まさかのトキメキ。@ジプシー男爵
2010年9月26日 タカラヅカ ところで、『ジプシー男爵』のジプシーたちわらわら初登場場面にて。
一瞬スポットが当たったのち、柱の陰に隠れてしまうパリ@まさおがいつ出てくるのか、あまりに長い間隠れたままなのが気になってはいたが、それとは別に、もうひとり気になる人がいた。
あの、ロング衣装の男は誰?
ジプシーたちは、みんな思い思いの格好をしている。アタマだの首だの肩だのに巻物したり、基本ゴテゴテ。
でも上着の丈は短い場合が多い。足首まである長い衣装を着ているのは、主人公のシュテルク@きりやんだけだ。
そりゃそーだ、ロング衣装の方がかっこいいもの。派手だもの。動くたびに衣装がマントみたいにひるがえる、それは主人公サマだけ。
なのにジプシーたちのなかにひとり、きりやんよりも長いんじゃあ?ってな、特別な衣装を着た男がいる。
ショートやミドル丈がデフォルトの中、たったひとりロングってことは、なにか特別なキャラクタなのかしら。
そのわりに、いつまでたっても台詞らしい台詞もないし、第一、舞台の奥に突っ立ってるだけですけど、立ち位置。あそこって背景ポジションよね……。
誰だろう、なんかかっこいいんですけど、と思ってオペラグラスで確認したら。
たまきち、だった。
えええ。たまきちぃ?
前回の新公主演者、劇団的にも月組的にも、期待の新星でしょう、だから特別な役、それゆえの特別な衣装ってことなのかしら、と思っていたら。
特別でもなんでもない、マジにただのモブ、背景キャラだった……(笑)。
何十人といるジプシーのひとりで、見せ場はないし、キャラクタがわかるほどの台詞もない。
背景としてそこにいるだけ、てな扱い。
しかし。
どどどどうしよう、かっこいい。
着たきり雀のそのロング衣装をひるがえして踊る姿が、めーっちゃかっこいいのだわ。
衣装が特別なんじゃない。ヅカの衣装ランクは、生地の上等さ、飾りの多さで決まる。たまきちの衣装は、形がロングなだけで、とてもシンプルなものだった。スター役の衣装扱いじゃない。
つまり、ふつーの衣装なのに、たまきちが着ることで、格好良く見えているんだ。
ちょっと待ってくれ。
珠城りょう、まだ研3だってば。
そんなお子ちゃまが格好いいだなんて……?!
自分に、がーーん。
成熟した男役スキーとしては、ありえないトキメキ(笑)。
しかし、あの肩の線、胸板、全体のバランス、すげー格好いいんですが。
たまきちだけロング衣装っての、わかるわー。わたしが衣装決める人だとしても、たまきちにあの衣装を着せるわ。あの身長、あの体格でこそ映えるデザインだもの。
たまきちジプシーはよわよわ設定なのか、町の人たちとモメているとき、女性にボコられてました……あの体格なのに……。
油断すると、たまきちをぼーっと眺めてしまうので、あちこち自重して。きりやん見るの、まさお見るの、そのか見るの、とやっていたわけなんですが。
油断していました。
戦争が終わって、みなさん凱旋。よかったね、着たきりで終わらなかったよ、軍服姿。
上手花道にパリが現れ、下手にオトカー@みりおが現れる。それぞれふたりの男前を後ろに従えて。
その男前4人。ふつーに上手から、ああ、宇月くんね、ゆりやくんね、とか確認して、そんでもって下手で。
あ、この子格好いい。と思って、思って……え? ちょっと待て、この子って、たまきち?!
あたしまた、たまきちをかっこいいと思った?!
思わず、2度見した(笑)。
びっくりだ。
どう見ても、格好いい。
軍服姿の、たまきち。
あの肩幅、胸板、体格……!!
今回全体的に濃い色だからか、頬というか頬骨の丸さもあまり気にならないしっ。髪型も似合ってるしっ。うわーんっ(何故キレる)。
珠城りょお、まだ研3だってば、小僧っこだってば、落ち着けわたし!
たまきちの役はほんとに背景なので、なにがどうじゃない、芝居をどうこう言えるよーな役じゃない、なのに格好いいのだからただもおひたすら、見た目だけなのよ。
それだけで、こんなに楽しいってどうなのよ自分……。
ということが、本公演観劇時に起こっておったのですよ、今回。
ハル@『スカーレット・ピンパーネル』とか、別になんとも思ってなかったのにねー。
今回のジプシー役……役名あるのか、(今調べた)ヒスニ役のたまきちが、どえらく好みだった、と。
こんな状態で。
いつものよーに、新人公演を観に行ったわけですよお客さん。
宇月くんの新公主演うれしー!と、それだけで。
いちお、メインどころの役は把握、たまきちは汝鳥サマの役ね。うん、若すぎる彼が主演独占はよくない、主役を演じたあとに専科さんの役で勉強するのはいいことよ、とか思いつつ。
ええ、たまきちは老け役だと、信じて。
そして。
そして、新公で、あのたまきちを見るに至った……わけだ。
つづくっ(笑)。
一瞬スポットが当たったのち、柱の陰に隠れてしまうパリ@まさおがいつ出てくるのか、あまりに長い間隠れたままなのが気になってはいたが、それとは別に、もうひとり気になる人がいた。
あの、ロング衣装の男は誰?
ジプシーたちは、みんな思い思いの格好をしている。アタマだの首だの肩だのに巻物したり、基本ゴテゴテ。
でも上着の丈は短い場合が多い。足首まである長い衣装を着ているのは、主人公のシュテルク@きりやんだけだ。
そりゃそーだ、ロング衣装の方がかっこいいもの。派手だもの。動くたびに衣装がマントみたいにひるがえる、それは主人公サマだけ。
なのにジプシーたちのなかにひとり、きりやんよりも長いんじゃあ?ってな、特別な衣装を着た男がいる。
ショートやミドル丈がデフォルトの中、たったひとりロングってことは、なにか特別なキャラクタなのかしら。
そのわりに、いつまでたっても台詞らしい台詞もないし、第一、舞台の奥に突っ立ってるだけですけど、立ち位置。あそこって背景ポジションよね……。
誰だろう、なんかかっこいいんですけど、と思ってオペラグラスで確認したら。
たまきち、だった。
えええ。たまきちぃ?
前回の新公主演者、劇団的にも月組的にも、期待の新星でしょう、だから特別な役、それゆえの特別な衣装ってことなのかしら、と思っていたら。
特別でもなんでもない、マジにただのモブ、背景キャラだった……(笑)。
何十人といるジプシーのひとりで、見せ場はないし、キャラクタがわかるほどの台詞もない。
背景としてそこにいるだけ、てな扱い。
しかし。
どどどどうしよう、かっこいい。
着たきり雀のそのロング衣装をひるがえして踊る姿が、めーっちゃかっこいいのだわ。
衣装が特別なんじゃない。ヅカの衣装ランクは、生地の上等さ、飾りの多さで決まる。たまきちの衣装は、形がロングなだけで、とてもシンプルなものだった。スター役の衣装扱いじゃない。
つまり、ふつーの衣装なのに、たまきちが着ることで、格好良く見えているんだ。
ちょっと待ってくれ。
珠城りょう、まだ研3だってば。
そんなお子ちゃまが格好いいだなんて……?!
自分に、がーーん。
成熟した男役スキーとしては、ありえないトキメキ(笑)。
しかし、あの肩の線、胸板、全体のバランス、すげー格好いいんですが。
たまきちだけロング衣装っての、わかるわー。わたしが衣装決める人だとしても、たまきちにあの衣装を着せるわ。あの身長、あの体格でこそ映えるデザインだもの。
たまきちジプシーはよわよわ設定なのか、町の人たちとモメているとき、女性にボコられてました……あの体格なのに……。
油断すると、たまきちをぼーっと眺めてしまうので、あちこち自重して。きりやん見るの、まさお見るの、そのか見るの、とやっていたわけなんですが。
油断していました。
戦争が終わって、みなさん凱旋。よかったね、着たきりで終わらなかったよ、軍服姿。
上手花道にパリが現れ、下手にオトカー@みりおが現れる。それぞれふたりの男前を後ろに従えて。
その男前4人。ふつーに上手から、ああ、宇月くんね、ゆりやくんね、とか確認して、そんでもって下手で。
あ、この子格好いい。と思って、思って……え? ちょっと待て、この子って、たまきち?!
あたしまた、たまきちをかっこいいと思った?!
思わず、2度見した(笑)。
びっくりだ。
どう見ても、格好いい。
軍服姿の、たまきち。
あの肩幅、胸板、体格……!!
今回全体的に濃い色だからか、頬というか頬骨の丸さもあまり気にならないしっ。髪型も似合ってるしっ。うわーんっ(何故キレる)。
珠城りょお、まだ研3だってば、小僧っこだってば、落ち着けわたし!
たまきちの役はほんとに背景なので、なにがどうじゃない、芝居をどうこう言えるよーな役じゃない、なのに格好いいのだからただもおひたすら、見た目だけなのよ。
それだけで、こんなに楽しいってどうなのよ自分……。
ということが、本公演観劇時に起こっておったのですよ、今回。
ハル@『スカーレット・ピンパーネル』とか、別になんとも思ってなかったのにねー。
今回のジプシー役……役名あるのか、(今調べた)ヒスニ役のたまきちが、どえらく好みだった、と。
こんな状態で。
いつものよーに、新人公演を観に行ったわけですよお客さん。
宇月くんの新公主演うれしー!と、それだけで。
いちお、メインどころの役は把握、たまきちは汝鳥サマの役ね。うん、若すぎる彼が主演独占はよくない、主役を演じたあとに専科さんの役で勉強するのはいいことよ、とか思いつつ。
ええ、たまきちは老け役だと、信じて。
そして。
そして、新公で、あのたまきちを見るに至った……わけだ。
つづくっ(笑)。
アイドルに不可能はない。@ジプシー男爵
2010年9月25日 タカラヅカ オトカー@みりおくんの、かわいこちゃん勝負な役は、いっそすがすがしいです。
月組はW2番手ってことで行くんでしょうな、役替わりはないものの、まさみりは芝居『ジプシー男爵』で同等の扱い。
まさおがクールキャラを演じているので、みりおは正反対のヘタレかわいこちゃん。
いや、オトカーは原作にある役らしいから、考え方が逆、みりおがかわいこちゃんだから、まさおはクールになったか。
とにかく、アテ書きで適材適所なのがイイ。
ヘタレ男役を演じてなお、みりおくんの美貌に遜色はない。
むしろ、あんなにきれいな男の子が、三枚目を演じていることにギャップがあり、いいコントラストになっている。
そう、かっこわるい役を演じるには、ナニを置いてもまず美貌が必要なんだと思った。
このオトカー役を、美貌でない人が演じたら、ほんとにただのヘタレ三枚目になってしまうんだもの。
オイシイ役だし目立つ役だけど、三枚目ではダメなの、二枚目半か美形なのにコメディタッチ、という範疇で納めなければ。
脇の人ならそれでいいけど、将来タカラヅカを背負って立つスターさんならば、ヘタレを演じてなお美貌上等。
この作品が宙組公演で、もしもこの役がみっちゃんだったら、わたしは盛大に嘆いてたと思う。みっちゃんに三枚目をやらせるな、と。みっちゃんがヘタレおバカちゃんを演じたら、本気でヘタレ三枚目になる。なまじうまい人だからこそ、容赦なく脇役風になってしまう、と。
みっちゃんがほんとに脇を支える人になるなら、そーゆー役を与えるのもイイが、そうでないならやめてくれと思う。みっちゃんには、二枚目の役を! 彼が躊躇なく美しさを表現できる役を!
いや、みっちゃんが演じてもかわいいと思うが……やっぱりちょっとチガウんだ。ラルフ@『Paradise Prince』がかわいかったけれど、違っていたように。
それを思うと、みりおくんはどんな役が来ても安心だ。
タカラヅカの番手スターに来る役、である以上、情けない男の役でもヘタレでもコメディでも、彼の美貌は鉄板なので、ナニを演じても「スター」であることは揺るがない。
美貌、ってのは、すごい武器だと思う。
その上彼には、破綻ない実力もあるわけだからなー。
で、オトカーはかわいい。
ヘタレだけど善良で、一生懸命。夢見がちで要領悪いけれど、それでも素直に応援できる、したいと思える、気持ちのいい男の子。
かっこいいではなく、「かわいい」キャラで通しているところがイイ。
いきなり戦争へ行くのは唐突だけど、彼のキャラはブレていない。出てくるたびに別人な、あの人とは違って(笑)。
ただ、パリ@まさおと、オトカー@みりおは、役割をふたつに分けてしまった感がある。
それで後出しになるオトカーが割を食っている面はあるよな。
徴兵にしたって、パリが一説ぶったあとに同じことをしてもインパクト弱いし、凱旋にしてもパリ×ヴィオルカ@ちゃぴ、オトカー×アルゼナ@りっちーと2組のカップルになってしまって、本筋に絡むカップルのわりに、ハッピーエンドのカタルシスが弱い。
これは演出の問題だなあ。
まさみりはWキャスト、という癖がついてしまって、ついつい「パリ@みりおが見てみてぇ」とか思っちゃったけど、反対のオトカー@まさおは別に見たくない。
というのも、やっぱりヅカの男役は「二枚目でなんぼ」「大人でなんぼ」とわたしは思っているので、「三枚目」で「子ども」の役はほんとのところ、おいしくない。
普段二枚目や冷たい悪役しかやっていない人が、たまにやるならいいけれど、それまでふつーにいい人とか少年役をやってきたならば、またしてもやらんでもいい、と思ってしまう。
みっちゃんはパリはやってもいいけど、オトカーはやらんでよし!と思うのと同じことで。
一見派手でおいしく見えるけど、それほど完全においしい役でもないぞと思う、ある意味難しいぞとも思う……オトカー役って。
この役自体なら、ノリや勢いでおいしくこなせる類いの役だけど、「男役スター」としてこの1作だけでない、トータルな意味を考えるなら、ここで三枚目を演じてなお、まぎれもなく二枚目の真ん中向けスターであるということを、一見のお客さんにも示さなきゃならない、という意味で、難しい。うむ。
まさおも美貌の人だから、役が逆だとしてもキラキラ演じたと思うけど、あえてそんな難しい役を役替わりしてまでしなくていい、キミはパリでツンデレしてなよ、と思う。うむ。
てなわけで、オイシイけれど難しい役を、キラキラの美貌でやすやすを演じてしまった、みりおくんの美貌と実力に乾杯!!
彼のいちばんの武器である、少年っぽいかわいらしさで、ストレートに勝負。
あの美貌でエプロン付けて、ヘタレられたりしたら、かわいすぎてきゅんきゅんしますって(笑)。
しかし、つくづく美しい2番手だな……まさおとみりおって。
月組はW2番手ってことで行くんでしょうな、役替わりはないものの、まさみりは芝居『ジプシー男爵』で同等の扱い。
まさおがクールキャラを演じているので、みりおは正反対のヘタレかわいこちゃん。
いや、オトカーは原作にある役らしいから、考え方が逆、みりおがかわいこちゃんだから、まさおはクールになったか。
とにかく、アテ書きで適材適所なのがイイ。
ヘタレ男役を演じてなお、みりおくんの美貌に遜色はない。
むしろ、あんなにきれいな男の子が、三枚目を演じていることにギャップがあり、いいコントラストになっている。
そう、かっこわるい役を演じるには、ナニを置いてもまず美貌が必要なんだと思った。
このオトカー役を、美貌でない人が演じたら、ほんとにただのヘタレ三枚目になってしまうんだもの。
オイシイ役だし目立つ役だけど、三枚目ではダメなの、二枚目半か美形なのにコメディタッチ、という範疇で納めなければ。
脇の人ならそれでいいけど、将来タカラヅカを背負って立つスターさんならば、ヘタレを演じてなお美貌上等。
この作品が宙組公演で、もしもこの役がみっちゃんだったら、わたしは盛大に嘆いてたと思う。みっちゃんに三枚目をやらせるな、と。みっちゃんがヘタレおバカちゃんを演じたら、本気でヘタレ三枚目になる。なまじうまい人だからこそ、容赦なく脇役風になってしまう、と。
みっちゃんがほんとに脇を支える人になるなら、そーゆー役を与えるのもイイが、そうでないならやめてくれと思う。みっちゃんには、二枚目の役を! 彼が躊躇なく美しさを表現できる役を!
いや、みっちゃんが演じてもかわいいと思うが……やっぱりちょっとチガウんだ。ラルフ@『Paradise Prince』がかわいかったけれど、違っていたように。
それを思うと、みりおくんはどんな役が来ても安心だ。
タカラヅカの番手スターに来る役、である以上、情けない男の役でもヘタレでもコメディでも、彼の美貌は鉄板なので、ナニを演じても「スター」であることは揺るがない。
美貌、ってのは、すごい武器だと思う。
その上彼には、破綻ない実力もあるわけだからなー。
で、オトカーはかわいい。
ヘタレだけど善良で、一生懸命。夢見がちで要領悪いけれど、それでも素直に応援できる、したいと思える、気持ちのいい男の子。
かっこいいではなく、「かわいい」キャラで通しているところがイイ。
いきなり戦争へ行くのは唐突だけど、彼のキャラはブレていない。出てくるたびに別人な、あの人とは違って(笑)。
ただ、パリ@まさおと、オトカー@みりおは、役割をふたつに分けてしまった感がある。
それで後出しになるオトカーが割を食っている面はあるよな。
徴兵にしたって、パリが一説ぶったあとに同じことをしてもインパクト弱いし、凱旋にしてもパリ×ヴィオルカ@ちゃぴ、オトカー×アルゼナ@りっちーと2組のカップルになってしまって、本筋に絡むカップルのわりに、ハッピーエンドのカタルシスが弱い。
これは演出の問題だなあ。
まさみりはWキャスト、という癖がついてしまって、ついつい「パリ@みりおが見てみてぇ」とか思っちゃったけど、反対のオトカー@まさおは別に見たくない。
というのも、やっぱりヅカの男役は「二枚目でなんぼ」「大人でなんぼ」とわたしは思っているので、「三枚目」で「子ども」の役はほんとのところ、おいしくない。
普段二枚目や冷たい悪役しかやっていない人が、たまにやるならいいけれど、それまでふつーにいい人とか少年役をやってきたならば、またしてもやらんでもいい、と思ってしまう。
みっちゃんはパリはやってもいいけど、オトカーはやらんでよし!と思うのと同じことで。
一見派手でおいしく見えるけど、それほど完全においしい役でもないぞと思う、ある意味難しいぞとも思う……オトカー役って。
この役自体なら、ノリや勢いでおいしくこなせる類いの役だけど、「男役スター」としてこの1作だけでない、トータルな意味を考えるなら、ここで三枚目を演じてなお、まぎれもなく二枚目の真ん中向けスターであるということを、一見のお客さんにも示さなきゃならない、という意味で、難しい。うむ。
まさおも美貌の人だから、役が逆だとしてもキラキラ演じたと思うけど、あえてそんな難しい役を役替わりしてまでしなくていい、キミはパリでツンデレしてなよ、と思う。うむ。
てなわけで、オイシイけれど難しい役を、キラキラの美貌でやすやすを演じてしまった、みりおくんの美貌と実力に乾杯!!
彼のいちばんの武器である、少年っぽいかわいらしさで、ストレートに勝負。
あの美貌でエプロン付けて、ヘタレられたりしたら、かわいすぎてきゅんきゅんしますって(笑)。
しかし、つくづく美しい2番手だな……まさおとみりおって。
だからわたしは、生きていける。
2010年9月24日 タカラヅカ「オサ様のファンなのに、まっつのファンってめずらしいね」
てなことを、オサコンの帰り道にnanaタンに言われた。
「オサ様とまっつって、一見似てるけど、歌手としては正反対だよね」
うん。
そーなんだよ。
そーなんですよ。
わたしはまずオサ様が好きで、オサ様を追いかけているうちに、まっつにうっかりハマっていた。
まったくもって、うっかりと。
そんなつもりは、カケラもなく。
こんなにこんなにオサ様が好きで、あの人の歌声が好きで、なのにどーして今、まっつなんだ。
そもそもわたしは、あのテの顔が好きだ。
オサ様を好きになったのは声とか歌とか以前、顔だ。
わたしは丸顔の男に興味がない。
男は面長! これ基本!
そして、存在感のある鼻。でかくて長いと理想、鉤鼻だったりするとなお萌え。
顔を鼻の下で真っ二つにしたとき、鼻から上の面積が大きい人が好き。つまりそんだけ鼻が長い人が好き。
目の大きさや形はどーでもいー。輪郭と鼻です、問題は。
でもって横顔命。
大きな鼻が存在を主張し、おでことアゴとできれいなカーブを描いているのが理想。おでこが丸かったりでっぱっていたりするとNG。
つーことで、オサ様はわたしの大好きな顔の人だった。
その大好きセンサーに、引っかかってきたのがまっつだ。
新公のアドリブで自らネタにしていたように、「ハルノスミレに似ている」のは当時の公式見解だったのだと思う。
面長小顔、華奢で美声の歌ウマ。
寿美礼サマに似ているから、ではなく、もともと好きな顔だから、好意は持っていた。
しかし、オサ様を差し置いて、ご贔屓、という位置に来てしまうとわ……。
わたしはもともとマンガヲタクで、自分でもポンチ絵を描いていた。
だから、キャライラストを描く上で「理想」のラインっちゅーもんがある。
おでこから鼻にかけてのライン、そこを描くのが好きで、いつもいつもその角度でキャラの顔を描いていた。目の下から頬のライン、鼻で少し隠れて、唇の厚みとアゴにたどりつくラインを描くのに夢中になっていた……その、マンガ的な理想のラインを、実はまつださんが持っているのですよ!!
まっつのイラストを描こうとしたときだっけか、画像をいじってオリジナルグッズを作ろうとしたときだったか、ソレに気づいたときは納得しましたね、だからこんなに好きなのかと。
このブログのタイトル・イラストは、実はまっつの横顔だったりするんだが(笑)、あえて切ってしまった鼻より上に、その理想のラインが表現されているんですよお客さん!!
顔から入ったんだよなあ……。
でもって次は、声、だったんだよなあ。博多座『マラケシュ』のクリフォードの手紙がめちゃくちゃ美声でなああ。
ナマの台詞声より、録音声の方が内蔵に響くって、あああ、まっつ一度声優やってほしいわマジで。
芝居スキーなので、基本的な技術のナイ人は苦手、その点まっつは男役としての技術も発声も、演技も歌も全部及第点だった。特に歌はめっちゃうまかった。
そりゃ好きになるだろう、って要素は全部そろっていた。
んで実際、まっつオチして早6年目。
オサ様の歌声を好きでしょうがない身としては、まっつとオサ様の歌声の違いを痛感する。
「歌手」としては、たぶん両極端、正反対の人たちだ。
わたしがまっつを好きになった頃、まっつはまだ活躍の場をほとんど与えられずにいた。
歌ウマなのは新公その他で知っているけれど、現実問題ナマでそれを聴く機会がない。番手外の彼には、ソロを歌う機会なんぞまわってこない。
たまにある歌を聴ける場では、なにしろたまになので、声を聴く場というか、技術の確かさがまず飛び込んできて「やっぱりうまい」「素敵」ってことで完結しちゃっていた。
本公演では相変わらず本気で歌唱力を披露する場はもらえていないけれど、『宝塚巴里祭2009』や彩音ちゃんMSで真正面から「歌」と向き合う姿を見ることができて。
いろいろと、彼の持ち味……つーか、限界も見えた。
表現する、てのは、まっつの苦手分野ですかね。
音階通りに歌うのは得意だけど、そこに感情を乗せるのは、ましてや派手に爆発させるのは。
どっかでまっつのことを「歌大根」と表現されているのを見て、そう書かれちゃうことはしょんぼりだけど納得するところでもあるなと思った。
クールといえば聞こえはいいが、感情の見えにくい歌声なんだ。
正確で端正だけど、つまらない歌。
そうばっさり言い切ることもできる。
寿美礼サマとは、正反対。
彼……もとい、(卒業しちゃったから)彼女の歌声は、おもしろい。正しい正しくない以前に、めちゃくちゃおもしろい。
わたしは、オサ様の歌声が好き。
同じモノがただひとつとてない、毎回チガウ、変わり続けて原型もなくなっちゃうよーな、フリーダムな歌声が好き。
あの情報量の多い、色彩が、細胞が、原子が、あふれかえっているよーな歌声が好き。(「かもすぞー」とゆるいキャラたちが画面いっぱいにひろがる絵面を想像しちゃった自分自重)
オサ様を好きでたまらなくて、オサ様から入ったくせに、何故、まっつなのか。
自分でも辻褄合ってないというか、納得いかないんだが。
それでも、まっつが好きだ。
あの硬質な歌声ごと。
技術だけでなく、これから表現力だって磨かれるかもしれないじゃん。
オサ様みたいな歌い方になる必要はないけれど、感情を歌で爆発させるのも今後必要だと思うので、まったりわくわく見守りまっつ。
相沢くん@『舞姫』とか、バウサイズではできんこともないので、大劇場サイズで歌えるのかどうか。
オサ様の歌声はわたしの癒し、生きる糧。
まっつの歌声はわたしの萌え、生きる活力。
まっつに会いたいっす……。
てなことを、オサコンの帰り道にnanaタンに言われた。
「オサ様とまっつって、一見似てるけど、歌手としては正反対だよね」
うん。
そーなんだよ。
そーなんですよ。
わたしはまずオサ様が好きで、オサ様を追いかけているうちに、まっつにうっかりハマっていた。
まったくもって、うっかりと。
そんなつもりは、カケラもなく。
こんなにこんなにオサ様が好きで、あの人の歌声が好きで、なのにどーして今、まっつなんだ。
そもそもわたしは、あのテの顔が好きだ。
オサ様を好きになったのは声とか歌とか以前、顔だ。
わたしは丸顔の男に興味がない。
男は面長! これ基本!
そして、存在感のある鼻。でかくて長いと理想、鉤鼻だったりするとなお萌え。
顔を鼻の下で真っ二つにしたとき、鼻から上の面積が大きい人が好き。つまりそんだけ鼻が長い人が好き。
目の大きさや形はどーでもいー。輪郭と鼻です、問題は。
でもって横顔命。
大きな鼻が存在を主張し、おでことアゴとできれいなカーブを描いているのが理想。おでこが丸かったりでっぱっていたりするとNG。
つーことで、オサ様はわたしの大好きな顔の人だった。
その大好きセンサーに、引っかかってきたのがまっつだ。
新公のアドリブで自らネタにしていたように、「ハルノスミレに似ている」のは当時の公式見解だったのだと思う。
面長小顔、華奢で美声の歌ウマ。
寿美礼サマに似ているから、ではなく、もともと好きな顔だから、好意は持っていた。
しかし、オサ様を差し置いて、ご贔屓、という位置に来てしまうとわ……。
わたしはもともとマンガヲタクで、自分でもポンチ絵を描いていた。
だから、キャライラストを描く上で「理想」のラインっちゅーもんがある。
おでこから鼻にかけてのライン、そこを描くのが好きで、いつもいつもその角度でキャラの顔を描いていた。目の下から頬のライン、鼻で少し隠れて、唇の厚みとアゴにたどりつくラインを描くのに夢中になっていた……その、マンガ的な理想のラインを、実はまつださんが持っているのですよ!!
まっつのイラストを描こうとしたときだっけか、画像をいじってオリジナルグッズを作ろうとしたときだったか、ソレに気づいたときは納得しましたね、だからこんなに好きなのかと。
このブログのタイトル・イラストは、実はまっつの横顔だったりするんだが(笑)、あえて切ってしまった鼻より上に、その理想のラインが表現されているんですよお客さん!!
