恋の翼に乗って。@ロミオとジュリエット
2011年3月3日 タカラヅカ 『ロミオとジュリエット』、感想つれづれ。
ロミオ@キム、笑いすぎ!と、思う(笑)。彼の笑顔は大好きだ。
ロミオとジュリエットお約束のバルコニー、あそこでどうしても気になることがひとつ。
「月に誓おう」と歌ったロミオに対し、ジュリエットが「誓うのはやめて」と返す。
わたしはここでロミオが笑うのが、いちばん引っかかる。
「愛を誓おう」と言ってるのに、「誓うのはやめて」って言われたから、鼻白まないか?
新人公演の演出はひでーもんだったが、唯一ここだけは好き。咲ちゃんロミオが「月に誓おう」と歌い、あゆっちジュリエットが「誓うのはやめて」と返す。ジュリエットがどうして誓いを拒絶したのか、理由を聞くまでロミオは不安そうに切なそうにジュリエットを見つめている。
「月は姿を変える。あなたの愛も変わる」と、ジュリエットが愛を失うことをおそれて言っていること、月に誓うのがNGなだけで、愛を誓うこと自体はOKなんだとわかったとき、ロミオははじめて笑う。うれしそうに。
そして「変わらない愛をふたりで育てよう」と返す。
愛の誓いを拒絶されたのに、にっこにっこ笑っているロミオは違和感。
いやその、ジュリエットの気持ちを見透かしていて、彼女がなにを言っても笑顔しか出てこないってことなんだろうが。
初恋ならやっぱ、ここでがーんとなっていて欲しいのよ。
唐突なプロポーズと乳母@コマの声。
ここのやりとりが、時折違ったのは、なんなんだろう。
ジュリエットを捜す乳母の声がして、ジュリエットはとりあえず扉を開けて「すぐ行くわ」だっけか、声を掛ける。そんな彼女に、ロミオは「結婚しよう!」と言う。
背中でプロポーズを聞いたジュリエットは驚いてロミオを振り返る。「なんですって?」「僕と結婚してくれ」そんなときにも、無粋な乳母の声がする。
このやりとりが、
ロミオ「結婚しよう!」
ジュリエット「なんですって?」
乳母「ジュリエット様~?」
ロミオ「僕と結婚してくれ」
ジュリエット「今行くってば!」
だったと思う。言葉自体はチガウかもだが、流れとして。
乳母の声がしているのに強引に求婚の言葉を続けるロミオと、乳母の声を無視して恋人の言葉に聴き入っているジュリエット。という図が、好きだった。
ロミオのプロポーズをちゃんと聞いたあとではじめて、扉を開けて「今行くってば!」と乳母に応える。時間を稼ぐために。
でもときどき、台詞の順番が違ったの。
ロミオ「結婚しよう!」
ジュリエット「なんですって?」
乳母「ジュリエット様~?」
ジュリエット「今行くってば!」←
ロミオ「僕と結婚してくれ」
コレだと、ジュリエットがロミオの求婚に集中していない気がする。
「結婚してくれ」と言われたのに、乳母の声がしたらそっちにまず返事をするんだ、話の途中なのに、求婚している恋人を無視して。えっ、その程度なの??と思っちゃう。
夢華さんジュリエットのときに何回かコレを見て、「夢華さんバージョン専用の演出なの? そんな差異はいらん!」と思ったんだが、いつもこの順番ではなく、正しい順番で台詞を言っているときも多かったので、単に夢華さんが間違えちゃったのかな。
てゆーか人の生理として、強く名前を呼ばれたらそっちに反応しちゃうよね。舞台慣れしていないとつい、先に乳母に応えちゃったのかなあと思う。
つまり、ロミオに恋してないんじゃん? 恋してたら、プロポーズしている恋人より、名前呼ばれたからと乳母に反応しないよ。夢華さんは段取りだけで芝居しているんだなあ、経験不足だもん仕方ないかなあ、と思った要因はここにもある。
新公もそうだったっけ? 新公はあちこち演出ひどかったので、わたしがさらに悪く思い込んでいるのかもしれないが(笑)。
ここの場面の別れ際の、「よかった、間に合って」というジュリエットの独り言が好きだ(笑)。
ロミオの「おやすみ」が素敵なのは言うまでもなく。
ロレンス神父@にわさんは、薬草を落とされたときに強く怒鳴ることが多くて、そこが苦手だった。
取り扱い注意な薬草について言うときはべつにいいんだけど、そうじゃなくて最初のロミオがなついていったときの方。
神父としてロミオを叱っているというよりも、よーやく登場できた、自分の出番がうれしくて張り切りすぎている、ように思えた。だって、あそこまでひどく罵る理由がわからないんだもの。登場するなり、些細なことでものすごくきつい怒鳴り方をするから、わたしはかなりびびった。それも本当に怒っている風でもないし。
ロミオとの親密感を出すためだとしても、あんなパフォーマンス的に怒鳴る人は苦手だ……。や、現実の男の人にもいるけどさ、気さくな俺、フランクな俺、を演出するためにがさつだったり乱暴だったり、そーゆーカンチガイしている中高年。器ちっさ!!なリアリティを、こんなところで出す必要はないから、やっぱ神父の怒声は違和感だ。
公演後半になると、むちゃな怒鳴りつけをせずに穏やかにあきれてみせたりして、その方が好きだった。だからこそ、ベラドンナを触るロミオに注意するときにはじめて声を強くすることで、その薬草の危険さやロミオへの愛情が明確になったし。
年齢不詳だけど、老人っぽく演じていた後半が好きだったなー。長年神に仕えてきた人なんだ、とわかる方が。
そーいや結婚式の許可をもらったロミオが神父を抱き上げるの、初日はあったんだよ。
星組ではれおんロミオが英真神父を抱き上げてくるくる回ってたけど、雪組ではなかったよね。
初日はキムくん、にわさんを持ち上げてた。一周しただけで終了、高さもなかったし、一瞬のことだったけど。
やっぱキムがにわにわ持ち上げるのは無理があるんだなあ、がんばってもあれだけかあ、と思ってたら、次に見たときはなくなってた(笑)。やっぱがんばってもアレだし、なくなったんだー。
千秋楽くらいはやるかなと思ったけど、抱きつくところが長くなるだけだったな(笑)。
「綺麗は汚い」もまた、視界固定のため、ぜんっぜん把握できてない。ダメすぎ~~。
がおりのキスぐらい、ちゃんと見たかったのになああ。
がおりといえば、立ち見したとき、下手客席降り先頭の彼が、見事な笑顔でだーっと走ってきて、立ち見エリアのわたしたちに手を振ってくれたのがうれしかったなー。歓声上がってたぞ。やるな、がおりん。
つっても普段のわたしは客席降りの人々をまったく見ていないので、誰がどうしてるのかわかってないっす……。あああもったいないー。
ロミオ@キム、笑いすぎ!と、思う(笑)。彼の笑顔は大好きだ。
ロミオとジュリエットお約束のバルコニー、あそこでどうしても気になることがひとつ。
「月に誓おう」と歌ったロミオに対し、ジュリエットが「誓うのはやめて」と返す。
わたしはここでロミオが笑うのが、いちばん引っかかる。
「愛を誓おう」と言ってるのに、「誓うのはやめて」って言われたから、鼻白まないか?
新人公演の演出はひでーもんだったが、唯一ここだけは好き。咲ちゃんロミオが「月に誓おう」と歌い、あゆっちジュリエットが「誓うのはやめて」と返す。ジュリエットがどうして誓いを拒絶したのか、理由を聞くまでロミオは不安そうに切なそうにジュリエットを見つめている。
「月は姿を変える。あなたの愛も変わる」と、ジュリエットが愛を失うことをおそれて言っていること、月に誓うのがNGなだけで、愛を誓うこと自体はOKなんだとわかったとき、ロミオははじめて笑う。うれしそうに。
そして「変わらない愛をふたりで育てよう」と返す。
愛の誓いを拒絶されたのに、にっこにっこ笑っているロミオは違和感。
いやその、ジュリエットの気持ちを見透かしていて、彼女がなにを言っても笑顔しか出てこないってことなんだろうが。
初恋ならやっぱ、ここでがーんとなっていて欲しいのよ。
唐突なプロポーズと乳母@コマの声。
ここのやりとりが、時折違ったのは、なんなんだろう。
ジュリエットを捜す乳母の声がして、ジュリエットはとりあえず扉を開けて「すぐ行くわ」だっけか、声を掛ける。そんな彼女に、ロミオは「結婚しよう!」と言う。
背中でプロポーズを聞いたジュリエットは驚いてロミオを振り返る。「なんですって?」「僕と結婚してくれ」そんなときにも、無粋な乳母の声がする。
このやりとりが、
ロミオ「結婚しよう!」
ジュリエット「なんですって?」
乳母「ジュリエット様~?」
ロミオ「僕と結婚してくれ」
ジュリエット「今行くってば!」
だったと思う。言葉自体はチガウかもだが、流れとして。
乳母の声がしているのに強引に求婚の言葉を続けるロミオと、乳母の声を無視して恋人の言葉に聴き入っているジュリエット。という図が、好きだった。
ロミオのプロポーズをちゃんと聞いたあとではじめて、扉を開けて「今行くってば!」と乳母に応える。時間を稼ぐために。
でもときどき、台詞の順番が違ったの。
ロミオ「結婚しよう!」
ジュリエット「なんですって?」
乳母「ジュリエット様~?」
ジュリエット「今行くってば!」←
ロミオ「僕と結婚してくれ」
コレだと、ジュリエットがロミオの求婚に集中していない気がする。
「結婚してくれ」と言われたのに、乳母の声がしたらそっちにまず返事をするんだ、話の途中なのに、求婚している恋人を無視して。えっ、その程度なの??と思っちゃう。
夢華さんジュリエットのときに何回かコレを見て、「夢華さんバージョン専用の演出なの? そんな差異はいらん!」と思ったんだが、いつもこの順番ではなく、正しい順番で台詞を言っているときも多かったので、単に夢華さんが間違えちゃったのかな。
てゆーか人の生理として、強く名前を呼ばれたらそっちに反応しちゃうよね。舞台慣れしていないとつい、先に乳母に応えちゃったのかなあと思う。
つまり、ロミオに恋してないんじゃん? 恋してたら、プロポーズしている恋人より、名前呼ばれたからと乳母に反応しないよ。夢華さんは段取りだけで芝居しているんだなあ、経験不足だもん仕方ないかなあ、と思った要因はここにもある。
新公もそうだったっけ? 新公はあちこち演出ひどかったので、わたしがさらに悪く思い込んでいるのかもしれないが(笑)。
ここの場面の別れ際の、「よかった、間に合って」というジュリエットの独り言が好きだ(笑)。
ロミオの「おやすみ」が素敵なのは言うまでもなく。
ロレンス神父@にわさんは、薬草を落とされたときに強く怒鳴ることが多くて、そこが苦手だった。
取り扱い注意な薬草について言うときはべつにいいんだけど、そうじゃなくて最初のロミオがなついていったときの方。
神父としてロミオを叱っているというよりも、よーやく登場できた、自分の出番がうれしくて張り切りすぎている、ように思えた。だって、あそこまでひどく罵る理由がわからないんだもの。登場するなり、些細なことでものすごくきつい怒鳴り方をするから、わたしはかなりびびった。それも本当に怒っている風でもないし。
ロミオとの親密感を出すためだとしても、あんなパフォーマンス的に怒鳴る人は苦手だ……。や、現実の男の人にもいるけどさ、気さくな俺、フランクな俺、を演出するためにがさつだったり乱暴だったり、そーゆーカンチガイしている中高年。器ちっさ!!なリアリティを、こんなところで出す必要はないから、やっぱ神父の怒声は違和感だ。
公演後半になると、むちゃな怒鳴りつけをせずに穏やかにあきれてみせたりして、その方が好きだった。だからこそ、ベラドンナを触るロミオに注意するときにはじめて声を強くすることで、その薬草の危険さやロミオへの愛情が明確になったし。
年齢不詳だけど、老人っぽく演じていた後半が好きだったなー。長年神に仕えてきた人なんだ、とわかる方が。
そーいや結婚式の許可をもらったロミオが神父を抱き上げるの、初日はあったんだよ。
星組ではれおんロミオが英真神父を抱き上げてくるくる回ってたけど、雪組ではなかったよね。
初日はキムくん、にわさんを持ち上げてた。一周しただけで終了、高さもなかったし、一瞬のことだったけど。
やっぱキムがにわにわ持ち上げるのは無理があるんだなあ、がんばってもあれだけかあ、と思ってたら、次に見たときはなくなってた(笑)。やっぱがんばってもアレだし、なくなったんだー。
千秋楽くらいはやるかなと思ったけど、抱きつくところが長くなるだけだったな(笑)。
「綺麗は汚い」もまた、視界固定のため、ぜんっぜん把握できてない。ダメすぎ~~。
がおりのキスぐらい、ちゃんと見たかったのになああ。
がおりといえば、立ち見したとき、下手客席降り先頭の彼が、見事な笑顔でだーっと走ってきて、立ち見エリアのわたしたちに手を振ってくれたのがうれしかったなー。歓声上がってたぞ。やるな、がおりん。
つっても普段のわたしは客席降りの人々をまったく見ていないので、誰がどうしてるのかわかってないっす……。あああもったいないー。
花咲き乱れる美しいパラダイス。@ロミオとジュリエット
2011年3月2日 タカラヅカ 『ロミオとジュリエット』感想あれこれ。
プロローグはとにかくまっつのナレーションが心地よくて。油断すると目を閉じて聴覚のみに集中しそうになる。待て待て、んなもったいない、愛@せしる見なければ!!
せしるがそりゃーもー美しい。そして、しなやか。彼が美形だと知ってはいたが、認識を凌駕する美貌!
最初の「ヴェローナ」の場面では、まっつが出てくると彼にロックオンしちゃうので、わたし的にはそれまでが肝。見たいところ多すぎ。
それぞれキャラがあってドラマがあって、どこを見ても楽しいんだけど、やっぱキングとあゆっちが好き。
このふたり、最初はガンガンに闘ってるのな。あゆっちからコナかけてキングが応え、すげー殺伐とした空気で争っている。
なのに、あるときふと、互いに惹かれ合う。
たまたま、ではなく、明らかに闘っていた相手なだけに、すげードラマを感じてドキドキする。
こんだけガンガンに闘ってていきなりフォーリンラヴですよ? 愛ちゃん@せしるの采配で。愛ちゃん最強!
なら、愛ちゃんがひょ~~いっとやれば、マーさんとティボくんが突然恋に落ちるのもアリぢゃね?とか思うよな。
……ティボルト@ヲヅキとマーキューシオ@ちぎって、なんかうるさそうなカップルだよな……。(腐発言はやめなさい)
キャピュレット卿@ヒロさんが色男なのは言うまでもないことだが、モンタギュー卿@ナガさんも、実は好みだ。かっこいいよねー。ヒゲ似合うー。あの杖がいいのー。
神経質っぽくて、あのロミオ@キムの父親だって、すごく納得。
ロミオ登場の演出は好きだ。王子様登場! タカラヅカ! って感じでわくわくする。
またキムくんがほんとにスウィートな美少年で。見に来た人に「タカラヅカってすげえ、きれい!!」と思わせるだろう美しさで、鼻が高い。
すべての人に、「どーよ!!」と自分の手柄のように自慢したくなる(笑)。
ジュリエット登場、ロミオと「いつか出会う」とデュエットになるのも好き。宿命のふたり、って感じでうれしくなる。
ふたりのジュリエットは、衣装が同じなのに髪型同じはNGだったのかな。
短絡的なわたしはジュリエットの髪型はふたりとも同じと思い込んでいて、2日目に夢華さんを見て違和感を持った。初日に見たみみちゃんの髪型が好きで、それがジュリエットのデフォルトだと思い込んだので、翌日の夢華さんが記憶にあるモノと違ったため、「あれ?」となった。
前髪が目の上でぱっつん一直線の夢華さんの髪型は、ジュリエットをより幼く見せて、若い夢華さんには合っていたのかもしれない。ただ、それってものすごーくお人形めいた髪型なので、コレが似合うためには相当な美少女でなくてはならないぞっと。眉まで隠してしまうので、表情もわかりにくいと思うんだけどなあ。チャレンジャーだなあ。
みみちゃんの髪型がかわいかったから、ふたりとも同じで良かったんぢゃ……? と思うが、イケコ指示なのかもしれない。
パリス@ひろみ登場時のティボルトが好きだ。
パリスが「ジュリエットを私の妻に」と言い出したときの、ティボルトの「はあっ?!」がツボ。ここは絶対彼をオペラで見る。たとえ声が聞こえなくても(聞こえるときと、両方ある)、彼が「はあっ?!」って言ってるのがわかる(笑)。
パリスは空気読めないというより、イヤナヤツ設定か。もちろんひろみちゃんが演じているからきれいだし、憎めないキャラクタなんだけど、役割的にカンチガイキャラというより、嫌な奴。
登場時はともかくとして、ティボルトのお悔やみに来たってときの、わざとらしい泣き方は悪意があるよーにしか見えない(笑)。
ティボルトの自己紹介ソングがカットになっているのは残念だが、台詞できちんと説明してくれたから、「キャピュレットではいとこ同士は結婚できない」ということがわかった。……ごめんかなめくん、わたしキミの歌はちゃんと聴いてなかったみたいだ。単にジュリエットに相手にされてないんだと思ってた!
キャピュレット夫人@かおりちゃんが投げ落とし、ティボルトが2階まで投げ返す赤い薔薇。
パリスの持ってきた花束から1本抜いて、結局また花束に戻されるわけだけど。
あの1本だけ、相当重いんだろうなあ、とどーでもいいことを考える。
投げやすいように、錘が入ってるよねアレ。ボールを投げるのと同じ感覚でやりとりできるように。
結婚について、乳母@コマに生意気な口をきくジュリエット。
それに対し怒るでもなく、「はいはい(笑)」とおちゃめな感じで下手に消えていく乳母が好き。格が違うというか、大きさがチガウというか、肝っ玉母さんっぽくて素敵。
主役側だからモンタギューチームの方が、一般的にはおいしいんだろうか?
だけど、モンタギューチームに贔屓がいるため、実はそっちはほとんど見られていない。敗北感。
わたしがガン見している・できているのは、キャピュレットチーム。
「結婚のすすめ」で階段にぞろりと並ぶ赤チーム美女たちとか、素敵すぎる。
でもって、赤男たちのかっこよさ。
キングのオトコマエぶりは、今までの彼の芸風から考えられないほどだし(失礼)、朝風くんが好みすぎてたまらんし、レオくんの顔が好きだし、りーしゃのイケメン度がすごいし。香音くんは目立つし、大澄れい氏はシルエットでも耳でわかるし(笑)。
いやその、青チームも見たいんですよ、見たい人がいっぱいいるんですよ、だけどわたしの偏った視界ときたら、ベンヴォーリオ@まっつとその周辺しか映さないんですよ……うおお、もったいねー。
で、もったいないというと、舞踏会。
19回観てなお、ここでなにが起こっているのかわかってない……。
パリスVSティボルトとか、ジュリエットの追いかけっことか、ロミオとジュリエットの出会いとか、いろいろやってるんですよね? 愛ちゃんもナニかしら画策してるんですよね?(画策言うな)
星組版を観ていたので、いろいろドラマが同時進行しているのはわかってるんです。
でもココ、19回とも同じところしか見てないので、よくわかってない……。敗北感……。
いやその、主役たちは映像で見られるだろーからいいんだ。うん。ロミオとジュリエットの出会いはビデオカメラが逐一追いかけてるよ!
ロミオとジュリエットが、仮面舞踏会で恋に落ちる、ってのがいいよなと思う。
ふたりともすごい美少年と美少女なんだけど、素顔を見て恋に落ちてるわけじゃない。「マスクの下の瞳の輝き」「マスクの奥の声の響き」と、顔以外のところで惹かれ合っている。
視覚情報が限られているだけに、魂から惹かれ合ったのかなと思える。
てゆーか君たち、マスク付けてる時間長すぎ。とっと取って、顔を見せてくれ! わたしが、顔を見たいんだ(笑)。
アトラクションは、星組版を観たあとだと寂しいよね……。どいちゃんのすごさがよくわかる……。
ところでわたし、ティボルトの舞踏会衣装が苦手なんだが。
かなめくんも着ていたよね、あれ。
白地になんか模様の入ったパンツ。あの模様が苦手なの……下半身つーかぶっちゃけ内股に、股間にぶつぶつシミシミがあるのがちょっと……(笑)。
高い生地なんだろうなあ、きっと。ふつーに無地でいいのになあ。
ティボルトのソロが好き。
がなっていよーと声が割れていよーと音程があやうかろうと、大好きだ。
この歌を聴くと泣けて仕方がない。ナイフを振り上げ、切なく見つめるのがイイ。哀しい。うわああん、ティボルト好きだー。
プロローグはとにかくまっつのナレーションが心地よくて。油断すると目を閉じて聴覚のみに集中しそうになる。待て待て、んなもったいない、愛@せしる見なければ!!
せしるがそりゃーもー美しい。そして、しなやか。彼が美形だと知ってはいたが、認識を凌駕する美貌!
最初の「ヴェローナ」の場面では、まっつが出てくると彼にロックオンしちゃうので、わたし的にはそれまでが肝。見たいところ多すぎ。
それぞれキャラがあってドラマがあって、どこを見ても楽しいんだけど、やっぱキングとあゆっちが好き。
このふたり、最初はガンガンに闘ってるのな。あゆっちからコナかけてキングが応え、すげー殺伐とした空気で争っている。
なのに、あるときふと、互いに惹かれ合う。
たまたま、ではなく、明らかに闘っていた相手なだけに、すげードラマを感じてドキドキする。
こんだけガンガンに闘ってていきなりフォーリンラヴですよ? 愛ちゃん@せしるの采配で。愛ちゃん最強!
なら、愛ちゃんがひょ~~いっとやれば、マーさんとティボくんが突然恋に落ちるのもアリぢゃね?とか思うよな。
……ティボルト@ヲヅキとマーキューシオ@ちぎって、なんかうるさそうなカップルだよな……。(腐発言はやめなさい)
キャピュレット卿@ヒロさんが色男なのは言うまでもないことだが、モンタギュー卿@ナガさんも、実は好みだ。かっこいいよねー。ヒゲ似合うー。あの杖がいいのー。
神経質っぽくて、あのロミオ@キムの父親だって、すごく納得。
ロミオ登場の演出は好きだ。王子様登場! タカラヅカ! って感じでわくわくする。
またキムくんがほんとにスウィートな美少年で。見に来た人に「タカラヅカってすげえ、きれい!!」と思わせるだろう美しさで、鼻が高い。
すべての人に、「どーよ!!」と自分の手柄のように自慢したくなる(笑)。
ジュリエット登場、ロミオと「いつか出会う」とデュエットになるのも好き。宿命のふたり、って感じでうれしくなる。
ふたりのジュリエットは、衣装が同じなのに髪型同じはNGだったのかな。
短絡的なわたしはジュリエットの髪型はふたりとも同じと思い込んでいて、2日目に夢華さんを見て違和感を持った。初日に見たみみちゃんの髪型が好きで、それがジュリエットのデフォルトだと思い込んだので、翌日の夢華さんが記憶にあるモノと違ったため、「あれ?」となった。
前髪が目の上でぱっつん一直線の夢華さんの髪型は、ジュリエットをより幼く見せて、若い夢華さんには合っていたのかもしれない。ただ、それってものすごーくお人形めいた髪型なので、コレが似合うためには相当な美少女でなくてはならないぞっと。眉まで隠してしまうので、表情もわかりにくいと思うんだけどなあ。チャレンジャーだなあ。
みみちゃんの髪型がかわいかったから、ふたりとも同じで良かったんぢゃ……? と思うが、イケコ指示なのかもしれない。
パリス@ひろみ登場時のティボルトが好きだ。
パリスが「ジュリエットを私の妻に」と言い出したときの、ティボルトの「はあっ?!」がツボ。ここは絶対彼をオペラで見る。たとえ声が聞こえなくても(聞こえるときと、両方ある)、彼が「はあっ?!」って言ってるのがわかる(笑)。
パリスは空気読めないというより、イヤナヤツ設定か。もちろんひろみちゃんが演じているからきれいだし、憎めないキャラクタなんだけど、役割的にカンチガイキャラというより、嫌な奴。
登場時はともかくとして、ティボルトのお悔やみに来たってときの、わざとらしい泣き方は悪意があるよーにしか見えない(笑)。
ティボルトの自己紹介ソングがカットになっているのは残念だが、台詞できちんと説明してくれたから、「キャピュレットではいとこ同士は結婚できない」ということがわかった。……ごめんかなめくん、わたしキミの歌はちゃんと聴いてなかったみたいだ。単にジュリエットに相手にされてないんだと思ってた!
キャピュレット夫人@かおりちゃんが投げ落とし、ティボルトが2階まで投げ返す赤い薔薇。
パリスの持ってきた花束から1本抜いて、結局また花束に戻されるわけだけど。
あの1本だけ、相当重いんだろうなあ、とどーでもいいことを考える。
投げやすいように、錘が入ってるよねアレ。ボールを投げるのと同じ感覚でやりとりできるように。
結婚について、乳母@コマに生意気な口をきくジュリエット。
それに対し怒るでもなく、「はいはい(笑)」とおちゃめな感じで下手に消えていく乳母が好き。格が違うというか、大きさがチガウというか、肝っ玉母さんっぽくて素敵。
主役側だからモンタギューチームの方が、一般的にはおいしいんだろうか?
だけど、モンタギューチームに贔屓がいるため、実はそっちはほとんど見られていない。敗北感。
わたしがガン見している・できているのは、キャピュレットチーム。
「結婚のすすめ」で階段にぞろりと並ぶ赤チーム美女たちとか、素敵すぎる。
でもって、赤男たちのかっこよさ。
キングのオトコマエぶりは、今までの彼の芸風から考えられないほどだし(失礼)、朝風くんが好みすぎてたまらんし、レオくんの顔が好きだし、りーしゃのイケメン度がすごいし。香音くんは目立つし、大澄れい氏はシルエットでも耳でわかるし(笑)。
いやその、青チームも見たいんですよ、見たい人がいっぱいいるんですよ、だけどわたしの偏った視界ときたら、ベンヴォーリオ@まっつとその周辺しか映さないんですよ……うおお、もったいねー。
で、もったいないというと、舞踏会。
19回観てなお、ここでなにが起こっているのかわかってない……。
パリスVSティボルトとか、ジュリエットの追いかけっことか、ロミオとジュリエットの出会いとか、いろいろやってるんですよね? 愛ちゃんもナニかしら画策してるんですよね?(画策言うな)
星組版を観ていたので、いろいろドラマが同時進行しているのはわかってるんです。
でもココ、19回とも同じところしか見てないので、よくわかってない……。敗北感……。
いやその、主役たちは映像で見られるだろーからいいんだ。うん。ロミオとジュリエットの出会いはビデオカメラが逐一追いかけてるよ!
ロミオとジュリエットが、仮面舞踏会で恋に落ちる、ってのがいいよなと思う。
ふたりともすごい美少年と美少女なんだけど、素顔を見て恋に落ちてるわけじゃない。「マスクの下の瞳の輝き」「マスクの奥の声の響き」と、顔以外のところで惹かれ合っている。
視覚情報が限られているだけに、魂から惹かれ合ったのかなと思える。
てゆーか君たち、マスク付けてる時間長すぎ。とっと取って、顔を見せてくれ! わたしが、顔を見たいんだ(笑)。
アトラクションは、星組版を観たあとだと寂しいよね……。どいちゃんのすごさがよくわかる……。
ところでわたし、ティボルトの舞踏会衣装が苦手なんだが。
かなめくんも着ていたよね、あれ。
白地になんか模様の入ったパンツ。あの模様が苦手なの……下半身つーかぶっちゃけ内股に、股間にぶつぶつシミシミがあるのがちょっと……(笑)。
高い生地なんだろうなあ、きっと。ふつーに無地でいいのになあ。
ティボルトのソロが好き。
がなっていよーと声が割れていよーと音程があやうかろうと、大好きだ。
この歌を聴くと泣けて仕方がない。ナイフを振り上げ、切なく見つめるのがイイ。哀しい。うわああん、ティボルト好きだー。
粗忽者と呼ばれた男・その12。@ロミオとジュリエット
2011年3月1日 タカラヅカ さあ、今度こそ最終回、ここまで長くなる予定ぢゃなかった(延びてなお全10回予定だったのに、書いてるうちにさらに延びた・笑)『ロミオとジュリエット』、こあらった目線の見どころベンヴォーリオ@まっつ。
まっつビューは断然下手。端ではなく、センター寄りで。
オープニングの舌出しからはじまって、ベン様の「これぞっ」てな表情は、上手端とかに坐っちゃうと見えなくなる。
ベン様登場の最後の場面、キャピュレット家の霊廟でもそう。
ロミオ@キムの死を知り、呆然と坐り込むベン様も、台の縁で泣き崩れるベン様も、下手からじゃなきゃ顔が見えない。
……がっ。
1階で見るときは問題がある。
泣き崩れるベン様の前に、ロミオママ@ゆめみちゃんが立ちふさがる……っ!! 見えない、ベン様が見えないよおーっ、ただでさえ小さいのに、泣き崩れてるからさらに小さくなってるんだってばーっ。(小さい小さい言うな)
1階前方席の、まさかの罠(笑)。かといって2階席だと、舞踏会や霊廟最初の2階部分が見切れるしさー。ぶつぶつ。
端っこで泣いてたベン様は、いったん真ん中ドセンターで恋人たちの亡骸を見つめ、そのあと意志を持って振り返り、舞台前方へ来て歌う。
これからナニをすべきかを。その決意を。
最後の大合唱「罪びと」……すべての人が客席に向かって力強く歌うそのコーラス・センターが、まっつ。
人数多すぎて、あんまし声聞こえないけど、それでも彼の声を拾う。
コーラスのゼロ番で歌うまっつなんて……!
