過ぎる時間、重ねる時間。@組替えおよび副組長就任について
2014年4月1日 タカラヅカ Happy Birthday! 宝塚歌劇団。
月組『宝塚をどり』『明日への指針』『TAKARAZUKA 花詩集100!!』、雪組トップコンビ特出楽に行ってきました。
てゆーかまだ初日の感想UPしてないよーな。
100年前の今日、宝塚歌劇団が幕を開けたとか。
4月1日、切りのいい日からはじめたもんだニャ。
公演を観ながら、わたしの意識は過去にばかり向いてました。
10年前の記念公演。
植爺作の記念祝舞『飛翔無限』、植爺作の短いお芝居『天使の季節』、3人の演出家の競作レビュー『アプローズ・タカラヅカ!』の3本立て。
花組で行われたこの公演は、4月の初舞台生お披露目公演ではなく、お正月公演だったのだけど。
90周年の記念公演であり、和物ショーとショートコメディと洋物ショーの3本立て、トップコンビ特出ありと、今の月組公演と酷似しているため、記憶がダブる。
10年前の記念公演、ショー2本に挟まれたおまけみたいなお芝居で、まっつは、新公主演した。
今の時代なら、芝居だけの新公ってことは、なかったろう。先年の星組、そして今回の月組と、芝居+ショーの新公だったはず。
でも当時は2本立てで新公をするなんて考えもつかず、おまけみたいな短い芝居だけだった。しかも、植爺の書き下ろしコメディですよ、ナニその悪夢。駄作を超えた酷い作品だった。パクリの上に、実在の病名を使って患者を笑う内容だった。
10年前もすでに、植爺はクリエイターを名乗る資格なし! もう二度と制作に関わるな!と憤っていたっけ。
まっつが研6の終わりで初主演、2番手は研5のみつる。そして、まっつの親友役が、研1のだいもんだった。
わたしが見た大劇場新人公演は89期内だけど、東宝が次の期、つまり90期に入るから、東宝新公ではまっつ研7なりたて、みつる研6、だいもん研2という計算。
あれから、10年。
似合わないカツラをつけたまっつの笑顔を、やたら思い出す。
地毛ではいかんかったんかい……と、おなかがもぞもぞするよーな、変な姿だった。キムタクを目標にしたんだっけか。
まっつは今、研17。
新公を卒業して、10年経とうとしている。
10年前、「士官」という十把一絡げの役で踊ってた下級生……その子が、今もまだこの花園にいて、唯一無二の男役芸を貫いている。
当時ですら「小柄」であり、男役に向いているとは思えない体格だった。
それでも、それを補う技術を身に付け、小柄で華奢で中性的になりそうなもんなのに、まともに女役をやったことのない、めずらしいキャラクタを通している。
舞台人が完成するまでにかかる時間は、さまざまだ。
芸の道に終わりはなく「完成」なんかない……という意識は置いておく。一定のカタチが作られること、それが終わりではないが、その人の核をなす確固たる成形を、ここではとりあえず「完成」と呼ぶ。
まっつは完成するまで、時間がかかったのだと思う。
もともとうまかった。10年前ですら、ふつーによく出来ていた。芝居も歌もダンスも、そして男役としての声も所作も、スターとして遜色ない。
それだけを見れば、早熟な人だったのかもしれない。
でも、「未涼亜希」を作るためには、もっと長い時間が必要だった。
彼が完成するには、「ふつーにうまいよね」と思われたときより、さらに倍の年月が必要だった。
研14を過ぎてからだよな。
「舞台人・未涼亜希」が俄然面白くなったの。
時間は、違う。
早く出来上がる人もいる。人の倍掛かる人もいる。
だいもんは研1からすでに、すげーうまかったよなあ、とか思いを馳せる。この子はもっと早いうちに重責に着かせるべきだった。責務を与えられればその分早く伸びただろう、とか。
ひとりひとり違うのだから、それを見極めて……いや、それが難しいというならせめて、どんな時間も受け止められるだけの器を用意して欲しい。
それぞれに居場所を作れる、そんなところであってほしい。
心から、うれしく思う。
月組『宝塚をどり』『明日への指針』『TAKARAZUKA 花詩集100!!』、雪組トップコンビ特出楽に行ってきました。
