らんとむ in ファミ通。
 わたしが毎週欠かさず読んでいる唯一の雑誌が、「ファミ通」である。
 ……って、いい年した女がどうなの? ってもんではあるが、「欠かさず」「リアルタイムで」読んでいるとなると、ファミ通だけだ。

 その長年読み続けている雑誌に、らんとむが載っていた。

 本日発売の2009年1月23日号、『逆転裁判』の記事だ。
 らんとむとまちゃみと七帆のインタビュー付き。

 ファミ通に現役ジェンヌが載るなんて、1998年の速水リキ以来じゃん?!

 ……って、何年ファミ通愛読してんだあたしゃ……。

 えー、「ファミ通」というのは、誌名からして「子ども向きゲーム雑誌」に見えがちですが、じつのところ30代男子向けホビー雑誌です。
 ゲームだけでなく、アニメ・アイドル・映画など一通り扱っています。そりゃま、ゲームがメインだけども。
 読者ページの「ゲーム関係なしの無法地帯」ぶりを見れば、「ゲーム」という共通言語を持った男子たちが集まって楽しんでいる場所、だとわかります。

 子ども向けを装いながら、出てくるネタはふつーにR35なんで、むしろ「わんぱくちぴっこ向け雑誌プレイ」を好んでやっている雑誌だと思っています。

 痛雑誌のひとつで、編集者たちがまるで芸能人のようにコスプレして誌面に出まくり、内輪ウケと楽屋落ちの嵐。
 なんつーんだ、すげー厨な雑誌だと思う。
 いかにも男子がやりそうな悪ふざけ。

 わたしのよーに女子からすれば、ドン引きすることもしばしば。

 長年読んでいれば、ゲームレビューがアテにならないこと(大人の事情が透けて見える)や、メーカーとの馴れ合いぶりとか、とほほなことが山ほどありますが、それでも読み続けられるのはわたしがいい年したオトナだからかも、しれません。
 キレイキレイな若者でなく、諦観を持った年寄りだから。
 イタいところも含め、愛でることが出来るとゆーか。

 
 さて、98年の『アルバレアの乙女』以来の、ヅカとゲームのコラボ(笑)。

 えーと、『アルバレアの乙女』は当時まだめずらしかった乙女ゲーで、プレステ版の主題歌を宝塚歌劇団のtap(宝塚エンジェルプロジェクト)が歌っていました。
 予約特典のポスターが、なんとtapのポスターだったんだよ。リバーシブルで、片面がゲームイラスト。
 たしか持ってるよ、ポスター……。遠い目。
 ゲームは絵がものすごすぎて買うこともプレイすることも、とてもできなかったが、ヅカファンなのでポスターのみ手に入れた。

 で、リキくんのインタビューがファミ通に載ったのね。リキくんひとりで1ページ。
 たしか、保存してあったと思う……。遠い目。

 
 今回の『逆裁』ミュージカルの記事は、らんとむたち3人で1ページ弱。少なっ。
 もっと誌面さいてくれよー。
 てゆーか、写真小さすぎ。
 らんとむ美人なんだから、でーんと大きく載せてよー。

 らんとむたちが載っているのは、女性向けゲームページ、だそうで、イラストがヅカ調になっているのがまたイタい(笑)。

 先述の通りファミ通は男子目線で作られた雑誌なので、女子が読んでも楽しいかどうか微妙だし、それでもがんばって女子向けページを作ろうと毎回努力しているんだがどうもスベっている。
 今回も「女の子にゲームについて聞いてみた」とアンケートをたった50人に取った結果を載せてあるんだけど……うーん。
 なんかもお、痛々しい感じ……(笑)。

 まあ今回、らんとむさんたち目当てにヅカファンが買うかもしれないから、それをきっかけに女子購読者が増えるといいね、としか……。

 
 らんとむたちのインタビューの内容は、なにしろ3人で1ページ弱なんで、ほんと大したことは言っていない。
 『逆裁』を今プレイしてます、おもしろいです、とか、ゲームファンのイメージを壊さないようにがんばりますとか、ヅカファン以外の人に観てもらえるとうれしいとか、そんな意味のことを3人が3回語ってEND。

 これじゃ、彼らの魅力っつーか、そもそもどんな人なんか、読者には伝わんないよー。
 これが精一杯なのかなー。しょぼん。
 

 てゆーかチケット即日完売で、新規ファンの手に渡っているのか、はたして??
 新しい制度がまたひとつ、発表になった。
2009/01/08

宝塚大劇場 星組公演(3月8日15時、9日13時)の当日券発売について

宝塚大劇場 星組公演『My dear New Orleans(マイ ディア ニューオリンズ)』『ア ビヤント』の下記サヨナラショー実施公演の当日券は、抽選による発売とさせていただきます。
また、3月9日(月)13時公演は、エスプリホールにおいて当日の公演の舞台映像をスクリーンにてご鑑賞いただける「エスプリホール映像鑑賞券」も、当日券と同様に抽選にて発売いたします。

・抽選後、宝塚大劇場チケットカウンターにおいて「ご購入整理券」に記載の整理番号順にお一人様1枚、「当日B席」「立見券」を含む当日券をご購入いただけます。
 注・千秋楽は「ご購入整理券」で選べる範囲に「エスプリホール映像鑑賞券」が追加される。
 

 今年から席種区分と価格が変更になり、年間スケジュールも大きく変わった。
 それにともない、チケット発売方法が変わった。

 コレがけっこう、とまどいの元で。

 なのにとまどっているのはわたしひとり? 周囲の誰も興味なさそうで、言っても「え、そうなの?」とか「変わったの? てゆーか前はどうだったの? どっちにしろ知らなかった」程度で、温度差があった。

 みんな興味ないのかなあ。

 立見券の発売方法なんて。

 わたしは立見ダイスキだから、通常から立見券の動向に興味があった。
 なんで立見が好きかってそりゃ答えはひとつ、びんぼーだからだ。
 わたしが億万長者なら立見なんかしないやい。びんぼーなくせに分不相応な趣味を持ってしまったがため、びんぼー人らしくみみっちい観劇ライフを送ってるんじゃないか。

「値段だけが問題なら、当日B券があるじゃない」
 だから立見券なんて気にしなくても、と言う人もいる。

 びんぼーなわたしは、もちろん当日B券もダイスキだ。立ち見より安い2000円だもの!

 でも当日Bは発売数が圧倒的に少ないの。
 42席のみだっけ。
 人気無し公演ならそこそこの時間に行けば手に入るが、人気公演だと朝から行って並ばないと手に入らない。S席、A席が山ほど売っていても、当日Bだけは即完売大人気。

 たった42席、手に入るかどうか怪しい、当日までわからないチケットに、望みは掛けられない。

 それよりも「安全」なのが立見券。

 何故ならば立見券は、発売枚数が多いのよ。

 昔は200枚くらい発売していたっけ。
 消防法の関係で、今は数が減らされているけれど、当日Bよりははるかに多い。
 それに、立見は敬遠する人も多い。
 発売枚数は多いのに、ライバルは少ない。って、すげーありがたいんですけど?

  
 そして当日Bとちがって立見は前売りされていた。

 あらかじめ、手に入れておくことが出来たんだ。
 安く気軽に観られ、そのうえ前もって入手できる。って、すげー便利なんですけど?
 手に入るかどうか、観劇できるかどうかわからない状態で、あの田舎村まではるばる行くよりも、「観ることが出来る」とわかったうえで予定を立てられる。って、すげー便利なんですけど?

 TCAとかサヨナラショー付き公演とか、チケ難必至のときに、前売りで発売されるチケット枚数が「+100枚」であるっていうのは、ありがたいじゃん?
 チケぴのみ取り扱いのTCAはともかく、本公演はネット・電話・店頭発売に比べダフ屋が少ないムラでの早朝抽選販売のみ取り扱いだったので、ほんとのファンの手に入りやすかったし。

 また、タカラヅカに「会」という制度があり、FC会員さんたちには会による公演チケットの取り次ぎというものがある。だが申し込んだからといって、100%会からチケットを取ってもらえるわけじゃない。
 観劇日の数日前にチケットの取り次ぎがOKか、お断りかの回答が出る。
 どうしても見たい公演は、この「お断り」時の保険として自分でもチケットを用意しておく。お金に余裕のある人や、お断りされる可能性の方が高い人はそこそこの座席チケットを用意しておくかもしれないが、「どうせ捨てることを前提」にする保険チケットだ、高い座席券ではなく立見券を選ぶことも多い。

 わたしは会に入っていないので、わたしに関係があるのはこの「保険チケット放出」時。
 1週間から数日前に、チケット掲示板に立見券がわらわら出はじめる。
 これも当日Bとちがって、前もって手に入るわけだから、ありがたいさ。

 
 そうやって長年、立見チケットとつきあってきた。
 不況になるに従って立見が出る回数は減り、このブログをはじめた当初は「初日は立見で観る」ことをモットーとしていたのに、「初日に立見は出ない」ものになり、楽に近くなっても立見が出ないことが当たり前になってしまったけれど。

 さらに、タニちゃんお披露目とかまとぶんお披露目とか、「座席は完売していないのに、立見を発売」とか謎な状況になったりし、「この立見発売方式、おかしくね?」と首を傾げることにもなったけれど。

 2009年の大幅改正から、立見券が「当日のみ」の取り扱いになった。

 今までのように、前売りで座席券が売り切れたら、それに続けて立見券を発売したりしない。
 もう前もって、手に入らない。
 かわりに、ぴあその他で座席券が余っているのに、ムラで発売初日に一旦座席券が完売したからと立見券を発売することもない。

 
 これはけっこー大きな変化なんだが、わたしの周囲は誰も興味持ってなくて。
 『太王四神記』初日、わたしは立見で観劇したかったんだが、立見が前売されていない。これまでの公演なら先に買えていたチケットが、今は買えない。

 じれじれしたなあ。

 改正が発表になったとき、不便になった、と嘆息したが、実は唯一希望も持ったんだ。

 トウコちゃんの、サヨナラショー付き公演のチケットについて。

 今までの方式ならば、立見券約100枚も、一般発売時に販売していた。
 ムラの並びが無くなり、今まで通り立見券も前売りする状態でぴあなどに丸投げした場合、立見券までダフ屋に持っていかれることになる。
 が、立見が当日のみになれば、ダフ屋が絡んでこない。

 サヨナラショー付き公演は当日抽選になるだろうから、先着順でもない。

 つまり。
 従来は当日B席42枚しか、アタリがなかった。
 当日抽選に何千人並んでいたとしても、アタリは42枚。

 だがそこに、立見券100枚が加われば。

 アタリは、3倍になる。 

 トウコちゃんのサヨナラショーを観られる確率が、3倍になったわけだ。

 いやその、3000人の分の42、だった確率が、3000人分の142になっただけで、結局当たらないのがふつーだと思うけど。3000人よりもっと並びに来るかもしれないし。

 でも、この「3倍」ってのは、夢のある話だよ。

 去年、チケット前売り方法が改正されたとき、「トップサヨナラ公演の当日券、どうなるの?」と思った、その答えがようやく正式発表された。
 やれやれ、長かった。

                ☆
 
 以前は公式HPに発表されたニュースを転記したりすることはなかったんだが、最近は考えを改めた。
 ブログはじめて7年、さすがに書いてきたモノと時間が多くなるとあとから見て混乱する。

 あとから振り返ることを前提に、時事性のあるネタはなんの話をしているのかわかるよーにしておこうと思う。
 えー、その昔、大騒ぎして入手した『2008 TAKARAZUKA CALENDAR Another Shots』に、緑茶をぶっかけました。

 わたしではなく、我が家の新参家族である子猫が。

 『Another Shots』だけではないっす。
 『おとめ』数年分、パーソナルブック各種、OSKプログラムや過去のTCAプログラム、『ケイゾク』などの映画プログラム……。
 よーするに、B5版のビジュアルブック全滅です。

 それぞれカバーをかけて、大切に保存してあったものたちです。
 表紙・背・裏表紙はカバーをかけてあるので守ることができるけれど、「本」である以上、開く部分……上下とサイドはむき出しぢゃないですか。開かなきゃ読めないわけだから、中のページは守りようがない。

 緑茶がぶちまけられたのは、本の並んでいた書棚の上です。
 天板のない、オープン型のラック。背の低いタイプで、PC台の横に沿うよーな感じで置いてあったの。で、PCのキーボードテーブルの上に置いてあったマグカップを子猫に叩き落とされ、その下のラック直撃。
 ふつーに背表紙が見えるように立てて収納された本の上部分、製本用語?でいうところの「天」部分はカバーもなく無防備。しかも、ラックにぎっしり並んでいたから、範囲は狭くてもかなりの冊数が犠牲になった。

 いちばん被害が甚大なのは、『2007年度版おとめ』。表紙はあさこちゃん。上から緑茶が瀧のよーに表紙を伝い、あさこちゃんに緑色の縦縞が。もちろん紙はふやけてぶわんぶわん。
 次が『2008年度版おとめ』でトウコちゃん表紙。こちらも表紙まで、量は少な目だが伝っている。
 あとは大抵、本の天部分が緑色にふやけている。

 あああああ。

 モノは所詮モノでしかなく、残念ではあっても、あきらめきれないってほどのものでもないし、汚れてぶわんぶわんに膨らんでしまったにしろ、読めることはたしかだから、しょうがないで終了、するしかないんだが。

 それにしても、かなしい……。
 ゆーひが、きりやんが、キムが……。手元でよく眺めていた人ほど、被害甚大って、せっかくのパソブ……。オサ様はぎりぎりセーフ、檀ちゃん写真集もなんとか汚れてないか。

 いちばん取り返しがきかないのが、『Another Shots』かなあ。1年間にヅカ雑誌31冊買って応募する、アレですよ、アレ。
 はあああ。

 とりあえず今は、ぶわんぶわん化を最小限に抑えるため、濡れた本たちの上に重しをして、押し花状態にしてあります。

 カバーも全部はずして捨てたので、また買いなおさなきゃ……。ヲタク用透明カバー使用だから、ヲタク書店に行かなきゃ売ってないのよ。やれやれ。
 

 子猫はやんちゃすぎて暴れん坊過ぎて、毎日すごい勢いでいろんなものを落としまくってます。
 トド様、ゆーひくんのパーソナルカレンダーは壁から引っ掻き落とされた。今は隠してあるので、眺めることもできやしねえ。(カレンダーとして、それはどうなの)

 
 ところでこのサイト、いつの間にか左側に「日記内を検索」ってのが出来てるのね。
 苦節7年、コレがないためとても不便だったんだが、ついに、いつの間にか、出来てる。や、5年前くらいにあってくれれば便利だったけど、記事が2500近くなった今ではあんまし意味無いような気もするけど……いちおー進歩?

