佐野さんLOVE。

 いろーんな人がわいわいがやがや登場する『ロシアン・ブルー』にて、異彩を放つ男がひとり。
 ガイジンさんたちの中に、なんの説明もなく、着物に下駄履きの男がまざっている。それが佐野さん@ひろみ。

 いや、説明は最後に出てくるんだけど、そこに至るまではナニもなく、最後のとってつけた説明も蛇足でしかなく、「うんちくイラネ」のひとことで、キャラもエピソードも全部まるっと削除してかまわない、そんな存在。

 実在の人物だとか史実だとか、大野せんせのうんちくヲタク部分を担うキャラなんだが、そんなことはパッと見はわからない。
 ギャルゲーの中に金髪少女が混ざっていたり、ブレザーだのセーラーだのの制服女子高生の間に巫女装束のコが混ざっているよーなもんで。
 ただの萌えキャラかよ。……と、決めつけられてしまう恐れアリ。

 てゆーか、ただの萌えキャラ以外の意味があるのか?
 ほんと、ただいるだけ、だもんよ。着物着てるだけだもんよ。下駄ップと小芝居があったとしても、大局になんの関係もない、ストーリーに絡まない、にぎやかしのひとり。
 それってただの萌えキャラじゃん? 女子高生わんさかの男子向き萌えコミックに必ずいる、巫女衣装の女の子と同じポジションじゃん?

 そう。佐野さんは、佐野さんだっつーだけで、ラブリーなのだ。

 萌えキャラ上等。
 ストーリーもバックボーンも全部置いておいて、ただもうその存在のみが愛おしい。
 と、もともと思っているのに、それに輪を掛けて佐野さんLOVEになる、それが今回のゆみこお茶会だ。

 はい。
 『ロシアン・ブルー』作品語りでも佐野さん@ひろみ語りでもなく、彩吹真央お茶会『ロシアン・ブルー/RIO DE BRAVO!!』の話です。

 別にね、ゆみこちゃんがひろみちゃんについて語ったわけでも、佐野さんについて語ったわけでもないっす。
 どんな人でどんなエピソードがあるとか、お稽古場や楽屋でこんな可愛い出来事が!とかゆーことでもなくて。

 『ロシアン・ブルー』のヘンリー@ゆみこちゃんはただの萌えキャラ認識らしく、過去2回参加したお茶会で語っていたような話はまったくありませんでした。
 『マリポーサの花』『ZORRO 仮面のメサイア』とゆみこ氏は、自分の演じる役について生き方や考え方、生い立ち、その心の光と闇など、「内側」に掘り下げた話をえんえん語っていたんですが、今回はネタ的なモノに終始。
 作品語りもヘンリーのキャラ語りも大してなく、いちばん多く語ったのはアドリブのネタ合わせだとか、好きなアドリブだの成功したアドリブだの水しぇん誕生日のアドリブだの、明けても暮れてもアドリブ話と、執事としてのカタチ周辺(資料にしたものはなにか、執事カフェへは行ったのかとか)とか、「外側」の話ばかりだった。
 そーだよなあ、『ロシアン・ブルー』って、ヘンリーって、そーゆーもんだよなあ。

 アルバート様@水しぇんとのラヴラヴっぷりはデフォルトとして、他キャラについては特に話題に上がらず。

 されど今回のゆみこ茶は、佐野さんフィーチャーなのだ。
 参加すると間違いなく佐野さんLOVEになるんだ。

 「ゆみこDE BRAVO!!」という三択クイズがあった。
 お茶会でお馴染み、スターの答えを参加者が当てる、とゆーもの。

「Q 執事に必要なものは、次の3つのうちのどれでしょう。A・寛大な心 B・知識 C・白手袋」

 と、たしかはじまった。一般常識ではなく、あくまでも、ゆみこちゃんがどう思うか、という観点。

 まあふつーだよね、ありがちだよね。
 わたしはお茶会にはあまり参加しない方だと思うが、その数少ない参加したお茶会にて高確率でこのテのクイズが行われている。
 どれもありがちな質問、ありがちな選択肢。……だからこそ、主役のスターがどれを選んでもおかしくない、参加者は答えを当てにくくなる、という。

 『マリポーサの花』のときもそうだったよなー、ほんとふつーだよなー、と気軽に解答。あまり考えすぎないからか、結構当たるんだコレ。ふつーに考えるだけだもん。

 ところが。
 この「ふつーじゃん? ありがちじゃん?」と思ったクイズ。

「Q 執事としてお仕えするなら、次の誰がいいでしょうか。A・アルバート B・ロバート C・佐野さん」

 ……佐野さん?
 ひとりだけ、さん付き。アルバート、ロバート、佐野さん。……この、「佐野さん」という響きのおかしさ。

「Q ゆみこさんがタップ対決をするなら? A・水夏希さん B・音月桂さん C・佐野さん」

 キャラ名ではなく役者名、現実にゆみこさんが戦える相手である、水さん、音月さんを挙げながら、佐野さんだけ佐野さん。しかも佐野さん。

 ふつーでありがちのはずの三択クイズが、別の意図を含んでいることに、ゆみこちゃんも参加者も、徐々に気づいていく。

「Q 惚れ薬を飲ませるなら? 以下略」

「Q 一緒に旅行に行くなら? 以下略」

 架空であろうと現実であろうと、3つめの選択肢は、必ず、佐野さん。

 ひろみちゃんではなく、佐野さん。

 佐野さんLOVE。

 オチとして使われる佐野さん、というキャラに萌える。

 この場合、解答するゆみこちゃんも、「佐野さん」をオチとして利用すれば徹底してるんだけど、彼はけっこーふつーに答えてしまうのでそこは残念だ。
 演じているひろみちゃんをどうこうではなく、キャラとしての佐野さんいじりなだけだから、徹底していじってしまえばいいのに。
 スタッフGJ、そしてそのGJにノリ切れないゆみこちゃんは、ほんとにふつーのいい人なんだなと思う。

 ちなみに。
 ゆみこちゃんの解答よりも、参加者の予想の方がわたし的には興味深かったりします。
 前回のお茶会で「彩吹真央とは」という質問にゆみこちゃん自身が「太陽」と答え、客席を困惑させたように。

 執事としてお仕えする相手、にゆみこちゃんが選ぶ相手、ということで、参加者の予想は見事に二分された。
 ロバートを選択した人は、皆無だった。
 ……という事実にウケる。みんな正直だな(笑)。

 てなわけで、佐野さんLOVE。ロバートも、こっそりLOVE(笑)。 

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