少年と宝の地図。@MIND TRAVELLER
2006年11月23日 タカラヅカ 7月2日から、空虚な日々を送っている方々へ。
7月2日。ええ、たかちゃんがタカラヅカから去ってしまったあの日から。
いやその、たか花が退団したなんて、ほんとのとこ信じてないんですがねわたし。ふたりでTCA主催でコンサートやるくらいだから、単に組トップを退いただけだよね?
とは思ってるけどさー。一般人のわたしにはコンサートのチケットなんて手に入らないし(発売日に玉砕した)、大劇場には来てくれないわけだし、一応、とりあえず、退団してしまったとして。
たかちゃんがいないタカラヅカなんて。
そー思っている人に、ちょっと見て欲しい子がいます。
花組ドラマシティ公演『MIND TRAVELLER』初日。
びっくらしました。
たかこがいる。
えええ? 和央ようかがいるぞ、舞台の上に!!
しかも、若い。
デジャヴ。
たかこを見守り18年。たかちゃんと一緒に時代を過ごした思い出が、点滅しながらわたしの海馬を翻弄する。
まだ若造のたかこがいる。
未熟だけどとびきりキラキラしている。
大人の、安定した色男の宙組トップスター和央ようかじゃない。
雪組にいた頃の、末っ子たかちゃんだ。
なにができるわけでもなく、自分が何者かもわかっていない、ただあるがままの姿で輝いている若い男の子。
ど、どーしたんだ朝夏まなと!!
以前から「たかちゃんに似ている」ことはわかっていた。「若い頃のたかこに似ている」と言われていたし、わたしも言っていた。だけどそれは顔や姿や、たよりなさそーな雰囲気が似ているというだけのことだった。
輝きまで似ているなんて、思ってなかった。
まぁくんは去年までまったく無名の男の子だった。それが何故か『マラケシュ』で新公主演。突然の大抜擢。なにがどーしてそうなったのか、わからないままそれでもこなしたリュドヴィーク役は、なかなかどうして大器を感じさせる出来だった。
だが。そのあとの『パレルモ』も『ファントム』も鳴かず飛ばず。技術も低空飛行だし、輝きや存在感もヘタレ一直線。
丸1年ダメっぷりを見てきたから、「『マラケシュ』新公はまぐれだったのかしら。火事場の馬鹿力?」「『マラケシュ』が舞台人としての頂点で、もうあれ以上にはならないのかしら」と、思っていた。
だが今回。
まぁくんは、すげー勢いで成長している。
あの輝きはナニ。
小池作品テンプレの若者グループのリーダー、ごちゃごちゃした画面でごちゃごちゃした衣装を着て踊っている、その中で真ん中を示す光。
「アレは誰?」
その他大勢の区別なんかつかない人たちが、一様に彼に注目する。
どうしよう。
ときめいちゃったんですけど。
まぁくんに。あのヘタレ坊や朝夏まなとに、今さら!!
初日、わたしは唯一センターブロックに坐っておりましてね。
まぁくんに、指差されちゃったのよ。
や、後半のダンスでそーゆー振りがあるんだわ。正義の怒りのつもりで公私混同、私怨で盛り上がる若者たちが力強く歌い踊るそのとき。
リーダーのルーク@まぁくんが客席に向かって指を差す。
特別誰かに向かってやっているわけぢゃないのだけど、そのときのまぁくんの視線と指が、わたしにまっすぐ突き刺さったのよ!!
どぅわあぁああ、かーっこいいぃ〜〜っ!!
紳士だとかやさしげな貴公子だとか、そーゆー役だと沈殿していたなにかが、浮上しスパークする。イマドキの若者、等身大かつちょい不良で荒っぽい、されど仲間に慕われる心優しい男の子。
男役の技術云々より、素質そのまま演じられる役だから、魅力を出しやすいということはあるだろう。だが、技術はこれからでも身につけられるが、「等身大」の役で魅力を出せるかは本人の持って生まれた資質が大きく左右する。
まだのびしろがあったのか、朝夏まなと。もう伸びないのかと危惧していたよ。
舞台上で活き活きと呼吸しているまぁくんは、2週間弱の公演の間にも見る見る成長していった。初日でも目を引く輝きがあったのに。中日、楽とどんどん伸びてるよこの子!!
もちろん、技術的にはまだまだだ。ルーク少年はすばらしく魅力的だけど、フィナーレの黒タキになると一気にダメっぷりが上がる(笑)。てゆーか髪型失敗してないか?(楽はかっこよかったけど。髪型ちがったよね?)
男役としての技術はこれから。だが、男役としての資質と「在り方」がこの公演で開放された気がする。停滞していた1年間を振り払うように。
たかこに似ている。雪組で末っ子キャラだった、のほほんとした頼りない男の子。おにーちゃんたちのあとを、誰よりも大きなカラダでしっぽをぶんぶん振りながら機嫌良くついて回っていた大型犬。
未完成で、未熟で、そのかわり可能性やら未来やらを感じさせ、わくわくさせてくれる男の子。
たぶん、あの「若さ」がいいんだな。まだなにも持たない、だからこそ、これから「ナニか」を得るかもしれないという期待感。
宝の地図を手にしたみたいな。
ニセモノかもしれない、マユツバかもしれない。でも宝の地図。冒険の予感。幸福の予感。
いいなあ。
この子を愛して生きていけたら、たのしそうだ。たかちゃんを愛で、彼の成長ぶりをたのしく愛しく見守っていられたように。
デジャヴが強烈で、なんだかせつないよ。若い頃のたかこを、痛切に思い出す。時の流れを思う。
どうですか、タカラヅカのたかちゃんを好きだった人たち的に、朝夏まなとは。
未完成ですよ、若いですよ。この先どーなるかなんて誰にもわからないけれど、「今」、輝いてますよ。
雪組時代のたかこ……つまり。
独身時代の、たかちゃんですよ。
宙に行くころはもう彼、売約済みだったからなあ(笑)。トップになる前から、相手決まってたもんなー。
まだ奥さんも婚約者もいない、「恋より友だちと一緒の方がいい」ってな青い男の子の、たかこ。
なつかしいよ、ソレ。
たかちゃんにも、そんなころがあった……大昔だけどな……。なんか彼、奥さん付きだった時代の方が強烈に印象に残ってるけどな……てゆーかカップル基本で単体は考えられない人になっちゃってるけどな……。
まぁくんがかっこいい。かわいくてきらきらしてて、その未熟さと見えない未来ごと、愛しい。
彼がどんな大人の男になっていくのか、見守っていきたいと思う。
7月2日。ええ、たかちゃんがタカラヅカから去ってしまったあの日から。
いやその、たか花が退団したなんて、ほんとのとこ信じてないんですがねわたし。ふたりでTCA主催でコンサートやるくらいだから、単に組トップを退いただけだよね?
とは思ってるけどさー。一般人のわたしにはコンサートのチケットなんて手に入らないし(発売日に玉砕した)、大劇場には来てくれないわけだし、一応、とりあえず、退団してしまったとして。
たかちゃんがいないタカラヅカなんて。
そー思っている人に、ちょっと見て欲しい子がいます。
花組ドラマシティ公演『MIND TRAVELLER』初日。
びっくらしました。
たかこがいる。
えええ? 和央ようかがいるぞ、舞台の上に!!
しかも、若い。
デジャヴ。
たかこを見守り18年。たかちゃんと一緒に時代を過ごした思い出が、点滅しながらわたしの海馬を翻弄する。
まだ若造のたかこがいる。
未熟だけどとびきりキラキラしている。
大人の、安定した色男の宙組トップスター和央ようかじゃない。
雪組にいた頃の、末っ子たかちゃんだ。
なにができるわけでもなく、自分が何者かもわかっていない、ただあるがままの姿で輝いている若い男の子。
ど、どーしたんだ朝夏まなと!!
以前から「たかちゃんに似ている」ことはわかっていた。「若い頃のたかこに似ている」と言われていたし、わたしも言っていた。だけどそれは顔や姿や、たよりなさそーな雰囲気が似ているというだけのことだった。
輝きまで似ているなんて、思ってなかった。
まぁくんは去年までまったく無名の男の子だった。それが何故か『マラケシュ』で新公主演。突然の大抜擢。なにがどーしてそうなったのか、わからないままそれでもこなしたリュドヴィーク役は、なかなかどうして大器を感じさせる出来だった。
だが。そのあとの『パレルモ』も『ファントム』も鳴かず飛ばず。技術も低空飛行だし、輝きや存在感もヘタレ一直線。
丸1年ダメっぷりを見てきたから、「『マラケシュ』新公はまぐれだったのかしら。火事場の馬鹿力?」「『マラケシュ』が舞台人としての頂点で、もうあれ以上にはならないのかしら」と、思っていた。
だが今回。
まぁくんは、すげー勢いで成長している。
あの輝きはナニ。
小池作品テンプレの若者グループのリーダー、ごちゃごちゃした画面でごちゃごちゃした衣装を着て踊っている、その中で真ん中を示す光。
「アレは誰?」
その他大勢の区別なんかつかない人たちが、一様に彼に注目する。
どうしよう。
ときめいちゃったんですけど。
まぁくんに。あのヘタレ坊や朝夏まなとに、今さら!!
初日、わたしは唯一センターブロックに坐っておりましてね。
まぁくんに、指差されちゃったのよ。
や、後半のダンスでそーゆー振りがあるんだわ。正義の怒りのつもりで公私混同、私怨で盛り上がる若者たちが力強く歌い踊るそのとき。
リーダーのルーク@まぁくんが客席に向かって指を差す。
特別誰かに向かってやっているわけぢゃないのだけど、そのときのまぁくんの視線と指が、わたしにまっすぐ突き刺さったのよ!!
どぅわあぁああ、かーっこいいぃ〜〜っ!!
紳士だとかやさしげな貴公子だとか、そーゆー役だと沈殿していたなにかが、浮上しスパークする。イマドキの若者、等身大かつちょい不良で荒っぽい、されど仲間に慕われる心優しい男の子。
男役の技術云々より、素質そのまま演じられる役だから、魅力を出しやすいということはあるだろう。だが、技術はこれからでも身につけられるが、「等身大」の役で魅力を出せるかは本人の持って生まれた資質が大きく左右する。
まだのびしろがあったのか、朝夏まなと。もう伸びないのかと危惧していたよ。
舞台上で活き活きと呼吸しているまぁくんは、2週間弱の公演の間にも見る見る成長していった。初日でも目を引く輝きがあったのに。中日、楽とどんどん伸びてるよこの子!!
もちろん、技術的にはまだまだだ。ルーク少年はすばらしく魅力的だけど、フィナーレの黒タキになると一気にダメっぷりが上がる(笑)。てゆーか髪型失敗してないか?(楽はかっこよかったけど。髪型ちがったよね?)
男役としての技術はこれから。だが、男役としての資質と「在り方」がこの公演で開放された気がする。停滞していた1年間を振り払うように。
たかこに似ている。雪組で末っ子キャラだった、のほほんとした頼りない男の子。おにーちゃんたちのあとを、誰よりも大きなカラダでしっぽをぶんぶん振りながら機嫌良くついて回っていた大型犬。
未完成で、未熟で、そのかわり可能性やら未来やらを感じさせ、わくわくさせてくれる男の子。
たぶん、あの「若さ」がいいんだな。まだなにも持たない、だからこそ、これから「ナニか」を得るかもしれないという期待感。
宝の地図を手にしたみたいな。
ニセモノかもしれない、マユツバかもしれない。でも宝の地図。冒険の予感。幸福の予感。
いいなあ。
この子を愛して生きていけたら、たのしそうだ。たかちゃんを愛で、彼の成長ぶりをたのしく愛しく見守っていられたように。
デジャヴが強烈で、なんだかせつないよ。若い頃のたかこを、痛切に思い出す。時の流れを思う。
どうですか、タカラヅカのたかちゃんを好きだった人たち的に、朝夏まなとは。
未完成ですよ、若いですよ。この先どーなるかなんて誰にもわからないけれど、「今」、輝いてますよ。
雪組時代のたかこ……つまり。
独身時代の、たかちゃんですよ。
宙に行くころはもう彼、売約済みだったからなあ(笑)。トップになる前から、相手決まってたもんなー。
まだ奥さんも婚約者もいない、「恋より友だちと一緒の方がいい」ってな青い男の子の、たかこ。
なつかしいよ、ソレ。
たかちゃんにも、そんなころがあった……大昔だけどな……。なんか彼、奥さん付きだった時代の方が強烈に印象に残ってるけどな……てゆーかカップル基本で単体は考えられない人になっちゃってるけどな……。
まぁくんがかっこいい。かわいくてきらきらしてて、その未熟さと見えない未来ごと、愛しい。
彼がどんな大人の男になっていくのか、見守っていきたいと思う。
彼だけを見つめる幸福。@『MIND TRAVELLER』千秋楽
2006年11月22日 タカラヅカ「緑野さん、まっつの話しか書いてないじゃん」
と言われながらも、『MIND TRAVELLER』ドラマシティ千秋楽。
……変だなあ、初日から2週間、いろいろ感想書くつもりだったのに、まずまとぶの話を書いて、ソレを皮切りにキャストみんなの話を書こうと思っていたのに。
まっつの話に、戻っちゃったし。
だってさあ、まっつ眺めてるのしあわせなんだもん。
結局わたし、センターで1回、下手前方で1回観ただけで、あとは全部4列目より前の上手でしか観てないし。
1回下手で観て「ここぢゃダメだっ」と痛感し、1回上手で観て幸福感にとろけ、以来、ソコしか狙わなかった。そして、狙えばいくらでも手に入った。(何回観たかはナイショ。高くついたわ、バウの4500円感覚でリピートしちまったからな・笑)
毎日まっつ、幸福にまっつまっつと唱え続けて。
変だなあ、初日から2週間、こんなにいろいろ書き続けてきたのに。
「リチャード 未涼亜希」で検索来たの、たった1回なんですけど。
DIARY NOTEのアクセス元表示ヘボいんで、ログが2時間くらいしか残らないの。普段そんなもん忘れているけれど、今回ははりきって眺めたわけよ、「誰か『MIND TRAVELLER』の感想読みに来てくれるかしら!」「まっつのこと、興味を持って検索している人はいるかしら!」と。
たった2時間分しか表示されないアクセス元表示。毎日見ていたわけでもないし2時間ごとにチェックしていたわけでもないから、たまたまかもしれないが。
見るたびに、誰も来てくれていなかった。や、いろんな人が来てくれているけれど、「まっつ」とか「MIND TRAVELLER リチャード」とかはいないの!
「花組 うたかた」は見るたび山ほど来てるのに!! 「湖月わたる 退団」も「オサ 全国」も「コムまー」も来るのに、「まっつ」で検索は来ない。ついでに、わたしの名前やブログタイトルでの検索も毎回けっこーな数で来てるけど、「まっつ」はないっ。
何故。何故なの……。さめざめ。
つーことではい、千秋楽です、またしてもまっつの話です。
まっつは確実によくなってます、演技。
地味だしそもそも演技がハコの大きさに合ってないんだけど(前方で見なきゃわからん演技ってなんだそりゃ)、まっつ比でどんどん深化していってます。
リチャードというキャラが大きくなってきているのね。
ただの悪役、テンプレ的マッド・サイエンティストにしたくないこだわりに足を取られつつも、「変な人」レベルが上がっているので、見ていてたのしい。
無表情な中に喜怒哀楽が見える。それがかなり、人間的かつ自分勝手。
はいはいはい、リチャードくんの「緊張度チェック」!
彼、なにかに気を取られているとき、感情が乱れているときは腕を組みません。
後ろ手に腕を組むときは、体勢を立て直したり、落ち着いているときだからねー。わかりやすいのよ彼、見てあげてねっ、東京組の人!!
ああもお、あの小物ぶりが見ていて愛しいわ。
なのに本人的には「ヒポキャンパス・エンパイアの帝王様」だし。
まっつはいつも役になりきったまま、クールにフィナーレまで過ごすんだけど、千秋楽の今日は黒タキで微笑んでました。
あああ、笑ってるー。たのしそー。
そして、カーテンコールのご挨拶、テレビカメラの入っていない千秋楽はいいね、みんなのびのびしていて(笑)。
まとぶさんがかわいーのなんの。信頼しきった目でさおたさんをちらちらやりながら、ナチュラルな感じの挨拶。ちょっと言葉に詰まった途端の客席の空気を察してか「まだ泣かないよ!」と言い切るのがすげーかわいい。
そしてまっつは、隣の星原先輩となにやらしきりに目配せ。
なにをするのかと思ったら、自分たちの後列に並んでいる退団者のりりかちゃんを前に引っ張り出し、アピールアピール!!
りりかちゃんは恐縮してあたふたしつつも、笑顔で客席に手を振る。まっつがさらにソレをけしかける。
うおー、まっつオトコマエ〜〜。
女の子にやさしい男はいいよなっ。
りりかちゃんを自分の真ん前に立たせちゃうので、その間まっつの姿がすっぽりまったく見えなくなったけど、いいんだ、まっつの男気がうれしいから。いやその、女の子の後ろですっぽり見えなくなるってそんな……縦にも横にも小さすぎるぞまっつ(笑)。
りりかちゃん、いいなあ……あれってまっつに背後から半分抱きしめられてるよーなもんだよねええ(イメージ映像。真実とかけ離れている恐れアリ。緑野の海馬はアテにならん)。
まっつの笑顔も全開で、すごい癒されました。目尻のシワも好きだ〜〜。笑うと爬虫類っぽくなる口元も好きだ〜。
終演後はいつもドリーさんに、「しあわせそうだな、ヲイ」と言われるんだけど、今日もまた言われちゃいました。
そしていつも、「すっごい、しあわせ」と返すのだけど、今日もまた言い切りました。
まっつを眺めていると、寿命がのびそうですよ。絶対健康にいいなっ。
や、明日以降、まっつ以外の話を書きます。今度こそ。
まぁくんとかめぐむとか。だいもんとかゆまちゃんとか。りりかちゃんも!!
(緑野の海馬はアテになりませんよ!!)
と言われながらも、『MIND TRAVELLER』ドラマシティ千秋楽。
……変だなあ、初日から2週間、いろいろ感想書くつもりだったのに、まずまとぶの話を書いて、ソレを皮切りにキャストみんなの話を書こうと思っていたのに。
まっつの話に、戻っちゃったし。
だってさあ、まっつ眺めてるのしあわせなんだもん。
結局わたし、センターで1回、下手前方で1回観ただけで、あとは全部4列目より前の上手でしか観てないし。
1回下手で観て「ここぢゃダメだっ」と痛感し、1回上手で観て幸福感にとろけ、以来、ソコしか狙わなかった。そして、狙えばいくらでも手に入った。(何回観たかはナイショ。高くついたわ、バウの4500円感覚でリピートしちまったからな・笑)
毎日まっつ、幸福にまっつまっつと唱え続けて。
変だなあ、初日から2週間、こんなにいろいろ書き続けてきたのに。
「リチャード 未涼亜希」で検索来たの、たった1回なんですけど。
DIARY NOTEのアクセス元表示ヘボいんで、ログが2時間くらいしか残らないの。普段そんなもん忘れているけれど、今回ははりきって眺めたわけよ、「誰か『MIND TRAVELLER』の感想読みに来てくれるかしら!」「まっつのこと、興味を持って検索している人はいるかしら!」と。
たった2時間分しか表示されないアクセス元表示。毎日見ていたわけでもないし2時間ごとにチェックしていたわけでもないから、たまたまかもしれないが。
見るたびに、誰も来てくれていなかった。や、いろんな人が来てくれているけれど、「まっつ」とか「MIND TRAVELLER リチャード」とかはいないの!
「花組 うたかた」は見るたび山ほど来てるのに!! 「湖月わたる 退団」も「オサ 全国」も「コムまー」も来るのに、「まっつ」で検索は来ない。ついでに、わたしの名前やブログタイトルでの検索も毎回けっこーな数で来てるけど、「まっつ」はないっ。
何故。何故なの……。さめざめ。
つーことではい、千秋楽です、またしてもまっつの話です。
まっつは確実によくなってます、演技。
地味だしそもそも演技がハコの大きさに合ってないんだけど(前方で見なきゃわからん演技ってなんだそりゃ)、まっつ比でどんどん深化していってます。
リチャードというキャラが大きくなってきているのね。
ただの悪役、テンプレ的マッド・サイエンティストにしたくないこだわりに足を取られつつも、「変な人」レベルが上がっているので、見ていてたのしい。
無表情な中に喜怒哀楽が見える。それがかなり、人間的かつ自分勝手。
はいはいはい、リチャードくんの「緊張度チェック」!
彼、なにかに気を取られているとき、感情が乱れているときは腕を組みません。
後ろ手に腕を組むときは、体勢を立て直したり、落ち着いているときだからねー。わかりやすいのよ彼、見てあげてねっ、東京組の人!!
ああもお、あの小物ぶりが見ていて愛しいわ。
なのに本人的には「ヒポキャンパス・エンパイアの帝王様」だし。
まっつはいつも役になりきったまま、クールにフィナーレまで過ごすんだけど、千秋楽の今日は黒タキで微笑んでました。
あああ、笑ってるー。たのしそー。
そして、カーテンコールのご挨拶、テレビカメラの入っていない千秋楽はいいね、みんなのびのびしていて(笑)。
まとぶさんがかわいーのなんの。信頼しきった目でさおたさんをちらちらやりながら、ナチュラルな感じの挨拶。ちょっと言葉に詰まった途端の客席の空気を察してか「まだ泣かないよ!」と言い切るのがすげーかわいい。
そしてまっつは、隣の星原先輩となにやらしきりに目配せ。
なにをするのかと思ったら、自分たちの後列に並んでいる退団者のりりかちゃんを前に引っ張り出し、アピールアピール!!
りりかちゃんは恐縮してあたふたしつつも、笑顔で客席に手を振る。まっつがさらにソレをけしかける。
うおー、まっつオトコマエ〜〜。
女の子にやさしい男はいいよなっ。
りりかちゃんを自分の真ん前に立たせちゃうので、その間まっつの姿がすっぽりまったく見えなくなったけど、いいんだ、まっつの男気がうれしいから。いやその、女の子の後ろですっぽり見えなくなるってそんな……縦にも横にも小さすぎるぞまっつ(笑)。
りりかちゃん、いいなあ……あれってまっつに背後から半分抱きしめられてるよーなもんだよねええ(イメージ映像。真実とかけ離れている恐れアリ。緑野の海馬はアテにならん)。
まっつの笑顔も全開で、すごい癒されました。目尻のシワも好きだ〜〜。笑うと爬虫類っぽくなる口元も好きだ〜。
終演後はいつもドリーさんに、「しあわせそうだな、ヲイ」と言われるんだけど、今日もまた言われちゃいました。
そしていつも、「すっごい、しあわせ」と返すのだけど、今日もまた言い切りました。
まっつを眺めていると、寿命がのびそうですよ。絶対健康にいいなっ。
や、明日以降、まっつ以外の話を書きます。今度こそ。
まぁくんとかめぐむとか。だいもんとかゆまちゃんとか。りりかちゃんも!!
(緑野の海馬はアテになりませんよ!!)
彼が振り返るのを、みんな待っていた。@『維新回天・竜馬伝!』新人公演
2006年11月21日 タカラヅカ 『維新回天・竜馬伝!』新人公演観劇。
終演後、nanaタンと「タニちゃんの役」の話をした。
中岡慎太郎でもなければ、蓮水ゆうやの話でもない。「タニちゃんの役」の話だ。
「タニちゃんの役って、新公では別物になるね」
春風弥里@『NEVER SAY GOODBYE』もそうだし、今回の蓮水ゆうや@『維新回天・竜馬伝!』もそうだ。
本公演でタニちゃんが演じている役と、同じ役、同じ人格には見えないんだ。
新公は技術が足りていないから別物に見える、というような意味ではない。キャラクタとして同じに見えないってことなんだ。
それがいい悪いとかゆー次元ではなく、「大和悠河」という人はほんとうに特異な人だと思う。タニちゃんの役はタニちゃんでなければ演じられないし、またコピーすることも不可能なんだ。別のモノになるしかないんだ。
それをしみじみと感じた。
また、コピーではないのに、同系統のカラーを演じたちぎ@『炎にくちづけを』『ステラマリス』もある意味すげえなと、しみじみ感じた。
さて。
真ん中の話は置くとして(置くのか!)、わたしの周囲では西郷隆盛@暁郷が振り返るなり、笑いが起こったんだが。
物語冒頭、明治のシーンにて、西郷どんは背中を向けて立っている。それが台詞と共に振り返るのだ。
わたしの席は1階S席センターブロック、幕が開いたところだからみんなとりあえずオペラグラスを上げていた。
それで同じタイミングで笑いが起こる、つーと、同じ人を見ていたとゆーことになるな。
みんな、GOを見ていたのか!! 愛されてるな、GO!!
いやはや、GOアカツキは、期待にはずれぬ西郷どんでした。
ビジュアルもステキにヲンナを捨てているし(あ、GOはもともと男の子だっけ)、声も演技も堂に入ったものでした。
ヅカは路線だけがすべてじゃない。
GOを見ていると、ほんとにそう思う。
なんとたのしそうに、活き活きと脇のオヤジを演じていることか。華のある別格候補ってのは、なんとも頼もしい。
いやその、GOがバリバリの路線志望だったら失礼な言い方になっちゃうけども。また、彼が路線でもわたしはぜんぜんかまわないけれど。
こーゆー子を大事に育ててほしいと切に望む。破綻しない実力を持ち、色男可でオヤジキャラだなんて、絶滅寸前品種だよ?
十代の頃からすでにオヤジキャラだったGOアカツキ。まだ実年齢は大学生だよねえ……いやあ末恐ろしい(笑)。
わたしは彼が西郷どんだとゆーことも知らずに席に着いていたくらいなので、もちろん彼のアルバイトも知らない。
キラキラ☆アイドル竜馬@ちぎが歌い踊る背景の男群舞に彼がいるのを見つけたときは、ウケましたよ。
見つけた、というのはチガウな。
おお、みんな出てきたな、と思った瞬間目が釘付けになったのだから。それが誰かとか考えず。
や、だって、んなとこに西郷どんがいるとは思わないじゃん!! 西郷どんだよ? 若者群舞にいたらまずいでしょう!!(笑)
大真面目に二枚目な若者ぶって踊っているのがツボでした。
西郷どんメイクしてるくせに……(笑)。
最初のこの男群舞で、わたしの目を引いたのはこの暁郷と、蓮水ゆうやでした。
GOは強引に目を奪ってくれたけれど、蓮水くんは純粋に顔が好みだからっすよ。
その昔、『Le Petit Jardin』の感想でちぎのすごさを語りながらも「蓮水ゆうやの顔の方が好み」だと書いた(2005-06-04の日記参照)通り、もともとあのテの顔が好みであり、系統でいうと「オサ−まっつ−まさき−蓮水」は同カテゴリであったわけなんだが。
日本物化粧すると、ますますまっつに似てる!!
つーことで、瞠目しました(笑)。
あ、でも安心してね、まっつに似てても、まっつよりずっとキラキラしてるから!!……って、まっつファンの台詞かソレ。(いやその、地味なとこがまっつの魅力だから)
わたしの目にはすばらしい美貌に映りましたよ、蓮水ちーくん!!
中岡役をやっているときより、かっこつけて群舞の一員やってるときの方が、さらに美形だった。
中岡は鼻息の荒さが伝わってくるよーで、『Young Bloods!! 』のときも感じたが、上昇志向の強い子だなと感じた。がんばれ。
宙組はきれいな子が多いという印象だったけれど、日本物になると大変だねえ。
グラバー邸の異人サンたちを見て、どれだけほっとしたか。タカラヅカ基本値が低い組なのは最近痛感してはいるけれど、それでも洋モノの衣装やメイクの方がはるかに安心できる。女の子たちがお人形さんみたいでかわいかった。そしてグラバーさんがすげーハンサムだった。ありゃ反則だろ(笑)。
竜馬@ちぎの華とお竜@たっちんの実力で、なんとか乗り切った公演、という印象かな。
本公演の話もまだ書いてないんで、主要キャラについてはまたいずれ。
終演後、nanaタンと「タニちゃんの役」の話をした。
中岡慎太郎でもなければ、蓮水ゆうやの話でもない。「タニちゃんの役」の話だ。
「タニちゃんの役って、新公では別物になるね」
春風弥里@『NEVER SAY GOODBYE』もそうだし、今回の蓮水ゆうや@『維新回天・竜馬伝!』もそうだ。
本公演でタニちゃんが演じている役と、同じ役、同じ人格には見えないんだ。
新公は技術が足りていないから別物に見える、というような意味ではない。キャラクタとして同じに見えないってことなんだ。
それがいい悪いとかゆー次元ではなく、「大和悠河」という人はほんとうに特異な人だと思う。タニちゃんの役はタニちゃんでなければ演じられないし、またコピーすることも不可能なんだ。別のモノになるしかないんだ。
それをしみじみと感じた。
また、コピーではないのに、同系統のカラーを演じたちぎ@『炎にくちづけを』『ステラマリス』もある意味すげえなと、しみじみ感じた。
さて。
真ん中の話は置くとして(置くのか!)、わたしの周囲では西郷隆盛@暁郷が振り返るなり、笑いが起こったんだが。
物語冒頭、明治のシーンにて、西郷どんは背中を向けて立っている。それが台詞と共に振り返るのだ。
わたしの席は1階S席センターブロック、幕が開いたところだからみんなとりあえずオペラグラスを上げていた。
それで同じタイミングで笑いが起こる、つーと、同じ人を見ていたとゆーことになるな。
みんな、GOを見ていたのか!! 愛されてるな、GO!!
いやはや、GOアカツキは、期待にはずれぬ西郷どんでした。
ビジュアルもステキにヲンナを捨てているし(あ、GOはもともと男の子だっけ)、声も演技も堂に入ったものでした。
ヅカは路線だけがすべてじゃない。
GOを見ていると、ほんとにそう思う。
なんとたのしそうに、活き活きと脇のオヤジを演じていることか。華のある別格候補ってのは、なんとも頼もしい。
いやその、GOがバリバリの路線志望だったら失礼な言い方になっちゃうけども。また、彼が路線でもわたしはぜんぜんかまわないけれど。
こーゆー子を大事に育ててほしいと切に望む。破綻しない実力を持ち、色男可でオヤジキャラだなんて、絶滅寸前品種だよ?
十代の頃からすでにオヤジキャラだったGOアカツキ。まだ実年齢は大学生だよねえ……いやあ末恐ろしい(笑)。
わたしは彼が西郷どんだとゆーことも知らずに席に着いていたくらいなので、もちろん彼のアルバイトも知らない。
キラキラ☆アイドル竜馬@ちぎが歌い踊る背景の男群舞に彼がいるのを見つけたときは、ウケましたよ。
見つけた、というのはチガウな。
おお、みんな出てきたな、と思った瞬間目が釘付けになったのだから。それが誰かとか考えず。
や、だって、んなとこに西郷どんがいるとは思わないじゃん!! 西郷どんだよ? 若者群舞にいたらまずいでしょう!!(笑)
大真面目に二枚目な若者ぶって踊っているのがツボでした。
西郷どんメイクしてるくせに……(笑)。
最初のこの男群舞で、わたしの目を引いたのはこの暁郷と、蓮水ゆうやでした。
GOは強引に目を奪ってくれたけれど、蓮水くんは純粋に顔が好みだからっすよ。
その昔、『Le Petit Jardin』の感想でちぎのすごさを語りながらも「蓮水ゆうやの顔の方が好み」だと書いた(2005-06-04の日記参照)通り、もともとあのテの顔が好みであり、系統でいうと「オサ−まっつ−まさき−蓮水」は同カテゴリであったわけなんだが。
日本物化粧すると、ますますまっつに似てる!!