 とりあえず「まっつ」を検索してみる。

まっつ の検索結果のうち 22804.diarynote.jp からの日本語のページ 169 件

 1878件のヅカ日記のうち、たった169かぁ。
 わたしも意外にまっつまっつ書いてなかったのね。(まっつまっつ言い出したの、最近だし)

 
 ところでみんな、川原泉には食いつきいいっすね(笑)。
「ぶっちゃけ、ヒョンゴって、嘘ついてんじゃね?」

「スジニに黒朱雀の印がどうのこうのって、アレなに? 伏線かと思ってたら、ぜんぜん関係ないまま終わっちゃったんですけど?」
「結局、朱雀は最初から最後までキハだったじゃん? スジニはなに?」

「ワシが思うに、よーするにヒョンゴ殿はスジニは結婚しちゃダメだとゆーことが言いたかっただけではないかと」

「えー、ひどーい。結婚しちゃダメだなんてぇ」
「そーだよなー。結婚したいよなー」
「ねー」

「はい、そこのバカップルは口を挟まない。そもそも前世でタムタムとカップルだったのはスジニでしょ? なのに現世でスジニがタムタムに想いを掛けているって流れに話がなると……」
「ヒョンゴ村長が眉を八の字にして待ったを掛けた、と」
「息子の花嫁のために用意した、ワシの『ちょっといい話』の衣装が無駄に~~」
「結婚してはならない理由は、スジニが黒朱雀になるかもしれないから……でも朱雀だろうと黒朱雀だろうと、関係者はキハのみで、スジニは無関係。スジニを黒朱雀だのなんだのと言っているのは、ヒョンゴのみ。これって……」

「幕開きの怒濤の回想シーン、ヒョンゴ村長ってばどさくさにまぎれて捏造してないか?」
「自分の子ども時代が、あーんな少女とみまがう美少年だもんねえ。自分で語って、アレはないわな」
「真実の中に嘘を混ぜることで、全部真実だってことにしてんじゃね?」

「……なんのために?」

「結婚させず、どこへもやらず、スジニを手元に置くことがヒョンゴ殿の目的ではないかと推察する」

「つまり……『光源氏計画』だね」

「姐さん、鋭い!」
「女の勘だよ」

「赤ん坊の頃からその手で育て、好みの女性に成長させる。せっかく美しい年頃の娘になったのに、ここで横から取られてたまるものかと……」
「黒朱雀の話を捏造する!」
「さすが参謀ヒョンゴ殿!」

 鍛冶屋の姐さんとか、田舎部族の若者とかその恋人とか、元仮面の男とかその育ての親の将軍とか、某村のはしこい青年だとか、まあいろんな面子が口々に勝手なことを言っていた。

 そこへ話題の主が現れた。

「捏造ってナニ、冗談じゃないっ」

「だって宝塚歌劇版『太王四神記』の『スジニ=黒朱雀説』は完璧な説明不足ってゆーか『ソレ、なかったことになってね?』的ぐだぐださで終わってしまうから、語り手ヒョンゴがフカシこいたってことでしか説明つかないじゃん」
「何故そーなるっ、悪いのは演出家だろう?!」

「光源氏計画はいいけどさー……ヒョンゴって、女の趣味変わってるよなー。スジニって美人だけど、男みたいだし。アレが理想って……」
「すでに尻に敷かれてるよな。武装してふつーに戦場出るし。村長よりぜんぜん強いし」

「育て方を間違えただけです、しとやかで奥ゆかしい女性が好みです、本来は……ほんとうなら……」

 こんなはずじゃなかった。私が貴重な青春を犠牲にしてお育てしたお嬢様なんだから、もーちっとなんとか……臈長けてたおやかな、はにかみやさんのお姫様になったっていーはずなのに。
 とかなんとか、出典どこかわかりますか?な、某アンドレ@『ベルばら』ぢゃないぞっと、の台詞を涙ながらに語るヒョンゴ先生、老けているけどこれでもまだぴっちぴちの30代。

「辻褄の合わないことは全部、語り手のヒョンゴのせいってことにしとけば、話は収まるってことで」
「原作は無視、舞台の上で描かれたモノだけがすべて。ということはやはり、光源氏……」
「ヒョンゴの趣味って……」

「お師匠様の趣味がどうしたって?」

 ひょっこり現れた、もうひとりの話題の主に、皆は黙って「うんうん」とうなずき掛け、その場を去っていく。

 残されたヒョンゴとスジニの後ろに、ピンクのハートマークに続く真っ白な道を見るのが、少女マンガの王道かと。
 がんばれヒョンゴ先生。

             ☆


 や、だから原作無視で。

 みわまつ万歳。
『太王四神記』って、なまじ大作だから?舞台上にすごーくたくさんの人がいて動き回っているから、まっつがどこにいるかわかんなくなるわ! ただでさえまっつ、小さくて地……ゲフンゲフン」

 と、ご心配の貴女へ。

 大丈夫です。
 今回は絶対にまっつを見失いません。

 たしかに、舞台上の人口密度はすごい。
 いつもすげー人数がわいわいやっていて、下級生たちにも見せ場や台詞や歌がそれぞれあり、組ファンとしては目がいくつあっても足りない状態、だとしても。
 まっつが一緒に行動するのが戦士たちだから、そのなかでもっとも小柄で華奢(女の子のスジニより・笑)なまつださんが、他の男たちにかぶって姿が完璧に見えなくなる恐れが多分にあるとしても。
 ぶっちゃけ地味で、その他大勢に埋没しがちであったとしても。

 大丈夫。

 「玄武の神器」を探せば、一発さ♪

 ヒョンゴ@まっつは、登場からラストシーンまで、一貫して「玄武の神器」……曲がった杖を持っています。

 西洋の魔法使いが持っているよーな、アレ。
 すげーじじいくさい、アレ。
 ぜんぜんかっこよくない、アレ。

 姿はいつものまっつですっきり美しいのに、杖を持っているのでとってもおじいさん風に見える。
 そしてまたまっつが、みょーにじーさんぽい演技をしているので、まっつ自身の姿と、杖と、演技とで、なんか落ち着きが悪い。
 本人の若さ・美しさは演技に引きずられ、別に若くない・地味なおっさんだよね? の方にシフトしてんじゃないかと思う。
 役の年齢からして、もう少し若く演技してもいいと思うんだけど、「玄武」であることに、小池のイメージが引きずられてるのかもしれないな。

 原作ドラマは見たことないんで知らないけど、四神の「玄武」は北や黒、冬を表し、老人の姿で表現されることが多い。……てなふーに、いわゆる「四神」については、ヲタクのたしなみとして最低限知っています。
 悪の四天王とかいうと、ありがちなのが玄武が老人で、朱雀が紅一点、青龍と白虎が青年だよねー、とか。最初に知ったのがどこでなにでだったかわかんないくらい、ヲタク常識として四神相応とか四霊獣とか五行とかの知識は、ふつーにある。

 だから「玄武」の神器が「杖」だと言われれば、すごーく納得。そりゃそうだろう、と。玄武ってじじい役のこと多いもんなー。
 つーことでまっつも、じじい風演技を指導されているのかもしれない。
 んじゃなんで見た目はヒゲも白髪もなく若者なのか……ってことだが、スジニを拾ったときに子どもだったことを思えば、ヒョンゴの年齢はスジニ(つまり、タムドク、ホゲ)より10歳くらい上なだけ、タムタムがハタチならヒョンゴ先生はまだ30そこそこってことになる。
 ヒョンゴ先生自身が「子どもだった私」とナレーションしているので、スジニとの出会いの年齢は、青年時ではなく子ども年齢だったのでしょう。演じているのがイブちゃんだったと思う(プログラム買ってない)、娘役さんによる子役だから、すげー幼い感じ。

 ヒョンゴの実際年齢通りにまっつは外見を作り、されど演技は「玄武」らしく老人風、という不思議なモノになる。

 なんにせよまっつは、いつも杖を持っている。

 どんなときも持っている。
 衣装を替え、場が違っても、持っている。
 戦場ですら、持っている。杖を持っているせいで、剣を抜くことも出来ない……のに、持っている。

 杖を探せば、まっつがわかる。

 安心ですね、みなさん!
 まっつがどんなに小さくても地味でも大衆に埋没しても、杖を目標にして探せばノープロブレム、問題なしですよ!!
 まっつの小さな頭の上にぴょこっと飛び出してますから。他の誰より、杖が上に出てますから。

 まず群衆の頭の上を探して、飛び出している杖を見つける。→その下にまっつ。
 はい、簡単ですねっ♪

 そしてまた、まつださんてばあちこちに登場している。

 幕開き、いちばん最初に上手セリからひとりでせり上がり、自己紹介後に淡々と語りはじめ……それだけでなく、神話だの承前だのが終わり、本編スタートしたのちも民衆がわいわいやってるとこには大抵まざってます。
 謎の神学生みたいなずるずるした格好とか、越後の縮緬問屋のご隠居みたいな、さらに謎な格好して。

 最初のナレーション部分はほんとーに淡々とアナウンサーのように正確に明瞭にクール・ビューティまっつの本懐みたく話しているんだが、本編では三枚目系で登場してます。
 スジニ@みわっちに振り回されてるわ、ヒョンミョン@だいもんにあしらわれてるわで、村長の威厳はどこに?!状態。

 ヒョンゴ先生は終始眉を八の字に寄せた、ヘタレまっつの顔をしています。

 天下一武道会のギャラリーやってるとことか、無駄にテンション高くて、かわいいっすよ、ヒョンゴ先生。

 神器探しクエストでタムタム・パーティの一員として鎧姿も披露してくれるんだが、なにしろ武装してなお杖持ってるわけだから。使い物にならないの、丸わかりだよねえ……。
 師匠ポジションなんだから、鎧着なくてもいいだろーに、おじさん張り切って剣まで帯いて、いざ戦闘がはじまるとスジニに背中にかばわれたりしているところが、じたばたしちゃうほど、萌えです。

 あの「毒にも薬にもならない」、「誰からも安全パイと思われている」感じが、いいっすねえ。
 インテリとしての尊敬はされてるんだろーけど、この男に求婚されたら大抵の女は困惑するよなー、というか。
 浮気もしないだろうし、地位も稼ぎもあるし、幸せにはなれるんだろーけど、どーにもときめかないってゆーか、男としてカウントしたこともなかったわ、みたいな。
 ええ、ソコがいいんです。
 わたしはそーゆーキャラクタを発掘して愛でるのが好きです。真ん中は真ん中で見てるけど、脇スキー的に地味なとこにアンテナが動くという業を持つ(笑)。

 役目忠実でそれ以上がないあたり、すげーまっつらしいんだけど、今のヒョンゴ先生をたのしんだうえで、あえて無い物ねだりしてみる。
 原作とか脚本とかを離れ、今この舞台、この世界のヒョンゴ先生として、「色気」のプラスアルファが欲しいっす(笑)。
 ヒョンゴ先生自身が誰を愛しているのか、わかるとたのしーのに。

 
 まあともかく、他のナニより今回はまっつの「声」は美しいなあと、改めて感動しております。
 歌とか以前に、「語る声」が美しいって、すごいや。めっさ心地よい声だ。
 元アニヲタにはたまらん。
 サイトーヨシマサを、なつかしく想う、新しい年のはじめ。

 ……てのも、どうかと思うが。

 『太王四神記』を観て、もっとも痛烈に感じたことは、斎藤吉正演出で観たかった。と、いうことだ。

 こーゆー他愛ないヒーローものは、つじつまなんかどーでもいいからひたすら派手にかっこよくあるべきだと思う。どうせ長大な原作の消化なんかできないんだから、そんなことあきらめて、中身の深さより、見た目の派手さのみを追求すべきだ。

 サイトーくんなら、もちろん話はもっとぐだぐだになる。ぶっこわれて整合性なんかなくて、とくに時間の流れや場所の感覚はわけわかんなくなる。なんじゃこりゃ、とあきれてアゴを落としているうちに、話が進み、「えっ、なんなの?!」ととまどっているウチに、話が終わる。

 だけど。
 10分に一度はストーリーと無関係にかっこいい見せ場がばーんと入り、1幕に3回は「ひょっとしてここで幕?!」ってくらいクライマックス的に無意味に盛り上がる。
 常識とか整合性を放棄している分、登場人物はより記号的にわかりやすく、かっこよくなる。英雄はより英雄らしく大見得を切り、悪役はさらに悪役として高笑い、苦悩はより激しく物語の進行を止めてまで慟哭する。

 音楽はキャッチーなアニメソングになり、1回聴くだけで耳に残り、劇場を出るときはもれなく口ずさんで帰れる。
 正義のタムドク@まとぶとその仲間たちのヒーローソング、対するダークヒーローヨン・ホゲ@ゆーひとその部下たちの復讐ソング(復讐はハズせませんから!・笑)、さらにわかりやすく悪の秘密組織と化したプルキル@壮くん率いる火天会の悪ダマソングが、盆を回し全セリを上下させ銀橋を使いまくり、映画張り大スクリーンの映像と併せてとんでもない派手派手しさに!
 やー、登場人物紹介であの大劇場ホリゾントいっぱいの巨大スクリーンに、まとぶさんやゆーひさんの美貌が映し出されることを思うとわくわくしますな。ついでに、三つ編みヒゲえりたんのトンデモ美貌にも!

