重さと輝度とバランスと。@ハウ・トゥー・サクシード
2011年7月27日 タカラヅカ 『ハウ・トゥー・サクシード』を観て、なんと雪組らしいコメディだろう、と思った。
フィンチ@キムくんの「重さ」は、作品世界に合っていない。『H2$』としては正しくないのだろうけど、わたしは彼がそーゆー芸風だからこそ余計に好きだと思う。てゆーかもともと『H2$』に代表されるアメリカンな世界観や空気は苦手だし(笑)。
カリさん時代から雪担だったトドファン的には、雪組の持つ生真面目さや重さ、深刻さが好きだ。
もちろん好きなモノはそれだけではないので、他組のカラーもそれぞれ楽しんでいるけれど、雪組の暗くて重い感じは肌に馴染んだモノであり、「よく知っている」からこそ安心できるモノである。
キムくんはトド・タータン時代の雪のカラーを色濃く持つスターだ。時代がそーゆーカラーを求めているかどうかはどうあれ、劇団の中のひと組が、こーゆーカラーを持っていてくれると、わたしはうれしい。
んで、2番手のちぎくん。
今回の語りの大部分は、彼について(笑)。
宙組のリトル・タニちゃん的なアイドルきらきら美少年だった彼。
わたしが彼を最初に認識したのが、あひくん主演バウ『Le Petit Jardin』。あとにも先にも「これほど人のいないバウ客席を見たことがない」という、衝撃的な公演だったんだが、客席の人口密度が低すぎたせいもあるのかもしれないが、ちぎくんの目線がやたら来まくってだな……。
たしかにあの列にはわたし以外誰もいなかったし、わたしより後ろには誰も坐ってなかったし、わたしの前にもあまり人はいなくて(だからどんだけ人がいなかったかっていう……)、ロックオンされる確率が通常公演の何倍かであったにしろ、ちぎくんに釣られまくってどきまぎしたという。
豪快な一本釣りと、「若手スターです、美少年です」という自負にキラキラした感じに、盛大にアテられた記憶がある。
だからわたしには、「ちぎっちゅーと一本釣りしまくりの、自信満々の美少年」という刷り込みだった。自分が美形だと思ってさ、おばちゃんどきまぎさせてさ、生意気な坊やだわ(笑)。その跳ね返りぶりが微笑ましい。おごりの春を満喫している若者は好きだ。
でも彼、大人になるにつれて変わっていってないかい?
タニちゃんの弟分的な扱いだった頃(チギーチュ@『宙 FANTASISTA!』とか)からすでに、最初の印象とは違っていた。変化を感じたのは新公主演するようになった頃からかなあ。
もっとコワイモノ知らずのイメージだったのに。
なんだか生真面目な子だなあという印象に。
ちぎが変わったのかどうかは知らない。
変わったのはわたしの目線、感じ方に過ぎないのかも。
最初ほら、釣られまくってどきまぎしたから(笑)。それがちぎの印象のすべてだったから。
雪組に組替えしてきて、驚くほど違和感がなかった。
いきなりのポジションアップにとまどっている、いっぱいいっぱいで大変なんだうことはわかる。
しかし、彼から感じる融通の利かない生真面目さや固さは、とーっても馴染みのあるものだったから。雪組として。
なんだ、こんなに雪組的な子だったんじゃん。
宙組だとちびっこすぎて、チギーチュになるしかなかったんだろうな。弟キャラ、アイドルキャラでいるしかない。大人や色男をやるには、周りのおにーさんたちに比べ、身長が明らかに足りなかった。
でも雪なら無問題。持って生まれた美貌を武器に、クールな二枚目も大人の男もできるよ。
と、とても雪組カラーな子だと思うちぎくんは、『H2$』でも、その雪組っぽさを見せつけてくれた。
バド役なのに、おいしく見えない。
バドってこんな役だっけ? 初演でタモさんが演じたときは、すげーオイシイ役だと思ったのに。
バドはお笑いキャラなので一見派手だけど、この役を「おいしく」するのは役者自身なんだなと。
フィンチ@キムがその深刻さと重さで世界観に合っていないのと同じ。
ちぎのバドも生真面目過ぎて、合っていない。
ちぎくんバドは、おもしろいけど、ステキじゃない。かわいいけど、かっこよくない。
バドはステキな役でも、かっこいい役でもない! ステキじゃなくてもかっこよくなくても当然じゃないの! ……ということではなくて。