つーことで、瞠目しました(笑)。
あ、でも安心してね、まっつに似てても、まっつよりずっとキラキラしてるから!!……って、まっつファンの台詞かソレ。(いやその、地味なとこがまっつの魅力だから)
わたしの目にはすばらしい美貌に映りましたよ、蓮水ちーくん!!
中岡役をやっているときより、かっこつけて群舞の一員やってるときの方が、さらに美形だった。
中岡は鼻息の荒さが伝わってくるよーで、『Young Bloods!! 』のときも感じたが、上昇志向の強い子だなと感じた。がんばれ。
宙組はきれいな子が多いという印象だったけれど、日本物になると大変だねえ。
グラバー邸の異人サンたちを見て、どれだけほっとしたか。タカラヅカ基本値が低い組なのは最近痛感してはいるけれど、それでも洋モノの衣装やメイクの方がはるかに安心できる。女の子たちがお人形さんみたいでかわいかった。そしてグラバーさんがすげーハンサムだった。ありゃ反則だろ(笑)。
竜馬@ちぎの華とお竜@たっちんの実力で、なんとか乗り切った公演、という印象かな。
本公演の話もまだ書いてないんで、主要キャラについてはまたいずれ。
記憶、認識、記録、真実。@MIND TRAVELLER
2006年11月20日 タカラヅカ まっつがかっこいい。まっつがきれい。
『MIND TRAVELLER』を観て、そう唱え続けるわたしは気づいてなかったのだが。
これって、全世界の共通認識ぢゃなかったの?!
「まっつ比では良くなってるかもしれないけど、ふつーに見たら、まっつべつに特別かっこいいわけでもないし。相変わらず薄いし」
と、言われてしまいました。
えええっ?!
そ、そうなの? じゃあなんでわたしの目には、あんなにあんなにかっこよくてきれいに映るの?
「もしもし、ここに痛いファンがいますよ」
痛いファン?
わ、わたしが世界をゆがめているの?
変だなあ。
リチャード@まっつはクールビューティ様で冷酷がいい感じで白衣が素敵で「海馬海馬」言ってるのもおちゃめで海馬の帝王なんかうっとりものの美しさで声がよくて歌が良くて、黒タキが似合っていてダンスが素敵でにこりともしないフィナーレがかっこよくて、最後の最後でよーやく見せる全開の笑顔が心臓直撃にかわいいんですが。
これって、わたし限定? 世の中の常識ではなく、わたしのみの狭い狭い認識?!
ああ……。(両手を地についてうなだれる)
わたしは、自分が凡庸な人間であることを自覚している。や、ふつーよりはダメ人間カテゴリだと思ってるけど、なにかしら才能ある人間ではないんで、そーゆー意味で平凡でどこにでもいるふつーの人だと思っている。その、ふつーを絵に描いたよーなわたしの思うことは、きっと全世界の人も同じように思っていて、「そんなことは知ってるんだよ、あたりまえのことをいちいちお前が言うな」てな感じだと、思っているのよ。
てゆーか世の中ふつーがいちばん、名もなきマジョリティこそ最強の存在ぢゃん? ふつーの感覚でまっつが素敵なんてそれこそ素敵ぢゃないの!と、もー、わけのわかんないことをぐだぐだ考えるほど、平凡認識のうえまっつを好きです。おお、見事に日本語になってねぇ。はぁはぁ。
そうか……まっつがかっこよく見えるのは、わたしにフィルターかかってるからか……。
まっつダイスキゆえか……そうなのか……。
どれくらい好きかって言うと。
まっつのガチャガチャとかあったらいいなあ、と思うくらい好きだ。
ガチャガチャ。100円入れてハンドルを回すとカプセルが出てくるアレ。
カプセルの中にいろんなまっつが入ってるの。リチャード白衣バージョンとか背広バージョンとか、リチャードだと思ったら白衣は白衣でも『La Esperanza』の医者バージョンだったり、アズだったりリシャールだったり、リシャールもオーベロン様バージョンはレアキャラだとか。そんなのあったらフルコンプするまで百円玉握りしめてハンドル回すのに。1回300円でもいいわ!!(注・ガチャガチャ界で300円はかなり高額)
まっつのUFOキャッチャーでもいいんだけどなあ。いろんなまっつをクレーンですくい上げるの。オベ様はあちこち引っかかって取りにくそうだ。
海馬の帝王が欲しいのにオベ様の下敷きになっていて、まずオベ様をどかさなければ帝王様が取れない。やーんもー、どいてオベ様!!とか怒りながらボタン押してたりな。
いやその、まっつをどれほど小さいと思ってるんだ、すでにソレはまっつではないだろとか、ツッコミは置いておいて。
小さなまっつがカプセルに入っていっぱいいっぱいガチャガチャの中に入ってるの。
小さなまっつがガラスケースの中にいっぱいいっぱい重なって詰まってるの。
……想像するだけで幸福だわ……萌えるわ……うっとり。
という感じの愛は、正統なのでしょうか?
今まで誰にもこーゆー意味での萌えは持ったことなかったんだけど。
世界の片隅であるこの場所で、ひとりまっつまっつとまっつへの愛を叫んでおりますが、いやその、まともなまっつファンの方への迷惑になっていないか心配です。
ひとり変態がいるからといって、まっつファンみんなが変だとは思わないでください。きっと他のまっつファンは正しく愛しているのだと思います。
……って、わたしだってふつーなつもりだったんだけどなあ……平凡なわたしがふつーにまっつをいいと思うんだから、きっと世の中の多くの人もふつーにまっつをいいと思うにちがいないと……ああでもふつーの人はガチャガチャが欲しいとか思わないのか……ええっと。混乱。
まっつ眺めて至福の時を味わっておりますし、ついついタツノオトシゴのグッズでもないかとホビーステーションふらついたり、たとえタツノオトシゴを見つけても、まっつが付いてないことを思ってしょぼんとしたり、ちょっとゆらゆらしてます。
……はあ……病はどこまで重くなるのでしょー。だけど相変わらずお茶会にも行かなかったし、入り出待ちもしたことないんで、生まっつは見たことないままさ。
わたしはひとり勝手にイメージの中でまっつを作り上げ、愛でているだけの変な人なのかもしれません。
はい、ここで『MIND TRAVELLER』の話に戻る。
リチャード教授@まっつはマックス@まとぶの記憶を全部コピーしたそうだ。
でもって部分的に書き換えたり、あとから検索したりいろいろしていたが。
記憶は記録でもなければ真実でもない。
記憶には、個人の感情が入るんだよ。真実はいくらでもねじ曲がるんだ。
ひとつの出来事が、複数の人間の記憶ではまったく別の出来事になったていたりすることが、あたりまえにあるんだよ。
なにが真実かなんて、わかるはずもないさ。
だからマックスが「真実」だと思い込んでいることが、ただの「彼に都合のいい妄想」でないとは絶対に言えないんだ。
カザン@星原先輩はじつはいい人なんかじゃなかったかもしれないし、彼を殺したのもあの3バカトリオではなかったのかもしれない。
マックスがそう思い込んでいるだけで。
もちろん、3バカトリオの記憶の照合(彼らの行動から判断できる)で、マックスの記憶が正しかったことはわかっているけれどね。
たったひとりの記憶を「この世でただひとつの正解」とするのは、まちがってるだろう。
それにしてもリチャード教授、マックスの、マックス視点による彼の半生を、全部眺めたのかしらね。
マックスの初恋だとかファーストキスだとか、初えっちだとかも、全部見たんですか先生。
マックスとカザンがデキていた場合、アレとかアレとか最中とか事後とかいろいろ、それらもみんなみんな、詳細にチェックしたんですか、ファイルを探すために?
てゆーかマックス、自分の記憶全コピーされて、よく生きていけるな。あたしなら他人にそんなことされたら、恥ずかしくて生きていけないよ。
ただの出来事を知られてしまうだけじゃない、自分視点の感情まで全部知られてしまうのよ? マックス視点の物語をみんなで鑑賞していた、アレなわけなんでしょう? あの調子で全部見られるのよ?
医者だけでなく、簡単に大勢の前で披露されてしまってるのよ、マックスの場合、本人の承諾もなく。
倫理的にありえないのに、そのことはスルー。ただひとりの倫理派パメラ先生@きほも、そんなことには思い至らない様子。ひでえな。ま、小池脚本だし。
記憶している本人の一人称である時点で、客観的な価値は低いと思うんだがなあ。記憶ってのはそれくらい、微妙なものだろう。
おぼえていないだけで、人は無意識に真実を記憶している、とかいう説もあるけどさー。人間である限りそんな都合よくはいかんやろと思うよあたしゃ。
例としてあげるとだな。
わたしは2幕冒頭の海馬の帝王@まっつの出番はものすげー短いと思っていた。
「10秒ぐらいだよね?」
と言って、ドリーさんに訂正された。
「いくら、好きな人といられる時間は短く感じるからって、ソレは言いすぎ」
長くはないけれど、そんな一瞬ではない。
えええっ?! わたしにとっては10秒くらいだよ? てゆーか一瞬に近いよ。でもその一瞬は永遠なの。ポッ。(ポエムはやめなさい)
わたしの海馬をのぞいたら、「海馬の帝王の出番は10秒」となっているはずだ。や、だって本気でそう感じてるんだもん。そう記憶されてますよ。
ついでに、「まっつはかっこいい」もわたし個人の感覚ではなく、全世界の認識だと、事実がゆがめられているはずよ? だって本気でそう思ってたもん。
記憶はアテにならないし、とっても恥ずかしい。
誰にだって、みーんなその人個人のフィルターがかかっているのだから。
現にわたしはこうして、まっつまっつと唱え続けているけれど。
わたしの海馬をのぞいて「まっつ」を取り出してみたら。
18等身で顔の3分の2が目で、きらきらお星様が輝いていて薔薇の花をくわえている身長2m65cm(うち、足の長さ2m)の男が「まっつです」と言って出てくるかもしれなくてよ?!!
それとか。
体長20cmで猫耳つけて3等身で、ついでに背中に白い羽根がついてたりするファンシーな生き物が「まっつだニャ」とか言って出てくるかもしれなくてよ?!!
いや、ほんとのとこはガチャガチャカプセルまっつでいいんだけど。
てゆーか、恥ずかしいし、アテになんないから。人の記憶なんて。
と、『MIND TRAVELLER』の根っこをつついて終わってみる。
はあぁ、まっつまっつまっつ。
『MIND TRAVELLER』を観て、そう唱え続けるわたしは気づいてなかったのだが。
これって、全世界の共通認識ぢゃなかったの?!
「まっつ比では良くなってるかもしれないけど、ふつーに見たら、まっつべつに特別かっこいいわけでもないし。相変わらず薄いし」
と、言われてしまいました。
えええっ?!
そ、そうなの? じゃあなんでわたしの目には、あんなにあんなにかっこよくてきれいに映るの?
「もしもし、ここに痛いファンがいますよ」
痛いファン?
わ、わたしが世界をゆがめているの?
変だなあ。
リチャード@まっつはクールビューティ様で冷酷がいい感じで白衣が素敵で「海馬海馬」言ってるのもおちゃめで海馬の帝王なんかうっとりものの美しさで声がよくて歌が良くて、黒タキが似合っていてダンスが素敵でにこりともしないフィナーレがかっこよくて、最後の最後でよーやく見せる全開の笑顔が心臓直撃にかわいいんですが。
これって、わたし限定? 世の中の常識ではなく、わたしのみの狭い狭い認識?!
ああ……。(両手を地についてうなだれる)
わたしは、自分が凡庸な人間であることを自覚している。や、ふつーよりはダメ人間カテゴリだと思ってるけど、なにかしら才能ある人間ではないんで、そーゆー意味で平凡でどこにでもいるふつーの人だと思っている。その、ふつーを絵に描いたよーなわたしの思うことは、きっと全世界の人も同じように思っていて、「そんなことは知ってるんだよ、あたりまえのことをいちいちお前が言うな」てな感じだと、思っているのよ。
てゆーか世の中ふつーがいちばん、名もなきマジョリティこそ最強の存在ぢゃん? ふつーの感覚でまっつが素敵なんてそれこそ素敵ぢゃないの!と、もー、わけのわかんないことをぐだぐだ考えるほど、平凡認識のうえまっつを好きです。おお、見事に日本語になってねぇ。はぁはぁ。
そうか……まっつがかっこよく見えるのは、わたしにフィルターかかってるからか……。
まっつダイスキゆえか……そうなのか……。
どれくらい好きかって言うと。
まっつのガチャガチャとかあったらいいなあ、と思うくらい好きだ。
ガチャガチャ。100円入れてハンドルを回すとカプセルが出てくるアレ。
カプセルの中にいろんなまっつが入ってるの。リチャード白衣バージョンとか背広バージョンとか、リチャードだと思ったら白衣は白衣でも『La Esperanza』の医者バージョンだったり、アズだったりリシャールだったり、リシャールもオーベロン様バージョンはレアキャラだとか。そんなのあったらフルコンプするまで百円玉握りしめてハンドル回すのに。1回300円でもいいわ!!(注・ガチャガチャ界で300円はかなり高額)
まっつのUFOキャッチャーでもいいんだけどなあ。いろんなまっつをクレーンですくい上げるの。オベ様はあちこち引っかかって取りにくそうだ。
海馬の帝王が欲しいのにオベ様の下敷きになっていて、まずオベ様をどかさなければ帝王様が取れない。やーんもー、どいてオベ様!!とか怒りながらボタン押してたりな。
いやその、まっつをどれほど小さいと思ってるんだ、すでにソレはまっつではないだろとか、ツッコミは置いておいて。
小さなまっつがカプセルに入っていっぱいいっぱいガチャガチャの中に入ってるの。
小さなまっつがガラスケースの中にいっぱいいっぱい重なって詰まってるの。
……想像するだけで幸福だわ……萌えるわ……うっとり。
という感じの愛は、正統なのでしょうか?
今まで誰にもこーゆー意味での萌えは持ったことなかったんだけど。
世界の片隅であるこの場所で、ひとりまっつまっつとまっつへの愛を叫んでおりますが、いやその、まともなまっつファンの方への迷惑になっていないか心配です。
ひとり変態がいるからといって、まっつファンみんなが変だとは思わないでください。きっと他のまっつファンは正しく愛しているのだと思います。
……って、わたしだってふつーなつもりだったんだけどなあ……平凡なわたしがふつーにまっつをいいと思うんだから、きっと世の中の多くの人もふつーにまっつをいいと思うにちがいないと……ああでもふつーの人はガチャガチャが欲しいとか思わないのか……ええっと。混乱。
まっつ眺めて至福の時を味わっておりますし、ついついタツノオトシゴのグッズでもないかとホビーステーションふらついたり、たとえタツノオトシゴを見つけても、まっつが付いてないことを思ってしょぼんとしたり、ちょっとゆらゆらしてます。
……はあ……病はどこまで重くなるのでしょー。だけど相変わらずお茶会にも行かなかったし、入り出待ちもしたことないんで、生まっつは見たことないままさ。
わたしはひとり勝手にイメージの中でまっつを作り上げ、愛でているだけの変な人なのかもしれません。
はい、ここで『MIND TRAVELLER』の話に戻る。
リチャード教授@まっつはマックス@まとぶの記憶を全部コピーしたそうだ。
でもって部分的に書き換えたり、あとから検索したりいろいろしていたが。
記憶は記録でもなければ真実でもない。
記憶には、個人の感情が入るんだよ。真実はいくらでもねじ曲がるんだ。
ひとつの出来事が、複数の人間の記憶ではまったく別の出来事になったていたりすることが、あたりまえにあるんだよ。
なにが真実かなんて、わかるはずもないさ。
だからマックスが「真実」だと思い込んでいることが、ただの「彼に都合のいい妄想」でないとは絶対に言えないんだ。
カザン@星原先輩はじつはいい人なんかじゃなかったかもしれないし、彼を殺したのもあの3バカトリオではなかったのかもしれない。
マックスがそう思い込んでいるだけで。
もちろん、3バカトリオの記憶の照合(彼らの行動から判断できる)で、マックスの記憶が正しかったことはわかっているけれどね。
たったひとりの記憶を「この世でただひとつの正解」とするのは、まちがってるだろう。
それにしてもリチャード教授、マックスの、マックス視点による彼の半生を、全部眺めたのかしらね。
マックスの初恋だとかファーストキスだとか、初えっちだとかも、全部見たんですか先生。
マックスとカザンがデキていた場合、アレとかアレとか最中とか事後とかいろいろ、それらもみんなみんな、詳細にチェックしたんですか、ファイルを探すために?
てゆーかマックス、自分の記憶全コピーされて、よく生きていけるな。あたしなら他人にそんなことされたら、恥ずかしくて生きていけないよ。
ただの出来事を知られてしまうだけじゃない、自分視点の感情まで全部知られてしまうのよ? マックス視点の物語をみんなで鑑賞していた、アレなわけなんでしょう? あの調子で全部見られるのよ?
医者だけでなく、簡単に大勢の前で披露されてしまってるのよ、マックスの場合、本人の承諾もなく。
倫理的にありえないのに、そのことはスルー。ただひとりの倫理派パメラ先生@きほも、そんなことには思い至らない様子。ひでえな。ま、小池脚本だし。
記憶している本人の一人称である時点で、客観的な価値は低いと思うんだがなあ。記憶ってのはそれくらい、微妙なものだろう。
おぼえていないだけで、人は無意識に真実を記憶している、とかいう説もあるけどさー。人間である限りそんな都合よくはいかんやろと思うよあたしゃ。
例としてあげるとだな。
わたしは2幕冒頭の海馬の帝王@まっつの出番はものすげー短いと思っていた。
「10秒ぐらいだよね?」
と言って、ドリーさんに訂正された。
「いくら、好きな人といられる時間は短く感じるからって、ソレは言いすぎ」
長くはないけれど、そんな一瞬ではない。
えええっ?! わたしにとっては10秒くらいだよ? てゆーか一瞬に近いよ。でもその一瞬は永遠なの。ポッ。(ポエムはやめなさい)
わたしの海馬をのぞいたら、「海馬の帝王の出番は10秒」となっているはずだ。や、だって本気でそう感じてるんだもん。そう記憶されてますよ。
ついでに、「まっつはかっこいい」もわたし個人の感覚ではなく、全世界の認識だと、事実がゆがめられているはずよ? だって本気でそう思ってたもん。
記憶はアテにならないし、とっても恥ずかしい。
誰にだって、みーんなその人個人のフィルターがかかっているのだから。
現にわたしはこうして、まっつまっつと唱え続けているけれど。
わたしの海馬をのぞいて「まっつ」を取り出してみたら。
18等身で顔の3分の2が目で、きらきらお星様が輝いていて薔薇の花をくわえている身長2m65cm(うち、足の長さ2m)の男が「まっつです」と言って出てくるかもしれなくてよ?!!
それとか。
体長20cmで猫耳つけて3等身で、ついでに背中に白い羽根がついてたりするファンシーな生き物が「まっつだニャ」とか言って出てくるかもしれなくてよ?!!
いや、ほんとのとこはガチャガチャカプセルまっつでいいんだけど。
てゆーか、恥ずかしいし、アテになんないから。人の記憶なんて。
と、『MIND TRAVELLER』の根っこをつついて終わってみる。
はあぁ、まっつまっつまっつ。
海馬に乗った征服者。@MIND TRAVELLER
2006年11月19日 タカラヅカ 乗るそうですよ、海馬。
海馬の帝王リチャード@まっつがそう歌っています。
今日もまた抱腹絶倒作品『MIND TRAVELLER』の話です。
海馬に乗る。ヒポキャンパスに乗る。……タツノオトシゴに乗る。
タツノオトシゴに乗るまっつ!!
想像して、ツボりました。
「乗りにくいでしょ、どう考えても。タツノオトシゴよ? 背中のカーブに乗るの?」
「おなかのカーブとか」
「アタマの上に立つんじゃない? まっつ小さいから乗れるって」
「下のくるんとなったところじゃない? まっつ小さいから」
どれほど小さいというんだ、まっつ!!
わたし的には、「乗る」と宣言しながら、抱き枕のようにタツノオトシゴの首(?)にしがみついているまっつ@白衣着用を想像して萌えます(笑)。
さてその愉快な海馬の帝王様。
2幕の冒頭、マックス@まとぶの悪夢で金髪ロン毛のおにーさんとして登場します。
何故?
何故金髪ロン毛? アンタ誰?
ここでポイントなのは、マックスが見ている夢だということ。
マックスのイメージでは「海馬の帝王」は金髪ロン毛で、でも顔はリチャードなの。
何故マックスがそんなイメージを持たなければならない? リチャードが「海馬で世界征服」とほざいていることを、マックスは知らないはずなのに。
そしてこのときすでに、マックスはリチャードの使用済み。あ、つまりリチャードによってアタマをいじられたあと。
つまり。
マックスの海馬に、わざわざ「海馬の帝王」のイメージを挿入したのね、リチャード。
金髪ロン毛美青年、白尽くめのトート様のよーな姿。
ソレこそが、リチャードの妄想する、真の自分自身!!
金髪好きなんや、リチャード先生。
ロン毛をなびかして、ついでに長ハチマキも一緒になびかせて踊るのが夢なんや、リチャード先生。
「海馬の帝王」のビジュアルがリチャード先生自身の「憧れのワタシ」だと思うと、あの無表情にキメまくっている白衣の天才教授がおもしろくて愛しくてなりません。
ところで昨日わたしが観た回の公演は、聞くところによると「組総見」というやつで、いつもよりはるかに客席が埋まっておりました。拍手もちゃんとありました。
後ろから拍手が聞こえてくるってすごい。てゆーか、まとまった拍手があるって、舞台が盛り上がるんですね! や、パラパラのさみしい拍手しか入らない公演だったからさ……ゲホゴホ。
なんか、キャストの熱気がチガウ!!
みんなどうしたの?
マックス@まとぶいつもよりアツいしトバしているし、ルーク@まぁくんの巻き舌が派手になっているし。熱のあるまぁくんって、すごいもん見た気がする。
やっぱ16列より後ろにもまとまった数の客がいると、出演者もうれしいんだよね。ほろり。
リチャード先生、テンション高いし。
あれえ? 地味が先生の信条だったはずなのでは?
地道に信念のある男を演じていたはずでは?
なんか自己中ぶり、狂気っぷりが上がっていてびっくり。
かっこいい。
カオゆがんでますよ先生。すごい醜い表情するよね。「リチャード」という男のゆがみ。一瞬一瞬だけど、ちらちらと見える。
リチャード先生が「醜い」表情(ヅカ的にはかっこいい表情、の範疇かもしれない)をするのは、センターから上手の位置、しかも上手に向かってのことが圧倒的に多い。下手寄りだと見にくいor見えない。
パメラ@きほに拒絶される顔、マックスに「狂ってる」と罵られる顔、それらを横顔ではなく正面に見えるところは、上手前方しかない。
わたしはなんかたまたま上手前方席が続いていて。や、その、上手がいいとわかった途端ソコしか狙わなくなったし、また狙って取れるチケ状況だし。
前方でも下手で見たときは「いちばん見たいまっつの顔」が見られなくてストレスたまったし。
前方上手席(上手端は不可)にて間近でリチャード先生観察できて、ものすげーたのしい。あの人おもしろいよほんと。
基本無表情なんだけど、細かく演技している。
嫉妬や不安、緊張、傲慢、驕り、いろんなものが見える。
マックスの手術が成功したときのほっとした演技なんか、ライト当たってないし(マックス以外ほぼ暗闇)、客席に背中向けてるしで「誰が見てるの?」状態なんだが、それでもやってるし。
まっつがかっこいいっす。
きれいでコワレていて、なんかすごいステキっす。
いいなあこの人。ダイスキだ。
「海馬に乗った征服者」こと、「タツノオトシゴに乗ったまっつ」欲しいなあ。携帯につけて歩きたいよ。(携帯ストラップかよ)
海馬の帝王リチャード@まっつがそう歌っています。
今日もまた抱腹絶倒作品『MIND TRAVELLER』の話です。
海馬に乗る。ヒポキャンパスに乗る。……タツノオトシゴに乗る。
タツノオトシゴに乗るまっつ!!
想像して、ツボりました。
「乗りにくいでしょ、どう考えても。タツノオトシゴよ? 背中のカーブに乗るの?」
「おなかのカーブとか」
「アタマの上に立つんじゃない? まっつ小さいから乗れるって」
「下のくるんとなったところじゃない? まっつ小さいから」
どれほど小さいというんだ、まっつ!!
わたし的には、「乗る」と宣言しながら、抱き枕のようにタツノオトシゴの首(?)にしがみついているまっつ@白衣着用を想像して萌えます(笑)。
さてその愉快な海馬の帝王様。
2幕の冒頭、マックス@まとぶの悪夢で金髪ロン毛のおにーさんとして登場します。
何故?
何故金髪ロン毛? アンタ誰?
ここでポイントなのは、マックスが見ている夢だということ。
マックスのイメージでは「海馬の帝王」は金髪ロン毛で、でも顔はリチャードなの。
何故マックスがそんなイメージを持たなければならない? リチャードが「海馬で世界征服」とほざいていることを、マックスは知らないはずなのに。
そしてこのときすでに、マックスはリチャードの使用済み。あ、つまりリチャードによってアタマをいじられたあと。
つまり。
マックスの海馬に、わざわざ「海馬の帝王」のイメージを挿入したのね、リチャード。
金髪ロン毛美青年、白尽くめのトート様のよーな姿。
ソレこそが、リチャードの妄想する、真の自分自身!!
金髪好きなんや、リチャード先生。
ロン毛をなびかして、ついでに長ハチマキも一緒になびかせて踊るのが夢なんや、リチャード先生。
「海馬の帝王」のビジュアルがリチャード先生自身の「憧れのワタシ」だと思うと、あの無表情にキメまくっている白衣の天才教授が
ところで昨日わたしが観た回の公演は、聞くところによると「組総見」というやつで、いつもよりはるかに客席が埋まっておりました。拍手もちゃんとありました。
後ろから拍手が聞こえてくるってすごい。てゆーか、まとまった拍手があるって、舞台が盛り上がるんですね! や、パラパラのさみしい拍手しか入らない公演だったからさ……ゲホゴホ。
なんか、キャストの熱気がチガウ!!
みんなどうしたの?
マックス@まとぶいつもよりアツいしトバしているし、ルーク@まぁくんの巻き舌が派手になっているし。熱のあるまぁくんって、すごいもん見た気がする。
やっぱ16列より後ろにもまとまった数の客がいると、出演者もうれしいんだよね。ほろり。
リチャード先生、テンション高いし。
あれえ? 地味が先生の信条だったはずなのでは?
地道に信念のある男を演じていたはずでは?
なんか自己中ぶり、狂気っぷりが上がっていてびっくり。
かっこいい。
カオゆがんでますよ先生。すごい醜い表情するよね。「リチャード」という男のゆがみ。一瞬一瞬だけど、ちらちらと見える。
リチャード先生が「醜い」表情(ヅカ的にはかっこいい表情、の範疇かもしれない)をするのは、センターから上手の位置、しかも上手に向かってのことが圧倒的に多い。下手寄りだと見にくいor見えない。
パメラ@きほに拒絶される顔、マックスに「狂ってる」と罵られる顔、それらを横顔ではなく正面に見えるところは、上手前方しかない。
わたしはなんかたまたま上手前方席が続いていて。や、その、上手がいいとわかった途端ソコしか狙わなくなったし、また狙って取れるチケ状況だし。
前方でも下手で見たときは「いちばん見たいまっつの顔」が見られなくてストレスたまったし。
前方上手席(上手端は不可)にて間近でリチャード先生観察できて、ものすげーたのしい。あの人おもしろいよほんと。
基本無表情なんだけど、細かく演技している。
嫉妬や不安、緊張、傲慢、驕り、いろんなものが見える。
マックスの手術が成功したときのほっとした演技なんか、ライト当たってないし(マックス以外ほぼ暗闇)、客席に背中向けてるしで「誰が見てるの?」状態なんだが、それでもやってるし。
まっつがかっこいいっす。
きれいでコワレていて、なんかすごいステキっす。
いいなあこの人。ダイスキだ。
「海馬に乗った征服者」こと、「タツノオトシゴに乗ったまっつ」欲しいなあ。携帯につけて歩きたいよ。(携帯ストラップかよ)
ヅカの並びは梅田の華。@月組公演発売日
2006年11月18日 タカラヅカ 本日はひとりで月組前売り抽選並び。
ひとりってのは、いったい何年ぶりだろう。どんな公演でも、誰かしら仲間がいた。
でも今回は、前もって「ごめん、次の月組は並ばない」と友人たちから宣言されていた。
たしかに、わたしの周囲に月組ファンはいない。月組ファンは贔屓の組替えとともに他組へ移っていったからな、わたしも含め。あとは、リカちゃんの退団とともに組ファン終了した人たちとか。
でも通常なら、「1回くらいは観たいから、並ぶと思う」とか、「緑野並ぶんだよね? んじゃつきあうか」ぐらいの反応はあった。
今回はソレがない。何故ならば。
「植田だから、観ない」
全組観るかなー、な人たちの観劇意欲を消滅させる、植田紳爾の負のパワーおそるべし!!