顔から入ったんだよなあ……。
でもって次は、声、だったんだよなあ。博多座『マラケシュ』のクリフォードの手紙がめちゃくちゃ美声でなああ。
ナマの台詞声より、録音声の方が内蔵に響くって、あああ、まっつ一度声優やってほしいわマジで。
芝居スキーなので、基本的な技術のナイ人は苦手、その点まっつは男役としての技術も発声も、演技も歌も全部及第点だった。特に歌はめっちゃうまかった。
そりゃ好きになるだろう、って要素は全部そろっていた。
んで実際、まっつオチして早6年目。
オサ様の歌声を好きでしょうがない身としては、まっつとオサ様の歌声の違いを痛感する。
「歌手」としては、たぶん両極端、正反対の人たちだ。
わたしがまっつを好きになった頃、まっつはまだ活躍の場をほとんど与えられずにいた。
歌ウマなのは新公その他で知っているけれど、現実問題ナマでそれを聴く機会がない。番手外の彼には、ソロを歌う機会なんぞまわってこない。
たまにある歌を聴ける場では、なにしろたまになので、声を聴く場というか、技術の確かさがまず飛び込んできて「やっぱりうまい」「素敵」ってことで完結しちゃっていた。
本公演では相変わらず本気で歌唱力を披露する場はもらえていないけれど、『宝塚巴里祭2009』や彩音ちゃんMSで真正面から「歌」と向き合う姿を見ることができて。
いろいろと、彼の持ち味……つーか、限界も見えた。
表現する、てのは、まっつの苦手分野ですかね。
音階通りに歌うのは得意だけど、そこに感情を乗せるのは、ましてや派手に爆発させるのは。
どっかでまっつのことを「歌大根」と表現されているのを見て、そう書かれちゃうことはしょんぼりだけど納得するところでもあるなと思った。
クールといえば聞こえはいいが、感情の見えにくい歌声なんだ。
正確で端正だけど、つまらない歌。
そうばっさり言い切ることもできる。
寿美礼サマとは、正反対。
彼……もとい、(卒業しちゃったから)彼女の歌声は、おもしろい。正しい正しくない以前に、めちゃくちゃおもしろい。
わたしは、オサ様の歌声が好き。
同じモノがただひとつとてない、毎回チガウ、変わり続けて原型もなくなっちゃうよーな、フリーダムな歌声が好き。
あの情報量の多い、色彩が、細胞が、原子が、あふれかえっているよーな歌声が好き。(「かもすぞー」とゆるいキャラたちが画面いっぱいにひろがる絵面を想像しちゃった自分自重)
オサ様を好きでたまらなくて、オサ様から入ったくせに、何故、まっつなのか。
自分でも辻褄合ってないというか、納得いかないんだが。
それでも、まっつが好きだ。
あの硬質な歌声ごと。
技術だけでなく、これから表現力だって磨かれるかもしれないじゃん。
オサ様みたいな歌い方になる必要はないけれど、感情を歌で爆発させるのも今後必要だと思うので、まったりわくわく見守りまっつ。
相沢くん@『舞姫』とか、バウサイズではできんこともないので、大劇場サイズで歌えるのかどうか。
オサ様の歌声はわたしの癒し、生きる糧。
まっつの歌声はわたしの萌え、生きる活力。
まっつに会いたいっす……。
夜を飛ぶ。@春野寿美礼 meets imageオーケストラ
2010年9月23日 タカラヅカ もちろん、わたしに教養がナイのがいちばんの原因だと思いますが。
今回のオサ様のアルバムは、ちょっとしょぼんだったのです。
5曲しか入ってないわ、しかもクラシック曲だわで。
わたしがクラシックに愛も興味もないためか、どーにもノれないのだわ。入り込めないのだわ。
コンサートも大阪1日だけだし、そのチラシも1色刷りでCDジャケット転載しただけの簡易版。ちゃんとしたチラシもあったのかな? わりと公演間際になっても、ソレしか見あたらなかったんだが。
去年のコンサートほど力入ってない感じというか、お金掛かってないというか……ゲフンゲフン。
や、東京はサントリーホールだしオーケストラだし、「生の音楽」という面にのみお金を使い、その他は節約した、歌手として正しい姿かもしれないけれど。
にしても、やたらゴージャスに突き進んでいるトウコ姫と、2足のわらじで追いかけている身としては、オサ様の堅実ぶりがちと寂しい……。
トウコちゃんは働き過ぎで、ファンとしてはうれしいけど金かかって困るんだけどなー(笑)。
去年のCDの方が好きだったなあ。去年のコンサートはすごい良かったなああ。と、過去ばかりを懐かしむ老人のように、いまいち盛り上がらないまま、今年のコンサートに行きました。
『春野寿美礼 meete image オーケストラ』梅芸。
パンフレットを買う気満々で売店へ行ったら、ナニもないし。
グッズもなく、出演者のCDをちんまり売っているだけ。パンフレットはもちろん、毎回いろんなグッズを売っているものだと経験上思いこんでいたので、びっくりした。
トウコちゃんとか、パンフレットさえ複数販売してるやん……通常版と写真集付きとか、表紙と中のポスターだけチガウ、あと同じだけどファンならもちろん両方買うよね?な、強気商売。
まあトウコちゃんはビジュアル売りの人でもあるからなあ。美女は強い、美しい写真だけで購買意欲に火がつきますもの。
寿美礼サマは美人なのかそうでないのかよくわからん……つーかぶっちゃけ微妙なときが多々あるので、ヴィジュアル・グッズに傾倒する必要はないと思うけど。
プログラムどうして売ってないんだろう、まさか売り切れでもあるまいし、と思っていたら。
他フライヤーたちと一緒に、座席配布のビニール袋の中に入っていた。
モノクロ印刷、二つ折りのチラシみたいな紙が。
文字情報のみ、無料イベントのプラグラム表みたいなヤツ。
思わず、家に帰って去年の『男と女』のパンフ引っ張り出しちゃったよ(笑)。写真満載フルカラー印刷の、豪華なモノだったよなあ。
舞台もオケ席があるだけの簡素なモノで。
や、オケの人たちで場所取ってるから派手なセットは組めないにしろ……でも『I got music』のときだってオケがステージ上にいたけれど、もう少し派手に……ゲフンゲフン。
寿美礼サマは下手袖から出たり入ったりするだけで、エンタメっぽい演出はなにもなく、ダンサーやコーラスすらいなくて。
や、ほんとに、「音楽」だけで勝負の、潔い公演ってことなんでしょう。
しかし……梅芸メインホールという、だだっぴろい会場を使ってやるには、あまりにシンプルな作り方。いろんな意味で。サントリーホールならそれでもいいんだろうけど、なにしろあの梅芸。
そのシンプルさが、アグレッシヴな意味ではなく感じて、はじまるまではけっこう戦々恐々だった。
だってオサ様の次の仕事、わかってないし。『宝塚伝説』に出るとかゆーんじゃなくて、コンサートとかミュージカルとか、そーゆーの。
ピラ紙1枚のプログラムには、最後の曲が「FINALE」になってるし。
や、CD聴いたときから、この曲がラストなのはわかっていたけれど、しかし終わりに「終わり」ってタイトルの曲(感謝がつづられている)が来ると、どきどきしちゃいますよ小心者。
そんなこんなで、実はあんまし盛り上がらないまま迎えたのです、今年のオサコン。
しかーしっ。
そんなもん全部、ぶっ飛んだ。
春野寿美礼、健在。
わたしのミューズは健在です。
とっかかりのクラシックあたりは、ふつーにうまいきれいで、すーっとわたしの中を流れていったのだけど、バンドネオン入りましたー!あたりから、どんどん加速。
やっぱわたしが、いかにもクラシックなものが苦手なだけみたい。
春野寿美礼という、ファンタジー。
「異次元」を創る力。
オサ様はその歌声で、異次元を創る。
情報量の多すぎる声。
テクニック部分ももちろんあるけれど、細かく音を刻む以外の部分で、情報が氾濫する。
歌の中の情景、それと二重写しになる別のモノ。わたし自身のナニか。原風景、望み、いつか見た夢、ちりちり焦がす毒。
潤す、湧き出る、溢れる、滾る、迸る。
さまざまなものが、その歌声に渦巻く。
混濁して、汚れて、ぐちゃぐちゃになったパレット、水、それらがいつの間にか光を通し、どんどん透き通っていく。
ナニかに再構成されていく切なさと快感。
ああ、切ないんだ。
こんなに気持ちいいのにな。
「前山にて」は不思議な曲で。
前にも書いたけれど、CDで聴くとどーってことない曲。NHKで見たときも。
なんつーか、ぱっとしない曲だと思った。
ところが、オサ様の歌う「前山にて」をナマで聴くと、まったくチガウんだよ。
目の前に、情景がひろがるの。
浮遊感と疾走感。
トトロの背中に乗って夜を飛ぶメイとサツキは、こんな感覚だったのかもしれないと思う。
異世界へ行く。
よく知った……なつかしい、異世界。
なつかしくて愛しくて、こんなにこんなに胸が痛い、涙が出るほど欲しているのに、決してたどり着けないところが、目の前に広がる。
オサ様といえばぐだぐだのMC、だけど今回はそれも控えめ。千秋楽って時間が無秩序にのびたりするのに、それも大してなし。
次のお仕事の発表とかしてくれないかな、と期待していたんだけど、具体的なことはなにも語られなかった。
それでも、やわらかに笑うオサ様は、これからもコンサートをやっていきたいと言った。
うん。
のんびりでもいいよ、でもずっとずっと、歌い続けてね。
うたうことを、かみさまからしゅくめいづけられたひとだとおもうの。
ああ、ほんとにもお。
寿美礼サマの歌声にハマっちゃった日にゃあ、他の歌声がまるっと物足りなくなって困る。
あのひとほど、おもしろい人はいないもの。
歌声の情報量。その表現の無限大さ。
あーもー、オサ様大好きだ。
今回のオサ様のアルバムは、ちょっとしょぼんだったのです。
5曲しか入ってないわ、しかもクラシック曲だわで。
わたしがクラシックに愛も興味もないためか、どーにもノれないのだわ。入り込めないのだわ。
コンサートも大阪1日だけだし、そのチラシも1色刷りでCDジャケット転載しただけの簡易版。ちゃんとしたチラシもあったのかな? わりと公演間際になっても、ソレしか見あたらなかったんだが。
去年のコンサートほど力入ってない感じというか、お金掛かってないというか……ゲフンゲフン。
や、東京はサントリーホールだしオーケストラだし、「生の音楽」という面にのみお金を使い、その他は節約した、歌手として正しい姿かもしれないけれど。
にしても、やたらゴージャスに突き進んでいるトウコ姫と、2足のわらじで追いかけている身としては、オサ様の堅実ぶりがちと寂しい……。
トウコちゃんは働き過ぎで、ファンとしてはうれしいけど金かかって困るんだけどなー(笑)。
去年のCDの方が好きだったなあ。去年のコンサートはすごい良かったなああ。と、過去ばかりを懐かしむ老人のように、いまいち盛り上がらないまま、今年のコンサートに行きました。
『春野寿美礼 meete image オーケストラ』梅芸。
パンフレットを買う気満々で売店へ行ったら、ナニもないし。
グッズもなく、出演者のCDをちんまり売っているだけ。パンフレットはもちろん、毎回いろんなグッズを売っているものだと経験上思いこんでいたので、びっくりした。
トウコちゃんとか、パンフレットさえ複数販売してるやん……通常版と写真集付きとか、表紙と中のポスターだけチガウ、あと同じだけどファンならもちろん両方買うよね?な、強気商売。
まあトウコちゃんはビジュアル売りの人でもあるからなあ。美女は強い、美しい写真だけで購買意欲に火がつきますもの。
寿美礼サマは美人なのかそうでないのかよくわからん……つーかぶっちゃけ微妙なときが多々あるので、ヴィジュアル・グッズに傾倒する必要はないと思うけど。
プログラムどうして売ってないんだろう、まさか売り切れでもあるまいし、と思っていたら。
他フライヤーたちと一緒に、座席配布のビニール袋の中に入っていた。
モノクロ印刷、二つ折りのチラシみたいな紙が。
文字情報のみ、無料イベントのプラグラム表みたいなヤツ。
思わず、家に帰って去年の『男と女』のパンフ引っ張り出しちゃったよ(笑)。写真満載フルカラー印刷の、豪華なモノだったよなあ。
舞台もオケ席があるだけの簡素なモノで。
や、オケの人たちで場所取ってるから派手なセットは組めないにしろ……でも『I got music』のときだってオケがステージ上にいたけれど、もう少し派手に……ゲフンゲフン。
寿美礼サマは下手袖から出たり入ったりするだけで、エンタメっぽい演出はなにもなく、ダンサーやコーラスすらいなくて。
や、ほんとに、「音楽」だけで勝負の、潔い公演ってことなんでしょう。
しかし……梅芸メインホールという、だだっぴろい会場を使ってやるには、あまりにシンプルな作り方。いろんな意味で。サントリーホールならそれでもいいんだろうけど、なにしろあの梅芸。
そのシンプルさが、アグレッシヴな意味ではなく感じて、はじまるまではけっこう戦々恐々だった。
だってオサ様の次の仕事、わかってないし。『宝塚伝説』に出るとかゆーんじゃなくて、コンサートとかミュージカルとか、そーゆーの。
ピラ紙1枚のプログラムには、最後の曲が「FINALE」になってるし。
や、CD聴いたときから、この曲がラストなのはわかっていたけれど、しかし終わりに「終わり」ってタイトルの曲(感謝がつづられている)が来ると、どきどきしちゃいますよ小心者。
そんなこんなで、実はあんまし盛り上がらないまま迎えたのです、今年のオサコン。
しかーしっ。
そんなもん全部、ぶっ飛んだ。
春野寿美礼、健在。
わたしのミューズは健在です。
とっかかりのクラシックあたりは、ふつーにうまいきれいで、すーっとわたしの中を流れていったのだけど、バンドネオン入りましたー!あたりから、どんどん加速。
やっぱわたしが、いかにもクラシックなものが苦手なだけみたい。
春野寿美礼という、ファンタジー。
「異次元」を創る力。
オサ様はその歌声で、異次元を創る。
情報量の多すぎる声。
テクニック部分ももちろんあるけれど、細かく音を刻む以外の部分で、情報が氾濫する。
歌の中の情景、それと二重写しになる別のモノ。わたし自身のナニか。原風景、望み、いつか見た夢、ちりちり焦がす毒。
潤す、湧き出る、溢れる、滾る、迸る。
さまざまなものが、その歌声に渦巻く。
混濁して、汚れて、ぐちゃぐちゃになったパレット、水、それらがいつの間にか光を通し、どんどん透き通っていく。
ナニかに再構成されていく切なさと快感。
ああ、切ないんだ。
こんなに気持ちいいのにな。
「前山にて」は不思議な曲で。
前にも書いたけれど、CDで聴くとどーってことない曲。NHKで見たときも。
なんつーか、ぱっとしない曲だと思った。
ところが、オサ様の歌う「前山にて」をナマで聴くと、まったくチガウんだよ。
目の前に、情景がひろがるの。
浮遊感と疾走感。
トトロの背中に乗って夜を飛ぶメイとサツキは、こんな感覚だったのかもしれないと思う。
異世界へ行く。
よく知った……なつかしい、異世界。
なつかしくて愛しくて、こんなにこんなに胸が痛い、涙が出るほど欲しているのに、決してたどり着けないところが、目の前に広がる。
オサ様といえばぐだぐだのMC、だけど今回はそれも控えめ。千秋楽って時間が無秩序にのびたりするのに、それも大してなし。
次のお仕事の発表とかしてくれないかな、と期待していたんだけど、具体的なことはなにも語られなかった。
それでも、やわらかに笑うオサ様は、これからもコンサートをやっていきたいと言った。
うん。
のんびりでもいいよ、でもずっとずっと、歌い続けてね。
うたうことを、かみさまからしゅくめいづけられたひとだとおもうの。
ああ、ほんとにもお。
寿美礼サマの歌声にハマっちゃった日にゃあ、他の歌声がまるっと物足りなくなって困る。
あのひとほど、おもしろい人はいないもの。
歌声の情報量。その表現の無限大さ。
あーもー、オサ様大好きだ。
追いかけてきてほしくて、わざと出て行く子っているよね(笑)。@ジプシー男爵
2010年9月22日 タカラヅカ よくわからない役だ、パリ@まさおって。
領主の息子だからって、ジプシーたちのリーダーに収まってしまうシュテルク@きりやんが気に入らず、突っかかる。
勝負を挑み、負け……というか、相手の力量を認め、敗走。
追いかけてきたヴィオルカ@ちゃぴがひとりで勝手に喋っているのをガン無視、いや、無視するだけでなく、ひとりで歌い出す。
そこで歌?!(白目)
そのまま出てこない。
存在を忘れるくらい、出てこない(笑)。
出てきたと思ったら、いきなり、シュテルクLOVE。
いつそんなことに?!(白目)
そーやってシュテルクたちと一緒に戦争に行って。
帰ってきたときには、陽気でチャラい、バカップル属性男に。
アンタ誰?!(白目)
……ここまで、人格が一定していない主要キャラクタもめずらしい。
出番らしい出番が3つだけで、その3場面で全部別人って。
『ジプシー男爵』は谷正純作の、大変愉快な物語です(笑)。
いやいやいや、谷せんせーらしい、素敵なキャラクタだと思います、パリ。
谷せんせのライフワークである「英雄モノ」には、主人公の英雄に惚れて、彼のために生き、彼のために死ぬ男が必ず登場するのです。
大抵2番手がこの役を振られるよね。『アナジ』『エルドラード』『望郷は海を越えて』『野風の笛』etc. 死ななくても、絶対人生狂わされるの、主人公への愛ゆえに。
今回はコメディだから誰も死ななかったけれど、「シュテルクのために戦場へ行く」パリは、本来なら華々しく死んでると思いますよ(笑)。
とにかくパリに出番とか心情表現の場がないもので、彼の行動は唐突過ぎるんだが、谷せんせの脳内では「いつもの2番手男の役」ってことで自己完結しているんだと思う。敵でも味方でも、2番手男は主人公英雄に惚れて死ぬことになってんだから(笑)。
せめて、ジュパン@汝鳥サマたち相手に「ジプシー男爵だ」と啖呵を切り、ザッフィ@まりもと逃げるあたりで、花道でもいいからパリにスポットあてて、なにかひとこと言わせればいいのに。
素直に「惚れた」とは言わず、毒づきながらも惹かれている、ツンデレの鑑のよーな台詞を言わせるんですよ。「べ、へつにアンタなんかどうでもいいんだからね、ジプシーが馬鹿にされるのがイヤなだけなんだからっ☆」みたいな。
んで、徴兵場面でも、まず1回はツンしてみせる。「アンタのためぢゃない」と言ったあとで、シュテルクに見つめられ、盛大にデレて、「領主様だけを行かせていいのか」と大演説。
「アンタのことは、この俺が、認めたんだから」と、あくまでも自分のためだと強調しつつ、べた惚れなのが丸わかりの恥ずかしい人全開、周囲をなまあたたかい半目にさせる男、パリ!!
それでもがんばってツンツンしていたのが、戦争から帰るとデレしかない男に!(笑)
どんだけシュテルクに影響されたん、という。
ちょっといじるだけで、パリは一本筋通るんだけどなー。出番もそのままで。
人格が描かれていなくても、あちこちえらい展開になっていても、パリはおいしい役だと思う。
わかりやすい「二枚目」という記号で書かれているためだ。
もっとも、記号なだけではおいしさは生きない。
演じているまさおが、マジに美形で華々しいので、ただの記号が「おいしい役」になっているのだと思う。
ツンデレっつーのは、美形がやってなんぼです。ぶすのツンデレなんて、存在自体認められてませんから、この世の中。
最初の登場場面で、出てきたと思ったら柱の陰に隠れていつまでたっても出てこなかったり、ひとりで黄昏れて「友だちいない人」全開(笑)、相手を無視するにしてもそこで歌い出すってどんだけ変人、とアゴを落とさせたとしても。
まさおに合ってる、美しい、かっこいい。
でもって、そんだけアレな性格を見せていただけに。
戦場から帰ったあとの、チャラ男っぷりがツボっす。
ナニアレかわいい。
徴兵場面でヴィオルカと目で会話していたけれど、それにしても久々の再会でそこまでバカップルになるっつーのは、こいつら、よほど恥ずかしい内容の文通をしていたに違いない、と思う。
タカラヅカも真っ青な愛の言葉が行き交っていたんだろうな……文章ってのはある意味現実より盛り上がるからなー。
パリとヴィオルカが、ふたりしてちょこんと玉座に坐っているところがもお、かわいくてかわいくて。
ナニ、ふたりで「王様とお后様ごっこ」でもしてんの?
おとぎ話ですから。
彼らが一気にかわいく人格変わってるくらい、ぜんぜんOKっすよ。
悪い変化ではないもの。ハッピーなんだもの。
てことで、パリくんは好きですよ。
贔屓がまさおだったら、または、贔屓があの役やってたら、たのしくリピートしていたと思う(笑)。
領主の息子だからって、ジプシーたちのリーダーに収まってしまうシュテルク@きりやんが気に入らず、突っかかる。
勝負を挑み、負け……というか、相手の力量を認め、敗走。
追いかけてきたヴィオルカ@ちゃぴがひとりで勝手に喋っているのをガン無視、いや、無視するだけでなく、ひとりで歌い出す。
そこで歌?!(白目)
そのまま出てこない。
存在を忘れるくらい、出てこない(笑)。
出てきたと思ったら、いきなり、シュテルクLOVE。
いつそんなことに?!(白目)
そーやってシュテルクたちと一緒に戦争に行って。
帰ってきたときには、陽気でチャラい、バカップル属性男に。
アンタ誰?!(白目)
……ここまで、人格が一定していない主要キャラクタもめずらしい。
出番らしい出番が3つだけで、その3場面で全部別人って。
『ジプシー男爵』は谷正純作の、大変愉快な物語です(笑)。
いやいやいや、谷せんせーらしい、素敵なキャラクタだと思います、パリ。
谷せんせのライフワークである「英雄モノ」には、主人公の英雄に惚れて、彼のために生き、彼のために死ぬ男が必ず登場するのです。
大抵2番手がこの役を振られるよね。『アナジ』『エルドラード』『望郷は海を越えて』『野風の笛』etc. 死ななくても、絶対人生狂わされるの、主人公への愛ゆえに。
今回はコメディだから誰も死ななかったけれど、「シュテルクのために戦場へ行く」パリは、本来なら華々しく死んでると思いますよ(笑)。
とにかくパリに出番とか心情表現の場がないもので、彼の行動は唐突過ぎるんだが、谷せんせの脳内では「いつもの2番手男の役」ってことで自己完結しているんだと思う。敵でも味方でも、2番手男は主人公英雄に惚れて死ぬことになってんだから(笑)。
せめて、ジュパン@汝鳥サマたち相手に「ジプシー男爵だ」と啖呵を切り、ザッフィ@まりもと逃げるあたりで、花道でもいいからパリにスポットあてて、なにかひとこと言わせればいいのに。
素直に「惚れた」とは言わず、毒づきながらも惹かれている、ツンデレの鑑のよーな台詞を言わせるんですよ。「べ、へつにアンタなんかどうでもいいんだからね、ジプシーが馬鹿にされるのがイヤなだけなんだからっ☆」みたいな。
んで、徴兵場面でも、まず1回はツンしてみせる。「アンタのためぢゃない」と言ったあとで、シュテルクに見つめられ、盛大にデレて、「領主様だけを行かせていいのか」と大演説。
「アンタのことは、この俺が、認めたんだから」と、あくまでも自分のためだと強調しつつ、べた惚れなのが丸わかりの恥ずかしい人全開、周囲をなまあたたかい半目にさせる男、パリ!!
それでもがんばってツンツンしていたのが、戦争から帰るとデレしかない男に!(笑)
どんだけシュテルクに影響されたん、という。
ちょっといじるだけで、パリは一本筋通るんだけどなー。出番もそのままで。
人格が描かれていなくても、あちこちえらい展開になっていても、パリはおいしい役だと思う。
わかりやすい「二枚目」という記号で書かれているためだ。
もっとも、記号なだけではおいしさは生きない。
演じているまさおが、マジに美形で華々しいので、ただの記号が「おいしい役」になっているのだと思う。
ツンデレっつーのは、美形がやってなんぼです。ぶすのツンデレなんて、存在自体認められてませんから、この世の中。
最初の登場場面で、出てきたと思ったら柱の陰に隠れていつまでたっても出てこなかったり、ひとりで黄昏れて「友だちいない人」全開(笑)、相手を無視するにしてもそこで歌い出すってどんだけ変人、とアゴを落とさせたとしても。
まさおに合ってる、美しい、かっこいい。
でもって、そんだけアレな性格を見せていただけに。
戦場から帰ったあとの、チャラ男っぷりがツボっす。
ナニアレかわいい。
徴兵場面でヴィオルカと目で会話していたけれど、それにしても久々の再会でそこまでバカップルになるっつーのは、こいつら、よほど恥ずかしい内容の文通をしていたに違いない、と思う。
タカラヅカも真っ青な愛の言葉が行き交っていたんだろうな……文章ってのはある意味現実より盛り上がるからなー。
パリとヴィオルカが、ふたりしてちょこんと玉座に坐っているところがもお、かわいくてかわいくて。
ナニ、ふたりで「王様とお后様ごっこ」でもしてんの?
おとぎ話ですから。
彼らが一気にかわいく人格変わってるくらい、ぜんぜんOKっすよ。
悪い変化ではないもの。ハッピーなんだもの。
てことで、パリくんは好きですよ。
贔屓がまさおだったら、または、贔屓があの役やってたら、たのしくリピートしていたと思う(笑)。
かわいいけど。と、けど、のつく話。@ジプシー男爵
2010年9月21日 タカラヅカ とりあえず、ブタがかわいい。
『ジプシー男爵』はブタ飼いが支配する町の物語なので、舞台装置のあちこちがブタ尽くし。
建物の窓やドア、椅子などの小物、それらがみんなブタ。
かーわーいーいー。
そして、ジュパン@汝鳥さんがいつも抱いている、ブタのぬいぐるみ。
着飾った汝鳥さんが、着飾ったブタを抱いている、それだけでかわいくてしょーがない。
が、
ブタの鳴き声はいらん。
ナニか思いつくときに、ブタの鳴き声とびっくりマークが出るんだっけか。マンガ的手法だが、舞台向きじゃない。
笑わせたいんだろうけど、笑うどころかドン引きした(笑)。
演出意図がわからない……という点では、そのジュパンの3人の娘たちも判断を迷った。
悪人のジュパンはシュテルク@きりやんと自分の娘を結婚させて、身の安泰を謀ろうとする。3人の娘たちはもったいつけてなかなか顔を見せない。顔もわからないまま求婚できないと言うシュテルクは、ジュパンの顔を見て「娘の器量に期待できない」と肩を落とす。
この展開で、3人の娘たちは美人設定ではないだろう。ジュパンが美人美人と持ち上げる娘たちだが、この父に似ているならきっと不細工なんだろう。と、物語の流れ的に感じるのだが。
ベールを取った娘たちは……。
ええっと。
どっち?
美人設定なのか、そうでないのか、マジでわからなかった。
はっとするような美女では、ごめん、まったくない。スタイル的にも微妙。でも、ひと目でわかる不細工でもない。トウがたっている、ということなのか?
末っ子のアルゼナ@りっちーが美少女定なのは、オトカー@みりおが惚れていることから察せられるけれど、姉ふたりが謎。
見合い写真を押しつけられた青年と仲間たちが、写真を見る前に「どんな娘だ」と盛り上がってサカナにぎゃあぎゃあ騒いで、さんざん語ったあとで決心して写真を開いたら……「ふつー?」「うん、ふつー」「ふつーだ」と、一気に「はい、解散!」になったような雰囲気。
盛り上がりが一気に引くというか、「ふつー」以外にコメントが出せず、興味がなくなるというか。
『スカーレット・ピンパーネル』の恋人ちゃんたちと同じ展開……。見た目の説得力、って、フィクションには必要だと思う、としみじみ。
アルゼナは「設定からして、美少女なんだろうな」ということは、理解できた。
ただ、わたしがこの物語の流れから想像するタイプの美少女では、ごめん、なかったよ、りっちー。
なまじそれまでに、少女マンガから抜け出たような美少年オトカーが、恋歌を歌っているわけですよ。この美少年が恋い焦がれる身分違いのお嬢様って、どんだけの美少女だろう、かわいいんだろうと期待しているわけですよ。
そんだけ持ち上げたあとで登場したもんだから。
たしかに顔立ちは整っているんだけど、落ち着いているというか地味というか、アルゼナというキャラクタに相応しいはじけた明るさや華は感じられない容姿だった。
『スカピン』新公で泣かせてくれた歌姫りっちー、準ヒロインとして活躍してくれるのは心からうれしい。うれしいが、……この持ち味ってば……。
歌と声は素晴らしいんだが。……ヅカの「ヒロイン」という才能は、難しいんだなあと思う。
んで、もうひとり、チガウ意味で首をかしげた女の子。
ヴィオルカ@愛希れいかくん。ええっと、愛称はちゃぴ、本名からきてるのかな、愛称をおぼえよー、ちゃぴくんね。
文化祭でバレリーナとしてメインどころでばしばし踊っていた性別分化前の彼、芝居では台詞もろくにない役だったし、歌もいまいちだったし、月組配属直後から黒燕尾の末席に配置されていたり、ダンスの人認識だったんだが。
『スカピン』でいきなりトップとピンで絡む芝居もありソロもある王太子役が来たりして、ダンス以外は苦手だと思っていただけにその抜擢にびっくりしたもんだが。
何故一気に、娘役3番手……(笑)。
音楽学校入学時は娘役だったわけだし(おさげ姿・笑)、小柄だし声もオンナノコのまんま変声期迎えてないし、芸名も女性的だし、本人も劇団も将来的に転向を考えているのかもしれない。
しかし現時点では男役なので、無理に娘役として抜擢しなくても……な気がした。
男役が演じる必要のある娘役、というほどのこともなかったしなあ。
彼が転向を前提にしているのでなければ、かわいい娘役不足の月組で、貴重な「美少女役」を男の子にやらせてしまうのはもったいないっす。きっとかわいい子はいるんだろうに、場を与えてもらえないから、わたしみたいな一見さんの目にはとまらない、という……。
だがしかし、ヴィオルカ@ちゃぴはかわいかった。
男役としては線が細すぎるし、声も芝居も相当アレなんだが(『スカピン』新公)、等身大の女の子の役なら問題なし。
なんつっても、あの顔の小ささはいいわ、パリ@まさおと並んでも違和感ないってすごいわ。
そうだよな、本来新人男役を抜擢するには最適なんだよな、芝居で娘役をやらせるのって。
前回の王太子役と併せて、一気に知名度あがったろうし。
されど、こーやって芝居で爆上げしていても、新公では役はつかず、ショーでも学年相応の位置。群舞のいちばん後ろの端っこで、ふつーに男役として踊っているのみ。
男役として使う気はナイってことなのかなあ。
るいるいとかは、ショーでもえんえん娘役やらせて、階段降りまで娘役のままで、外堀埋めて転向させてたなあ。
ちゃぴはどうなるんだろう?