てゆーかまだ初日の感想UPしてないよーな。
100年前の今日、宝塚歌劇団が幕を開けたとか。
4月1日、切りのいい日からはじめたもんだニャ。
公演を観ながら、わたしの意識は過去にばかり向いてました。
10年前の記念公演。
植爺作の記念祝舞『飛翔無限』、植爺作の短いお芝居『天使の季節』、3人の演出家の競作レビュー『アプローズ・タカラヅカ!』の3本立て。
花組で行われたこの公演は、4月の初舞台生お披露目公演ではなく、お正月公演だったのだけど。
90周年の記念公演であり、和物ショーとショートコメディと洋物ショーの3本立て、トップコンビ特出ありと、今の月組公演と酷似しているため、記憶がダブる。
10年前の記念公演、ショー2本に挟まれたおまけみたいなお芝居で、まっつは、新公主演した。
今の時代なら、芝居だけの新公ってことは、なかったろう。先年の星組、そして今回の月組と、芝居+ショーの新公だったはず。
でも当時は2本立てで新公をするなんて考えもつかず、おまけみたいな短い芝居だけだった。しかも、植爺の書き下ろしコメディですよ、ナニその悪夢。駄作を超えた酷い作品だった。パクリの上に、実在の病名を使って患者を笑う内容だった。
10年前もすでに、植爺はクリエイターを名乗る資格なし! もう二度と制作に関わるな!と憤っていたっけ。
まっつが研6の終わりで初主演、2番手は研5のみつる。そして、まっつの親友役が、研1のだいもんだった。
わたしが見た大劇場新人公演は89期内だけど、東宝が次の期、つまり90期に入るから、東宝新公ではまっつ研7なりたて、みつる研6、だいもん研2という計算。
あれから、10年。
似合わないカツラをつけたまっつの笑顔を、やたら思い出す。
地毛ではいかんかったんかい……と、おなかがもぞもぞするよーな、変な姿だった。キムタクを目標にしたんだっけか。
まっつは今、研17。
新公を卒業して、10年経とうとしている。
10年前、「士官」という十把一絡げの役で踊ってた下級生……その子が、今もまだこの花園にいて、唯一無二の男役芸を貫いている。
当時ですら「小柄」であり、男役に向いているとは思えない体格だった。
それでも、それを補う技術を身に付け、小柄で華奢で中性的になりそうなもんなのに、まともに女役をやったことのない、めずらしいキャラクタを通している。
舞台人が完成するまでにかかる時間は、さまざまだ。
芸の道に終わりはなく「完成」なんかない……という意識は置いておく。一定のカタチが作られること、それが終わりではないが、その人の核をなす確固たる成形を、ここではとりあえず「完成」と呼ぶ。
まっつは完成するまで、時間がかかったのだと思う。
もともとうまかった。10年前ですら、ふつーによく出来ていた。芝居も歌もダンスも、そして男役としての声も所作も、スターとして遜色ない。
それだけを見れば、早熟な人だったのかもしれない。
でも、「未涼亜希」を作るためには、もっと長い時間が必要だった。
彼が完成するには、「ふつーにうまいよね」と思われたときより、さらに倍の年月が必要だった。
研14を過ぎてからだよな。
「舞台人・未涼亜希」が俄然面白くなったの。
時間は、違う。
早く出来上がる人もいる。人の倍掛かる人もいる。
だいもんは研1からすでに、すげーうまかったよなあ、とか思いを馳せる。この子はもっと早いうちに重責に着かせるべきだった。責務を与えられればその分早く伸びただろう、とか。
ひとりひとり違うのだから、それを見極めて……いや、それが難しいというならせめて、どんな時間も受け止められるだけの器を用意して欲しい。
それぞれに居場所を作れる、そんなところであってほしい。
2014/04/01みつるが残ってくれること、それをうれしく思う。
組替えおよび副組長就任について
このたび、下記の通り組替えおよび副組長の就任が決定いたしましたので、お知らせいたします。
【花組】
華形 ひかる・・・2014年7月6日付で専科へ異動
【宙組】
鈴奈 沙也・・・・2014年7月28日付で専科へ異動
【宙組 副組長就任】
美風 舞良・・・・2014年7月28日付で宙組副組長に就任
心から、うれしく思う。