ここのベン様好きだ。
あの喪失の痛々しさのあと、それでも顔を上げて、前を見て、決意を歌う。
すべてが浄化されていく歌声。
物語的には、ここで終了。……の、はず。
あとはタカラヅカ版ならではの、「愛し合うふたりは天国でしあわせになりました」のデュエットダンス場面、ベン様だけでなく地上の者たちに出番はナシ。
地に生きる者たちは、天上の恋人たちにその場を譲り、三々五々はけていく。観客もテレビカメラも舞台センターを注視、はけていくその他の人々なんか観ない……ふつうは。
しかし。
もちろんこあらったビューだと、ここでもわいわいがやがやモブ的な様子ではけていくベンヴォーリオをガン見。
清々しく歌いきったあと、大公閣下@しゅうくんにエスコートされて上手へ退場するベン様に、目をむく。
初日に見たときは驚いた……え、なんでソコ?!と。何故大公様とベン様?! でもってナニその体格差……!と、ヴィジュアル的なモノにもくらくらきました。
でもさ、初日はともかく(ベン様ばっか見過ぎです)、それ以降にそれぞれのキャラクタたちの動線やら立ち位置やらを確認してわかったんだが、ナニ気に大公様って、ベン様が泣き崩れてるときに安置台のところへやって来てるわけよ。で、両家のボスを和解させるよう促しているんだが。
そのときに、泣いてるベン様も見てるだろーしさ。
あのクールなベンヴォーリオが、子どもみたいに泣き崩れてたら、そりゃ最後にはけるとき、「大丈夫か」のひとことも掛けたくなるでしょーよ。や、大公様がなんか話しかけている様子で、ベン様が頷いているようだから。わたしの脳内では「大丈夫か」ってゆーてるんですよ、大公様は。でもってベン様は「はい」ってけなげに答えてるんですよ。
大公閣下の目には、ベンヴォーリオは「粗忽者」ではなかったろうしなあ。
と、物語最後にノーマークだった萌えを残して去っていくベンヴォーリオ。
このブログ宛にいただくメールにも、「最後にはけるときベン様と大公閣下、絡んでいませんでしたか?」とか書かれてて、まっつファンの食いつくところって……(笑)と、ツボりましたもの。
フィナーレは「ベンヴォーリオ」ではないので、ここでは語らず。またいずれ(笑)。
大階段パレードで、白い舞踏会衣装にマントまで付けてもらって、その上まさかのスターブーツまで履かせてもらって、にっこにこのベンヴォーリオが登場するのがもお、愉快だったり破格の扱いに混乱だったり、感涙だったり。
あああ、ほんとにほんとにありがとう。ナニにお礼言ってるんだか、すべてのものに、ひとに、ありがとうなキモチ。
『ロミオとジュリエット』はほんとに素晴らしい作品で、何度観ても楽しくて、新たな発見があって、大好きだ。
この作品で、大好きなご贔屓が、素敵な役を演じていた。
そのことが、うれしくてならない。
ほんとに大好きなんだ、ベンヴォーリオ。
彼主役に二次創作したいくらいだ(笑)。同人誌出したいくらいだ(笑)。
いやその、わたし貴腐人だから書いたらBLになっちゃうけどな(笑)。
舞台はナマモノ、そしてナマモノの宿命として、なにひとつ同じモノはなく、カタチに残らない。すべては、消えてゆくさだめ。
わたしが必死に追ったベン様も、映像には残らない。
だからせめて、書き残す。
偏った、わたし個人の目に、心に映ったベンヴォーリオを。
粗忽者と呼ばれた、あのクールな女ったらしで、かっこよくてかわいい男のことを。
まっつビューは断然下手。端ではなく、センター寄りで。
オープニングの舌出しからはじまって、ベン様の「これぞっ」てな表情は、上手端とかに坐っちゃうと見えなくなる。
ベン様登場の最後の場面、キャピュレット家の霊廟でもそう。
ロミオ@キムの死を知り、呆然と坐り込むベン様も、台の縁で泣き崩れるベン様も、下手からじゃなきゃ顔が見えない。
……がっ。
1階で見るときは問題がある。
泣き崩れるベン様の前に、ロミオママ@ゆめみちゃんが立ちふさがる……っ!! 見えない、ベン様が見えないよおーっ、ただでさえ小さいのに、泣き崩れてるからさらに小さくなってるんだってばーっ。(小さい小さい言うな)
1階前方席の、まさかの罠(笑)。かといって2階席だと、舞踏会や霊廟最初の2階部分が見切れるしさー。ぶつぶつ。
端っこで泣いてたベン様は、いったん真ん中ドセンターで恋人たちの亡骸を見つめ、そのあと意志を持って振り返り、舞台前方へ来て歌う。
これからナニをすべきかを。その決意を。
最後の大合唱「罪びと」……すべての人が客席に向かって力強く歌うそのコーラス・センターが、まっつ。
人数多すぎて、あんまし声聞こえないけど、それでも彼の声を拾う。
コーラスのゼロ番で歌うまっつなんて……!
ここのベン様好きだ。
あの喪失の痛々しさのあと、それでも顔を上げて、前を見て、決意を歌う。
すべてが浄化されていく歌声。
物語的には、ここで終了。……の、はず。
あとはタカラヅカ版ならではの、「愛し合うふたりは天国でしあわせになりました」のデュエットダンス場面、ベン様だけでなく地上の者たちに出番はナシ。
地に生きる者たちは、天上の恋人たちにその場を譲り、三々五々はけていく。観客もテレビカメラも舞台センターを注視、はけていくその他の人々なんか観ない……ふつうは。
しかし。
もちろんこあらったビューだと、ここでもわいわいがやがやモブ的な様子ではけていくベンヴォーリオをガン見。
清々しく歌いきったあと、大公閣下@しゅうくんにエスコートされて上手へ退場するベン様に、目をむく。
初日に見たときは驚いた……え、なんでソコ?!と。何故大公様とベン様?! でもってナニその体格差……!と、ヴィジュアル的なモノにもくらくらきました。
でもさ、初日はともかく(ベン様ばっか見過ぎです)、それ以降にそれぞれのキャラクタたちの動線やら立ち位置やらを確認してわかったんだが、ナニ気に大公様って、ベン様が泣き崩れてるときに安置台のところへやって来てるわけよ。で、両家のボスを和解させるよう促しているんだが。
そのときに、泣いてるベン様も見てるだろーしさ。
あのクールなベンヴォーリオが、子どもみたいに泣き崩れてたら、そりゃ最後にはけるとき、「大丈夫か」のひとことも掛けたくなるでしょーよ。や、大公様がなんか話しかけている様子で、ベン様が頷いているようだから。わたしの脳内では「大丈夫か」ってゆーてるんですよ、大公様は。でもってベン様は「はい」ってけなげに答えてるんですよ。
大公閣下の目には、ベンヴォーリオは「粗忽者」ではなかったろうしなあ。
と、物語最後にノーマークだった萌えを残して去っていくベンヴォーリオ。
このブログ宛にいただくメールにも、「最後にはけるときベン様と大公閣下、絡んでいませんでしたか?」とか書かれてて、まっつファンの食いつくところって……(笑)と、ツボりましたもの。
フィナーレは「ベンヴォーリオ」ではないので、ここでは語らず。またいずれ(笑)。
大階段パレードで、白い舞踏会衣装にマントまで付けてもらって、その上まさかのスターブーツまで履かせてもらって、にっこにこのベンヴォーリオが登場するのがもお、愉快だったり破格の扱いに混乱だったり、感涙だったり。
あああ、ほんとにほんとにありがとう。ナニにお礼言ってるんだか、すべてのものに、ひとに、ありがとうなキモチ。
『ロミオとジュリエット』はほんとに素晴らしい作品で、何度観ても楽しくて、新たな発見があって、大好きだ。
この作品で、大好きなご贔屓が、素敵な役を演じていた。
そのことが、うれしくてならない。
ほんとに大好きなんだ、ベンヴォーリオ。
彼主役に二次創作したいくらいだ(笑)。同人誌出したいくらいだ(笑)。
いやその、わたし貴腐人だから書いたらBLになっちゃうけどな(笑)。
舞台はナマモノ、そしてナマモノの宿命として、なにひとつ同じモノはなく、カタチに残らない。すべては、消えてゆくさだめ。
わたしが必死に追ったベン様も、映像には残らない。
だからせめて、書き残す。
偏った、わたし個人の目に、心に映ったベンヴォーリオを。
粗忽者と呼ばれた、あのクールな女ったらしで、かっこよくてかわいい男のことを。
粗忽者と呼ばれた男・その11。@ロミオとジュリエット
2011年2月28日 タカラヅカ さあ、いよいよ最終章、『ロミオとジュリエット』、こあらった目線の見どころベンヴォーリオ@まっつ。
「どうやって伝えよう」とカーテン前でまるまる1曲歌って決心して、そーやってマントヴァまで来たっつーに、ベン様と来たら。
全開の笑顔で見つめるロミオ@キムに「ジュリエットは亡くなったよ」と告げるだけで精一杯。
「嘘だ」と言われ、親友が壊れる様を見るなり、一気に視線外して「自ら毒を飲んで」と叫んで、そのあとすがりつく親友から、必死に顔を背ける。
目を合わせてもくれないベン様の苦渋の顔を見て、ロミオはそれが現実だと突きつけられる。
絶叫するロミオの背中に、おろおろと声を掛けるベン様。「ひとりにしてくれ」と言われ、ふるふるしながら上手へ駆けだしていく。
ヘタレでいいですな。
いやその、「粗忽者その10」で書いたように、ヘタレとかそーゆー次元の話ぢゃないんだけど、やってることだけ眺めると。
顔見ましたー、言いましたー、視線はずしましたー、さらに言い切りましたー、さらに視線外して逃げまくりましたー、背中向けられ拒否られましたー、うわーんと逃げ帰りましたー……という、一連の流れがいっそ愉快です、わかりやすすぎて。
なまじその前のソロがオトコマエな分、ギャップが……(笑)。
ベン様の最後の登場場面は、12場の霊廟。
何故か2階の窓を開けて一瞬だけ登場。
ロレンス神父@にわさんが臨終直後のロミオとジュリエットを発見したら、さあ舞台奥中央ちょい上手寄りの2階部分を凝視だ。
ベンヴォーリオとロミオママ@ゆめみちゃんが、窓をばたんと開けて登場する。
この登場の唐突感がイイ。
ふたりで「せーのっ」て感じに見事にシンクロした動きで窓を開けるのがイイ。
実は、これがベンヴォーリオの最後の台詞。
彼の台詞はロミオママに話しかけられるところからはじまり、ロミオママと話すところで終わるんだ。
最後のひとことのあと、ママに腕を取られて動き出す、ベンヴォーリオ萌え。
ふたりにとって自然なことなんだ、接触するの。「さあ行きましょう」ってときに、息子の親友の腕を引くんだ、ママ。親友のママに腕を引かれて一緒に行くんだ、ベン様。
こんだけ親密なのに、ティボルト@ヲヅキとジュリエットママ@かおりちゃんチームと違い、色っぽいムードは皆無(笑)。
ベン様の最後の台詞、最後の美声堪能箇所だっつーに、2階席から見えない。
セットの位置が高すぎるのよ。イケコ……。
神父の嘆きの歌の間に、ベン様にいざなわれたモンタギュー夫妻が霊廟に現れる。明かりを持っているのがベン様ひとりなので、彼が案内役だよね。
霊廟は相当暗いらしく、一行は同じように現れたキャピュレット夫妻にしばらく気付かない。
互いに気付いたときに、まずはっとするベン様とモンタギュー夫妻。
……ひとさまの墓に勝手に入って来てんだから、気まずいわな。平時ならば争乱に発展しますよ。
でもその直後、両夫妻たちが霊廟内の異常に気づき……。
「ナニが起こったのか」に気付いたあとのベンヴォーリオが、秀逸。
たいまつをかざし、その目で現実を見て。びくっとしたあと、止まる。
まさしく、固まる。
そしてそのまま、ぺたんと坐り込む。女の子みたいな正座。男役ならふつーしないだろう姿に、余計彼が受けた衝撃を想像させる。そんな坐り方でも、まっつは女の子には見えないし。
親友の亡骸を見つけたなら、ふつーはそばに走り寄りそーなもんだが、ベン様はその場に坐り込んで動かないんだ。
それはマーキューシオ@ちぎの死を目の当たりにしたときもそうだった。
真の衝撃の前には、フリーズしてしまう人なんだ。
ええ、そんな状態でみょーに気になってしまうのが、愉快なたいまつ。
なんでアレ、あんなに曲がってるんだろう……。
いや、どーでもいいことなんだが、最初からずーっと気になってた。
まっすぐでええやん、なんであんなに曲がってるの?
で、放心しているのに、たいまつはちゃんとかざしてるし。落とさないの。いやあ、ベン様すごいなー。
んで、これは仕様なので、坐り込んで放心してるけど、コーラスタイムなので歌い出す(笑)。おお、神よ。
両家夫人の嘆きのソロのあと、ベンヴォーリオはようよう動き出す。
まるで禁忌に触れるかのように、おそるおそる台に近づき……その縁に手を突いて、泣き崩れる。
はい、ここでよーやく、たいまつを置きます。
段取りに入ってるんだろう、ここで近寄って、ここでしゃがんで、ここにたいまつを置く……つーか、隠す。
段取りをきちんと1個1個こなすベン様の中の人萌え。(観劇に集中しなさい)
いやその、あの愉快なたいまついつまで持ってるんだろ、とか、どーするんだろ、とか、やたら気になったモノで(笑)。
ベン様はほんっとにロミオに触れない。近づかない。
台はけっこー大きいので、端っこで泣かれると遺体からはわりと距離がある。
初演のすずみさんが、れおんくんの金髪を愛しそうに泣きながら撫でるのが激萌えだったので、まっつにもソレ期待したんだけどなー。キムくんの髪を泣きながら撫でるまっつ……ハァハァ。
しかしまつださんはファンのそんな期待の斜め上を行く。
すずみさんベン様は、れおんロミオへの愛情ダダ漏れでいろいろやばいくらいだったが(笑)、まつださんはそーゆーのとは違ったし。
慟哭よりも、喪失というか。
哀惜よりも、自責というか。
泣き崩れたベン様は、コーラス開始でそれでも歌い出す。
崩れたまんま、下向いたままのときもあるし、顔を上げて歌い出すときもある。
ベンヴォーリオはまさに、このコーラスの歌詞通りのことを思っていたんじゃないかな。
愚かな者たちに、神は罰を下された……。
ロミオの死は、ベンヴォーリオへの罰。
憎しみに踊らされ、親友を救えなかった。親友の恋人を救えなかった。その罰を受けた。
愚かさは罪。無力さは罪。
それなら、どうすればいい?
おお神よ、我らは約束する……ベン様は立ち上がり、そう歌う。
てことで、最終章は次回の最終回に続く!(テレビドラマかよ)
「どうやって伝えよう」とカーテン前でまるまる1曲歌って決心して、そーやってマントヴァまで来たっつーに、ベン様と来たら。
全開の笑顔で見つめるロミオ@キムに「ジュリエットは亡くなったよ」と告げるだけで精一杯。
「嘘だ」と言われ、親友が壊れる様を見るなり、一気に視線外して「自ら毒を飲んで」と叫んで、そのあとすがりつく親友から、必死に顔を背ける。
目を合わせてもくれないベン様の苦渋の顔を見て、ロミオはそれが現実だと突きつけられる。
絶叫するロミオの背中に、おろおろと声を掛けるベン様。「ひとりにしてくれ」と言われ、ふるふるしながら上手へ駆けだしていく。
ヘタレでいいですな。
いやその、「粗忽者その10」で書いたように、ヘタレとかそーゆー次元の話ぢゃないんだけど、やってることだけ眺めると。
顔見ましたー、言いましたー、視線はずしましたー、さらに言い切りましたー、さらに視線外して逃げまくりましたー、背中向けられ拒否られましたー、うわーんと逃げ帰りましたー……という、一連の流れがいっそ愉快です、わかりやすすぎて。
なまじその前のソロがオトコマエな分、ギャップが……(笑)。
ベン様の最後の登場場面は、12場の霊廟。
何故か2階の窓を開けて一瞬だけ登場。
ロレンス神父@にわさんが臨終直後のロミオとジュリエットを発見したら、さあ舞台奥中央ちょい上手寄りの2階部分を凝視だ。
ベンヴォーリオとロミオママ@ゆめみちゃんが、窓をばたんと開けて登場する。
この登場の唐突感がイイ。
ふたりで「せーのっ」て感じに見事にシンクロした動きで窓を開けるのがイイ。
実は、これがベンヴォーリオの最後の台詞。
彼の台詞はロミオママに話しかけられるところからはじまり、ロミオママと話すところで終わるんだ。
最後のひとことのあと、ママに腕を取られて動き出す、ベンヴォーリオ萌え。
ふたりにとって自然なことなんだ、接触するの。「さあ行きましょう」ってときに、息子の親友の腕を引くんだ、ママ。親友のママに腕を引かれて一緒に行くんだ、ベン様。
こんだけ親密なのに、ティボルト@ヲヅキとジュリエットママ@かおりちゃんチームと違い、色っぽいムードは皆無(笑)。
ベン様の最後の台詞、最後の美声堪能箇所だっつーに、2階席から見えない。
セットの位置が高すぎるのよ。イケコ……。
神父の嘆きの歌の間に、ベン様にいざなわれたモンタギュー夫妻が霊廟に現れる。明かりを持っているのがベン様ひとりなので、彼が案内役だよね。
霊廟は相当暗いらしく、一行は同じように現れたキャピュレット夫妻にしばらく気付かない。
互いに気付いたときに、まずはっとするベン様とモンタギュー夫妻。
……ひとさまの墓に勝手に入って来てんだから、気まずいわな。平時ならば争乱に発展しますよ。
でもその直後、両夫妻たちが霊廟内の異常に気づき……。
「ナニが起こったのか」に気付いたあとのベンヴォーリオが、秀逸。
たいまつをかざし、その目で現実を見て。びくっとしたあと、止まる。
まさしく、固まる。
そしてそのまま、ぺたんと坐り込む。女の子みたいな正座。男役ならふつーしないだろう姿に、余計彼が受けた衝撃を想像させる。そんな坐り方でも、まっつは女の子には見えないし。
親友の亡骸を見つけたなら、ふつーはそばに走り寄りそーなもんだが、ベン様はその場に坐り込んで動かないんだ。
それはマーキューシオ@ちぎの死を目の当たりにしたときもそうだった。
真の衝撃の前には、フリーズしてしまう人なんだ。
ええ、そんな状態でみょーに気になってしまうのが、愉快なたいまつ。
なんでアレ、あんなに曲がってるんだろう……。
いや、どーでもいいことなんだが、最初からずーっと気になってた。
まっすぐでええやん、なんであんなに曲がってるの?
で、放心しているのに、たいまつはちゃんとかざしてるし。落とさないの。いやあ、ベン様すごいなー。
んで、これは仕様なので、坐り込んで放心してるけど、コーラスタイムなので歌い出す(笑)。おお、神よ。
両家夫人の嘆きのソロのあと、ベンヴォーリオはようよう動き出す。
まるで禁忌に触れるかのように、おそるおそる台に近づき……その縁に手を突いて、泣き崩れる。
はい、ここでよーやく、たいまつを置きます。
段取りに入ってるんだろう、ここで近寄って、ここでしゃがんで、ここにたいまつを置く……つーか、隠す。
段取りをきちんと1個1個こなすベン様の中の人萌え。(観劇に集中しなさい)
いやその、あの愉快なたいまついつまで持ってるんだろ、とか、どーするんだろ、とか、やたら気になったモノで(笑)。
ベン様はほんっとにロミオに触れない。近づかない。
台はけっこー大きいので、端っこで泣かれると遺体からはわりと距離がある。
初演のすずみさんが、れおんくんの金髪を愛しそうに泣きながら撫でるのが激萌えだったので、まっつにもソレ期待したんだけどなー。キムくんの髪を泣きながら撫でるまっつ……ハァハァ。
しかしまつださんはファンのそんな期待の斜め上を行く。
すずみさんベン様は、れおんロミオへの愛情ダダ漏れでいろいろやばいくらいだったが(笑)、まつださんはそーゆーのとは違ったし。
慟哭よりも、喪失というか。
哀惜よりも、自責というか。
泣き崩れたベン様は、コーラス開始でそれでも歌い出す。
崩れたまんま、下向いたままのときもあるし、顔を上げて歌い出すときもある。
ベンヴォーリオはまさに、このコーラスの歌詞通りのことを思っていたんじゃないかな。
愚かな者たちに、神は罰を下された……。
ロミオの死は、ベンヴォーリオへの罰。
憎しみに踊らされ、親友を救えなかった。親友の恋人を救えなかった。その罰を受けた。
愚かさは罪。無力さは罪。
それなら、どうすればいい?
おお神よ、我らは約束する……ベン様は立ち上がり、そう歌う。
てことで、最終章は次回の最終回に続く!(テレビドラマかよ)
粗忽者と呼ばれた男・その10。@ロミオとジュリエット
2011年2月27日 タカラヅカ 『ロミオとジュリエット』、まだ続いている、こあらった目線の見どころベンヴォーリオ@まっつ。
「どうやって伝えよう」は好きな歌。
ご贔屓が歌っているから以前、初演を観たときから大好きだった。でもまっつが歌ってなお好きになった。
「昨日までの俺たち」というフレーズが好き過ぎて。
わたしは「有限の楽園」に弱い。いずれ失われることがわかっている、壊れることがわかっている、美しいモノ。「昨日までの俺たちは世界治める王だった」と切なく美しいメロディラインで、有限の楽園が歌われる。過去形で。失われ、もう手に入らないモノとして。
無垢な少年だった。
汚れることなんて知らなかった。
失うモノがあるなんて知らなかった。
「今日の俺たちは誰も生き返らせることは出来ない」「誰ひとり」「ジュリエットさえ」「マーキューシオさえ」
ジュリエットは話の流れからわかるけど。
そのあとに出てくる「マーキューシオ」。
ベンヴォーリオはいったい何回、マーキューシオの名を呼んだのだろうか。
あれほど、カストルとポルックスのよーにいつも一緒にいて。触れあって、じゃれあって。
いつもいつも2個イチで行動してきた幼なじみの親友。
彼の命が失われ、ひとりになってしまったあと。
ベン様は、何度その名を呼んだんだろう。
隣にいるのが当たり前だから、自然に「なあ、マーキューシオ」と呼びかけて、そこに誰もいないことを知る。
もう永久に。
呼びかけて、失ったことを再確認し。
何度も、何度も。
習慣なんてすぐには改まらない。
伸ばした手が空を切る、呼びかけた声が宙に浮く。
そうやって、喪失を繰り返す。
だから。
だからあそこで、「マーキューシオさえ」と歌う。その名が出る。
あのとき伸ばした腕が、彼に届いていたら。
そうしたら、彼は死なずに済んだのに。
悔恨が燻り、「マーキューシオ」の名はいつもベンヴォーリオのなかにある。
だからあそこで、「マーキューシオさえ」と歌う。その名が出る。
いったい何回彼を恋い、彼の名を呼び、そして……そして、自分を責めたんだろう。
「どうやって伝えよう」には、過去と現在が歌われ、未来へ踏み出す決意で終わる。
現在苦しみ続けているベンヴォーリオだからこそ、ロミオ@キムに伝えるのは自分の役目だと覚悟した。
マーキューシオを救えなかったことを悔いている彼は、ジュリエットを救えなかったことも悔いている。どちらもベン様に罪はないけれど、それでも彼は悔いている。自分の力が足りなかったせいだと。
ところでロレンス神父@にわさんと、ベンヴォーリオは仲が良くなかったらしい。
神父はベンヴォーリオを「粗忽者」と言い、マーキューシオ@ちぎを「女ったらし」と言っていた。
現実にはまったく合っていない評価。
つまり神父はベンヴォーリオのこともマーキューシオのことも、よく知らなかった。
ロミオは子どもの頃からなついてなにかとそばにいたんだろうけど、不良少年のベンマーコンビは神父には寄りつかなかった。まあ当然だろう、顔を見ればお説教されたろうし。
それで神父は見当違いのイメージをふたりに持ったまま、それを変だと気付くこともないくらい、遠い存在。
大公閣下@しゅうくんがロミオの行方を尋ねるときにベンヴォーリオを見たり、ラストシーンでベンヴォーリオをいたわるように目線を合わせたりしていることから、「ロミオの親友はベンヴォーリオ」というのは、中立の立場の人間でも知っていそうなもんだが。
神父はそのことを失念していたらしい。思い出しもしないくらい、神父とベン様に接点がなかったんだろう。
「ジュリエット死んだふり大作戦」をやるなら、神父様はベンヴォーリオにそのことを告げるべきだろう。親友なんだから、恋人が自殺したら知らせに行くぐらい、とーぜんじゃないか。
若くて元気にケンカ上等な不良少年が、使いに出したお坊さんより足が速いのだってとーぜんのことだし!
これらのことから想像すると、ベン様はやっぱ大公派だったんだなと。
大公閣下と神父様、共に中立で両家の争いを嘆いている有識者。神父様から存在を忘れられているベン様は、殺人事件のあと大公閣下のもとにいたんじゃないかな。モンタギュー家で夫人の話し相手になったりしている時間をのぞけば。
両家の争いを収めたいと。なんとか出来ないかと。
ベンヴォーリオ不在の間に、がおりを中心にモンタギューの若者たちはキャピュレットへの報復をと団結している。ベン様出遅れてるもん、どこかモンタギューとは別のところにいたんだよ。
ベン様がもー少し信心深くて、ちゃんと礼拝に行く人ならよかったのにね。
そしたら神父様と接点あったかもしんないのに。マーさんとふたりして、いつも逃げ回ってたんだろうな。
マントヴァに着いたベン様は、すげーあっさりロミオに発見される。
ロミオのうれしそーな笑顔ったら。
真っ先にジュリエットのことを尋ねるロミオは、疑ってもいない。ベンヴォーリオが、自分の味方だと。
ベンヴォーリオが自分のために、自分の恋人の伝言を預かってきたとか様子を伝えるために来たとか。
ねえ、ここまで「味方」なのに、どーして神父はベン様がロミオ側って、味方だって知らなかったのかなあ。
ロミオへの使者は、親友にするべきだろー、どう考えても。
んで、あんだけ長々歌って決意して、やってきたわりにロミオへ伝える場面が「短っ」と拍子抜けするんだが、わたしだけかな。
もう少しちゃんと会話しろよお前らってゆーか、詳しく説明必要なんじゃないの?
ベン様が言った言葉って「君に会いに」「ジュリエットは亡くなったよ。自ら毒を飲んで」だけですよ?
そんだけで納得するロミオってば……。
いやその、ほんとにロミオはベン様に絶大な信頼を置いてるんですね。彼が自分の味方であり、自分を害するはずがない、裏切るはずがないという前提だからこそ、信じられないことを言われても、なんの証拠もないまま全面的に信じてしまう。
ここのロミオの「嘘だ」という台詞が好きだな。
ここでスイッチ入るんだよな、キム。正直すげーこわい(笑)。
そりゃベン様も、視線合わせられなくなりますわ……目の前で親友が壊れるんだもんよ。自分が、壊したんだもんよ。
ただジュリエットの死を伝える、他人事のメッセンジャーではなく、ジュリエットを守れなかったことを悔いている、自分の責任だと思っている……だからこそ、親友を目の前で壊している、狂わせている、自覚ゆえに、目を合わせられない。
これはベンヴォーリオの、懺悔でもあるんだな。
ロミオという、彼の中の神に、罪を告げる。
ベン様にとってのロミオは天使、美しいモノ、無垢なモノ、少年時代、青春時代の象徴。
それを自らの罪で失う……。
続く。
「どうやって伝えよう」は好きな歌。
ご贔屓が歌っているから以前、初演を観たときから大好きだった。でもまっつが歌ってなお好きになった。
「昨日までの俺たち」というフレーズが好き過ぎて。
わたしは「有限の楽園」に弱い。いずれ失われることがわかっている、壊れることがわかっている、美しいモノ。「昨日までの俺たちは世界治める王だった」と切なく美しいメロディラインで、有限の楽園が歌われる。過去形で。失われ、もう手に入らないモノとして。
無垢な少年だった。
汚れることなんて知らなかった。
失うモノがあるなんて知らなかった。
「今日の俺たちは誰も生き返らせることは出来ない」「誰ひとり」「ジュリエットさえ」「マーキューシオさえ」
ジュリエットは話の流れからわかるけど。
そのあとに出てくる「マーキューシオ」。
ベンヴォーリオはいったい何回、マーキューシオの名を呼んだのだろうか。
あれほど、カストルとポルックスのよーにいつも一緒にいて。触れあって、じゃれあって。
いつもいつも2個イチで行動してきた幼なじみの親友。
彼の命が失われ、ひとりになってしまったあと。
ベン様は、何度その名を呼んだんだろう。
隣にいるのが当たり前だから、自然に「なあ、マーキューシオ」と呼びかけて、そこに誰もいないことを知る。
もう永久に。
呼びかけて、失ったことを再確認し。
何度も、何度も。
習慣なんてすぐには改まらない。
伸ばした手が空を切る、呼びかけた声が宙に浮く。
そうやって、喪失を繰り返す。
だから。
だからあそこで、「マーキューシオさえ」と歌う。その名が出る。
あのとき伸ばした腕が、彼に届いていたら。
そうしたら、彼は死なずに済んだのに。
悔恨が燻り、「マーキューシオ」の名はいつもベンヴォーリオのなかにある。
だからあそこで、「マーキューシオさえ」と歌う。その名が出る。
いったい何回彼を恋い、彼の名を呼び、そして……そして、自分を責めたんだろう。
「どうやって伝えよう」には、過去と現在が歌われ、未来へ踏み出す決意で終わる。
現在苦しみ続けているベンヴォーリオだからこそ、ロミオ@キムに伝えるのは自分の役目だと覚悟した。
マーキューシオを救えなかったことを悔いている彼は、ジュリエットを救えなかったことも悔いている。どちらもベン様に罪はないけれど、それでも彼は悔いている。自分の力が足りなかったせいだと。
ところでロレンス神父@にわさんと、ベンヴォーリオは仲が良くなかったらしい。
神父はベンヴォーリオを「粗忽者」と言い、マーキューシオ@ちぎを「女ったらし」と言っていた。
現実にはまったく合っていない評価。
つまり神父はベンヴォーリオのこともマーキューシオのことも、よく知らなかった。
ロミオは子どもの頃からなついてなにかとそばにいたんだろうけど、不良少年のベンマーコンビは神父には寄りつかなかった。まあ当然だろう、顔を見ればお説教されたろうし。
それで神父は見当違いのイメージをふたりに持ったまま、それを変だと気付くこともないくらい、遠い存在。
大公閣下@しゅうくんがロミオの行方を尋ねるときにベンヴォーリオを見たり、ラストシーンでベンヴォーリオをいたわるように目線を合わせたりしていることから、「ロミオの親友はベンヴォーリオ」というのは、中立の立場の人間でも知っていそうなもんだが。
神父はそのことを失念していたらしい。思い出しもしないくらい、神父とベン様に接点がなかったんだろう。
「ジュリエット死んだふり大作戦」をやるなら、神父様はベンヴォーリオにそのことを告げるべきだろう。親友なんだから、恋人が自殺したら知らせに行くぐらい、とーぜんじゃないか。
若くて元気にケンカ上等な不良少年が、使いに出したお坊さんより足が速いのだってとーぜんのことだし!
これらのことから想像すると、ベン様はやっぱ大公派だったんだなと。
大公閣下と神父様、共に中立で両家の争いを嘆いている有識者。神父様から存在を忘れられているベン様は、殺人事件のあと大公閣下のもとにいたんじゃないかな。モンタギュー家で夫人の話し相手になったりしている時間をのぞけば。
両家の争いを収めたいと。なんとか出来ないかと。
ベンヴォーリオ不在の間に、がおりを中心にモンタギューの若者たちはキャピュレットへの報復をと団結している。ベン様出遅れてるもん、どこかモンタギューとは別のところにいたんだよ。
ベン様がもー少し信心深くて、ちゃんと礼拝に行く人ならよかったのにね。
そしたら神父様と接点あったかもしんないのに。マーさんとふたりして、いつも逃げ回ってたんだろうな。
マントヴァに着いたベン様は、すげーあっさりロミオに発見される。
ロミオのうれしそーな笑顔ったら。
真っ先にジュリエットのことを尋ねるロミオは、疑ってもいない。ベンヴォーリオが、自分の味方だと。
ベンヴォーリオが自分のために、自分の恋人の伝言を預かってきたとか様子を伝えるために来たとか。
ねえ、ここまで「味方」なのに、どーして神父はベン様がロミオ側って、味方だって知らなかったのかなあ。
ロミオへの使者は、親友にするべきだろー、どう考えても。
んで、あんだけ長々歌って決意して、やってきたわりにロミオへ伝える場面が「短っ」と拍子抜けするんだが、わたしだけかな。
もう少しちゃんと会話しろよお前らってゆーか、詳しく説明必要なんじゃないの?
ベン様が言った言葉って「君に会いに」「ジュリエットは亡くなったよ。自ら毒を飲んで」だけですよ?
