「劇団ってほんと、あのテの顔好きだよねえ」

Q.新人公演『ハプスブルクの宝剣』観劇後、友人間で出たこの言葉が指すジェンヌは、誰でしょう。

 1.真風涼帆
 2.早乙女わかば
 3.麻央侑希

 既存のスターに似ている、というのはありがちなこと。
 美人さんたちはそれぞれ共通点があったりするし。また、親しみがわいて記憶に残りやすいこともあるし。
 
「ヒロインの子、花ちゃん系だったね」

 花ちゃん。
 偉大なる伝説の娘役トップスター、花總まり様。

 とゆーことで、

A.2.早乙女わかば

 です。

 シナちゃん、アリスちゃん、彩音ちゃん、姫花、蘭&麗と、新公WSトップと、ヒロイン経験者にゴロゴロいる系統の、顔立ち(笑)。
 劇団好みなんだろうなあ。

 「かわいこちゃん」とのみ認識していたわかばちゃんは、こーして見るとたしかにお花様系だった……。

 つか、わたしにはお花様よりアリスちゃんに似て見えたな。や、どちらであったとしてもよーするに美少女であるということは、揺るがない(笑)。

 かわいーなー。まだ表情が少なくて、お化粧の改善も余地アリだけど、とにかくかわいーなー。
 そう、わたしはお花様系の顔が好きだ(笑)。花ちゃんダイスキでしたもの。(そして今は、月組の蘭はなちゃんをすごーくかわいいと愛でている)

 アーデルハイト役は、素の若々しさと清らかさで演じきった感じ。そしてテレーゼ役は、本役のねねちゃんを見ていても思うが、意外とこーゆー「強い」役は娘役さん的にやりやすいのかなと思う。
 やっぱなんつーても「女性から見ても、可憐」な演技っつーのは難しいんだと思う。毅然とした演技よりも。

 ウタは大変そうだ。ひとりのときも不安だったが、デュエットになるとまたさらに手に汗握る感じ(笑)。

 まだ研2、これからがたのしみだー。

 
 フランツ@真風くん。
 えーと。

 役に合っていない、気がしたんだが……。

 このフランツ役って、ほんっとしどころがナイというか、ただきれいなお衣装着て出てくるだけ、という印象がある。や、わたし的に。

 本役のかなめくんは「特技・美貌」ってなキャラ立ちした人なので、ソレだけを芸として特化して問題ない人だった。
 真風くんも美形なんだが、美貌の方向性がチガウ気がして、違和感。

 真風くんにはもっと、無骨な美丈夫系の方が似合ってる気がする。『コインブラ物語』はかっこよかったしさー。フリフリキラキラより、濃いぃ沈み色の方が、かっこよさを浮き上がらせるのでは?

 フランツというキャラを掴めていないまま演じているよーに見えた。
 本公演で演じている、弟キャラとの差もあまり見えない……。や、本公演の弟くんはあの美しい兄の弟として、「美形兄弟」と素直に納得のステキさなんだが。

 前回の『太王四神記 Ver.II』新公を見ていないので、わたしの記憶は初主演でいっぱいいっぱいだった『My dear New Orleans』新公まで遡る。
 それに比べて、余裕のある様子が微笑ましい。息の付き方がわかって良かったね
的な。……初主演のときは、息の仕方忘れてるんじゃ?って感じだったもんなあ。
 
 
 ジャカン@しーらんが、悪役だ(笑)。

 あれれ、ジャカンってそーゆー役だっけ? 悪役というか、意地悪キャラに見えた。お化粧もそれっぽいよーな。
 そういう役作りなんだ?

 しーらんの芝居は好きだし、きらきらした美形くんだと思っている。戦闘意欲にあふれたかわいこちゃんで、できることなら新公主演が見てみたかった……と、常々思い、実際ここでも語ってきた。

 でも今回、何故しーらんではなくみやるりが主演だったのか、わかった気がした。

 しーらん、大人の美形は苦手なんだ……。(いや、それでも、しーらんの主演も見たかったんだが)

 若者役や少年役を演じる彼は大変かわいらしく、はしこい感じが実に魅力的だし、やりすぎてもいいトリッキーな役柄も、ガッツあふれる芝居魂でとてもステキに演じてくれるわけだが。

 アイドル系であるがゆえに、落ち着いた大人の「美青年」は難しいんだ。どうしても「少年」になってしまう。
 小柄であることよりも、顔立ちがかわいらしいことよりも、問題は、だと思った。

 そうか、まだ男役の声ぢゃなかったか……。変声期前だったか……。イキイキと舞台に立つ姿が印象に強いためか、また、若者役ばかりやっていたためか、気にしたことなかったよ。
 改めて「大人の男」の役として見ると、声が男になっていないのが気になった。

 少年役ならまかせろ!な人なのになー。変なオッサンも得意なのになー。
 ふつーに大人の男前役は、難しいのか……。

 少年っぽく見えたためか、フランツのためを思って行動するジャカンが、意地悪で狭量な男の子に見えてしまったのは、自分でも意外だった。
 いや、そういう役作りなのかもしれない。

 
 で、結局のところこの芝居の役の少なさってナニ……?

 上から順番に感想書こうと思ったら、すでに行き詰まってしまった。

 主人公以外はほんとに役らしい役がナイんだよなー。
 ごちゃごちゃ舞台の上には人がいっぱいいるので、それはソレでいいのかもしんないけど。

 ばーんと銀橋に登場、歌とダンスがあるから、ハンガリー・トリオが「イイ役」なのか? 路線役なのか? そりゃナイよりいいけど、ソレだけっつーのは……景子タン……。

 まあともかく、たしかに華やかですな、ハンガリーの3人。
 本役さんたちは本人のキャラがそれぞれ立っているので、どうということのない扱いと出番でもキャラが見えるけれど、新公になると見ている側の問題か、差がよくわからなくて。
 ふつーにみんなきれいねー、と思う。

 美貌で秀でているのは十碧くんかな。十碧くんと麻央くんが並んでると「おお、でかいなー」と思う。れんたはまたあかしの役かぁ、力の入ったキザりがステキ。

 
 ラビ・ダウィド@みっきーのギラつき具合がステキ。目が利いてる。……でも、そーゆー役だっけ?(笑)
 オイゲンさん@まいける健闘、みきちぐ伯爵(そんな名前ではない)@りまくん、パパ@直樹じゅんも安心して眺めていられる。

 オルガ@妃白ゆあちゃんかー、うまかったわ。ドロテーア@音波みのりちゃん、かわいー。
 でもってフクス伯爵夫人@南風里名ちゃんがうまかった~~、終わったあと「アレ誰だっけ」とプログラムめくったわ。

 でもって礼真琴くん、活躍してるなー。ひろ香祐くんも相変わらず目立つ(笑)。

 アムシェル・モシェ@夏樹れいくんの役付きがうれしい。エリヤーフー@みやるりと兄弟なのがよくわかる(笑)。

 
 前回の新公も観たかったよ、ほんと。下級生はどんどん顔が変わるから、1回抜けるとさらに見失ってしまうわ。……や、わたしに記憶力がナイせいもあるが。(とゆーか、ソレがいちばんの原因)

