粗忽者と呼ばれた男・その5。@ロミオとジュリエット
2011年2月17日 タカラヅカ はい、今さらですが『ロミオとジュリエット』、ベンヴォーリオ@まっつ語りの続き。
東宝初日ですね、観に行きたいです、お金ナイです、しくしくしく。
今頃になって、ムラ『ロミジュリ』感想ですよ、ええ。
いよいよ第2幕。
最初の出番は2場、ヴェローナ市街。
ロミオとジュリエットと結婚の噂を聞いた人々が「狂気の沙汰」を歌った直後。
登場は舞台奥中央、上手のセット奥を通ってくるところからチェック。そのあと、死@咲ちゃんの横を通って出てくる。
このときの、冷え冷えした感じがたまらん。
モンタギューのタカ派であるベンヴォーリオと、マーキューシオ@ちぎ。
ロミオ@キムの裏切りに、このふたりがどんな反応を見せるか。
観客をぞくりとさせる登場だと思う。
気まずい空気の中平静を装うロミオに、「ナニかいうことはないのか」と声を掛ける、この台詞が好きだ。
まっつの声がなんて合うシチュエーションと台詞!
明瞭でストレートで。
責めているようにも、釈明を求めているようにも、ただの状況解説を促している無感動なものにも聞こえる。
ニュートラルな一言だからこその、広がりというか。
「街に噂が」は、ロミオとベンマーコンビ(と、仲間たち)の対立の歌。
全員でひとりを詰問する。
まっつの歌と声が好きなわたしにとって、台詞が歌になり歌が台詞になる、ドラマティックな掛け合いで歌と芝居両方を堪能できる、大好きな場面だ。
また、この場面のベン様はほんと感情がそのときによって違っていて。
すごく冷酷にロミオを責めている日もあれば、哀願するよーな日もある。
ベン様萌え台詞のうちのひとつ。
「本当ならもう友だちじゃない」
ナニこの絶交宣言。
絶交ってのは、それまでに交際があるからで。
愛情や濃いつながり前提で、それを断ち切ることを脅しに使う。それってどんだけラブなん?という……誰かを愛している役を演じる機会の少ないまつださんでしたから、この台詞がすげー重い。萌える。
そしてベン様はナニ気に仲間たちから「愛」を歌われる人なんだ。
友情連呼されるというか。
1幕のモンタギュー夫人@ゆめみちゃんに「親友ならロミオを捜して」と言われるところからはじまる。へー、母親公認、誰もが知ってる仲なんだ。
んで、そうやって「親友」と持ち上げたあとに。
この「もう友だちじゃない」ですよ。
でもって、それに対してのロミオの返答は「君たちを愛している」。
ロミオはベンヴォーリオに向かって言うんだ。「愛している」と。
君たちと複数形だけど、言う相手は、ベン様(笑)。
そしてさらに、マーキューシオの最期。ロミオ相手にいろいろ歌って喋って大騒ぎしているけれど、「愛する友よ」でベンヴォーリオを見るんだよね。
どんだけ「愛」を歌われるんだ、ベン様。
……だからこそ、最後にジュリエットの死をロミオに伝えるのは自分しかいないと決意するわけだ……これほど直接愛を伝えられていた男だから。
裏切ったロミオを責めるだけでなく、困難な現状を説明して説得しようとするベン様がイイ。
怒りをぶつけるだけのマーさんと好対照で。
「モンタギューの名誉は」「つらくてもあきらめるんだ」……すがるように手すりを握り、ロミオの返答に天を仰ぐ。
その一連の動作が好き。(階段の手すりを握るまっつの手に萌えその1)
しかし。
「天使のような微笑み」って、男が男相手に本気で言うな。
リアルに考えるとキモいぞお前ら(笑)。
ロミオは天使なのか……ベンマーにとって……いいけどさー……イタい友情だな……(笑)。
場面が変わる瞬間の「おい待てよ」は最初からあったかな。最初はマイク入ってなくて、途中から聞こえだした気がする。
次が4場。やはり市街にて。
ロミオに復讐するため捜しているティボルト@ヲヅキと行き会う。
下手からの登場。最初はベン様笑ってる。笑ってなくても機嫌よく仲間たちと一緒にいる。てゆーか女の子を両側にはべらしてるんだけど、それってさすがの女ったらしぶり……。
それがティボルトを見かけた瞬間、空気が変わる。
仲間相手のときのにこやかさ親しみやすさが消え、オープニング時と同じ冷ややかで剣呑なものになる。
わんちゃんマーさんが吠えている間、ベン様はひとり喧噪の外側に坐り込む。
ここのベン様が、素晴らしい。
この作品の「ベンヴォーリオ」らしさ。挑発はするけれど本気の闘いはしない、制止役であり、いつもどこか冷めた大人びた風情で人々を見つめる……その微妙な距離感。
冷え冷えとした面持ちは、クールビューティここにあり、ですよまさに。
いろいろとありがとうだわほんと。
こんなまっつが見たかった!が詰まっているよ『ロミジュリ』。
この坐っているまっつは苛っとしていたり冷笑していたり、その時々に様々。
坐り方も基本は決まっているけれど、そのときの気分で体勢は微妙に変わる。
キャピュレット男@香音くんに絡まれるのがいい。その体格差に萌え(笑)。
香音くんも絡み方が日々違っていて、覆い被さる勢いだったり、抱き上げるように(立てよ、ってことだと思うが)腰に手を回してきたり、ファンのニーズを理解した絡み方でポイント高し! GJ!