 でもってエロエロシーンがある。タムドクとキハ@彩音ちゃんのラヴシーン、キハとヨン・ホゲの色っぽいシーンが必ずあって、そのベタなピンクさに観客が固唾をのむ(笑)。ついでに一斉にオペラが上がる(笑)。
 それからこれがすごく重要だが、スジニが萌えキャラなる。
 アニメ定番ボク女として、わかりやすくかわいい衣装になる。原作がどうあれ、大衆に埋没するよーな地味服は着せない。どんなにベタで恥ずかしいほどでも、「あそこに準ヒロがいる!」とわかる扱いをする。てゆーか、みわっちにスジニはやらせない。ふつーにすみ花あたりだろ。

 でもって、タムドクの死んだ母@さあやがなにかっちゃー回想シーンで現れる。母の幻に語りかけるタムタムは必須。
 さらにホゲは母を殺されたことをすごーく根に持つ。なにかっちゃー母のことを持ち出す。王になりたいのも、母@じゅりあの悲願だからだ。
 マザコンはサイトーくんのお約束!(笑)

 いやあ、サイトーくんだったらどんだけゆーひさんをエロエロに慟哭させてくれたかと思うと……。まとぶさんを虐めてくれたかと思うと……。黒あやねちゃんにS女ぶりを発揮させてくれたかと思うと……。
 そしてフィナーレの女の子たちに、耳としっぽが……ゲフンゲフン。

 
 小池演出だと地味だなーと思ってしまうあたり、どんだけ毒されてんだあたしゃ、と思ったが、会う人会う人「コレ、サイトー演出で観たかった!」と言うから、類は友を呼んでいるんでしょーな。

 小池せんせはとにかく色気がないのが致命的なんだよな。基本的に恋愛とか情念が描けない人だから、人物描写の軽さが際立つ。
 軽いなら軽いで、もっと派手にぶっとんでくれりゃあいいのに、常識の範囲で収まってしまう。
 演出力はすごくあるんで、それによってメンタル面の薄さをカバーしてるから体裁は保たれてるんだけどさ。

 地味で盛り上がりに欠けることが、いちばん気になった。初見では。
 テンションが一定だから、メリハリに欠けるのよ。

 2回目は「そーゆーもん」と思って観るので、気にならなかった。
 てゆーか、2回目からの方が、おもしろい。

 1回観て「盛り上がらない」と思った人、2回観てみてくれ。

 わたしは原作ドラマをまーーったく知らないし、プログラムも買ってないし、人物相関図もまともに眺めてないし、あらすじすら読んでいない人間だが、それでも立ち見位置から観劇して話にはちゃんとついていけたから、別に難しい物語でも予習が必要でもなんでもない。
 いろいろわからないことはあるが(笑)、細かいことは気にしなくても、物語自体はたのしめる。
 ので、「とりあえず1回だけ」でもOKだ。

 ……まあ、音楽が残念なことは、変わらないんだけど……何回も何回も観れば、気にならなくなるかなあ。
 音楽にもお金を掛けるべきだったと思うよ……。

 無い物ねだりをしてもしょうがないので、小池演出の『太王四神記』を愉しむつもり。
 てゆーか、演出はうまいからさー。わたし好みの作家ではないっちゅーだけで。

 まっつがこれだけたくさん出て、たくさん喋ってるのも小池だからだと感謝してまつ。谷やキムシンだったら台詞3つだったかもしれん。サイトーくんでも、まっつは好みの役者ではなさそーだから、もっと疎外されてそうだしな(笑)。

 なんにせよ、前作が『愛と死のアラビア』だったのだから、今回はパラダイスだ!
「教えてヒョンゴ先生。『太王四神記』の冒頭、神話部分がよくわかりません。ぶっちゃけ、いらないんぢゃないですか、アレ?」

「そんなことを言ってはいけません。物事にはすべからく因果というものがあってだね、現在の事象を語るために過去の要因を説くことが必要なのだよ」

「教えてヒョンゴ先生。神話部分はまあそんなこともあったのかふーんで済むけど、その直後のチュシンの星が現れたときの怒濤の出来事、アレ、いくらなんでもありえなくね? タムドクとヨン・ホゲが産まれたまでは良くても、あと一気に四神器がどーなったかまで描くのは乱暴すぎるんじゃ? 主役ふたりの他に、神器×4で、しかもその4人の家族まで一気に出てくるんで、ありえない人口登場密度なんだけど?」

「このジェットコースターについて来てこそ、本物のタカラヅカファンなのだ。……まあここだけの話、そんなもんわかってなくても、ストーリー自体は単純だから、気にしなくてよろしい」

「教えてヒョンゴ先生。チュシンの星が現れたときに、タムドクとヨン・ホゲが産まれて、そのときすでにキハは妹を隠したりしてたんだよね? ……て、キハってそんときいくつですか? てゆーかキハって、実はすげー年増?」

「そ、それは、言ってはならないことだ。タムドクと書庫ではじめて会ったときのキハがものすごーく若い少女ぶっていたことなんかは、考えてはいけないことなのだ」

「教えてヒョンゴ先生。タムドクが生まれた日に、スジニはすでに生まれていて、姉のキハが抱いて隠しても大丈夫なくらい、ある程度育っていたわけですよね。ということは、スジニって、タムドクと同い年か、年上?」

「そ、それは、言ってはならないことだ。物語の性質上、タムドクとヨン・ホゲがいちばん年少になってしまうが、ロマンが壊れるから、考えてはならない。スジニは少女、タムドクに子ども扱いされる少女。たとえ演じている人の学年が研12とか今年で13とかでも、スジニは少女。いいね、わかったね?」

「教えてヒョンゴ先生。公式HPのあらすじに、孤独なタムドクを幼い頃から理解し支えたのは、神官キハだった。ってあるけど、いったいいつ幼いタムドクをキハが支えていたんですか? 書庫で出会って出会った瞬間誰にも言ってはいけない秘密をぺらぺら喋って、父王の寝所にまで連れて行ってたけど、実はあの場面だけで10年くらい時間が経ってたんですか?」

「え? い、いやそれは先生も知らなかったっ、2回観劇したあとに人から言われてはじめて知った……てゆーか、HPのあらすじなんかはじめて読んだよ。そ、そうだね、きっとあの出会い場面のキハの少女ぶりっこからして、タムドク10歳、キハ16歳とかで、出会って話している数分間で実は10年の月日が流れ、心を許したタムドクが『本当はチュシンの日に生まれたんだ、でもこれはナイショだよ♪』と打ち明けるんだ。父王は10年間病に臥せっていたんだよ」

「奥が深いですね! あの数分間で10年の時の流れを示していたなんて。毒殺に10年もかかっていたんじゃあ、悪者のヨン夫人も業を煮やして悪者医者に早く殺してしまえとせっつきますよね!」

「うむ、その通りだ。ちなみにその間ずーっと私たちコムル村の者たちはどこぞの宿場だかにいたことになるが……細かいことを、気にしてはいけない」

「教えてヒョンゴ先生。幼なじみだと銀橋でじゃれ合わなければならないの? なんかすごく既視感があるんですけど」

「たしかにどこかで見たような気はするし、とくに片割れはついこの間『俺たちはVieil Amiだ』とか言っていたよーな気がするが、気にしてはならない。そんなこと言ったら最後のクレーン朱雀ちゃんはどこの昇天シーンだとか、幕が下りたあとに下手セリから2番手がキラキラ衣装で登場して主題歌ソロで銀橋とか、キリがないので、却下」

「教えてヒョンゴ先生。ヒョンゴ先生ってじつは、越後の縮緬問屋のご隠居ですよね?」

「スジニが助さんで、ヒョンミョンが格さん? 玄武の杖が印籠? ボタンひとつで光ります? ……先生も、あの衣装デザインの本音を聞きたいところです」

「教えてヒョンゴ先生」

「ストーリーへのツッコミは、面倒くさいのですべて却下。他のことにしてください」

「じゃあ先生、作品中、いちばんのナルシストは誰ですか?」

「難しい質問ですね。三つ編みがチャームポイントのプルキルと、一筋の乱れ髪にこだわりアリのイルスが強いかもしれませんが、実のところチョロが最強でしょう。自分の素顔を見た瞬間の彼の『これが俺の顔?』という台詞のあとに、心の声『……美しい(はぁと)』が聞こえてきますからね」

「教えてヒョンゴ先生。コ将軍って、どんだけ人望ナイんですか? 将軍なのに、タムドクのもとへ馳せ参じるとき単独って……部下のひとりも従ってくれなかったんですよね?」

「新公学年でありながらトップスターの師匠にナチュラルに見える、あの得難い才能のヒゲぶりを賞賛するべきであり、無粋なツッコミをしてはいけない。パソン姐さんの作る鎧が12枚しか出来ない以上、コ将軍に部下を連れてこられても困るのだから、アレでいいんだ。また、組長と並んで遜色ないチョ・ジュドのヒゲぶりとか、部族長たちとか、花組ヒゲ部の若手たちは有望だよ」

「……戦力的に役立たずのヒョンゴ先生が鎧を着るのをやめれば、ひとり戦士を連れて行けたのでは?」

「先生も必死に戦ってるんですっ。たとえ女の子のスジニに守られていても、腰の剣を一度も抜くことが無くても、鎧ぐらい着たっていいぢゃないですかっ。普段が謎の神学生か、越後の縮緬問屋のご隠居なんだからっ。かっこいい衣装も着せてよねっ!」

「教えてヒョンゴ先生。魔術師プルキルって、2千年も生きてて、小さな高句麗ひとつ征服できず、やっていたことは秘密組織の総統って、なんかショッカーレベルなんですけど、まあそれはいいとして、結局のとこ、最後アレどーなったんですか?」

「………………まあその、なんだ。最後に愛は勝つってことで。先生、原作のドラマ見てないからわけわかんないけど、まあハッピーエンドだからいいじゃんってことで」

 
 まとめ。

 『太王四神記』は、愉快です。

 それだけわかっていれば、ヨシ。愉しむ上での合い言葉は、「細かいことは、気にすんな」です。

 まとぶさんとゆーひさんが、すげーかっこいいです。えりたんが素敵です。
 ま、そーゆーことで。

 「宝塚歌劇95周年 新春口上」がどんなカタチで行われるのかは、わかっていなかった。

 90周年のときはもともと各組トップスター特出公演だったこともあり、本舞台を使ってとても派手にやっていたと記憶している。
 あのときは植爺の『天使の季節』が酷すぎて、作品と植爺個人に対する怒りと嫌悪で記憶がぶっとんでるのよねー……口上はどんなだったっけ? 各組カラーのスパン燕尾とドレスじゃなかったっけ……? ショーの特出場面と混同してる? どっちにしろ、ちゃんとした「催し物」だったよね?

 ところが今回はいかにも後付けで、おまけめいた扱いだったので、特別なことはやらないんだろうなと思っていたら。

 袴姿のトド他トップスターが、銀橋で挨拶するのみだった。

 本舞台はカーテン前すら使わねえ(笑)。
 まあ、スターさんが客席に近くていいっちゃーいいのか。

 立ち見だったわたしはオペラグラスでまず真ん中のトド様を見、次にその上手側横のトウコちゃんを見、さらに続けてトド様を挟んで反対側の隣の水しぇんを見……彼らが、素顔であることに気づいた。

 素顔化粧に袴姿で、大劇場に立ってんだ!! すげえ!

 トウコちゃんの袴姿を見る、というのがわたし的に重要事項だったんだけど、まさか「素顔」だとは思ってなかった。

 タカラジェンヌの「素顔」を見る機会は少ない。
 会活動していたり、入り出待ちをしていればそうでもないだろうが、舞台しか見ないゆるいファンにとって、舞台メイクをしていないナマの顔を見ることなんて、ほんとにそうそうないんだ。
 トウコちゃんのトークイベントとか、当たったことないから、ほんとにわたしろくに見たことないってば。

 もういつ以来かわからない、素顔のトウコちゃんだ。

 うわーうわー、素顔で袴なんて。
 そんな姿、見られるとは思ってなかった。てっきりヅカメイクの「舞台用」の姿だと思っていた。

 きりりと美しい、「安蘭けい」としての姿。
 まっすぐな眼差し、まっすぐな美しさ。

 オトコマエな声も、凛と響き渡る。

 
 ……ええ。
 トド様、トウコちゃんまでは、ぴんと来てなかったの。
 彼らの化粧がどうとか。
 なにも思わず、「ああ、トド様だ」「ああ、トウコちゃんだ」とオペラをのぞいて……水しぇんを見て、はじめて、素顔化粧だと気づいた。

 2500人収容劇場で、最果て立ち見席から見ても、違和感のないトド様とトウコちゃんの素顔っぷりに、拍手。

 いやあ、水しぇんはねえ……メイク顔と素顔のギャップがなかなか大きい人なのでねえ……おかげで、そこで気づくことが出来たよ、「この人たち、ヅカメイクしてない!!」って(笑)。トドとトウコだけだったら、気づかなかったかも(笑)。

 や、水しぇんはソコがチャームポイントなんですよ! ええ!(笑)
 ついでに水しぇんの素顔メイクがもー、きらきらでねー、「袴姿でお正月で95周年口上でソレか?!(笑)」とツッコまれるのを待っているかのような、気合いの入った「ミズ流メイク」でねー。やーん、水しぇん素敵。

 水しぇんのおかげで、「素顔に袴姿のこの顔ぶれを一同にすることの希少価値」を、改めて思い知りました。
 目に焼き付けるべ、と他のみんなもそれぞれガン見。とくに、これが最後の機会になるかもしれない84期のふたりを、あわてて、改めて。
 となみ姫は素顔でもあでやか、オペラなくてもわかる顔立ち、反対にあすかちゃんはすごく素朴にかわいい女の子。舞台イメージでは、となみちゃんが天然さんであすかちゃんが悪女がキマるタイプの女優さんだったりするのにね。

 銀橋に1列で整列して挨拶して歌って、下手にとことこ、上手にとことこ、一礼して、また真ん中に戻って終わり。(ん? 上下逆か?)
 これだけなんだ……。
 てゆーか、月組さんいないし。90周年は東宝公演出演組のトップもムラの口上に参加していたんだから、今回月組がいないことの言い訳にはならない。
 トップ娘役不在だから、出すに出せないか。やっぱ「タカラヅカ」としての形式を壊す「トップ不在」なんて状況は、早く修正して欲しい。