 友人のなかでただひとり前回の新公を観ているチェリさんは、冒頭の3人を、

1.水夏希
2.花總まり
3.大和悠河

 に似ていると言う。
 
 麻央くんはホゲ役だとタニちゃんそっくりだったそうだ。見てみたかったな~~、ホゲを演じるタニちゃん(笑)。
 あまりにソレを聞いていたから、そのつもりで見たけれど、「言われてみれば、まあ、似てる……かなあ?」くらいにしか、わたしは今回の麻央くんにはタニちゃんを感じなかったんだが。

 しかし、豪華だな、星組新公。いつぞやの宙組ですがな、その面子(笑)。
 やはり、みなこちゃんも退団か……。
2010/01/22

雪組トップ娘役・愛原実花 退団会見のお知らせ


雪組トップ娘役・愛原実花が、2010年9月12日の雪組東京宝塚劇場公演『ロジェ』(仮題)、『ロック・オン!』の千秋楽をもって退団することとなり、2010年1月23日に記者会見を行います。

なお、会見の模様は当ホームページでもお知らせ致します。

 なんの根拠もないが、なんとなく、水しぇんと同時かなと思っていた。

 トップになったということは、近年中に退団するということ。
 旬の短いトップ娘役ではなく、芝居巧者の女役として長く在団してくれれば、これほど力強い人もいないと思っていた。
 役者として、とてもセンスのある人だから。……多少舞台嵐の素質があるので、脇でヒロイン食っちゃうよりも、いっそ主役をした方がいいタイプだったかもしれないが。でも、経験を積めばそーゆーこともなくなるだろうし、役者としてがっつり芝居しているみなこをもっと観たかったなと思う。
 他でもない、このタカラヅカで。

 みなこちゃんがトップになってからのインタビュー記事で、印象に残っているものがある。

「世界に一つの宝塚にしかいない 典型的な娘役が憧れ」

 宝塚は特殊なところ。いろんな意味で、形式ばりばり、縛りがたくさん。
 それが正しいかまちがっているかではなく、それを超えて、それを受容して、全部まるっと「タカラヅカ」。
 
 タカラヅカのいわゆる「ヒロイン」って、ほんっとーに他ではありえない女性だもの。
 男役をステキに見せる「娘役」という存在は、とてつもない技術と根性と才能がなくては出来ないんだもの。

 この人はほんっとーに、「宝塚」の意味を知っているんだなと。ほんとうに、タカラヅカを、愛しているんだなと。
 自分が背負う物、立つ場所を理解している人なんだ。

 そして、努力している人なんだと思った。

 タカラヅカが大好きで、入りたくてしょーがなかった人だと、以前聞いたことがある。単に芸能界なら、役者になるなら、他にいくらでも選択肢はあったろうに、それでもタカラヅカを選んで入ったわけだし。

 トップにならず、脇でもっと長く見ていたかった……とは思うけれど、「典型的な娘役」が希望なら、それは脇の芝居巧者ではなく、スターとして短く燃え尽きることだよなあ。

 イリーナ@『ロシアン・ブルー』に感情移入して、アルバート@水しぇんに恋をした。好き、と思える女の子を、リアルにせつなくなるヒロインを演じてくれた。
 あと2作も、良い作品に……あああ、次は植爺か……た、頼む正塚せんせ、水みなに完全燃焼できる作品と役を!
「今、つらい恋をしているから、気分を変えて浮気したかったんです」

 タカラヅカの正しい使い方。
 観劇している間だけは現実を忘れ、ヴァーチャルで罪のないときめきを得られる。
 浮気してやる、舞台の**ちゃんにときめいてやる!と思って観劇するのは、大いにアリだろう。

「だから今日は、まっつを観に来たんです☆」

 と言う彼女と、『相棒』青年館の幕間に会ったとき、

「なんであんなに“おとーさん”みたいなんですか、私、おとーさんには恋できないっ(笑)」

 と、嘆き笑いしていることに、ウケました。

 はい、『相棒』のまっつ、角田課長のまっつですが。

 ドラマシティのときも容赦なく「角田さん」で「おっさん」だったけど、青年館では、さらにおっさん度が激しくなっていた!!(笑)

 おっさん通り越して、おじーさんな感じすら漂う……。

 まっつまっつ、待って~~、アナタどこまで行くの、やりすぎだってば、ハマリすぎだってば~~(笑)。

 口角はいつも下がったまま。表情の作り方、姿勢に声、喋り方、回数を重ねるごとに演技が深化していくのは役者の常だが、まつださん、どこまで行くの。
 タカラジェンヌなんだから、もう少し手加減して、かっこよさを残してくれてもいいんだけど……そーゆー人じゃないから、今のポジションなんだと納得してみたり(笑)。

 若い女の子からしてみりゃ、あっこまで容赦なく「おっさん」にされてしまうと、恋愛対象にならないよなあ。実際、あの役は彼女のおとーさんの年代なんだろうし。
 わたしみたいなおばさんからすると、どんだけおっさんでも「対象外」な年齢ではないんですがねー。(反対に若すぎると対象外……そんなん犯罪や~~)

 が、しかし。
 女の子から見て「対象外」なおっさん姿を見たいわけではないのよ、まっつ!(笑)

 同じよーな年代でも、ジオラモ@『アデュー・マルセイユ』とかは十分「対象」だったと思うので、問題なのは役の年齢ではなくキャラクタ……ヒマ課長はすなわちそーゆーキャラであるということ。
 まっつは正しいし、そこが見ていて愛しいけれど、でもやっぱりやりすぎてるとは思うのよ(笑)。

 もともとのファンは楽しんで見るけど、新規ファンは増えない役だなーと……それを言うなら『相棒』のほとんどがそうだけど。「面白い」けれど、「恋に落ちる」作品と役じゃない。(壮くんとめおくん以外・笑)

 「おとーさんに恋できないっ」と嘆き笑う彼女には、「2幕最初を見て、下手奥! そこのまっつなら若いから! かっこいいから!」と必死になって訴えました。

 
 贔屓の出ている『ベルばら』よりも、出ていない『ロシアン・ブルー』の方が観劇回数が多かったわたしです。『相棒』もこのままでは『BUND/NEON 上海』よりも観劇回数が少ないまま終わるかなーと思ったけれど、まっつメイトの厚意により、もともとの観劇予定より回数が増えたため、なんとか『相棒』が勝ちました(笑)。

 2幕最初のロンドンのまっつといちか……ジョンとヨーコという名前らしい……の、ラヴラヴバージョン以外の芝居も見られました。

 つか、ラヴってないときのジョン@まっつ、ワイルドぢゃね?
 かっこいいんですけど、胡散臭い長髪とニット帽。ロックテイストなファッション。

 仕草や表情がやたら野性的で、ときめきました……(笑)。

 
 あ、2階席から観たときは、最初の客席登場する出前持ち@まっつ、腰を抜かしたあとはけるときに、神戸@壮くんに、抱き起こされてました。
 あの壮くんが、長い腕を回して、坐り込んでるまっつを「大丈夫?」って感じに立たせるの!!
 ナニあの萌え構図!!