わたしとしては、せっかく男役を目指しているんだから、男役でがんばってほしいっす。
彼が娘役だったら、文化祭であんなに注目して大騒ぎしていない(笑)。
ヒロインが姐さん系のまりもちゃん(「GRAPH」の表紙、大好きだ!)で、娘2が地味大人系のりっちー、娘3が男の娘(笑)、って、月組の娘役事情はえらいことになってるなあ、と思う。
『ジプシー男爵』はブタ飼いが支配する町の物語なので、舞台装置のあちこちがブタ尽くし。
建物の窓やドア、椅子などの小物、それらがみんなブタ。
かーわーいーいー。
そして、ジュパン@汝鳥さんがいつも抱いている、ブタのぬいぐるみ。
着飾った汝鳥さんが、着飾ったブタを抱いている、それだけでかわいくてしょーがない。
が、
ブタの鳴き声はいらん。
ナニか思いつくときに、ブタの鳴き声とびっくりマークが出るんだっけか。マンガ的手法だが、舞台向きじゃない。
笑わせたいんだろうけど、笑うどころかドン引きした(笑)。
演出意図がわからない……という点では、そのジュパンの3人の娘たちも判断を迷った。
悪人のジュパンはシュテルク@きりやんと自分の娘を結婚させて、身の安泰を謀ろうとする。3人の娘たちはもったいつけてなかなか顔を見せない。顔もわからないまま求婚できないと言うシュテルクは、ジュパンの顔を見て「娘の器量に期待できない」と肩を落とす。
この展開で、3人の娘たちは美人設定ではないだろう。ジュパンが美人美人と持ち上げる娘たちだが、この父に似ているならきっと不細工なんだろう。と、物語の流れ的に感じるのだが。
ベールを取った娘たちは……。
ええっと。
どっち?
美人設定なのか、そうでないのか、マジでわからなかった。
はっとするような美女では、ごめん、まったくない。スタイル的にも微妙。でも、ひと目でわかる不細工でもない。トウがたっている、ということなのか?
末っ子のアルゼナ@りっちーが美少女定なのは、オトカー@みりおが惚れていることから察せられるけれど、姉ふたりが謎。
見合い写真を押しつけられた青年と仲間たちが、写真を見る前に「どんな娘だ」と盛り上がってサカナにぎゃあぎゃあ騒いで、さんざん語ったあとで決心して写真を開いたら……「ふつー?」「うん、ふつー」「ふつーだ」と、一気に「はい、解散!」になったような雰囲気。
盛り上がりが一気に引くというか、「ふつー」以外にコメントが出せず、興味がなくなるというか。
『スカーレット・ピンパーネル』の恋人ちゃんたちと同じ展開……。見た目の説得力、って、フィクションには必要だと思う、としみじみ。
アルゼナは「設定からして、美少女なんだろうな」ということは、理解できた。
ただ、わたしがこの物語の流れから想像するタイプの美少女では、ごめん、なかったよ、りっちー。
なまじそれまでに、少女マンガから抜け出たような美少年オトカーが、恋歌を歌っているわけですよ。この美少年が恋い焦がれる身分違いのお嬢様って、どんだけの美少女だろう、かわいいんだろうと期待しているわけですよ。
そんだけ持ち上げたあとで登場したもんだから。
たしかに顔立ちは整っているんだけど、落ち着いているというか地味というか、アルゼナというキャラクタに相応しいはじけた明るさや華は感じられない容姿だった。
『スカピン』新公で泣かせてくれた歌姫りっちー、準ヒロインとして活躍してくれるのは心からうれしい。うれしいが、……この持ち味ってば……。
歌と声は素晴らしいんだが。……ヅカの「ヒロイン」という才能は、難しいんだなあと思う。
んで、もうひとり、チガウ意味で首をかしげた女の子。
ヴィオルカ@愛希れいかくん。ええっと、愛称はちゃぴ、本名からきてるのかな、愛称をおぼえよー、ちゃぴくんね。
文化祭でバレリーナとしてメインどころでばしばし踊っていた性別分化前の彼、芝居では台詞もろくにない役だったし、歌もいまいちだったし、月組配属直後から黒燕尾の末席に配置されていたり、ダンスの人認識だったんだが。
『スカピン』でいきなりトップとピンで絡む芝居もありソロもある王太子役が来たりして、ダンス以外は苦手だと思っていただけにその抜擢にびっくりしたもんだが。
何故一気に、娘役3番手……(笑)。
音楽学校入学時は娘役だったわけだし(おさげ姿・笑)、小柄だし声もオンナノコのまんま変声期迎えてないし、芸名も女性的だし、本人も劇団も将来的に転向を考えているのかもしれない。
しかし現時点では男役なので、無理に娘役として抜擢しなくても……な気がした。
男役が演じる必要のある娘役、というほどのこともなかったしなあ。
彼が転向を前提にしているのでなければ、かわいい娘役不足の月組で、貴重な「美少女役」を男の子にやらせてしまうのはもったいないっす。きっとかわいい子はいるんだろうに、場を与えてもらえないから、わたしみたいな一見さんの目にはとまらない、という……。
だがしかし、ヴィオルカ@ちゃぴはかわいかった。
男役としては線が細すぎるし、声も芝居も相当アレなんだが(『スカピン』新公)、等身大の女の子の役なら問題なし。
なんつっても、あの顔の小ささはいいわ、パリ@まさおと並んでも違和感ないってすごいわ。
そうだよな、本来新人男役を抜擢するには最適なんだよな、芝居で娘役をやらせるのって。
前回の王太子役と併せて、一気に知名度あがったろうし。
されど、こーやって芝居で爆上げしていても、新公では役はつかず、ショーでも学年相応の位置。群舞のいちばん後ろの端っこで、ふつーに男役として踊っているのみ。
男役として使う気はナイってことなのかなあ。
るいるいとかは、ショーでもえんえん娘役やらせて、階段降りまで娘役のままで、外堀埋めて転向させてたなあ。
ちゃぴはどうなるんだろう?
わたしとしては、せっかく男役を目指しているんだから、男役でがんばってほしいっす。
彼が娘役だったら、文化祭であんなに注目して大騒ぎしていない(笑)。
ヒロインが姐さん系のまりもちゃん(「GRAPH」の表紙、大好きだ!)で、娘2が地味大人系のりっちー、娘3が男の娘(笑)、って、月組の娘役事情はえらいことになってるなあ、と思う。
会いたい、悪いヤツ(笑)。@ジプシー男爵
2010年9月20日 タカラヅカ 『ジプシー男爵』は、主人公のシュテルク@きりやんをどう捉えて観るか、で没入感が大きく変わるよなと。
きりやんは陽性のキャラクタで、骨太で力強い。だから、彼にヒーローをやらせたくなる演出家の気持ちはわかる。
が。
きりやさんねえ。ヒーローやると、実はあちこち黒くなるんだよねえ、あの人(笑)。
ツッコミどころ満載で力業で進むこのおとぎ話。
主人公シュテルクを、おとぎ話のヒーローだと思って観ていると、違和感が大きくなる。物語に置き去りされる。
そーじゃない。シュテルクはヒーローでも陽性のキャラでもない。
アレは、黒い人だから。毒のある人だから(笑)。
コメディっぽく誤魔化してはいるけど。
シュテルクってひどいわー。黒いわー。素敵だわー。
台詞とか展開とかいう表面的な問題ではなく、シュテルク個人から、匂い立つ毒がある。
ああ、だからこそ、霧矢大夢という役者は魅力的なのだと思う。表面にあるものと、醸し出すモノのアンバランスさ、深さがあるから。
てことで、シュテルク悪いヤツ!と思って見れば、この物語はなかなか痛快だ。
マリア・テレジア@あーちゃんの前でも傍若無人にふるまったりするが、それは天真爛漫とか育ちが悪いとか信念があるとか、そんなことではなく、彼が「黒い男」だからなのよ。
いろんな計算があって、そう振る舞ってるの。
彼は基本人の話は聞かないし、自分の思った通りにしか行動しない。それも器が大きいからではなく、「黒い男」だからなのよ。
ぜんぜん、善人じゃないのよ。
ただ、彼の価値観は通俗的なモノではないので、ほんとうに身分やお金には興味ないのだと思う。貴族様として宮廷でぶいぶい言わせたいわけでもなく、財宝を手に遊び暮らしたいわけでもない。
差別意識もないから、ジプシーを見下さないし、女王様にもへつらわない。
彼は、「自分が心地よく生きる」ということにのみ興味を持って、生きている。
同じ黒い男でも、たとえば星組のれおんくんなんかは、「王者ゆえの傲慢さ」を持ったキャラだと思う。獅子だから、ウサギの気持ちなんかわかりませんっていうか。シマウマなんか食べちゃいますよとか。
きりやんには、そういう「王者」系の黒さは感じない。
きりやんは道の真ん中を行くブルドーザーやローラーカーではなく、もっとトリッキーな動きをするモノ、だな。
明るく強いんだけど、他者を圧倒するのではなく、浸透する感じというか。抑えつける、ような直接的な行動には出ていないのに、彼をふりほどくことはできないっていうか。
狡賢いのではない。彼の魂の強さが、弱者を取り込んでしまうんだ。
しかも彼には、天性の愛嬌がある。だから、取り込まれたモノたちも、支配されたとか食われたとかは思わず、気づかず、彼のために道を譲る。
シュテルクってのは、そーゆー人なんだと思う。
谷せんせの描くテンプレ英雄キャラに、きりやんの持ち味が絶妙ブレンド(笑)。
天性の華。存在感。説得力。
シュテルクが突然ザッフィ@まりもちゃんと「結婚する」と言い出したとこなんか、ソレが実に現れているよなー。
まだふたりっきりでなにかしら語り合ったこともない、歌聴いたぐらいの関係の娘つかまえて、ナニ勝手に宣言してんだ!だけど、なんか納得。
きりやんが……いやいや、シュテルクが言うなら、そうだろうよ、と。アリだろうよと。
でもって、ジプシーのツンデレ美青年パリ@まさお。
彼なんかもまさに、シュテルクの犠牲者……ゲフンゲフン、もとい、心酔者。ザッフィがそうであるように、簡単にシュテルクにコマされちゃった人。
クールキャラだったのに、デレたあとは人格崩壊、別人になっちゃってます(笑)。
そうやってシュテルクは、人生を思い通りにしていく。
明るさと強さと、黒さを持って。
いいなあ、シュテルク。
相手役のザッフィ@まりもちゃんは、いろんな意味でシュテルク@きりやんにお似合い。
彼女の持つ骨太な野性味が、自然の嗅覚、獣の本能でシュテルクを選ぶのが、わかるの。納得できるの。
彼女なら、そうだろう、と。
だから最後の場面で、華美なドレスを捨て、ジプシー娘としてシュテルクについていくことに、無理がない。
彼女なら、そうだろう、と。
ワイズな獣、っていいなあ。
こちらも本能部分でわくわくする。
でもってザッフィはきれいだね。宮廷ドレスより、ジプシーの情熱的な衣装が似合う。
なんつっても、あの肩。あの脚。
そうか、マルグリット@『スカピン』じゃあ、肩は出せても脚を出せないもんなー。あの脚はいいわー、眼福だわー(笑)。
きりやんとまりものカップルは良いし、『ジプシー男爵』のはじまり方は好き。
暗い、広い舞台にふたりの男女、そしてふたりをつなぐ一条の光。そこからはじまるデュエットダンス。 ああ、美しい。
と、しみじみ思った。
思った……けど。
あのー、このダンス、いつまでやんの? とは思った……。
オープニングに、ストーリーとは無関係のショーを長々付けるのは植爺・谷コンビのお約束、伝統芸。オープニングをストーリーに絡めれば、もっと話が破綻せずにすむのに、とか、時間短縮してストーリー破綻の補足に当てろよとか、不遇なキャストの救済に使えよとか、いろいろあるけれど。
『JAZZYな妖精たち』のオープニングも長かった、えんえんえんえん長かった。『パリの空よりも高く』のオープニングも長かった。えんえんえんえん長かった。
しかし。
スター総動員だったじゃないか、ストーリーと無関係でも、別物のショーでしかなくても、とりあえず、みんな出ていた。
つまんなくても、贔屓が出ていればリピートできる・するのがヅカファン。どんだけ長い場面でも、贔屓が出ていればなんとでもなる。
が、誰も出てないって……。
きりやんとまりもちゃん以外のファンには、長すぎないか、コレ……?
美しい、素晴らしいダンスだとは思うが、1回2回ならそれでいいが、10回20回前提の人たちには、長すぎると思う……。
ショーならともかく、芝居だからなー。ストーリー展開として必要だというならともかく(主人公とヒロインの愛のダンスは必須ですから! それはふたりっきりである程度の長さ踊ってくれても文句なし)、無関係でコレってのは、演出家KYだなと。
トップコンビの退団公演みたいな作りの最初と最後だよな。
きりやんは陽性のキャラクタで、骨太で力強い。だから、彼にヒーローをやらせたくなる演出家の気持ちはわかる。
が。
きりやさんねえ。ヒーローやると、実はあちこち黒くなるんだよねえ、あの人(笑)。
ツッコミどころ満載で力業で進むこのおとぎ話。
主人公シュテルクを、おとぎ話のヒーローだと思って観ていると、違和感が大きくなる。物語に置き去りされる。
そーじゃない。シュテルクはヒーローでも陽性のキャラでもない。
アレは、黒い人だから。毒のある人だから(笑)。
コメディっぽく誤魔化してはいるけど。
シュテルクってひどいわー。黒いわー。素敵だわー。
台詞とか展開とかいう表面的な問題ではなく、シュテルク個人から、匂い立つ毒がある。
ああ、だからこそ、霧矢大夢という役者は魅力的なのだと思う。表面にあるものと、醸し出すモノのアンバランスさ、深さがあるから。
てことで、シュテルク悪いヤツ!と思って見れば、この物語はなかなか痛快だ。
マリア・テレジア@あーちゃんの前でも傍若無人にふるまったりするが、それは天真爛漫とか育ちが悪いとか信念があるとか、そんなことではなく、彼が「黒い男」だからなのよ。
いろんな計算があって、そう振る舞ってるの。
彼は基本人の話は聞かないし、自分の思った通りにしか行動しない。それも器が大きいからではなく、「黒い男」だからなのよ。
ぜんぜん、善人じゃないのよ。
ただ、彼の価値観は通俗的なモノではないので、ほんとうに身分やお金には興味ないのだと思う。貴族様として宮廷でぶいぶい言わせたいわけでもなく、財宝を手に遊び暮らしたいわけでもない。
差別意識もないから、ジプシーを見下さないし、女王様にもへつらわない。
彼は、「自分が心地よく生きる」ということにのみ興味を持って、生きている。
同じ黒い男でも、たとえば星組のれおんくんなんかは、「王者ゆえの傲慢さ」を持ったキャラだと思う。獅子だから、ウサギの気持ちなんかわかりませんっていうか。シマウマなんか食べちゃいますよとか。
きりやんには、そういう「王者」系の黒さは感じない。
きりやんは道の真ん中を行くブルドーザーやローラーカーではなく、もっとトリッキーな動きをするモノ、だな。
明るく強いんだけど、他者を圧倒するのではなく、浸透する感じというか。抑えつける、ような直接的な行動には出ていないのに、彼をふりほどくことはできないっていうか。
狡賢いのではない。彼の魂の強さが、弱者を取り込んでしまうんだ。
しかも彼には、天性の愛嬌がある。だから、取り込まれたモノたちも、支配されたとか食われたとかは思わず、気づかず、彼のために道を譲る。
シュテルクってのは、そーゆー人なんだと思う。
谷せんせの描くテンプレ英雄キャラに、きりやんの持ち味が絶妙ブレンド(笑)。
天性の華。存在感。説得力。
シュテルクが突然ザッフィ@まりもちゃんと「結婚する」と言い出したとこなんか、ソレが実に現れているよなー。
まだふたりっきりでなにかしら語り合ったこともない、歌聴いたぐらいの関係の娘つかまえて、ナニ勝手に宣言してんだ!だけど、なんか納得。
きりやんが……いやいや、シュテルクが言うなら、そうだろうよ、と。アリだろうよと。
でもって、ジプシーのツンデレ美青年パリ@まさお。
彼なんかもまさに、シュテルクの犠牲者……ゲフンゲフン、もとい、心酔者。ザッフィがそうであるように、簡単にシュテルクにコマされちゃった人。
クールキャラだったのに、デレたあとは人格崩壊、別人になっちゃってます(笑)。
そうやってシュテルクは、人生を思い通りにしていく。
明るさと強さと、黒さを持って。
いいなあ、シュテルク。
相手役のザッフィ@まりもちゃんは、いろんな意味でシュテルク@きりやんにお似合い。
彼女の持つ骨太な野性味が、自然の嗅覚、獣の本能でシュテルクを選ぶのが、わかるの。納得できるの。
彼女なら、そうだろう、と。
だから最後の場面で、華美なドレスを捨て、ジプシー娘としてシュテルクについていくことに、無理がない。
彼女なら、そうだろう、と。
ワイズな獣、っていいなあ。
こちらも本能部分でわくわくする。
でもってザッフィはきれいだね。宮廷ドレスより、ジプシーの情熱的な衣装が似合う。
なんつっても、あの肩。あの脚。
そうか、マルグリット@『スカピン』じゃあ、肩は出せても脚を出せないもんなー。あの脚はいいわー、眼福だわー(笑)。
きりやんとまりものカップルは良いし、『ジプシー男爵』のはじまり方は好き。
暗い、広い舞台にふたりの男女、そしてふたりをつなぐ一条の光。そこからはじまるデュエットダンス。 ああ、美しい。
と、しみじみ思った。
思った……けど。
あのー、このダンス、いつまでやんの? とは思った……。
オープニングに、ストーリーとは無関係のショーを長々付けるのは植爺・谷コンビのお約束、伝統芸。オープニングをストーリーに絡めれば、もっと話が破綻せずにすむのに、とか、時間短縮してストーリー破綻の補足に当てろよとか、不遇なキャストの救済に使えよとか、いろいろあるけれど。
『JAZZYな妖精たち』のオープニングも長かった、えんえんえんえん長かった。『パリの空よりも高く』のオープニングも長かった。えんえんえんえん長かった。
しかし。
スター総動員だったじゃないか、ストーリーと無関係でも、別物のショーでしかなくても、とりあえず、みんな出ていた。
つまんなくても、贔屓が出ていればリピートできる・するのがヅカファン。どんだけ長い場面でも、贔屓が出ていればなんとでもなる。
が、誰も出てないって……。
きりやんとまりもちゃん以外のファンには、長すぎないか、コレ……?
美しい、素晴らしいダンスだとは思うが、1回2回ならそれでいいが、10回20回前提の人たちには、長すぎると思う……。
ショーならともかく、芝居だからなー。ストーリー展開として必要だというならともかく(主人公とヒロインの愛のダンスは必須ですから! それはふたりっきりである程度の長さ踊ってくれても文句なし)、無関係でコレってのは、演出家KYだなと。
トップコンビの退団公演みたいな作りの最初と最後だよな。
ふつーの通常公演。@ジプシー男爵
2010年9月19日 タカラヅカ 1ヶ月公演って、ほんとにあわただしい。
8月最終週~9月アタマの1週間は、花楽、らんとむコン初日、月初日、宙全ツ初日と目白押しだった。1週間は7日間しかないのに、そのうち4日が楽・初日などの特別な日って。そしてその翌週は雪東宝楽。わたしはここに検査だのレッスンだの一気に重なって、さすがに身動きが取れなかった。
どれかあきらめなきゃ、カラダも時間も追いつかない……てときに、消去法で選んだのが、月組公演だ。2日しかない全ツや、チケ難で四の五の言ってられない取れた日に行かなきゃ!のらんとむコンを優先するしかない。月組公演は「この日を逃したらもう二度と観られない」ものではなく、通常公演で来月までやっているんだもの。
加えて、わたしのアタマも相当キャパ超えで、まっつまっつと水しぇんでいっぱいいっぱい、正直他を考える余裕がなかった。東宝で水しぇん見送ったあとは、しばらくヅカ観る気にならなかったし。
てなことをしていたら、もう中日、折り返しに来てるではないですか! 月組見逃しちゃう!! 1ヶ月公演ってこわい!
つーことで、重い腰を気合いで上げて観劇、『ジプシー男爵』。
予備知識ナシ、教養もナシ。ヨハン・シュトラウスとゆー名前は知っていても、原作オペレッタなんてカケラも知らないし、劇中曲も有名なのかもしれんが、まーーったくわかってないっす。
えーと、月組、3年ぶりの、ふつーの通常公演?
ふつーの通常……日本語としてどうかと思うが、「トップコンビがいて、スターたちが自分の役を演じている、退団公演以外」の、公演。
なんと2007年8月の『マジシャンの憂鬱』『MAHOROBA』までさかのぼるんだよ、こんなふつーの公演が。
そっから先の「男役トップ退団公演」以外はほぼ全部役替わり公演だったんだよな。唯一チガウのが、『夢の浮橋』『Apasionado!!』だけ。でもこれも、娘役トップ不在の最初の公演という、イレギュラー。
3年間で、役替わりがなかったのが、『夢の浮橋』とあさこちゃん退団の『ラストプレイ』の2作だけって、どんだけ……。
そして、そのすべての役替わりに関わっているみりおくんは、どんだけ劇団期待の星か、わかろうってもんですな。
さて、『ジプシー男爵』。
谷せんせのおとぎ話系コメディ。ファンタジーというか、「野暮なツッコミは勘弁」てな、スピリッツ優先で細かいことは気にするなというスタンスの物語。
トルコ総督の隠し財宝があるという町テメシュバールでは、豚飼いジュパン@汝鳥サマが使用人たちを使って財宝探しに明け暮れている。
そこへ、町の正当な領主シュテルク・バリンカイ@きりやんがやってきた。濡れ衣で亡命させられていた前領主の息子、だから正当な現在の領主。ジュパンは町の王様気取りの我が立場を守るため、シュテルクの取り込みにかかる。シュテルクと自分の娘を結婚させようというんだ。
ジュパンの娘のひとり、アルゼナ@りっちーは、オトカー@みりおという恋人がいるため、難癖を付けてシュテルクとの結婚を承諾しない。いやその、シュテルクも別に彼女と結婚したがっているわけではないんだが。
当のシュテルクは、ジプシー娘ザッフィ@まりもに一目惚れ。歌声がどうとか言っていたけど、第一印象から決めてました!系でしょアレは。ふつーはジプシーなんか相手にしないもんだけど、シュテルクの父もジプシー擁護派、ジプシー男爵と呼ばれていた。血は争えない……というか、運命でしょこの恋は。
てことで、シュテルクとザッフィが結ばれたことにより、財宝がせり上がってくる!! どんな仕組みなんだ、隠し財宝。すげーや愛の力。
愛の力はすごいんだけど、現実は身分違いの恋であり、ジプシーとの結婚は認められない。ここでさらに、ザッフィは実はトルコ総督の娘だとか出生の秘密入りましたー!な展開にぽかーん。ジプシーでもダメ、お姫様でもダメ、でどっちにしろダメならここでばばーんと言い放つ必要ないやん、なんの解決にもならない「出生の秘密、実はお姫様でした!」ネタにぽかーん。ヴィットリオ@『落陽のパレルモ』でも、マルキーズ@『君を愛してる』でも、それによってどんでん返しになったのに……なんのための暴露。
どーしよーもねーな状態から、どう話を展開をするのかと思ったら、それは置いておいて入りましたー!! ええ、棚上げ? 解決せずに、置いておくの??
現状の問題そのままに、別の戦争にみんなで行くことになりました。すげえな。
そして戦争に勝利、武勲あげたシュテルクは行け行けGO!GO! すべては彼の思うがままの展開に。まあ、おとぎ話だし、いっか。な物語。
あ、パリ@まさおがあらすじに登場していない……。
何年も役替わりばかり観てきたせいか、カラダがすっかり役替わりデフォルトになってしまったのか、オトカーとパリ、役替わりで観てみたいわあ、とか思っちゃいました。パリ役のみりおくん、かっこいいだろうなあ、と。オトカー役のまさおは別に見たくないけど(笑)。
いやいや、役替わりはもうノーサンキュー、ノーモア役替わり。月組に落ち着きを、まさみり……特に、みりおくんに彼だけの役を。
原作があるとはいえ、海外ミュージカルなどをまるっと移植したわけではないので、アテ書きっていいなと思える作品でした。それぞれの役が、キャストに合っている。や、なまじ合っているだけに、目新しさや発見はなかったりするんだけども。
ブタのぬいぐるみを抱いた汝鳥サマとか、どこの『THE SECOND LIFE』だって絵面だし、うさんくさい使用人のマギーも既視感。
スタイル良しのもりえは軍服、みりおはヘタレかわいこちゃん、まさおは不良少年、てのもひねりはないが、安全牌の配役。
そしてきりやさんは、絶対ヒーロー(笑)。
少しはひねれよ、目新しさがない、安全牌過ぎる、今の月組主要キャストをテンプレ化したらこうなるキャラ立ての見本的……と、いろいろ言えるけれど、それもまた良し。キャラクタ無視のお仕着せ配役・作品よりはいいやね。
つーことで、まあぼつぼつ感想を。
8月最終週~9月アタマの1週間は、花楽、らんとむコン初日、月初日、宙全ツ初日と目白押しだった。1週間は7日間しかないのに、そのうち4日が楽・初日などの特別な日って。そしてその翌週は雪東宝楽。わたしはここに検査だのレッスンだの一気に重なって、さすがに身動きが取れなかった。
どれかあきらめなきゃ、カラダも時間も追いつかない……てときに、消去法で選んだのが、月組公演だ。2日しかない全ツや、チケ難で四の五の言ってられない取れた日に行かなきゃ!のらんとむコンを優先するしかない。月組公演は「この日を逃したらもう二度と観られない」ものではなく、通常公演で来月までやっているんだもの。
加えて、わたしのアタマも相当キャパ超えで、まっつまっつと水しぇんでいっぱいいっぱい、正直他を考える余裕がなかった。東宝で水しぇん見送ったあとは、しばらくヅカ観る気にならなかったし。
てなことをしていたら、もう中日、折り返しに来てるではないですか! 月組見逃しちゃう!! 1ヶ月公演ってこわい!
つーことで、重い腰を気合いで上げて観劇、『ジプシー男爵』。
予備知識ナシ、教養もナシ。ヨハン・シュトラウスとゆー名前は知っていても、原作オペレッタなんてカケラも知らないし、劇中曲も有名なのかもしれんが、まーーったくわかってないっす。
えーと、月組、3年ぶりの、ふつーの通常公演?
