文化祭の感想は、1回書いたんだけどUP直前に全部消えちゃったの。もう一度同じことを書く気力がなくて、放置していたよ。あー(遠い目)。

 なにをどう書いたんだったかな……。
 思い出しつつ、簡単に遺しておく。記録記録。

 『第94期宝塚音楽学校文化祭』、出演者の話。わたしが観たのは12時の部。

 まず販売プログラムが改訂されていて、おどろいた。
 ページ数が増え、オールカラーになってお値段据え置き。
 そして去年まではたしかふつーにキャトレのすみれ色の袋に入れて売っていたのに、今年は「宝塚音楽学校」と書かれた書類封筒に入れられた。……持ちにくっ。
 A4のプログラムよりさらに一回り大きいサイズなので鞄にも入らない(笑)。しっかりした手応えの紙封筒だから、余白を折ろうと思ったら「折るぞ」と意識して折らなきゃダメ。鞄に入れたら大きい部分が勝手にへちょりと折れました、てなことにはならず。
 なんでこんな不便なものを使うんだ? つか、袋なしでプログラムだけ販売してもいいだろうに。
 でも、封筒自体はめずらしいのでありがたくいただく。記念だと思って(笑)。

 去年までの「学校行事のプログラム」くささが抜け、ふつーに興行プログラムっぽくなっていた。
 座談会はあさこたちゃんたち月組。卒業生からのメッセージは檀ちゃん。
 いやあ、檀ちゃん美しー。そしてまたしても「夢を与える」話をしてます。ほんと檀ちゃんこの話好きだね(笑)。

 すでに初舞台口上順が発表になっているのに、プログラムには生徒の本名だけ記載。本名いらないから芸名載せてくれよう。

 
 んでもって。

 いちばんわたしの目を奪ったのは、筋肉美の娘役さんだった。

 背中丸出しドレスに浮かび上がる、筋肉。筋、くぼみ、肉の隆起。
 うわ、すげー……と、釘付けでした。

 これまたいつも、いいとこで踊ってるんだわ。
 大抵センター。少人数口。
 ジプシーダンスの情熱の赤が似合うこと。タップダンスでかわいこぶっても、迫力は衰えず。

 歌でもクラシックで唯一のソロ歌手を務め、芝居でも芸達者な別格役を余裕で演じていた。

 無駄なモノひとつない鍛え抜かれたカラダに、これまた筋肉質な顔立ち。
 いやあ、たのしみな資質ですよ。

 たとえば白雪姫とかシンデレラとかの可憐な姫君ができるのかどうかは未知数ですが、姫たちを虐めて陥れる美貌の継母なら余裕でハマると思う。
 こーゆー黒い持ち味のいい女は好きだ。
 

 あと、最初の日舞で「清く正しく美しく」を独唱した娘役さんが、声も佇まいも美しかった。 
 そして次のヴォーカル・コンサートで「アマール・アマール」を男役とデュエットした娘役さんも美しかった。顔立ちというより、所作が。早く声が聴きたくて、「デュエットだけ? ソロ・パートはないの?」とじれじれした。
 芝居のヒロインが、余裕でうまかった。

 ……えーと。

 さすがに、このへんで気づいた。

 全部、同じ子じゃん。

 娘役さんは髪型が全員ぴっちりオールバックのひっつめなので、美しくデコレーションしづらい。前髪がある男役はまだ個性が出せるんだが。
 わたしの好みの顔立ちではないのか、記憶には残らないのにいちいち「美しい子がいる」と目を奪っていく。

 ダンス・コンサートでも、前述の筋肉ねーさんと一瞬見間違い、「チガウわ、もっとたおやかに美しい」と思うと、このヒロインちゃんだった。いやその、筋肉ちゃんが美しくないという意味ではなくて。

 こちらは白雪姫やシンデレラも演じられる美形さんなんでしょう。演技力もあるから、継母もOKかな。
 

 娘役で目に付いたのが、芝居で王女役をやった子と、ヴォーカル・コンサートのラストでオブリガートをやっていたお嬢さん。
 ふたりが目に付いたのは、真逆の意味。

 この芝居は2年前、92期文化祭でも上演されたんだけど、王女役というのは「美少女だけど演技がアレ」な人がやる役なんですか、正塚せんせ?
 それともわざと棒読みちっくに演じるよう指導しているのかな?
 実より華・美貌優先の役ってことで。