 1階からはほとんど見えないのよ、坐り込んでいるわけだから客席に遮られて。
 青年館が2階建てだからこその奇跡! イヤッホーー!!
 つーか1階G列21番チケットが欲しい~~。(ナニそのピンポイント)

 今、壮松萌えすごいですから!(笑)
 まっつがお茶会で壮くんの話いっぱいしたみたいで(警視庁デート・夫婦と間違えられた事件、年末の「あたし帰る」と言って壮くんに10分しか会わなかった事件、真実がどうなのかは知らないが、聞いた範囲では萌えだぞ、壮松!!)、壮くんとまっつが絡むたびにテンションが上がるっす。

 「右京さん紹介ソング」も「顔、近いよ顔!」な感じがさらにステキっす(笑)。
 

 そもそも遠征を決めたのは、友人から「最前列センター、上手通路際チケット」を譲ってもらえたからっす。
 千秋楽でもなんでもない、ふつーの日の公演だが、とにもかくにも最前列の誘惑。

 友会の抽選結果が出たタイミング、つまり幕は開いておらずどんな作品になるかわからない状態で遠征を決めるのは、わたし的にかなり難しかったのですが(イシダだから。他の作家なら悩んでない・笑)「まっつを最前列で見る。客席降りの階段横だから、ひょっとしたらまっつが降りてくるかもしれない」という欲望に屈し、金も時間もないのにフラフラと手を差し出していました……ありがとうMyフレンド。

 で、実際上手っつーとまっつ降りてくるじゃないですか。
 他にもまとぶんや壮くんは見放題なすばらしーお席だし。今回客席登場ありまくりだし。(いちいち登場タイミングで後ろを振り返ってスタンバイする、リピート丸出し客)
 わかって堪能していたわけですが。

 まっつの客席降りの感想は。

 こわかった。

 の、ひとことです。

 や、だって、ものすげー勢いで降りてくるんだものっ。
 まず暴漢サンタ@めぐむがぐばぁーーっと走っていって、「待て~~!」と元気に、でもいちいち足元確かめながら(笑)壮くんが降りていき、続けて角田@まっつが、肉持って走っていく。

 こ、こわかったっ(笑)。
 あの距離で走られたら、こわいっす。

 ダーリンがわたしめがけて走ってくる(はぁと)、という妄想を抱ける席かなと期待していたんですが、そんなかわいいもんぢゃなかった。

 まっつがわたしめがけて走ってくる……そのイメージが、肉振り上げて怒りの形相で走ってくる姿で海馬に焼き付いてしまいました……どうなのソレ……。

 いやはや。
 堪能しました、いろんな意味で。

 まっつメイトとのまっつ語りなひとときも含め、すげー濃くてたのしい遠征でした。

(ついでに、新宿から青年館まで歩いて行けるよーになりました。や、東京宝塚劇場は東京駅から、中日劇場は名古屋駅から、博多座は博多駅から歩く人ですから)
 感想をろくに書けないまま、星組公演が終わってしまう……。

 あわてて、『BOLERO』の感想を走り書き。

 もう何度となく書いてきたが、わたしは、草野先生と気が合わない。

 のんちゃんの『マンハッタン不夜城』からはじまって、草野ショーの新作を観るたびに「ダメだ、合わない」と思う。
 おかげで、演目発表に草野せんせの名前があるとテンションが下がる。
 そーゆー人間だ。

 や、全部が全部ダメなわけではなく、たのしんだものも好きだったものもある。でも、9割以上の確率で「ダメだ……」な人なので、彼にナニか期待するのは危険すぎる。1割に希望は託すが、期待はしない。

 人間好みとか向き不向きがあるので、わたしが彼と気が合わないだけで、世間的に彼が「ヒットメーカー」とか「名作ショーばかりを手がける天才」とかゆー評価を受けている可能性もありますとも。
 あくまでも、わたし個人は、苦手。

 でもって今回の草野せんせ作品。

 感想は。

 やっぱり、草野せんせとは気が合わない。……でした。

 疑問ばかりが浮かび上がって、舞台に集中できないんですが、どーしてくれよう(笑)。

・何故、ポエムなのか。
・突然のあかし×ねねちゃんのあのシーンはなんなのか。
・トマケってなに。
・やっぱりアフリカなのか。
・タイトルであり、もっとも感動的シーンであるボレロ場面の、あの衣装はなんなのか。


 疑問は全編通しててんこ盛りなんだけど、その中でも見過ごせないレベルのモノを挙げてみた。

 草野せんせはストーリーのあるショーを作りたがるけど、物語を作る能力に欠けているので、無理があると思うんです……。
 素直にバラエティー・ショー作ってればいいのに、なんでいつもいつも出来ないことばっかやって自爆するんだろう。

 なまじストーリー仕立てになってるから、トップと娘役トップがふつーに絡まない。
 わたしがショーで「観たい」と思う、トップコンビのたのしかったり美しかったりする場面が極小になる。
 物語だと出会って別れてすれ違って、最後にハッピーエンド、でもいいけど、ショーでソレをやられると、最初と最後しか主役コンビがまともに一緒にいないことになるからやめれっつの。『蘭の星』でも同じこと書いたけどなっ。つか、『蘭の星』と同じストーリーラインかよっ。

 草野ショーのお約束は、狂言回し(ほぼ通し役)と、悪趣味な原色衣装と、ターバンと、アフリカ。
 今回もフル装備でしたな。
 予備知識なく観たもんで、突然アフリカになったときは、笑いツボ直撃した。
 またアフリカか! またか! やらなあかんのか!!(笑)

 トマケトマケと謎の言葉を銀橋で叫ばされているともみん他を観ながら、黒塗りでコック帽かぶって「アルプス一万尺」の替え歌を歌わされていた若き日のトドロキを思い出した。
 トド様もあんときゃ「……ヤケおこしてる?(首傾げ)」な勢いで叫んでたなー。せっかくの銀橋ソロであんなことやらされて……合掌。

 そして、圧巻のボレロ……のはずが、ひっでー衣装……。
 『ザ・クラシック』を思い出した。アレもクライマックスたる天井画場面で、ひでー衣装だったさ……何故よりによってここでその衣装、と嘆いたさ……。

 わたしは男役がカラダのラインを見せる「性別不詳」な衣装で踊るのは好きじゃないっす。
 「女装」ならいいの。女を演じているなら。チチでもモモでもヘソでも、なんでも見せんしゃい。
 されど、女でも男でもない、男役娘役関係なく女性のカラダで踊られるのは、好きじゃない。萌えない。
 なんのためにここがタカラヅカで、男役というモノがあるのか。
 その最低限のファンタジーを、壊さないで欲しい。
 

 あー、れおんを探して街へ行ったねねちゃんが、みんなにいじめられる場面は、心底びっくりしました。
 ああああかしっ?! なにやってんのーー?! と。

 男役と娘役のエロシーンは大好物ですが、それはふたりの間に「愛」がある場合のみです。
 愛し合うふたりが、その愛の表現としてねっとり絡むのはOKだし、もつれあって床を転がってくれてもぜんぜんOKっす。
 でも、そこに愛がない、ただの「暴力」としての表現は……びびりました。

 仰臥した女に男がのしかかるよーにする、同じよーな振付を『エンター・ザ・レビュー』で観ましたが、あれは「暴力」の表現ではなくあくまでも「愛」の延長上の表現だったので、「エロシーン大歓迎!」とファンは大喜びして食らいついてたなーと、遠い目になりました……。
 草野せんせ、根本をカンチガイしてないっすか……? エロならなんでもいいわけぢゃないっすよ?

