雪組初日観劇感想の続き。じっくり書く予定はないので、簡単に、ざくっと。

 んで、2時間にもわたる芝居、『マリポーサの花』は。

 今すぐコレ、バウホールで上演してくれ。

 大劇場でやる芝居ぢゃない。
 よくも悪くも。

 わたしは今日2階の隅っこで観劇したんだが、舞台が遠かった……。
 普段ここまで「遠い」とは感じない。
 だって芝居が「小さい」の。言葉が悪いというなら、言い換えよう。「繊細」で「深い」ので、2500人劇場に向いてないの。
 広大な舞台全面を使って、たった2人か3人程度でえんえんえんえん向かい合って喋っている場面の連続。
 気分はストレート・プレイなので、歌やダンスが唐突で、無理矢理入れました感はあるわ、浮いてるわで。
 せっかくの戦闘シーンも舞台の広さに合ってない。場をもてあましている。

 フィナーレのショーシーンに至っては、もう、なんというか……正塚せんせ、ショーは向いてないんだね、つか、誰だ正塚にフィナーレ作らせたのは。て、感じだし。芝居も大劇場は向いてないんだね、と駄目押しされた気分(笑)。

 頼む、バウにしてくれ。
 せめて、ドラマシティ希望。
 その程度のハコでやるべき作品だ。

 バウ公演ならコレ、佳作になりうるから。

 大劇場で上演する意義がわからない。
 全ツで『銀の狼』を上演した意義がわからないように。

 『マリポーサの花』は、コースに入ってるからと、お弁当食べる座席目的でやってくる団体さんや、夏休みに行楽感覚でやってくる家族連れの楽しめる演目じゃない。
 一点に集中して2時間観劇できる、役者の呼吸がわかる範囲の小中劇場で、濃密な空間でやってくれ。

 もったいない。

 あの大きなハコで、散漫にダラダラ上演してしまうのが、もったいないよぅ。

 てゆーかわたしに、バウホール版『マリポーサの花』を見せてくれ。水夏希を見せてくれ。がうがう。

 や、とにかく水くんが格好いい。

 大丈夫、ファンは水くん眺めに通えます。
 あの人……水くんが演じるネロさん、好きです。

 愛し合うモノ同士なら地の果てでもしあわせ……てのがヅカ的世界観だけど、ネロはそうじゃなくて。

 愛する女の手を離してまで、闘う理由。
 ネロさん、好きです。
 
 となみちゃんは「正塚芝居のとなみちゃん」。いつも似たカラーになるのは、それが正塚のとなみちゃんのイメージなのかな?
 
 キムは学生革命家。若く、青く……そして、狂気を秘める。
 理想による暴力の正当化を語る彼は、純粋さと善良さの奥に毒があってえらいことになってます(笑)。

 ゆみこはワイルドキャラ。水しぇんに潔いまでに片想い。片想いゆみこ好きなんでたのしい。(役名で言おうよ)
 しかしほんとに片想い爆裂してんなー、可哀想だなここまで来ると。
 惚れた男の愛した女のために、生命懸けますか。どこまでも尽くし続けますか。すげー健気だぞヲイ。水しぇん少しは振り向いてやれよ!!
 と、思ってたら、最後、報われてるじゃん!!
 なんだー、まるきし片想いでもないんだー。よかったねー!! いい笑顔だ、ラスト。

 アタマのいい役をするかなめくんを、はぢめて見た気がする? アタマ良く見えにくいけど、アレってアタマいい役だよね?
 にこやかに冷酷、さわやかにドS?

 ヲヅキは何故ああまで笑われるのでせう……みんな、ヲヅキだからって笑い過ぎぢゃあ?
 大学院生の娘がいるんだから、40代だよね?
 熱烈に水夏希を口説く、緒月遠麻。そして、完膚無きまでに振られるヲヅキトオマ(笑)。いや、いいもん見た。(だから役名で言えって……)

 コマの役は必要なのか? や、正塚定番キャラだけど。
 定番といえばシナちゃんも、定番キャラだった(笑)。つか、メイドコス萌え。

 いづるん、たのしい。あの呼吸、うまい。
 しゅうくんがナニ気にオイシイ。

 まやさんがいるのは定番を通り越して当たり前なのでヨシとして。

 元軍人、という設定の水くんとゆみこのふたりが、ほんとーに「強い男」として描かれてます。
 ヘタに殺陣とかやるより、「強い」ことがわかる描き方してる。凄腕のプロフェッショナルたちなんだろう。ハードボイルドなんだろう。
 ……ヲヅキ演じるマフィアやハマコ演じる大統領がまぬけに見えるのが、ちとつらいですが。や、敵対するモノが強くないと、そんな奴らをのしても強く見えにくいから。

 2階席から見た戦闘シーンの空間のすかすかぶりがなあ……。戦闘服姿の水ゆみはすげーかっこいいのに。
 バウでなら、きっとかっこいい場面になったんだろうになあ。

 『ソロモンの指輪』は2階席からもそりゃー美しくてオススメだが、『マリポーサの花』は1階前方席で観るモノかもしれんな……。2階はつらい……。
 あ、『ソロモンの指輪』ではらしくない歌い方で大変なことになっていたゆみこが、『マリポーサの花』ではゆみこらしいきれーな歌声でじっくり聴かせてくれて、ほっとした(笑)。
 
 
 帰り道、わたしは宝塚駅下の書店で本日発売の「ファミ通」買って、電車の中でずっと読んでたわけだが(『SIREN』攻略記事、あれだけ?! 今わたし、最終章で詰まってんですけど?!)、ふと顔を上げると『マリポーサの花』のポスターが目に入った。

 美しい水しぇんと、美しいとなみちゃん、ふたりだけのポスター。

 わたしのヅカファン人生において、トップコンビだけしか載っていない大劇場ポスターって見たことなかったよな、と、以前過去を振り返ってみたんだ。
 『ミレニアム・チャレンジャー』東宝版はタカハナふたり写りだけど、それは新専科制度導入のどさくさで、ムラ版にはちゃんと2番手のワタルが載っていた。
 『追憶のバルセロナ』はブンちゃんまひるちゃんふたり写りだけど、このときは別に同時上演のショー『ON THE 5th』があって、2・3番手がそっちに載っていた。
 だからやっぱり、1枚こっきりのポスターでトップコンビふたり写り、つーのは異例中の異例なんだ。

 なんで2番手のゆみこが載っていないんだろう、とずっと不思議だったが、謎が解けた。

 水となふたり写りポスターに添えられたキャッチ・コピーは、「それは、生きている証」だ。

 そうかコレって、ゆみこのことだ。

 ゆみこが演じている役、えーと名前なんだっけ、なんか耳慣れない難しい名前(笑)。
 彼のテーマソングじゃん、生きる意味がどーのって。

 なんのために生きるのか、自分の人生に意味はあるのかって自問していた彼の、得た答え。
 それが、愛する男と、その男が生命懸けで守ろうとした女なんじゃん。

 ポスターにゆみこがいないわけだ。
 だってコレ、ゆみこの脳内にある「俺の宝物」「俺が守ったモノ」の図ぢゃん!!(笑)

 ……とまあ、そんなこんな。


 雪組『ソロモンの指輪』『マリポーサの花』初日。
 ……まっつの歌劇ポート持って来てくれるって言ったnanaタンが、舞い上がってて舞い上がってて、それどころぢゃなくなってたっす……(涙)。オサコンのハナシも博多行きのハナシも一切できなかったっす。nanaタンはゆみこファンばっかと集まって、ひたすら「ゆみこゆみこ」言ってたっす(笑)。で、わたしはオギーファン同士であーだこーだ言ってたっす(笑)。

 ゆみこファンが舞い上がるキモチはわかる(笑)。
 

 で、簡単に感想いきます。まず、『ソロモンの指輪』

 ショー先行型で30分、芝居がなんと2時間という変則公演。

 オギーに30分でショーを作らせるとどうなるか(笑)。

 「抜き」の場面ナシでぶっとばす作品になりました。

 あはははは。
 いいなー、コレ。

 最初、このショーと芝居の時間配分を聞いたときは、芝居の正塚ありきの配分かと思ったの。
 正塚芝居をじっくりやるには1時間半では足りないから、芝居に時間を掛けてショーは短縮したんだと思った。

 でもひょっとして、逆かもしんない?
 オギーショーにはラインダンスも大階段も羽根のパレードもいらないから、30分になったんじゃないの?
 余分なものをはぶき、やりたいことだけやる……その結果じゃないの?

