∞ ~無限大の声~@未涼亜希バウ主演発表
2011年7月22日 タカラヅカ 昨日のアクセス数がすごいです。いつもの1.5倍。
みんな、どんだけ驚いたんだ、まっつバウ主演。一昨年のゆみこ退団発表のときとほぼ同数のアクセス数、このブログの最高値じゃなかろうか。
まっつが今さらバウ主演できるなんて誰も思ってなかったろうし、あるとしたらそれは餞別とやらでサヨナライベントみたいなもん、という先入観がある。
おかげで、まっつを深く愛している人ほど、このバウ主演を手放しで喜んでいない風潮。わたしの友人たちも困惑していた。
でも。
せっかくの初主演。
発表されて、お葬式気分になってどうするのよ。
ファンが喜ばないでどうするのよ。
と、1日明けて、思いました。
喜びます。
ほんとのとこ、まだ実感が伴ってないんだが(笑)、ここは意識的にテンション上げます。
まっつ、バウ初主演おめでとう。
2011年1月、雪組バウホール公演『インフィニティ』、主演・未涼亜希。
研14にして初主演。遅っ。ヅカ史的これ以上遅い人いるのかしら。退団イベントとかじゃなく、ふつー公演で。
昔のタカラヅカはジェンヌ人生がもっと短く、研14っていうととっくに卒業している学年ですよ。ふつーは新公学年から主演、遅くても新公卒業してちょっとしたら主演するもの、その時期に回ってこなければそれが劇団の意志、一生主演はないってことさ、てのがタカラヅカです。
同期を例に挙げるならば、キム研5、みっちゃん研6、そのか研9で初主演してる。んで、まっつ研14。劇団が84期男たちをどう見ていたか、どの順番・割合で期待していたか、わかる数字ですな。
劇団的に眼中になかったはずの人が、実力で劇団様を振り向かせたのかと思うと、感慨深いです。どんな扱い・立場でも辞めなかった、継続してタカラジェンヌであり続けた、ということも実力に含めるさ。
かくいうわたしも、少年時代のまっつには興味がなく、大人になった彼にオチた口なので、いい具合に発酵した今の彼で主演が見られるのがうれしいです。
でもって、演出家がわたしの地雷作家ぢゃない……!!
そう、ここは大いに喜ぶところ。
タカラヅカは演出家運っちゅーのが結構大きくて、どんなに好きな人が出演していても、作品が苦手だとリピートできなくなる。
植爺、イシダの両名だったら世をはかなんでいたと思うし、今ならスズキケイと谷でも涙に暮れていたと思う(どちらも昔けっこー好きだっただけに、今は……)。
稲葉くんか……!! よよよよよかった。わたし稲葉くん苦手じゃない! 仲間内では彼の評価低いんだが(笑)、わたしは平気なの。
稲葉くんで小中劇場でショーっていうと、『SAUDADE』だよなあ。
あんな感じになるのかな。
1幕がショー、2幕にちょっとした芝居、そしてフィナーレ。
ひたすら大人っぽくお願いします。
主演者の学年と年齢を考えて。初主演だから初々しくとか、他の共演者が若者ばかりだからとか、みょーな気を遣ってお子ちゃま系にはしないでー。ポップとかキュートとかフレッシュとかメルヘンとかスイートとかは、まつださんのカラーじゃないからねー。
これから何度でも主演の機会のある人なら、そーゆー柄違いのことやってくれてもいいけど、なにしろまっつだから! 頼みますよ。
『宝塚巴里祭2009』ぐらい、偏ってアダルトなヤツがいいです……アレはほんと神だった……。
これから何度も機会がある人だと思えないから、いっそショーで良かったと胸をなで下ろす。
や、1回観る分にはどんな作品でもかまわない面はあるんだけど、リピート確実である以上、「名作・大感動作」であることよりも、「地雷作・嫌悪逆ツボ作品」でないことの方が重要。
芝居なら「名作」が来る可能性もあるけれど、「嫌悪作品」が来る可能性の方が遙かに高い。演出家によってパーセンテージは変わるけど、不安は大きい。地雷は踏まなくても単につまらない芝居、ってのも多いし。
芝居の持つリスクの高さを考えれば、ショーは名作の可能性が低くても地雷作の可能性もとても低いので、安全だ。
芝居は2時間で1作だけど、ショーは場面ごとに別物だから、2時間で15作あるとしてそのうちいくつか気に入った場面があれば、それだけで満足して通える。
てなことを考え、助かった……と、胸をなで下ろすのです。
ありがとう劇団様。
いっぱい通いますから! 堪能しますから! 今からチケット代貯めますから!
でもって。
稲葉先生に、お願いです。
歌中心ショーだけで2幕持つとは(稲葉せんせの引き出し的に)思わないので、きっとショート芝居が入ると思います。前述の『SAUDADE』みたいな構成になると予想。
その芝居を。
ラブシーン有りの、恋愛モノにしてください。
まつださん、この学年にして恋愛モノもラブシーンも、ろくにやったことナイですから。その結果が全ツのホモ館のキスシーンですから。
相手役が男でも女でもいいので(えっ)、とにかく恋愛させてやってください。
『SAUDADE』みたいな、作家の自己満足「ナニがなんだか、山ナシ落ちナシ意味ナシだけど、ちょっとかっこよさげな雰囲気芝居」では、ありませんように。
古典芝居とか原作に持ってきていいから。ねっとり本気なヤツを……。
誰かガッツのある方、稲葉せんせにお手紙書いてください……いやそのわたしはヘタレなんで、ジェンヌを含め劇団関係者に手紙書いたことないしこれからもきっと一生書けない……。
こんな僻地で遠吠えしているだけなの……。
もう一度、ちゃんと叫ぶ。
まっつバウ主演うれしーー!! まっつ好きだーー!!
ついていきます、向かう先がどこであれ、なんであれ。
良い公演になりますように。
とはいえ、目下の関心は『仮面の男』と『ROYAL STRAIGHT FLUSH!!』だけどなっ(笑)。
みんな、どんだけ驚いたんだ、まっつバウ主演。一昨年のゆみこ退団発表のときとほぼ同数のアクセス数、このブログの最高値じゃなかろうか。
まっつが今さらバウ主演できるなんて誰も思ってなかったろうし、あるとしたらそれは餞別とやらでサヨナライベントみたいなもん、という先入観がある。
おかげで、まっつを深く愛している人ほど、このバウ主演を手放しで喜んでいない風潮。わたしの友人たちも困惑していた。
でも。
せっかくの初主演。
発表されて、お葬式気分になってどうするのよ。
ファンが喜ばないでどうするのよ。
と、1日明けて、思いました。
喜びます。
ほんとのとこ、まだ実感が伴ってないんだが(笑)、ここは意識的にテンション上げます。
まっつ、バウ初主演おめでとう。
2011年1月、雪組バウホール公演『インフィニティ』、主演・未涼亜希。
研14にして初主演。遅っ。ヅカ史的これ以上遅い人いるのかしら。退団イベントとかじゃなく、ふつー公演で。
昔のタカラヅカはジェンヌ人生がもっと短く、研14っていうととっくに卒業している学年ですよ。ふつーは新公学年から主演、遅くても新公卒業してちょっとしたら主演するもの、その時期に回ってこなければそれが劇団の意志、一生主演はないってことさ、てのがタカラヅカです。
同期を例に挙げるならば、キム研5、みっちゃん研6、そのか研9で初主演してる。んで、まっつ研14。劇団が84期男たちをどう見ていたか、どの順番・割合で期待していたか、わかる数字ですな。
劇団的に眼中になかったはずの人が、実力で劇団様を振り向かせたのかと思うと、感慨深いです。どんな扱い・立場でも辞めなかった、継続してタカラジェンヌであり続けた、ということも実力に含めるさ。
かくいうわたしも、少年時代のまっつには興味がなく、大人になった彼にオチた口なので、いい具合に発酵した今の彼で主演が見られるのがうれしいです。
でもって、演出家がわたしの地雷作家ぢゃない……!!
そう、ここは大いに喜ぶところ。
タカラヅカは演出家運っちゅーのが結構大きくて、どんなに好きな人が出演していても、作品が苦手だとリピートできなくなる。
植爺、イシダの両名だったら世をはかなんでいたと思うし、今ならスズキケイと谷でも涙に暮れていたと思う(どちらも昔けっこー好きだっただけに、今は……)。
稲葉くんか……!! よよよよよかった。わたし稲葉くん苦手じゃない! 仲間内では彼の評価低いんだが(笑)、わたしは平気なの。
稲葉くんで小中劇場でショーっていうと、『SAUDADE』だよなあ。
あんな感じになるのかな。
1幕がショー、2幕にちょっとした芝居、そしてフィナーレ。
ひたすら大人っぽくお願いします。
主演者の学年と年齢を考えて。初主演だから初々しくとか、他の共演者が若者ばかりだからとか、みょーな気を遣ってお子ちゃま系にはしないでー。ポップとかキュートとかフレッシュとかメルヘンとかスイートとかは、まつださんのカラーじゃないからねー。
これから何度でも主演の機会のある人なら、そーゆー柄違いのことやってくれてもいいけど、なにしろまっつだから! 頼みますよ。
『宝塚巴里祭2009』ぐらい、偏ってアダルトなヤツがいいです……アレはほんと神だった……。
これから何度も機会がある人だと思えないから、いっそショーで良かったと胸をなで下ろす。
や、1回観る分にはどんな作品でもかまわない面はあるんだけど、リピート確実である以上、「名作・大感動作」であることよりも、「地雷作・嫌悪逆ツボ作品」でないことの方が重要。
芝居なら「名作」が来る可能性もあるけれど、「嫌悪作品」が来る可能性の方が遙かに高い。演出家によってパーセンテージは変わるけど、不安は大きい。地雷は踏まなくても単につまらない芝居、ってのも多いし。
芝居の持つリスクの高さを考えれば、ショーは名作の可能性が低くても地雷作の可能性もとても低いので、安全だ。
芝居は2時間で1作だけど、ショーは場面ごとに別物だから、2時間で15作あるとしてそのうちいくつか気に入った場面があれば、それだけで満足して通える。
てなことを考え、助かった……と、胸をなで下ろすのです。
ありがとう劇団様。
いっぱい通いますから! 堪能しますから! 今からチケット代貯めますから!
でもって。
稲葉先生に、お願いです。
歌中心ショーだけで2幕持つとは(稲葉せんせの引き出し的に)思わないので、きっとショート芝居が入ると思います。前述の『SAUDADE』みたいな構成になると予想。
その芝居を。
ラブシーン有りの、恋愛モノにしてください。
まつださん、この学年にして恋愛モノもラブシーンも、ろくにやったことナイですから。その結果が全ツのホモ館のキスシーンですから。
相手役が男でも女でもいいので(えっ)、とにかく恋愛させてやってください。
『SAUDADE』みたいな、作家の自己満足「ナニがなんだか、山ナシ落ちナシ意味ナシだけど、ちょっとかっこよさげな雰囲気芝居」では、ありませんように。
古典芝居とか原作に持ってきていいから。ねっとり本気なヤツを……。
誰かガッツのある方、稲葉せんせにお手紙書いてください……いやそのわたしはヘタレなんで、ジェンヌを含め劇団関係者に手紙書いたことないしこれからもきっと一生書けない……。
こんな僻地で遠吠えしているだけなの……。
もう一度、ちゃんと叫ぶ。
まっつバウ主演うれしーー!! まっつ好きだーー!!
ついていきます、向かう先がどこであれ、なんであれ。
良い公演になりますように。
とはいえ、目下の関心は『仮面の男』と『ROYAL STRAIGHT FLUSH!!』だけどなっ(笑)。
来年の1月。@2012年ラインアップ発表
2011年7月21日 タカラヅカ2011/07/21
2012年 公演ラインアップ【宝塚バウホール】<1月・雪組『インフィニティ』>
7月21日(木)、2012年宝塚歌劇公演ラインアップにつきまして、宝塚バウホール公演の上演作品が決定いたしましたのでお知らせいたします。
雪組
■主演・・・(雪組)未涼亜希
◆宝塚バウホール:2012年1月5日(木)~1月16日(月)
一般前売:2011年12月10日(土)
座席料金:全席5,000円(税込)
バウ・エンターテイメント
『インフィニティ』
-限りなき世界-
作・演出/稲葉太地
人間が持つ「声」。そしてその声が折り重なり生まれる「ハーモニー」。それは人に愛や癒し、明日への活力を伝えることが出来る。“インフィニティ”とは無限大と言った意味であり、「声」が生み出す無限大の力を、世界中の名曲に乗せてお届けするショー・エンターテイメント。
ぽかーん。
えーっと、まーったくのノーマークだったので、消化し切れていません。
だもんでもお、ナニがなんだか。
ご贔屓主演にはろくに反応せず、『仮面の男』の配役や、同公演退団者の話でまっつメイトとメールしてました。
他にも山ほど情報更新されてるし。
なんでもっと小出しにしてくれないんだ。
2011/07/21
雪組 退団者のお知らせ
下記の生徒の退団発表がありましたのでお知らせいたします。
(雪組)
彩那 音
晴華 みどり
大凪 真生
2011年11月20日(雪組 東京宝塚劇場公演千秋楽)付で退団
あうう。なんかもお、アタマ抱えてしゃがみこみたい面子だ。
雪組の一時代を築いたスターのひとり、ひろみちゃん。今が充実期の歌姫かつ女優かおりゃん。
そしてそしてっ、わたしの萌えの宝庫、大公様……っ。まだアタマが『ロミジュリ』のままのわたしに、しゅうくんなしでどうしろと……?! しくしくしく。
まっつバウに出てくれるかも、とか妄想して楽しむことすらできないんだ……。
ぼちぼちアタマ整理しよう……えーとえーと、まっつバウ主演なんだ……しかも芝居ぢゃなくてショーなんだ……バウでショーって相当レア……なんでまっつでショー……しかも完璧アテ書き、テーマは「声」って……稲葉くん……そんなそのままど真ん中な恥ずかしいチョイスは……えーとえーと。
あ、うれしいです。
もちろん。
じわじわと。
ありがたいです。
まだぜんぜん実感わかない。
んで、最後にひとこと。
朝風くんの役、「巨大メガホン」ってナニっ?!>『仮面の男』
わたしの記憶力はおとろえ、演出家はモブを乱造し。@灼熱の彼方
2011年7月20日 タカラヅカ 『灼熱の彼方』のキャスト感想、覚え書き。
「コモドゥス編」は下級生たちに新たな発見もナニもなく……てゆーか、本気で誰にも見せ場ナシ、ひでえよこんなWS、だし。
ほとんどが、「オデュセウス編」の感想かな。
朝風くんに、出番がないっ。見せ場がないっ。台詞がないっ。
このバウの楽しみの何割かは、わたし的には朝風くんだったのよ。本公演ではモブ扱いでも、若手バウで、しかも長なんだから、世の中の専科さんとか組長さんくらいの扱いはあるかと思ったのよ。
見事にただのモブでした……。
いや、お衣装は気を遣ってか豪華にしてもらってるんだけどね……。
彼が何故コモドゥス暗殺を考えたかとか、なにもわからないっす。
「オデュセウス編」では最初から最後までヒゲだったのが、「コモドゥス編」冒頭はヒゲなしだったので、そこでだけ喜びました。かっけー!
なになに、コモドゥス@翔くんが子どもの頃から剣術指南役だったんだ、なにかしらそこにドラマが……? と期待したが、ナニもなかった。
「オデュセウス編」のオープニングで、最初からヒゲが取れかけていたのが忘れられません……踊りながら、ヒゲがふわふわしてるー、本人もめっちゃ焦ってるー。と、こちらも一緒に緊張した(笑)。
役の比重がめーーっちゃ下がっていた「コモドゥス編」では、レオくんはあんまし目立ちませんでした。
彼よりなんつってもオデュセウス@咲ちゃんが目立ちまくる。男役としての美しさは、やっぱ咲ちゃんがいちばんだ。
翼くんはなんつーか気合い入った叫びっぽい喋りをしたときに、いい声になるなあと思ったり。
あとは落ち着いた喋りをさらに極めてくれたら、この学年では十分では。
月城くんと真地くんが美貌で目につきます。
月城くんはともかく、真地くんナニもしてない……つーか、台詞がないのは仕方ないけど、棒立ちしていることが多くて気になる。
月城くんは芝居好きなんだろうなって思う。なんかハングリーに芝居の空気を動かそうとしている感じ。
りーしゃと乙葉ちゃんと乃愛ちゃんのもったいなさってば。いや、やはりお衣装に気を遣われていたり、見た目きれいでいいんだけど、この子たちがソレだけって、なんてもったいない。
さらさちゃんの役は、意味がわからない……。
史実がどうあれ、この物語中で彼女の「いじわるな姑」的言動の説明がなにひとつされてないんだ。
そして、皇帝の娘でありながら、下町の女将さん喋りだし。
なまじさらさちゃんがうまくて、押し出しがいいもんだから、「この人は絶対主要人物」とプロローグの群舞から思わせてくれる。(ちなみにわたし、「オデュセウス編」プロローグで、アンヌ@夢華さんがどこにいたのか気付いてません……いたよね?)
なのに、ただのモブと変わらない程度の役。あんだけ目立ってるのに?!
演出家にセンスがなさ過ぎる。
復讐娘の蒼井さん、美人できつめでこわかった(笑)。
このきっつーい女の子と、あの暑苦しいまなはるがどんなカップルだったのか、知りたいものです。
いや、まなはるの片思いだったのか? ……相手にされてなさそうな気もする。
カレン姉さんは学年を超えた安定感、マロングラッセ@『ベルばら~呪いのドングリ編~』も演じられそうな勢いだった。
そしてホタテくん……! 後編の芝居を期待したのに、スズキケイめ……。ホタテくんの無駄遣いを……!
桜路くんがなんか丸かったよーな。子役だから体型を追求した……? そして亜聖くんはさらに丸かったよーな。
それにしてもスズキケイは初恋が好きだよな……。
基本みんなモブだから、若い子がおぼえらんない、見分けつかない……わたしの記憶力が衰えているせいもあるんだけど、もう少しスズキケイェ……。
せっかくの少人数若者バウなのに。
そして、主題歌が頭から離れない呪いを解いて(笑)。
「コモドゥス編」は下級生たちに新たな発見もナニもなく……てゆーか、本気で誰にも見せ場ナシ、ひでえよこんなWS、だし。
ほとんどが、「オデュセウス編」の感想かな。
朝風くんに、出番がないっ。見せ場がないっ。台詞がないっ。
このバウの楽しみの何割かは、わたし的には朝風くんだったのよ。本公演ではモブ扱いでも、若手バウで、しかも長なんだから、世の中の専科さんとか組長さんくらいの扱いはあるかと思ったのよ。
見事にただのモブでした……。
いや、お衣装は気を遣ってか豪華にしてもらってるんだけどね……。
彼が何故コモドゥス暗殺を考えたかとか、なにもわからないっす。
「オデュセウス編」では最初から最後までヒゲだったのが、「コモドゥス編」冒頭はヒゲなしだったので、そこでだけ喜びました。かっけー!
なになに、コモドゥス@翔くんが子どもの頃から剣術指南役だったんだ、なにかしらそこにドラマが……? と期待したが、ナニもなかった。
「オデュセウス編」のオープニングで、最初からヒゲが取れかけていたのが忘れられません……踊りながら、ヒゲがふわふわしてるー、本人もめっちゃ焦ってるー。と、こちらも一緒に緊張した(笑)。
役の比重がめーーっちゃ下がっていた「コモドゥス編」では、レオくんはあんまし目立ちませんでした。
彼よりなんつってもオデュセウス@咲ちゃんが目立ちまくる。男役としての美しさは、やっぱ咲ちゃんがいちばんだ。
翼くんはなんつーか気合い入った叫びっぽい喋りをしたときに、いい声になるなあと思ったり。
あとは落ち着いた喋りをさらに極めてくれたら、この学年では十分では。
月城くんと真地くんが美貌で目につきます。
月城くんはともかく、真地くんナニもしてない……つーか、台詞がないのは仕方ないけど、棒立ちしていることが多くて気になる。
月城くんは芝居好きなんだろうなって思う。なんかハングリーに芝居の空気を動かそうとしている感じ。
りーしゃと乙葉ちゃんと乃愛ちゃんのもったいなさってば。いや、やはりお衣装に気を遣われていたり、見た目きれいでいいんだけど、この子たちがソレだけって、なんてもったいない。
さらさちゃんの役は、意味がわからない……。
史実がどうあれ、この物語中で彼女の「いじわるな姑」的言動の説明がなにひとつされてないんだ。
そして、皇帝の娘でありながら、下町の女将さん喋りだし。
なまじさらさちゃんがうまくて、押し出しがいいもんだから、「この人は絶対主要人物」とプロローグの群舞から思わせてくれる。(ちなみにわたし、「オデュセウス編」プロローグで、アンヌ@夢華さんがどこにいたのか気付いてません……いたよね?)
なのに、ただのモブと変わらない程度の役。あんだけ目立ってるのに?!
演出家にセンスがなさ過ぎる。
復讐娘の蒼井さん、美人できつめでこわかった(笑)。
このきっつーい女の子と、あの暑苦しいまなはるがどんなカップルだったのか、知りたいものです。
いや、まなはるの片思いだったのか? ……相手にされてなさそうな気もする。
カレン姉さんは学年を超えた安定感、マロングラッセ@『ベルばら~呪いのドングリ編~』も演じられそうな勢いだった。
そしてホタテくん……! 後編の芝居を期待したのに、スズキケイめ……。ホタテくんの無駄遣いを……!
桜路くんがなんか丸かったよーな。子役だから体型を追求した……? そして亜聖くんはさらに丸かったよーな。
それにしてもスズキケイは初恋が好きだよな……。
基本みんなモブだから、若い子がおぼえらんない、見分けつかない……わたしの記憶力が衰えているせいもあるんだけど、もう少しスズキケイェ……。
せっかくの少人数若者バウなのに。
そして、主題歌が頭から離れない呪いを解いて(笑)。
若者には未来があるから。@灼熱の彼方
2011年7月19日 タカラヅカ スズキケイ株が暴落しています。
『愛のプレリュード』の直後にコレはナイ。
いつか盛り返してくれる日が来るでしょうか。
その昔、『Young Bloods!!』-魔夏の吹雪-を観て「サイトーヨシマサ、見捨てていかな」と思ったのに、その後華麗に復活してくれた例もあるので、絶望はしないでおきます(笑)。
『灼熱の彼方』「コモドゥス編」のキャスト感想。
この公演で目を見張ったのは、オデュセウス@咲ちゃんの格好良さ。
オデュセウス、かっけー!
でも、変な人ー!(笑)
スズキケイの筆力不足のため、ライバルキャラであるはずのオデュセウスが、ギャグマンガ的に変な人です。
およびでないところに突然現れて、白い歯をキラリとさせながら「愛とは!」と説教かまして、去っていく……この繰り返し。
えーとコレ、笑うとこ……?
そして、これもスズキケイの責任なんだが、「将軍様ばんざーい」と凱旋してきたオデュセウスを褒め称え、迎える人々を見ても、「でもこの人、アナタたち全員を裏切るんだよ」と心寒くなるし、「オデュセウスはいい人! 人格者! 次期皇帝だったら良かったのに」とか現皇帝他に言われても、「でもこの人、国を裏切るんだよ」と心ふさぐし、「愛とは! 正義とは!」とオデュセウスに正論ぶちかまされても、「ソレ、アンタ自身が全部裏切るんじゃん」と絶望します。
オデュセウスがなにを言ってもしても、そして彼を褒め称えられてもどうしても、全部「ふっ……(冷笑)」で終わってしまうので、見ていてつらかったっす……。
「オデュセウス編」を、観なければ良かった。と、思った。
あんなひどい話を知らなければ、ここまでヤなキモチで「コモドゥス編」を観ずにすんだのに。
素直に「オデュセウス、かっけー!」で済んだのに。言動が変だから「でも変な人(笑)」とは思ったろうけど、この、偽善者め。てな思いで、寒々しく見ることはなかったのにー。
スズキケイめ。
しかし、咲ちゃんのスタースキルが正しく使われていました。
主役のコモドゥス@翔くんをはじめ、演技も立ち姿も衣装の着こなしも、なにもかも「お勉強中」の子どもたちの間に、咲ちゃんが現れるとスター、キターー!って気分になる。
他の子たちと、マジで格がちがう。
でもって、咲ちゃんは出番が少ない方がきれいでいられる人だ。
主役のときはきれいなときとそうでないときがあり、出番の長さに比例してきれいを保っていられなくなるんだが、なにしろ「コモドゥス編」は出番がない。
出てくるときはいつもリセットされた、きれいな姿だ。
たとえソレが「空き地で野球をしている小学生の中に、高校球児が入ってくる」ことであり、「小学生より、高校球児が野球うまくて当たり前」であったとしても、小学生の拙いプレーの中、高校球児のプレーは輝いてました。
本公演でもこれくらいきれいで、存在感出してくれればなあ。
学年が上がれば、もっと洗練されてきれいになってくれるんだと思う。
れおんくんのように、あるときばーんと化けてくれることを、心から祈る。
アンヌ@夢華さんもまた、うまさでは群を抜いている。
娘役では文句なしにいちばんのうまさ。
とりあえず「芝居」はできるし、声がきれいで歌はものすごーくうまい。
咲ちゃんと違い、出番の多さ少なさで崩れることはない。
出番が多くてもうまいし、少なくてもうまい。
でもやはり、「芝居」は出来てもそこに心が見えないっちゅーか、演出まんまをなぞっている印象。
しかしまあ、役が悪いからな今回……。他キャラと同じように、アンヌも破綻しまくったキャラなので、コレで心のある演技をしろっつっても無理かも。
芝居はスズキケイの責任かもしれないが、外見は夢華さん個人の問題。
脇の女役志望ならいいけど、ヒロイン街道歩くなら、いろいろがんばって欲しいっす。
主役のコモドゥス@翔くんと、ヒロインってことになっているウィビア@あんりちゃんは、とてもタカラヅカらしい人たちでした。
きらきらしていて、そしてふたりそろって実力は微妙(笑)。うわ、なんてタカラヅカらしいの(笑)。
それでもふたりともまだぴっかぴかの新人さん、大役はこれがはじめて、って人だから、そのタカラヅカらしい容姿と芸風だけで今は及第点。
翔くんはねえ……「オデュセウス編」観たときに、ちょっと衝撃受けるくらい、芝居も歌も声もアレだと思ったんだよ。
こんだけきれいなのに、しっかりしたお芝居のある役が、この学年まで回ってこなかったのは、このせいか!と。
この実力で、後編は主役やるのか、こりゃ演じる方も観る方も大変だな、と思った。
しかし、不思議とOKだった、コモドゥス編。
これで押さえの芝居、辛抱役だったらもっとえーらいこっちゃだったかもしれないが、とにかくコモドゥスって大騒ぎの人だから。
怒って嘆いてわめいて立ち回りして、とにかくひとつもじっとしていない、最初から最後まで叫び続けているイメージの人。
わかりやすい悲劇で、いつもテンションマックスにうおー!うわー!とやっているから、その熱量だけで誤魔化せちゃうというか。
よくぞ、誤魔化してくれた。
作品はアレだし、キャラクタはアレだし、芝居技術はアレだし。三重苦なのに、それでも翔くんの発する熱量で、全部帳消しにした感じ。
芝居以外でも、不器用なのか、兜は落とすしマントは半分はずれたままだし、極めつけはクライマックスでマントをアタマにかぶっちゃって、てるてるぼうずになっちゃったし。
デュエットダンスのリフトは「失敗した? 落とした?」とドキッとしたり。なんか、微妙な位置と角度で、それでも力尽くで支え、乗り、ふたりがぐるぐる回ってた……あの位置で乗っている……? ズレでるだろ、オチてるだろ、それでも強引に回しちゃうって、支えてる方も乗っている方も、すげえ筋力と根性だ!!と、感心した……。
出来はともかく、「ザ・タカラヅカ!」なものを見せてくれたよ。翔くんとあんりちゃん。
タカラヅカらしい美貌はあるから、あとは実力だ。
新公楽しみにしてるよお。
……あと、スズキケイも。
いつか挽回して欲しい……このまま彼が、この頻度で表舞台を任されるのは、1ファンとしてつらい……。
『愛のプレリュード』の直後にコレはナイ。
いつか盛り返してくれる日が来るでしょうか。
その昔、『Young Bloods!!』-魔夏の吹雪-を観て「サイトーヨシマサ、見捨てていかな」と思ったのに、その後華麗に復活してくれた例もあるので、絶望はしないでおきます(笑)。
『灼熱の彼方』「コモドゥス編」のキャスト感想。
この公演で目を見張ったのは、オデュセウス@咲ちゃんの格好良さ。
オデュセウス、かっけー!
でも、変な人ー!(笑)
スズキケイの筆力不足のため、ライバルキャラであるはずのオデュセウスが、ギャグマンガ的に変な人です。
およびでないところに突然現れて、白い歯をキラリとさせながら「愛とは!」と説教かまして、去っていく……この繰り返し。
えーとコレ、笑うとこ……?