 反対にオブリガートのお嬢さんは、その美しい歌声と完璧な笑顔、計算された所作を会得していた。だが、彼女が目を引いたのは、その、個性的な顔立ちゆえにだった。
 たしかな実力を持ち、他者と混同されない個性的なビジュアルを持つならば、それは武器だ。
 ビジュアルはこれから変わっていくだろうし、若いウチから高い技術を持っているのはいいことだ。

 
 男役はキャリアが必要なので、娘役に比べてどうしても見劣りしてしまう。去年のりくくんとか彩風くんとか、突出した美貌や華の持ち主でない限り。
 にしても今回の男の子たち、ソフト・スーツの着こなしがアレ過ぎてびっくりしたなー。ダンス・コンサートの最後は毎年タップなんだが、このときのカラフルなスーツ姿のものすごいこと。
 「スーツの着こなし、って、技術なんだ!」と改めて感嘆させてくれるくらい、えーらいこっちゃ、だった。
 ここからスタートして、どんどん美しくなっていくんだろう。スタート地点は低くくても、そのぶん伸びてくれればなんの問題もない。

 
 芝居でもっとも巧かったのが、影役だった彼。
 準主役とはいえ、正塚的に「いちばん役者として気に入っている子」にこの役をさせるんじゃないかな、てな役だった。まあ、正塚氏に芝居を気に入られちゃうと、路線的でない、つーカテゴリに入っちゃうかもしんないのがつらいとこだが(笑)。

 縦にも横にもデカい子だった。そしてコンサートでもなかなか派手なアピールっぷり。
 なんつーか、たのしそうだ。
 あれだけ芝居できたら、男役やるのもたのしいだろうなあ。

 わたしは顔よりアゴのラインで覚えた。りせ系のアゴだー。なんか芸名も個性的みたいだし、独自の道を進んで欲しいぞ。

 
 芝居の主役をやった男の子は正統派なのかな。
 そのうえクラシック・ヴォーカルでソロを務め、ポピュラーではとことんキザらなければならない「丘の上のジョニー」をソロで、となると期待が掛かってる子なのかなと。
 なにもかもふつーにうまかった。しかしなんか地味な気がする……。

 
 親友役の子が甘いハンサムくんだったのと、王様役の子がなんか壮くんに似ていて目に付いた。
 パパ役の彼は、とにかく幕が開いた直後から目立ちまくっていた……その、オブリガートをやっていたお嬢さんと同じ意味で。顔立ちつーかフェイスラインが個性的だと、目に付くよなあ。彼も歌の人のようで、前半は大活躍だし。

 日舞で気になった子がいたんだが、歌では活躍せず芝居には登場せず、よーやくダンスでまたいい位置にいた。でもやっぱ、芝居に出てくれないとちゃんとおぼえられないなあ。
 ダンスでずーっとセンターだった男の子は誰なんだろう。なんか泣きそうな笑顔だったけど(本人的には全開の笑顔、だと思う)。こっちも芝居に出てない子(もしくは出てても区別つかないくらいの脇役か)なんでわからん。

 
 文化祭はバウホールの客席の雰囲気が独特で、それもたのしいっす。
 父兄会の雰囲気つーかね。
 そしてみんな、手に手に「手書きの出番表」を持っている。「どこそこ場面・3列目の右から4人目」とか「どこそこ場面・ソロが終わったあとの何人口、前列真ん中」とか、図形入りで事細かに書いてあるの。しかも、鉛筆書きで。
 鉛筆(シャープペン含む)かぁ。高校までは使ってたなあ。それ以降はノート取るのも試験でも提出書類でも、みんな鉛筆禁止、鉛筆書きは失礼です、つーんでペンしか使わなくなったけど。子どもは鉛筆だよなあ。
 そうやって「何列目何番」とか書かないと、家族でもわかんないんだね(笑)。
 みんなもう必死になって出番表見てるの、休憩時間。

 正装して胸に花まで付けた老夫婦が、必死に出番表見つめて、最後は頭の上で拍手してるのとか見たら、胸が熱くなった。
 自慢のお孫さんですね。ステキですね。や、誰だかわかんないけど。他人様の出番表、のぞき込むわけにもいかないし。

 今この舞台に立っている子たちは、みんなステキ。
 夢のために努力をする、簡単そうですっごく難しいことを投げ出さず続けてきた子たち。
 いいジェンヌ生活になるといいね。

 みんながんばれ。


日記内を検索