『ラスト プレイ』を見て、主役の愛のなさに「うわー、こうきたか」と唖然としはしたが、実はいちばんびっくりしたのは。

 もっともラヴいカップルって、そのあひかよ?!

 ということでした。

 1時間半の上演時間の中、作品を通して、いちばん愛し合っていることがわかり、また、痴話喧嘩して別れるのと騒いだり、愛のために命懸けたり、ちゃんと関係に盛り上がりや事件が練り込まれてるのって。

 そのか×あひ、なのか。

 想像だにしてませんでしたよ。
 よりによってソコなのか。

 てっきりふつーにきりあさで来ると思ってたんだけどなー。
 アリステア@あさこは誰のことも愛してないのでノーカウント(笑)。
 ムーア@きりやんは、恋人のエスメラルダ@あいちゃんと「痴話喧嘩して別れるのと騒いだり、愛のために命懸けたり、ちゃんと関係に盛り上がりや事件が練り込まれてる」んだけど、それと同時にアリステアのことも愛しているので、エスメラルダだけのカップリングでは語れない。

 そんななか、大して出番があるわけでもない、おバカコンビのジークムント@あひ、ヴィクトール@そのかのラヴっぷりときたら……!(笑)

 どっちもバカなんだけど、ヴィクトールはさらに輪を掛けたバカで。
 バカコンビとして、物語中出てくるだけで笑いを取っている。

 多分設定的にはジークムントはバカではないと思うんだけど、あひくんが演じるとヘタレ度が上がりすぎてしまって、そのかとのコントラストが弱くなっている。
 チンピラのジークムントと、バカのヴィクトールという、個性のはっきりしたコンビのはずだから、「どっちもバカ」にするのはやめてほしい、がんばれあひ、負けるなあひ。
 芝居がアレだったり男役スキルが低いのはもうあひくんクオリティだと思うが、あれだけの出番でそのかに喰われるのは勘弁してくれ。

 でもってマサツカはそのかをバカだと思っているのか、いつもいつも彼にその類の役をやらせる。
 たしかにバカキャラはそのかの得意分野っつーかアテ書きだとそうなっちゃうのかもしれないが、正直またかと思った。

 色男の桐生園加が見たいっすよ、マサツカせんせ……。クールでハードな大人の男が見たいっすよ……。あの子犬のよーな子リスのよーな声がイカンのだろうか。

 てなことは、置いておいて。

 
 ヴィクトール×ジークムント萌え。

 えー、攻はヴィクトールですよ。あのちっこい子リス(笑)だかハムスター(笑)だかのよーな男です。
 バカで考えナシで口が軽くてどーしよーもないチビ男。

 いいとこないじゃん! 実際いつも足引っ張ってばかりだし。トラブルメーカーでお荷物だし。
 なんでこんな男とつきあってんの? と思わせるよーな、どーしよーもない男。

 そんな男と別れられない、長身美人ジークムント(笑)。

 ジークムントは黙っていればクールな美人。口を開くと演じている人のスキルがアレなんで途端ヘタレるけど、設定上は美人だと思う。

 ヴィクトールはジークムントに惚れていることを隠さない。痴話喧嘩はいつもジークがヴィーのアホさにキレてひとりで怒って、ヴィーが「捨てないでよ~~」とすがりついて終了。

 でも実際、惚れているのはジークの方。

 どーしよーもないアホ男を切れないのは、自分にとってお荷物でしかない相手を捨てられないのは、愛しているからでしょう。
 しかも相手が本気でバカだから、そんなジークの切ないヲトメゴコロをまったく理解しない。
 「アイシテル、オマエガヒツヨウダ」と口に出して言ってやらない限り、ジークの真意にヴィクトールが気づく日は来ない。
 それでも言えないのがツンデレたる所以、がんばれジーク、負けるなジーク。

 ……告白したらしたで、あのアホがつけあがるのは目に見えてるしね……あああ、どっちにしろ報われないなジーク(笑)。

 バカ攻が大好物のわたしには、カモネギなカップリングです。

 あひくんが本気で美形でうれしいっす。
 動いて喋るとヘタレにしか見えないけど、でもいちおー、衣装とか役割はかっこよくてうれしいっす。
 そのかとの芝居はあまり合っているとは思えず、間合いとか「あちゃー」とアタマを抱える不協和音だったけど、き、きっと公演を重ねるごとにうまくなっていくと信じてる。
 つかそのか、キミが合わせてやれ、暴走しないで。あひくんはキミに合わせることはきっと不可能だ(笑)。

 
 『Le Petit Jardin』でわたしをメロメロにして以来、あひくんはわたしの萌えキャラです。
 どんだけ技術的にアレだったとしても、そのダメっぷりを嘆いたり突っ込んだり文句言ったりしつつも、でもやっぱり好きでしょーがない。
 ダメっぷりに苛々したりうきーっとなったりもするんだけど、それでもやっぱり彼は憎めない。

 彼が舞台にいると、萌えるんだもの。
 彼が演じるキャラはわたしの琴線に触れるんだもの。

 彼を失うことが、心から寂しいです。

 最後の役が、ラヴい役で良かった。

 愛し合っている役で良かった。……相手、そのかだけど(笑)。

 
 そのうちこっそり、ヴィクトール×ジークムントでSS書いてるかもしれん……(笑)。

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