「限定版プログラム、買うわよおっ」

 と、行きの電車の中で友人のBe-Puちゃん宛にメールを打った。

 普段のわたしは、プログラムは買わない。
 でも、初回特典とか非売品とかゆーモノがダイスキなミーハー者なので、数量限定「Special Photo Book」付きプログラムには、食いつきますよ!!
 トウコちゃんの美しい写真集がついて500円アップなら、そりゃー買いでしょう!!
(阪急ブックスで通販やってるんで、興味ある人はHPチェックしてみて♪)

 ミーハー・グッズスキーのわたしが盛り上がっていても、Be-Puちゃんは「ふーん、買ったら見せてね」と社交辞令的返事をくれたのみだった。

 でも。
 いざ、Be-Puちゃんと大劇内キャトレに行くと。

「これこれ、コレですよっ」
 と、わたしが「Special Photo Book」付きプログラムを手に取っていると、Be-Puちゃんも、
「え、プログラムってコレ? え? きれい……」
 とかなんとかつぶやいてる。

 で。
 レジの行列に並んでいると、隣の列に、「Special Photo Book」付きプログラムを持って並ぶBe-Puちゃんの姿が。

 ねえ。あんだけ美しい写真見せられちゃったら、ファンなら買うしかないよねええ?

 中身はトウコちゃんだけでなく、あすかちゃん、れおんくんもそりゃーもー美しい写真が載ってますよ。
 トウコちゃんは舞台で見ても美しいが、こーゆー「切り取られた静止画」で見ても、美しいなあ。動いてなくても、あざやかに、ドラマがある。

 ちなみにわたし、裏表紙のシルエットも好きです。
 うおお、ドラマチックやあぁぁ。

 
 つーことで、行ってきました。星組公演『スカーレット・ピンパーネル』初日。

 よく知らないけど大作ミュージカルらしい、日本初らしい、つーんでドキドキです。わくわくです。
 予備知識皆無、ほんとにナニも知りません。だってわたしゃ、『愛と死の赤熱海』に通うのに必死で、他のことまで手も気も回ってないんだってば。

 幕が上がった瞬間に、テンション上がりました。

 最初の場面、ほんとにただのプロローグ、まだなにもわかってねえ、段階で。

 舞台の美しさ。
 立体的で、奥行きがあり、衣装や照明が洗練され、物語を紡ぐ力を持った世界が、広がっていた。
 ギロチンというパーツの恐ろしさとインパクト。必要なモノを際立たせ、かつ美しくある、ぎりぎりの造形。
 音楽の力、出演者たちのたたみかけるよーなアンサンブル。
 稲光のよーに端的に差し出されるキャラクタ。

 う・わー……。
 なんか、すごいものがはじまったー。

 
 舞台は、フランス革命真っ直中。そう、ヅカファンにはお馴染みのあの時代。『ベルサイユのばら』の少しあと、マリー・アントワネットが処刑された直後だ。
 フランスは混乱の極地。毎日貴族がギロチンへ送られ、血なまぐささ無限大。革命が成功したっていっても、結局のところ民衆の生活はなにも変わらず、支配者が貴族たちから革命政府に代わっただけ。暴力による恐怖政治がまかり通る日々。
 そんななか、貴族を救い出して亡命させる謎の組織「スカーレット・ピンパーネル」があった。
 革命政府のショーヴラン@れおんは、ロベスピエール@にしきさんの命を受け、「スカーレット・ピンパーネル」を捕らえるために女優マルグリット@あすかを脅迫して情報を得る。
 マルグリットは昔、革命の女闘士として活躍し、ショーヴランの恋人でもあった過去を持つが、今は革命政府の堕落っぷりに絶望して袂を分かっていた。
 彼女はイギリス貴族の伊達男パーシー@トウコと結婚し、イギリスへ渡ったが、ショーヴランに脅迫されてある貴族の情報を漏らしたことは、パーシーには言えずにいた。その貴族はショーヴランの手で処刑されてしまったのだから。
 夫に対して持ってしまったたったひとつの秘密が、しあわせなはずの新婚夫婦に深い亀裂を生む。
 何故ならばパーシーこそがその「スカーレット・ピンパーネル」のリーダー、革命政府の宿敵なのだから。
 マルグリットが革命政府と通じている? ショーヴランと深い関係が、今もある? ……新婚初夜から疑いを持ってしまったパーシーは、それでも彼女への想いを断ち切れず、真実の顔を隠したまま「スカーレット・ピンパーネル」としての活動を続ける。
 「スカーレット・ピンパーネル」の戦いは、そしてパーシーとマルグリットの愛は……?