そして、これもスズキケイの責任なんだが、「将軍様ばんざーい」と凱旋してきたオデュセウスを褒め称え、迎える人々を見ても、「でもこの人、アナタたち全員を裏切るんだよ」と心寒くなるし、「オデュセウスはいい人! 人格者! 次期皇帝だったら良かったのに」とか現皇帝他に言われても、「でもこの人、国を裏切るんだよ」と心ふさぐし、「愛とは! 正義とは!」とオデュセウスに正論ぶちかまされても、「ソレ、アンタ自身が全部裏切るんじゃん」と絶望します。
オデュセウスがなにを言ってもしても、そして彼を褒め称えられてもどうしても、全部「ふっ……(冷笑)」で終わってしまうので、見ていてつらかったっす……。
「オデュセウス編」を、観なければ良かった。と、思った。
あんなひどい話を知らなければ、ここまでヤなキモチで「コモドゥス編」を観ずにすんだのに。
素直に「オデュセウス、かっけー!」で済んだのに。言動が変だから「でも変な人(笑)」とは思ったろうけど、この、偽善者め。てな思いで、寒々しく見ることはなかったのにー。
スズキケイめ。
しかし、咲ちゃんのスタースキルが正しく使われていました。
主役のコモドゥス@翔くんをはじめ、演技も立ち姿も衣装の着こなしも、なにもかも「お勉強中」の子どもたちの間に、咲ちゃんが現れるとスター、キターー!って気分になる。
他の子たちと、マジで格がちがう。
でもって、咲ちゃんは出番が少ない方がきれいでいられる人だ。
主役のときはきれいなときとそうでないときがあり、出番の長さに比例してきれいを保っていられなくなるんだが、なにしろ「コモドゥス編」は出番がない。
出てくるときはいつもリセットされた、きれいな姿だ。
たとえソレが「空き地で野球をしている小学生の中に、高校球児が入ってくる」ことであり、「小学生より、高校球児が野球うまくて当たり前」であったとしても、小学生の拙いプレーの中、高校球児のプレーは輝いてました。
本公演でもこれくらいきれいで、存在感出してくれればなあ。
学年が上がれば、もっと洗練されてきれいになってくれるんだと思う。
れおんくんのように、あるときばーんと化けてくれることを、心から祈る。
アンヌ@夢華さんもまた、うまさでは群を抜いている。
娘役では文句なしにいちばんのうまさ。
とりあえず「芝居」はできるし、声がきれいで歌はものすごーくうまい。
咲ちゃんと違い、出番の多さ少なさで崩れることはない。
出番が多くてもうまいし、少なくてもうまい。
でもやはり、「芝居」は出来てもそこに心が見えないっちゅーか、演出まんまをなぞっている印象。
しかしまあ、役が悪いからな今回……。他キャラと同じように、アンヌも破綻しまくったキャラなので、コレで心のある演技をしろっつっても無理かも。
芝居はスズキケイの責任かもしれないが、外見は夢華さん個人の問題。
脇の女役志望ならいいけど、ヒロイン街道歩くなら、いろいろがんばって欲しいっす。
主役のコモドゥス@翔くんと、ヒロインってことになっているウィビア@あんりちゃんは、とてもタカラヅカらしい人たちでした。
きらきらしていて、そしてふたりそろって実力は微妙(笑)。うわ、なんてタカラヅカらしいの(笑)。
それでもふたりともまだぴっかぴかの新人さん、大役はこれがはじめて、って人だから、そのタカラヅカらしい容姿と芸風だけで今は及第点。
翔くんはねえ……「オデュセウス編」観たときに、ちょっと衝撃受けるくらい、芝居も歌も声もアレだと思ったんだよ。
こんだけきれいなのに、しっかりしたお芝居のある役が、この学年まで回ってこなかったのは、このせいか!と。
この実力で、後編は主役やるのか、こりゃ演じる方も観る方も大変だな、と思った。
しかし、不思議とOKだった、コモドゥス編。
これで押さえの芝居、辛抱役だったらもっとえーらいこっちゃだったかもしれないが、とにかくコモドゥスって大騒ぎの人だから。
怒って嘆いてわめいて立ち回りして、とにかくひとつもじっとしていない、最初から最後まで叫び続けているイメージの人。
わかりやすい悲劇で、いつもテンションマックスにうおー!うわー!とやっているから、その熱量だけで誤魔化せちゃうというか。
よくぞ、誤魔化してくれた。
作品はアレだし、キャラクタはアレだし、芝居技術はアレだし。三重苦なのに、それでも翔くんの発する熱量で、全部帳消しにした感じ。
芝居以外でも、不器用なのか、兜は落とすしマントは半分はずれたままだし、極めつけはクライマックスでマントをアタマにかぶっちゃって、てるてるぼうずになっちゃったし。
デュエットダンスのリフトは「失敗した? 落とした?」とドキッとしたり。なんか、微妙な位置と角度で、それでも力尽くで支え、乗り、ふたりがぐるぐる回ってた……あの位置で乗っている……? ズレでるだろ、オチてるだろ、それでも強引に回しちゃうって、支えてる方も乗っている方も、すげえ筋力と根性だ!!と、感心した……。
出来はともかく、「ザ・タカラヅカ!」なものを見せてくれたよ。翔くんとあんりちゃん。
タカラヅカらしい美貌はあるから、あとは実力だ。
新公楽しみにしてるよお。
……あと、スズキケイも。
いつか挽回して欲しい……このまま彼が、この頻度で表舞台を任されるのは、1ファンとしてつらい……。
ワークショップのはずなのに。@灼熱の彼方
2011年7月18日 タカラヅカ 『灼熱の彼方』を考える。
『灼熱の彼方』の、ワークショップだ。
演劇用語の「ワークショップ」に意味はいろいろあるが、タカラヅカにおけるワークは、将来のスターに真ん中経験を積ませる場であり、大劇場ではろくに台詞ももらえない下級生たちの研鑚の場だ。それはわかる。
が。
この『灼熱の彼方』は、ワークショップなのだろうか?
何故なら出演している下級生たちは、出番も台詞もろくにないからだ。
主要キャラ数名を除いては、ただ後ろで衣装を着て立っているだけ。これで下級生のためのWS。
前半の「オデュセウス編」を観たとき、「この公演は、咲ちゃんと夢華さんの箔付けのためにあるのかな」と思った。
下級生に出番はろくになく、つまり彼らにはろくな研鑚の場も才能を発揮する機会も与えられず、そんなへたっぴたちの間で、経験豊かな咲ちゃんと夢華さんは段違いのうまさを見せつけている。
わずか研5と研2でバウホール主演しました、ということ、そして出演者たちの中で桁違いのスター性と実力を持っていますよ、ということを肩書きに付け加えるためだけに、企画上演されたのかと。
新公3連続主演、本公演、別箱公演で主要役を連続して務める咲ちゃんが、今さら「ワークショップ」もないだろう、本公演でヒロインを演じた夢華さんが、今さら「ワークショップ」もないだろう。
小学生の野球チームに高校球児がまざって「うまーい、すごーい」と言われて、なんの意味があるんだ、という。
でも劇団はそーゆーことをするし、れおんくんをそうやって育てて(実際彼は新公連続主演、本公演で役替わり3番手とかやっていながら、WSに主演もしていた)成功した実績があるので、2匹目のドジョウを狙っているのかもしれない。
だが、しかし。
「コモドゥス編」を観て、「チガウかも(笑)」と思った。
スズキケイが、アレなだけか(笑)。
咲ちゃんと夢華さんにしか出番も見せ場もないとか言って、悪かった。
誰が演じているとか、関係ないのだわ。
スズキケイは、主役しか出番を作れない。
「オデュセウス編」はオデュセウス@咲ちゃんが主役で、アンヌ@夢華さんがヒロインだった。
だからふたりがえんえんえんえん出ずっぱりだし、星空の下でうふふあはは、いつまで続くんだろうコレ……と気が遠くなるよーにラブシーンをやっていた。
誰だからじゃない、主役だからだ。
「コモドゥス編」では、ヒロイン不在のため、コモドゥス@翔くんしか主役がいない。
となると、コモドゥスしか出番がない。彼が徹頭徹尾、ひとりでうだうだやっている。
オデュセウスもアンヌも出番はほとんどない。
すげえ。
ほとんど、翔くんひとり芝居状態。
翔くんが今までろくに役をもらってきてなくて、まるまるひとつの役をお芝居するのはじめてに近いとか、考えてない。
役者のキャリアもスキルもガン無視。
主役だから、出ずっぱり。
どんなに翔くんの演技がアレで、出番が多ければ多いほどそれを晒すことになり、大変なことになっていても、関係ない。
主役だから、出ずっぱり。
う・わー……。
たしかにこれは、「ワークショップ」だ。
しかし、10日間、27人で公演して、真の意味で「ワークショップ」として鍛えられた下級生って、翔くんのみじゃん……。
残り26人は?
咲ちゃんと夢華さんはこんなものに出るまでもなくキャリアもスキルも積んでいるし、他のみなさんはしどころがない。マシな扱いな人が数名いるだけ。
そりゃ、仮にも舞台に立っているんだから、それだけで経験値は入っているんだろうけど。
主役とそれ以外の人たちの、与えられた場が違いすぎる……。
同じWSでも、谷せんせの『くらわんか』とかは、出演者全員なにかしら出番や見せ場があったよなあ。『くらわんか』はその上役替わりだったから、すごい人数が一気に鍛えられたはず。
『くらわんか』に限らず、谷せんせの落語モノは、下級生に出番多くて、ふつーに観に行くとつらかったな……その、へたっぴすぎる子たちがえんえん出てきて喋るから。
でもWSなら、ソレが正しい姿だよな。そうやって下級生たちはうまくなっていくんだもの。
スズキケイの目的は、現時点で経験値が不足しすぎている翔くんを短期間で鍛えることだったのか?
実際翔くんはすごーく鍛えられたと思う。
ひさしぶりに潔いまでの大根役者を見た!(笑)と思ったが、それでもなんか彼にはほだされてしまった。
しかし、ほんとにソレだけが目的?
他の26人はどーでもよかったの?
チガウっしょ?
ふつーに、下級生のためのワークショップ、そりゃ26人全員は無理でも、できるだけたくさんの子に勉強の機会を、とか、思ってはいたよね?
思うだけは。
出来なかっただけで。
「オデュセウス編」ではいちおー、脇にもがんばってエピソードを振っていた。
コモドゥスを仇と狙う女の子や、その子に惚れてた男や、コモドゥスの妻とその不倫相手や、コモドゥス暗殺を狙うグループや、何故か下町の女将さん喋りのお姉様や。
なにかしら描こうとはしていた。
でも、描けていなかった。
全部「はあ?」ってな中途半端さ……いや、中途にもなっていない、さわりだけだった。
だから後編の「コモドゥス編」でその中身を観られるのかと思った。前編ではさわりだけ、ほんとはこんなことがあったんだよ、と。
だってこれはWS、いくらなんでも主役以外にこれほどまでに出番も台詞もナニもないとか、ありえないし。
きっと後編で、今回見せ場がなかった人たちが活躍するんだわ。と、思った。
が。
ナニも、なかった。
「オデュセウス編」で「いくらなんでも投げっぱなし過ぎ、オチは後編で付けるよね?」と思ったことは、ガン無視、「なかったこと」。
下級生たちの見せ場、他キャラのエピソードは「オデュセウス編」だけ。「コモドゥス編」には皆無。
えええ。
「オデュセウス編」でも「見せ場なさ過ぎ、コレのどこがWS?」だったのに、「コモドゥス編」がそれ以上、ってナニ?!
「コモドゥス編」って、WSですらないよーな。
翔くん以外は動く背景。
コレって、誰得……?!
劇団指示で「彩凪翔以外は動く背景にしろ」とあったわけではないと思う。
あったら、かえってすごい。
発注がそうだから、企画通りに作ったというのではなく、作った人間の能力が足りなくて、こうしか出来なかった。ってことでは?
主役と動く背景しかいない、ワークショップ。
本公演で背景しかさせてもらえない下級生たちの研鑚の場。
スズキケイ、「仕事」しようよ。
『灼熱の彼方』の、ワークショップだ。
演劇用語の「ワークショップ」に意味はいろいろあるが、タカラヅカにおけるワークは、将来のスターに真ん中経験を積ませる場であり、大劇場ではろくに台詞ももらえない下級生たちの研鑚の場だ。それはわかる。
が。
この『灼熱の彼方』は、ワークショップなのだろうか?
何故なら出演している下級生たちは、出番も台詞もろくにないからだ。
主要キャラ数名を除いては、ただ後ろで衣装を着て立っているだけ。これで下級生のためのWS。
前半の「オデュセウス編」を観たとき、「この公演は、咲ちゃんと夢華さんの箔付けのためにあるのかな」と思った。
下級生に出番はろくになく、つまり彼らにはろくな研鑚の場も才能を発揮する機会も与えられず、そんなへたっぴたちの間で、経験豊かな咲ちゃんと夢華さんは段違いのうまさを見せつけている。
わずか研5と研2でバウホール主演しました、ということ、そして出演者たちの中で桁違いのスター性と実力を持っていますよ、ということを肩書きに付け加えるためだけに、企画上演されたのかと。
新公3連続主演、本公演、別箱公演で主要役を連続して務める咲ちゃんが、今さら「ワークショップ」もないだろう、本公演でヒロインを演じた夢華さんが、今さら「ワークショップ」もないだろう。
小学生の野球チームに高校球児がまざって「うまーい、すごーい」と言われて、なんの意味があるんだ、という。
でも劇団はそーゆーことをするし、れおんくんをそうやって育てて(実際彼は新公連続主演、本公演で役替わり3番手とかやっていながら、WSに主演もしていた)成功した実績があるので、2匹目のドジョウを狙っているのかもしれない。
だが、しかし。
「コモドゥス編」を観て、「チガウかも(笑)」と思った。
スズキケイが、アレなだけか(笑)。
咲ちゃんと夢華さんにしか出番も見せ場もないとか言って、悪かった。
誰が演じているとか、関係ないのだわ。
スズキケイは、主役しか出番を作れない。
「オデュセウス編」はオデュセウス@咲ちゃんが主役で、アンヌ@夢華さんがヒロインだった。
だからふたりがえんえんえんえん出ずっぱりだし、星空の下でうふふあはは、いつまで続くんだろうコレ……と気が遠くなるよーにラブシーンをやっていた。
誰だからじゃない、主役だからだ。
「コモドゥス編」では、ヒロイン不在のため、コモドゥス@翔くんしか主役がいない。
となると、コモドゥスしか出番がない。彼が徹頭徹尾、ひとりでうだうだやっている。
オデュセウスもアンヌも出番はほとんどない。
すげえ。
ほとんど、翔くんひとり芝居状態。
翔くんが今までろくに役をもらってきてなくて、まるまるひとつの役をお芝居するのはじめてに近いとか、考えてない。
役者のキャリアもスキルもガン無視。
主役だから、出ずっぱり。
どんなに翔くんの演技がアレで、出番が多ければ多いほどそれを晒すことになり、大変なことになっていても、関係ない。
主役だから、出ずっぱり。
う・わー……。
たしかにこれは、「ワークショップ」だ。
しかし、10日間、27人で公演して、真の意味で「ワークショップ」として鍛えられた下級生って、翔くんのみじゃん……。
残り26人は?
咲ちゃんと夢華さんはこんなものに出るまでもなくキャリアもスキルも積んでいるし、他のみなさんはしどころがない。マシな扱いな人が数名いるだけ。
そりゃ、仮にも舞台に立っているんだから、それだけで経験値は入っているんだろうけど。
主役とそれ以外の人たちの、与えられた場が違いすぎる……。
同じWSでも、谷せんせの『くらわんか』とかは、出演者全員なにかしら出番や見せ場があったよなあ。『くらわんか』はその上役替わりだったから、すごい人数が一気に鍛えられたはず。
『くらわんか』に限らず、谷せんせの落語モノは、下級生に出番多くて、ふつーに観に行くとつらかったな……その、へたっぴすぎる子たちがえんえん出てきて喋るから。
でもWSなら、ソレが正しい姿だよな。そうやって下級生たちはうまくなっていくんだもの。
スズキケイの目的は、現時点で経験値が不足しすぎている翔くんを短期間で鍛えることだったのか?
実際翔くんはすごーく鍛えられたと思う。
ひさしぶりに潔いまでの大根役者を見た!(笑)と思ったが、それでもなんか彼にはほだされてしまった。
しかし、ほんとにソレだけが目的?
他の26人はどーでもよかったの?
チガウっしょ?
ふつーに、下級生のためのワークショップ、そりゃ26人全員は無理でも、できるだけたくさんの子に勉強の機会を、とか、思ってはいたよね?
思うだけは。
出来なかっただけで。
「オデュセウス編」ではいちおー、脇にもがんばってエピソードを振っていた。
コモドゥスを仇と狙う女の子や、その子に惚れてた男や、コモドゥスの妻とその不倫相手や、コモドゥス暗殺を狙うグループや、何故か下町の女将さん喋りのお姉様や。
なにかしら描こうとはしていた。
でも、描けていなかった。
全部「はあ?」ってな中途半端さ……いや、中途にもなっていない、さわりだけだった。
だから後編の「コモドゥス編」でその中身を観られるのかと思った。前編ではさわりだけ、ほんとはこんなことがあったんだよ、と。
だってこれはWS、いくらなんでも主役以外にこれほどまでに出番も台詞もナニもないとか、ありえないし。
きっと後編で、今回見せ場がなかった人たちが活躍するんだわ。と、思った。
が。
ナニも、なかった。
「オデュセウス編」で「いくらなんでも投げっぱなし過ぎ、オチは後編で付けるよね?」と思ったことは、ガン無視、「なかったこと」。
下級生たちの見せ場、他キャラのエピソードは「オデュセウス編」だけ。「コモドゥス編」には皆無。
えええ。
「オデュセウス編」でも「見せ場なさ過ぎ、コレのどこがWS?」だったのに、「コモドゥス編」がそれ以上、ってナニ?!
「コモドゥス編」って、WSですらないよーな。
翔くん以外は動く背景。
コレって、誰得……?!
劇団指示で「彩凪翔以外は動く背景にしろ」とあったわけではないと思う。
あったら、かえってすごい。
発注がそうだから、企画通りに作ったというのではなく、作った人間の能力が足りなくて、こうしか出来なかった。ってことでは?
主役と動く背景しかいない、ワークショップ。
本公演で背景しかさせてもらえない下級生たちの研鑚の場。
スズキケイ、「仕事」しようよ。
そして、幕が下りる。@ハウ・トゥー・サクシード
2011年7月17日 タカラヅカ 『ハウ・トゥー・サクシード』千秋楽。
2011年の、もっとも忙しい日々PART.2が終わりました。
と、ゆーのもだ。
7月1日(『H2$』初日)から、17日(千秋楽)までの17日間で、14回観劇ってナニゴト?!
『H2$』だけじゃないっす、他の舞台もチーム77も『GOGO5』も入れてですが。
毎日へとへとになりながら、「がんばれわたし、17日までの辛抱だ、17日を過ぎたら、静かに暮らすんだ」と自分を鼓舞していました。
17日中、14回って。
バカジャネーノ?
や、それが許される身分と収入・財産があればぜんぜんかまわない日常ぶりだと思いますが、わたしの場合ナニもないから! お金も時間もないのに、何故こんな、自分の首を絞め続けてるんだろうと。
びんぼー過ぎてもお……。これから、どうやって暮らそう……。
つーことで、千秋楽の日は早々に梅田にはいたくせに前楽観劇はせず、友だちとのんきにお茶してました。もーいいよ、楽だけ観ればミッション・コンプリート、あたしはよくやった! 前楽はもおいい。
金曜日から遠征してえんえん『H2$』観ていたまっつメイト曰く、前楽もその前のあたりも、舞台は大変盛り上がって楽しかったそうです。
なにはともあれ、千秋楽。
この日がいちばん前方席。楽だけチケ取りがんばった。オペラのいらない席で、まっつをガン見するのー(笑)。
なんか目線来た気がするー。(100%カンチガイ)
楽はみんなもうこれでもかとアドリブしまくっていて、リピーターも大爆笑。
だけどブラットさん@まっつは、本人があちこちでいっていた通り「普通の人だからこそおかしい」人。
千秋楽だからといって、ナニかしら変なことをするキャラクタじゃない。
手を放してくれないトインブル@ヲヅキ相手に、彼と同じよーに90度のお辞儀をしたりする程度。
あとは社長@汝鳥サマから渡されたもぐらのぬいぐるみを抱いたまま、いつもと同じ芝居を続けるくらいか。(もぐらは前楽でもあったらしい)
ぬいぐるみをまったく見ないのに、赤ちゃんを抱っこするようにずーっと抱きしめていて、しかも指先でこちょこちょとなで続けているという……部長(笑)。
役作り通り、「普通の人が普通に真面目にやっているだけ、だからこそおかしい」でした。
あ、フィンチ@キムの「ブラザーフッド」の「♪いい加減な奴」は、ブラット部長でした。
「まぬけな奴」バド@ちぎと「なんの役にも立たない奴」マシューズ@にわにわは固定だったけど、「いい加減な奴」はてきとーだったような。まっつのときとしゅうくんのときを同じくらい見たぞ。きんぐのときもあったっけ??
多分、キムくんが振り返ったときにどこにいるか、が決め手だと思う。歌の尺の問題で、手近な人を捕まえて「♪いい加減な奴」と歌ってると思う……なんていい加減な、フィンチ(笑)。
ちなみに初日はしゅうくん、千秋楽はまっつでした。ブラット部長はわりと離れていたんだけど、フィンチはわざわざ目を泳がして部長を探して、「見つけた!」と捕獲に走ってました。
あとはなんつっても、カーテンコールのマイクだよなあ。
本日付を持って卒業するみうとくんのために、キムくんが必死になって自分のマイクを使わせようとしていた。
でもキムくんのマイクはトップ仕様のヘッドセット。取り外すの大変。
それを見かねたまっつが自分の胸のピンマイクを取り外して、自発的に前に出て、「これを使いなよ」と差し出した。まっつの声は聞こえない。
でも、キムくんの「ありがとうございます、部長」は、しっかりマイクに入っていた。
恐縮するみうと、ゼスチャーで「ほら、前向いて喋って!」とやるまっつ……。
かわいかった……。
挨拶部分だから、スカステが絶対放送してくれると思ったのに……。
男前なスーツ姿で「しあわせです」と繰り返すみうとがかわいい。
しあわせになれー!
ラストの主題歌パレードはまさかのアゲイン、終わったあとにもう1回だし、しかも客席降りアリだし!!
すごーい、ナニこれお得、たのしい。
繰り返されるカテコ、ラブイチロー先生も一緒になった盛り上がり(オケの画面いっぱいに黄色いヒヨコ?かなんかのぬいぐるみを差し出してたぞー?)、客席がみょーにアツい。
雪組なのに、なんかみんな元気だ。
終演アナウンスも流れ、客電も点いてるのに鳴りやまない拍手に、ついに緞帳前にキムくんが現れた。
てゆーか目の前すぎてびびるな(笑)。
「はじめて緞帳前に出た」
とつぶやくキムくんがかわいすぎる。なんて正直というか、飾らない子なんだ。
うれしい、とか、しあわせ、とか、素直に表してくれるのがくすぐったい。
作品は好きじゃなかったけど、演じている彼らのことは大好きだ。
可愛くて可愛くてしょーがない。
やはり作品を好きになれない東京在住まっつメイトが、初見時に「これを3回遠征して7回観るの……?!(作品も知らず、予定だけ先に組んでいた)」と遠い目をしていたんだが、千秋楽のあと、その彼女が「面白かった。千秋楽ってすごい、感動した」としきりに言っていたのが印象深い。
うん、いい千秋楽だったね。
ブラット部長も格好良かった……。
なんであんなにカッコイイの……。
ちなみに。
2011年のもっとも忙しい日々PART.1は、1月1日から31日でした。
31日間で21回観劇ってナニゴトっ?! 休演日除いたら、27日中21回ですがなっ!
てな。
でもソレは『ロミオとジュリエット』のために燃え尽きた日々で、『ロミジュリ』とベンヴォーリオのためにお金も時間も体力も捧げきり、真っ白に燃え尽きるのは「本望!」だったのよ。
今回は『H2$』ってぇのが納得いかないわけよ。『H2$』ごときになんでこんな! みたいな(笑)。
それでも通っちゃうから、ヲタってのはどうしようもないわね……。
はぁ。まっつまっつまっつ。
2011年の、もっとも忙しい日々PART.2が終わりました。
と、ゆーのもだ。
7月1日(『H2$』初日)から、17日(千秋楽)までの17日間で、14回観劇ってナニゴト?!
『H2$』だけじゃないっす、他の舞台もチーム77も『GOGO5』も入れてですが。
毎日へとへとになりながら、「がんばれわたし、17日までの辛抱だ、17日を過ぎたら、静かに暮らすんだ」と自分を鼓舞していました。
17日中、14回って。
バカジャネーノ?
や、それが許される身分と収入・財産があればぜんぜんかまわない日常ぶりだと思いますが、わたしの場合ナニもないから! お金も時間もないのに、何故こんな、自分の首を絞め続けてるんだろうと。
びんぼー過ぎてもお……。これから、どうやって暮らそう……。
つーことで、千秋楽の日は早々に梅田にはいたくせに前楽観劇はせず、友だちとのんきにお茶してました。もーいいよ、楽だけ観ればミッション・コンプリート、あたしはよくやった! 前楽はもおいい。
金曜日から遠征してえんえん『H2$』観ていたまっつメイト曰く、前楽もその前のあたりも、舞台は大変盛り上がって楽しかったそうです。
なにはともあれ、千秋楽。
この日がいちばん前方席。楽だけチケ取りがんばった。オペラのいらない席で、まっつをガン見するのー(笑)。
なんか目線来た気がするー。(100%カンチガイ)
楽はみんなもうこれでもかとアドリブしまくっていて、リピーターも大爆笑。
だけどブラットさん@まっつは、本人があちこちでいっていた通り「普通の人だからこそおかしい」人。
千秋楽だからといって、ナニかしら変なことをするキャラクタじゃない。
手を放してくれないトインブル@ヲヅキ相手に、彼と同じよーに90度のお辞儀をしたりする程度。
あとは社長@汝鳥サマから渡されたもぐらのぬいぐるみを抱いたまま、いつもと同じ芝居を続けるくらいか。(もぐらは前楽でもあったらしい)
ぬいぐるみをまったく見ないのに、赤ちゃんを抱っこするようにずーっと抱きしめていて、しかも指先でこちょこちょとなで続けているという……部長(笑)。
役作り通り、「普通の人が普通に真面目にやっているだけ、だからこそおかしい」でした。
あ、フィンチ@キムの「ブラザーフッド」の「♪いい加減な奴」は、ブラット部長でした。
「まぬけな奴」バド@ちぎと「なんの役にも立たない奴」マシューズ@にわにわは固定だったけど、「いい加減な奴」はてきとーだったような。まっつのときとしゅうくんのときを同じくらい見たぞ。きんぐのときもあったっけ??
多分、キムくんが振り返ったときにどこにいるか、が決め手だと思う。歌の尺の問題で、手近な人を捕まえて「♪いい加減な奴」と歌ってると思う……なんていい加減な、フィンチ(笑)。
ちなみに初日はしゅうくん、千秋楽はまっつでした。ブラット部長はわりと離れていたんだけど、フィンチはわざわざ目を泳がして部長を探して、「見つけた!」と捕獲に走ってました。
あとはなんつっても、カーテンコールのマイクだよなあ。
本日付を持って卒業するみうとくんのために、キムくんが必死になって自分のマイクを使わせようとしていた。
でもキムくんのマイクはトップ仕様のヘッドセット。取り外すの大変。
それを見かねたまっつが自分の胸のピンマイクを取り外して、自発的に前に出て、「これを使いなよ」と差し出した。まっつの声は聞こえない。
でも、キムくんの「ありがとうございます、部長」は、しっかりマイクに入っていた。
恐縮するみうと、ゼスチャーで「ほら、前向いて喋って!」とやるまっつ……。
かわいかった……。
挨拶部分だから、スカステが絶対放送してくれると思ったのに……。
男前なスーツ姿で「しあわせです」と繰り返すみうとがかわいい。
しあわせになれー!
ラストの主題歌パレードはまさかのアゲイン、終わったあとにもう1回だし、しかも客席降りアリだし!!
すごーい、ナニこれお得、たのしい。
繰り返されるカテコ、ラブイチロー先生も一緒になった盛り上がり(オケの画面いっぱいに黄色いヒヨコ?かなんかのぬいぐるみを差し出してたぞー?)、客席がみょーにアツい。
雪組なのに、なんかみんな元気だ。
終演アナウンスも流れ、客電も点いてるのに鳴りやまない拍手に、ついに緞帳前にキムくんが現れた。
てゆーか目の前すぎてびびるな(笑)。
「はじめて緞帳前に出た」
とつぶやくキムくんがかわいすぎる。なんて正直というか、飾らない子なんだ。
うれしい、とか、しあわせ、とか、素直に表してくれるのがくすぐったい。
作品は好きじゃなかったけど、演じている彼らのことは大好きだ。
可愛くて可愛くてしょーがない。
やはり作品を好きになれない東京在住まっつメイトが、初見時に「これを3回遠征して7回観るの……?!(作品も知らず、予定だけ先に組んでいた)」と遠い目をしていたんだが、千秋楽のあと、その彼女が「面白かった。千秋楽ってすごい、感動した」としきりに言っていたのが印象深い。
うん、いい千秋楽だったね。
ブラット部長も格好良かった……。
なんであんなにカッコイイの……。
ちなみに。
2011年のもっとも忙しい日々PART.1は、1月1日から31日でした。
31日間で21回観劇ってナニゴトっ?! 休演日除いたら、27日中21回ですがなっ!
てな。
でもソレは『ロミオとジュリエット』のために燃え尽きた日々で、『ロミジュリ』とベンヴォーリオのためにお金も時間も体力も捧げきり、真っ白に燃え尽きるのは「本望!」だったのよ。
今回は『H2$』ってぇのが納得いかないわけよ。『H2$』ごときになんでこんな! みたいな(笑)。
それでも通っちゃうから、ヲタってのはどうしようもないわね……。
はぁ。まっつまっつまっつ。
太陽ばんざい。@灼熱の彼方
2011年7月16日 タカラヅカ 『灼熱の彼方』「コモドゥス編」観劇。
……もお、ナニをどこから語ればいいというか、突っ込めばいいのかわからない状態(笑)。
とりあえず。
ローマ人における「太陽」ってのは、「無責任」「裏切り者」と同意語なのか??
