ガイを救え。@Hallelujah GO!GO!
2007年1月19日 タカラヅカ 前日欄からの続き。
『Hallelujah GO!GO!』のとほほキャラ、ガイ@ゆかりについて。
ガイのキャラがブレてしまっているのは、彼が絡むキャラクタが、ブライアン@和とデニス@れおんに分散してしまっているせいだ。
何故ガイは、両方に絡むのか。
「仕事」をするための仲間探しなら、いくらでも同類をあたればいい。
なのにわざわざ、堅気のブライアンとデニスのところへやってくる。
ここですでに、彼の行動は破綻している。
理由がないんだ。何故ブライアンとデニスなのか。
高校時代に仲がよかったというならまだしも、そーゆーそぶりがない。
昔からガイはちんぴらで、真面目なブライアンはガイを嫌っているし、あまり真面目でもないデニスすらガイを嫌っている。
……嫌われてるのになんで、誘いに行くの?
昔不良仲間だった、つーならともかく。
デニス相手ですら、「昔は一緒にいろいろやったじゃないか」「俺はもう昔とは違うんだ、まともになったんだ」てなテンプレ会話もないから、デニスは目立つ少年だったにしろ犯罪を犯すほどの不良ではなかったわけでしょ? イキがってるツッパリ(70年代語)程度だったわけでしょ?
友だちでもなんでもない、嫌われている高校時代の同級生ってだけの相手に、わざわざ会いに行って「一緒に仕事しよう」と口説くガイ。
……友だち、いないんやな……。
現在の組織だとかなわばりだとか、そーゆーところでひとりも友だちがいないらしい。かなしい……。
ガイのツレといえば、いかにもアタマの悪そうなミック@如月蓮のみ。そしてガイは、ミックのことは好きではなさそうだ。他にいないから、とりあえずつるんでるんだろーか。かなしい……。
ガイに絡む女はよりによって、作品中で「バカ」と烙印を押されているルビー@まりい。のーみそ入ってない女の子が、色欲だけでまとわりついてきている、ってか。愛されているうちに入ってないよソレ。かなしい……。
実際、ほんとーに彼は誰からも大切にされていなかったことが、あとでわかる。彼が身を置いていた「組織」は、彼のことなんかなーんとも思っていなかったんだ。利用して捨てるためだけに彼を飼っていたんだ。かなしい……。
「友だちがいない」つーのは、人間としてひどいマイナス・ポイントなんだが。
すごーくなさけなく、格好悪いんだが。
人間として魅力や価値がない、と言われているよーなもんなんだが。
孤独な男が魅力的に見えるには、彼が心を閉ざしているとか、愛を向けられているのにソレを拒絶しているとか、そーゆー場合だろう。
世界すべてからゴミ程度にしか思われていない男は、ワルでもなんでもない、ただのみっともない男だ。
ガイがあまりに格好悪くて、びっくりした。
演じている人云々とは別に、設定が。
たしかに彼はただのテンプレキャラで、なんの深みもない。
だがソレにしたって、この造形は失敗だろう。
ガイがブライアンとデニス、ふたりに同じ誘いをかけているのもおかしい。彼に必要な仲間はあとひとりだ。
何故ふたり?
ブライアンは金に困っている。そこを突けば、言うことを聞くかもしれない。……という目論見があった?
そしてデニスのことは、ただたんに「ずっと好きだった」? 「友だちになりたかった」?