ふつーの通常……日本語としてどうかと思うが、「トップコンビがいて、スターたちが自分の役を演じている、退団公演以外」の、公演。
なんと2007年8月の『マジシャンの憂鬱』『MAHOROBA』までさかのぼるんだよ、こんなふつーの公演が。
そっから先の「男役トップ退団公演」以外はほぼ全部役替わり公演だったんだよな。唯一チガウのが、『夢の浮橋』『Apasionado!!』だけ。でもこれも、娘役トップ不在の最初の公演という、イレギュラー。
3年間で、役替わりがなかったのが、『夢の浮橋』とあさこちゃん退団の『ラストプレイ』の2作だけって、どんだけ……。
そして、そのすべての役替わりに関わっているみりおくんは、どんだけ劇団期待の星か、わかろうってもんですな。
さて、『ジプシー男爵』。
谷せんせのおとぎ話系コメディ。ファンタジーというか、「野暮なツッコミは勘弁」てな、スピリッツ優先で細かいことは気にするなというスタンスの物語。
トルコ総督の隠し財宝があるという町テメシュバールでは、豚飼いジュパン@汝鳥サマが使用人たちを使って財宝探しに明け暮れている。
そこへ、町の正当な領主シュテルク・バリンカイ@きりやんがやってきた。濡れ衣で亡命させられていた前領主の息子、だから正当な現在の領主。ジュパンは町の王様気取りの我が立場を守るため、シュテルクの取り込みにかかる。シュテルクと自分の娘を結婚させようというんだ。
ジュパンの娘のひとり、アルゼナ@りっちーは、オトカー@みりおという恋人がいるため、難癖を付けてシュテルクとの結婚を承諾しない。いやその、シュテルクも別に彼女と結婚したがっているわけではないんだが。
当のシュテルクは、ジプシー娘ザッフィ@まりもに一目惚れ。歌声がどうとか言っていたけど、第一印象から決めてました!系でしょアレは。ふつーはジプシーなんか相手にしないもんだけど、シュテルクの父もジプシー擁護派、ジプシー男爵と呼ばれていた。血は争えない……というか、運命でしょこの恋は。
てことで、シュテルクとザッフィが結ばれたことにより、財宝がせり上がってくる!! どんな仕組みなんだ、隠し財宝。すげーや愛の力。
愛の力はすごいんだけど、現実は身分違いの恋であり、ジプシーとの結婚は認められない。ここでさらに、ザッフィは実はトルコ総督の娘だとか出生の秘密入りましたー!な展開にぽかーん。ジプシーでもダメ、お姫様でもダメ、でどっちにしろダメならここでばばーんと言い放つ必要ないやん、なんの解決にもならない「出生の秘密、実はお姫様でした!」ネタにぽかーん。ヴィットリオ@『落陽のパレルモ』でも、マルキーズ@『君を愛してる』でも、それによってどんでん返しになったのに……なんのための暴露。
どーしよーもねーな状態から、どう話を展開をするのかと思ったら、それは置いておいて入りましたー!! ええ、棚上げ? 解決せずに、置いておくの??
現状の問題そのままに、別の戦争にみんなで行くことになりました。すげえな。
そして戦争に勝利、武勲あげたシュテルクは行け行けGO!GO! すべては彼の思うがままの展開に。まあ、おとぎ話だし、いっか。な物語。
あ、パリ@まさおがあらすじに登場していない……。
何年も役替わりばかり観てきたせいか、カラダがすっかり役替わりデフォルトになってしまったのか、オトカーとパリ、役替わりで観てみたいわあ、とか思っちゃいました。パリ役のみりおくん、かっこいいだろうなあ、と。オトカー役のまさおは別に見たくないけど(笑)。
いやいや、役替わりはもうノーサンキュー、ノーモア役替わり。月組に落ち着きを、まさみり……特に、みりおくんに彼だけの役を。
原作があるとはいえ、海外ミュージカルなどをまるっと移植したわけではないので、アテ書きっていいなと思える作品でした。それぞれの役が、キャストに合っている。や、なまじ合っているだけに、目新しさや発見はなかったりするんだけども。
ブタのぬいぐるみを抱いた汝鳥サマとか、どこの『THE SECOND LIFE』だって絵面だし、うさんくさい使用人のマギーも既視感。
スタイル良しのもりえは軍服、みりおはヘタレかわいこちゃん、まさおは不良少年、てのもひねりはないが、安全牌の配役。
そしてきりやさんは、絶対ヒーロー(笑)。
少しはひねれよ、目新しさがない、安全牌過ぎる、今の月組主要キャストをテンプレ化したらこうなるキャラ立ての見本的……と、いろいろ言えるけれど、それもまた良し。キャラクタ無視のお仕着せ配役・作品よりはいいやね。
つーことで、まあぼつぼつ感想を。
ツッコミとタノシミ・その5。@麗しのサブリナ
2010年9月18日 タカラヅカ『麗しのサブリナ』の個人的な目線。ツッコミと楽しみ、続き。
・「抜糸した、新品同様だ!」……よくわかんないけど、この台詞がこんなにキラキラおかしいデイヴィッド@壮くんはすごい。
・デイヴィッドの服は、どうかと思う……。
・ひとりの女をめぐって、男ふたりのやりとり……えー、腐女子的に美味しくいただける展開&シチュのはずが、色気欠如のため、センサー反応ナシな、トップと2番手って、どうなの……と、首をかしげはする。
・それでも好きだけどね、壮まと。
・悪いのは異次元生命体ソウカズホであって、まとぶさん自身はそれなりに色気はあるんじゃないかと思うんだが。
・壮くんは雪にいたときも腐な萌えの外側にいる……つーか、他の萌えまで打ち消す勢いでぴかーっとかてかーっとか輝いていたな。
・壮くんの異次元ぶりに対抗できたのは、やはり別の宇宙の異次元生命体ハルノスミレだけだったなあ、としみじみしてみたり。
・ところで、みょーに気になるのは、バーカウンターに出しっぱなしのクラッカーの箱。そして、椅子に置いたままのピンクのエプロン。
・多くを語らず旅立っていくサブリナ@蘭ちゃんがいい女だ。
・「お父さんのせいじゃない」「パパは言ったわ」……呼び掛け統一せんかい、とか突っ込んじゃいかんのよね。「お父様」とも呼んでたよね。運転手の娘だけど。
・「車には前の席と後ろの席があって……」それを話したのはライナス@まとぶん相手であって、サブリナぢゃないよ? とか、突っ込んじゃいかんのよね。
・短いシーン、わずかな会話、しかも「いい場面、いい会話」にいくつもツッコミが発生することに、「演出家、ちょっとそこ坐って?(笑顔)」と言いたくなる。
・本舞台のライナスの背中もかっこいい。
・で、このサブリナのいい場面、いい演技、とわかっていてなお、最後まで見られないことが何度もあるのは、ヲタの習性、サガゆえのつらいところ。
・真っ暗な本舞台に、ウィリス@まっつとマカードル@いちかが登場しているんですよ、サブリナとパパ@はっちさんの花道芝居の間に!
・サブリナを見たいけれど、ファン心理として、暗闇のまっつをオペラでロックオンしてしまいまつ……。
・そして運命の重役会議。
・本舞台にライトが点くと、そこにはタイソン氏@さおたんやエリザベス@あまちゃき、ララビー氏@まりんを含めた、スーツの重役たちもずらりと勢揃いしている。
・ところで、みょーに気になるのは、バーカウンターに出しっぱなしのクラッカーの箱。そして、椅子に置いたままのピンクのエプロン。
・重役会議なんですけど?! なんで出しっぱなし? 暗転の間に、誰か片付けろよ。
・ライナス社長が昨夜オフィスに女の子を連れ込んでアレコレしたって、丸わかりぢゃないですか。ライナス、すけべオヤジ説が社内に飛び交うと思いますよ、いいんですか?
・ナニかするまでもなく女の子に逃げられたとは誰も思うまい、オフィスの乱れ具合だけ見れば、「社長……(にやにや)」な状態なんですが? いいんですか?
・会議がはじまる前の、定位置に付く動作にて、重役のひとりが顔色も変えず、椅子の上のピンクのエプロンを片付けていた。それは重役役の子が客に見えるところでするべき作業ではないでしょう。演出家の気配りのなさに溜息。重役会議の前の暗転で、きれいに整えておくべき。なんのために暗転してるの? この暗転だらけの芝居。
・どんでん返しの重役会議。深刻に語り出すライナス、そこにあっけらかーんと登場するデイヴィッド。
・デイヴィッドの輝きがすごい。彼が登場するたび、そこがてかーっと光る。
・まだマシだけど、やっぱりデイヴィッドの服は、どうかと思う……。髪の色に合ってないと思うの、みんな。
・わざと悪ぶって、ライナスを、サブリナを悪く言うデイヴィッドが素敵。
・エリザベスの「サブリナって誰?!」は名台詞(笑)。
・しかしここでは、わたしのオペラはほぼ秘書コンビに固定。「サブリナって誰?」で混乱する場でふたりして困惑、「や、知りません」と手と首を振ってみたり。
・デイヴィッドに「愛してるんだろ?」と言われるライナス、ライナスの代わりに「うん、うん」とうなずく秘書コンビ。
・ライナスの決心を察して、同時に動く秘書コンビ。いちいち同時だからおかしい。
・帽子を取りに行くマカードルの、両手を上にあげてあわあわするのが、すごくかわいい。
・なにも指示されないのに、洞察して的確に動いてますよ、デイヴィッドに帽子を手渡すマカードル。
・そしてふたりして、ライナスを見送るモード。
・飛び出していったライナスを見送り、ふたりして手を取り合って喜ぶ……照明さん、もう少し、もう少しこのふたりを見せて~~!!
・どーでもいいことだが、「ララビー埠頭」という言葉に反応する。埠頭まで持ってるんや……どんだけ金持ち……。
・ところで、最後まで気になるのは、バーカウンターに出しっぱなしのクラッカーの箱。重大な会議、物語のどんでん返しな場面の間中ずーっと、結局出しっぱなしだった。……演出家……。
・銀橋のライナスのソロ、かっこいい。……けど、これがはじめてなんだよね、心情吐露をまともに歌うのも、銀橋も。サブリナは何度も何度もあったのに。(銀橋半分とかカーテン前であっても)
・船の上、月とサブリナ。
・結局、月に手は届かなかった……。また、甲板上がわざとらしくもカップル・オンリー(笑)。
・船員@みわっち。船員@みわっち。船員@みわっち。
・待ってましたのライナス登場! ……コートが微妙にカラダに合っていない気がするのは、気のせいでしょうか。
・サブリナ、うれしかったろうなあ。
・サブリナの表情はあまり見えない。それまでずーっとサブリナ視点の物語だったのに、ラストだけとってつけたライナス視点。
・サブリナを抱きしめるライナスの顔、手つきがいい。ほんとに、うれしそう、大事そう。
・ほっこり幸せに、幕。
ツッコミし山ほど、演出家へもの申したいことも山ほどあるが、それでも好きよ、『麗しのサブリナ』。
・「抜糸した、新品同様だ!」……よくわかんないけど、この台詞がこんなにキラキラおかしいデイヴィッド@壮くんはすごい。
・デイヴィッドの服は、どうかと思う……。
・ひとりの女をめぐって、男ふたりのやりとり……えー、腐女子的に美味しくいただける展開&シチュのはずが、色気欠如のため、センサー反応ナシな、トップと2番手って、どうなの……と、首をかしげはする。
・それでも好きだけどね、壮まと。
・悪いのは異次元生命体ソウカズホであって、まとぶさん自身はそれなりに色気はあるんじゃないかと思うんだが。
・壮くんは雪にいたときも腐な萌えの外側にいる……つーか、他の萌えまで打ち消す勢いでぴかーっとかてかーっとか輝いていたな。
・壮くんの異次元ぶりに対抗できたのは、やはり別の宇宙の異次元生命体ハルノスミレだけだったなあ、としみじみしてみたり。
・ところで、みょーに気になるのは、バーカウンターに出しっぱなしのクラッカーの箱。そして、椅子に置いたままのピンクのエプロン。
・多くを語らず旅立っていくサブリナ@蘭ちゃんがいい女だ。
・「お父さんのせいじゃない」「パパは言ったわ」……呼び掛け統一せんかい、とか突っ込んじゃいかんのよね。「お父様」とも呼んでたよね。運転手の娘だけど。
・「車には前の席と後ろの席があって……」それを話したのはライナス@まとぶん相手であって、サブリナぢゃないよ? とか、突っ込んじゃいかんのよね。
・短いシーン、わずかな会話、しかも「いい場面、いい会話」にいくつもツッコミが発生することに、「演出家、ちょっとそこ坐って?(笑顔)」と言いたくなる。
・本舞台のライナスの背中もかっこいい。
・で、このサブリナのいい場面、いい演技、とわかっていてなお、最後まで見られないことが何度もあるのは、ヲタの習性、サガゆえのつらいところ。
・真っ暗な本舞台に、ウィリス@まっつとマカードル@いちかが登場しているんですよ、サブリナとパパ@はっちさんの花道芝居の間に!
・サブリナを見たいけれど、ファン心理として、暗闇のまっつをオペラでロックオンしてしまいまつ……。
・そして運命の重役会議。
・本舞台にライトが点くと、そこにはタイソン氏@さおたんやエリザベス@あまちゃき、ララビー氏@まりんを含めた、スーツの重役たちもずらりと勢揃いしている。
・ところで、みょーに気になるのは、バーカウンターに出しっぱなしのクラッカーの箱。そして、椅子に置いたままのピンクのエプロン。
・重役会議なんですけど?! なんで出しっぱなし? 暗転の間に、誰か片付けろよ。
・ライナス社長が昨夜オフィスに女の子を連れ込んでアレコレしたって、丸わかりぢゃないですか。ライナス、すけべオヤジ説が社内に飛び交うと思いますよ、いいんですか?
・ナニかするまでもなく女の子に逃げられたとは誰も思うまい、オフィスの乱れ具合だけ見れば、「社長……(にやにや)」な状態なんですが? いいんですか?
・会議がはじまる前の、定位置に付く動作にて、重役のひとりが顔色も変えず、椅子の上のピンクのエプロンを片付けていた。それは重役役の子が客に見えるところでするべき作業ではないでしょう。演出家の気配りのなさに溜息。重役会議の前の暗転で、きれいに整えておくべき。なんのために暗転してるの? この暗転だらけの芝居。
・どんでん返しの重役会議。深刻に語り出すライナス、そこにあっけらかーんと登場するデイヴィッド。
・デイヴィッドの輝きがすごい。彼が登場するたび、そこがてかーっと光る。
・まだマシだけど、やっぱりデイヴィッドの服は、どうかと思う……。髪の色に合ってないと思うの、みんな。
・わざと悪ぶって、ライナスを、サブリナを悪く言うデイヴィッドが素敵。
・エリザベスの「サブリナって誰?!」は名台詞(笑)。
・しかしここでは、わたしのオペラはほぼ秘書コンビに固定。「サブリナって誰?」で混乱する場でふたりして困惑、「や、知りません」と手と首を振ってみたり。
・デイヴィッドに「愛してるんだろ?」と言われるライナス、ライナスの代わりに「うん、うん」とうなずく秘書コンビ。
・ライナスの決心を察して、同時に動く秘書コンビ。いちいち同時だからおかしい。
・帽子を取りに行くマカードルの、両手を上にあげてあわあわするのが、すごくかわいい。
・なにも指示されないのに、洞察して的確に動いてますよ、デイヴィッドに帽子を手渡すマカードル。
・そしてふたりして、ライナスを見送るモード。
・飛び出していったライナスを見送り、ふたりして手を取り合って喜ぶ……照明さん、もう少し、もう少しこのふたりを見せて~~!!
・どーでもいいことだが、「ララビー埠頭」という言葉に反応する。埠頭まで持ってるんや……どんだけ金持ち……。
・ところで、最後まで気になるのは、バーカウンターに出しっぱなしのクラッカーの箱。重大な会議、物語のどんでん返しな場面の間中ずーっと、結局出しっぱなしだった。……演出家……。
・銀橋のライナスのソロ、かっこいい。……けど、これがはじめてなんだよね、心情吐露をまともに歌うのも、銀橋も。サブリナは何度も何度もあったのに。(銀橋半分とかカーテン前であっても)
・船の上、月とサブリナ。
・結局、月に手は届かなかった……。また、甲板上がわざとらしくもカップル・オンリー(笑)。
・船員@みわっち。船員@みわっち。船員@みわっち。
・待ってましたのライナス登場! ……コートが微妙にカラダに合っていない気がするのは、気のせいでしょうか。
・サブリナ、うれしかったろうなあ。
・サブリナの表情はあまり見えない。それまでずーっとサブリナ視点の物語だったのに、ラストだけとってつけたライナス視点。
・サブリナを抱きしめるライナスの顔、手つきがいい。ほんとに、うれしそう、大事そう。
・ほっこり幸せに、幕。
ツッコミし山ほど、演出家へもの申したいことも山ほどあるが、それでも好きよ、『麗しのサブリナ』。
責任取れよ。@NOW ON STAGE
2010年9月17日 タカラヅカ 花組東宝初日……だけどわたしは自宅で忙しい。
HDDを整理して、空きを作らなければ!!(笑) たった2回しかない『スカーレット・ピンパーネル』のファースト・ランだ、録り逃がしてはならないっ!
そしてさらに、東宝初日の夜11時は、「NOW ON STAGE」のファースト・ランでもある!
正直、金曜夜11時に「NOW ON STAGE」のファースト・ランするのやめてほしいんですけど。今回に限らず、スカチャンと丸かぶりだから、ファースト・ランが見られないじゃないすか。
ええ、わたしは花担当、まっつ担当ですが、20回近く放送予定のある「NOW ON STAGE」と、たった2回の『スカーレット・ピンパーネル』なら、迷わず『スカーレット・ピンパーネル』を選びます。天候その他によって、録画失敗する場合もあるので、ファースト・ランで捕獲して安心したいもの。
つーことで、『スカピン』を無事に録画し、エンドロールまでしっかり録画したあと、あわててチャンネルを替えた。
すると。
いきなり、まっつが組替えについて、語ってた。
う・わー。
なんかもー、椅子の上に正座して見ちゃうよ。
まつださんが語ってるー。つか、語る場を与えてもらってるー。
なんなの、あの可愛いイキモノ?!
クールビューティのはずが、あまえっこモードになってますがな!!
つか、ナニあの、まと×まつっぷり?!
まとぶさん、まっつに触りすぎっ!!(笑) いや、ありがとう!!(笑) まとぶんが触ってくれるから、まっつの肩だのカラダだのの質感が伝わる。(ナニソレ)
鼻にかかった甘えた声で話すまつださんにアゴが落ちたまま戻らないし、Tシャツ1枚のおかげでカラダの薄さと、立派にまっすぐな肩の線がリアルでなんかドキドキして(笑)。二の腕と腕時計をいじる癖と、怪獣みたいな歯並びだの、横を向いたときのきれいにカールした睫毛の長さだのに注目して。もちろん、特徴のある長くて高い鼻はどの角度からでも完璧に好みだとしみじみして。
「GOGO5」のときもそうだったけど、まとぶんと話していると、まっつは下級生モード、年下モードになるのね。もちろん、下級生で年下だから当然っちゃー当然だけど、普段がクールピューティだから、ギャップがすごい。
まとぶんにいじってもらって、かわいこちゃん全開なまつださんになっているのも、見られてよかったと感謝感激だが、もうひとつ。
まっつ×いちかを、見られて良かった。
まっつはいまいちわかってなさそうなんだが、賢いいちかちゃんはわかっている様子。
自分たちが、対外的にもコンビとして認識されていること、それがこれで終わってしまうこと。
それでいちかちゃんは、ちゃんと自分からネタを出してくれた。
「はじめてのキスシーンの相手が、まっつさんなんです」
まっつはウケてるだけだけど、まとぶさんは「責任取れよ(笑)」とまっつを肘でぐりぐり。
そうか、はじめての相手か。
あのいちかちゃんの、はじめての相手がまっつなのかー。
そして、ずっとずっと、何度も何度もカップルを演じ、コンビを組み。
今回の芝居でも、ショーでも、恋人なんだよね。
先生方にも「離婚ですか」「別居ですか」と聞かれたりしているように、マジで公認コンビなんだね。
水かなとか、ちえウメとか、あんな感じ? 路線スターでもないのに、相手役がいるなんてめずらしい……と考え、ハマコ×あみという、雪組裏トップコンビがいたな、と思い出してみたり。……あああ、未涼亜希さんってば、どんだけ未来優希さんと同じ道を……(笑)。
旅立つモノと残されるモノだと、残されるモノの方が寂しかったりする。
組替えという特殊な状況にあるまっつはそのことでいっぱいいっぱいで、この「NOW ON STAGE」でもえらくハイテンションにはしゃいじゃってるのかもしれないが、いちかの方は「喪失」の意味をよくわかっているように見えた。
場をわきまえ節度を守った……ある意味、隙のない喋り方に、いちかちゃんの賢さと抑え込んだ感情を感じて、なんか、胸が詰まった。
この馬鹿男、ちゃんと責任取りなさいよ?! と、まつださんを見て思いました(笑)。
出来たカノジョだから、アンタが好き放題やったって、黙って待っていてくれるかもしれないけど、つか、手綱の端は実は彼女が握ったままかもしれないけれど、でも男だったらケジメをつけてから旅立ちなさいよ?! と。いやその、現実と役柄での関係はチガウけど、そのへんの混同がヅカの醍醐味でもあるわけで(笑)。
まとぶさんが仕切って、『麗しのサブリナ』の終演後に、まっつといちかの結婚式をしてくれるそうなので、「責任を取る」ことはできそうですよ、まつださん(笑)。
や、ウィリスとマカードルの、ですが。
はじめてのキス、の責任を、男らしく取るわけですよ、まつださん。もう何年もつきあっていたわけだし、転勤するならその前に式だけでも挙げていけ、てなもんですな。でないと彼女、宙ぶらりんじゃん。
えー、ほんとにまっつといちかを男と女だと思っているわけではなく、彼らの関係性をドラマっぽく当てはめているだけです、誤解なきよう。
喋りまくるまっつの無頓着さと、いちかの黙して語らずな感じが、実にいいコントラスト。萌えな関係です。
あー、ウィリスとマカードルの結婚式、見たいよー。見たいよー。
まっつといちかのカップルが大好きだ。
「NOW ON STAGE」は、まっつ単体のかわいさにアゴが落ち、まと×まつのいちゃいちゃぶりに身もだえ、まっつ×いちかの「最後まで責任取れよ」「思い残すことはありません」に両手を上げて降参しました。
あー、まっつ可愛い……キモチワルイくらい、可愛い。(その表現はどうなの)
HDDを整理して、空きを作らなければ!!(笑) たった2回しかない『スカーレット・ピンパーネル』のファースト・ランだ、録り逃がしてはならないっ!
そしてさらに、東宝初日の夜11時は、「NOW ON STAGE」のファースト・ランでもある!
正直、金曜夜11時に「NOW ON STAGE」のファースト・ランするのやめてほしいんですけど。今回に限らず、スカチャンと丸かぶりだから、ファースト・ランが見られないじゃないすか。
ええ、わたしは花担当、まっつ担当ですが、20回近く放送予定のある「NOW ON STAGE」と、たった2回の『スカーレット・ピンパーネル』なら、迷わず『スカーレット・ピンパーネル』を選びます。天候その他によって、録画失敗する場合もあるので、ファースト・ランで捕獲して安心したいもの。
つーことで、『スカピン』を無事に録画し、エンドロールまでしっかり録画したあと、あわててチャンネルを替えた。
すると。
いきなり、まっつが組替えについて、語ってた。
う・わー。
なんかもー、椅子の上に正座して見ちゃうよ。
まつださんが語ってるー。つか、語る場を与えてもらってるー。
なんなの、あの可愛いイキモノ?!
クールビューティのはずが、あまえっこモードになってますがな!!
つか、ナニあの、まと×まつっぷり?!
