新生月組、良さげじゃないか?
『Heat on Beat!』ラスト付近の黒燕尾、きりやんをセンターに、みりお、もりえ、そのか、マギーが並んで踊る姿に、すげーわくわくしたっ!
中日公演はトップスターが「タカラヅカ」の顔としてスターを引き連れて行くものだが、総力戦ではない。若手バウと組をふたつに割っての興行だ。
今、ここにあるモノだけがすべてではない。まだ、余力を残している。
余力を残していて、出し惜しみしていて、コレだよ? こんなにこんなにステキなんだよ?
それって、すごくね? すごいよね。
わたしは、タカラヅカには番手制度が必要だと思っている。
トップスターを中心とした美しいピラミッドによる、安定した舞台。役の比重も出番の多さも衣装のランクも、全部上から順番に決まっていて、どの公演を見ても変わらない。いつでも同じ、1、2、3、顔ぶれが変わっていても、ピラミッド構造は変わらない。だから安心、20年前のビデオを見ても、現在の舞台を見ても、構造は同じ、どっからでも入れる。
ところがどうだ、この新生月組の、カオスっぷり。
芝居の2番手はもりえ? ショーはみりお? でもってヒロインは? トップ娘役がなんでエトワールの次に階段降りて来るの?
わけわかんねー。
混乱するのは、わたしがヅカヲタだからだろう。
ヅカに対し、予備知識や思い込みがあるから、わけわかんないわけで。
「トップスターさんがきれいなお衣装で出てきた」だけで歓声上げる一般客には、2番手以下はどーでもいいことなんだろう。
該当ジェンヌをどーでもいいと言っているのではなく、対外的な「番手」というものね。
2番手だから素晴らしい、そうではないから良くない、とゆーのではなくて。
ただ単に「スター」がそこにいることへの感動を、拍手に載せる。
観客には、劇団都合なんか関係ないってことだな。
ヅカヲタならではのピラミッド意識を捨てて、素直な観客にまざってのせられて、あるがままを楽しんだ。
なんかちっこくてきれーな若い男の子が出て来たー、きれーかわいー。……と思っていたら、ひょろっとしたスタイル良しのにーちゃんが出て来たー、さらにクド重たいかっこいー人も出て来たー、てなふーに、次から次へと「スターさん」が五月雨式に出てきて、わくわくしっぱなし。
はい、ここで2番手さん登場です、次は若手入りますー、とかの、いつもヅカじゃないから。どこで誰がどの扱いで出てくるか、予想もつかない(笑)ので、メニュー提示なしのコース料理を楽しんでいるかのよう。次の料理はなにかしらー、わくわくっ。
番手制度は必要だ。わたしは保守的で古いヅカヲタだ。
でも今、「順番めちゃくちゃ、正式番手は保留!」された新生月組に、ときめいたのも事実。
……これが今だけで、全員揃う本公演ではきっと、タカラヅカのルールに戻るんだろうという、安心感のもとで。
今ココにあるモノに、酔う。
あああ、みんなステキだなー、かっこいいなー。
もりえくんのノーブルさに酔う。
ナニあのタンゴの格好良さ。いきなり別世界へトリップしたわ。
要所要所で出てくるマギーの押し出しの良さ、つか声量抑えて、キミの声しか聞こえなくなる(笑)。
でもってそのか。
相変わらずめちゃくちゃ好みで、めっさかっこいいんだけど。
特にスーツ姿がダイスキでたまらないんだが。
もともとこのショーの中でいちばん好きだった赤い椅子の場面に、きりやんポジで出てくれることに、すげー喜んだわけだが……。
……こうくるのか……(笑)。
そのかは十分色気のあるダンサーだと思うんだけど、「病んでる系」ではないのか……!
ナニあの木訥とした男……(笑)。
ダークサイドの男であることは間違いないんだが、きりやんが見せた「毒」とはかけ離れた、現実に足をつけた男っぷり。
そのか、それじゃただのマフィア……(笑)。
そのかのダンスで肩すかしを食らったのははじめてだったので、かえってツボった。
この場面ってほんと、面白いなあ。
真ん中として確実に力を付けてきているみりおくんのまぶしさを楽しみ、その後ろでわいわいやってる若者たちを眺める。
つか、まんちゃんが面白いんですが。きれいなの、きれいなんだけど、なんであんなに彼だけぽんっと目に入ってくるんだろう。
わたし的にはゆりやくんを眺めようと思っているのに、何故かまんちゃんに持って行かれる……(笑)。
でもって、まりもちゃんのかっこいーダンス。
芝居で無理な体勢(笑)を取っているように見えていたのが、ショーになると長い手足を解放しているのが、見ていて気持ちいい。
きりやんとばしばし踊ってくれるの、いいなー。きゃー。
てゆーか例の椅子の場面、リフトがあるとは思ってなかったから、マジおどろいた。
きりやんすげえ、自分よりでかい人を持ち上げて回している……!(禁句ですよ!)