そんだけで納得するロミオってば……。
いやその、ほんとにロミオはベン様に絶大な信頼を置いてるんですね。彼が自分の味方であり、自分を害するはずがない、裏切るはずがないという前提だからこそ、信じられないことを言われても、なんの証拠もないまま全面的に信じてしまう。
ここのロミオの「嘘だ」という台詞が好きだな。
ここでスイッチ入るんだよな、キム。正直すげーこわい(笑)。
そりゃベン様も、視線合わせられなくなりますわ……目の前で親友が壊れるんだもんよ。自分が、壊したんだもんよ。
ただジュリエットの死を伝える、他人事のメッセンジャーではなく、ジュリエットを守れなかったことを悔いている、自分の責任だと思っている……だからこそ、親友を目の前で壊している、狂わせている、自覚ゆえに、目を合わせられない。
これはベンヴォーリオの、懺悔でもあるんだな。
ロミオという、彼の中の神に、罪を告げる。
ベン様にとってのロミオは天使、美しいモノ、無垢なモノ、少年時代、青春時代の象徴。
それを自らの罪で失う……。
続く。
粗忽者と呼ばれた男・その9。@ロミオとジュリエット
2011年2月26日 タカラヅカ 『ロミオとジュリエット』、こあらった目線の見どころベンヴォーリオ@まっつ、いい加減長いよ、続き。
「憎しみ」という呪縛から解き放たれたベン様。
彼はモンタギューとキャピュレットの争いを終わらせたいと思うようになっていた。
そうすることで、追放された親友ロミオ@キムだって、呼び戻せる日が来るかもしれない。
されど人々の闇は治まるばかりか、ボルテージを増すばかりで。
復讐を歌う人々の間、「やめろ」と歌うベン様の無力さ。
ベンヴォーリオだって、ほんとうなら怒っていいんだ。
マーキューシオを殺された、ロミオを追放させられた。
それは全部全部キャピュレットのせい。
そう思って群衆の先頭に立つことは出来た。
だけど彼はもう、憎しみには踊らされない。
本当に憎むべきモノがナニか、わかっている。
まさに、「狂気の沙汰」。
個を失い集団が暴走する、その恐ろしさ。
「狂っている」とファルセットで歌う、その混乱、闇。
後半のベン様はさらに声の通りが良くなっていて、ファルセットが途中で終わるんじゃなく、さらに上に突き抜けて着地していた。
まだ上があるのか、この歌声。
ベン様が客席に背を向けたまま、力無く膝を折るのがいい。
がっくりと、力尽きたように崩れて。
なのに、彼はまた顔を上げる。人々が復讐を歌い出すと、それでも「やめろ」と立ち上がる。
狂気の沙汰に絶望して、崩れ落ちたのに。
なすすべもなく膝を折ったのに。
なのにまた、立ち上がるんだ。
ナニも出来なくても、それでも立つ。
そういう人なんだ。
そのあと歌ではなく、ひとりでくるくる踊るのが好き。
ここの場面ってさあ、まっつのちっささが、際立ってるよね(笑)。
振付の問題かなあ。なんかひときわ「うわ、ちっさっ!!(笑)」と思う。
まっつにあと5センチ身長があればなあ。人生違ったろうになあ。
あと5センチ長身でスタイル良しなまっつさんに、わたしが惚れていたかどうかわかりませんが(笑)。
映像には残らないんだろうな。
この逡巡と苦悩、絶望とそれでも立ち上がるベン様。ジュリエットが現れたら、きっとカメラはジュリエットを映すから。
だからほんと、ベン様を焼き付けなければ。
いやココだけに限らず、他の場面もきっとベン様はろくに映ってはナイんだろーけど(笑)。
にしてもこの場面は、まつださんの「背中の演技」を堪能する場面だわ。
ジュリエット自害の報を聞いたあとのベン様は、しばらく背中だけを見せている。
現実を受け止め、耐える背中。
もう、膝は折らない。……星組版では「どうやって伝えよう」をすずみさんがうずくまって歌っていた記憶があるだけに。ああ、膝は折らないんだ、と。
未涼亜希、渾身の大ナンバー。
演出家に「彼はこのナンバーを歌うために宝塚に入ってきた」とまで言わしめた曲。……てゆーかイケコ、何故にまっつは「彼」なの??(笑) ヲヅキさんが「彼女」なのに。
まっつは声と歌唱力を評価されてきた人だけど、本公演で「歌」で活躍させてもらったことは、実はあまりナイ。
タカラヅカのスター制度ゆえ、番手の付いた路線スターでない限り、歌わせてもらえないからだ。
何小節か歌い継ぎさせてもらうのがせいぜいで、まるまる1曲芝居の歌を役として表現させてもらうことなんて、経験していない。
バウとかの小さなハコでなんとかやらせてもらえるかなってだけで。
大劇場で表現しようなんて、未知の領域。
でもってまっつは、感情表現が小さい。
クールというと聞こえはイイが、平板で乏しい。
だからこの大ナンバーも、正確な歌声ではあっても、どこまで「役」として「ミュージカル」として表現できているのかはアヤしい。
今は抜きん出た歌唱力を評価されているけれど、このまま雪組3番手として活躍するなら、この表現力の乏しさがネックになってくるだろうなと思う。
真ん中寄りではあってもちゃんとした真ん中教育受けてきた人ぢゃないから、経験が圧倒的に少ないから。……てのは、言い訳でしかない。
活躍の場が広がれば、欠点も見えてくるなと。
彼の扱いがそれまでと段違いであったゆえに、扱いの良さを喜び小躍りする反面、欠点が浮き彫りになってうろたえた『TUXEDO JAZZ』を思い出す。
今のまっつが、ベンヴォーリオがベストかどうかはわからない。
ただ。
今、全身を使って歌う、ベンヴォーリオ@まっつが好きだ。
わたしほんと、まっつファンになってからこっち、ご贔屓の芝居で泣いたことってなかったんだなと思う。
わたしは舞台観てしょっちゅー簡単にめそめそしているけれど、それはご贔屓云々関係なしにだ。
まっつの芝居で泣けたことなんて、ほとんどナイ。
だって「キミの海馬は私のモノだ」とか「ルイ・マレ~♪」とかなんだもん。オモシロくて大好きだけど、感動して泣くのとは別次元っていうか。
まっつの芝居で泣けたのって、相沢くん@『舞姫』青年館くらいだわ……。(えっ、バウは?!)
まっつのことは大好きだけど、芝居の好みでいうと彼はチガウんだろうなと思う。
わたしのツボに突き刺さってくるタイプの役者ではナイ。
それでも、まっつはわたしのいちばんで。
他の、どんなに芝居が大好きな人よりも、好きな人で。
ベンヴォーリオのソロ「どうやって伝えよう」も、まっつが歌っているから好きなわけで、声と姿にうっとりするためにあるわけで、カーテン前にたったひとり、他に誰もいない場面でまるまる1曲ってそんな状態がうれしいわけで。
別に、まっつの芝居がどうとかじゃなかった。
もちろん芝居も気にしていたけど、やっぱりわたし的にチガウというか足りてないのでその辺はもうわかっていることだし、気にしてもはじまらないので、「まっつだ、うれしい」しか思ってなかった。
ごめん。
ほんとに、ごめん。
なんかもーすごい久しぶりに、まっつの芝居で泣いた。
『舞姫』以来……。
いつも必ず泣けるってわけじゃないんだけど、とにかくまつださん、芝居が日替わりなの。
こんなの知らない、見たことナイ。
まっつのベンヴォーリオは見るたび微妙に違っていて、それで泣ける日があるの。
ベンヴォーリオの哀切な歌声が、ずしんと胸に迫る。
それまでの積み重ね、マーさん死亡時とかその後の力無い風情とか。それらが全部積み重なって、最後のソロで決壊するの。
だから「どうやって伝えよう」は歌だけど、歌というよりは芝居として語る。歌だから好きなのに、それでもわたしの中では芝居認識。
まっつの歌で、芝居で、泣ける。
続く。
「憎しみ」という呪縛から解き放たれたベン様。
彼はモンタギューとキャピュレットの争いを終わらせたいと思うようになっていた。
そうすることで、追放された親友ロミオ@キムだって、呼び戻せる日が来るかもしれない。
されど人々の闇は治まるばかりか、ボルテージを増すばかりで。
復讐を歌う人々の間、「やめろ」と歌うベン様の無力さ。
ベンヴォーリオだって、ほんとうなら怒っていいんだ。
マーキューシオを殺された、ロミオを追放させられた。
それは全部全部キャピュレットのせい。
そう思って群衆の先頭に立つことは出来た。
だけど彼はもう、憎しみには踊らされない。
本当に憎むべきモノがナニか、わかっている。
まさに、「狂気の沙汰」。
個を失い集団が暴走する、その恐ろしさ。
「狂っている」とファルセットで歌う、その混乱、闇。
後半のベン様はさらに声の通りが良くなっていて、ファルセットが途中で終わるんじゃなく、さらに上に突き抜けて着地していた。
まだ上があるのか、この歌声。
ベン様が客席に背を向けたまま、力無く膝を折るのがいい。
がっくりと、力尽きたように崩れて。
なのに、彼はまた顔を上げる。人々が復讐を歌い出すと、それでも「やめろ」と立ち上がる。
狂気の沙汰に絶望して、崩れ落ちたのに。
なすすべもなく膝を折ったのに。
なのにまた、立ち上がるんだ。
ナニも出来なくても、それでも立つ。
そういう人なんだ。
そのあと歌ではなく、ひとりでくるくる踊るのが好き。
ここの場面ってさあ、まっつのちっささが、際立ってるよね(笑)。
振付の問題かなあ。なんかひときわ「うわ、ちっさっ!!(笑)」と思う。
まっつにあと5センチ身長があればなあ。人生違ったろうになあ。
あと5センチ長身でスタイル良しなまっつさんに、わたしが惚れていたかどうかわかりませんが(笑)。
映像には残らないんだろうな。
この逡巡と苦悩、絶望とそれでも立ち上がるベン様。ジュリエットが現れたら、きっとカメラはジュリエットを映すから。
だからほんと、ベン様を焼き付けなければ。
いやココだけに限らず、他の場面もきっとベン様はろくに映ってはナイんだろーけど(笑)。
にしてもこの場面は、まつださんの「背中の演技」を堪能する場面だわ。
ジュリエット自害の報を聞いたあとのベン様は、しばらく背中だけを見せている。
現実を受け止め、耐える背中。
もう、膝は折らない。……星組版では「どうやって伝えよう」をすずみさんがうずくまって歌っていた記憶があるだけに。ああ、膝は折らないんだ、と。
未涼亜希、渾身の大ナンバー。
演出家に「彼はこのナンバーを歌うために宝塚に入ってきた」とまで言わしめた曲。……てゆーかイケコ、何故にまっつは「彼」なの??(笑) ヲヅキさんが「彼女」なのに。
まっつは声と歌唱力を評価されてきた人だけど、本公演で「歌」で活躍させてもらったことは、実はあまりナイ。
タカラヅカのスター制度ゆえ、番手の付いた路線スターでない限り、歌わせてもらえないからだ。
何小節か歌い継ぎさせてもらうのがせいぜいで、まるまる1曲芝居の歌を役として表現させてもらうことなんて、経験していない。
バウとかの小さなハコでなんとかやらせてもらえるかなってだけで。
大劇場で表現しようなんて、未知の領域。
でもってまっつは、感情表現が小さい。
クールというと聞こえはイイが、平板で乏しい。
だからこの大ナンバーも、正確な歌声ではあっても、どこまで「役」として「ミュージカル」として表現できているのかはアヤしい。
今は抜きん出た歌唱力を評価されているけれど、このまま雪組3番手として活躍するなら、この表現力の乏しさがネックになってくるだろうなと思う。
真ん中寄りではあってもちゃんとした真ん中教育受けてきた人ぢゃないから、経験が圧倒的に少ないから。……てのは、言い訳でしかない。
活躍の場が広がれば、欠点も見えてくるなと。
彼の扱いがそれまでと段違いであったゆえに、扱いの良さを喜び小躍りする反面、欠点が浮き彫りになってうろたえた『TUXEDO JAZZ』を思い出す。
今のまっつが、ベンヴォーリオがベストかどうかはわからない。
ただ。
今、全身を使って歌う、ベンヴォーリオ@まっつが好きだ。
わたしほんと、まっつファンになってからこっち、ご贔屓の芝居で泣いたことってなかったんだなと思う。
わたしは舞台観てしょっちゅー簡単にめそめそしているけれど、それはご贔屓云々関係なしにだ。
まっつの芝居で泣けたことなんて、ほとんどナイ。
だって「キミの海馬は私のモノだ」とか「ルイ・マレ~♪」とかなんだもん。オモシロくて大好きだけど、感動して泣くのとは別次元っていうか。
まっつの芝居で泣けたのって、相沢くん@『舞姫』青年館くらいだわ……。(えっ、バウは?!)
まっつのことは大好きだけど、芝居の好みでいうと彼はチガウんだろうなと思う。
わたしのツボに突き刺さってくるタイプの役者ではナイ。
それでも、まっつはわたしのいちばんで。
他の、どんなに芝居が大好きな人よりも、好きな人で。
ベンヴォーリオのソロ「どうやって伝えよう」も、まっつが歌っているから好きなわけで、声と姿にうっとりするためにあるわけで、カーテン前にたったひとり、他に誰もいない場面でまるまる1曲ってそんな状態がうれしいわけで。
別に、まっつの芝居がどうとかじゃなかった。
もちろん芝居も気にしていたけど、やっぱりわたし的にチガウというか足りてないのでその辺はもうわかっていることだし、気にしてもはじまらないので、「まっつだ、うれしい」しか思ってなかった。
ごめん。
ほんとに、ごめん。
なんかもーすごい久しぶりに、まっつの芝居で泣いた。
『舞姫』以来……。
いつも必ず泣けるってわけじゃないんだけど、とにかくまつださん、芝居が日替わりなの。
こんなの知らない、見たことナイ。
まっつのベンヴォーリオは見るたび微妙に違っていて、それで泣ける日があるの。
ベンヴォーリオの哀切な歌声が、ずしんと胸に迫る。
それまでの積み重ね、マーさん死亡時とかその後の力無い風情とか。それらが全部積み重なって、最後のソロで決壊するの。
だから「どうやって伝えよう」は歌だけど、歌というよりは芝居として語る。歌だから好きなのに、それでもわたしの中では芝居認識。
まっつの歌で、芝居で、泣ける。
続く。
粗忽者と呼ばれた男・その8。@ロミオとジュリエット
2011年2月25日 タカラヅカ 『ロミオとジュリエット』、こあらった目線の見どころベンヴォーリオ@まっつ、続き。
ヴェローナ殺人事件の公判中。
被害者マーキューシオ@ちぎ。その加害者ティボルト@ヲヅキはロミオ@キムによって報復殺害。
街の最高権力者大公閣下@しゅうくんを裁判長に、有力市民たちが見守る中、被疑者ロミオの罪を問う場面にて。
公演の最初の方は、このあたりのベン様は照明の外になってしまって、モブにまぎれていた。
や、端に行きすぎなのが悪いのかもしんないけど。主要人物なのに、顔が見えにくくなる、そこにいることがわかりにくくなるのはどうかと思った、演出。
んで、突然ソロを歌い出すあたりでよーやくライトもらって、その唐突感を変だと思ってたんだけど、途中からどんだけ舞台の端に行っても彼がちゃんと見えるようになっていたから、ライトもらえるようになったんだと思う。……なんで最初からライトもらえなかったんだ、「ベンヴォーリオ」役なのに。
端に行きすぎてたのがいかんかったんかなあ。
なにはともあれ、彼は突然歌い出す。
「僕たちのせいじゃない」と。
大人の前では「僕」のベン様萌え。
仲間同士のときは「俺」なのに。
大人相手だと、「僕」。
ごく自然に使い分けているところが素敵。
上手端から一気に下手端まで行って、ティボルトの亡骸のそばまで行く。
モンタギュー側で、ただひとり。
ティボルトのもとへ行く。
哀切に満ちた眼差しをする。
ずっとずっと、ライバルだった。
ケンカ相手だった。
ただの同族とかより、敵である彼は、近しい相手だった。
「青春」を共有してきた相手なんだ。
キャピュレット卿@ヒロさんとモンタギュー卿@ナガさんがそうであるように、壮年になるまでケンカしいしいつきあうと思っていた相手なんだ。
ベンヴォーリオがすがるように手すりを握り、ティボルトを見つめ、哀しく歌いながら天を仰ぐ。
その一連の動作が好き。(階段の手すりを握るまっつの手に萌えその2)
だけどそんな彼の言葉も嘆きも、憎しみの前には意味をなさない。モンタギュー夫人@かおりちゃんに罵られ、周囲の赤チームの人々に憎しみと怒りのはけ口にされ、ベン様はびびって(笑)退場する。
いやここほんと、彼がびくっとなるのがイイから(笑)。かおりちゃんこええ。
おびえてるわけじゃないだろうけど、渾身の訴えをこれまた渾身の怒りで否定されたら、びくっとするわな。
これらの間、ロミオくんは自分の世界。少しはベン様も振り向いてやってくださいよ……キミのために闘ってるんですよ(笑)。
キャピュレット側から退散したベン様は、中央のロミオのもとへ行き……声も掛けられず肩も抱けず、力無くそばで見守る。
それしかできない彼のまともさ。
いっそここでスタンドプレイ、傷ついた親友を抱きしめて慰撫してやるだけの、周囲見えてない勢いがあればいいんだけど。
たぶんベン様はそーゆーことはしない。相手の立場や空気を読んで、自制してしまう。「ひとりにしてくれ」と言われたらひとりにしてしまうように。
またしてもロミオと同化しているらしく、大岡裁き……ぢゃねえ、大公閣下のお裁きの言葉ひとつひとつに反応。
死罪で悲鳴、追放でも悲鳴……声あげるわけじゃないけど。
処罰が決まったあとは、現実ではなくロミオのインナースペースに入る。
だから、ロミオひとりを残してみなさんが「はー、やれやれ」と退場していく……わけじゃない。
1幕にも似た場面があり、仮面舞踏会に行くと決定してみんな一斉に手のひらを返したかのよーにロミオから興味を失って去っていく……のも、現実にそういうことがあったのではなく、あそこでロミオの心情風景に切り替わっているだけのこと。
現実にはベン様は、ロミオをひとりにしていないと思う。
てゆーか、モンタギュー夫妻も。
その後ロレンス神父@にわにわのところに懺悔に行くことになるにしろ、本日限りで永久追放なんだ、家族と別れを惜しんだろう。モンタギュー卿はしばらく遊んで暮らせるだけのお金を渡しただろうし。
「僕は怖い」でマーキューシオとティボルトの亡霊と踊るように、あれは現実ではない場面。
ロミオが闇の中へ引きずり込まれていく場面。
だから。
現実と闇との狭間で、最後にロミオに触れるのが、ベンヴォーリオなんだ。
ロミオは泣きながらベンヴォーリオの名を呼ぶ。
ベンヴォーリオもまた、ロミオに手をさしのべる。
だけどふたりは引き離される。
ベン様はロミオからナイフを渡されるのみで、ひとりで上手へ走り去っていく。
ロミオは、ベンヴォーリオを呼んだのに。
助けてくれと。
ベン様はここでも、友を救えないんだ。
マーさんを止められず、伸ばした手が空を切ったように。
泣いて助けを求めるロミオを残して、手を伸ばし合っているのに救うことが出来ず、別れてしまうんだ。
1幕の「僕は怖い」で、ロミオは歌っている。友だちが消え、世界が闇に閉ざされる恐怖を。
ロミオにとって、彼を現世につなぎ止めておくモノが、友だち……マーキューシオとベンヴォーリオなんだ。
マーキューシオは今もう闇の底でロミオを手招きし、ベンヴォーリオは救ってくれない。
ロミオは、ひとりで堕ちていくしかない。
ベン様は、放してしまった。
手を。
親友の手を。
マーキューシオの手はベン様の手からすべり落ち、ロミオもまた。
嘆きのまま、手を伸ばし見つめながらも、腰がすでに退場する準備って感じのベン様。
ナイフ受け取って去る、という仕事を全うするベン様の中の人!
ええい、ここでロミオを抱きしめて闇から守ってやれ!!と、しみじみ思いますよええ(笑)。
ベン×ロミならここですな。いやその、逆ギレロミ×許容ベンでもいいですが。(ってナニが)
このあとベン様はただ遊んでいたんじゃなく、大公閣下に取りなしを願い出たり、仲間たちのフォローに回ったり、忙しく働いていたと思う。
何度も話題に出して恐縮だが、芝居の最後で大公閣下とベン様が親密そうなので、なにかしら接点があったんだろうなと。
両家の憎しみを、争いを嘆き、和解させたいと願う両者だ、手を取り合っていても不思議はない。
このへんで大公×ベンもアリですな。(だからナニが)
続く。
ヴェローナ殺人事件の公判中。
被害者マーキューシオ@ちぎ。その加害者ティボルト@ヲヅキはロミオ@キムによって報復殺害。
街の最高権力者大公閣下@しゅうくんを裁判長に、有力市民たちが見守る中、被疑者ロミオの罪を問う場面にて。
公演の最初の方は、このあたりのベン様は照明の外になってしまって、モブにまぎれていた。
や、端に行きすぎなのが悪いのかもしんないけど。主要人物なのに、顔が見えにくくなる、そこにいることがわかりにくくなるのはどうかと思った、演出。
んで、突然ソロを歌い出すあたりでよーやくライトもらって、その唐突感を変だと思ってたんだけど、途中からどんだけ舞台の端に行っても彼がちゃんと見えるようになっていたから、ライトもらえるようになったんだと思う。……なんで最初からライトもらえなかったんだ、「ベンヴォーリオ」役なのに。
端に行きすぎてたのがいかんかったんかなあ。
なにはともあれ、彼は突然歌い出す。
「僕たちのせいじゃない」と。
大人の前では「僕」のベン様萌え。
仲間同士のときは「俺」なのに。
大人相手だと、「僕」。
ごく自然に使い分けているところが素敵。
上手端から一気に下手端まで行って、ティボルトの亡骸のそばまで行く。
モンタギュー側で、ただひとり。
ティボルトのもとへ行く。
哀切に満ちた眼差しをする。
ずっとずっと、ライバルだった。
ケンカ相手だった。
ただの同族とかより、敵である彼は、近しい相手だった。
「青春」を共有してきた相手なんだ。
キャピュレット卿@ヒロさんとモンタギュー卿@ナガさんがそうであるように、壮年になるまでケンカしいしいつきあうと思っていた相手なんだ。
ベンヴォーリオがすがるように手すりを握り、ティボルトを見つめ、哀しく歌いながら天を仰ぐ。
その一連の動作が好き。(階段の手すりを握るまっつの手に萌えその2)
だけどそんな彼の言葉も嘆きも、憎しみの前には意味をなさない。モンタギュー夫人@かおりちゃんに罵られ、周囲の赤チームの人々に憎しみと怒りのはけ口にされ、ベン様はびびって(笑)退場する。
いやここほんと、彼がびくっとなるのがイイから(笑)。かおりちゃんこええ。
おびえてるわけじゃないだろうけど、渾身の訴えをこれまた渾身の怒りで否定されたら、びくっとするわな。
これらの間、ロミオくんは自分の世界。少しはベン様も振り向いてやってくださいよ……キミのために闘ってるんですよ(笑)。
キャピュレット側から退散したベン様は、中央のロミオのもとへ行き……声も掛けられず肩も抱けず、力無くそばで見守る。
それしかできない彼のまともさ。
いっそここでスタンドプレイ、傷ついた親友を抱きしめて慰撫してやるだけの、周囲見えてない勢いがあればいいんだけど。
たぶんベン様はそーゆーことはしない。相手の立場や空気を読んで、自制してしまう。「ひとりにしてくれ」と言われたらひとりにしてしまうように。
またしてもロミオと同化しているらしく、大岡裁き……ぢゃねえ、大公閣下のお裁きの言葉ひとつひとつに反応。
死罪で悲鳴、追放でも悲鳴……声あげるわけじゃないけど。
処罰が決まったあとは、現実ではなくロミオのインナースペースに入る。
だから、ロミオひとりを残してみなさんが「はー、やれやれ」と退場していく……わけじゃない。
1幕にも似た場面があり、仮面舞踏会に行くと決定してみんな一斉に手のひらを返したかのよーにロミオから興味を失って去っていく……のも、現実にそういうことがあったのではなく、あそこでロミオの心情風景に切り替わっているだけのこと。
現実にはベン様は、ロミオをひとりにしていないと思う。
てゆーか、モンタギュー夫妻も。
その後ロレンス神父@にわにわのところに懺悔に行くことになるにしろ、本日限りで永久追放なんだ、家族と別れを惜しんだろう。モンタギュー卿はしばらく遊んで暮らせるだけのお金を渡しただろうし。
「僕は怖い」でマーキューシオとティボルトの亡霊と踊るように、あれは現実ではない場面。
ロミオが闇の中へ引きずり込まれていく場面。
だから。
現実と闇との狭間で、最後にロミオに触れるのが、ベンヴォーリオなんだ。
ロミオは泣きながらベンヴォーリオの名を呼ぶ。
ベンヴォーリオもまた、ロミオに手をさしのべる。
だけどふたりは引き離される。
ベン様はロミオからナイフを渡されるのみで、ひとりで上手へ走り去っていく。
ロミオは、ベンヴォーリオを呼んだのに。
助けてくれと。
ベン様はここでも、友を救えないんだ。
マーさんを止められず、伸ばした手が空を切ったように。
泣いて助けを求めるロミオを残して、手を伸ばし合っているのに救うことが出来ず、別れてしまうんだ。
1幕の「僕は怖い」で、ロミオは歌っている。友だちが消え、世界が闇に閉ざされる恐怖を。
ロミオにとって、彼を現世につなぎ止めておくモノが、友だち……マーキューシオとベンヴォーリオなんだ。
マーキューシオは今もう闇の底でロミオを手招きし、ベンヴォーリオは救ってくれない。
ロミオは、ひとりで堕ちていくしかない。
ベン様は、放してしまった。
手を。
親友の手を。
マーキューシオの手はベン様の手からすべり落ち、ロミオもまた。
嘆きのまま、手を伸ばし見つめながらも、腰がすでに退場する準備って感じのベン様。
ナイフ受け取って去る、という仕事を全うするベン様の中の人!
ええい、ここでロミオを抱きしめて闇から守ってやれ!!と、しみじみ思いますよええ(笑)。
ベン×ロミならここですな。いやその、逆ギレロミ×許容ベンでもいいですが。(ってナニが)
このあとベン様はただ遊んでいたんじゃなく、大公閣下に取りなしを願い出たり、仲間たちのフォローに回ったり、忙しく働いていたと思う。
何度も話題に出して恐縮だが、芝居の最後で大公閣下とベン様が親密そうなので、なにかしら接点があったんだろうなと。
両家の憎しみを、争いを嘆き、和解させたいと願う両者だ、手を取り合っていても不思議はない。
このへんで大公×ベンもアリですな。(だからナニが)
続く。
役替わりとか休演とか、データ消失とか修理とか。
2011年2月24日 タカラヅカ 丸3時間かけてプレイ、ようようクリアしたマップをセーブしようとした瞬間、本体の電源が突然オチました。
わたしのPSPは購入当初からこの症状が出る。充電は足りているのに、電源スイッチだって一切触ってないのに、突然すべて切れる。
PSPによくある故障のようですね。サイトのQ&Aに載っているくらいだから。
修理に出すとその間はプレイできないし、いつも必ずそうなるわけじゃないし、とだましだまし使ってきました。『モンハン』の通信プレイ中にオチると悲惨だけど(オチたさ、何度も)、この『モンハン』祭り中に本体を失うのはつらすぎるし、と修理に出すのは後回しにしていた。
しかしっ。
さすがに今回はキレたっ。3時間だよ? しかも増援マップで依怙贔屓まっつにカード拾わせまくり、みわっちにドラゴン口説かせまくり、えりたんにタコ生け捕りさせて! これでもかと偏った努力をしたのに!! はい、今はまた『タクティクスオウガ』です、うちのまっつは最強魔法使いですがナニか? 彼を強くするために、どんだけいらぬ努力をしていることか……!!
ブラックアウトしたPSP投げ出して、ソニー様サイトへ直行、迷わず修理依頼を出した。カルテのダウンロードだの梱包の注意だのナニこれめんどくさい……。
それでも気を取り直して、花組新公感想なんぞをつらつら書く。
輝良まさとかっけー!!と大文字にしたあたりで『ファントム』役替わりの報を知り、公式チェックしに行こうとしてついうっかりと……全文、消去してしまった……。
いやその、輝良まさとの前には、いまっちかっけー!てなことを2000字ほど書いていてだね……!!
うわあああ。
ゲームデータ消失とブログテキスト消失。さすがに両方だとヘコむ。
なんであたしこんなにツイてないのな気分になる。
ゲームは事故、ブログは過失。悪いのはわたしよ、だからといってヘコむのはヘコむ。うわあああん。
意気消沈しながら確認した役替わりは。
……微妙。
ショレ役は二枚目風になるのかしら。それならソレでも良いけど、ヘタにショレとカルロッタ夫妻が目立つと、作品バランス悪くなるしなあ。もともといびつな話なんだし。
セルジョはどーでもいい役(あっ、言っちゃった)なんだけどまあ、群舞センターがあるからまだマシか。初演と再演でセルジョとリシャールは役割を変えられたり比重をいじられたりもしているので、再々演でもう少し比重を上げることも可能か?
まぁくんの役替わりがいちばんつまんないんですが。フィリップとセルジョって、出番が違うだけでキラキラ若い二枚目という属性は同じですよ。どーせ役替わりするならカラーの違うモノやってくんないと。ショレを演じるまぁくん見たかったわ。
でも役替わりにみつるが入っていることはうれしい。もっと完璧に外野に置かれるかと危惧していたので。
えりたんはキャリエールよりもエリックキャラで、キャリエール役が見たいわけではないが、そもそも『ファントム』という作品自体わたしは観たいわけでもないので、えりたんがどうこうではなく誰だって見たくないけど、キャラ違いであるからこそそこに見どころを見つけることはできると思う。
壮くんならきっと、面白いキャリエールになるよね。
ところでゆみこキャリのときに削られた銀橋はそのままなのかしら。
と、あまり盛り上がらない気分でいたところに。
なんてこったい。
いたましい話だ。
本来なら研1の夢華さんは上級生のお手伝いをしながら舞台とはどういうものかを学んでいる時期。何年かかけて少しずつ舞台に立つ時間や役の比重が上がり、体力配分や調整を学んでいくものなのに。
学校の成績が良かったからといって、現場経験のない子にいきなりジェット機の操縦桿握らせて何百人のお客を乗せて離陸させたり、免許取りましたってだけの子にメスを握らせていきなり手術させたり、ふつーはしないもんなのに。
それをやらせた結果が、本人の休演って。
舞台人にとって、いちばんつらいことでしょうに。ハタチそこそこの女の子に、ナニやってんだ劇団。
夢華さんもだが、雪組のみんなも大変だろう。
大阪の片隅でエールを送る。がんばってくれぇ。
気分が沈むときはゲームするんだけどなあ。PSPがアレだからな……ああもお。
まっつに会いたいなあ。なんかしみじみと、まっつに会いたい。
わたしのPSPは購入当初からこの症状が出る。充電は足りているのに、電源スイッチだって一切触ってないのに、突然すべて切れる。
PSPによくある故障のようですね。サイトのQ&Aに載っているくらいだから。
修理に出すとその間はプレイできないし、いつも必ずそうなるわけじゃないし、とだましだまし使ってきました。『モンハン』の通信プレイ中にオチると悲惨だけど(オチたさ、何度も)、この『モンハン』祭り中に本体を失うのはつらすぎるし、と修理に出すのは後回しにしていた。
しかしっ。
さすがに今回はキレたっ。3時間だよ? しかも増援マップで依怙贔屓まっつにカード拾わせまくり、みわっちにドラゴン口説かせまくり、えりたんにタコ生け捕りさせて! これでもかと偏った努力をしたのに!! はい、今はまた『タクティクスオウガ』です、うちのまっつは最強魔法使いですがナニか? 彼を強くするために、どんだけいらぬ努力をしていることか……!!
ブラックアウトしたPSP投げ出して、ソニー様サイトへ直行、迷わず修理依頼を出した。カルテのダウンロードだの梱包の注意だのナニこれめんどくさい……。
それでも気を取り直して、花組新公感想なんぞをつらつら書く。
輝良まさとかっけー!!と大文字にしたあたりで『ファントム』役替わりの報を知り、公式チェックしに行こうとしてついうっかりと……全文、消去してしまった……。
いやその、輝良まさとの前には、いまっちかっけー!てなことを2000字ほど書いていてだね……!!