そのわりに、デニスには断られたあとはすっぱりあきらめ、ブライアンの前をちょろちょろするのみになった。
そっか、どっちでもよかったんだね。なにしろ友だちいないから。下手な鉄砲も数打ちゃ当たる、片っ端から「登録無料! 出会い系サイト!」とかメール出して、ひとりでもアクセスあればめっけもん!なキモチでいただけか。
「友だちがいない」だけでもひどいマイナスなのに。
「誰でもいい」なんて、さらにひどい。
どちらかにしておけばよかったのに。
ストーリー上、ブライアンが罪を犯さなければならないので、ガイの誘いに乗る必要があった。
それならガイが口説くのは、ブライアンのみにしぼるべきだった。
相手にされていないのに「ふたり」を口説くのは変だ。格好悪過ぎる。
だが、主人公がデニスであるため、デニスに絡ませるしかないと作者は考えたんだろう。
ブライアンとガイで「本当は寂しいんじゃないのか?」をやりたいなら、ガイにデニスを口説かせるべきじゃなかった。浮気はいかん。変な意味ではなく、テーマがブレるからだ。
誰でもイイから手当たり次第に口説いて振られて、唯一網にかかったのがブライアン……そんななさけない間柄で、「本当は寂しいんじゃないのか?」をやっても、盛り上がりに欠ける。
流れはすべてそのままに、ガイをみっともなくさせないためには、「誰からも相手にされない」「友だちもいない」「なにも考えていない」などのマイナス要因を取り除くことだ。
まず、「友だちがいない」これが最悪すぎる。最終的に組織に裏切られるわけだから、せめて友だちくらいいないとほんとーに彼は無価値な人間に成り下がる。そんなヤツに「本当は寂しいんじゃないのか?」ネタをやられてもサムいだけだ。
ガイの相棒、ミック。
この子がガイを好きでつるんでいるのだということを、表現する。
ブライアンに突っかかるミックを、ガイが止める。……てのは、本編であったよね。
そのときに、ひとこと言わせるんだ。「ガイがそう言うなら」……ガイを好きで、彼に従っていると態度で表せさせる。
ガイがミックを「どーでもいい」と思っていようがどうだろうが、それはかまわない。誰かひとりでもガイを好きな人間がいることがわかれば、それだけで価値が上がるんだ。
そして、口説く相手をひとりにする。
この場合は、デニスでいいだろう。
デニスは高校時代から兄貴タイプで目立つ存在だった。ナニかコトを起こすのに、彼の助力があれば心強い。そう思わせるハッタリ力のある存在だった。
つーことで、根暗の不良ガイくんはデニスにあこがれていた。高校時代はとても近寄れなかったけれど、卒業後無事にヤクザになり、「シマを任された」今、「今ならあこがれのデニスくんに告白できる!」てなもんで「お友だちからはじめて下さい」と言いにいった。お嬢様に恋をしたびんぼー青年が一念発起して起業し、地位と財産を手に入れてからプロポーズに行ったよーなもんですな。
でも、デニスには相手にされない。
ここでガイは浮気したりせずに、デニスだけを口説くんだ。
デニスにつきまとっていると、彼の親友で真面目なブライアンが「いい加減にしろ」と言ってくる。「ったく、あいつは昔からそうだ」と、ガイはブライアンの出来過ぎくんぶりを鬱陶しがる。そーゆーやりとりの中で「こんな儲け話があるんだ、デニス振り向いてくんねーかなー」てなことを漏らしてしまう。
最初は「どうせ犯罪絡みだろう、そんな話にデニスが乗るものか」てなふーに言っていたブライアン。妹の手術費用が早急に必要になってから、態度を変える。
「デニスじゃなく、俺じゃダメか? 金が必要なんだ」
つーことで、めでたく本筋と合流。
ガイにはミックという仲間がいる。
ガイはデニスひとりを、仲間にしたくて口説いていた。つきまとい、ダンスコンテストにも出場することにした。
こうすれば、ガイはみっともなくない。
好きな人間を追いかけている(ただし方法は間違っている)という、キャラクタも成立する。
ガイが興味を持っていたのはデニスのみだったので、ブライアンにはなんの興味もなかった。彼の両親の負債だとか、妹の病状なんぞ、もちろん知らん。
だけどいざ一緒に「仕事」をする段階になって、「金がいる理由」をブライアンから聞く。
そして、ただの出来過ぎくんだと思って侮っていたブライアンから、「本当は寂しいんじゃないのか?」と言われて動揺するのさ。
あとは本編通りでOK。
本編では、ブライアンとガイの関係をなにも描いていないくせに、いきなり「本当は寂しいんじゃないのか?」てなテンプレ展開を開始する。
テンプレやりたかったら、テンプレ伏線入れておけよ!
展開が唐突すぎるし、ガイのキャラクタが格好悪すぎるし、演技はアレだしで、「作者がいいシーンだと思って描いている」のはわかるけど、笑いツボ直撃しちまうんじゃないか!! 勘弁してくれよ!