 つーことで、ぶっとばして30分、あっちゅー間に終りました。
 情報量多すぎで消化しきれない。

 童話的にユーモアと毒を含んだオープニングから、あとは異次元へGO!
 大人のための童話、きれいで歪んだ世界。
 いろんな動物たちも次々登場。いちばんちっちゃなシナちゃんが、いちばん大きなキリンであることが、痛快。あ、シマウマのドレスはここにあったよ、マルグリット!>『スカピン』
 オギー定番、海のシーンが圧巻。つか、水(not水夏希)・ブルーの出てこないオギーショーってあったっけ?

 舞台全面を使った巨大な輪の上に立つ水しぇんと、輪の中でずーーっと揺れてている極楽鳥の黒い羽根を観たときに、ぞくぞくした。あの羽根の波、1階席でも見えるのかな? 盆が回って輪が低くなったあとなら見えたと思うけど。

 ゆみこちゃんが歌で苦戦していたのがかえって印象的。なんかすげーキーで歌わされてる。『タランテラ!』でハマコが苦戦していたみたいに。
 ゆみこの得意とする「きれい」な歌ではなく、「汚い」歌い方をしていた。たぶん、ゆみこの守備範囲にない歌い方と、声。
 今は歌いこなせていないけれど、『タランテラ!』のハマコのように、公演が進むに従って自分のモノにして行くんだろうな。

 反対に「汚い」歌い方が得意なキムは絶好調(笑)。あのがなる歌い方と好戦的に歪めた顔、好きだわー。
 守備範囲にないものを与えられたゆみこと、『タランテラ!』のときと同じよーな役回りのキム……どちらが良いのかは、よくわかんない。

 通常の長さのあるショーならば、コレにわかりやすく全員集合の中詰めと、ロケットと大階段パレードがついて、いつも通りのメリハリに落ち着いていたんだと思う。
 中詰めはないわ、ロケットはないわ、大階段もその前でのトップスターのお約束デュエットダンスもないわで、で、このショーいつどこで終わるの? て感じになってたっす。

 てゆーか、拍手がない。入れられない。
 明日以降、どこで拍手入れるんですかね? とりあえず今日はほんとに拍手なかった。

 水しぇんは「人ではない」通し役なのに……なんか、弱いっちゅーか印象薄いよーな気が……ものすごい人数が舞台にいるせいかなあ?
 わたし自身が落ち着かなかったせいかもしれない。あちこち見るのに忙しくて。

 ひろみちゃんオイシイなあ。
 動物たちが美女揃い。
 若手男たちも女装有りだ。
 つか、ラギ×シナ?! すげー。
 銀橋渡ったの、さゆちゃんだよね? 一緒に行ったチェリさんは「そんなの見てない」ってゆーんだが、わたしの幻か? 誰かと見間違えた?
 いづるん、ヒメちゃん、大活躍(笑)。
 にしてもオギー、かおりよりヒメなんだね、歌手としての重要度。
 コマがかっこいー。わーい。
 天使のかなめ。……は、いいとして、それに影のように付き従う悪魔?のヲヅキ、あのカツラと衣装はいいのか……? ヲヅキファンのチェリさんがよろこんでたから、アレでいいのか……。
 でもさー、その天使のかなめくんがさー、翼、片方しかないの。 失った翼が、ヲヅキなんだろうか?
 ハマコは声、自在。台詞声も歌声もイロイロ。
 圭子女史のドラマティック・ヴォイスがないのが淋しい……。
 シビさんの語り部たる歌声がなくて寂しい……。
 となみちゃんはとにかく美しい。……が、あまり出番はないような……?

 観終わった途端、もう一度見せろ!! と、思った。
 とにかくあっちゅー間。
 回る世界のの中で惑乱されているうちに終わる。

 あの輪が欲しい。
 太陽を切り取った、闇の中の輪。
 王冠のような黄金の輪。
 鎖とか首輪とか……耳に残る歌詞、循環、まわる、めぐる、いつか還る。

 30分で、芝居の前、ショー先行型で。
 よかったんだと思う。
 「いつもの、ヅカのショー」ではない、という先入観を観客に与えることができて。
 いろいろ考えてるヒマも、退屈しているヒマもないぞっと(笑)。
 

 観た人の数だけ、出演者の数だけ物語がありそうな、オギー・ワールド。
 次の観劇がたのしみだ。

 
 アンドリュー様@すずみんの、敬語萌え。

 アンドリュー・フォークスは、パーシー@トウコに対し、何故か敬語。
 デュハースト@しいちゃんは、タメ口なのに。

 フォークスはデュハーストと同じく、スカピン団の中では「年長組」で大人キャラ。
 スカピン団随一の貴公子、キラキラ王子様キャラ。最初からパーシーの仲間で親友ポジのはず。

 なのになんで敬語なのー?
 仲いいんでしょ、信頼しあってるんでしょ? なのになんでパーシーに敬語なのー?(笑)

 基本タメ口のスカピン団の男子たちも、任務遂行中は微妙に敬語を使ってみたりもするんで、フォークスだけ特別ではないのかもしれない。

 しかし。
 年長組で親友であるフォークスが、パーシーにのみ敬語、というのは、友人関係でソレは萌えである。

 どんだけパーシーのこと好きなんだ、という(笑)。

 しかし、さらに。

 アンドリュー様が、敬語キャラならなお萌え。

 シュザンヌ@コトコトには敬語を使ってないし、パーシー以外にはふつーに喋っているらしい、アンドリュー・フォークス。

 わかってないなあ、イケコ。
 親友にも敬語、好きな女の子にも敬語、年少の仲間にも敬語と、相手の立場に関係なく「ですます調」で話す美形キャラっつーのは、テンプレ的萌えキャラですよ!!
 女子向けアニメとかロマンスゲームに必須なキャラクタですってば(笑)。

 や、なんにせよアンドリュー様があの華やかな容姿で、パーシーに敬語で話しているのはわたし的に萌えです。

 
 つーことで、ちょっくら『スカーレット・ピンパーネル』の、スカピン団の話。

 観れば観るほど愉快なスカピン団。キャラクタがわかってくると、すげーたのしいんだ、彼ら。
 

 えー、わたしの中でエルトン@ともみん株が上がってます。

 ともみんはねー、新公『エル・アルコン』以来、気になる人なんですわ(笑)。
 それまで『エル・アルコン』本公演でビッグジョンとして目の前でポーズ決められても、『レビュー・オルキス―蘭の星―』で目の前にハイレグダルマ姿で立たれても流し目もらっても、「ふーん」でしかなかったのに、新公後は「おおお、ともみんだー」と大喜びしていたし、ハイレグ姿に至っては「脚長ぇ、ナイスバディ〜〜!」と嘆息しておりましたもの(笑)。や、最前列に新公の前に1回、あとに1回坐ったもので。
 前と後とで、感想・関心がぜんぜんチガウ。
 人間って不思議ですわねえ。

 つーことで、エルトン@ともみん、なんかイイよなっ。
 あの「体育会系筋肉バカ」っぽいとこがいいのー。無骨なとこ、木訥なとこがいいのー。
 そして、よりによってあの男のカノジョがコロちゃんだってことがいいのー(笑)。

 ジュリー@コロちゃんてば、「誰が『スカーレット・ピンパーネル』か?」と女の子たちでわいわい歌っているとき「裸で敵と戦うらしい」とゆーてますね? その後もさらに「裸」と繰り返しては、「きゃ〜〜!」と恥じらいつつよろこんでますよね?

 たくましい男の裸が好きなんだ……つまり、マッチョ好きなんだ。

 そして。
 ともみんの、あのカラダが好きなんだっ。

 握手っ。キミとシェイクハンド!
 わたしも、あのカラダが好きっ。

 や、リアル男のリアル・マッチョが好きだっつーわけではなく、あくまでもヅカ内での、少女マンガ的世界観における、マッチョですよ。
 ともみんの長身と脚の長さ、薄すぎない体格。
 善良さのにじみ出る素朴な顔立ちと、のーみそまで筋肉的言動。

 ちっちゃくてまるっこくて、そして「裸!」と連呼するちょっとえっちな女の子がカノジョだっつーのも、バランスとしてイイ。どっちも正直つーか、動物的でかわいい。
 エルトンとジュリー、このカップルがすげー好き。
 

 アルマン@和くんが、愉快すぎる。

 アルマンってそもそもどーゆーキャラクタなんですか?
 あんなにまぬけでいいの?