うわあああ。
ゲームデータ消失とブログテキスト消失。さすがに両方だとヘコむ。
なんであたしこんなにツイてないのな気分になる。
ゲームは事故、ブログは過失。悪いのはわたしよ、だからといってヘコむのはヘコむ。うわあああん。
意気消沈しながら確認した役替わりは。
【主な配役】
ファントム ・・・ 蘭寿 とむ
クリスティーヌ・ダーエ ・・・ 蘭乃 はな
ジェラルド・キャリエール ・・・ 壮 一帆
フィリップ・ドゥ・シャンドン伯爵 ・・・ 愛音 羽麗、朝夏 まなと(役替わり)
アラン・ショレ ・・・ 愛音 羽麗、華形 ひかる(役替わり)
セルジョ ・・・ 華形 ひかる、朝夏 まなと(役替わり)
……微妙。
ショレ役は二枚目風になるのかしら。それならソレでも良いけど、ヘタにショレとカルロッタ夫妻が目立つと、作品バランス悪くなるしなあ。もともといびつな話なんだし。
セルジョはどーでもいい役(あっ、言っちゃった)なんだけどまあ、群舞センターがあるからまだマシか。初演と再演でセルジョとリシャールは役割を変えられたり比重をいじられたりもしているので、再々演でもう少し比重を上げることも可能か?
まぁくんの役替わりがいちばんつまんないんですが。フィリップとセルジョって、出番が違うだけでキラキラ若い二枚目という属性は同じですよ。どーせ役替わりするならカラーの違うモノやってくんないと。ショレを演じるまぁくん見たかったわ。
でも役替わりにみつるが入っていることはうれしい。もっと完璧に外野に置かれるかと危惧していたので。
えりたんはキャリエールよりもエリックキャラで、キャリエール役が見たいわけではないが、そもそも『ファントム』という作品自体わたしは観たいわけでもないので、えりたんがどうこうではなく誰だって見たくないけど、キャラ違いであるからこそそこに見どころを見つけることはできると思う。
壮くんならきっと、面白いキャリエールになるよね。
ところでゆみこキャリのときに削られた銀橋はそのままなのかしら。
と、あまり盛り上がらない気分でいたところに。
2011/02/24
雪組 東京宝塚劇場公演 休演者のお知らせ
雪組 東京宝塚劇場公演『ロミオとジュリエット』の休演者をお知らせいたします。
雪組 夢華あみ
※体調不良の為、2月24日(木)13時30分公演より休演いたします。
※休演期間中は、「ジュリエット:夢華あみ」の公演日時につきましても、「ジュリエット:舞羽美海」で上演をいたします。
※なお、復帰時期については、現時点未定です。
なんてこったい。
いたましい話だ。
本来なら研1の夢華さんは上級生のお手伝いをしながら舞台とはどういうものかを学んでいる時期。何年かかけて少しずつ舞台に立つ時間や役の比重が上がり、体力配分や調整を学んでいくものなのに。
学校の成績が良かったからといって、現場経験のない子にいきなりジェット機の操縦桿握らせて何百人のお客を乗せて離陸させたり、免許取りましたってだけの子にメスを握らせていきなり手術させたり、ふつーはしないもんなのに。
それをやらせた結果が、本人の休演って。
舞台人にとって、いちばんつらいことでしょうに。ハタチそこそこの女の子に、ナニやってんだ劇団。
夢華さんもだが、雪組のみんなも大変だろう。
大阪の片隅でエールを送る。がんばってくれぇ。
気分が沈むときはゲームするんだけどなあ。PSPがアレだからな……ああもお。
まっつに会いたいなあ。なんかしみじみと、まっつに会いたい。
かっけー!とか、好きな顔とか。@新人公演『愛のプレリュード』
2011年2月23日 タカラヅカ 書いていたテキストをうっかり消してしまったので、2度目は短くがんばる!
新人公演『愛のプレリュード』は、年度替わりの新公であるため、研7ナシの研1~研6までしか出ていない。
だからどうしても技術的には微妙になる。
そんななか、いまっちの安定感パネェよマジで。
研7抜けてんだよね? てゆーかいまっちそもそも今回の長の期ですらナイ。まだ研5じゃん。
配役が発表になったときは、ほんと喜んだんだ。いまっちが、みわっちの役(別に韻踏んでません)。
3番手の役ならきっと、二枚目役だ!
イマダさんって今まで、まっとーなハンサム役やったことないよね? 前回は三枚目だし、その前はじーさんだし、その前はおっさんだし。二枚目系って、この間のバウ『コード・ヒーロー』では悪役やってたけど、それくらい?
はじめて大劇場で二枚目青年を見られるんだー、わくわく。
……まさか、あんな役だとは。
いてもいなくてもイイ、ただの解説の合いの手役。歌もないし見せ場もない。意義があるのは唯一、「退団するトップスターの親友役で、最後に見送る台詞がある」というだけ。
退団関係ナイ新公だと、ほんっとどーしよーもない役。(スズキケイさん、放課後校舎裏へ来てください、お話ししたいことがあります)
こんな役で。
いまっち、かっけー!!
こんな役だからこそ、実力の有無ってのは際立つもんなんだね。
オイシイ役は勢いでもできるし、技術なくてもなんとかなるもんだけど、どーあがいてもオイシクない、いなくても支障ない役を息づかせるのって、実力の見せどころなんだね!
いやはや、オトコマエでした、スティーブ@いまっち。
どうしても幼くなってしまう下級生主役フレディー@がりんを良く支えていた。「親友」のスティーブが大人だから、それに印象を底上げされて、フレディーの年齢印象も上がって見えるの。
いまっちさんひとり、新公学年に見えませんでしたわ……。
ただ、スティーブがひとりだけ賢く見えすぎるきらいはある。
ひとりだけ明らかに大人だから、仕方ないんだけど。
仕方ないとわかっちゃいるが、なんか、たくらんでる人に見える(笑)。
二枚目→アタマ良い→たくらんでる、とそっち方向に芸風が開花するっぽいイマダさんに萌え(笑)。
たくらんでる、大人、かっこいいといえば。
輝良まさと、かっけー!!
ナチス将校@輝良まさとが、すげーイイ感じに花開いてます。輝良まさとは輝良まさと、フルネーム呼び捨ては仕様です。バウ公演『舞姫』以来、切っても切っても輝良まさと!
オープニングの全員集合時から、その立ち役っぷりが際立ってました。
ナニあの人、かっこいい。
ゆみこ似の顔立ちで、こんなにワルくかっこいい大人の男になるとわっ。なんか目が離せませんよ。
あのガタイがいいよなあ。ナチスコス似合う~、鬼畜キャラ似合う~。
もともとビジュアルで目を引く人ではありましたが、実力が見た目に追いついてなかったため、いろいろ惜しい人だったんですが、『虞美人』あたりから「男役」になってきたなあと、うれしい限りです。
輝良まさとが甘いハンサム坊やのまゆくんをいたぶるなんて、絵的にも素敵ぢゃございませんことっ?(役名で言いましょう)
ジョセフファンクラブ黒服4号@タソが、なんかかっこよかった。
みちるタソ、痩せた?(本人比)
みちるタソは、二枚目を演じなきゃダメ。コメディな役は容赦なくキタナイ表情とかしちゃうから、「タカラヅカ」じゃなくなってしまう。
某ほっくん呼びだった頃のアノヒトと同じ、演技で二枚目になれる人。
二枚目を演じていると、ちゃんとかっこいいんだもん。しかも、うまいんだもん。
色悪目指してくれー。頼むー。
ジョセフファンクラブ黒服1号、栄光の親衛隊長マウロ@マキシム。
ごめん、正直いちばん驚いた。
思ってたほど、ヘタじゃない!と(笑)。
なんて失礼な言いぐさかしら。ごめんねぇ。
でも今までの真輝くんがいろいろとアレだったもので、きっとアレなままだわ、と勝手に思ってました。新公だと別に浮かないくらいには、ちゃんとうまかったんだね。
や、顔立ちは好みのラインなので、ナニ気に注目している子なんですよ。だからいつまでも少年のままなのが惜しくて。
マウロ役もやっぱり若かったけれど、他のみんなも若いから問題なし。ジョセフ@まゆくんラヴな感じはよかったっす。……女房@みりおんには、カケラも愛されてないっぽいけどな……(笑)。
大人チームの、ドイル@すいくんがかっこよかったっす。本役まりんとは違った、悪者度。ちゃんとした悪ではないけれど、まりんのような愛嬌がない分、ストレートにフレディーが「バカ野郎」って殴れる感じ。すいくんの顔好きだわ……。
んで、キース刑事@鳳龍くんも、なんかキリッと二枚目風で、タソと同じ理由でこっちの芸風でいてくれた方がいいと思いました。顔立ちはきれいなんだから、このまま痩せてくれれば……て男の子だったよなあ。
ジョセフ親衛隊(名前変わってますよ)黒服2号と3号@柚カレーくん、水美くんもきれーな青年たちで目の保養。柚カレーくんが美形なのは周知のことだが、ナニ気に水美くんの顔も好きだー。
抜擢?になるのか、執事@りおなくん。『麗しのサブリナ』のクッキングスクールの隅っこで女の子口説いていた美貌の彼(笑)、いきなりセンターで歌い踊るのか!
とにかくビジュアルと笑顔で乗り切ったかな(笑)。
女の子で抜群だったのは、なんといっても、メイド長@あまちゃき!!
もー、かわいいわコミカルだわ、たまりません。
最後の新公だし、本公演の出番っちゅーか扱いがあんなだし、新公ではいっそ妙齢の美女メイドとして登場!てのもアリかと勝手に思っていたんだが、本気でおばーちゃまのままでした。
執事くんが若いので、おばーちゃまと孫って感じでかわいかった。
ああもお、ほんとに達者な子だー。かわいーかわいー、退団が惜しいよー!
他の女の子たちは、しどころなさすぎだからなあ。
メアリー先生@花奈さんは良かったけど、お色気大作戦女たち@みりおんや仙名さんたちは、あまりキャラが立ってなかったよーな。
仙名さんはラストの黒服悪者コロスの、オットコマエな姿の方が良かったよーな。あ、それとカゲソロ!
姫花に至っては子役なんだ……。なにをやっているかわかってなくて、まさか子役だとは夢にも思ってなかったのに、声を聞くなり「あっ、今の姫花だっ」とわかる、その個性はすごい。
まあとにかく、新公にいまっちがいてくれて良かった。
そして、スズキケイせんせには、放課後の呼び出ししたくてうずうずしました(笑)。
新人公演『愛のプレリュード』は、年度替わりの新公であるため、研7ナシの研1~研6までしか出ていない。
だからどうしても技術的には微妙になる。
そんななか、いまっちの安定感パネェよマジで。
研7抜けてんだよね? てゆーかいまっちそもそも今回の長の期ですらナイ。まだ研5じゃん。
配役が発表になったときは、ほんと喜んだんだ。いまっちが、みわっちの役(別に韻踏んでません)。
3番手の役ならきっと、二枚目役だ!
イマダさんって今まで、まっとーなハンサム役やったことないよね? 前回は三枚目だし、その前はじーさんだし、その前はおっさんだし。二枚目系って、この間のバウ『コード・ヒーロー』では悪役やってたけど、それくらい?
はじめて大劇場で二枚目青年を見られるんだー、わくわく。
……まさか、あんな役だとは。
いてもいなくてもイイ、ただの解説の合いの手役。歌もないし見せ場もない。意義があるのは唯一、「退団するトップスターの親友役で、最後に見送る台詞がある」というだけ。
退団関係ナイ新公だと、ほんっとどーしよーもない役。(スズキケイさん、放課後校舎裏へ来てください、お話ししたいことがあります)
こんな役で。
いまっち、かっけー!!
こんな役だからこそ、実力の有無ってのは際立つもんなんだね。
オイシイ役は勢いでもできるし、技術なくてもなんとかなるもんだけど、どーあがいてもオイシクない、いなくても支障ない役を息づかせるのって、実力の見せどころなんだね!
いやはや、オトコマエでした、スティーブ@いまっち。
どうしても幼くなってしまう下級生主役フレディー@がりんを良く支えていた。「親友」のスティーブが大人だから、それに印象を底上げされて、フレディーの年齢印象も上がって見えるの。
いまっちさんひとり、新公学年に見えませんでしたわ……。
ただ、スティーブがひとりだけ賢く見えすぎるきらいはある。
ひとりだけ明らかに大人だから、仕方ないんだけど。
仕方ないとわかっちゃいるが、なんか、たくらんでる人に見える(笑)。
二枚目→アタマ良い→たくらんでる、とそっち方向に芸風が開花するっぽいイマダさんに萌え(笑)。
たくらんでる、大人、かっこいいといえば。
輝良まさと、かっけー!!
ナチス将校@輝良まさとが、すげーイイ感じに花開いてます。輝良まさとは輝良まさと、フルネーム呼び捨ては仕様です。バウ公演『舞姫』以来、切っても切っても輝良まさと!
オープニングの全員集合時から、その立ち役っぷりが際立ってました。
ナニあの人、かっこいい。
ゆみこ似の顔立ちで、こんなにワルくかっこいい大人の男になるとわっ。なんか目が離せませんよ。
あのガタイがいいよなあ。ナチスコス似合う~、鬼畜キャラ似合う~。
もともとビジュアルで目を引く人ではありましたが、実力が見た目に追いついてなかったため、いろいろ惜しい人だったんですが、『虞美人』あたりから「男役」になってきたなあと、うれしい限りです。
輝良まさとが甘いハンサム坊やのまゆくんをいたぶるなんて、絵的にも素敵ぢゃございませんことっ?(役名で言いましょう)
ジョセフファンクラブ黒服4号@タソが、なんかかっこよかった。
みちるタソ、痩せた?(本人比)
みちるタソは、二枚目を演じなきゃダメ。コメディな役は容赦なくキタナイ表情とかしちゃうから、「タカラヅカ」じゃなくなってしまう。
某ほっくん呼びだった頃のアノヒトと同じ、演技で二枚目になれる人。
二枚目を演じていると、ちゃんとかっこいいんだもん。しかも、うまいんだもん。
色悪目指してくれー。頼むー。
ジョセフファンクラブ黒服1号、栄光の親衛隊長マウロ@マキシム。
ごめん、正直いちばん驚いた。
思ってたほど、ヘタじゃない!と(笑)。
なんて失礼な言いぐさかしら。ごめんねぇ。
でも今までの真輝くんがいろいろとアレだったもので、きっとアレなままだわ、と勝手に思ってました。新公だと別に浮かないくらいには、ちゃんとうまかったんだね。
や、顔立ちは好みのラインなので、ナニ気に注目している子なんですよ。だからいつまでも少年のままなのが惜しくて。
マウロ役もやっぱり若かったけれど、他のみんなも若いから問題なし。ジョセフ@まゆくんラヴな感じはよかったっす。……女房@みりおんには、カケラも愛されてないっぽいけどな……(笑)。
大人チームの、ドイル@すいくんがかっこよかったっす。本役まりんとは違った、悪者度。ちゃんとした悪ではないけれど、まりんのような愛嬌がない分、ストレートにフレディーが「バカ野郎」って殴れる感じ。すいくんの顔好きだわ……。
んで、キース刑事@鳳龍くんも、なんかキリッと二枚目風で、タソと同じ理由でこっちの芸風でいてくれた方がいいと思いました。顔立ちはきれいなんだから、このまま痩せてくれれば……て男の子だったよなあ。
ジョセフ親衛隊(名前変わってますよ)黒服2号と3号@柚カレーくん、水美くんもきれーな青年たちで目の保養。柚カレーくんが美形なのは周知のことだが、ナニ気に水美くんの顔も好きだー。
抜擢?になるのか、執事@りおなくん。『麗しのサブリナ』のクッキングスクールの隅っこで女の子口説いていた美貌の彼(笑)、いきなりセンターで歌い踊るのか!
とにかくビジュアルと笑顔で乗り切ったかな(笑)。
女の子で抜群だったのは、なんといっても、メイド長@あまちゃき!!
もー、かわいいわコミカルだわ、たまりません。
最後の新公だし、本公演の出番っちゅーか扱いがあんなだし、新公ではいっそ妙齢の美女メイドとして登場!てのもアリかと勝手に思っていたんだが、本気でおばーちゃまのままでした。
執事くんが若いので、おばーちゃまと孫って感じでかわいかった。
ああもお、ほんとに達者な子だー。かわいーかわいー、退団が惜しいよー!
他の女の子たちは、しどころなさすぎだからなあ。
メアリー先生@花奈さんは良かったけど、お色気大作戦女たち@みりおんや仙名さんたちは、あまりキャラが立ってなかったよーな。
仙名さんはラストの黒服悪者コロスの、オットコマエな姿の方が良かったよーな。あ、それとカゲソロ!
姫花に至っては子役なんだ……。なにをやっているかわかってなくて、まさか子役だとは夢にも思ってなかったのに、声を聞くなり「あっ、今の姫花だっ」とわかる、その個性はすごい。
まあとにかく、新公にいまっちがいてくれて良かった。
そして、スズキケイせんせには、放課後の呼び出ししたくてうずうずしました(笑)。
愛ははじまるかしらの前奏曲。@新人公演『愛のプレリュード』
2011年2月22日 タカラヅカ 花組新人公演『愛のプレリュード』観てきました。
がりんくん、べーちゃん、新公主演おめでとー。
がりんくんっつーと新公『太王四神記』でいきなりヒョンミョン役で「誰?!」だったあの子ですよ。大劇場でいきなりソロ披露した無名の研2! でもってそのあと『宝塚巴里祭2009』ですよ。……え、『巴里祭』が大問題、すげー大きな話題だったのはわたしだけですか? 世の中的には新公でオスカル役をやった、てことの方が大きな話題?
とにかくがりんくんっつーと、「歌ウマ」認識。
かわいこちゃんで、女役とか子役とか回ってくる系の男の子、アイドル系。93期、現在研4。
……まちがってないよね、認識?
かわいこちゃんで女の子っぽいイメージがあったので、すらりとスーツを着こなしフレディーとして登場した姿に、「おおっ」と驚く。
スーツ姿きれいじゃん、かっこいいじゃん。
たしか芝居は出来る子だったよね、単にまだ「男役」になっていないだけで……と思っていたら。
えー、前半、歌でびびりました……(笑)。
歌ウマさんなの。それは間違ってないと思うの。
ただ……男役のキーでは、歌えない。
低音が、出ない。
歌があちこちぶちぶちと途絶えるよーに、出ない音がある。
が。
かわりに、出しやすい音になると、これでもかと響かせる。
ギャップすげえ……。
1曲の間に、うまいとうまいヘタ以前の部分が数小節おきに入れ替わる。
すげえなコレは(笑)。
てことで、前半の歌はクチがあんぐり開いたままでした。
低音が出ないのは、台詞声も同じ。
終始少年のような高い音色。
スーツ姿がきれいだから惜しい……。声は重要だよなあ。男に見えるか、オンナノコに見えるか、声の在り方は大きく左右している。
とはいえこれは新人公演なので。
周囲も似たよーなもんだから、次第に気にならなくなる(笑)。
現に、歌も後半は気にならない。ふつーに「芝居」として観ているので。
大人の男には見えなかったけれど、新公だからこそのアツさでアリかなと。
まっすぐな、素直なフレディー。
大人ぶってかっこつけてるところは、「お前がソレを言うのか(笑)」って感じなんだが、ふつーに話してるときはいいな。
子役でも女役でもなく、ちゃんとした男の役でこれだけお芝居しているところをはじめて見た、わけだ。
芝居に向き合っている、感じ。自然に演じるところには到達していないけれど、まず、真面目に向き合ってる印象。手こずってる部分もまた、逃げたり誤魔化したりで目を背けていない……からこそ、手こずっている、手に余っている。
向き合っているならきっとまだこれから、伸びるだろう。芝居が好きそうで、舞台が好きそうだもん。
それが伝わってくるもんなー。
てゆーか、がりんくん云々以前に。
ひどい話だねコレ、と、スズキケイの作品自体に苛立ちが募った(笑)。
新公の演出もスズキケイ。
見た目も技術も「子ども」の下級生たちに植爺的大芝居、スーツ物なのに歌舞伎をやらせてるもんだから、ストーリーの粗がさらによくわかるというか。
本公演はすごいね、本役さんはすごいね。この脚本を、演出を、力業で成立させてるんだもん(笑)。
とりあえず、最後の、男ふたりのラヴシーンはいたたまれなかった。
まとぶさんと壮くんでも大概だけど(笑)、男役度の低いオンナノコたちでやると、目が泳ぐわ……。
『Dancing Heroes!』で男装したオンナノコたちが一生懸命耽美な雰囲気を出そうとして、客席をいたたまらなくさせていた場面を思い出した。園加が登場するまでの、あの「コレを見せられて、あたしたちどうすればいいの?」という感じ……(笑)。
いやその、ジョセフ@まゆくんはよくやってました。
メインキャストの中では貫禄の部類。うまくなったね彼。
とはいえやはり彼も若いので、ガチホモシーンは難易度が高すぎたなと(笑)。いやホモがうまく出来なくても、彼らのイケメン人生になんの問題もないと思う!
そしてこれはまゆくんからいつも感じることだけど、彼の演じる役はとても健康だ。
まともで、ふつう。
ジョセフもなんだか納得のいく、ふつーのヒトに見えた。
トンデモ脚本なのに、なんとなくアリ、こんなヒトいるよね、に思えるからすごい(笑)。
ジョセフにはジョセフなりの事情があって、グレてるんだよー、と。
本役さんだと、そんな次元の話ぢゃなく見えるからねえ……。(アレはソウカズホという、別次元のイキモノだから)
ただ、がりんくんとまゆくんの並びは、魅力を相殺する感じじゃないかな?
どっちも輪郭が丸くて女の子っぽいかわいこちゃんで。学年がいけばそれぞれキャラも立つんだろうけど、今現在は見た目のみの話になるので。
ここに野郎度の高い子が入れば、また違って見えるんだろうな。
初ヒロインのべーちゃんは、去年のスカフェのかわいこちゃん。
素顔のかわいさと、ショーなどでモブに混ざっているときの美少女ぶり!が素敵な93期研4……という認識。ヒロイン決まったときはうれしかった。
スッチーコス最強!@『EXCITER!!』とか、それぐらいしかわかってなくて、実はちゃんと芝居しているのを見たことがない。
こんな声だったんだ……。
と、ナニよりも「舞台声」に驚いた。
スカフェとしてテレビで喋っている声とチガウ。あのときはふつーにきれーな女の子の声だったのに。
舞台で聞くと、その「ふつーの女の子の声」は、あまりきれいに聞こえない……。
なんつーんだ、「芝居声」ぢゃないっていうのか。
割れた響きがあるというか。
脇の女の子ならこの声でもいいけど、ヒロインの声にはちょっと説得力が足りない……と思った。ごめん。
テレビタレントならともかく、舞台女優は「美人声」が必要だよなあ。
もっともべーちゃんの顔は好きだ。
プロローグの髪型だとなお良し。一瞬しか出てこないけど。
が、本編の前髪ぱっつん少女ヘアは難度高かったっぽい……髪型とお化粧は要研究だと思うけれど……あのカエル顔はかわいいなあ。
本公演よりもフレディーとカップルらしく見えたのは、男ふたりがガチホモにはきつい感じだったからか。
や、がんばってフレディーとの間に愛をはじまらせて欲しいです……はじまってないのは仕様です、そーゆー脚本なんだもん仕方ない。
男ふたりが愛し合って、女の子は男たちの言い訳に、そのへんうろうろしているだけという話だから、新公で観るとあちこち途方に暮れた。
が、悪いのはスズキケイだっ(笑)。
最後、緞帳降りたあとに長々銀橋でサヨナラ台詞を喋らせることで、全部長消しにしていた本公演。
そこの部分をさくっと削った新公は、間違った感に充ち満ちた物語でございましたのことよ。
がりんくん、べーちゃん、新公主演おめでとー。
がりんくんっつーと新公『太王四神記』でいきなりヒョンミョン役で「誰?!」だったあの子ですよ。大劇場でいきなりソロ披露した無名の研2! でもってそのあと『宝塚巴里祭2009』ですよ。……え、『巴里祭』が大問題、すげー大きな話題だったのはわたしだけですか? 世の中的には新公でオスカル役をやった、てことの方が大きな話題?
とにかくがりんくんっつーと、「歌ウマ」認識。
かわいこちゃんで、女役とか子役とか回ってくる系の男の子、アイドル系。93期、現在研4。
……まちがってないよね、認識?
かわいこちゃんで女の子っぽいイメージがあったので、すらりとスーツを着こなしフレディーとして登場した姿に、「おおっ」と驚く。
スーツ姿きれいじゃん、かっこいいじゃん。
たしか芝居は出来る子だったよね、単にまだ「男役」になっていないだけで……と思っていたら。
えー、前半、歌でびびりました……(笑)。
歌ウマさんなの。それは間違ってないと思うの。
ただ……男役のキーでは、歌えない。
低音が、出ない。
歌があちこちぶちぶちと途絶えるよーに、出ない音がある。
が。
かわりに、出しやすい音になると、これでもかと響かせる。
ギャップすげえ……。
1曲の間に、うまいとうまいヘタ以前の部分が数小節おきに入れ替わる。
すげえなコレは(笑)。
てことで、前半の歌はクチがあんぐり開いたままでした。
低音が出ないのは、台詞声も同じ。
終始少年のような高い音色。
スーツ姿がきれいだから惜しい……。声は重要だよなあ。男に見えるか、オンナノコに見えるか、声の在り方は大きく左右している。
とはいえこれは新人公演なので。
周囲も似たよーなもんだから、次第に気にならなくなる(笑)。
現に、歌も後半は気にならない。ふつーに「芝居」として観ているので。
大人の男には見えなかったけれど、新公だからこそのアツさでアリかなと。
まっすぐな、素直なフレディー。
大人ぶってかっこつけてるところは、「お前がソレを言うのか(笑)」って感じなんだが、ふつーに話してるときはいいな。
子役でも女役でもなく、ちゃんとした男の役でこれだけお芝居しているところをはじめて見た、わけだ。
芝居に向き合っている、感じ。自然に演じるところには到達していないけれど、まず、真面目に向き合ってる印象。手こずってる部分もまた、逃げたり誤魔化したりで目を背けていない……からこそ、手こずっている、手に余っている。
向き合っているならきっとまだこれから、伸びるだろう。芝居が好きそうで、舞台が好きそうだもん。
それが伝わってくるもんなー。
てゆーか、がりんくん云々以前に。
ひどい話だねコレ、と、スズキケイの作品自体に苛立ちが募った(笑)。
新公の演出もスズキケイ。
見た目も技術も「子ども」の下級生たちに植爺的大芝居、スーツ物なのに歌舞伎をやらせてるもんだから、ストーリーの粗がさらによくわかるというか。
本公演はすごいね、本役さんはすごいね。この脚本を、演出を、力業で成立させてるんだもん(笑)。
とりあえず、最後の、男ふたりのラヴシーンはいたたまれなかった。
まとぶさんと壮くんでも大概だけど(笑)、男役度の低いオンナノコたちでやると、目が泳ぐわ……。
『Dancing Heroes!』で男装したオンナノコたちが一生懸命耽美な雰囲気を出そうとして、客席をいたたまらなくさせていた場面を思い出した。園加が登場するまでの、あの「コレを見せられて、あたしたちどうすればいいの?」という感じ……(笑)。
いやその、ジョセフ@まゆくんはよくやってました。
メインキャストの中では貫禄の部類。うまくなったね彼。
とはいえやはり彼も若いので、ガチホモシーンは難易度が高すぎたなと(笑)。いやホモがうまく出来なくても、彼らのイケメン人生になんの問題もないと思う!
そしてこれはまゆくんからいつも感じることだけど、彼の演じる役はとても健康だ。
まともで、ふつう。
ジョセフもなんだか納得のいく、ふつーのヒトに見えた。
トンデモ脚本なのに、なんとなくアリ、こんなヒトいるよね、に思えるからすごい(笑)。
ジョセフにはジョセフなりの事情があって、グレてるんだよー、と。
本役さんだと、そんな次元の話ぢゃなく見えるからねえ……。(アレはソウカズホという、別次元のイキモノだから)
ただ、がりんくんとまゆくんの並びは、魅力を相殺する感じじゃないかな?
どっちも輪郭が丸くて女の子っぽいかわいこちゃんで。学年がいけばそれぞれキャラも立つんだろうけど、今現在は見た目のみの話になるので。
ここに野郎度の高い子が入れば、また違って見えるんだろうな。
初ヒロインのべーちゃんは、去年のスカフェのかわいこちゃん。
素顔のかわいさと、ショーなどでモブに混ざっているときの美少女ぶり!が素敵な93期研4……という認識。ヒロイン決まったときはうれしかった。
スッチーコス最強!@『EXCITER!!』とか、それぐらいしかわかってなくて、実はちゃんと芝居しているのを見たことがない。
こんな声だったんだ……。
と、ナニよりも「舞台声」に驚いた。
スカフェとしてテレビで喋っている声とチガウ。あのときはふつーにきれーな女の子の声だったのに。
舞台で聞くと、その「ふつーの女の子の声」は、あまりきれいに聞こえない……。
なんつーんだ、「芝居声」ぢゃないっていうのか。
割れた響きがあるというか。
脇の女の子ならこの声でもいいけど、ヒロインの声にはちょっと説得力が足りない……と思った。ごめん。
テレビタレントならともかく、舞台女優は「美人声」が必要だよなあ。
もっともべーちゃんの顔は好きだ。
プロローグの髪型だとなお良し。一瞬しか出てこないけど。
が、本編の前髪ぱっつん少女ヘアは難度高かったっぽい……髪型とお化粧は要研究だと思うけれど……あのカエル顔はかわいいなあ。
本公演よりもフレディーとカップルらしく見えたのは、男ふたりがガチホモにはきつい感じだったからか。
や、がんばってフレディーとの間に愛をはじまらせて欲しいです……はじまってないのは仕様です、そーゆー脚本なんだもん仕方ない。
男ふたりが愛し合って、女の子は男たちの言い訳に、そのへんうろうろしているだけという話だから、新公で観るとあちこち途方に暮れた。
が、悪いのはスズキケイだっ(笑)。
最後、緞帳降りたあとに長々銀橋でサヨナラ台詞を喋らせることで、全部長消しにしていた本公演。
そこの部分をさくっと削った新公は、間違った感に充ち満ちた物語でございましたのことよ。
「タカラヅカ」の文化祭であるから。@第97期宝塚音楽学校文化祭
2011年2月21日 タカラヅカ 第97期宝塚音楽学校文化祭にて、しみじみと谷正純を思う(笑)。
文化祭の「演劇」は、芝居としての整合性よりも、出演者に等しく見せ場を割り振ることを主眼とする。
もちろん主役とヒロインがいて、主な役と脇役は区別されてるんだけど、それとは別にできるだけ多くの役と見せ場を作ってあげることに気を配られている。
谷せんせは、1本の芝居に複数の物語を挿入することで、主役もヒロインも嵩まししてきた。
93期は『ラ・ボエーム+レント』で1本の話の中に「ラ・ボエーム」と「レント」という2本の話をぶち込み、ふたつの物語が同時進行するということをやった。だから主人公はふたりで、ヒロインもふたり。その親友とかも数が倍。
去年の96期はO・ヘンリの短編を3本、だから主役が3人、その相手役も3人。
今年の97期生は、文化祭の舞台を踏むのがたった33人。だから無理に複数の話にする必要はなかったんだろう。
にしても、主役ふたりにヒロインふたり、ってなWトップ仕様になっていたと思う。
でもって、もお。
今年の芝居と来たら。
谷正純ココにあり!な作品(笑)。
タイトルは『オーロラの歌声』という、18世紀後半のスウェーデンが舞台の小品。
いきなり「フェルゼン伯爵が国王陛下の命でフランス国王救出に」とか、トンデモ歴史解説がはじまったり、客席で吹き出した。
ちょ、ソレは植爺脚本『ベルばら』!! 原作とも史実とも無関係!!
