彼と彼の影の物語・その2。−@第94期宝塚音楽学校文化祭
2008年2月24日 タカラヅカ 『第94期宝塚音楽学校文化祭』の感想なんだけど、肝心の94期生の話はまーーったくしていません(笑)。
正塚晴彦オリジナル最新作『A MONOLOGUE Vol.II』の話っす。
ある劇団の若い俳優たちの物語……なので、みんな「元の俳優」と「演じる役」と役がふたつある。「演じる役」に名前はあっても、「俳優」としての名前はない。
ややこしいので、便宜上名前をつけよう。名前はてきとー(つーか、たんにわたしが観た回の94期生の本名。読み方まちがってたらごめん。つーか本名はいいから芸名プログラムに載せてくれよ)。
ある劇団に所属する青年、シオリくんがいる。
シオリくんは「ロベール」という役をどう演じるかで悩んでいる。
そこに現れるシオリくんの「影」。彼はシオリくんにアドバイスをする。
役を演じるにはその役だけでなく、役を取り巻く他の役のことも考えるべきだ、と。
それでシオリくんはロベールをどう演じるかだけでなく、ロベールを取り巻く周囲の人々のことも「どんな人か」「ナニを考えているのか」を考えはじめる……。
シオリくんの意識の広がりに呼応して、舞台にいろんな「役」が現れる。ロベールの父、そして恋人……。
「恋人とは、どんな風に出会ったんだ?」と、影が聞くと、ふたりの出会いの話になる。
……『無印』では、ロベールとフラウの「出会い」は描かれていない。ふたりがすでに愛し合っており、心中するってことだけだった。
「脚本にない部分も想像してみろ。そうやってロベールがどんな人物か埋めていけ」と言う影。言葉のまま、無印にない話が出てくるのよ。
ヒロイン・フラウはシオリくんの同級生のイメージ。
実在する女の子の姿を借りているが、あくまでもシオリくんが今、頭の中で作り出した架空の少女だ。
「ロベールとはどんな人物か?」というところから発展して、他の関わりある人たちの話になるので、みんなみんな「モノローグ」なの。
「自分が誰でどんな立場でロベールをどう思っているか・関係があるか」を出てきて真正面を向いて話すのは、そもそもコレがシオリくんの内側にある話だから。
そうやって物語は進み、シオリくんはロベールとなり、ロベールと区別がつかなくなっていく。
最初は「シオリくん」の影であり、「シオリくん」に対して茶々を入れていた影も、どんどん「ロベールの影」になっていく。
「ロベールの物語」自体の本筋は『無印』と同じ、2年前の日記に書いてある通りなんで割愛。(ん? あんまりまともに書いてなかったか?)
そして最終的にロベールとフラウは心中して果てることになり、「ロベール」の死とともに「影」も消える……。
ちなみに、『無印』でストーリー上強引つーか、「ロベール身勝手」と思えた部分は修正され、ロベールのいい男度が上がっていた(笑)。
『無印』のロベールくんは恋人フラウの命も自分の両親の立場もどーでもいい的身勝手さがあった(からこそ、コム姫で見たいと思った・笑)のに、今回のロベールくんは賭けるのは自分の命のみ、両親のこともちゃんと考えている「いい人」だった。
さて、「ロベール」として死んでしまったシオリくんを起こす者がいる。
「影」……の姿をしているが、どうやら別人だ。
フラウ役を「好きな女の子」のイメージで話を作っていたシオリくん、どーやら自分の影も、知り合いの姿を勝手にイメージとして使っていたらしい。
それは同じ劇団の青年、カナエくんだった。
えーと。
「もうひとり自分」で、「愛」と「憎」を担う相手のイメージが、何故カナエくん?!
それってどーゆーことなの、シオリくん?! キミ、カナエくんのことどー思ってるわけ??
現実のカナエくんは、どうやらシオリくんのライバルらしい? カナエくんもまた、「ロベール役」の台詞の練習をはじめる。ナニソレ?
シオリくんにとってのカナエくんって? 競う相手でありながら、自分をいちばんわかってくれている人? または、わかってほしいと思っている相手?
なんなの、そのエロい関係?!(笑)
「ロベールの物語」に登場した人々すべてが現れ、ストレッチをしたり発声練習をしたりする。みんな劇団員らしい。
ロベール……シオリくんを取り巻く人々はみな「ロベール役」の台詞を口にしはじめる。
やがて舞台は次第に闇に落ち、同じ台詞を唱えていた人々は誰が誰だかわからなくなり……シオリくんもカナエくんも、他のみんなも、同じように闇に消え。
ラストに流れるメロディ、あれは「ハッピーバースディ」?
