 あああ、なんでちーちゃんってばあんなに端整な顔立ちですでにおっさんなの? 同期の大ちゃんがあんなに若者なのに、同じ衣装で同じ役で登場して、どうしてこんなに「無理した若作り」風味なの?

 あああもお、萌えるわ~~。

 ちーちゃんの落ち着かない感じ、無理してかわいこぶってる感じがもお、わたしのツボを押しまくるのですよ。
 あの笑顔がまたいいのよ。板に付いてない感じが!!(失礼ですよ、こあらさん)
 微妙だわ~~と言いつつ、オペラが彼を追い、彼が近くに来たときは目線もらうまでガン見、とか、たのしくやっちゃうわ@4列目観劇と5列目観劇。

 
 いりす、大、ちーはトリオ扱いで「若手スターです!」とキラキラ登場。
 いやあ、でかい、そして、美しい。3人とも美形~~。(と言いつつ、ちーちゃんを「微妙(はぁと)」と思う、この屈折ぶり)

 この3人が活躍していることに、「宙組の新時代到来」を感じる。

 ほんの数年前の全ツでは、大劇場公演の再演作品なのに、番手スター位置を演じるのが組長とか副組長とか、もしくは路線以外の上級生職人とかだったんだよ?
 わざと? ってくらい、若手スターに活躍の場を与えなかった。
 や、トップが変わってから確実に変化していたんだけど、今回改めて思ったんだ。
 すずやタマちゃんがいるのに、彼らではなくちーや大ちゃんが場をもらっていることに。

 
 いりすくんのスターとしての開眼っぷりはステキで、素の彼がどんだけ天然愉快キャラでも関係なく、ショーで踊っているときはほんとにオトコマエだ。あの脚! 腰の位置! きゃー。ついでに受け口も好きよ~~、きゃー。
 女装はきれいと気持ち悪いの中間? や、研11の男役なら気持ち悪くてナンボだと思うが、女装してもふつーに女の子なのは宙組クオリティだから、そんななかで「中間?」と思えるいりすくんは立派だと思う。
 でも『Young Bloods!! 』のダルマ姿を間近で見たモノには、『Apasionado!! II』の女装ごときでは特に驚くこともできない……。

 大ちゃんはもー、ほんとキレイだ。
 今回、今までよりも強くそう思った。そして、テルに似てるっつーのを実感した。や、そう言われてるのは聞いていても、自分では思ったことなかったからさー。
 ちょっと前の、しどころのないころのテルに似ている。美貌でスタイル良しなのに、しゃんと立てない感じとか。……が、そのころのテルよりずっとアグレッシヴ! まっすぐに前を見つめる意欲がステキ。
 ひとりだけ明らかにダンスが個性的でも、歌が大変でも、いいんだ、とにかくキレイだから(笑)。
 でもなんか、声はいい感じに男の子っぽくなってきた気がする。成長しているんだね、がんばれ研8。
 女装はもちろんふつーに美女。……大ちゃんは女の子やらなくてイイ、男役を極めてくれ。

 ちーちゃんも女装場面は顔の長い美女……長い……なんであんなに間延びして……うおお、ツボだツボ、好みだわ~~(笑)。

 にしても、トリオでかいわ。
 博多座狭いわ(笑)。

 いちくんが女装場面にまざっていることに、素直に驚いた。順番からいけばそうなんだろうけど、ああ、ココに入るのか、と。
 んで意外にかわいい! って、失礼ね!
 いやその、わたし最近いちくんをかっこいーおじさま・大人の男候補として期待しているもので、彼がほんとは女だなんて考えたこともなかったのね。(ヲイ)

 で、女装任せて安心美女のすずはるき、こわい女装ポジションのすっしーがいい仕事しているのはいいとして、最後のみっちゃんはどう反応していいのかわかんなくて、ちょっとこまった。
 オカマさんでも美女でもなく、ふつーにおば……いやその、リナちゃん@『雨に唄えば』が登場っつーのは、路線スターとしてどうなのよ、と。
 いっそどすこいオカマ路線とかで笑い一本にしてくれたらわかりやすくて助かったんだけど、リナちゃんのときのようにとってもかわいらしい風情で現れたので、演出意図が理解できなかったっす。
 みっちゃんは女装しなくてよかったのに。2番手なんだから、「男役7人口」「番手外別格スターそのか」のポジションに入ることないのに、フジイくんってば。
 女装のオチはすっしーで止めて、ココを短くした分、カーテン前でもなんでもいいからみっちゃんに別に1曲歌わせて欲しかったよ、男役として。かっこつけて、キザりまくって。
 あ、カツラは不可、地髪でヨロシク!(笑)

 そーいやみっちゃんのドラキュラ場面での歌手がいろいろと負けていたのは残念だった。
 女の子はいいんだけど、男の子の方。まだ男役になっていないようで、「声を出す」ことのみ、なんとかこなしていた印象。表現するとか場に合わせるとか、まったく届いてない。
 マギーの印象が強すぎるせいもあるんだろうが(笑)、歌声の弱さでえらく場面自体が散漫になっちゃった気がする。
 別ハコ公演は下級生が活躍の場をもらえて、スキルアップするチャンス。きっと1公演ずっと歌いきったあと、あの男の子はぐーんと成長したんだろーなー。次回のめぐり逢いをたのしみにしよう。

 樹茉くんがいまいち目立たなかった気がする……わたし的に。ときどきふと群舞とかで見かけて「あ、いたんだ?!」と思い出す……ここぞという場面をおぼえていない……残念。リピートできたら、彼ももっと探せたんだろうな。(金ないっす。博多座遠いっす)

 りくくんとモンチは放っておいても目に入る……が、立ち位置も良かったんだと思う。期待されてるんだなあ。
 同じように目に入るわけだが、今のところりくくんの顔は好みで、モンチの顔と芸風は苦手。
 わたしの場合「目に入る」のはその後良い方向へ転がることが多いので、現時点で苦手でも未来はわからない。ので、記録として、そう思ったことだけ書いておく。


 いやあ、「世間はもうすっかり秋ね(と、熱い茶をすする)」ころになって、8月の観劇記録をちまちま書いているのは、未来への投資ですから。
 つまんねー感想でも、残しておけばいつか振り返って「あらわたし、あんなこと書いてたのね、今とぜんぜんチガウわ」と楽しめるから。
 こっそりひっそり記録記録。

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