 
 つーことで。
 草野せんせとは、今回もまた、気が合いませんでした。

 いつかまた、気の合うときが来るといいな。

 や、それでもキャスト単体を愛でる分にはいくらでも楽しみを見つけられるだろうから、リピート基本の組ファンには組ファンの楽しみ方があると思うよ。
 気は合わなかったけれど、『Red Hot Sea』は楽しめたもの、組ファンであり、ご贔屓に焦点合わせて観劇するならば。ええ、たとえ、棺桶が空を飛んでいても。

 そーゆーもんだよな。遠い目。
 それでもしつこく『BUND/NEON 上海』の話。

 史上最大のだいもん萌え、とゆーてるわりにわたし、だいもんの感想書いてないことに気づきました。
 だいもん演じる劉衛強が萌えだ、とゆー話はえんえん書いた気がするけど。

 劉はオイシイ2番手役の典型なので、誰がやっても魅力的だとは思います。試しに「この話、劉を主人公にして書き直せばいいんじゃね?」と思って、まぁくんが劉で脳内上演してみたところ、それでも十分たのしかったし。まぁくん、黒い役OKだと思うの。

 誰がやってもオイシイだろう、それはたしか。
 でも、今現実にある劉衛強役は、だいもんだからこそここまで魅力的なことも、たしか。
 わたしがここまでハマるのも、だいもんだからだ。

 
 何度か書いているよーな気がするが、だいもんくんは、マジで実力派だ。
 出来る子だということは、最初からわかっている。文化祭からまったり眺めてきた子だもの。
 モブしか与えてもらっていない時代から、アピール力がすごくて前方席に坐ったときなんか目線爆撃のすごさにウケてしまうほど、花男らしい花男だった。
 歌唱力も芝居力もあることはわかっている。でもそれ以上に、表現欲のある子だと思っていた。
 銀橋にも乗せてもらえない花道の上で、どんだけ濃くアピールしていたか。群舞の端っこで暗いライトしかもらえない場所で、どんだけ感情を乗せて踊っていたか。

 だいもんはわたし、芝居よりショーの印象が強いの。
 だって芝居はやっぱり、どーあがいても役がつかないと限界があるのね、表現に。中央の芝居を邪魔するほどの小芝居はNGだし、そもそも出番もらえないから板の上にいないし。

 その点ショーでは、スポットはあたらなくても、見せ場はもらえなくても、群舞にまざっていることはできたから。

 花組ショーの危険は、マメとだいもん。うっかり視界に入れてしまうと、目を奪われて贔屓や全体を観られなくなる、という(笑)。
 どちらの男も、実に濃く派手に、「表現」することを第一に踊っている。
 決められた振付でみんなと同じように踊る、のは基本だけど、その上で「なにを表現したいのか」という明確な意識を、客席に向けて解放している。

 強い意志というのは、伝わるんだ。
 人間って不思議だけど。言葉とかなくても、「伝えたい」と全霊をあげた叫びは伝わるんだ。

 だいもんのダンスは、技術よりなにより、その「表現欲」ゆえに客席にその場面場面の彼の意識をびしばしに発していた。いつも。

 強い意志は、華やかさになる。
 小柄ゆえ、体格は恵まれているとは言えない。タカラヅカでいうところのキラキラ・オーラを持つわけでもない。それでもモブに沈み込まない光を持つのは、彼の発する意志ゆえだろう。前へ向かってまっすぐに淀みなく迷いなく発せられる意志、何故自分が「ここ」にいるのかを宣言する力。

 だいもんの舞台から目が離せなくなるのは、その光に射抜かれるから。

 ライトをもらえなくても、いつもいつもびっくりするくらい、「表現」していた。舞台に立つこと、客席へ向けて意志を解放することを、「天職」ってくらいに楽しんでいる様が伝わってきた。
 もっと、もっと。彼は「表現」したがっている。あくなき表現欲。小さなカラダがはち切れそうなほど、彼は客席に向かって叫んでいる。もっと「生きたい」と。

 そーゆー人だから、彼に表現すべき「役」が付くことを、心待ちにしていた。

 お手本のある新公や再演ではなく。
 彼のためだけに書き下ろされた、彼だけの役。1回こっきりではなく、まとまった期間板の上に立ち、深化させていける役。

 ……とまあ、もともとわたしはだいもんを好きで、彼に期待をして観劇したわけなんだけど。

 芝居が出来ることは知っている。男役としての立ち居振る舞い、ビジュアル、声、滑舌、全部クリアしていることも知っている。安定した歌唱力と、芝居を歌で表現することに長けていることも知っている。
 ただ彼には「役」がない。路線・路線寄りその他群雄割拠状態の花組では、だいもんにまで役は回ってこない。また、彼は超路線ではない。劇団が「売りたい」と思い、「将来トップスターにする」と決めて宣伝している子でもない。だから列の後ろに並んで、順番待ちをするしかない。
 出来ることは知っているから、あとは順番が回ってくるのを待っていた。彼がそのあくなき「表現欲」を満たせる「役」を。

 知っていたから、驚きはない。
 劉として、初日から憑依系演技でぶっ飛ばしているのを観ても、「こんなにできる子だったの?!」という意外性はない。
 や、言うならば、期待通り、さもありなん。だいもんなら、そうだろう。

 だからこそ、彼への感想は、だいもん、すげー(笑)、になる。
 
 見たかった望海風斗が、そこにある。

 彼が彼の表現欲を本能のままに解放する姿。
 やり過ぎちゃってかまわない役。

 もっと、もっと……と、舞台の隅でエネルギーをもてあましていた彼が、好きなだけ才能を爆発させられる役。

 それを、見たかったんだ。

 役者が役と舞台を愛し、シンクロしてエネルギーを発散する姿って、快感だよ。
 正の波動をあびることで、客席もなにかしら満たされる。

 だいもんに入り込み系の芝居をさせると、えらいことになる……わかっていた通り、彼は爆発する。
 わかっていた……期待していた、わくわくしていた、待ち望んでいた、その通りに!

 ずっとずっと欲しかったモノが、与えられた。

 欲しかったのは、わたしだ。
 このだいもんを欲していたのは、わたしだ。

 彼が走り出すところを、見たかったんだ。
 渇望していたんだ。

 
 てとこで、文字数により一旦切る。
 ずっとずっと欲しかったモノが、与えられた。

 欲しかったのは、わたしだ。
 このだいもんを欲していたのは、わたしだ。

 彼が走り出すところを、見たかったんだ。
 渇望していたんだ。

 『BUND/NEON 上海』にて、望んでいたモノが今たしかに与えられ、客席で悶絶する(笑)。
 恥ずかしい。や、だいもんの全開演技って、なんかこー、いたたまれない恥ずかしさがあるっ。
 彼の表現欲がハンパないから、彼の欲望の赤裸々さに触発されて、照れてしまうのだと思う。

 クールなことがかっこいい、謙虚が美徳だとされるこの社会で。
 だいもんはいつも、欲望垂れ流しだ。
 彼が望んでいること、欲していることは、まっすぐに伝わりすぎる。その温度、湿り気。

 そして、ここまで欲望丸出しでありながら、彼には、邪気がない。
 表現することでオイシイ思いをしようとか、かっこつけることで人気を得ようとか、前に出て誰かを蹴落とそうとか、そーゆーキモチがない。
 や、それを邪心というのはおかしい。舞台人である以上、そういった欲求を持って当然で、わたしはそーゆーキモチをギラギラ出している人が好きだ。また、だいもんにそれらが皆無だとも思わない。
 ただ、だいもんの場合、そーゆー出世欲よりも、ほんとうに「表現欲」の方が勝っているのだと思う。
 まず表現したい。内側からわきあがるエネルギーを発散したい。それだけに気を取られている気がする。……だから、あれだけうるさい芸風なのに、悪目立ちして叩かれることがなかったんだろう、今まで。

 そのナチュラルボーンな表現欲のまま、トランス状態のよーなぶっとばし芝居を見せてくれるから、恥ずかしくて仕方ないんだ(笑)。

 リビドーをそのまま見せつけられたら、恥ずかしいです(笑)。

 本能まんまなんだもん。
 剥き出しのだいもんなんだもん。
 恥ずかしい(笑)。

 そして、愛しい。

 えーらいこっちゃにイッちゃってるだいもんを見て、愛しさがこみあげる。
 こんだけ楽しそうに演じている姿を見たら、うれしいって。
 たのしいって。
 愛しいって。

 ナニも隠してない、全部ぶちまけてるじゃん。
 クールに澄ましたりして、自分を守ってないじゃん。
 全部全部さらけ出して、「舞台が好き!」と叫んでいる、そんな子、そんな役者、好きにならずにはいられないじゃん……!