 公安委員に乱暴される姉マルグリット@あすかに対し、くってかかるのはマリー@ねねちゃん。アルマンは見てるだけ。
 機転をきかせたパーシーが「表で革命の象徴である三色旗を燃やそうとしているモノがいた。なあアルマン?」とハナシを振っても、「は? ……(ぽかーん)……あ、あああ、そうだ(動揺)」と、嘘なのが、まるわかり。
 パーシーのハナシも相当胡散臭いんだが、アルマンののーみそのスロー回転ぶりで、さらに嘘丸だしになっている。
 公安委員@ゆーほとどいちゃんがそれに輪を掛けたまぬけだったおかげで、助かってるけど。

 平和なイギリスを出て、混乱のパリへ戻ると言うアルマン。
 そんな危ないこと認められない、と反対するマルグリット。
「大丈夫です、私がそばで監督しますわ」と、マリーが名乗り出ると、「それならいいわ」と前言撤回マルグリット。
 どんだけ信用ナイんだ、アルマン?!

 そして、パーシーがあれほど「恋人にも家族にも秘密だ」つってスカピン団の仲間入りを許したっつーに、パリに帰るなりマリーに秘密漏らしてるし。
 パーシーがあんなに苦しそうに、最愛の妻に秘密を持っていることを目の当たりにしているくせに。
 そんでもって「あなたにも愛のレッスンが必要ですね」とか、空気読めない発言をして悦に入っているくせに。
 他人ががんばっているところを見ているくせに、知っているくせに、自分は簡単プーに裏切り。「キミには隠し事をしたくなかったんだ」ってアンタ、自分が楽したいだけやん!! 最悪の場合、彼女を巻き込んでしまうってこと、わかってんのかー?!

 で、パーシーは「マリーに秘密話しちゃった。仲間にしてイイよねっ?」とゆーアルマンからの手紙を受け取るわけだ。
 「イイよね?」ぢゃねーだろー、あのアホボン!! と、憤慨する間もなく。
「アルマンが捕まった!!」
 パーシーの脳裏に、さぞや激しくこの台詞が瞬いたことだろう。「仲間にするんぢゃなかったっ!!」

 手を血で汚さないのがスカピン団なのに、「このボクを拷問したショーヴランなんか、殺しちゃえ! とーぜんの報いだっ!」と言い出して、パーシーにさくっと却下されるし。

 事件解決大団円、パーシーとマルグリットがいい雰囲気になっているのに、空気読めないで割って入ろうとするし。

 『スカーレット・ピンパーネル』イチのお笑いキャラって、実はアルマン??

 なまじ無駄に美形なのがステキです。
 あーもー、いいなあ、アルマン。
 あのアホキャラぶり、KYぶりがハートにじんじん響きます(笑)。

 初日から楽へ向けて、観るたびにアホっぷりに磨きが掛かっていくのも、素晴らしいです。

 そーゆー方向へキャラ立ちして、いいのか? おもしろいから、いいのか。
 しかしアルマンって、そーゆーキャラなのか、本来?

 謎は残るが、かわいいからイイ(笑)。


 えー、とりあえずわたしは、蓮水ゆうやの顔が好きです。
 美しいのはちぎくんの方だと思うけど、好きな顔はちーくん。

 ん? コレなんかデジャヴだなと思ったら、『Le Petit Jardin』のときに同じこと書いてるわね(笑)。

 つーことで、他のキャスティングがさっぱりわかってないしヒロイン誰さ? 状態であったにも関わらず、期待して駆けつけました宙組WS『殉情』Bチーム。だって好きな顔眺められるの、うれしいもーん。

 顔は好きだし、今まで観た舞台での姿も野心的なところが好き、好感の持てる若いきれーな男の子。実力だってあるよね。主役だなんてうれしいな、と思っていたんだが。

 え、えっと。

 この作品は、そして佐助という役は、ほんとーに難しいんだと思った。
 比べてもしょーがないと思いつつも、Bチームを観て、Aチームの偉大さを痛感した。

 佐助@ちーくんは、ちゃんと大人の男に見えました。
 や、上手いんだ。
 上手いんだよ。
 少年じゃないし、女の子にも見えない。
 ちゃんと大人の男。

 だから、その……。

 ふつーに大人の男に見えてしまったので、……作品が、気持ち悪かった。

 佐助という役に、生身の男を感じさせてはいけないんだ。ファンタジーであり、性を超越したところまで描かないといけないんだ。
 そうしないと、下心アリで尽くしている、女の子の手を握りたくてにまにましている、男の生々しさを感じてしまう……。

 ちぎくんは、とんでもなく美しかった。
 あまりに美しくて、ファンタジーの域まで到達していた。だから彼がナニをどうしたっていやらしくなんかならなかった。

 ちーくんはリアルに男性だった。
 そして、こまったことに。

 春琴@れーれちゃんは、ただの子どもだった。
 子どもだからわがまま言ってるだけ。春琴というキャラクタには達していない。

 長身のリアル男性が、小学生の女の子にかしずいて、にまにましてる……。

 すげー犯罪臭い……。
 えーと、これはこれで禁忌だから、こーゆー『春琴抄』もアリなんでしょうか。
 ロリコン男の夢みたいな話になってますが。

 フィナーレで、役を離れて登場したちーくんが、マジかっこよかったっす。
 うわああぁん、こんなにかっこいいんじゃないか、ハンサムなんじゃないか。
 なんであんな役やらせるんだよおお。彼の持ち味と今現在の技術と相手役の技量では、やばいロリコン男になっちゃって、かっこいいとかゆー次元の人ぢゃなくなってたよおお。

 
 れーれちゃんは、学年的な及第点はあったと思います。
 きれいだし、お芝居は十分上手い。春琴役は無理だったとしても、そんなの仕方ない。難しすぎるって。
 ただ、歌はえらいことになっていたが。声、出てない? 途中から息だけになっていたような……。
 かわいいし、これからに期待〜〜。

 
 現代パートのカップルは……ええっと、現代衣装の着こなしがんばれ。とくに男の子。お尻のラインとか、やっぱ難しいよなあ。
 女の子の方はそれなのにかわいかったかな。
 ただ、やっぱ着こなしで男に見えない、現代衣装のカップルだと、芝居自体の善し悪し以前に引っかかってしまう。成り立ちにくいというか。
 衣装がちがえば、またちがって見えたんだろうになあ。

 
 お蘭@藤咲えりちゃんは、うまかった。ただ……地味なのにおどろいた。
 芝居も歌もいいのになー。彼女の歌ではじまる場面の散漫さが惜しい。なんであんなにおとなしく、色が薄くなってしまうんだろう?

 
 主要キャラクタが役替わりなだけで、芸達者な上級生が引き続きがっちり支えてくれているので、舞台としてそんなに遜色あるわけではないと思う。
 主役だけで作っているわけじゃないから。

 だけどクオリティ的につらい気がしたのは、やっぱ豪華キャスティングを揃えたAチームを観てしまっていたせいかな。

 『春琴抄』が原作であるだけに、春琴の比重が大きく、佐助以上に春琴の出来上がりにかかっていた……ことは、あるかもしれない。

 
 プログラムも買ってないし、予備知識もないままだったから、2幕の夜叉場面で、GOアカツキ登場で、心底びびった(笑)。

 振り返ったらGOなんだよ?
 びびるって!!(笑)

 こわいってそんな演出!!(笑)

 や、退団するGOに見せ場が(……見せ場? 何故よりによって夜叉?!)あってよかったっす。

 スカステの退団インタビュー見たけど、GO、きれいになっていたね。
 文化祭のときからだと、すげービジュアル上がってるよー。
 これからなのになあ。惜しいなあ。

 こわい、と、そう思えるほどの漢臭い若者、そうそういないもの。
 GOとの別れが、しんしんと胸に染みたっす。


 初体験の相手ってのは、重要だ。
 いきなり超ベテランが相手で、すっげー愉しませてもらって、満足できたことはよかった。
 しかし。

 ソレが基準になってしまうと、あとがキツイ。

 ベテランのスタンダードを、経験不足の若者に求めても、無理ってことだ。
 肩すかしを食らってしまう。
 べつに、その若者がヘタだってわけじゃないのに。十分上手いのに。
 若くてきれいな分、見た目の楽しさだってあるのに。

 最初がシビさんだったのは、良かったのか、悪かったのか。

 
 すっかり味を占めて、『イゾラベッラ サロンコンサート(第4回 和音美桜)』へ行ってきました。
 シビさんにしろたっちんにしろ、発売開始10数分で完売なんで、キャパとオペレータの処理速度がそんなもんなのかもしれない。
 今回わたしは電話つながらなかったけれど、nanaタンが無事GETしてくれました。

 前回で勝手がわかっているので安心して、ある意味油断して参加しました。nanaタンと、今回はユウさんも一緒。3人だとどんなテーブル配置になるのかと思ったら、6人席で3人ずつグループで坐らされた。