 90周年に比べれば、とてもおまけ感の強い口上だったけれど、端数周年なんてこんなもんか。
 見られただけでもありがたい。

 口上が終わるなり、客席からばらばらと退場する人たちがいて、「口上だけが目当てだったんだなあ」と感心する。
 花組ファンとして、公演を観てもらえないことに寂しいキモチはあるが、「ご贔屓の袴姿のためだけに」時間を捻出して駆けつけるキモチを否定できるはずもなく。 
 スタンスは人それぞれ。

 
 カーテン前の吊りモノも口上仕様から『太王四神記』に変更され、さあ、いよいよ幕が上がる。

 95周年か。
 よい1年になりますように。
チケ難民 元旦早々 サバキ待ち
                -こあら 心の俳句-


 ……なんて、今年一年思いやられる状態ですが、あけましておめでとうございます。
 結局初日は立ち見して、それでも2幕は見知らぬ方に「口上目当てで来たから、もう帰るの。よかったら私の席で観る?」とチケットもらってほくほくS席観劇。……てのも、わたしのヅカファン人生を象徴しているのでしょうか。
 

「しいちゃんの鏡開きを見るの! しいちゃんの袴姿を見るの!」
 と、意気込んで早くから列に並び、真正面から障害物無しで鏡開きを見られたのは良かったんだが。

 ……わたし、誰が出演するか、わかってなかったのね。アタマに「しいちゃん」しかなくて、たしかしいちゃんと相方のすずみんが出演する、とだけ思い込んでいて、司会者が出演者の名前を呼んだとき最初に「立樹遥」って言わないから、心底びっくりした。
 えー、司会者のおねーさんは、「柚希礼音さん」から呼びはじめました。続けて「立樹遥さん、涼紫央さん」……。
 そうか、れおん出るんだ! そ、そりゃそうか。しいすずだけでやるわけないか。
 れおんくんに含みがあるわけではなく、わたしの偏狭な海馬が勝手に自己完結していた模様。

 退団を発表してから、はじめてファンの前に正式に姿を見せ、言葉を発するしいちゃん。
 彼自身からなにかしら退団についての言葉を聞けるのかなと思ったけれど、なにも無しでした。
 あくまでも組子として、タカラジェンヌとしての言葉のみ。退団するトウコちゃんの公演であることのみ。
 自分の退団なんかおくびにも出さず、しいちゃんは終始あの太陽の笑顔だった。
 おひさま色の着物がまぶしい。

 れおんくんはどんどんスターとして貫禄がついてくるね。たくさんの未来と責任を担って、さらにいい男になってくれ。

 すずみんはあのはんなりとした笑顔と、高めのウエスト位置の袴姿がすげーキュート。去り際もひとり手を振ってくれて、周囲からも「かわいい♪」の声があがっていた。

 
 さて。
 95周年の幕を開けた本拠地宝塚大劇場はいろいろとマイナーチェンジされていた。

 鏡開きで一足先に入った大劇場エントランスの絨毯は新調済で、バラ柄がいかにも「ヅカだ~~」な、ふっかふかぶり。
 そして、出演者スチールが、遠く吹き抜けの壁上方に飾ってある。

 旧大劇場時代は食堂などがあるロビーに飾ってあり、現在の劇場になってからは誰も見ない・通らない2階トイレ前にひっそりと飾ってあったやつ。
 トイレ前に飾るより、エントランスに飾るのは正しいけど、あんなに遠い位置じゃ誰が誰かわかりませんがな……劇団のやることって、やっぱどっかズレてるっつーか……。

 鏡開きがはじまるまでヒマだったので、わたしは目をこらしてスチールを眺めてました。
 プログラム写真と同じのはずだから、まとぶ、ゆーひ、あやねの3人だけ写真がチガウ。ポスター仕様の加工がされている。
 他のみなさんはふつーに劇団撮影のスチール。星原先輩からはじまって、学年順に並んでいる。
 遠目であまりよくわかんないけど、男たちヒゲ率高いなあ。髪型もえらいことになってんなあ。
 ……あれ?

 ひとりだけ、写真がチガウ。

 みんな韓国モノ……というか、アジアっぽい歴史物らしい扮装なのに。
 ひとりだけ、すっきりとなんの扮装もしていない人がいる。

 位置からいってアレ、まっつ、だよね?

 何故?
 どーしてまっつだけ、扮装してないの?

 額を出しただけのすっきりした髪型、スタンドカラーのふつーっぽい衣装、って……フィナーレの衣装とか?

 まっつ、役ついてない?!(白目)

 プログラムに、下級生たちは扮装無しのショー衣装で写真載ってるじゃん。アレと同じ?
 学年順で並んでるから、役の付いている人たちの間にまざっちゃってるけど、まっつひとり韓国モノ衣装なくて、フィナーレのショー衣装?

 ……そんなはずないことはわかっていても、びびりましたねー(笑)。

 みんな扮装してえらいことになってるのに、まっつひとり、あまりにまっつのままで。

 ひとりだけ涼しい顔してますよこの人……。

 
 鏡開き終了後、御神酒でほろ酔いのドリーさんと合流したんだが、言われましたともさ。

「まっつの汎用性の高さはすごいね!」

 いやあ、まっつ変わらないねー。すごいねー。と、しみじみ言われた(笑)。

 そこではじめてプログラムを見せてもらったんだけど、ほんとにまっつすげえ。

 どこの国の、どこの時代の人かわからない姿。

「このままヨーロッパ物にも出演できちゃうね」
「ショーもそのままいけるし」
「使い回しいくらでもOK」

 とってもエコなまっつ。地球にやさしいまっつ。

 プログラムの表紙が、今までのイメージイラストから、まとぶんの写真に変わってました。
 まとぶんはすごーくかっこいい。今回はポスターがかっこいいので、その写真流用なのでまたかっこいい。

 しかし……ヅカ写真ばーん、のプログラムは、なかなかに恥ずかしいのでは……?

「なにいってんのよ、ヅカのプログラムは恥ずかしいからいいのよ!」

 ドリーさん、熱弁。
 電車の中で表紙を丸めて人に見られないように気を遣ってこそこそ開くのが醍醐味であると、語る語る。……今この人酔ってるしなー(笑)。

 まとぶんの写真はかっこいいし、デザインも気を遣ってあったので、昔の「スチール写真全身像」を使っただけのナニも考えていない表紙写真よりはマシか。わたしアレ、キライだったのね。ヅカメイク写真が恥ずかしいというより、素人以下のデザインセンスが嫌だったの。
 どの公演だったか今は思い出せていないけど、たしかトド時代の雪組公演からプログラムが一掃され、表紙が写真無しのデザインのみになって、どんだけうれしかったか。写真を使ったかっこわるいレイアウトほど苦手な物はないのよ、素人の年賀状みたいで。
 表紙がデザインになった最初のプログラムは製本その他問題アリまくりで、ふつうにページを繰っているだけでページが空中分解したわねえ……なつかしいわー。当時のネットでも「プログラムがばらばらになりました! こんなのわたしだけ?!」の投稿が目についたなー。や、みんなそうだから、そーゆー仕様だから!
 「素人演芸場の手作りプログラム」から「商業演劇の、プロがデザインしたプログラム」に変更したかと思ったら、「ページが全部はずれていく、冊子としてありえないクオリティ」だったりと、ひとつのことをこなしたら、他のことがダメになる、宝塚歌劇団ってステキなところ。

 さて、新しいプログラムはがんばって「ヅカメイク写真」を「ヅカらしい時代錯誤さ異世界さを大切に、最低限かっこよく」表紙としてデザインしてほしいわん。

 あー、わたしは相変わらず買ってないですが。脚本掲載が復活したら買います(笑)。

 レストランもいちいちマイナーチェンジされていて、フルールのたこ焼きが値上げされてました。ちっ。せちがらい世の中だぜ。
 恒例の、1年の観劇回数です。

 周囲を見回してみると、みんなちゃんと内訳書いてるんだ。どの作品を何回観た、って。
 わたしはソレ、やったことないなあ。
 半券をざくっと数えるだけ。
 いちいち内訳出すのはあまりに面倒くさい。ついでに、知りたくもない(笑)。贔屓組だけはネタとして数えてるけど(回数がハンパないので)。

 つーことで、今年の手元にある半券を、とても大雑把に数えてみました。ヌケがあるかもしんないけど、そんなのスルー、気にすんな。

 なんと、97回。

 フタ桁です。
 やりました、緑野こあらはついにやりました、念願の、フタ桁達成です!!

 チェリさんに会うたび「それで、今何回なんですか?(笑)」と聞かれることもなくなるのだわ! だって初志貫徹、有言実行だもの! 「もう3月だから30回突破したでしょ?」「もう6月だから50回は軽いですよね」って、わたしが戒めを守れていないという前提で言ってくるんですよあの人!

 すごいわわたし、えらいわわたし。
 なによー、やればできるんじゃない。ほほほほほ。(大威張り)

 去年より24回も減っているってすごいなヲイ。
 贔屓組が大劇1回公演で、しかも作品がアレだったことが関係していると思う。本公演が年2回あれば、単純計算倍だもんな。えーと、花本公演は20回観ているわけだから、それが倍なら……。あ、あれ? えーと?

 ……つまり、今回24回減ったのって、ほんっとーに単純に、花組公演が1回だけだったから?

 わたしの努力とか自制とかぢゃなく、たんに公演がやってなかったから? まっつが出ていなかったから?
 それだけなのっ?!

 わーーん。(威張った分、背を丸める)
 

 回数より、金額が問題かもしれない。
 「まっつを前で見るのぉ~~!」とかゆって、散財してたもんな、あたし。
 それに、びんぼー人のくせにディナーショーなんぞも行っちゃったし。オサ様コンサートも行っちゃったし。

 ああああ。
 今年もまた、欲望のままに生きてしまった……。

 で、でもこの調子で来年もフタ桁観劇で済まそうと思います。
 てゆーか、値上げされちゃうわけだから、マジで回数減らさないと。同じ感覚で生きてたら、破産するわ。
 枚数だけでなく、金額の上限も決めておかないとな……あああ、トウコちゃんにいくらかかるんだろう……。(無い袖は振れないだろう、いくらなんでも)
「水しぇんってほんときれいだよね」

 と、言ったら、nanaタンに、「えええっ?!」と、叫ばれた。

 『君を愛してる-Je t’aime-』のスカステCMを、今さらふたりで見ていたんだ。

 あの素敵ベスト姿でまっすぐにカメラを見つめ、「君を愛してる」と言うジョルジュ@水くんを見て、わたしは心の底から本気で、なんの気負いもなく、素で言ったのに。

 ……のに、異を唱えられるとは思わなかったっ。

「かっこいいとは思うけど、きれいっていうのは……」
「きれいじゃん! めっさきれいじゃん!! すっごいきれいじゃん、美形じゃん!」
「かっこいいけど……」

 水夏希は、美しいですよ!

 そりゃわたし、水しぇんのことキモチワルイとかヘビとかオカマとか、いろいろいろいろ言って来てますけど!(某オスカルとか、某黄泉の帝王とか・笑)
 彼が「美しい」という前提がなきゃ言いませんよ。
 水先輩がとことんオトコマエで美貌の青年だからこそ、どんなタワゴトだってアリなんです。わたしごときがナニ言ったって、彼の美しさは揺るがないもん。

 ……てゆーのは、全世界の常識ぢゃなかったのか?
 『カラマーゾフの兄弟』どりーず西会総見(笑)後、「水さんの無精髭かっこよかったねえ」「ずっとヒゲつけてればいいのに」「それじゃ無精髭になんないじゃん」と、ヒゲのことしか誉めない面々に「他に言うことはないのっ?!」「水しぇんかっこいいじゃん!」とひとりでわめいていたわたしは、少数派なの?
 たんにわたしの周囲に水ファンがいないだけよね? ね?

 
 宙組東宝楽の日、「たっちん、今日で卒業だねえ」とかしみじみしつつ、遙か遠い大阪の地で、わたしとnanaタンは今年1年の打ち上げをやってました。
 「しい様、となみちゃん退団を嘆く会」だったりもします。
 食料買い込んで、nanaタンちで双子の猫を愛でながら、1日なにをするでもなくダラダラとヅカDVD見て過ごす、という。

 1年を振り返るにあたり、わたしにとってのショー作品NO.1は、言うまでもなく『ソロモンの指輪』であり、1位が『ソロモンの指輪』で、2位以下ナシ、てなくらい順位をつけるまでもない結果なのだけれど。
 芝居では、

「最後に『夢の浮橋』が来ちゃったからねえ」

 と、華麗なる逆転劇がわたしの中で行われたことを語ってましたさ。
 2008年の芝居1位は、月組の『夢の浮橋』。美しさ、痛さ、物語、テーマ、そして萌え(笑)と、ぶっちぎりのトップ・クオリティ。文句なし。

「最後に『夢の浮橋』が来なかったら、『君を愛してる』が1位だったのに」

 と、素で言って、nanaタンを絶句させていたよーななかったよーな。

 え? 『君を愛してる』が1位でしたよ、『夢の浮橋』を観るまでは。『スカーレット・ピンパーネル』でも『マリポーサの花』でもありませんよ?