つーことで、ガイくん救済方法でした。
『Hallelujah GO!GO!』のとほほキャラ、ガイ@ゆかりについて。
ガイのキャラがブレてしまっているのは、彼が絡むキャラクタが、ブライアン@和とデニス@れおんに分散してしまっているせいだ。
何故ガイは、両方に絡むのか。
「仕事」をするための仲間探しなら、いくらでも同類をあたればいい。
なのにわざわざ、堅気のブライアンとデニスのところへやってくる。
ここですでに、彼の行動は破綻している。
理由がないんだ。何故ブライアンとデニスなのか。
高校時代に仲がよかったというならまだしも、そーゆーそぶりがない。
昔からガイはちんぴらで、真面目なブライアンはガイを嫌っているし、あまり真面目でもないデニスすらガイを嫌っている。
……嫌われてるのになんで、誘いに行くの?
昔不良仲間だった、つーならともかく。
デニス相手ですら、「昔は一緒にいろいろやったじゃないか」「俺はもう昔とは違うんだ、まともになったんだ」てなテンプレ会話もないから、デニスは目立つ少年だったにしろ犯罪を犯すほどの不良ではなかったわけでしょ? イキがってるツッパリ(70年代語)程度だったわけでしょ?
友だちでもなんでもない、嫌われている高校時代の同級生ってだけの相手に、わざわざ会いに行って「一緒に仕事しよう」と口説くガイ。
……友だち、いないんやな……。
現在の組織だとかなわばりだとか、そーゆーところでひとりも友だちがいないらしい。かなしい……。
ガイのツレといえば、いかにもアタマの悪そうなミック@如月蓮のみ。そしてガイは、ミックのことは好きではなさそうだ。他にいないから、とりあえずつるんでるんだろーか。かなしい……。
ガイに絡む女はよりによって、作品中で「バカ」と烙印を押されているルビー@まりい。のーみそ入ってない女の子が、色欲だけでまとわりついてきている、ってか。愛されているうちに入ってないよソレ。かなしい……。
実際、ほんとーに彼は誰からも大切にされていなかったことが、あとでわかる。彼が身を置いていた「組織」は、彼のことなんかなーんとも思っていなかったんだ。利用して捨てるためだけに彼を飼っていたんだ。かなしい……。
「友だちがいない」つーのは、人間としてひどいマイナス・ポイントなんだが。
すごーくなさけなく、格好悪いんだが。
人間として魅力や価値がない、と言われているよーなもんなんだが。
孤独な男が魅力的に見えるには、彼が心を閉ざしているとか、愛を向けられているのにソレを拒絶しているとか、そーゆー場合だろう。
世界すべてからゴミ程度にしか思われていない男は、ワルでもなんでもない、ただのみっともない男だ。
ガイがあまりに格好悪くて、びっくりした。
演じている人云々とは別に、設定が。
たしかに彼はただのテンプレキャラで、なんの深みもない。
だがソレにしたって、この造形は失敗だろう。
ガイがブライアンとデニス、ふたりに同じ誘いをかけているのもおかしい。彼に必要な仲間はあとひとりだ。
何故ふたり?
ブライアンは金に困っている。そこを突けば、言うことを聞くかもしれない。……という目論見があった?
そしてデニスのことは、ただたんに「ずっと好きだった」? 「友だちになりたかった」?