「オデュセウス編」にて、ローマを裏切り私欲に走った将軍オデュセウス@咲ちゃんのことを「アナタはローマの太陽です!!」と褒め称えた。
それだけでもあきれかえる展開だったが。
今回の「コモドゥス編」でもありましたよ。
短慮さとアホさで暴虐放題、父親を殺してまで手に入れた地位の義務を一切果たさず「死んで楽になろう」とすべて投げ出して逃げるコモドゥス@翔くんに対し、「お兄様は、太陽ですっ!!」と褒め称える。
ぽかーん……。
ナイわー。これはナイわー。
結局オデュセウスもコモドゥスも、私利私欲に生き、自分が気持ちいいことだけして、なんの努力もせずに死んでハッピーエンドなのよ。
生きて苦しむことはしないの。つらいことがあったら、さっさと死亡。自殺万歳。自殺万能。
それによって他人の迷惑とかは一切考えない。とことん自分だけが大事。
なのにそんな彼らを「太陽」「英雄」「偉人」と褒め称える世界観。
キモチワルイ……。なにこの歪んだ地平。
でも、とにかく主人公が死ぬから、観客は泣く。人が死ぬから感動作品だそうですよ。
なんて植爺&谷価値観。
まあそれはともかく。
「オデュセウス編」と「コモドゥス編」だと、後者の方が面白かった。
どちらの主人公も自分勝手で、騒ぐわりに自分ではなにもしないで勝手に滅びるんだけど、コモドゥスの方がわかりやすく悲劇っぽい作り。
わかりやすく可哀想、というのは、書きやすい。
さらに「コモドゥス編」はヒロインがいない。敵役もいない。コモドゥスただひとりしか登場しない、ひとり芝居みたいなもんだ。
脇に少しでもエピソードを、とか、ヒロインも描かなきゃ、とか、敵役も描かなきゃ、ということがなく、2時間まるまるコモドゥスひとりがあーでもないこーでもないと悩んでいられる。
そりゃ、盛り上げることは容易いよ……。
2時間コモドゥスの悩みしか描くことがないのに、展開ののろさといったらもお。
着た切り雀のキャラクタたちが出たり入ったりするだけで、いろんな時代の話に飛びまくる。でも、ストーリーは進まない(笑)。
「オデュセウス編」で「コモドゥスは何故暴君になったのか」という謎を掲げておきながら、その答えがなかなか明かされない。
それほど引っ張るべき謎でもないんだが、とにかく引っ張る引っ張る。
そこまでですでにえんえん流していた話のハイライトを、CM前に再び流して、CM後にまた1からハイライト流して、よーやくオチを見せるバラエティ並みに引っ張る。
「オデュセウス編」と「コモドゥス編」に同じ場面があることを言っているわけじゃない。
同じ場面でも、事実を知って観るとチガウ意味に見える、その効果はイイ。
同じ場面を使うことじゃなく、単に不要な場面が多すぎる。
なんのためにあるのかわからないやりとり、間、キャラクタ。
「下級生たちに出番を」という意味すら見えない、主要キャラがぐたぐだしているだけ。
わたしには水増しに見えた。
もともとは1本120分の話だったのを、2本240分にしなければならなくなったため、尺が余ってしまった。
それで何度も「コモドゥスは変わってしまった」「コモドゥスは苦悩している」とだけ繰り返す。
いやソレ、1回言ったらわかるから!!
10分で終わるエピソードを、何度も繰り返したり間を取ったりして、30分かけてみました、という印象。
そこまで無駄に時間と場面を消費していながら、肝心の父皇帝との話はナシだし。
パパがナニを考えていたのか、描かれてないんですが……ぽかーん。
父と息子が主軸になっているのに、描かれていることは「オデュセウス編」レベルなんですよ、父と息子の話は。
や、息子ひとりがえんえんうだうだゆーてますが。息子に60分間「パパに愛されていない、有能だとパパに認めてもらいたい」と同じことを繰り返させるヒマがあったら、パパの話を描けと。
いやもお、すごかった……。
オデュセウスの扱いもひどくて、「この変な人が誰なのか知りたいヒトは、『オデュセウス編』を観てね!」って感じ。
突然現れてKYなことを言って去っていく人。
あのー……いちおー彼、敵役っちゅーか、ライバルポジションの男だよね……?
「オデュセウス編」ではコモドゥスもかなり出番があって、敵役としての任は果たしていたんだけど、「コモドゥス編」のオデュセウスは出番ほとんどナシですよ……。
んで、ヒロイン。
妹のウィビアがいちおーヒロインっつーことになってるけど。
いや別に、彼女、ヒロインぢゃないっす(笑)。
この話、ヒロインいないから。
たまに出てきて「お兄様……」って言うだけの人格ナッシングキャラ。「妹」というラベルが貼ってあるだけ。
「お兄様は、本当は優しい人」って口で言うだけで、やさしい場面はない。妹とか、自分の大切なモノに優しいのは当たり前。どんな悪役だって、お金でも情婦でもペットでもいいけど、自分に利を与えてくれるものや愛する者には優しい。
ウィビアはコモドゥスを絶対視している唯一の存在、コモドゥスにとっては「崇拝してもらって、気持ちいい」相手。そんな相手に優しくても当たり前。
コモドゥスが本当はいい人、というエピソードはすべてこのウィビアに任されているが、この人格のない「妹萌え」ヲタの夢のような女の子がどれだけコモドゥスを褒め称えても、なんの証拠にもならない。
ウィビアに人格や思考能力があるなら、聞いてみたい。
「本当は優しい人」が、子どもの八つ当たりでしかない、幼稚園の先生にかまってほしくてぬいぐるみを引き裂く程度のメンタリティで、人殺しを続けることをどう思うのか。
本当は優しい人だから、ナニをしてもイイのか。
「そういう時代です、そうしていい身分です」と言うなら、別に「本当は優しい人」だと言う必要もない、だってソレが正しいってことだから。
わけわかんない。
ひっでー話(笑)。
ただひとつわかることは、「オデュセウス編」と「コモドゥス編」に分ける必要は、どこにもなかった。ってことだな。
チケット対策なんだろうけど、おかげでもーえらいことに。
スズキケイ、いっそすごい。
……もお、ナニをどこから語ればいいというか、突っ込めばいいのかわからない状態(笑)。
とりあえず。
ローマ人における「太陽」ってのは、「無責任」「裏切り者」と同意語なのか??
「オデュセウス編」にて、ローマを裏切り私欲に走った将軍オデュセウス@咲ちゃんのことを「アナタはローマの太陽です!!」と褒め称えた。
それだけでもあきれかえる展開だったが。
今回の「コモドゥス編」でもありましたよ。
短慮さとアホさで暴虐放題、父親を殺してまで手に入れた地位の義務を一切果たさず「死んで楽になろう」とすべて投げ出して逃げるコモドゥス@翔くんに対し、「お兄様は、太陽ですっ!!」と褒め称える。
ぽかーん……。
ナイわー。これはナイわー。
結局オデュセウスもコモドゥスも、私利私欲に生き、自分が気持ちいいことだけして、なんの努力もせずに死んでハッピーエンドなのよ。
生きて苦しむことはしないの。つらいことがあったら、さっさと死亡。自殺万歳。自殺万能。
それによって他人の迷惑とかは一切考えない。とことん自分だけが大事。
なのにそんな彼らを「太陽」「英雄」「偉人」と褒め称える世界観。
キモチワルイ……。なにこの歪んだ地平。
でも、とにかく主人公が死ぬから、観客は泣く。人が死ぬから感動作品だそうですよ。
なんて植爺&谷価値観。
まあそれはともかく。
「オデュセウス編」と「コモドゥス編」だと、後者の方が面白かった。
どちらの主人公も自分勝手で、騒ぐわりに自分ではなにもしないで勝手に滅びるんだけど、コモドゥスの方がわかりやすく悲劇っぽい作り。
わかりやすく可哀想、というのは、書きやすい。
さらに「コモドゥス編」はヒロインがいない。敵役もいない。コモドゥスただひとりしか登場しない、ひとり芝居みたいなもんだ。
脇に少しでもエピソードを、とか、ヒロインも描かなきゃ、とか、敵役も描かなきゃ、ということがなく、2時間まるまるコモドゥスひとりがあーでもないこーでもないと悩んでいられる。
そりゃ、盛り上げることは容易いよ……。
2時間コモドゥスの悩みしか描くことがないのに、展開ののろさといったらもお。
着た切り雀のキャラクタたちが出たり入ったりするだけで、いろんな時代の話に飛びまくる。でも、ストーリーは進まない(笑)。
「オデュセウス編」で「コモドゥスは何故暴君になったのか」という謎を掲げておきながら、その答えがなかなか明かされない。
それほど引っ張るべき謎でもないんだが、とにかく引っ張る引っ張る。
そこまでですでにえんえん流していた話のハイライトを、CM前に再び流して、CM後にまた1からハイライト流して、よーやくオチを見せるバラエティ並みに引っ張る。
「オデュセウス編」と「コモドゥス編」に同じ場面があることを言っているわけじゃない。
同じ場面でも、事実を知って観るとチガウ意味に見える、その効果はイイ。
同じ場面を使うことじゃなく、単に不要な場面が多すぎる。
なんのためにあるのかわからないやりとり、間、キャラクタ。
「下級生たちに出番を」という意味すら見えない、主要キャラがぐたぐだしているだけ。
わたしには水増しに見えた。
もともとは1本120分の話だったのを、2本240分にしなければならなくなったため、尺が余ってしまった。
それで何度も「コモドゥスは変わってしまった」「コモドゥスは苦悩している」とだけ繰り返す。
いやソレ、1回言ったらわかるから!!
10分で終わるエピソードを、何度も繰り返したり間を取ったりして、30分かけてみました、という印象。
そこまで無駄に時間と場面を消費していながら、肝心の父皇帝との話はナシだし。
パパがナニを考えていたのか、描かれてないんですが……ぽかーん。
父と息子が主軸になっているのに、描かれていることは「オデュセウス編」レベルなんですよ、父と息子の話は。
や、息子ひとりがえんえんうだうだゆーてますが。息子に60分間「パパに愛されていない、有能だとパパに認めてもらいたい」と同じことを繰り返させるヒマがあったら、パパの話を描けと。
いやもお、すごかった……。
オデュセウスの扱いもひどくて、「この変な人が誰なのか知りたいヒトは、『オデュセウス編』を観てね!」って感じ。
突然現れてKYなことを言って去っていく人。
あのー……いちおー彼、敵役っちゅーか、ライバルポジションの男だよね……?
「オデュセウス編」ではコモドゥスもかなり出番があって、敵役としての任は果たしていたんだけど、「コモドゥス編」のオデュセウスは出番ほとんどナシですよ……。
んで、ヒロイン。
妹のウィビアがいちおーヒロインっつーことになってるけど。
いや別に、彼女、ヒロインぢゃないっす(笑)。
この話、ヒロインいないから。
たまに出てきて「お兄様……」って言うだけの人格ナッシングキャラ。「妹」というラベルが貼ってあるだけ。
「お兄様は、本当は優しい人」って口で言うだけで、やさしい場面はない。妹とか、自分の大切なモノに優しいのは当たり前。どんな悪役だって、お金でも情婦でもペットでもいいけど、自分に利を与えてくれるものや愛する者には優しい。
ウィビアはコモドゥスを絶対視している唯一の存在、コモドゥスにとっては「崇拝してもらって、気持ちいい」相手。そんな相手に優しくても当たり前。
コモドゥスが本当はいい人、というエピソードはすべてこのウィビアに任されているが、この人格のない「妹萌え」ヲタの夢のような女の子がどれだけコモドゥスを褒め称えても、なんの証拠にもならない。
ウィビアに人格や思考能力があるなら、聞いてみたい。
「本当は優しい人」が、子どもの八つ当たりでしかない、幼稚園の先生にかまってほしくてぬいぐるみを引き裂く程度のメンタリティで、人殺しを続けることをどう思うのか。
本当は優しい人だから、ナニをしてもイイのか。
「そういう時代です、そうしていい身分です」と言うなら、別に「本当は優しい人」だと言う必要もない、だってソレが正しいってことだから。
わけわかんない。
ひっでー話(笑)。
ただひとつわかることは、「オデュセウス編」と「コモドゥス編」に分ける必要は、どこにもなかった。ってことだな。
チケット対策なんだろうけど、おかげでもーえらいことに。
スズキケイ、いっそすごい。
キャスト感想つれづれ。@新人公演『ファントム』
2011年7月15日 タカラヅカ 妄想配役はさておき、新人公演『ファントム』のキャスト感想。
カルロッタ@仙名さんは、アレでいいのか?
なんかすごーくお笑いキャラになっていたが。
『ノバ・ボサ・ノバ』新公のシスターマーマ@みっきーを思い出した。
見た目から「論外」なおばさんキャラを、若くてきれいな子が演じると、キャラを壊すしかないんだよな。
同じことをしても、不細工なおばさんがやるなら「ナニを分不相応な」って感じになるけど、若くてきれいな子がやるとふつうになってしまう。こんなに美女なんだから、自信家でも納得だな、と。
見た目が若い美女だと、そこから悪い意味で目立つ、キャラを立てるためには、KYなくらい変な人にするしかない、という。
怪演に走るしかないという。
つーことで、カルロッタは怪演でした。
もともと仙名さん、タカラヅカらしい色合いの娘役、美人さんですもの。ふつーにやったらふつーに美女になってしまう。
だからいろんなことをがんばってやって、とにかく笑いを取ろうという。
それが正しいのか、成功しているのかどうかは置くとして、わたしがちょっとしょぼんだったのは、歌唱力。
高音がいまいち、裏声と地声の切り替え雑……。
仙名さん~~。
はじめての大役で、すっごくすっごく大変だったんだろうけど、そのへん残念でした。
ナマで歌をしっかり聴くの、文化祭以来だったんだけどさー。なんかもっと完璧な歌姫だと思い込んでた。
タカラヅカ娘役として、あちこちでワンフレーズだけ声を出す分には、きれいでうまくて、すごくいい感じなんだけど、いきなりカルロッタは任が重かったのかなあ。
東宝の新公では大劇の経験をもとに、のびのび歌ってくれるといいなあ。
本役のいちかちゃんはあの通りの美女なのに、それでもあんだけ憎まれ役を創りあげてるんだもんなあ、ほんとすげえや。
んで、カルロッタの夫、アラン・ショレ@輝良まさとの男前ぶり……!!
いやあ、ますますかっこよくなるね、輝良まさと。
芝居もうまくなってるよね?
こういう二枚目の大人の男が新公にいると、すごくうれしい。ほっとする。
フィリップ@がりんくんは、王子様っぷりに吹いた(笑)。
そうか、シャンドン伯爵って王子様キャラなんだ!! トウコとかまとぶんとかみわっちとか、それぞれチガウ意味で王子様ではなかったので(笑)、忘れてたよ。役割的には王子様だよね。
がりんくんはコスプレすると男役度が下がる気がするので、さらにフェミニンな印象。もう少し男らしくなってくれるとありがたいんだが。
輝度の高さは正しいフィリップだ。
ソレリ@姫花は……。
主演の鳳くんが最後の挨拶で、「初日の翌日からはじまった新人公演のお稽古」と言っていたのを聞き、「そうか、まだお稽古はじまってなかったんだね、ごめんね」と思った。
初日の代役ソレリのものすごさに「練習しとけよ!」と思ったんだ。まだスタートしてなかったんだね。
ごめんねごめんね。
しかし。
そこはごめんだけど、やっぱりその、どうあがいても……ええっと。
きらりの本役早期復帰を心から祈ったのは、このまま姫花がソレリを演じていたら、姫花のタカラジェンヌ人生に響くと勝手に心配したためだ。
あれだけ完璧にヘタだと、演目だけを観に来たライト層から悪い意味での注目を集めてしまう。
ソレリのような(役の少ないこの作品での)大きな役だと、欠点ばかりが目立ってしまう。
台詞のない脇の役で美貌を添えている分には、「あんなところにものすごい美少女が!」と観客の目を楽しませてくれるんだけどなあ。
何故天は二物を与えてくれないんだろう……なにも、ものすごーくうまくなくてもいいんだ、人並みの声と演技力があれば、姫花は無敵になれるのに……。
もったいない……。
それでも姫花はピカイチの華と美貌でキラキラしていた。ザッツ花娘!
セルジョ、リシャール、ラシュナルは、もともと比重の低い役の上、新公では見せ場を削られていたのでただのモブと変わらなかったよーな。
柚カレー、水美マイティー、和海くん、この3人ならソロがあるのは和海くんだと勝手に思っていた……というのも、三兄弟の誰がどの役だかわかってなかったし、また、この3つ役は誰がオーベロンをやってもおかしくないからだ。初演の宙ではセルジョがオーベロンだったし、再演花からはリシャールがオーベロンになっている。つまり、誰でもいいんだ。
柚カレーくんと和海くんが妖精さんで出てきたときに、えっ、と思った。つーことは、残ったひとり、マイティーがオーベロンなのか!と。
マイティー、歌も歌えるんだね。うまかったわー。
でも和海くんの歌も聴きたかった……妖精さんで歌ってたけど……声よく聞こえたけど……ソロぢゃないしなー。
歌といえば、日高くんは歌はアレなのか?
見せ場なんてろくにない役だったが、ワンフレーズだか歌ってくれたときに、ちょっとびびった(笑)。
あんなにかっこいいのに……。
ダンサーって歌はアレだというお約束があるのか。
メグ@レンナちゃんの歌に期待した。というのも、彼女の歌声を聴いたことがないので、どんなだろう、と。メグ役だと決まったときに、おおっ、これで歌が聴ける!と思ったんだが。
……歌、なかったっす……。
「カルメン」がさくっと削られていたので、メグちゃんのセンターのワンフレーズソロもなくなってた……。
メグはただの美少女枠だった。
ベラドーヴァ@ななくらちゃん、歌える人だったのね、きれいに悲劇を彩った。ビストロでの高音も彼女ですか?
でも、若き日のキャリエール@優波くんとの相性が、いろんな意味で微妙だったかと。これは優波くんの問題かなあ。
ジャン・クロード@みちるタソが、かっこいー。
やりすぎないタソは二枚目だ。包容力のある、分をわきまえたおじさま。このままの路線でスキルを磨いて欲しい。
ルドゥ警部@真輝くんがなんかかっこよかった。ヘタレなイメージがあるだけに(笑)、この「え、なんかかっこいい?!」はうれしい驚き、ときめき。
文化大臣は本役の色男から、前公演の三枚目路線に戻ってきた感じ? いやいや、すいくんいいよね!
従者たちはまったく見ている余裕がなかった……。
見せ場も減っているし、人数も少ないから見応えがないのかもしれないが、やっぱ本公演の従者たちはそれぞれイケメンだし見せ方をわかっている子たちなんだなあと、新公のモブっぷりを見て思った。
てゆーか新公の従者って、若手スターの育成枠じゃなく、下級生を下から順にとりあえず突っ込んでおくところなのか……?
ところで、オープニングの鳥さんに、すごい巨乳の子がいたんだが、あれは誰だろう……。そこに目が釘付けで従者見ていられなかったなんてことは……ことは……。
下級生までしっかり役のある、そーゆー「タカラヅカ」らしい作品の新公を観てみたいなあ、と思ったり。
カルロッタ@仙名さんは、アレでいいのか?
なんかすごーくお笑いキャラになっていたが。
『ノバ・ボサ・ノバ』新公のシスターマーマ@みっきーを思い出した。
見た目から「論外」なおばさんキャラを、若くてきれいな子が演じると、キャラを壊すしかないんだよな。
同じことをしても、不細工なおばさんがやるなら「ナニを分不相応な」って感じになるけど、若くてきれいな子がやるとふつうになってしまう。こんなに美女なんだから、自信家でも納得だな、と。
見た目が若い美女だと、そこから悪い意味で目立つ、キャラを立てるためには、KYなくらい変な人にするしかない、という。
怪演に走るしかないという。
つーことで、カルロッタは怪演でした。
もともと仙名さん、タカラヅカらしい色合いの娘役、美人さんですもの。ふつーにやったらふつーに美女になってしまう。
だからいろんなことをがんばってやって、とにかく笑いを取ろうという。
それが正しいのか、成功しているのかどうかは置くとして、わたしがちょっとしょぼんだったのは、歌唱力。
高音がいまいち、裏声と地声の切り替え雑……。
仙名さん~~。
はじめての大役で、すっごくすっごく大変だったんだろうけど、そのへん残念でした。
ナマで歌をしっかり聴くの、文化祭以来だったんだけどさー。なんかもっと完璧な歌姫だと思い込んでた。
タカラヅカ娘役として、あちこちでワンフレーズだけ声を出す分には、きれいでうまくて、すごくいい感じなんだけど、いきなりカルロッタは任が重かったのかなあ。
東宝の新公では大劇の経験をもとに、のびのび歌ってくれるといいなあ。
本役のいちかちゃんはあの通りの美女なのに、それでもあんだけ憎まれ役を創りあげてるんだもんなあ、ほんとすげえや。
んで、カルロッタの夫、アラン・ショレ@輝良まさとの男前ぶり……!!
いやあ、ますますかっこよくなるね、輝良まさと。
芝居もうまくなってるよね?
こういう二枚目の大人の男が新公にいると、すごくうれしい。ほっとする。
フィリップ@がりんくんは、王子様っぷりに吹いた(笑)。
そうか、シャンドン伯爵って王子様キャラなんだ!! トウコとかまとぶんとかみわっちとか、それぞれチガウ意味で王子様ではなかったので(笑)、忘れてたよ。役割的には王子様だよね。
がりんくんはコスプレすると男役度が下がる気がするので、さらにフェミニンな印象。もう少し男らしくなってくれるとありがたいんだが。
輝度の高さは正しいフィリップだ。
ソレリ@姫花は……。
主演の鳳くんが最後の挨拶で、「初日の翌日からはじまった新人公演のお稽古」と言っていたのを聞き、「そうか、まだお稽古はじまってなかったんだね、ごめんね」と思った。
初日の代役ソレリのものすごさに「練習しとけよ!」と思ったんだ。まだスタートしてなかったんだね。
ごめんねごめんね。
しかし。
そこはごめんだけど、やっぱりその、どうあがいても……ええっと。
きらりの本役早期復帰を心から祈ったのは、このまま姫花がソレリを演じていたら、姫花のタカラジェンヌ人生に響くと勝手に心配したためだ。
あれだけ完璧にヘタだと、演目だけを観に来たライト層から悪い意味での注目を集めてしまう。
ソレリのような(役の少ないこの作品での)大きな役だと、欠点ばかりが目立ってしまう。
台詞のない脇の役で美貌を添えている分には、「あんなところにものすごい美少女が!」と観客の目を楽しませてくれるんだけどなあ。
何故天は二物を与えてくれないんだろう……なにも、ものすごーくうまくなくてもいいんだ、人並みの声と演技力があれば、姫花は無敵になれるのに……。
もったいない……。
それでも姫花はピカイチの華と美貌でキラキラしていた。ザッツ花娘!
セルジョ、リシャール、ラシュナルは、もともと比重の低い役の上、新公では見せ場を削られていたのでただのモブと変わらなかったよーな。
柚カレー、水美マイティー、和海くん、この3人ならソロがあるのは和海くんだと勝手に思っていた……というのも、三兄弟の誰がどの役だかわかってなかったし、また、この3つ役は誰がオーベロンをやってもおかしくないからだ。初演の宙ではセルジョがオーベロンだったし、再演花からはリシャールがオーベロンになっている。つまり、誰でもいいんだ。
柚カレーくんと和海くんが妖精さんで出てきたときに、えっ、と思った。つーことは、残ったひとり、マイティーがオーベロンなのか!と。
マイティー、歌も歌えるんだね。うまかったわー。
でも和海くんの歌も聴きたかった……妖精さんで歌ってたけど……声よく聞こえたけど……ソロぢゃないしなー。
歌といえば、日高くんは歌はアレなのか?
見せ場なんてろくにない役だったが、ワンフレーズだか歌ってくれたときに、ちょっとびびった(笑)。
あんなにかっこいいのに……。
ダンサーって歌はアレだというお約束があるのか。
メグ@レンナちゃんの歌に期待した。というのも、彼女の歌声を聴いたことがないので、どんなだろう、と。メグ役だと決まったときに、おおっ、これで歌が聴ける!と思ったんだが。
……歌、なかったっす……。
「カルメン」がさくっと削られていたので、メグちゃんのセンターのワンフレーズソロもなくなってた……。
メグはただの美少女枠だった。
ベラドーヴァ@ななくらちゃん、歌える人だったのね、きれいに悲劇を彩った。ビストロでの高音も彼女ですか?
でも、若き日のキャリエール@優波くんとの相性が、いろんな意味で微妙だったかと。これは優波くんの問題かなあ。
ジャン・クロード@みちるタソが、かっこいー。
やりすぎないタソは二枚目だ。包容力のある、分をわきまえたおじさま。このままの路線でスキルを磨いて欲しい。
ルドゥ警部@真輝くんがなんかかっこよかった。ヘタレなイメージがあるだけに(笑)、この「え、なんかかっこいい?!」はうれしい驚き、ときめき。
文化大臣は本役の色男から、前公演の三枚目路線に戻ってきた感じ? いやいや、すいくんいいよね!
従者たちはまったく見ている余裕がなかった……。
見せ場も減っているし、人数も少ないから見応えがないのかもしれないが、やっぱ本公演の従者たちはそれぞれイケメンだし見せ方をわかっている子たちなんだなあと、新公のモブっぷりを見て思った。
てゆーか新公の従者って、若手スターの育成枠じゃなく、下級生を下から順にとりあえず突っ込んでおくところなのか……?
ところで、オープニングの鳥さんに、すごい巨乳の子がいたんだが、あれは誰だろう……。そこに目が釘付けで従者見ていられなかったなんてことは……ことは……。
下級生までしっかり役のある、そーゆー「タカラヅカ」らしい作品の新公を観てみたいなあ、と思ったり。
こんなエリック、こんな新公。@新人公演『ファントム』
2011年7月14日 タカラヅカ 新人公演『ファントム』、主要配役についての感想つれづれ。
その役を演じた人の感想ではなく、あくまでも配役の話(笑)。んなもん、配役が発表されたときにしておけよ、てなことを、今さら書く。
つまり現実の新公を離れ、ただの妄想配役の域。こんな新公観たかった、てな。
もしもわたしが好きに新公配役をしていいっつーなら、迷わずエリック@いまっち、クリスティーヌ@仙名さんだった(笑)。
主要3役が発表になって、テンション落ちてたんだ。なんつーか、エリック@鳳くんもクリスティーヌ@みりおんもキャリエール@いまっちも、想像できるっていうか、冒険心のない、補助輪付き自転車みたいなもんだなあと。
植爺だーのスズキケイだーのの駄作の新公では、若者たちのキャリアのなさが浮き彫りになるだけで期待感がない。しかし、作品に力がある場合は、若者たちが実力以上の力をうっかり出してしまうかもしれない。
伝説の新公(笑)となった、ベニーの『スカピン』のように、作品力が主演の魅力を底上げし、爆発的に盛り上げることが可能。
『ファントム』は『スカピン』ほど力のある作品ではないが、腐っても海外ミュージカル、生徒の制御弁を外し、潜在能力を暴走させるきっかけは作れるかもしれない。
それは、すでに安定した人が引き出しの中を使って演じるのではなく、はじめての大任、組ファン以外に無名、などの対外的プレッシャーや注目度があり、その上である程度の実力(技術やタカラヅカ力)があり、演じているウチに加速度がついてどっかーんと盛り上がる、という図式だ。
爆発、暴走キャラとして今有力なのはなんといってもだいもんくんで、彼がその本質を発揮できる作品で新公主演できなかったことが悔やまれる。
だいもんにエリックやらせてりゃー、面白いものが見られただろうに。『ファントム』だけじゃない、オサ様時代に新公主演をやるべき子だった、カリスマ性と歌唱力だけでぶっ飛ばす系の役こそが、彼を輝かせただろう。生真面目なまとぶさんの役では、物足りなかったなあ。
てなふーに、年功序列で順番待ちが基本の花男のポジション待ちルールに阻まれてしまうとつまらない。
作品に合わせて主演を選んでくれよと。今の時代、新公主演=トップスター確約じゃないんだから、化ける可能性のある子に振ってくれ、化けたらめっけもん、ダメで元々じゃん。
エリック@いまっちだったら、どんなことになっていたんだろうなあ。
歌がすばらしいことは言うまでもないが、彼のあのあざとい芸風(褒めてます)で悲劇のヒーローを料理するとなると、どんだけ愉快なことをしてくれただろうかと。
わたしはいまっちよりタソ派(そんな派があるのか)らしく、本公演でいまっちがどこにいるかわからないこともままある、そんな程度のライトな観客だが、単に「面白いモノ」が見たいから、いまっちに大きな役が付くことをいつも望んでいる。
この子面白いから、主演させてあげてくださいよー、劇団様。
でもって、みちるタソのキャリエールが見てみたい派だ(笑)。
しかし。
キャリエールの新公配役には物申したいことがあるっちゅーか、引っかかりがある。
キャリエールとは、路線スターの役なのか?