もちろんこれは、わたしの周囲のみの狭い世界のでの話だ。広い世の中には「他の演出家作品なんか観ないけど、大好きな植田紳爾作品だけは観るわ!」って人もいるだろう。
「**だから観ない」の**にあてはまるモノは、他にいくらでもあるだろう。演出家の名前も入るだろうし、組名もジェンヌ名もあるだろう。
ただ、わたしの周囲では「観ない」と断定させるほどの力を持ってあげられる名前は植爺のみだ。
たとえば、「キムシンは苦手」という人はいるけど、反対に、わたしを含め大いに支持する者たちもいる。植爺だけは、ソレがない。彼を支持する者が皆無なんだな。
ああ神様、劇団様、植爺の犠牲は月組の次回公演のみでありますように。もう来年はこれ以上被害が広がりませんように。
植田+三木はきついよなあ、ほんと。ショー作品がフォローになってくれればいいけど、共倒れ率が高そうでイヤン(笑)。
てゆーか、フタを開けてみたら、「植爺なのにマシじゃん」てな出来になっていることを祈る。宝くじで1億円当たるくらいの確率では、そんなことだってあるかもしれない。だから祈ろう。
わたしは観に行きますとも。ゆーひくんがいる限り。そのかも気になるし、フジコちゃんラストだし。観に行くことが前提だから、少しでもつらくない作品であるよう、祈るばかり。
ポスターはたのしそうなんだけどなあ。ヅカのポスターって「イメージ画像・現物とは違います」って感じのモノが多い中、「詐欺師の出てくる明るいコメディ」とわかるだけでもいい感じだと思うんだが。たのしいといいなあ、ほんと。
そうそう、三番街の並びが変わってました。
1・朝7時30分までに並んで、整理券をもらう。
2・抽選券を引く。
3・抽選券には1番から数百番(チケット購入可能人数)までの通し番号と発売時刻が書いてある。
4・並んだ人数が多いときは、白紙(はずれ、購入できない)とキャンセル待ちが入る。
5・抽選券に書いてある発売時刻直前に、阪急ターミナルプラザ店頭に行き、番号順に並ぶ。
6・番号順に購入。
てのが従来の方法。わたしが知る限りだから18年くらいそんな感じだった。(バウや新公の発売手順が上記のようになったのは、もっと歴史が浅い。大劇のみ抽選で、他は先着順だったよ昔は)
それが今回から、
3・抽選券には発売時刻と、その時刻の通し番号が書いてある。
6・店頭に集合したのち、阪急グランドビルに移動。
7・番号順に購入。
ということになった。
今まで「フタ桁を引けば、サヨナラショー付き千秋楽チケットが買える」とか、「200番までを引けば、最前列で観劇できる」とか言っていたのが、これからは「**時までなら**が買える」になるわけだな。これは場数を踏んで慣れるしかないなー。座席の割り振りだって、いつ変わるか知れんわけだしなー。
そして変更初日なのでめっちゃ混乱していた。
「6・グラビルへの移動」だけど、阪急交通社の「旗」を持ったおにーさんのあとを、何十人だかでぞろぞろついて歩くのよ? 梅田の真ん中をよ?
羞恥プレイ? 愛を試されている?
通された阪急交通社のオフィスフロアは、その時間の整理券を持った人全員を収容するキャパを持たない。
……おーい。収容不可なら何故、ここで販売しようとしたんだ?
わたしは数字がはじめの方だったので待合室の椅子を使うことができたけれど、後半番号の人たちは壁際に立ちん坊。それどころか、部屋に入りきらない人たちは、廊下に立たされていた。
今までは誰もが全員、等しく立ったままだった。早い番号を引いた人も、遅い番号の人も。
だが半端に椅子のある待合室だと、早い番号の人だけが坐り、それ以外の人たちは立ったままという不公平な状態が生じることになった。
そして、集合場所と販売場所が別であり、待合室もあふれた状況だと、点呼が大変なことになっていた。
1番の人を呼び、2番の人を呼び。
3番が、来ていなかった。
係のおねーさんは3番さんを呼び続ける。呼び続ける。呼び続ける。呼ぶだけでなく、手分けをして、探しに行く。
「3番の人は?」「どこだ?」「外か?」「下か?」
1番と2番の人はとっくに購入が終わり、用意した販売コーナーはスタッフだけがぞろりと並んでいる。そして、待合室は人であふれ、席のない人たちが立ちつくし、部屋に入りきれない人たちは廊下に立たされている。……なのに、販売はたったふたりで中断したまま、閑古鳥。
通常なら、数回呼んで来なかったらとばされるんだけどね。今回は場所移動してるわけだから、途中でなにか事故がなかったとは言えないし、と、必死で呼び続けたんだろうさ。
それはわかる。
わかるけど。
手際悪すぎ。
ヅカファンは従順だし並び慣れてるからこんな状況でも黙って待ってるけれど、これが同じ数の一般人相手だったらものすげー混乱していたぞ。
結局3番の人はいなかった。とばして次の人が購入できたのは、何分も経ったあとだった。
わたしは時計を見ていたさ。
この調子で販売して、いったいいつ終わるんだろう? 会場移動、収容しきれない会場、あふれた人たち、の三度手間の点呼を繰り返し続けて。
変更初日だからか、投入された阪急交通社の人数もすごかった。普段は見ない顔もたくさんあった。
これほどの人件費を使い、手間をかけて、どんくさく不手際ばかりを繰り返し、時間だけを浪費するチケ販売。
おもしろいなあ。
阪急のどんくささも、それに黙って従うヅカファンも。
がんばってくれ、阪急。
梅田からチケット発売をなくさないでね。
これはこれで、やっぱ醍醐味なんだもん。わたしは好きで並んでいるんだ。
それにしても今回は、並んだ人が少なかった。前回の宙組も少なかったけど、さらにその何割か少なくなってるもんよ……予定枚数より並んだ人の方がはるかに少ないっつーのは、ひさしぶりでないかい?
人数が少なけりゃ、当たる確率が上がるからありがたいんだが、さずかに今日みたいな人数だと不安になる。このまま、梅田のチケ発売がなくなってしまう気がして。
並びのときは、阪急使って梅田に行くから! いつもはJRだけど、並びのときだけは阪急使うから。きっとそんな人、わたしだけでもないだろう。
だから梅田でのチケット発売はなくさないでね阪急さん。
さて、今回から変更されたチケット販売方法だけど。
ほんとにこのままやるのかな? 通し番号の振り方はともかく、あの会場と会場移動はあまりに不便だと思うんだが。
阪急スタッフががんばっていることは、すごーくわかる。理由はわからんが、チケット発売方法について試行錯誤しているようだ。
次の並びでは、がんばって仕切っているスタッフさんにちゃんとお礼言うべ。不手際はともかく、きりきり舞いの努力は伝わるから。
ひとりってのは、いったい何年ぶりだろう。どんな公演でも、誰かしら仲間がいた。
でも今回は、前もって「ごめん、次の月組は並ばない」と友人たちから宣言されていた。
たしかに、わたしの周囲に月組ファンはいない。月組ファンは贔屓の組替えとともに他組へ移っていったからな、わたしも含め。あとは、リカちゃんの退団とともに組ファン終了した人たちとか。
でも通常なら、「1回くらいは観たいから、並ぶと思う」とか、「緑野並ぶんだよね? んじゃつきあうか」ぐらいの反応はあった。
今回はソレがない。何故ならば。
「植田だから、観ない」
全組観るかなー、な人たちの観劇意欲を消滅させる、植田紳爾の負のパワーおそるべし!!
もちろんこれは、わたしの周囲のみの狭い世界のでの話だ。広い世の中には「他の演出家作品なんか観ないけど、大好きな植田紳爾作品だけは観るわ!」って人もいるだろう。
「**だから観ない」の**にあてはまるモノは、他にいくらでもあるだろう。演出家の名前も入るだろうし、組名もジェンヌ名もあるだろう。
ただ、わたしの周囲では「観ない」と断定させるほどの力を持ってあげられる名前は植爺のみだ。
たとえば、「キムシンは苦手」という人はいるけど、反対に、わたしを含め大いに支持する者たちもいる。植爺だけは、ソレがない。彼を支持する者が皆無なんだな。
ああ神様、劇団様、植爺の犠牲は月組の次回公演のみでありますように。もう来年はこれ以上被害が広がりませんように。
植田+三木はきついよなあ、ほんと。ショー作品がフォローになってくれればいいけど、共倒れ率が高そうでイヤン(笑)。
てゆーか、フタを開けてみたら、「植爺なのにマシじゃん」てな出来になっていることを祈る。宝くじで1億円当たるくらいの確率では、そんなことだってあるかもしれない。だから祈ろう。
わたしは観に行きますとも。ゆーひくんがいる限り。そのかも気になるし、フジコちゃんラストだし。観に行くことが前提だから、少しでもつらくない作品であるよう、祈るばかり。
ポスターはたのしそうなんだけどなあ。ヅカのポスターって「イメージ画像・現物とは違います」って感じのモノが多い中、「詐欺師の出てくる明るいコメディ」とわかるだけでもいい感じだと思うんだが。たのしいといいなあ、ほんと。
そうそう、三番街の並びが変わってました。
1・朝7時30分までに並んで、整理券をもらう。
2・抽選券を引く。
3・抽選券には1番から数百番(チケット購入可能人数)までの通し番号と発売時刻が書いてある。
4・並んだ人数が多いときは、白紙(はずれ、購入できない)とキャンセル待ちが入る。
5・抽選券に書いてある発売時刻直前に、阪急ターミナルプラザ店頭に行き、番号順に並ぶ。
6・番号順に購入。
てのが従来の方法。わたしが知る限りだから18年くらいそんな感じだった。(バウや新公の発売手順が上記のようになったのは、もっと歴史が浅い。大劇のみ抽選で、他は先着順だったよ昔は)
それが今回から、
3・抽選券には発売時刻と、その時刻の通し番号が書いてある。
6・店頭に集合したのち、阪急グランドビルに移動。
7・番号順に購入。
ということになった。
今まで「フタ桁を引けば、サヨナラショー付き千秋楽チケットが買える」とか、「200番までを引けば、最前列で観劇できる」とか言っていたのが、これからは「**時までなら**が買える」になるわけだな。これは場数を踏んで慣れるしかないなー。座席の割り振りだって、いつ変わるか知れんわけだしなー。
そして変更初日なのでめっちゃ混乱していた。
「6・グラビルへの移動」だけど、阪急交通社の「旗」を持ったおにーさんのあとを、何十人だかでぞろぞろついて歩くのよ? 梅田の真ん中をよ?
羞恥プレイ? 愛を試されている?
通された阪急交通社のオフィスフロアは、その時間の整理券を持った人全員を収容するキャパを持たない。
……おーい。収容不可なら何故、ここで販売しようとしたんだ?
わたしは数字がはじめの方だったので待合室の椅子を使うことができたけれど、後半番号の人たちは壁際に立ちん坊。それどころか、部屋に入りきらない人たちは、廊下に立たされていた。
今までは誰もが全員、等しく立ったままだった。早い番号を引いた人も、遅い番号の人も。
だが半端に椅子のある待合室だと、早い番号の人だけが坐り、それ以外の人たちは立ったままという不公平な状態が生じることになった。
そして、集合場所と販売場所が別であり、待合室もあふれた状況だと、点呼が大変なことになっていた。
1番の人を呼び、2番の人を呼び。
3番が、来ていなかった。
係のおねーさんは3番さんを呼び続ける。呼び続ける。呼び続ける。呼ぶだけでなく、手分けをして、探しに行く。
「3番の人は?」「どこだ?」「外か?」「下か?」
1番と2番の人はとっくに購入が終わり、用意した販売コーナーはスタッフだけがぞろりと並んでいる。そして、待合室は人であふれ、席のない人たちが立ちつくし、部屋に入りきれない人たちは廊下に立たされている。……なのに、販売はたったふたりで中断したまま、閑古鳥。
通常なら、数回呼んで来なかったらとばされるんだけどね。今回は場所移動してるわけだから、途中でなにか事故がなかったとは言えないし、と、必死で呼び続けたんだろうさ。
それはわかる。
わかるけど。
手際悪すぎ。
ヅカファンは従順だし並び慣れてるからこんな状況でも黙って待ってるけれど、これが同じ数の一般人相手だったらものすげー混乱していたぞ。
結局3番の人はいなかった。とばして次の人が購入できたのは、何分も経ったあとだった。
わたしは時計を見ていたさ。
この調子で販売して、いったいいつ終わるんだろう? 会場移動、収容しきれない会場、あふれた人たち、の三度手間の点呼を繰り返し続けて。
変更初日だからか、投入された阪急交通社の人数もすごかった。普段は見ない顔もたくさんあった。
これほどの人件費を使い、手間をかけて、どんくさく不手際ばかりを繰り返し、時間だけを浪費するチケ販売。
おもしろいなあ。
阪急のどんくささも、それに黙って従うヅカファンも。
がんばってくれ、阪急。
梅田からチケット発売をなくさないでね。
これはこれで、やっぱ醍醐味なんだもん。わたしは好きで並んでいるんだ。
それにしても今回は、並んだ人が少なかった。前回の宙組も少なかったけど、さらにその何割か少なくなってるもんよ……予定枚数より並んだ人の方がはるかに少ないっつーのは、ひさしぶりでないかい?
人数が少なけりゃ、当たる確率が上がるからありがたいんだが、さずかに今日みたいな人数だと不安になる。このまま、梅田のチケ発売がなくなってしまう気がして。
並びのときは、阪急使って梅田に行くから! いつもはJRだけど、並びのときだけは阪急使うから。きっとそんな人、わたしだけでもないだろう。
だから梅田でのチケット発売はなくさないでね阪急さん。
さて、今回から変更されたチケット販売方法だけど。
ほんとにこのままやるのかな? 通し番号の振り方はともかく、あの会場と会場移動はあまりに不便だと思うんだが。
阪急スタッフががんばっていることは、すごーくわかる。理由はわからんが、チケット発売方法について試行錯誤しているようだ。
次の並びでは、がんばって仕切っているスタッフさんにちゃんとお礼言うべ。不手際はともかく、きりきり舞いの努力は伝わるから。
リチャード先生@まっつの眺め方。@MIND TRAVELLER
2006年11月17日 タカラヅカ
←自作の「おいしゃさんのふく」を着た、まっつ村のアズくん。
デフォルトの「はくい」はデザインがちがったので、自分で作った(笑)。
リチャード先生@まっつの眺め方。
−−あるいは、萌えポイント順不同−−
1.白衣
それも、ふつーの白衣姿ではない。下は「三つ揃いスーツ(−ジャケット)」だ。ネクタイまでびっちりだ。
さらに、ふつーの白衣姿ではない。大きめの白衣だ。あきらかに、カラダに合っていない。ね、ねらってる? ハァハァ。
2.白衣から出た、指先
大きめの白衣からちょこっとだけのぞいた指先。もうひとりの白衣医者ハリー@レアと比べてくれ、袖の長さがあきらかにチガウから。ね、ねらってる? ハァハァ。
3.手術着
大きめの手術着。そして、そこからちょこっとだけのぞいた手。なななんでそう、いちいちカラダに合ってないモノを着るのよリチャード先生。ね、ねらってる? ねらってるの?! ハァハァ。
4.プロポーズ
まず騎士のようにうやうやしく手にチューして、「海馬帝国のファーストレディに迎えよう」とゆー、トンデモ求婚しちゃいます。世の中で、これほどイヤンなプロポーズがあるだろうか。相手がドン引きしているのがまた、ステキです。
でもリチャード先生、大本気です。すごいかっこいいです。きれいです。酷薄な表情をします。でも、言ってることは「海馬」です。
5.海馬帝国ソング
「すべての人類は私の前にひざまずく」そうですよ。皇帝ネロもナポレオンもヒトラーも超えるそうです。ふふふ。みんなで歌おう、「♪その名は海馬、ヒポキャンパス♪」。
6.嫉妬
じつはひそかにジリジリしてます、この人。抱き合うマックス@まとぶとパメラ@きほを裂くよーに現れた(デバガメ? 絶対カメラあるよね、あの病室)直後、プロポーズに入る前あたり、いいっすよ!! メラメラしてるの(笑)。
手術後のマックスが「パメラどこだ!」と叫び、パメラが「ここよ!」と飛び出していくあたりとかも、とてもステキです。一瞬表情がぴくっと動くのが、もー。
7.ヒポキャンパス・エンペラー
言わずとしれた、海馬の帝王。金髪ロン毛・長ハチマキ付き、白衣装の美形様です。クール・ビューティです。インパクトのわりに出番自体は短いのでもったいないっす。
マックスに迫る瞬間の笑みが、怖いです。
わたしは最近ここで爆笑するよりも、うっとりと眺めるよーになりました……や、病が重くなっている?! だってまっつ、きれいなんだもん……。
8.スーツ
クラブ・ヒポキャンパスへ乗り込むとき、はじめて私服姿を披露。ぴっちりと隙なく着込んだ三つ揃い。その「びしっ」と感がね……コンパクトでかわいい。ハァハァ。
そしてポケットには、ハンカチと注射器。アヴないですね。
9.女嫌い
パメラにはプロポーズしてますが。他の女には興味ないんですかね。アンジェラ@としこさんに触られたときも、クラブ・ヒポキャンパスでセクスィ衣装のおねーさんたちにコナかけられるときも、そりゃーもー嫌そうに振り払ってます。
パメラにはあまり母性とか丸みとかエロさとかがないから、かえって彼の琴線に触れたのかもしれませんね。
そして、じつは最大の萌えポイント、10.ベスト姿のウエスト
三つ揃いスーツでなにがいいかって、ベストですよ、ジャケットの中のベスト。ジャケットを脱いだベスト姿のエリートって、すげー萌えです。その昔室井管理官@『踊る大捜査線』に萌えたときと同じハートですな。あ、室井さんはテレビ版を思い出してね、あのときマジ彼美しいから(今はさすがにトシとったね)。
さて、白衣、手術着、スーツといつもガードの堅いリチャード先生、ベスト姿を披露してはくれません。んじゃ、どこでベストのウエストを見るのか。
白衣やスーツのジャケットがひるがえる一瞬、てのも、たしかに見逃せません。脇のあたりまで見えることもある。でも。
いちばん萌えな眺めは、手術着の後ろ姿です。
後ろで結ぶカタチの手術着なので、背骨に沿って中の服が見えます。
ベスト背面のベルトから、腰にかけてのラインを堪能できます。
あの背面のベルトがいいのっ。細さを強調する感じがいいのっ。じたばた。
やーもー、リチャード先生ステキ。家に持って帰りたい。ハァハァ。
と。
まっつウォッチに限定すれば、すげーたのしいです、『MIND TRAVELLER』。
いろいろいろいろ物申したいことのつきない作品ですが、他のすべてを、置いておいて。
まっつが、美しいです。
わたし的には、それだけで、もーなにも言うことはありません。
なにしろ、チケレートは最近の公演では間違いなく最低なので、金もツテもないわたしでも、ふつーに前方席観劇できます。
リチャード先生の顔を眺めるだけで、なんかもーすっげぇしあわせなんですけど。
上手前方席は、まっつ席ですよ。もーどうしようってくらい、楽しいです。
「海馬帝国のファーストレディ」も上手側だしねっ。
手にキス、手にキス!!
スカステの舞台レポートで言ってたよーに、たしかにあれはほんとに当たっちゃうんだろーな、きほちゃんの手か、まっつ本人の手に。
前方の場合、なまじセンターだとせっかくの見せ場が見えない可能性もあり。他のすべて捨て、まっつのみを堪能するなら上手ですよ、お客さん!!(捨てるなよ……)
や、後ろからならそりゃ全部見えるだろうけど、リチャード先生表情乏し……もとい、クールだから! 近くでないと、細かい変化がわからないから!(それってどうなの)
まっつがきれいです。
クールで屈折しているダークヒーローぶりが、ステキです。たぶん彼の芝居はバウサイズであって、DCでも青年館でもないので見ていて危機感もあるんですが、それはさておき、ときめきます。
あああ、まっつダイスキ。
デフォルトの「はくい」はデザインがちがったので、自分で作った(笑)。
リチャード先生@まっつの眺め方。
−−あるいは、萌えポイント順不同−−
1.白衣
それも、ふつーの白衣姿ではない。下は「三つ揃いスーツ(−ジャケット)」だ。ネクタイまでびっちりだ。
さらに、ふつーの白衣姿ではない。大きめの白衣だ。あきらかに、カラダに合っていない。ね、ねらってる? ハァハァ。
2.白衣から出た、指先
大きめの白衣からちょこっとだけのぞいた指先。もうひとりの白衣医者ハリー@レアと比べてくれ、袖の長さがあきらかにチガウから。ね、ねらってる? ハァハァ。
3.手術着
大きめの手術着。そして、そこからちょこっとだけのぞいた手。なななんでそう、いちいちカラダに合ってないモノを着るのよリチャード先生。ね、ねらってる? ねらってるの?! ハァハァ。
4.プロポーズ
まず騎士のようにうやうやしく手にチューして、「海馬帝国のファーストレディに迎えよう」とゆー、トンデモ求婚しちゃいます。世の中で、これほどイヤンなプロポーズがあるだろうか。相手がドン引きしているのがまた、ステキです。
でもリチャード先生、大本気です。すごいかっこいいです。きれいです。酷薄な表情をします。でも、言ってることは「海馬」です。
5.海馬帝国ソング
「すべての人類は私の前にひざまずく」そうですよ。皇帝ネロもナポレオンもヒトラーも超えるそうです。ふふふ。みんなで歌おう、「♪その名は海馬、ヒポキャンパス♪」。
6.嫉妬
じつはひそかにジリジリしてます、この人。抱き合うマックス@まとぶとパメラ@きほを裂くよーに現れた(デバガメ? 絶対カメラあるよね、あの病室)直後、プロポーズに入る前あたり、いいっすよ!! メラメラしてるの(笑)。
手術後のマックスが「パメラどこだ!」と叫び、パメラが「ここよ!」と飛び出していくあたりとかも、とてもステキです。一瞬表情がぴくっと動くのが、もー。
7.ヒポキャンパス・エンペラー
言わずとしれた、海馬の帝王。金髪ロン毛・長ハチマキ付き、白衣装の美形様です。クール・ビューティです。インパクトのわりに出番自体は短いのでもったいないっす。
マックスに迫る瞬間の笑みが、怖いです。
わたしは最近ここで爆笑するよりも、うっとりと眺めるよーになりました……や、病が重くなっている?! だってまっつ、きれいなんだもん……。
8.スーツ
クラブ・ヒポキャンパスへ乗り込むとき、はじめて私服姿を披露。ぴっちりと隙なく着込んだ三つ揃い。その「びしっ」と感がね……コンパクトでかわいい。ハァハァ。
そしてポケットには、ハンカチと注射器。アヴないですね。
9.女嫌い
パメラにはプロポーズしてますが。他の女には興味ないんですかね。アンジェラ@としこさんに触られたときも、クラブ・ヒポキャンパスでセクスィ衣装のおねーさんたちにコナかけられるときも、そりゃーもー嫌そうに振り払ってます。
パメラにはあまり母性とか丸みとかエロさとかがないから、かえって彼の琴線に触れたのかもしれませんね。
そして、じつは最大の萌えポイント、10.ベスト姿のウエスト
三つ揃いスーツでなにがいいかって、ベストですよ、ジャケットの中のベスト。ジャケットを脱いだベスト姿のエリートって、すげー萌えです。その昔室井管理官@『踊る大捜査線』に萌えたときと同じハートですな。あ、室井さんはテレビ版を思い出してね、あのときマジ彼美しいから(今はさすがにトシとったね)。
さて、白衣、手術着、スーツといつもガードの堅いリチャード先生、ベスト姿を披露してはくれません。んじゃ、どこでベストのウエストを見るのか。
白衣やスーツのジャケットがひるがえる一瞬、てのも、たしかに見逃せません。脇のあたりまで見えることもある。でも。
いちばん萌えな眺めは、手術着の後ろ姿です。
後ろで結ぶカタチの手術着なので、背骨に沿って中の服が見えます。
ベスト背面のベルトから、腰にかけてのラインを堪能できます。
あの背面のベルトがいいのっ。細さを強調する感じがいいのっ。じたばた。
やーもー、リチャード先生ステキ。家に持って帰りたい。ハァハァ。
と。
まっつウォッチに限定すれば、すげーたのしいです、『MIND TRAVELLER』。
いろいろいろいろ物申したいことのつきない作品ですが、他のすべてを、置いておいて。
まっつが、美しいです。
わたし的には、それだけで、もーなにも言うことはありません。
なにしろ、チケレートは最近の公演では間違いなく最低なので、金もツテもないわたしでも、ふつーに前方席観劇できます。
リチャード先生の顔を眺めるだけで、なんかもーすっげぇしあわせなんですけど。
上手前方席は、まっつ席ですよ。もーどうしようってくらい、楽しいです。
「海馬帝国のファーストレディ」も上手側だしねっ。
手にキス、手にキス!!
スカステの舞台レポートで言ってたよーに、たしかにあれはほんとに当たっちゃうんだろーな、きほちゃんの手か、まっつ本人の手に。
前方の場合、なまじセンターだとせっかくの見せ場が見えない可能性もあり。他のすべて捨て、まっつのみを堪能するなら上手ですよ、お客さん!!(捨てるなよ……)
や、後ろからならそりゃ全部見えるだろうけど、リチャード先生表情乏し……もとい、クールだから! 近くでないと、細かい変化がわからないから!(それってどうなの)
まっつがきれいです。
クールで屈折しているダークヒーローぶりが、ステキです。たぶん彼の芝居はバウサイズであって、DCでも青年館でもないので見ていて危機感もあるんですが、それはさておき、ときめきます。
あああ、まっつダイスキ。
まちがったことを、まちがっていると思える男。@MIND TRAVELLER
2006年11月16日 タカラヅカ とまあ、さんざん言いたい放題言っているけれど。
初日の感想に書いたように、出演者を好きならカバーできる程度の粗だと思うよ、『MIND TRAVELLER』。
くだらない話だが、嫌悪感はないから(笑)。
物語と演出がかみ合ってないからひどいことになっているけれど、「お笑い要素」はさくっと無視して、台詞とかあまり聞かないように深く考えないようにしてSFでもなんでもない、現代ドラマだと思って観ればいいんだよ。
マックス@まとぶもパメラ@きほも、それからもちろんリチャード@まっつも、ふつーに現代物の芝居してるんだもの。SFでもお笑いでもなんでもなく。
ドリーさんが「あたし、パメラコスプレできるわ……上から下まで」と言っていたくらい、ふつーのキャリア系OLファッションしかしてないヒロインだよ? ヅカなのに。演出家が意識して「現代物」にしているからっしょ。
そして、お笑いにしか見えない部分は素直にお笑いとして楽しむ。「海馬の帝王」とかな。
なにより、マックスがまともな感覚の人間であることが、ポイントが高い。
トラウマになりかけているジョルジュ@『NEVER SAY GOODBYE』より、ずーっといい(笑)。
や、『NEVER SAY GOODBYE』もね、たかちゃんのサヨナラ公演でなければ許せたレベルなんだけどね、『傭兵ピエール』が存在しているくらいには。
でも、最後であれほど人格や人間性がアレなキャラクタはきつすぎた……。
つーことで今回は、「まとも」というだけで、わたしの中で大変株を上げている主人公の話。
物語の主役、マックス@まとぶ。記憶喪失で殺人事件絡みだったりと、設定だけは派手なんですが。
ものごっつー地味な男です。
王子様でもなければ、スーパースターでもなく、世界的権威のあるカメラマンでもない、ごくふつーの男。
イケメンだそーですが、ソレだけです。
すごーくまともで、真面目な考え方をしています。生き方も堅実に地味。軽薄なところもありません。
だから、女の子に向かって「俺のガーディアン・エンジェル」などという突拍子もない表現をして、周囲を凍らせてます。ALEX@『LUNA』なら言ってもいいが、マックスが言うのは変過ぎ(笑)。
いやあ、まともなのは、いいことです。
ヅカの主人公はアタマがおかしい人が多いので、ふつーに常識があるってだけでも素晴らしい。
人殺しは悪いことだし、裁判で無実になることだとか服役することだとかで、その罪が消えるわけではない。
己れの罪を罰するのは、己れの良心である……それを思い知らせてくれる、真っ当な苦悩っぷり。
どんな理由があったところで、殺人は悪いことだ、と悩む主人公なんてめずらしいものを見たよ。フィクションの主人公は大義のもと、殺人なんか平気だもんな。ジョルジュ@『NEVER SAY GOODBYE』だって最後は人を殺しまくるしな。
しかし、「いい人」「まともな人」っていうのは、派手に創ることが難しいんだな。
こんなに地味な真飛聖を、はじめて見た。
彼に大して興味がなかった頃だって、ここまで地味に見えたことはなかったぞ。
芝居は相対的なものだから、周囲の役者が地味なことも関係していると思うけど……きほちゃんとかまっつとか……ゲフンゲフン。
巻き込まれ型の主人公で、ぶち当たる出来事ひとつひとつに、とても常識的な反応を取る。
特別なキャラが見えるよーな、色の濃い反応は一切ナイ。
だからこそ、この役で真ん中を張るのは「トップスターの仕事」だろうと思う。
まとぶが将来トップになるならば、こーゆー役で存在感を出し、場を吸引しなければならない。
がんばれまとぶ!
とりあえず、姿はかっこいい。
パジャマ姿ばかり目につくし、私服もどれも似たテイストで男役としての魅力を出すのは難しいだろうけれど、備え持つ美貌と華で乗り切ってくれ。
その、理解できる範囲の反応を正しく取る、主人公マックス。
理解がちと難しいのがヒロインとの恋愛部分てのが、いちばんの問題点かな。
まあこれは、相手役のきほちゃんが相当アレなせいもあるんだけど。まあきほちゃんのことは今は置いておいて。
マックスがいちばん愛してたのって、カザンだよね?
父を知らず孤独に生きてきたマックスを「息子」と呼んだ男、カザン@星原先輩。
ファザコンの若い男の子が、老練なエロオヤジにころっと摘み取られてしまった、てことですかねやっぱ。
パメラ相手にはあまり温度がないのに、カザン相手のときはやたらハートフルだしな、マックス。
腐女子視点をのぞいても、そうだよなあ。(いやだからソレは、パメラとの場面に色気と温度がなさ過ぎるせいもあるわけで……ゴニョゴニョ)
マックスのことを「よーーーーっく知っている」アンジェラ@としこさんと短期間でも関係があったのは、彼女がパパ・カザンの愛人だったからだよな?(笑)
記憶喪失マックスと、彼に迫るアンジェラとの関係がみょーにエロいのが愉快です。一晩、かなりかわいがられた模様。疲れた様子で病院に戻るマックスがかわいい。
なんだマックス、女相手でもちゃんとエロっぽい雰囲気出せるんぢゃん、あのアンジェラ姐さん相手ではすっかり受け身だったにしろ。(いやだからソレは、パメラとの場面に色気と温度がなさ過ぎるせいもあるわけで……ゴニョゴニョ)
愛すべき男ですよ、マックス。
純粋で単純で善良で、責任感があって。ちょいまぬけで。
パメラとはたぶん性格の不一致ですぐに別れると思うけど、彼はきっとその後も誠実に生き、いくつか恋もしてしあわせな家庭を築くでしょう。
なにしろ「まとも」な感覚の男ですから!!