 初日っす。
 たっちん人生はじめてのソロ・コンサート、しかも初日。

 えーと。

 ぐだぐだでした。

 大変なことになってました(笑)。
 「歌を歌う」ことと、「コンサートを開く」ことは、イコールではないスキルが必要なのだと、痛感しました。

 歌はね、いいの。
 たっちんだから。
 もちろん、すげーうまいのよ。

 曲は『WEST SIDE STORY』とか『ファントム』とか『モーツァルト!』とかの馴染みのある曲で、素晴らしい歌声でございました。

 しかし。

 彼女は、いっぱいいっぱいでした。
 アタマの中にあるのは「失敗しないで、進行させる」「終わらせること」であって、「音で楽しむ」ことは二の次だった。

 歌だけに集中できていない。
 歌い出せばうまいんだけど、たぶん、彼女のMAXはもっと別にある。

 アタマの中は手順で一杯、「言うべきコト」を言うことで精一杯で、終始なにかに急き立てられるように喋っていた。
 喋っているときはとにかく大変そうで、痛々しくて、歌い出すと途端リラックスするのがわかった。

 このコンサート・シリーズ、最初にわたしが参加したのがシビさんだったから。
 彼女はそりゃあ自由自在に喋り、観客を笑わせ、愉しませ、のびのびと歌っていた。
 空間のすべてを、自分で操っていた。支配していた。
 シビさんの操る空間にいることが、心地よかった。

 ソレを基準値にして、次も来てしまったら……うわああ。
 空間を支配するとか操るとか、とんでもない。空間に飲まれないように必死になってあわあわしている女の子が、店の中にひとりでぽつんといた。

 あのー……。
 これは、たっちんが悪いのではなく、プロデュースした人が悪いんだと思うよ。
 彼女は歌手であって、司会者でもエンターティナーでもないんだもの。
 シビさんにできたからといって、たっちんにソレができなきゃいけない、とは、誰も思わないでしょう。

 司会者を付けろ。

 OGでいいから、プロでなくてもいいから、たっちんが信頼している、最低限楽に呼吸が出来る司会者を、用意するべきだった。
 そして会話を司会者に振らせ、進行役をさせる。
 たっちんは受け答えだけして、あとは歌うことに集中。

 たっちんに、歌を歌わせてあげて。
 呼吸をさせてあげて。

 司会進行なんてどーでもいいもので、あんなに混乱させないで。見ていてつらかったってばよ〜〜!!

 ジェンヌのお茶会に、何故司会者がいるのかわかった……。
 受け答えならできても、自分でなにもかも進行させるのはすげー大変なんだ……。

 たっちんの「おぼえてきた台本を一生懸命喋っています」と丸わかりな暗唱ぶりで、「楽しい時間はあっという間に過ぎて、次は最後の曲です」と言ったときにゃあ、アンタ、楽しんでへんやん!! と、盛大につっこんでしまいました(笑)。

 たっちんがほんとうに「たのしんで」歌ったなら、あんなもんぢゃなかったと思うよ。

 空気が動いたと思う。
 たった70席しかないハコの中。
 大劇場2500席の空気を動かすことができる人なんだから。

 
 シビさんは歌いながら何度も客席を練り歩き、盛大に一本釣りをしていたが、たっちんはステージから微動だにせず(笑)。釣りなんてとんでもない、アウェイで闘う孤独な戦士のようだ。笑顔なんだけど。すごいがんばって笑っていたけれど。
 コンサートが終わったあとはまっすぐに店を出て行き、握手はナシ。えええ、たっちんと握手できると期待してたのにー。あれってシビさんだけだったの??

 たっちんはピンクのかわいいドレス姿で、ちっちゃくて細くて、ほんとにお人形さんみたいだった。
 彼女が登場した途端、「かわいー!」と、歓声があがり、拍手が起こった。
 アウェイなんかじゃないよ、みんなみんな、キミが大好きで来たんだよ。……がんばって拍手して、必死に見つめて、歌に聴き入ったけど、ステージのたっちんに伝わったかなあ。最後に握手があったら、じかに伝えるつもりだったんだけどなあ。

 うまいだけでない、きれいなだけでない、物語を綴る歌声。
 この人でミュージカルを見てみたい、この子が表現する物語を見てみたい……そう思わせる力。

 でもって、音を操れる人って、訓練しなくても男役声で歌えるんだね。
 男役の歌「ラ・マンチャの男」を颯爽と歌うのを聴いて、感心した。
 男役として本格的に何年も訓練したわけじゃないのに、ふつーに歌の上手い男役が歌うよーに歌っちゃうんだー。すげー。
 キモチいいアルト、太さのある押し出しのイイ声。

 「歌」だけならほんとうに、すばらしいものを聴かせてくれた。

「本気で歌の上手いクリスティーヌって、はじめて聴いたかも」
「天使の歌声だったねー」
 と、帰り道で話すくらいに(笑)。

 ただ、「コンサート」としての出来は、かなり苦しい。
 すげー素人っぽい催しだった。

 ……来月のルイスはどうなるんだろう?
 彼はシビさんぐらいに喋って歌って場を支配できるんだろうか? 歌うこと、舞台で演技することとは、まったく別のスキルだが?

 ピアニストも今回も前回も同じ人だったけど、わたし的にはかなり不満な人だったしなー。なんであの人なんだろう??
 ただ譜面を弾くだけで、「コンサート」を作る味方にはなってくれない人だぞ?

 いやその、来月は参加しないので余計なお世話にすぎないが……。
 劇団が、興行の方針を見直してくれると良いなあ。
 ジェンヌはもっと、正しく活かそうよぉ。コンサートをやってくれること自体は、すごくうれしいのに。


 金も時間もないから、贔屓組以外は観劇回数を減らそう。分相応の生き方をしよう、と今年も誓ったはずだが、気が付いたら『スカーレット・ピンパーネル』は本公演5回、新公1回観ていた。ほぼ毎週通ってたことになるぢゃないですか……。

 『スカーレット・ピンパーネル』は、キモチの良い公演だった。

 おもしろい作品であり、実力あるキャストがそれに応え、クオリティ高い舞台に仕上げていた。
 単純に「舞台がいいから。作品がおもしろいから」通ってしまったということもある。

 でも、それだけじゃなくて。

 作品が良いこと。出演者が良いこと。
 そして、観客が、純粋にたのしんでいること。

 千秋楽をのぞいて、隣席に坐った知らない人たちは初見だったと思う。
 その人たちがみな一様に、たのしんでいることがわかった。声を上げて笑い、「なにコレ、おもしろいじゃん!」と幕間に興奮してツレと話している。
 どこがどう、と理屈を並べる前にただ純粋に、「おもしろい!」と声を上げる。
 ……その単純さこそが、心地いい。

 充実した舞台、それをたのしむ観客。その熱気に満ちた空間。
 そこにいることが、すでにたのしかった。
 わくわくした。

 ……いやその、平日に劇場に行くと人口密度は低かったんだけど。それでも、そこにいる人たちの満足度が高い空間って、雰囲気いいんだよ。
 他の公演が空気悪いってわけじゃなくて、それらとは別に、思いがけないプレゼントをもらった子どものわくわく感っていうか、「おっ?」という高いテンションが劇場内に満ちていることがたのしいの。

 千秋楽はわたし、当日サバキGETしてすべりこみ観劇したんだけど、隣の人と「この公演イイですよねっ」「どうしても観たくて来たんです!!」と、アツく語りあってしまった(笑)。
 そして、噛みしめた。

 心から「たのしい」と語れる公演の、たのしさを。

 某アラビアな公演は、ほんとにつらかったの。
 出演者ファンで、がんばってる彼らを眺めるだけでたのしかったのもしあわせだったのも本当だけど、それでも作品はほんとにつらかったの。
 席が隣り合わせただけの人に話しかけられることって、ヅカではままある光景だけど、「きれいですよね」とか、当たり障りのないことしか言えない現実って。
 てゆーかそんな公演にムラだけで11回も通ったとか、誰にも言えないって(笑)。
「アレを11回……愛ですね……」と、ヅカ友にも感心(同情?)されるよーな現実って。

 しかし、『スカーレット・ピンパーネル』は。
「ほんとにおもしろいですよねっ。わたし、5回目です、今日で!」
 胸を張って言える。

 安蘭けいがどんだけすごいか、遠野あすかがどんだけすごいか、柚希礼音の成長ぶりやアンサンブルの迫力を、名もなき群衆を演ずる組子たちの血の通った熱情を、手放しで語ることが出来る。

 たしかに、役はない。少ない。
 ほとんどの子がモブだ、名もなき群衆だ。
 でも、目がいくつあっても足りない。群衆であっても、それぞれがドラマを演じている。
 厚みのある歌声を支えるひとりひとりに注目するだけで、涙が出る。