てのが、新公配役で見えてくる。
初演宙組のキャリエールは登場時に銀橋ソロがあることでわかるように、「2番手スター」の役だ。新公でも、劇団がトップにするつもりで育てようと決めた美形くんにさせている。
だが、再演花組では、キャリエールは2番手役ではなくなっていた。フィリップとW2番手っちゅーか、劇団がフィリップ役こそを路線と考え、キャリエールを専科枠と考えているのが見えた。
それはさらに、新公配役で明確になる。
宙組では路線スターが演じたのに、花組では脇のおっさん役生徒が演じた。専科さんの役を振るような感じで。
ああほんとにもう『ファントム』は二度と再演しなくていいよ、と思った。
『ベルばら-フェルゼン編-』の大きな見せ場が専科さんのメルシー伯に説教される場面だったり、組長のスウェーデン国王に説教される場面だったりするのと同じ扱いなんだ、キャリエールとエリックの銀橋って。
2番手が専科さんや組長さん枠をさせられることになる、3番手を上げるため、下克上の手段として使われる作品なんか、これで終わりにしてくれと。
……当時、友人のゆみこファンが嘆いていたからなあ。新公キャリエールが路線スターでないことを。本公演の微妙な扱いに追い打ちを掛けられるようだ、と。
演じていた人々になんの含みもないし、どの役を演じたからえらいとか格上とかいうことじゃない。
どの役、どの新公もみんな輝いていたし、楽しく観劇した。
あくまでも、配役による劇団の考えを、わたしが勝手に想像して肩を落としたってだけのこと。
新公は若者たちの研鑚の場である。
劇団様が「絶対にトップスターにする」と決めた子以外も、一度は主演を経験すべきだとわたしは思う。将来脇に回るにしろ、真ん中の経験は生きるからだ。
でも年2回しかない貴重な場だからこそ、そんな「最初から脇」と決めている子に回すのはもったいない、と思うのかもしれない。
それはバランスなんだと思う。
今回と前回の花組『ファントム』新公がそうであるように、劇団が大切にしたいと思っている子に主演をさせて、その子をコケさせないための補助輪としてキャリエールは脇の実力者にやらせる。そういうバランスはアリだろう、『ファントム』に限らなくても。
反対に、脇の実力者に大変な主演をさせておいて、大切な子を2~3番手に抜擢し、のびのびと自由にスターポジションを味わせ、経験を積ませる、てのもアリだと思う。
エリックをいまっちで見たい……と思っても、その場合は2番手役は劇団推しのきらきら実力ナシ系を置くのが正しいカタチだから、そーゆー子がやるのにキャリエールという役は相応しい役じゃない……から、やっぱりいまっちのエリックはありえないんだろうなあ。
と、これまた『ファントム』という作品の「2番手が専科さん」というバランスが枷になる。
あーもー、だからタカラヅカの番手制度に合わないのよ、『ファントム』って。
新公ですら冒険できない、守りに入るしかない海外ミュージカルなんて。
いまっちがエリックだった場合、タソのキャリエールはありえないんだよね……そんな職人ばっかの新公、誰得よ……俺得だけどさ……。
いや、いっそエリック@いまっち、キャリエール@水美マイティー、フィリップ@柚カレーくんで見てみたかったさ。
キャリとフィリップが未知数過ぎても、いまっちひとりで作品を支えきれるだろうってことで(笑)。
そしてヒロインもいっそ未知数の仙名さんで。
どんだけいまっちを力持ちだと思ってんだ、てなもんだが。
実際の新公配役を、演じた人をどうこうって意味じゃないっす。
しっかりした良い新公でしたとも。主要キャラにしか見せ場も出番もなく、そしてその主要キャラがキャリア豊富な安定度の高い人々だったので、そりゃーもー安心なレベルの高い新公でございました。
それはそれでいいのだけど、ちがった切り口での新公もアリだよな、見てみたかったな、という話。
ただの妄想配役っす。
その役を演じた人の感想ではなく、あくまでも配役の話(笑)。んなもん、配役が発表されたときにしておけよ、てなことを、今さら書く。
つまり現実の新公を離れ、ただの妄想配役の域。こんな新公観たかった、てな。
もしもわたしが好きに新公配役をしていいっつーなら、迷わずエリック@いまっち、クリスティーヌ@仙名さんだった(笑)。
主要3役が発表になって、テンション落ちてたんだ。なんつーか、エリック@鳳くんもクリスティーヌ@みりおんもキャリエール@いまっちも、想像できるっていうか、冒険心のない、補助輪付き自転車みたいなもんだなあと。
植爺だーのスズキケイだーのの駄作の新公では、若者たちのキャリアのなさが浮き彫りになるだけで期待感がない。しかし、作品に力がある場合は、若者たちが実力以上の力をうっかり出してしまうかもしれない。
伝説の新公(笑)となった、ベニーの『スカピン』のように、作品力が主演の魅力を底上げし、爆発的に盛り上げることが可能。
『ファントム』は『スカピン』ほど力のある作品ではないが、腐っても海外ミュージカル、生徒の制御弁を外し、潜在能力を暴走させるきっかけは作れるかもしれない。
それは、すでに安定した人が引き出しの中を使って演じるのではなく、はじめての大任、組ファン以外に無名、などの対外的プレッシャーや注目度があり、その上である程度の実力(技術やタカラヅカ力)があり、演じているウチに加速度がついてどっかーんと盛り上がる、という図式だ。
爆発、暴走キャラとして今有力なのはなんといってもだいもんくんで、彼がその本質を発揮できる作品で新公主演できなかったことが悔やまれる。
だいもんにエリックやらせてりゃー、面白いものが見られただろうに。『ファントム』だけじゃない、オサ様時代に新公主演をやるべき子だった、カリスマ性と歌唱力だけでぶっ飛ばす系の役こそが、彼を輝かせただろう。生真面目なまとぶさんの役では、物足りなかったなあ。
てなふーに、年功序列で順番待ちが基本の花男のポジション待ちルールに阻まれてしまうとつまらない。
作品に合わせて主演を選んでくれよと。今の時代、新公主演=トップスター確約じゃないんだから、化ける可能性のある子に振ってくれ、化けたらめっけもん、ダメで元々じゃん。
エリック@いまっちだったら、どんなことになっていたんだろうなあ。
歌がすばらしいことは言うまでもないが、彼のあのあざとい芸風(褒めてます)で悲劇のヒーローを料理するとなると、どんだけ愉快なことをしてくれただろうかと。
わたしはいまっちよりタソ派(そんな派があるのか)らしく、本公演でいまっちがどこにいるかわからないこともままある、そんな程度のライトな観客だが、単に「面白いモノ」が見たいから、いまっちに大きな役が付くことをいつも望んでいる。
この子面白いから、主演させてあげてくださいよー、劇団様。
でもって、みちるタソのキャリエールが見てみたい派だ(笑)。
しかし。
キャリエールの新公配役には物申したいことがあるっちゅーか、引っかかりがある。
キャリエールとは、路線スターの役なのか?
てのが、新公配役で見えてくる。
初演宙組のキャリエールは登場時に銀橋ソロがあることでわかるように、「2番手スター」の役だ。新公でも、劇団がトップにするつもりで育てようと決めた美形くんにさせている。
だが、再演花組では、キャリエールは2番手役ではなくなっていた。フィリップとW2番手っちゅーか、劇団がフィリップ役こそを路線と考え、キャリエールを専科枠と考えているのが見えた。
それはさらに、新公配役で明確になる。
宙組では路線スターが演じたのに、花組では脇のおっさん役生徒が演じた。専科さんの役を振るような感じで。
ああほんとにもう『ファントム』は二度と再演しなくていいよ、と思った。
『ベルばら-フェルゼン編-』の大きな見せ場が専科さんのメルシー伯に説教される場面だったり、組長のスウェーデン国王に説教される場面だったりするのと同じ扱いなんだ、キャリエールとエリックの銀橋って。
2番手が専科さんや組長さん枠をさせられることになる、3番手を上げるため、下克上の手段として使われる作品なんか、これで終わりにしてくれと。
……当時、友人のゆみこファンが嘆いていたからなあ。新公キャリエールが路線スターでないことを。本公演の微妙な扱いに追い打ちを掛けられるようだ、と。
演じていた人々になんの含みもないし、どの役を演じたからえらいとか格上とかいうことじゃない。
どの役、どの新公もみんな輝いていたし、楽しく観劇した。
あくまでも、配役による劇団の考えを、わたしが勝手に想像して肩を落としたってだけのこと。
新公は若者たちの研鑚の場である。
劇団様が「絶対にトップスターにする」と決めた子以外も、一度は主演を経験すべきだとわたしは思う。将来脇に回るにしろ、真ん中の経験は生きるからだ。
でも年2回しかない貴重な場だからこそ、そんな「最初から脇」と決めている子に回すのはもったいない、と思うのかもしれない。
それはバランスなんだと思う。
今回と前回の花組『ファントム』新公がそうであるように、劇団が大切にしたいと思っている子に主演をさせて、その子をコケさせないための補助輪としてキャリエールは脇の実力者にやらせる。そういうバランスはアリだろう、『ファントム』に限らなくても。
反対に、脇の実力者に大変な主演をさせておいて、大切な子を2~3番手に抜擢し、のびのびと自由にスターポジションを味わせ、経験を積ませる、てのもアリだと思う。
エリックをいまっちで見たい……と思っても、その場合は2番手役は劇団推しのきらきら実力ナシ系を置くのが正しいカタチだから、そーゆー子がやるのにキャリエールという役は相応しい役じゃない……から、やっぱりいまっちのエリックはありえないんだろうなあ。
と、これまた『ファントム』という作品の「2番手が専科さん」というバランスが枷になる。
あーもー、だからタカラヅカの番手制度に合わないのよ、『ファントム』って。
新公ですら冒険できない、守りに入るしかない海外ミュージカルなんて。
いまっちがエリックだった場合、タソのキャリエールはありえないんだよね……そんな職人ばっかの新公、誰得よ……俺得だけどさ……。
いや、いっそエリック@いまっち、キャリエール@水美マイティー、フィリップ@柚カレーくんで見てみたかったさ。
キャリとフィリップが未知数過ぎても、いまっちひとりで作品を支えきれるだろうってことで(笑)。
そしてヒロインもいっそ未知数の仙名さんで。
どんだけいまっちを力持ちだと思ってんだ、てなもんだが。
実際の新公配役を、演じた人をどうこうって意味じゃないっす。
しっかりした良い新公でしたとも。主要キャラにしか見せ場も出番もなく、そしてその主要キャラがキャリア豊富な安定度の高い人々だったので、そりゃーもー安心なレベルの高い新公でございました。
それはそれでいいのだけど、ちがった切り口での新公もアリだよな、見てみたかったな、という話。
ただの妄想配役っす。
主要キャラクタと本筋だけの物語。@新人公演『ファントム』
2011年7月13日 タカラヅカ 新人公演『ファントム』の構成について。
2幕モノを1幕にまとめての上演だから、あちこちカットがある。そして、それでもなお、通常の新公よりはちょっぴり時間長め。
演出家は田渕大輔氏。この人、他にナニか演出してたっけ? わたしは初見。
なんか、すごくうまく短縮されていた。
前回の再演花新公『ファントム』よりイイ。
前回はすごくちまちまと台詞や間の部分をカットして、とにかく詰め込むことだけ考えた落ち着かない構成だった。
オープニングから違和感なく物語が進み「あれ、1幕全部やる気なのかな?」と途中で首をかしげた。
でもほんとはそうじゃない、わたしが違和感を持たなかった部分でもあちこちカットや変更はされている。
でもそのカット部分が一定法則に則っているので、雑音にならない。
たとえば従者たちが町の浮浪者だと説明するあたりはカットだし、カルロッタに従者がいたずらする部分はカットだし。
なにより、脇の人たちがばたばたする「カルメン」を全カットだし。長々続くファントム誕生秘話のあとの「エリック可哀想ダンス」は短縮だし。
「オペラ座の怪人」本筋のみを追って、脇のエピソードはさっくりカット。
前回の「カットはできるだけしない、詰め込むだけ詰め込む」という『ファントム』と好対照。
本筋だけを追っているので、話はとてもわかりやすい。
それゆえに、出番や見せ場のある人は限られる。
主要人物にしか見せ場ナシだもんよー潔いわ……しかしコレ新公なんだけどなー、本公演と同じくらいしどころのない人続出……。
若者たちにできるだけ広く多くの研鑚の場を、ではなく、劇団が選んだ数名にのみ深く重く研鑚の場を、って意義で構成されたのかな。
主要人物にのみ興味を持ってみる分には、気が散らなくていい構成だったと思う。
名もなき脇の下級生目当てだったら、ストレス溜まったろうな。
さて、そんでもってキャストの感想。
主人公のエリック@鳳くん。
少年体型なこともあってか、ぼくちゃん喋りに違和感のない男の子。
らんとむ氏とは違った意味で、健康なファントムだった。
実力に破綻はないし、安心して見ていられるのはうれしい。ただ、物語が進むにつれ、どんどんわたしはこのエリックくんが遠くなる気がした。
どんな子で、どんなことが起こるかわからないうちはいいんだけど、話が見えてくるとそこで興味が薄くなるというか。ストーリーは知っているけど、いちおー「はじめて観る」キモチでわくわくと座席にいるわけで、話が展開すればどんどん引き込まれていくべきなんだと思うんだが……えーと。
なんつーか、ほんとふつーの子なんだなあ、このエリック……と思い、デジャヴを感じた。
ああそうか、すっかり忘れていたけど、鳳くんってわたしにとってはそういう子だっけ。
何故か彼はエキセントリックなキャラクタを新公で演じることが多く、そのたびに「ふつーだ」と思い知る。地に足ついた、ふつーの家のふつーの子。ふつーに常識的に、健康に育った男の子。
悲劇とか天才とか運命とか、そーゆーものとは別の岸で生きている。
天才役とかを色の濃い役を演じると、そのふつーさに首をかしげてしまう。
『コード・ヒーロー』とかの、ふつーの青年役はハマってていいんだけどなあ。や、アレは話がぶっとんでいたけど(笑)、ジュニア@鳳くんはあの世界では十分まともなキャラだったなと。
鳳くんにいちばん欠けているものは、スタイルではなく、実はカリスマ性かもなと思った。
エリックなんて、『ファントム』なんて、キャストの力技でねじ伏せるキャラであり、作品である。技術だけでなく、問答無用のタカラヅカ力が必要。たかちゃん、オサ様、らんとむと、みんなトップになるべき帝王道を歩んできたカリスマたち、そんな彼らが力技を披露する作品だもんよ。
ふつーの男の子のエリックは……なんつーか、作品の歪みに負けてしまって、居心地が悪かった。いや、可哀想って意味ではいいんだけど……こーゆーファンタジーのラッピングがされていない、そのまま可哀想な男の子の話を見せられてもなあ、というか。
このやさしい持ち味のエリックも、アリなんだとは思います。あー、なんか母性本能刺激系の、子犬的なきゅんっとするエリックでした。
破綻なく問題なくきちんと演じられ、新公の長と主演をきっちりこなしていたと思う。大変だったろうなあ。
歌はわりと大変そうに思えたんだが……いやそれでも本役さんよりうま……ゲフンゲフン、その、もっと歌えると思ってたんで、ちょっと拍子抜けしたかも。
鳳くんは本公演の従者がすげーイケメン。エリックの鬘や衣装はバランスが難しいのかもしれない、としみじみ。
クリスティーヌ@みりおんは、鳳くんのエリックにはとても合っていたと思う。彼を損なわない寄り添い方というか。
高い歌唱力とすっきりした美貌。いろんな意味で薄めなんだけど、この物語の主役はクリスティーヌではなくエリックだから、クリスティーヌはこれくらい地味で堅実な方がイイ。
年端もいかない少女ゆえ、モノ知らずゆえに純粋なのではなく、ふつーにお年頃の、性質の素直な女性に見えました。
エリックより年上に見えちゃうのはご愛敬か(笑)。
キャリエール@いまっちさんは、ハードル高くて申し訳ないっす。観る前から「いまっちだから」と構えちゃってる分は確かにある(笑)。
どんなキャリエールが現れるだろうと、勝手にワクテカしまくっていたので、そのキャラクタと芝居の堅実さに驚いた。
えーと……すごく真っ当に「キャリエール」やってる……。
エリックがふつー過ぎるせいもあるかもしれない、それにしてもキャリエールさんも、えらくふつーだ。
いまっちは今までも老け役をやってきている。
彼のいいところは、老け役をやってなお、「現役感を忘れないところ」だと思っていた。専科さんや組長の役で、美貌だとか色気だとかではなく、芝居技術のみを求められているときですら、「タカラヅカ男役」である気概を持っていたというか。中年役であろうと老人役であろうと、ファンをときめかせてくれる美貌や色気をきっちり出してくれた。
だから今回も、なにかしらいまっちらしいプラスアルファのあるキャリエールを期待していたんだが。
意外に、正攻法なキャリエールだった。
もちろんすごくうまい。群を抜いてうまい。芝居も、そして、歌も。
とても押さえたキャリエールさんで、そーゆー役作りなのかと思っていたら、エリックを射殺したあとは突然「いまっちのキャリエール」になっていて、思い切りツボった(笑)。なんつーんだ、突然芝居がどーんっと濃くなって、えーらいこっちゃな感じになっていた。
えーと、キャリエールさんアレ、狂っちゃったんですか? もう戻ってこないんですか?
全編このノリかと思っていたんだよ、最後に取っておいたんだね。
2幕モノを1幕にまとめての上演だから、あちこちカットがある。そして、それでもなお、通常の新公よりはちょっぴり時間長め。
演出家は田渕大輔氏。この人、他にナニか演出してたっけ? わたしは初見。
なんか、すごくうまく短縮されていた。
前回の再演花新公『ファントム』よりイイ。
前回はすごくちまちまと台詞や間の部分をカットして、とにかく詰め込むことだけ考えた落ち着かない構成だった。
オープニングから違和感なく物語が進み「あれ、1幕全部やる気なのかな?」と途中で首をかしげた。
でもほんとはそうじゃない、わたしが違和感を持たなかった部分でもあちこちカットや変更はされている。
でもそのカット部分が一定法則に則っているので、雑音にならない。
たとえば従者たちが町の浮浪者だと説明するあたりはカットだし、カルロッタに従者がいたずらする部分はカットだし。
なにより、脇の人たちがばたばたする「カルメン」を全カットだし。長々続くファントム誕生秘話のあとの「エリック可哀想ダンス」は短縮だし。
「オペラ座の怪人」本筋のみを追って、脇のエピソードはさっくりカット。
前回の「カットはできるだけしない、詰め込むだけ詰め込む」という『ファントム』と好対照。
本筋だけを追っているので、話はとてもわかりやすい。
それゆえに、出番や見せ場のある人は限られる。
主要人物にしか見せ場ナシだもんよー潔いわ……しかしコレ新公なんだけどなー、本公演と同じくらいしどころのない人続出……。
若者たちにできるだけ広く多くの研鑚の場を、ではなく、劇団が選んだ数名にのみ深く重く研鑚の場を、って意義で構成されたのかな。
主要人物にのみ興味を持ってみる分には、気が散らなくていい構成だったと思う。
名もなき脇の下級生目当てだったら、ストレス溜まったろうな。
さて、そんでもってキャストの感想。
主人公のエリック@鳳くん。
少年体型なこともあってか、ぼくちゃん喋りに違和感のない男の子。
らんとむ氏とは違った意味で、健康なファントムだった。
実力に破綻はないし、安心して見ていられるのはうれしい。ただ、物語が進むにつれ、どんどんわたしはこのエリックくんが遠くなる気がした。
どんな子で、どんなことが起こるかわからないうちはいいんだけど、話が見えてくるとそこで興味が薄くなるというか。ストーリーは知っているけど、いちおー「はじめて観る」キモチでわくわくと座席にいるわけで、話が展開すればどんどん引き込まれていくべきなんだと思うんだが……えーと。
なんつーか、ほんとふつーの子なんだなあ、このエリック……と思い、デジャヴを感じた。
ああそうか、すっかり忘れていたけど、鳳くんってわたしにとってはそういう子だっけ。
何故か彼はエキセントリックなキャラクタを新公で演じることが多く、そのたびに「ふつーだ」と思い知る。地に足ついた、ふつーの家のふつーの子。ふつーに常識的に、健康に育った男の子。
悲劇とか天才とか運命とか、そーゆーものとは別の岸で生きている。
天才役とかを色の濃い役を演じると、そのふつーさに首をかしげてしまう。
『コード・ヒーロー』とかの、ふつーの青年役はハマってていいんだけどなあ。や、アレは話がぶっとんでいたけど(笑)、ジュニア@鳳くんはあの世界では十分まともなキャラだったなと。
鳳くんにいちばん欠けているものは、スタイルではなく、実はカリスマ性かもなと思った。
エリックなんて、『ファントム』なんて、キャストの力技でねじ伏せるキャラであり、作品である。技術だけでなく、問答無用のタカラヅカ力が必要。たかちゃん、オサ様、らんとむと、みんなトップになるべき帝王道を歩んできたカリスマたち、そんな彼らが力技を披露する作品だもんよ。
ふつーの男の子のエリックは……なんつーか、作品の歪みに負けてしまって、居心地が悪かった。いや、可哀想って意味ではいいんだけど……こーゆーファンタジーのラッピングがされていない、そのまま可哀想な男の子の話を見せられてもなあ、というか。
このやさしい持ち味のエリックも、アリなんだとは思います。あー、なんか母性本能刺激系の、子犬的なきゅんっとするエリックでした。
破綻なく問題なくきちんと演じられ、新公の長と主演をきっちりこなしていたと思う。大変だったろうなあ。
歌はわりと大変そうに思えたんだが……いやそれでも本役さんよりうま……ゲフンゲフン、その、もっと歌えると思ってたんで、ちょっと拍子抜けしたかも。
鳳くんは本公演の従者がすげーイケメン。エリックの鬘や衣装はバランスが難しいのかもしれない、としみじみ。
クリスティーヌ@みりおんは、鳳くんのエリックにはとても合っていたと思う。彼を損なわない寄り添い方というか。
高い歌唱力とすっきりした美貌。いろんな意味で薄めなんだけど、この物語の主役はクリスティーヌではなくエリックだから、クリスティーヌはこれくらい地味で堅実な方がイイ。
年端もいかない少女ゆえ、モノ知らずゆえに純粋なのではなく、ふつーにお年頃の、性質の素直な女性に見えました。
エリックより年上に見えちゃうのはご愛敬か(笑)。
キャリエール@いまっちさんは、ハードル高くて申し訳ないっす。観る前から「いまっちだから」と構えちゃってる分は確かにある(笑)。
どんなキャリエールが現れるだろうと、勝手にワクテカしまくっていたので、そのキャラクタと芝居の堅実さに驚いた。
えーと……すごく真っ当に「キャリエール」やってる……。
エリックがふつー過ぎるせいもあるかもしれない、それにしてもキャリエールさんも、えらくふつーだ。
いまっちは今までも老け役をやってきている。
彼のいいところは、老け役をやってなお、「現役感を忘れないところ」だと思っていた。専科さんや組長の役で、美貌だとか色気だとかではなく、芝居技術のみを求められているときですら、「タカラヅカ男役」である気概を持っていたというか。中年役であろうと老人役であろうと、ファンをときめかせてくれる美貌や色気をきっちり出してくれた。
だから今回も、なにかしらいまっちらしいプラスアルファのあるキャリエールを期待していたんだが。
意外に、正攻法なキャリエールだった。
もちろんすごくうまい。群を抜いてうまい。芝居も、そして、歌も。
とても押さえたキャリエールさんで、そーゆー役作りなのかと思っていたら、エリックを射殺したあとは突然「いまっちのキャリエール」になっていて、思い切りツボった(笑)。なんつーんだ、突然芝居がどーんっと濃くなって、えーらいこっちゃな感じになっていた。
えーと、キャリエールさんアレ、狂っちゃったんですか? もう戻ってこないんですか?
全編このノリかと思っていたんだよ、最後に取っておいたんだね。
「天使の歌声」が聞こえる。@新人公演『ファントム』
2011年7月12日 タカラヅカ ミュージカルを、歌唱力のある人が演じる。
これって、すごいことなんだ。
と、感動した新人公演『ファントム』。
『ファントム』ってミュージカルなんだ。こーゆー話なんだ。
と、あちこち驚く。
おかしい。
『ファントム』は初演宙もその新公も、再演花もその新公も、そして今回の花再再演も観ているんだが。ヅカで上演された全パターンを観ているんだが。
「天使の歌声」を持ったクリスティーヌを、はじめて見た。
こーゆー話だったのか、『ファントム』!!
美が命、トップスターの格好良さ命のタカラヅカで、「ふた目と見られない醜い男」が主人公の物語を上演する。
トップスターはもちろん美貌で、醜くはまったくないのに、「醜い、と思って見てね」というお約束を押しつけられ、仮面を取ったエリックに悲鳴を上げて逃げ出すクリスティーヌに「それくらい醜いの、エリックは醜いのよ、そういうお約束なの、突っ込んじゃダメ!!」と自分に言い聞かせなければならない。
それと同じように、歌がアレなクリスティーヌが歌うたびに「コレは天使の声、コレは天使の声なのよ、ものすげー歌唱力って設定なの、お約束なの、突っ込んじゃダメ!!」と自分に言い聞かせなければならない。
それが、『ファントム』だった。
……あれ?
美しいトップスターが「醜い」というお約束のキャラを演じるまでは、演劇の手法としてアリだけど、歌えない人が「天使の歌声、天才的歌唱力の歌手の役をやる」のは、演劇の手法とは関係ない、よなあ。ただの配役ミスだよなあ。カルロッタがヒロインを演じるのと同じ歪みだよなあ。
でもソレがタカラヅカ。
タカラヅカだから仕方ない。
ここはもう、あきらめる部分だ。
そうやってずーーっとあきらめてきた。
ヅカヲタ歴の長いわたしは、音痴には寛容だと思う(笑)。他に魅力のある人ならば、破壊的な歌声もナマで聴く分には気にならない。
だから気にしてなかったんだ、「天才的な歌唱力!と褒め称えられる」クリスティーヌが音痴でも。
とほほ、とは思うけど、だから即ダメだとは思わないっちゅーか。
それが、はじめて……はじめて、額面通り、台詞通りの「うまい人が歌う、『うまいと絶賛される歌』」を聴いた。
それまで聴いたことなかったから、驚いた。
『ファントム』ってこんな話だったのか。てゆーか、「コレは天使の歌声」と脳内変換しなければならない、うまくないものを「うまい」と思い込んで観劇しなければならないのが、実は、ストレスだったんだ、ということに、はじめて気付いた。
長年、気付いてませんでした。
だってタカラヅカもん。そーゆーもんなんだって、思い込んでた。
脳内変換しなくていい、劇中で褒められる歌声が本当にうまくてきれい。
それってこんなに気持ちいいことだったんだ。
ストレスフリーな観劇。
じーーん。
知らなかった……。
初演のお花様は、卓越した歌唱力は持っていなかったけれど、「タカラヅカ娘役」として必要なだけの歌唱力はあったし、なによりもその「90年にひとりの天才」である娘役芸を持ったスターだった。それゆえに、「天使の歌声」ぜんぜんOKだった。
初演新公のアリスちゃんは、何故か新公のときだけ歌唱力が上がっており、それまでの彼女とはチガウ歌声を響かせてくれた。……何故かその後も歌唱力は元に戻ったんだけど(笑)……「タカラヅカ」のクリスティーヌとしての任は果たせていた。
再演の彩音ちゃんは、歌ははっきりいってすげーことになっていた。きっぱり音痴の彼女に何故「歌の天才」の役をやらせるんだ?と思ったが、フタを開けてみれば、何故かクリスティーヌの歌は彼女にハマった。最初のパリの歌が大変なぐらいで、あとは許容範囲。声質と、なによりそのまばゆい母性と包容力というクリスティーヌに必要なキャラクタがハマっていたためだと思う。(クリスティーヌと無関係なフィナーレがいちばんひどかった・笑)
再演新公のきほちゃんは、この役を演じる人たちの中で、はじめての歌姫だった。抜群の歌唱力を誇った人だった。そして、「ミュージカル」というものが、歌唱力だけで演じられるモノではないということを、体現してくれた。歌声以前の部分が欠けていたために、「天使の歌声」ではなかった。
歌ウマが演じるクリスティーヌ、というだけなら、前回の新公きほちゃんのクリスティーヌはちゃんと歌ウマさんだったんだ。
歌手としては高い技術を持っていたけれど、如何せん彼女は「役者」としてのセンスはあまり高くなかった。脇としてならば技術で舞台を支えることのできる人だったが、強い真ん中志向のある人で、常にヒロインを欲してあがいている人だった。
そんな彼女が演じたクリスティーヌは、歌唱力より芝居部分の歪みが目につき、作品自体わけわかんなモノになっていた。……わたしには。
だから今回が、はじめて。
ヒロインが歌ウマで、クリスティーヌという役にも合っている、という事態が。
はじめて、ストレスフリーなクリスティーヌ。
で、『ファントム』って作品は、クリスティーヌが歌ウマだと、作品全体の滑りが良くなるってゆーか、説得力が増すんだ! とゆーことに、はじめて気がついた。
ぶっちゃけ、エリックの歌唱力より、クリスティーヌなんだ。
エリックがクリスティーヌの「先生」だけど、教育者が優れたプレイヤーである必要はない。音痴じゃ務まらないけど、「教える技術」があれば、本人が「天才歌手」でなくてもいいんだもの。「このエリック、歌うまくないなあ」でも、「天才を見抜く耳と、才能を開花させる技術があるのね」と納得させてくれればそれでイイ。
ああ、こんなことにはじめて気付くくらい、歌ウマがクリスティーヌを演じるのははじめてなんだ、タカラヅカってすげえところだ(笑)。
てことで、クリスティーヌ@みりおん。
歌唱力だけで演じきりました。
確かに歌ウマ。
でも、圧倒的な歌姫じゃない。そこまでじゃない。
それは彼女の芝居と同じで、なんつーか、情感は薄目。
でも、「クリスティーヌ」というキャラクタは、これくらい薄くても大丈夫なんだ、歌唱力があれば。
外部ならがつんと主張のある「わたしが主役」な歌声や芝居の女優さんが演じて場を支配してもいいけど、ここはタカラヅカ。主役はあくまでもエリックで、クリスティーヌは副だ。添うものだ。
エリック@鳳くんにカリスマ性がない以上、クリスティーヌにもソレは必要ない。
てことで、いい力具合でした。
出過ぎない芝居と、作品を象徴する美しい歌声のクリスティーヌ。
情感の薄さはこれからに期待。
これって、すごいことなんだ。
と、感動した新人公演『ファントム』。
『ファントム』ってミュージカルなんだ。こーゆー話なんだ。
と、あちこち驚く。
おかしい。
『ファントム』は初演宙もその新公も、再演花もその新公も、そして今回の花再再演も観ているんだが。ヅカで上演された全パターンを観ているんだが。
「天使の歌声」を持ったクリスティーヌを、はじめて見た。
こーゆー話だったのか、『ファントム』!!