それを心底うざそーに、相手にしてない風に追い払うベン様がまた素敵。
小物に絡まれても相手にしないけど、ティボルトにやってこられるとさすがに立ち上がる。
ティボルト相手でよーやくってな感じに立ち上がるのがいいわー。
ティボルトのキレっぷりがパネェからな、ココ。
傍観を決め込んでいたけれど、ちょっとチガウぞコレ、てなもんか。
ベン様もようやく参戦しようかってときに、ロミオ登場。
ティボルトは愛する女を取られた、失恋逆ギレ中なんだが、ピュア(笑)ゆえ洞察力に欠けるロミオくんは「チガウ」ことがわからない。
「殺し合ってどうする、暴力はヤメロ!」といきなり説教モード。……火に油。
ベン様途方に暮れたろうなあ……マーさんひとりでも止めるの必死なのに、ロミオまで来ちゃったよ……ふたりも止めるの物理的に無理だよー。
ロミオが乱入してこなければ、ベン様がマーさん止めてここは終了したかもしんないのにねー。
ロミオを見てティボルトさらに大暴れ。仕方なくベン様も対ティボ戦突入。
てことで、続く。
東宝初日ですね、観に行きたいです、お金ナイです、しくしくしく。
今頃になって、ムラ『ロミジュリ』感想ですよ、ええ。
いよいよ第2幕。
最初の出番は2場、ヴェローナ市街。
ロミオとジュリエットと結婚の噂を聞いた人々が「狂気の沙汰」を歌った直後。
登場は舞台奥中央、上手のセット奥を通ってくるところからチェック。そのあと、死@咲ちゃんの横を通って出てくる。
このときの、冷え冷えした感じがたまらん。
モンタギューのタカ派であるベンヴォーリオと、マーキューシオ@ちぎ。
ロミオ@キムの裏切りに、このふたりがどんな反応を見せるか。
観客をぞくりとさせる登場だと思う。
気まずい空気の中平静を装うロミオに、「ナニかいうことはないのか」と声を掛ける、この台詞が好きだ。
まっつの声がなんて合うシチュエーションと台詞!