一色氏を愛でるのはわたしのデフォだし、るうくんのポジションっつーか立ち位置にいちいちびびりつつ、まったり楽しむ。
そして、なによりも。
きりやんが、「真ん中」であることを、感慨深く見つめる。
きりやんはちっちゃい。改めて見ても、ほんとに小柄だし、身長だけの問題じゃなく、手の短さがじつはいちばん問題じゃないかと思っていたりもする。
それでも彼は、存在が、派手だ。
実力派の人って地味だと言われがちだけど、少なくともきりやんは、絶対に地味じゃない。キラキラ・オーラではないけれど、まちがいなく光を放っている人。
もう少し早くトップになれていれば、容姿や体力やいろんなことがまた違っていたのだろうに、と正直思いはするけれど。
これまでの歴史ゆえに今の彼があることを噛みしめて、トップスターとしてステージに立つきりやんに、心からの拍手を送る。
『Heat on Beat!』はあまりにあさこちゃん仕様のままっつーか、「もう少し変えてやってくれよ」な感じ。せめて娘1が存在する仕様に書き換えてくれよ。
好きなショーなの、あさこちゃんの『Heat on Beat!』がダイスキだったの……あさこちゃんの真っ白な美しさと、きりやんの現実味、このコントラストが素敵だった。
ほとんど変わってなくても、真ん中に立つ人が変わるとテイストが変わるもんだなと思いつつ、せめて裸足ダンスはなあ……わたしがきりやんに求めているものではないなあ、と演出家に物申したい気分になってみたり(笑)。
誰が2番手なのかもよくわかんない、トップ娘役すら「これぞ娘1!」な扱いはないまま、カオスなままで差し出された作品。
それを、きりやんが力尽くでまとめ上げる。
きりやんだからこその、力業。
それすらを、楽しんで。
彼を中心とした、今の月組の姿に、わくわくした。
楽しみだな、月組。
『Heat on Beat!』ラスト付近の黒燕尾、きりやんをセンターに、みりお、もりえ、そのか、マギーが並んで踊る姿に、すげーわくわくしたっ!
中日公演はトップスターが「タカラヅカ」の顔としてスターを引き連れて行くものだが、総力戦ではない。若手バウと組をふたつに割っての興行だ。
今、ここにあるモノだけがすべてではない。まだ、余力を残している。
余力を残していて、出し惜しみしていて、コレだよ? こんなにこんなにステキなんだよ?
それって、すごくね? すごいよね。
わたしは、タカラヅカには番手制度が必要だと思っている。
トップスターを中心とした美しいピラミッドによる、安定した舞台。役の比重も出番の多さも衣装のランクも、全部上から順番に決まっていて、どの公演を見ても変わらない。いつでも同じ、1、2、3、顔ぶれが変わっていても、ピラミッド構造は変わらない。だから安心、20年前のビデオを見ても、現在の舞台を見ても、構造は同じ、どっからでも入れる。
ところがどうだ、この新生月組の、カオスっぷり。
芝居の2番手はもりえ? ショーはみりお? でもってヒロインは? トップ娘役がなんでエトワールの次に階段降りて来るの?