美が命、トップスターの格好良さ命のタカラヅカで、「ふた目と見られない醜い男」が主人公の物語を上演する。
トップスターはもちろん美貌で、醜くはまったくないのに、「醜い、と思って見てね」というお約束を押しつけられ、仮面を取ったエリックに悲鳴を上げて逃げ出すクリスティーヌに「それくらい醜いの、エリックは醜いのよ、そういうお約束なの、突っ込んじゃダメ!!」と自分に言い聞かせなければならない。
それと同じように、歌がアレなクリスティーヌが歌うたびに「コレは天使の声、コレは天使の声なのよ、ものすげー歌唱力って設定なの、お約束なの、突っ込んじゃダメ!!」と自分に言い聞かせなければならない。
それが、『ファントム』だった。
……あれ?
美しいトップスターが「醜い」というお約束のキャラを演じるまでは、演劇の手法としてアリだけど、歌えない人が「天使の歌声、天才的歌唱力の歌手の役をやる」のは、演劇の手法とは関係ない、よなあ。ただの配役ミスだよなあ。カルロッタがヒロインを演じるのと同じ歪みだよなあ。
でもソレがタカラヅカ。
タカラヅカだから仕方ない。
ここはもう、あきらめる部分だ。
そうやってずーーっとあきらめてきた。
ヅカヲタ歴の長いわたしは、音痴には寛容だと思う(笑)。他に魅力のある人ならば、破壊的な歌声もナマで聴く分には気にならない。
だから気にしてなかったんだ、「天才的な歌唱力!と褒め称えられる」クリスティーヌが音痴でも。
とほほ、とは思うけど、だから即ダメだとは思わないっちゅーか。
それが、はじめて……はじめて、額面通り、台詞通りの「うまい人が歌う、『うまいと絶賛される歌』」を聴いた。
それまで聴いたことなかったから、驚いた。
『ファントム』ってこんな話だったのか。てゆーか、「コレは天使の歌声」と脳内変換しなければならない、うまくないものを「うまい」と思い込んで観劇しなければならないのが、実は、ストレスだったんだ、ということに、はじめて気付いた。
長年、気付いてませんでした。
だってタカラヅカもん。そーゆーもんなんだって、思い込んでた。
脳内変換しなくていい、劇中で褒められる歌声が本当にうまくてきれい。
それってこんなに気持ちいいことだったんだ。
ストレスフリーな観劇。
じーーん。
知らなかった……。
初演のお花様は、卓越した歌唱力は持っていなかったけれど、「タカラヅカ娘役」として必要なだけの歌唱力はあったし、なによりもその「90年にひとりの天才」である娘役芸を持ったスターだった。それゆえに、「天使の歌声」ぜんぜんOKだった。
初演新公のアリスちゃんは、何故か新公のときだけ歌唱力が上がっており、それまでの彼女とはチガウ歌声を響かせてくれた。……何故かその後も歌唱力は元に戻ったんだけど(笑)……「タカラヅカ」のクリスティーヌとしての任は果たせていた。
再演の彩音ちゃんは、歌ははっきりいってすげーことになっていた。きっぱり音痴の彼女に何故「歌の天才」の役をやらせるんだ?と思ったが、フタを開けてみれば、何故かクリスティーヌの歌は彼女にハマった。最初のパリの歌が大変なぐらいで、あとは許容範囲。声質と、なによりそのまばゆい母性と包容力というクリスティーヌに必要なキャラクタがハマっていたためだと思う。(クリスティーヌと無関係なフィナーレがいちばんひどかった・笑)
再演新公のきほちゃんは、この役を演じる人たちの中で、はじめての歌姫だった。抜群の歌唱力を誇った人だった。そして、「ミュージカル」というものが、歌唱力だけで演じられるモノではないということを、体現してくれた。歌声以前の部分が欠けていたために、「天使の歌声」ではなかった。
歌ウマが演じるクリスティーヌ、というだけなら、前回の新公きほちゃんのクリスティーヌはちゃんと歌ウマさんだったんだ。
歌手としては高い技術を持っていたけれど、如何せん彼女は「役者」としてのセンスはあまり高くなかった。脇としてならば技術で舞台を支えることのできる人だったが、強い真ん中志向のある人で、常にヒロインを欲してあがいている人だった。
そんな彼女が演じたクリスティーヌは、歌唱力より芝居部分の歪みが目につき、作品自体わけわかんなモノになっていた。……わたしには。
だから今回が、はじめて。
ヒロインが歌ウマで、クリスティーヌという役にも合っている、という事態が。
はじめて、ストレスフリーなクリスティーヌ。
で、『ファントム』って作品は、クリスティーヌが歌ウマだと、作品全体の滑りが良くなるってゆーか、説得力が増すんだ! とゆーことに、はじめて気がついた。
ぶっちゃけ、エリックの歌唱力より、クリスティーヌなんだ。
エリックがクリスティーヌの「先生」だけど、教育者が優れたプレイヤーである必要はない。音痴じゃ務まらないけど、「教える技術」があれば、本人が「天才歌手」でなくてもいいんだもの。「このエリック、歌うまくないなあ」でも、「天才を見抜く耳と、才能を開花させる技術があるのね」と納得させてくれればそれでイイ。
ああ、こんなことにはじめて気付くくらい、歌ウマがクリスティーヌを演じるのははじめてなんだ、タカラヅカってすげえところだ(笑)。
てことで、クリスティーヌ@みりおん。
歌唱力だけで演じきりました。
確かに歌ウマ。
でも、圧倒的な歌姫じゃない。そこまでじゃない。
それは彼女の芝居と同じで、なんつーか、情感は薄目。
でも、「クリスティーヌ」というキャラクタは、これくらい薄くても大丈夫なんだ、歌唱力があれば。
外部ならがつんと主張のある「わたしが主役」な歌声や芝居の女優さんが演じて場を支配してもいいけど、ここはタカラヅカ。主役はあくまでもエリックで、クリスティーヌは副だ。添うものだ。
エリック@鳳くんにカリスマ性がない以上、クリスティーヌにもソレは必要ない。
てことで、いい力具合でした。
出過ぎない芝居と、作品を象徴する美しい歌声のクリスティーヌ。
情感の薄さはこれからに期待。
きれいな子を語ってみる。@灼熱の彼方
2011年7月11日 タカラヅカ 『灼熱の彼方』「オデュセウス編」にて。
派手派手衣装でセンターせり上がりの主役ふたりは置くとして、それ以外でぱっと目を引いたのは、ファナス@レオくんだ。
スズキケイの大好きオープニング、登場人物が全員集合して主題歌を歌う。このへんも『愛のプレリュード』と同じ作り。
物語と無関係のショーをえんえんやる植爺よりはるかに好きだけど、なにしろ2作連続で、しかも全編『愛プレ』まんまの作りなのでウケる。
登場人物がそれぞれ衣装と立ち姿で、それぞれの関係性のグループで登場、ポーズを付けたり主人公に絡んだり、目配せしたりってやつな。
その全員登場の中で、誰が誰と判別する前に「あ、あそこにカッコイイ子がいる」と思ってちゃんと見てみると、レオくんだった。
昔、完璧に脇だった頃のベニーを思い出した。ろくに役も付いてない、見せ場も台詞もろくにない、ナニが出来るのかもわからないけど、大勢ずらりと並んだとき、とにかくきれいで「タカラヅカ!」な容姿で、ヅカヲタの目を引く男の子だった。
レオくんはコモドゥス@翔くん暗殺隊のリーダー。よくわからんが、血気盛ん。
黒尽くめの美形。顔と姿と動きという、とにかくビジュアルだけで目を引く人。
とにもかくにも、かっけー。きれー。いかにも「タカラヅカ」。
しかし若者というのは、短い期間で変わっていくものだと思う。
『ロジェ』新公でレオくんの大根ぶりにアゴを落としたのは、記憶に新しい。芝居以前、まずその声をなんとかしてくれと。
ダンスだけだった『ロミジュリ』新公はともかく、前回の全ツ『黒い瞳』では、聞きやすくはないものの、椅子から落ちるほどドヘタな台詞声ではなくなっていた。
全ツはまったくもって、いい経験だったのだと思う。まったく無名の彼が、咲ちゃん効果なのかトリオに抜擢されてセンターで歌い踊り台詞をがんがん喋り、ショーではカーテン前をふたりで務め、ソロまで歌った。
そして今、WSとはいえ、周囲から浮かないだけの声と芝居をしている。
短期間でよくこんだけ成長したもんだ。
レオくんはうまくないけど、確実に前進しているイメージ。
ビジュアルで目を引くのはなんつってもエクレクトゥス@りーしゃ。
ただ、93期の咲ちゃんのためのWSであるため、91期の彼はすでに脇の支えポジション。
90期の朝風くんもだけど、しどころも出番もなく、彼らの仕事は舞台上ではなく、舞台以前の稽古場とかでちびっこたちをまとめたり指導したりすることなのかなと思ってみたり。
しかし、これだけのビジュアルをきちんと作って舞台上に存在してくれることがうれしい。
若い子はほんと、役者としての技術もだが、男役としての美しさもえーらいこっちゃだからなあ。
朝風くんやりーしゃ、このWSでは上級生の彼らが、「タカラヅカ」とはなんたるか、てな美を見せてくれるのはうれしい。
美しさとアツさとうまさを見せつけてくれるのはアスペル@まなはる。
相変わらず顔芸すげえ、芸風クドい(笑)。
わたしは彼の新公主演が見たい派なんだけどなあ、この子こそ、もっと若いうちからでもやらせときゃー面白かったろうに。とりあえずきれいで、芝居が出来て、鼻息荒くて、なにかと愉快な子なのになあ。
なんつーか、『愛と死のアラビア』のアブ・サラン的役というか、「仇を!」とその一瞬だけ台詞があって、あとは存在を忘れられてるってゆーか、その他大勢でしかない役……スズキケイェ……。
んで、ナニ気にオイシイ、スプリウス@月城くん。
まず美形なので目を引き、なんかいつもひとりワナワナしてるなーと思ったら、ああら、見せ場あったんだー。てゆーか、身分的に立場的にそんなことになる余地があったのかとびっくり。
しかしクリスピーナ@桃花ちゃんは面食いだなー、コモドゥス@翔くんと月城くんって、惑う相手が美貌の人……。うらやまー。
彼の物語をもっと観たかったんだが、「コモドゥス編」ではもっと書き込まれているんだろうか?
男役としての美しさで語ろう、皇帝マルクス@ホタテくん。
この公演、ピカイチの巧さ。
ちょお待て、93期、咲ちゃんと同期だよね? なのに、この出来上がりっぷりはいったい……!!
ホタテくんのファースト・インプレッションは『忘れ雪』。あーたんと区別が付かない人がいたくらいアレな外見で、キムくんの少年時代を演じるという、「演出家はナニを考えてるんだ??」な配役で強い印象を残した。少年時代が青年時代より、縦にも横にも、そして頭部まで大きいって、そんなバカな。
そして次が、『ZORRO 仮面のメサイア』新公で、やはりキムの役……台詞ひとこともなく、むちむちな姿のみで演じ、うまいけどどうなんだろう? って感じだった。
りんきら、さきな、ホタテと、雪組まるまるトリオっつーことで、見分けがつかない日々が続いた、わたしの中で。
『ソルフェリーノの夜明け』新公で、よーやくホタテくんの顔がわかった。トリオのひとりではなく、彼個人の。トリオの中ではいちばん好きな顔だと。OSKの桜花さんっぽい顔だなあ、と。
でも青年役だと、学年相応のうまさという印象。
それが『はじめて愛した』で一気に「この子うまくね? この子すごくね?」に跳ね上がる(笑)。大人役、おっさん役だとなんかすごいかっけーんですがっ。好みなんですがっ。
でもって、この『灼熱の彼方』。
なにしろWSだ。周りみんなえーらいこっちゃレベルの子たちだ。
そんななか、ホタテくんの巧さが染み渡る。
渋さもだけど、皇帝陛下の包容力と哀愁が感じられてびっくりだ。容赦ないヒゲ姿だけど、仕事を果たす彼の姿は,タカラジェンヌとして男役として、とても美しい。
2幕最初、ふつーにヒゲ無しの若者兵士の姿で踊りまくってて「陛下? どーしちゃったの?!」と思ったら、次の場面で「陛下は亡くなられた」って。そうか、死んでたのか……しかし、なんの説明もなく陛下がモブにいたらびびるよー(笑)。
「コモドゥス編」での活躍が楽しみです。アホ息子との対話はあるよね?
美しさ、という点では、W主演のひとり、コモドゥス@翔くんも美しいです。
さすが、ビジュアルだけでどこにいても目につく人。
しかし……芝居のものすごさに、ちょっとウケた(笑)。
今までお芝居しているところをろくに観たことなかったんだけど……ほんとにヘタなんだねー。若い頃のいりすを思い出した。彼のWSもそりゃーすごかったよ、と。
経験を元に、早いこと伸びて欲しいっす。もったいない、このビジュアルと中身の乖離は(笑)。
主役のオデュセウス@咲ちゃんは、なんかもう見慣れた咲ちゃんで、印象に発見がないというか。
新公レベルだと、十分うまい人なんだ。本公演だとアレさが目立つけど。
きれいに見えるときと、見えないときの差が激しく、見えないときの方が多いっちゅーか、長いのが課題?
ある一定の角度で静止しているときれいだが、動いたり芝居をしたりするとそうでもない……つーのがなあ。
学年にしてはうまいと思うので(経験のわりにはあまりうまくなっていない気もするが)、あとは早くきれいになって欲しいっす。身長もスタイルも、せっかく持って生まれた武器なんだから、あとは後天的なモノを磨いてくれ~。
派手派手衣装でセンターせり上がりの主役ふたりは置くとして、それ以外でぱっと目を引いたのは、ファナス@レオくんだ。
スズキケイの大好きオープニング、登場人物が全員集合して主題歌を歌う。このへんも『愛のプレリュード』と同じ作り。
物語と無関係のショーをえんえんやる植爺よりはるかに好きだけど、なにしろ2作連続で、しかも全編『愛プレ』まんまの作りなのでウケる。
登場人物がそれぞれ衣装と立ち姿で、それぞれの関係性のグループで登場、ポーズを付けたり主人公に絡んだり、目配せしたりってやつな。
その全員登場の中で、誰が誰と判別する前に「あ、あそこにカッコイイ子がいる」と思ってちゃんと見てみると、レオくんだった。
昔、完璧に脇だった頃のベニーを思い出した。ろくに役も付いてない、見せ場も台詞もろくにない、ナニが出来るのかもわからないけど、大勢ずらりと並んだとき、とにかくきれいで「タカラヅカ!」な容姿で、ヅカヲタの目を引く男の子だった。
レオくんはコモドゥス@翔くん暗殺隊のリーダー。よくわからんが、血気盛ん。
黒尽くめの美形。顔と姿と動きという、とにかくビジュアルだけで目を引く人。
とにもかくにも、かっけー。きれー。いかにも「タカラヅカ」。
しかし若者というのは、短い期間で変わっていくものだと思う。
『ロジェ』新公でレオくんの大根ぶりにアゴを落としたのは、記憶に新しい。芝居以前、まずその声をなんとかしてくれと。
ダンスだけだった『ロミジュリ』新公はともかく、前回の全ツ『黒い瞳』では、聞きやすくはないものの、椅子から落ちるほどドヘタな台詞声ではなくなっていた。
全ツはまったくもって、いい経験だったのだと思う。まったく無名の彼が、咲ちゃん効果なのかトリオに抜擢されてセンターで歌い踊り台詞をがんがん喋り、ショーではカーテン前をふたりで務め、ソロまで歌った。
そして今、WSとはいえ、周囲から浮かないだけの声と芝居をしている。
短期間でよくこんだけ成長したもんだ。
レオくんはうまくないけど、確実に前進しているイメージ。
ビジュアルで目を引くのはなんつってもエクレクトゥス@りーしゃ。
ただ、93期の咲ちゃんのためのWSであるため、91期の彼はすでに脇の支えポジション。
90期の朝風くんもだけど、しどころも出番もなく、彼らの仕事は舞台上ではなく、舞台以前の稽古場とかでちびっこたちをまとめたり指導したりすることなのかなと思ってみたり。
しかし、これだけのビジュアルをきちんと作って舞台上に存在してくれることがうれしい。
若い子はほんと、役者としての技術もだが、男役としての美しさもえーらいこっちゃだからなあ。
朝風くんやりーしゃ、このWSでは上級生の彼らが、「タカラヅカ」とはなんたるか、てな美を見せてくれるのはうれしい。
美しさとアツさとうまさを見せつけてくれるのはアスペル@まなはる。
相変わらず顔芸すげえ、芸風クドい(笑)。
わたしは彼の新公主演が見たい派なんだけどなあ、この子こそ、もっと若いうちからでもやらせときゃー面白かったろうに。とりあえずきれいで、芝居が出来て、鼻息荒くて、なにかと愉快な子なのになあ。
なんつーか、『愛と死のアラビア』のアブ・サラン的役というか、「仇を!」とその一瞬だけ台詞があって、あとは存在を忘れられてるってゆーか、その他大勢でしかない役……スズキケイェ……。
んで、ナニ気にオイシイ、スプリウス@月城くん。
まず美形なので目を引き、なんかいつもひとりワナワナしてるなーと思ったら、ああら、見せ場あったんだー。てゆーか、身分的に立場的にそんなことになる余地があったのかとびっくり。
しかしクリスピーナ@桃花ちゃんは面食いだなー、コモドゥス@翔くんと月城くんって、惑う相手が美貌の人……。うらやまー。
彼の物語をもっと観たかったんだが、「コモドゥス編」ではもっと書き込まれているんだろうか?
男役としての美しさで語ろう、皇帝マルクス@ホタテくん。
この公演、ピカイチの巧さ。
ちょお待て、93期、咲ちゃんと同期だよね? なのに、この出来上がりっぷりはいったい……!!
ホタテくんのファースト・インプレッションは『忘れ雪』。あーたんと区別が付かない人がいたくらいアレな外見で、キムくんの少年時代を演じるという、「演出家はナニを考えてるんだ??」な配役で強い印象を残した。少年時代が青年時代より、縦にも横にも、そして頭部まで大きいって、そんなバカな。
そして次が、『ZORRO 仮面のメサイア』新公で、やはりキムの役……台詞ひとこともなく、むちむちな姿のみで演じ、うまいけどどうなんだろう? って感じだった。
りんきら、さきな、ホタテと、雪組まるまるトリオっつーことで、見分けがつかない日々が続いた、わたしの中で。
『ソルフェリーノの夜明け』新公で、よーやくホタテくんの顔がわかった。トリオのひとりではなく、彼個人の。トリオの中ではいちばん好きな顔だと。OSKの桜花さんっぽい顔だなあ、と。
でも青年役だと、学年相応のうまさという印象。
それが『はじめて愛した』で一気に「この子うまくね? この子すごくね?」に跳ね上がる(笑)。大人役、おっさん役だとなんかすごいかっけーんですがっ。好みなんですがっ。
でもって、この『灼熱の彼方』。
なにしろWSだ。周りみんなえーらいこっちゃレベルの子たちだ。
そんななか、ホタテくんの巧さが染み渡る。
渋さもだけど、皇帝陛下の包容力と哀愁が感じられてびっくりだ。容赦ないヒゲ姿だけど、仕事を果たす彼の姿は,タカラジェンヌとして男役として、とても美しい。
2幕最初、ふつーにヒゲ無しの若者兵士の姿で踊りまくってて「陛下? どーしちゃったの?!」と思ったら、次の場面で「陛下は亡くなられた」って。そうか、死んでたのか……しかし、なんの説明もなく陛下がモブにいたらびびるよー(笑)。
「コモドゥス編」での活躍が楽しみです。アホ息子との対話はあるよね?
美しさ、という点では、W主演のひとり、コモドゥス@翔くんも美しいです。
さすが、ビジュアルだけでどこにいても目につく人。
しかし……芝居のものすごさに、ちょっとウケた(笑)。
今までお芝居しているところをろくに観たことなかったんだけど……ほんとにヘタなんだねー。若い頃のいりすを思い出した。彼のWSもそりゃーすごかったよ、と。
経験を元に、早いこと伸びて欲しいっす。もったいない、このビジュアルと中身の乖離は(笑)。
主役のオデュセウス@咲ちゃんは、なんかもう見慣れた咲ちゃんで、印象に発見がないというか。
新公レベルだと、十分うまい人なんだ。本公演だとアレさが目立つけど。
きれいに見えるときと、見えないときの差が激しく、見えないときの方が多いっちゅーか、長いのが課題?
ある一定の角度で静止しているときれいだが、動いたり芝居をしたりするとそうでもない……つーのがなあ。
学年にしてはうまいと思うので(経験のわりにはあまりうまくなっていない気もするが)、あとは早くきれいになって欲しいっす。身長もスタイルも、せっかく持って生まれた武器なんだから、あとは後天的なモノを磨いてくれ~。
あれは、星の輝く夜だった。@灼熱の彼方
2011年7月10日 タカラヅカ 『灼熱の彼方』「オデュセウス編」観劇。
なんというか。
そう、なんと言っていいのか。
わたしの中で、スズキケイ株が暴落の一途、奈落へ向かってフリーホール状態っす。
ひっでー話。というのが、いちばんの感想……。
ナイわー。コレはナイわー。
作品のひどさは、『愛のプレリュード』と同じくらい?
退団マジックのない『愛プレ』で、演じているのが文化祭に毛が生えた程度のひよっこたちだから、力尽くで破壊作をねじ伏せることなんぞ出来るはずもなく、盛大に共倒れ、屍累々って感じっす。
話は、『愛プレ』と同じです。
昔なじみの親友同士が久々に再会すると、主人公の方は昔通りのいい人、親友はよくわかんないけどグレて悪の人に。
主人公には仕事があるけど、公私混同、きれいごとは人一倍語るけれど責任は果たさない。他人のミスはとことん責めるけど自分の大失敗はスルーするタイプ。
主人公はなにかっちゃー説教をはじめる。一見いいこと言ってるみたいだが、内容は支離滅裂。偽善が基本、オマエが言うなクラーッシュ!!
主人公とヒロイン星空の下でえんえんラヴシーン、うふふあはは。
主人公は欲望のままにわけわかんないこをするが、物語の中では彼が正義、素晴らしい行いということになっている。
ヒロインは設定とその場のアクションがあるだけで、人格ナシ。
大芝居で歌舞伎、時代設定関係なく、とにかく「昭和」な時代劇。
話の内容と関係なく繰り返される大仰な主題歌。洗脳ソング。
主要キャラは数名だけ、あとはモブ、背景。
で、『愛プレ』と違って、主人公と親友くんの話をふたつに分けているため、『愛プレ』の「親友くんも大変だったんだよ、悪い人じゃないんだよ」話が書かれていないため、「オデュセウス編」ではひでーことになっている。
や、『愛プレ』の「親友くんも大変だったんだよ」話も破綻しまくりでわけわかんなかったけど。理解できないモノでも、とりあえず描いてあるのとナイのでは大きくチガウ。
『愛プレ』の親友くんのグレた理由があんなだったこともあり、『灼熱の彼方』の親友くんも、きっとかなりアレなことでグレてるだけなんだろうなあ、と肩を落とす効果はある。ぶっちゃけ、観なくていいか……なくらい。いや、観るけど。
後半日程の「コモドゥス編」はかなり不利ぢゃないか?
「2本とも観ないと話がわからない」的な宣伝をスカステ等で繰り返しているから、ただでさえ「第1話を見逃したから、全部見ない」「映画は最初から見る、数分でもはじまっていたらその回は見ない、またの機会にする」層が確実にいるから。
第2話や続編に相当する「コモドゥス編」だけを観る人は、「オデュセウス編」より最初から少ないだろう。
なのに、この上さらに、「オデュセウス編」を観た人たちが、そのあまりの作品のひどさに辟易して、「こんな話にもう5000円も出せない」と観劇意欲を消滅させる場合も少なくないと思う。
ひどいなあ、スズキケイ。
とにかく、主要キャラ3人に誰ひとり共感できないし、理解も好意も持てないのは、なんとかならんのか……。いちばん人格がない分、ヒロインがいちばんマシ……?
って、コレ『H2$』感想にも書いたような……って、そんな作品、そんなキャラクタばかりかよ、受難だな雪組。
で、これも何度も書いてきているけれど、個人的な好みの問題として、愛を免罪符にする人が嫌いなんですよ、わたし。
植爺作品のテンプレ。「愛しているならよその国の王妃をかっさらってこい、愛がこの世でもっとも尊いから正義!」と王様が言っちゃう、それが感動シーンだという世界観。そんなことしたら戦争になるやん、何万もの罪なき国民よりたったひとりの不倫愛が大切なの?
てなふーに、「愛さえあれば、どんな非道なこともしてよい、だって愛は正義」と思っている人が嫌。愛してるからOK!なら、世のストーカー殺人はすべて美談ですよ。
愛があろうと罪は罪。間違いは間違い。
罪だとわかった上で、間違いだとわかった上で、「それでも愛してる」「愛を止められない」は大好きです。
だって愛ってのは所詮の欲ですよ、その人自身の。
個人的な欲を満たすために他人を傷つけたり酷いことをしておいて、「愛を貫いたから正義!」とドヤ顔されても。
スズキケイはほんっとーに植爺の弟子なんだなあ。
ミニマム植爺、プチ植爺。
植爺ほどの華はなく、小さくまとまった植爺。
『愛プレ』初日観劇時と同じ感想。まったくもって彼は小物なんだな、と。
それでもスズキケイにはまだ愛らしさはある……かなあ。
彼自身の萌えが、夢見る男子的ドリーム全開で、老人の妄想でない分、わたしの年代には受け入れやすいんだと思う。植爺の「敬老精神」「母息子神話」「男尊女卑」も彼と同世代の人には心地よいモノなのかもしれないし。
とりあえず、主人公とヒロインが星空の下でラヴラヴはじめたとき、盛大に吹きました。
来たぞテンプレ!! スズキケイ作品コンプリート場面。
オデュセウス@咲ちゃんが「あれは、星の輝く夜だった」と言い出した瞬間から、ぶっはー!だったもんなあ。声出さないよう、腹筋使って苦しかった。
んで、ラストシーンもやはり「星空の下」で、しかも「海」来ました、スズキケイのお約束!!
こ、こらえろわたし、声出して笑っちゃだめーっ。
先に仲間内から「腹筋鍛えられる」という話は聞いていたけど、ほんとにそうだったよ……笑わせてどうするんだ、スズキケイ。いやむしろ、彼はすでに狙っているのかもしれない、「お約束ネタによるお笑い」を。
いちおーここまでは、わりに好意的に、なまあたたかく観ていたんだけど、そのあとの蛇足部分で両足を上げて「ギャフン!」と椅子から転げ落ちそうになった。
オデュセウスは英雄で、先の皇帝@ホタテの信任も厚い将軍様。ローマ帝国を支え、導く義務と使命のある男。
ところが彼はそーんなことカケラも気にしていない。大切なのは自分だけ。自分の欲……つまり、愛だけ。
ローマも軍隊も屋敷の人々も、とにかく一切合切すべて投げ出して、好きな女の子とランナウェイ。
それがラストの星空と海の場面。
なんちゅー無責任な。と、アゴは落ちていたけど、まあ笑える範囲。
主人公だから正しくなければならないわけじゃない、間違っていても好きに生きる様を愛でるのはアリ。
問題はその直後、オデュセウスの乳母@カレンが出てきて、コロスのダンスを背景に実に感動的に、オデュセウスが愛を貫いたことを褒め称え、
「オデュセウス様、アナタはまさにローマの太陽です……っ!!」
と、絶叫。
ちょお待て。
その太陽は、ローマを捨ててますがな。
ローマなんか滅んじゃえ! ローマを滅ぼすオデュセウス万歳! って意味なの? チガウっしょ?
オデュセウスがどんだけ人格破綻した酷い男でもいいの、そんな男の愛を描いているなら。
でもこのラストでオデュセウスが正義の人だと解説された。
えええ。
ちっとも正義じゃないよ。ナニこれキモチワルイ。わたしの苦手な「愛は免罪符」かよ……。「愛があれば、ナニをしても正義」かよ……。
がっくり。
てことで、↓『愛プレ』初日観劇感想の、最後の1文をコピペしておきます。
スズキケイさん、放課後屋上に来てください。話したいことがあります(笑)。
なんというか。
そう、なんと言っていいのか。
わたしの中で、スズキケイ株が暴落の一途、奈落へ向かってフリーホール状態っす。
ひっでー話。というのが、いちばんの感想……。
ナイわー。コレはナイわー。
作品のひどさは、『愛のプレリュード』と同じくらい?
退団マジックのない『愛プレ』で、演じているのが文化祭に毛が生えた程度のひよっこたちだから、力尽くで破壊作をねじ伏せることなんぞ出来るはずもなく、盛大に共倒れ、屍累々って感じっす。
話は、『愛プレ』と同じです。
昔なじみの親友同士が久々に再会すると、主人公の方は昔通りのいい人、親友はよくわかんないけどグレて悪の人に。
主人公には仕事があるけど、公私混同、きれいごとは人一倍語るけれど責任は果たさない。他人のミスはとことん責めるけど自分の大失敗はスルーするタイプ。
主人公はなにかっちゃー説教をはじめる。一見いいこと言ってるみたいだが、内容は支離滅裂。偽善が基本、オマエが言うなクラーッシュ!!