 愛し合いながらも、すれ違うトウアスがさいこーですっ。

 とりあえず、パーシー、マルグリット、ショーヴランの3人がそれぞれ、ややこしい心理状態でもつれあっているのがイイです。
 彼らの心理劇だけならば、ダークでディープでアダルトです。
 でもソレを、壮大かつ、ハッタリの効いたでかい舞台に放り込んであります。
 小さく地味になりそうな濃いぃネタを、あえてエンターテイメントに味付けしてある感じ。

 おもしろいわ、コレ。

 素直に、そう思う。

 順不同に、感じたことを箇条書きしてみる。

・安蘭けいは、やっぱりすごい。
・芸達者。笑わせる、創る、魅せる。
・トウコあってこその舞台だ。
・遠野あすかは、やっぱりすごい。
・巧い。美しい。なんて存在感。
・黒いれおんが、かっこいい。
・ちょっとお、柚希礼音がかっこいいですよ、ほんと。
・なんかすごい歌がありますけど、れおんくん。うまくはないけど、気迫で歌いきったことに拍手。
・「スカピン団」楽しすぎる(笑)。
・7人が7色の燕尾着て並んだ日にゃあ(笑)。
・すずみんが王子様だー。きれー。紳士〜〜。ふにゃ〜〜。
・しいちゃん、でかい。つかほんとに「でかい女」って言われてる……。
・スカピン団全員、「ボクの女の子」がいる。ナニそのサービスっぷり。あかしにまでいるのか(笑)。
・しいちゃんのブランコの、安全ベルトがかかってない。しいちゃん笑ってるけど、笑顔素敵だけど、大丈夫なのか?? と、ドキドキ。
・女装こわい(笑)。
・すずみんの衣装はやっぱりひとりだけ豪華。ああ、すずみんだなあ、と思う(笑)。
・シマウマ、豹、えーと?
・同色の上着じゃなく、チェンジするんだ……かなり驚愕した(笑)。
・ゆーほがいっぱい、ゆーほがいっぱい。ほくほくっ。
・暗転がない、それでもみるみるうちに転換する舞台。小池すげえ。
・子役かわいい、誰だアレ? 『ANNA KARENINA』のキティお嬢様だって?
・マルグリットとシャルルの「勇気の歌」でまず一発目の波が来た、わたし的に。
・それからマルグリットの「勇気の歌」。
・そのあとのパーシー。
・てゆーかパーシー、変装してるの、長くねえ?(笑) マルグリットの告白聞いてるときの顔が見たいよ〜〜っ。
・1日だけリピーター用に「変装してる、という前提でマスク無しのトウコを愛でる日」を作ってくれ!!
・トウコの汗を拭くあすかってナニ、なんのプレイ? 素直にオイシク萌えておきませう。
・フィナーレは、『エリザベート』かと思った。
・下手セリから登場したれおんが「愛と死のロンド」を歌い出すかと思った(笑)。
・大階段男役群舞かっこいー。
・デュエットダンスのあすかのドレス素敵。ゴージャスでモダン。あのラインを着こなすなんて。
・階段降り、真ん中人数めちゃ多いがな(笑)。
・パレードの、みきちぐが、美形。ダークなメイクがステキです。

 はあ。
 この間まで『愛と死の赤熱海』やってたのと同じ劇場、同じカンパニーだとは思えないっす……。
 うらやますぃ……。いやその、花担として『愛と死の赤熱海』も愛していきますが。 


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