近衛兵候補生たちの青春芝居なので、もちろんみんな横一列に並んで順番に台詞を言う。
『ベルばら』まんまですよ、つい最近コレ観たわ、目が見えないことを黙っててくれと衛兵隊のみんなの前で土下座して泣いて頼むアンドレと、「あんどれがかわいそうだ」とかゆって一緒に泣き出す衛兵隊士たちと、彼らから「あらん、なんとかしてくれ」と言われるアラン……アレと同じ構図が繰り広げられてます。
ナニこれ、パロディ?
スウェーデン皇太子様は、皇太子でありながら、農民や抗夫出身の近衛兵候補生たちに混ざって2年間寝食を共にし、同じ訓練を受ける、という設定。
貴族出身者だけだったオスカル様のいたフランス近衛兵を全面否定して、「身分関係なく募る」というところがツボ。一緒に訓練することで、真に信頼しあえる親衛隊を組織することが目的らしい。
んで、やっぱりついこの間観た士官候補生モノ『愛と青春の旅だち』と似たよーなストーリー展開。エピソードやキャラがかぶるっつーか、デジャヴだらけ。
パクリとかゆーんじゃなく、ベタなことだけやったら似てしまうってことでしょう。
でもって、オリジナリティに興味はなく、ほんっとにお手軽なところで話が作られているの。
皇太子であり、タカビーな貴族のお姫様婚約者がありながら、宿屋の娘と恋に落ちる主人公。
ひたすら二枚目、包容力笑顔。驕らず誠実、公正で情け深いときたもんだ。
ヒロインは慎ましく可憐、よよと泣き崩れる系。身分違いだから黙って身を引くの、出会えただけで満足なの、けなげけなげっと。
2番手役は、候補生の実直班長。ヒトの世話ばかり焼いて自分のことは顧みず、仲間のことばかり考える。
そんな班長に惚れているヒロインの姉、お節介で口数の多い肝っ玉母さん系。
あとはやたら物わかりのイイ教官様とか、ツンデレ候補生とか、ヘタレとかそのカノジョとか、いろいろ。
短い時間内に、よくもまあ。
テンプレ設定、べたべたのベタな展開てんこ盛り、タカラヅカが大好きな「人情」を押し出しまくって、もおどうしようかと。
でもって、これは文化祭の「演劇」という出し物なので。
ミュージカルではなく、「演劇」なの。ストレートプレイなの。
歌を披露する場は別に設けてあるから、ここでは芝居力を披露する場なの。
なのに。
クライマックスで、いきなり歌がキタ。
ぽかーーん。
「演劇」なのに。
ミュージカルぢゃないのに!!(笑)
しかもしかも、いかにもタカラヅカ、いかにも谷正純な「人情ベタベタ」「エエ話や」なところで、これでもかとゆー、ウエット極まりない歌!!
候補生たちが2年間の訓練期間を終えて卒業していく歌を、卒業式の歌ばりに「みんなで力を合わせた運動会」「楽しかった遠足」のノリで、ひとりずつ宙を見つめながら歌いつないでいく!
それはそのまま、2年間の音楽学校を修了し、卒業していく本科生たちの姿そのままで。
ナニこのすげー展開!!(笑)
うっわー。
谷せんせだ。
もんのすげー谷せんせ。
谷正純節全開。
わかりやすい人情劇、わかりやすい感動。
とにかく泣かせる。
膝を打って、大ウケしました……(笑)。
谷正純集大成みたいな作品。
どーせ文化祭だと思って、なんのヒネリも工夫もなく、書きやすいモノだけで書いてあるもんだから、本質丸出し。
演じている本科生たちも純粋だから、最後の「卒業式の歌」で2年間の思い出を振り返りながら泣いてるし。
役とオーバーラップしちゃって。
んで、客席も一緒になって泣くし。親や親戚は泣くでしょそりゃ。娘の卒業式で卒業の歌聴いたら。
いやあ、いいもん観た。
べったべたの人情劇、恥ずかしいまでの本質むき出しの谷作品。
泣きましたとも。
くっだらねー!と思う、あざとすぎるとも思う。
それでも、谷せんせの人情モノは好きだよ。
あまりにあまりに作りなので大ウケしたけど、泣いたのもほんとう。
泣きながら笑った。谷せんせ恥ずかしい芸風!と。
優等生班長と三枚目のヒロイン姉が「オーロラの歌声」を聴くシーンで、マジにぶわっと泣けた。
この子たちは、しあわせにならなきゃだめだ。
心から、そう思った。
こんなにこんなにイイ子たちなんだから、しあわせにならなきゃ。
いい人は報われなきゃダメだ。と。
んで、ほんとに彼らはシアワセになるの、報われるの。ご都合主義でもなんでも、それが谷せんせの人情モノ。
あざといけど。見え見え過ぎてて、こんなの書く方もそれを観て泣く方も、アッタマ悪ー!って感じだけど。
でもいいの(笑)。
ラストシーンで目をうるうるさせながら歌っている彼らを観て、一緒に泣くのが「タカラヅカ」だもん。
あ。
プログラムをちゃんと読むと挿入歌のことも書いてあった。公平氏作詞の卒業生用の歌だそうですよ……ほんとに卒業式の歌……でもってそんなもんをそのまま使う厚顔さにまた舌を巻く。
まったく、公私混同ってゆーか、バックヤードと舞台の区別のついてなさそーなとこがまた、素敵に「タカラヅカ」。
文化祭の「演劇」は、芝居としての整合性よりも、出演者に等しく見せ場を割り振ることを主眼とする。
もちろん主役とヒロインがいて、主な役と脇役は区別されてるんだけど、それとは別にできるだけ多くの役と見せ場を作ってあげることに気を配られている。
谷せんせは、1本の芝居に複数の物語を挿入することで、主役もヒロインも嵩まししてきた。
93期は『ラ・ボエーム+レント』で1本の話の中に「ラ・ボエーム」と「レント」という2本の話をぶち込み、ふたつの物語が同時進行するということをやった。だから主人公はふたりで、ヒロインもふたり。その親友とかも数が倍。
去年の96期はO・ヘンリの短編を3本、だから主役が3人、その相手役も3人。
今年の97期生は、文化祭の舞台を踏むのがたった33人。だから無理に複数の話にする必要はなかったんだろう。
にしても、主役ふたりにヒロインふたり、ってなWトップ仕様になっていたと思う。
でもって、もお。
今年の芝居と来たら。
谷正純ココにあり!な作品(笑)。
タイトルは『オーロラの歌声』という、18世紀後半のスウェーデンが舞台の小品。
いきなり「フェルゼン伯爵が国王陛下の命でフランス国王救出に」とか、トンデモ歴史解説がはじまったり、客席で吹き出した。
ちょ、ソレは植爺脚本『ベルばら』!! 原作とも史実とも無関係!!
近衛兵候補生たちの青春芝居なので、もちろんみんな横一列に並んで順番に台詞を言う。
『ベルばら』まんまですよ、つい最近コレ観たわ、目が見えないことを黙っててくれと衛兵隊のみんなの前で土下座して泣いて頼むアンドレと、「あんどれがかわいそうだ」とかゆって一緒に泣き出す衛兵隊士たちと、彼らから「あらん、なんとかしてくれ」と言われるアラン……アレと同じ構図が繰り広げられてます。
ナニこれ、パロディ?
スウェーデン皇太子様は、皇太子でありながら、農民や抗夫出身の近衛兵候補生たちに混ざって2年間寝食を共にし、同じ訓練を受ける、という設定。
貴族出身者だけだったオスカル様のいたフランス近衛兵を全面否定して、「身分関係なく募る」というところがツボ。一緒に訓練することで、真に信頼しあえる親衛隊を組織することが目的らしい。
んで、やっぱりついこの間観た士官候補生モノ『愛と青春の旅だち』と似たよーなストーリー展開。エピソードやキャラがかぶるっつーか、デジャヴだらけ。
パクリとかゆーんじゃなく、ベタなことだけやったら似てしまうってことでしょう。
でもって、オリジナリティに興味はなく、ほんっとにお手軽なところで話が作られているの。
皇太子であり、タカビーな貴族のお姫様婚約者がありながら、宿屋の娘と恋に落ちる主人公。
ひたすら二枚目、包容力笑顔。驕らず誠実、公正で情け深いときたもんだ。
ヒロインは慎ましく可憐、よよと泣き崩れる系。身分違いだから黙って身を引くの、出会えただけで満足なの、けなげけなげっと。
2番手役は、候補生の実直班長。ヒトの世話ばかり焼いて自分のことは顧みず、仲間のことばかり考える。
そんな班長に惚れているヒロインの姉、お節介で口数の多い肝っ玉母さん系。
あとはやたら物わかりのイイ教官様とか、ツンデレ候補生とか、ヘタレとかそのカノジョとか、いろいろ。
短い時間内に、よくもまあ。
テンプレ設定、べたべたのベタな展開てんこ盛り、タカラヅカが大好きな「人情」を押し出しまくって、もおどうしようかと。
でもって、これは文化祭の「演劇」という出し物なので。
ミュージカルではなく、「演劇」なの。ストレートプレイなの。
歌を披露する場は別に設けてあるから、ここでは芝居力を披露する場なの。
なのに。
クライマックスで、いきなり歌がキタ。
ぽかーーん。
「演劇」なのに。
ミュージカルぢゃないのに!!(笑)
しかもしかも、いかにもタカラヅカ、いかにも谷正純な「人情ベタベタ」「エエ話や」なところで、これでもかとゆー、ウエット極まりない歌!!
候補生たちが2年間の訓練期間を終えて卒業していく歌を、卒業式の歌ばりに「みんなで力を合わせた運動会」「楽しかった遠足」のノリで、ひとりずつ宙を見つめながら歌いつないでいく!
それはそのまま、2年間の音楽学校を修了し、卒業していく本科生たちの姿そのままで。
ナニこのすげー展開!!(笑)
うっわー。
谷せんせだ。
もんのすげー谷せんせ。
谷正純節全開。
わかりやすい人情劇、わかりやすい感動。
とにかく泣かせる。
膝を打って、大ウケしました……(笑)。
谷正純集大成みたいな作品。
どーせ文化祭だと思って、なんのヒネリも工夫もなく、書きやすいモノだけで書いてあるもんだから、本質丸出し。
演じている本科生たちも純粋だから、最後の「卒業式の歌」で2年間の思い出を振り返りながら泣いてるし。
役とオーバーラップしちゃって。
んで、客席も一緒になって泣くし。親や親戚は泣くでしょそりゃ。娘の卒業式で卒業の歌聴いたら。
いやあ、いいもん観た。
べったべたの人情劇、恥ずかしいまでの本質むき出しの谷作品。
泣きましたとも。
くっだらねー!と思う、あざとすぎるとも思う。
それでも、谷せんせの人情モノは好きだよ。
あまりにあまりに作りなので大ウケしたけど、泣いたのもほんとう。
泣きながら笑った。谷せんせ恥ずかしい芸風!と。
優等生班長と三枚目のヒロイン姉が「オーロラの歌声」を聴くシーンで、マジにぶわっと泣けた。
この子たちは、しあわせにならなきゃだめだ。
心から、そう思った。
こんなにこんなにイイ子たちなんだから、しあわせにならなきゃ。
いい人は報われなきゃダメだ。と。
んで、ほんとに彼らはシアワセになるの、報われるの。ご都合主義でもなんでも、それが谷せんせの人情モノ。
あざといけど。見え見え過ぎてて、こんなの書く方もそれを観て泣く方も、アッタマ悪ー!って感じだけど。
でもいいの(笑)。
ラストシーンで目をうるうるさせながら歌っている彼らを観て、一緒に泣くのが「タカラヅカ」だもん。
あ。
プログラムをちゃんと読むと挿入歌のことも書いてあった。公平氏作詞の卒業生用の歌だそうですよ……ほんとに卒業式の歌……でもってそんなもんをそのまま使う厚顔さにまた舌を巻く。
まったく、公私混同ってゆーか、バックヤードと舞台の区別のついてなさそーなとこがまた、素敵に「タカラヅカ」。
それはパッションな青春野郎。@第97期宝塚音楽学校文化祭
2011年2月20日 タカラヅカ 第97期宝塚音楽学校文化祭に行ってきました。
本科生はまだジェンヌではないので、ここでは名前を書きません。劇団が芸名も発表してくれればいいのに。
てことで、名前ではなく書く。
ディーンくんが、面白い。
以前の文化祭記事でも書いたが、「ポピュラー・ヴォーカル」は構成が決まっていて、成績優秀・男役度高し・劇団期待のヒト、これらの要因のどこかに当てはまる男の子が、クライマックスで『ディーン』か『丘の上のジョニー』の歌を歌う。
コテコテに盛り上げた演出で、コテコテな「ザ・タカラヅカ!」な歌を、ひとりでどーんっと歌うんだ。
だから開演前にプログラムでチェックする。今年は『ジョニー』じゃなくて『ディーン』ね、他はともかく、『ディーン』を歌う子の名前はチェックしておかなきゃね。ふむふむ、この子がこの期のキーパーソンのひとりだな、と。
(ちなみに、歴代『ディーン』ポジションの男役。89期・五十鈴ひかり、90期ナシ、91期・紫門ゆりや、92期・真瀬はるか、93期ナシ、94期・和海しょう、95期・ひろ香祐。ナシの年はクライマックスを務めるのが娘役)
誰ひとり知り合いがいるわけでもない、ただのミーハーおばさんとして客席に坐り。
純粋に歌唱力披露の「クラシック・ヴォーカル」が終わり、歌唱力プラス「タカラヅカ」力を披露する「ポピュラー・ヴォーカル」コーナーになる。
タカラヅカ主題歌メドレーを歌う場面だ。
幕が上がり、ぞろりと舞台上に並んだ97期生たちが一斉に歌い出す。曲は「タカラヅカ・グローリー」。
これが、なかなか、その、微妙で(笑)。
全員でコーラス、途中3人とか4人とかの少人数でも歌うんだけど、決してうまくはなく。
お化粧は言わずもがな、衣装の着こなしもアレなタカラヅカ未満の子どもたちが一生懸命笑顔を浮かべて歌い踊っているわけですよ。
文化祭なわけだから、こちらも完璧なモノは求めちゃいない。彼らの一生懸命さ、キラキラぶりを愛でに行っている。だから微妙でも足りてなくても無問題。なにもかも微笑ましい。
そんななかで。
「がんばってます」なだけの歌い継ぎのあと、さも真打ち登場!というよりに、ひとりの少年がマイクを持ってセンターに現れた。
ナニそのモミアゲ?!
ぷれすりーみたいなモミアゲでした……。
太くて、横書きなの。
他の子たちがみんな細くて先がとがっている縦書きモミアゲなのに。ひとりだけ、気合いの横太モミアゲ……しかもなんか頬に向かって跳ね上がってる……?
『ベルサイユのばら』の原作マンガでいうところのニコラスみたいな髪型で、その少年は登場した。
そして。
歌い出した。
堂々たる、ソロ。
「みんな、今日はオレに会いに来てくれてありがとう! オレのソウルを聴いてってくれ!!」
と、言ったわけではないが、そんな声が聞こえそうなソロっぷりだった。
いや別にキミに会いに来たわけぢゃないからっ。てゆーか誰よキミ?!!
しょっぱなから、腹がよじれた。
声出さないよーにするのに必死。
ナニこれ面白い!!
思わずプログラムをチェックした。前方席ゆえステージの照明で手元も明るいの。
こんな登場をする子って、ひょっとして、と。
予感的中。
この子が、『ディーン』を歌う子だ!!
ちょ、このひとりでぶっとびまくった濃ゆい芸風の子が、あの恥ずかしい『ディーン』を歌うの?
そりゃたのしみだー!!
オープニングからワクテカが止まらない!(笑)
てゆーかディーンくん、マジで濃すぎ、アピリすぎ。ちったぁ落ち着け!てな芸風。
気合いのモミアゲにびびったが、顔立ちはタニちゃん風? 宙組に組替えしたばかりで、なんか不思議なキザりを開眼したあたりのタニちゃんを彷彿とする。鼻とか口元とかアゴのラインとか、特に似てる気がした。
されど、歌はうまいらしい(笑)。芸風に釘付けで歌唱力にまでわたしの意識が向かなかったが、ヘタではないんだろう、気にならなかったってことは。
てゆーか、声でかすぎ。
他の場面でも、やたらうるさいのがいる、と思ったらディーンくんだった。コーラスのひとりとして上手のいちばん端で歌っているのに、下手にいるわたしのところまでびんびんに届いてくる……何人いても、それが彼の声だとわかる。
クライマックスの『ディーン』も、期待に違わぬ恥ずかしさでした……。
もともとキザな演出なのよ、そーゆー曲なのよ。それをもお、顔芸しまくりで歌われると……。
笑いツボ入りまくりで、こらえるのに必死。
こんだけうるさい芸風なので、「演劇」ではどうなのかと思ったら、芝居ではふつーに優等生役を演じていた。
谷正純作の人情劇で、2番手役かな、とーっても人情あふれるいかにも谷せんせ作品のイイ奴!を。
ウルサイ芸風だが、芝居で暴走はしないらしい。が、温度の高さは十分に伝わった。
そして、ラストの「ダンス・コンサート」。
こいつ、めちゃくちゃうるさい!!(笑)
存在が派手で、目に付く。とにかく、華やか。
技術がどうなのかわたしにはわかんないけど、とにかくもー、表現欲が半端ナイ。
ふつーのヒトの何倍かの馬力で動いてる印象。
ぶっちゃけ好みの顔ではないので(笑)、他の子を見ようとしているのに、持って行かれる。
てゆーかマジで面白いこの子。
えっと、わたしが観たのは日曜日の昼公演。
だから3回目の公演であり、初日でも千秋楽でもない。たった1回だけの新人公演ってわけでもない。
なのにこのディーンくんは、「止まったら倒れるんぢゃね?」って勢いでひとりでうおーうおーと動きまくり、大騒ぎの大アピールをしまくったあげく。
すべてのプログラム終了、代表の女の子がひとりセンターに残り、他の出演者たちはみんな舞台端から奥へ整列、代表者が「ありがとうございました」と挨拶をする……そのときに、ぶおうぶおうと、泣きじゃくっていた。
挨拶しているのは自分じゃないのに、女の子の言葉のひとつひとつに大きく頷きながら、ひとりでマジ泣きしていた。
ちょ……っ。
なんなんだヲイ。
別に初日でも千秋楽でもこれ1回こっきりでもないだろーっ?!
つまり、ソレがキミのデフォルトなのか。日常の温度や速度がソレなのか。
なんだか、もお。
この子を見ていると「青春」って言葉を思い出したよ。
わたしにそんなもんがあったかどうかではなく、世間一般で、主にフィクションの中で使われる「青春」。
目の中に星を輝かせて、涙は心の汗だとか、夕日に向かってばかやろーってゆーか。
もらい泣きしたよ。
ほんっと面白いなディーンくん。
おかげで、他の子の印象が薄い……(笑)。今年の文化祭は彼一色だわ。
あとでちゃんとプログラムを確認したら、中卒でしたよ。17歳か……若っ。
でもって、今年から何故かある「好きな言葉」という欄には、「PASSION」と書いてあった……パッションか……ははは、なるほど。
星組に配属されないかなー、とか思った(笑)。
何年もあとになってから、こっそり追記。
このものすげーうるさいおもしろい男の子、宙組の留依蒔世くんです(笑)。
2016/09/27
本科生はまだジェンヌではないので、ここでは名前を書きません。劇団が芸名も発表してくれればいいのに。
てことで、名前ではなく書く。
ディーンくんが、面白い。
以前の文化祭記事でも書いたが、「ポピュラー・ヴォーカル」は構成が決まっていて、成績優秀・男役度高し・劇団期待のヒト、これらの要因のどこかに当てはまる男の子が、クライマックスで『ディーン』か『丘の上のジョニー』の歌を歌う。
コテコテに盛り上げた演出で、コテコテな「ザ・タカラヅカ!」な歌を、ひとりでどーんっと歌うんだ。
だから開演前にプログラムでチェックする。今年は『ジョニー』じゃなくて『ディーン』ね、他はともかく、『ディーン』を歌う子の名前はチェックしておかなきゃね。ふむふむ、この子がこの期のキーパーソンのひとりだな、と。
(ちなみに、歴代『ディーン』ポジションの男役。89期・五十鈴ひかり、90期ナシ、91期・紫門ゆりや、92期・真瀬はるか、93期ナシ、94期・和海しょう、95期・ひろ香祐。ナシの年はクライマックスを務めるのが娘役)
誰ひとり知り合いがいるわけでもない、ただのミーハーおばさんとして客席に坐り。
純粋に歌唱力披露の「クラシック・ヴォーカル」が終わり、歌唱力プラス「タカラヅカ」力を披露する「ポピュラー・ヴォーカル」コーナーになる。
タカラヅカ主題歌メドレーを歌う場面だ。
幕が上がり、ぞろりと舞台上に並んだ97期生たちが一斉に歌い出す。曲は「タカラヅカ・グローリー」。
これが、なかなか、その、微妙で(笑)。
全員でコーラス、途中3人とか4人とかの少人数でも歌うんだけど、決してうまくはなく。
お化粧は言わずもがな、衣装の着こなしもアレなタカラヅカ未満の子どもたちが一生懸命笑顔を浮かべて歌い踊っているわけですよ。
文化祭なわけだから、こちらも完璧なモノは求めちゃいない。彼らの一生懸命さ、キラキラぶりを愛でに行っている。だから微妙でも足りてなくても無問題。なにもかも微笑ましい。
そんななかで。
「がんばってます」なだけの歌い継ぎのあと、さも真打ち登場!というよりに、ひとりの少年がマイクを持ってセンターに現れた。
ナニそのモミアゲ?!
ぷれすりーみたいなモミアゲでした……。
太くて、横書きなの。
他の子たちがみんな細くて先がとがっている縦書きモミアゲなのに。ひとりだけ、気合いの横太モミアゲ……しかもなんか頬に向かって跳ね上がってる……?
『ベルサイユのばら』の原作マンガでいうところのニコラスみたいな髪型で、その少年は登場した。
そして。
歌い出した。
堂々たる、ソロ。
「みんな、今日はオレに会いに来てくれてありがとう! オレのソウルを聴いてってくれ!!」
と、言ったわけではないが、そんな声が聞こえそうなソロっぷりだった。
いや別にキミに会いに来たわけぢゃないからっ。てゆーか誰よキミ?!!
しょっぱなから、腹がよじれた。
声出さないよーにするのに必死。
ナニこれ面白い!!
思わずプログラムをチェックした。前方席ゆえステージの照明で手元も明るいの。
こんな登場をする子って、ひょっとして、と。
予感的中。
この子が、『ディーン』を歌う子だ!!
ちょ、このひとりでぶっとびまくった濃ゆい芸風の子が、あの恥ずかしい『ディーン』を歌うの?
そりゃたのしみだー!!
オープニングからワクテカが止まらない!(笑)
てゆーかディーンくん、マジで濃すぎ、アピリすぎ。ちったぁ落ち着け!てな芸風。
気合いのモミアゲにびびったが、顔立ちはタニちゃん風? 宙組に組替えしたばかりで、なんか不思議なキザりを開眼したあたりのタニちゃんを彷彿とする。鼻とか口元とかアゴのラインとか、特に似てる気がした。
されど、歌はうまいらしい(笑)。芸風に釘付けで歌唱力にまでわたしの意識が向かなかったが、ヘタではないんだろう、気にならなかったってことは。
てゆーか、声でかすぎ。
他の場面でも、やたらうるさいのがいる、と思ったらディーンくんだった。コーラスのひとりとして上手のいちばん端で歌っているのに、下手にいるわたしのところまでびんびんに届いてくる……何人いても、それが彼の声だとわかる。
クライマックスの『ディーン』も、期待に違わぬ恥ずかしさでした……。
もともとキザな演出なのよ、そーゆー曲なのよ。それをもお、顔芸しまくりで歌われると……。
笑いツボ入りまくりで、こらえるのに必死。
こんだけうるさい芸風なので、「演劇」ではどうなのかと思ったら、芝居ではふつーに優等生役を演じていた。
谷正純作の人情劇で、2番手役かな、とーっても人情あふれるいかにも谷せんせ作品のイイ奴!を。
ウルサイ芸風だが、芝居で暴走はしないらしい。が、温度の高さは十分に伝わった。
そして、ラストの「ダンス・コンサート」。
こいつ、めちゃくちゃうるさい!!(笑)
存在が派手で、目に付く。とにかく、華やか。
技術がどうなのかわたしにはわかんないけど、とにかくもー、表現欲が半端ナイ。
ふつーのヒトの何倍かの馬力で動いてる印象。
ぶっちゃけ好みの顔ではないので(笑)、他の子を見ようとしているのに、持って行かれる。
てゆーかマジで面白いこの子。
えっと、わたしが観たのは日曜日の昼公演。
だから3回目の公演であり、初日でも千秋楽でもない。たった1回だけの新人公演ってわけでもない。
なのにこのディーンくんは、「止まったら倒れるんぢゃね?」って勢いでひとりでうおーうおーと動きまくり、大騒ぎの大アピールをしまくったあげく。
すべてのプログラム終了、代表の女の子がひとりセンターに残り、他の出演者たちはみんな舞台端から奥へ整列、代表者が「ありがとうございました」と挨拶をする……そのときに、ぶおうぶおうと、泣きじゃくっていた。
挨拶しているのは自分じゃないのに、女の子の言葉のひとつひとつに大きく頷きながら、ひとりでマジ泣きしていた。
ちょ……っ。
なんなんだヲイ。
別に初日でも千秋楽でもこれ1回こっきりでもないだろーっ?!
つまり、ソレがキミのデフォルトなのか。日常の温度や速度がソレなのか。
なんだか、もお。
この子を見ていると「青春」って言葉を思い出したよ。
わたしにそんなもんがあったかどうかではなく、世間一般で、主にフィクションの中で使われる「青春」。
目の中に星を輝かせて、涙は心の汗だとか、夕日に向かってばかやろーってゆーか。
もらい泣きしたよ。
ほんっと面白いなディーンくん。
おかげで、他の子の印象が薄い……(笑)。今年の文化祭は彼一色だわ。
あとでちゃんとプログラムを確認したら、中卒でしたよ。17歳か……若っ。
でもって、今年から何故かある「好きな言葉」という欄には、「PASSION」と書いてあった……パッションか……ははは、なるほど。
星組に配属されないかなー、とか思った(笑)。
何年もあとになってから、こっそり追記。
このものすげーうるさいおもしろい男の子、宙組の留依蒔世くんです(笑)。
2016/09/27
粗忽者と呼ばれた男・その7。@ロミオとジュリエット
2011年2月19日 タカラヅカ 『ロミオとジュリエット』、こあらった目線の見どころベンヴォーリオ@まっつ、続き。
乱闘最中。
ベン様は必死にマーキューシオ@ちぎくんを止めている。だけど激昂しているマーさんは猛犬状態。
止めに入ったロミオ@キムくんに邪魔されるカタチで、ティボルト@ヲヅキに刺されている。
ここで切ないのは、ベンヴォーリオが、すべて目撃しているということ。
親友が刺される、その瞬間を見ているんだ。
刃がカラダに吸い込まれるさまを。
ロミオは見ていない。だから、マーさんが倒れたときに「刺されたのか」とか「血が出てる」とか言うんだ。ナニ呆けたことを。刺されてんだよ!と、端から見ているとつっこんじゃう巡りの悪さ。
ロミオはそんな状態だけど、ベンヴォーリオはチガウ。
親友が刺されるさまを目のアタリにし、呆然とする。
しかも、その直前に彼は止めようとしているんだ。
走り出すマーキューシオを止めようと手を伸ばしている。
だけどそれが適わず、彼の手は空を切っている。
掴みかけた手が、空を切り……親友を求めたままの手のカタチ、それを残したまま……目撃するんだ、親友が、刺される様を。
ソレ、どんだけトラウマ。
PTSD行きの衝撃ですよ、フラッシュバックで苦しむ光景ですよ。
もしも自分が間に合っていたら、あと1秒早く動いていたら、マーキューシオは死なずに済んだかもしれない。
って、これは痛恨。底知れぬ悔恨。ベン様の責任じゃないけど、きっと彼は自分を責める。
ベン様の受けた苛酷な傷にずきずきする。
実際、マーさんが刺された瞬間からベン様別人だし。
倒れたマーさんに駆け寄るために、赤チームの女の子(ひーこだったかな)を突き飛ばすし。
いまわの際のマーさん相手に、どうしたらいいかわかんなくて横でおろおろしているし。
それまでの大人っぽいベンヴォーリオからはかけ離れた、力無い姿。多分、年相応の少年の顔。
大人ならもっとなにかしらてきぱき動けるのかもしれないけど(医者の手配をしたり、応急手当をしたり?)、子どもである彼らは嘆くだけでナニも出来ない。
声や言葉に出して嘆くロミオと違い、ベンヴォーリオは言葉もなくただマーキューシオを見つめている。
ここはマーさんの演技次第で、ベン様のリアクションも微妙に違っている。
マーさんがベン様の腕を掴んで離さないときとかはそのままにしてあるし、反対にベン様がマーさんの腕を掴んでいたりするし。
マーさんが大暴れしているもんだから、絶対にこう、とは決まっていない様子。
最初のウチは「愛する友よ」でがっつりベン様の顔を見ていたマーさんなんだけど、公演が進むにつれイッちゃった演技に拍車が掛かり、ろくに目が見えてない様子(笑)。ベン様もそれに合わせて距離感変えてるし。
そこまでイッちゃう手前の、しっかりベン様とアイコンタクトしていたマーさんが好きだなー。
マーさんの暴れっぷり次第で、彼の手を握るバージョンがある。先に腕を握られたり、手が遠すぎたりしたときはしてないけど。うまくキャッチできたときは、ベン様が親友の手を握る。
んで、マーさんが臨終するとその手がすべり落ち、ベン様呆然。
ベン様が声を上げて泣き出すまでは、けっこうタイムラグがある。
しばらくは人形のようにかたまってる。
ロミオの絶唱に合わせて、はじめて全開で泣くというか。
この場面でひそかに心配していたのは、マーさんに頭突きされそうってこと(笑)。
マーさんは「ロミオの腕の中」って歌うけど、最初はベン様の腕の中で、歌いながらロミオに向き直るからロミオが引き受けるけど、ベン様も抱けるほど近くにいるわけで、その距離でいかにも臨終しましたの「がくっ」という首振りをすると……ベン様の鼻面に頭突きがキマりそう……。
見ていて何度もはらはらした。
ここでうっかりベン様が鼻血出したりしたら、台無しだもんなああ。
やっている人たちも不安だったのか、どんどんベン様の位置がマーさんから離れていったような?
後半は頭突きの心配をしなくていい位置取りになっていたと思う(笑)。
マーさん死んでから、ベン様も彼を抱く……んだが、ロミオが動き出したのを見て、せっかく抱いていたマーさんの肩を放り出す。(マーさんはまなはるがキャッチ)
マーキューシオが刺された場面を目撃したあとは、ロミオが刺す場面を目撃するのね、ベンヴォーリオ。
他の誰でもない。両方をつぶさに目撃したのは、ベンヴォーリオのみ。
……トラウマ一直線。
フラッシュバックするよコレ絶対。
無力に立ち尽くすベン様。
周囲の女の子たちががおーがおー吠えてんのに、彼には一言もない。
や、無理ナイって。ベン様の立場になってみろって話。
彼が正気に戻るのは、モンタギュー夫妻登場にて。
モンタギュー夫人@ゆめみちゃんの顔を見て、我に返ったよーに説明をはじめる。
大人相手にきちんと喋ることが出来る、子なんだよな、ベンヴォーリオ。
だからロミオママにも一目置かれている。
こんだけたくさん人がいるなか、ロミオママも迷わずベン様のところに行くし、信頼されてるんだと思う。
加えて、大公閣下@しゅうくん登場。
「ロミオは今どこに」と問う彼が、ベンヴォーリオの方を見るのが萌え。
大公閣下、「ロミオのことはベンヴォーリオに聞け」と思ってるんだ? ロミオママが「親友ならロミオを捜してちょうだい」と言うのと同じ? 大人たちから見たロミオとベンヴォーリオの関係、そして大人たちとベンヴォーリオの関係って、そーゆーことなんだ?