 あああ、おもしろいなあ。
 この舞台の出演者のファンだったら、しあわせだよなあ。

 好きな人たちが創り上げた、おもしろい舞台。
 誰にでも自信を持って、胸を張って「おもしろい」と言えること。

 簡単なことのようで、けっこー難しいんだ。

 人の好みは千差万別、すべての人がイイと思うモノなんかこの世に存在しないのはわかっているけれど。
 たとえば『タランテラ!』とか、個人的にものすげー作品だと思っているけれど、万人にはお勧めできない。
 『タランテラ!』と『スカーレット・ピンパーネル』どっちが好きかっていったら『タランテラ!』の方が絶対好きだけど、すげーと思ってるけど、でも、誰にでも「すごいから!」とは言えない。
 わたしは好きだけど、と前置きがつく。

 自分が好きだと、心地よいと思い、世間的に見ても汎用的おもしろさがあるか、クオリティがあるか……すべてのバランスが整った作品なんて、ほんとに希有だから。

 『スカーレット・ピンパーネル』は、おもしろい。

 誰にでもそう言えること、そのこと自体がすでに、わたしにとっては快感だった。
 ありがたくてうれしいことだった。

 ……からこそ、誰にでも言いたい。
 『スカピン』、おもしろいぞー!!
 や、ほんとーの意味でのわたしの好みど真ん中ではないけれど、そーゆーのとは別のチャンネルでたのしんでる。(なんでわたしがど真ん中な好みのモノって人気出ないんだろ? 変だなー)
 

 ムラの千秋楽は、無礼講だ。
 映像にも残らないから、ナニをやってもイイ。
 だからある意味期待して、ある意味あきらめていた。

 トウコちゃんが、やりすぎてしまうこと。

 グラパンにしろパーシーにしろ、コメディやりすぎ、遊びすぎ。
 開き直って愉しんで、存分に笑った。だって、ムラ楽だもん。無礼講だもん。ファン以外お断りな特別な日だもん。その是非を問うのではなく、そーゆーもんだと割り切って。

 アドリブの日替わりギャグは「ここでのお遊び」と切り離してたのしめるけど、グラパンとしての平常演技がどんどん悪乗りし過ぎているのは気になっていたから、このムラ楽を最後に、東宝ではリセットしてほしいな。

 うれしかったお遊びは、グラパン@トウコのメルシェ氏@ゆーほに対する「ポットだからってぽーっとして」と、ゆーほの愛称をネタにしたアドリブ。
 ファンだけにわかる、言葉の意味。わきあがる拍手がうれしい。

 ゆーほは手堅く演じていました。
 公安委員の制服似合うよなあ。黒がかっこいいよなあ。
 入りをギャラリーしたときの写真をkineさんに見せてもらったけれど、かわいーんだこれが。ふつーにかわいいんだよ、ゆーほ。
 あの高い大きな鼻。特徴ある横顔。
 舞台に生きるためにあるよーな顔立ちなのに。
 辞めてしまうなんて、思ってなかった。

 わたしのなかのベストゆーほは、エドワード@『ヘイズ・コード』なんですが。
 美女しずくちゃんを床に転がし、ネクタイを緩める、あのセクスィ〜〜でドSなエリートっぷり!!(注・ラレイン@みなみちゃんの妄想)
 どっかに映像残ってないんですか、あのゆーほ。スカステでは映ってませんでした。
 あんなにあんなにステキだったのに、組長が読み上げる「退団者からのメッセージ」の中の、本人認定「好きな役」に入ってませんでした……。
 本人的にどうでも、わたしはあのゆーほがいちばん好き。ドキドキしたわ〜〜。

 袴姿での最後の挨拶も、すげー端的で。
 ほんとに必要最低限だけ述べて、完。余計な感想、修飾ナシ、なあたりが潔いなと(笑)。
 ゆーほの人となりなんか知りようがないけれど、ああ端正な人だと思った。

 袴姿の祐穂さとるは、なんだかとても「タカラヅカ男役」だった。
 や、当たり前っちゃー当たり前だが。
 
 「タカラヅカ男役」って、独特の文化じゃないですか。他には存在しない、特殊なモノ。
 その特殊さ、世界にひとつだけであることに、きりりと誇りを持って、すごく「タカラヅカ男役」だった。

 こんな顔、してたんだ。
 と、改めて思った。
 こんなにクラシカルに「タカラヅカ男役」なんだね。

 
 カーテンコールは、短かった。
 ……て、ソレでも某組よりはるかに回数も多いし、1回目からスタオベ基本でアツいんだけど(笑)。
 それでも、星組比では短かったし、あっさりしていた。

 自負があった。
 力強く、「まだ、道の途中」である空気があった。
 この公演が持つ力、作品が持つ力。
 それらが、過剰なカテコや拍手より雄弁に、空間に満ちていた。

 『スカーレット・ピンパーネル』は、キモチの良い公演だった。

 出演者もファンも、誇りと自信を持って作品に対峙している。
 その満ち足りた空気が、心地よかった。

 うわあああん、劇場の空気ごと、この作品、この公演、好きだよおお。


 君は消えてしまったのか
 幻を愛してしまったのか


 ……油断すると『スカピン』の歌が1日中脳内を回っていたりするんだけど。

 『JURIのやっぱりGOGO5!? #1「真飛聖・愛音羽麗・未涼亜希」』初回放送をドキドキと眺めて。

 わたしが見たモノとの、あまりものちがいにおどろいた。

 あ、あれ?
 なんか、わたしが見たモノとぜんぜんチガウ??

 あれはみな、幻だったの?
 愛が見せたマヤカシだったの?

 なんでまっつの「ディアンヌ(はぁと)」がCUTされてんのぉおお?!!

 『外伝 ベルサイユのばら-アラン編-』でまっつが演じたい役は? という質問に、クールが売りの未涼氏は、アゴの下に人差し指をあて、上目遣いに恥じらいポーズをし、まばたきしながら「ディアンヌ?」と語尾を上げて答えたのだよ。

 あの、「まっつ、キャラちがってる?!」とファンがびびるよーな、自爆的かわいこちゃんぶりっこが、CUTされてる?! 放送されない?!

 あと、「まっつってクールだと思われてるけど、私も最初はそう思ったけど、じつはボケキャラ」と真飛氏からつっこまれ、「えっ、そーですか? どこが?」とうろたえたまっつが、胸のピンマイクを落とすところも。
 ……オマエ、天然にボケとるがな!! という、仕込みならいざ知らず、マジでココでこう落とすのか!! とゆー神がかりなまでのボケすら映らず。

 細かいところを上げていくとキリがないくらい、まっつのボケてるとこはCUTされていた。
 もちろん、まとぶ、みわっちときて、まっつはいちばんの脇役だから、彼のシーンが短めになるのは仕方がないが。

 にしても、まっつに限らず、つまんないふつーのトークはまるまる放送して、笑える場面はカットって、なんで?
 ここからがおもしろかったのに! という山場の手前でCUT、の繰り返し。
 たしかにいちばん笑える場面、観客も大喜びで爆笑している場面って、話がぐだぐだになってからなんだよね。
 で、話がとっちらかってぐだぐだだから、ってその手前で切っちゃうキモチはわからんでもないが……。出演者ファンとかヅカファンは、そのぐたぐだな爆笑トークが見たいもんなんじゃないの? まとまってるけどおもしろくもなんともないふつーの話、を見たいわけじゃなくて。

 イベント自体は90分強あったわけだから(もともと予定が90分、会場の時計は終了時刻をオーバーしていた)、それを60分番組に縮めるわけだからカットがあるのはわかっていたが。
 カットの仕方が予想外だった。

 楽屋で「縫い縫い」ならぬ「むひむひ」しているまっつ。
 汗取りグッズを手縫いしているまっつは、前を向いてやればいいのに何故か横を向いてやっている、その姿がおかしい、という話で。
 ここまでは放送された。しかし、いちばん愉快だったそのあとがCUTされていた。
 みんなが1列に並んで前を向いて坐っているとき、ひとりだけ横向いて坐って熱心にナニかしている……からこそ、おかしいんであって。それを「むひむひ」と突っ込まれているんであって。
 そこまでみんなから突っ込まれてよーやくまつださんは、すげー素な顔で、「そうか、前向いてやればいいんだ」と、つぶやいた。
 ……今まで気づいてなかったんかいっ。
 素で横向いてむひむひしてたのか。

 てなふーに、オチをCUTされているんだ、ことごとく。

 雪組の『どんだけ』を観に行ったときは、それほどひどいカットはされてなかったんだけどな。水くんが「ここはCUTして下さい」と言った話題がまるっと切られていたり、公演の宣伝的話題が短縮していたり、ガチャガチャを回すまでのロスタイムのカットぐらいで、肝心の話題は途中で切られたりしてなかった。
 雪組は台本通りだったから? 樹里ちゃんが最後に「はじめて台本通りに進んだ」って言ってたもんな(この台詞はたしかカットされてた)。水先輩もヲヅキも見るからに真面目そうだし!(テルはわからん)

 花組は台本関係ないほどぐだぐだだったのか……? それで切られまくった……?