 しかも、技術はありまくるし。キモチだけで空回っている素人ではなく、こんだけ高いスキル持った男が、はじめて場を与えられて快感の叫びを上げてるんだよ。
 愛しいって。でもって、恥ずかしいって(笑)。

 そして作品が『BUND/NEON 上海』で、役が劉衛強で。
 どっちもまあ、とても恥ずかしいモノで。作品も役も、中二病系というか男子の夢爆発ってゆーか。
 だいもんに合ってる、いろんな意味で(笑)。

 タイトなオールバック(気合いのシケ付き)、コートやチャイナ服。クールさとハードさが、彼の大振りな造作の顔立ちに合う。美形でしょう、彼。若干大きめだけど、顔立ちはとてもきれい。
 今まで顔をくしゃくしゃにする三枚目や子役しか当たってこなかったけれど、温度を落とせば美貌が全面に出る。

 温度を落とす、というか、硬度を増すと。
 硬く研ぎ澄まされることで金属の冷たさをまとうだけで、ほんとのとこ、冷たくはない。高温のまま。

 だから、慟哭だの愛情だのが、濃く湿度高く展開される。

 香雪@ゆまちゃんとの「純愛」ぶりがいじらしく、ラヴっていよーとどうしようと、根底にある飢えや澱みがちらちら見えるのがいい……し、ある意味その生真面目な多重演技が恥ずかしい(笑)。
 だってもお、おま、そこまで徹底して、いちいちくどくど、やるのかよ!という。

 嬉々として作り込んでいるのが伝わる。それがうれしく、気恥ずかしい(笑)。

 劉の見せ場である、テーブル越えで銃を構えるところ。
 や、かっこいいよ! マジあれは見せ場でしょう、ごちそうさま、生田せんせ。
 かっこいい! とときめく傍ら、笑いツボを刺激されるのも事実。だってもお、そんなわざわざ!という。

 アレだな、ジャンプ系とかラノベとかで萌えな美形キャラがゴシックな萌え衣装でこれみよがしなポーズ決めて立ってる扉絵を見る感じだな(笑)。

 かっこいいし、ニーズにドンピシャだし正しいんだけど、正しいがゆえにおばさんには気恥ずかしいわ、という。

 や、だいもんの芸風に合ってるから!

 クール+ハードで黒系で、慟哭とドMまでやって、そしてさらに、狂気へ手渡す。

 見たことがあったわけじゃないのに、なんか最初からわかっていた。
 だいもん、狂うと絶品だぞと。

 熱と狂気にトリップした姿に、ぞくぞくした。
 あの眼がこわい。

 狂気の合間にちらちら見える、荒廃。自棄。
 望んでいないはずなのに、魂が磁場に吸い寄せられる、そしてまた立ち戻ろうとする、振り子のような姿。

 脚本穴だらけなのに、わけわかんないのに、ひとりでぶっとばす空気無視さ加減もツボ。
 アクセル踏んだらもお、止まり方知らないんだ、クラッシュするのみなんだ。
 クリストファー@まぁくんごめん、この2番手、キミに合わせる気毛頭ないよ、や、本人がどう思っていようと、本能が走り出して周囲見てないから(笑)。

 ようやくめぐり逢った、表現欲を解放していい役だから。ブレーキの存在、アタマにないらしいよ。

 だいもんが暴走しているのに、それに揺るがない、迎合もしないまぁくんの真ん中スキルの高さにも感心した。や、おかげで作品自体がなんともわけわかんない芝居になっていたけども。もとの脚本のアレさに拍車を掛けたというか。

 まぁくんの白い光はほんと真ん中に相応しいモノだけど、だいもんの濃ゆい赤面な高温度も、「真ん中」に立つ力があるんだ。
 フィナーレ、カーテンが開くなり男たちの真ん中で踊るだいもんは、「劉」を引きずったまま、意志を客席へ放っている。
 ショーのだいもんが常々見せる表現欲を、役のまま。

 センターOK、そこに何人いたって関係ない。いちばん濃いのが彼。いちばん貪欲なのが彼。「表現」することに。

 そんなだいもんが、ラストのご挨拶後のダンスはだいもんに戻る。
 劉ではなく、だいもん。
 大劇場で、ショーで見せている、望海風斗。
 にかっとした笑顔、ぱかっと開く口。

 その、あざやかなコントラスト。

 ほんとのとこ、わたしがだいもんオチしたのは、ここでかもしれない。
 彼が巧いこと、狂気が絶品なことは、見る前からわかっていた。期待通りのものを見せられた。
 長年切望していたものを見せてもらって、それこそ胸ヤケするくらい(笑)おなかいっぱいいただいたあとで。
 ニカッといつものだいもんに戻った、そのときに、恋は訪れた(笑)。

 だいもんはだいもんのまま、劉の面影皆無で歌い踊る。笑う。
 あの闇も狂気も、演技でしかない。虚構でしかない。

 「ファンタジー」を、見せつけた。

 それこそが、わたしがもっとも求めていたモノかもしれない。

 ……てことで、だいもん萌え。
 劉という役が、ではなく、望海風斗が萌えなの。
『BUND/NEON 上海』ってそんなにおもしろいんですか?」

 と、東京で若いゆーひファンに聞かれた。うん、おもしろいよ。おもしろいけど、名作とか佳作とかではまったくなくて……そうだなあ、言うなれば。

 『血と砂』みたいなおもしろさ?

 ゆーひファンになら、通じるかなと(笑)。
「わかりました、『血と砂』なんですね!(笑)」と力強く返答されたさ。

 その翌々日、ムラで東京在住の、また別のゆーひファンに会った。や、わたしの周囲は「世界のほとんどがゆみこファン」で、次に多いのがゆーひファンなので、ゆーひファンに出会う率もとても高い。
 しかし、ゆーひさんは今東宝で公演中じゃん、なんでムラにいるの?

「ゆーひファンとして、このだいもんは見逃せないって聞いたんで」

 いずこも同じか、アレ系の作品、キャラにときめく人間の観劇意欲になるのか、『BUND/NEON 上海』。

 
 しかしさすがにもう劉@だいもんの話は置いておいて(笑)。

 胡烔華@いまっちの話。

 ぶっちゃけ、『BUND/NEON 上海』でいちばん優秀かつ最強キャラは、コトウカだよね?

