ちょっと弱音を吐く(笑)。@ハウ・トゥー・サクシード
2011年7月6日 タカラヅカ 今まで何度も書いてますが、わたしは『ハウ・トゥー・サクシード』は嫌いです。
作品として、物語として、共感できません。
なんでこんなもんをタカラヅカでやるんだ、ブロードウェイとやらでやってればそれでいいじゃないか! と思ってます。
だからストーリー部分もキャラクタもテーマもみんなみんなあきらめて、贔屓や雪組っこたちを眺めに通っています。
愛しい彼らを観るために劇場へ行きます。
とりあえず、人事部長は美形なので、彼単体を見る分には楽しいので。
あくまでも、わたし個人の好みの問題です。
ひとさまのことはわかりません。
アメリカンな思想っちゅーか笑いのセンスは、わたしには理解不能です。
もともとわたしは笑いのツボが少ないんですよ。
趣味に合わない「笑い」はむしろ「逆鱗」に触れます。
わたしの苦手な「笑い」は、「人の不幸を笑う」「他人を傷つけて笑わせる」「弱いモノ・愚かなモノをいじめ、彼らが苦しむ様を笑う」などです。
アメリカさんのコメディは、ソレ系が多分にあるため、苦手です。
『H2$』初演からして、ダメでした。
わたしの苦手な笑いに充ち満ちていて。
フィクションだから、主人公が卑劣でもいいんです。「こんな酷いことをするなんて!」ときーきー言ったりしません。
ピカレスクロマンは好物です、悪い人が「悪い」とわかっていて悪を為し、観客もそれを悪だとわかって見ているならば。
ダメなのは、卑劣な主人公が悪を行うのに、それを「正義」として描かれたもの。シリアスでもダメだし、コメディでもやだ、キモチワルイ。
『H2$』は主人公もヒロインも、敵役も全員ひどい人です。嘘をついて自分だけが得をし、他人を陥れることを是とする主人公、アタマの中はピンクなことと自分の欲だけで完結したヒロイン、主人公と同じ性格の敵役。彼らが行う酷いことを「笑う」「愉しむ」世界観は、わたしの感性と対極にあります。
苦手だ……アリエナイ……助けてくれ……。
植爺作品を同じ意味で苦手なので、今回『H2$』を観てすごく植爺作品を彷彿としていました。
や、一緒にしたら悪いけど。いくらなんでも植爺とじゃな(笑)。
『H2$』はよく出来た作品なので、破綻しきった植爺とはまーーったく品質がチガウのだけど、主人公の嫌さ加減が同類項。
わたしとは相容れない感性によって造形されているため、出番の多さ台詞の多さに比例して嫌悪感が増す。だから主要人物はみんな苦手、台詞のろくにない脇役の方が嫌わなくて済むので心安らかに観ていられる、という。
『外伝ベルサイユのばら-アンドレ編-』のとき、贔屓に台詞がひとつしかないことに、かえって感謝したことを思い出した。台詞ナシで、あとはただ美しい姿を見せてくれているだけなら、彼のことは単純に好きでいられる、と。
今回の『H2$』がなんとか耐えていられるのは、リピートできているのは、同じことだと思う。
脇で良かった……あの程度の描かれ方なら別に、キャラを嫌いにはならない(笑)。
でもって、わたしが苦手だから、ってだけでなく、この作品は雪組に合っているんだろうか?