まとぶさん、まっつに触りすぎっ!!(笑) いや、ありがとう!!(笑) まとぶんが触ってくれるから、まっつの肩だのカラダだのの質感が伝わる。(ナニソレ)
鼻にかかった甘えた声で話すまつださんにアゴが落ちたまま戻らないし、Tシャツ1枚のおかげでカラダの薄さと、立派にまっすぐな肩の線がリアルでなんかドキドキして(笑)。二の腕と腕時計をいじる癖と、怪獣みたいな歯並びだの、横を向いたときのきれいにカールした睫毛の長さだのに注目して。もちろん、特徴のある長くて高い鼻はどの角度からでも完璧に好みだとしみじみして。
「GOGO5」のときもそうだったけど、まとぶんと話していると、まっつは下級生モード、年下モードになるのね。もちろん、下級生で年下だから当然っちゃー当然だけど、普段がクールピューティだから、ギャップがすごい。
まとぶんにいじってもらって、かわいこちゃん全開なまつださんになっているのも、見られてよかったと感謝感激だが、もうひとつ。
まっつ×いちかを、見られて良かった。
まっつはいまいちわかってなさそうなんだが、賢いいちかちゃんはわかっている様子。
自分たちが、対外的にもコンビとして認識されていること、それがこれで終わってしまうこと。
それでいちかちゃんは、ちゃんと自分からネタを出してくれた。
「はじめてのキスシーンの相手が、まっつさんなんです」
まっつはウケてるだけだけど、まとぶさんは「責任取れよ(笑)」とまっつを肘でぐりぐり。
そうか、はじめての相手か。
あのいちかちゃんの、はじめての相手がまっつなのかー。
そして、ずっとずっと、何度も何度もカップルを演じ、コンビを組み。
今回の芝居でも、ショーでも、恋人なんだよね。
先生方にも「離婚ですか」「別居ですか」と聞かれたりしているように、マジで公認コンビなんだね。
水かなとか、ちえウメとか、あんな感じ? 路線スターでもないのに、相手役がいるなんてめずらしい……と考え、ハマコ×あみという、雪組裏トップコンビがいたな、と思い出してみたり。……あああ、未涼亜希さんってば、どんだけ未来優希さんと同じ道を……(笑)。
旅立つモノと残されるモノだと、残されるモノの方が寂しかったりする。
組替えという特殊な状況にあるまっつはそのことでいっぱいいっぱいで、この「NOW ON STAGE」でもえらくハイテンションにはしゃいじゃってるのかもしれないが、いちかの方は「喪失」の意味をよくわかっているように見えた。
場をわきまえ節度を守った……ある意味、隙のない喋り方に、いちかちゃんの賢さと抑え込んだ感情を感じて、なんか、胸が詰まった。
この馬鹿男、ちゃんと責任取りなさいよ?! と、まつださんを見て思いました(笑)。
出来たカノジョだから、アンタが好き放題やったって、黙って待っていてくれるかもしれないけど、つか、手綱の端は実は彼女が握ったままかもしれないけれど、でも男だったらケジメをつけてから旅立ちなさいよ?! と。いやその、現実と役柄での関係はチガウけど、そのへんの混同がヅカの醍醐味でもあるわけで(笑)。
まとぶさんが仕切って、『麗しのサブリナ』の終演後に、まっつといちかの結婚式をしてくれるそうなので、「責任を取る」ことはできそうですよ、まつださん(笑)。
や、ウィリスとマカードルの、ですが。
はじめてのキス、の責任を、男らしく取るわけですよ、まつださん。もう何年もつきあっていたわけだし、転勤するならその前に式だけでも挙げていけ、てなもんですな。でないと彼女、宙ぶらりんじゃん。
えー、ほんとにまっつといちかを男と女だと思っているわけではなく、彼らの関係性をドラマっぽく当てはめているだけです、誤解なきよう。
喋りまくるまっつの無頓着さと、いちかの黙して語らずな感じが、実にいいコントラスト。萌えな関係です。
あー、ウィリスとマカードルの結婚式、見たいよー。見たいよー。
まっつといちかのカップルが大好きだ。
「NOW ON STAGE」は、まっつ単体のかわいさにアゴが落ち、まと×まつのいちゃいちゃぶりに身もだえ、まっつ×いちかの「最後まで責任取れよ」「思い残すことはありません」に両手を上げて降参しました。
あー、まっつ可愛い……キモチワルイくらい、可愛い。(その表現はどうなの)
鬼が笑うとしても。@2011年カレンダー
2010年9月16日 タカラヅカ (花組)未涼亜希(※)、に、いちいち反応する……。
※印なんか付けられて、イレギュラー扱いされているのが、いろいろと複雑だ……。
ただ今回は、とても平静にカレンダーの掲載月発表を見ることが出来た。
カレンダーは、興行スケジュールとは別に、スターの「在団時期」を計るツールである。
歌劇団的に、「もういない」人が「宝塚歌劇団」の名前を背負ってカレンダーで微笑んでいるのは良くない、と判断しているらしい。
その月に「もういない」ことがわかっている人は、載せない。確実に在団している月に載せる。
得意先に配布したり、関連会社で利用する「スターカレンダー」(関西で生活していたら、「**阪急関連(株)」の社名印刷入りのスタカレをもらったり目にしたりする機会はいくらでもある)は特に、その辺は気を遣っているんだろう。
スタカレ掲載のトップスターやその周辺の人たちは、掲載月にかなり配慮されている気配がある。
我がご贔屓はスタカレとは無関係だが、それでも後半に載ってくれている方が、安心する。ああ、この月まではいてくれるのね、と。
過去に何人も掲載月以前に退団した人がいるとしても、そうでない人がほとんどであり、掲載月には「もういない」状態になった人こそが「イレギュラー」だとわかる。
そりゃそうだ、カレンダーの企画や撮影等の時期に、すでに退団が決まっていたら、わざわざ「もういない」とわかっている月に掲載はしないだろう。そのときすでに進退が決まっていれば、それに合わせた月に掲載すれば済む。
その後、予定が変わって「イレギュラー」な事態になることはあっても、企画時にわざわざそんな状態にはしない。
だからとりあえず、来年のカレンダー企画時には、この月までは在団している、とわかっている情報が、「掲載月」として発表されるわけだ。
まっつは別に掲載月について劇団から配慮される立場の人ではないが、なにしろわたしがファンになってから退団の噂が絶えたことのない人で(笑)、集合日ごとに不安でしょーがなかったもんでな、カレンダーが出るたびに「来年の1回目の公演で退団?!」とか、おびえていたもんじゃよ……。
いやそもそも「来年のカレンダーには、まっついるのかしら。はずされてたりして?!」とか、そんな不安と戦ってましたわ(笑)。
組替えが決まった、組替えを承諾したってことは、しばらくはいてくれるのかな、と思えるので、今回の掲載月発表は心穏やかだったのよ。
また、掲載月は公演月と概ねリンクしているので、「ほお、まっつは4月か。全ツの月ですな」と関連づけて納得したり。
雪組4月は全国ツアーとバウ+青年館。バウがきっとちぎくん主演だろうから、まっつは全ツだよなと。
まっつ以外では、壮くんが11月に掲載されていて、花組11月というと全国ツアーとドラマシティ、このどちらかに壮くんが出演しているということ、2番手スターが全ツやDCで卒業するはずがないので、彼は来年いっぱいは在団予定である、ということがわかって胸をなで下ろす。
予定は未定だが、少なくともカレンダー企画時期には、彼の来年の退団予定はなかったってことだ。そのあとに、なにがどうなるかわからないご時世だとしても、あくまでも、その時点では。
なにごともなく、当初の予定通り彼が在団してくれますように。あの天衣無縫な芸風というかキャラクタのまま突き進んでくれますように。
(2)宝塚卓上カレンダー
◎発売日 10月8日(金)
◎規格 B6判/13枚(表紙とも、両面仕様、A面:縦置き/B面:横置き)
◎価格 700円(税込)
◎掲載メンバー(計25名) ※下線は今回初登場者
表紙 (月組)明日海りお
A面 B面
1月 (宙組)大空祐飛 (花組)愛音羽麗
2月 (星組)凰稀かなめ (花組)真野すがた
3月 (専科)轟 悠 (月組)桐生園加
4月 (花組)真飛 聖 (花組)未涼亜希(※)
5月 (月組)霧矢大夢 (星組)紅ゆずる
6月 (星組)柚希礼音 (星組)涼 紫央
7月 (宙組)蘭寿とむ (宙組)悠未ひろ
8月 (月組)龍 真咲 (花組)華形ひかる
9月 (雪組)音月 桂 (月組)青樹 泉
10月 (雪組)早霧せいな (花組)朝夏まなと
11月 (花組)壮 一帆 (星組)夢乃聖夏
12月 (宙組)北翔海莉 (宙組)凪七瑠海
※未涼 亜希は2010年10月18日付で雪組へ組替えとなります。
※印なんか付けられて、イレギュラー扱いされているのが、いろいろと複雑だ……。
ただ今回は、とても平静にカレンダーの掲載月発表を見ることが出来た。
カレンダーは、興行スケジュールとは別に、スターの「在団時期」を計るツールである。
歌劇団的に、「もういない」人が「宝塚歌劇団」の名前を背負ってカレンダーで微笑んでいるのは良くない、と判断しているらしい。
その月に「もういない」ことがわかっている人は、載せない。確実に在団している月に載せる。
得意先に配布したり、関連会社で利用する「スターカレンダー」(関西で生活していたら、「**阪急関連(株)」の社名印刷入りのスタカレをもらったり目にしたりする機会はいくらでもある)は特に、その辺は気を遣っているんだろう。
スタカレ掲載のトップスターやその周辺の人たちは、掲載月にかなり配慮されている気配がある。
我がご贔屓はスタカレとは無関係だが、それでも後半に載ってくれている方が、安心する。ああ、この月まではいてくれるのね、と。
過去に何人も掲載月以前に退団した人がいるとしても、そうでない人がほとんどであり、掲載月には「もういない」状態になった人こそが「イレギュラー」だとわかる。
そりゃそうだ、カレンダーの企画や撮影等の時期に、すでに退団が決まっていたら、わざわざ「もういない」とわかっている月に掲載はしないだろう。そのときすでに進退が決まっていれば、それに合わせた月に掲載すれば済む。
その後、予定が変わって「イレギュラー」な事態になることはあっても、企画時にわざわざそんな状態にはしない。
だからとりあえず、来年のカレンダー企画時には、この月までは在団している、とわかっている情報が、「掲載月」として発表されるわけだ。
まっつは別に掲載月について劇団から配慮される立場の人ではないが、なにしろわたしがファンになってから退団の噂が絶えたことのない人で(笑)、集合日ごとに不安でしょーがなかったもんでな、カレンダーが出るたびに「来年の1回目の公演で退団?!」とか、おびえていたもんじゃよ……。
いやそもそも「来年のカレンダーには、まっついるのかしら。はずされてたりして?!」とか、そんな不安と戦ってましたわ(笑)。
組替えが決まった、組替えを承諾したってことは、しばらくはいてくれるのかな、と思えるので、今回の掲載月発表は心穏やかだったのよ。
また、掲載月は公演月と概ねリンクしているので、「ほお、まっつは4月か。全ツの月ですな」と関連づけて納得したり。
雪組4月は全国ツアーとバウ+青年館。バウがきっとちぎくん主演だろうから、まっつは全ツだよなと。
まっつ以外では、壮くんが11月に掲載されていて、花組11月というと全国ツアーとドラマシティ、このどちらかに壮くんが出演しているということ、2番手スターが全ツやDCで卒業するはずがないので、彼は来年いっぱいは在団予定である、ということがわかって胸をなで下ろす。
予定は未定だが、少なくともカレンダー企画時期には、彼の来年の退団予定はなかったってことだ。そのあとに、なにがどうなるかわからないご時世だとしても、あくまでも、その時点では。
なにごともなく、当初の予定通り彼が在団してくれますように。あの天衣無縫な芸風というかキャラクタのまま突き進んでくれますように。
ペチコート揺れる。@麗しのサブリナ
2010年9月15日 タカラヅカ 「タカラヅカ」ってなんだろう。
てのは、わたしにとって、わりによくあるテーマだが。
そしてその都度、同じような、いろんなことを考えるわけだが。
『麗しのサブリナ』を観ていて思うんだな。
「タカラヅカ」とはなにか。
それは、ひろがるペチコートである。
大昔、わたしが小さな少女だったころ。
外国を舞台にした少女マンガを読んで、なんとなくあこがれるわけですよ。そのかわいらしい世界に。
大きなリボンやフリル、広がったスカートに編み上げのブーツ。
『ベルサイユのばら』みたいな時代劇ではなくて、現代の異国。自分でも着られそうな服、食べられそうなお菓子。
あわあわのお風呂、広がったスカートの下からのぞく、ペチコート。
『キャンディ・キャンディ』のコミックスを手に、わたしは大真面目に一緒に暮らしていた祖母に相談した。
こんな服が着てみたいと。こんな髪型がしてみたいと。
髪型については、速攻NO!だ。
わたしの髪は超ストレートで、まっすぐ以外のどんなスタイルにもなりゃーしねえ。大人になってパーマを掛けたときも「ここまでパーマが掛かりにくい髪質もめずらしい」と言われたもんだ。
ついでにいうと、ショートカット以外の髪型も、認められていなかった。
「子どもは清潔感第一!」「手入れ簡単第一!」という大正生まれの祖母の方針から、わたしに髪型の自由はなかった。長い髪に憧れていたが、少しでも伸びるとばっさり切られた。
たしかに髪は持って生まれたものだから無理がある。第一金髪じゃないしな。
だが、服ならば。ワンピースやスカートなら、後天的になんとかできるだろう。
マンガのヒロインの着ている服はたしかにかわいいが、異世界なかわいさではない。実際に着ることが出来る、似たようなテイストの服を探すことが不可能ではないと思えるようなかわいさだった。
この膝下スカートなんか、ふつーにアリそうじゃね? それで編み上げのロングブーツを履けばいいのよ。
でも、そこで問題。
ヒロインのスカートからいつもちらちら見えている、このフリルだかレースだかは、なんだろう。
正直、すごくかわいい。
ふつーのスカートでも、このちらちらがあるからすごく「トクベツ」な感じに見える。
ヒロインは活発な女の子だから、いつもスカートの端はめくれ上がり、下から白いレースがのぞいていた。
このちらちらレースがあれば、わたしもキャンディになれる!
そう意気込んで、大正生まれの祖母に聞いた。「ねえねえ、これってなんやろ。こあらもこれ着たい」
すると祖母は、興味なさそうに言い切った。
「これは、シュミーズや。こあらかて持ってるやん」
え。
しゅみーず?
しゅみーずって、アレ? おばーちゃんが着ている、よれよれの下着? わたしも持ってるけど、必要を感じないのでほとんど着たことナイ、アレ?
えええっ?! アレが、このヒラヒラちらちらなの?!
カルチャーショック。
たしかに、貫頭衣っつーかワンピース状になった下着の裾には、レースが付いている。ついてるけど、すごく地味でババ臭くて、こんなの着るくらいなら小学校の体育で使う汗取りタオル着てた方がマシだっつー感じの、少女心を萎えさせるシロモノだった。
ぜんぜんチガウもん、よく見て、このスカートの下でちらちらしているやつのことよ!
「だから、シュミーズやろ。スカートの下に着るんや。それはマンガやから、嘘が描いてあるんや」
がーーーーん。
マンガは、嘘。
キャンディの着ている服は、嘘。
現実は、おばーちゃんのシュミーズ。
そう、やはり小学生のころ、はじめて洋式のバスタブを使ったとき、マンガの中のようなあわあわにならなくて、ショックを受けた。
それと同じことなんだ。
キャンディのふくらんだスカートも、その下からちらちらのぞくかわいいレースも、みんなみんな嘘。
現実には、ありえない。
えー。
こあらったは、おばあちゃん子で、大正生まれの祖母に育てられました。祖母はがんばって「ばばが育てている子だから、時代遅れ」にならないよう、気を遣ってくれていたけれど。祖母が知らないモノは、わたしも知らないままでした。「ピザ」という食べ物を知ったのが中学生になってからだったりな。餃子を食べたことなかったりな。
時代劇の主題歌は歌えたし、杉良太郎のキメ台詞のまねっこはできたけど、ピンクレディは踊れなかったし、聖子ちゃんの新曲も知らない子どもでした。
ペチコート、という概念はなかった。
また、当時手に入るペチコートでも、マンガの中のようなふくらみ方やちらちら見えることはない、幾重にもフリルを重ねるのはまた別であることとか、知ることもなく。
バカなガキだったので、『キャンディ・キャンディ』の舞台が現代ではないことも、あまりよく理解していなかった。レトロな部分は全部、外国だからチガウんだ、で片づけていた。
仲の良かった友だちと一緒に、「どうやったらキャンディの服を着られるか」で真面目に悩んでいた。
今ならキャンディの衣装の再現は容易いと思うし、コスプレではなく現実の範囲内でかわいく着ることも可能な時代だと思う。
だが、小学生のわたしには、知るよしもない。
そう、「マンガの中の嘘」だと切り捨てられた、「少女のあこがれ」のひとつの集束した形が「ひろがるペチコート」だった。
『麗しのサブリナ』を観て、思う。
ああこれは、わたしが「タカラヅカ」に求めるモノだと。
サブリナ@蘭ちゃんの、広がるスカート。その下からのぞく、幾重にも重なった白いフリルのペチコート。
チケットレートが格安のため、わたしみたいなびんぼー人でも少々の金額を積むだけで、最前列チケットが手に入ってしまったため、銀橋かぶりつきの観劇も複数回したさ、できたさ。
そーやって目の前で、ペチコートがふわふわするのを見たさ。
サブリナだけじゃない、他の女の子たちのスカートにも、もれなくフリルのペチコート。
広がったスカートが揺れて、その下から白いペチコートが見える。
そのたびに、心震える。ときめく。
あああ、これがわたしの少女心、少女のころの憧れ。
おばさんになってしまった今では絶対着ることのできない、ガーリーなドレス。
オンナノコな髪型、アクセ、背伸びした恋。
もう手に入らないけれど、鮮明に心に残っている「少女」の部分が焦がれて溜息になる。
「タカラヅカ」って、そうだよなあ。
子どもの頃から観ているけれど。いつだってここは、わたしの「あこがれ」の詰まった舞台だった。
娘役のドレスを見ているだけで、たのしかった。うれしかった。
子どもだったから、男役には興味なくて。夢中なのは娘役とその衣装だったっけ。
一生懸命おぼえて帰って、家でそのドレスを絵に描いて、自分で紙の着せ替え人形を作ったりした。
あの感覚を思い出し、なつかしさと切なさで胸が熱い。
『麗しのサブリナ』って、すごくかわいい。物語もだけど、衣装も。女の子たちも。
なんかすごくすごく「タカラヅカ」で、泣けてくる。
てのは、わたしにとって、わりによくあるテーマだが。
そしてその都度、同じような、いろんなことを考えるわけだが。
『麗しのサブリナ』を観ていて思うんだな。
「タカラヅカ」とはなにか。
それは、ひろがるペチコートである。
大昔、わたしが小さな少女だったころ。
外国を舞台にした少女マンガを読んで、なんとなくあこがれるわけですよ。そのかわいらしい世界に。
大きなリボンやフリル、広がったスカートに編み上げのブーツ。
『ベルサイユのばら』みたいな時代劇ではなくて、現代の異国。自分でも着られそうな服、食べられそうなお菓子。
あわあわのお風呂、広がったスカートの下からのぞく、ペチコート。
『キャンディ・キャンディ』のコミックスを手に、わたしは大真面目に一緒に暮らしていた祖母に相談した。
こんな服が着てみたいと。こんな髪型がしてみたいと。
髪型については、速攻NO!だ。
わたしの髪は超ストレートで、まっすぐ以外のどんなスタイルにもなりゃーしねえ。大人になってパーマを掛けたときも「ここまでパーマが掛かりにくい髪質もめずらしい」と言われたもんだ。
ついでにいうと、ショートカット以外の髪型も、認められていなかった。
「子どもは清潔感第一!」「手入れ簡単第一!」という大正生まれの祖母の方針から、わたしに髪型の自由はなかった。長い髪に憧れていたが、少しでも伸びるとばっさり切られた。
たしかに髪は持って生まれたものだから無理がある。第一金髪じゃないしな。
だが、服ならば。ワンピースやスカートなら、後天的になんとかできるだろう。
マンガのヒロインの着ている服はたしかにかわいいが、異世界なかわいさではない。実際に着ることが出来る、似たようなテイストの服を探すことが不可能ではないと思えるようなかわいさだった。
この膝下スカートなんか、ふつーにアリそうじゃね? それで編み上げのロングブーツを履けばいいのよ。
でも、そこで問題。
ヒロインのスカートからいつもちらちら見えている、このフリルだかレースだかは、なんだろう。
正直、すごくかわいい。
ふつーのスカートでも、このちらちらがあるからすごく「トクベツ」な感じに見える。
ヒロインは活発な女の子だから、いつもスカートの端はめくれ上がり、下から白いレースがのぞいていた。
このちらちらレースがあれば、わたしもキャンディになれる!
そう意気込んで、大正生まれの祖母に聞いた。「ねえねえ、これってなんやろ。こあらもこれ着たい」
すると祖母は、興味なさそうに言い切った。
「これは、シュミーズや。こあらかて持ってるやん」
え。
しゅみーず?
しゅみーずって、アレ? おばーちゃんが着ている、よれよれの下着? わたしも持ってるけど、必要を感じないのでほとんど着たことナイ、アレ?
えええっ?! アレが、このヒラヒラちらちらなの?!
カルチャーショック。
たしかに、貫頭衣っつーかワンピース状になった下着の裾には、レースが付いている。ついてるけど、すごく地味でババ臭くて、こんなの着るくらいなら小学校の体育で使う汗取りタオル着てた方がマシだっつー感じの、少女心を萎えさせるシロモノだった。
ぜんぜんチガウもん、よく見て、このスカートの下でちらちらしているやつのことよ!
「だから、シュミーズやろ。スカートの下に着るんや。それはマンガやから、嘘が描いてあるんや」
がーーーーん。
マンガは、嘘。
キャンディの着ている服は、嘘。
現実は、おばーちゃんのシュミーズ。
そう、やはり小学生のころ、はじめて洋式のバスタブを使ったとき、マンガの中のようなあわあわにならなくて、ショックを受けた。
それと同じことなんだ。
キャンディのふくらんだスカートも、その下からちらちらのぞくかわいいレースも、みんなみんな嘘。
現実には、ありえない。
えー。
こあらったは、おばあちゃん子で、大正生まれの祖母に育てられました。祖母はがんばって「ばばが育てている子だから、時代遅れ」にならないよう、気を遣ってくれていたけれど。祖母が知らないモノは、わたしも知らないままでした。「ピザ」という食べ物を知ったのが中学生になってからだったりな。餃子を食べたことなかったりな。
時代劇の主題歌は歌えたし、杉良太郎のキメ台詞のまねっこはできたけど、ピンクレディは踊れなかったし、聖子ちゃんの新曲も知らない子どもでした。
ペチコート、という概念はなかった。
また、当時手に入るペチコートでも、マンガの中のようなふくらみ方やちらちら見えることはない、幾重にもフリルを重ねるのはまた別であることとか、知ることもなく。
バカなガキだったので、『キャンディ・キャンディ』の舞台が現代ではないことも、あまりよく理解していなかった。レトロな部分は全部、外国だからチガウんだ、で片づけていた。
仲の良かった友だちと一緒に、「どうやったらキャンディの服を着られるか」で真面目に悩んでいた。
今ならキャンディの衣装の再現は容易いと思うし、コスプレではなく現実の範囲内でかわいく着ることも可能な時代だと思う。
だが、小学生のわたしには、知るよしもない。
そう、「マンガの中の嘘」だと切り捨てられた、「少女のあこがれ」のひとつの集束した形が「ひろがるペチコート」だった。
『麗しのサブリナ』を観て、思う。
ああこれは、わたしが「タカラヅカ」に求めるモノだと。
サブリナ@蘭ちゃんの、広がるスカート。その下からのぞく、幾重にも重なった白いフリルのペチコート。
チケットレートが格安のため、わたしみたいなびんぼー人でも少々の金額を積むだけで、最前列チケットが手に入ってしまったため、銀橋かぶりつきの観劇も複数回したさ、できたさ。
そーやって目の前で、ペチコートがふわふわするのを見たさ。
サブリナだけじゃない、他の女の子たちのスカートにも、もれなくフリルのペチコート。
広がったスカートが揺れて、その下から白いペチコートが見える。
そのたびに、心震える。ときめく。
あああ、これがわたしの少女心、少女のころの憧れ。
おばさんになってしまった今では絶対着ることのできない、ガーリーなドレス。
オンナノコな髪型、アクセ、背伸びした恋。
もう手に入らないけれど、鮮明に心に残っている「少女」の部分が焦がれて溜息になる。
「タカラヅカ」って、そうだよなあ。
子どもの頃から観ているけれど。いつだってここは、わたしの「あこがれ」の詰まった舞台だった。
娘役のドレスを見ているだけで、たのしかった。うれしかった。
子どもだったから、男役には興味なくて。夢中なのは娘役とその衣装だったっけ。
一生懸命おぼえて帰って、家でそのドレスを絵に描いて、自分で紙の着せ替え人形を作ったりした。
あの感覚を思い出し、なつかしさと切なさで胸が熱い。
『麗しのサブリナ』って、すごくかわいい。物語もだけど、衣装も。女の子たちも。
なんかすごくすごく「タカラヅカ」で、泣けてくる。
笑顔の向かうところ。
2010年9月14日 タカラヅカ 見送る、ことに全力を傾ける。
これはヅカファンの習性。
退団は最大のイベント……祭りである。
日常ではない、特別の時間、ハレの日。
そうやって、花園を卒業していく人を見送る。
ヅカファンやって20年余、何人もの「大好きな人」を見送ってきて。
実はこれほど、不安というか、心許ないキモチになったことはない。
次期トップスターに。
9月12日、水くんは卒業し、翌13日からは、キムくんが雪組トップスターになった。
キム個人の、「トップスター」としての資質、実力にはなんの不安もない。彼に関しては、別に3年前とかでもトップになっていておかしくないくらい、早熟な、出来上がった人だと思っている。
だから、不安なのはすべて、外側の状況と、それがキムくんに与える影響だ。
ゆみこちゃんの退団発表からずっとずっと、雪組人事は荒れまくり、落ち着くことがない。
せっかくの新体制、トップお披露目だって、相手役ナシでプレと合わせて3人の娘役と組むというイレギュラー。しかもそのうちのひとりは、問題山積みの研1の彼女。
トップになれればそれでいい、てなもんじゃなく、もっと彼に負担のないトップ就任あれこれは用意できたはずなのに、劇団はこれでもかと向かい風を彼に叩きつける。
キムくんはトップスターに相応しい人だと思っている……てのは、舞台技術や美貌だけではなく、人間としての強さや大きさも含まれている。それらも含め、彼の能力になんの心配もしていないけれど……けれど、彼だって人間だ、こんだけいろいろあったら、正直大変だろう。
てなことを、勝手に考えて、心配していたんだ。
だから。
キムの笑顔は、救いだった。
ムラ楽の日。
退団者たちを見送ったあと、その退団者たちが歩いた花道を、ただひとり次期トップスターが歩く。
ムラは退団パレードと楽屋口が別なので、出演者たちの楽屋出と、退団者のパレードは場所がチガウのね。他の雪組生たちは楽屋から出るけれど、キムだけは、パレード用の花道を歩く。
水しぇんを見送って、なんかアタマがぼーぜんとしていたわたしは、まだキムくんがこれから出てくる、と理屈ではわかっていたが、足が勝手にふらふらと駅に向かっていた。疲れていたんだ、心底。
また、キムくんを見るのはなんかつらいな、という思いもあった。
それで門の外まで出たのだけど。
そこでちょうど、キムくんが出たらしい。
拍手とストロボの光がそれを教えた。
花の道で足を止めて、そちらを見た。キムくんを見られるかどうかわからない……門の中で車に乗られてしまったら、姿は見えないわけだし……けれど、立ち止まってみた。
すると、キムくんは歓声に応えながら、門の外まで来てくれた。
キムくんは、笑っていた。
「きゃ~~!!」「かわいい~~!!」という黄色い声ががんがん飛び交い、周囲が一気に華やいだ。
キムは笑って両手を振り、軽やかにファンの間を駆け回っていた。
沿道のファンが「きゃ~~!!」と手を振れば、そちらに向かって手を振る。
小動物のように、フットワーク軽く、笑顔を振りまいていた。
うわー。
わたしは、ぽかーんとそれを眺めた。
楽屋入りのギャラリーとかはしたことあっても、ここまで四方八方に人がいる状況ではないし、会の人たちがガードしている中ではここまでみんな「かわい~~!!」と叫びまくらない。
ここに集まっている人々の多くは、統制された会のガードの人たちではなく、トップ退団というイベントに集まった一般ファンだ。現役会の人たちは懸命にガードしているのだと思うが、この場の人数割合からすれば、たかがしれている。退団者のファンはすでにフェアウェル会場へ移動していたり、お目当てのスターの袴姿を見て帰路についているだろうし。
新聞に「何千人のファンが別れを惜しんだ」と書かれる、その何分の1かの人々が、まだそこに残っている、その人たちが、きゃーきゃー声を上げているんだから、かなりの人数、かなりの声だ。
その人々の歓声を浴びて、キムくんは笑っていた。
きれいなきれいな、屈託のない笑顔だった。
その笑顔に、救われた。
たとえナニがあっても、この人は、ファンに笑顔を見せる。
「タカラヅカスター・音月桂」としての務めを果たす。
退団は、別れは寂しいけれど、タカラヅカはこれからも続く。雪組は続く。先人たちの築いたモノを受け継いで、現役生たちが続けていく。
キムくん自身、退団者との別れはつらいだろうし、これからの不安だのプレッシャーだのしこたま抱えているだろうけれど、それでも彼はファンの前では笑うんだ。
ファンが見たいであろう、元気で明るいキム、の、屈託ない笑顔を見せるんだ。
東宝楽のキムくんの入りも見たが、やはり彼は全開で笑っていて、ギャラリーに「かわい~~!!」と叫ばれていた。
交通機関の関係で、出は見られなかったけれど、きっと笑顔だったんだと思う。
贔屓が雪組に組替えになる、こと以前に、キムを好きだと思い、彼を見守りたいと思う。
彼の笑顔を信じて、ついて行こうと思う。
これはヅカファンの習性。
退団は最大のイベント……祭りである。
日常ではない、特別の時間、ハレの日。
そうやって、花園を卒業していく人を見送る。
ヅカファンやって20年余、何人もの「大好きな人」を見送ってきて。
実はこれほど、不安というか、心許ないキモチになったことはない。
次期トップスターに。
9月12日、水くんは卒業し、翌13日からは、キムくんが雪組トップスターになった。
キム個人の、「トップスター」としての資質、実力にはなんの不安もない。彼に関しては、別に3年前とかでもトップになっていておかしくないくらい、早熟な、出来上がった人だと思っている。
だから、不安なのはすべて、外側の状況と、それがキムくんに与える影響だ。
ゆみこちゃんの退団発表からずっとずっと、雪組人事は荒れまくり、落ち着くことがない。
せっかくの新体制、トップお披露目だって、相手役ナシでプレと合わせて3人の娘役と組むというイレギュラー。しかもそのうちのひとりは、問題山積みの研1の彼女。
トップになれればそれでいい、てなもんじゃなく、もっと彼に負担のないトップ就任あれこれは用意できたはずなのに、劇団はこれでもかと向かい風を彼に叩きつける。
