泣かされて帰る。@春風弥里『Je Chante』お茶会
2010年4月4日 タカラヅカ 『Je Chante』は、キャストの邪魔をしない作品だと思う。
粗はたーっぷりあるけれど、舞台は所詮「舞台」、そこで演じる人の枠組みでしかない。「オーソドックスなタカラヅカ」としての断片を提供してくれるので、あとは出演者の魅力でどうなと料理できる。
てゆーか若手バウなんてもん、キャストの魅力を見せるための道具でナンボっしょ?
素直に、ゲオルグ少佐@みーちゃんかっこいい、エロい、ステキ! とわくわくし、その勢いで参加してきました、春風弥里『Je Chante』お茶会。
レポ機能はないので、感想行きます。
前回の『カサブラカ』お茶会でもみーちゃんは大層かっこよく、ミーハー心で参加したわたしと友人をきゃーきゃー言わせてくれたんですが。
今回は、違った。
かっこいいとかゆーんではなくて。いやその、もちろん、かっこよくないわけではなくて。
ただもう。
みーちゃんが、いい子過ぎて、泣けた。
女子として、すてきな若者相手にときめく気合い十分で臨んだわけですよ。きゃーきゃー言うわよお、みたいな感じで(笑)。
男役の子が、男役としての生き方を楽しんでくれていたら、それがすごくうれしいから。参加者を喜ばせるためにノリノリでキザってくれると、すごくうれしい。タカラヅカという、男役という、虚構を愛するモノ同士、共犯関係で盛り上がる、あの感じが好きなの。
みーちゃん登場はゲオルグのソロ曲を歌いながら。
そりゃーもーカッコつけまくり、「ザ・男役!」な感じで。
わたしは大喜びで身をよじってウケまくってました。正直恥ずかしいです、素顔で舞台のノリを再現する男役さんを間近で見るのは。
でもその「恥ずかしさ」がいいのっ。それをやってくれる人がいいのっ。
もー、きゃーきゃー。
おばちゃん、すごい喜んじゃったわあ。
乾杯はドイツ式で! と自分からドイツ語で言ったわりに「……合ってたっけ?」と及び腰(笑)。
そしてまずは、公演の話。役作りとか、こだわりとかを、参加者の質問に沿って話していく。
これはどの生徒さんのお茶会でもそうだから、ふつーのこと。
前回の『カサブランカ』だって、サッシャ役について語ってくれた。
ここの、語りが……。
えー。
緑野こあら、ここですでに泣く。
人間の、心からの言葉ってのは、力があるんですよ。
その人がどれだけ真摯にその言葉を発しているか。誠実な心で話しているか。
それは言葉自体とは別に、ストレートに心に届くのですよ。
みーちゃんにとって、はじめてってくらいの大役なわけですよ、ゲオルグさん。新公卒業して中堅になったばかりの男役、本公演ではまだ大した役はつかない。そりゃ新公主演はしているけれど、お手本のある新公ではなく、自分ひとりのために書き下ろされたバウ2番手役。
どんだけ特別なことか。
その特別なことに、真正面から取り組んだ。
その、あがき抜いた、苦しみ抜いた過程を、振り返りながら語るわけですよ。
本人はそれを「私ものすごく大変だったんです」とは言わない。当たり前のこととして、あるがままに振り返ってるんです。
感覚をうまく言葉にできなくてフリーズしたりアタマ抱えたりしながら。
その、正直ナニ言ってるのかわからないぐちゃぐちゃな話(笑)が、泣けるんです。
みーちゃんが、いや、春風弥里という舞台人が、どれだけ魂懸けて舞台に、役に取り組んでいるのか。それが、ストレートに伝わってくる。
喋ってることは意味不明だが(笑)、心の声はちゃんとわかるの。
で、こちらはすでに舞台を見てるじゃないですか。
出番が決して多いとは言えないゲオルグさんが、マジかっこいいことを知ってるじゃないですか。
あの素敵な人は、こんだけの苦しみの中から、誠心誠意本気の手加減無しの真摯さから生み出されたものなんだ。
わたしたちが見ているあの光は、これだけの影の部分を持ち、それゆえにあれほど美しいんだ。
それが伝わって、泣けた。
や、どのジェンヌさんだってみんな真摯に演じているし苦しんでいるんだろうし、またみーちゃんだっていつもどの公演のどの役でも真摯に演じているんだろうけれど。