そのわりに、デニスには断られたあとはすっぱりあきらめ、ブライアンの前をちょろちょろするのみになった。
そっか、どっちでもよかったんだね。なにしろ友だちいないから。下手な鉄砲も数打ちゃ当たる、片っ端から「登録無料! 出会い系サイト!」とかメール出して、ひとりでもアクセスあればめっけもん!なキモチでいただけか。
「友だちがいない」だけでもひどいマイナスなのに。
「誰でもいい」なんて、さらにひどい。
どちらかにしておけばよかったのに。
ストーリー上、ブライアンが罪を犯さなければならないので、ガイの誘いに乗る必要があった。
それならガイが口説くのは、ブライアンのみにしぼるべきだった。
相手にされていないのに「ふたり」を口説くのは変だ。格好悪過ぎる。
だが、主人公がデニスであるため、デニスに絡ませるしかないと作者は考えたんだろう。
ブライアンとガイで「本当は寂しいんじゃないのか?」をやりたいなら、ガイにデニスを口説かせるべきじゃなかった。浮気はいかん。変な意味ではなく、テーマがブレるからだ。
誰でもイイから手当たり次第に口説いて振られて、唯一網にかかったのがブライアン……そんななさけない間柄で、「本当は寂しいんじゃないのか?」をやっても、盛り上がりに欠ける。
流れはすべてそのままに、ガイをみっともなくさせないためには、「誰からも相手にされない」「友だちもいない」「なにも考えていない」などのマイナス要因を取り除くことだ。
まず、「友だちがいない」これが最悪すぎる。最終的に組織に裏切られるわけだから、せめて友だちくらいいないとほんとーに彼は無価値な人間に成り下がる。そんなヤツに「本当は寂しいんじゃないのか?」ネタをやられてもサムいだけだ。
ガイの相棒、ミック。
この子がガイを好きでつるんでいるのだということを、表現する。
ブライアンに突っかかるミックを、ガイが止める。……てのは、本編であったよね。
そのときに、ひとこと言わせるんだ。「ガイがそう言うなら」……ガイを好きで、彼に従っていると態度で表せさせる。
ガイがミックを「どーでもいい」と思っていようがどうだろうが、それはかまわない。誰かひとりでもガイを好きな人間がいることがわかれば、それだけで価値が上がるんだ。
そして、口説く相手をひとりにする。
この場合は、デニスでいいだろう。
デニスは高校時代から兄貴タイプで目立つ存在だった。ナニかコトを起こすのに、彼の助力があれば心強い。そう思わせるハッタリ力のある存在だった。
つーことで、根暗の不良ガイくんはデニスにあこがれていた。高校時代はとても近寄れなかったけれど、卒業後無事にヤクザになり、「シマを任された」今、「今ならあこがれのデニスくんに告白できる!」てなもんで「お友だちからはじめて下さい」と言いにいった。お嬢様に恋をしたびんぼー青年が一念発起して起業し、地位と財産を手に入れてからプロポーズに行ったよーなもんですな。
でも、デニスには相手にされない。
ここでガイは浮気したりせずに、デニスだけを口説くんだ。
デニスにつきまとっていると、彼の親友で真面目なブライアンが「いい加減にしろ」と言ってくる。「ったく、あいつは昔からそうだ」と、ガイはブライアンの出来過ぎくんぶりを鬱陶しがる。そーゆーやりとりの中で「こんな儲け話があるんだ、デニス振り向いてくんねーかなー」てなことを漏らしてしまう。
最初は「どうせ犯罪絡みだろう、そんな話にデニスが乗るものか」てなふーに言っていたブライアン。妹の手術費用が早急に必要になってから、態度を変える。
「デニスじゃなく、俺じゃダメか? 金が必要なんだ」
つーことで、めでたく本筋と合流。
ガイにはミックという仲間がいる。
ガイはデニスひとりを、仲間にしたくて口説いていた。つきまとい、ダンスコンテストにも出場することにした。
こうすれば、ガイはみっともなくない。
好きな人間を追いかけている(ただし方法は間違っている)という、キャラクタも成立する。
ガイが興味を持っていたのはデニスのみだったので、ブライアンにはなんの興味もなかった。彼の両親の負債だとか、妹の病状なんぞ、もちろん知らん。
だけどいざ一緒に「仕事」をする段階になって、「金がいる理由」をブライアンから聞く。
そして、ただの出来過ぎくんだと思って侮っていたブライアンから、「本当は寂しいんじゃないのか?」と言われて動揺するのさ。
あとは本編通りでOK。
本編では、ブライアンとガイの関係をなにも描いていないくせに、いきなり「本当は寂しいんじゃないのか?」てなテンプレ展開を開始する。
テンプレやりたかったら、テンプレ伏線入れておけよ!
展開が唐突すぎるし、ガイのキャラクタが格好悪すぎるし、演技はアレだしで、「作者がいいシーンだと思って描いている」のはわかるけど、笑いツボ直撃しちまうんじゃないか!! 勘弁してくれよ!
つーことで、ガイくん救済方法でした。