キムくんはほんとに雪組御曹司なんだと思う。
彼の今ドキの若者的な明るい可愛い持ち味は、たしかに軽妙に映るのかもしれない。
雪組を大して見たことナイ人なら、キムくんのわかりやすい可愛らしさ、少年っぽさゆえに「陽気なアメリカンコメディが似合う」と思うのかもしれない。
でもなあ、ソレ、見た目だけだから。
キムくんは雪組の重く真面目な遺伝子をしっかり受け継いだ人だから。
トドやタータン系譜の人だから。
芸風的にキムは、『H2$』や『ME AND MY GIRL』とかが、いちばん似合わないトップスターだと思うんだけどなあ。
彼の不幸は、「見た目」がそれらがいちばん似合うトップスターだってことだよなあ。
劇団のエライ人も、雪組プロデューサーも、雪組の公演をろくに観たことないのかもなあ、と思った。
一見さんくらいの認識で「似合うよねー」とか言ってそう。
キムは重厚な悲劇系の方が似合うし、生真面目な雪組もその方が実力を発揮できると思う。
『ロシアン・ブルー』 のときも思ったけれど、雪組はコメディのときも大真面目に真剣にコメディを演じ、結局なんか深刻に観てしまって肩が凝る芸風。
ただキムくんは、実力のある人だ。
持ち味と違っていても、演じてしまう。
フィンチ役も彼の得意分野ではないけれど、ちゃんと演じている。真ん中として機能している。
技術があるってすごいな、うまいなーと感心する。
ふつーに1回だけ、タカラヅカもなにも関係なく観る分は楽しいんじゃないかなあ。
わたしも小学生の頃なら、ふつーに笑って観ていたと思う。滑稽な人が滑稽なことをしたら、そのまま笑っていたもの。(中学生から『はみだしっ子』にかぶれたため、ピエロを見ても笑えなくなった・笑)
すごいや、うまいや、と眺めつつ。
キムみみのラヴラヴ芝居あたりを見ながら、このふたりで、ドロドロの悲劇とか見ててぇ!と、切望した。
心理とか掘り下げ系の、無駄に難解でうざったいヤツ。
高尚ぶるわけじゃないの、単にキムみみだと軽妙なモノよりソレ系の方が心穏やかに見られるってことなの(笑)。
劇団はなんでこう、海外ミュージカルを輸入するセンスが悪いんだろう。
半世紀前に外国で大人気だったとかを判断基準にするとか、アリエナイ。
一昔前のタカラヅカはスター個人で客を呼ぶ時代だったので、どんなクソ作品でも客は入った。ファンはスターさえ見れればソレでヨシ、作品なんかどーでもいいからどんなモノでもリピートした。
でも今はそうじゃない。
スターが誰であるというよりも、作品がなんであるか。
外国の人が、でも、何十年前の人が、でもなく、今現代の日本人が、ナニを楽しいと思うか。
それを考えて欲しいよ。
なんで『めぐり会いは再び』があんなに現代のヅカファンに喜ばれているか、わかんないのかなあ。
いやその。
『H2$』リピートしんどいなあ、贔屓がいても。という愚痴でした(笑)。いやそれでもまだマシだと思う、部長かっこいーだけ考えていればいいんだから。
作品として、物語として、共感できません。
なんでこんなもんをタカラヅカでやるんだ、ブロードウェイとやらでやってればそれでいいじゃないか! と思ってます。
だからストーリー部分もキャラクタもテーマもみんなみんなあきらめて、贔屓や雪組っこたちを眺めに通っています。
愛しい彼らを観るために劇場へ行きます。
とりあえず、人事部長は美形なので、彼単体を見る分には楽しいので。
あくまでも、わたし個人の好みの問題です。
ひとさまのことはわかりません。
アメリカンな思想っちゅーか笑いのセンスは、わたしには理解不能です。
もともとわたしは笑いのツボが少ないんですよ。
趣味に合わない「笑い」はむしろ「逆鱗」に触れます。
わたしの苦手な「笑い」は、「人の不幸を笑う」「他人を傷つけて笑わせる」「弱いモノ・愚かなモノをいじめ、彼らが苦しむ様を笑う」などです。
アメリカさんのコメディは、ソレ系が多分にあるため、苦手です。
『H2$』初演からして、ダメでした。
わたしの苦手な笑いに充ち満ちていて。
フィクションだから、主人公が卑劣でもいいんです。「こんな酷いことをするなんて!」ときーきー言ったりしません。
ピカレスクロマンは好物です、悪い人が「悪い」とわかっていて悪を為し、観客もそれを悪だとわかって見ているならば。
ダメなのは、卑劣な主人公が悪を行うのに、それを「正義」として描かれたもの。シリアスでもダメだし、コメディでもやだ、キモチワルイ。
『H2$』は主人公もヒロインも、敵役も全員ひどい人です。嘘をついて自分だけが得をし、他人を陥れることを是とする主人公、アタマの中はピンクなことと自分の欲だけで完結したヒロイン、主人公と同じ性格の敵役。彼らが行う酷いことを「笑う」「愉しむ」世界観は、わたしの感性と対極にあります。
苦手だ……アリエナイ……助けてくれ……。
植爺作品を同じ意味で苦手なので、今回『H2$』を観てすごく植爺作品を彷彿としていました。
や、一緒にしたら悪いけど。いくらなんでも植爺とじゃな(笑)。
『H2$』はよく出来た作品なので、破綻しきった植爺とはまーーったく品質がチガウのだけど、主人公の嫌さ加減が同類項。
わたしとは相容れない感性によって造形されているため、出番の多さ台詞の多さに比例して嫌悪感が増す。だから主要人物はみんな苦手、台詞のろくにない脇役の方が嫌わなくて済むので心安らかに観ていられる、という。
『外伝ベルサイユのばら-アンドレ編-』のとき、贔屓に台詞がひとつしかないことに、かえって感謝したことを思い出した。台詞ナシで、あとはただ美しい姿を見せてくれているだけなら、彼のことは単純に好きでいられる、と。
今回の『H2$』がなんとか耐えていられるのは、リピートできているのは、同じことだと思う。
脇で良かった……あの程度の描かれ方なら別に、キャラを嫌いにはならない(笑)。
でもって、わたしが苦手だから、ってだけでなく、この作品は雪組に合っているんだろうか?