主人公とヒロイン星空の下でえんえんラヴシーン、うふふあはは。
主人公は欲望のままにわけわかんないこをするが、物語の中では彼が正義、素晴らしい行いということになっている。
ヒロインは設定とその場のアクションがあるだけで、人格ナシ。
大芝居で歌舞伎、時代設定関係なく、とにかく「昭和」な時代劇。
話の内容と関係なく繰り返される大仰な主題歌。洗脳ソング。
主要キャラは数名だけ、あとはモブ、背景。
で、『愛プレ』と違って、主人公と親友くんの話をふたつに分けているため、『愛プレ』の「親友くんも大変だったんだよ、悪い人じゃないんだよ」話が書かれていないため、「オデュセウス編」ではひでーことになっている。
や、『愛プレ』の「親友くんも大変だったんだよ」話も破綻しまくりでわけわかんなかったけど。理解できないモノでも、とりあえず描いてあるのとナイのでは大きくチガウ。
『愛プレ』の親友くんのグレた理由があんなだったこともあり、『灼熱の彼方』の親友くんも、きっとかなりアレなことでグレてるだけなんだろうなあ、と肩を落とす効果はある。ぶっちゃけ、観なくていいか……なくらい。いや、観るけど。
後半日程の「コモドゥス編」はかなり不利ぢゃないか?
「2本とも観ないと話がわからない」的な宣伝をスカステ等で繰り返しているから、ただでさえ「第1話を見逃したから、全部見ない」「映画は最初から見る、数分でもはじまっていたらその回は見ない、またの機会にする」層が確実にいるから。
第2話や続編に相当する「コモドゥス編」だけを観る人は、「オデュセウス編」より最初から少ないだろう。
なのに、この上さらに、「オデュセウス編」を観た人たちが、そのあまりの作品のひどさに辟易して、「こんな話にもう5000円も出せない」と観劇意欲を消滅させる場合も少なくないと思う。
ひどいなあ、スズキケイ。
とにかく、主要キャラ3人に誰ひとり共感できないし、理解も好意も持てないのは、なんとかならんのか……。いちばん人格がない分、ヒロインがいちばんマシ……?
って、コレ『H2$』感想にも書いたような……って、そんな作品、そんなキャラクタばかりかよ、受難だな雪組。
で、これも何度も書いてきているけれど、個人的な好みの問題として、愛を免罪符にする人が嫌いなんですよ、わたし。
植爺作品のテンプレ。「愛しているならよその国の王妃をかっさらってこい、愛がこの世でもっとも尊いから正義!」と王様が言っちゃう、それが感動シーンだという世界観。そんなことしたら戦争になるやん、何万もの罪なき国民よりたったひとりの不倫愛が大切なの?
てなふーに、「愛さえあれば、どんな非道なこともしてよい、だって愛は正義」と思っている人が嫌。愛してるからOK!なら、世のストーカー殺人はすべて美談ですよ。
愛があろうと罪は罪。間違いは間違い。
罪だとわかった上で、間違いだとわかった上で、「それでも愛してる」「愛を止められない」は大好きです。
だって愛ってのは所詮の欲ですよ、その人自身の。
個人的な欲を満たすために他人を傷つけたり酷いことをしておいて、「愛を貫いたから正義!」とドヤ顔されても。
スズキケイはほんっとーに植爺の弟子なんだなあ。
ミニマム植爺、プチ植爺。
植爺ほどの華はなく、小さくまとまった植爺。
『愛プレ』初日観劇時と同じ感想。まったくもって彼は小物なんだな、と。
それでもスズキケイにはまだ愛らしさはある……かなあ。
彼自身の萌えが、夢見る男子的ドリーム全開で、老人の妄想でない分、わたしの年代には受け入れやすいんだと思う。植爺の「敬老精神」「母息子神話」「男尊女卑」も彼と同世代の人には心地よいモノなのかもしれないし。
とりあえず、主人公とヒロインが星空の下でラヴラヴはじめたとき、盛大に吹きました。
来たぞテンプレ!! スズキケイ作品コンプリート場面。
オデュセウス@咲ちゃんが「あれは、星の輝く夜だった」と言い出した瞬間から、ぶっはー!だったもんなあ。声出さないよう、腹筋使って苦しかった。
んで、ラストシーンもやはり「星空の下」で、しかも「海」来ました、スズキケイのお約束!!
こ、こらえろわたし、声出して笑っちゃだめーっ。
先に仲間内から「腹筋鍛えられる」という話は聞いていたけど、ほんとにそうだったよ……笑わせてどうするんだ、スズキケイ。いやむしろ、彼はすでに狙っているのかもしれない、「お約束ネタによるお笑い」を。
いちおーここまでは、わりに好意的に、なまあたたかく観ていたんだけど、そのあとの蛇足部分で両足を上げて「ギャフン!」と椅子から転げ落ちそうになった。
オデュセウスは英雄で、先の皇帝@ホタテの信任も厚い将軍様。ローマ帝国を支え、導く義務と使命のある男。
ところが彼はそーんなことカケラも気にしていない。大切なのは自分だけ。自分の欲……つまり、愛だけ。
ローマも軍隊も屋敷の人々も、とにかく一切合切すべて投げ出して、好きな女の子とランナウェイ。
それがラストの星空と海の場面。
なんちゅー無責任な。と、アゴは落ちていたけど、まあ笑える範囲。
主人公だから正しくなければならないわけじゃない、間違っていても好きに生きる様を愛でるのはアリ。
問題はその直後、オデュセウスの乳母@カレンが出てきて、コロスのダンスを背景に実に感動的に、オデュセウスが愛を貫いたことを褒め称え、
「オデュセウス様、アナタはまさにローマの太陽です……っ!!」
と、絶叫。
ちょお待て。
その太陽は、ローマを捨ててますがな。
ローマなんか滅んじゃえ! ローマを滅ぼすオデュセウス万歳! って意味なの? チガウっしょ?
オデュセウスがどんだけ人格破綻した酷い男でもいいの、そんな男の愛を描いているなら。
でもこのラストでオデュセウスが正義の人だと解説された。
えええ。
ちっとも正義じゃないよ。ナニこれキモチワルイ。わたしの苦手な「愛は免罪符」かよ……。「愛があれば、ナニをしても正義」かよ……。
がっくり。
てことで、↓『愛プレ』初日観劇感想の、最後の1文をコピペしておきます。
スズキケイさん、放課後屋上に来てください。話したいことがあります(笑)。
なまこ、なまこ、たーっぷりなまこ。@JURIのやっぱりGOGO5!?
2011年7月9日 タカラヅカ 第10回『JURIのやっぱりGOGO5!?』、どーせすぐにスカステ放送されるし、わたしの海馬ではまともな記録なんかできてないし、相変わらずアッタマ悪く感想のみ記します。
樹里ちゃんが、「愉快な生き物発見!」という目で、がおりを見ていた。
初対面だったという、樹里ちゃんとがおりくん。
「はじめまして」と挨拶し合って、「『黒い瞳』でマクシームィチ演じたんですよ」てな世間話からはじまったふたり。
キムくんは緊張していても緊張しているように見えないタイプだし(なにをやっても余裕綽々に見える)、ひろみちゃんは実際イベントごとには慣れているだろうし樹里ちゃんとは小学生(!)のときからのつきあいだというし、ほわわんとしたタイプなのでヨシとして。
がおりくんは、いちばん緊張しているように見えた。
なんつーか、ひとりだけ「隙なくタカラヅカ男役!」なスタイルを作っていた。
気合いのロングブーツもそうだし、ヒールもそうだし。樹里ちゃんに指摘されていたけれど、坐り方自体「タカラヅカ男役ですが、ナニか?」なカタチだった。
そうやって、緊張していることは見てわかるのに。
彼は……その緊張に、まったく負けていなかった。
むしろ飄々と、自己表現していた。
なんつーか、個性的な人やなあ。
どれくらい変な人かってゆーと。
舞台上で、「なまこ」の真似をしたスターは、ヅカ史上に存在しただろうか?
わたしはお笑いにうといんですが、どこぞのお笑い芸人さんの持ちネタにあるの? なまこって?
パンダの物真似をしていたまっつも大概だと思うけど(それ、わかりにくい)、なまこ、ってそもそも、物真似できるもんなの……?
スイーツのこだわりを語るキムラさんに対し、がおりくんが「こだわりの食べ物」として語った物が、なまこ……。
スイーツに対して、なまこ……。
どれだけなまこが好きかを熱く語るタカラジェンヌ。
お店で丸ごと一匹買ってきて、自分で捌くそうだ。内臓をどうするとか、リアルな話もさらりと。
「なまこって丸ごと売ってるの?」
「故郷ではふつーに売ってます」
山口県、おそるべし!!
山口県民はみんな生きたなまこ丸ごと買ってきて、自宅で捌くのか……すげえな。
大阪人はみんな自宅でたこ焼きを作る、と似た香りのするネタだ。
なまこ愛を語りまくるがおりくん。
とーぜん樹里ちゃんに渾名を付けられた。「なまこ」と。
そして渾名はさらに発展し、「なまこホリック」に。
ことあるごとに「なまこ」連発。
罰ゲーム(キムに押しつけられた・笑)ときも、樹里ちゃんから「ナニやるの? なまこの物真似?」と言われ、「はい」とふたつ返事、その場で「なまこ!」とやって見せた。
がおりくんは罰ゲーム用にキムくんの物真似を仕込んできていたので、なまこの物真似はアドリブだと思うんだが……咄嗟にできるもんなんだ……。
ついでにひろみちゃんも巻き込んで、ふたりでなまこの物真似してた……。
変だ……こいつ、変……。
樹里ちゃんにナニを言われても、「はい」と真顔で受け答え。笑っちゃって大変、ということもなく、速球に速球で返すというか。
「化粧顔と素顔、すごいチガウよね」(ありがちなツッコミ)
「はい、そうなんです。目と目とが離れすぎてて、書き込むのが大変です」(真顔)
目と目が離れているというと、その代表格はとなみちゃん。
「どちらの方がより離れているか」ってことで、目の間を計ったことがあるそうだ。
……ジェンヌって、変……ふつーそんなことしない……。
「で、誰がいちばんだったの?」
「となみさんでした」
……ジェンヌって、変……。
となみちゃんは「新幹線ガオ」だと言って盛り上がる。
「それも、ひかり号な!」とじゅりぴょん。
いや、たしかにそうなんだけど。なんて容赦ない……(笑)。
とにかくがおりくんはいちいち反応が変で、樹里ちゃんが大変機嫌良く彼に絡んでました。
一見まともそうなのにな……いや、すごく真面目な受け答えする人で、質問に対する答えも的確で、ナニも間違ってないんだけど、なんかしら変っていうか、この人一見まともそうなのに、……という感想になる(笑)。
がおりくんで、『ベイビーステップ』の難波江くんを見てみたいと思いました。(7巻の表紙の子です)
キムくんの物真似も、すごく的確っちゅーか、うまくて。
この子能力高いなーと。
それらすべて、笑いながらウケながらとかじゃなく、おろおろしながらとかでもなく、事務的ってわけじゃないけどすべてを受諾・一種の予定調和的諦観による許容をにおわせているあたりがもお、ナニこの変な子、という印象。
おもしろい子だなあ、がおりくん……。
ヲヅキさんとはタイプが違うのに、彼に通じる独特の雰囲気。
ひろみちゃんは、すごくアタマのいい人、という印象でした。
ぽやんぽやんと癒し系小動物みたいににこにこしているのに、フォローがうまい。
こぼれ球をひとつひとつ拾って返してくれる。それもレギュラーとしてコートの真ん中にいるんじゃなくて、コートの外で球拾いしてるんだけど、必要なときにちゃんと「どうぞ」って珠を拾って返してくれるの。
えらいなー、すごいなー。
数日前のアフタートークショーでも感じたんだ。とっちらかった話題とかを、ひろみちゃんが拾ってくれるんだよね。
最近舞台でひろみちゃんの活躍の場が減っているので、こうやってトークショーで彼がちゃんとスターとして存在しているのを見て、ほっとした。
爆笑につぐ爆笑。
期待に違わず、すっごく楽しかった。
そして、長らく続いた『GOGO5』はこれで最終回。
最後に新番組の告知くるかなーと思ったけど、それもなかった。
ほんとにコレで終わりなのかなあ。
わたしは樹里ちゃん好きだし、タイトルを変えてまた続けていって欲しいと思う。
けど。
今回またちょっと、思った。
現役スターと学年が離れすぎた人が司会のトークイベントは、そろそろつらいかなと。
司会者が現在のタカラヅカについて勉強熱心な人ならいいけど、樹里ちゃんはそうじゃない。ゲストとして出演する現役生の基礎知識すら入れていない人だ。
現在のヅカファンなら知っていて当然のこと(誰がどの組だとかどの公演に出たとか、同期だとか。どんな公演やイベントがあったとか)をナニも知らないで、トークをする。せっかくの話題が基礎知識のなさゆえにいちいち頓挫するんだな。
たとえば、キムがスイーツを好きである、ということも知らないので、まずキムがその説明からしなければならない。そんな説明はイイから、話進めてくれよと思うよ。
今は機転とキャラで乗り切ってるけど、このまま「タカラヅカのことナニも知らないし、知る気もないです」で世代違いのスターたちとトークをされるのは、キビシイかもなあと。
それでも、樹里ちゃんのトークもキャラも好きなんだけどね。『GOGO5』は樹里ちゃんだからこその面白さなんだし。
彼女がもっとちゃんと、現在のタカラヅカに興味を持ってくれるといいなと思う。
樹里ちゃんが、「愉快な生き物発見!」という目で、がおりを見ていた。
初対面だったという、樹里ちゃんとがおりくん。
「はじめまして」と挨拶し合って、「『黒い瞳』でマクシームィチ演じたんですよ」てな世間話からはじまったふたり。
キムくんは緊張していても緊張しているように見えないタイプだし(なにをやっても余裕綽々に見える)、ひろみちゃんは実際イベントごとには慣れているだろうし樹里ちゃんとは小学生(!)のときからのつきあいだというし、ほわわんとしたタイプなのでヨシとして。
がおりくんは、いちばん緊張しているように見えた。
なんつーか、ひとりだけ「隙なくタカラヅカ男役!」なスタイルを作っていた。
気合いのロングブーツもそうだし、ヒールもそうだし。樹里ちゃんに指摘されていたけれど、坐り方自体「タカラヅカ男役ですが、ナニか?」なカタチだった。
そうやって、緊張していることは見てわかるのに。
彼は……その緊張に、まったく負けていなかった。
むしろ飄々と、自己表現していた。
なんつーか、個性的な人やなあ。
どれくらい変な人かってゆーと。
舞台上で、「なまこ」の真似をしたスターは、ヅカ史上に存在しただろうか?
わたしはお笑いにうといんですが、どこぞのお笑い芸人さんの持ちネタにあるの? なまこって?
パンダの物真似をしていたまっつも大概だと思うけど(それ、わかりにくい)、なまこ、ってそもそも、物真似できるもんなの……?
スイーツのこだわりを語るキムラさんに対し、がおりくんが「こだわりの食べ物」として語った物が、なまこ……。
スイーツに対して、なまこ……。
どれだけなまこが好きかを熱く語るタカラジェンヌ。
お店で丸ごと一匹買ってきて、自分で捌くそうだ。内臓をどうするとか、リアルな話もさらりと。
「なまこって丸ごと売ってるの?」
「故郷ではふつーに売ってます」
山口県、おそるべし!!
山口県民はみんな生きたなまこ丸ごと買ってきて、自宅で捌くのか……すげえな。
大阪人はみんな自宅でたこ焼きを作る、と似た香りのするネタだ。
なまこ愛を語りまくるがおりくん。
とーぜん樹里ちゃんに渾名を付けられた。「なまこ」と。
そして渾名はさらに発展し、「なまこホリック」に。
ことあるごとに「なまこ」連発。
罰ゲーム(キムに押しつけられた・笑)ときも、樹里ちゃんから「ナニやるの? なまこの物真似?」と言われ、「はい」とふたつ返事、その場で「なまこ!」とやって見せた。
がおりくんは罰ゲーム用にキムくんの物真似を仕込んできていたので、なまこの物真似はアドリブだと思うんだが……咄嗟にできるもんなんだ……。
ついでにひろみちゃんも巻き込んで、ふたりでなまこの物真似してた……。
変だ……こいつ、変……。
樹里ちゃんにナニを言われても、「はい」と真顔で受け答え。笑っちゃって大変、ということもなく、速球に速球で返すというか。
「化粧顔と素顔、すごいチガウよね」(ありがちなツッコミ)
「はい、そうなんです。目と目とが離れすぎてて、書き込むのが大変です」(真顔)
目と目が離れているというと、その代表格はとなみちゃん。
「どちらの方がより離れているか」ってことで、目の間を計ったことがあるそうだ。
……ジェンヌって、変……ふつーそんなことしない……。
「で、誰がいちばんだったの?」
「となみさんでした」
……ジェンヌって、変……。
となみちゃんは「新幹線ガオ」だと言って盛り上がる。
「それも、ひかり号な!」とじゅりぴょん。
いや、たしかにそうなんだけど。なんて容赦ない……(笑)。
とにかくがおりくんはいちいち反応が変で、樹里ちゃんが大変機嫌良く彼に絡んでました。
一見まともそうなのにな……いや、すごく真面目な受け答えする人で、質問に対する答えも的確で、ナニも間違ってないんだけど、なんかしら変っていうか、この人一見まともそうなのに、……という感想になる(笑)。
がおりくんで、『ベイビーステップ』の難波江くんを見てみたいと思いました。(7巻の表紙の子です)
キムくんの物真似も、すごく的確っちゅーか、うまくて。
この子能力高いなーと。
それらすべて、笑いながらウケながらとかじゃなく、おろおろしながらとかでもなく、事務的ってわけじゃないけどすべてを受諾・一種の予定調和的諦観による許容をにおわせているあたりがもお、ナニこの変な子、という印象。
おもしろい子だなあ、がおりくん……。
ヲヅキさんとはタイプが違うのに、彼に通じる独特の雰囲気。
ひろみちゃんは、すごくアタマのいい人、という印象でした。
ぽやんぽやんと癒し系小動物みたいににこにこしているのに、フォローがうまい。
こぼれ球をひとつひとつ拾って返してくれる。それもレギュラーとしてコートの真ん中にいるんじゃなくて、コートの外で球拾いしてるんだけど、必要なときにちゃんと「どうぞ」って珠を拾って返してくれるの。
えらいなー、すごいなー。
数日前のアフタートークショーでも感じたんだ。とっちらかった話題とかを、ひろみちゃんが拾ってくれるんだよね。
最近舞台でひろみちゃんの活躍の場が減っているので、こうやってトークショーで彼がちゃんとスターとして存在しているのを見て、ほっとした。
爆笑につぐ爆笑。
期待に違わず、すっごく楽しかった。
そして、長らく続いた『GOGO5』はこれで最終回。
最後に新番組の告知くるかなーと思ったけど、それもなかった。
ほんとにコレで終わりなのかなあ。
わたしは樹里ちゃん好きだし、タイトルを変えてまた続けていって欲しいと思う。
けど。
今回またちょっと、思った。
現役スターと学年が離れすぎた人が司会のトークイベントは、そろそろつらいかなと。
司会者が現在のタカラヅカについて勉強熱心な人ならいいけど、樹里ちゃんはそうじゃない。ゲストとして出演する現役生の基礎知識すら入れていない人だ。
現在のヅカファンなら知っていて当然のこと(誰がどの組だとかどの公演に出たとか、同期だとか。どんな公演やイベントがあったとか)をナニも知らないで、トークをする。せっかくの話題が基礎知識のなさゆえにいちいち頓挫するんだな。
たとえば、キムがスイーツを好きである、ということも知らないので、まずキムがその説明からしなければならない。そんな説明はイイから、話進めてくれよと思うよ。
今は機転とキャラで乗り切ってるけど、このまま「タカラヅカのことナニも知らないし、知る気もないです」で世代違いのスターたちとトークをされるのは、キビシイかもなあと。
それでも、樹里ちゃんのトークもキャラも好きなんだけどね。『GOGO5』は樹里ちゃんだからこその面白さなんだし。
彼女がもっとちゃんと、現在のタカラヅカに興味を持ってくれるといいなと思う。
人生は発見の繰り返しである。
このトシになってなお、知らないことを目の当たりにし、その真実にアゴを落とすのである。
第10回『JURIのやっぱりGOGO5!?』に行ってきました。
わたしのくじ運って贔屓関係ないと発揮されるのか、すげー良席でございました。オペラグラスいらず……。
そこではじめて知ったの。
キムくんって、かっこいい。
……すすすすすみませんすみませんすみません。今ごろナニ言ってんだってことは承知しております。
我が雪組のトップスター様つかまえて、そんな当たり前のことを今さら何故言う、驚く、発見とか言う!!
舞台のキムくんがかっこいいことは知っている。
そんなのずーっと昔から言っている。
だけど、素顔のキムくんがどうとか、考えたことがなかったのよ。
わたしは基本、ジェンヌは舞台の上しか知らない。
スカステで素顔のトークとかは見ているけれど、あくまでもブラウン管の中。(すみません、ウチ、まだブラウン管です)
ナマでジェンヌを見る機会はほとんどナイ。
テレビという、誰かの視点(カメラとか編集とか)を通してのジェンヌしか知らない。
こんなトークショーでもない限り、素顔なんかわかんないのよ。制作発表もアフタートークショーも、舞台衣装と化粧だったし。
キムくんのことはずっと好きだった……というか、なまじ彼が下級生のころから舞台でテレビで眺めているだけに、印象が固まっている。
すなわち、かわいいと。
収集癖のあるヲタクであるところのわたしは、スカステに加入した2004年からこっち、ずーっと固定ジェンヌの映像を録り溜めている。そのジェンヌが出演しているトーク番組とかを蒐集する、わけだ。
このブログのどこかにも書いた気がするが、ケロゆーひトドかしげしい水トウコオサとかはずっと録画していた。みんな卒業しちゃったけど……って、トドとゆーひさん現役ですがな。まだ録り続けてますよ(笑)。
んで、そのスタートメンバーの中に、キムも入ってる。すでに「音月桂」だけでファイル1冊ある。トークだけでだよ、出演番組多すぎだよ御曹司。(ちなみにまっつは、彼にオチた2005年から蒐集をはじめた。上記の人たちより1年遅いスタートである)
そうやって、テレビの中の彼をずっと見てきて、なんかもう「知ってる」気になっていたんだね。
考えてみればわたし、キムくんナマで見るの、はじめてだ。
トップ退団千秋楽の入りでどさくさまぎれに目撃、とかぢゃなくて。
ちゃんとした舞台で、芸能人としての、スターとしての彼を見るの。
格好いい。
ぽかーん……。
かわいいと思ってた。
女の子だと思ってた。
舞台では男臭いけど、素はスイーツ好きのかわいい女の子だと思ってた。
ごめん。心から謝る。
ちょうかっこいー。
リアルに少年。
イケメンなの。
きりっとした顔立ちもだし、肩や二の腕、姿勢、体型、歩き方。
美しい若者がそこにいる。
ほんとにびびった。
まさか、ときめくとは思わなくて(笑)。オマエどんだけキムをなめとったん、つーのを白状しているよーなもんですが。
すみません、びびりました。
マジ、あんな男の子好きです。
超美形とか現実離れした人形みたいな人、ではなく、生身のかっこいーにーちゃん。生身っつっても、わたしみたいな凡人はおそれおおくて近寄れない。「特別な人」ならではのオーラあり、そのくせぱぁっとさわやかなイケメン。
年齢も性別も不明だわ。
ハタチくらいの少年に見える。芸能事務所所属の。
街歩いてたら「今の事務所どこ?」と声掛けられる系の。
フィンチ役のために髪を切ったとかで、その髪型がまたイイの。襟足すっきり少年度アップ。
美しい若者が、ソコにいる……。
じゅりぴょんにいじられ、表情豊かゼスチャー豊かにリアクションしてるんだけど、なんかすごく不思議な生き物に見えた。
わたしがこの前に観に行った『GOGO5』はまとぶん・みわっち・まっつだったし、その前は水しぇん・かなめ・ヲヅキだったりする。(きりやんは当たったけど日程が合わなくて、スカステさんへ権利を放棄しました……行きたかったよおお)
彼らは「男役」としての美しさのある人たちだった。
美しい女性ではなく、「男役」だな、という印象。
もちろんキムくんもそうなんだろうけど。
わたしには「男役」という美しい女性、ではなく、性別を超えた存在に見えた。
少年だと思って見たら、それで通るっていうか。
それだけ彼はナチュラルなんだろう。
人工的なにおいがしない。
なんか……まずいなあ。
キムくんがマジで男の子だったらよかったのに。あれで女の子だなんて、なんかまずいっていうか、ずるい気がした。
わたしがハタチそこそこの少女で、今のキムくんと出会ってたら、マジ落ちして大変だったろうなあ。
もともと彼の顔は好きなんだ。あの分厚い唇とか。でかい笑顔とか。ナニ気に立派なアゴとか。鼻が唯一好みからはずれてるんだけどねー、その鼻も許容範囲内だしねー。
いやあ、大人になってから出会って良かった。おばちゃん、虚構とは距離置いて楽しめるからね、マジでどうこうナイからね、と(笑)。
顔だけでなく、あの骨っぽい肩と筋肉質な腕を見ているだけでも、楽しくてしょーがなかった……まさかこんなに好みの男だったとは……ぬかったわ……。
他の出演者は、ひろみちゃんとがおりくん。
がおりくんの体型が、好みだった。
やっぱ肩と腕ですな。
リアル若者っぽくて。
そして、がおりくんが「キムさんの真似」を4連発してくれるんだけど、コレがまた、格好いい。
がおりもだし、アタマの中でキムに変換して、さらに悶えた(笑)。
うおおお。キムかっけー。
こまった。
贔屓の同期が、まさかこんな二枚目だったとは……好みだったとは……くそお。
(重ね重ね失礼発言)
他の感想はまた別欄で。
このトシになってなお、知らないことを目の当たりにし、その真実にアゴを落とすのである。
第10回『JURIのやっぱりGOGO5!?』に行ってきました。
わたしのくじ運って贔屓関係ないと発揮されるのか、すげー良席でございました。オペラグラスいらず……。
そこではじめて知ったの。
キムくんって、かっこいい。
……すすすすすみませんすみませんすみません。今ごろナニ言ってんだってことは承知しております。
我が雪組のトップスター様つかまえて、そんな当たり前のことを今さら何故言う、驚く、発見とか言う!!