わけわかんねー。
混乱するのは、わたしがヅカヲタだからだろう。
ヅカに対し、予備知識や思い込みがあるから、わけわかんないわけで。
「トップスターさんがきれいなお衣装で出てきた」だけで歓声上げる一般客には、2番手以下はどーでもいいことなんだろう。
該当ジェンヌをどーでもいいと言っているのではなく、対外的な「番手」というものね。
2番手だから素晴らしい、そうではないから良くない、とゆーのではなくて。
ただ単に「スター」がそこにいることへの感動を、拍手に載せる。
観客には、劇団都合なんか関係ないってことだな。
ヅカヲタならではのピラミッド意識を捨てて、素直な観客にまざってのせられて、あるがままを楽しんだ。
なんかちっこくてきれーな若い男の子が出て来たー、きれーかわいー。……と思っていたら、ひょろっとしたスタイル良しのにーちゃんが出て来たー、さらにクド重たいかっこいー人も出て来たー、てなふーに、次から次へと「スターさん」が五月雨式に出てきて、わくわくしっぱなし。
はい、ここで2番手さん登場です、次は若手入りますー、とかの、いつもヅカじゃないから。どこで誰がどの扱いで出てくるか、予想もつかない(笑)ので、メニュー提示なしのコース料理を楽しんでいるかのよう。次の料理はなにかしらー、わくわくっ。
番手制度は必要だ。わたしは保守的で古いヅカヲタだ。
でも今、「順番めちゃくちゃ、正式番手は保留!」された新生月組に、ときめいたのも事実。
……これが今だけで、全員揃う本公演ではきっと、タカラヅカのルールに戻るんだろうという、安心感のもとで。
今ココにあるモノに、酔う。
あああ、みんなステキだなー、かっこいいなー。
もりえくんのノーブルさに酔う。
ナニあのタンゴの格好良さ。いきなり別世界へトリップしたわ。
要所要所で出てくるマギーの押し出しの良さ、つか声量抑えて、キミの声しか聞こえなくなる(笑)。
でもってそのか。
相変わらずめちゃくちゃ好みで、めっさかっこいいんだけど。
特にスーツ姿がダイスキでたまらないんだが。
もともとこのショーの中でいちばん好きだった赤い椅子の場面に、きりやんポジで出てくれることに、すげー喜んだわけだが……。
……こうくるのか……(笑)。
そのかは十分色気のあるダンサーだと思うんだけど、「病んでる系」ではないのか……!
ナニあの木訥とした男……(笑)。
ダークサイドの男であることは間違いないんだが、きりやんが見せた「毒」とはかけ離れた、現実に足をつけた男っぷり。
そのか、それじゃただのマフィア……(笑)。
そのかのダンスで肩すかしを食らったのははじめてだったので、かえってツボった。
この場面ってほんと、面白いなあ。
真ん中として確実に力を付けてきているみりおくんのまぶしさを楽しみ、その後ろでわいわいやってる若者たちを眺める。
つか、まんちゃんが面白いんですが。きれいなの、きれいなんだけど、なんであんなに彼だけぽんっと目に入ってくるんだろう。
わたし的にはゆりやくんを眺めようと思っているのに、何故かまんちゃんに持って行かれる……(笑)。
でもって、まりもちゃんのかっこいーダンス。
芝居で無理な体勢(笑)を取っているように見えていたのが、ショーになると長い手足を解放しているのが、見ていて気持ちいい。
きりやんとばしばし踊ってくれるの、いいなー。きゃー。
てゆーか例の椅子の場面、リフトがあるとは思ってなかったから、マジおどろいた。
きりやんすげえ、自分よりでかい人を持ち上げて回している……!(禁句ですよ!)
一色氏を愛でるのはわたしのデフォだし、るうくんのポジションっつーか立ち位置にいちいちびびりつつ、まったり楽しむ。
そして、なによりも。
きりやんが、「真ん中」であることを、感慨深く見つめる。
きりやんはちっちゃい。改めて見ても、ほんとに小柄だし、身長だけの問題じゃなく、手の短さがじつはいちばん問題じゃないかと思っていたりもする。
それでも彼は、存在が、派手だ。
実力派の人って地味だと言われがちだけど、少なくともきりやんは、絶対に地味じゃない。キラキラ・オーラではないけれど、まちがいなく光を放っている人。
もう少し早くトップになれていれば、容姿や体力やいろんなことがまた違っていたのだろうに、と正直思いはするけれど。
これまでの歴史ゆえに今の彼があることを噛みしめて、トップスターとしてステージに立つきりやんに、心からの拍手を送る。
『Heat on Beat!』はあまりにあさこちゃん仕様のままっつーか、「もう少し変えてやってくれよ」な感じ。せめて娘1が存在する仕様に書き換えてくれよ。
好きなショーなの、あさこちゃんの『Heat on Beat!』がダイスキだったの……あさこちゃんの真っ白な美しさと、きりやんの現実味、このコントラストが素敵だった。
ほとんど変わってなくても、真ん中に立つ人が変わるとテイストが変わるもんだなと思いつつ、せめて裸足ダンスはなあ……わたしがきりやんに求めているものではないなあ、と演出家に物申したい気分になってみたり(笑)。
誰が2番手なのかもよくわかんない、トップ娘役すら「これぞ娘1!」な扱いはないまま、カオスなままで差し出された作品。
それを、きりやんが力尽くでまとめ上げる。
きりやんだからこその、力業。
それすらを、楽しんで。
彼を中心とした、今の月組の姿に、わくわくした。
楽しみだな、月組。