心の反応が素直な男の子って、見ていて気持ちいいよ。まとぶを好きなら、それだけでかわいいってもんさ。
初日の感想に書いたように、出演者を好きならカバーできる程度の粗だと思うよ、『MIND TRAVELLER』。
くだらない話だが、嫌悪感はないから(笑)。
物語と演出がかみ合ってないからひどいことになっているけれど、「お笑い要素」はさくっと無視して、台詞とかあまり聞かないように深く考えないようにしてSFでもなんでもない、現代ドラマだと思って観ればいいんだよ。
マックス@まとぶもパメラ@きほも、それからもちろんリチャード@まっつも、ふつーに現代物の芝居してるんだもの。SFでもお笑いでもなんでもなく。
ドリーさんが「あたし、パメラコスプレできるわ……上から下まで」と言っていたくらい、ふつーのキャリア系OLファッションしかしてないヒロインだよ? ヅカなのに。演出家が意識して「現代物」にしているからっしょ。
そして、お笑いにしか見えない部分は素直にお笑いとして楽しむ。「海馬の帝王」とかな。
なにより、マックスがまともな感覚の人間であることが、ポイントが高い。
トラウマになりかけているジョルジュ@『NEVER SAY GOODBYE』より、ずーっといい(笑)。
や、『NEVER SAY GOODBYE』もね、たかちゃんのサヨナラ公演でなければ許せたレベルなんだけどね、『傭兵ピエール』が存在しているくらいには。
でも、最後であれほど人格や人間性がアレなキャラクタはきつすぎた……。
つーことで今回は、「まとも」というだけで、わたしの中で大変株を上げている主人公の話。
物語の主役、マックス@まとぶ。記憶喪失で殺人事件絡みだったりと、設定だけは派手なんですが。
ものごっつー地味な男です。
王子様でもなければ、スーパースターでもなく、世界的権威のあるカメラマンでもない、ごくふつーの男。
イケメンだそーですが、ソレだけです。
すごーくまともで、真面目な考え方をしています。生き方も堅実に地味。軽薄なところもありません。
だから、女の子に向かって「俺のガーディアン・エンジェル」などという突拍子もない表現をして、周囲を凍らせてます。ALEX@『LUNA』なら言ってもいいが、マックスが言うのは変過ぎ(笑)。
いやあ、まともなのは、いいことです。
ヅカの主人公はアタマがおかしい人が多いので、ふつーに常識があるってだけでも素晴らしい。
人殺しは悪いことだし、裁判で無実になることだとか服役することだとかで、その罪が消えるわけではない。
己れの罪を罰するのは、己れの良心である……それを思い知らせてくれる、真っ当な苦悩っぷり。
どんな理由があったところで、殺人は悪いことだ、と悩む主人公なんてめずらしいものを見たよ。フィクションの主人公は大義のもと、殺人なんか平気だもんな。ジョルジュ@『NEVER SAY GOODBYE』だって最後は人を殺しまくるしな。
しかし、「いい人」「まともな人」っていうのは、派手に創ることが難しいんだな。
こんなに地味な真飛聖を、はじめて見た。
彼に大して興味がなかった頃だって、ここまで地味に見えたことはなかったぞ。
芝居は相対的なものだから、周囲の役者が地味なことも関係していると思うけど……きほちゃんとかまっつとか……ゲフンゲフン。
巻き込まれ型の主人公で、ぶち当たる出来事ひとつひとつに、とても常識的な反応を取る。
特別なキャラが見えるよーな、色の濃い反応は一切ナイ。
だからこそ、この役で真ん中を張るのは「トップスターの仕事」だろうと思う。
まとぶが将来トップになるならば、こーゆー役で存在感を出し、場を吸引しなければならない。
がんばれまとぶ!
とりあえず、姿はかっこいい。
パジャマ姿ばかり目につくし、私服もどれも似たテイストで男役としての魅力を出すのは難しいだろうけれど、備え持つ美貌と華で乗り切ってくれ。
その、理解できる範囲の反応を正しく取る、主人公マックス。
理解がちと難しいのがヒロインとの恋愛部分てのが、いちばんの問題点かな。
まあこれは、相手役のきほちゃんが相当アレなせいもあるんだけど。まあきほちゃんのことは今は置いておいて。
マックスがいちばん愛してたのって、カザンだよね?
父を知らず孤独に生きてきたマックスを「息子」と呼んだ男、カザン@星原先輩。
ファザコンの若い男の子が、老練なエロオヤジにころっと摘み取られてしまった、てことですかねやっぱ。
パメラ相手にはあまり温度がないのに、カザン相手のときはやたらハートフルだしな、マックス。
腐女子視点をのぞいても、そうだよなあ。(いやだからソレは、パメラとの場面に色気と温度がなさ過ぎるせいもあるわけで……ゴニョゴニョ)
マックスのことを「よーーーーっく知っている」アンジェラ@としこさんと短期間でも関係があったのは、彼女がパパ・カザンの愛人だったからだよな?(笑)
記憶喪失マックスと、彼に迫るアンジェラとの関係がみょーにエロいのが愉快です。一晩、かなりかわいがられた模様。疲れた様子で病院に戻るマックスがかわいい。
なんだマックス、女相手でもちゃんとエロっぽい雰囲気出せるんぢゃん、あのアンジェラ姐さん相手ではすっかり受け身だったにしろ。(いやだからソレは、パメラとの場面に色気と温度がなさ過ぎるせいもあるわけで……ゴニョゴニョ)
愛すべき男ですよ、マックス。
純粋で単純で善良で、責任感があって。ちょいまぬけで。
パメラとはたぶん性格の不一致ですぐに別れると思うけど、彼はきっとその後も誠実に生き、いくつか恋もしてしあわせな家庭を築くでしょう。
なにしろ「まとも」な感覚の男ですから!!
心の反応が素直な男の子って、見ていて気持ちいいよ。まとぶを好きなら、それだけでかわいいってもんさ。
リチャードを見ると、世界が見える・その2。@MIND TRAVELLER
2006年11月15日 タカラヅカ前日欄からの続き。
こまったもんだ、の『MIND TRAVELLER』の失敗ぶりについて。
数えだしたらキリがない「お笑い要素」と「失笑ポイント」。
なのに、作者はこの物語を「シリアス物」だと思って書き、演出しているんだ。
この作品が居心地の悪い、つまらない話になっているいちばんの理由はコレだと思う。
シリアスが書きたいなら、「お笑い要素」をねじ伏せるだけのリアリティやハイクオリティなセンスが必要だ。昭和中期のセンスではなく、現代のセンスだ。おぢさんの感覚ではなく、若者の感覚だ。
「小池、携帯で友だちとメールすることないんやな……」とため息をつかせるよーな、「これだからおじさんは……」的要素をちらつかせないでくれ。
悪の組織の秘密兵器みたいなナンチャッテ装置で主人公を改造したりしないでくれ。
毛が1本立ったハゲヅラとチョビひげつけたまま、シリアスにヒロインと恋愛されても、反応に困る。
シリアスやるなら、その変なヅラ取ってよ、チョビひげ取ってよ。どれだけシリアスな台詞も場面も、ただのギャグにしか見えないよ。
「記憶喪失」で「子ども向けマンガレベルのSF要素」で「世界征服」だ。これは「ハゲヅラ+チョビひげ」に匹敵する「お笑い要素」だ。
なのに、やっていることは「シリアス」。
流れる微妙な空気。笑えばいいのか、怒ればいいのか、反応に困る。
リチャードは本気で、「研究者としての信念を持ち、『海馬を支配する者が、世界を支配する』と言っている」のだ。
マッド・サイエンティストではなく。
クライマックスで「おまえは狂ってる」とかなんとか言われているけれど、本当の狂人だと思ってこの台詞は書かれていない。
「信念一途の男」が他人には狂人に見える、というだけの意味。頑固一徹の職人が妥協せずに不眠不休で仕事に打ち込むことを、「お父さんは狂ってるわ!」と傍に言わせてみるのと同じ。
でもさ、無理だからソレ。
リチャードのしてること、まともに見えないもん。
まっつが、リチャードを「ただのマッド・サイエンティストにしない」「悪役ではなく、己れの信念に忠実な男」として演じようとしているのがわかる。
「海馬帝国のファーストレディ」にしろ「キミの海馬は私のモノだ」にしろ、正気で言っているんだ。
でもソレ、意味ナイから。
設定がバカなんだもん。どんなにまともに演じたって、バカに見えるよ。
つまりね、「設定自体が、マンガ的なマッド・サイエンティスト」なの。
だから観客はリチャードを「マンガ的悪役」だと思って観る。
だがまっつは、リチャードを「狂人」としては演じない。「マンガ」でもなく「悪役」でもない。
そうして、「まっつに狂気が感じられない」とかゆー感想を導き出してしまう。
や、だってまっつ、狂気演じてないし!!
演出意図が、「リアリティのある、シリアスな物語」なんだもの。
リチャード博士はマッド・サイエンティストなどではなく、悪役ですらなく、「考え方がチガウために主人公と対立するライバル」なんだもの。
リチャードにある「狂気」は、あくまでも現実の中にある「狂気」でしかない。仕事に入れ込んで家庭崩壊に至る働き過ぎサラリーマンの持つ程度の狂気だよ。マッド・サイエンティストのソレではない。
彼はとても丁寧に、「現実の範囲内のライバルキャラ」を演じている。マンガ的にしないようにと。
マッド・サイエンティストって、ある意味「演じやすい」役だと思う。
なにしろ「マンガ的」「記号的」だから。
観る方も「マッド・サイエンティスト=こんな感じ」と自分の頭の中でいくらでもイメージするし。
そしてリチャードはあきらかに、そのイメージに「足りていない」。
だから、居心地が悪い。
「海馬帝国」の歌を朗々と歌う様も、「海馬の帝王様」になって登場してくるのも、「リチャードというキャラの演出意図」と「リチャードというキャラに対する観客のイメージ」に差がありすぎて、混乱する。
リチャードというキャラの失敗、コレこそが、『MIND TRAVELLER』という作品の失敗を表していると思う。
つまり。
コメディにすればよかったんだよ。
『LUNA』はひでー話だったが、それでもぎりぎりセーフなのは、コメディだったからだ。
「インターネットで世界征服〜〜」とかなんとか、バカ丸出しなことを悪役が王様然として歌っても、コメディだからOKだ。笑っていいんだもん。
ショッカーが「世界征服!」と叫びながら幼稚園バスを襲うのと同じで、観客も「だってコレ、そーゆー話だもんね」とお約束を理解した上で楽しめる。
今回はリチャードを例にして語ったけれど。
別に、他のキャラでも同じだよ。だって、世界観ギャグなのに、みんなシリアス芝居させられてるもん。リチャードほど顕著じゃないだけで。
リチャードだけなら、まっつの役の解釈がまちがってるとか思うけど、他も全員だもんよ。
「海馬の帝王」リチャードは、槍玉に挙げやすいっつーだけでな。
『MIND TRAVELLER』は、どう見たってコメディだ。設定もストーリーもセンスも。バカバカしいほどに。
なのに、作者だけが「シリアス物」だとカンチガイして、まちがった演出をしている。
脚本を一言一句変えずに、別の物語にできるよ。
コメディとして開き直って、リチャードも完璧なマッド・サイエンティストの悪役で、イッちゃった目で高笑いしてヨシ。
ボケとツッコミ、ハリセン出してもいいからテンポ命で丁々発止、そのくせ要所要所で主役とヒロインはシリアスに恋愛するんだ。
パパ・カザンの人情物とヒロインとの恋愛と、ポイントだけ「お涙ちょうだい」にして、あとはお笑い一直線。
……べつに、タカラヅカで「昭和中期の特撮ヒーロー物風ドタバタコメディ」なんか、観たくないけどさ。
仕方ないよ。そうする以外に、『MIND TRAVELLER』を救う方法はないんだから。
こまったもんだ、の『MIND TRAVELLER』の失敗ぶりについて。
数えだしたらキリがない「お笑い要素」と「失笑ポイント」。
なのに、作者はこの物語を「シリアス物」だと思って書き、演出しているんだ。
この作品が居心地の悪い、つまらない話になっているいちばんの理由はコレだと思う。
シリアスが書きたいなら、「お笑い要素」をねじ伏せるだけのリアリティやハイクオリティなセンスが必要だ。昭和中期のセンスではなく、現代のセンスだ。おぢさんの感覚ではなく、若者の感覚だ。
「小池、携帯で友だちとメールすることないんやな……」とため息をつかせるよーな、「これだからおじさんは……」的要素をちらつかせないでくれ。
悪の組織の秘密兵器みたいなナンチャッテ装置で主人公を改造したりしないでくれ。
毛が1本立ったハゲヅラとチョビひげつけたまま、シリアスにヒロインと恋愛されても、反応に困る。
シリアスやるなら、その変なヅラ取ってよ、チョビひげ取ってよ。どれだけシリアスな台詞も場面も、ただのギャグにしか見えないよ。
「記憶喪失」で「子ども向けマンガレベルのSF要素」で「世界征服」だ。これは「ハゲヅラ+チョビひげ」に匹敵する「お笑い要素」だ。
なのに、やっていることは「シリアス」。
流れる微妙な空気。笑えばいいのか、怒ればいいのか、反応に困る。
リチャードは本気で、「研究者としての信念を持ち、『海馬を支配する者が、世界を支配する』と言っている」のだ。
マッド・サイエンティストではなく。
クライマックスで「おまえは狂ってる」とかなんとか言われているけれど、本当の狂人だと思ってこの台詞は書かれていない。
「信念一途の男」が他人には狂人に見える、というだけの意味。頑固一徹の職人が妥協せずに不眠不休で仕事に打ち込むことを、「お父さんは狂ってるわ!」と傍に言わせてみるのと同じ。
でもさ、無理だからソレ。
リチャードのしてること、まともに見えないもん。
まっつが、リチャードを「ただのマッド・サイエンティストにしない」「悪役ではなく、己れの信念に忠実な男」として演じようとしているのがわかる。
「海馬帝国のファーストレディ」にしろ「キミの海馬は私のモノだ」にしろ、正気で言っているんだ。
でもソレ、意味ナイから。
設定がバカなんだもん。どんなにまともに演じたって、バカに見えるよ。
つまりね、「設定自体が、マンガ的なマッド・サイエンティスト」なの。
だから観客はリチャードを「マンガ的悪役」だと思って観る。
だがまっつは、リチャードを「狂人」としては演じない。「マンガ」でもなく「悪役」でもない。
そうして、「まっつに狂気が感じられない」とかゆー感想を導き出してしまう。
や、だってまっつ、狂気演じてないし!!
演出意図が、「リアリティのある、シリアスな物語」なんだもの。
リチャード博士はマッド・サイエンティストなどではなく、悪役ですらなく、「考え方がチガウために主人公と対立するライバル」なんだもの。
リチャードにある「狂気」は、あくまでも現実の中にある「狂気」でしかない。仕事に入れ込んで家庭崩壊に至る働き過ぎサラリーマンの持つ程度の狂気だよ。マッド・サイエンティストのソレではない。
彼はとても丁寧に、「現実の範囲内のライバルキャラ」を演じている。マンガ的にしないようにと。
マッド・サイエンティストって、ある意味「演じやすい」役だと思う。
なにしろ「マンガ的」「記号的」だから。
観る方も「マッド・サイエンティスト=こんな感じ」と自分の頭の中でいくらでもイメージするし。
そしてリチャードはあきらかに、そのイメージに「足りていない」。
だから、居心地が悪い。
「海馬帝国」の歌を朗々と歌う様も、「海馬の帝王様」になって登場してくるのも、「リチャードというキャラの演出意図」と「リチャードというキャラに対する観客のイメージ」に差がありすぎて、混乱する。
リチャードというキャラの失敗、コレこそが、『MIND TRAVELLER』という作品の失敗を表していると思う。
つまり。
コメディにすればよかったんだよ。
『LUNA』はひでー話だったが、それでもぎりぎりセーフなのは、コメディだったからだ。
「インターネットで世界征服〜〜」とかなんとか、バカ丸出しなことを悪役が王様然として歌っても、コメディだからOKだ。笑っていいんだもん。
ショッカーが「世界征服!」と叫びながら幼稚園バスを襲うのと同じで、観客も「だってコレ、そーゆー話だもんね」とお約束を理解した上で楽しめる。
今回はリチャードを例にして語ったけれど。
別に、他のキャラでも同じだよ。だって、世界観ギャグなのに、みんなシリアス芝居させられてるもん。リチャードほど顕著じゃないだけで。
リチャードだけなら、まっつの役の解釈がまちがってるとか思うけど、他も全員だもんよ。
「海馬の帝王」リチャードは、槍玉に挙げやすいっつーだけでな。
『MIND TRAVELLER』は、どう見たってコメディだ。設定もストーリーもセンスも。バカバカしいほどに。
なのに、作者だけが「シリアス物」だとカンチガイして、まちがった演出をしている。
脚本を一言一句変えずに、別の物語にできるよ。
コメディとして開き直って、リチャードも完璧なマッド・サイエンティストの悪役で、イッちゃった目で高笑いしてヨシ。
ボケとツッコミ、ハリセン出してもいいからテンポ命で丁々発止、そのくせ要所要所で主役とヒロインはシリアスに恋愛するんだ。
パパ・カザンの人情物とヒロインとの恋愛と、ポイントだけ「お涙ちょうだい」にして、あとはお笑い一直線。
……べつに、タカラヅカで「昭和中期の特撮ヒーロー物風ドタバタコメディ」なんか、観たくないけどさ。
仕方ないよ。そうする以外に、『MIND TRAVELLER』を救う方法はないんだから。
リチャードを見ると、世界が見える・その1。@MIND TRAVELLER
2006年11月14日 タカラヅカ 『MIND TRAVELLER』は、どこへ向かうのか。
リチャード@まっつを見ることで、作品の迷走ぶりを語ってみよう。
『MIND TRAVELLER』は、凡作である。駄作というほど壊れてもいないが、駄作といってしまっていいくらい、つまらない。センスが悪い。
てゆーかぶっちゃけ失敗だろコレと思う。
もちろん、脚本が悪いことがいちばんの原因だが。
今回に限っては、演出も悪いと思う。
小池修一郎の演出力は高く評価しているつもりだが……自作の演出は脚本に引きずられて下手になるんだよなあ。客観性に欠けるためか?
一言一句同じ脚本で、まったく別の話、作れるんだけどな。料理方法変えるだけで。
『MIND TRAVELLER』は、記憶喪失モノである。
はい、ここですでに「お笑い要素」がある。
記憶喪失というのは、「ネタに詰まったときにすがる、禁じ手のひとつ」だ。わたしはヲタクで同人誌を山ほど読んで生きてきたが、同人の世界で「記憶喪失ネタ」というのはソレだけで「プッ」と笑われる「定番ネタ」だ。主役が記憶喪失になる、つーだけで発想の安易さゆえに駄作認定されても仕方ないくらいのな。同人ではそれをわかったうえで、開き直って使うもんなんだよ。
「記憶喪失ネタ」は恥ずかしい。ソレを前提としたうえで、お約束に則って遊ぶ。
設定からすでに「お笑い」なのだから、これでお客を感動させたり泣かせたりするには、相当な覚悟と力量がいる。
はたしてこの作品は、それだけの覚悟を持ってこのとんてもないネタにのぞんだのだろうか。
『MIND TRAVELLER』は、SF要素がある。
人の記憶を操作する、という都合のいい「科学(医学?)」が登場する。
はい、これもまた「お笑い要素」だ。
ひと目で「ありえねー(笑)」と両断されてしまうよーな、『ドラえもん』のひみつ道具レベルの設定。
もちろんフィクションなのだから、ありえないことが起こってもいい。だがそれは、その世界観でリアリティを発してこそのものだ。
「ありえないこと」をリアルに描くには、相当の覚悟と力量が必要なんだが、この作品は以下略。
『MIND TRAVELLER』には、世界征服をたくらむ男が登場する。
はい、これはもう誰がどう見ても「お笑い要素」でしょう。しかも言っていることが「海馬帝国」ですよ、言語センスもお笑い一直線。
昭和中期の特撮ヒーロー物かロボットアニメならともかく、現代の大人が観るフィクションで「世界征服」が出てきたら、それはまちがいなくギャグでしょう。
「男はみんな王になりたい」ってことで、「俺が一番」願望は持っていると思ってるが、ソレを「世界征服」とは言わんやろふつー。あえて言うときは、シチュエーションや言葉を選ぶわな。
さて。
これだけ物語の中核部分が「お笑い要素」であふれているのに。
『MIND TRAVELLER』は、シリアス物なんですよ。
世界征服をたくらむ「海馬の帝王」リチャード博士はマッド・サイエンティストではなく、信念のある研究者なのですよ。
リチャードというキャラクタの作り方に、すべてが現れていると思うんだが、どうよ?
つまり、『MIND TRAVELLER』という作品の失敗ぶりが。
長くなったのでふたつに分ける。
リチャード@まっつを見ることで、作品の迷走ぶりを語ってみよう。
『MIND TRAVELLER』は、凡作である。駄作というほど壊れてもいないが、駄作といってしまっていいくらい、つまらない。センスが悪い。
てゆーかぶっちゃけ失敗だろコレと思う。
もちろん、脚本が悪いことがいちばんの原因だが。
今回に限っては、演出も悪いと思う。
小池修一郎の演出力は高く評価しているつもりだが……自作の演出は脚本に引きずられて下手になるんだよなあ。客観性に欠けるためか?
一言一句同じ脚本で、まったく別の話、作れるんだけどな。料理方法変えるだけで。
『MIND TRAVELLER』は、記憶喪失モノである。
はい、ここですでに「お笑い要素」がある。
記憶喪失というのは、「ネタに詰まったときにすがる、禁じ手のひとつ」だ。わたしはヲタクで同人誌を山ほど読んで生きてきたが、同人の世界で「記憶喪失ネタ」というのはソレだけで「プッ」と笑われる「定番ネタ」だ。主役が記憶喪失になる、つーだけで発想の安易さゆえに駄作認定されても仕方ないくらいのな。同人ではそれをわかったうえで、開き直って使うもんなんだよ。
「記憶喪失ネタ」は恥ずかしい。ソレを前提としたうえで、お約束に則って遊ぶ。
設定からすでに「お笑い」なのだから、これでお客を感動させたり泣かせたりするには、相当な覚悟と力量がいる。
はたしてこの作品は、それだけの覚悟を持ってこのとんてもないネタにのぞんだのだろうか。
『MIND TRAVELLER』は、SF要素がある。
人の記憶を操作する、という都合のいい「科学(医学?)」が登場する。
はい、これもまた「お笑い要素」だ。
ひと目で「ありえねー(笑)」と両断されてしまうよーな、『ドラえもん』のひみつ道具レベルの設定。
もちろんフィクションなのだから、ありえないことが起こってもいい。だがそれは、その世界観でリアリティを発してこそのものだ。
「ありえないこと」をリアルに描くには、相当の覚悟と力量が必要なんだが、この作品は以下略。
『MIND TRAVELLER』には、世界征服をたくらむ男が登場する。
はい、これはもう誰がどう見ても「お笑い要素」でしょう。しかも言っていることが「海馬帝国」ですよ、言語センスもお笑い一直線。
昭和中期の特撮ヒーロー物かロボットアニメならともかく、現代の大人が観るフィクションで「世界征服」が出てきたら、それはまちがいなくギャグでしょう。
「男はみんな王になりたい」ってことで、「俺が一番」願望は持っていると思ってるが、ソレを「世界征服」とは言わんやろふつー。あえて言うときは、シチュエーションや言葉を選ぶわな。
さて。
これだけ物語の中核部分が「お笑い要素」であふれているのに。
『MIND TRAVELLER』は、シリアス物なんですよ。
世界征服をたくらむ「海馬の帝王」リチャード博士はマッド・サイエンティストではなく、信念のある研究者なのですよ。
リチャードというキャラクタの作り方に、すべてが現れていると思うんだが、どうよ?
つまり、『MIND TRAVELLER』という作品の失敗ぶりが。
長くなったのでふたつに分ける。
脚本の才能ナイよな。……えっ、誰の?@MIND TRAVELLER
2006年11月13日 タカラヅカ さて、リチャード先生@まっつの話をしよう。
星楽について語り足りないことは山ほどあるし、芝居幕開きの幼少時代のマイケル&クラウディアの無邪気なやりとり見てkineさんのSS思い出してスイッチON、だーだーに泣き出したことだとか、そもそも書きたかったことや書く予定だったことはまったく書きそびれてしまったし、『愛短』自体語り足りていないこともあるんだが、今書くとドツボにハマりそうなので回避。
お茶を濁すときは、まっつの話。……とゆー法則ができあがってますな、わたしの場合。
頼むよまっつ、いつまでもわたしの逃げ場でいてね。癒しキャラでいてね。
なにもかもが謎でとっても愉快な『MIND TRAVELLER』。
はーい、ここで質問です。
マックスの偽記憶版「カザン殺人事件」の脚本書いたの、誰ですか?
記憶喪失のマックス@まとぶは、リチャード教授の手術によって記憶を取り戻すことに成功。なんと彼は殺人犯だった!! しかも恩人殺し、父と慕ったカザン@星原先輩を殺していたのだ!!
カザン「なんだまた給料の話か」
マックス「親友のボブとふたりで会社作るんだ。パパ、資金出してよ」
カザン「冗談じゃない、断る」
マックス「なんで? 俺のこと息子みたいに思ってるって言ったじゃないか」
カザン「どこの馬の骨ともわからん奴を信用するわけないだろ。係累のない奴は使い捨ててもいいから、ちょうどよかったんだ」
マックス「ひどいっ、アタシのこともてあそんだのねっ?!!」
えーと。
金銭関係のトラブル、というより、痴話喧嘩の末って感じなんですが。あ、台詞はてきとーですよ、もちろん。
誇らしそうに「カザンパパからプレゼントされたペンダント」を身につけ、おねだりをするマックス。
拒否されて「アタシのこと愛してるって言ったじゃない!」と憤慨し、逆ギレして発砲。
……それ、痴話喧嘩ぢゃん。
マックスの記憶をスキャンしたうえで、「もっともらしい脚本」を書いた人間がいる、わけだよな。
ただの金銭トラブル、では動機が弱い。給料をめぐってのいざこざ程度ぢゃ無理だと判断したのだろう。
マックスが金のことで簡単に人を殺す人間ならそれも可能だが、彼は真っ当な社会人だ。育ちがいいとはいえないのかもしれないが、働きながら大学に通い、ふつーに勤め人になったふつーの感覚の男だ。犯罪歴もない(あったら大手警備会社に就職はできんやろ)。
いくらそこだけ記憶を書き換えても、「思いもしないような出来事」を挿入するだけぢゃ、意味がない。なにより本人を騙さなきゃならんわけだから、「魔が差したらやりそうなこと」「万が一に起こりそうなこと」である必要がある。
考えてもみてよ。
ふつーのOLに、嘘の記憶を刷り込むとして。
上司に「起業しようと思ってるんですよ、課長、お金貸して下さい」と言って速攻「ダメだ」と断られた。それでOLは激昂して上司を刺し殺した。
……てな記憶を刷り込んだとして、信じてもらえるか? なによりも、当のOLに。
魔が差してもやらんだろ、そんなこと。
脚本にはもうひとつ、工夫がいる。
ただの上司ではダメだ。
だが、「OLと不倫関係にある上司」だったらどうだ?
「起業しようと思ってるんですよ、課長、お金貸して下さい」と言って速攻「ダメだ」と断られた。……そこに、ドロドロしたものが加わるだろう?
「あたしのこと愛してるなら、あたしの将来も考えてくれていいじゃない! 結婚してくれないんでしょ? だったら独立する援助ぐらいしてよ! それともあたしとのことは遊びだったの?!」てな展開で殺人事件はアリだろ。魔が差したら、あるかもしれないだろ。
愛と憎悪は紙一重。
「ただの上司。毎日お茶を淹れるだけの相手」に拒絶されるのと、「上司であり、愛し合う恋人」に拒絶されるのでは、意味合いがまったくチガウ。
つーことで、マックスに与えられた記憶には、「息子みたいに思ってるって言ったじゃないか」という件が入る。
マックスはとてもまともな男だ。
考え方、感じ方、行動がすごーくまとも。そのせいではっきりいって、すごく地味なんだけどまあソレはソレとして、それだけまともな男が「恩人を殺した」と信じられるのは、「カザンに愛情を拒絶された」というシナリオがあったからだ。
まともな男だから、「金銭トラブル」で殺人は犯さない。借金で首が回らず、断られたら死ぬしかないっつーよーな状況でもなかった。
だが、「愛を踏みにじられた」ら、激昂するのさ。傷つくのさ。
その怒りや悲しみゆえに、罪を犯すことがないとは、言えない。
この脚本書いたの、誰よ?
マックスという男を理解し、彼のウィークポイントを正しく突いてきたのは、誰よ?
……やっぱり、リチャード先生ですか。
マックスがカザンを愛していることを知り、カザンに裏切らせることにした。愛を訴えるマックスを嘲笑し、踏みにじった。
それゆえにマックスは怒りで我を忘れた。
マックスのアタマの中……海馬の中をのぞき、なにもかも知ることができた人物。
莫大な資金のかかったプロジェクト、その根幹となる部分を下っ端たちに任せるとも思えない。
しかもその「嘘の記憶」は多分に三文芝居風味(笑)ときた。狙いが正しいのはわかるが、なんともダサい。
コレってやっぱ、リチャード先生だよな? な?(笑)
マックスの過去、孤独な半生、そして愛。
それらを全部知った上で、「万が一に起こりそうなこと」を嘘の記憶として刷り込んだ。
そして。
リチャード先生は言うのさ。
「キミの海馬は、私のモノだ」
……「海馬帝国のファーストレディ」も大概なプロポーズだが、こっちのプロポーズもすげえ。
名言多過ぎだリチャード。笑い死んだらどーしてくれるんだ。脚本の才能もだが、センスもないよなあ。
いや、わかるよ。
マックスの人生全部、見ちゃったわけだろ。10時間かけての大手術もそうだし、その後もえんえんファイル探しでスキャンしてて。なにやってんだか具体的にわからんっつーか想像するとトホホになるからしたくもないが、とにかくリチャードの、マックスへの入れ込みは、何気にすごいディープなところまで行っていても、おかしくないよな。
一部の記憶をいじっただけの富豪婦人も定期的にケアする必要があり、「一生分の記憶」をいじって取り戻させたマックスに至っては、3日に一度のケアが必要てか。
一生、マックスの面倒を見る気だったのか。
なにしろ「キミの海馬は、私のモノ」だからなー。すげーよなー。
いやはや。
愉快すぎです、リチャード先生。
まあとりあえず、マックス×リチャードで。
……わたしは攻キャラスキーだが、リチャードが攻には見えない……どうがんばっても見えない……。
「嘘の記憶」がどーにもこーにも嘘っぽくてバカくさい。小池、なにも考えてないな。……てなことは承知の上で、書いてます(笑)。
いや、ソレを言ったら『MIND TRAVELLER』自体がどーにもこーにも嘘っぽ……ゴホゴホ、バカくさ……ゲフンゲフン。
星楽について語り足りないことは山ほどあるし、芝居幕開きの幼少時代のマイケル&クラウディアの無邪気なやりとり見てkineさんのSS思い出してスイッチON、だーだーに泣き出したことだとか、そもそも書きたかったことや書く予定だったことはまったく書きそびれてしまったし、『愛短』自体語り足りていないこともあるんだが、今書くとドツボにハマりそうなので回避。
お茶を濁すときは、まっつの話。……とゆー法則ができあがってますな、わたしの場合。
頼むよまっつ、いつまでもわたしの逃げ場でいてね。癒しキャラでいてね。
なにもかもが謎でとっても愉快な『MIND TRAVELLER』。
はーい、ここで質問です。
マックスの偽記憶版「カザン殺人事件」の脚本書いたの、誰ですか?
記憶喪失のマックス@まとぶは、リチャード教授の手術によって記憶を取り戻すことに成功。なんと彼は殺人犯だった!! しかも恩人殺し、父と慕ったカザン@星原先輩を殺していたのだ!!