 や、どんだけ好きだったか、『君を愛してる』。
 『夢の浮橋』と同じくらい、毎回号泣して観てたってばよ(笑)。
 美しさ、楽しさ、物語、テーマ、そして萌え(笑)と、ぶっちぎりの大好き作品でしたからなっ。
 もともとキムシンファンですからわたし。彼の作品はツボにジャストミートするの。欠点があることもわかるけど、そんなことは置いておいて、好きだと思える。

 でもって、フィラント@キム、好きだったなあ。
 あの『君愛』CMのフィラント・バージョン。「君を愛してる。……あはははは♪」とやるアレが、悶えるほどスキ(笑)。
 もー、もー、最低、あの男っ。だいっきらいっ! ……でも好き。と、思える、あのドSさがたまらん。
 フィラントをキムにやらせたキムシン、神。

 て、話をしていたら、nanaタンが『君を愛してる』のDVDをかけてくれたのな。
 その、問題のCMを。

 キムの前に、えんえん水しぇんの「君を愛してる」攻撃があるじゃん?
 アレをほぼ1年ぶりにまじまじと見て、改めて彼の美しさに感動したのよ。
「『君愛』DVD買おうかな」
 と、言うくらいに。……まっつの出ているDVDは一度も買ったことナイのにねー。

 そしてやっぱ、フィラントの「あはははは♪」は凶悪で大好きだしっ。ああ、ときめくー!!
 あの魂の強さ、健全であるがゆえの無神経さ、無邪気であることの罪、わたしのもっとも好きなモノが全部詰まってる。
 フィラントって最強キャラだわ。
 わたしのヅカファン人生でもっとも好きなキャラクタはアルフォンソ@『Crossroad』なんだけど、彼に匹敵する好きさだわ。

 
 つーことで、今年のヅカ納めは、nanaタンちでダラダラと『君を愛してる』DVDを鑑賞して終わりました。
 水しぇんかっこいー、となみちゃんかわいー。ハマコ最強。そしてキム、やっぱすげー好きだー。
 元旦から『君を愛してる』初日を観て、12月の最後に『君を愛してる』DVDって、なんてステキ(笑)。
 
 
「たしかに最初はイワン様のこと爆笑したけど、次からは笑えなくなったもん!」

 イタゆみこファンを自称するnanaタンは言う。
 『カラマーゾフの兄弟』初観劇時、ふたりで劇場前にて地団駄踏む勢いで大笑いしたんだよなー。
 なのに、笑うどころか「イワン様かっこいい」と思ってるって。

「あー、ファンってそーゆーもんだよねー」

 わたしは同意する。気持ちはわかるよ、だって。

「あたしだって、海馬の帝王最初に観たときは爆笑したけど、結局は『カッコイイ』って思ったもん」

「イヤ、海馬の帝王は笑えるでしょ(素)」

 ヲイ。

「だから、ファンってゆーのは、そーゆーもんであって……」
「でも海馬の帝王は笑えるって」

 否定してんぢゃないわよっ。(地団駄)
 日記を溜めていると、話題から周回遅れになっていってますな。つか、『カラマーゾフの兄弟』の感想、まったく書いてないし。イワン様の「だいしんもんかーん♪」と「夢は世界征服♪」に、大爆笑したんですが。

 ちょっと前は『428』が忙しかったんですが、そのあとはなんか携帯のデータ整理とかにハマっちゃって、携帯をPCに接続して中のメールデータとか画像データとかを、何日も何日もえんえんタイトルつけてファイリング、てのやってました……わたし、「整理整頓」が大好きなんですよ。そんなことしたってなんの役にも立たないし、二度と見返すことなんかないとわかっているのに、それでも整理するのが好きなの。
 DVDレコーダの中の録り溜めた番組を、CMカットしたりスカステニュースをカテゴリ別に編集したり、データをえんえんメディアに落として、Excelで一覧表作りながら現実にタイトルカード作ってファイルしていったりとか。
 あああ、それにしても『夢をかなえるゾウ』の最終回録画し損なうなんて! ずっとCMカットしてメディアに完全保存版作ってたのに! しかも録画し損ねた理由が、親の家で弟とだらだら『428』について語っていたためだなんて!! 気がついたら日付が変わっていただなんて! 罪が深いわ、『428』!(責任転嫁)

 なんの役にも立たないことを、毎日必死にやってました。……ああ、楽しい。なんで「整理整頓」ってこんなに楽しいんだろう……。

 掃除はキライなんですけどね(笑)。
 整理整頓は好き。
 ホコリだらけ、モノだらけの乱雑な部屋で、だけどラックには完璧にDVDその他が整理されて並んでいる……という、どーしよーもないヲタクっぷりです(笑)。

 てゆーか、携帯のデータ整理をしようとしたいちばんの理由は、年賀状用の猫写真をチョイスするためだったんだが……子猫を飼いはじめて2ヶ月、撮った写真はすでに400枚ほど。PCで管理しなきゃ、もーわけわかんない!と。

 なのにまだ年賀状画像作成してないって、どうよ……。
 デザインのイメージはあるんで、それに使えそうな猫写真を探さなければ。
 友人諸姉、来年も年賀状は元旦に届きません……。

 まっつ似?だった子猫は、すくすく大きくなって、まっつにはまったく似ていなくなりました。
 よかった、「まっつ」って名前をつけなくて。

 
 今日も楽しくレコーダのデータを整理整頓。よーやく星組全国ツアー『外伝 ベルサイユのばら-ベルナール編-/ネオ・ダンディズム!III』スカステニュース+NOWONのDVD完成。ニュースで流れていた14種類のCMも網羅(笑)。
 
 そうこうしているうちに、

2008/12/26
2009年公演ラインアップ【梅田芸術劇場メインホール】
<7月・花組『ME AND MY GIRL』>

 なんてことになってますね。

 星組退団者、となみ姫退団に加え、花組で『ME AND MY GIRL』再演で、なかなかに追い打ちを掛けられていますが、本公演でなくて良かった!と、前向きに考えます。
 公演期間短いしね。
 1回観る分にはたのしい作品なんだし。

 しかし、役がないよなー……。
 まっつ、出演するとしてナニやるの? バターズビー卿あたり? もう今さらテニスウェア着て踊ったりしないだろうし。

 みわっちジャッキーだけは、マジで勘弁して欲しいです。男役のみわさんを見せろー! うがーっ。
 
 去年の今日は『A-“R”ex』千秋楽で、ゆーひくんの組替え発表に腰を抜かしておりましたな。

 そして、その前の前の前の年の今日は、ケロの卒業の日でした。

 12月26日は、グレアムの誕生日で、ケロの卒業の日。クリスマスの翌日、ではなくて。
 毎年毎年、「ああ、今日って12月26日だ」と思うんだ。

 
 ところで今日発売の「ファミ通」見たんだけど、『428』マジで売れてないね。どーしてわたしが好きなモノってこう、世間一般で売れない(人気ナイ)んだろう??
 なんか立て続けすぎて、気持ちの整理がつかない。

 今日は『カラマーゾフの兄弟』千秋楽で、わたしはサバキGETして機嫌良く観劇していた。

 それが幕間に、人づてにとなみちゃんの挨拶状が届いたことを知って。

 正式発表が出たわけじゃないし、周囲の人だれもそんな話してないし、半信半疑で2幕に臨み。
 表情とか演技とか、舞台にいるすべての人から「となみちゃん、辞めちゃうの?」に対する答えを探る自分が嫌だ。
 ずっとずっと、心臓がバクバクしていた。
 落ち着け、もしとなみちゃんが退団するとして、となみちゃんはそれをとっくに決めている。発表が今日や明日だとしても、今この舞台で特別になにか感極まるってことはない。
 水しぇんだってハマコだって、今日が特別なわけじゃない。きっともう知って、なにもかも受け止めた上で、仲間としてあそこにいるんだ。

 繰り返されるカーテンコール、テレビカメラの入っていない千秋楽。
 となみちゃんは白いドレスの裾を抱きかかえるように、何度もとことこと小走りに現れる。
 その姿が愛らしくて、姿はたしかにグルーシェニカなのに、そこにいるのは「となみちゃん」であるギャップがかわいくて。
 きっと思いは同じなんだろう、水しぇんがそんなとなみちゃんを見て「グルーシェニカが飛んできた(笑)」みたいなことをつぶやいていた。

 飛んできたグルーシェニカは立ち止まった位置が一歩前だったのか、真正面の客席を見たまま後ろへ一歩下がろうとして、思い切り、つまづいた。
 ドレスの裾を踏んでしまったのか、ヒールがすべったのか、マンガみたいにぺしゃんと後ろへ坐り込みそうになるとなみを、隣のハマコが咄嗟に支えたのがオトコマエ。
 
 となみちゃんは立ち直りが遅くて、「なにが起こったの?」とびっくり目のまんま、ハマコは慈愛の笑顔。よーやく自分がつまづすいてコケかけてハマコに助けられたのだと現状を理解するに至ったとなみちゃんがハマコを見てにっこり笑う……この、時差が素敵だ。
 生憎水しぇんはもう前を向いてご挨拶をはじめようとしてるところだったので、この一連の出来事は見ていない……水くんのリアクションも見たかった(笑)。

 カテコの間、となみちゃんは何度も何度も、劇場内をゆっくりと見回していた。
 大きな瞳で。

 ……チガウよね? まだ、サヨナラじゃないよね? わたしが「退団」を念頭に置いて見ているから、ことさらそんな風に思っちゃってるだけだよね?

 水しぇんはひたすら喋り続け、ほんっとーにえんえん喋り続け、あんなにオトコマエなドミートリー姿でまぎれもなく「ちかちゃん」で、他愛ないことやこの公演で退団する子たちのことやなんかを、ものすげーテンションでオチもないままただえんえんまくしたてていたわけだけど(愛しすぎる・笑)、最後にゆみこやとなみちゃんにも挨拶を振った。
 ゆみこはふつーに「公演についての挨拶」をした。
 でもとなみちゃんは。

 挨拶ではなく、文章ではなく、ただ単語をふたつ並べて叫んだ。
 話した、ではない。叫んだんだ。

「水さん最高!」「雪組最高!」

 …………今まで何度も見た。
 退団者が袴姿でブーケ持って、カテコのときに「一言」とトップに話を振られて叫ぶ姿。

 なんかトドメを刺されて、ぼーぜんと劇場をあとにした。

 そのあと、モバタカから「雪組主演娘役 白羽ゆり 退団のお知らせ」が届いた。

 
 ……今日、となみちゃんを、そして雪組の舞台を観られてよかったんだと思う。

 みんなみんな、やさしかった。
 舞台の彼らがいつとなみちゃんの進退を知ったのかは知らないけれど、今日の舞台、カーテンコールの数が多くて素の姿を見せる時間が多かった、その間中、となみちゃんを見つめる人たちの瞳が、とてもやさしかった。
 となみちゃんがとても、愛らしかった。

 美しかった。
 『タカラヅカスペシャル2008~La Festa!~』。2幕の組別クリスマス場面、星組はトウコちゃんが「クリスマス・イブ」を歌う。
 このイベントでのトップ3人のトリはいつもトウコ。溜めをもって登場、派手に歌う。イベントの構成が、来年退団するトウコを中心に置くように盛り上げてある。

 このクリスマスソング・コーナーでも、花組、月組ときて、トリがトウコの星組だ。

 「クリスマス・イブ」は切ないラヴソングだ。
 歌の世界観を、トウコのドラマティックかつ濃い歌声がより一層盛り上げる。

 「きっと君は来ない ひとりきりのクリスマスイブ♪」
 その歌声に乗せて。

 しいちゃんが登場する。

 街灯の前でたたずむ姿。
 「きっと君は来ない」……それでも、待つために、ここへ来た。

 そこへ、ドレス姿のあすかが現れる。
 彼の待ち人だ。

 来てくれた。
 しいちゃんはあすかを見て、表情を動かす。

 ……いつものしいちゃんなら、ここでにぱっと笑う。大きな、輝度の高い、太陽の笑顔だ。
 わたしも無意識のうちにその笑顔を期待した。

 だが彼は。

 太陽の笑顔ではなく、静かに微笑した。まっすぐにあすかを見つめながら。

 切ない、大人の微笑だった。

 きゅぅぅうん、と、鳴りました。ええ、鳴りましたとも。緑野こあらの胸が、きゅんと鳴りましたのよ。腹の虫ではなく!(←お約束のツッコミ)

 聞いた話によると、別の回ではふつーにいつものように全開に笑っていたようなので、演出がどうとかではなく、たんにしいちゃんのそのときの気分によるものなのかもしれない。
 ただ、わたしが見たときは、しいちゃんはひどく大人な笑い方をした。

 とっさに頭に浮かんだのは、『Over The Moon』のアンリだ。
 わたしの中で特別な、ものすごくかっこよかった「まちがった」男の役。

 わたしののーみそはとても単純にできているので、単に「目の前のしいちゃんにときめいた」から、「過去のしいちゃんでいちばんときめいた姿」がオーバーラップしただけだと思う。

 ただもう、今ここでこんなにしいちゃんにきゅんと来るとは思ってなかったので、ひとりでひーひー言ってた。……ひとり観劇だったから、誰とも感動を分かち合えないし! てゆーかふつーの人は歌うトウコちゃん見てて、しいちゃんガン見してないんじゃないかとか思うし。

 うおおお、しいちゃんかっこいいー!!
 なんなのよあの表情。しいちゃんなのに。太陽にぱぱっのしいちゃんなのにー!

 そのあともしいちゃんは、ゆるやかな笑顔であすかを見つめ、ふたりで踊った。
 あくまでも大人の男、大人の表情。明るさだけで持っていかない、大きさと深さ。

 はずれない視線。ずっとずっと、ひとりの女だけを見つめている。

 流れるのはトウコのドラマティックな歌声。
 熱く、そしてどこか悲しい歌声。
 微笑み、見つめ合う恋人同士なのに。幸福な、美しい姿なのに、どこか切ない。

 美しかった。
 踊るしいちゃんとあすかちゃんが美しくて、あすかちゃんの幸せそうな顔と、しいちゃんのほほえむ瞳が、とても美しくて……ありえない美しさだからこそ、どこか切なかった。

 しいちゃんすげえ、ここまできてなお、この古狸みたいなわたしをときめかせるか。しいちゃんのことなんかずっと知ってるし見てるし、もう手の内なんかみんな知ってるつもりなのに、なのにまだこんなにときめかせるのー?!  うおー、立樹遥すげえ!!