キムくんはトップスターに相応しい人だと思っている……てのは、舞台技術や美貌だけではなく、人間としての強さや大きさも含まれている。それらも含め、彼の能力になんの心配もしていないけれど……けれど、彼だって人間だ、こんだけいろいろあったら、正直大変だろう。
てなことを、勝手に考えて、心配していたんだ。
だから。
キムの笑顔は、救いだった。
ムラ楽の日。
退団者たちを見送ったあと、その退団者たちが歩いた花道を、ただひとり次期トップスターが歩く。
ムラは退団パレードと楽屋口が別なので、出演者たちの楽屋出と、退団者のパレードは場所がチガウのね。他の雪組生たちは楽屋から出るけれど、キムだけは、パレード用の花道を歩く。
水しぇんを見送って、なんかアタマがぼーぜんとしていたわたしは、まだキムくんがこれから出てくる、と理屈ではわかっていたが、足が勝手にふらふらと駅に向かっていた。疲れていたんだ、心底。
また、キムくんを見るのはなんかつらいな、という思いもあった。
それで門の外まで出たのだけど。
そこでちょうど、キムくんが出たらしい。
拍手とストロボの光がそれを教えた。
花の道で足を止めて、そちらを見た。キムくんを見られるかどうかわからない……門の中で車に乗られてしまったら、姿は見えないわけだし……けれど、立ち止まってみた。
すると、キムくんは歓声に応えながら、門の外まで来てくれた。
キムくんは、笑っていた。
「きゃ~~!!」「かわいい~~!!」という黄色い声ががんがん飛び交い、周囲が一気に華やいだ。
キムは笑って両手を振り、軽やかにファンの間を駆け回っていた。
沿道のファンが「きゃ~~!!」と手を振れば、そちらに向かって手を振る。
小動物のように、フットワーク軽く、笑顔を振りまいていた。
うわー。
わたしは、ぽかーんとそれを眺めた。
楽屋入りのギャラリーとかはしたことあっても、ここまで四方八方に人がいる状況ではないし、会の人たちがガードしている中ではここまでみんな「かわい~~!!」と叫びまくらない。
ここに集まっている人々の多くは、統制された会のガードの人たちではなく、トップ退団というイベントに集まった一般ファンだ。現役会の人たちは懸命にガードしているのだと思うが、この場の人数割合からすれば、たかがしれている。退団者のファンはすでにフェアウェル会場へ移動していたり、お目当てのスターの袴姿を見て帰路についているだろうし。
新聞に「何千人のファンが別れを惜しんだ」と書かれる、その何分の1かの人々が、まだそこに残っている、その人たちが、きゃーきゃー声を上げているんだから、かなりの人数、かなりの声だ。
その人々の歓声を浴びて、キムくんは笑っていた。
きれいなきれいな、屈託のない笑顔だった。
その笑顔に、救われた。
たとえナニがあっても、この人は、ファンに笑顔を見せる。
「タカラヅカスター・音月桂」としての務めを果たす。
退団は、別れは寂しいけれど、タカラヅカはこれからも続く。雪組は続く。先人たちの築いたモノを受け継いで、現役生たちが続けていく。
キムくん自身、退団者との別れはつらいだろうし、これからの不安だのプレッシャーだのしこたま抱えているだろうけれど、それでも彼はファンの前では笑うんだ。
ファンが見たいであろう、元気で明るいキム、の、屈託ない笑顔を見せるんだ。
東宝楽のキムくんの入りも見たが、やはり彼は全開で笑っていて、ギャラリーに「かわい~~!!」と叫ばれていた。
交通機関の関係で、出は見られなかったけれど、きっと笑顔だったんだと思う。
贔屓が雪組に組替えになる、こと以前に、キムを好きだと思い、彼を見守りたいと思う。
彼の笑顔を信じて、ついて行こうと思う。
ありがとう。@ロジェ
2010年9月13日 タカラヅカ アンジーのお伽噺を思い出した。
夜の街を、ケガをした少年が歩いている。血を流しながら歩いている。
それに気づいた見知らぬ少女が、少年の傷口に触れる。
少年は触れられた痛みに、少女を罵る。
「あなたは何故ボクの傷口にふれるのですか? ふれて…この傷を癒せるというのですか? ではせめて包帯を巻いてくださるというのか?」
なにも出来ない少女は泣き崩れ、ひとり去る少年は以前よりもっと辛い痛みを抱えて歩く。
泣く少女と同じ夜空の下を。
この物語に、小さなマックスは異を唱える。そんな結末はいやだ、と。
グレアムは問う。「それじゃマックスはどうしたいの?」
少女に触れられた少年は、少女を罵る。そしてひとりで歩き去る。
そこまでは同じ。
でも少女は、泣き崩れるのではなく、少年のあとをずっとついていく。
ナニもできないのに。
傷を癒すことも包帯を巻くことも、なにひとつできないのに、ただ少年のあとをついていく。
そんな少女の足音が、ひとり歩く少年の耳に届いている。
そして少年は言うんだ、やがて。
「ありがとう」
と。
「ボクなら、“ありがとう”って言うもン!」
「うん…男の子ならね…そして…マックスがその女の子なら、ずっと男の子の後ろをついていってあげるんだね」
マックスはグレアムに約束する。「きっとそうする!」と。
……いつもいつも、同じ出典で恐縮だが。わたしの根幹にある物語なのでご容赦を。
ロジェをひとりにできなくて、「殴るぞ」と罵られながらも、ただそばにいるレアは、マックスの語る物語の「女の子」なんだなと。
血を流す少年を放っておけず、なにもできなくても、あとをついていく女の子なんだな。
そしてロジェは。
「ありがとう」とは言わないけれど、「謝ろうと思ってた」とは言える男の子なんだな。
そんなことを、思った。
『ロジェ』東宝千秋楽。
ムラ楽を観たとき、レア@みなこがロジェ@水くんに恋をしている、女性視点で恋を味わえると思った。が、今回のレアからは、色恋なんていう艶っぽいものは伝わらなかった。人間、とか、同志、とか、そんな堅いものを感じた。
反対に、恋を感じたのは、ロジェの方だ。
レアを求めているのは、恋情ゆえに見えた。
『ロジェ』という作品のストーリーは好きじゃないし、作者にいろいろ物申したいことはあるんだけれど、「水夏希」を眺める雛形としては、優秀な作品なんだろうなと思う。
スーツの着こなしや骨太な漢っぽい雰囲気、ハードな世界観で、「男役」としての水くんを眺める、という目的で、ストーリーだのキャラクタだのは後付ででっち上げられた、とすれば。
シュミット@ヲヅキとの対峙場面、苦悩全開のロジェにオペラグラスをロックオンしたまま、だーだー泣いた。
なにがどうじゃなく、もお、彼の慟哭に巻き込まれて泣いた。泣けてしょうがなかった。
とにかくロジェからオペラ離さないもんで、他のキャラクタたちは声だけの出演になりがちなんだが、リオン@キムの「お前と同じだけ、お前の気持ちはわからない」の声だけの台詞にも、アホみたく泣けた。
ストーリーが、とか、キャラクタが、とかじゃなく、そこにある「ロジェ」という男の存在感、彼が今苦悩している事実のみに胸が圧迫され、苦しくて悲しくて、切なくてたまらなかった。
だから最後のタンゴ酒場で、レアを相手に話しているところで……だから、水夏希が好きなんだと、改めて思った。
彼は暗く熱のこもった瞳でレアを見つめていて。
恋とか愛とか、誰かに向かって動く心っていうのは、なにかしらプラスのモノじゃない、ふつう。明るさやあたたかさがあるっていうか。
なのにロジェの瞳には、あたたかさとは別の暗い熱があって、その心の動きが彼を幸せにしていないこと、苦しめていることを思い知らせる。
彼がレアを愛しているとして、その愛が彼を幸福にするためには、まだいくつものものを乗り越えなくちゃいけないんだろうな。
それが、24年間復讐だけに生きてきた男なんだ。復讐から解き放たれたとしても、彼はいきなりジョルジュ@『君を愛してる』みたいにのーてんきに恋したりはできないんだ。
最後の最後に、この眼を見られた。
そのための、『ロジェ』なんだ。
ショーの水くんはたしかにかっこいいけれど、ショーでは基本的に本人>役だから、どうしても水しぇん自身の顔になる。
もちろん、水夏希として舞台に立つ水くんが好きだけど、素の彼では決してしない表情を、「役」としてならするんだ。
そのために「役」があり、最後の作品、最後の役で、作者の問題で物語としてもキャラクタとしても欠陥だらけだけど、水くんのハードな表情を見せるために、この『ロジェ』があったんだ。
と、思うくらいに、ロジェの表情は、美しかった。好みど真ん中だった。
その美しさに射抜かれて、改めて好みの人なのだと思い知らされて。
最後の最後に、こんなに好きでいさせてくれてありがとう。
そういやリオンの「お前と同じだけ、お前の気持ちはわからない」という台詞は、ブラッドのこの台詞を思い出させるな、と、この日記を書いていて思った。『奴らが消えた夜』のアンジーのお伽噺の隣のページにあるんだもの。
「君達は傷ついて…そして言うんだ“君にはわからない、この痛みはわかりはしない!!”って。そうかもしれない、ボクには! 君達が傷つけられたのを見て…察することしかできない…だけど君達…知っているかい? 君達がそう言う時には、君達が拒まれているのと同様に、ボク達を拒んでいるんだって!!」
君の気持ちはわからない。誰だって、他人の気持ちを完全に理解することなんか出来ない。
だけど。
だけど……。
誰にもわからない、と拒絶する生き方をしていたロジェは、リオンの言葉に異を唱えずに去る。否定せずに去る。
彼の人生は、いろんなものを肯定するところから、はじまるんだ。
夜の街を、ケガをした少年が歩いている。血を流しながら歩いている。
それに気づいた見知らぬ少女が、少年の傷口に触れる。
少年は触れられた痛みに、少女を罵る。
「あなたは何故ボクの傷口にふれるのですか? ふれて…この傷を癒せるというのですか? ではせめて包帯を巻いてくださるというのか?」
なにも出来ない少女は泣き崩れ、ひとり去る少年は以前よりもっと辛い痛みを抱えて歩く。
泣く少女と同じ夜空の下を。
この物語に、小さなマックスは異を唱える。そんな結末はいやだ、と。
グレアムは問う。「それじゃマックスはどうしたいの?」
少女に触れられた少年は、少女を罵る。そしてひとりで歩き去る。
そこまでは同じ。
でも少女は、泣き崩れるのではなく、少年のあとをずっとついていく。
ナニもできないのに。
傷を癒すことも包帯を巻くことも、なにひとつできないのに、ただ少年のあとをついていく。
そんな少女の足音が、ひとり歩く少年の耳に届いている。
そして少年は言うんだ、やがて。
「ありがとう」
と。
「ボクなら、“ありがとう”って言うもン!」
「うん…男の子ならね…そして…マックスがその女の子なら、ずっと男の子の後ろをついていってあげるんだね」
マックスはグレアムに約束する。「きっとそうする!」と。
……いつもいつも、同じ出典で恐縮だが。わたしの根幹にある物語なのでご容赦を。
ロジェをひとりにできなくて、「殴るぞ」と罵られながらも、ただそばにいるレアは、マックスの語る物語の「女の子」なんだなと。
血を流す少年を放っておけず、なにもできなくても、あとをついていく女の子なんだな。
そしてロジェは。
「ありがとう」とは言わないけれど、「謝ろうと思ってた」とは言える男の子なんだな。
そんなことを、思った。
『ロジェ』東宝千秋楽。
ムラ楽を観たとき、レア@みなこがロジェ@水くんに恋をしている、女性視点で恋を味わえると思った。が、今回のレアからは、色恋なんていう艶っぽいものは伝わらなかった。人間、とか、同志、とか、そんな堅いものを感じた。
反対に、恋を感じたのは、ロジェの方だ。
レアを求めているのは、恋情ゆえに見えた。
『ロジェ』という作品のストーリーは好きじゃないし、作者にいろいろ物申したいことはあるんだけれど、「水夏希」を眺める雛形としては、優秀な作品なんだろうなと思う。
スーツの着こなしや骨太な漢っぽい雰囲気、ハードな世界観で、「男役」としての水くんを眺める、という目的で、ストーリーだのキャラクタだのは後付ででっち上げられた、とすれば。
シュミット@ヲヅキとの対峙場面、苦悩全開のロジェにオペラグラスをロックオンしたまま、だーだー泣いた。
なにがどうじゃなく、もお、彼の慟哭に巻き込まれて泣いた。泣けてしょうがなかった。
とにかくロジェからオペラ離さないもんで、他のキャラクタたちは声だけの出演になりがちなんだが、リオン@キムの「お前と同じだけ、お前の気持ちはわからない」の声だけの台詞にも、アホみたく泣けた。
ストーリーが、とか、キャラクタが、とかじゃなく、そこにある「ロジェ」という男の存在感、彼が今苦悩している事実のみに胸が圧迫され、苦しくて悲しくて、切なくてたまらなかった。
だから最後のタンゴ酒場で、レアを相手に話しているところで……だから、水夏希が好きなんだと、改めて思った。
彼は暗く熱のこもった瞳でレアを見つめていて。
恋とか愛とか、誰かに向かって動く心っていうのは、なにかしらプラスのモノじゃない、ふつう。明るさやあたたかさがあるっていうか。
なのにロジェの瞳には、あたたかさとは別の暗い熱があって、その心の動きが彼を幸せにしていないこと、苦しめていることを思い知らせる。
彼がレアを愛しているとして、その愛が彼を幸福にするためには、まだいくつものものを乗り越えなくちゃいけないんだろうな。
それが、24年間復讐だけに生きてきた男なんだ。復讐から解き放たれたとしても、彼はいきなりジョルジュ@『君を愛してる』みたいにのーてんきに恋したりはできないんだ。
最後の最後に、この眼を見られた。
そのための、『ロジェ』なんだ。
ショーの水くんはたしかにかっこいいけれど、ショーでは基本的に本人>役だから、どうしても水しぇん自身の顔になる。
もちろん、水夏希として舞台に立つ水くんが好きだけど、素の彼では決してしない表情を、「役」としてならするんだ。
そのために「役」があり、最後の作品、最後の役で、作者の問題で物語としてもキャラクタとしても欠陥だらけだけど、水くんのハードな表情を見せるために、この『ロジェ』があったんだ。
と、思うくらいに、ロジェの表情は、美しかった。好みど真ん中だった。
その美しさに射抜かれて、改めて好みの人なのだと思い知らされて。
最後の最後に、こんなに好きでいさせてくれてありがとう。
そういやリオンの「お前と同じだけ、お前の気持ちはわからない」という台詞は、ブラッドのこの台詞を思い出させるな、と、この日記を書いていて思った。『奴らが消えた夜』のアンジーのお伽噺の隣のページにあるんだもの。
「君達は傷ついて…そして言うんだ“君にはわからない、この痛みはわかりはしない!!”って。そうかもしれない、ボクには! 君達が傷つけられたのを見て…察することしかできない…だけど君達…知っているかい? 君達がそう言う時には、君達が拒まれているのと同様に、ボク達を拒んでいるんだって!!」
君の気持ちはわからない。誰だって、他人の気持ちを完全に理解することなんか出来ない。
だけど。
だけど……。
誰にもわからない、と拒絶する生き方をしていたロジェは、リオンの言葉に異を唱えずに去る。否定せずに去る。
彼の人生は、いろんなものを肯定するところから、はじまるんだ。
光に舞う。@ロック・オン!
2010年9月12日 タカラヅカ
夢の国、タカラヅカを卒業する人は、最後の公演で「退団者オーラ」というものが出て、現実の人間にはない輝きや、透明感を持つ。
ということを、経験上知っていたけれど、水しぇんにはそれを特に感じていなかった。
わたしが、水くんを身近に感じすぎていたのかもしれない。
や、もちろん彼は大スターで、わたしの手の届かないところにいるのだけど、何故か勝手に「水先輩」的なシンパシーを感じる。彼がいい人だとか、真面目な人だとか面倒見がいいとか、オネエ言葉だとか(笑)、その人格に、キャラクタに、全面の安心感があるというか。
ある意味非人間的な、神格的な退団者オーラではなく、いつもの水先輩として眺めてしまったので、ムラでは前楽、千秋楽とナマで見てもなお、信じ切れていなかった。
袴姿のパレードを見てなお、信じていなかった。
水夏希が、いなくなってしまうこと。
どこか他人事な、「だって、水くんはいなくならないもん! みんな嘘だもん! てゆーか、時間はまだまだあって、止まっていて、流れていなくて、水くんはずっとそこにいるんだもん!」的な、わけのわからない思いこみ、自己暗示があって。
わかっていなかったのですよ。
いくらアタマで理解しても、心は止まったままというか。
そんなこんなで、9月12日。
花組公演中だましだましで乗り切った体調不良のツケが一気に押し寄せ、病院通いだの検査続きだのでへろへろよろよろの状態で、夜行バスに乗って早朝に東京着、「我ながらひでー顔色(苦笑)」なまま、東宝前へ行く。
遠征すること、前もって誰にもなにも言わなかったけれど、案の定、kineさんとドリーさんがいつもの場所でギャラリーしていたので合流、一緒になって雪組のみなさんを、そして退団者を待った。
素顔のあずりんを見て、「ほんっとに緑野さんの好きそーな顔だわ」と、ツッコミ担当のドリーさんがしみじみ言っていたのが忘れられない(笑)。そうなの、ほんっとに好きな顔なの。
ムラの千秋楽は入りから出のパレードまで、見事にひとりだったからなあ。友だちと一緒のギャラリーはいいな。
「効率的な雪組、効率的な水さん」を合い言葉に、短時間ですっきりさっぱり行われた入りを堪能。退団者も「これぞ退団者ですわ!」という大仰な感じはなく、わりとふつーに……つーか、いろいろとゆるめ(笑)に、入っていったのがイイ。
効率的なのよね、きっと。
当の水くんだって、ふつーの車がふつーにやってきて(車のふつーさに、ギャラリーが一瞬ぴよってた)、本人もふつーに黒服だし、オープンカーだのなんだので登場してとかいう大騒ぎはやらなくて、実に効率的だった。
大袈裟なことはしなくても、水くんは広範囲に渡って歩いてくれて、早朝から駆けつけた人たちのほとんどが、その姿を見られたことと思う。
わたしはやはり、水くんについて、ギャラリーの後ろを追いかけて。
人混みのいちばん後ろから、ずっとずっと眺めていた。
白い花のゲートをくぐって、劇場ロビーで階段に勢揃いした組子たちが、なにかしら歌を歌って迎えているのを大ウケしながら味わっている水くんの背中を、ずっとずっと眺めていた。
自分の体調がヤバいこともあり、「体力温存、最後まで参加する」ことが今回のテーマ、まだこれから1日長いぞという気負いもあり、「段取り」として必死に計算している部分があった。
心を全開に、無防備にはできないというか。
家で飲むならどんな醜態をさらしてもイイからいくらでも酔えるけど、外ではそうもいかないからどこかでサーモスタット入っているっていうか。
気負っていて、角張っていて、頑張っていて、「現実」はどこか他人事だった。
最後の『ロジェ』で、今までない大泣きをしつつも、幕間はべそかきながらミニパソに感想書き殴っていても、それでもなんかどこか、違っていた。
水くん、ほんとに、いなくなっちゃうの?
……受け止めきれないままに。
それが。
『ロック・オン!』の、月の王の場面にて。
ええ、金髪耽美水しぇんが登場するあの場面にて。
ラストシーン、たったひとりで踊り狂う月の王。
長い金髪を振り乱して。
なにもない舞台、空っぽの舞台。
そこにあるのは、月の王……水夏希だけ。
踊る水しぇんに、ライトが当たる。
暗い舞台の中、水くんにだけライトが集まる。
集まった光の中、ひとり踊る水くんが。
浮かんで、いた。
宙に。
金色の光の中に。
地面を離れ、なにもない空間に、浮かんでいた。
光の中にいた。
夢の国、タカラヅカを卒業する人は、最後の公演で「退団者オーラ」というものが出て、現実の人間にはない輝きや、透明感を持つ。
でも水しぇんには、それを感じていなかった……はず。
感じられなかったんだ、わたしが。
現実をうまく受け入れられなくて。
それが、今。
水くんは、宙を舞っている。
光の中、靴先が舞台を離れている。
う……わ。
思わず、口元を押さえた。
声を抑えるために。
水夏希は、こんなところにいた。
わたしが気づいていなかった、認めていなかっただけで、ここまで来ていた。退団オーラなんてシラナイ、だって水先輩はここにいるもん……そうやって見ないでいた、彼の集大成の輝き。
水くんは、重力無視して宙に浮かんでしまうくらい、「タカラジェンヌ」として「夢を与えるフェアリー」として、完成されていたんだ。
目の錯覚でも思いこみゆえの脳内映像でも、なんと評してくれてもいいよ。
でも、わたしの目には、そう見えたんだ。
水くんが、光の中で浮かんでたんだ。
現実とか常識とか無関係に。
そしてわたしは、ほんとうに彼がそこまで到達したんだと、すこんと受け入れたんだ。そんなのあり得ない、と思うのではなく、あるだろう、だって彼はフェアリーだもん!と。
もお、がつんと。
クチを覆わないといけないくらいに。
思い知らされた。
水くんは、いなくなる。
だって、宙飛んじゃうんだよ?
そこまでフェアリー極めたら、そりゃもう、この地にはいられないじゃないか。
水くんはそこまでたどり着き、他の誰もたどり着けない境地にたどり着き(実際、宙に浮いて見えたジェンヌは彼がはじめてだ)、光の中に、消えてしまった。
満場の拍手の中、月の王の場面は終わった。
いや、もおね。
あまりに急に、がつんと来て。
ぐわーって涙の固まりが襲ってきて。
そっから先は、しばらく記憶朦朧。
なんか、すごいもん見た。
すごいもん見た。すごいもん見た。
光の中の水しぇん。金髪と、満面の笑顔。
行ってしまったよ。行ってしまうんだよ。
光の中へ、あのひとは行ってしまうの。
止まっていた時が、涙が、一気に動き出して。
どうしていいか、わからない。
退団挨拶とか、カーテンコールの仕切ぶりとか。
それはいつもの水しぇんで、ほっこりして笑って終わったのだけど。
「舞台」の上で、タカラジェンヌ水夏希のすごさは、思い知らされたよ。
ああわたし、すごい人を好きだったんだな。
そう、しみじみと思った。
劇場前のパレードまで全部全部終わってしまったあと。
ドリーさんとkineさんと夜道をてくてく歩きながら。
「あたし、水、好きだった。そうだ、あたし、好きだったんだ」
ツッコミ担当のドリーさんが、なんか憑かれたみたいに繰り返してたのが、忘れられない。
今まで水くんを好きだなんて、とくに聞いたおぼえのない人なのに。『マリポサ』とか『ロジェ』とか、「あんな男嫌いっ!!」てな話は山ほど聞いたが。←正塚作品嫌い(笑)
「もともと好きは好きだったよ、いい男役だと思ってた、でもほんとに好きだったんだ。うわああん、好きだったよ!」
誰に言うでもなく、ひとりで言ってる、勝手に言ってる。言わずには、いられない。そんな想い、そんな日。
うん。
勝手に言うよ。
好きだったよ。好きだったんだ。
ただ、それだけ。
ということを、経験上知っていたけれど、水しぇんにはそれを特に感じていなかった。
わたしが、水くんを身近に感じすぎていたのかもしれない。
や、もちろん彼は大スターで、わたしの手の届かないところにいるのだけど、何故か勝手に「水先輩」的なシンパシーを感じる。彼がいい人だとか、真面目な人だとか面倒見がいいとか、オネエ言葉だとか(笑)、その人格に、キャラクタに、全面の安心感があるというか。
ある意味非人間的な、神格的な退団者オーラではなく、いつもの水先輩として眺めてしまったので、ムラでは前楽、千秋楽とナマで見てもなお、信じ切れていなかった。
袴姿のパレードを見てなお、信じていなかった。
水夏希が、いなくなってしまうこと。
どこか他人事な、「だって、水くんはいなくならないもん! みんな嘘だもん! てゆーか、時間はまだまだあって、止まっていて、流れていなくて、水くんはずっとそこにいるんだもん!」的な、わけのわからない思いこみ、自己暗示があって。
わかっていなかったのですよ。
いくらアタマで理解しても、心は止まったままというか。
そんなこんなで、9月12日。
花組公演中だましだましで乗り切った体調不良のツケが一気に押し寄せ、病院通いだの検査続きだのでへろへろよろよろの状態で、夜行バスに乗って早朝に東京着、「我ながらひでー顔色(苦笑)」なまま、東宝前へ行く。
遠征すること、前もって誰にもなにも言わなかったけれど、案の定、kineさんとドリーさんがいつもの場所でギャラリーしていたので合流、一緒になって雪組のみなさんを、そして退団者を待った。
素顔のあずりんを見て、「ほんっとに緑野さんの好きそーな顔だわ」と、ツッコミ担当のドリーさんがしみじみ言っていたのが忘れられない(笑)。そうなの、ほんっとに好きな顔なの。
ムラの千秋楽は入りから出のパレードまで、見事にひとりだったからなあ。友だちと一緒のギャラリーはいいな。
「効率的な雪組、効率的な水さん」を合い言葉に、短時間ですっきりさっぱり行われた入りを堪能。退団者も「これぞ退団者ですわ!」という大仰な感じはなく、わりとふつーに……つーか、いろいろとゆるめ(笑)に、入っていったのがイイ。
効率的なのよね、きっと。
当の水くんだって、ふつーの車がふつーにやってきて(車のふつーさに、ギャラリーが一瞬ぴよってた)、本人もふつーに黒服だし、オープンカーだのなんだので登場してとかいう大騒ぎはやらなくて、実に効率的だった。
大袈裟なことはしなくても、水くんは広範囲に渡って歩いてくれて、早朝から駆けつけた人たちのほとんどが、その姿を見られたことと思う。
わたしはやはり、水くんについて、ギャラリーの後ろを追いかけて。
人混みのいちばん後ろから、ずっとずっと眺めていた。
白い花のゲートをくぐって、劇場ロビーで階段に勢揃いした組子たちが、なにかしら歌を歌って迎えているのを大ウケしながら味わっている水くんの背中を、ずっとずっと眺めていた。
自分の体調がヤバいこともあり、「体力温存、最後まで参加する」ことが今回のテーマ、まだこれから1日長いぞという気負いもあり、「段取り」として必死に計算している部分があった。
心を全開に、無防備にはできないというか。
家で飲むならどんな醜態をさらしてもイイからいくらでも酔えるけど、外ではそうもいかないからどこかでサーモスタット入っているっていうか。
気負っていて、角張っていて、頑張っていて、「現実」はどこか他人事だった。
最後の『ロジェ』で、今までない大泣きをしつつも、幕間はべそかきながらミニパソに感想書き殴っていても、それでもなんかどこか、違っていた。
水くん、ほんとに、いなくなっちゃうの?
……受け止めきれないままに。
それが。
『ロック・オン!』の、月の王の場面にて。
ええ、金髪耽美水しぇんが登場するあの場面にて。
ラストシーン、たったひとりで踊り狂う月の王。
長い金髪を振り乱して。
なにもない舞台、空っぽの舞台。
そこにあるのは、月の王……水夏希だけ。
踊る水しぇんに、ライトが当たる。
暗い舞台の中、水くんにだけライトが集まる。
集まった光の中、ひとり踊る水くんが。
浮かんで、いた。
宙に。
金色の光の中に。
地面を離れ、なにもない空間に、浮かんでいた。
光の中にいた。
夢の国、タカラヅカを卒業する人は、最後の公演で「退団者オーラ」というものが出て、現実の人間にはない輝きや、透明感を持つ。
でも水しぇんには、それを感じていなかった……はず。
感じられなかったんだ、わたしが。
現実をうまく受け入れられなくて。
それが、今。
水くんは、宙を舞っている。
光の中、靴先が舞台を離れている。
う……わ。
思わず、口元を押さえた。
声を抑えるために。
水夏希は、こんなところにいた。
わたしが気づいていなかった、認めていなかっただけで、ここまで来ていた。退団オーラなんてシラナイ、だって水先輩はここにいるもん……そうやって見ないでいた、彼の集大成の輝き。
水くんは、重力無視して宙に浮かんでしまうくらい、「タカラジェンヌ」として「夢を与えるフェアリー」として、完成されていたんだ。
目の錯覚でも思いこみゆえの脳内映像でも、なんと評してくれてもいいよ。
でも、わたしの目には、そう見えたんだ。
水くんが、光の中で浮かんでたんだ。
現実とか常識とか無関係に。
そしてわたしは、ほんとうに彼がそこまで到達したんだと、すこんと受け入れたんだ。そんなのあり得ない、と思うのではなく、あるだろう、だって彼はフェアリーだもん!と。
もお、がつんと。
クチを覆わないといけないくらいに。
思い知らされた。
水くんは、いなくなる。
だって、宙飛んじゃうんだよ?
そこまでフェアリー極めたら、そりゃもう、この地にはいられないじゃないか。
水くんはそこまでたどり着き、他の誰もたどり着けない境地にたどり着き(実際、宙に浮いて見えたジェンヌは彼がはじめてだ)、光の中に、消えてしまった。
満場の拍手の中、月の王の場面は終わった。
いや、もおね。
あまりに急に、がつんと来て。
ぐわーって涙の固まりが襲ってきて。
そっから先は、しばらく記憶朦朧。
なんか、すごいもん見た。
すごいもん見た。すごいもん見た。
光の中の水しぇん。金髪と、満面の笑顔。
行ってしまったよ。行ってしまうんだよ。
光の中へ、あのひとは行ってしまうの。
止まっていた時が、涙が、一気に動き出して。
どうしていいか、わからない。
退団挨拶とか、カーテンコールの仕切ぶりとか。
それはいつもの水しぇんで、ほっこりして笑って終わったのだけど。
「舞台」の上で、タカラジェンヌ水夏希のすごさは、思い知らされたよ。
ああわたし、すごい人を好きだったんだな。
そう、しみじみと思った。
劇場前のパレードまで全部全部終わってしまったあと。
ドリーさんとkineさんと夜道をてくてく歩きながら。
「あたし、水、好きだった。そうだ、あたし、好きだったんだ」
ツッコミ担当のドリーさんが、なんか憑かれたみたいに繰り返してたのが、忘れられない。
今まで水くんを好きだなんて、とくに聞いたおぼえのない人なのに。『マリポサ』とか『ロジェ』とか、「あんな男嫌いっ!!」てな話は山ほど聞いたが。←正塚作品嫌い(笑)
「もともと好きは好きだったよ、いい男役だと思ってた、でもほんとに好きだったんだ。うわああん、好きだったよ!」
誰に言うでもなく、ひとりで言ってる、勝手に言ってる。言わずには、いられない。そんな想い、そんな日。
うん。
勝手に言うよ。
好きだったよ。好きだったんだ。
ただ、それだけ。
愛の名のもとに。@麗しのサブリナ
2010年9月11日 タカラヅカ デイヴィッド@壮くんが、かわいくてならない。
……て話は、何度も書いた。
大富豪のおぼっちゃまで、気楽な次男坊で末っ子で、ハンサムで、家族からもそれ以外からも愛情とお金を山ほど与えられて甘やかされて育った夢の王子様。
疑うことを知らない笑顔に、ムカつき無限大、こいつムカつくー、うきー、大好き。
好きすぎてムカムカする(笑)。
てなことは何度も書いたので、置くとして。
『麗しのサブリナ』は、デイヴィッドの成長物語でもあるのだな、と。
デイヴィッドはずるい。
いつも女の子をとっかえひっかえ、お気軽に罪なく責任なく生きている。
「エリザベスは好き、でも他の女の子も好き」と、堂々と言ってしまうくらい、ナチュラルに諸星あたる。
そんなデイヴィッドだから、ふつーにサブリナ@蘭ちゃんの美貌に恋をして。
軽いノリの恋。本人は運命の恋だと言い張るけれど、過去の恋もどうやら同じよーなことを言っていたみたいだし。アテにならんわなあ、ドンファンの言い分なんざ(笑)。
そもそも、デイヴィッドがケガをして動けない自分の代わりに、ライナス@まとぶんにサブリナの相手を託したのって……いろいろとひどい理由だよね?