カザン「なんだまた給料の話か」
マックス「親友のボブとふたりで会社作るんだ。パパ、資金出してよ」
カザン「冗談じゃない、断る」
マックス「なんで? 俺のこと息子みたいに思ってるって言ったじゃないか」
カザン「どこの馬の骨ともわからん奴を信用するわけないだろ。係累のない奴は使い捨ててもいいから、ちょうどよかったんだ」
マックス「ひどいっ、アタシのこともてあそんだのねっ?!!」
えーと。
金銭関係のトラブル、というより、痴話喧嘩の末って感じなんですが。あ、台詞はてきとーですよ、もちろん。
誇らしそうに「カザンパパからプレゼントされたペンダント」を身につけ、おねだりをするマックス。
拒否されて「アタシのこと愛してるって言ったじゃない!」と憤慨し、逆ギレして発砲。
……それ、痴話喧嘩ぢゃん。
マックスの記憶をスキャンしたうえで、「もっともらしい脚本」を書いた人間がいる、わけだよな。
ただの金銭トラブル、では動機が弱い。給料をめぐってのいざこざ程度ぢゃ無理だと判断したのだろう。
マックスが金のことで簡単に人を殺す人間ならそれも可能だが、彼は真っ当な社会人だ。育ちがいいとはいえないのかもしれないが、働きながら大学に通い、ふつーに勤め人になったふつーの感覚の男だ。犯罪歴もない(あったら大手警備会社に就職はできんやろ)。
いくらそこだけ記憶を書き換えても、「思いもしないような出来事」を挿入するだけぢゃ、意味がない。なにより本人を騙さなきゃならんわけだから、「魔が差したらやりそうなこと」「万が一に起こりそうなこと」である必要がある。
考えてもみてよ。
ふつーのOLに、嘘の記憶を刷り込むとして。
上司に「起業しようと思ってるんですよ、課長、お金貸して下さい」と言って速攻「ダメだ」と断られた。それでOLは激昂して上司を刺し殺した。
……てな記憶を刷り込んだとして、信じてもらえるか? なによりも、当のOLに。
魔が差してもやらんだろ、そんなこと。
脚本にはもうひとつ、工夫がいる。
ただの上司ではダメだ。
だが、「OLと不倫関係にある上司」だったらどうだ?
「起業しようと思ってるんですよ、課長、お金貸して下さい」と言って速攻「ダメだ」と断られた。……そこに、ドロドロしたものが加わるだろう?
「あたしのこと愛してるなら、あたしの将来も考えてくれていいじゃない! 結婚してくれないんでしょ? だったら独立する援助ぐらいしてよ! それともあたしとのことは遊びだったの?!」てな展開で殺人事件はアリだろ。魔が差したら、あるかもしれないだろ。
愛と憎悪は紙一重。
「ただの上司。毎日お茶を淹れるだけの相手」に拒絶されるのと、「上司であり、愛し合う恋人」に拒絶されるのでは、意味合いがまったくチガウ。
つーことで、マックスに与えられた記憶には、「息子みたいに思ってるって言ったじゃないか」という件が入る。
マックスはとてもまともな男だ。
考え方、感じ方、行動がすごーくまとも。そのせいではっきりいって、すごく地味なんだけどまあソレはソレとして、それだけまともな男が「恩人を殺した」と信じられるのは、「カザンに愛情を拒絶された」というシナリオがあったからだ。
まともな男だから、「金銭トラブル」で殺人は犯さない。借金で首が回らず、断られたら死ぬしかないっつーよーな状況でもなかった。
だが、「愛を踏みにじられた」ら、激昂するのさ。傷つくのさ。
その怒りや悲しみゆえに、罪を犯すことがないとは、言えない。
この脚本書いたの、誰よ?
マックスという男を理解し、彼のウィークポイントを正しく突いてきたのは、誰よ?
……やっぱり、リチャード先生ですか。
マックスがカザンを愛していることを知り、カザンに裏切らせることにした。愛を訴えるマックスを嘲笑し、踏みにじった。
それゆえにマックスは怒りで我を忘れた。
マックスのアタマの中……海馬の中をのぞき、なにもかも知ることができた人物。
莫大な資金のかかったプロジェクト、その根幹となる部分を下っ端たちに任せるとも思えない。
しかもその「嘘の記憶」は多分に三文芝居風味(笑)ときた。狙いが正しいのはわかるが、なんともダサい。
コレってやっぱ、リチャード先生だよな? な?(笑)
マックスの過去、孤独な半生、そして愛。
それらを全部知った上で、「万が一に起こりそうなこと」を嘘の記憶として刷り込んだ。
そして。
リチャード先生は言うのさ。
「キミの海馬は、私のモノだ」
……「海馬帝国のファーストレディ」も大概なプロポーズだが、こっちのプロポーズもすげえ。
名言多過ぎだリチャード。笑い死んだらどーしてくれるんだ。脚本の才能もだが、センスもないよなあ。
いや、わかるよ。
マックスの人生全部、見ちゃったわけだろ。10時間かけての大手術もそうだし、その後もえんえんファイル探しでスキャンしてて。なにやってんだか具体的にわからんっつーか想像するとトホホになるからしたくもないが、とにかくリチャードの、マックスへの入れ込みは、何気にすごいディープなところまで行っていても、おかしくないよな。
一部の記憶をいじっただけの富豪婦人も定期的にケアする必要があり、「一生分の記憶」をいじって取り戻させたマックスに至っては、3日に一度のケアが必要てか。
一生、マックスの面倒を見る気だったのか。
なにしろ「キミの海馬は、私のモノ」だからなー。すげーよなー。
いやはや。
愉快すぎです、リチャード先生。
まあとりあえず、マックス×リチャードで。
……わたしは攻キャラスキーだが、リチャードが攻には見えない……どうがんばっても見えない……。
「嘘の記憶」がどーにもこーにも嘘っぽくてバカくさい。小池、なにも考えてないな。……てなことは承知の上で、書いてます(笑)。
いや、ソレを言ったら『MIND TRAVELLER』自体がどーにもこーにも嘘っぽ……ゴホゴホ、バカくさ……ゲフンゲフン。
そして、今日は明日へ続くんだ。@湖月わたるザ・ラストディ
2006年11月12日 タカラヅカ 今日はワタさんの卒業の日。
寒風吹きすさぶ中、ひとり御堂会館へ中継『湖月わたる ザ・ラストディ』を見に行きました。
1ヶ月ちょいぶりの星組。
ええ、東宝初日以来っす。
他感想日記に追われて書きそびれていたけれど、東宝初日観に行ってました。
フィナーレで大階段ボレロまるまる増えていて感動したさ。
ずっとずっと、こわかった。
この日が来るの。
「なかったこと」にできるなら、布団かぶって1日中丸まっていたかった。
愉快なリチャード先生@『MIND TRAVELLER』の話でも書き続けて、「知らなかったこと」にしてしまいたかった。
考えたくない。
それが本音。
だけど現実に時は流れ、終わりはやってくる。船は港に着いてしまう。
納得しきれないまま、中継会場へ行った。
で。
「知らない目線」で『愛するには短すぎる』『ネオ・ダンディズム!』を見た。
カメラが映し出すところの、2作品。
どこで誰を映し、どこで引きどこでアップになるか。わたしとはチガウ意志で作品を見ている目。
新鮮であり、じれったくもあった。
芝居はわりと物語に忠実。ワタさん中心ではあっても、いつぞやのエスプリホールとは大違い(ストーリー無視で退団するトップスターだけをえんえん映し続けていたことがあった)。
トウコちゃんやとなみちゃんも、よく映っていたと思う。
あ、避難訓練のちぐの台詞が、ちゃんと彼中心にアップになっていたことには感動した(笑)。
ショーはわりとワタさんピン撮りになっていた印象。誰が歌っていても踊っていても、ワタさん中心。ワタさんアップ。
東宝の生中継を見るのははじめてだったんだけど(基本的にわたしはムラで送り出したらソレで終わり、納得していた)、芝居では拍手ナシだったのが、ショーでは映像と一緒になって拍手したり手拍子したりで、拍手の音が二重に聞こえる不思議さがあった。
オペラグラスで見るよりもアップで、克明に映し出される出演者の顔、表情。ボリュームでかすぎの音声。
それは舞台が深化することによって起こる星組らしい「やりすぎ」感をさらに強調する。
……なんていうかなあ。
わたしは、「置いてけぼり」な感じがしたんだ。
もちろん中継を楽しみ、なんかもーあちこちでべそべそ泣き、退団者挨拶でもべーべー泣いていたんだが。
入り込んでいなかったわけではないんだが。
自分の中の、「心の断絶感」を、ぬぐい去ることはできなかったんだ。
なんかね、見終わった後ひとりでミナミ界隈流しながら、前にサトリちゃんと一緒に買い物した店とかたどりながら、もうタカラヅカファン辞めたいかもと思った。
わたしはタカラヅカというジャンルすべてを愛しているし、各組に好きな人がいる。いちおー順番はあるけれど、そのときそのときで好きな順番が変わっていることなんか当たり前だ。
ヒトよりも作品や役に萌えるので、萌えな作品、萌えな役を中心にたのしむ。
だからいつも、たのしい。
苦手な人はそもそも目に入らないので嫌うこともないし、好きでない人だって好みの役をやってくれればそのときはちゃんと好きでいられる。
「好きであること」がたのしくて仕方がない。好きなこと、好きな人が増えるのがたのしい。
どきどきして、わくわくして、しあわせでいられる。
そーやって、いつもなにかしら誰かしら好きで、しあわせに騒いでいられたのだけど。
心の切り替えが、うまくできない。
たかちゃんを見送ったところまでは、なんとかバランスが取れていた。
だが、ワタさんは。
大劇でワタさんを見送り、まだワタさんとワタさんの星組が終わっていない、東宝で公演しているときに、コムちゃんの退団公演がムラではじまった。
ワタさんは東宝で公演している。
『愛短』はダイスキだ。フレッドが大好きだ。『ネオダン』は全部じゃないけれど、好きなところもたくさんある。観たいところがたくさんある。
だけどわたしは、ワタさんと星組のことを考えている余裕がなくなってしまった。
コムちゃんとオギーショーでかき乱されて、なんかアタマがくわんくわんしていて、音楽がずっと響いていて、毒蜘蛛に踊らされたままだった。
かしちゃんのこともある。わたしはかしちゃんの退団を受け止め切れていない。アタマが拒否したまんまだ。雪組をずっと愛してきた、その歴史の中にあったりまえにかしちゃんはいる。どの記憶にも光景にもかしちゃんはいるんだよ。その終わりが、あんな形でもたらされるのが信じられない。
いつだって、たくさんの人を大好きでいた。
常時複数の人を好きでいられ、そのときそのときをたのしむのがわたしのファン生活だった。
でもソレ、もう無理だ。
わたしは神様じゃない、誰も彼もを同じように愛したりできない。
誰かを見つめたら、他の人のことは見られなくなる。
誰かを選ばなければならないのか。
「みんなダイスキ」じゃ、ダメなのか。
……当たり前、だろう。わたし以外の人は当たり前にそうしてきたんだろう。
でもわたしは、そんな当たり前のことがわかっていなかった。
ワタさんと彼の星組が好きだった。大切だった。
なのに何故わたしは、こんなところで中継を見て、断絶感を持っているんだろう。
ワタさんと星組が好きなら、この1ヶ月ワタさんと星組のことだけ考えてなきゃいけなかったんだよ。チケットがないなんて言い訳だ、行ける日にとにかく東京へ行って、始発前から劇場前に並べばよかっただけのことなんだから。お金を積めば、いくらでも入手できたんだから。
チケットないから、と上京しなかった。チケットが手に入った初日以外は行かなかった。
そして、ムラに通っていた。コムちゃんと毒蜘蛛のことでいっぱいいっぱいだった。
わたしの心は、途絶えていた。
ワタさんと、星組から。
だからラストディ中継を見ても断絶感があるんだ。
ひどい。あんまりだ。
自分で自分が嫌だ。
大切な人を、大切な時間を、きちんと見送ることをしなかった。
これからも、こんなことを続けるのか?
コムちゃんのことはどうなの? 東宝はもちろん、チケットがない。それを理由に忘れるの? かしちゃん最後の公演がムラでやっているから、それに集中してコムちゃんから心を離れさせるの?
退団公演が続く、異常な状態。
すべての組を観、さまざまな人を愛してきた結果がコレ。
なんか疲れた。
そして、こわくなった。
わたしのようなスタンスで、タカラヅカを愛するのは不可能なんだ。
わたしが、あきらめなければならないんだ。
わたしが、整理をつけなくてはならないんだ。
なにもかもを欲しがった、わたしの罪。
いっそ全部、捨ててしまえれば楽なんだろうけど。
ワタさんが卒業したら、ナニかが「終わる」。
そんな気がして、ひたすらこわかった。お気楽に『MIND TRAVELLER』のことでも考えていたかった。
退団者の挨拶にはいつも心を洗われる。感謝の言葉をのべて去る、その美しさ。
なかでもエンディーの挨拶はすごかった。「言葉」に「心」があると、他人の心に届くんだよね。揺らすんだよね。や、他の人の挨拶に心がないという意味ではなくて。
長々喋る高央さんに、中継組の客席も「なんだ?」って感じだった。良くも悪くも伝統行事、パターンってものがあるじゃない。そこからはずれるものには生理的に「おや?」と思うのだろう。
それが、彼の言葉の奥にあるモノに突き動かされて、客席の空気が動く。
意志のある感謝と達成の言葉に、心からの拍手で応えたい。
ワタさんはいつもいつもそして最後まで、存在に安定感のある人だった。
言葉のひとつひとつまでに、端正さと包容力がある。
今までワタさんを「かっこいい」と思っていた。今もそう思うけれど、最後の最後に思った。
美しい人だと。
男役としての美しさ。タカラジェンヌとしての美しさ。人間としての美しさ。
東京に行くことはできなかったけれど、こんなカタチになってしまったけれど、大切な星組トップスターさん。
見せてくれたさまざまなものに、感謝している。
寒風吹きすさぶ中、ひとり御堂会館へ中継『湖月わたる ザ・ラストディ』を見に行きました。
1ヶ月ちょいぶりの星組。
ええ、東宝初日以来っす。
他感想日記に追われて書きそびれていたけれど、東宝初日観に行ってました。
フィナーレで大階段ボレロまるまる増えていて感動したさ。
ずっとずっと、こわかった。
この日が来るの。
「なかったこと」にできるなら、布団かぶって1日中丸まっていたかった。
愉快なリチャード先生@『MIND TRAVELLER』の話でも書き続けて、「知らなかったこと」にしてしまいたかった。
考えたくない。
それが本音。
だけど現実に時は流れ、終わりはやってくる。船は港に着いてしまう。
納得しきれないまま、中継会場へ行った。
で。
「知らない目線」で『愛するには短すぎる』『ネオ・ダンディズム!』を見た。
カメラが映し出すところの、2作品。
どこで誰を映し、どこで引きどこでアップになるか。わたしとはチガウ意志で作品を見ている目。
新鮮であり、じれったくもあった。
芝居はわりと物語に忠実。ワタさん中心ではあっても、いつぞやのエスプリホールとは大違い(ストーリー無視で退団するトップスターだけをえんえん映し続けていたことがあった)。
トウコちゃんやとなみちゃんも、よく映っていたと思う。
あ、避難訓練のちぐの台詞が、ちゃんと彼中心にアップになっていたことには感動した(笑)。
ショーはわりとワタさんピン撮りになっていた印象。誰が歌っていても踊っていても、ワタさん中心。ワタさんアップ。
東宝の生中継を見るのははじめてだったんだけど(基本的にわたしはムラで送り出したらソレで終わり、納得していた)、芝居では拍手ナシだったのが、ショーでは映像と一緒になって拍手したり手拍子したりで、拍手の音が二重に聞こえる不思議さがあった。
オペラグラスで見るよりもアップで、克明に映し出される出演者の顔、表情。ボリュームでかすぎの音声。
それは舞台が深化することによって起こる星組らしい「やりすぎ」感をさらに強調する。
……なんていうかなあ。
わたしは、「置いてけぼり」な感じがしたんだ。
もちろん中継を楽しみ、なんかもーあちこちでべそべそ泣き、退団者挨拶でもべーべー泣いていたんだが。
入り込んでいなかったわけではないんだが。
自分の中の、「心の断絶感」を、ぬぐい去ることはできなかったんだ。
なんかね、見終わった後ひとりでミナミ界隈流しながら、前にサトリちゃんと一緒に買い物した店とかたどりながら、もうタカラヅカファン辞めたいかもと思った。
わたしはタカラヅカというジャンルすべてを愛しているし、各組に好きな人がいる。いちおー順番はあるけれど、そのときそのときで好きな順番が変わっていることなんか当たり前だ。
ヒトよりも作品や役に萌えるので、萌えな作品、萌えな役を中心にたのしむ。
だからいつも、たのしい。
苦手な人はそもそも目に入らないので嫌うこともないし、好きでない人だって好みの役をやってくれればそのときはちゃんと好きでいられる。
「好きであること」がたのしくて仕方がない。好きなこと、好きな人が増えるのがたのしい。
どきどきして、わくわくして、しあわせでいられる。
そーやって、いつもなにかしら誰かしら好きで、しあわせに騒いでいられたのだけど。
心の切り替えが、うまくできない。
たかちゃんを見送ったところまでは、なんとかバランスが取れていた。
だが、ワタさんは。
大劇でワタさんを見送り、まだワタさんとワタさんの星組が終わっていない、東宝で公演しているときに、コムちゃんの退団公演がムラではじまった。
ワタさんは東宝で公演している。
『愛短』はダイスキだ。フレッドが大好きだ。『ネオダン』は全部じゃないけれど、好きなところもたくさんある。観たいところがたくさんある。
だけどわたしは、ワタさんと星組のことを考えている余裕がなくなってしまった。
コムちゃんとオギーショーでかき乱されて、なんかアタマがくわんくわんしていて、音楽がずっと響いていて、毒蜘蛛に踊らされたままだった。
かしちゃんのこともある。わたしはかしちゃんの退団を受け止め切れていない。アタマが拒否したまんまだ。雪組をずっと愛してきた、その歴史の中にあったりまえにかしちゃんはいる。どの記憶にも光景にもかしちゃんはいるんだよ。その終わりが、あんな形でもたらされるのが信じられない。
いつだって、たくさんの人を大好きでいた。
常時複数の人を好きでいられ、そのときそのときをたのしむのがわたしのファン生活だった。
でもソレ、もう無理だ。
わたしは神様じゃない、誰も彼もを同じように愛したりできない。
誰かを見つめたら、他の人のことは見られなくなる。
誰かを選ばなければならないのか。
「みんなダイスキ」じゃ、ダメなのか。
……当たり前、だろう。わたし以外の人は当たり前にそうしてきたんだろう。
でもわたしは、そんな当たり前のことがわかっていなかった。
ワタさんと彼の星組が好きだった。大切だった。
なのに何故わたしは、こんなところで中継を見て、断絶感を持っているんだろう。
ワタさんと星組が好きなら、この1ヶ月ワタさんと星組のことだけ考えてなきゃいけなかったんだよ。チケットがないなんて言い訳だ、行ける日にとにかく東京へ行って、始発前から劇場前に並べばよかっただけのことなんだから。お金を積めば、いくらでも入手できたんだから。
チケットないから、と上京しなかった。チケットが手に入った初日以外は行かなかった。
そして、ムラに通っていた。コムちゃんと毒蜘蛛のことでいっぱいいっぱいだった。
わたしの心は、途絶えていた。
ワタさんと、星組から。
だからラストディ中継を見ても断絶感があるんだ。
ひどい。あんまりだ。
自分で自分が嫌だ。
大切な人を、大切な時間を、きちんと見送ることをしなかった。
これからも、こんなことを続けるのか?
コムちゃんのことはどうなの? 東宝はもちろん、チケットがない。それを理由に忘れるの? かしちゃん最後の公演がムラでやっているから、それに集中してコムちゃんから心を離れさせるの?
退団公演が続く、異常な状態。
すべての組を観、さまざまな人を愛してきた結果がコレ。
なんか疲れた。
そして、こわくなった。
わたしのようなスタンスで、タカラヅカを愛するのは不可能なんだ。
わたしが、あきらめなければならないんだ。
わたしが、整理をつけなくてはならないんだ。
なにもかもを欲しがった、わたしの罪。
いっそ全部、捨ててしまえれば楽なんだろうけど。
ワタさんが卒業したら、ナニかが「終わる」。
そんな気がして、ひたすらこわかった。お気楽に『MIND TRAVELLER』のことでも考えていたかった。
退団者の挨拶にはいつも心を洗われる。感謝の言葉をのべて去る、その美しさ。
なかでもエンディーの挨拶はすごかった。「言葉」に「心」があると、他人の心に届くんだよね。揺らすんだよね。や、他の人の挨拶に心がないという意味ではなくて。
長々喋る高央さんに、中継組の客席も「なんだ?」って感じだった。良くも悪くも伝統行事、パターンってものがあるじゃない。そこからはずれるものには生理的に「おや?」と思うのだろう。
それが、彼の言葉の奥にあるモノに突き動かされて、客席の空気が動く。
意志のある感謝と達成の言葉に、心からの拍手で応えたい。
ワタさんはいつもいつもそして最後まで、存在に安定感のある人だった。
言葉のひとつひとつまでに、端正さと包容力がある。
今までワタさんを「かっこいい」と思っていた。今もそう思うけれど、最後の最後に思った。
美しい人だと。
男役としての美しさ。タカラジェンヌとしての美しさ。人間としての美しさ。
東京に行くことはできなかったけれど、こんなカタチになってしまったけれど、大切な星組トップスターさん。
見せてくれたさまざまなものに、感謝している。
女は美人でバカがいい。……と思っていそうだ、あの男。@MIND TRAVELLER
2006年11月11日 タカラヅカ 細かいことは言いません、『MIND TRAVELLER』。
なんでも聞くところによるとサスペンスらしいので、ストーリー解説はやめておきます。普段ネタバレ考慮しないわたしだけど、それにしたっていくらなんでも全部書いてしまったらまずいだろう、と思うので。
や、誰かがネタバレする以前に、公式のあらすじ読むだけで犯人もオチもなにもかもわかるし、実際公演を最初の数十分観れば、犯人もオチもなにもかもわかるけど、なんか作者も出演者も、あの出来の悪い……いやその、子ども向けマンガ雑誌に掲載されてます的作品をサスペンスだから、ネタバレしちゃダメだと思っているようなので。
気持ちを酌もうと思います、ハイ。
あらすじはあえて書かないし、星の数ほどあるツッコミどころも、とりあえずはスルーして。
リチャード@まっつの話。
や、わたしまっつファンですから!!
さて、海馬ヲタクで24時間白衣を着て生きる男、リチャード。
なにしろ海馬ヲタクであり、「それって世の中的に見てマズイよな」「ヲタクって、バカにされる生物だよな」という自覚だけはある男。
人間、コンプレックスには自分で言及しちゃうもんなんですよ。
昔お金持ちの友人に、「あの子たちどうせ、あたしの悪口言ってたんでしょ? で、なんて言ってた? あたしのことケチだって?」と、一方的にまくしたてられて閉口したことがある。
べつに誰もアナタの噂なんかしてなかったんだけど……しかも、どっからケチ? アナタみたいなお金持ちのお嬢さん相手に?
……そう、彼女は自分を「ケチ」だと劣等感を持っていたのだ。「お金持ちのくせにケチだ」と思われている、ということが、我慢ならないことだったらしい。たぶん、彼女にとってそれが図星だから。他人に知られたり、指摘されると平静でいられないくらい、恥ずかしい真実であるらしい。
べつに彼女をケチだと思ったことは一度もなかったんで、びっくりしたさ。
その彼女の例にとどまらず、他人から見ればどーってことない、てゆーかいちいちアンタのそんなトコ見てないし気にしてないよ!てなことを、本人はすごーく気に病んでいて、自分で言及していたりする。
言わなければ、そんなこと気にしていたなんて、わかんないのに。
リチャード先生も、まさにそのタイプ。
「私を海馬にしか興味のない男だと思っていたのか」
とかなんとか。台詞はぜんぜんおぼえてないが。
自分で言い出したときは、どーしよーかと思った。
あー、リチャード先生、気にしてたんだ。
自分が海馬ヲタクの研究ヲタクだって。
ヲタクなのは真実だから飾る気も否定する気もないけど、同時にそのことに劣等感持ってたんだ。
好きな女が、長年一緒にいた自分を無視して、いきなり現れた別の男になびいた。
それで焦って、つい劣等感を口にする。
俺が海馬ヲタクだからか? 海馬ヲタクだから、俺が嫌だってのか?
……誰もそんなこと言ってないのに。彼はひとりでテンパッている。や、実際ふつーの女の子は海馬ヲタクなんか嫌だと思うけどな(笑)。
劣等感があるから、そこにこだわる。
彼女が俺を選ばないのは、俺を海馬ヲタクだと思っているからだ。
だが、俺はただのヲタクぢゃないぞ。
海馬がどれほど素晴らしいかを、語りはじめる。ヲタクならではの熱っぽさで。
女がドン引きしているのも、お構いなしで。
こんなに素晴らしいモノにハマっている俺様は、すごいだろう。かっこいいだろう。
いや、ハマっているだけじゃないぞ。
俺は、海馬を支配しているのだ。
「海馬を支配すれば、世界をこの手に治められる。キミをその帝国のファーストレディに迎えようと言っているんだ」
終演後、ドリーさんとさんざん「海馬の帝王ごっこ」をやっていた、その台詞(笑)。
ファーストレディですよ、ファーストレディ!!
リチャード先生、渾身のプロポーズ!!
や、パメラ、ドン引き(笑)。
こっちはなんにも言ってないのに「俺を選ばないのは、俺が海馬ヲタクだからか?」と言いだし、「海馬の素晴らしさ」を語り、「素晴らしい海馬のヲタクである俺ってすごいんだ」と正当化、「海馬を支配して、世界征服」と極論に走る。
「世界征服する予定の素晴らしい私の、妃になってくれ」
なんてプロポーズ、されたらふつーの女は逃げ出しますよ!!
それも、会社の上司でしかないおっさんにだよ? デートのひとつもしたことない、ほんとにふつーの仕事の上でしかつきあいのない上司にだよ?
逃げるって。(真顔)
リチャード先生、ほんとにヲタクなんだなあ。
周囲がまったく見えてない。
でもな、このどーしよーもないヲタク野郎、ヲタクゆえの視野の狭さで身を滅ぼすことになるんだけど(同じヲタク属性の者として複雑だが)、そのヲタクゆえにかわいいところもあるんだよ。
そう、彼の思い人?パメラ@きほちゃん。
彼の研究室の女医さんらしいが、はっきり言って、パメラの存在はかなり謎だ。
リチャードたちは「人間の記憶を自在に操る」「海馬を支配する」研究をしている。
彼の片腕らしいハリー@レアにしろ、ただの助手にしか過ぎない扱いっぽいサラ@雫花ちなにしろ、ちゃんと教授がなにをやっているかわかっていて、自分の仕事をしている。
パメラだけが、なにも知らないのだ。
えーと?
んじゃパメラ、なにやってんの?
研究室にいて、教授の研究内容も知らないわけでしょ?
なんのためにいるの?
いかにも「女医」みたいな格好をして、本人も女医のつもりで、リチャードの研究とは関係ない仕事を「与えられるままに」しているらしい。
助手、がしている程度の仕事もさせてもらえず、畑違いの「それらしく見える仕事」を与えられ、本人はバリバリのキャリアウーマンのつもりでいる。
つまり彼女は、チームのマスコットなんだな。
リチャードが、自分の趣味で置いている。
好きな女の子を、そばに置く。
その女の子はアタマが悪くて世間知らずだから、自分だけなにも知らされず、生暖かく見守られていることにも、まったく気づかない。
白衣を着せるのも、リチャードの趣味。患者にやさしく語りかける役(マックスだけでなく、財閥婦人相手の態度でもわかる)をさせるのも、リチャードの趣味。
肝心なことはなにも教えず、重要な仕事はなにもさせず、ただきれーで純真そうな外見を愛でる。
役に立たない女をそばに置く、それだけでもう彼のアタマの中では「この女は俺のモノ」だったろう。
パメラ本人は真面目に働き、医師としての仕事をしているつもりだったんだろうけど、実際はただの「飾り」、チームにいられるだけでも感謝しろよヲイ、てな立場だったから。
パメラが今さら他の男になびくとは思わなかったし、それに対して憤慨するわけだ。
で、テンパッて言うことが、「ただの海馬ヲタクぢゃないぞ、海馬で世界征服、キミがファーストレディだ!!」。
かわいいじゃないか。
や、はた迷惑なだけだけどな、そんなヲタク野郎。
なんでも聞くところによるとサスペンスらしいので、ストーリー解説はやめておきます。普段ネタバレ考慮しないわたしだけど、それにしたっていくらなんでも全部書いてしまったらまずいだろう、と思うので。
や、誰かがネタバレする以前に、公式のあらすじ読むだけで犯人もオチもなにもかもわかるし、実際公演を最初の数十分観れば、犯人もオチもなにもかもわかるけど、なんか作者も出演者も、あの出来の悪い……いやその、子ども向けマンガ雑誌に掲載されてます的作品をサスペンスだから、ネタバレしちゃダメだと思っているようなので。
気持ちを酌もうと思います、ハイ。
あらすじはあえて書かないし、星の数ほどあるツッコミどころも、とりあえずはスルーして。
リチャード@まっつの話。
や、わたしまっつファンですから!!
さて、海馬ヲタクで24時間白衣を着て生きる男、リチャード。
なにしろ海馬ヲタクであり、「それって世の中的に見てマズイよな」「ヲタクって、バカにされる生物だよな」という自覚だけはある男。
人間、コンプレックスには自分で言及しちゃうもんなんですよ。
昔お金持ちの友人に、「あの子たちどうせ、あたしの悪口言ってたんでしょ? で、なんて言ってた? あたしのことケチだって?」と、一方的にまくしたてられて閉口したことがある。
べつに誰もアナタの噂なんかしてなかったんだけど……しかも、どっからケチ? アナタみたいなお金持ちのお嬢さん相手に?
……そう、彼女は自分を「ケチ」だと劣等感を持っていたのだ。「お金持ちのくせにケチだ」と思われている、ということが、我慢ならないことだったらしい。たぶん、彼女にとってそれが図星だから。他人に知られたり、指摘されると平静でいられないくらい、恥ずかしい真実であるらしい。
べつに彼女をケチだと思ったことは一度もなかったんで、びっくりしたさ。
その彼女の例にとどまらず、他人から見ればどーってことない、てゆーかいちいちアンタのそんなトコ見てないし気にしてないよ!てなことを、本人はすごーく気に病んでいて、自分で言及していたりする。
言わなければ、そんなこと気にしていたなんて、わかんないのに。
リチャード先生も、まさにそのタイプ。
「私を海馬にしか興味のない男だと思っていたのか」
とかなんとか。台詞はぜんぜんおぼえてないが。
自分で言い出したときは、どーしよーかと思った。
あー、リチャード先生、気にしてたんだ。
自分が海馬ヲタクの研究ヲタクだって。
ヲタクなのは真実だから飾る気も否定する気もないけど、同時にそのことに劣等感持ってたんだ。
好きな女が、長年一緒にいた自分を無視して、いきなり現れた別の男になびいた。
それで焦って、つい劣等感を口にする。
俺が海馬ヲタクだからか? 海馬ヲタクだから、俺が嫌だってのか?