  
 てなことを、いつもの調子でのんきに書く予定だった。

 いつだってしいちゃんは、特別な人。
 ずっとずっと、特別な人。

 ふつうに考えれば、大きく世代交代が行われる今、退団するのは予測できたことだと思う。
 しいちゃんの芸幅の狭さを考えれば、別格としてやっていくのには、いろいろと課題があるし。実力面から見ても、今がちょうど辞めどきなんだろう。
 ポジション的に今ならぎりぎり「スター」として辞められるとか、今後これ以上のスター的扱いはされないだろうとか、そーゆー「ヅカ」にはまりきった、うがった見方をしても、今が辞めどきなんだろう。
 舞台の充実ぶりとか輝きとか、絶頂期にあえて卒業することを美学とする「タカラジェンヌ」として、今がそのときなんだろう。

 ふつうに考えれば。
 
 でもわたしは、ふつーなんか考えてなかったし、求めてなかった。
 どんだけ「辞めどき」の理由を指折り数えたって、関係ない。

 しいちゃんは辞めない。
 ずっとずっと、わたしの求めるままの姿でそこにいてくれる。

 しいちゃんの意志とか人生とか考えず、ただそれだけをのぞんでいた。
 あくまでもわたしの望みであり欲望でしかないので、わたしはわたしの都合のいい未来しか描かない。

 しいちゃんがいなくなる未来なんか、想像してなかった。

 ふつうに考えてどうだろうと、んなこと関係なく、「しいちゃんは退団しない」って思い込んでいた。
 予感なんてないし、心構えもない。

 ピュアしいちゃんファンの友人が静かに覚悟を決めていても、語っていても、わたしには馬耳東風、なに言ってんの? しいちゃんが辞めるわけないじゃん、本気でそう思っていた。

 
 だから。

 こまった。
 
 わたしは、こまっている。
 どうしたらいいのか、わからない。
 しいちゃんがいなくなる未来が理解できない。

 悲しいとか寂しいとか以前に、現実問題、こまっている。
 だってそんなのありえないんだから。

 「明日、太陽がなくなる」……そう言われてこまるのと同じように。
 こまる。
 途方に暮れる。
 どうすればいいの?
 1幕最大の見せ場は、各トップスターの持ち歌ソロ披露。
 って、これはいかなるイベントの場合もそうだけど。

 今回の『タカラヅカスペシャル2008~La Festa!~』。にて、いつもとちがったのは、狂言回し@マヤさんという、ヅカ最高級のエンターティナーの存在があったことだ。

 ナンチャッテ和物ショー終了を告げる赤いカーテンが閉まった後、中央から白洲次郎@トドロキが登場した。
 微妙に茶金髪なんだけど、ピンクてらてら口紅なんだけど、その端正なスーツ姿はまぎれもなく激動の昭和を担った大人物。
 そこへもうひとり、下手から正装の紳士が登場する。
 吉田茂@マヤさんだ。

 『黎明の風』クライマックスの主人公・次郎とヒロイン・ポジだった吉田氏のいちゃいちゃシーン……ぢゃねえ、感動場面を再現する。
 そうだよなあ、マヤさんの吉田茂、かっこよかったよなあ……って、チガウがな、本役は汝鳥サマだってば!
 一瞬錯覚してしまうくらい自然に吉田茂で。対するトドロキもすげー男前で。『黎明』は泣ける話だったなあ……わたしが「タカラヅカ」に求めるモノではなかったのでスルーしてしまったけれど、初見では泣きましたともさ。
 基本本編と同じ台詞の応酬なんだけど、麻生総理ネタをわざわざ入れるあたり、いかにもイシダ。就任直後ならともかく、この冷え切った世相でなにも今入れなくていいのに、と溜息。

 マヤさんはすぐにまた下手へ引っ込み、トドの主題歌ソロとなる。
 
 トドはディナーショーを観たとこだから、中性的でフェミニンな姿より、作り込んだ「男役」としての姿にほっとする。
 「男役」でいることは、体力気力が必要なんだと思う。だから年齢を重ねるとそれらの衰えにより、フェミニンさが出てしまったり、雰囲気がまろやかになったりするんだろう。それはコアなファンだけに見せていればいい姿で、公の場では「男役」であってほしい。
 DSみたいに中性的だったら困るな、男役トップスターの上に立つ立場の人なんだから、男の中の男でいてくれないと、という危惧がわたしのどこかにあったんだろう。
 んなことを吹っ飛ばす漢らしさ!
 野太い声、ナチュラルボーンな背広姿、骨太な華と、トドらしいかっこよさにあふれていた。

 てゆーかやっぱカッコイイよなあ、この人。
 イシダが苦手で宙組公演を観られなかったことを、改めて惜しく思う。
 
 でもってナニ気にトドの客席降りってレアな気がする。彼のトップ時代は客席降りがなかったと思うし、ショーより芝居の人だからなおさら、「芝居の姿」で客席降りして主題歌を熱唱する姿にくらくらする(笑)。
 わーん、センター寄り通路の人たち、うらやましすぎー!!

 
 白洲次郎が退場したあと、舞台へ登場するのはイスマヨール@マヤさんと、リナレス@キムだ。
 センターの階段を、ふたりで降りてくる。リナレスは松葉杖姿。
 そこへ上手から現れるロジャー@かなめ、手には大きな「クール宅急便」のダンボール。
「ロジャー、まだ取材してるのか?」
 とか、本編とは関係なくオリジナル会話を展開。

 うおー、髪のもしゃもしゃが足りないリナレス! でもってダークカラーのオールバックなロジャー!(なんか萌えてるみたいですよこの人)

 ええっと、ロジャーってリナレスを拷問した本人ぢゃなかったですか……? や、描かれていなかった部分なので、受け取り方は個人任せでしょうが。

 リナレスを拷問して殺しかけておいて、それでもいけしゃーしゃーと「記者のロジャーですよ、CIA? なんのこと?」と登場しているロジャーと、「拷問されましたとも、ヘタすりゃ死ぬところでしたよ、他ならぬアンタのせいでっ!」と睨みつけつつ、表向きは「はいはい、記者さんでしたね、そーでしたね」と慇懃な態度を取るリナレス、ふたりの不穏な空気に気づくこともない、なにも知らず平和なイスマヨール……という新場面ですかコレは。
 リナレスの「生きてるよ!」という吐き捨て台詞がたまりません。

 そうか、ロジャーはまだあれから、アメリカには帰らずずっとあの国に残ってCIAのお仕事を続けてるんだな。
 政治犯関係者であるリナレスたちを、遠巻きに見張っているんだわ。
 えー、てことはロジャー×リナレス? ロジャー、ドSだから攻? えー? かなめ攻はかまわないんだけど、わたし的にキムこそ総攻キャラなんで、受られるとちょっと混乱するわ(笑)。

 何故か宅配便のおにーさんも兼ねるロジャーが持ってきたのは、マリポーサの花。ロシアからのお届け物らしい。ネロ@水しぇんはロシアまで亡命していたのか……。

 クール宅急便の箱と松葉杖をイスマパパに渡してパパ下手へ退場、残ったリナレスとロジャーで『マリポーサの花』主題歌熱唱。

 キムやりすぎ、キム最高(笑)。

 だっていちおー彼、リナレスのわけですよ。歌の前に小芝居やってるわけだから。
 リナレスなのに……色気むんむん。

 すげー勢いでセクシービーム発してます。
 何故この歌で、このキャラで、そこまで過剰にお色気やってんのこの人?!

 対するロジャーが、とってもロジャーでクールなんですよ!(笑)
 ロジャーはロジャーとして歌い踊ってるのに、リナレスがキャラ違ってるので、場違い感増大。

 お、おもしれー!!

 
 んで次に登場するのはムハンマド@マヤさん。
 たしか先に彼がセンターから板付き登場したので、アラビアなシルエットからみんな「まとぶさんだわ!」と一斉にオペラを上げ……ライトが点いてマヤさんだとわかり、一斉にオペラが下がるのもまた一興(笑)。
 トマス@まとぶは上手から歩いて登場。

 水色のアラブ衣装のトマスを見て、なんかすごく馴染みのあるものを見た気がした。
 ええ、20回観たんだもんな、あの公演……遠い目。作品はぜんぜん好きじゃなかったのに、それでも20回……遠い目。『ソロモンの指輪』こそ20回観たかったよ。『スカーレット・ピンパーネル』や『夢の浮橋』をもっと観たかったよ。
 それでも通った贔屓組の公演。
 海馬に刻みついて消えそうにない(笑)。

 『愛と死のアラビア』の一場面を再現……しつつ、トマスは次回公演『太王四神記』の宣伝を超早口でまくしたててた。ああ、こーゆーキャラ似合うなあ、まとぶん……ほろり。
 がんばってお笑いやってスベる感じが愛しい、我が贔屓組のトップさん。

 雪組のふたりが舞台だけだったから客席降りはトドだけかと思ったら、まとぶんも主題歌ソロは客席降り。
 つーことはあとのふたりも降りるよね? しかも同じルートで。
 センター通路の人たち、美味しすぎ!! うらやましー!

 
 次は『ME AND MY GIRL』のビル@あさこ登場。黒燕尾の上にロングコート姿。
 そこへ警官@マヤさんが下手から登場して、浮浪罪について説明するんだが……「どーしたんだパーチェスター」とあっけなくビルに看破され、あとは漫才突入。
 てゆーか主役がパーちゃんになって、ビルが合いの手いれるだけの人になっているよーな。
 パーちゃんは踊りすぎて腰を痛め、お屋敷の弁護士を首になったとか。……踊れないとできない職業なんだ……。

 あさこ氏の客席降りはなんといっても、ナマ着替えプレイですよ!!

 歌いながらあの人、無意味にコート脱ぐんですよ!!

 ぐわーっ、あの席坐りたい、目の前で瀬奈じゅんが服を脱ぐって!! なにソレなにソレ、なにごとー?!
 そして、小脇に抱えたコートが、13列目の人たちに当たっているのも目撃。ええ、見ましたとも。
 あさこちゃんのコートに当たられたい~~。

 んで結局あさこ氏は、せっかく脱いだコートを舞台の上で再度着込むし。
 わずかな間に、無意味に脱いで、着る。これがプレイでなくて、なんだというの。

 
 おっと文字数切れ、星組編は別欄へ続く~~!
 昨年のTCAで、大泣きしたなあ。あれってオサ様サヨナラショーだったよなあ……中村Bの本家ショーより、よっぽど。
 そんなことを、ぼーっと考える。
 年々記憶力がおぼつかなくなっていて、昨年のことがひどく遠く、いっそ10年前の方が鮮明だったりする……ええソレが年寄りの証。

 生まっつの出る舞台は絶対観るわよおっ、な勢いで、とにかく駆けつけました、『タカラヅカスペシャル2008~La Festa!~』。水しぇん出演の友会優先公演。
 席は微妙な1階端席。まっつがかぶってしまって見えないんじゃないかと危惧しつつ、わたしのくじ運(+財力・笑)ではこの席が精一杯。
 まっつを見るためには2~3階席の方がいいのはわかってるけど、腐っても1階席、なんか客席降り多すぎでびっくりだ。端とはいえ通路際だったのでおいしかった。
 あかし席でしたわ、客席降り。あかし、顔芸すげえ。そしてまっつは遠かった……(笑)。

 
 1幕は日本物と聞いていたが……響きわたるのは派手なビート。
 えーと。
 すげえデジャヴ。
 あたしコレ知ってる……観たことある……年寄りの記憶回路が大昔の記憶を引っぱり出してくる。

 『ライト&シャドウ』(ドラマシティ公演。93年星組・麻路さき主演/94年雪組・高嶺ふぶき主演。両方観た)の2幕がこんなだった。
 民謡をロックテイストにハイテンポで展開させる、ナンチャッテ和物ショー。
 演出は、もちろん石田昌也。

 幕間に、改めて今回の『タカスペ』の演出家を確認しちゃったよ。
 ええ、1幕はイシダ作でした。
 93年度に『ライト&シャドウ』を観たときは「こんなもん観たくない、ふつーのかっこいいショーを見せてよ、イシダのバカっ!!」と憤慨した記憶があるが(笑)、今回はコレもアリだろうと、思った。

 クリスマス時期に「フェスタ」と名付けてやる今年最大級のイベントに、マジに日本物をやられたらたまんない。
 ナンチャッテ日本物ショーで、助かった。
 
 なんというか、忙しすぎる構成だった。

 腰を落ち着けて鑑賞する場が、ほとんどない。
 出てきたと思ったら引っ込む、イシダの幕末もの芝居と同じだな(笑)。わざわざセットを乗っけて袖から登場して、2~3言台詞を言うだけでまたセットごと袖に引っ張られて消えていく、アレ。登場時間2~3分の繰り返し。

 イベントだから、ソレもありなのかな。
 短いスパンでいろんな人たちがわいわい現れ、点呼を取るヒマも隙も与えず消えていく、その繰り返し。
 早送りビデオみたい。

 早送り再生が等速になるのは、民謡メドレー中盤、トップたちのソロになってからだ。
 それまでの民謡メドレーのセンターはまとぶんをトップバッターに、娘役トップ・2番手たちだった。まとぶんは最初の登場だからか、せわしない演出のままだった気がする。バックダンサーも10人以上いて、どさくさ感強し。そっからわずかな時間に次々とスターにソロを与え、その他出演者たちをバックで踊らせにゃならんので、もー大変。

 あさこちゃん登場の「佐渡おけさ」でよーやく、ほっと息をつける感じ。
 で、次のトウコがもお、すげータメ有り登場で、「真打ち!」って感じ。

 てゆーかトウコ、ナンチャッテ日本物ショー似合うなあ……。しみじみ。

 そうか、そうだよな、『花吹雪恋吹雪』の人だもんな。『厳流』の人だもんな。
 こーゆー、着物着てるけどテイストは洋モノって、トウコの十八番じゃん。
 
 そのハッタリ力の、気持ちよさ!!