この局面で話しかける相手はベン様なんだ? もともと交友あるんだ君たち? や、マーキューシオの叔父(伯父?)ってことは、ベン様にとっても親戚とか血縁とかにあたる相手だとは思うが、それ以外にも。
芝居ラストに、大公がベン様の肩だの腰だのを抱く様子で袖にはけていく場面があるだけに、ここからもふたりの関係を想像しますな。
ロミオ登場、「殺すつもりはなかった」と釈明する親友の言葉に、いちいち「うんうん」と頷くベン様萌え。
心はひとつ、ロミオと一体化しているかのようです、ここのベン様。
続く。
乱闘最中。
ベン様は必死にマーキューシオ@ちぎくんを止めている。だけど激昂しているマーさんは猛犬状態。
止めに入ったロミオ@キムくんに邪魔されるカタチで、ティボルト@ヲヅキに刺されている。
ここで切ないのは、ベンヴォーリオが、すべて目撃しているということ。
親友が刺される、その瞬間を見ているんだ。
刃がカラダに吸い込まれるさまを。
ロミオは見ていない。だから、マーさんが倒れたときに「刺されたのか」とか「血が出てる」とか言うんだ。ナニ呆けたことを。刺されてんだよ!と、端から見ているとつっこんじゃう巡りの悪さ。
ロミオはそんな状態だけど、ベンヴォーリオはチガウ。
親友が刺されるさまを目のアタリにし、呆然とする。
しかも、その直前に彼は止めようとしているんだ。
走り出すマーキューシオを止めようと手を伸ばしている。
だけどそれが適わず、彼の手は空を切っている。
掴みかけた手が、空を切り……親友を求めたままの手のカタチ、それを残したまま……目撃するんだ、親友が、刺される様を。
ソレ、どんだけトラウマ。
PTSD行きの衝撃ですよ、フラッシュバックで苦しむ光景ですよ。
もしも自分が間に合っていたら、あと1秒早く動いていたら、マーキューシオは死なずに済んだかもしれない。
って、これは痛恨。底知れぬ悔恨。ベン様の責任じゃないけど、きっと彼は自分を責める。
ベン様の受けた苛酷な傷にずきずきする。
実際、マーさんが刺された瞬間からベン様別人だし。
倒れたマーさんに駆け寄るために、赤チームの女の子(ひーこだったかな)を突き飛ばすし。
いまわの際のマーさん相手に、どうしたらいいかわかんなくて横でおろおろしているし。
それまでの大人っぽいベンヴォーリオからはかけ離れた、力無い姿。多分、年相応の少年の顔。
大人ならもっとなにかしらてきぱき動けるのかもしれないけど(医者の手配をしたり、応急手当をしたり?)、子どもである彼らは嘆くだけでナニも出来ない。
声や言葉に出して嘆くロミオと違い、ベンヴォーリオは言葉もなくただマーキューシオを見つめている。
ここはマーさんの演技次第で、ベン様のリアクションも微妙に違っている。
マーさんがベン様の腕を掴んで離さないときとかはそのままにしてあるし、反対にベン様がマーさんの腕を掴んでいたりするし。
マーさんが大暴れしているもんだから、絶対にこう、とは決まっていない様子。
最初のウチは「愛する友よ」でがっつりベン様の顔を見ていたマーさんなんだけど、公演が進むにつれイッちゃった演技に拍車が掛かり、ろくに目が見えてない様子(笑)。ベン様もそれに合わせて距離感変えてるし。
そこまでイッちゃう手前の、しっかりベン様とアイコンタクトしていたマーさんが好きだなー。
マーさんの暴れっぷり次第で、彼の手を握るバージョンがある。先に腕を握られたり、手が遠すぎたりしたときはしてないけど。うまくキャッチできたときは、ベン様が親友の手を握る。
んで、マーさんが臨終するとその手がすべり落ち、ベン様呆然。
ベン様が声を上げて泣き出すまでは、けっこうタイムラグがある。
しばらくは人形のようにかたまってる。
ロミオの絶唱に合わせて、はじめて全開で泣くというか。
この場面でひそかに心配していたのは、マーさんに頭突きされそうってこと(笑)。
マーさんは「ロミオの腕の中」って歌うけど、最初はベン様の腕の中で、歌いながらロミオに向き直るからロミオが引き受けるけど、ベン様も抱けるほど近くにいるわけで、その距離でいかにも臨終しましたの「がくっ」という首振りをすると……ベン様の鼻面に頭突きがキマりそう……。
見ていて何度もはらはらした。
ここでうっかりベン様が鼻血出したりしたら、台無しだもんなああ。
やっている人たちも不安だったのか、どんどんベン様の位置がマーさんから離れていったような?
後半は頭突きの心配をしなくていい位置取りになっていたと思う(笑)。
マーさん死んでから、ベン様も彼を抱く……んだが、ロミオが動き出したのを見て、せっかく抱いていたマーさんの肩を放り出す。(マーさんはまなはるがキャッチ)
マーキューシオが刺された場面を目撃したあとは、ロミオが刺す場面を目撃するのね、ベンヴォーリオ。
他の誰でもない。両方をつぶさに目撃したのは、ベンヴォーリオのみ。
……トラウマ一直線。
フラッシュバックするよコレ絶対。
無力に立ち尽くすベン様。
周囲の女の子たちががおーがおー吠えてんのに、彼には一言もない。
や、無理ナイって。ベン様の立場になってみろって話。
彼が正気に戻るのは、モンタギュー夫妻登場にて。
モンタギュー夫人@ゆめみちゃんの顔を見て、我に返ったよーに説明をはじめる。
大人相手にきちんと喋ることが出来る、子なんだよな、ベンヴォーリオ。
だからロミオママにも一目置かれている。
こんだけたくさん人がいるなか、ロミオママも迷わずベン様のところに行くし、信頼されてるんだと思う。
加えて、大公閣下@しゅうくん登場。
「ロミオは今どこに」と問う彼が、ベンヴォーリオの方を見るのが萌え。
大公閣下、「ロミオのことはベンヴォーリオに聞け」と思ってるんだ? ロミオママが「親友ならロミオを捜してちょうだい」と言うのと同じ? 大人たちから見たロミオとベンヴォーリオの関係、そして大人たちとベンヴォーリオの関係って、そーゆーことなんだ?
この局面で話しかける相手はベン様なんだ? もともと交友あるんだ君たち? や、マーキューシオの叔父(伯父?)ってことは、ベン様にとっても親戚とか血縁とかにあたる相手だとは思うが、それ以外にも。
芝居ラストに、大公がベン様の肩だの腰だのを抱く様子で袖にはけていく場面があるだけに、ここからもふたりの関係を想像しますな。
ロミオ登場、「殺すつもりはなかった」と釈明する親友の言葉に、いちいち「うんうん」と頷くベン様萌え。
心はひとつ、ロミオと一体化しているかのようです、ここのベン様。
続く。
粗忽者と呼ばれた男・その6。@ロミオとジュリエット
2011年2月18日 タカラヅカ 『ロミオとジュリエット』、ベンヴォーリオ@まっつ語りの続き。
2幕4場、ヴェローナ市街にて宿敵ティボルト@ヲヅキとマーキューシオ@ちぎの決闘スタート。
離れたところで眺めていたベンヴォーリオもようやく立ち上がったところで、ロミオ@キム登場。ああ泥沼。
ロミオを見てティボルトさらに大暴れ。仕方なくベン様も対ティボ戦突入。
ティボルトにリフトされるベン様。
すごーく義務的にやっているのがわかって、萌え(笑)。
だってその直前の振りとか、ベン様かなり「振りですから、演出ですから」とお仕事的ぱきぱきにやってる感じで……そしてヲヅキさんとアイコンタクトして、「行くよ!」「はいっ!」と飛びついてる感じが……楽しすぎる……。
腕だけで飛び込んで回されるのって、難しいのかな。見ていると、腕の掴み方、絡み方はそのときどきで、多少ズレてたりで、それでもなんとか力尽くで合体し、まっつ自身も自分で跳躍して「リフトされてる」ふりをしてるよね?
いやその、ケガなく無事に過ごしてくれ。
総乱闘になるのでみんなそれぞれ大暴れしているわけで、ここでベン様もめずらしく人を殴っている。てゆーか彼が暴力ふるうのここだけだよね?
相手はりんきら。
縦にも横にもでかいですよ……分厚いですよ……だけどベン様、そんなでっかい若者を殴り倒しちゃいます。
殴って、殴られて。そのあとマジに殴り倒して、蹴りを入れる。
ここのアクションが、すげー好き。
いつも仲裁ばっかしているベン様。チームリーダーとはいえ、ケンカ強いのかどうか、それまではわかんなかった。
それが、ここでわかる。強いこと以上に、ケンカ慣れしているってことが。
殴り倒して、蹴りですよ?
ふつーは殴り倒したらそこまでです。だって相手倒れてるんだもん。
だけどそこへすかさず蹴りよ? 体重乗せてますよ? 倒れた相手に、とどめ刺すのよ? そんな戦い方、ヤクザかっつーの。
相手が二度と起きあがれないよう、戦線離脱するよう、意識を失うか実質ケガや痛みで動けなくなるか戦意喪失するかするように、とどめを刺す。
それをすごく当たり前にナチュラルにやってのけて、その足で仲間助けに行くんだわ。
ベン様にとってこんな戦い方、容赦なくとどめ刺す戦い方が日常なんだ。
普段はクールだし制止役だけど、ほんとはここまでふつーにやっちゃえる人なんだ。
こ、こええ。
ベン様ってマジ、不良グループのリーダーなんだ。バリ武闘派なんだ。
武闘派はマーさんだけで、ベン様は頭脳派に見えるんだけど、彼も戦闘員なんだ。
舞台だからりんきらはすぐに起きあがって次の振りに入るけど、ドラマや映像などなら、彼はそのまま地に伏して動かないよね。とどめ刺されちゃってるからね。死んでなくても、動けないだろー。
でもって、この物騒なベン様の、ひそかな萌えは。
本気で殴り倒したあと、「いてて」と手を振るところ。
人を殴ると、手は痛みます。本気で殴れば殴るほど、拳も痛い。
拳が痛むほど、本気で殴ったわけだ。で、実際相手は一発で倒れてるし。
んで拳の痛みを逃がすために、せわしなく振りながら、体重乗せて蹴りですよ。
一連の動きが、説得力。リアル男子のケンカがこんな感じかっつーか。ヤンキーマンガ愛読者(笑)として見慣れた感じっつーか。
ああこの人強いんだ、マジでケンカ慣れしてるんだ、と。
少女マンガなら手を振ったりしないよ、かっこいい男子は美しく次々に敵を殴り倒していくのみ。でも実際はそうはいかない。
その実際は、というか、無駄にリアルなベン様の表現に萌え(笑)。
ほんといいなーベン様……生身な感じがたまらん……。
ところでベン様は、この乱闘のさなか、ロミオの説得を受け入れるんだよね。
「もう友だちじゃない」とか言ってたくせにさー。「誰もが自由に生きる権利がある」と共感して、心変わり。
しかしこの心変わりが、わかりにくい。
もう少し演出でわかりやすくして欲しいなあ。
ロミオの決死の歌(赤組に持ち上げられてる・笑)を聴いて、客席に背中を向けて立ち尽くし、困惑の横顔を見せ、次に「誰もが自由に生きる権利がある」と力強く唱和、親友の生き方を認め、ロミオと見つめ合いながらデュエット。
……なんだけど、唐突な感じだし、初見の人にはベンヴォーリオがここで心変わりをしたとわかるんだろうか?
実際わたしも、星組版を観たときにはわかんなかった。だってあんときは、ロミオ@ちえしか見てなかったもん(笑)。ベンヴォーリオがどうしてたかなんて、オペラグラスの外ですよ。
つまり、あのときのわたしと同じことが雪組でも起こっていると思うの。ロミオ見てたらベンヴォーリオのことなんかわかんねーよ、と(笑)。
持ち上げられながら歌うロミオと、ベン様の背中(ロミオを見ている)ところ、ふたりにだけピンスポあてるとか、してくんねーかなー。周囲明らかに輝度のチガウ、クローズアップ意図のライトを。
んで、ベン様振り返り(混乱、苦悩)、ロミオとデュエット(友情パワー!)、までふたりをクローズアップしてくれたら、ナニが起こってるかわかりやすいのになー。
上手の方でずっともつれているティボとマーさんも、ロミベンの対比としてピンスポで抜いてもいいし。
大勢でごちゃごちゃしてるしコーラス入ってるしで、わかりにくいんだよなー。
主要キャラの関係性が動いた瞬間だけクローズアップして、あとはまたふつーのライトに戻してくれていいんだけどなー。
まあベン様が心変わりした、ロミオ側についたとわからなくても、大筋には支障がないから(現に星組初見時、わからないままでも問題なく感動して大泣きしていた)今のままでもいいっちゃーいいんだがなー。
ロミオと和解したあとのベン様は、争いを止めるために動き出すわけなんだが、マーさんはそんなこと知ったこっちゃねー。
積年の恨み!てなもん。
ああ、マーさん好きだな。
このブチ切れマーさんの暴れっぷりが、みょーに好きだ。
「ヤツは昔からオレを蔑み、憎んでる」……うん、マーさん目線で見るとほんっとティボルトってヤなヤツだ。てゆーかカオからして憎々しいじゃん? 生々しいっていうかさー。
そんなマーさんをカラダ全体使って止めるベン様が好きだ。
止める、引きはがす、そんな行為にも相手への愛情が見えるってゆーか。
なのに。
続く。
2幕4場、ヴェローナ市街にて宿敵ティボルト@ヲヅキとマーキューシオ@ちぎの決闘スタート。
離れたところで眺めていたベンヴォーリオもようやく立ち上がったところで、ロミオ@キム登場。ああ泥沼。
ロミオを見てティボルトさらに大暴れ。仕方なくベン様も対ティボ戦突入。
ティボルトにリフトされるベン様。
すごーく義務的にやっているのがわかって、萌え(笑)。
だってその直前の振りとか、ベン様かなり「振りですから、演出ですから」とお仕事的ぱきぱきにやってる感じで……そしてヲヅキさんとアイコンタクトして、「行くよ!」「はいっ!」と飛びついてる感じが……楽しすぎる……。
腕だけで飛び込んで回されるのって、難しいのかな。見ていると、腕の掴み方、絡み方はそのときどきで、多少ズレてたりで、それでもなんとか力尽くで合体し、まっつ自身も自分で跳躍して「リフトされてる」ふりをしてるよね?
いやその、ケガなく無事に過ごしてくれ。
総乱闘になるのでみんなそれぞれ大暴れしているわけで、ここでベン様もめずらしく人を殴っている。てゆーか彼が暴力ふるうのここだけだよね?
相手はりんきら。
縦にも横にもでかいですよ……分厚いですよ……だけどベン様、そんなでっかい若者を殴り倒しちゃいます。
殴って、殴られて。そのあとマジに殴り倒して、蹴りを入れる。
ここのアクションが、すげー好き。
いつも仲裁ばっかしているベン様。チームリーダーとはいえ、ケンカ強いのかどうか、それまではわかんなかった。
それが、ここでわかる。強いこと以上に、ケンカ慣れしているってことが。
殴り倒して、蹴りですよ?
ふつーは殴り倒したらそこまでです。だって相手倒れてるんだもん。
だけどそこへすかさず蹴りよ? 体重乗せてますよ? 倒れた相手に、とどめ刺すのよ? そんな戦い方、ヤクザかっつーの。
相手が二度と起きあがれないよう、戦線離脱するよう、意識を失うか実質ケガや痛みで動けなくなるか戦意喪失するかするように、とどめを刺す。
それをすごく当たり前にナチュラルにやってのけて、その足で仲間助けに行くんだわ。
ベン様にとってこんな戦い方、容赦なくとどめ刺す戦い方が日常なんだ。
普段はクールだし制止役だけど、ほんとはここまでふつーにやっちゃえる人なんだ。
こ、こええ。
ベン様ってマジ、不良グループのリーダーなんだ。バリ武闘派なんだ。
武闘派はマーさんだけで、ベン様は頭脳派に見えるんだけど、彼も戦闘員なんだ。
舞台だからりんきらはすぐに起きあがって次の振りに入るけど、ドラマや映像などなら、彼はそのまま地に伏して動かないよね。とどめ刺されちゃってるからね。死んでなくても、動けないだろー。
でもって、この物騒なベン様の、ひそかな萌えは。
本気で殴り倒したあと、「いてて」と手を振るところ。
人を殴ると、手は痛みます。本気で殴れば殴るほど、拳も痛い。
拳が痛むほど、本気で殴ったわけだ。で、実際相手は一発で倒れてるし。
んで拳の痛みを逃がすために、せわしなく振りながら、体重乗せて蹴りですよ。
一連の動きが、説得力。リアル男子のケンカがこんな感じかっつーか。ヤンキーマンガ愛読者(笑)として見慣れた感じっつーか。
ああこの人強いんだ、マジでケンカ慣れしてるんだ、と。
少女マンガなら手を振ったりしないよ、かっこいい男子は美しく次々に敵を殴り倒していくのみ。でも実際はそうはいかない。
その実際は、というか、無駄にリアルなベン様の表現に萌え(笑)。
ほんといいなーベン様……生身な感じがたまらん……。
ところでベン様は、この乱闘のさなか、ロミオの説得を受け入れるんだよね。
「もう友だちじゃない」とか言ってたくせにさー。「誰もが自由に生きる権利がある」と共感して、心変わり。
しかしこの心変わりが、わかりにくい。
もう少し演出でわかりやすくして欲しいなあ。
ロミオの決死の歌(赤組に持ち上げられてる・笑)を聴いて、客席に背中を向けて立ち尽くし、困惑の横顔を見せ、次に「誰もが自由に生きる権利がある」と力強く唱和、親友の生き方を認め、ロミオと見つめ合いながらデュエット。
……なんだけど、唐突な感じだし、初見の人にはベンヴォーリオがここで心変わりをしたとわかるんだろうか?
実際わたしも、星組版を観たときにはわかんなかった。だってあんときは、ロミオ@ちえしか見てなかったもん(笑)。ベンヴォーリオがどうしてたかなんて、オペラグラスの外ですよ。
つまり、あのときのわたしと同じことが雪組でも起こっていると思うの。ロミオ見てたらベンヴォーリオのことなんかわかんねーよ、と(笑)。
持ち上げられながら歌うロミオと、ベン様の背中(ロミオを見ている)ところ、ふたりにだけピンスポあてるとか、してくんねーかなー。周囲明らかに輝度のチガウ、クローズアップ意図のライトを。
んで、ベン様振り返り(混乱、苦悩)、ロミオとデュエット(友情パワー!)、までふたりをクローズアップしてくれたら、ナニが起こってるかわかりやすいのになー。
上手の方でずっともつれているティボとマーさんも、ロミベンの対比としてピンスポで抜いてもいいし。
大勢でごちゃごちゃしてるしコーラス入ってるしで、わかりにくいんだよなー。
主要キャラの関係性が動いた瞬間だけクローズアップして、あとはまたふつーのライトに戻してくれていいんだけどなー。
まあベン様が心変わりした、ロミオ側についたとわからなくても、大筋には支障がないから(現に星組初見時、わからないままでも問題なく感動して大泣きしていた)今のままでもいいっちゃーいいんだがなー。
ロミオと和解したあとのベン様は、争いを止めるために動き出すわけなんだが、マーさんはそんなこと知ったこっちゃねー。
積年の恨み!てなもん。
ああ、マーさん好きだな。
このブチ切れマーさんの暴れっぷりが、みょーに好きだ。
「ヤツは昔からオレを蔑み、憎んでる」……うん、マーさん目線で見るとほんっとティボルトってヤなヤツだ。てゆーかカオからして憎々しいじゃん? 生々しいっていうかさー。
そんなマーさんをカラダ全体使って止めるベン様が好きだ。
止める、引きはがす、そんな行為にも相手への愛情が見えるってゆーか。
なのに。
続く。
粗忽者と呼ばれた男・その5。@ロミオとジュリエット
2011年2月17日 タカラヅカ はい、今さらですが『ロミオとジュリエット』、ベンヴォーリオ@まっつ語りの続き。
東宝初日ですね、観に行きたいです、お金ナイです、しくしくしく。
今頃になって、ムラ『ロミジュリ』感想ですよ、ええ。
いよいよ第2幕。
最初の出番は2場、ヴェローナ市街。
ロミオとジュリエットと結婚の噂を聞いた人々が「狂気の沙汰」を歌った直後。
登場は舞台奥中央、上手のセット奥を通ってくるところからチェック。そのあと、死@咲ちゃんの横を通って出てくる。
このときの、冷え冷えした感じがたまらん。
モンタギューのタカ派であるベンヴォーリオと、マーキューシオ@ちぎ。
ロミオ@キムの裏切りに、このふたりがどんな反応を見せるか。
観客をぞくりとさせる登場だと思う。
気まずい空気の中平静を装うロミオに、「ナニかいうことはないのか」と声を掛ける、この台詞が好きだ。
まっつの声がなんて合うシチュエーションと台詞!
明瞭でストレートで。
責めているようにも、釈明を求めているようにも、ただの状況解説を促している無感動なものにも聞こえる。
ニュートラルな一言だからこその、広がりというか。
「街に噂が」は、ロミオとベンマーコンビ(と、仲間たち)の対立の歌。
全員でひとりを詰問する。
まっつの歌と声が好きなわたしにとって、台詞が歌になり歌が台詞になる、ドラマティックな掛け合いで歌と芝居両方を堪能できる、大好きな場面だ。
また、この場面のベン様はほんと感情がそのときによって違っていて。
すごく冷酷にロミオを責めている日もあれば、哀願するよーな日もある。
ベン様萌え台詞のうちのひとつ。
「本当ならもう友だちじゃない」
ナニこの絶交宣言。
絶交ってのは、それまでに交際があるからで。
愛情や濃いつながり前提で、それを断ち切ることを脅しに使う。それってどんだけラブなん?という……誰かを愛している役を演じる機会の少ないまつださんでしたから、この台詞がすげー重い。萌える。
そしてベン様はナニ気に仲間たちから「愛」を歌われる人なんだ。
友情連呼されるというか。
1幕のモンタギュー夫人@ゆめみちゃんに「親友ならロミオを捜して」と言われるところからはじまる。へー、母親公認、誰もが知ってる仲なんだ。
んで、そうやって「親友」と持ち上げたあとに。
この「もう友だちじゃない」ですよ。
でもって、それに対してのロミオの返答は「君たちを愛している」。
ロミオはベンヴォーリオに向かって言うんだ。「愛している」と。
君たちと複数形だけど、言う相手は、ベン様(笑)。
そしてさらに、マーキューシオの最期。ロミオ相手にいろいろ歌って喋って大騒ぎしているけれど、「愛する友よ」でベンヴォーリオを見るんだよね。
どんだけ「愛」を歌われるんだ、ベン様。
……だからこそ、最後にジュリエットの死をロミオに伝えるのは自分しかいないと決意するわけだ……これほど直接愛を伝えられていた男だから。
裏切ったロミオを責めるだけでなく、困難な現状を説明して説得しようとするベン様がイイ。
怒りをぶつけるだけのマーさんと好対照で。
「モンタギューの名誉は」「つらくてもあきらめるんだ」……すがるように手すりを握り、ロミオの返答に天を仰ぐ。
その一連の動作が好き。(階段の手すりを握るまっつの手に萌えその1)
しかし。
「天使のような微笑み」って、男が男相手に本気で言うな。
リアルに考えるとキモいぞお前ら(笑)。
ロミオは天使なのか……ベンマーにとって……いいけどさー……イタい友情だな……(笑)。
場面が変わる瞬間の「おい待てよ」は最初からあったかな。最初はマイク入ってなくて、途中から聞こえだした気がする。
次が4場。やはり市街にて。
ロミオに復讐するため捜しているティボルト@ヲヅキと行き会う。
下手からの登場。最初はベン様笑ってる。笑ってなくても機嫌よく仲間たちと一緒にいる。てゆーか女の子を両側にはべらしてるんだけど、それってさすがの女ったらしぶり……。
それがティボルトを見かけた瞬間、空気が変わる。
仲間相手のときのにこやかさ親しみやすさが消え、オープニング時と同じ冷ややかで剣呑なものになる。
わんちゃんマーさんが吠えている間、ベン様はひとり喧噪の外側に坐り込む。
ここのベン様が、素晴らしい。
この作品の「ベンヴォーリオ」らしさ。挑発はするけれど本気の闘いはしない、制止役であり、いつもどこか冷めた大人びた風情で人々を見つめる……その微妙な距離感。
冷え冷えとした面持ちは、クールビューティここにあり、ですよまさに。
いろいろとありがとうだわほんと。
こんなまっつが見たかった!が詰まっているよ『ロミジュリ』。
この坐っているまっつは苛っとしていたり冷笑していたり、その時々に様々。
坐り方も基本は決まっているけれど、そのときの気分で体勢は微妙に変わる。
キャピュレット男@香音くんに絡まれるのがいい。その体格差に萌え(笑)。
香音くんも絡み方が日々違っていて、覆い被さる勢いだったり、抱き上げるように(立てよ、ってことだと思うが)腰に手を回してきたり、ファンのニーズを理解した絡み方でポイント高し! GJ!
それを心底うざそーに、相手にしてない風に追い払うベン様がまた素敵。
小物に絡まれても相手にしないけど、ティボルトにやってこられるとさすがに立ち上がる。
ティボルト相手でよーやくってな感じに立ち上がるのがいいわー。
ティボルトのキレっぷりがパネェからな、ココ。
傍観を決め込んでいたけれど、ちょっとチガウぞコレ、てなもんか。
ベン様もようやく参戦しようかってときに、ロミオ登場。
ティボルトは愛する女を取られた、失恋逆ギレ中なんだが、ピュア(笑)ゆえ洞察力に欠けるロミオくんは「チガウ」ことがわからない。
「殺し合ってどうする、暴力はヤメロ!」といきなり説教モード。……火に油。
ベン様途方に暮れたろうなあ……マーさんひとりでも止めるの必死なのに、ロミオまで来ちゃったよ……ふたりも止めるの物理的に無理だよー。
ロミオが乱入してこなければ、ベン様がマーさん止めてここは終了したかもしんないのにねー。
ロミオを見てティボルトさらに大暴れ。仕方なくベン様も対ティボ戦突入。
てことで、続く。
東宝初日ですね、観に行きたいです、お金ナイです、しくしくしく。
今頃になって、ムラ『ロミジュリ』感想ですよ、ええ。
いよいよ第2幕。
最初の出番は2場、ヴェローナ市街。
ロミオとジュリエットと結婚の噂を聞いた人々が「狂気の沙汰」を歌った直後。
登場は舞台奥中央、上手のセット奥を通ってくるところからチェック。そのあと、死@咲ちゃんの横を通って出てくる。
このときの、冷え冷えした感じがたまらん。
モンタギューのタカ派であるベンヴォーリオと、マーキューシオ@ちぎ。
ロミオ@キムの裏切りに、このふたりがどんな反応を見せるか。
観客をぞくりとさせる登場だと思う。
気まずい空気の中平静を装うロミオに、「ナニかいうことはないのか」と声を掛ける、この台詞が好きだ。
まっつの声がなんて合うシチュエーションと台詞!
明瞭でストレートで。
責めているようにも、釈明を求めているようにも、ただの状況解説を促している無感動なものにも聞こえる。
ニュートラルな一言だからこその、広がりというか。
「街に噂が」は、ロミオとベンマーコンビ(と、仲間たち)の対立の歌。
全員でひとりを詰問する。
まっつの歌と声が好きなわたしにとって、台詞が歌になり歌が台詞になる、ドラマティックな掛け合いで歌と芝居両方を堪能できる、大好きな場面だ。
また、この場面のベン様はほんと感情がそのときによって違っていて。
すごく冷酷にロミオを責めている日もあれば、哀願するよーな日もある。
ベン様萌え台詞のうちのひとつ。
「本当ならもう友だちじゃない」
ナニこの絶交宣言。
絶交ってのは、それまでに交際があるからで。
愛情や濃いつながり前提で、それを断ち切ることを脅しに使う。それってどんだけラブなん?という……誰かを愛している役を演じる機会の少ないまつださんでしたから、この台詞がすげー重い。萌える。
そしてベン様はナニ気に仲間たちから「愛」を歌われる人なんだ。
友情連呼されるというか。
1幕のモンタギュー夫人@ゆめみちゃんに「親友ならロミオを捜して」と言われるところからはじまる。へー、母親公認、誰もが知ってる仲なんだ。
んで、そうやって「親友」と持ち上げたあとに。
この「もう友だちじゃない」ですよ。
でもって、それに対してのロミオの返答は「君たちを愛している」。
ロミオはベンヴォーリオに向かって言うんだ。「愛している」と。
君たちと複数形だけど、言う相手は、ベン様(笑)。
そしてさらに、マーキューシオの最期。ロミオ相手にいろいろ歌って喋って大騒ぎしているけれど、「愛する友よ」でベンヴォーリオを見るんだよね。
どんだけ「愛」を歌われるんだ、ベン様。
……だからこそ、最後にジュリエットの死をロミオに伝えるのは自分しかいないと決意するわけだ……これほど直接愛を伝えられていた男だから。
裏切ったロミオを責めるだけでなく、困難な現状を説明して説得しようとするベン様がイイ。
怒りをぶつけるだけのマーさんと好対照で。
「モンタギューの名誉は」「つらくてもあきらめるんだ」……すがるように手すりを握り、ロミオの返答に天を仰ぐ。
その一連の動作が好き。(階段の手すりを握るまっつの手に萌えその1)
しかし。
「天使のような微笑み」って、男が男相手に本気で言うな。
リアルに考えるとキモいぞお前ら(笑)。
ロミオは天使なのか……ベンマーにとって……いいけどさー……イタい友情だな……(笑)。
場面が変わる瞬間の「おい待てよ」は最初からあったかな。最初はマイク入ってなくて、途中から聞こえだした気がする。
次が4場。やはり市街にて。
ロミオに復讐するため捜しているティボルト@ヲヅキと行き会う。
下手からの登場。最初はベン様笑ってる。笑ってなくても機嫌よく仲間たちと一緒にいる。てゆーか女の子を両側にはべらしてるんだけど、それってさすがの女ったらしぶり……。
それがティボルトを見かけた瞬間、空気が変わる。
仲間相手のときのにこやかさ親しみやすさが消え、オープニング時と同じ冷ややかで剣呑なものになる。
わんちゃんマーさんが吠えている間、ベン様はひとり喧噪の外側に坐り込む。
ここのベン様が、素晴らしい。
この作品の「ベンヴォーリオ」らしさ。挑発はするけれど本気の闘いはしない、制止役であり、いつもどこか冷めた大人びた風情で人々を見つめる……その微妙な距離感。
冷え冷えとした面持ちは、クールビューティここにあり、ですよまさに。
いろいろとありがとうだわほんと。
こんなまっつが見たかった!が詰まっているよ『ロミジュリ』。
この坐っているまっつは苛っとしていたり冷笑していたり、その時々に様々。
坐り方も基本は決まっているけれど、そのときの気分で体勢は微妙に変わる。
キャピュレット男@香音くんに絡まれるのがいい。その体格差に萌え(笑)。
香音くんも絡み方が日々違っていて、覆い被さる勢いだったり、抱き上げるように(立てよ、ってことだと思うが)腰に手を回してきたり、ファンのニーズを理解した絡み方でポイント高し! GJ!