……誰もそんなこと言ってないのに。彼はひとりでテンパッている。や、実際ふつーの女の子は海馬ヲタクなんか嫌だと思うけどな(笑)。
劣等感があるから、そこにこだわる。
彼女が俺を選ばないのは、俺を海馬ヲタクだと思っているからだ。
だが、俺はただのヲタクぢゃないぞ。
海馬がどれほど素晴らしいかを、語りはじめる。ヲタクならではの熱っぽさで。
女がドン引きしているのも、お構いなしで。
こんなに素晴らしいモノにハマっている俺様は、すごいだろう。かっこいいだろう。
いや、ハマっているだけじゃないぞ。
俺は、海馬を支配しているのだ。
「海馬を支配すれば、世界をこの手に治められる。キミをその帝国のファーストレディに迎えようと言っているんだ」
終演後、ドリーさんとさんざん「海馬の帝王ごっこ」をやっていた、その台詞(笑)。
ファーストレディですよ、ファーストレディ!!
リチャード先生、渾身のプロポーズ!!
や、パメラ、ドン引き(笑)。
こっちはなんにも言ってないのに「俺を選ばないのは、俺が海馬ヲタクだからか?」と言いだし、「海馬の素晴らしさ」を語り、「素晴らしい海馬のヲタクである俺ってすごいんだ」と正当化、「海馬を支配して、世界征服」と極論に走る。
「世界征服する予定の素晴らしい私の、妃になってくれ」
なんてプロポーズ、されたらふつーの女は逃げ出しますよ!!
それも、会社の上司でしかないおっさんにだよ? デートのひとつもしたことない、ほんとにふつーの仕事の上でしかつきあいのない上司にだよ?
逃げるって。(真顔)
リチャード先生、ほんとにヲタクなんだなあ。
周囲がまったく見えてない。
でもな、このどーしよーもないヲタク野郎、ヲタクゆえの視野の狭さで身を滅ぼすことになるんだけど(同じヲタク属性の者として複雑だが)、そのヲタクゆえにかわいいところもあるんだよ。
そう、彼の思い人?パメラ@きほちゃん。
彼の研究室の女医さんらしいが、はっきり言って、パメラの存在はかなり謎だ。
リチャードたちは「人間の記憶を自在に操る」「海馬を支配する」研究をしている。
彼の片腕らしいハリー@レアにしろ、ただの助手にしか過ぎない扱いっぽいサラ@雫花ちなにしろ、ちゃんと教授がなにをやっているかわかっていて、自分の仕事をしている。
パメラだけが、なにも知らないのだ。
えーと?
んじゃパメラ、なにやってんの?
研究室にいて、教授の研究内容も知らないわけでしょ?
なんのためにいるの?
いかにも「女医」みたいな格好をして、本人も女医のつもりで、リチャードの研究とは関係ない仕事を「与えられるままに」しているらしい。
助手、がしている程度の仕事もさせてもらえず、畑違いの「それらしく見える仕事」を与えられ、本人はバリバリのキャリアウーマンのつもりでいる。
つまり彼女は、チームのマスコットなんだな。
リチャードが、自分の趣味で置いている。
好きな女の子を、そばに置く。
その女の子はアタマが悪くて世間知らずだから、自分だけなにも知らされず、生暖かく見守られていることにも、まったく気づかない。
白衣を着せるのも、リチャードの趣味。患者にやさしく語りかける役(マックスだけでなく、財閥婦人相手の態度でもわかる)をさせるのも、リチャードの趣味。
肝心なことはなにも教えず、重要な仕事はなにもさせず、ただきれーで純真そうな外見を愛でる。
役に立たない女をそばに置く、それだけでもう彼のアタマの中では「この女は俺のモノ」だったろう。
パメラ本人は真面目に働き、医師としての仕事をしているつもりだったんだろうけど、実際はただの「飾り」、チームにいられるだけでも感謝しろよヲイ、てな立場だったから。
パメラが今さら他の男になびくとは思わなかったし、それに対して憤慨するわけだ。
で、テンパッて言うことが、「ただの海馬ヲタクぢゃないぞ、海馬で世界征服、キミがファーストレディだ!!」。
かわいいじゃないか。
や、はた迷惑なだけだけどな、そんなヲタク野郎。
合い言葉は、海馬の帝王。@MIND TRAVELLER
2006年11月10日 タカラヅカ 初日です。まだ梅田です。
DSで書いてます。ええ、ニンテンドーDSは、モバイル端末ですよ、時代の流れってすごいなー。
とりあえず、「海馬の帝王」には爆笑させてもらいました。
……笑わせてどうするんだ、小池……。
まっつは医者です、白衣です。
そんでもって「海馬の帝王」なんですよ……どうしよう。
いや、わたしはいいんです、所詮ファンだから。
ファンでない人は、どう思い、なにを感じるのだろう……。
帰宅したらまた、改めて書きます。
…………で、帰宅。まずスカステでNOWON見て、のけぞった(笑)。まっつ……「海馬命」って……。
ニンテンドーDSはすげーおもちゃだと思います。タダでネットができて、ブログも更新できる。あの小さな画面で、このDIARY NOTEがふつーに表示されるんだよー。
しかし、テキスト入力は携帯とどっこいの不便さなんだよなー。キーボードが欲しいよなー。
さて、『MIND TRAVELLER』。
えーと。
小池修一郎作です。
このひとこと。
小池作品の「お約束」全部入ってます。よくぞここまでってくらい、小池。
はい、どっかで見た話、まんまです。
…………小池に脚本書かせるのやめようよ、劇団…………。いい加減学習しようよ、この人、演出はできても脚本は書けないんだってば。
えー、『LUNA』と『薔薇の封印』の役代わり公演を観たい人におすすめです!!
ふたつの作品がまんまだったのと同じくらい、今回もまんまです。
物語る、ことができない人なんだ、小池。
なんとかのひとつおぼえを、永遠にやり続ける。
テーマがたたひとつで、それを繰り返すのはかまわないの。正塚の「自分探し」や「やせ我慢の美学」だとかキムシンの「責任転嫁の罪と罰」だとか、描きたいことがまずあって、それを表現する手段としてチガウ物語を描く。「言いたいこと」はいつも同じだけど、別の物語。
でも小池は、「言いたいこと」も別にないし、ストーリーを作る能力もない。
同じ話をえんえん書き続け、そのたび取って付けたようなテーマをちょろっと言わせる。
描きたいことがないなら、描かなくてもいいから。他に物語れる作家が世の中いくらでもいるから。
せっかく演出家として非凡な人なんだから、自ら経歴に傷を付けてばかりいないで、演出に専念してくださいよ……。
脚本はとほほだけど、過去作品と同じ話なので、過去作品がヅカ的に大丈夫だったくらいには、大丈夫なんぢゃないかと。
過去作品がダメだった人には、同じくらいダメだと思う。
あ、『LUNA』や『薔薇の封印』と同じなのに、ものすごーくチガウことが、ひとつだけある。
登場人物が、地味です。
や、同じなんだけどね。キャラクタはみんな、名前と肩書きがチガウだけで、マックスはALEXでフランシス(アンドリュー)で、リチャードはブライアンでミハイル(マイケル)なんだけどね。
どーにもこーにも地味だから(笑)。
ええ。
リチャード・モリス教授@まっつったら、『LUNA』のリカちゃんで、『薔薇の封印』のさえちゃんなの!!
インターネットで世界征服〜〜!! の、「インターネット」の部分を、「海馬」に変えてくださいませ。
やーもー、声を殺して身じろぎせずに爆笑するの、大変だったっす……。
出たよ、世界征服!! 世界征服狙わないと、物語書けないんだよな、小池!(笑)
小池のアタマの中って、小学生のときのままなのかなぁ。彼が幼少期を過ごしたであろう時代の特撮ヒーロー物やロボットアニメの悪役レベルのキャラクタしか、書けないのね。
あーもー、「世界征服!」と叫びながら幼稚園バスでも襲ってなよ……。
おかしな機械登場もお約束。『薔薇の封印』でリカちゃんが入っていた変なカプセル、今回は「電気ビリビリ椅子」として登場。
ショッカーだ、ショッカーのアジトだよアレ!!(笑)
いやあ、わたしはあちこち爆笑してましたが、『LUNA』とちがって『MIND TRAVELLER』って、シリアスなんですよ。世界征服も「海馬!」「海馬!」も、電気ビリビリも、大マジにやってらっさるんです、さあ大変だ。
とくに、2幕オープニングがすばらしくて……。
幕間に、わたしとドリーさんはふたりしてテーブル叩かんばかりの勢いで、1幕の爆笑ポイントのおさらいをしておりました。笑いながら、ときに現実に立ち返り、脱力しながら。
「あたしたち、この作品何回観るんだっけ……?」と。
そしてさらに。
このうえない爆笑ネタを見つけてしまったのです。
プログラムに、こう書いてあるんですよ。
第2幕
第1場 海馬の悪夢
海馬の帝王(リチャード) 未涼亜希
海馬の帝王っ?!!
なななななにをする気なんだ小池っ?!!
海馬の帝王ってナニ。なんなのよおーーっ。
しかもコロスであろう人々の名は、ニューロン。し、神経ですかっ?!! あ、念のために書いておくと「海馬」はのーみその記憶を司る器官のことね。
神経が踊り、海馬の帝王が歌うの? ねえそうなの?!!
いまだかつて、これほど斬新なダンスシーンがあったか?
神経が踊って海馬が歌うのよーっ?!!
や、歌いませんでした、海馬の帝王。まっつだからてっきり歌うのかと思ったけど。ダンスのみ。
いやあ、歌、聞きたかったけどな……だって、どんな歌詞か、想像すると心奮えるもの。「海馬の帝王」の歌だよ……? 神経を従えて歌う歌よ……?
歌わなくても。
破壊力は、その比ではありませんでした。
このまっつの姿、スカステで映るんでしょうか?
えーとえーと。
で、できれば「舞台を観た人のおたのしみ」にしておいてほしいなあ……。
映っちゃうかな。まっつ、衣装ほとんど白衣だけだから。
唯一の別衣装が帝王様だからな。写真とかになっちゃうんだろうな。
いやあ、すごいです。
その、浮きっぷり。
現代物の芝居の中で、突然別世界のヒトが登場します。や、なにしろ「海馬の帝王」だから。
もう、笑い死ぬかと思った……。
オペラグラス使わずに全体を眺めていたのに、ここばかりはオペラで帝王様ガン見しちゃったよ……。
ビバまっつ。ハラショーまっつ。
まっつファン的には、たのしいです。
どんなにくだらない話でも、嫌悪感がないからOK。
わたし的には、『NEVER SAY GOODBYE』よりマシです、登場人物が狂ってない分。主役に嫌悪感がない分。(本当につらかったんだ、ジョルジュは……)
ミュージカルとしてたのしいのもドラマティックなのも『NEVER…』だけど、「何度も観る」場合は、『MIND TRAVELLER』の方がつらくない。主役の人格ってのはそれくらい大事だ。
でも、同じくらい「内容がない話」なら、『スカウト』の方がときめきがあったなあ……。
出演者の話はおいおいするとして、今はまっつの話のみ。や、ファンですから。
とりあえず、白衣のまっつを見に来てくださいよ。
かっこいいから! 言ってることが「ショッカー」レベルであったとしても。まっつ単体はかっこいいから! まっつダイスキ。
で、帝王様も見てやってください。
笑うときは声を殺してね!(笑顔)
DSで書いてます。ええ、ニンテンドーDSは、モバイル端末ですよ、時代の流れってすごいなー。
とりあえず、「海馬の帝王」には爆笑させてもらいました。
……笑わせてどうするんだ、小池……。
まっつは医者です、白衣です。
そんでもって「海馬の帝王」なんですよ……どうしよう。
いや、わたしはいいんです、所詮ファンだから。
ファンでない人は、どう思い、なにを感じるのだろう……。
帰宅したらまた、改めて書きます。
…………で、帰宅。まずスカステでNOWON見て、のけぞった(笑)。まっつ……「海馬命」って……。
ニンテンドーDSはすげーおもちゃだと思います。タダでネットができて、ブログも更新できる。あの小さな画面で、このDIARY NOTEがふつーに表示されるんだよー。
しかし、テキスト入力は携帯とどっこいの不便さなんだよなー。キーボードが欲しいよなー。
さて、『MIND TRAVELLER』。
えーと。
小池修一郎作です。
このひとこと。
小池作品の「お約束」全部入ってます。よくぞここまでってくらい、小池。
はい、どっかで見た話、まんまです。
…………小池に脚本書かせるのやめようよ、劇団…………。いい加減学習しようよ、この人、演出はできても脚本は書けないんだってば。
えー、『LUNA』と『薔薇の封印』の役代わり公演を観たい人におすすめです!!
ふたつの作品がまんまだったのと同じくらい、今回もまんまです。
物語る、ことができない人なんだ、小池。
なんとかのひとつおぼえを、永遠にやり続ける。
テーマがたたひとつで、それを繰り返すのはかまわないの。正塚の「自分探し」や「やせ我慢の美学」だとかキムシンの「責任転嫁の罪と罰」だとか、描きたいことがまずあって、それを表現する手段としてチガウ物語を描く。「言いたいこと」はいつも同じだけど、別の物語。
でも小池は、「言いたいこと」も別にないし、ストーリーを作る能力もない。
同じ話をえんえん書き続け、そのたび取って付けたようなテーマをちょろっと言わせる。
描きたいことがないなら、描かなくてもいいから。他に物語れる作家が世の中いくらでもいるから。
せっかく演出家として非凡な人なんだから、自ら経歴に傷を付けてばかりいないで、演出に専念してくださいよ……。
脚本はとほほだけど、過去作品と同じ話なので、過去作品がヅカ的に大丈夫だったくらいには、大丈夫なんぢゃないかと。
過去作品がダメだった人には、同じくらいダメだと思う。
あ、『LUNA』や『薔薇の封印』と同じなのに、ものすごーくチガウことが、ひとつだけある。
登場人物が、地味です。
や、同じなんだけどね。キャラクタはみんな、名前と肩書きがチガウだけで、マックスはALEXでフランシス(アンドリュー)で、リチャードはブライアンでミハイル(マイケル)なんだけどね。
どーにもこーにも地味だから(笑)。
ええ。
リチャード・モリス教授@まっつったら、『LUNA』のリカちゃんで、『薔薇の封印』のさえちゃんなの!!
インターネットで世界征服〜〜!! の、「インターネット」の部分を、「海馬」に変えてくださいませ。
やーもー、声を殺して身じろぎせずに爆笑するの、大変だったっす……。
出たよ、世界征服!! 世界征服狙わないと、物語書けないんだよな、小池!(笑)
小池のアタマの中って、小学生のときのままなのかなぁ。彼が幼少期を過ごしたであろう時代の特撮ヒーロー物やロボットアニメの悪役レベルのキャラクタしか、書けないのね。
あーもー、「世界征服!」と叫びながら幼稚園バスでも襲ってなよ……。
おかしな機械登場もお約束。『薔薇の封印』でリカちゃんが入っていた変なカプセル、今回は「電気ビリビリ椅子」として登場。
ショッカーだ、ショッカーのアジトだよアレ!!(笑)
いやあ、わたしはあちこち爆笑してましたが、『LUNA』とちがって『MIND TRAVELLER』って、シリアスなんですよ。世界征服も「海馬!」「海馬!」も、電気ビリビリも、大マジにやってらっさるんです、さあ大変だ。
とくに、2幕オープニングがすばらしくて……。
幕間に、わたしとドリーさんはふたりしてテーブル叩かんばかりの勢いで、1幕の爆笑ポイントのおさらいをしておりました。笑いながら、ときに現実に立ち返り、脱力しながら。
「あたしたち、この作品何回観るんだっけ……?」と。
そしてさらに。
このうえない爆笑ネタを見つけてしまったのです。
プログラムに、こう書いてあるんですよ。
第2幕
第1場 海馬の悪夢
海馬の帝王(リチャード) 未涼亜希
海馬の帝王っ?!!
なななななにをする気なんだ小池っ?!!
海馬の帝王ってナニ。なんなのよおーーっ。
しかもコロスであろう人々の名は、ニューロン。し、神経ですかっ?!! あ、念のために書いておくと「海馬」はのーみその記憶を司る器官のことね。
神経が踊り、海馬の帝王が歌うの? ねえそうなの?!!
いまだかつて、これほど斬新なダンスシーンがあったか?
神経が踊って海馬が歌うのよーっ?!!
や、歌いませんでした、海馬の帝王。まっつだからてっきり歌うのかと思ったけど。ダンスのみ。
いやあ、歌、聞きたかったけどな……だって、どんな歌詞か、想像すると心奮えるもの。「海馬の帝王」の歌だよ……? 神経を従えて歌う歌よ……?
歌わなくても。
破壊力は、その比ではありませんでした。
このまっつの姿、スカステで映るんでしょうか?
えーとえーと。
で、できれば「舞台を観た人のおたのしみ」にしておいてほしいなあ……。
映っちゃうかな。まっつ、衣装ほとんど白衣だけだから。
唯一の別衣装が帝王様だからな。写真とかになっちゃうんだろうな。
いやあ、すごいです。
その、浮きっぷり。
現代物の芝居の中で、突然別世界のヒトが登場します。や、なにしろ「海馬の帝王」だから。
もう、笑い死ぬかと思った……。
オペラグラス使わずに全体を眺めていたのに、ここばかりはオペラで帝王様ガン見しちゃったよ……。
ビバまっつ。ハラショーまっつ。
まっつファン的には、たのしいです。
どんなにくだらない話でも、嫌悪感がないからOK。
わたし的には、『NEVER SAY GOODBYE』よりマシです、登場人物が狂ってない分。主役に嫌悪感がない分。(本当につらかったんだ、ジョルジュは……)
ミュージカルとしてたのしいのもドラマティックなのも『NEVER…』だけど、「何度も観る」場合は、『MIND TRAVELLER』の方がつらくない。主役の人格ってのはそれくらい大事だ。
でも、同じくらい「内容がない話」なら、『スカウト』の方がときめきがあったなあ……。
出演者の話はおいおいするとして、今はまっつの話のみ。や、ファンですから。
とりあえず、白衣のまっつを見に来てくださいよ。
かっこいいから! 言ってることが「ショッカー」レベルであったとしても。まっつ単体はかっこいいから! まっつダイスキ。
で、帝王様も見てやってください。
笑うときは声を殺してね!(笑顔)
学生時代、わたしは歴史研究部に入っていた。
入学して間もない頃、『土方歳三散華』(広瀬仁紀・著)をあったりまえに小脇に抱えてキャンパス闊歩していたら、知らない子に声をかけられ「新撰組好きなの? 歴史部入らないっ?!」となしくずしに入部。すでに別の部に在籍していたのになー(笑)。高校時代に司馬遼太郎にハマり、幕末にハマりきったままだったのよー。
歴史部は新撰組だの竜馬だのの話題で陽が暮れる、すばらしいところでございましたよ。
や、よーするに日本史ミーハー。
みんなで京都新撰組ツアーに出かけたり、竜馬ツアーに出かけたり、安倍晴明ツアーに出かけたりするクラブ。
学園祭ではわたし、新撰組のあの羽織を着て過ごしてたなぁ……遠い目。
当時わたしはタカラヅカになんの興味もなく(大阪人のたしなみとして、子どもの頃から観てはいたけどな)、ただのヲタクとして人生を謳歌していた。
そんなころ、もちろんクラブのメンバーで訪れた霊山歴史館にて。
木戸孝允の、ポスターを買った。
や、だから、たんなるミーハーです。
「ええっ、桂ってマジ美形ぢゃん!!」つって。スターのブロマイド買うのと同じ感覚で(笑)。美形だとは聞いていても、ちゃんと写真見てなかったのな、それまで。
ちなみにそのとき、土方歳三のポスターも一緒に購入。……竜馬は買えなかったわ……その、やはり外見がね……(笑)。
木戸孝允こと、桂小五郎は、美形。
美形で当然。美形でなくっちゃ!!
そう思い込んで、はや……**年(なんて壮大なときの流れ……)。
桂小五郎役が、ほっくんなのか!!
配役発表を見て、感慨深かったですよ、ええ。
宙組公演『維新回天・竜馬伝!』、てっきり桂役はタニちゃんだと思い込んでいたから。
前作『硬派・坂本竜馬』では2番手だったタモさんの役。それならとーぜん今回も、2番手=桂だと思うぢゃないですか。
正直、タニちゃんと桂はイメージちがいすぎるのでほんとにタニちゃんだったらアタマ抱えていたと思うけれど、それにしてもほっくんで来たか。
繰り返すが、桂は美形なんだよ?
ほっくんがやるんですか??
そーして迎えた初日。
えーと。
北翔海莉万歳。
組替え後、「男役」としてのスキルの高さ、美しさを見せつけてくれた北翔海莉。
面の皮の厚さも半端ぢゃない(笑)。らんとむさんですらびびっているポジションアップぶりなのに、オトコ北翔、余裕です。
小気味いいくらいに実力発揮。
てゆーか、手加減ナシ。
編入組なんだよ? 新入りなんだよ? ふつーはもっと遠慮するというか萎縮するというか、小さくなるもんなんぢゃないの?
北翔海莉は北翔海莉。周囲がどうであれ、自分の芸を披露する。
体格で負けていようとカオで負けていようと、身につけた「男役」としての美しさはスターたるにふさわしいものだと、確信するかのように。
……勝つ気満々だなヲイ。
桂は真面目であるがゆえにおかしい役。竜馬の型破りさと対比させる意味でも重要なキャラ。それを確実にしたたかに演じる姿に拍手。
女装してなおクソ真面目な優等生、姿に関係なく「男」であることは、「男役芸」が確立していなければできない。みっちゃんすげえや、こわいものナシだ。
完璧だ北翔海莉。
グッジョブだ北翔海莉。
美貌以外は。
えーと。
お、お化粧がんばれ北翔海莉。
キミに必要なのは美貌だけだ。
幾松@いづみちゃんとふたり、どえりゃーことになっていたから。が、がんばれ。
ショー『ザ・クラシック』でも、みっちゃんクオリティは健在で。
草野せんせには物申したいことがいろいろいろいろあるこの作品で、幕開きに客席から銀橋から登場する「バトラー」という男たち。
バトラーというのは「執事」のことなんだが草野は執事っつーもんが理解できていないのか単なる悪趣味なのか(たぶん両方)、どえらい格好になっている男たち。
らんとむ、ほっくん、ともち、七、十。
みんなヴィジュアル系にキメて、派手に美しく客席アピールに精を出しているのだが。
ほくしょーさんのアレは、なんなんですか?
らんとむがまるでトップスターのような登場をしているし、他のみんなもすげーかっこいいしで、あちこちうっとり眺めたいのに。
くるくるカーリー・モヒカンリーゼント@ほくしょーさんに、釘付けです。
あ、アレはナニ。
ねらってやっているの? それともマジなの?
オサレ組のトプ様だから? その矜持に懸けてあのよーなお姿なの?
いやはや。
ショーでもまた、北翔海莉、大暴れ。
目立ちまくるよ、この人……少し引くとか手加減するとか……ないよな。みっちゃんに限ってソレはないよな。
らんとむ氏とのふたりきりのシーンがあったり、彼中心で一場面あったりと破格の扱い、鮮烈なデビュー。
でもねでもね、みっちゃんだってべつに、今まで月組でこんな扱い受けていた人じゃないのよ? そりゃ宙組に比べればどの組も若手は出番をもらっているけれど、ここまでぢゃない。
組替えご祝儀でどーんと大盤振る舞い、ポジションアップも兼ねての顔見せなんだろうけど、扱いに負けていないのがすごい。すごすぎる……まるで10年前からバリバリにスタァですが、なにか?てなもんだ。
傍若無人なまでに、北翔海莉。
天然なのか、計算なのか。
彼はほんっとーに、おもしろい。
すごいのはわかったから。
たのむ、美しくなってくれ……桂は美形なんだってば。
幕末ミーハーファンの懇願。
入学して間もない頃、『土方歳三散華』(広瀬仁紀・著)をあったりまえに小脇に抱えてキャンパス闊歩していたら、知らない子に声をかけられ「新撰組好きなの? 歴史部入らないっ?!」となしくずしに入部。すでに別の部に在籍していたのになー(笑)。高校時代に司馬遼太郎にハマり、幕末にハマりきったままだったのよー。
歴史部は新撰組だの竜馬だのの話題で陽が暮れる、すばらしいところでございましたよ。
や、よーするに日本史ミーハー。
みんなで京都新撰組ツアーに出かけたり、竜馬ツアーに出かけたり、安倍晴明ツアーに出かけたりするクラブ。
学園祭ではわたし、新撰組のあの羽織を着て過ごしてたなぁ……遠い目。
当時わたしはタカラヅカになんの興味もなく(大阪人のたしなみとして、子どもの頃から観てはいたけどな)、ただのヲタクとして人生を謳歌していた。
そんなころ、もちろんクラブのメンバーで訪れた霊山歴史館にて。
木戸孝允の、ポスターを買った。
や、だから、たんなるミーハーです。
「ええっ、桂ってマジ美形ぢゃん!!」つって。スターのブロマイド買うのと同じ感覚で(笑)。美形だとは聞いていても、ちゃんと写真見てなかったのな、それまで。
ちなみにそのとき、土方歳三のポスターも一緒に購入。……竜馬は買えなかったわ……その、やはり外見がね……(笑)。
木戸孝允こと、桂小五郎は、美形。
美形で当然。美形でなくっちゃ!!
そう思い込んで、はや……**年(なんて壮大なときの流れ……)。
桂小五郎役が、ほっくんなのか!!
配役発表を見て、感慨深かったですよ、ええ。
宙組公演『維新回天・竜馬伝!』、てっきり桂役はタニちゃんだと思い込んでいたから。
前作『硬派・坂本竜馬』では2番手だったタモさんの役。それならとーぜん今回も、2番手=桂だと思うぢゃないですか。
正直、タニちゃんと桂はイメージちがいすぎるのでほんとにタニちゃんだったらアタマ抱えていたと思うけれど、それにしてもほっくんで来たか。
繰り返すが、桂は美形なんだよ?
ほっくんがやるんですか??
そーして迎えた初日。
えーと。
北翔海莉万歳。
組替え後、「男役」としてのスキルの高さ、美しさを見せつけてくれた北翔海莉。
面の皮の厚さも半端ぢゃない(笑)。らんとむさんですらびびっているポジションアップぶりなのに、オトコ北翔、余裕です。
小気味いいくらいに実力発揮。
てゆーか、手加減ナシ。
編入組なんだよ? 新入りなんだよ? ふつーはもっと遠慮するというか萎縮するというか、小さくなるもんなんぢゃないの?
北翔海莉は北翔海莉。周囲がどうであれ、自分の芸を披露する。
体格で負けていようとカオで負けていようと、身につけた「男役」としての美しさはスターたるにふさわしいものだと、確信するかのように。
……勝つ気満々だなヲイ。
桂は真面目であるがゆえにおかしい役。竜馬の型破りさと対比させる意味でも重要なキャラ。それを確実にしたたかに演じる姿に拍手。
女装してなおクソ真面目な優等生、姿に関係なく「男」であることは、「男役芸」が確立していなければできない。みっちゃんすげえや、こわいものナシだ。
完璧だ北翔海莉。
グッジョブだ北翔海莉。
美貌以外は。
えーと。
お、お化粧がんばれ北翔海莉。
キミに必要なのは美貌だけだ。
幾松@いづみちゃんとふたり、どえりゃーことになっていたから。が、がんばれ。
ショー『ザ・クラシック』でも、みっちゃんクオリティは健在で。
草野せんせには物申したいことがいろいろいろいろあるこの作品で、幕開きに客席から銀橋から登場する「バトラー」という男たち。
バトラーというのは「執事」のことなんだが草野は執事っつーもんが理解できていないのか単なる悪趣味なのか(たぶん両方)、どえらい格好になっている男たち。
らんとむ、ほっくん、ともち、七、十。
みんなヴィジュアル系にキメて、派手に美しく客席アピールに精を出しているのだが。
ほくしょーさんのアレは、なんなんですか?
らんとむがまるでトップスターのような登場をしているし、他のみんなもすげーかっこいいしで、あちこちうっとり眺めたいのに。
くるくるカーリー・モヒカンリーゼント@ほくしょーさんに、釘付けです。
あ、アレはナニ。
ねらってやっているの? それともマジなの?
オサレ組のトプ様だから? その矜持に懸けてあのよーなお姿なの?
いやはや。
ショーでもまた、北翔海莉、大暴れ。
目立ちまくるよ、この人……少し引くとか手加減するとか……ないよな。みっちゃんに限ってソレはないよな。
らんとむ氏とのふたりきりのシーンがあったり、彼中心で一場面あったりと破格の扱い、鮮烈なデビュー。
でもねでもね、みっちゃんだってべつに、今まで月組でこんな扱い受けていた人じゃないのよ? そりゃ宙組に比べればどの組も若手は出番をもらっているけれど、ここまでぢゃない。
組替えご祝儀でどーんと大盤振る舞い、ポジションアップも兼ねての顔見せなんだろうけど、扱いに負けていないのがすごい。すごすぎる……まるで10年前からバリバリにスタァですが、なにか?てなもんだ。
傍若無人なまでに、北翔海莉。
天然なのか、計算なのか。
彼はほんっとーに、おもしろい。
すごいのはわかったから。
たのむ、美しくなってくれ……桂は美形なんだってば。
幕末ミーハーファンの懇願。
男のロマンを体現する者。@維新回天・竜馬伝!
2006年11月8日 タカラヅカ まだ現実逃避は続いていますが、とりあえず宙組公演の話いきます。
つってもなにしろ現実逃避しているので、かしちゃんのことは置いておいて、らんとむさん行きます。
花組育ちの昭和スタァ、我らの蘭寿とむ。
青天かぶらしゃタカラヅカ1! の、らんとむさんですよ。
このままいずれは花組トップに……と誰もが思っていた若君の組替え。行き先での初公演では無意味に子役。何故子役?! バウホール主演でハートフルな色男演じて、チケ難で大騒ぎ、「らんとむにバウは狭すぎたな」てな期待のスターが組替えまでして、何故短パン穿いて幼児喋り?!
演出家の無能ぶり、センス皆無ぶりに閉口した8月。
次こそはまともな役だよね……と本公演に期待をかけていたら、青天に軍服。
美しい出演者たちにまざって、まさかのお笑いテイスト。
劇団はらんとむを潰したいのか?
彼を色男として売るつもりはないのか? 今が彼を売り込む絶好の機会なのに、脂がのったそのときに何故わざわざ魅力を殺ぐような真似ばかりする?
と、絶望した9月。
時は流れ、11月3日宙組公演は初日を迎えた。
『維新回天・竜馬伝!』にてらんとむが演じるのは徳川慶喜。ポスターの青天+軍服も史実だから仕方がない、とあきらめての観劇。
てかわたし、慶喜という人物にあまりいい印象なくてなー。大坂城から自分だけ逃げ帰った男、つーイメージ強すぎて。子供の頃(たしか中学生)のときに受けた印象ってのは、根強いなぁ。
慶喜をバカ男として描くことも、ぜんぜんできるわけで。作品によって、見方によって、歴史上の人物なんかいくらでも色を付けられる。
慶喜がバカ殿だったらどうしよう。日和見臆病とんちんかんなコメディキャラだったらどうしよう。や、彼をそーゆー風に描いてある作品って、いくらでもあるんですよ。もちろん、切れ者として描いてある作品もいくらでもあるけれど。
前作『硬派・坂本竜馬』に存在しない役だからこそ、どちらとして描かれるか戦々恐々。
結果は。
らんとむ、かっこええ!!