 アゴの下に人差し指当てて「んー……」て小首傾げて小鳩のように考え込んで、考え込んで、あわあわして、なんかすげーダメっ子で、かわいこちゃんで、あまったれでゆるゆるな感じだった未涼亜希氏は、映像に残らないの?

 どっかに映像ないの、映像!!
 このままぢゃわたしのアタマの中だけで、まっつがどんどんかわくなっていくよ?!

 美化されていくよ〜〜!!
 指立てて小首傾げてぺろっと舌出しペコちゃんスマイルな羽が生えてふわふわ浮かんで周囲に花が飛んでるよーなファンシーなイキモノが「まっつ」に脳内変換されちゃうよ?!
 誰か止めて〜〜!! 助けて〜〜!!

 主よ 光を与えて
 心の奥底に生まれた迷路に

 

 他にもテレビには映らなかったこと、を書いておく。

 抽選方法が、改善されてました。

 雪組の『どんだけ』のときのように、会場入った瞬間「あ、ハズレだ」とわかり、「どーせ自分はハズレてるんだし」と、場内ほとんどの人たちがしらけた空気で長々と続く当選発表コーナーを眺める、アレは変更されてた。
 入口で渡される「抽選券」とやらが全員赤なのに、ひとりふたりだけ白とか黄色を持っていたら、「赤はハズレ、別の色の人がアタリ」だって、発表を待つまでもなくわかるよねえ。渡された瞬間、一目瞭然。
 抽選するのは壇上のスターではなく、入口でチケットをもぎってるおねーさんたちなの。彼女たちが配る段階が「抽選」。

 それが今回は、発表されるまで当選者がわからないようになっていた。考えてみれば当たり前のことだが、とりあえず改善されたらしい。
 そのかわりに、まちがい当選者も出てしまったという……。
 ハズレの赤495枚、アタリの白5枚とかにするから、「白がアタリなんだ」と一目でわかるのであって、「アタリの白5枚」がわからないように、「赤5枚」「青5枚」「黄色5枚」と色を細かく変えて500枚の抽選券を作ったみたい。
 たしかに自分と同じ色を持っている人がぱっと見わからない、みんなそれぞれチガウ色を持っているから「どの色がアタリ?」とどきどきするけど……色の種類を多くしたために、「緑っぽい青色の人がアタリです」と発表したら、「青っぽい緑色」を持った人が「当たったわ!」と喜んで壇上に上がりかけてしまった……。かわいそうに。ヘコむわ、アレは。

 比喩として色で書いたけど、実際はサンスター商品の種類でやってんのよ、この抽選。
 種類を多くするために「**スプレー**系**タイプ」とか細かく分けて抽選券作ってるもんだから、「**スプレー**系」まで合っていた人が、自分がアタリだと誤解してしまったの。

 ふつーにスターが壇上で抽選箱(参加者の半券が入っている)から当たりを引く、とかでいいんじゃね? 無理矢理スポンサーに媚び売るからあんなことに……。

 
 細かくカットされ、編集され、まっつのダメダメっぷり、かわいこちゃんっぷりは放送されなかった。

 これはやはり、劇団が「未涼亜希=クール」というイメージを守ろうとしたんだな。
 そうだ、そうにちがいないっっ。

 世間的にはまっつさんはクールでヨロシク。
 そしてわたしの脳内まっつはあんなにかわいこちゃん……あああ、かわいすぎてこまるー、どーしよー。

 主よ この身に与え給え 力を


 あまりに余裕綽々なので。あまりにコメディなので。
 ついつい忘れがちになってしまうけれど。

 パーシー@トウコが、痛々しいということ。

 『スカーレット・ピンパーネル』は穴だらけなところやご都合主義過ぎるところも含めて好きなんだが。

 パーシー役はだなあと思う。
 ショーヴランに比べて、かっこいいところが少ないっていうか。なんせ半分グラパンだし。さらにパーシーのときも半分はおちゃらけてるし。
 ほんとの二枚目部分が少ない。

 なにより、恋愛部分が見えにくいのが不満。

 マルグリット@あすかと「恋愛」している部分が描かれておらず、いきなり彼女の不実を疑うところからはじまるよーなもんだから、彼の傷が見えにくい。

 『スカーレット・ピンパーネル』であり、スカピン団の冒険活劇だからこの展開は仕方ないんだけど……わたしなら、パーシーとマルゴの恋愛場面を最初に入れるなー。
 マルゴやショーヴランの前で話しているときと、デュハーストたちスカピン団の仲間たちの前で話しているときでは、パーシーの口調や声がまったくチガウ。これはいくらなんでも変過ぎる。
 対外的にわざと阿呆ぶっているのはわかるが、マルゴの前でもそうなのはおかしい。あの変なイントネーションで話すお貴族サマと恋愛したんですか、マルグリット? 真実のパーシーは仲間たちと話しているときの、ふつーの発音で話すパーシーでしょ? ならマルゴは真実の彼を知らないの? 知ってるならいつもあの話し方でいるパーシーは、なにかしら嘘をついているとわかるでしょ?
 ……てまあコレは、トウコちゃんがコメディやりすぎてるせいもあるんだけど。

 パーシーとマルグリットとの関係が明確でないために、その後のパーシーの心理的展開が弱いのなー。
 マルグリットの苦悩やショーヴランのかっこよさの方がわかりやすく、パーシーの良さは伝わりにくい。コメディ部分でのみオイシイ人になってしまう。

 パーシーがどれほどマルグリットを愛しているか、事前にわかるといいのに。
 今のままじゃ、足りない。

 
 てなことは置いておいて。

 パーシーがマルゴを愛していることをわかっている身としては。

 マルグリットがサン・シール侯爵の居場所を公安委員に報せたのだとわかったあとのパーシーの嘆きの深さに、酔うことができる(笑)。
 またここの歌がいいしさ。
 今回は限定版に釣られてプログラム買ったので曲名がわかる。や、プログラム自体買うだけで満足して結局1ページもめくってなかったんで、今はじめて開けたんだけど、「祈り」って曲。
 いちばん好きかな、この歌。(次は「栄光の日々」)

 わたしはずっぽり恋愛モノが好きで、色恋絡みの事件が好きなので、ここでパーシーが苦しむのは「マルゴって実は革命政府と通じてる?!」とか「イギリス貴族の俺を利用しようとして近づいた?!」とかゆー意味でショック受けてるとは思ってない。
 政治的なことぢゃなくて。

「昔の男と、まだ別れてなかったのか!!」

 と、あくまで恋愛問題で嘆いていてほしーのですよ。

 その前にパーシーはショーヴランに会っている。ショーヴランは「公安委員」というだけでなく、「マルゴの元カレ」という意味が強いんだ、パーシーにとって。
 マルゴが革命政府のスパイだとして、彼女が情報を流すために会っている相手がメルシェだとかピポー軍曹だとかなら、こんなにショック受けてない。

 元カレと会い、カレに有益な情報を流す。
 ……というと、彼女の心が、まだ彼の元にあると思うじゃん、ふつー。

 パーシーがあまりに悠々とショーヴランを手玉に取っているし、ソレらしい台詞がまったくないから、これはあくまでもわたしの好みだっつーだけだけど。

 パーシーはショーヴランに嫉妬している。

 革命に燃えていた少女だったころの、マルゴを知るショーヴランに。
 そのころの彼女と愛し合っていた、というショーヴランに。

 でもってショーヴランって、パーシーとはまったく逆のタイプじゃん。
 背が高くて逞しくて体育会系で雑草系で、どん底から這い上がりましたワイルドキャラ。
 自分と正反対のタイプの男に対し、反感と羨望(あるいは劣等感)を持つじゃん。

 自分の惚れた女の元カレが自分とは正反対のタイプで、しかもこそこそと会ってる、とわかったら……疑うわな。

 マルグリットは今もショーヴランを愛している。
 愛する男の出世のために、俺を利用するつもりで結婚した?

 ……と、ここまで思ってほしいのです、ええ。

 ほんとのとこは知りません。
 台詞や歌詞には欺かれたとか秘密とか隠し事とか信じてないとかあるだけで、ショーヴランとの恋愛関係を疑うようなものはまったく出ない。観客であるわたしたちは、ふたりが恋愛関係なんぞないことを知っているから余計に色恋ネタから離れて考えることもできるけど。

 タカラヅカですから。恋愛至上主義ですから。
 三角関係ですから。

 ショーヴランがパーシーを恋敵として嫉妬するように、反感を持つように、パーシーもショーヴランを恋敵として敵対してくれないとね!