どんなにアホなキャラだとしても、それゆえに「ファンタジー」な次元までたどり着くことは可能なはず。
てゆーかタモさんは偉大だったんだなー……。ファンタジーだったよ、彼……。
本当に空気読めない系の人か、天然不思議ちゃんが演じたら、バドはもっと軽やかに息づくんだろうなあ。
生真面目で見ていて肩に力の入るバドは、ものすごく、「雪組のバド」だ。深刻で重いフィンチが、ものすごく、「雪組のフィンチ」であるように。
思わず、拍手してしまう(笑)。
ちぎくんがこんなに違和感なく「キムの相棒、2番手」であるのは、こーゆーことなんだなあ、と思う。
いやはや、もう少しカラーが違っていてもいいんじゃないかってくらい。
その昔、トドとタータンはとてもカラーの似たトップと2番手で、並びが浮くことはなかったが、個々の魅力を相殺するコンビだった。似すぎるのも、問題なんだよなあ、という。
さらに当時の雪組が大変だったのは、3番手のコウちゃんまでもが同じカラーだったことだ。
安定していたけど、地味だわ沈むわ、大変な組だったわ……(笑)。ずーっとファンだったけどな(笑)。
そしてもキムくんとちぎくん。
ふたりは思いの外似たカラーだなってとこに、まっつが加わる。
そう、トド時代とチガウのは、3番手だ。
まっつは、キムちぎとはカラーがチガウ。
この3人だと、それぞれのカラーが引き立つなあ。
「重さ」は3人ともが持っているんだけど、質量がチガウので、沈み方がチガウの。
実は3人の中でいちばん軽いのがまっつだと思う。彼は地味だが、重苦しくはナイんだよなあ……そのへんとっても花男。
キムくんはもっとも輝度が高いにもかかわらず、実はいちばん重い。
いちばんバランスが取れているのが、ちぎくん。ちぎはほんとに、スタンダードなスターだ。
この3人の並びが大好きだ。
モンタギュートリオが今でも好き過ぎる。
ここにヲヅキとコマが入っても、わくわくする。『H2$』ポスターの男5人、大好きだなああ。
てことで、今の雪組が好きだなあ、という話でした(笑)。
フィンチ@キムくんの「重さ」は、作品世界に合っていない。『H2$』としては正しくないのだろうけど、わたしは彼がそーゆー芸風だからこそ余計に好きだと思う。てゆーかもともと『H2$』に代表されるアメリカンな世界観や空気は苦手だし(笑)。
カリさん時代から雪担だったトドファン的には、雪組の持つ生真面目さや重さ、深刻さが好きだ。
もちろん好きなモノはそれだけではないので、他組のカラーもそれぞれ楽しんでいるけれど、雪組の暗くて重い感じは肌に馴染んだモノであり、「よく知っている」からこそ安心できるモノである。
キムくんはトド・タータン時代の雪のカラーを色濃く持つスターだ。時代がそーゆーカラーを求めているかどうかはどうあれ、劇団の中のひと組が、こーゆーカラーを持っていてくれると、わたしはうれしい。
んで、2番手のちぎくん。
今回の語りの大部分は、彼について(笑)。
宙組のリトル・タニちゃん的なアイドルきらきら美少年だった彼。
わたしが彼を最初に認識したのが、あひくん主演バウ『Le Petit Jardin』。あとにも先にも「これほど人のいないバウ客席を見たことがない」という、衝撃的な公演だったんだが、客席の人口密度が低すぎたせいもあるのかもしれないが、ちぎくんの目線がやたら来まくってだな……。
たしかにあの列にはわたし以外誰もいなかったし、わたしより後ろには誰も坐ってなかったし、わたしの前にもあまり人はいなくて(だからどんだけ人がいなかったかっていう……)、ロックオンされる確率が通常公演の何倍かであったにしろ、ちぎくんに釣られまくってどきまぎしたという。
豪快な一本釣りと、「若手スターです、美少年です」という自負にキラキラした感じに、盛大にアテられた記憶がある。
だからわたしには、「ちぎっちゅーと一本釣りしまくりの、自信満々の美少年」という刷り込みだった。自分が美形だと思ってさ、おばちゃんどきまぎさせてさ、生意気な坊やだわ(笑)。その跳ね返りぶりが微笑ましい。おごりの春を満喫している若者は好きだ。
でも彼、大人になるにつれて変わっていってないかい?
