みなみちゃんになりたい。

 緑野こあら、心の叫び。

 みなみちゃんになって、ゆーほを夫にして、すずみんを弟に持つの。(役名で言いましょう)

 星組ドラマシティ公演『ヘイズ・コード』初日。

 トウコちゃん、トップお披露目おめでとう!!

 なにがなんでも初日に観に行きたくて、初日以外ありえなくて、相当じたばたしました。結局前々日に掲示板でGET。執念だわ(笑)。
 おめでとうが言いたかったの。
 トウコちゃんに。あすかちゃんに。
 お披露目初日に、劇場に駆けつけたかったの。

 ドラマシティは超満員、これがあの「海馬」がどーたらやっていたサムい劇場と同じハコかと愕然とするくらいだよ(自虐発言)。

 そんでもって『ヘイズ・コード』。
 期待される新人演出家No.1の座は堅いだろう、とゆー大野作品。
 ハズレがない、たとえナニかあったとしても最低限、美しくて嫌味のないものを作ってくれるという安心感。平均点の高い作家はいいなあ。

 相変わらず予備知識ナシ、トウコ&あすか+しいちゃん以外の出演者も知らずに席に着く。

 舞台は映画の倫理を厳しく追及されていた時代のハリウッド、新作映画『シークレット・オブ・ハンター』を撮影中のスタジオ。
 「ルールを守れ。ルールこそ神」と振りかざすのはPCA職員のレイ様(笑)こと、レイモンド@トウコ。彼が「3秒以上のキスはルール違反」と斬り捨てるもので、撮影がすすまない。女優リビィ@あすかは猛反発。ところかまわずふたりは丁々発止。
 さてこのルール、「ヘイズ・コード」とやらを遵守しているかを管理する組織PCA(映画製作倫理規定管理局)。実は政治絡みの組織なんだ。根っこは純粋な規定なんだけど、運営する上で政治や金が絡むのは世の必定。レイモンドは政治家一族に生まれ、演劇と家業(笑)の間で板挟み、兄のエドワード@ゆーほが共和党推薦で市長選に出馬するっつーんで、同じ共和党の息のかかったPCAで働くよーになったそうな。
 んでエドワードを支援する政治家サミュエル@ソルーナさん。この人はなにか思わせぶりに企んでいたよーだが途中でどこかへ行ってしまった。あ、あれ? 政治絡みの話はどこへ行ったんだ大野せんせ?
 サミュエルパパはただの親バカになり、娘ミルドレット@コトコトとレイモンドをくっつけるためだけに、『シークレット・オブ・ハンター』を制作中止にしようと悪だくみ。レイモンドとリビィがいい感じになっちゃってるもんだからさ。「映画がなくなれば、ふたりの接点もなくなる!」……そんなあさはかな……ゲフンゲフン。
 で、サミュエルパパってば、監督のカールトン@しいちゃんをボコったり、カンチガイ女優@エレナを他社に引き抜かせてみたり、「ヘイズ・コード」を楯にとってみたりと、セコい手、使いまくり。
 我らのレイモンドは、悪の魔の手から、清廉潔白な兄とみんなの大事な映画と、リビィとの恋を守り抜けるのか?! がんばれレイ様!!

 えーと。
 ストーリーは、あんまりナイです。あ、言っちゃった……。

 悪役のサミュエルが迷走しているので、ストーリーもカオスに乗り上げてます。
 『フェット・アンペリアル』でブランメル将軍がナニやってんだかわかんなくてぐちゃぐちゃになってしまった、あのノリ。……大野くん、また同じ失敗を……(笑)。

 されど、本筋ってなんだっけ? わかんないけど、たのしいからいいや!(いい笑顔)てな話なんですよ、『ヘイズ・コード』!!(笑)

 登場人物多すぎ。
 全員バックボーン持って、画面のあちこちでなにかしらやってるの。
 みんなみんなあまりに濃すぎて、その個人芸見ているだけで、ストーリーなんかどーでもよくなる。
 ヲタク満開にいろいろ書き込み過ぎてかえって混乱しているくせに、ストーリーとしては余白だらけで、そこを出演者の力で埋めていく作りになっている。
 トウコとあすかなら、きっと魅力的な色で埋めてくれるだろう。
 今日は初日で、進行させるのに精一杯って感じだったけど、回数を重ねるにつれ進化するぞこりゃ。ってゆーか、どこまで濃くなるのか、考えるだけでこわい(笑)。

 つーか、組ファンならたのし過ぎるよコレ。
 キャラがたまんない!!

 祐穂さとるファンは、劇場へGO!!

