「水しぇんってほんときれいだよね」

 と、言ったら、nanaタンに、「えええっ?!」と、叫ばれた。

 『君を愛してる-Je t’aime-』のスカステCMを、今さらふたりで見ていたんだ。

 あの素敵ベスト姿でまっすぐにカメラを見つめ、「君を愛してる」と言うジョルジュ@水くんを見て、わたしは心の底から本気で、なんの気負いもなく、素で言ったのに。

 ……のに、異を唱えられるとは思わなかったっ。

「かっこいいとは思うけど、きれいっていうのは……」
「きれいじゃん! めっさきれいじゃん!! すっごいきれいじゃん、美形じゃん!」
「かっこいいけど……」

 水夏希は、美しいですよ!

 そりゃわたし、水しぇんのことキモチワルイとかヘビとかオカマとか、いろいろいろいろ言って来てますけど!(某オスカルとか、某黄泉の帝王とか・笑)
 彼が「美しい」という前提がなきゃ言いませんよ。
 水先輩がとことんオトコマエで美貌の青年だからこそ、どんなタワゴトだってアリなんです。わたしごときがナニ言ったって、彼の美しさは揺るがないもん。

 ……てゆーのは、全世界の常識ぢゃなかったのか?
 『カラマーゾフの兄弟』どりーず西会総見(笑)後、「水さんの無精髭かっこよかったねえ」「ずっとヒゲつけてればいいのに」「それじゃ無精髭になんないじゃん」と、ヒゲのことしか誉めない面々に「他に言うことはないのっ?!」「水しぇんかっこいいじゃん!」とひとりでわめいていたわたしは、少数派なの?
 たんにわたしの周囲に水ファンがいないだけよね? ね?

 
 宙組東宝楽の日、「たっちん、今日で卒業だねえ」とかしみじみしつつ、遙か遠い大阪の地で、わたしとnanaタンは今年1年の打ち上げをやってました。
 「しい様、となみちゃん退団を嘆く会」だったりもします。
 食料買い込んで、nanaタンちで双子の猫を愛でながら、1日なにをするでもなくダラダラとヅカDVD見て過ごす、という。

 1年を振り返るにあたり、わたしにとってのショー作品NO.1は、言うまでもなく『ソロモンの指輪』であり、1位が『ソロモンの指輪』で、2位以下ナシ、てなくらい順位をつけるまでもない結果なのだけれど。
 芝居では、

「最後に『夢の浮橋』が来ちゃったからねえ」

 と、華麗なる逆転劇がわたしの中で行われたことを語ってましたさ。
 2008年の芝居1位は、月組の『夢の浮橋』。美しさ、痛さ、物語、テーマ、そして萌え(笑)と、ぶっちぎりのトップ・クオリティ。文句なし。

「最後に『夢の浮橋』が来なかったら、『君を愛してる』が1位だったのに」

 と、素で言って、nanaタンを絶句させていたよーななかったよーな。

 え? 『君を愛してる』が1位でしたよ、『夢の浮橋』を観るまでは。『スカーレット・ピンパーネル』でも『マリポーサの花』でもありませんよ?

 や、どんだけ好きだったか、『君を愛してる』。
 『夢の浮橋』と同じくらい、毎回号泣して観てたってばよ(笑)。
 美しさ、楽しさ、物語、テーマ、そして萌え(笑)と、ぶっちぎりの大好き作品でしたからなっ。
 もともとキムシンファンですからわたし。彼の作品はツボにジャストミートするの。欠点があることもわかるけど、そんなことは置いておいて、好きだと思える。

 でもって、フィラント@キム、好きだったなあ。
 あの『君愛』CMのフィラント・バージョン。「君を愛してる。……あはははは♪」とやるアレが、悶えるほどスキ(笑)。
 もー、もー、最低、あの男っ。だいっきらいっ! ……でも好き。と、思える、あのドSさがたまらん。
 フィラントをキムにやらせたキムシン、神。

 て、話をしていたら、nanaタンが『君を愛してる』のDVDをかけてくれたのな。
 その、問題のCMを。

 キムの前に、えんえん水しぇんの「君を愛してる」攻撃があるじゃん?
 アレをほぼ1年ぶりにまじまじと見て、改めて彼の美しさに感動したのよ。
「『君愛』DVD買おうかな」
 と、言うくらいに。……まっつの出ているDVDは一度も買ったことナイのにねー。

 そしてやっぱ、フィラントの「あはははは♪」は凶悪で大好きだしっ。ああ、ときめくー!!
 あの魂の強さ、健全であるがゆえの無神経さ、無邪気であることの罪、わたしのもっとも好きなモノが全部詰まってる。
 フィラントって最強キャラだわ。
 わたしのヅカファン人生でもっとも好きなキャラクタはアルフォンソ@『Crossroad』なんだけど、彼に匹敵する好きさだわ。

 
 つーことで、今年のヅカ納めは、nanaタンちでダラダラと『君を愛してる』DVDを鑑賞して終わりました。
 水しぇんかっこいー、となみちゃんかわいー。ハマコ最強。そしてキム、やっぱすげー好きだー。
 元旦から『君を愛してる』初日を観て、12月の最後に『君を愛してる』DVDって、なんてステキ(笑)。
 
 
「たしかに最初はイワン様のこと爆笑したけど、次からは笑えなくなったもん!」

 イタゆみこファンを自称するnanaタンは言う。
 『カラマーゾフの兄弟』初観劇時、ふたりで劇場前にて地団駄踏む勢いで大笑いしたんだよなー。
 なのに、笑うどころか「イワン様かっこいい」と思ってるって。

「あー、ファンってそーゆーもんだよねー」

 わたしは同意する。気持ちはわかるよ、だって。

「あたしだって、海馬の帝王最初に観たときは爆笑したけど、結局は『カッコイイ』って思ったもん」

「イヤ、海馬の帝王は笑えるでしょ(素)」

 ヲイ。

「だから、ファンってゆーのは、そーゆーもんであって……」
「でも海馬の帝王は笑えるって」

 否定してんぢゃないわよっ。(地団駄)

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