そして、幕。
……やー、おもしろいから、この芝居。
演じているのがひよっこたちだから、あちこちキツイし、「登場人物22人全員に台詞と見せ場を」というものすげー制約があるため、壊れ気味なところあるが、ふつーの芝居として作り直し、ふつーに演技できる人たちでやってほしいわ。
『無印』はロベール@コム、ジャンポール@水、だったけど。
真面目でいい人になった『2』ではぜひロベール@水、影@キムで見たいっす。
わたしは花担だから花組でキャスティングしたいところだが、ロベール@まとぶはすげーハマると思うが、如何せん花組には「影」役をできる役者がいない……。
まっつは王様あたりだなー、番手的に。腹黒(で、やってることはセコい)まっつは見たいかも(笑)。
真っ当な文化祭感想は、またいずれ。
正塚晴彦オリジナル最新作『A MONOLOGUE Vol.II』の話っす。
ある劇団の若い俳優たちの物語……なので、みんな「元の俳優」と「演じる役」と役がふたつある。「演じる役」に名前はあっても、「俳優」としての名前はない。
ややこしいので、便宜上名前をつけよう。名前はてきとー(つーか、たんにわたしが観た回の94期生の本名。読み方まちがってたらごめん。つーか本名はいいから芸名プログラムに載せてくれよ)。
ある劇団に所属する青年、シオリくんがいる。
シオリくんは「ロベール」という役をどう演じるかで悩んでいる。
そこに現れるシオリくんの「影」。彼はシオリくんにアドバイスをする。
役を演じるにはその役だけでなく、役を取り巻く他の役のことも考えるべきだ、と。
それでシオリくんはロベールをどう演じるかだけでなく、ロベールを取り巻く周囲の人々のことも「どんな人か」「ナニを考えているのか」を考えはじめる……。
シオリくんの意識の広がりに呼応して、舞台にいろんな「役」が現れる。ロベールの父、そして恋人……。
「恋人とは、どんな風に出会ったんだ?」と、影が聞くと、ふたりの出会いの話になる。
……『無印』では、ロベールとフラウの「出会い」は描かれていない。ふたりがすでに愛し合っており、心中するってことだけだった。
「脚本にない部分も想像してみろ。そうやってロベールがどんな人物か埋めていけ」と言う影。言葉のまま、無印にない話が出てくるのよ。
ヒロイン・フラウはシオリくんの同級生のイメージ。
実在する女の子の姿を借りているが、あくまでもシオリくんが今、頭の中で作り出した架空の少女だ。
「ロベールとはどんな人物か?」というところから発展して、他の関わりある人たちの話になるので、みんなみんな「モノローグ」なの。
「自分が誰でどんな立場でロベールをどう思っているか・関係があるか」を出てきて真正面を向いて話すのは、そもそもコレがシオリくんの内側にある話だから。
そうやって物語は進み、シオリくんはロベールとなり、ロベールと区別がつかなくなっていく。
最初は「シオリくん」の影であり、「シオリくん」に対して茶々を入れていた影も、どんどん「ロベールの影」になっていく。
「ロベールの物語」自体の本筋は『無印』と同じ、2年前の日記に書いてある通りなんで割愛。(ん? あんまりまともに書いてなかったか?)
そして最終的にロベールとフラウは心中して果てることになり、「ロベール」の死とともに「影」も消える……。
ちなみに、『無印』でストーリー上強引つーか、「ロベール身勝手」と思えた部分は修正され、ロベールのいい男度が上がっていた(笑)。
『無印』のロベールくんは恋人フラウの命も自分の両親の立場もどーでもいい的身勝手さがあった(からこそ、コム姫で見たいと思った・笑)のに、今回のロベールくんは賭けるのは自分の命のみ、両親のこともちゃんと考えている「いい人」だった。
さて、「ロベール」として死んでしまったシオリくんを起こす者がいる。
「影」……の姿をしているが、どうやら別人だ。
フラウ役を「好きな女の子」のイメージで話を作っていたシオリくん、どーやら自分の影も、知り合いの姿を勝手にイメージとして使っていたらしい。
それは同じ劇団の青年、カナエくんだった。
えーと。
「もうひとり自分」で、「愛」と「憎」を担う相手のイメージが、何故カナエくん?!
それってどーゆーことなの、シオリくん?! キミ、カナエくんのことどー思ってるわけ??
現実のカナエくんは、どうやらシオリくんのライバルらしい? カナエくんもまた、「ロベール役」の台詞の練習をはじめる。ナニソレ?
シオリくんにとってのカナエくんって? 競う相手でありながら、自分をいちばんわかってくれている人? または、わかってほしいと思っている相手?
なんなの、そのエロい関係?!(笑)
「ロベールの物語」に登場した人々すべてが現れ、ストレッチをしたり発声練習をしたりする。みんな劇団員らしい。
ロベール……シオリくんを取り巻く人々はみな「ロベール役」の台詞を口にしはじめる。
やがて舞台は次第に闇に落ち、同じ台詞を唱えていた人々は誰が誰だかわからなくなり……シオリくんもカナエくんも、他のみんなも、同じように闇に消え。
ラストに流れるメロディ、あれは「ハッピーバースディ」?
そして、幕。
……やー、おもしろいから、この芝居。
演じているのがひよっこたちだから、あちこちキツイし、「登場人物22人全員に台詞と見せ場を」というものすげー制約があるため、壊れ気味なところあるが、ふつーの芝居として作り直し、ふつーに演技できる人たちでやってほしいわ。
『無印』はロベール@コム、ジャンポール@水、だったけど。
真面目でいい人になった『2』ではぜひロベール@水、影@キムで見たいっす。
わたしは花担だから花組でキャスティングしたいところだが、ロベール@まとぶはすげーハマると思うが、如何せん花組には「影」役をできる役者がいない……。
まっつは王様あたりだなー、番手的に。腹黒(で、やってることはセコい)まっつは見たいかも(笑)。
真っ当な文化祭感想は、またいずれ。