なにしろチケット手に入らなくて。
 通いたくても通えない、じれったい公演でございます、『ヘイズ・コード』
 サバキもろくに出てないんですよ。待ってる人ばっかで。……ほんとに、某海馬公演と比べてせつないやらなんやら……うおおおまっつ〜〜(落ち着け)。

 よーやく観ることができた2回目。
 幕間、nanaタンと落ち合うなり、

「しいちゃん、かっこいい〜〜っ!!」

 と、叫びました。

 しいちゃんですよ、しいちゃん。
 立樹遥。

 カールトン監督役。
 なにがどーってわけでもない、2番手ですらない役。
 特別個性やらオイシイ見せ場があるってわけでもない(そりゃ、スターとしての立ち位置は考慮されているが)、とくに「コレ!」ということのないふつーのキャラ。オイシイといえばヘンリー@すずみんの方がまだオイシイよな、という、ほんとにどーしよーもないような役。
 ああそれなのに。

 しいちゃんが、かっこいい。

 どうしちゃったんですか、あの人。
 なんかものごっつーキラキラしてるんですけど。
 大人数でいつもわいわいしているようなこの作品で、それでも「あっ、あそこにかっこいい人がいる!」と思わせるのは、なんなんですか。

 ろくな見せ場がなくても、ハートフルなキャラクタ、真面目に仕事をしている様が伝わってくるんですが。
 いやその、「いつものしいちゃん」であり、相変わらず演技しているようには見えないんですが……ゲフンゲフン、それでもとにかく、しいちゃんがかっこいい。

 レイモンド@トウコに対しての友情とか、すーっごくわかるし。や、今回レイモンドはカールトンのこと、ろくになんとも思ってない(笑)風なのがまた……結構リアルに男友だちって感じ。
 うん、必要以上に相手に関心がなかったりするのに、ちゃんとお互い気持ちがあるのがわかる、それがリアルに男友だち(笑)。腐女子的には萌えないけど、ほんとのとこ男同士ってそんなもんだよね、みたいな距離感。
 しかもこいつら、わざわざ名字で呼び合ってるしな。幼なじみのくせに。……てなところに萌えを探すことも作り出すこともできるけれど、今回はそこまでしなくてもいいや。しいちゃんには水輝涼がいるし(笑)、トウコにはあすかがいるんだから。
 しいちゃんとトウコちゃんで、腐女子萌えしたかったけどなー(笑)。

 
 で。
 しいちゃんにきゃーきゃー言ったあとは。

「すずみん、素敵〜〜っ!!」

 お気楽おぼっちゃまヘンリー@すずみん。
 出てきた瞬間キャラクタがわかる、妙な存在感と輝き。

 すずみんって華のある人だと思うよ。正統派の白い光でも華でもなくて、かなり色物入っちゃってる気もするが。
 たとえばリチャード@『MIND TRAVELLER』をすずみんが演じていたら、うさんくささも押し出しの良さも派手さも、素晴らしいことになっていただろうな、と思うのよ。まっつ、地味過ぎるんだもんよ……演技小さすぎるんだもんよ……。
 とにかく、この人が出てきた途端、場がぱぁっと明るくなる。
 重い空気も一瞬で軽くなる。
 壮くんのような「空気読めないゆえに、場を壊して登場する」わけではなく、役の上で「場を変えるべきだから変えている」のがわかる。(あ、壮くんの場合はそーゆー彼だから魅力なんですよ、はい。『2006-10-26 肯定の輝き。−壮一帆万歳−@タランテラ!』参照ヨロシク)
 空気を動かす力を持った人って、すごいよなあ。「スター」の必携能力。すずみさんは年々力を付けてきている。
 正しい能力を、正しく使うこと。仕事のできる人が、正しく仕事をしていること。
 それが、とても気持ちがいい。

 ヘンリーとリンダ@ひかちゃんのラヴコメが見たいなー。

 真面目一本のキャリアウーマン、見るからに男慣れしていない眼鏡っこリンダ女史を、気軽にそれこそなにも考えずに口説いたヘンリー。
 リンダは理性で否定しつつもヘンリーにぞっこんだし、ヘンリーはそんなのいまいちわかってないし本気でもない(でも機会があれば必ずコナをかけ続ける)し。
 リンダが本気だということに気づいたあとの、ヘンリーが見たい。見たい見たい見たいー。

 バウホールで、『ヘイズ・コード』スピンオフ作品上演してくださいよ、大野先生!!
 ヘンリー@すずみん主演で。
 レイモンド@トウコ(特別出演)、カールトン@しいちゃん(友情出演)で。ポスターに( )付きで正味5分の登場とかでいいから。スピンオフのお約束的ゲスト出演〜〜。
 あとは全キャスト登場、みんなでわいわい大騒ぎ!!

 ヒロインはリンダ@ひかちゃん、準ヒロはもちろんラレイン@みなみちゃんで!
 おねーちゃんは絶対出なきゃダメよ。それも、出まくって絡みまくらなきゃダメよ。あの姉弟ダイスキだ。かわい過ぎ。

 かわいい女の子たち総動員で、ヘンリーの「お気楽理事生活」を彩って。
 だからこそ、真面目リンダとの恋が栄えるってことで。

 すずみんには、男より女の子たちをはべらす方が絶対似合うもの。女の子たちの真ん中で、「スター」しているのが似合う。ああ、うっとり。

 ヘンリーのうさんくささと、その輝きが愛しくて。

 スタジオに閉じこめれられちゃって、ラレインにジャケットを貸して自分は寒そうに丸まるって寝ている姿、が超絶かわいくてダイスキ!なのはもう今さら語るまでもないこととしても。
 実は、ヘンリーでいちばん好きなシーンは、ラレインとエディ@ゆーほの熱々ラヴシーンを、所在なく眺めている姿、だったりする。

 ヘンリーは、ほんとにただ、「眺めて」いる。ちょっとニヤけたり、あきれたりはしているけれど。特にどうってこともなく、ただ眺めてるのな。
 ソレが、ツボ。

 レイモンドとカールトンの関係にしてもそうだけど、「リアル」なんだよね。温度や距離感が。

 あれだけラレインとヘンリーを仲良く接触させておきながら、必要以上にべたべたさせない。
 エディとひと目もかまわずラヴるラレインを見て、弟ヘンリーに嫉妬させることは簡単なんだ。「大好きなおねえちゃん」があんなことに……と苛々させることも、「浮気疑惑であれだけ人を振り回しておきながら、そのお気楽ラヴっぷりはなんだ」という腹立ちすらもない。
 ただあるがままに受け入れている。

 や、だって、家族だし。
 家族って、そんなもんだよね?
 いちいち大仰に「愛してるわ、わたしの家族!」とやらなくても、「さんざん振り回しちゃった」ことを詫びなくても、「今はしあわせ」である事実を確認するだけで、十分だよね。

 ラレイン×ヘンリーが大好きだー!!
 いいなあ、エロ一切無しでニュートラルに愛し合っている男女って。家族という、姉弟という気持ちよさ。
 や、現実的にはソレが当たり前なんだけど、フィクション界ではそうでもないからさ〜〜(笑)。

 「恋愛」以外の温度と距離感のよさが、「主役カップル以外総脇役状態」「ストーリー特になし」の、わいわいがやがやにぎやかすぎる、『ヘイズ・コード』という作品の魅力のひとつだろう。

 脇役ひとりひとりまでもが、みんなみんな魅力的。すげえや。

 
 あああ。しいちゃんかっこいー! すずみん素敵ー!


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