 のびやかで大仰な歌声が、かっこよすぎる。

 まとぶは大勢と一緒、あさこはトップ娘ふたりをはべらして両手に花、だったのに、トウコはひとりで朗々と歌いきる。

 それから、あさこ、まとぶ登場、きりやんとゆーひも登場。トウコ真ん中に戦隊モノみたいで愉快。や、5人とも衣装が色違いで(笑)。
 かっこいい。

 この人たちが、この舞台の中心キャストなんだ。

 そう、今回のオープニング、なんとトドロキ理事は出ていなかった。

 ライトが点くなり舞台上にずらりと並ぶ出演者たち、真ん中は各組トップ、トウコ、あさこ、まとぶんのみだ。
 オープニングのあと、ちょろりとMCが入るんだが、それもトップ3人のみ。
 なんか新鮮な並びだ。新鮮な姿だ。
 トークはもちろんぐだぐだだが、いいんだソレで(笑)。

 トドはミエコ先生とふたりで、あのせわしない民謡メドレーの合間に愉快に踊っていた。そこが、初登場。
 あのトドロキがオープニングに出ないとは、時代は変わって行くんだねえ……。(まあ、その分2幕での出番が多かった気はするが、イベントの顔であるオープニングにいないのは、やはり感慨深い)

 劇場が梅芸で、オケボックスがないので、オケは舞台の上。
 1幕のセットは祭提灯を模したチープな吊りモノだけだったんだが、トップ+2場面の次に、いきなり屏風が登場した。

 それまでのわいわいきゃーきゃーな祭りムードが一転。
 急に、ドシリアスです。

 漢・トドロキ真骨頂。

 「田原坂」ですよ。
 最初の端正な姿もいいが、いったん屏風の後ろにはけたあとの、抜刀姿がまた、美しい。

 ナンチャッテ日本物ショーだから、みんな金髪リーゼントにヘッドマイク、派手な口紅で着物着て踊り狂ってるわけで。
 トドもまた、金髪っぽい茶髪をぴったり撫でつけた「男役」姿。
 日本物の化粧や髪型は、してないの。口紅だっててらてらピンクだし。

 それでも彼は、武士だった。

 右手に血刀 左手に手綱 馬上ゆたかに美少年、ですよ。トドのあの野太い声で「美少年」と言われると、ギャップでなんか耳に残りますな(笑)。

 トドがセリ下がったあと、ミエコ先生が派手な琉球衣装で登場……したけど、ソロではなく、キムとれおんがそれぞれ歌い、いちかとコトコトがコーラスしているので、そっちに気を取られる。

 キムとれおんは前半のメドレーでも、コンビで登場していた。

 キムが濃くて押し出しがいいのはいつものことだが、なんかれおんがさらに華を増した気がする。彼が登場すると、ばーーんっ、て感じ。それに、歌もうまくなったよねえ……聴いてて気持ちいい。

 こっから先は沖縄コーナー? 民謡フィナーレ?
 トップも登場、各組男役たちもみんな登場、舞台狭っ、めまぐるしっ。や、まっつ見るのに忙しいってゆーか(笑)。

 でもって、指揮者の御崎せんせがナニ気に「祭り仕様」、髪を束ねていなせにしているのが愉快だったし、コーラスの星組っ子たち、元気良すぎ(笑)。
 民謡だから合いの手ががんがん入るんだが……星っ子たち、味でてるよー(笑)。

 
 ここではじめて、カーテンが閉まる。
 ここまでずーっとワンセンテンスだったんだよねえ。そりゃ落ち着かないわなあ、怒濤だよなあ(笑)。

 カーテン前に現れたのは、微妙に金茶パツの……白洲次郎@トドロキだっ。

 てことで、文字数切れ。ぷりちーマヤさんの活躍は、別欄で。
 今さら過ぎて語るのも気が引けますが。

 『YOUNG STAR GUIDE 2008』の話です。

 なんで今さら?!
 発売10月ぢゃなかったっけ?? でもってスカステの『「YOUNG STAR GUIDE 2008」メイキング』も10月の話だよね?

 たしかに発売されたのも放送されたのもずっと前のことで、さらに年が変わってからちんたら12月分の日記書いてたりするんで、ほんっとーに今さらだけどさ。

 語るのが遅れたのは、いちおー理由がある。

 『ヤンスタガイド』、もちろんわたしは発売当初に立ち読みに行った。購入に、ではない。立ち読み。
 もちろん買うつもりだが、1冊で十分なので、キャトレなど一般窓口では買えなかったんだ。

 某会へ、購入申し込みをしていたから。

 わたし自身はどの会にも所属していないのだが、ヅカファンやっていれば会の意味くらいはなんとなくわかる。
 「どこで買っても同じ」ものならば、キャトレや書店で買うのではなく、会を通して購入すれば、その会の生徒さんの応援になる。
 劇団からの覚えが目出度くなるのか、単純に小銭の問題なのかまでは知らないが、とにかく、会を通して買った方がイイ。
 だからこそ、会に入っている人たちは出版物やカレンダーなど、「ウチの会で買って」と言ってくる。
 
 どこで買っても同じモノで、同じ値段で、どうせ買うつもりのモノならば、友人の力になれた方がイイ。
 生徒さんの力に、ささやかでもなれた方がイイ。

 つーことで、某会に入っている友人に、わたしの分も一緒に購入してもらうことになりました。
 そのため発売日に立ち読みは出来ても、手に入らない。
 会から会員さんへ送られてくるのは発売よりずっとあと、さらにわたしの手に入るのは、その友人と会うことができてから。

 そんなこんなで。
 『ヤンスタガイド』がわたしの手に入ったのは、12月に入ってからなんすよ。
 あー、なんか1ページだけサイン入ってます、その生徒さんの。手が滑ったのか、曲線ラインがゆらゆらしているあたりが素敵(笑)。
 
 
 まっつの、静止画の強さは健在っすね!

 雑誌を手にするより先に、スカステを見ているわけですよ。
 そいでもって撮影時のまっつの老けっぷりも、目の当たりにしているわけですよ。
 わー、まっつ老けてる~~、目の下のシワはもう見慣れてるけど、口元がかなりやばいんじゃあ? と、ハラハラした(笑)。
 まっつまだ若いのになあ……。なんでこう、顔に苦労が出てるかなあ、と。

 対するそのかの若者っぷりがまぶしくてね!(いい笑顔)
 まっつとそのか、実年齢は1コちがいなだけだよね? なんでこんなに肌の張りがチガウの?(笑)

 ところが、出来上がった『ヤンスタガイド』、静止画のまっつはとてもまっつらしい端正さでまとまっていて、動画でびびったよーな明らかな老けは見えなくて。
 よかったよかった。
 まあ、老けててもどっちでもいいんですけどね。
 若くきれいであることに越したことはない、のはたしかだけれど、人間の魅力はソレだけじゃない。
 まっつが若造ではない年輪を刻んでいることに、わくわくするの。

 
 しかし……。

 薔薇とまっつって、どーなんですかね?

 続くそのかも薔薇持ってたんで、「この雑誌のコンセプトって、薔薇?!」とびびってざーーっと眺めたけど、薔薇なのはまっつとそのか、薔薇だけじゃなく花盛りなかなめ姫のみ。
 そのかはキュートにバラの花束抱えてるけど、まっつの「薔薇」は正味「薔薇」だよね?

 つまり、耽美というの意味の薔薇だよね?

 しかも、70年代少女マンガ風というか。
 ひらひらレェスの美少年が、あわい薔薇一輪持って佇みますっていうか。

 ……誰が考えたんですが、このコンセプト?
 まつださんはジーンズ穿いてるとこからして、耽美やるつもりでいたとは思えないんですけど……。
 スタッフの誰かが「未涼亜希? 耽美系で撮ればいいんじゃねーの?」とてきとーに言ったとか?
 「まっつって昭和時代の萩尾望都キャラって感じだしぃ」とか、そーゆーの?

 や、たしかにソレ系もアリだと数年前はわたしも思ったことあるけど、さすがにもうこの学年、おっさん大人になってしまったまっつに、美少年系の夢は見ないってゆーか……。

 いやその。
 ぴんくの薔薇を持ってしどけなくたたずむまつださんは、昭和少女マンガの美少年のやうで、素敵ですよ。
 や、がんばったよなあ。つか、役者ってすげえなあ(笑)。
 

 そのかとのツーショットが、うれしいです。
「緑野さんってソレで、まっつのカップリングは誰が本命なの」
 てな質問に、「園松」と即答したわたしですから。

 ふたりの、衣装の統一感の無さが、素敵です。

 事前に打ち合わせしてないんかいっ(笑)。
 ふつーにおねーさんなまっつと、謎の遊牧民なそのか。
 衣装がばらばらすぎるせいか、こっちの衣装ではツーショット無しって……なんでふたりではるばる鳥取まで行って、別々に写真撮られてるんだ(笑)。

 黒スーツマフィアなふたりを、もっと見たいっす。
 てゆーか、バウとかで見たかったんだよなあ、このふたりの芝居……。
 
 
 『ヤンスタガイド2008』のでかさには、びびりました。
 最初にキャトレで見たとき。
 たしかこれまでの『ヤンスタガイド』はA5じゃなかった? 倍になっているよーな。
 わたしはミニチュア好きだったりするので、でかい本はあまり好きではないんだが、でかいまっつ写真は激レアなので、その限りにあらず!
 『ヤンスタガイド』かでかくなっていてうれしい!

 そのかは巨乳だと、目撃した知人が言っていたので、彼の潔い開襟ぶりに目を疑います。広げてつぶしてるのか……?(フェアリーに対して、深く突っ込むのはやめなさい)

 雪組メンの行き過ぎたメイクは、トップスターを尊敬するあまり影響受けまくってるのかと思ってみたり。
 同期写真でコマが浮きまくっているのを見て「やっぱ事前打ち合わせとかしないんだ……」と、再度納得したり。
 かなめくんやひろみちゃんはいいけど、ぶっちゃけヲヅキはやめといたれよ、そのヘア&メイク……と思ってみたり。

 美貌でいうなら、ちぎとみりおだなー、とか。

 それでもともちんが好み過ぎて困るとかな。
 スカステのメイキング映像でも、最初のともちにかなり喰らいましたよあたしゃ。あうあう。

 あー、メイキングのMCの園松は……。
 まっつには、トーク番組向いてねーんぢゃ? と、思いました。いやその、まっつ見られてうれしいんだけど。これからもなにかやって欲しいんだけど、それにしてもコレ、ファン以外はちっともおもしろくないだろ、という喋り……ゲフンゲフン。

 あ、ヤンスタガイド発売にかこつけて、梅田キャトレで未涼亜希・桐生園加特集やってました。
 木ノ実さんに聞いて、わざわざ行ったもん、梅田!

 小さなテーブルに、園松写真が並べられてた。「出演してます」と説明付きでDVDも置いてあった。
 その上にはモニターがあり、ヤンスタメイキングのダイジェスト映像が流れている。

 ヒゲ率高っ。

 いやその、ジョン卿@そのか、ジオラモ@まっつ写真がこうばーんと並んでいるとねー……(笑)。
 なんとも渋いコーナーだわ。

 店内撮影禁止だからさー。あああ、記念に残したかったよ、あの姿。
 わたしは、大野せんせーと趣味が合わないのだろうか?

 今回の『夢の浮橋』において、その疑問が浮かび上がった。

 作品は好みだ。
 めーちゃ好みだ。2008年NO.1の好き作品。ありがとう、この作品を見せてくれて! てなもんだ。

 登場人物もみんな好きだ。
 適材適所、細かく行き届いたアテ書きが小気味いい。

 物語が好きでキャラクタが好きで、出演している人たちすべてをさらに好きになった。

 が。
 疑問が残る。

 薫@霧矢大夢について。

 薫っつーのは、この耽美作品『夢の浮橋』におけるヒロインだ。
 性別は男だが、主人公の想い人とゆー、現実の女より、はるかに美しい存在だ。
 ヴァーチャルだからこそ、無責任なまでに美しくあるべきポジションだ。

 きりやさんが美しい人であるということに異論はないが、その、……美しさ、というものにはいろんなタイプがあってだね……きりやさんの美しさってのは、この「薫」というキャラにハマるタイプの美しさだろうか?

 金髪巻き毛でフリルのブラウス着て青いバラを一輪持って佇むのが似合う人と、短髪で油まみれのツナギ着て首からよれよれタオルをぶら下げている方が似合う人がいるでしょう。
 どちらが優れているとかじゃなくて、たんに、持ち味の違いとして。

 きりやさんの美しさは、どっちかっつーと油ツナギで、フリルのブラウスではないと思うんだ。
 フリルブラウス・タイプなら、『Apasionado!!』の吸血鬼があんなことにはなってないんじゃないかと思うんだが、いや、その、ええっと。

 だからこそ、そこに引っかかる。

 大野拓史は、霧矢大夢に、ナニを見ているのだろう?

 大野せんせの目にきりやさんは、くるくる巻き毛のフリルブラウスが似合う、倒錯の美少年に見えているのかしら……。

 1回だけならたまたまかなと思えるけど、大野せんせは前回のきりやさんの出演作でも、似たよーなイメージでキャラメイキングしてるのよねえ……。
 今よりはるかに若く少年めいていたとはいえ、当時も別に「男から愛し、求められるほどの倒錯の美少年」というイメージからはかけ離れた健康少年だったきりやさんに、突き抜けた耽美キャラをやらせていたわ……男同士の濃ゆいラヴストーリーを展開し、さすがのわたしもその濃さについてゆけず、チケットを手放したもんですよ……。(1日2回は無理)

 いやその、きりやさんに「永遠の片恋」というモチーフを当てはめるのは、いいのよ。
 『更に狂はじ』のときも、きりやさんはタニちゃんへの愛を胸に、彼を守るために屈辱に唇を噛みしめながらチャルさんに身を任していたのだから。タニちゃんはきりやさんのキモチも献身も犠牲も知らず、となみちゃん追いかけるのに夢中♪ うふふ・あはは♪ とゆー、素敵っぷり。
 心の一部を欠損したまま、暗い暗い淵をのぞき込んで生きるのは、いいんです。
 きりやさんは骨太な好青年タイプでありながら、毒のあるものも演じられる人ですから。
 今回の薫役だって、根っこは同じでしょ。

 毒や闇を演じられることはわかっているけど……倒錯とか耽美とかって、きりやさんとはチガウ気がするのよ……イメージ的に。

 そーゆー、「帯をしゅるしゅるとかれて夜具へ転がされる姿」に色気がある人ぢゃないと思うんだけど……。むしろ、といて転がす側の方がハマるんじゃないかと思ってみたり。

 「本宮ひろ志が『黒執事』に見えてんぢゃないの?」

 と、小気味よく評してくれたのはヲタ友のかねすきさんですが。
 本宮ひろ志の古き良き時代のかほり漂う、とても男性向きな力強い絵柄が、華麗でお耽美な女子向けの、いかにもイマドキなヴィジュアルに、大野せんせの脳内で変換されてしまっているんじゃないか、と。

 たしかにきりやんなら本宮ひろ志キャラも似合うだろーなー。ハチマキとサラシ、ふんどしも似合うと思うわー。
 だけど大野くんの目には、デコラティヴなゴシック系の耽美キャラに見えている、と。

 べつに、それほど特異なことではありません。
 美意識なんて個人固有のモノであり、絶対普遍唯一無二の価値観なんて存在しないのですから。

 つーことで、前提の疑問に戻る。
 わたしは、大野せんせーと趣味が合わないのだろうか?