 クリストファー@まぁくん、なんもしてないし。なんも考えてないし。
 それに比べてコトウカの優秀かつ、親切なこと。クリスのなーんも考えていない無謀な行動にいちいちつきあって、手助けして。咄嗟に死んだ振りして、一撃で敵を昏倒させるとか、達人クラスの戦闘員ですがな(笑)。
 彼の行動はすべて、クリスのため。一応仕事でやっているわけだが、「観光案内」という任務だったはずだから、マフィア組織潜入とかにつきあう道理はまったくないのに、善意だけで協力している。で、当のクリスより優秀ときたもんだ。

 出会ってすぐさま相棒認定ってゆーか、心を開いて共に行こう設定は無理がありすぎ。そもそも上海生まれのクリスにはガイド不要、それをわざわざ職権乱用して地元警察から同行者を出させたのは、捜査のため。警官と一緒なら捜査できるっつーことで。
 ……最初から、利用するつもりだったんだよね。だからコトウカがどんな人間であろうと、会った瞬間からおだてて機嫌とって、味方にするつもりだった。相棒とか言ってるのもそのため。本気でコトウカを信用しているわけでも心を許しているわけでもない。
 って、クリスひでえ。
 利用して捨てるつもりだから、危険なところにも連れていく。安全かどうかでいちいち騒ぐコトウカの方が悪い・臆病であるかのよーに見せかけて、悪いのはクリスだっつの。
 そして「ここは任せた」で後始末を何度も押しつけるクリスってひでぇよマジで。ええ、わたしはあの「任せた」に引っかかってました。
 だって、どう任されりゃいいの? マフィアのアジトで突然女の子押し付けられたりとかさー。逮捕して事情聴取? 被害者として保護? それらの答えも今はまだナイから、すべてひっくるめて当局へ連行? 戦争が起こって街中大変なことになってるときに、大して役にも立ちそうにないマフィア関連女子2名をよざわざ連行していって、政府はどんな対応してくれるの?
 任されても困るよほんと。
 ラストだってアレなに、コトウカひとりで残されてどうしろと。つか、上海を捨てるわけにはいかないコトウカ(家族だっているだろうし)を、あそこまでつきあわせて、全部中途半端に背負わせて、自分たちだけ逃げ出してハッピーエンドって。

 一事が万事この調子で、「クリスひでえ!!」の連続だ(笑)。
 最初からコトウカを利用して捨てるつもりのイギリス人に、道理は通用しないってか。

 それでもコトウカくんは、けなげにクリスに尽くしている。
 もともとコトウカが善良でお人好しすぎる設定なのかもしれないが、クリスに「相棒」と言われて舞い上がったりしているところを見ると、それ以外の要因を邪推したくなりますな(笑)。
 誰だって、ヤな奴に頼み事されるより、ステキな人に言われた方が能動的になるじゃん?

 長身スタイル良しのイケメン捜査官に、一目惚れしたんぢゃないの? と(笑)。

 それゆえに、どんなにひどい扱いを受けても揺るがずブレず、愛情一直線、クリスのために苦労することをまったく厭わない、と。
 そう考えて納得するしかないわ。不自然だもん、このふたりの関係。
 

 で、実際いまっちはいい役者だねええ。

 小さくて、気が充実していて、観ていて気持ちが良い。ころんと丸い印象なのは、若くてあちこち削げていないためだろう。これから大人になればカラダも頬のラインも変わってくるだろうし、楽しみだ。
 現代では小柄な男役は活躍の場が限られてしまうので、もったいない限り……だいもんといい、身長さえあればなああ。実力も気合いも顔立ちも問題ナイのに。
 小柄ゆえに作り込んで濃く「男役」を作り上げる男たちは大好物なので、このままもっともっと素敵な男っぷりを見せてほしいっす。

 
 『BUND/NEON 上海』はなあ。
 杜月笙×劉に、クリス×コトウカという、色のチガウカップルが活躍していてたのしいんだけど。
 一見まったく違うように見えて、攻が鬼畜系ってのが共通、ってのは、どうなのよ?(笑)
 杜月笙はわかりやすく鬼畜だけど、クリスだって善人面してコトウカ相手にやってることはけっこーひどいという、なまじ善人面しているからさらに鬼畜という、素敵っぷり。

 つか、クリスってヤンデレぢゃね?
 生田せんせ、自覚して描いてるのかしら?(笑)
 えー、年末あたりにちらりと書きました、「第1回宝塚歌劇検定」についてですが。

 いろいろ勝手に感想を述べておりましたが、実はひとつだけ期待していたことがあったんだ。

 わざわざ「検定試験」をやるんだよ?
 全員合格があたりまえの超初心者向け常識クイズではなく、級を作ってマニアックな試験をするわけでしょ?
 ガイドブックを発売しちゃうくらいなわけでしょ?

 期待したんですよ。

 マニアックな知識の詰まった、データベース本の発売を。

公式ガイドブックのご紹介

タカラヅカMOOK
宝塚歌劇検定
公式基礎ガイド2010

宝塚歌劇検定2級、3級の合格基準をカバー。基礎知識編・生徒編・ステージ編で構成する、宝塚歌劇を楽しむための総合的なガイドブック。
600点の豊富な写真と宝塚歌劇用語の解説で、宝塚歌劇の世界を紹介します。
■ 宝塚歌劇検定委員会[編]
宝塚歌劇団[監修]
■ 定価:2500円(税込)
A5判並製/232頁
2010年1月8日発売

宝塚歌劇検定
公式テキスト2005-2009

検定第1回を盛り上げるデータベース。2005年以降2009年の全公演、おもな生徒の公演データを網羅します。1級合格には必須のテキストです。
■ 宝塚歌劇検定委員会[編]
宝塚歌劇団[監修]
■ 定価:2500円(税込)
A5判並製/220頁
2010年1月22日発売

 まず1冊目の「基礎ガイド」。
 コレに、失望した。

 ちっともマニアックじゃなかった。他社から出る「タカラヅカ入門」系のムックと変わらない。
 買うつもり満々だったのに、手に取った本をさみしく台に戻した。

 でもコレは所詮「基礎ガイド」だもんねっ。今月後半に出る「1級合格に必須」という説明のある「テキスト」に期待しよう!

 で。
 すごーくわくわくして、2冊目の「テキスト」をキャトレにて開いた。

 落胆。

 なにコレ。
 1冊目の「基礎ガイド」とどこがチガウの? 他社から出る「タカラヅカ入門」とどこがチガウの~~?