 敵とかスパイとか大きな話ではなく、男女関係のもつれでいいんです。わたし的に。
 それこそが萌え。

 あのまぬけなショーヴランに、嫉妬してるんですよ、パーシーは。
 からかってなにかと意地悪するのは、ショーヴランが公安委員だからじゃなく恋敵だから。
 だってべつに、あそこまでショーヴランにかまったりいじめたりする必要ないでしょ、パーシー&グラパン。他の公安委員やロベスピエールには一切意地悪しないのに、ショーヴランにだけ。

 ハタから見れば、マルゴがショーヴランをなんとも思ってない、むしろ毛虫みたく嫌ってるのは丸わかりなのに、パーシーにはわからない。
 あの黒尽くめのワイルドな男前が、また会いに来ていた。ふたりだけで話していた。……めらめらめら(嫉妬の炎)。
 つーことで、やりすぎなほどショーヴランをいぢめるパーシーの図、ができあがる。
 革命とか政治とか正義とか、そーゆーお題目もあるにはあるが、根っこはすごく人間くさい、小さな感情。

 それこそが、萌え。

 スカピン団だからとか侯爵が殺されたとか、そーゆーことじゃなくて(や、それもあるにしろ)、まず「愛」だけで傷つき、取り乱す人間臭さをパーシー@トウコには求めたいの。

 つーことで、ボロボロに傷ついて嘆きの歌を歌うパーシーにときめくのですわ。

 ショーヴランにいぢわるしつづけるパーシーにときめくのですわ。

 また、ショーヴランは自分が嫉妬されていることにも、特別にいぢめられていることにも、まーーったく気づいていないんですよね。その鈍感さが彼の魅力ですわね(笑)。

 愛ですよ、愛。
 すべてはソコからはじまる(笑)。


 『スカーレット・ピンパーネル』の話を、ろくに書いていない気がする。

 いやその、よりによって『SIREN:New Translation』『零〜月蝕の仮面〜』が1週間差で発売になったりするから、忙しくて。コントローラの握りすぎで肩や首が痛くて泣きそう(そんな理由)。
 

 『スカーレット・ピンパーネル』は、冒険活劇である。
 細かいことは考えず、ただ素直にたのしむものだと思っている。辻褄が合わなかったり、それってどうよなことがあったとしても、ソレを突っ込むのは野暮ってもんだと思う。

 キャラが立っていて、音楽が良くて、派手な見せ場や感動的な名場面があって、ストーリー展開や設定は穴だらけで風通しがいい、というのが、「おもしろさ」の理由だと思う。
 理詰めでガチガチなものは、爆発力に欠けるんだもん。

 あちこち穴があるからこそ、想像でそれらを埋めるのが楽しい。
 「スカピン団で恋愛シミュレーションゲーム」とか、『スカーレット・ピンパーネル・2』とか考えて遊べるんじゃん(笑)。
 続編もスピンオフもなんでもできるよね、こんだけ設定がゆるいと!!(笑)

 kineさんと話してた『スカーレット・ピンパーネル・2』がマジで観たいですよ、あたしゃ。

 
 あれだけ権勢をふるっていた革命政府が斜陽を迎え、ロベスピエールは断頭台の露と消え、その他のみなさんも粛清の嵐に飲まれ、さあ大変!
 その昔は「それは行き過ぎだろ!なほど、罪なく処刑される貴族」を助けるために結成された「スカーレット・ピンパーネル団」が今度は「それは行き過ぎだろ!なほど、罪なく処刑される元革命政府の人々」を助けるために再結成!!再活動!!
 ショーヴラン@れおんと手を組んでフランス新政府相手に大暴れのパーシー@トウコと愉快な仲間たち!!

 「オマエと手を組むなんて真っ平だ!」と言いながらも、かつての部下たちを助けるために仕方なく協力態勢のショーヴラン、余裕綽々・隙を見せるとからかっちゃうぞなパーシー。
 ショーヴランに付き従う忠実な部下メルシェ@ゆーほ(続編に出演するんだから、辞めちゃダメだゆーほ!)、そして新政府にあっけなく捕まって処刑されそうになっている要領悪いっちゅーか儚げでいいぞなクーポーくん@どいちゃん、ちゃっかり新政府軍に取り入って下っ端やってるピポー軍曹@みきちぐ!!
 やっぱり女装してピポー軍曹たちを煙に巻くスカピン団! 「ああっ、オマエはいつぞやのでかい洗濯女!!」「転職したから今は仕立て屋だよー(てきとー)」アタマ撫で撫で、しい×ちぐの同期プレイはお約束で。

 スカピン団7名は健在(アルマンだけ不在)。キャラクタもそのままに。カノジョたちもそのままに。
 あ、デュハースト様@しいちゃん、今度こそパーシーの汗拭いてあげてねっ。

 で、今度のスカピン団には「演技なら任せて」の美女マルグリット@あすかもいるわけで。
 ショーヴランとマルグリットが革命の理想に燃えていた昔話なんかしちゃってちょっといいムード、パーシーが誤解してなんかすれちがい、お約束の三角関係!
 パーシーとショーヴラン、今度は対等な位置で恋のライバルだ。いや、マルゴは基本相手にしてないんだがな、ショーちゃんはまた勝手に盛り上がるし、ショーちゃんが盛り上がるから、パーシーもピクピク反応してしまう。
 互いの危機を救ったり、救われたり。悪態ついたりからかったりしながらも、パーシーとショーヴランは強大な敵に立ち向かう。背中を合わせて戦う。がっつり男の友情モノだ、お約束でベタな場面、エピソードてんこ盛り。

 さて、こんな雰囲気だけ大河歴史ロマン、もちろん原作者は関係ない、イケコのオリジナルだ。
 つまり、「世界征服を歌う悪役」が登場する。

 ナポレオン@和くんの登場だ(笑)。細かい時代考証は棚上げ基本な。冒険活劇には、そしてイケコ作品にはわかりやすい悪役が必要なの。だからナポレオンなの、野暮なツッコミはナシでな!
 アルマンは結婚引退(笑)してスカピン団にはいないの。だから和くんで悪役ヨロシク。
 銀橋でもカーテン前でもいいから、がっつり「世界征服」歌ってキザりまくって。この辺で殻破ってくれ、頼む。

 『スカーレット・ピンパーネル・2』では1〜2曲日本人好みの盛り上がるヤツをワイルドホーン氏に書き下ろしてもらうだけで、あとは『1』の使い回しで。歌詞だけ変えたり、アレンジしたり。

 罪なくドタバタ盛り上がって、お約束の大団円、ハッピーエンドになだれ込む。
 ショーヴランはあくまでもシリアスぶって去っていき、パーシーとマルグリットはラヴラヴ。スカピン団も敵も誰も死なない、いつでも続編作れます的END。


 あー、ベタなサブ・タイトルがいるよなー。
 『スカーレット・ピンパーネル・2 〜逆襲の紅い紋章〜』とか(笑)。内容と合ってない感じなのがハリウッド映画みたいでイイかと。

 
 『スカピン』ならいくらでも遊べるっていうか、パロディ考えられると思うわ。


 『スカーレット・ピンパーネル』新公の日、わたしはひさしぶりに友人のBe-Puちゃんとクリスティーナさんとお茶をしていた。
 Be-Puちゃんはトウコちゃんファンなので星組公演期間はムラでよく会うが、クリスさんは数年ぶり。

「それで緑野さんは今、ご贔屓とかいるの?」
 と聞くクリスさんに、わたしが答えるより先に、
「いるよ。花組の未涼亜希っていう、変な顔の人」
 と、Be-Puちゃんが答える。

 むきーっ。変な顔って言うなーっ。

 クリスさんはもちろん、「花組の未涼亜希」を知らない。首を傾げる彼女に、わたしは持っている写真を見せる。これが未涼亜希ね、おぼえてね(笑)。

「今そこのスカステの画面で、『なみだのでるうた』とかゆーのやってて、それに出てるから、あとで見ようよ。変な顔だから」
 と、Be-Puちゃん。

 むきーっ。変な顔って言うなーっ。

 わたしががるがる異を唱えるのを、Be-Puちゃんは「まぁまぁ(笑)」と軽くいなす。 

 わたしとBe-Puちゃんは顔の好みが正反対で、わたしの好みの顔はことごとく彼女の好みに合わないの(笑)。
 一緒にヅカビデオ上映会とかしょっちゅーしてたんだけど、いちいち感想が逆でねぇ。
 画面に春野寿美礼が映ると、
「かわいー」
「変な顔ー」