 ゆーほが、ゆーほが、ゆーほが! オイシイ。オイシイぞゆーほ!!(鼻息)

 美女を転がし、ネクタイをゆるめる色男ゆーほに、客席で身もだえました。

 ……あれ? あんまし需要ナイですか? ゆーほのエロシーンに大喜びする人って、わたし以外にいない?

 それから、ヘンリー@すずみん!! 陽気で軽薄、おつむも少々軽めの超おぼっちゃま!! すずみんのいちばん得意な役!!(笑) ラケット持って女の子はべらして登場するのがたまりません。
 またすずみん、こんな役か!(笑)

 そしてこのサワヤカぼっちゃまってば、姉ラレイン@みなみに頭が上がらないの! イニシアチブが、完全におねーちゃんにあるの。
 みなみちゃんは相変わらず(笑)、強気にぶっとんだ美女で、弟をぶんぶん振り回す。
 撮影所の一室に閉じこめられてしまったレイモンド&リビィと、ヘンリー&ラレイン。スポットライトは主役カップルであるレイモンドとリビィにあたって、ヘンリーたちは背景扱い。……なんだけど。
 この背景しているところで、ヘンリーは眠ってしまったラレインにジャケットを脱いでかけてやる。で、自分はシャツとベスト姿でさむそーに丸まってるの。

 かわいい。
 かわいいかわいいかわいいっ。

 ヘンリーかわいいよおっ。

 こんな弟欲しいよおっ。

 夫エドワードの浮気を疑っていたラレイン、後半で誤解だったとわかり、エドワードとえんえんラブシーンするわけなんだが。

 ゆーほさとる、ゆーほさとる人生で、最大級のキスの数なんじゃないか?

 ゆーほとみなみで、えんえんえんえんキスしまくり。ドラマティックに盛り上がりまくり。

 ちょっともー、たまりませんわよぉーっ。

 みなみちゃん、うらやましー!! あんな夫とあんな弟、わたしも欲しいよおーっ。

 
 わたしのオンナノコ的萌えはゆーほとすずみんでしたが、腐女子萌えは、水輝涼×立樹遥で!(笑)(役名で言いましょう)

 
 と、脇の話ばかり書いてしまいましたが。

 レイモンド@トウコは、マジかっこいいっす。
 かっこよくて、そのくせかわいげもあって、目が離せない。口でなんと言おうとも、彼がリビィに惹かれているのがわかるのね。その裏腹さがたのしい。わくわくする。
 ラストの「あんなにキスの回数、増やすんじゃなかった」とかゆー台詞が、ヲトメ心直撃です。
 嫉妬する男がかわいいなんて。
 その瞬間、リビィになって、レイモンドに愛される感覚を味わえました。はぁ。めろめろ。

 リビィ@あすかちゃんが、かわいい。
 またしても女優役なんだが、今までのどの女優役ともちがう、かわいい等身大の女の子。表情のひとつひとつ、仕草のひとつひとつが超キュート。
 トウコと並ぶとやっぱりデカいんだが、そんなことはどーでもいいんだっ、このカップルが好き。

 そしてアツい、トウコファンと星組ファン。

 フィナーレが終わり、一旦幕が下りるなり。
 スタンディングするんだもの。

 フィナーレのあと幕が下りるのはお約束。そのあとまた上がって、出演者が挨拶する。それが暗黙のルール。
 なのにみんな、幕が下りるなり総立ちだもん。

 立つの、早いって!!(笑)

 幕が上がり、舞台に一列に並んだ出演者は予想していなかったろう。カーテンコールでスタンディングはあるだろうと予想してはいても、まさか挨拶前から総立ちなんて。
 トウコちゃんが。
 あの、舞台ではつとめて余裕ぶっこいてるトウコちゃんが、うるっときていた。

 みんな立つのが早すぎるから、座長の柚長が挨拶するときに「みなさま、お坐り下さい」と仕切るハメになったぞっと(笑)。

 台詞を何度も噛んで、大変だったトウコちゃん。初日からできあがりのイイ人なのに、今日はボロボロだった。
 ほんとに、特別な日だったんだ。
 ほんとに、待ちに待った、特別の日なんだ。

 おめでとう、トウコちゃん。
 10年前、「すぐにトップでもいけるのに」と思った実力者、長い長い道のりの果てにたどり着いたね。
 そのぶんたくさん、いろんなトウコちゃんを見られてよかった。
 そしてこれから、「真ん中」に立つトウコを見ることができる。
 それがうれしい。

 新生星組へのエールがいっぱい詰まった(次回大劇場公演のパロディネタ満載!)作品でプレお披露目。大野くんの愛もいっぱいだ。

 よい幕開きだった。

 どうか、よい旅を。


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