キムくんはほんとに雪組御曹司なんだと思う。
彼の今ドキの若者的な明るい可愛い持ち味は、たしかに軽妙に映るのかもしれない。
雪組を大して見たことナイ人なら、キムくんのわかりやすい可愛らしさ、少年っぽさゆえに「陽気なアメリカンコメディが似合う」と思うのかもしれない。
でもなあ、ソレ、見た目だけだから。
キムくんは雪組の重く真面目な遺伝子をしっかり受け継いだ人だから。
トドやタータン系譜の人だから。
芸風的にキムは、『H2$』や『ME AND MY GIRL』とかが、いちばん似合わないトップスターだと思うんだけどなあ。
彼の不幸は、「見た目」がそれらがいちばん似合うトップスターだってことだよなあ。
劇団のエライ人も、雪組プロデューサーも、雪組の公演をろくに観たことないのかもなあ、と思った。
一見さんくらいの認識で「似合うよねー」とか言ってそう。
キムは重厚な悲劇系の方が似合うし、生真面目な雪組もその方が実力を発揮できると思う。
『ロシアン・ブルー』 のときも思ったけれど、雪組はコメディのときも大真面目に真剣にコメディを演じ、結局なんか深刻に観てしまって肩が凝る芸風。
ただキムくんは、実力のある人だ。
持ち味と違っていても、演じてしまう。
フィンチ役も彼の得意分野ではないけれど、ちゃんと演じている。真ん中として機能している。
技術があるってすごいな、うまいなーと感心する。
ふつーに1回だけ、タカラヅカもなにも関係なく観る分は楽しいんじゃないかなあ。
わたしも小学生の頃なら、ふつーに笑って観ていたと思う。滑稽な人が滑稽なことをしたら、そのまま笑っていたもの。(中学生から『はみだしっ子』にかぶれたため、ピエロを見ても笑えなくなった・笑)
すごいや、うまいや、と眺めつつ。
キムみみのラヴラヴ芝居あたりを見ながら、このふたりで、ドロドロの悲劇とか見ててぇ!と、切望した。
心理とか掘り下げ系の、無駄に難解でうざったいヤツ。
高尚ぶるわけじゃないの、単にキムみみだと軽妙なモノよりソレ系の方が心穏やかに見られるってことなの(笑)。
劇団はなんでこう、海外ミュージカルを輸入するセンスが悪いんだろう。
半世紀前に外国で大人気だったとかを判断基準にするとか、アリエナイ。
一昔前のタカラヅカはスター個人で客を呼ぶ時代だったので、どんなクソ作品でも客は入った。ファンはスターさえ見れればソレでヨシ、作品なんかどーでもいいからどんなモノでもリピートした。
でも今はそうじゃない。
スターが誰であるというよりも、作品がなんであるか。
外国の人が、でも、何十年前の人が、でもなく、今現代の日本人が、ナニを楽しいと思うか。
それを考えて欲しいよ。
なんで『めぐり会いは再び』があんなに現代のヅカファンに喜ばれているか、わかんないのかなあ。
いやその。
『H2$』リピートしんどいなあ、贔屓がいても。という愚痴でした(笑)。いやそれでもまだマシだと思う、部長かっこいーだけ考えていればいいんだから。