舞台のキムくんがかっこいいことは知っている。
そんなのずーっと昔から言っている。
だけど、素顔のキムくんがどうとか、考えたことがなかったのよ。
わたしは基本、ジェンヌは舞台の上しか知らない。
スカステで素顔のトークとかは見ているけれど、あくまでもブラウン管の中。(すみません、ウチ、まだブラウン管です)
ナマでジェンヌを見る機会はほとんどナイ。
テレビという、誰かの視点(カメラとか編集とか)を通してのジェンヌしか知らない。
こんなトークショーでもない限り、素顔なんかわかんないのよ。制作発表もアフタートークショーも、舞台衣装と化粧だったし。
キムくんのことはずっと好きだった……というか、なまじ彼が下級生のころから舞台でテレビで眺めているだけに、印象が固まっている。
すなわち、かわいいと。
収集癖のあるヲタクであるところのわたしは、スカステに加入した2004年からこっち、ずーっと固定ジェンヌの映像を録り溜めている。そのジェンヌが出演しているトーク番組とかを蒐集する、わけだ。
このブログのどこかにも書いた気がするが、ケロゆーひトドかしげしい水トウコオサとかはずっと録画していた。みんな卒業しちゃったけど……って、トドとゆーひさん現役ですがな。まだ録り続けてますよ(笑)。
んで、そのスタートメンバーの中に、キムも入ってる。すでに「音月桂」だけでファイル1冊ある。トークだけでだよ、出演番組多すぎだよ御曹司。(ちなみにまっつは、彼にオチた2005年から蒐集をはじめた。上記の人たちより1年遅いスタートである)
そうやって、テレビの中の彼をずっと見てきて、なんかもう「知ってる」気になっていたんだね。
考えてみればわたし、キムくんナマで見るの、はじめてだ。
トップ退団千秋楽の入りでどさくさまぎれに目撃、とかぢゃなくて。
ちゃんとした舞台で、芸能人としての、スターとしての彼を見るの。
格好いい。
ぽかーん……。
かわいいと思ってた。
女の子だと思ってた。
舞台では男臭いけど、素はスイーツ好きのかわいい女の子だと思ってた。
ごめん。心から謝る。
ちょうかっこいー。
リアルに少年。
イケメンなの。
きりっとした顔立ちもだし、肩や二の腕、姿勢、体型、歩き方。
美しい若者がそこにいる。
ほんとにびびった。
まさか、ときめくとは思わなくて(笑)。オマエどんだけキムをなめとったん、つーのを白状しているよーなもんですが。
すみません、びびりました。
マジ、あんな男の子好きです。
超美形とか現実離れした人形みたいな人、ではなく、生身のかっこいーにーちゃん。生身っつっても、わたしみたいな凡人はおそれおおくて近寄れない。「特別な人」ならではのオーラあり、そのくせぱぁっとさわやかなイケメン。
年齢も性別も不明だわ。
ハタチくらいの少年に見える。芸能事務所所属の。
街歩いてたら「今の事務所どこ?」と声掛けられる系の。
フィンチ役のために髪を切ったとかで、その髪型がまたイイの。襟足すっきり少年度アップ。
美しい若者が、ソコにいる……。
じゅりぴょんにいじられ、表情豊かゼスチャー豊かにリアクションしてるんだけど、なんかすごく不思議な生き物に見えた。
わたしがこの前に観に行った『GOGO5』はまとぶん・みわっち・まっつだったし、その前は水しぇん・かなめ・ヲヅキだったりする。(きりやんは当たったけど日程が合わなくて、スカステさんへ権利を放棄しました……行きたかったよおお)
彼らは「男役」としての美しさのある人たちだった。
美しい女性ではなく、「男役」だな、という印象。
もちろんキムくんもそうなんだろうけど。
わたしには「男役」という美しい女性、ではなく、性別を超えた存在に見えた。
少年だと思って見たら、それで通るっていうか。
それだけ彼はナチュラルなんだろう。
人工的なにおいがしない。
なんか……まずいなあ。
キムくんがマジで男の子だったらよかったのに。あれで女の子だなんて、なんかまずいっていうか、ずるい気がした。
わたしがハタチそこそこの少女で、今のキムくんと出会ってたら、マジ落ちして大変だったろうなあ。
もともと彼の顔は好きなんだ。あの分厚い唇とか。でかい笑顔とか。ナニ気に立派なアゴとか。鼻が唯一好みからはずれてるんだけどねー、その鼻も許容範囲内だしねー。
いやあ、大人になってから出会って良かった。おばちゃん、虚構とは距離置いて楽しめるからね、マジでどうこうナイからね、と(笑)。
顔だけでなく、あの骨っぽい肩と筋肉質な腕を見ているだけでも、楽しくてしょーがなかった……まさかこんなに好みの男だったとは……ぬかったわ……。
他の出演者は、ひろみちゃんとがおりくん。
がおりくんの体型が、好みだった。
やっぱ肩と腕ですな。
リアル若者っぽくて。
そして、がおりくんが「キムさんの真似」を4連発してくれるんだけど、コレがまた、格好いい。
がおりもだし、アタマの中でキムに変換して、さらに悶えた(笑)。
うおおお。キムかっけー。
こまった。
贔屓の同期が、まさかこんな二枚目だったとは……好みだったとは……くそお。
(重ね重ね失礼発言)
他の感想はまた別欄で。
ちょっと現実逃避(笑)。@ハウ・トゥー・サクシード
2011年7月7日 タカラヅカ 『ハウ・トゥー・サクシード』を救う方法は、1幕95分モノに短縮することだと思うんだ(笑)。
初演を1回観ただけ、肌に合わなかったのでそれきり一度も観ていないわたしは、とても新鮮な気持ちで雪組版の『H2$』初日を観劇した。
そして、1幕の長さに驚いた(笑)。
わたしの周囲限定の狭い世界の話で恐縮だが、誰も彼もが「1幕がつらい」「あんまり長いから、休憩無しで3時間上演するのかと思った(=1幕の1時間半が3時間に感じられた)」「1幕は寝た」「もう2幕だけでイイよ」との意見。1幕に見せ場があるまっつメイトですらそう言うほどに、1幕はつらい。
1幕のテンポの悪さはすごーく前世紀的。
2幕になると話が動くので、それほど苦痛ではないんだが。
そんならもう1幕は大幅に削って、ふつーに全部で95分の芝居にしちゃえよ。
で、2幕はショーを55分やればいいじゃん。ロケットも階段も付けて。
まず真っ先に、「コーヒーブレイク」の場面をカットだな(笑)。
『H2$』というと!という名場面らしいが、これこそカット。いらんやろコレ。
ストーリーとは無関係、もちろん主人公もヒロインも出ない、突然なんの脈絡もなくはじまって、しかも長い。
ストーリーと関係なくても唐突でも、共感できるとか感動できる場面ならアリだけど、ソレすらない。日本人ぽかーん……。
「コーヒーブレイク」の場面は、2幕目のショーに入れればいいよ。芝居の中にはイラナイ。
んであとは、ヒロインの妄想ソロかなあ、カットするの。
主人公以上にヒロインはひとりでえんえん歌い続けるからなあ。ストーリーとは直接無関係……というか、説明にはなるけどアクションにはならない、彼女の考え方を表すだけの歌が……しかも長い。
主人公のサクセスに視点を合わせ、それに直接関係する場面のみをチョイス。
次に、ストーリーと関連し、なおかつ出演人数の多い、派手な場面をチョイス。
重複やただの説明場面はカット。
主人公の場面でも、だらだら会話や歌で時間を使わず、テンポアップする。
それで95分に収めてくれ。
主人公がどんだけ小狡くて、現代日本人が「それってどうよ?」とか「こんな人やだ」と思う前に・気付く前に、テンポの良さでさくさく進んでエンドマークにまでこぎつけてくれ。
あ、ただし作中唯一のタカラヅカっぽい場面である、重役洗面室はそのままに。
主人公がまともに「かっこいい」場面ってあそこくらいじゃん。
160分も必要な芝居ぢゃないよコレ……。
で、2幕は1960年代ニューヨークを舞台にしたショー。
1幕に入りきらなかった「コーヒーブレイク」をはじめ、お洒落にパワフルに展開させるの。
澄夫ちゃんだから、見た目にきれいなショーになるはず。ナマ演奏だし。
ニューヨーク物の定番、ギャングや裏社会アリですよ、男たちのキザな場面、それに絡む美女たちの艶っぽい場面。
そこに迷い込んできた純真な少女みみ、彼女を守ろうとするギャングキム、敵対するちぎとか。ありがちでいいんです、ヅカは同じこと繰り返してナンボです。
ジャズでもロックでもゴスペルでも、なんでもござれ。キムもまっつもかおりもヒメも、がんがん歌いますよ! 汝鳥サマだってキュートに参加しますわよ!
芝居で二枚目シーンのなかったちぎくんも美貌を発揮し、出番のなかったせしる以下も見せ場をもらって輝くのよ。
あちこちに『H2$』っぽいモチーフや、「バドの日常」場面とか、「ヘディちゃんの前の職業」とか、関連したことをやりつつ。
最後はトップコンビのデュエットダンス、そして中階段を使ってのパレード、もちろん大羽根+シャンシャン付き。シャンシャンはやっぱアレか、$マークか(笑)。
観たかったなあ、そんな『H2$』。
初演を1回観ただけ、肌に合わなかったのでそれきり一度も観ていないわたしは、とても新鮮な気持ちで雪組版の『H2$』初日を観劇した。
そして、1幕の長さに驚いた(笑)。
わたしの周囲限定の狭い世界の話で恐縮だが、誰も彼もが「1幕がつらい」「あんまり長いから、休憩無しで3時間上演するのかと思った(=1幕の1時間半が3時間に感じられた)」「1幕は寝た」「もう2幕だけでイイよ」との意見。1幕に見せ場があるまっつメイトですらそう言うほどに、1幕はつらい。
1幕のテンポの悪さはすごーく前世紀的。
2幕になると話が動くので、それほど苦痛ではないんだが。
そんならもう1幕は大幅に削って、ふつーに全部で95分の芝居にしちゃえよ。
で、2幕はショーを55分やればいいじゃん。ロケットも階段も付けて。
まず真っ先に、「コーヒーブレイク」の場面をカットだな(笑)。
『H2$』というと!という名場面らしいが、これこそカット。いらんやろコレ。
ストーリーとは無関係、もちろん主人公もヒロインも出ない、突然なんの脈絡もなくはじまって、しかも長い。
ストーリーと関係なくても唐突でも、共感できるとか感動できる場面ならアリだけど、ソレすらない。日本人ぽかーん……。
「コーヒーブレイク」の場面は、2幕目のショーに入れればいいよ。芝居の中にはイラナイ。
んであとは、ヒロインの妄想ソロかなあ、カットするの。
主人公以上にヒロインはひとりでえんえん歌い続けるからなあ。ストーリーとは直接無関係……というか、説明にはなるけどアクションにはならない、彼女の考え方を表すだけの歌が……しかも長い。
主人公のサクセスに視点を合わせ、それに直接関係する場面のみをチョイス。
次に、ストーリーと関連し、なおかつ出演人数の多い、派手な場面をチョイス。
重複やただの説明場面はカット。
主人公の場面でも、だらだら会話や歌で時間を使わず、テンポアップする。
それで95分に収めてくれ。
主人公がどんだけ小狡くて、現代日本人が「それってどうよ?」とか「こんな人やだ」と思う前に・気付く前に、テンポの良さでさくさく進んでエンドマークにまでこぎつけてくれ。
あ、ただし作中唯一のタカラヅカっぽい場面である、重役洗面室はそのままに。
主人公がまともに「かっこいい」場面ってあそこくらいじゃん。
160分も必要な芝居ぢゃないよコレ……。
で、2幕は1960年代ニューヨークを舞台にしたショー。
1幕に入りきらなかった「コーヒーブレイク」をはじめ、お洒落にパワフルに展開させるの。
澄夫ちゃんだから、見た目にきれいなショーになるはず。ナマ演奏だし。
ニューヨーク物の定番、ギャングや裏社会アリですよ、男たちのキザな場面、それに絡む美女たちの艶っぽい場面。
そこに迷い込んできた純真な少女みみ、彼女を守ろうとするギャングキム、敵対するちぎとか。ありがちでいいんです、ヅカは同じこと繰り返してナンボです。
ジャズでもロックでもゴスペルでも、なんでもござれ。キムもまっつもかおりもヒメも、がんがん歌いますよ! 汝鳥サマだってキュートに参加しますわよ!
芝居で二枚目シーンのなかったちぎくんも美貌を発揮し、出番のなかったせしる以下も見せ場をもらって輝くのよ。
あちこちに『H2$』っぽいモチーフや、「バドの日常」場面とか、「ヘディちゃんの前の職業」とか、関連したことをやりつつ。
最後はトップコンビのデュエットダンス、そして中階段を使ってのパレード、もちろん大羽根+シャンシャン付き。シャンシャンはやっぱアレか、$マークか(笑)。
観たかったなあ、そんな『H2$』。
ちょっと弱音を吐く(笑)。@ハウ・トゥー・サクシード
2011年7月6日 タカラヅカ 今まで何度も書いてますが、わたしは『ハウ・トゥー・サクシード』は嫌いです。
作品として、物語として、共感できません。
なんでこんなもんをタカラヅカでやるんだ、ブロードウェイとやらでやってればそれでいいじゃないか! と思ってます。
だからストーリー部分もキャラクタもテーマもみんなみんなあきらめて、贔屓や雪組っこたちを眺めに通っています。
愛しい彼らを観るために劇場へ行きます。
とりあえず、人事部長は美形なので、彼単体を見る分には楽しいので。
あくまでも、わたし個人の好みの問題です。
ひとさまのことはわかりません。
アメリカンな思想っちゅーか笑いのセンスは、わたしには理解不能です。
もともとわたしは笑いのツボが少ないんですよ。
趣味に合わない「笑い」はむしろ「逆鱗」に触れます。
わたしの苦手な「笑い」は、「人の不幸を笑う」「他人を傷つけて笑わせる」「弱いモノ・愚かなモノをいじめ、彼らが苦しむ様を笑う」などです。
アメリカさんのコメディは、ソレ系が多分にあるため、苦手です。
『H2$』初演からして、ダメでした。
わたしの苦手な笑いに充ち満ちていて。
フィクションだから、主人公が卑劣でもいいんです。「こんな酷いことをするなんて!」ときーきー言ったりしません。
ピカレスクロマンは好物です、悪い人が「悪い」とわかっていて悪を為し、観客もそれを悪だとわかって見ているならば。
ダメなのは、卑劣な主人公が悪を行うのに、それを「正義」として描かれたもの。シリアスでもダメだし、コメディでもやだ、キモチワルイ。
『H2$』は主人公もヒロインも、敵役も全員ひどい人です。嘘をついて自分だけが得をし、他人を陥れることを是とする主人公、アタマの中はピンクなことと自分の欲だけで完結したヒロイン、主人公と同じ性格の敵役。彼らが行う酷いことを「笑う」「愉しむ」世界観は、わたしの感性と対極にあります。
苦手だ……アリエナイ……助けてくれ……。
植爺作品を同じ意味で苦手なので、今回『H2$』を観てすごく植爺作品を彷彿としていました。
や、一緒にしたら悪いけど。いくらなんでも植爺とじゃな(笑)。
『H2$』はよく出来た作品なので、破綻しきった植爺とはまーーったく品質がチガウのだけど、主人公の嫌さ加減が同類項。
わたしとは相容れない感性によって造形されているため、出番の多さ台詞の多さに比例して嫌悪感が増す。だから主要人物はみんな苦手、台詞のろくにない脇役の方が嫌わなくて済むので心安らかに観ていられる、という。
『外伝ベルサイユのばら-アンドレ編-』のとき、贔屓に台詞がひとつしかないことに、かえって感謝したことを思い出した。台詞ナシで、あとはただ美しい姿を見せてくれているだけなら、彼のことは単純に好きでいられる、と。
今回の『H2$』がなんとか耐えていられるのは、リピートできているのは、同じことだと思う。
脇で良かった……あの程度の描かれ方なら別に、キャラを嫌いにはならない(笑)。
でもって、わたしが苦手だから、ってだけでなく、この作品は雪組に合っているんだろうか?
キムくんはほんとに雪組御曹司なんだと思う。
彼の今ドキの若者的な明るい可愛い持ち味は、たしかに軽妙に映るのかもしれない。
雪組を大して見たことナイ人なら、キムくんのわかりやすい可愛らしさ、少年っぽさゆえに「陽気なアメリカンコメディが似合う」と思うのかもしれない。
でもなあ、ソレ、見た目だけだから。
キムくんは雪組の重く真面目な遺伝子をしっかり受け継いだ人だから。
トドやタータン系譜の人だから。
芸風的にキムは、『H2$』や『ME AND MY GIRL』とかが、いちばん似合わないトップスターだと思うんだけどなあ。
彼の不幸は、「見た目」がそれらがいちばん似合うトップスターだってことだよなあ。
劇団のエライ人も、雪組プロデューサーも、雪組の公演をろくに観たことないのかもなあ、と思った。
一見さんくらいの認識で「似合うよねー」とか言ってそう。
キムは重厚な悲劇系の方が似合うし、生真面目な雪組もその方が実力を発揮できると思う。
『ロシアン・ブルー』 のときも思ったけれど、雪組はコメディのときも大真面目に真剣にコメディを演じ、結局なんか深刻に観てしまって肩が凝る芸風。
ただキムくんは、実力のある人だ。
持ち味と違っていても、演じてしまう。
フィンチ役も彼の得意分野ではないけれど、ちゃんと演じている。真ん中として機能している。
技術があるってすごいな、うまいなーと感心する。
ふつーに1回だけ、タカラヅカもなにも関係なく観る分は楽しいんじゃないかなあ。
わたしも小学生の頃なら、ふつーに笑って観ていたと思う。滑稽な人が滑稽なことをしたら、そのまま笑っていたもの。(中学生から『はみだしっ子』にかぶれたため、ピエロを見ても笑えなくなった・笑)
すごいや、うまいや、と眺めつつ。
キムみみのラヴラヴ芝居あたりを見ながら、このふたりで、ドロドロの悲劇とか見ててぇ!と、切望した。
心理とか掘り下げ系の、無駄に難解でうざったいヤツ。
高尚ぶるわけじゃないの、単にキムみみだと軽妙なモノよりソレ系の方が心穏やかに見られるってことなの(笑)。
劇団はなんでこう、海外ミュージカルを輸入するセンスが悪いんだろう。
半世紀前に外国で大人気だったとかを判断基準にするとか、アリエナイ。
一昔前のタカラヅカはスター個人で客を呼ぶ時代だったので、どんなクソ作品でも客は入った。ファンはスターさえ見れればソレでヨシ、作品なんかどーでもいいからどんなモノでもリピートした。
でも今はそうじゃない。
スターが誰であるというよりも、作品がなんであるか。
外国の人が、でも、何十年前の人が、でもなく、今現代の日本人が、ナニを楽しいと思うか。
それを考えて欲しいよ。
なんで『めぐり会いは再び』があんなに現代のヅカファンに喜ばれているか、わかんないのかなあ。
いやその。
『H2$』リピートしんどいなあ、贔屓がいても。という愚痴でした(笑)。いやそれでもまだマシだと思う、部長かっこいーだけ考えていればいいんだから。
作品として、物語として、共感できません。
なんでこんなもんをタカラヅカでやるんだ、ブロードウェイとやらでやってればそれでいいじゃないか! と思ってます。
だからストーリー部分もキャラクタもテーマもみんなみんなあきらめて、贔屓や雪組っこたちを眺めに通っています。
愛しい彼らを観るために劇場へ行きます。
とりあえず、人事部長は美形なので、彼単体を見る分には楽しいので。
あくまでも、わたし個人の好みの問題です。
ひとさまのことはわかりません。
アメリカンな思想っちゅーか笑いのセンスは、わたしには理解不能です。
もともとわたしは笑いのツボが少ないんですよ。
趣味に合わない「笑い」はむしろ「逆鱗」に触れます。
わたしの苦手な「笑い」は、「人の不幸を笑う」「他人を傷つけて笑わせる」「弱いモノ・愚かなモノをいじめ、彼らが苦しむ様を笑う」などです。
アメリカさんのコメディは、ソレ系が多分にあるため、苦手です。
『H2$』初演からして、ダメでした。
わたしの苦手な笑いに充ち満ちていて。
フィクションだから、主人公が卑劣でもいいんです。「こんな酷いことをするなんて!」ときーきー言ったりしません。
ピカレスクロマンは好物です、悪い人が「悪い」とわかっていて悪を為し、観客もそれを悪だとわかって見ているならば。
ダメなのは、卑劣な主人公が悪を行うのに、それを「正義」として描かれたもの。シリアスでもダメだし、コメディでもやだ、キモチワルイ。
『H2$』は主人公もヒロインも、敵役も全員ひどい人です。嘘をついて自分だけが得をし、他人を陥れることを是とする主人公、アタマの中はピンクなことと自分の欲だけで完結したヒロイン、主人公と同じ性格の敵役。彼らが行う酷いことを「笑う」「愉しむ」世界観は、わたしの感性と対極にあります。
苦手だ……アリエナイ……助けてくれ……。
植爺作品を同じ意味で苦手なので、今回『H2$』を観てすごく植爺作品を彷彿としていました。
や、一緒にしたら悪いけど。いくらなんでも植爺とじゃな(笑)。
『H2$』はよく出来た作品なので、破綻しきった植爺とはまーーったく品質がチガウのだけど、主人公の嫌さ加減が同類項。
わたしとは相容れない感性によって造形されているため、出番の多さ台詞の多さに比例して嫌悪感が増す。だから主要人物はみんな苦手、台詞のろくにない脇役の方が嫌わなくて済むので心安らかに観ていられる、という。
『外伝ベルサイユのばら-アンドレ編-』のとき、贔屓に台詞がひとつしかないことに、かえって感謝したことを思い出した。台詞ナシで、あとはただ美しい姿を見せてくれているだけなら、彼のことは単純に好きでいられる、と。
今回の『H2$』がなんとか耐えていられるのは、リピートできているのは、同じことだと思う。
脇で良かった……あの程度の描かれ方なら別に、キャラを嫌いにはならない(笑)。
でもって、わたしが苦手だから、ってだけでなく、この作品は雪組に合っているんだろうか?
キムくんはほんとに雪組御曹司なんだと思う。
彼の今ドキの若者的な明るい可愛い持ち味は、たしかに軽妙に映るのかもしれない。
雪組を大して見たことナイ人なら、キムくんのわかりやすい可愛らしさ、少年っぽさゆえに「陽気なアメリカンコメディが似合う」と思うのかもしれない。
でもなあ、ソレ、見た目だけだから。
キムくんは雪組の重く真面目な遺伝子をしっかり受け継いだ人だから。
トドやタータン系譜の人だから。
芸風的にキムは、『H2$』や『ME AND MY GIRL』とかが、いちばん似合わないトップスターだと思うんだけどなあ。
彼の不幸は、「見た目」がそれらがいちばん似合うトップスターだってことだよなあ。
劇団のエライ人も、雪組プロデューサーも、雪組の公演をろくに観たことないのかもなあ、と思った。
一見さんくらいの認識で「似合うよねー」とか言ってそう。
キムは重厚な悲劇系の方が似合うし、生真面目な雪組もその方が実力を発揮できると思う。
『ロシアン・ブルー』 のときも思ったけれど、雪組はコメディのときも大真面目に真剣にコメディを演じ、結局なんか深刻に観てしまって肩が凝る芸風。
ただキムくんは、実力のある人だ。
持ち味と違っていても、演じてしまう。
フィンチ役も彼の得意分野ではないけれど、ちゃんと演じている。真ん中として機能している。
技術があるってすごいな、うまいなーと感心する。
ふつーに1回だけ、タカラヅカもなにも関係なく観る分は楽しいんじゃないかなあ。
わたしも小学生の頃なら、ふつーに笑って観ていたと思う。滑稽な人が滑稽なことをしたら、そのまま笑っていたもの。(中学生から『はみだしっ子』にかぶれたため、ピエロを見ても笑えなくなった・笑)
すごいや、うまいや、と眺めつつ。
キムみみのラヴラヴ芝居あたりを見ながら、このふたりで、ドロドロの悲劇とか見ててぇ!と、切望した。
心理とか掘り下げ系の、無駄に難解でうざったいヤツ。
高尚ぶるわけじゃないの、単にキムみみだと軽妙なモノよりソレ系の方が心穏やかに見られるってことなの(笑)。
劇団はなんでこう、海外ミュージカルを輸入するセンスが悪いんだろう。
半世紀前に外国で大人気だったとかを判断基準にするとか、アリエナイ。
一昔前のタカラヅカはスター個人で客を呼ぶ時代だったので、どんなクソ作品でも客は入った。ファンはスターさえ見れればソレでヨシ、作品なんかどーでもいいからどんなモノでもリピートした。
でも今はそうじゃない。
スターが誰であるというよりも、作品がなんであるか。
外国の人が、でも、何十年前の人が、でもなく、今現代の日本人が、ナニを楽しいと思うか。
それを考えて欲しいよ。
なんで『めぐり会いは再び』があんなに現代のヅカファンに喜ばれているか、わかんないのかなあ。
いやその。
『H2$』リピートしんどいなあ、贔屓がいても。という愚痴でした(笑)。いやそれでもまだマシだと思う、部長かっこいーだけ考えていればいいんだから。
で、人事部長さんは。@ハウ・トゥー・サクシード
2011年7月5日 タカラヅカ ところで『ハウ・トゥー・サクシード』のイベントの数々は、テレビ放送あるんでしょうか。
わたしにルポ機能はないので、誰がナニを言った、とかゆーのではなく、あくまでも、こんな感じだった、わたしにはこう見えてこう感じられた、ということを記すのみ。
テレビでもサイトでも、どっかに正しい記述が残っていればいいのにねえ。わたしは嘘八百しか書かないから。(脳内変換済のため)
さて、アフタートークショー『努力しないで出世したい重役たち』に行ったのはもちろん、まっつ目当てです。
こーゆーイベント物に、まっつが混ぜてもらえることはまずなく、わたしが彼のファンになってからはたぶんはじめてです。一度も見たことナイもの。
公演関係トークショーだと、持ち回りでやってくる「トークスペシャルin東京」に5年前『ファントム』で出演したのが最後か。持ち回りで順番制だから、「まっつだから!」というイベントではない。
公演とは別だと、スカステの『JURIのやっぱりGOGO5!?』に3年前出演したのが最後。
『H2$』の制作発表参加はまっつ人生はじめてだったわけだしねええ。
イベントごとには参加させてもらえないポジションの人だと覚悟していただけに、毎回なにをおいても駆けつけたし、今後もそうするつもり。1回1回が超貴重、見逃すな。
つーことで、とても貴重なイベント。
あの広大な梅芸にて、2000人近い観客の視線を浴びて、歌うでなく踊るでなく、演出された芝居をするでなく脚本通りの台詞を喋るでなく、ただ、喋る。
すごーく緊張することだと思う。
が。
なんつーんだ、まつださん……ゆるい?(笑)
制作発表のときの方が、よっぽど緊張感あったと思う。
まっつだけでなく、全員それほど緊張している風ではないっていうか、ゆるくぐだぐだに喋っていたような。
それって、司会がヲヅキだから?(笑)
バウホールと違って、客席が多すぎて遠すぎたから、かえって気にならないのかもなあ。
みんなスーツ姿に舞台メイクだから、自然におっさん。肘掛け椅子に坐る姿も、自然におっさん。
キムとちぎは青年だけど……コマもまだ若めだけど……まっつとヲヅキは容赦なくおっさんだった。あと、意外にひろみちゃんも年齢高く見えた。
まっつはよく喋っていた。
自分から喋っていた。
マイクなくても関係なく喋っていた。
成長したなあああ。
オサ様コンサート『I got music』のとき、学年や立ち位置から、もっと積極的に参加しなければいけないフリートークの場で、完全に傍観者、自分から喋る気ナッシングでただ笑っていた青年とは思えないっす。(あんときは、みわさんとそのかが喋り続けていた)
大人になったまっつが、気負いなく自然な様子で会話していて。
そんな彼を眺めているのが、うれしかった。
今、充実しているんだね。組替え決まったときはどうなることかと気を揉んだけど、幸せならよかったよ。
話の内容よりも、雪組で、仲間たちと一緒にいる彼の、ゆるい空気感こそ興味深く、また、感動してました。
話はあんまりおぼえてないわ(笑)。
最初の質問は役作りについてだっけか。人事部長はふつーの人だから、ふつーの人が真面目にしていることのおかしさを、てな、「NOW ON STAGE」でも制作発表でも言っていたことの繰り返し、目新しさナシ。
失敗談は、ない、と言い切って終了。それよりひとの失敗談にツッコミ入れるのに忙しい。
まっつは楽しそうにすっころんだローズマリーと、それをフォローする男前なフィンチについて話すんだけど、完全説明不足、内心「ヲヅキ、司会者、なんとかしろ! ローズマリー@まっつ、フィンチ@キムで再現させろ!!」とじたばたした。……該当の公演を見ていない人には、なにがどうなったのかわかんなかったと思うよ、あれじゃ。
健康法は、湯船につかること、なんだけど。まっつの言い方が男子的荒っぽさで。
「健康法で気を付けているのは、風呂に入ること」
みんな、がやがや。
あ、言葉足りてないかな、と、まっつはさらに。
「あたし、お風呂嫌いなんです」
客席ざわざわっ。
風呂が嫌いな女優。風呂が嫌いな妙齢の美女。←
ワイルド系男子ならソレもありかもしれんがなー、女子がソレ言っちゃうとまずいよなー、イメージ的に。
まっつも、しまったと思ったのか、すごい勢いで注釈していた。
湯船につかるのが嫌いだけど、健康のことを思ってがんばってつかっていると。お風呂自体はちゃんと入ってるし、清潔ですと。
自分で自分を「清潔ですよ!」と宣伝しなければならないタカラジェンヌをはぢめて見た……(笑)。
今までもまっつは、ことあるごとに「湯船嫌い」を言っているので、ファンはみんな知っていること、シャワー派の人だっつーだけのことなんだが、今回は言い方が悪かった。
ダブルのスーツの中年男姿で、「俺、風呂嫌いだから」って、どんだけ男らしい発言……。
そして、まっつの「風呂嫌い」発言を聞いたときにどよめいた客席と舞台上、なかでも「カッコイイ(はぁと)」とすかさずつぶやいたひろみちゃんがステキです。
そのひろみちゃんは健康ヲタクらしく、なにかハマるたびにまっつに勧めたくてしょうがなくなるらしい。
「あたしってそんなに不健康そう?!」
と、声を上げるまっつに、納得の客席(笑)。健康優良児には見えないよね。
現代のサッカー部主将より、大正時代の肺病の書生さんの方が似合うキャラだもんな。
努力しないで手に入れられたものってなんかある、てな質問で、みんなが「うーん……」と悩んじゃってる中、まっつは挙手して「男役の声」と。
音楽学校入学試験の面接時に、試験官から「その声は地声ですか」と聞かれたと。
受験のときってまっつまだ17歳? 入団当初の写真を見る限り、世間の同世代よりさらに幼い感じ(ジェンヌにはよくあることだが)だったのに、「かわいい娘役さんね」ってな顔だったのに、それであんな声だったのか……。
まあこの話も既出だからファンはみんな知っているけど、本人の口からあの声で言われると愉快ですわ。
まっつの美声は「神が授けた声」なんだなあ。
おっさん姿で「あたし」なまっつがステキで身悶えますわ。
「わたし」と言っているのかもしれないけど、冒頭の子音が聞こえないので「あたし」に聞こえる。
一人称がソレでも、声がアレなうえに女オンナした喋り方でもないので、不思議な味になっている。
この日は学生の団体さんがどーんと入っていたんだが、彼らの目にはどう映るのかねえ。
見た目はおっさん、でも女子として喋る出演者のトークって……。
タカラヅカおそるべしっ!とか?