今回のゲオルグ役でのみーちゃんの役作りに対する話は、なんかすごーく胸を突かれた。
なんていい子なんだろう。
……ごめん、あたしゃおばさんだからつい、いい「子」呼ばわり。下に見ているとかそーゆー意味じゃないの、ただわたしが年寄りなの。
ある意味納得したのよ。
観客を、他人を感動させるモノを作る人は、これほど身を削り魂を削って作りだしているんだって。
舞台のみーちゃんがかっこいいのは、ただなーんもなくてかっこいいんじゃなく、これだけ努力しているからこそ、かっこいいんだって。
ゲオルグさんは30代くらい、つってたかな。
リーズ@アリスを本気で愛していて、だからこそシャルル@カチャに嫉妬している。その嫉妬の演技が難しい、自分の感情だけがMAXに暴走しても客席には伝わらない、感情と技術の関係、せめぎ合い。てゆーかもともと嫉妬の演技ってどうよ、それってどんなん?みたいな。
正統派にドイツ人としてナチス将校として生きてきた人だから、リーズがユダヤ人だっつーのはめちゃショックだし、それでも愛してるというのは彼にとってレーゾンデートル否定の大事件である、というような、そんな話。
リーズに銃を向けるのも、撃つ気はさらさらなく、「こんなに愛しているんだ」というキモチを知らせたかっただけ、なのに……。
重い話、重い役。
それを語るみーちゃん。
喋ってる内容はぐたぐた(笑)。感情だけが先走っていて、日本語になってないし、表現になってないし。
だけど、ちゃんと伝わったから。
お茶会で話を聞いているだけなのに、今ココでゲオルグ主役の『Je Chante』を1作観劇したよーな気がした。
もおますます、ゲオルグさんを好きになった。
愛の表現として、銃を向けることしかできない男って、なんだよっ?!
アホですがな。そんなことして、女の愛が得られるわけないじゃないですがな。
それでも、それしかできない男って。
そんな男を誠心誠意演じるみーちゃんがまた、素敵過ぎて。
そんな男のかっこよさを、美しさを、春風弥里だから、演じられたんだ。
ミーハーに「ゲオルグ少佐エロカッコイ~~、きゃ~~」とときめくつもりで行ったんですが、泣かされて帰りました、みーちゃんお茶会。
まいった。
粗はたーっぷりあるけれど、舞台は所詮「舞台」、そこで演じる人の枠組みでしかない。「オーソドックスなタカラヅカ」としての断片を提供してくれるので、あとは出演者の魅力でどうなと料理できる。
てゆーか若手バウなんてもん、キャストの魅力を見せるための道具でナンボっしょ?
素直に、ゲオルグ少佐@みーちゃんかっこいい、エロい、ステキ! とわくわくし、その勢いで参加してきました、春風弥里『Je Chante』お茶会。
レポ機能はないので、感想行きます。
前回の『カサブラカ』お茶会でもみーちゃんは大層かっこよく、ミーハー心で参加したわたしと友人をきゃーきゃー言わせてくれたんですが。
今回は、違った。
かっこいいとかゆーんではなくて。いやその、もちろん、かっこよくないわけではなくて。
ただもう。
みーちゃんが、いい子過ぎて、泣けた。
女子として、すてきな若者相手にときめく気合い十分で臨んだわけですよ。きゃーきゃー言うわよお、みたいな感じで(笑)。
男役の子が、男役としての生き方を楽しんでくれていたら、それがすごくうれしいから。参加者を喜ばせるためにノリノリでキザってくれると、すごくうれしい。タカラヅカという、男役という、虚構を愛するモノ同士、共犯関係で盛り上がる、あの感じが好きなの。
みーちゃん登場はゲオルグのソロ曲を歌いながら。
そりゃーもーカッコつけまくり、「ザ・男役!」な感じで。
わたしは大喜びで身をよじってウケまくってました。正直恥ずかしいです、素顔で舞台のノリを再現する男役さんを間近で見るのは。
でもその「恥ずかしさ」がいいのっ。それをやってくれる人がいいのっ。
もー、きゃーきゃー。
おばちゃん、すごい喜んじゃったわあ。
乾杯はドイツ式で! と自分からドイツ語で言ったわりに「……合ってたっけ?」と及び腰(笑)。
そしてまずは、公演の話。役作りとか、こだわりとかを、参加者の質問に沿って話していく。
これはどの生徒さんのお茶会でもそうだから、ふつーのこと。