 
 わたしが期待したのは、とことんマニアックなデータべース本でした。
 タカラヅカ95年の歴史網羅を謳ったテキストなら浅く薄くなるのも想像の範囲内だが、「2005-2009」とたった5年間と区切ってある。たった5年分で「1級合格に必須」と謳うくらいだから、どんだけ素晴らしいのかと。

 この5年間の全舞台の、全場面のキャスト・振付等網羅、使った衣装や曲について載っているものが、欲しかったんだ。
 衣装ひとつにしても、5年間でどんだけ使い回されたか、アレンジされたかとかが、整然とした図式になっているとか。背負い羽根の着回し、アレンジのバリエーション集とか。
 曲はオリジナルの出典とアレンジの比較や、同じ曲でも使う作品によっての歌詞の変化とか。
 どの演出家にどの演出助手がついているかの相関表とか。振付家からの場面逆引き(作品名・第何場とか記載)とか。

 2500円という、ちょっとしたゲーム攻略本以上の値段を取るからには、ゲーム攻略本程度には情報が載っているかと思ったのですよ。

 なのに、ただの「タカラヅカ紹介本」でした。初心者向けであって、ヲタ向けではまったくない。

 ……そう思うと、ゲーム攻略本ってすごいよなあ。あんだけデータ詰め込んでフルカラー印刷200Pで1800円とかで出しちゃったりするんだもんなあ。
 今手元にある『モンハン2G』の攻略本なんか、フルカラー1100Pで2200円だよ……。

 タカラヅカって、ぬるいわ……。
 こんな半端な「テキスト」出して「宝塚歌劇検定」なんだ……。遠い目。
 や、実際わたしが受験して、何級に受かるかという次元の話ではなくて。最初から目指すレベルがコレ止まりなのかと。溜息。

 タカラヅカ攻略本、出して欲しいっす。
 半端なスターの写真とかいらん、そんなもんは他にいくらでもある。硬派なデータベース本出してくれ。
 もう、なにがなんだか。

・今日は花組集合日だ! 退団者いるんだろうか……どきどき。
  ↓
2010/01/29

花組 退団者のお知らせ


下記の生徒の退団発表がありましたのでお知らせいたします。

(花組)
桜乃彩音      ―すでに発表済み―
愛純もえり
花織千桜

          2010年5月30日(花組東京宝塚劇場公演千秋楽)付で退団
  ↓
・うわああ、萌子かよ~~! 歌える大人のイイ女ポジを任せられる人なのに。これからなのに。花織さんは判別できていないが、組ファンなのにわかんないくらいの下級生がわかんないまま卒業って寂しい……。辞めるのって娘役ばっかか……。
  ↓
・でも、退団者が少なくて良かった。れみちゃん残ってくれるんだね。つーと次期娘トップは順当に組内から……?
  ↓
花組 宝塚大劇場公演『虞美人』その他の配役 決定(2010/01/29)
  ↓
・だいもん、娘役かよっ?!(ソコ?)
  ↓
・だいもん萌え真っ直中ですから。ショックでくらくら。
  ↓
・人事発表メールが来るのは16:05なので、その時間が過ぎたことで「だいもん娘役ってナニ?!」とミニパソにうだうだテキストを打ちはじめる。
  ↓
・17:05 モバタカからメール(サーバーエラーで受け取れず)
  ↓
・17:35 モバタカからメール(サーバーエラーで受け取れず)
  ↓
・18時前、エラーのフォローして、改めてメールを読む。
  ↓
2010/01/29

組替えについて

この度、下記の通り、組替えが決定致しましたのでお知らせ致します。

【花組】
白華 れみ・・・2010年4月13日付で星組へ
(今後の出演予定)
・3月12日~4月12日 花組 宝塚大劇場公演『虞美人』
・5月7日~       星組 宝塚バウホール公演『リラの壁の囚人たち』

【月組】
蘭乃 はな・・・2010年2月26日付で花組へ
(今後の出演予定)
・2月4日~2月25日  月組 宝塚バウホール・東京特別公演『HAMLET!!』
・4月30日~5月30日  花組 東京宝塚劇場公演『虞美人』
・7月30日~       花組 宝塚大劇場公演(演目未定)にトップ娘役として出演

2010/01/29

花組次期トップ娘役について

この度、花組次期トップ娘役に2010年2月26日付で月組から組替えとなる蘭乃 はなが、決定しましたのでお知らせ致します。

トップ娘役としての公演は、2010年7月30日に初日を迎える花組宝塚大劇場公演(演目未定)からとなります。
尚、それまでの出演予定は以下の通りです。
・2月4日~2月25日  月組 宝塚バウホール・東京特別公演『HAMLET!!』
・4月30日~5月30日 花組 東京宝塚劇場公演『虞美人』
 ※4月16日からの月組公演『THE SCARLET PIMPERNEL』には出演しません。
  ↓
・はい~~?! なんだソレ?! れみちゃん組替え? 同期トップで共に月から組替えになったねねちゃんのいる星? え? え? わけわかんない。つか、蘭はな?!
  ↓
・18:01 モバタカからメール
  ↓
・次はなにっ。退団、組替え、トップ就任と来てあとナニがあるっつーんだ人事?!
  ↓
・…………超お気楽な宣伝メール…………モバタカの中の人、空気読め……。

 とゆー1日でした。
 オチまでつけてくれてありがとー、モバタカ。

 で、メールは来なかったけど、星組振り分けも出てたっすね……なんて怒濤。

 情報量が多すぎて、整理し切れません。
 わたしは花組集合日だっつーだけでどきどきして、発表されるまでできるだけブログ追いつこうとちまちま書き進め、未だにしつこく『BUND/NEON 上海』の感想を書いているところでしたのよ、本日のお昼は。

 えー、とりあえず、蘭はなちゃん、トップ決定おめでとう。

 かわいこちゃんとして愛でている子なので、彼女が花組にやってくるのはうれしい。
 ……のと、れみちゃんの境遇、花娘たちの境遇が気になるのはまた別次元。
 うわあああん、れみちゃん~~!!

 娘役人事は右往左往、盤上の駒のようにあっけなく動かされますな。いや、そもそも娘役とはそーゆーもんなのかもしれないけれど。良い悪いではなく、代々、スライドしたりトレードされたり。
 わかっちゃいるが、あれこれ思い悩む。

 少しでも、みんなが報われる人事となりますように。

 でもってだいもん、今このタイミングで娘役なのおおおっ?!(コレも娘役人事?)
 気を取り直して、『虞美人』配役発表の話。

 だいもんの娘役に、ヘコむ。

 現在史上最大のだいもん萌え継続中です。贔屓の役より先に語らずにはいられません。

 なんで勢いづいたそのときに、娘役やらせて勢いをそぐんだ、劇団……!!
 みわっちもそうだった。豊さん@『舞姫』でその男らしさかっこよさを見せつけた直後に、ジャンヌ@『アデュー・マルセイユ』。

 男役をわざわざ女で使うからには、本来の男役としてのポジションで与えられる役よりも、ずっといい役なんだろう。その他大勢の中で立っているだけ、台詞もほとんどナシ、群衆の中で順番にちょろっと喋ります、な扱いよりずっといいのはわかってる。
 それでも、「男役として」魅力が盛り上がったこの瞬間にやらせなくていいじゃないか。男役として名実ともに安定し、なにか殻を破る必要があるときにやるなら、わかるけど。

 いや、若手男役を重要な女役として抜擢する、宣伝効果はわかってます。
 内外に「あれ誰?」と思わせるのに効果的だと。
 
 だから要はタイミングなんだよ……。

 新公時代から女役を経験しているみわっちが、近年立て続けに女役をしても話題にはならなかった。むしろ「また?」と言われ、ファンに嘆かれた。
 それと同じで、だいもんが娘役を「今」やる効果がどれほどあるのか疑問なんだ。

 だってだいもん、ふつーの、大人の男役まともにやってナイじゃん!