それを心底うざそーに、相手にしてない風に追い払うベン様がまた素敵。
小物に絡まれても相手にしないけど、ティボルトにやってこられるとさすがに立ち上がる。
ティボルト相手でよーやくってな感じに立ち上がるのがいいわー。
ティボルトのキレっぷりがパネェからな、ココ。
傍観を決め込んでいたけれど、ちょっとチガウぞコレ、てなもんか。
ベン様もようやく参戦しようかってときに、ロミオ登場。
ティボルトは愛する女を取られた、失恋逆ギレ中なんだが、ピュア(笑)ゆえ洞察力に欠けるロミオくんは「チガウ」ことがわからない。
「殺し合ってどうする、暴力はヤメロ!」といきなり説教モード。……火に油。
ベン様途方に暮れたろうなあ……マーさんひとりでも止めるの必死なのに、ロミオまで来ちゃったよ……ふたりも止めるの物理的に無理だよー。
ロミオが乱入してこなければ、ベン様がマーさん止めてここは終了したかもしんないのにねー。
ロミオを見てティボルトさらに大暴れ。仕方なくベン様も対ティボ戦突入。
てことで、続く。
貸切公演を考える。@ロミオとジュリエット
2011年2月16日 タカラヅカ 貸切公演の限界を思った。
普段のわたしは、貸切公演を観に行かない。
面倒くさいからだ。チケット購入方法が通常とチガウなんて。
でもって別に、その日でなくてもいつでも行けるから、貸切ではないふつーの日に観劇する。
それが今回の『ロミオとジュリエット』は、大ハマリ絶賛リピート中!になってしまったため、貸切だろーとなんだろーと、自分が行ける日は行く、観られる限り観る! という状態だった。
つーことで、貸切公演も複数観たんだが。
貸切公演は、誰の得にもなっていない、と思った。
全組全公演万遍なく平日も土日も観劇する身なので、近年のヅカ人気の低迷ぶりはよくわかっている。
どの組が人気ないとか、どの演目がやばかったとか、実体験をもとに肌で感じている。
そんななか、今回の『ロミジュリ』はマジで客入りが良かった。
当日券3桁表示だから「朝から100人以上並ぶわけナイ、楽勝楽勝」と安心して出かけたら、座席券完売立ち見券しかなかったり、「当日券ってほんとに100枚以上売れるものなんだ」と今まで知らなかったことを知った公演だった。
平日3時公演とかも、あんだけ2階席が埋まってる姿を、久しぶりに見た……(笑)。S席センター1列目に数人しかいないとか、どの組と言わずふつーにあるのが今のヅカの現実だもん。
以前の「満員完売が当たり前」時代ではなく、あくまでも「2階席に数人しかいない」が日常となった今現在のタカラヅカにおいて。
貸切公演の意味って、なんなんだろう。
企業招待貸切じゃなく、カード会社とかの会員相手に定価で販売する貸切公演ね。
今回の『ロミジュリ』は客入りが良く、土日は座席完売が基本だった。
あとになるほど人気は上がり、立ち見も100人とかで「サヨナラショー付きレベルの混雑」ぶりだった。
そんな状況なのに、貸切公演は、席が余っていた。
午前公演は見慣れた人口密度の客席で、「**番の人に色紙当選つっても**番のうち何割かは空席だよなー」と思いながら観る、いつもの埋まり具合。(それでもまあ、最近にしては入っている方だったけど)
が、その同じ日の午後公演は座席完売で立ち見もぎゅうぎゅう。普段立ち見なんかしたことない人までもが「立ち見はじめてなんです」と勝手のわからない様子で右往左往しているから、余計に混乱必至の立ち見スペース。
……間違ってる。
貸切じゃなく、ふつーに両方通常公演として販売していれば、どちらも同じくらい売れただろうに。
立ち見が嫌で観劇をあきらめた人だっているだろう。
2回公演があるなら当日券目当てに出かける人だっていただろう。
販売機会を失った劇団も損失だし、全館貸し切ったのに埋まらなかったカード会社だって損失だ。観劇したかったのに出来なかった客たちだって損失だ。
誰も得をしない。
もちろん、売れていない貸切公演はHPに告知される。当日窓口で当日券を販売すると。
だから本気でなにがなんでも観たい、だから情報を調べまくる人、ヅカヲタで貸切公演のシステムを理解していてどこをチェックすればいいかわかっている人、ならば、貸切公演のチケットも購入可能だ。
しかし、一般人はそこまでしない。
ぴあを観て「日曜日に『ロミジュリ』観たかったけど、午前は完売、午後は貸切公演でチケット発売無し。じゃあもう観られないわね」で終了だ。
宝塚歌劇団のHPまでいって「貸切公演チケットの販売方法」をチェックするなんて、想像の範囲外。また、どこの会社の貸切なのか調べてそのカード会社のHPをチェックするとかも、ありえない。
notヅカファンの知人が娘さんを連れて「『ロミジュリ』だから。ポスターきれいだったから」と観劇を決めて前売りを買っていたが、もちろん彼女は貸切公演のチケット購入方法なんか知らなかった。
「真ん中で観てみたかったんで、真ん中で探したら2階の後ろから2列目しか買えなかった」そうで、「同じ日の午前公演は?」と聞いたら「だって午前は貸切でしょう?」と不思議そうに返された。
貸切公演=存在しないと同じ。
実際わたしだって通常は貸切なんて観ないもんなー。
日程に「貸切」と書いてあったら、そこは「なかったこと」にするもの。「どこの貸切かしら、チケット販売あるかしら」とは、めんどーだから考えないもの。
東宝に遠征するとか、日にちが限定されているときは調べるけど。
いつでもいいなら、めんどーなことはしない。
そうやって、劇団が今喉から手が出るほど欲している「一般ファン」の観劇チャンスを、土日に貸切を入れまくることで劇団自身が逃しまくっている。
一般人に注目度高い演目こそは、貸切じゃダメなんだ。ふつーにチケットを購入できるカタチにしておかないと。
『麗しのサブリナ』とか、東宝ではチケットが取りにくくなっていたらしいけど、貸切は変わらず空いていたそうだし。一般人は貸切公演は知らないんだよー。
とゆーことで。
今ほんとに、ディープなヅカヲタが減っているんだなと思う。
貸切公演を狙って観に来る類いの。
そもそも貸切公演は、普段ヅカを観ない一般客用という意識があった。
でもそれって昔の話だよね。
ネットのない時代は、カード会社のお知らせやフリーペーパーに載っている「貸切公演」のお知らせだけが、一般人のチケット購入方法だったかもしれない。
「タカラヅカはチケットが取りにくい」「タカラヅカのチケットってどこで買えばいいのかわからない」という時代。
タカラヅカのチケットは専用窓口で発売日に並んで買うのがいちばん良くて、それ以外は不透明だった頃。
一般人は情報のなさゆえに、貸切公演ぐらいしかわかりやすい販売方法を目にする機会がなかった。
だけど今は、コンサートでも舞台でも、とりあえずぴあのHPを見れば事足りる。
いちいち劇団や劇場のHPを調べるのではなく、なんでもかんでも大手チケット販売HP。ぴあに限らず、普段から耳馴染みのある、あるいは使い慣れているサイトひとつチェックして完了。
劇団HPまで行く必要はない。
考え方が、逆になった。
初心者が見るのはぴあなどのチケット販売サイトで、ファンがチェックするのが公式HP。
貸切は一般人の目にするサイトには発売方法が載っておらず、ヲタが目にするサイトにのみ載っている。
それゆえ、貸切公演利用の一般人率は下がり、「貸切公演だから」と特別感を求めて観劇するヲタの数は近年減り続けている……ために、貸切の客入りはどんどんひどくなる。
もちろん、依然一般人で古来からの意味で貸切公演を楽しみにしている層もあるだろうけど。それ以外の部分では、時代と共に変わったのだろうなと。
今回の『ロミジュリ』は作品力にて、一般人やライトなヅカファンを動かした。
それゆえに盛況のうちに終了した。
土日はほんとチケットなかったっすよ……。
だからこそ、1階席後方扉前は立ち見客で通行すら大変な混雑ぶりだった同日の貸切公演が、2階席のサイドや後方空いてます状態が、理不尽かつもったいなくて。
誰も得してないじゃん! みんな損してるじゃん!と。
作品力のない、完全ヅカヲタ人気しか当て込めない作品だったら、通常公演も貸切公演も空きっぷりは似たよーになるだろうけど。
せっかくお金懸けて有名作品持ってきたなら、売り方も考えようよ、劇団。
普段のわたしは、貸切公演を観に行かない。
面倒くさいからだ。チケット購入方法が通常とチガウなんて。
でもって別に、その日でなくてもいつでも行けるから、貸切ではないふつーの日に観劇する。
それが今回の『ロミオとジュリエット』は、大ハマリ絶賛リピート中!になってしまったため、貸切だろーとなんだろーと、自分が行ける日は行く、観られる限り観る! という状態だった。
つーことで、貸切公演も複数観たんだが。
貸切公演は、誰の得にもなっていない、と思った。
全組全公演万遍なく平日も土日も観劇する身なので、近年のヅカ人気の低迷ぶりはよくわかっている。
どの組が人気ないとか、どの演目がやばかったとか、実体験をもとに肌で感じている。
そんななか、今回の『ロミジュリ』はマジで客入りが良かった。
当日券3桁表示だから「朝から100人以上並ぶわけナイ、楽勝楽勝」と安心して出かけたら、座席券完売立ち見券しかなかったり、「当日券ってほんとに100枚以上売れるものなんだ」と今まで知らなかったことを知った公演だった。
平日3時公演とかも、あんだけ2階席が埋まってる姿を、久しぶりに見た……(笑)。S席センター1列目に数人しかいないとか、どの組と言わずふつーにあるのが今のヅカの現実だもん。
以前の「満員完売が当たり前」時代ではなく、あくまでも「2階席に数人しかいない」が日常となった今現在のタカラヅカにおいて。
貸切公演の意味って、なんなんだろう。
企業招待貸切じゃなく、カード会社とかの会員相手に定価で販売する貸切公演ね。
今回の『ロミジュリ』は客入りが良く、土日は座席完売が基本だった。
あとになるほど人気は上がり、立ち見も100人とかで「サヨナラショー付きレベルの混雑」ぶりだった。
そんな状況なのに、貸切公演は、席が余っていた。
午前公演は見慣れた人口密度の客席で、「**番の人に色紙当選つっても**番のうち何割かは空席だよなー」と思いながら観る、いつもの埋まり具合。(それでもまあ、最近にしては入っている方だったけど)
が、その同じ日の午後公演は座席完売で立ち見もぎゅうぎゅう。普段立ち見なんかしたことない人までもが「立ち見はじめてなんです」と勝手のわからない様子で右往左往しているから、余計に混乱必至の立ち見スペース。
……間違ってる。
貸切じゃなく、ふつーに両方通常公演として販売していれば、どちらも同じくらい売れただろうに。
立ち見が嫌で観劇をあきらめた人だっているだろう。
2回公演があるなら当日券目当てに出かける人だっていただろう。
販売機会を失った劇団も損失だし、全館貸し切ったのに埋まらなかったカード会社だって損失だ。観劇したかったのに出来なかった客たちだって損失だ。
誰も得をしない。
もちろん、売れていない貸切公演はHPに告知される。当日窓口で当日券を販売すると。
だから本気でなにがなんでも観たい、だから情報を調べまくる人、ヅカヲタで貸切公演のシステムを理解していてどこをチェックすればいいかわかっている人、ならば、貸切公演のチケットも購入可能だ。
しかし、一般人はそこまでしない。
ぴあを観て「日曜日に『ロミジュリ』観たかったけど、午前は完売、午後は貸切公演でチケット発売無し。じゃあもう観られないわね」で終了だ。
宝塚歌劇団のHPまでいって「貸切公演チケットの販売方法」をチェックするなんて、想像の範囲外。また、どこの会社の貸切なのか調べてそのカード会社のHPをチェックするとかも、ありえない。
notヅカファンの知人が娘さんを連れて「『ロミジュリ』だから。ポスターきれいだったから」と観劇を決めて前売りを買っていたが、もちろん彼女は貸切公演のチケット購入方法なんか知らなかった。
「真ん中で観てみたかったんで、真ん中で探したら2階の後ろから2列目しか買えなかった」そうで、「同じ日の午前公演は?」と聞いたら「だって午前は貸切でしょう?」と不思議そうに返された。
貸切公演=存在しないと同じ。
実際わたしだって通常は貸切なんて観ないもんなー。
日程に「貸切」と書いてあったら、そこは「なかったこと」にするもの。「どこの貸切かしら、チケット販売あるかしら」とは、めんどーだから考えないもの。
東宝に遠征するとか、日にちが限定されているときは調べるけど。
いつでもいいなら、めんどーなことはしない。
そうやって、劇団が今喉から手が出るほど欲している「一般ファン」の観劇チャンスを、土日に貸切を入れまくることで劇団自身が逃しまくっている。
一般人に注目度高い演目こそは、貸切じゃダメなんだ。ふつーにチケットを購入できるカタチにしておかないと。
『麗しのサブリナ』とか、東宝ではチケットが取りにくくなっていたらしいけど、貸切は変わらず空いていたそうだし。一般人は貸切公演は知らないんだよー。
とゆーことで。
今ほんとに、ディープなヅカヲタが減っているんだなと思う。
貸切公演を狙って観に来る類いの。
そもそも貸切公演は、普段ヅカを観ない一般客用という意識があった。
でもそれって昔の話だよね。
ネットのない時代は、カード会社のお知らせやフリーペーパーに載っている「貸切公演」のお知らせだけが、一般人のチケット購入方法だったかもしれない。
「タカラヅカはチケットが取りにくい」「タカラヅカのチケットってどこで買えばいいのかわからない」という時代。
タカラヅカのチケットは専用窓口で発売日に並んで買うのがいちばん良くて、それ以外は不透明だった頃。
一般人は情報のなさゆえに、貸切公演ぐらいしかわかりやすい販売方法を目にする機会がなかった。
だけど今は、コンサートでも舞台でも、とりあえずぴあのHPを見れば事足りる。
いちいち劇団や劇場のHPを調べるのではなく、なんでもかんでも大手チケット販売HP。ぴあに限らず、普段から耳馴染みのある、あるいは使い慣れているサイトひとつチェックして完了。
劇団HPまで行く必要はない。
考え方が、逆になった。
初心者が見るのはぴあなどのチケット販売サイトで、ファンがチェックするのが公式HP。
貸切は一般人の目にするサイトには発売方法が載っておらず、ヲタが目にするサイトにのみ載っている。
それゆえ、貸切公演利用の一般人率は下がり、「貸切公演だから」と特別感を求めて観劇するヲタの数は近年減り続けている……ために、貸切の客入りはどんどんひどくなる。
もちろん、依然一般人で古来からの意味で貸切公演を楽しみにしている層もあるだろうけど。それ以外の部分では、時代と共に変わったのだろうなと。
今回の『ロミジュリ』は作品力にて、一般人やライトなヅカファンを動かした。
それゆえに盛況のうちに終了した。
土日はほんとチケットなかったっすよ……。
だからこそ、1階席後方扉前は立ち見客で通行すら大変な混雑ぶりだった同日の貸切公演が、2階席のサイドや後方空いてます状態が、理不尽かつもったいなくて。
誰も得してないじゃん! みんな損してるじゃん!と。
作品力のない、完全ヅカヲタ人気しか当て込めない作品だったら、通常公演も貸切公演も空きっぷりは似たよーになるだろうけど。
せっかくお金懸けて有名作品持ってきたなら、売り方も考えようよ、劇団。
女の子はみんな、お姫様。@メイちゃんの執事
2011年2月15日 タカラヅカ 原作が少女マンガである以上、男役主導のタカラヅカで上演したとして、『メイちゃんの執事-私(わたくし)の命に代えてお守りします-』は、どうあがいても女の子が主役。
女の子視点で物語が動く。
男は飾り、作品を彩るお花扱い。総じて実より花、実力よりも見た目(笑)。
反対に女の子たちは実力と美貌、両方が必要。
という、ちょっとヅカでは珍しい女性中心作品において。
メイ@はるこちゃんかわいい、ルチア様@れみちゃん美しい。
このふたりの、ぶっちぎりの美貌と実力。すごいわー、いいもん見たー。
添え物ではなく、自分の力で輝く女の子たち。物語を支え、回し、導く。
それでいて外部の女の子主役ミュージカルのタレントにはならず、あくまでも「タカラヅカの娘役」である、品とたおやかさを持つ。
こーゆー「娘役芸」を見せつけてくれると、「タカラヅカってすごい!」と思う。
タカラヅカは男役至上主義。経済効果が男役にかかっている以上当然のことだが、その男役を輝かせるために「娘役」がどれほど特殊技術を必要とするか、一朝一夕では身に付かないれっきとした「芸」であることを教えてくれる。
星組のタカラヅカ力は、こうやって娘役ちゃんたちの華やかな底力によっても表現されてるんだよなー。
ヒロインのメイちゃん@はるこちゃんてば、とにかくかわいい。
あの衣装の数々をかわいらしく、だけどどこか現実と地続きに着こなしてくれるのがイイ。くすぐったくてたまらない。
てゆーか原作のしばりがあるゆえなんだろうけど、あの目の上ぱっつんの重い前髪ヘアスタイルでかわいく見せるってすげえ。
理人@ベニーとの身長差もいいなあ。あのつま先立ちがたまらん。ヲトメの夢だわ……(笑)。
はるこちゃんには、「がんばる女の子」が似合うなあ。
見ていてきゅんとする、応援したくなる女の子。
そして、なんといっても、ルチア様@れみちゃん。
見た人全員が、まず口を揃えて絶賛するのがわかる。
美貌と貫禄、そしてあのこわさ(笑)。
かなりアレな役なんだけど、それでも匂い立つ品の良さ。
れみちゃんは薄幸女優なので、一歩間違うと悪役にならない。観客が彼女に感情移入しちゃうと本末転倒。
だから多分にエキセントリックな方がイイ。
忍@真風は極力喋らず、ルチア様の横に侍ってくれていればヨシ。ってゆーか、車椅子の美女と銀髪の美青年って、美しいわ……この見た目だけで楽しいわ。
ふたりの女の子がそれぞれに作品を牽引してくれているので、男たちは安心して美貌担当、お花担当でヨシ。みんな、得意分野で勝負だ。
作品の外郭は圭子ねーさまと汝鳥サマががっつり囲ってくれてるから。中が多少ゆるくても、びくともしないで立っていられる!
圭子ねーさま素敵。彼女の演じる「いい女」は大好物だ。もっと歌って、踊って! ……シスター服にスリット(+ガーターベルト・笑)が欲しいくらいです、おねいさまのおみ足大好きです(笑)。あ、圭子ねーさまと五峰ねーさま限定ですが。
あと、ツンデレお嬢様@コロちゃんがいい仕事してた。
実はいちばんヲトメ心がきゅんっとしたのは、コロちゃんのツンデレ台詞だ(笑)。
素晴らしいツンツンぶりと、デレたときのギャップがたまらん。ときめいた。
その相方のイヤミ執事@キキくん、新公を観ていないわたしは彼をはじめて見たわけなんだが、見た目ほどヘタじゃなくて驚いた。
って、失礼な(笑)。
見た目はどうしても若さ故の洗練されてなさが目に付く。この子を売りたいのはわかるけど、もう少し磨き上げてから推した方がいいんじゃないの的ってゆーか、若いことだけしか見えない感じってゆーか。そもそも執事なのにおじょーさまより明らかに子どもっぽい見た目であることからして、劇団の思惑に首を傾げるというか。
それでも芝居自体は、見た目ほど足りてないわけでもなかった。学年にしてはうまいってゆーか、新公なら十分いいレベルなんじゃ?と。
これは新人公演じゃないけど、組内4番手?の主演バウの出演者なら、十分責任は果たしている芝居だった。
でもって外見はこれからいくらでも磨く機会はあるのだし、芝居も今がこれなら今後が楽しみですわ。せっかくガタイいいんだもんなー、是非いい男になってほしいなー。
他のお嬢様たちと執事たちが、ただのにぎやかしに留まっているのは残念だ。
ろくに描かれていないわりに、メガネ執事@汐月くんとパンダタミー@妃海風ちゃんは目立ってておいしかったけど。や、汐月くんはイイですなっ。『ロミジュリ』のときからその美貌で目立ちまくっていたけど、迷いなくその延長線上の二枚目ぶり。ブレないのはイイですな。
せっかく女役だったのに、夏樹れいくんに独自エピがなくて残念だった。てゆーかやっぱりでかいわ、女の子役をやると。
大門@礼くんはもうちょいでかい方が役のイメージに合ったよーな。力仕事乙です。
れんたはもったいない使われ方だなあ。
にしても、女の子たちの制服がかわいくてたまらんっす。
アニメヲタが見てもよろこびそーなビジュアルだー。
……タミーのあのパンダコスを、パンダスキーなご贔屓さんに着て欲しいとか思ってしまうわたしは、どうしたもんかと……(笑)。
女の子視点で物語が動く。
男は飾り、作品を彩るお花扱い。総じて実より花、実力よりも見た目(笑)。
反対に女の子たちは実力と美貌、両方が必要。
という、ちょっとヅカでは珍しい女性中心作品において。
メイ@はるこちゃんかわいい、ルチア様@れみちゃん美しい。
このふたりの、ぶっちぎりの美貌と実力。すごいわー、いいもん見たー。
添え物ではなく、自分の力で輝く女の子たち。物語を支え、回し、導く。
それでいて外部の女の子主役ミュージカルのタレントにはならず、あくまでも「タカラヅカの娘役」である、品とたおやかさを持つ。
こーゆー「娘役芸」を見せつけてくれると、「タカラヅカってすごい!」と思う。
タカラヅカは男役至上主義。経済効果が男役にかかっている以上当然のことだが、その男役を輝かせるために「娘役」がどれほど特殊技術を必要とするか、一朝一夕では身に付かないれっきとした「芸」であることを教えてくれる。
星組のタカラヅカ力は、こうやって娘役ちゃんたちの華やかな底力によっても表現されてるんだよなー。
ヒロインのメイちゃん@はるこちゃんてば、とにかくかわいい。
あの衣装の数々をかわいらしく、だけどどこか現実と地続きに着こなしてくれるのがイイ。くすぐったくてたまらない。
てゆーか原作のしばりがあるゆえなんだろうけど、あの目の上ぱっつんの重い前髪ヘアスタイルでかわいく見せるってすげえ。
理人@ベニーとの身長差もいいなあ。あのつま先立ちがたまらん。ヲトメの夢だわ……(笑)。
はるこちゃんには、「がんばる女の子」が似合うなあ。
見ていてきゅんとする、応援したくなる女の子。
そして、なんといっても、ルチア様@れみちゃん。
見た人全員が、まず口を揃えて絶賛するのがわかる。
美貌と貫禄、そしてあのこわさ(笑)。
かなりアレな役なんだけど、それでも匂い立つ品の良さ。
れみちゃんは薄幸女優なので、一歩間違うと悪役にならない。観客が彼女に感情移入しちゃうと本末転倒。
だから多分にエキセントリックな方がイイ。
忍@真風は極力喋らず、ルチア様の横に侍ってくれていればヨシ。ってゆーか、車椅子の美女と銀髪の美青年って、美しいわ……この見た目だけで楽しいわ。
ふたりの女の子がそれぞれに作品を牽引してくれているので、男たちは安心して美貌担当、お花担当でヨシ。みんな、得意分野で勝負だ。
作品の外郭は圭子ねーさまと汝鳥サマががっつり囲ってくれてるから。中が多少ゆるくても、びくともしないで立っていられる!
圭子ねーさま素敵。彼女の演じる「いい女」は大好物だ。もっと歌って、踊って! ……シスター服にスリット(+ガーターベルト・笑)が欲しいくらいです、おねいさまのおみ足大好きです(笑)。あ、圭子ねーさまと五峰ねーさま限定ですが。
あと、ツンデレお嬢様@コロちゃんがいい仕事してた。
実はいちばんヲトメ心がきゅんっとしたのは、コロちゃんのツンデレ台詞だ(笑)。
素晴らしいツンツンぶりと、デレたときのギャップがたまらん。ときめいた。
その相方のイヤミ執事@キキくん、新公を観ていないわたしは彼をはじめて見たわけなんだが、見た目ほどヘタじゃなくて驚いた。
って、失礼な(笑)。
見た目はどうしても若さ故の洗練されてなさが目に付く。この子を売りたいのはわかるけど、もう少し磨き上げてから推した方がいいんじゃないの的ってゆーか、若いことだけしか見えない感じってゆーか。そもそも執事なのにおじょーさまより明らかに子どもっぽい見た目であることからして、劇団の思惑に首を傾げるというか。
それでも芝居自体は、見た目ほど足りてないわけでもなかった。学年にしてはうまいってゆーか、新公なら十分いいレベルなんじゃ?と。
これは新人公演じゃないけど、組内4番手?の主演バウの出演者なら、十分責任は果たしている芝居だった。
でもって外見はこれからいくらでも磨く機会はあるのだし、芝居も今がこれなら今後が楽しみですわ。せっかくガタイいいんだもんなー、是非いい男になってほしいなー。
他のお嬢様たちと執事たちが、ただのにぎやかしに留まっているのは残念だ。
ろくに描かれていないわりに、メガネ執事@汐月くんとパンダタミー@妃海風ちゃんは目立ってておいしかったけど。や、汐月くんはイイですなっ。『ロミジュリ』のときからその美貌で目立ちまくっていたけど、迷いなくその延長線上の二枚目ぶり。ブレないのはイイですな。
せっかく女役だったのに、夏樹れいくんに独自エピがなくて残念だった。てゆーかやっぱりでかいわ、女の子役をやると。
大門@礼くんはもうちょいでかい方が役のイメージに合ったよーな。力仕事乙です。
れんたはもったいない使われ方だなあ。
にしても、女の子たちの制服がかわいくてたまらんっす。
アニメヲタが見てもよろこびそーなビジュアルだー。
……タミーのあのパンダコスを、パンダスキーなご贔屓さんに着て欲しいとか思ってしまうわたしは、どうしたもんかと……(笑)。
美男子名鑑のページを繰るがごとく。@メイちゃんの執事
2011年2月14日 タカラヅカ 組カラーがなくなって久しいと言われる昨今。
「ダンスの花」とか「日本物の雪」とか、そーゆーのは確かにそのときのトップスターの持ち味によって変化しがちだと思う。
でも、トップひとりがどうこうではなく、変化しようのない組全体の持ち味ってのは、あると思う。
最近とみに思うのは、星組の「タカラヅカ」力、ハンパネェ!!ってこと。
歌唱力とかダンス力とか、成績表に付けられる技術ではなく、「タカラヅカ」力。
たとえばサイトーくんのトンデモ作品を上演した場合、星組だとなんかぶっ飛んだスペクタクル作になるが、他組だとそうでもない。宙だとなんか薄くなったし、雪だと重苦しくなったし、月だと小さくまとまった。(花はサイトーくんと縁がないのではぶく)
どの組を落としているというのではなくて、組の持ち味、得意分野の話。人間の集まりである以上、個人と同じように、組にもそれぞれ個性があり、得手不得手がある。
星組の得意分野は「ザ・タカラヅカ!」。
良くも悪くも派手にコテコテに異世界を、ファンタジーを創りあげる。
『メイちゃんの執事-私(わたくし)の命に代えてお守りします-』も、星組ならではの異世界感に充ち満ちている。
異文化コラボである以上タカラヅカらしくないこともいっぱい詰まっているのに、それでも全部飲み込んでひっくるめて「タカラヅカ」以外のナニモノでもない公演にしてしまった。
冒頭で理人@ベニーがタイトルのあの恥ずかしい台詞をしれっと言うんだが、それだけでもお、うひゃーと思う。キターーッ!と思う。
そして、タカラヅカならではのキラキラした人々が原作を再現しつつ、ずらりと並ぶオープニングはテンション上がる。『逆転裁判』にしろ『相棒』にしろ、コラボ作品は映像使いまくりでふたつの世界の橋渡しをするのね。面白いわ。
理人@ベニーの格好良さ。
このビジュアルだけでココまで来た……それを遺憾なく発揮してくれるイロモノ主演。
てゆーかベニーってほんと「タカラヅカ」な人だなあ。タカラヅカって技術だけじゃないんだよ、+αが必要なの。
ベニーはいろいろと足りていない人で『スカーレット・ピンパーネル』新人公演以降あれよあれよという間にこんなところまで来ちゃったわけだが、足りていないからこそ持っている彼だけの魅力を磨いて欲しい。いやほんと面白いから、彼。
で、そこは磨きを掛けて、さらに、足りていない部分も埋めていって欲しいなと。
バウサイズでイロモノ作品でならば、ベニーがベニーであるだけでぶっちぎれるけど、今後を思うと不安もある……いろいろと(笑)。頼む、もう少し実力を……と。
でもさー、この「ベニーがベニーであるだけでぶっちぎれる」てのが、彼の魅力だよな。ソレが出来るか出来ないかですよ、ヅカの真ん中ができるか否かは。他の演劇ならいざ知らず、「タカラヅカ」では。
1回限りの新公なら、イロモノバウ公演なら、と但し書き付きでも、ベニーはぶっちぎるもんなあ。
そして、タカラヅカ力と実力の乖離で不安……というと、なんといっても忍@真風。
黙って立ってるだけ、あるいは短い台詞だけならマジ格好いい美しい。
これぞタカラヅカ! 男装の麗人かくあるべし!な人。
しかし。
ひとりで歌い出したときには、どーしよーかと……(笑)。
死@『ロミオとジュリエット』はほんとに彼を鍛えたんだな。ビジュアルの美しさ、男役としての見せ方が上がってますよ。
だからこそ、声を出したときのとほほ感ってば……。
若手男役ってのは通常、等身大の若者や子どもしか演じられない・見えないもんだ。なのにこの学年で「大人」に見える真風くんの容姿は素晴らしい。
いやその、みやるりに「おっさん」呼ばわりされる真風、って、なんのプレイ?ってゆーかまあ、大変だなどっちもっつーか(笑)。
こんだけの武器を持っているんだから、ソレを活かすためにも技術を身につけて欲しい。いや切実に。
外見は心から好みなんだ。ほんっとにもー、これでもかっつーくらい好みだ。彼だけ眺めてうっとりしていられるくらいだ。
でもわたしは声フェチでもあってね……歌ダンス芝居では芝居を最重要視していることもあってね……声と芝居をもう少し、なんとか……頼むよー(笑)。
ビジュアルと実力が高く、安心して見ていられたのは、なんといっても剣人@みやるり。
あーもーいいなー。あの美貌とキラキラ感!! そしてなにより、声。
かわいこちゃんな豆柴役でも、あの男前な声がある限り、絶対に女の子にならない。女装も正しく女装だし! あんなに美人さんなのに。
あのかわいらしくも迫力のある美貌で、あの男子な声でしっかりと芝居されちゃったりすると、すげーときめく。
ベニーのように技術じゃない部分で持っていかれちゃったりするのも快感!なんだけど、みやるりのようにかっちり実力で小細工無しのど真ん中勝負を仕掛けてくる人も、好きだ。
てゆーかほんとこの公演、単に美形を揃えただけでなく、いろんなアプローチをしてくるオトコマエたちを揃えているの。
人によってツボってチガウじゃん? 顔に好みがあるように、口説かれ方にも好みがあるっちゅーか。
いろんなタイプの執事を並べてさあお好みは?とやるだけでなく、役者としてのタイプまで取りそろえている。
みやるりは理人や忍みたいな役ももちろんできるけれど、せっかく技術があるのだから、ハッタリだけでは空回りしてウザくなるだろう豆柴役で実力を見せつけて。
豆柴役は難しいわりにオイシイ役ではないんだけど、それゆえに、そこをきっちり技術の裏打ちアリでこなしてみせるハンサムくんには、それ系にときめく女子が付きますから(笑)。ルキーニが派手でオイシイのはわかるけど、フランツにハマる人も一定数いるんですよっていう。……まあ、劇団がトップにしたいのはルキーニの人で、フランツの人ではないってのがイタイけどさ。
ベニー、真風、みやるりと、顔立ちだけでなくいろんな意味でタイプの違う美形3人をぞろっとバウに並べられる強さ。
ヅカファンだけでなく、はじめてヅカに触れる女子な心を持った人々に、いろんな角度から魅力をアピールする。こんなに男前が揃ってますよ、どの子がお好みですか?