前回の『カサブランカ』だって、サッシャ役について語ってくれた。
ここの、語りが……。
えー。
緑野こあら、ここですでに泣く。
人間の、心からの言葉ってのは、力があるんですよ。
その人がどれだけ真摯にその言葉を発しているか。誠実な心で話しているか。
それは言葉自体とは別に、ストレートに心に届くのですよ。
みーちゃんにとって、はじめてってくらいの大役なわけですよ、ゲオルグさん。新公卒業して中堅になったばかりの男役、本公演ではまだ大した役はつかない。そりゃ新公主演はしているけれど、お手本のある新公ではなく、自分ひとりのために書き下ろされたバウ2番手役。
どんだけ特別なことか。
その特別なことに、真正面から取り組んだ。
その、あがき抜いた、苦しみ抜いた過程を、振り返りながら語るわけですよ。
本人はそれを「私ものすごく大変だったんです」とは言わない。当たり前のこととして、あるがままに振り返ってるんです。
感覚をうまく言葉にできなくてフリーズしたりアタマ抱えたりしながら。
その、正直ナニ言ってるのかわからないぐちゃぐちゃな話(笑)が、泣けるんです。
みーちゃんが、いや、春風弥里という舞台人が、どれだけ魂懸けて舞台に、役に取り組んでいるのか。それが、ストレートに伝わってくる。
喋ってることは意味不明だが(笑)、心の声はちゃんとわかるの。
で、こちらはすでに舞台を見てるじゃないですか。
出番が決して多いとは言えないゲオルグさんが、マジかっこいいことを知ってるじゃないですか。
あの素敵な人は、こんだけの苦しみの中から、誠心誠意本気の手加減無しの真摯さから生み出されたものなんだ。
わたしたちが見ているあの光は、これだけの影の部分を持ち、それゆえにあれほど美しいんだ。
それが伝わって、泣けた。
や、どのジェンヌさんだってみんな真摯に演じているし苦しんでいるんだろうし、またみーちゃんだっていつもどの公演のどの役でも真摯に演じているんだろうけれど。
今回のゲオルグ役でのみーちゃんの役作りに対する話は、なんかすごーく胸を突かれた。
なんていい子なんだろう。
……ごめん、あたしゃおばさんだからつい、いい「子」呼ばわり。下に見ているとかそーゆー意味じゃないの、ただわたしが年寄りなの。
ある意味納得したのよ。
観客を、他人を感動させるモノを作る人は、これほど身を削り魂を削って作りだしているんだって。
舞台のみーちゃんがかっこいいのは、ただなーんもなくてかっこいいんじゃなく、これだけ努力しているからこそ、かっこいいんだって。
ゲオルグさんは30代くらい、つってたかな。
リーズ@アリスを本気で愛していて、だからこそシャルル@カチャに嫉妬している。その嫉妬の演技が難しい、自分の感情だけがMAXに暴走しても客席には伝わらない、感情と技術の関係、せめぎ合い。てゆーかもともと嫉妬の演技ってどうよ、それってどんなん?みたいな。
正統派にドイツ人としてナチス将校として生きてきた人だから、リーズがユダヤ人だっつーのはめちゃショックだし、それでも愛してるというのは彼にとってレーゾンデートル否定の大事件である、というような、そんな話。
リーズに銃を向けるのも、撃つ気はさらさらなく、「こんなに愛しているんだ」というキモチを知らせたかっただけ、なのに……。
重い話、重い役。
それを語るみーちゃん。
喋ってる内容はぐたぐた(笑)。感情だけが先走っていて、日本語になってないし、表現になってないし。
だけど、ちゃんと伝わったから。
お茶会で話を聞いているだけなのに、今ココでゲオルグ主役の『Je Chante』を1作観劇したよーな気がした。
もおますます、ゲオルグさんを好きになった。
愛の表現として、銃を向けることしかできない男って、なんだよっ?!
アホですがな。そんなことして、女の愛が得られるわけないじゃないですがな。
それでも、それしかできない男って。
そんな男を誠心誠意演じるみーちゃんがまた、素敵過ぎて。
そんな男のかっこよさを、美しさを、春風弥里だから、演じられたんだ。
ミーハーに「ゲオルグ少佐エロカッコイ~~、きゃ~~」とときめくつもりで行ったんですが、泣かされて帰りました、みーちゃんお茶会。
まいった。