いや、びっくりしました。
ドシリアスな切れ者設定でした。
最初はかぶり物してるんで、髪型はわからず。阿呆な公家どもを相手にする、忍耐の人。
佇まいや発声の端正さと存在感。
ヅカにおいて日本物といえば「雪組」だけれど、らんとむとゆみこだけは別。花組のこのふたりだけは「日本物のらんとむ」「日本物のゆみこ」と言われる最強コンビ。
ゆみこは雪へ組替えだし、らんとむは得意の日本物で宙組本公演デビューだちくしょー。
日本物経験値限りなくゼロに近い宙組生たちのなかで、異彩を放つ貫禄(笑)。
次に登場したときがお約束の「青天+軍服」だったけれど。
客席はぴくりとも笑わず。
シリアスなシーンだし、その珍妙な格好の男が、さきほどお気楽貴族相手に苦悩していた有能な軍人だということがわかるから。
物語の内容やキャラクタの人格をちゃんと理解してみていれば、見た目がどうで笑うはずもなし。
てゆーか、かっこいいんですけど。
青天で軍服なのに。
低い、落ち着いた話し方、苦渋の立場。骨太な英雄タイプの男。むしろ髪型のかっこよさを度外視しているぶん、本人の男らしさが全面に出ているというか。
どーしたんだらんとむ。
いったいいつの間にこんなことに? なんでこんなに成長しちゃってるの?
花にいたときも、こんなにいい男だったっけ?
びびりつつも、次の見せ場へ。
この「エピソード切り張り」でしかない作品において、クライマックスは「薩長同盟」と「大政奉還」だと思う。
どちらも竜馬が少々水っぽくてウザいほどに演説カマすんだが。
わたしは「大政奉還」こそがいちばんのクライマックスだと感じた。
竜馬という自由人が、一国の元首と対峙し、「国」の歴史を大きく動かす瞬間。
それも利だとか政治だとか以上に、「男のロマン」を味付けにして。
日本国のためにあえて負けてみせるという慶喜は、男が大好きな、「男のロマン」そのものだろう。
身を引くこと、潔く散ること。男は大好きだよな、そーゆーの。
実際、漢らんとむは、その任に応えている!!
彼の堂々たる「徳川慶喜」像がこの場面を「クライマックス」として機能させている。
かしちゃんの柔の竜馬に対しての、剛の慶喜。
竜馬にあこがれつつ嫉妬しつつ己れを知りつつ、英断を下す様の格好よさ。
竜馬と慶喜、ともに一角の人物であるからこそ、相乗効果で互いの男ぶりが上がるというか。
ヲイヲイ、らんとむが舞台締めちゃったよ!! クライマックス締めちゃったよ!! いいのかこれで。慶喜って2番手役だっけ?! てからんとむ、花組いたとき番手どこだっけ?!
と、いろいろ混乱してしまうほどに。
だがしかし。
この直後に。
慶喜@らんとむ、ひとり銀橋渡りキターー!!
現状把握が追いつかずあたふたしているうちに、慶喜さん銀橋です。ヲトコの美学!てな歌を歌わされてます。
らんとむがひとり銀橋?! 歌?!!
あああありえねーっ、花組時代はありえねーって!!
水くんだって『霧のローマ』で銀橋は渡らせてもらえず、微妙なところで終わってたぢゃないか。
芝居でひとり銀橋渡りきって歌うなんて、超スター様しかさせてもらえませんよ? 直前の雪組『堕天使の涙』ではコム姫と水くんのみ、星組『愛短』ではトップコンビのみだったよなあ??
はい。
花組で4番手だった人に、与えられるよーな立場ではございません。
3番手だって、与えてもらえるかどーかの破格の扱い。必ず銀橋渡らせてもらえるのはW2番手までだよなあ。
宙組に組替えになり、たしかにポジション的には3番手とはいえ、ついこの間まで花組4番手、本公演では芝居でのソロすらろくにもらったことない男が、いきなりのポジションアップ。
らんとむさん、歌はボロボロでした。
芝居では、あんなにあんなにかっこよかったのに。
余裕で演じていたのに。
初の銀橋ソロは、コレか。
手に汗握りました。
が、がんばれらんとむ。声が震えてるぞヲイ。
らんとむって研いくつだっけ、ああ研21、そうよね。てな芝居達者ぶり、安定した男役芸を見せつけておきながら、最後の最後にこのダメダメっぷり。
ハートを撃ち抜かれました。
ラブリーだらんとむ。
そっか、らんとむも人の子だったんだなあ(失礼な)。
とまあ、らんとむ氏の宙組デビューはなかなか鮮烈でございました。
いやはや、かっこいい。
ショー『ザ・クラシック』でも幕開きと同時に銀橋から登場したりな。どこのトップスターだよ、かしちゃんだと思ったららんとむでおどろいたっつの。
草野的にはらんとむ×かしげで、タニちゃんとかっしーで絡める気はまったくないようだし。
なるほど、ノーブルで美しいかっしーには、らんとむのよーな男っぽいタイプを絡める方がいいと判断しましたか。
大活躍だ、らんとむ。
らんとむ中心に見れば、今回の公演はかなり美味しいかと。
つってもなにしろ現実逃避しているので、かしちゃんのことは置いておいて、らんとむさん行きます。
花組育ちの昭和スタァ、我らの蘭寿とむ。
青天かぶらしゃタカラヅカ1! の、らんとむさんですよ。
このままいずれは花組トップに……と誰もが思っていた若君の組替え。行き先での初公演では無意味に子役。何故子役?! バウホール主演でハートフルな色男演じて、チケ難で大騒ぎ、「らんとむにバウは狭すぎたな」てな期待のスターが組替えまでして、何故短パン穿いて幼児喋り?!
演出家の無能ぶり、センス皆無ぶりに閉口した8月。
次こそはまともな役だよね……と本公演に期待をかけていたら、青天に軍服。
美しい出演者たちにまざって、まさかのお笑いテイスト。
劇団はらんとむを潰したいのか?
彼を色男として売るつもりはないのか? 今が彼を売り込む絶好の機会なのに、脂がのったそのときに何故わざわざ魅力を殺ぐような真似ばかりする?
と、絶望した9月。
時は流れ、11月3日宙組公演は初日を迎えた。
『維新回天・竜馬伝!』にてらんとむが演じるのは徳川慶喜。ポスターの青天+軍服も史実だから仕方がない、とあきらめての観劇。
てかわたし、慶喜という人物にあまりいい印象なくてなー。大坂城から自分だけ逃げ帰った男、つーイメージ強すぎて。子供の頃(たしか中学生)のときに受けた印象ってのは、根強いなぁ。
慶喜をバカ男として描くことも、ぜんぜんできるわけで。作品によって、見方によって、歴史上の人物なんかいくらでも色を付けられる。
慶喜がバカ殿だったらどうしよう。日和見臆病とんちんかんなコメディキャラだったらどうしよう。や、彼をそーゆー風に描いてある作品って、いくらでもあるんですよ。もちろん、切れ者として描いてある作品もいくらでもあるけれど。
前作『硬派・坂本竜馬』に存在しない役だからこそ、どちらとして描かれるか戦々恐々。
結果は。
らんとむ、かっこええ!!
いや、びっくりしました。
ドシリアスな切れ者設定でした。
最初はかぶり物してるんで、髪型はわからず。阿呆な公家どもを相手にする、忍耐の人。
佇まいや発声の端正さと存在感。
ヅカにおいて日本物といえば「雪組」だけれど、らんとむとゆみこだけは別。花組のこのふたりだけは「日本物のらんとむ」「日本物のゆみこ」と言われる最強コンビ。
ゆみこは雪へ組替えだし、らんとむは得意の日本物で宙組本公演デビューだちくしょー。
日本物経験値限りなくゼロに近い宙組生たちのなかで、異彩を放つ貫禄(笑)。
次に登場したときがお約束の「青天+軍服」だったけれど。
客席はぴくりとも笑わず。
シリアスなシーンだし、その珍妙な格好の男が、さきほどお気楽貴族相手に苦悩していた有能な軍人だということがわかるから。
物語の内容やキャラクタの人格をちゃんと理解してみていれば、見た目がどうで笑うはずもなし。
てゆーか、かっこいいんですけど。
青天で軍服なのに。
低い、落ち着いた話し方、苦渋の立場。骨太な英雄タイプの男。むしろ髪型のかっこよさを度外視しているぶん、本人の男らしさが全面に出ているというか。
どーしたんだらんとむ。
いったいいつの間にこんなことに? なんでこんなに成長しちゃってるの?
花にいたときも、こんなにいい男だったっけ?
びびりつつも、次の見せ場へ。
この「エピソード切り張り」でしかない作品において、クライマックスは「薩長同盟」と「大政奉還」だと思う。
どちらも竜馬が少々水っぽくてウザいほどに演説カマすんだが。
わたしは「大政奉還」こそがいちばんのクライマックスだと感じた。
竜馬という自由人が、一国の元首と対峙し、「国」の歴史を大きく動かす瞬間。
それも利だとか政治だとか以上に、「男のロマン」を味付けにして。
日本国のためにあえて負けてみせるという慶喜は、男が大好きな、「男のロマン」そのものだろう。
身を引くこと、潔く散ること。男は大好きだよな、そーゆーの。
実際、漢らんとむは、その任に応えている!!
彼の堂々たる「徳川慶喜」像がこの場面を「クライマックス」として機能させている。
かしちゃんの柔の竜馬に対しての、剛の慶喜。
竜馬にあこがれつつ嫉妬しつつ己れを知りつつ、英断を下す様の格好よさ。
竜馬と慶喜、ともに一角の人物であるからこそ、相乗効果で互いの男ぶりが上がるというか。
ヲイヲイ、らんとむが舞台締めちゃったよ!! クライマックス締めちゃったよ!! いいのかこれで。慶喜って2番手役だっけ?! てからんとむ、花組いたとき番手どこだっけ?!
と、いろいろ混乱してしまうほどに。
だがしかし。
この直後に。
慶喜@らんとむ、ひとり銀橋渡りキターー!!
現状把握が追いつかずあたふたしているうちに、慶喜さん銀橋です。ヲトコの美学!てな歌を歌わされてます。
らんとむがひとり銀橋?! 歌?!!
あああありえねーっ、花組時代はありえねーって!!
水くんだって『霧のローマ』で銀橋は渡らせてもらえず、微妙なところで終わってたぢゃないか。
芝居でひとり銀橋渡りきって歌うなんて、超スター様しかさせてもらえませんよ? 直前の雪組『堕天使の涙』ではコム姫と水くんのみ、星組『愛短』ではトップコンビのみだったよなあ??
はい。
花組で4番手だった人に、与えられるよーな立場ではございません。
3番手だって、与えてもらえるかどーかの破格の扱い。必ず銀橋渡らせてもらえるのはW2番手までだよなあ。
宙組に組替えになり、たしかにポジション的には3番手とはいえ、ついこの間まで花組4番手、本公演では芝居でのソロすらろくにもらったことない男が、いきなりのポジションアップ。
らんとむさん、歌はボロボロでした。
芝居では、あんなにあんなにかっこよかったのに。
余裕で演じていたのに。
初の銀橋ソロは、コレか。
手に汗握りました。
が、がんばれらんとむ。声が震えてるぞヲイ。
らんとむって研いくつだっけ、ああ研21、そうよね。てな芝居達者ぶり、安定した男役芸を見せつけておきながら、最後の最後にこのダメダメっぷり。
ハートを撃ち抜かれました。
ラブリーだらんとむ。
そっか、らんとむも人の子だったんだなあ(失礼な)。
とまあ、らんとむ氏の宙組デビューはなかなか鮮烈でございました。
いやはや、かっこいい。
ショー『ザ・クラシック』でも幕開きと同時に銀橋から登場したりな。どこのトップスターだよ、かしちゃんだと思ったららんとむでおどろいたっつの。
草野的にはらんとむ×かしげで、タニちゃんとかっしーで絡める気はまったくないようだし。
なるほど、ノーブルで美しいかっしーには、らんとむのよーな男っぽいタイプを絡める方がいいと判断しましたか。
大活躍だ、らんとむ。
らんとむ中心に見れば、今回の公演はかなり美味しいかと。
タニちゃんを考える。@大和悠河次期宙組トップスター内定発表
2006年11月7日 タカラヅカ タニちゃん、次期宙組トップスター内定おめでとうございます。
タニちゃんだということはもうわかっていたのでおどろきはなく、どっちかっちゅーとジュンタンの誕生日に発表なのかということの方に、おどろいてます。
ジュンタンとゆーのはわたしの友人で、「爆裂タニィファン」と枕詞をつけて紹介される人です。
ねらったかのように今日なんだ……。(ねらってませんて)
宙組公演についてまだなにも書いていないけれど、今現在同じ舞台に立っている人同士で「引き継ぎ」があることにほっとしています。
きっとこれからもっともっと、舞台が深まっていくんだろう。まとまっていくんだろう。
見守っていこうと思います。
つい先日、nanaタンと「大和悠河」という人について真面目に話したところだ。
話すことによって整理できることや、見えてくるものがあるから。
わたしは月組時代からタニちゃんを見ている。初単独バウ主演の『シンデレラ・ロック』だって観に行ったさ。伝説の『EL DORADO』エトワールだってナマで聴いたさ。
歌はたしかに壊滅的だったが、ソレはソレ、彼の華と可能性を損なうモノではまったくなかった。
タニちゃんはひたすら愛らしく、かわいらしかった。
タニちゃんが変わったのは、宙組に組替えしてからだ。
どこぞの新聞記事にもあったが、組替えを機にそれまでのイメージを払拭したかったらしい。
気持ちはわかる。月組にいる限り、タニちゃんはかわいいアイドルで少年キャラ、弟キャラだ。タカラヅカスターは「大人の男」でなければならない。トップの役は30男が大半だ、10代のスクールボーイ役なんてありえない。
だから、「組替えデビュー」をねらったのは正しいことだろう。タニちゃんとユニットを組んでいた(?)ケロだって雪組時代の「いい人キャラ」を月組への組替えを機に「エロいキャラ」と変換したのだから。
しかし、タニちゃんの「組替えデビュー」は、成功したのだろうか?
宙組に来てからのタニちゃんは、月組時代の精彩を感じられなくなった。
もちろんいつも美しいし、かわいらしいんだけれど。
なんだろう、なにがチガウんだろうと考えた。
「大人の男」「セクスィな男」を作ろうとして、片目をすがめて口を突き出し眉をぴくぴくさせる、独特の「せくすぃタニ」を開眼したこともそりゃ大きな変化だが、それだけではない。
もっとなにか、ファジィかつ、根本的なことだ。
たどり着いた答えは、彼が他人を愛していないってことだった。
恋愛している設定なのに、相手役を愛していない。
一般に「タニちゃんに合う娘役は難しい」とされるけれど、それとは別の次元の話だ。
外見や持ち味が合う合わないじゃなく、つーかそんなことはぶっとばして、タニ自身が相手役の子をとろとろでろでろに愛しまくれば無問題だ。
舞台の上、役の上での話な。
どんなにクソしょーもない話でも、カップルが恋のハートを飛び散らせていりゃ、それだけで場が持つのがタカラヅカだ。
なのに思い返してみて、タニちゃんの役が誰かをめろめろに愛している姿はカウントできない。
『コパカバーナ』のリコ。『NEVER SAY GOODBYE』のヴィセント。『不滅の恋人たちへ』のミュッセ。『THE LAST PARTY』のスコット。
それぞれいい味は出していたけれど、「相手役」に恋していたか? 愛していたか? 自分自身のかっこよさだとか苦悩だとかの方が優先してなかったか?
相手役どうのより、自分を見ている印象。
恋愛していなくても、タニの役はいつも基本自分のことしか見ていないし、考えていない。
たとえば『炎にくちづけを』のパリアなんかはソレが「強さ」になって出ていたけれど、成功例ばかりでもないだろう。
月組時代と宙組時代のいちばんのちがいは、「月ではかわいこちゃん」と「宙では渋い男役」ではないと思う。
宙に来てから「他人を見なくなったこと」だ。
月時代のタニちゃんは、そりゃーきらきらと、相手役を愛していた。子犬が飼い主にじゃれつくようであったとしても、微笑ましくも愛があふれていた。
わたしはタニちゃんの演技と相性がよくないとここで何度か書いているが、そう思うようになったのは、彼が宙組に行ってからだ。月組時代はなにも思わなかった。
月組時代の彼は、そのままの愛らしさで体当たりしていたから、演技の相性どころの話ではなく、あるがままの心の素直さを受け止めていればよかったんだ。
それが宙組での演技は、心が見えなくて響いてこなくなったんだ……。
いったい、宙組ではなにがあったのだろう。
自分だけを見ている、といっても、たとえば壮くんみたいに「自分スキ!!」と叫んでいる印象はない。
ぶっちゃけ、自分のこともあまり愛しているように見えない……。
なんだかいろんな束縛があるように見える。
いくつも鎖をつけられて、そのなかであがくのに精一杯で、周囲を見ている余裕も、誰かを愛する余裕もないように見える。
鎖をつけているのは、自分自身だろうか。
「こうあらなければならない」という型をつくり、そこにあてはめるために身動きが取れなくなっているのだろうか。
タニちゃんの魅力は、彼が考えている「型」とは別のところにあるのに。
タニちゃんが舞台を好きで、いつも努力している人だということはわかる。
今の苦行僧のような雰囲気も、仕事に対して誠実だからだろうと思う。
でもやっぱり、なにかチガウと思うんだよ……。
トップスターになれば、抱え込んでいる枷から解き放たれるのだろうか。
それともさらに重いモノをまとって心の身動きが取れなくなってしまうのだろうか。
タニちゃんのタニちゃんまんまの「輝き」に心打たれた者として、純粋に心配なんだよ……。
いや、全部全部、わたしのただの思いこみで勘違いで、余計なお世話でしかないのだろうけれど。
相手役が誰なのかわからないけれど、タニちゃんが舞台の上で愛せる人だといいね。
相手役に限らず、もっともっと愛を表現できるように、なるといいね。
いやその、ほんとに勝手なことをほざいてしまったが。
タニちゃんは真ん中にふさわしい人だと思っている。彼のトップ時代に幸あれと心から願うよ。
で。
ジュンタンごめんね、ダーリンのことを勝手にいろいろ書いて。
タニちゃんだということはもうわかっていたのでおどろきはなく、どっちかっちゅーとジュンタンの誕生日に発表なのかということの方に、おどろいてます。
ジュンタンとゆーのはわたしの友人で、「爆裂タニィファン」と枕詞をつけて紹介される人です。
ねらったかのように今日なんだ……。(ねらってませんて)
宙組公演についてまだなにも書いていないけれど、今現在同じ舞台に立っている人同士で「引き継ぎ」があることにほっとしています。
きっとこれからもっともっと、舞台が深まっていくんだろう。まとまっていくんだろう。
見守っていこうと思います。
つい先日、nanaタンと「大和悠河」という人について真面目に話したところだ。
話すことによって整理できることや、見えてくるものがあるから。
わたしは月組時代からタニちゃんを見ている。初単独バウ主演の『シンデレラ・ロック』だって観に行ったさ。伝説の『EL DORADO』エトワールだってナマで聴いたさ。
歌はたしかに壊滅的だったが、ソレはソレ、彼の華と可能性を損なうモノではまったくなかった。
タニちゃんはひたすら愛らしく、かわいらしかった。
タニちゃんが変わったのは、宙組に組替えしてからだ。
どこぞの新聞記事にもあったが、組替えを機にそれまでのイメージを払拭したかったらしい。
気持ちはわかる。月組にいる限り、タニちゃんはかわいいアイドルで少年キャラ、弟キャラだ。タカラヅカスターは「大人の男」でなければならない。トップの役は30男が大半だ、10代のスクールボーイ役なんてありえない。
だから、「組替えデビュー」をねらったのは正しいことだろう。タニちゃんとユニットを組んでいた(?)ケロだって雪組時代の「いい人キャラ」を月組への組替えを機に「エロいキャラ」と変換したのだから。
しかし、タニちゃんの「組替えデビュー」は、成功したのだろうか?
宙組に来てからのタニちゃんは、月組時代の精彩を感じられなくなった。
もちろんいつも美しいし、かわいらしいんだけれど。
なんだろう、なにがチガウんだろうと考えた。
「大人の男」「セクスィな男」を作ろうとして、片目をすがめて口を突き出し眉をぴくぴくさせる、独特の「せくすぃタニ」を開眼したこともそりゃ大きな変化だが、それだけではない。
もっとなにか、ファジィかつ、根本的なことだ。
たどり着いた答えは、彼が他人を愛していないってことだった。
恋愛している設定なのに、相手役を愛していない。
一般に「タニちゃんに合う娘役は難しい」とされるけれど、それとは別の次元の話だ。
外見や持ち味が合う合わないじゃなく、つーかそんなことはぶっとばして、タニ自身が相手役の子をとろとろでろでろに愛しまくれば無問題だ。
舞台の上、役の上での話な。
どんなにクソしょーもない話でも、カップルが恋のハートを飛び散らせていりゃ、それだけで場が持つのがタカラヅカだ。
なのに思い返してみて、タニちゃんの役が誰かをめろめろに愛している姿はカウントできない。
『コパカバーナ』のリコ。『NEVER SAY GOODBYE』のヴィセント。『不滅の恋人たちへ』のミュッセ。『THE LAST PARTY』のスコット。
それぞれいい味は出していたけれど、「相手役」に恋していたか? 愛していたか? 自分自身のかっこよさだとか苦悩だとかの方が優先してなかったか?
相手役どうのより、自分を見ている印象。
恋愛していなくても、タニの役はいつも基本自分のことしか見ていないし、考えていない。
たとえば『炎にくちづけを』のパリアなんかはソレが「強さ」になって出ていたけれど、成功例ばかりでもないだろう。
月組時代と宙組時代のいちばんのちがいは、「月ではかわいこちゃん」と「宙では渋い男役」ではないと思う。
宙に来てから「他人を見なくなったこと」だ。
月時代のタニちゃんは、そりゃーきらきらと、相手役を愛していた。子犬が飼い主にじゃれつくようであったとしても、微笑ましくも愛があふれていた。
わたしはタニちゃんの演技と相性がよくないとここで何度か書いているが、そう思うようになったのは、彼が宙組に行ってからだ。月組時代はなにも思わなかった。
月組時代の彼は、そのままの愛らしさで体当たりしていたから、演技の相性どころの話ではなく、あるがままの心の素直さを受け止めていればよかったんだ。
それが宙組での演技は、心が見えなくて響いてこなくなったんだ……。
いったい、宙組ではなにがあったのだろう。
自分だけを見ている、といっても、たとえば壮くんみたいに「自分スキ!!」と叫んでいる印象はない。
ぶっちゃけ、自分のこともあまり愛しているように見えない……。
なんだかいろんな束縛があるように見える。
いくつも鎖をつけられて、そのなかであがくのに精一杯で、周囲を見ている余裕も、誰かを愛する余裕もないように見える。
鎖をつけているのは、自分自身だろうか。
「こうあらなければならない」という型をつくり、そこにあてはめるために身動きが取れなくなっているのだろうか。
タニちゃんの魅力は、彼が考えている「型」とは別のところにあるのに。
タニちゃんが舞台を好きで、いつも努力している人だということはわかる。
今の苦行僧のような雰囲気も、仕事に対して誠実だからだろうと思う。
でもやっぱり、なにかチガウと思うんだよ……。
トップスターになれば、抱え込んでいる枷から解き放たれるのだろうか。
それともさらに重いモノをまとって心の身動きが取れなくなってしまうのだろうか。
タニちゃんのタニちゃんまんまの「輝き」に心打たれた者として、純粋に心配なんだよ……。
いや、全部全部、わたしのただの思いこみで勘違いで、余計なお世話でしかないのだろうけれど。
相手役が誰なのかわからないけれど、タニちゃんが舞台の上で愛せる人だといいね。
相手役に限らず、もっともっと愛を表現できるように、なるといいね。
いやその、ほんとに勝手なことをほざいてしまったが。
タニちゃんは真ん中にふさわしい人だと思っている。彼のトップ時代に幸あれと心から願うよ。
で。
ジュンタンごめんね、ダーリンのことを勝手にいろいろ書いて。
箱はなくてもトップスター(笑)。@うたかたの恋/エンター・ザ・レビュー
2006年11月6日 タカラヅカ 実際のところ過去に観た『うたかたの恋』という作品で、ルドルフ、マリー、ジャン以外で記憶に残っている役は、ブラッドフィッシュのみでした。
それも、タニちゃんがやった役ということでおぼえているのみ。宙組では誰だったか、咄嗟に思い出せなかったくらいだ……(たしかヒナちゃん)。
改めて今回『うたかた』という作品を観、こんなにトップスター・ワンマンショー作品だったのかと感心。
ルドルフ以外の男は見せ場ないぢゃん……。ジャンだって、「2番手」がやるにしては、しどころなさ過ぎ。本公演で4番手以下くらいの人が全ツでジャン役だと「いい役に当たった」と思えるかもしれない、レベル。ケロ(番手外)が演じたときは「すごい大きな役」と狂喜乱舞したが、ワタさん(新2番手)が演じたときは「……これだけ?」って感じだったもんなあ。
真ん中ふたりの力のみで成立させる作品。
いちゃいちゃ無限大、ラヴラヴパワー炸裂、悲劇盛大。大変だ。
相手役を愛せなかった頃のオサ様では不可能でしたが、現在のオサ様なら無問題。
てめえの半分くらいの歳の女の子に、「初えっち記念日★刻印入り指輪」をプレゼントするくらい、恥ずかしさぶっちぎりが似合う似合う。観ている方が恥ずかしいっつの(笑)。
愛にコワレているオサ様ダイスキ。
んでもって。
オサ様でシェークスピア観てみたいかも。と、思いました、劇中劇『ハムレット』。
あのクサさがたまりません……やりすぎだろソレ、てな台詞回しが快感(笑)。オサ様たのしそー。
さて、いいかげんオサ様以外の話をしますと。
王子が官房長官役だったのに、おどろきました。
……悪役? 王子が、悪役? てゆーか。ストーリーを動かす役を、王子がやっている??
すげーめずらしいものを観た気がする。『ロミオとジュリエット99』以来ぢゃないか、王子にまともに役が付いているのって? あ、『ロミジュリ』も景子タン演出か。
王子がどうこうではなく、彼に含むところはなく、官房長官はみわっちで見たかったなと思いました。
悪役のみわっちが見たかったっす……。黒いみわっちが見たかったっす……。
物語中心に考えて、役の重さが「ルド>ジャン>官房長官>ブラッドフィッシュ」に思えたので、番手的にみわさんが妥当かなあと思ったし。あ、フランツパパは別格として。
歴代の官房長官役を脇の上級生がやっているとしても、他に役がないんだから、少しでも重さのある役は路線男役に振ってやってくれよ。世間話するだけの男たちより、おっさん役だとしても悪役の方がいい役でしょうに。
見た目をぶさいくなおっさんにしなければならないというならともかく、王子が王子のまんま演じていたってことは、美青年キャラでいいってことでしょー。
おいしい悪役をやれば、みわさんはすごーくハマると思うのになー。
作品が古くて綻びだらけ、恋愛以外の部分がまったく描けてないもんで、ジャンにしろゼップスにしろなにをやってんだかなにをしたいんだか、ちっとも機能していない。
だからこれらの役がおいしく見えない。
もったいないなあ。
男たちが精彩に欠ける分、女の子たちはいい感じでした。
エロ伯爵夫人@じゅりあ、歌姫@ちあきさん、ルド奥さん@ミホ先生、オフィーリア@きらり、いいよなあ。
とくに「キミの行き先はそっちでいいのか?!」と言いたくなるじゅりあだわ……こわすぎ(笑)。
『エンター・ザ・レビュー』は、ちょっと平静に観られないので、ニュートラルな感想にならないなあ。
好きな作品なので、役代わりで何度も観られるのはうれしいのだけど、博多座バージョンが好きすぎて、観ていてせつなくなる。
博多座はセットもある程度豪華だったしね。全ツ仕様になったセットを観てしょぼくれたよ。
オサ様の箱もないしな(笑)。
ゆーひくんは小さくなった箱に入って出てきたけれど、オサ様の箱はなし。全ツって大きな箱は使えないんだなあ。そして酒井せんせは箱が好きなんだなあ(笑)。
や、別に箱はあってもなくてもどーでもいいんだが。
エトワール様が本気の美女だったことがいちばんのおどろきだったが、その次のおどろきは、アレキンがお笑いキャラぢゃなかったことかな。
本公演のアレキンくんは、らんとむ。人気者ルイーズ@ふーちゃんを迎えに来てラヴラヴ去っていく色男……なんだが、らんとむ氏だとどこの昭和アイドルって感じだった……(笑)。光GENJIを彷彿としてしまったことよ……遠い目。
博多座のアレキンくんは、コメディアン@ゆみこ。サムいサムいコメディアンを見たあと、颯爽と現れられても混乱する。
ところがどっこい、全ツアレキン@みわっちは、なんか気合いの入ったクドい色男。「カッコイイぜ俺」光線がバシバシに出ていてステキ。
また、彼がかっさらっていくのが可憐な彩音ちゃんなので、さらに男ぶりが上がるのな。
アレキンって色男設定だったんだー、ほえ〜〜。感心して、眺めてました。
みわっちは博多座に引き続き「オーレ」もやってるんだけど。
あ、「オーレ」っつーのはアランフェスの前の場面、カーテン前でジプシー男がセクシーに歌い「オーレ!」と決めるので、わたしとnanaタンはそのシーンを「オーレ」と呼んでいる。
本公演ではゆみこちゃんがやっていて、「カッパ・オーレ」という輝かしい呼び名を某匿名掲示板でつけられた、思い出深い場面。
その「オーレ」の歌を改めて聴いたところ、なんか、先日の月全ツが脳裏に浮かぶんですけど?