明瞭でストレートで。
責めているようにも、釈明を求めているようにも、ただの状況解説を促している無感動なものにも聞こえる。
ニュートラルな一言だからこその、広がりというか。
「街に噂が」は、ロミオとベンマーコンビ(と、仲間たち)の対立の歌。
全員でひとりを詰問する。
まっつの歌と声が好きなわたしにとって、台詞が歌になり歌が台詞になる、ドラマティックな掛け合いで歌と芝居両方を堪能できる、大好きな場面だ。
また、この場面のベン様はほんと感情がそのときによって違っていて。
すごく冷酷にロミオを責めている日もあれば、哀願するよーな日もある。
ベン様萌え台詞のうちのひとつ。
「本当ならもう友だちじゃない」
ナニこの絶交宣言。
絶交ってのは、それまでに交際があるからで。
愛情や濃いつながり前提で、それを断ち切ることを脅しに使う。それってどんだけラブなん?という……誰かを愛している役を演じる機会の少ないまつださんでしたから、この台詞がすげー重い。萌える。
そしてベン様はナニ気に仲間たちから「愛」を歌われる人なんだ。
友情連呼されるというか。
1幕のモンタギュー夫人@ゆめみちゃんに「親友ならロミオを捜して」と言われるところからはじまる。へー、母親公認、誰もが知ってる仲なんだ。
んで、そうやって「親友」と持ち上げたあとに。
この「もう友だちじゃない」ですよ。
でもって、それに対してのロミオの返答は「君たちを愛している」。
ロミオはベンヴォーリオに向かって言うんだ。「愛している」と。
君たちと複数形だけど、言う相手は、ベン様(笑)。
そしてさらに、マーキューシオの最期。ロミオ相手にいろいろ歌って喋って大騒ぎしているけれど、「愛する友よ」でベンヴォーリオを見るんだよね。
どんだけ「愛」を歌われるんだ、ベン様。
……だからこそ、最後にジュリエットの死をロミオに伝えるのは自分しかいないと決意するわけだ……これほど直接愛を伝えられていた男だから。
裏切ったロミオを責めるだけでなく、困難な現状を説明して説得しようとするベン様がイイ。
怒りをぶつけるだけのマーさんと好対照で。
「モンタギューの名誉は」「つらくてもあきらめるんだ」……すがるように手すりを握り、ロミオの返答に天を仰ぐ。
その一連の動作が好き。(階段の手すりを握るまっつの手に萌えその1)
しかし。
「天使のような微笑み」って、男が男相手に本気で言うな。
リアルに考えるとキモいぞお前ら(笑)。
ロミオは天使なのか……ベンマーにとって……いいけどさー……イタい友情だな……(笑)。
場面が変わる瞬間の「おい待てよ」は最初からあったかな。最初はマイク入ってなくて、途中から聞こえだした気がする。
次が4場。やはり市街にて。
ロミオに復讐するため捜しているティボルト@ヲヅキと行き会う。
下手からの登場。最初はベン様笑ってる。笑ってなくても機嫌よく仲間たちと一緒にいる。てゆーか女の子を両側にはべらしてるんだけど、それってさすがの女ったらしぶり……。
それがティボルトを見かけた瞬間、空気が変わる。
仲間相手のときのにこやかさ親しみやすさが消え、オープニング時と同じ冷ややかで剣呑なものになる。
わんちゃんマーさんが吠えている間、ベン様はひとり喧噪の外側に坐り込む。
ここのベン様が、素晴らしい。
この作品の「ベンヴォーリオ」らしさ。挑発はするけれど本気の闘いはしない、制止役であり、いつもどこか冷めた大人びた風情で人々を見つめる……その微妙な距離感。
冷え冷えとした面持ちは、クールビューティここにあり、ですよまさに。
いろいろとありがとうだわほんと。
こんなまっつが見たかった!が詰まっているよ『ロミジュリ』。
この坐っているまっつは苛っとしていたり冷笑していたり、その時々に様々。
坐り方も基本は決まっているけれど、そのときの気分で体勢は微妙に変わる。
キャピュレット男@香音くんに絡まれるのがいい。その体格差に萌え(笑)。
香音くんも絡み方が日々違っていて、覆い被さる勢いだったり、抱き上げるように(立てよ、ってことだと思うが)腰に手を回してきたり、ファンのニーズを理解した絡み方でポイント高し! GJ!
それを心底うざそーに、相手にしてない風に追い払うベン様がまた素敵。
小物に絡まれても相手にしないけど、ティボルトにやってこられるとさすがに立ち上がる。
ティボルト相手でよーやくってな感じに立ち上がるのがいいわー。
ティボルトのキレっぷりがパネェからな、ココ。
傍観を決め込んでいたけれど、ちょっとチガウぞコレ、てなもんか。
ベン様もようやく参戦しようかってときに、ロミオ登場。
ティボルトは愛する女を取られた、失恋逆ギレ中なんだが、ピュア(笑)ゆえ洞察力に欠けるロミオくんは「チガウ」ことがわからない。
「殺し合ってどうする、暴力はヤメロ!」といきなり説教モード。……火に油。
ベン様途方に暮れたろうなあ……マーさんひとりでも止めるの必死なのに、ロミオまで来ちゃったよ……ふたりも止めるの物理的に無理だよー。
ロミオが乱入してこなければ、ベン様がマーさん止めてここは終了したかもしんないのにねー。
ロミオを見てティボルトさらに大暴れ。仕方なくベン様も対ティボ戦突入。
てことで、続く。