サブリナは超美女。男たちが放っておかない。
だからひとりで放置は危険。どんなムシが寄ってくるかわからない。
かといって、友人たちには頼めない。友人たちもカノジョ持ちだが、デイヴィッドと一緒で「カノジョも好きだけど、他の女の子も好き」なチャラ男ども。
パーティでサブリナに群がっていたくらいだ、あいつらに任せるのは危険。
それに、友人たちもまたセレブなイケメンたちだ、サブリナがうっかり恋しちゃうかもしれない、危険危険。
サブリナのムシ除けをしてくれて、サブリナが決して惚れたりしない、魅力のない男……ライナスが適任!
……ひどい。ひどいわデイヴィッド!!(笑)
自分の味方で、言うことを聞いてくれて、男として安全牌、それがライナス・ララビー、アナタなら大丈夫!
堅物兄貴ならどんなにサブリナが魅力的でもなんとも思わないだろうし。
それに。
それに、弟の恋人を、取るはずがないし。
そう、デイヴィッドは自惚れている。
ライナスに、愛されていること。
美女よりも、かわいい弟を兄が優先すると、疑いもせずに信じている(笑)。
……ったく、デイヴィッドめ!
重ね重ねひどい。どんだけ上から目線、どんだけ自惚れ屋。
「兄貴は、芝居は半分眠ってて、株と税金のことばかり話していただろう」
と、見事に侮った発言をするデイヴィッド。
男としての魅力を認める友人たちは信用せず、男として侮りまくりの兄のことは信じきって。
そうして、悲劇は起こる。
二重の裏切り。
恋人のはずのサブリナが、心変わりして兄ライナスを取った!!
ブラコンの兄ライナスが、心変わりして恋人のサブリナを取った!!
ふたりとも、僕のことを愛してくれていたはずなのに?! 恋人と兄、両方に裏切られたんですけど?! どーゆーことよ?!!
サブリナに「別れのキス」をされたデイヴィッドは、兄のオフィスへ行く。
昼~夜しかタイムテーブルのないデイヴィッドが、わざわざ午前中にだ。
きっと、眠らなかったんだ。眠れなかったんだ。本人の言葉通り。
そこで、兄をぶん殴る。「覚えがあるだろう」と。
サブリナを傷つけた。デイヴィッドを傷つけた。
不器用な兄。
そしてその兄は、デイヴィッドにサブリナと一緒になれと言う。2000万ドルの事業を棒に振ってでも。
そこで、知るわけだ。
デイヴィッドにパリへ行けと言うライナスが守りたいモノは、サブリナだと。
おにーちゃんは、会社でも自分でも弟でもなく、サブリナという小娘を守るため、一生懸命になっているんだってことを。
誰からも愛され、甘やかされていたデイヴィッド。
ライナス兄ちゃんだって、なんやかんや言ってもいつも、いちばんの味方だったのに。
愛されるまま、なんの責任もなく人生を謳歌していたデイヴィッドは、いちばん侮っていた、愛情を疑っていなかった相手から、裏切られた。
おにーちゃんに、捨てられた。
ライナスは、デイヴィッドよりも、サブリナが大事だって。
あの堅物兄貴が、そこまでしますか。
変わってしまった兄、捨てられた自分。
がーん、とした顔をしつつ、捨て台詞を残して退場、するしかない。
だって、デイヴィッドにもわかるから。
裏切ったのはライナス、傷つけたのもライナス。
でも、ライナス自身も傷ついている。そして、不器用な彼が、彼に出来る限りの誠意を尽くそうとしている。
それは、サブリナと同じで。
サブリナもまた、ライナスの裏切りと不器用な誠意を見せられ、傷つきながらも、全部受け入れるしかなかった。
デイヴィッドも、全部受け入れるしかないんだ。傷つきながら。
3人が3人とも傷ついた。3人分、傷ついた。
さて、そーやって捨て台詞を残して飛び出していったデイヴィッドは、一計を案じて戻ってくる。
新聞にライナスとサブリナのことを書かせたのは、その通りにしないと、事実チガウってことで株価に影響が? サブリナを騙してひとりパリへ送ったとばれると、非人道的だと醜聞になる?
社交欄のある世界のことはよくわかんないけど、「決心させてやったんだ」と言うからには、退路を断つ意味だろう。
デイヴィッドは、そーやってライナスのお尻を蹴り上げる、わけだ。
愛しているなら、行けよ、と。
傷ついたお尻をさらして兄に甘えていたデイヴィッドが。
兄に自由を与える代わりに、義務と責任を、自分が引き受けた。
罪なく責任なく、お気楽に他人の愛だけを食べて生きていた、極楽トンボが、他人の愛のために、地に足をつけた。
はじめて、裏切られて。
愛する者を裏切らずにはいられないほどの、恋を見せつけられて。
デイヴィッドはひとつ、大人になったわけだ。
……そーゆー話だよね、『麗しのサブリナ』!!
てゆーかデイヴィッド、いい男ぢゃね? やっぱイイよ、すげー好きだー、もームカつくーー!!
義務と責任を引き受けたっつっても、またすぐ彼がひょろひょろチャラチャラすることは、想像に難くないとしても。
大いなる進歩、成長だよね(笑)。
すべては、愛の名のもとに。
……て話は、何度も書いた。
大富豪のおぼっちゃまで、気楽な次男坊で末っ子で、ハンサムで、家族からもそれ以外からも愛情とお金を山ほど与えられて甘やかされて育った夢の王子様。
疑うことを知らない笑顔に、ムカつき無限大、こいつムカつくー、うきー、大好き。
好きすぎてムカムカする(笑)。
てなことは何度も書いたので、置くとして。
『麗しのサブリナ』は、デイヴィッドの成長物語でもあるのだな、と。
デイヴィッドはずるい。
いつも女の子をとっかえひっかえ、お気軽に罪なく責任なく生きている。
「エリザベスは好き、でも他の女の子も好き」と、堂々と言ってしまうくらい、ナチュラルに諸星あたる。
そんなデイヴィッドだから、ふつーにサブリナ@蘭ちゃんの美貌に恋をして。
軽いノリの恋。本人は運命の恋だと言い張るけれど、過去の恋もどうやら同じよーなことを言っていたみたいだし。アテにならんわなあ、ドンファンの言い分なんざ(笑)。
そもそも、デイヴィッドがケガをして動けない自分の代わりに、ライナス@まとぶんにサブリナの相手を託したのって……いろいろとひどい理由だよね?
サブリナは超美女。男たちが放っておかない。
だからひとりで放置は危険。どんなムシが寄ってくるかわからない。
かといって、友人たちには頼めない。友人たちもカノジョ持ちだが、デイヴィッドと一緒で「カノジョも好きだけど、他の女の子も好き」なチャラ男ども。
パーティでサブリナに群がっていたくらいだ、あいつらに任せるのは危険。
それに、友人たちもまたセレブなイケメンたちだ、サブリナがうっかり恋しちゃうかもしれない、危険危険。
サブリナのムシ除けをしてくれて、サブリナが決して惚れたりしない、魅力のない男……ライナスが適任!
……ひどい。ひどいわデイヴィッド!!(笑)
自分の味方で、言うことを聞いてくれて、男として安全牌、それがライナス・ララビー、アナタなら大丈夫!
堅物兄貴ならどんなにサブリナが魅力的でもなんとも思わないだろうし。
それに。
それに、弟の恋人を、取るはずがないし。
そう、デイヴィッドは自惚れている。
ライナスに、愛されていること。
美女よりも、かわいい弟を兄が優先すると、疑いもせずに信じている(笑)。
……ったく、デイヴィッドめ!
重ね重ねひどい。どんだけ上から目線、どんだけ自惚れ屋。
「兄貴は、芝居は半分眠ってて、株と税金のことばかり話していただろう」
と、見事に侮った発言をするデイヴィッド。
男としての魅力を認める友人たちは信用せず、男として侮りまくりの兄のことは信じきって。
そうして、悲劇は起こる。
二重の裏切り。
恋人のはずのサブリナが、心変わりして兄ライナスを取った!!
ブラコンの兄ライナスが、心変わりして恋人のサブリナを取った!!
ふたりとも、僕のことを愛してくれていたはずなのに?! 恋人と兄、両方に裏切られたんですけど?! どーゆーことよ?!!
サブリナに「別れのキス」をされたデイヴィッドは、兄のオフィスへ行く。
昼~夜しかタイムテーブルのないデイヴィッドが、わざわざ午前中にだ。
きっと、眠らなかったんだ。眠れなかったんだ。本人の言葉通り。
そこで、兄をぶん殴る。「覚えがあるだろう」と。
サブリナを傷つけた。デイヴィッドを傷つけた。
不器用な兄。
そしてその兄は、デイヴィッドにサブリナと一緒になれと言う。2000万ドルの事業を棒に振ってでも。
そこで、知るわけだ。
デイヴィッドにパリへ行けと言うライナスが守りたいモノは、サブリナだと。
おにーちゃんは、会社でも自分でも弟でもなく、サブリナという小娘を守るため、一生懸命になっているんだってことを。
誰からも愛され、甘やかされていたデイヴィッド。
ライナス兄ちゃんだって、なんやかんや言ってもいつも、いちばんの味方だったのに。
愛されるまま、なんの責任もなく人生を謳歌していたデイヴィッドは、いちばん侮っていた、愛情を疑っていなかった相手から、裏切られた。
おにーちゃんに、捨てられた。
ライナスは、デイヴィッドよりも、サブリナが大事だって。
あの堅物兄貴が、そこまでしますか。
変わってしまった兄、捨てられた自分。
がーん、とした顔をしつつ、捨て台詞を残して退場、するしかない。
だって、デイヴィッドにもわかるから。
裏切ったのはライナス、傷つけたのもライナス。
でも、ライナス自身も傷ついている。そして、不器用な彼が、彼に出来る限りの誠意を尽くそうとしている。
それは、サブリナと同じで。
サブリナもまた、ライナスの裏切りと不器用な誠意を見せられ、傷つきながらも、全部受け入れるしかなかった。
デイヴィッドも、全部受け入れるしかないんだ。傷つきながら。
3人が3人とも傷ついた。3人分、傷ついた。
さて、そーやって捨て台詞を残して飛び出していったデイヴィッドは、一計を案じて戻ってくる。
新聞にライナスとサブリナのことを書かせたのは、その通りにしないと、事実チガウってことで株価に影響が? サブリナを騙してひとりパリへ送ったとばれると、非人道的だと醜聞になる?
社交欄のある世界のことはよくわかんないけど、「決心させてやったんだ」と言うからには、退路を断つ意味だろう。
デイヴィッドは、そーやってライナスのお尻を蹴り上げる、わけだ。
愛しているなら、行けよ、と。
傷ついたお尻をさらして兄に甘えていたデイヴィッドが。
兄に自由を与える代わりに、義務と責任を、自分が引き受けた。
罪なく責任なく、お気楽に他人の愛だけを食べて生きていた、極楽トンボが、他人の愛のために、地に足をつけた。
はじめて、裏切られて。
愛する者を裏切らずにはいられないほどの、恋を見せつけられて。
デイヴィッドはひとつ、大人になったわけだ。
……そーゆー話だよね、『麗しのサブリナ』!!
てゆーかデイヴィッド、いい男ぢゃね? やっぱイイよ、すげー好きだー、もームカつくーー!!
義務と責任を引き受けたっつっても、またすぐ彼がひょろひょろチャラチャラすることは、想像に難くないとしても。
大いなる進歩、成長だよね(笑)。
すべては、愛の名のもとに。
サブリナの恋。@麗しのサブリナ
2010年9月10日 タカラヅカ 『麗しのサブリナ』にて、サブリナ@蘭ちゃんに感情移入しまくるのは、彼女の「恋」の演技がいちいちリアルに思えるから。
わたしの胸きゅんポイントを刺激する。
デイヴィッド@壮くんに恋したのが、9歳のとき。
遊んでいるときにいきなりキスされて、以来ずーーっと好きだった、と。
それって、ただのあこがれじゃん?
運転手の娘が、お屋敷のおぼっちゃんにキスされて、舞い上がらないはずがない。
小さな女の子の、小さなあこがれ、小さな恋。
相手は名うてのプレイボーイ、女の子を取っかえ引っかえ。9歳のサブリナにキスしたのも軽いキモチ、中学か高校のころ? つか、絶対おぼえてねえ。ハイスクール時代にはもう遊びまくりだったわけだし。そして結婚→離婚を3セット経験だし。
そんなひどい男に、子どもだからと相手にされず、あてつけ自殺を考えるくらい、思い詰めたのが20歳。
手に入らないモノだからこそ、まぶしく見えるんだろう。
木の上からパーティを見ているように。
サブリナがあこがれていたのはデイヴィッド自身ではなく、デイヴィッドのいるあのきらびやかなパーティだったんじゃないか。
ドレスを着て、パーティで王子様と踊る、自分自身だったんじゃないか。
パリで大人の美女に変身して戻ってきたのが22歳。
洗練された彼女の姿に、デイヴィッドもめろめろ。
あこがれていたものが全部、彼女の手に入る。王子様みたいなデイヴィッド、お屋敷のパーティ。
敵になると思っていた兄のライナス@まとぶんも、まさかの味方宣言。
月が手をさしのべるほどの、奇跡。
あこがれをすべて手に入れた少女は舞い上がる。
そして。
そこから、彼女の本当の恋がはじまる。
デイヴィッドを10年以上好きだったのに、たかが数日で心変わり。結果としてはそうだけど、ほんとのとこはそうじゃない。
デイヴィッドへの想いはたしかに「初恋」と呼んでいいものだけれど、あこがれが主成分だ。幼さゆえだ。
本当に恋をしたのは、ライナス相手だ。
戯れのキスであこがれがスタートした9歳のサブリナ。
またしても、キスで恋がはじまるんだ。
デイヴィッドを待っていたテニスコートで、ライナスから代理でキスをされた。……サブリナって、キスでスイッチ入っちゃう子なのな(笑)。
サブリナにとってデイヴィッドは王子様だったけれど、ライナスは「こわいおじさん」か。
彼女が9歳のとき、デイヴィッドはまだ少年だったけれど、ライナスはすでに青年だったろうし。
子どもの目に最初から「大人」と映っていたなら、それはずっと変わらず「対象外」な姿だろう。
デイヴィッドに口説かれて舞い上がるサブリナは、実に屈託なく接している。気取ったり甘えたり、てらいがない。
でも、ライナスの前ではとても不安定。上から目線で語ってみたり、顔色をうかがったり。
デイヴィッドを前にしているときの安定したキモチと、ライナスに対する「おびえ」。
無意識のうちに彼女は、空想と現実を分けているのではないか。
デイヴィッドはあくまでも空想上の王子様。なにを言ってもしてもかまわない。だってこれはわたしの夢。空想の中の恋だから、自由自在。
でも、ライナスはチガウ。いつ嫌われるかわからない、思い通りになるはずのない、現実。だから、がんばる。顔色をうかがう、演技もする。オンナノコを全開にして、アンテナを全開にして、探る。ねえ、ワタシノコト、ドウオモッテルノ?
まだ焦点がデイヴィッドに合っているうちは、ライナスに対してなんのおそれもない。最初のテニスコートではむしろ、「運命の恋を邪魔するなら、戦うわよ」ぐらいの気合いで接している。
それが、キスされたことで、サブリナにスイッチが入る。
対象外のおじさんではない、素敵な異性なんだということに、はじめて気づく。
次に、最初のデート。ここでもまだ焦点はデイヴィッドなので、サブリナは無防備にライナスに接し、受け入れている。するとライナスは思っていたような堅いだけの男ではない上、しかも自分に気があるような言動を取る。
ここから、生身の男女としてのつきあいがはじまる。
サブリナは、女の本能でライナスの真意を探る。
テンション高く話す、その裏にある計算。
気持ちをコントロールしようとする努力。
わざとふざけて失礼な物言いをした直後、「言い過ぎた?」と相手の顔色を見る。
明るく振る舞う直前に、気合いを入れてわざとテンションを上げる。
相手の反応がこわくて、ひとりで喋り続ける。
沈黙をごまかすために、どうでもいいことに逃げる。
そんな、「女の子」な部分が、切ない。
計算、と言うのは勘弁して欲しい、好きな相手に本能でしてしまう、女の子の精一杯の闘い。
相手の気持ちがわからない。
弟の代わりにつきあってくれているだけの、大人の男性。ふつうならただのお義理で済むはずなのに、何故かそこに愛があるような言動を見せる。
愛されている? いや、チガウかもしれない。
ふつうなら相手にされっこないんだ。代わりだから、一緒に過ごしているだけ。
身分違いで、年齢差も大きくて、代理で。
立場がずーーっと下だからこそ、サブリナは懸命に背伸びをする。
パリの話題は幸い。
彼女が唯一ライナスに「勝つ」ことの出来る話題。
だからサブリナは必死になってパリの話をする。上から目線でライナスに教える。
いや、ほんとうはわかってる。
ライナスはわざと負けてくれている。サブリナの話すパリでのルールなんか、どうでもいいとわかっている。わかっていてそれでも、話を聞いて感心してくれている。
そのやさしさに触れたくて、彼の手の中で踊っている、踊らせてくれている感覚を味わいたくて、パリの話をする。
運転する彼の横顔に見とれて、大人の彼につりあわない自分の卑小さを感じて、でもそんなキモチを悟られてはならないと必死にテンション上げて、ことさら陽気にはしゃいでみせて。
想いを持てあまし、彼を見つめて沈黙してしまい、ごまかすために帽子のつばの話にしてしまったり。
どうすればいいのかわからなくなって、デートをすっぽかそうとして、でも結局会いに行ってしまったり。
感情をぶつけながら、そのたび相手の反応をこわがって、そのことによって嫌われたんじゃないかとおびえて。
ひとつひとつの行動が、言葉が、リアル過ぎて痛い。
新人公演でみりおん演じるサブリナが、そーゆー裏の心の動きや感情の脊髄反射みたいなところがなく、脚本に文字として書かれているだけの演技をしているのを見て、余計に蘭ちゃんの演技の細かさに瞠目したのね。
たとえばみりおんだと、ほんとに楽しいデートだから「お食事最高だった!」と言ったように見えたし、帽子のつばが気になっただけに見えたから。
蘭ちゃんの「恋」の演技は、わたしのツボにはまるんだろう。
彼女を見ていると、ほんとにサブリナになってライナスに恋をしてしまう。
切ない、身分違いの恋を。
月が手を差しのばした……はずなのに、ドレスを着て舞踏会に出かけているのに、屋根裏部屋で膝を抱えているシンデレラみたいな切なさを抱えている、そんな恋。
月を眺めながら涙を流している、そんな恋。
わたしの胸きゅんポイントを刺激する。
デイヴィッド@壮くんに恋したのが、9歳のとき。
遊んでいるときにいきなりキスされて、以来ずーーっと好きだった、と。
それって、ただのあこがれじゃん?
運転手の娘が、お屋敷のおぼっちゃんにキスされて、舞い上がらないはずがない。
小さな女の子の、小さなあこがれ、小さな恋。
相手は名うてのプレイボーイ、女の子を取っかえ引っかえ。9歳のサブリナにキスしたのも軽いキモチ、中学か高校のころ? つか、絶対おぼえてねえ。ハイスクール時代にはもう遊びまくりだったわけだし。そして結婚→離婚を3セット経験だし。
そんなひどい男に、子どもだからと相手にされず、あてつけ自殺を考えるくらい、思い詰めたのが20歳。
手に入らないモノだからこそ、まぶしく見えるんだろう。
木の上からパーティを見ているように。
サブリナがあこがれていたのはデイヴィッド自身ではなく、デイヴィッドのいるあのきらびやかなパーティだったんじゃないか。
ドレスを着て、パーティで王子様と踊る、自分自身だったんじゃないか。
パリで大人の美女に変身して戻ってきたのが22歳。
洗練された彼女の姿に、デイヴィッドもめろめろ。
あこがれていたものが全部、彼女の手に入る。王子様みたいなデイヴィッド、お屋敷のパーティ。
敵になると思っていた兄のライナス@まとぶんも、まさかの味方宣言。
月が手をさしのべるほどの、奇跡。
あこがれをすべて手に入れた少女は舞い上がる。
そして。
そこから、彼女の本当の恋がはじまる。
デイヴィッドを10年以上好きだったのに、たかが数日で心変わり。結果としてはそうだけど、ほんとのとこはそうじゃない。
デイヴィッドへの想いはたしかに「初恋」と呼んでいいものだけれど、あこがれが主成分だ。幼さゆえだ。
本当に恋をしたのは、ライナス相手だ。
戯れのキスであこがれがスタートした9歳のサブリナ。
またしても、キスで恋がはじまるんだ。
デイヴィッドを待っていたテニスコートで、ライナスから代理でキスをされた。……サブリナって、キスでスイッチ入っちゃう子なのな(笑)。
サブリナにとってデイヴィッドは王子様だったけれど、ライナスは「こわいおじさん」か。
彼女が9歳のとき、デイヴィッドはまだ少年だったけれど、ライナスはすでに青年だったろうし。
子どもの目に最初から「大人」と映っていたなら、それはずっと変わらず「対象外」な姿だろう。
デイヴィッドに口説かれて舞い上がるサブリナは、実に屈託なく接している。気取ったり甘えたり、てらいがない。
でも、ライナスの前ではとても不安定。上から目線で語ってみたり、顔色をうかがったり。
デイヴィッドを前にしているときの安定したキモチと、ライナスに対する「おびえ」。
無意識のうちに彼女は、空想と現実を分けているのではないか。
デイヴィッドはあくまでも空想上の王子様。なにを言ってもしてもかまわない。だってこれはわたしの夢。空想の中の恋だから、自由自在。
でも、ライナスはチガウ。いつ嫌われるかわからない、思い通りになるはずのない、現実。だから、がんばる。顔色をうかがう、演技もする。オンナノコを全開にして、アンテナを全開にして、探る。ねえ、ワタシノコト、ドウオモッテルノ?
まだ焦点がデイヴィッドに合っているうちは、ライナスに対してなんのおそれもない。最初のテニスコートではむしろ、「運命の恋を邪魔するなら、戦うわよ」ぐらいの気合いで接している。
それが、キスされたことで、サブリナにスイッチが入る。
対象外のおじさんではない、素敵な異性なんだということに、はじめて気づく。
次に、最初のデート。ここでもまだ焦点はデイヴィッドなので、サブリナは無防備にライナスに接し、受け入れている。するとライナスは思っていたような堅いだけの男ではない上、しかも自分に気があるような言動を取る。
ここから、生身の男女としてのつきあいがはじまる。
サブリナは、女の本能でライナスの真意を探る。
テンション高く話す、その裏にある計算。
気持ちをコントロールしようとする努力。
わざとふざけて失礼な物言いをした直後、「言い過ぎた?」と相手の顔色を見る。
明るく振る舞う直前に、気合いを入れてわざとテンションを上げる。
相手の反応がこわくて、ひとりで喋り続ける。
沈黙をごまかすために、どうでもいいことに逃げる。
そんな、「女の子」な部分が、切ない。
計算、と言うのは勘弁して欲しい、好きな相手に本能でしてしまう、女の子の精一杯の闘い。
相手の気持ちがわからない。
弟の代わりにつきあってくれているだけの、大人の男性。ふつうならただのお義理で済むはずなのに、何故かそこに愛があるような言動を見せる。
愛されている? いや、チガウかもしれない。
ふつうなら相手にされっこないんだ。代わりだから、一緒に過ごしているだけ。
身分違いで、年齢差も大きくて、代理で。
立場がずーーっと下だからこそ、サブリナは懸命に背伸びをする。
パリの話題は幸い。
彼女が唯一ライナスに「勝つ」ことの出来る話題。
だからサブリナは必死になってパリの話をする。上から目線でライナスに教える。
いや、ほんとうはわかってる。
ライナスはわざと負けてくれている。サブリナの話すパリでのルールなんか、どうでもいいとわかっている。わかっていてそれでも、話を聞いて感心してくれている。
そのやさしさに触れたくて、彼の手の中で踊っている、踊らせてくれている感覚を味わいたくて、パリの話をする。
運転する彼の横顔に見とれて、大人の彼につりあわない自分の卑小さを感じて、でもそんなキモチを悟られてはならないと必死にテンション上げて、ことさら陽気にはしゃいでみせて。
想いを持てあまし、彼を見つめて沈黙してしまい、ごまかすために帽子のつばの話にしてしまったり。
どうすればいいのかわからなくなって、デートをすっぽかそうとして、でも結局会いに行ってしまったり。
感情をぶつけながら、そのたび相手の反応をこわがって、そのことによって嫌われたんじゃないかとおびえて。
ひとつひとつの行動が、言葉が、リアル過ぎて痛い。
新人公演でみりおん演じるサブリナが、そーゆー裏の心の動きや感情の脊髄反射みたいなところがなく、脚本に文字として書かれているだけの演技をしているのを見て、余計に蘭ちゃんの演技の細かさに瞠目したのね。
たとえばみりおんだと、ほんとに楽しいデートだから「お食事最高だった!」と言ったように見えたし、帽子のつばが気になっただけに見えたから。
蘭ちゃんの「恋」の演技は、わたしのツボにはまるんだろう。
彼女を見ていると、ほんとにサブリナになってライナスに恋をしてしまう。
切ない、身分違いの恋を。
月が手を差しのばした……はずなのに、ドレスを着て舞踏会に出かけているのに、屋根裏部屋で膝を抱えているシンデレラみたいな切なさを抱えている、そんな恋。
月を眺めながら涙を流している、そんな恋。
ツッコミとタノシミ・その4。@麗しのサブリナ
2010年9月9日 タカラヅカ 『麗しのサブリナ』の個人的な目線。ツッコミと楽しみ、続き。
・ウィリス@まっつの「魅力的なご婦人です、ね」は絶対はずせないチェックポイント。
・「ウィリスくん、クリーブランドを買っちまえ!」とふざけたあと、真顔なライナス@まとぶんを見て、一瞬びびるサブリナ@蘭ちゃん。
・蘭ちゃんサブリナのいいところは、いつもどこかライナスに対して「おびえ」があるところ。図に乗ってない。「言い過ぎた?」とか「空気読めなかった?」とか、自問自答している感じが、リアルな女の子。
・ウィリスとマカードル@いちかの「♪ライナス・ララビー、あなたは大丈夫?」は大好物。
・恋愛に興味のないウィリスと、反対に女子らしい興味を示すマカードル。
・マカードルにあおられて、ウィリスも「その可能性もアリか」と気づく。そしてさらに、あの堅物ライナスが恋をする?、て流れで、ウィリスくんも恋愛アリなモードにチェンジするんだろうな。
・それまでマカードルを意識する場面はなかったのに、ここからスタート。
・ウィリスはコメディな存在だと思って見ていたはずが、どんどん二枚目に見えて困る(笑)。
・「プラスチックの件で女性どころじゃない」と言ってるあたりのウィリスさんは、ふつーに二枚目リーマンだと思うんですが?!
・車の運転をするライナスがカッコイイ。
・黙ってると格好いいんだ、ライナス。いや、初日付近は他も格好良かったけど、楽付近ではおちゃらけ熱血変な人だったから……モゴモゴ。
・そんなライナスの横顔を見つめるサブリナ。……蘭ちゃんの「恋」の演技、表現はいちいちリアルで見ていて胸がきゅんきゅんする!!