たのしいなあ。
異文化コラボであってなお、これぞタカラヅカ!な世界を、ファンタジーを見せてくれる。
その安心感と、快感ときたら。
「ダンスの花」とか「日本物の雪」とか、そーゆーのは確かにそのときのトップスターの持ち味によって変化しがちだと思う。
でも、トップひとりがどうこうではなく、変化しようのない組全体の持ち味ってのは、あると思う。
最近とみに思うのは、星組の「タカラヅカ」力、ハンパネェ!!ってこと。
歌唱力とかダンス力とか、成績表に付けられる技術ではなく、「タカラヅカ」力。
たとえばサイトーくんのトンデモ作品を上演した場合、星組だとなんかぶっ飛んだスペクタクル作になるが、他組だとそうでもない。宙だとなんか薄くなったし、雪だと重苦しくなったし、月だと小さくまとまった。(花はサイトーくんと縁がないのではぶく)
どの組を落としているというのではなくて、組の持ち味、得意分野の話。人間の集まりである以上、個人と同じように、組にもそれぞれ個性があり、得手不得手がある。
星組の得意分野は「ザ・タカラヅカ!」。
良くも悪くも派手にコテコテに異世界を、ファンタジーを創りあげる。
『メイちゃんの執事-私(わたくし)の命に代えてお守りします-』も、星組ならではの異世界感に充ち満ちている。
異文化コラボである以上タカラヅカらしくないこともいっぱい詰まっているのに、それでも全部飲み込んでひっくるめて「タカラヅカ」以外のナニモノでもない公演にしてしまった。
冒頭で理人@ベニーがタイトルのあの恥ずかしい台詞をしれっと言うんだが、それだけでもお、うひゃーと思う。キターーッ!と思う。
そして、タカラヅカならではのキラキラした人々が原作を再現しつつ、ずらりと並ぶオープニングはテンション上がる。『逆転裁判』にしろ『相棒』にしろ、コラボ作品は映像使いまくりでふたつの世界の橋渡しをするのね。面白いわ。
理人@ベニーの格好良さ。
このビジュアルだけでココまで来た……それを遺憾なく発揮してくれるイロモノ主演。
てゆーかベニーってほんと「タカラヅカ」な人だなあ。タカラヅカって技術だけじゃないんだよ、+αが必要なの。
ベニーはいろいろと足りていない人で『スカーレット・ピンパーネル』新人公演以降あれよあれよという間にこんなところまで来ちゃったわけだが、足りていないからこそ持っている彼だけの魅力を磨いて欲しい。いやほんと面白いから、彼。
で、そこは磨きを掛けて、さらに、足りていない部分も埋めていって欲しいなと。
バウサイズでイロモノ作品でならば、ベニーがベニーであるだけでぶっちぎれるけど、今後を思うと不安もある……いろいろと(笑)。頼む、もう少し実力を……と。
でもさー、この「ベニーがベニーであるだけでぶっちぎれる」てのが、彼の魅力だよな。ソレが出来るか出来ないかですよ、ヅカの真ん中ができるか否かは。他の演劇ならいざ知らず、「タカラヅカ」では。
1回限りの新公なら、イロモノバウ公演なら、と但し書き付きでも、ベニーはぶっちぎるもんなあ。
そして、タカラヅカ力と実力の乖離で不安……というと、なんといっても忍@真風。
黙って立ってるだけ、あるいは短い台詞だけならマジ格好いい美しい。
これぞタカラヅカ! 男装の麗人かくあるべし!な人。
しかし。
ひとりで歌い出したときには、どーしよーかと……(笑)。
死@『ロミオとジュリエット』はほんとに彼を鍛えたんだな。ビジュアルの美しさ、男役としての見せ方が上がってますよ。
だからこそ、声を出したときのとほほ感ってば……。
若手男役ってのは通常、等身大の若者や子どもしか演じられない・見えないもんだ。なのにこの学年で「大人」に見える真風くんの容姿は素晴らしい。
いやその、みやるりに「おっさん」呼ばわりされる真風、って、なんのプレイ?ってゆーかまあ、大変だなどっちもっつーか(笑)。
こんだけの武器を持っているんだから、ソレを活かすためにも技術を身につけて欲しい。いや切実に。
外見は心から好みなんだ。ほんっとにもー、これでもかっつーくらい好みだ。彼だけ眺めてうっとりしていられるくらいだ。
でもわたしは声フェチでもあってね……歌ダンス芝居では芝居を最重要視していることもあってね……声と芝居をもう少し、なんとか……頼むよー(笑)。
ビジュアルと実力が高く、安心して見ていられたのは、なんといっても剣人@みやるり。
あーもーいいなー。あの美貌とキラキラ感!! そしてなにより、声。
かわいこちゃんな豆柴役でも、あの男前な声がある限り、絶対に女の子にならない。女装も正しく女装だし! あんなに美人さんなのに。
あのかわいらしくも迫力のある美貌で、あの男子な声でしっかりと芝居されちゃったりすると、すげーときめく。
ベニーのように技術じゃない部分で持っていかれちゃったりするのも快感!なんだけど、みやるりのようにかっちり実力で小細工無しのど真ん中勝負を仕掛けてくる人も、好きだ。
てゆーかほんとこの公演、単に美形を揃えただけでなく、いろんなアプローチをしてくるオトコマエたちを揃えているの。
人によってツボってチガウじゃん? 顔に好みがあるように、口説かれ方にも好みがあるっちゅーか。
いろんなタイプの執事を並べてさあお好みは?とやるだけでなく、役者としてのタイプまで取りそろえている。
みやるりは理人や忍みたいな役ももちろんできるけれど、せっかく技術があるのだから、ハッタリだけでは空回りしてウザくなるだろう豆柴役で実力を見せつけて。
豆柴役は難しいわりにオイシイ役ではないんだけど、それゆえに、そこをきっちり技術の裏打ちアリでこなしてみせるハンサムくんには、それ系にときめく女子が付きますから(笑)。ルキーニが派手でオイシイのはわかるけど、フランツにハマる人も一定数いるんですよっていう。……まあ、劇団がトップにしたいのはルキーニの人で、フランツの人ではないってのがイタイけどさ。
ベニー、真風、みやるりと、顔立ちだけでなくいろんな意味でタイプの違う美形3人をぞろっとバウに並べられる強さ。
ヅカファンだけでなく、はじめてヅカに触れる女子な心を持った人々に、いろんな角度から魅力をアピールする。こんなに男前が揃ってますよ、どの子がお好みですか?
たのしいなあ。
異文化コラボであってなお、これぞタカラヅカ!な世界を、ファンタジーを見せてくれる。
その安心感と、快感ときたら。
少女マンガであるということ。@メイちゃんの執事
2011年2月13日 タカラヅカ 改めまして、『メイちゃんの執事-私(わたくし)の命に代えてお守りします-』の感想。
いやもお、タイトルからして恥ずかしいのがいいね。そういうネタだもんね。お嬢様ひとりずつに執事が、って、設定からしてアホアホだもんね。アホアホ設定を割り切って楽しむものだもん、作る側も観る側もそれを極めて楽しまなきゃ。
原作は未読。ドラマは見てます。だから執事とお嬢様をざーっと眺めると、役名はおぼえてなくても「ああ、あの人たち」とわかる程度。
ドラマもアホアホドラマとして割り切って眺めていたけれど、そこにやっぱ「実写の限界」を感じていた。
マンガにはマンガでしか表現できないことがある。それは顔が突然ギャグ絵になったり2頭身になったりすることじゃなくて、「絵柄を含めた世界観の構築」にあると思う。
絵柄が世界観の一部だから、それを封じられた現実……実写でテレビ俳優が演じるのはかなり苦しい。世界観がそこですでにひび割れているため。
実写であるマイナスを補うためには、別の世界観を構築してすり替えなければならないんだが、ドラマ『メイちゃんの執事』はそこまで本気で原作の世界観に向き合っていない印象を持った。
原作を大切にするとか、原作とまったく同じでないにしろ損なわない別の表現によるファンタジー構築やチガウ角度での切り口による再構築を、放棄していると思った。
ドラマの目的は、イケメン俳優を取りそろえて執事コスプレをさせ、視聴率を稼ぐこと。原作は執事コスプレの言い訳に利用しました、みたいな。
だから終始、「マンガならいいかもしれないけど、実写だときついな」という感想だった。
そこで展開される人間ドラマは女子好みのものだが、描き方がアホアホ過ぎて、ふつーの学園モノでやってくれた方が救われた。
で、ドラマの最大の問題点は執事ではなく、お嬢様にあったと思っている。
男たちはいいんだ、執事コスプレという異空間ぶりだから、まだ。
しかし女の子たちはマンガ的とはいえ女子高生の制服だ。ちっとも、お嬢様じゃない。
ただのタレントの女の子たちだ。
化粧して着飾っただけの美少女たち。
みんなイマドキのアイドルタレントでしかなく、個性が見えない。お色気もタカビーも見た目はみんな同じテイストの美少女。
これがアニメなら、髪の毛の色や制服の着こなしが違ったりして差別化されるんだろうけど、実写じゃなあ。
実写ドラマにおけるお嬢様女子校のファンタジー構築とキャラ立ちという点では、『小公女セイラ』の方がはるかに素晴らしかったなと。
「あのドラマは原作まんまを再現、これ以上の三次元化はありえない」と世間では評価されているのかどうか、知らないが。
「少女マンガ」を昔愛読したことのある、以前少女だった人間には、あのドラマと「少女マンガ」とは、ずいぶん隔たりがあるように思えたんだ。女子向きドラマであったことはよーっくわかるが(笑)。設定がアホアホでも、最後まで見られたもん、女子好みのエピソードと展開てんこ盛りで。
と、前置きが長くなったが、ドラマでがっくりした「少女マンガ」というファンタジーを、タカラヅカならば表現しうるのではないか……そう期待していたんだ。
演出家がこだまっちだということには、期待と不安が7:3くらい(笑)、主演のベニー含め、星組キャストには期待全開!
こだまっちの演出センスには期待している。
彼女には萌えと、ヲタク的ドラマティックな舞台を作る能力がある。
インスパイアとパクリの区別がついていないことと、日本語力がおかしいことを除けば、良い舞台を作れる人だと思う。
だからきれいな原作さえあれば、見た目に楽しいきれいな舞台を作ってくれるだろうと期待していた。
不安だったのは、彼女が真っ当な少女マンガ的ツボは理解していないだろうということ。
恋愛マンガや小説を読んで、女の子がきゅんっとなる、アレを根本的にわかってないだろうと、わたしは勝手に思っている。
ヲタクマンガ(二次創作含む)を描くことは出来ても、少女マンガは描けない。ただ女性ゆえ絵柄が女子向きなだけで。
……結果として、最初に期待し、懸念した通りの舞台だった(笑)。
舞台『メイちゃんの執事』は、たしかに「少女マンガ」の舞台化だった。
設定のアホアホさは、「少女マンガ」ならではのファンタジー。プラスチックのジュエリーストーンで飾られた宝石箱みたいなもん、キラキラしていれば本物の宝石でなくてかまわない。
ドラマで首を傾げた「少女マンガ」を軽んじた雰囲気、それが舞台にはなかった。
むしろ「少女マンガ」であることを大前提に箱庭を作ることに、とことんこだわった不自由感。最初から壁作ってるよヲイ。でもそれは不快じゃない。
「コラボだから原作有りで作るけど、枠組みなんか私の才能でぶっ壊す」というつもりではなく、壊さないよう最初から壁で囲い込んで、あとはその中で「好きにやるぞー!」的。
こだまっちは伊達にヲタクやってないよな、パロディ描くの得意だよな。原作のテイストを三次元化する、別次元に変換する能力は高いよなと感心した。
たとえが古くて恐縮だが、昔むかし、こじろーとかわかしまづとか、原作とは似ても似つかない美麗青年たちが同人界のスタンダードになったように、ヲタクは原作を必要に応じて別モノにデータ変換できるのだわ。
また、留学帰りのこだまっちは、いろんな「できること」「やりたいこと」があり、それをこの小さなハコに全部詰め込みました!的、意欲が感じられる。
かわいいこと、きれいなこと、たのしいこと。
それを表現する意欲。
原作設定のトンデモさ、それゆえの夢やかわいらしさを、別のファンタジーに変換して、小さな手のひらに載せて差し出してくる。
それはこの「バウホール」という小さなハコに相応しいオシャレさとかわいらしさ。
ああ、この公演が贔屓組で、贔屓がある程度の役割で出演していたら、どんだけうれしかったろう。
きっときゃーきゃー言って通ったろうな。
もうトシがトシなので日常では必要としていない、10代少女にだけ許されるイミテーションの宝石箱を抱きしめる、あの感覚。それを割り切って楽しめる舞台だ。
トシがトシなんで、いろいろと気恥ずかしくなりながら、ね(笑)。
こだまっち舞台作るのうまいわー、きれーだわー、たのしいわー。
と、喜びつつ。
ただ、不安は的中。
やっぱこだまっち、ヲトメ心は理解してない……(笑)。
きゅんっ、がナイのよ、きゅんっ、がっ!!
ヲタクとしての萌えは理解しても、ヲトメのときめきはわかってナイだろ、このヲタクめ……! と、ヲタであるわたしがじれったく言わせてもらいます。ええ、ヲタだからこそ気になるの、そこ。
だから贔屓がいない場合は、楽しく眺めてそこで満足かな。
なんでもっと理人@ベニーを美味しく使わないかなー。ヲトメ心をつつきまくってくれなくちゃだわー。
いやもお、タイトルからして恥ずかしいのがいいね。そういうネタだもんね。お嬢様ひとりずつに執事が、って、設定からしてアホアホだもんね。アホアホ設定を割り切って楽しむものだもん、作る側も観る側もそれを極めて楽しまなきゃ。
原作は未読。ドラマは見てます。だから執事とお嬢様をざーっと眺めると、役名はおぼえてなくても「ああ、あの人たち」とわかる程度。
ドラマもアホアホドラマとして割り切って眺めていたけれど、そこにやっぱ「実写の限界」を感じていた。
マンガにはマンガでしか表現できないことがある。それは顔が突然ギャグ絵になったり2頭身になったりすることじゃなくて、「絵柄を含めた世界観の構築」にあると思う。
絵柄が世界観の一部だから、それを封じられた現実……実写でテレビ俳優が演じるのはかなり苦しい。世界観がそこですでにひび割れているため。
実写であるマイナスを補うためには、別の世界観を構築してすり替えなければならないんだが、ドラマ『メイちゃんの執事』はそこまで本気で原作の世界観に向き合っていない印象を持った。
原作を大切にするとか、原作とまったく同じでないにしろ損なわない別の表現によるファンタジー構築やチガウ角度での切り口による再構築を、放棄していると思った。
ドラマの目的は、イケメン俳優を取りそろえて執事コスプレをさせ、視聴率を稼ぐこと。原作は執事コスプレの言い訳に利用しました、みたいな。
だから終始、「マンガならいいかもしれないけど、実写だときついな」という感想だった。
そこで展開される人間ドラマは女子好みのものだが、描き方がアホアホ過ぎて、ふつーの学園モノでやってくれた方が救われた。
で、ドラマの最大の問題点は執事ではなく、お嬢様にあったと思っている。
男たちはいいんだ、執事コスプレという異空間ぶりだから、まだ。
しかし女の子たちはマンガ的とはいえ女子高生の制服だ。ちっとも、お嬢様じゃない。
ただのタレントの女の子たちだ。
化粧して着飾っただけの美少女たち。
みんなイマドキのアイドルタレントでしかなく、個性が見えない。お色気もタカビーも見た目はみんな同じテイストの美少女。
これがアニメなら、髪の毛の色や制服の着こなしが違ったりして差別化されるんだろうけど、実写じゃなあ。
実写ドラマにおけるお嬢様女子校のファンタジー構築とキャラ立ちという点では、『小公女セイラ』の方がはるかに素晴らしかったなと。
「あのドラマは原作まんまを再現、これ以上の三次元化はありえない」と世間では評価されているのかどうか、知らないが。
「少女マンガ」を昔愛読したことのある、以前少女だった人間には、あのドラマと「少女マンガ」とは、ずいぶん隔たりがあるように思えたんだ。女子向きドラマであったことはよーっくわかるが(笑)。設定がアホアホでも、最後まで見られたもん、女子好みのエピソードと展開てんこ盛りで。
と、前置きが長くなったが、ドラマでがっくりした「少女マンガ」というファンタジーを、タカラヅカならば表現しうるのではないか……そう期待していたんだ。
演出家がこだまっちだということには、期待と不安が7:3くらい(笑)、主演のベニー含め、星組キャストには期待全開!
こだまっちの演出センスには期待している。
彼女には萌えと、ヲタク的ドラマティックな舞台を作る能力がある。
インスパイアとパクリの区別がついていないことと、日本語力がおかしいことを除けば、良い舞台を作れる人だと思う。
だからきれいな原作さえあれば、見た目に楽しいきれいな舞台を作ってくれるだろうと期待していた。
不安だったのは、彼女が真っ当な少女マンガ的ツボは理解していないだろうということ。
恋愛マンガや小説を読んで、女の子がきゅんっとなる、アレを根本的にわかってないだろうと、わたしは勝手に思っている。
ヲタクマンガ(二次創作含む)を描くことは出来ても、少女マンガは描けない。ただ女性ゆえ絵柄が女子向きなだけで。
……結果として、最初に期待し、懸念した通りの舞台だった(笑)。
舞台『メイちゃんの執事』は、たしかに「少女マンガ」の舞台化だった。
設定のアホアホさは、「少女マンガ」ならではのファンタジー。プラスチックのジュエリーストーンで飾られた宝石箱みたいなもん、キラキラしていれば本物の宝石でなくてかまわない。
ドラマで首を傾げた「少女マンガ」を軽んじた雰囲気、それが舞台にはなかった。
むしろ「少女マンガ」であることを大前提に箱庭を作ることに、とことんこだわった不自由感。最初から壁作ってるよヲイ。でもそれは不快じゃない。
「コラボだから原作有りで作るけど、枠組みなんか私の才能でぶっ壊す」というつもりではなく、壊さないよう最初から壁で囲い込んで、あとはその中で「好きにやるぞー!」的。
こだまっちは伊達にヲタクやってないよな、パロディ描くの得意だよな。原作のテイストを三次元化する、別次元に変換する能力は高いよなと感心した。
たとえが古くて恐縮だが、昔むかし、こじろーとかわかしまづとか、原作とは似ても似つかない美麗青年たちが同人界のスタンダードになったように、ヲタクは原作を必要に応じて別モノにデータ変換できるのだわ。
また、留学帰りのこだまっちは、いろんな「できること」「やりたいこと」があり、それをこの小さなハコに全部詰め込みました!的、意欲が感じられる。
かわいいこと、きれいなこと、たのしいこと。
それを表現する意欲。
原作設定のトンデモさ、それゆえの夢やかわいらしさを、別のファンタジーに変換して、小さな手のひらに載せて差し出してくる。
それはこの「バウホール」という小さなハコに相応しいオシャレさとかわいらしさ。
ああ、この公演が贔屓組で、贔屓がある程度の役割で出演していたら、どんだけうれしかったろう。
きっときゃーきゃー言って通ったろうな。
もうトシがトシなので日常では必要としていない、10代少女にだけ許されるイミテーションの宝石箱を抱きしめる、あの感覚。それを割り切って楽しめる舞台だ。
トシがトシなんで、いろいろと気恥ずかしくなりながら、ね(笑)。
こだまっち舞台作るのうまいわー、きれーだわー、たのしいわー。
と、喜びつつ。
ただ、不安は的中。
やっぱこだまっち、ヲトメ心は理解してない……(笑)。
きゅんっ、がナイのよ、きゅんっ、がっ!!
ヲタクとしての萌えは理解しても、ヲトメのときめきはわかってナイだろ、このヲタクめ……! と、ヲタであるわたしがじれったく言わせてもらいます。ええ、ヲタだからこそ気になるの、そこ。
だから贔屓がいない場合は、楽しく眺めてそこで満足かな。
なんでもっと理人@ベニーを美味しく使わないかなー。ヲトメ心をつつきまくってくれなくちゃだわー。
ヒゲの彼は何者?@メイちゃんの執事
2011年2月12日 タカラヅカ 『メイちゃんの執事』初日の幕が開いたその日から。
この辺境ブログにやってくる検索ワードに変化があった。
漣レイラ。
アクセス解析ページにこの名前がずらーっと並んでた日にゃあ、びびりますよ。
ええ、レイラです。94期文化祭で結果的にわたしの目を奪っていった男です。でかくて丸くて(笑)、しかもアピールうるさい(笑)。まん丸なくせに、アゴのラインが独特で、本科生比では男役が出来ていた。
……や、もっとも目についた「男」ではありますが、94期でわたしのハートを奪ったのは娘役の仙名さんなんで、レイラくんは次点です(笑)。ダンスとかは仙名さんしか見てなかったからなあ、オレ。
『メイちゃん』初日は観てないけど、こんだけ検索ワードが偏っていたらわかります、きっとレイラがナニかしら人々の興味をかき立てたのだと。
それまでまったくもって無名なはず。星組94期といえば謎の麻央くん推し一辺倒でレイラはぜんぜん使われてなかった印象しかない。
せっかく検索してウチに来ても、有益な情報はナニもないんだがなあ。文化祭感想ではレイラのことも書いてるけど、芸名で書いてないからそこには検索ヒットしてないだろうし。
『ME AND MY GIRL』のモブで踊ってるあたりの記述しかないんじゃ……? しかもそれすら仙名さんのことばっか書いたよーな(笑)。
翌日kineさんに聞いてみたら、レイラに役が付いていた……らしい。大した役ではまったくないが、かわいこちゃんズの中、大人担当な分目立っていたと。
で、大した役でないからこそ、ボロも出ずに大人役が出来ていたと。
つーことで『メイちゃんの執事-私(わたくし)の命に代えてお守りします-』観劇時、ひそかにレイラくんも楽しみにしていました。
大人? 大した役じゃないのに、こんだけ検索来まくる? って、どんなことになってるんだ、と。
…………納得。
アレはたしかに、目を引くわー。
レイラくんの役は、ホスト……ぢゃねえ、執事の根津。不二子ちゃん@紫月音寧ちゃんの相手役。
着崩した執事服にヒゲ、お色気お嬢様の腰を抱くフェロモン男。
ろくに台詞も見せ場もなんもナイけど、若さと幼さばかり目につく他の執事たちの中で、クールビューティメガネ執事@汐月くんと双璧的に目立つ。
汐月くんはふつーに出番も見せ場もあるので、背景役に過ぎないにぎやかしの執事の中では、やっぱレイラは目立つ。
で、ビジュアルで目立っているのに見せ場ナシ、……であることが、余計に興味をかき立てるのかなあと。
んで、「あのフェロモンゆんゆん男誰?」とプログラムで名前確認、次に学年を調べたらまさかの94期、研3?!
……で、とりあえずネットで検索してみる、と。←
文化祭では芝居の巧さと男役らしさで目を引いた子だけど、それはやはり「文化祭だから」であって、実際に劇団の舞台で台詞喋ってるのを見たのが『ブエノスアイレスの風』だっけ、やっぱ男役になるのは難しいんだなと思った。
それでもまったり見守ってきて、立ち姿は進化しているんだなと、ヴィジュアル特化の今回うれしかった。
星組の新公とご無沙汰していることもあり、若手を見ることが出来たのが直近では『ロミオとジュリエット』、レイラは青チームで元気に踊っていたけれど、やっぱりフェイスラインの丸さが残念だったんだよなあ。や、若いから仕方ないんだけど。
ところがどっこい、ヒゲ似合うじゃん! フェイスラインを引き締めて見せる効果アリだ。
長身と、厚みのあるカラダもいい方向に作用。
水輝りょおが好きだったわたしは、彼と似たイメージをレイラに重ねていたんだが、根津役でさらに実感。ああ、こーゆー厚みや丸さは、キライぢゃないんだわ、と。
……でも声と歌は、水輝と別次元だニャ……仕方ないけどな……(笑)。
少ない台詞はまだなんとか雰囲気でこなしていたけれど、ラストの短い歌い継ぎとか、見た目とのギャップが……。
歌うと研3のオンナノコだ……(笑)。
せっかく注目されたことだし、ここで中身も充実させて、どーんと羽ばたいて欲しいなあ。
……いやその、たかがこの辺境ブログのアクセス数が多かったぐらいで、ムーブメントを起こすような人気だと思っているわけではないですが。
それでも、こんだけ顕著に検索ワードがひとりの名前だらけになることって、ここが辺境であるゆえにまた珍しいことでなあ。(人気サイトならもっとチガウだろーし)
やっぱり、舞台人は舞台だよねえ。
舞台でなにかしら実績を上げないと、興味持ってもらえないよね。
そして、まずは劇場に足を運んでもらわないと、出会ってももらえないよね。
と、その昔、某ご贔屓の名前で誰か検索して来てくれないかと、毎日わくわく検索ワードを眺めていたことを思い出すわ……あんなに毎日必死に観劇感想も書いたのに、誰も来てくれなかった……そりゃそうだよな、誰も興味ないよな、実際劇場のガラガラっぷりもすげーことになってるしなと肩を落とした、某ヒポキャンパスDC……。
今は毎日ご贔屓の名前で検索くるけどさー。当時はほんっとなかったなああ。(特にあの公演は。もー自虐ネタとして定番化)
『メイちゃんの執事』は良い公演だと思います。
いろんな人に興味を持ってもらえて、まず劇場に足を運んでもらえて。
かわいくて楽しい、キラキラやトキメキ、女の子の大好きなモノがいっぱい詰め込まれた作品で。
主演のベニーやはるこちゃんたちのことをますます好きになり。
そして、今まで無名だった誰かに興味を持つ。
正しい「バウホール公演」だわ。
こんなプラスのベクトルに満ちあふれた公演を、これからもやってほしい。
(あんまりレイラ名で検索来るから、そしてせっかく来てもらってもろくに記事がないことを悔やんで、まずレイラのことから書いてみました。ふつーの公演感想はまた改めて)
この辺境ブログにやってくる検索ワードに変化があった。
漣レイラ。
アクセス解析ページにこの名前がずらーっと並んでた日にゃあ、びびりますよ。
ええ、レイラです。94期文化祭で結果的にわたしの目を奪っていった男です。でかくて丸くて(笑)、しかもアピールうるさい(笑)。まん丸なくせに、アゴのラインが独特で、本科生比では男役が出来ていた。
……や、もっとも目についた「男」ではありますが、94期でわたしのハートを奪ったのは娘役の仙名さんなんで、レイラくんは次点です(笑)。ダンスとかは仙名さんしか見てなかったからなあ、オレ。
『メイちゃん』初日は観てないけど、こんだけ検索ワードが偏っていたらわかります、きっとレイラがナニかしら人々の興味をかき立てたのだと。
それまでまったくもって無名なはず。星組94期といえば謎の麻央くん推し一辺倒でレイラはぜんぜん使われてなかった印象しかない。
せっかく検索してウチに来ても、有益な情報はナニもないんだがなあ。文化祭感想ではレイラのことも書いてるけど、芸名で書いてないからそこには検索ヒットしてないだろうし。
『ME AND MY GIRL』のモブで踊ってるあたりの記述しかないんじゃ……? しかもそれすら仙名さんのことばっか書いたよーな(笑)。
翌日kineさんに聞いてみたら、レイラに役が付いていた……らしい。大した役ではまったくないが、かわいこちゃんズの中、大人担当な分目立っていたと。
で、大した役でないからこそ、ボロも出ずに大人役が出来ていたと。
つーことで『メイちゃんの執事-私(わたくし)の命に代えてお守りします-』観劇時、ひそかにレイラくんも楽しみにしていました。
大人? 大した役じゃないのに、こんだけ検索来まくる? って、どんなことになってるんだ、と。
…………納得。
アレはたしかに、目を引くわー。
レイラくんの役は、ホスト……ぢゃねえ、執事の根津。不二子ちゃん@紫月音寧ちゃんの相手役。
着崩した執事服にヒゲ、お色気お嬢様の腰を抱くフェロモン男。
ろくに台詞も見せ場もなんもナイけど、若さと幼さばかり目につく他の執事たちの中で、クールビューティメガネ執事@汐月くんと双璧的に目立つ。
汐月くんはふつーに出番も見せ場もあるので、背景役に過ぎないにぎやかしの執事の中では、やっぱレイラは目立つ。
で、ビジュアルで目立っているのに見せ場ナシ、……であることが、余計に興味をかき立てるのかなあと。
んで、「あのフェロモンゆんゆん男誰?」とプログラムで名前確認、次に学年を調べたらまさかの94期、研3?!
……で、とりあえずネットで検索してみる、と。←
文化祭では芝居の巧さと男役らしさで目を引いた子だけど、それはやはり「文化祭だから」であって、実際に劇団の舞台で台詞喋ってるのを見たのが『ブエノスアイレスの風』だっけ、やっぱ男役になるのは難しいんだなと思った。
それでもまったり見守ってきて、立ち姿は進化しているんだなと、ヴィジュアル特化の今回うれしかった。
星組の新公とご無沙汰していることもあり、若手を見ることが出来たのが直近では『ロミオとジュリエット』、レイラは青チームで元気に踊っていたけれど、やっぱりフェイスラインの丸さが残念だったんだよなあ。や、若いから仕方ないんだけど。
ところがどっこい、ヒゲ似合うじゃん! フェイスラインを引き締めて見せる効果アリだ。
長身と、厚みのあるカラダもいい方向に作用。
水輝りょおが好きだったわたしは、彼と似たイメージをレイラに重ねていたんだが、根津役でさらに実感。ああ、こーゆー厚みや丸さは、キライぢゃないんだわ、と。
……でも声と歌は、水輝と別次元だニャ……仕方ないけどな……(笑)。
少ない台詞はまだなんとか雰囲気でこなしていたけれど、ラストの短い歌い継ぎとか、見た目とのギャップが……。
歌うと研3のオンナノコだ……(笑)。
せっかく注目されたことだし、ここで中身も充実させて、どーんと羽ばたいて欲しいなあ。
……いやその、たかがこの辺境ブログのアクセス数が多かったぐらいで、ムーブメントを起こすような人気だと思っているわけではないですが。
それでも、こんだけ顕著に検索ワードがひとりの名前だらけになることって、ここが辺境であるゆえにまた珍しいことでなあ。(人気サイトならもっとチガウだろーし)
やっぱり、舞台人は舞台だよねえ。
舞台でなにかしら実績を上げないと、興味持ってもらえないよね。
そして、まずは劇場に足を運んでもらわないと、出会ってももらえないよね。
と、その昔、某ご贔屓の名前で誰か検索して来てくれないかと、毎日わくわく検索ワードを眺めていたことを思い出すわ……あんなに毎日必死に観劇感想も書いたのに、誰も来てくれなかった……そりゃそうだよな、誰も興味ないよな、実際劇場のガラガラっぷりもすげーことになってるしなと肩を落とした、某ヒポキャンパスDC……。
今は毎日ご贔屓の名前で検索くるけどさー。当時はほんっとなかったなああ。(特にあの公演は。もー自虐ネタとして定番化)
『メイちゃんの執事』は良い公演だと思います。
いろんな人に興味を持ってもらえて、まず劇場に足を運んでもらえて。
かわいくて楽しい、キラキラやトキメキ、女の子の大好きなモノがいっぱい詰め込まれた作品で。
主演のベニーやはるこちゃんたちのことをますます好きになり。
そして、今まで無名だった誰かに興味を持つ。
正しい「バウホール公演」だわ。
こんなプラスのベクトルに満ちあふれた公演を、これからもやってほしい。
(あんまりレイラ名で検索来るから、そしてせっかく来てもらってもろくに記事がないことを悔やんで、まずレイラのことから書いてみました。ふつーの公演感想はまた改めて)