タニちゃんの弟分的な扱いだった頃(チギーチュ@『宙 FANTASISTA!』とか)からすでに、最初の印象とは違っていた。変化を感じたのは新公主演するようになった頃からかなあ。
もっとコワイモノ知らずのイメージだったのに。
なんだか生真面目な子だなあという印象に。
ちぎが変わったのかどうかは知らない。
変わったのはわたしの目線、感じ方に過ぎないのかも。
最初ほら、釣られまくってどきまぎしたから(笑)。それがちぎの印象のすべてだったから。
雪組に組替えしてきて、驚くほど違和感がなかった。
いきなりのポジションアップにとまどっている、いっぱいいっぱいで大変なんだうことはわかる。
しかし、彼から感じる融通の利かない生真面目さや固さは、とーっても馴染みのあるものだったから。雪組として。
なんだ、こんなに雪組的な子だったんじゃん。
宙組だとちびっこすぎて、チギーチュになるしかなかったんだろうな。弟キャラ、アイドルキャラでいるしかない。大人や色男をやるには、周りのおにーさんたちに比べ、身長が明らかに足りなかった。
でも雪なら無問題。持って生まれた美貌を武器に、クールな二枚目も大人の男もできるよ。
と、とても雪組カラーな子だと思うちぎくんは、『H2$』でも、その雪組っぽさを見せつけてくれた。
バド役なのに、おいしく見えない。
バドってこんな役だっけ? 初演でタモさんが演じたときは、すげーオイシイ役だと思ったのに。
バドはお笑いキャラなので一見派手だけど、この役を「おいしく」するのは役者自身なんだなと。
フィンチ@キムがその深刻さと重さで世界観に合っていないのと同じ。
ちぎのバドも生真面目過ぎて、合っていない。
ちぎくんバドは、おもしろいけど、ステキじゃない。かわいいけど、かっこよくない。
バドはステキな役でも、かっこいい役でもない! ステキじゃなくてもかっこよくなくても当然じゃないの! ……ということではなくて。
どんなにアホなキャラだとしても、それゆえに「ファンタジー」な次元までたどり着くことは可能なはず。
てゆーかタモさんは偉大だったんだなー……。ファンタジーだったよ、彼……。
本当に空気読めない系の人か、天然不思議ちゃんが演じたら、バドはもっと軽やかに息づくんだろうなあ。
生真面目で見ていて肩に力の入るバドは、ものすごく、「雪組のバド」だ。深刻で重いフィンチが、ものすごく、「雪組のフィンチ」であるように。
思わず、拍手してしまう(笑)。
ちぎくんがこんなに違和感なく「キムの相棒、2番手」であるのは、こーゆーことなんだなあ、と思う。
いやはや、もう少しカラーが違っていてもいいんじゃないかってくらい。
その昔、トドとタータンはとてもカラーの似たトップと2番手で、並びが浮くことはなかったが、個々の魅力を相殺するコンビだった。似すぎるのも、問題なんだよなあ、という。
さらに当時の雪組が大変だったのは、3番手のコウちゃんまでもが同じカラーだったことだ。
安定していたけど、地味だわ沈むわ、大変な組だったわ……(笑)。ずーっとファンだったけどな(笑)。
そしてもキムくんとちぎくん。
ふたりは思いの外似たカラーだなってとこに、まっつが加わる。
そう、トド時代とチガウのは、3番手だ。
まっつは、キムちぎとはカラーがチガウ。
この3人だと、それぞれのカラーが引き立つなあ。
「重さ」は3人ともが持っているんだけど、質量がチガウので、沈み方がチガウの。
実は3人の中でいちばん軽いのがまっつだと思う。彼は地味だが、重苦しくはナイんだよなあ……そのへんとっても花男。
キムくんはもっとも輝度が高いにもかかわらず、実はいちばん重い。
いちばんバランスが取れているのが、ちぎくん。ちぎはほんとに、スタンダードなスターだ。
この3人の並びが大好きだ。
モンタギュートリオが今でも好き過ぎる。
ここにヲヅキとコマが入っても、わくわくする。『H2$』ポスターの男5人、大好きだなああ。
てことで、今の雪組が好きだなあ、という話でした(笑)。