 考えてみれば、大野くんの耽美作品『睡れる月』でも、コムちゃんへの愛を胸に、彼を守るために屈辱に唇を噛みしめながらヒロさんに身を任していたかしげに、痛烈なキャラ違いを感じ、とまどった。
 かしちゃんは確かにとんでもない美貌の持ち主だが、持ち味が健康的すぎて真っ白すぎて、色気が無さ過ぎる。てゆーか、かしちゃん自身が耽美を誤解して「ボク、ジルベールよん」とやりすぎて愉快なことになっていた。
 美貌だけで、耽美は演じられないのだと、体現してくれたもんだった。

 きりやん、かっしーと、大野くんの考える被虐の美青年は、わたしの趣味とまったくかすらない。

 なんでこんな、お天道様の下を歩くのが似合う魂が健康な人たちで被虐耽美やるんだ??
 同じ役でハマっていたのはゆみこ@『月の燈影』ぐらいのもんだぞ?

 あー、耽美と被虐と受キャラについて、大野くんとは一度ゆっくりヲタクトークをしてみたいっす。

 や、薫@きりやん、大好きだけど(笑)。きりやんでなきゃやだ、と思ってるけど。
 でもやっぱり、大野せんせとわたしは、絶対チガウものをきりやんに視ていると思う(笑)。
 それこそ「本宮ひろ志と『黒執事』」くらいに。
 小宰相の君@あいあいは、いい女だと思う。

 と、今さらまだ『夢の浮橋』の話です。

 小宰相の君の、自由に生きている大人の女な感じ……と、その奔放さの奥にあるかなしさがまたイイ。

 宮中の女たちにはない自由さとしたたかさは、視点である匂宮@あさこを通して、どんだけ魅力的に映るか。
 彼女は「希望」だと思う。

 毎日つまんない。ここはわたしのいるべき場所ではない。ここではわたしは正当に評価されていない。ここではないどこかでなら、わたしは輝けるんじゃないだろうか。
 ビジョンがあるわけではなく、ただ漠然と「いつか王子様が来て、すべてうまく行く日が来ないかしら」と考えている人間にとっての、希望。救い。
 ある日、魔法使いが現れて、立派なドレスとカボチャの馬車と硝子の靴をぽーんと与えてくれるの。
 ある日、ランプの精が現れて、のぞみをなんでも3つかなえてくれるの。
 その類いの、希望。

 今いる現実から、別の場所へ連れて行ってくれる。
 「私」はなんの努力もしなくてイイし、なにも変わらなくてイイ。
 「私」にだけ都合のいい奇跡。

 物語としてよくあるのは、そーゆー「都合のいい奇跡」を主人公自らの意志で退けて、「自分の幸せは、自分の努力で勝ち取るよ」と意識を新たにしてハッピーエンド、とかね。
 異世界を知ることで、今まで退屈だと軽んじていた自分の世界の良さを再認識して「今いまる場所で一生懸命生きるよ」と意識を新たにしてハッピーエンド、とかね。
 そーゆー道具立てに見える存在なんだけどね、小宰相の君。

 実際は、その「ここではないどこか」の住人である小宰相の君も、決して自由な存在ではなく、彼女も彼女の世界に囚われ、苦悩しているひとりでしかなかった。
 主人公に「美しい世界」を見せておきながら、その美しい世界が絵空事でしかないと……そんなもの、どこにもないのだと、知らしめた。

 だから、彼女は哀しい。
 それまでの活き活きした姿と相まって。

 彼女が自由であることも、強く美しいひとであることも、変わりはないのだけど。
 匂宮を視点とする「わたし」が思い描くような理想郷ではなかったんだ、彼女と彼女の生きる世界は。

 このテーマ部分を担うアップダウンを、あいちゃんは実に華やかに的確に演じてくれた。
 いい娘役さんだ。わたしが彼女を認識したのが『血と砂』のソルーナさんの愛人役(カポーテを取った瞬間の、あのプロポーション!)と、ゆーひの子ども時代役(弟の方が背が高いのが萌え)。あれから7年経つのか……実力と華は今まさに円熟期に入ろうとしている。……なんで彼女がトップスターでないのかは、よくわかんない。
 
 
 作品のヒロイン、ということになっているのかな? 浮舟@しずくちゃんは、すごく役に合っていた。
 プロの役者さんの間に素人のシンデレラガール@アイドル出身がぽつんと混ざっているよーな実力の断絶ぶりが、かえって味になっている。
 消え入りそうな歌声も、浮舟のイメージだ。

 作品が正しく回っているので、彼女の浮舟役でなんの不満もない。
 実力が伴わないだけで、センスのない子じゃないもの。弾けない琴を弾こうと、そうすることしかできないその絶望感に、そのかなしさに、共に涙できるもの。
 この痛々しさ、無力さを見れば、そりゃあ抱きしめたくもなるわ。わたし、視点が匂宮ですから!(笑) 彼と同化して、思わず浮舟を抱きしめちゃいますよ。

 その後、薫の告白に人形のように肯くところも、好き。
 美しく、かなしい姿。
 
 浮舟はまさしくカタシロであって、生身の存在じゃないのよね。
 ぶっちゃけ、名前だけ、琴を弾くシルエットだけで登場しなくてもかまわないんだもの。
 美しくはかないイメージさえあれば。

 そーゆー「いなくてもいい」「姿はあるけれど、現世の存在ではない」役を、つまりそんだけ「美しくなくてはならない」役を、このパワーバランスでしずくちゃんにアテ書きした大野くんはすごいなと。

  
 浮舟がシルエット可な存在である以上、影のヒロインが必要になるんだが、それが女一の宮@あーちゃんなんだよね。

 「もうひとりの匂宮」であり、主人公と対をなす存在である女性。
 アンネローゼ様はやっぱ美しく、強くなくちゃねー(笑)。(えーと、匂宮がラインハルトになるんでしょーか?)

 宮中という、匂宮の生きる世界で、確実に生きている彼女だからこそ、物語の「語り手」であり、影のヒロインとして成立した。
 てゆーかさー、匂宮が女一の宮に迫るところが、いちばんドキドキしたんですが。
 あそこの匂宮がいちばん好き。ヲトメ心がきゅんきゅん(笑)しました。

 主人公をもっとも魅力的に見せる女がヒロイン、であるならば、まちがいなく彼女がこの物語のヒロインだと思う。
 あーちゃんの正統派の実力と、美しさ。少々地味目かもしれないが、女主人公たる能力を持った人だ。うん、女主人公ってのはまろやかな雰囲気が必要なんだよなあ。鋭角的な美貌ではなくて。
 彼女が副組長ってのがまた、月組のすごいとこだなー。

 
 大輪の華と豊かなヒロイン経験を持つあいちゃん、技術と経験は劣るが楚々とした美貌を持つしずくちゃん、そして堅実な実力とハンパないキャリアを持つあーちゃんと、タイプのチガウ「ヒロイン級の娘役」を3人も配した、すげー贅沢な公演だ。
 女の子が魅力的な作品は、それだけで成功だと思うよ。
 二の宮@あひくんが好きだ。

 なんか久しぶりに、素直な気持ちであひくんにときめくことができている。
 あひくんは色悪とか善良なだけとかバカとかじゃなく、「大人のやさしい男性」を演じると二枚目力がぐーんとUPするな。

 「物語」を愉しむ上で、主人公の兄に見える美形ってのは、必要なんだよ。今回の『夢の浮橋』に限らず。

 現在のタカラヅカは、男役の仕上がりに昭和時代の倍くらい時間がかかるようになったのに、時代の回転の速さからか長い時間を掛けて出来上がった男役たちがどんどん辞めていく。
 トップスターになるのにも時間がかかるから、ふと気がつけばトップだけ年長で、あとは若者ばかり、なんてことになったりもする。

 だけど「物語」って、大人の主人公と子どもたちばかりでは成り立たないだろ?
 
 トップが主人公、2番手がその恋敵として、それ以外の役が、役の年齢とは関係なく少年にしか見えない幼い男たちばかりてのは、見ていて落ち着かない。困る。

 専科さんを含め、脇になら年長者を演じられる人たちがいるが、そうではなく、場合によっては主人公の恋敵を演じても遜色ない、「路線としての教育を受けた大人の男」が必要なんだ。

 現在の月組トップスターのあさこちゃんは、組では飛び抜けて上級生だし、彼ときりやんだけでは表現できる物語に幅がなくなってしまう。
 3番手位置にいるあひくんが、「大人」であることがうれしい。……彼の場合、てぎる役がこれまたかなり限られていて、スベるとえらいことになるっつーがアギラールとかジェラルドとかでわかっちゃった感はあるにしろ。
 うまく役がはまったときは、とても素敵な二枚目になる。

 二の宮の、誠実さと実直さがいいの。ときめきなの。
 まっすぐで不器用で、愚直なところがいいの。

 フランツ@『エリザベート』好きには、たまりません。
  
 某ゆみこファンが、月組『エリザベート』再演に関して、「あひくんのフランツだけは嫌!」と言っていたのに、『夢の浮橋』観劇後は「あひくんのフランツ、いいかも」と言い出したのが、すげー納得。
 歌はともかく(笑)、キャラクタとしてアリだと思う。
 大人ゆえの、寛大さゆえのかなしさを持つ男、ての。

 中の君@蘭ちゃんとのデート場面、毎回泣けるし。
 「光無き 奥津城」って歌詞が切ない。どんだけ辛い人生送ってんだよ、それでも戦い続けてるんだよ。
 ……歌が毎回手に汗握る出来なので、カマされて涙が引っ込んだりもしょっちゅうですが(笑)、それでも二の宮が好きだっ。

 
 体育会系従者・時方@そのかと、お調子者従者・道定@まさきのコンビがいいなあ。

 実直だけど役には立たないそのか。
 役には立つけど口は軽いまさき。

 侍女ちゃんたちに簡単に負かされてしまうそのかのヘタレっぷり、女に弱いだけならやさしいからかなと思えるけど、ほんとに兵士相手でも一撃すら出来ずに終わる、役立たずさは、萌えです。

 一方まさきは面倒な場面は雲隠れして、コトが終わってからひょっこり顔を出したり、口止めされていることをあっさり漏らしたりと、かなりアレなキャラクタ。
 てゆーか、この悲劇はすべて、おめーが元凶じゃん。でもそんなこと、まったく気にしてないところが、萌えです。
 ちゃっかりもんのおちょーしもん、しかも軽薄で浅慮。なのに、ちゃんと匂宮@あさこを浮舟@しずくの元へ手引きしたりと、実質問題とても役に立っているところも、ツボです。

 そのかだけだったら、癒されるけど役には立たないもんなー。性格に難アリでも、まさきが必要だよなー。
 大野せんせったら、なんてアテ書き……ゲフンゲフン。

 役名はぴんとこないので、つい役者名で書いちゃったけど、他意はないです。

 このふたり、銀橋でじゃれてたりするんだけど、萌えないな。

 そのかを口説くときは、もっと邪悪でいてくれないと!>まさき

(緑野こあらはまさおさんに、かなりドリーム入ってます。かわいこちゃんぶってくれるのはぜんぜんかまいませんが、その奥に邪悪さをチラつかせてくれないと! 受でも攻でもいいけど、鬼畜でいてくれないと! ……や、だからドリームですってば、深く考えないで下さいねっ・はぁと)

 
 萌えといえば、光源氏@萬ケイ様と、夕霧@ソルーナさん。

 プロローグから、このふたりに号泣させていただきましたから。

 美しい傀儡、萬ケイ様のしんとした哀しさ、切なさも良いのですが、冷酷な施政者、ソルーナさんの追いつめられた非情さに、哀しさ切なさを感じるのですよ。

 だって、夕霧よ?
 『源氏物語』の夕霧が、こんだけ血も涙もない権力亡者になってんのよ? 彼の若い頃のエピソードとか知ってりゃあ、どんだけの心の遍歴を経て、こんだけ冷酷な大人になったのかと、想像するだけで痛いじゃないっすか。
 敬愛してきた偉大な父を、「傀儡」と言い切ってしまう、その心が痛くて哀しくて、泣けて泣けてしょーがない。

 ソルさんはどんどんいい男になるなあ……って、わたしのよーな若輩者が語るのもおこがましいキャリアの方ですが、それでも近年加速をつけて色男化してると思う。
 でもって彼、鬼畜役似合うよねええ。溜息。

 
 その素敵夕霧の息子たち、悪役兄弟のマギーは無駄に悪役じみていて、マンガっぽすぎた気がする。相変わらずやりすぎていて、やりすぎゆえに悪役ぶりがベルク・カッツェ風味……。
 そして、そのやりすぎさんの横にいた悪役兄@もりえは、割を食ってひたすら地味だった……。
 てゆーか、もりえが兄だったのを、「兄上!」とマギーが呼ぶまで気づかなかった。マギーが前へ出すぎてるんだよなー。
 『想夫恋』でもそうだったけど、もりえくんはこーゆー衣装・髪型だと栄えなくて気の毒だ。せっかくのスタイルの良さや小顔さがわかりにくく、ほんとに顔立ちだけしかわからなくなりがちだから。

 この兄弟もいつも一緒なわりに、萌えない。

 マギーがもっとブラコン全開とかやってくれたら、たのしいのに。や、いついかなるところにも萌えを求め、供給されたいと思ってますんで、ゆーだけゆーときます(笑)。

 
 薫@きりやんのお付きの越リュウ様が、無駄に格好良く無駄に色気ダダ漏れなのはもお、言うまでもなく。
 彼、武芸の達人でもあるんだよね? チャンバラごっこしてる匂宮と薫の間にあざやかに割って入るんだから。

 万能美形色気ダダ漏れストイック執事@リュウ様最高。

 いやあ、あれほど「執事」という役職が似合う男もいないっ。2作連続執事! ブラボー!
 薫にはひたすらストイックに仕え、匂宮には弱さを見せるところがまた、セクシーで良いですな。

 
 と、『夢の浮橋』男たちの感想つれづれ。

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