 ここ数年の、本公演の彼の役。

『明智小五郎の事件簿―黒蜥蜴』……その他大勢
『アデュー・マルセイユ』……子役
『愛と死のアラビア』……子役
『太王四神記』……おっさん
『外伝 ベルサイユのばら-アンドレ編-』……その他大勢

 唯一まともに役らしい役があったのはヒョンミョン@『太王四神記』で、すごくいい役だったのはたしかだが、愉快なおっさんというか年齢不詳の三枚目。それ以外は子役かモブしかやってねー。
 つか、女性が演じる以上、子役は男役スキルを持っていなくてもできる場合が多く、男役ができあがっていない下級生や、娘役に振ることも多い。
 娘役がやってもおかしくない役を2公演続けてやった子が、次に娘役をやっても「男役が演じる女役」という宣伝効果は薄いってばよ。

 バウなど他公演は所詮他公演でしかなく、ほんとに若手主演バウなんてものはもともとのファンしか観ない。バウで「良かったらしい」と小耳に挟んで、大劇場の本公演で確認、というのがライト層の動きだろう。
 そこで女役って……。
 「重要な役をさせるってことは、劇団が期待しているのね」とは思うかもしれないけど、恋できないじゃん。男役なんて、客をときめかせて自分のファンにするのにー。

 同期のみりおくんもたしかに本公演で娘役をやっていたが、彼には新公主演があった。男役としての活躍の場を残しつつの娘役だった。本舞台で娘役でも、興味を持てば新公を観るべく努力もできる。
 が、新公を卒業済みのだいもんの場合、バウでの評判を受けて男役姿を観たい人は8月の大劇場公演を待たなければならない。7ヶ月後って……。

 せっかくバウで評判が良くても、次につながってナイじゃん。

 ヅカファンは「女性が演じるかわいい子役」を愛でるのではなく、「理想の男性」に恋するのに。
 なんでその機会を、劇団自ら奪うんだよー。
 ついでにいうと、だいもんはみりおくんとはタイプがまったくチガウので、オンナノコをさせたからといって人気につながるかはわかないぞー。
 や、小柄な美人さん、つーのは同じだけど、劇団のおっさんたちには若い美人はみんな等しくオンナノコにしか見えてないんだろーけど、だいもんの本懐はソコぢゃないよ~~。
 小柄=フェアリータイプだと思ってるんだろーか、おっさんたち……。

 しくしくしく。
 

 や、巧いとは思うよ。
 女の子役でも、だいもんはきっとすごく巧く、魅力的に演じるだろうさ。それはわかっている、安心している。
 でも、「まあ、あの女の子うまいわね、魅力的ね」ではなく、男役として「あの人ステキ、どきどきする」と思わせてナンボでしょー、と。

 まあよーするに、「わたしが」男役のだいもんを見たいだけですよ。
 劇団のプロデュースの下手さに憤慨しているのも事実ですが。それらを置いておいても、残念だ。

 みわさんのときもうだうだ嘆いたと思うので、「緑野的、いつもの反応」ではあるんだが、今回の嘆きは深いぞ。激しいぞ。
 色男のだいもんに飢えてますからっ。がうがう。

 男役を性転換させてまで使うんだから、オイシイ役なんだろーな~~、オイシクなかったらやってらんないぞ~~。
(わたしの脳裏を、ヲカマ役のキムラさん@『スサノオ』がバリバリの笑顔で通り過ぎてゆきました……)
 
 派手こいフィナーレがあって、そこでは男役が見られますように。
(わたしの脳裏を、脚線美を見せて踊るトウコちゃん@『王家に捧ぐ歌』がよぎっていきました……)

 8月の本公演、演目はナニかなあ……。(気が早いって) 
 だいもんだいもんうるさくゆーてますが、わたしのご贔屓は、まっつです。
 それだけは、揺るぎません。変わりません。

「だいもんが娘役って……!!」
 とマジでショック受けながらも、パソコンに打ち込む単語は「張良」でした。

 張良って、どんな人?
 とりあえず、Google様に聞いてみる。

 知識がないので、配役表見たってなんもわかんないし……。

 中国の歴史物が苦手なのは固有名詞が難しいこともあるが……じつは、残酷さが苦手で、近づきたくない、とゆーのがある。
 現代と感覚がチガウのだから、昔はどこの国でも残酷さはあったものの、中国モノのソレはまた一段と激しいからさ……安易に「この作品のこのキャラ好き」とかでその周辺の歴史や人々の生涯を調べたりすると、痛い目を見る。
 若いころはそーゆーところも含めて興味を持ったこともあったが、トシを食ってからは最初から尻尾を巻いている。
 その歴史や、物語が魅力的なこともわかってはいるんだが、ぬるいわたしにはいろいろと敷居が高い。

 でもってとりあえず、張良さん。
 劉邦@壮くんの、軍師。

 おおっ、えりたん側かぁ。現在壮まつ萌えしているので、壮くんチームなのはうれしい。
 つか、主従萌え準備OK?(ヲイ)

 ウィキにあった、張良の容姿は司馬遷曰く「婦人好女の如し」だと言う。に、飛びつきました。

 マジすか、まっつさん。
 ヒゲ覚悟してたんだけど、美形まっつ期待していいのっ?!

 
 キムシンはアテ書き能力の高い人だ。キャラクタのある人たちはみんなそれぞれ、アテ書きされていると思う。で、キムシンの欠点は、そのキャラクタのある役をほんのわずかしか書けない、役が少なすぎる、ことにあるわけだが。
 今回はどれくらい「役」があるんだろう。
 役名がある、ではなくて、ちゃんと物語の中でキャラクタとして成立する「役」は。
 願わくば、まっつがその「役」の中に入っていますように……。
 『ベルばら』で台詞が「引け!」だけだったんだから、今度はもう少し喋らせてやって下さいよ……。

 
 女の子たちの役がそれぞれ韻を踏んだ名前なので、きっとグループで出番があるんだろうなとか、衣装のきらびやかさを期待しますよとか。
 れみちゃんは東宝にはいないんだなとか。

 大人の男役たち……ヒゲ男たちがまた活躍しそうな題材なのに、そこにさおたさんがいないのは寂しいなとか。
 
 『太王四神記』に続き、トップさんチーム、2番手さんチームで別れて芝居するんだなーとか、交互に出てきて「項羽のターン」「劉邦のターン」とかやるんだろうかとか。

 彩音ちゃんのヅカ人生集大成たる役を、見せ場を頼みますよとか、萌子や花織さんにもなにかしらオイシイところを頼みますよとか。

 とにかく我らがトップスター、項羽@まとぶさんがかっこよく、彼の代表作となるよーな作品にしてやってくださいよと。
 『相棒』で興味を持ったヅカファン未満が来てくれるかもしれないんだから、「え、アレがあの右京さんだった人?」と女性陣がきゅーんとなるよーなステキなヒーローを見せてくださいよ。
 

 で。
 
 キムシンらしいトンデモ・セット(巨大なウマの首とか、落書きみたいな車とか・笑)と、トンデモ曲(「すごつよ」とか「大物よぉ」とか「モテモテ」とか・笑)を期待する。
 
 小さくまとまる必要なんかないもん、どーんとぶっ飛ばしてくれぇ。
 キムシンの魅力は、良くも悪くもカッ飛んでいることだから。
 「つまんない、おぼえてない」にはならない。評価する人がいる一方で、怒ったりあきれたりする人がいるにしろ、いろんな意味で強烈だ。
 わたしは彼の創る「ファンタジー」が大好物。強い意志と顕示欲がツボ。
 一本モノなのは残念だが(ショーが見たい)、キムシンの新作は心からうれしいし、楽しみなんだ。

 でもって、「戦争なんてなかったら良かったのにね、お兄ちゃん」並の歴史に残る迷台詞を、期待する。

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