愛する女のために宝石を盗んだ男が囚われてどーのって。恋の罠がどーので夢を見てどーのって。
酒井せんせ……イメージ使い回しですか。
あと、ひな鳥たちのロケットで、兄鳥@みつるにソロがあったことにもおどろいたか。
みつるに歌わせるんだ……。
酒井せんせはほんと、なにも考えていないんだなあ。
歌が得意でかわいこちゃんが向かないまっつがひたすら幼児ぶりっこで踊り、歌が壊滅的でアイドルキャラのみつるにソロを歌わせますか……逆の方がよかったろうに、どう考えても。
きらきら歌うみつるは、メロディ破壊されていたって魅力にあふれているし、似合わないヨチヨチ幼児ぶるまっつは、痛々しくて激萌えだったので、いいっちゃいいんだけどねっ(笑)。
基本オサ様オペラグラス固定で、気を抜くとマメに持って行かれるので(マメかよっ?!)、あまり全体は観られなかったっす。
でもいいのだ、オサ様堪能できて悔いはなし。
悔いは……もっと観たかったから、あるっちゃーあるが……。
欲を出してもきりがない。
オサ様のタイツ姿の微妙さに萌え。とだけつぶやいて、筆を置こう。
それも、タニちゃんがやった役ということでおぼえているのみ。宙組では誰だったか、咄嗟に思い出せなかったくらいだ……(たしかヒナちゃん)。
改めて今回『うたかた』という作品を観、こんなにトップスター・ワンマンショー作品だったのかと感心。
ルドルフ以外の男は見せ場ないぢゃん……。ジャンだって、「2番手」がやるにしては、しどころなさ過ぎ。本公演で4番手以下くらいの人が全ツでジャン役だと「いい役に当たった」と思えるかもしれない、レベル。ケロ(番手外)が演じたときは「すごい大きな役」と狂喜乱舞したが、ワタさん(新2番手)が演じたときは「……これだけ?」って感じだったもんなあ。
真ん中ふたりの力のみで成立させる作品。
いちゃいちゃ無限大、ラヴラヴパワー炸裂、悲劇盛大。大変だ。
相手役を愛せなかった頃のオサ様では不可能でしたが、現在のオサ様なら無問題。
てめえの半分くらいの歳の女の子に、「初えっち記念日★刻印入り指輪」をプレゼントするくらい、恥ずかしさぶっちぎりが似合う似合う。観ている方が恥ずかしいっつの(笑)。
愛にコワレているオサ様ダイスキ。
んでもって。
オサ様でシェークスピア観てみたいかも。と、思いました、劇中劇『ハムレット』。
あのクサさがたまりません……やりすぎだろソレ、てな台詞回しが快感(笑)。オサ様たのしそー。
さて、いいかげんオサ様以外の話をしますと。
王子が官房長官役だったのに、おどろきました。
……悪役? 王子が、悪役? てゆーか。ストーリーを動かす役を、王子がやっている??
すげーめずらしいものを観た気がする。『ロミオとジュリエット99』以来ぢゃないか、王子にまともに役が付いているのって? あ、『ロミジュリ』も景子タン演出か。
王子がどうこうではなく、彼に含むところはなく、官房長官はみわっちで見たかったなと思いました。
悪役のみわっちが見たかったっす……。黒いみわっちが見たかったっす……。
物語中心に考えて、役の重さが「ルド>ジャン>官房長官>ブラッドフィッシュ」に思えたので、番手的にみわさんが妥当かなあと思ったし。あ、フランツパパは別格として。
歴代の官房長官役を脇の上級生がやっているとしても、他に役がないんだから、少しでも重さのある役は路線男役に振ってやってくれよ。世間話するだけの男たちより、おっさん役だとしても悪役の方がいい役でしょうに。
見た目をぶさいくなおっさんにしなければならないというならともかく、王子が王子のまんま演じていたってことは、美青年キャラでいいってことでしょー。
おいしい悪役をやれば、みわさんはすごーくハマると思うのになー。
作品が古くて綻びだらけ、恋愛以外の部分がまったく描けてないもんで、ジャンにしろゼップスにしろなにをやってんだかなにをしたいんだか、ちっとも機能していない。
だからこれらの役がおいしく見えない。
もったいないなあ。
男たちが精彩に欠ける分、女の子たちはいい感じでした。
エロ伯爵夫人@じゅりあ、歌姫@ちあきさん、ルド奥さん@ミホ先生、オフィーリア@きらり、いいよなあ。
とくに「キミの行き先はそっちでいいのか?!」と言いたくなるじゅりあだわ……こわすぎ(笑)。
『エンター・ザ・レビュー』は、ちょっと平静に観られないので、ニュートラルな感想にならないなあ。
好きな作品なので、役代わりで何度も観られるのはうれしいのだけど、博多座バージョンが好きすぎて、観ていてせつなくなる。
博多座はセットもある程度豪華だったしね。全ツ仕様になったセットを観てしょぼくれたよ。
オサ様の箱もないしな(笑)。
ゆーひくんは小さくなった箱に入って出てきたけれど、オサ様の箱はなし。全ツって大きな箱は使えないんだなあ。そして酒井せんせは箱が好きなんだなあ(笑)。
や、別に箱はあってもなくてもどーでもいいんだが。
エトワール様が本気の美女だったことがいちばんのおどろきだったが、その次のおどろきは、アレキンがお笑いキャラぢゃなかったことかな。
本公演のアレキンくんは、らんとむ。人気者ルイーズ@ふーちゃんを迎えに来てラヴラヴ去っていく色男……なんだが、らんとむ氏だとどこの昭和アイドルって感じだった……(笑)。光GENJIを彷彿としてしまったことよ……遠い目。
博多座のアレキンくんは、コメディアン@ゆみこ。サムいサムいコメディアンを見たあと、颯爽と現れられても混乱する。
ところがどっこい、全ツアレキン@みわっちは、なんか気合いの入ったクドい色男。「カッコイイぜ俺」光線がバシバシに出ていてステキ。
また、彼がかっさらっていくのが可憐な彩音ちゃんなので、さらに男ぶりが上がるのな。
アレキンって色男設定だったんだー、ほえ〜〜。感心して、眺めてました。
みわっちは博多座に引き続き「オーレ」もやってるんだけど。
あ、「オーレ」っつーのはアランフェスの前の場面、カーテン前でジプシー男がセクシーに歌い「オーレ!」と決めるので、わたしとnanaタンはそのシーンを「オーレ」と呼んでいる。
本公演ではゆみこちゃんがやっていて、「カッパ・オーレ」という輝かしい呼び名を某匿名掲示板でつけられた、思い出深い場面。
その「オーレ」の歌を改めて聴いたところ、なんか、先日の月全ツが脳裏に浮かぶんですけど?
愛する女のために宝石を盗んだ男が囚われてどーのって。恋の罠がどーので夢を見てどーのって。
酒井せんせ……イメージ使い回しですか。
あと、ひな鳥たちのロケットで、兄鳥@みつるにソロがあったことにもおどろいたか。
みつるに歌わせるんだ……。
酒井せんせはほんと、なにも考えていないんだなあ。
歌が得意でかわいこちゃんが向かないまっつがひたすら幼児ぶりっこで踊り、歌が壊滅的でアイドルキャラのみつるにソロを歌わせますか……逆の方がよかったろうに、どう考えても。
きらきら歌うみつるは、メロディ破壊されていたって魅力にあふれているし、似合わないヨチヨチ幼児ぶるまっつは、痛々しくて激萌えだったので、いいっちゃいいんだけどねっ(笑)。
基本オサ様オペラグラス固定で、気を抜くとマメに持って行かれるので(マメかよっ?!)、あまり全体は観られなかったっす。
でもいいのだ、オサ様堪能できて悔いはなし。
悔いは……もっと観たかったから、あるっちゃーあるが……。
欲を出してもきりがない。
オサ様のタイツ姿の微妙さに萌え。とだけつぶやいて、筆を置こう。
恋するマリー。@うたかたの恋
2006年11月5日 タカラヅカ 花組全国ツアー『うたかたの恋』『エンター・ザ・レビュー』2日目。
サバキ待ちをするわたしもとへ、劇場前の雑踏の中からユウさんが駆けてきた。
「白鳥かすがって、まっつに似てる」
「それだけ言いたかったの」と言って、ユウさんはまた雑踏の中へ消えていった。
……ほんとーに、ソレだけかよ?!(笑)
初日観劇段階で、nanaタンと話していました。かすがくんが、まっつに似ていること。カオというか、全体の雰囲気というか。
月組にいるときは、そんなふうに思わなかったんだけどなあ。
どうせなら、もっと早く気づきたかった。
だってかすがくん、新公でカシウス様やってたんだよ?!
ビュリホーゆーひくんの、超ヴィジュアル系カシウス様。ソレをがんばってコスプレして(コスプレ言うな)、必死に演じていたんですよ、ぜんぜん足りていないなりに。
まっつに似た顔で、カシウス様?!!
どーりで地味に見えたわけ……ゲフンゲフン。
いやその、花組にウェルカムです、かすがくん。とっても好みだ♪
さて、張り切って2公演ともサバキ待ちしましたが、全滅しました。
チケット、手に入らなかったっす……。
指をくわえて劇場前にいました。くすん。
自業自得です。
わたしそもそも、オサ様『うたかた』の超良席チケットを持っていたのですよ。席番見てくるくる踊っちゃうよーなチケットを、自力入手しておったのです。
でもソレ、コムちゃんのチケットに交換しちゃったし。
ごめんオサ様。愛するオサ様を忘れたわけじゃないのよ、ただただわたし、コム姫に会いたかったの。コムちゃんのサヨナラショーが観たかったのよおぉぉお。号泣。東宝なんかチケット手に入るわけないから、せめてムラで見送りたかったのおぉぉ。
浮気なわたしをゆるして。(浮気というより多情です)
つーことで、結局1回しか観られなかったっす。nanaタンは横で「広島広島、広島にいらっしゃ〜〜い♪」と言っているけれど。や、わたしnanaタンとちがってチケット持ってないし!
やはりここはぐっとこらえて、まっつの出演するDCに通うべきなんでしょうかね。
いやあ、花組DC公演『MIND TRAVELLER』は大変そうですな、チケットとかチケットとかチケットとか。
わたし、まっつの出る公演チケットって勇み足で押さえすぎて、さばくの苦労するんですが(笑)、今回も苦労しました。ダブらせるのはいい加減にしようよわたし。エンカレで懲りなかったのか。
小池作品なので期待はまったくしてませんが、駄作でもしょーもなくてもサムくても、どこかひとつだけでも萌えがあることを祈るばかり。萌えさえあれば、乗り越えられる。
『うたかたの恋』に、腐女子萌えはありません。
ただただ純粋に、ルドルフ@オサ様が愛しいのです。
わたしがいちばん弱い「春野寿美礼」像に撃ち抜かれるのですよ、ズキュンと。
『エンター・ザ・レビュー』にも、腐女子萌えはありません。
最近どうも、オサゆみに萌えなくなってきた。キャリ×エリも萌え皆無だったしな。
片想いスキーなもので、あんまりラヴラヴされるとセンサーが鈍くなるみたい(笑)。シーソーが傾いている方が萌えるんだな。
ただ、たくさんの人に愛され、たくさんの人を愛して、しあわせそうにしているオサ様に、胸が熱くなるのです。
いつまでオサ様を観ていられるんだろう。
ワタさんが卒業し、コム姫が卒業し。かしちゃんまでもが、卒業してしまうという。
別れはいつかやってくる。
わかっていることだけど、こわくてこわくて仕方がない。
この人を失ったら、わたしはどうすればいいんだろう。
足下がぽっかり空洞になるような、おそろしさ。
あーもー、サヨナラ続きでひどくナーヴァスだ。
(宙組公演の内容にはまだ、触れたくないし。てか、深く考えたくない。現実逃避中)
そう、今のわたしは、「オペラ座の怪人ごっこ」をする、マリーなの。
別れが来ること、終わりが来ることはわかっている。
だけどそれに気づかないふりをして、忘れたふりをして、ルドルフ@オサ様に恋をしているの。
世界すべて閉じてしまって、彼だけを見つめる。その幸福。
楽園が有限であることを知りつつも、今、恋だけに我を忘れる。溺れる。
ええそりゃーもー、身を滅ぼすにふさわしい相手ですよ、オサ様は。あ、チガウ、ルドルフだルドルフ、役名で言わなきゃ、やーねぇ。
や、ほんとにステキですよね、ルドルフ@オサ様は!!
ぷちさん、ルドルフくんが「魅力的なダメンズ」つーのには大ウケしました! と、こんなところでメールの返事をしてみたり。
マリーに感情移入しまくりですよ!!
気分は腕まくり、この人は、わたしが守るんだぁ〜〜っ!! てな。(落ち着け)
クリスティーヌ役もそうだったけれど、彩音ちゃんは母性を表現できる娘役さんなので、他の技術がどうあれ、傷だらけの男を癒す力があると思う。
抱かれていながら、じつは抱いているのは彼女の方。守っているのは、30男ではなく10代の少女の方なのよ。
少女は恋をしたときから聖母となりうる素質をその身に宿し、男は少年に戻る。
そしてその恋物語は、ただただせつない。
気分はすっかりマリーなわたし。
オサ様に会いたいなあ、と、ぽつんと思うのです。
サバキ待ちをするわたしもとへ、劇場前の雑踏の中からユウさんが駆けてきた。
「白鳥かすがって、まっつに似てる」
「それだけ言いたかったの」と言って、ユウさんはまた雑踏の中へ消えていった。
……ほんとーに、ソレだけかよ?!(笑)
初日観劇段階で、nanaタンと話していました。かすがくんが、まっつに似ていること。カオというか、全体の雰囲気というか。
月組にいるときは、そんなふうに思わなかったんだけどなあ。
どうせなら、もっと早く気づきたかった。
だってかすがくん、新公でカシウス様やってたんだよ?!
ビュリホーゆーひくんの、超ヴィジュアル系カシウス様。ソレをがんばってコスプレして(コスプレ言うな)、必死に演じていたんですよ、ぜんぜん足りていないなりに。
まっつに似た顔で、カシウス様?!!
どーりで地味に見えたわけ……ゲフンゲフン。
いやその、花組にウェルカムです、かすがくん。とっても好みだ♪
さて、張り切って2公演ともサバキ待ちしましたが、全滅しました。
チケット、手に入らなかったっす……。
指をくわえて劇場前にいました。くすん。
自業自得です。
わたしそもそも、オサ様『うたかた』の超良席チケットを持っていたのですよ。席番見てくるくる踊っちゃうよーなチケットを、自力入手しておったのです。
でもソレ、コムちゃんのチケットに交換しちゃったし。
ごめんオサ様。愛するオサ様を忘れたわけじゃないのよ、ただただわたし、コム姫に会いたかったの。コムちゃんのサヨナラショーが観たかったのよおぉぉお。号泣。東宝なんかチケット手に入るわけないから、せめてムラで見送りたかったのおぉぉ。
浮気なわたしをゆるして。(浮気というより多情です)
つーことで、結局1回しか観られなかったっす。nanaタンは横で「広島広島、広島にいらっしゃ〜〜い♪」と言っているけれど。や、わたしnanaタンとちがってチケット持ってないし!
やはりここはぐっとこらえて、まっつの出演するDCに通うべきなんでしょうかね。
いやあ、花組DC公演『MIND TRAVELLER』は大変そうですな、チケットとかチケットとかチケットとか。
わたし、まっつの出る公演チケットって勇み足で押さえすぎて、さばくの苦労するんですが(笑)、今回も苦労しました。ダブらせるのはいい加減にしようよわたし。エンカレで懲りなかったのか。
小池作品なので期待はまったくしてませんが、駄作でもしょーもなくてもサムくても、どこかひとつだけでも萌えがあることを祈るばかり。萌えさえあれば、乗り越えられる。
『うたかたの恋』に、腐女子萌えはありません。
ただただ純粋に、ルドルフ@オサ様が愛しいのです。
わたしがいちばん弱い「春野寿美礼」像に撃ち抜かれるのですよ、ズキュンと。
『エンター・ザ・レビュー』にも、腐女子萌えはありません。
最近どうも、オサゆみに萌えなくなってきた。キャリ×エリも萌え皆無だったしな。
片想いスキーなもので、あんまりラヴラヴされるとセンサーが鈍くなるみたい(笑)。シーソーが傾いている方が萌えるんだな。
ただ、たくさんの人に愛され、たくさんの人を愛して、しあわせそうにしているオサ様に、胸が熱くなるのです。
いつまでオサ様を観ていられるんだろう。
ワタさんが卒業し、コム姫が卒業し。かしちゃんまでもが、卒業してしまうという。
別れはいつかやってくる。
わかっていることだけど、こわくてこわくて仕方がない。
この人を失ったら、わたしはどうすればいいんだろう。
足下がぽっかり空洞になるような、おそろしさ。
あーもー、サヨナラ続きでひどくナーヴァスだ。
(宙組公演の内容にはまだ、触れたくないし。てか、深く考えたくない。現実逃避中)
そう、今のわたしは、「オペラ座の怪人ごっこ」をする、マリーなの。
別れが来ること、終わりが来ることはわかっている。
だけどそれに気づかないふりをして、忘れたふりをして、ルドルフ@オサ様に恋をしているの。
世界すべて閉じてしまって、彼だけを見つめる。その幸福。
楽園が有限であることを知りつつも、今、恋だけに我を忘れる。溺れる。
ええそりゃーもー、身を滅ぼすにふさわしい相手ですよ、オサ様は。あ、チガウ、ルドルフだルドルフ、役名で言わなきゃ、やーねぇ。
や、ほんとにステキですよね、ルドルフ@オサ様は!!
ぷちさん、ルドルフくんが「魅力的なダメンズ」つーのには大ウケしました! と、こんなところでメールの返事をしてみたり。
マリーに感情移入しまくりですよ!!
気分は腕まくり、この人は、わたしが守るんだぁ〜〜っ!! てな。(落ち着け)
クリスティーヌ役もそうだったけれど、彩音ちゃんは母性を表現できる娘役さんなので、他の技術がどうあれ、傷だらけの男を癒す力があると思う。
抱かれていながら、じつは抱いているのは彼女の方。守っているのは、30男ではなく10代の少女の方なのよ。
少女は恋をしたときから聖母となりうる素質をその身に宿し、男は少年に戻る。
そしてその恋物語は、ただただせつない。
気分はすっかりマリーなわたし。
オサ様に会いたいなあ、と、ぽつんと思うのです。
ダイスキ。@うたかたの恋/エンター・ザ・レビュー
2006年11月4日 タカラヅカ 春野寿美礼が、好きだ。
花組全国ツアー『うたかたの恋』『エンター・ザ・レビュー』初日。
1枚もチケットを持たずに梅芸へ行きましたが、無事に初日を観ることができました。サバキGETの達人nanaタンありがとう。わたしも夜公演は自力でサバキGETしました。……執念?(笑)
『うたかた』は宙組静岡公演以来っす。たかちゃんルドルフと花ちゃんマリーを観に、はるばる旅をしたのだった。あれから何年経つんだ?
名作だとは思うけれど、古いことだけは、否めない。『あかねさす紫の花』でも痛感したけど、現代感覚で改稿して欲しいと思う。
が。
好きな人がルドルフ役だと、こんなにもたのしい作品だったのか。
や、あたしゃたかちゃんファンで、たかちゃんのために『うたかた』観たのはたしかだから、キャラクタのハマり具合のちがいもあるのかもしれない。
30過ぎのいい大人が、ぼけぼけしていたせいで社会的地位が危うくなり、障害に立ち向かうことなくとっとと10代の少女を道連れに自殺する話。
女房持ちの30男が女子高生だまくらかして心中、って、犯罪だよそりゃ。そりゃ親も「末代までの恥!」と思うでしょうよ。
現代感覚でみるとルドルフ皇太子っつーのは、ほんとにどーしよーもない男だ。あんな政治劇にもならないまぬけな話で失脚させられてさぁ。ありえねー。まあこのへん、脚本が古すぎるんだけど。
とゆーストーリーラインはともかくとして。
ルドルフ@オサ様に、泣かされっぱなしでした。
脚本上はなーんにもしていない、有能にも描かれていない、ただの色ボケ負け犬男でしかないのに、ルドルフが、かわいそうなの!!
彼が孤独であることがわかるの。
台詞の説明があるだけで、具体的になにが表現されているわけでもないのに、彼が有能で高貴で、そして心に寂寥を抱いた孤高の貴公子だとわかるのっ!!
彼が微笑んだり憤ったりかなしんだりする、ただそれだけのことに、泣けてくるの。
マリーになって「気の毒な方」と、抱きしめてあげたくなるの!!
『うたかたの恋』って、ルドルフって、こーゆーことなのか!
ただ立っているだけで、そこにいるだけで、彼が心に癒しようのない傷を抱えていることがわかるの。
それがせつないの。
泣けてくるの。
そんなふうに、わらわないで。
きずだらけのこころで、やさしくわらわないで。
愛しくて愛しくて、涙が止まらなくなる。
……えーと。
わたしがオサ様好きだからですか?
わたしが、痛いオサファンで、盲目だからそう見えちゃうだけですか?
かなしいときに微笑むあの人が、愛しくて。せつなくて。
そんなあの人が、たったひとつのぞんだ恋、あの人を癒すことのできるマリーという少女を見つめる瞳が、あまりにやさしくて。
ルドルフは他の女ともいろいろなさってますが、マリーに対するときと、あきらかにチガウのね。他の誰が相手でも、心に壁が見えるの。マリーに対してだけ、心を見せるの。
あああ、ダイスキだ。
どうしよう。こんなにこんなに、好き過ぎて。
『エンレビ』でもまた、魅力炸裂してますから。
てゆーか。
エトワール様が美女だったんですが。
大劇・東宝・博多と観てきてますが、女装してわざとらしく「ハァ〜〜ン」とやっていた、あのエトワール様は、お笑い認識だったよね? 本人も「笑いなさい♪」つってオカマ意識ばりばりでやってたよねえ?
衣装もカツラも、なにもかもちがいました。
黒尽くめの、大人の美女。
ええええ?!
本気で「美女」です。
どよめく客席。
イメージは「黒蜥蜴」。妖艶かつ知的、神秘的な美女。
オ、オサ様?!!
豊かなアルトで色っぽく歌いながら客席降り。
いやぁもお、なにをやってくれるやら。
あとの出番はこれまで通り。男役・春野寿美礼。彩音ちゃんとの並びが微笑ましくも美しい。冴え渡る歌声も健在。
それにしたってわたし、『エンレビ』はほんと、見飽きるくらい観ているんだ。3都市追いかけたわけだからな。
そして。
何故ここに、リュドヴィークがいないの?
そのことが、せつなかった。
『エンレビ』の冒頭、黒燕尾のリュドヴィークが階段の真ん中で微笑んでいる……そんな幻覚に囚われ、惑乱する。それが『エンレビ』だったんだよ。
リュドヴィークが好き。
リュドヴィークに会いたい。
そうなんだ。ルドルフは、リュドに似ているんだよ。孤独なあの人に似ているの。別人なんだけどね。
春野寿美礼という人の、根っこの部分なのかな。
孤独に微笑むひと。
傷だらけの心で、微笑む人。
なんかもう、観ているこっちがボロボロだ。
オペラグラス固定で寿美礼様しか見ていない状態。酸欠起こしそう。
そーしてついにフィナーレ。
オサ様、マイク忘れて出てくるし。
羽根背負って出てくる、最後の最後ですよ。
マイク忘れるなんて、ありえない(笑)。
なのに歌声、聞こえるし。
わたし、1階後方にいたんですよ。なのにふつーに声届くの。
オサ様、歌い出しの一瞬で、「しまった!」ってカオしたの。マイクないことがわかったのな。
で、次の瞬間にはふつーのカオして、歌い出したよ。
3階席まである巨大な劇場だよ?
ふつーに声、届かせるのかよ?!!
わーん、オサ様〜〜っ。
テレビカメラも入ってるのに、マイクなしで挨拶するのかと思いきや、カーテンコールの幕が開くのが遅く、その間にマイクをつけた模様(笑)。
テレ隠し・誤魔化し笑いのオサ様がかわいい。
思いがけず、マイクなしの生声で歌を聴けた……じーん……。
最後の最後まで、やってくれる。
ああもお。
なにしろわたし、この公演のチケットぜんぜんなくて。
そして梅芸は超チケ難で。
ずらりと並んだサバキ待ちの人たちの中、夜公演のサバキをGETしたときは、興奮のあまり貧血起こしそうだった。しばらくへたりこんで動けなかったもん。
もういちど、オサ様に会える。
ルドルフに会える。
エトワール様に会える。
そう思ったら泣けてきた。落ち着けわたし。
や、結局夜公演は観なかったのだけど。
チケットなくて一度も観られないとヘコんでいる友だちのキティちゃんに譲っちゃったよ……。
オサ様、すごいステキだったから、オサメイトには観てほしかったし。わたし、取り乱しすぎてちと自分でもヤヴァかったし(笑)。
観ていない友だちにオサ様のステキさを語るより、一緒に語り合う方がステキだよね。今度思い存分、オサ様のすばらしさを語り合おうよ、友よ!(笑)
明日もサバキ待ちに行ってきます。
観られなくてヘコんでいる可能性大。そして、「どーしてひとに譲ったりしたんだっ」と心醜く本日の行動を後悔している可能性も、ゼロではない(笑)。
広島か……やはり広島まで追いかけるしかないのか?
花組全国ツアー『うたかたの恋』『エンター・ザ・レビュー』初日。
1枚もチケットを持たずに梅芸へ行きましたが、無事に初日を観ることができました。サバキGETの達人nanaタンありがとう。わたしも夜公演は自力でサバキGETしました。……執念?(笑)
『うたかた』は宙組静岡公演以来っす。たかちゃんルドルフと花ちゃんマリーを観に、はるばる旅をしたのだった。あれから何年経つんだ?
名作だとは思うけれど、古いことだけは、否めない。『あかねさす紫の花』でも痛感したけど、現代感覚で改稿して欲しいと思う。
が。
好きな人がルドルフ役だと、こんなにもたのしい作品だったのか。
や、あたしゃたかちゃんファンで、たかちゃんのために『うたかた』観たのはたしかだから、キャラクタのハマり具合のちがいもあるのかもしれない。
30過ぎのいい大人が、ぼけぼけしていたせいで社会的地位が危うくなり、障害に立ち向かうことなくとっとと10代の少女を道連れに自殺する話。
女房持ちの30男が女子高生だまくらかして心中、って、犯罪だよそりゃ。そりゃ親も「末代までの恥!」と思うでしょうよ。
現代感覚でみるとルドルフ皇太子っつーのは、ほんとにどーしよーもない男だ。あんな政治劇にもならないまぬけな話で失脚させられてさぁ。ありえねー。まあこのへん、脚本が古すぎるんだけど。
とゆーストーリーラインはともかくとして。
ルドルフ@オサ様に、泣かされっぱなしでした。
脚本上はなーんにもしていない、有能にも描かれていない、ただの色ボケ負け犬男でしかないのに、ルドルフが、かわいそうなの!!
彼が孤独であることがわかるの。
台詞の説明があるだけで、具体的になにが表現されているわけでもないのに、彼が有能で高貴で、そして心に寂寥を抱いた孤高の貴公子だとわかるのっ!!
彼が微笑んだり憤ったりかなしんだりする、ただそれだけのことに、泣けてくるの。
マリーになって「気の毒な方」と、抱きしめてあげたくなるの!!
『うたかたの恋』って、ルドルフって、こーゆーことなのか!
ただ立っているだけで、そこにいるだけで、彼が心に癒しようのない傷を抱えていることがわかるの。
それがせつないの。
泣けてくるの。
そんなふうに、わらわないで。
きずだらけのこころで、やさしくわらわないで。
愛しくて愛しくて、涙が止まらなくなる。
……えーと。
わたしがオサ様好きだからですか?
わたしが、痛いオサファンで、盲目だからそう見えちゃうだけですか?
かなしいときに微笑むあの人が、愛しくて。せつなくて。
そんなあの人が、たったひとつのぞんだ恋、あの人を癒すことのできるマリーという少女を見つめる瞳が、あまりにやさしくて。
ルドルフは他の女ともいろいろなさってますが、マリーに対するときと、あきらかにチガウのね。他の誰が相手でも、心に壁が見えるの。マリーに対してだけ、心を見せるの。
あああ、ダイスキだ。
どうしよう。こんなにこんなに、好き過ぎて。
『エンレビ』でもまた、魅力炸裂してますから。
てゆーか。
エトワール様が美女だったんですが。
大劇・東宝・博多と観てきてますが、女装してわざとらしく「ハァ〜〜ン」とやっていた、あのエトワール様は、お笑い認識だったよね? 本人も「笑いなさい♪」つってオカマ意識ばりばりでやってたよねえ?
衣装もカツラも、なにもかもちがいました。
黒尽くめの、大人の美女。
ええええ?!
本気で「美女」です。
どよめく客席。
イメージは「黒蜥蜴」。妖艶かつ知的、神秘的な美女。
オ、オサ様?!!
豊かなアルトで色っぽく歌いながら客席降り。
いやぁもお、なにをやってくれるやら。
あとの出番はこれまで通り。男役・春野寿美礼。彩音ちゃんとの並びが微笑ましくも美しい。冴え渡る歌声も健在。
それにしたってわたし、『エンレビ』はほんと、見飽きるくらい観ているんだ。3都市追いかけたわけだからな。
そして。
何故ここに、リュドヴィークがいないの?
そのことが、せつなかった。
『エンレビ』の冒頭、黒燕尾のリュドヴィークが階段の真ん中で微笑んでいる……そんな幻覚に囚われ、惑乱する。それが『エンレビ』だったんだよ。
リュドヴィークが好き。
リュドヴィークに会いたい。
そうなんだ。ルドルフは、リュドに似ているんだよ。孤独なあの人に似ているの。別人なんだけどね。
春野寿美礼という人の、根っこの部分なのかな。
孤独に微笑むひと。
傷だらけの心で、微笑む人。
なんかもう、観ているこっちがボロボロだ。
オペラグラス固定で寿美礼様しか見ていない状態。酸欠起こしそう。
そーしてついにフィナーレ。
オサ様、マイク忘れて出てくるし。
羽根背負って出てくる、最後の最後ですよ。
マイク忘れるなんて、ありえない(笑)。
なのに歌声、聞こえるし。
わたし、1階後方にいたんですよ。なのにふつーに声届くの。
オサ様、歌い出しの一瞬で、「しまった!」ってカオしたの。マイクないことがわかったのな。
で、次の瞬間にはふつーのカオして、歌い出したよ。
3階席まである巨大な劇場だよ?
ふつーに声、届かせるのかよ?!!
わーん、オサ様〜〜っ。
テレビカメラも入ってるのに、マイクなしで挨拶するのかと思いきや、カーテンコールの幕が開くのが遅く、その間にマイクをつけた模様(笑)。
テレ隠し・誤魔化し笑いのオサ様がかわいい。
思いがけず、マイクなしの生声で歌を聴けた……じーん……。
最後の最後まで、やってくれる。
ああもお。
なにしろわたし、この公演のチケットぜんぜんなくて。
そして梅芸は超チケ難で。
ずらりと並んだサバキ待ちの人たちの中、夜公演のサバキをGETしたときは、興奮のあまり貧血起こしそうだった。しばらくへたりこんで動けなかったもん。
もういちど、オサ様に会える。
ルドルフに会える。
エトワール様に会える。
そう思ったら泣けてきた。落ち着けわたし。
や、結局夜公演は観なかったのだけど。
チケットなくて一度も観られないとヘコんでいる友だちのキティちゃんに譲っちゃったよ……。
オサ様、すごいステキだったから、オサメイトには観てほしかったし。わたし、取り乱しすぎてちと自分でもヤヴァかったし(笑)。
観ていない友だちにオサ様のステキさを語るより、一緒に語り合う方がステキだよね。今度思い存分、オサ様のすばらしさを語り合おうよ、友よ!(笑)
明日もサバキ待ちに行ってきます。
観られなくてヘコんでいる可能性大。そして、「どーしてひとに譲ったりしたんだっ」と心醜く本日の行動を後悔している可能性も、ゼロではない(笑)。
広島か……やはり広島まで追いかけるしかないのか?