わたしにルポ機能はないので、誰がナニを言った、とかゆーのではなく、あくまでも、こんな感じだった、わたしにはこう見えてこう感じられた、ということを記すのみ。
テレビでもサイトでも、どっかに正しい記述が残っていればいいのにねえ。わたしは嘘八百しか書かないから。(脳内変換済のため)
さて、アフタートークショー『努力しないで出世したい重役たち』に行ったのはもちろん、まっつ目当てです。
こーゆーイベント物に、まっつが混ぜてもらえることはまずなく、わたしが彼のファンになってからはたぶんはじめてです。一度も見たことナイもの。
公演関係トークショーだと、持ち回りでやってくる「トークスペシャルin東京」に5年前『ファントム』で出演したのが最後か。持ち回りで順番制だから、「まっつだから!」というイベントではない。
公演とは別だと、スカステの『JURIのやっぱりGOGO5!?』に3年前出演したのが最後。
『H2$』の制作発表参加はまっつ人生はじめてだったわけだしねええ。
イベントごとには参加させてもらえないポジションの人だと覚悟していただけに、毎回なにをおいても駆けつけたし、今後もそうするつもり。1回1回が超貴重、見逃すな。
つーことで、とても貴重なイベント。
あの広大な梅芸にて、2000人近い観客の視線を浴びて、歌うでなく踊るでなく、演出された芝居をするでなく脚本通りの台詞を喋るでなく、ただ、喋る。
すごーく緊張することだと思う。
が。
なんつーんだ、まつださん……ゆるい?(笑)
制作発表のときの方が、よっぽど緊張感あったと思う。
まっつだけでなく、全員それほど緊張している風ではないっていうか、ゆるくぐだぐだに喋っていたような。
それって、司会がヲヅキだから?(笑)
バウホールと違って、客席が多すぎて遠すぎたから、かえって気にならないのかもなあ。
みんなスーツ姿に舞台メイクだから、自然におっさん。肘掛け椅子に坐る姿も、自然におっさん。
キムとちぎは青年だけど……コマもまだ若めだけど……まっつとヲヅキは容赦なくおっさんだった。あと、意外にひろみちゃんも年齢高く見えた。
まっつはよく喋っていた。
自分から喋っていた。
マイクなくても関係なく喋っていた。
成長したなあああ。
オサ様コンサート『I got music』のとき、学年や立ち位置から、もっと積極的に参加しなければいけないフリートークの場で、完全に傍観者、自分から喋る気ナッシングでただ笑っていた青年とは思えないっす。(あんときは、みわさんとそのかが喋り続けていた)
大人になったまっつが、気負いなく自然な様子で会話していて。
そんな彼を眺めているのが、うれしかった。
今、充実しているんだね。組替え決まったときはどうなることかと気を揉んだけど、幸せならよかったよ。
話の内容よりも、雪組で、仲間たちと一緒にいる彼の、ゆるい空気感こそ興味深く、また、感動してました。
話はあんまりおぼえてないわ(笑)。
最初の質問は役作りについてだっけか。人事部長はふつーの人だから、ふつーの人が真面目にしていることのおかしさを、てな、「NOW ON STAGE」でも制作発表でも言っていたことの繰り返し、目新しさナシ。
失敗談は、ない、と言い切って終了。それよりひとの失敗談にツッコミ入れるのに忙しい。
まっつは楽しそうにすっころんだローズマリーと、それをフォローする男前なフィンチについて話すんだけど、完全説明不足、内心「ヲヅキ、司会者、なんとかしろ! ローズマリー@まっつ、フィンチ@キムで再現させろ!!」とじたばたした。……該当の公演を見ていない人には、なにがどうなったのかわかんなかったと思うよ、あれじゃ。
健康法は、湯船につかること、なんだけど。まっつの言い方が男子的荒っぽさで。
「健康法で気を付けているのは、風呂に入ること」
みんな、がやがや。
あ、言葉足りてないかな、と、まっつはさらに。
「あたし、お風呂嫌いなんです」
客席ざわざわっ。
風呂が嫌いな女優。風呂が嫌いな妙齢の美女。←
ワイルド系男子ならソレもありかもしれんがなー、女子がソレ言っちゃうとまずいよなー、イメージ的に。
まっつも、しまったと思ったのか、すごい勢いで注釈していた。
湯船につかるのが嫌いだけど、健康のことを思ってがんばってつかっていると。お風呂自体はちゃんと入ってるし、清潔ですと。
自分で自分を「清潔ですよ!」と宣伝しなければならないタカラジェンヌをはぢめて見た……(笑)。
今までもまっつは、ことあるごとに「湯船嫌い」を言っているので、ファンはみんな知っていること、シャワー派の人だっつーだけのことなんだが、今回は言い方が悪かった。
ダブルのスーツの中年男姿で、「俺、風呂嫌いだから」って、どんだけ男らしい発言……。
そして、まっつの「風呂嫌い」発言を聞いたときにどよめいた客席と舞台上、なかでも「カッコイイ(はぁと)」とすかさずつぶやいたひろみちゃんがステキです。
そのひろみちゃんは健康ヲタクらしく、なにかハマるたびにまっつに勧めたくてしょうがなくなるらしい。
「あたしってそんなに不健康そう?!」
と、声を上げるまっつに、納得の客席(笑)。健康優良児には見えないよね。
現代のサッカー部主将より、大正時代の肺病の書生さんの方が似合うキャラだもんな。
努力しないで手に入れられたものってなんかある、てな質問で、みんなが「うーん……」と悩んじゃってる中、まっつは挙手して「男役の声」と。
音楽学校入学試験の面接時に、試験官から「その声は地声ですか」と聞かれたと。
受験のときってまっつまだ17歳? 入団当初の写真を見る限り、世間の同世代よりさらに幼い感じ(ジェンヌにはよくあることだが)だったのに、「かわいい娘役さんね」ってな顔だったのに、それであんな声だったのか……。
まあこの話も既出だからファンはみんな知っているけど、本人の口からあの声で言われると愉快ですわ。
まっつの美声は「神が授けた声」なんだなあ。
おっさん姿で「あたし」なまっつがステキで身悶えますわ。
「わたし」と言っているのかもしれないけど、冒頭の子音が聞こえないので「あたし」に聞こえる。
一人称がソレでも、声がアレなうえに女オンナした喋り方でもないので、不思議な味になっている。
この日は学生の団体さんがどーんと入っていたんだが、彼らの目にはどう映るのかねえ。
見た目はおっさん、でも女子として喋る出演者のトークって……。
タカラヅカおそるべしっ!とか?
ここでも会長ひとり勝ち。@ハウ・トゥー・サクシード
2011年7月4日 タカラヅカ 緒月遠麻に司会をさせると企画した、その瞬間からこの結果は出ていたのだ。
イベント目白押しの『ハウ・トゥー・サクシード』です。
アフタートークショー『努力しないで出世したい重役たち』に行ってきました。
出演者は、フィンチ@キム、バド@ちぎ、ブラット@まっつ、ギャッチ@コマ、ジェンキンズ@ひろみ。
そして、司会者が、ウォンパー@ヲヅキ。
6人ともフィナーレまんまのおっさん(青年)姿。
ジェンヌだけに託されたトークショーがぐだぐだになる、というのはよくあること。
そーゆーところも含めて、ファンは楽しく愛でるわけだが。
このトークショーは、ぐだぐたすら、超えていた。
なんつーの?
自由?(首傾げ)
トークショーが終わったあと、まっつメイトと「このトークショーの面白さって、絶対観た人にしかわからないよね」と頷き合った。
話していた内容だけを文字にしても「ふつう?」な感じだし、テレビで流したにしろ、ジェンヌが答えているところだけを編集したんじゃ伝わらない。
なんというか、とても手に負えないトークショーだった。
とゆーのもすべては。
司会をするヲヅキの、投げやりさにあるのだ(笑)。
あああ。
ヲヅキが好きだ……もーめちゃくちゃ好きだー。(身悶え)
まず、坐り方。
制作発表のとき、おっさんスーツ姿で背筋をぴんと伸ばし、両膝と足首を揃えた女の子坐りをしていたヲヅキさん。
それとは別人のようにラフな、くつろいだ坐り方をしていました。
肘掛け椅子に深々と坐り、脚は自然に開いて猫背。
脱力したおっさんがそこに。
「ほんじつは『H2$』をごらんいただき、ありがとうございました(早口・棒読み)」
という、口火を切る挨拶からして、相当だった。
なんつーんだ、「ありがとう」という言葉を使っていながら、客の顔を見ていない、誰に伝えるために発しているのかわからない。
そして彼はその体勢のままファイルを開き「まずなにしましょうかね。えー、んじゃじこしょうかい」てなノリ。
すべてが、投げやり。
放りっぱなし。
仕切ろうとかいう気概もなければ、人の話も聞いていない風、客のことも気にしていない風。
「やくづくりについてかたってください」とかお題目を言ったあとはファイルに目を落として、喋っている人をろくに見ないし、ましてや客席なんか、カケラも見ないっ。
ヲヅキさんはうつむいた横顔しか見せてくれません。
完全に「他人事」になっているので、全員が質問に答えたあとキムくんとかが「きたろうはどうなの」と振ると、顔を上げることもなくぼそっとひとことてきとーな返事で終了し、「じゃあつぎ」と質問を読み上げる。
キムくんが「こんなにラフでいいの?」と何度も繰り返していた。
あまりにあまりな空気感なので。
そして、ヲヅキさんのシュールさに「やだこの司会者!」「ほんと自由だね!」と叫んでいた。
ファイルには進行や質問が書いてあるらしく、最初のいくつかは「必ず聞く質問」と書いてあったんだろうけど、「時間が余ったら、ここから好きな質問を選ぶ」欄も別にあったんだと思う。
まず必須事項を終わらせたヲヅキさんは、その「彼の選択にゆだねられた質問」に関してはもう、さらに投げやりで。
「つぎなににしますか」←質問を選ぶのは司会者、質問一覧を持っているのも司会者、なのに出演者に聞く
自分でそう聞いておきながら、
「じゃあけんこうのひけつ」←棒読み
ヲヅキ……。
なんなんだろうね、この人。
もう、大爆笑。オイシイところはヲヅキが全部持っていく。
投げやり、やる気ナシ、人の話聞いてねえ、客の顔も見ねえ。
……これは全部、違います。
ヲヅキさんはめちゃくちゃ緊張して、使命感でいっぱいいっぱいになっているのでしょう。
自分の世界にこもっているような、猫背で丸まってファイルばっかり凝視しているのは、進行を恙無くクリアするために必死なんです。
投げやりな棒読み、言葉の意味を理解していないようなひらがな喋りは、緊張ゆえでしょう。
わかる。わかるんだ。
「この人、なんか怒ってるの?」な顔のまま、突き放した棒読み。
それこそがヲヅキさん。
わかっている客席は、抱腹絶倒。
いやあ……すごいよ。
得難いキャラだ、緒月遠麻。
こんなシュールなトークショー、はじめて見た。
ヲヅキがめちゃくちゃ面白くて愛らしかったことが、文字では伝わらない。
あったことだけを書くと、まるで悪口のようになる。
そうじゃない、そうじゃないんだ。
それこそが最高に面白くて、ファンが喜ぶことだったんだよ。
ヲヅキさんを好きすぎて、胸が苦しい(笑)。
タカラヅカって不思議なところだ、こんな不器用な生き物が生息していられるなんて。
仲間たちからもファンからも愛されて。
司会者がこの通りの異次元空間生命体なので、それに流されることなくマイペースに話を進める出演者たちのすごさも、よくわかった(笑)。
みんなくじけないねっ、すごいねっ!
マイクの数がぜんぜん足りてないのに、マイク無しでも勝手に喋り出してるしね。(特にエエ声のあの人・笑)
そんな感じで盛り上がっている中、ぜんぜん話と関係なく突然、
「はなしもまとまったところで、これでおわりです。ありがとうございました(超棒読み)」
と、ヲヅキさんが強引に言い出して、突然幕が下りたのに、さらにびっくり爆笑。
これで終わるんだ?!
まとめの言葉も挨拶もナシかいっ。
いやもお、呆然とする面白さ。
ヲヅキさんさいこー。
観られて良かった……むちゃくちゃ笑った……面白すぎた……。
劇団様、これからもヲヅキさん司会でトークショーやってください。
そして、今後ともあの人を、あの個性を、保護してください。貴重種ですよ、彼。あの個性は「天から与えられた才能」です。
ただ。
たまたま今日観ていただけの、ヅカ初体験の団体さんたちは、あのトークショーと司会者をどう思ったろう。
「やる気ナシのぶっきらぼうプレイの芸人さん」だと思ってくれたかしら、ヲヅキのこと。持ち芸としてアリだよね、ああいう投げやりさ(笑)。
イベント目白押しの『ハウ・トゥー・サクシード』です。
アフタートークショー『努力しないで出世したい重役たち』に行ってきました。
出演者は、フィンチ@キム、バド@ちぎ、ブラット@まっつ、ギャッチ@コマ、ジェンキンズ@ひろみ。
そして、司会者が、ウォンパー@ヲヅキ。
6人ともフィナーレまんまのおっさん(青年)姿。
ジェンヌだけに託されたトークショーがぐだぐだになる、というのはよくあること。
そーゆーところも含めて、ファンは楽しく愛でるわけだが。
このトークショーは、ぐだぐたすら、超えていた。
なんつーの?
自由?(首傾げ)
トークショーが終わったあと、まっつメイトと「このトークショーの面白さって、絶対観た人にしかわからないよね」と頷き合った。
話していた内容だけを文字にしても「ふつう?」な感じだし、テレビで流したにしろ、ジェンヌが答えているところだけを編集したんじゃ伝わらない。
なんというか、とても手に負えないトークショーだった。
とゆーのもすべては。
司会をするヲヅキの、投げやりさにあるのだ(笑)。
あああ。
ヲヅキが好きだ……もーめちゃくちゃ好きだー。(身悶え)
まず、坐り方。
制作発表のとき、おっさんスーツ姿で背筋をぴんと伸ばし、両膝と足首を揃えた女の子坐りをしていたヲヅキさん。
それとは別人のようにラフな、くつろいだ坐り方をしていました。
肘掛け椅子に深々と坐り、脚は自然に開いて猫背。
脱力したおっさんがそこに。
「ほんじつは『H2$』をごらんいただき、ありがとうございました(早口・棒読み)」
という、口火を切る挨拶からして、相当だった。
なんつーんだ、「ありがとう」という言葉を使っていながら、客の顔を見ていない、誰に伝えるために発しているのかわからない。
そして彼はその体勢のままファイルを開き「まずなにしましょうかね。えー、んじゃじこしょうかい」てなノリ。
すべてが、投げやり。
放りっぱなし。
仕切ろうとかいう気概もなければ、人の話も聞いていない風、客のことも気にしていない風。
「やくづくりについてかたってください」とかお題目を言ったあとはファイルに目を落として、喋っている人をろくに見ないし、ましてや客席なんか、カケラも見ないっ。
ヲヅキさんはうつむいた横顔しか見せてくれません。
完全に「他人事」になっているので、全員が質問に答えたあとキムくんとかが「きたろうはどうなの」と振ると、顔を上げることもなくぼそっとひとことてきとーな返事で終了し、「じゃあつぎ」と質問を読み上げる。
キムくんが「こんなにラフでいいの?」と何度も繰り返していた。
あまりにあまりな空気感なので。
そして、ヲヅキさんのシュールさに「やだこの司会者!」「ほんと自由だね!」と叫んでいた。
ファイルには進行や質問が書いてあるらしく、最初のいくつかは「必ず聞く質問」と書いてあったんだろうけど、「時間が余ったら、ここから好きな質問を選ぶ」欄も別にあったんだと思う。
まず必須事項を終わらせたヲヅキさんは、その「彼の選択にゆだねられた質問」に関してはもう、さらに投げやりで。
「つぎなににしますか」←質問を選ぶのは司会者、質問一覧を持っているのも司会者、なのに出演者に聞く
自分でそう聞いておきながら、
「じゃあけんこうのひけつ」←棒読み
ヲヅキ……。
なんなんだろうね、この人。
もう、大爆笑。オイシイところはヲヅキが全部持っていく。
投げやり、やる気ナシ、人の話聞いてねえ、客の顔も見ねえ。
……これは全部、違います。
ヲヅキさんはめちゃくちゃ緊張して、使命感でいっぱいいっぱいになっているのでしょう。
自分の世界にこもっているような、猫背で丸まってファイルばっかり凝視しているのは、進行を恙無くクリアするために必死なんです。
投げやりな棒読み、言葉の意味を理解していないようなひらがな喋りは、緊張ゆえでしょう。
わかる。わかるんだ。
「この人、なんか怒ってるの?」な顔のまま、突き放した棒読み。
それこそがヲヅキさん。
わかっている客席は、抱腹絶倒。
いやあ……すごいよ。
得難いキャラだ、緒月遠麻。
こんなシュールなトークショー、はじめて見た。
ヲヅキがめちゃくちゃ面白くて愛らしかったことが、文字では伝わらない。
あったことだけを書くと、まるで悪口のようになる。
そうじゃない、そうじゃないんだ。
それこそが最高に面白くて、ファンが喜ぶことだったんだよ。
ヲヅキさんを好きすぎて、胸が苦しい(笑)。
タカラヅカって不思議なところだ、こんな不器用な生き物が生息していられるなんて。
仲間たちからもファンからも愛されて。
司会者がこの通りの異次元空間生命体なので、それに流されることなくマイペースに話を進める出演者たちのすごさも、よくわかった(笑)。
みんなくじけないねっ、すごいねっ!
マイクの数がぜんぜん足りてないのに、マイク無しでも勝手に喋り出してるしね。(特にエエ声のあの人・笑)
そんな感じで盛り上がっている中、ぜんぜん話と関係なく突然、
「はなしもまとまったところで、これでおわりです。ありがとうございました(超棒読み)」
と、ヲヅキさんが強引に言い出して、突然幕が下りたのに、さらにびっくり爆笑。
これで終わるんだ?!
まとめの言葉も挨拶もナシかいっ。
いやもお、呆然とする面白さ。
ヲヅキさんさいこー。
観られて良かった……むちゃくちゃ笑った……面白すぎた……。
劇団様、これからもヲヅキさん司会でトークショーやってください。
そして、今後ともあの人を、あの個性を、保護してください。貴重種ですよ、彼。あの個性は「天から与えられた才能」です。
ただ。
たまたま今日観ていただけの、ヅカ初体験の団体さんたちは、あのトークショーと司会者をどう思ったろう。
「やる気ナシのぶっきらぼうプレイの芸人さん」だと思ってくれたかしら、ヲヅキのこと。持ち芸としてアリだよね、ああいう投げやりさ(笑)。
「昨日初日観て、今日ダブル? しかもチケットは昨日買い足したって? ちょうウケる~~」
と、まっつメイトに梅芸で会うなり言われました。
そりゃあね。
あんだけ、「『ハウ・トゥー・サクシード』興味ない、通わない。お金使わないで済むから助かるわ」とか言ってたのにね。
仕方ないじゃないか、ブラット@まっつ、格好良すぎ。
いやはや、驚きました。
マジで考えてなかった。
まっつの役が、こんなにカッコイイなんて。
ポスターに写真が載っていて、その写真はとてもカッコつけているし実際カッコイイわけなんだが、近い過去にヒマ課長@『相棒』があっただけに、信用していなかった。
キャラクタとして、ヒマ課長を連想するんだ。年齢とか立場とか。
たまたまこの写真がカッコイイだけで、ブラットなんて初演でもろくにおぼえていないくらい脇の役だし、なんかモミ手していたキャラっつー印象だし、そーゆー役を演じるまっつはこれまでも見てきてるし、今さら見たいわけでもない。
贔屓の役は情けない系のおっさんで、その他大勢のひとり。で、作品は感性に合わず面白いと思えない。
となると、期待値最低レベル。1回は観るけど、それ以外はどうしようかな。初日を購入したあと、制作発表に行きたくて仕方なくもう1枚チケット買ったけど、ほんとソレだけ。トークショーも行きたいけど、結局チケット持ってないままだし。
そんなテンション低いまま、初日を迎え。
瞠目。
ブラットって、こんな役だったの?
社長にへこへこしている情けないおっさん、美人に鼻の下伸ばす三枚目……ぢゃ、なかったの??
や、ちゃんと初演時からブラットはステキだったのかもしれないけど、1回しか観てないと、バド@タモさんの印象しか残ってないくらい、彼が強烈だったので。
「ナニ今頃言ってるの? ブラットって二枚目の役なのに!」と、初演ファンさんは思うかもしんないけど。
わたしは微妙な三枚目の役だと思っていて。
いや、認識は間違っていない。
たしかに社長@汝鳥サマにへこへこしているし、美女ヘディちゃん@かおりちゃんに鼻の下伸ばしてる。
十分三枚目、実際客席からもどっかんどっかん笑われている。
が。
めちゃくちゃ、格好いい。
表情や台詞が三枚目でも、基本的に二枚目なの。美形なの。
黙って立っていれば、すげーイケメンなの。
たとえばヒマ課長とかウィリスくん@『麗しのサブリナ』とかは、ただ立っているだけでも三枚目だったの。
今回もそうだと思い込むくらいに。
でも、そうじゃない。
純粋に、美しい。
洗練された美しい大人の男、仕事忠実なビジネスマン……であることと、三枚目部分がふつーに同居してる。
三枚目も「間が命」のお笑いやりとりも、はっきり言って得意だし。バロット@『メランコリック・ジゴロ』他でやってきてるし。
そういう面白い部分を見せてくれながら、それ以外のところ、基本部分が全部、ふつーにタカラヅカらしい端正キャラって……楽しくないはずがない。
「どうしよう、ブラット部長カッコイイ!」
と、幕間からとろけるまっつメイトたち。みんな予想外のことに心の準備出来てなかったもんだから、余計に効いた(笑)。
ヅカの舞台では地味の部類だろう、グレーのスーツが似合う似合う。
なまじそういう「ふつう」の色の、「現実」にありそうな衣装だから、余計に彼の美しさがわかる。
髪も自然な黒で、そのへんのリーマンがしていそうな髪型。派手な色だったり突拍子もない髪型だったりしない。微妙に茶髪なんだけど、ぱっと見は黒。重くない黒っていうかな。(きんぐの黒髪がまさに黒!って感じ)
そういう、現実と陸続きでありながら、現実ではありえない、虚構としての美しさを創っているのがイイ。どきっとする。
そして、左薬指の、指輪。
この「現実と陸続き」な美しい男が、なんの解説もないまま結婚指輪をしているということに、萌えまくる。
明らかに遙か彼方の異次元の生命体ではない、生身のリアルさを持つだけに、きゅんっとくる。
作中で家庭のことや奥さんのことは一切出てこない、台詞にはない。だけど、その指輪ひとつで、舞台では描かれていないブラット個人が見えてくる。立体化するっていうかな。
仕事中に見せる顔と、2幕4場「重役用トイレ」にて、仲間たちに見せる顔がチガウことにも、萌える。
それまでは「私」だったのが「俺」になるんだよなー。口調も変わるんだよなー。
あの生身っぽさ!
2幕のダブルのスーツと、ジャケットを脱いだあとのサスペンダー姿がたまらん。ひとりだけサスペンダーが幅広でねー、小柄で華奢な男ならではの色気がねー。
会議中のテーブル(本物)に着いた手の美しさと、その指に光る指輪、袖から見え隠れする腕時計。装飾品も含め、リアル男性っぽさにドキドキする。
1幕のスケベおやぢぶりもステキ。
「秘書はオモチャじゃない♪」のブラット部長の腰振りは最高です! 両手に誘導灯を持って腰を左右に振るとこが好き過ぎる……っ。
で、今回気になるのはマシューズ@にわにわとの関係(笑)。
目と目で会話、あうんの呼吸で辞表プレイ。
ブラットのためにテーブルになるマシューズって?? これが彼らの日常? このふたり、日頃こんな練習してるの? 社長がクビを切りたい社員がいたら、その場で人事部長が辞表とペンを用意して、マシューズがテーブルになって、相手にサインをさせる?
会議中もふたりで喋ってるし、接触してるし。
で、にわさん今回オトコマエだし(笑)。
まっつとにわさんって、どんだけリアルにおっさん同士……俺得?
これだけ楽しいと、作品が苦手とか言ってられないわー。
思っていたより、出番は断然あるし、見せ場もある。こんな役だなんて知らなかったよマジごめん。
贔屓にある程度の出番があり、彼が、美しいというだけで、こんだけリピート可になるもんなんだな。タカラヅカってすげえ。
画像は初日にゲットしたものたち。
・制作発表の日に配布していた、ちゃんと別に持ち手のあるうちわではなく、丸い厚紙に親指を入れる穴を開けただけの簡易版うちわ。
・終演後に配っていた、UCCコーヒーの入っていたパッケージ。例の本を模してある。背表紙もちゃんとあるんだよー。
・キャトルレーヴ梅田店で売っていた、『H2$』グッズの詰め合わせ。スチール写真とクリアファイルとノートで1セット。クリアファイルに写真が載っている男役ごとにセットが作られていた。
画像のように透明袋に入ってて、右上に「未涼亜希セット」とか書かれてるんだぜ……は、恥ずかしい……。買うの勇気いった……でもこあらは大人になったから、がんばって買いましたの。未開封(笑)。
スチールのまっつ、かっこいい……。
ってほんと、「まっつカッコイイ」しか言ってない日々。
と、まっつメイトに梅芸で会うなり言われました。
そりゃあね。
あんだけ、「『ハウ・トゥー・サクシード』興味ない、通わない。お金使わないで済むから助かるわ」とか言ってたのにね。
仕方ないじゃないか、ブラット@まっつ、格好良すぎ。
いやはや、驚きました。
マジで考えてなかった。
まっつの役が、こんなにカッコイイなんて。
ポスターに写真が載っていて、その写真はとてもカッコつけているし実際カッコイイわけなんだが、近い過去にヒマ課長@『相棒』があっただけに、信用していなかった。
キャラクタとして、ヒマ課長を連想するんだ。年齢とか立場とか。
たまたまこの写真がカッコイイだけで、ブラットなんて初演でもろくにおぼえていないくらい脇の役だし、なんかモミ手していたキャラっつー印象だし、そーゆー役を演じるまっつはこれまでも見てきてるし、今さら見たいわけでもない。
贔屓の役は情けない系のおっさんで、その他大勢のひとり。で、作品は感性に合わず面白いと思えない。
となると、期待値最低レベル。1回は観るけど、それ以外はどうしようかな。初日を購入したあと、制作発表に行きたくて仕方なくもう1枚チケット買ったけど、ほんとソレだけ。トークショーも行きたいけど、結局チケット持ってないままだし。
そんなテンション低いまま、初日を迎え。
瞠目。
ブラットって、こんな役だったの?
社長にへこへこしている情けないおっさん、美人に鼻の下伸ばす三枚目……ぢゃ、なかったの??
や、ちゃんと初演時からブラットはステキだったのかもしれないけど、1回しか観てないと、バド@タモさんの印象しか残ってないくらい、彼が強烈だったので。
「ナニ今頃言ってるの? ブラットって二枚目の役なのに!」と、初演ファンさんは思うかもしんないけど。
わたしは微妙な三枚目の役だと思っていて。
いや、認識は間違っていない。
たしかに社長@汝鳥サマにへこへこしているし、美女ヘディちゃん@かおりちゃんに鼻の下伸ばしてる。
十分三枚目、実際客席からもどっかんどっかん笑われている。
が。
めちゃくちゃ、格好いい。
表情や台詞が三枚目でも、基本的に二枚目なの。美形なの。
黙って立っていれば、すげーイケメンなの。
たとえばヒマ課長とかウィリスくん@『麗しのサブリナ』とかは、ただ立っているだけでも三枚目だったの。
今回もそうだと思い込むくらいに。
でも、そうじゃない。
純粋に、美しい。
洗練された美しい大人の男、仕事忠実なビジネスマン……であることと、三枚目部分がふつーに同居してる。
三枚目も「間が命」のお笑いやりとりも、はっきり言って得意だし。バロット@『メランコリック・ジゴロ』他でやってきてるし。
そういう面白い部分を見せてくれながら、それ以外のところ、基本部分が全部、ふつーにタカラヅカらしい端正キャラって……楽しくないはずがない。
「どうしよう、ブラット部長カッコイイ!」
と、幕間からとろけるまっつメイトたち。みんな予想外のことに心の準備出来てなかったもんだから、余計に効いた(笑)。
ヅカの舞台では地味の部類だろう、グレーのスーツが似合う似合う。
なまじそういう「ふつう」の色の、「現実」にありそうな衣装だから、余計に彼の美しさがわかる。
髪も自然な黒で、そのへんのリーマンがしていそうな髪型。派手な色だったり突拍子もない髪型だったりしない。微妙に茶髪なんだけど、ぱっと見は黒。重くない黒っていうかな。(きんぐの黒髪がまさに黒!って感じ)
そういう、現実と陸続きでありながら、現実ではありえない、虚構としての美しさを創っているのがイイ。どきっとする。
そして、左薬指の、指輪。
この「現実と陸続き」な美しい男が、なんの解説もないまま結婚指輪をしているということに、萌えまくる。
明らかに遙か彼方の異次元の生命体ではない、生身のリアルさを持つだけに、きゅんっとくる。
作中で家庭のことや奥さんのことは一切出てこない、台詞にはない。だけど、その指輪ひとつで、舞台では描かれていないブラット個人が見えてくる。立体化するっていうかな。
仕事中に見せる顔と、2幕4場「重役用トイレ」にて、仲間たちに見せる顔がチガウことにも、萌える。
それまでは「私」だったのが「俺」になるんだよなー。口調も変わるんだよなー。
あの生身っぽさ!
2幕のダブルのスーツと、ジャケットを脱いだあとのサスペンダー姿がたまらん。ひとりだけサスペンダーが幅広でねー、小柄で華奢な男ならではの色気がねー。
会議中のテーブル(本物)に着いた手の美しさと、その指に光る指輪、袖から見え隠れする腕時計。装飾品も含め、リアル男性っぽさにドキドキする。
1幕のスケベおやぢぶりもステキ。
「秘書はオモチャじゃない♪」のブラット部長の腰振りは最高です! 両手に誘導灯を持って腰を左右に振るとこが好き過ぎる……っ。
で、今回気になるのはマシューズ@にわにわとの関係(笑)。
目と目で会話、あうんの呼吸で辞表プレイ。
ブラットのためにテーブルになるマシューズって?? これが彼らの日常? このふたり、日頃こんな練習してるの? 社長がクビを切りたい社員がいたら、その場で人事部長が辞表とペンを用意して、マシューズがテーブルになって、相手にサインをさせる?
会議中もふたりで喋ってるし、接触してるし。
で、にわさん今回オトコマエだし(笑)。
まっつとにわさんって、どんだけリアルにおっさん同士……俺得?
これだけ楽しいと、作品が苦手とか言ってられないわー。
思っていたより、出番は断然あるし、見せ場もある。こんな役だなんて知らなかったよマジごめん。
贔屓にある程度の出番があり、彼が、美しいというだけで、こんだけリピート可になるもんなんだな。タカラヅカってすげえ。
画像は初日にゲットしたものたち。
・制作発表の日に配布していた、ちゃんと別に持ち手のあるうちわではなく、丸い厚紙に親指を入れる穴を開けただけの簡易版うちわ。
・終演後に配っていた、UCCコーヒーの入っていたパッケージ。例の本を模してある。背表紙もちゃんとあるんだよー。
・キャトルレーヴ梅田店で売っていた、『H2$』グッズの詰め合わせ。スチール写真とクリアファイルとノートで1セット。クリアファイルに写真が載っている男役ごとにセットが作られていた。
画像のように透明袋に入ってて、右上に「未涼亜希セット」とか書かれてるんだぜ……は、恥ずかしい……。買うの勇気いった……でもこあらは大人になったから、がんばって買いましたの。未開封(笑)。
スチールのまっつ、かっこいい……。
ってほんと、「まっつカッコイイ」しか言ってない日々。