・レディファーストがたまらん。紳士。大富豪の大人の男性が、わざわざぐるっと回って、身分違いの小娘のために、助手席のドアを開けてくれるときめき。
・「お食事最高だった!」と喋りはじめる直前の、サブリナの心の変化もツボ。なんでこう、いちいちリアルかな。
・「ラヴィアンローズ」で幻想の女4人がせり上がってくるのに、けっこう無理矢理感を持つ。あー、ここで突然女の子たちに出番を作るわけかー。
・4人でもそうだったのに、さらにぞろりと何十人?!な場面になり、初見では口が開いた(笑)。
・すげー無理矢理!(笑)
・幻のダンスシーン、コロスが入るのはお約束とはいえ、それはこの場面、この台詞のあとではない気がするんだ。
・ライナスの真意もサブリナのキモチもはっきりしないところで、周囲だけ盛り上げられても……。
・それより、「君が弟を愛してなくて……」とつい本心を口走ってしまったライナス、そこから彼の心象ダンスとかの方が「恋愛」として盛り上がると思うんだが。
・ありがちに、幻のサブリナと踊り、そこに幻のデイヴィッド@壮くんが登場し、三角関係なダンス、組子の出番増やさなきゃ的意味では、周囲には幻のサブリナとライナスを表すダンスカップルたちが踊り……てな。
・それでも、電飾輝く「薔薇色の人生」はきれいだと思うけれど。
・よーやく登場したデイヴィッドはまたもガウン姿。おしりの詰め物はナシ(笑)。
・お気楽別次元に話すデイヴィッド、深刻なサブリナ。
・デイヴィッドに抱きつき、「話し続けて」と言うサブリナは切ない。が。
・サブリナに抱きつかれたあとの、デイヴィッドの表情が秀逸。
・ひょっとしてさおたさん、ここで初登場?!>タイソン氏。なんで夫婦でパーティに出ていないのか不思議。
・「エリザベスが待ちくたびれて、くちなしの花をかきむしる様子が目に浮かぶわ」でもれなく笑いが起こるのは、みんなナチュラルに想像するからだろう>くちなしの花とカピー(笑)。
・エリザベス@あまちゃき、かわいいなあ。デレデレ。
・サブリナの名は、詩が由来。……ウィリスが詩の本を用意しろと指示されて首をかしげていた、アレですな。
・デートでサブリナの名前の由来の話題になり、「知らないの、ミルトンの詩よ?」とか言われてあわてて手に入れて読んで、あとから得た知識なのに訳知り顔で語るわけですな、ライナスさん。流れが目に見えるようです(笑)。
・電話ボックスの男@みわっち。電話ボックスの男@みわっち。電話ボックスの男@みわっち。
・「聞いてるよ」のライナスのカッコつけが嫌だ(笑)。息せきって走ってきたくせに、それでもわざわざポーズを取る、男の悲しさっつーか可愛らしさ。
・「怒ってない? 理由があるのよ」……サブリナの「おびえ」がいちいちイイ。
・「私は行けないわ」でコートをめくってパンツの足をチラ見せ。ドレスを着てないと芝居に行けないわけですな……現代日本ならジーパンでも行くことは可能だけど。(モノによっては浮くかもしれないけど、だから「行けない」ってことはナイだろ)
・ウィリスさんしか見てなかったので、サブリナが足チラさせることに気づいたのは、実はずいぶんあとだ(笑)。
・しかし、コートの裾をまくって男に足を見せるって……ウィリスくん、ドキっとしたんぢゃあ……。
・トマトジュースとイワシの缶詰とクラッカーで、どんな料理ができるんだろう。イワシのトマトジュース煮込み? パリの料理学校ってすげえな。
・クラッカーだけでスフレって作れるんだろうか。パリの料理学校ってすげえな。
・「エプロンある?」で、ライナスが当たり前に取り出したピンクのエプロン……誰もが一瞬「ライナス??!」と目を見開いたことだろう。
・「マカードルが皆に食事を作った」と続き、ほっとする。ああ、マカードルのか。ピンクのワンピ(ツーピースか、スーツっつーより)で仕事している彼女なら、どんなオトメチックなエプロン使ってても変じゃない。
・サブリナのサブリナパンツ姿は……まあ、ふつう? がんばったなあ、というか。(ごめんよ蘭ちゃん)
・窓の外を見ているライナスがかっこいい。
・サブリナの表情が繊細かつ雄弁なだけに、ライナスがつまらない……。
・もう少し、なんとかならないのかなあ、ここ。演出の問題かなあ。
・サブリナに真実を話すところからは、腹芸なしの真実の表情でいいので、まとぶんすごくイイんだけど。
・彼女を傷つけてしまった、そのとっちらかり感というか、空回り感というか。愚かさと熱さが切ない。
・ところで、みょーに気になるのは、バーカウンターに出しっぱなしのクラッカーの箱。そして、椅子に置いたままのピンクのエプロン。
・翌朝、ラヴラヴいちゃいちゃの秘書コンビ登場。
・ここ、可愛すぎるっ。
・回を重ねるごとにラヴっぷりが上がり、肘で突つき合ったりして、もおたまらんっ。
・マカードルが髪を下ろしているのもポイント。ナニその女子っぷり。
・ライナス様の「そうだったのか?」で、背筋を正して一歩離れるのがイイ。
・ライナスの指示をクールに聞き……いちいち「ええっ?!」と驚くのがイイ。
・そしてデイヴィッド登場……続く。
・ウィリス@まっつの「魅力的なご婦人です、ね」は絶対はずせないチェックポイント。
・「ウィリスくん、クリーブランドを買っちまえ!」とふざけたあと、真顔なライナス@まとぶんを見て、一瞬びびるサブリナ@蘭ちゃん。
・蘭ちゃんサブリナのいいところは、いつもどこかライナスに対して「おびえ」があるところ。図に乗ってない。「言い過ぎた?」とか「空気読めなかった?」とか、自問自答している感じが、リアルな女の子。
・ウィリスとマカードル@いちかの「♪ライナス・ララビー、あなたは大丈夫?」は大好物。
・恋愛に興味のないウィリスと、反対に女子らしい興味を示すマカードル。
・マカードルにあおられて、ウィリスも「その可能性もアリか」と気づく。そしてさらに、あの堅物ライナスが恋をする?、て流れで、ウィリスくんも恋愛アリなモードにチェンジするんだろうな。
・それまでマカードルを意識する場面はなかったのに、ここからスタート。
・ウィリスはコメディな存在だと思って見ていたはずが、どんどん二枚目に見えて困る(笑)。
・「プラスチックの件で女性どころじゃない」と言ってるあたりのウィリスさんは、ふつーに二枚目リーマンだと思うんですが?!
・車の運転をするライナスがカッコイイ。
・黙ってると格好いいんだ、ライナス。いや、初日付近は他も格好良かったけど、楽付近ではおちゃらけ熱血変な人だったから……モゴモゴ。
・そんなライナスの横顔を見つめるサブリナ。……蘭ちゃんの「恋」の演技、表現はいちいちリアルで見ていて胸がきゅんきゅんする!!
・レディファーストがたまらん。紳士。大富豪の大人の男性が、わざわざぐるっと回って、身分違いの小娘のために、助手席のドアを開けてくれるときめき。
・「お食事最高だった!」と喋りはじめる直前の、サブリナの心の変化もツボ。なんでこう、いちいちリアルかな。
・「ラヴィアンローズ」で幻想の女4人がせり上がってくるのに、けっこう無理矢理感を持つ。あー、ここで突然女の子たちに出番を作るわけかー。
・4人でもそうだったのに、さらにぞろりと何十人?!な場面になり、初見では口が開いた(笑)。
・すげー無理矢理!(笑)
・幻のダンスシーン、コロスが入るのはお約束とはいえ、それはこの場面、この台詞のあとではない気がするんだ。
・ライナスの真意もサブリナのキモチもはっきりしないところで、周囲だけ盛り上げられても……。
・それより、「君が弟を愛してなくて……」とつい本心を口走ってしまったライナス、そこから彼の心象ダンスとかの方が「恋愛」として盛り上がると思うんだが。
・ありがちに、幻のサブリナと踊り、そこに幻のデイヴィッド@壮くんが登場し、三角関係なダンス、組子の出番増やさなきゃ的意味では、周囲には幻のサブリナとライナスを表すダンスカップルたちが踊り……てな。
・それでも、電飾輝く「薔薇色の人生」はきれいだと思うけれど。
・よーやく登場したデイヴィッドはまたもガウン姿。おしりの詰め物はナシ(笑)。
・お気楽別次元に話すデイヴィッド、深刻なサブリナ。
・デイヴィッドに抱きつき、「話し続けて」と言うサブリナは切ない。が。
・サブリナに抱きつかれたあとの、デイヴィッドの表情が秀逸。
・ひょっとしてさおたさん、ここで初登場?!>タイソン氏。なんで夫婦でパーティに出ていないのか不思議。
・「エリザベスが待ちくたびれて、くちなしの花をかきむしる様子が目に浮かぶわ」でもれなく笑いが起こるのは、みんなナチュラルに想像するからだろう>くちなしの花とカピー(笑)。
・エリザベス@あまちゃき、かわいいなあ。デレデレ。
・サブリナの名は、詩が由来。……ウィリスが詩の本を用意しろと指示されて首をかしげていた、アレですな。
・デートでサブリナの名前の由来の話題になり、「知らないの、ミルトンの詩よ?」とか言われてあわてて手に入れて読んで、あとから得た知識なのに訳知り顔で語るわけですな、ライナスさん。流れが目に見えるようです(笑)。
・電話ボックスの男@みわっち。電話ボックスの男@みわっち。電話ボックスの男@みわっち。
・「聞いてるよ」のライナスのカッコつけが嫌だ(笑)。息せきって走ってきたくせに、それでもわざわざポーズを取る、男の悲しさっつーか可愛らしさ。
・「怒ってない? 理由があるのよ」……サブリナの「おびえ」がいちいちイイ。
・「私は行けないわ」でコートをめくってパンツの足をチラ見せ。ドレスを着てないと芝居に行けないわけですな……現代日本ならジーパンでも行くことは可能だけど。(モノによっては浮くかもしれないけど、だから「行けない」ってことはナイだろ)
・ウィリスさんしか見てなかったので、サブリナが足チラさせることに気づいたのは、実はずいぶんあとだ(笑)。
・しかし、コートの裾をまくって男に足を見せるって……ウィリスくん、ドキっとしたんぢゃあ……。
・トマトジュースとイワシの缶詰とクラッカーで、どんな料理ができるんだろう。イワシのトマトジュース煮込み? パリの料理学校ってすげえな。
・クラッカーだけでスフレって作れるんだろうか。パリの料理学校ってすげえな。
・「エプロンある?」で、ライナスが当たり前に取り出したピンクのエプロン……誰もが一瞬「ライナス??!」と目を見開いたことだろう。
・「マカードルが皆に食事を作った」と続き、ほっとする。ああ、マカードルのか。ピンクのワンピ(ツーピースか、スーツっつーより)で仕事している彼女なら、どんなオトメチックなエプロン使ってても変じゃない。
・サブリナのサブリナパンツ姿は……まあ、ふつう? がんばったなあ、というか。(ごめんよ蘭ちゃん)
・窓の外を見ているライナスがかっこいい。
・サブリナの表情が繊細かつ雄弁なだけに、ライナスがつまらない……。
・もう少し、なんとかならないのかなあ、ここ。演出の問題かなあ。
・サブリナに真実を話すところからは、腹芸なしの真実の表情でいいので、まとぶんすごくイイんだけど。
・彼女を傷つけてしまった、そのとっちらかり感というか、空回り感というか。愚かさと熱さが切ない。
・ところで、みょーに気になるのは、バーカウンターに出しっぱなしのクラッカーの箱。そして、椅子に置いたままのピンクのエプロン。
・翌朝、ラヴラヴいちゃいちゃの秘書コンビ登場。
・ここ、可愛すぎるっ。
・回を重ねるごとにラヴっぷりが上がり、肘で突つき合ったりして、もおたまらんっ。
・マカードルが髪を下ろしているのもポイント。ナニその女子っぷり。
・ライナス様の「そうだったのか?」で、背筋を正して一歩離れるのがイイ。
・ライナスの指示をクールに聞き……いちいち「ええっ?!」と驚くのがイイ。
・そしてデイヴィッド登場……続く。
ツッコミとタノシミ・その3。@麗しのサブリナ
2010年9月8日 タカラヅカ 『麗しのサブリナ』の個人的な目線。ツッコミと楽しみ、続き。
・テニスコートに、弟の代わりにやってきたライナス@まとぶん。「僕を置いてかい?」の台詞が嫌(笑)。
・話があるってストレートに言わない、上から目線な台詞。相手が自分に従うことを前提とした物言いですよ、「僕を置いてかい?」。やーだー、ムカつくー。まとぶんに、言われたい~~♪(どっちや)
・弟の代わり、にシャンパンを飲むのもダンスするのも許容範囲だが、チューするのはNGです、ライナスにーちゃん!!
・所詮日本人なので、どんだけイケメンでも恋人の家族に「代わり」にチューされるのはありえない、と思ってしまう。文化の違いだから仕方ない。
・またしても暗転が長い。下手にえっちらおっちら人が出てくる気配。なんですぐさまライトを点けて、次景に進まないのか謎。
・医者@みわっちがかわいい。どんだけ変装してても、初見からひとめでみわっちとわかる、その存在感に拍手!!(笑)
・使用人ズのリアクションに注目するのもイイが、ここはひとつ、デイヴィッド@壮くんの絶叫パフォーマンスにロックオン。
・医者が動くたび、いちいち「ぎゃ~~!!」とやる壮くんのカオ、顔、かお!!
・使用人ズはとてもいいキャラクタたちなのに、物語半ばのここで、もう出番がないんだね……尻切れトンボ感……。
・兄弟のいちゃいちゃタイム。ソファーのデイヴィッドと、腹に一物ライナス。
・おねだりデイヴィッドが、凶悪に可愛い。
・ナニあのあまえっぷり。笑顔。断られることなんか夢にも思っていない、愛されることが当たり前の顔。
・壮一帆最強伝説が、またひとつ。
・このデイヴィッドは、壮くんレジェンドの1ページを飾るに相応しいキャラクタだと思うわ。すごすぎるわ。強すぎるわ。
・デートを前に鼻歌ライナスはかわいい。クローゼットの中のパパ@まりんもかわいい。
・でもまとぶん、やりすぎは良くないと思うの……。
・クラブ・プルチネラは謎だらけ。
・タイソン夫人@くまくまがアルバイトしてる?!
・エミリー@はるちゃんがアルバイトしてる?!
・プエルトリコで2番目の大富豪の奥方が何故、セクシードレスに身を包んで夜のクラブでアルバイト? てゆーか、みわっちと、浮気中?! タイソン氏@さおたさん可哀想!!(笑)
・くまちゃんはまだいいとして、エミリーはジョージ@めおくんのカノジョ……のはず。つり合いのとれたセレブ・カップルだと思っていたけど、実はエミリーはびんぼー少女? 夜の仕事してるの?
・そして、エミリーの目の前で、ジョージは他の女のコ@じゅりあとラヴラヴ・ダンシング。
・クラブの歌手はエミリーと別人設定だとしても、カノジョ持ちのジョージが別の女と組んで踊るのは変。他の仲間たちはみんな、ステディと一緒であるだけに、エミリーとは別れたの?って疑問が浮かぶ。さらに、エミリーと同じ人が同じ場面に出ているだけに……。
・歌ウマのはるちゃんに見せ場があるのはいいけど、それならジョージたちとは別の出番にするべきだし、同じ場面に出すならエミリーとして歌わせるべきだ。
・ジョージはひどい男に見えちゃうし、デイヴィッドの友人たちのかわいいカップルぶりに傷が付く。
・演出家のセンスのなさ、無神経さがすごい。
・で、デイヴィッドの友人たちもかわいいキャラクタたちなのに、物語半ばのここで、もう出番がないんだね……尻切れトンボ感……。ジョージに至っては、女替えてるし……。
・でもノリノリなんだ、この場面。美女トリオの歌声も素敵。
・まぁくん以外の88期男子全員のダンスパートに注目!
・使用人ズの若者たち、ちゃっかりカノジョ連れで楽しんでるんだね……(笑)。
・でもって、めぐむの手が気になる。女のコとチークタイムの、めぐむさんの手と表情……ぶっちゃけ、すけべオヤジっぽいんですが、いいんですかアレ。
・めぐむはどこへ向かってるのかなあ……(笑)。
・みわさんの総スパン衣装と、超ムーディ歌唱が癖になる。
・クラブ・プルチネラは楽しいなあ。
・「♪あの娘はステキじゃなかった キミほど♪」という歌詞は、どうかと思う。「ステキじゃないけど 僕はよかった」って、ナニそれ。
・翻訳そのままなのかもしれないけど、もう少し日本語の文章として書くことはできなかったのか。
・いきなり他の女の子の悪口を言い出すライナスさんに引いた。会ったこともない他人の悪口を突然言い出して、そのことで今のカノジョを持ち上げるって、わたしの逆ツボ。こんな男キライ。
・きっとこの男、次の女の子にわたしのことを「ステキじゃなかった」ってネタにして、その子のことを持ち上げるんだわ。と、思う。
・そんな間違った口説き方をしたライナスと別れたあと、サブリナ@蘭ちゃんは「♪彼が優しいことがわかる♪」と歌い出す……ちょっと待て。悪口とセットでしかひとを誉められない男だとわかるエピソードのあとに、その歌はよせ。
・父に呼ばれて下手花道にはけるサブリナは、ごめん、見ている暇がない。わたしはすでに上手花道にオペラ・ロックオン状態。
・せり上がった電話台、上手袖からつかつか登場するウィリス@まっつ。
・や、まだライト点いてません(笑)。
・「おはようございます、ララビー様」でライトが点く。その前からガン見は基本ですとも!!
・まっつ一人芝居。百面相。
・受話器をアゴに挟んで、メモを取る。
・ちなみに、メモボードは、白紙です。
・必死にペンを走らせてはいるけれど、なにも書かれていない。書いてるふりだけ。ええ、いろんな箇所で、オペラでしっかりチェックしました。
・しかしウィリスさんの中の人は「メモボードにはなにを書いているんですか」という質問に、「もちろん、ララビー様の指示を書いてます」と、しれっと言い切ったそうな。(お茶会情報・笑) 中の人、ナイス!!
続く~~。
・テニスコートに、弟の代わりにやってきたライナス@まとぶん。「僕を置いてかい?」の台詞が嫌(笑)。
・話があるってストレートに言わない、上から目線な台詞。相手が自分に従うことを前提とした物言いですよ、「僕を置いてかい?」。やーだー、ムカつくー。まとぶんに、言われたい~~♪(どっちや)
・弟の代わり、にシャンパンを飲むのもダンスするのも許容範囲だが、チューするのはNGです、ライナスにーちゃん!!
・所詮日本人なので、どんだけイケメンでも恋人の家族に「代わり」にチューされるのはありえない、と思ってしまう。文化の違いだから仕方ない。
・またしても暗転が長い。下手にえっちらおっちら人が出てくる気配。なんですぐさまライトを点けて、次景に進まないのか謎。
・医者@みわっちがかわいい。どんだけ変装してても、初見からひとめでみわっちとわかる、その存在感に拍手!!(笑)
・使用人ズのリアクションに注目するのもイイが、ここはひとつ、デイヴィッド@壮くんの絶叫パフォーマンスにロックオン。
・医者が動くたび、いちいち「ぎゃ~~!!」とやる壮くんのカオ、顔、かお!!
・使用人ズはとてもいいキャラクタたちなのに、物語半ばのここで、もう出番がないんだね……尻切れトンボ感……。
・兄弟のいちゃいちゃタイム。ソファーのデイヴィッドと、腹に一物ライナス。
・おねだりデイヴィッドが、凶悪に可愛い。
・ナニあのあまえっぷり。笑顔。断られることなんか夢にも思っていない、愛されることが当たり前の顔。
・壮一帆最強伝説が、またひとつ。
・このデイヴィッドは、壮くんレジェンドの1ページを飾るに相応しいキャラクタだと思うわ。すごすぎるわ。強すぎるわ。
・デートを前に鼻歌ライナスはかわいい。クローゼットの中のパパ@まりんもかわいい。
・でもまとぶん、やりすぎは良くないと思うの……。
・クラブ・プルチネラは謎だらけ。
・タイソン夫人@くまくまがアルバイトしてる?!
・エミリー@はるちゃんがアルバイトしてる?!
・プエルトリコで2番目の大富豪の奥方が何故、セクシードレスに身を包んで夜のクラブでアルバイト? てゆーか、みわっちと、浮気中?! タイソン氏@さおたさん可哀想!!(笑)
・くまちゃんはまだいいとして、エミリーはジョージ@めおくんのカノジョ……のはず。つり合いのとれたセレブ・カップルだと思っていたけど、実はエミリーはびんぼー少女? 夜の仕事してるの?
・そして、エミリーの目の前で、ジョージは他の女のコ@じゅりあとラヴラヴ・ダンシング。
・クラブの歌手はエミリーと別人設定だとしても、カノジョ持ちのジョージが別の女と組んで踊るのは変。他の仲間たちはみんな、ステディと一緒であるだけに、エミリーとは別れたの?って疑問が浮かぶ。さらに、エミリーと同じ人が同じ場面に出ているだけに……。
・歌ウマのはるちゃんに見せ場があるのはいいけど、それならジョージたちとは別の出番にするべきだし、同じ場面に出すならエミリーとして歌わせるべきだ。
・ジョージはひどい男に見えちゃうし、デイヴィッドの友人たちのかわいいカップルぶりに傷が付く。
・演出家のセンスのなさ、無神経さがすごい。
・で、デイヴィッドの友人たちもかわいいキャラクタたちなのに、物語半ばのここで、もう出番がないんだね……尻切れトンボ感……。ジョージに至っては、女替えてるし……。
・でもノリノリなんだ、この場面。美女トリオの歌声も素敵。
・まぁくん以外の88期男子全員のダンスパートに注目!
・使用人ズの若者たち、ちゃっかりカノジョ連れで楽しんでるんだね……(笑)。
・でもって、めぐむの手が気になる。女のコとチークタイムの、めぐむさんの手と表情……ぶっちゃけ、すけべオヤジっぽいんですが、いいんですかアレ。
・めぐむはどこへ向かってるのかなあ……(笑)。
・みわさんの総スパン衣装と、超ムーディ歌唱が癖になる。
・クラブ・プルチネラは楽しいなあ。
・「♪あの娘はステキじゃなかった キミほど♪」という歌詞は、どうかと思う。「ステキじゃないけど 僕はよかった」って、ナニそれ。
・翻訳そのままなのかもしれないけど、もう少し日本語の文章として書くことはできなかったのか。
・いきなり他の女の子の悪口を言い出すライナスさんに引いた。会ったこともない他人の悪口を突然言い出して、そのことで今のカノジョを持ち上げるって、わたしの逆ツボ。こんな男キライ。
・きっとこの男、次の女の子にわたしのことを「ステキじゃなかった」ってネタにして、その子のことを持ち上げるんだわ。と、思う。
・そんな間違った口説き方をしたライナスと別れたあと、サブリナ@蘭ちゃんは「♪彼が優しいことがわかる♪」と歌い出す……ちょっと待て。悪口とセットでしかひとを誉められない男だとわかるエピソードのあとに、その歌はよせ。
・父に呼ばれて下手花道にはけるサブリナは、ごめん、見ている暇がない。わたしはすでに上手花道にオペラ・ロックオン状態。
・せり上がった電話台、上手袖からつかつか登場するウィリス@まっつ。
・や、まだライト点いてません(笑)。
・「おはようございます、ララビー様」でライトが点く。その前からガン見は基本ですとも!!
・まっつ一人芝居。百面相。
・受話器をアゴに挟んで、メモを取る。
・ちなみに、メモボードは、白紙です。
・必死にペンを走らせてはいるけれど、なにも書かれていない。書いてるふりだけ。ええ、いろんな箇所で、オペラでしっかりチェックしました。
・しかしウィリスさんの中の人は「メモボードにはなにを書いているんですか」という質問に、「もちろん、ララビー様の指示を書いてます」と、しれっと言い切ったそうな。(お茶会情報・笑) 中の人、ナイス!!
続く~~。
映画のように。@麗しのサブリナ
2010年9月7日 タカラヅカ 『麗しのサブリナ』はいろいろと残念な部分がある。
それはそれとして、今すぐ変更可能なプラスアルファの話。
残念な部分をそのままに、「でもなんかイイもん観たかも?」と観客を煙に巻く方法。
エンドロールを付ける!
日本映画やドラマによくある、物語が終わったあと、最終回のラストに流れるキャスト・スタッフのテロップ、スタッフロール。
洋画や海外ドラマにもあるぢゃないか……って、うん、テロップを流すだけならあるけど、邦画や日本ドラマだとオリジナルの映像もばっちり付けるでしょう?
『麗しのサブリナ』後日談映像を流すの。
ライナス@まとぶんとサブリナ@蘭ちゃんが船の上で抱き合ってハッピーエンド、そこで幕。よかったねー!!
……なのはわかるけど、イイけど、それをさらにパワーアップさせる。ハッピーアップさせる。
この芝居、どうあがいても役不足、出番不足じゃん? 主役ふたり以外が消化不良じゃん?
それなら、緞帳が降りたあとに、後日談で全員登場させればいいのよ。
動画ではなく、静止画、スライドちっくにモノクロでもいいから。原作映画の雰囲気で。
エリザベス@あまちゃきと無事挙式しているデイヴィッド@壮くん、なんか盛り上がっているタイソン氏@さおたさんとその奥方@くまくま、ほっとしている&おろおろしているララビーパパママ@まりんとちあきさん。
……な人々をサカナに、勝手にパーティで盛り上がっている、デイヴィッドの悪友たち@めおみつまーだい、それぞれのカノジョたちといちゃついたりなんか怒らせてたり、とにかくかわいい連中!な姿。
ちゃっかりデキあがってる、秘書コンビ@まっつ&いちかのカユい日常のヒトコマ(笑)。
サブリナからのパリ便りを読んで、大騒ぎの使用人ズ。
そんな彼らの姿を、1枚ずつ、オケの演奏(録音でも可)をバックに流していく。場内は明るく、べつに立って退場してもいい雰囲気ななかで。
んでラストはもちろん、幸せそうなライナスとサブリナの1枚。んでFinと文字が出て終了。
いいと思うけどなー、ほっこりして。
緞帳に映像を流せることは証明済みだし、さらにこれを日替わりってゆーか、数パターン抜き打ちで流すとか。
大まかな画像は決まってるんだけど、中に数枚、日替わりピックアップがある、てな。
「今日はみつる×ひめかカップルの日だったね」とか、「今日はタイソンさん一家!」とか「美女秘書たちと重役たちの日」とか。
捕獲するのもたのしーだろーに。
まあわたしが、ウィリス@まっつとマカードル@いちかの、ラヴラヴ後日談を見たいっつーのが、第一の動機ですがね(笑)。
それはそれとして、今すぐ変更可能なプラスアルファの話。
残念な部分をそのままに、「でもなんかイイもん観たかも?」と観客を煙に巻く方法。
エンドロールを付ける!
日本映画やドラマによくある、物語が終わったあと、最終回のラストに流れるキャスト・スタッフのテロップ、スタッフロール。
洋画や海外ドラマにもあるぢゃないか……って、うん、テロップを流すだけならあるけど、邦画や日本ドラマだとオリジナルの映像もばっちり付けるでしょう?
『麗しのサブリナ』後日談映像を流すの。
ライナス@まとぶんとサブリナ@蘭ちゃんが船の上で抱き合ってハッピーエンド、そこで幕。よかったねー!!
……なのはわかるけど、イイけど、それをさらにパワーアップさせる。ハッピーアップさせる。
この芝居、どうあがいても役不足、出番不足じゃん? 主役ふたり以外が消化不良じゃん?
それなら、緞帳が降りたあとに、後日談で全員登場させればいいのよ。
動画ではなく、静止画、スライドちっくにモノクロでもいいから。原作映画の雰囲気で。
エリザベス@あまちゃきと無事挙式しているデイヴィッド@壮くん、なんか盛り上がっているタイソン氏@さおたさんとその奥方@くまくま、ほっとしている&おろおろしているララビーパパママ@まりんとちあきさん。
……な人々をサカナに、勝手にパーティで盛り上がっている、デイヴィッドの悪友たち@めおみつまーだい、それぞれのカノジョたちといちゃついたりなんか怒らせてたり、とにかくかわいい連中!な姿。
ちゃっかりデキあがってる、秘書コンビ@まっつ&いちかのカユい日常のヒトコマ(笑)。
サブリナからのパリ便りを読んで、大騒ぎの使用人ズ。
そんな彼らの姿を、1枚ずつ、オケの演奏(録音でも可)をバックに流していく。場内は明るく、べつに立って退場してもいい雰囲気ななかで。
んでラストはもちろん、幸せそうなライナスとサブリナの1枚。んでFinと文字が出て終了。
いいと思うけどなー、ほっこりして。
緞帳に映像を流せることは証明済みだし、さらにこれを日替わりってゆーか、数パターン抜き打ちで流すとか。
大まかな画像は決まってるんだけど、中に数枚、日替わりピックアップがある、てな。
「今日はみつる×ひめかカップルの日だったね」とか、「今日はタイソンさん一家!」とか「美女秘書たちと重役たちの日」とか。
捕獲するのもたのしーだろーに。
まあわたしが、ウィリス@まっつとマカードル@いちかの、ラヴラヴ後日談を見たいっつーのが、第一の動機ですがね(笑)。