 と、同時に言っていたもんだわ……ふっ。もちろん、わたしが前者、Be-Puちゃんが後者ね。

 Be-Puちゃんはチャーリーとトウコちゃんのファン。目が大きく派手な美人顔でないと、きれいと認めてくれない……(笑)。

 
「ところで緑野さん、今回の新公についてなんかぎゃーぎゃー言ってたけど、あれって紅ゆずるって子が主演だからよね?」
 と、Be-Puちゃん。
 彼女もクリスさんも本公演だけ、新公は観ずに帰る予定。
 わたしそんなにぎゃーぎゃー言ってましたっけ? 言ってたかもしれん。
 うん、ベニーが主演だっつーんで、張り切ってた。
 そしてBe-Puちゃんは無名(だった)下級生のベニーのことは、カケラも知らなかった。初日観劇後、「紅ゆずるってどこに出てる?」と聞かれ、「スカピン団のいちばん背の高い子」と教えてあげなきゃならなかったくらい。

 『ヘイズ・コード』の柚長の秘書役だったとか言ってもおぼえてないBe-Puちゃんは、それでも本公演に通ううちに、ベニーの見分けが付くようになったらしい。

「緑野さんの、好きそうな顔」

 にやりと笑って言う。

 「好きでしょ? 好きよね? なんで新公主演ってひとりで騒いでんのかわかったよ。顔かー」……って、ナニひとりで納得してんのよ、そっちこそ。
 ベニーの顔も名前も知らないクリスさんに、またしても「緑野さんがいかにも好きそうな顔の子で」としたり顔で解説するし。
 もちろんBe-Puちゃんはカケラもベニーの顔を良いとは思わないよーで、新公主演にも興味はなく、「新公、たのしんできてね!」と快く送り出してくれました。

 好きに決まってるだろう、あんな顔(笑)。

 オサ、水、おっちょん、まっつ、うきょーさん……ブログをはじめた当初にどっかに書いたおぼえのある「好き顔」のラインに、もちろん入りますよ、ベニー。

 Be-Puちゃんはヅカ友ではなく、ヅカ以前からの友人。うん、ぴっちぴちに若い頃からの友人。
 今のようにネットがあるわけではなく、会にも入っていないわたしがヅカを語り合える人が欲しい場合、現在進行形の友人にヅカにハマってもらうしかないじゃん?
 思惑通りヅカ落ちしてくれたけれど、Be-Puちゃんとはほんとに好みがかすらなくて。好きな組も贔屓もすれ違いまくりだわ。
 無駄につきあい長いから、言いたい放題だしな、お互い。

「でもさーあたしら、男の好みもかすらないから、安心してつきあえるんだよね〜〜」

 と、いつだったかオトコマエにハンドル握りながらBe-Puちゃんが言っていたことを、思い出す。
 うん。
 リアル生活でも、わたしたちがひとりの男を取り合うことだけはありえないから、安心だよね(笑)。

 そしてBe-Puちゃんは今日も旦那ののろけを真顔でするのだった……。
 しあわせそうでなにより。
 しかし、あんだけつるんでいたはずのあたしたち、どこで人生分けたんだろうね?

 
 ……い、いいのよ。
 あたしは今日もまっつまっつ言って生きるからっ!!


【物語】
 時は18世紀末。
 フランス貴族のアナタは危ないところを「スカーレット・ピンパーネル」に助けられ、無事イギリスに渡ることができました。
 縁があってお世話になることになったブレイクニー家は社交界の中心、お屋敷にはイケメン貴族たちが毎日のように集まっています。この中に謎の義賊「スカーレット・ピンパーネル」がいる?
 恩人である「スカピン」は誰なのか、謎を探りながらもアナタは恋の予感にときめいています。
 さあ、誰と恋をする?

【ゲームの進め方】
 アナタがブレイクニー家にいるのは1年間です。この間を自由に過ごしましょう。毎週末開かれる舞踏会に参加するもよし、美術館や公園で過ごすもよし。知性や魅力を磨くことによって、男の子たちがアナタに興味を示してきます。
 彼らにはそれぞれ固有のパラメータがあり、好みが違います。それをしっかりと見極め、好感度を上げていきましょう。
 「スカーレット・ピンパーネル」の正体探しを縦軸に、自分自身を成長させ、周囲の人々と親交を深めていくことで、やがて真実の愛とめぐり逢うのです。

***お邪魔キャラ・ショーヴランに注意!***
 フランス大使のショーヴランがマップ上をランダムにうろついています。彼に見つかるとパラメータ・ダウン! 体力ゲージの弱っているときに捕まると、フランスに強制帰国させられ、ゲームオーバーになります。
 捕まったときは○ボタン連打で振り切って!
(ごくまれに、「王子様イベント」「『スカーレット・ピンパーネル』イベント」が発生する場合もあります。別項参照)

【攻略可能なダーリン・キャラ紹介】

パーシー・ブレイクニー@安蘭けい
 ブレイクニー家の当主、社交界の花形。瀟洒で底知れない色男。
 妻帯者の彼は、ゲーム中約半分の時間で妻と和解してしまうので、その後の攻略は不可。妻とすれ違い状態の前半のうちにラヴ・エンディングまでこぎ着けなければならないので、激ムズ。ファースト・プレイでの攻略は避けた方が賢明。
 彼を振り向かせるためには、初期状態で魅力、知力、社交力を180以上にすること。月一度の王宮舞踏会には必ず出席し、週末ごとの舞踏会にも全参加が基本。ドレスやアクセサリーもチェックされるので、その週の流行りのアイテムを身につけて。
 会話はトラップ多し。一見弾んでいるように見えても、内心好感度が落ちていることがあるので注意。好感度が低いうちは彼のプライベートに踏み込むような会話は厳禁。

アントニー・デュハースト@立樹遥
 パーシーの親友。闊達な好青年。
 正攻法でトライ。女性らしさをアピールすることを心がけて。ドレスやアクセサリーは奇抜なモノは×。
 最初から好感度が高く、やさしくしてくれるけれど、そこからなかなか上がらないのが彼の特徴。丸1年かけて攻略するつもりで、ゆっくりと仕掛けて。待ち伏せ→デート、が有効。
 必要なパラメータは体力、気配り、魅力。

アンドルー・フォークス@涼紫央
 パーシーの親友。あでやかな貴公子。
 知的好奇心をアピールして、積極的にデートに誘って。演奏会や美術館、劇場などが○。好感度が一定値に達すると、かなり短期間で彼の方からのアプローチに変わります。うまくいけば3回目のデートでプロポーズされることも。必要パラメータは魅力、流行、知力。
 ゲーム終了の1年が過ぎるまで、彼の情熱を維持させる方が大変。意外に嫉妬深いので、他の男の子とのデートは厳禁。「スカーレット・ピンパーネル」の秘密を探るために他キャラと会っていても、彼の傷心度が上がるので注意。

アルマン・サン・ジュスト@和涼華
 パーシーの妻の弟。美貌のヘタレ青年。
 強気に行くこと。会話の選択肢はいつもいちばん辛辣なモノを選ぶ。彼が返答に詰まるような理知的で容赦ない言動を取り、4回に1度の割合で頼ってみせたり甘えたりすること。そのたびに一気に好感度が上がります。必要パラメータは気配り、知力、流行。
 基本的に自分が見えないキャラなので、図に乗るとヘタレな自分を省みずに大言壮語したりするけど、なまあたたかくスルーし、持ち上げる振りをしましょう。一度好意を抱くと生半可のことでは下がらないので、別キャラとの浮気、二股攻略時のキープくんとしても最適。
 ただ彼は、秘密を持つが大の苦手。彼に伝わったことは、次の日には他のキャラに知られていると思っていいでしょう。

オジー@彩海早矢
 パーシーの友人。お笑い担当のムードメーカー。
 積極的にデートに誘うことで簡単に好感度が上がります。でも、ずっとかまい続けてあげないと傷心度もまた簡単に上がってしまうので注意。必要パラメータは流行、体力、気配り。
 デートはアウトドア関係、会話は食べ物や仲間たちの話が無難。「スカピン」の有益な情報は彼が漏らすことが多いので注目して。下ネタ好きでもあるので、彼を攻略するときはそれらを寛大に受け止めつつ、時々注意したり、恥じらって見せたりすると有効。

エルトン@夢乃聖夏
 パーシーの友人。体育会系木訥青年。
 好感度がわかりにくい彼。ときどきキワドイ系の質問をして反応を確かめて。女の子をもてはやす機転は効かないので、アナタに興味がないときは味も素っ気もない反応しか返らない。反対に意識しているときは、普段の「脳みそまで筋肉」系天然会話ではなく、盛大に照れたり焦ったりと激しく愉快な反応が楽しめます。
 一定の好感度まで達したあとは放っておいても大丈夫。アナタがナニをしていても勝手に「俺の彼女」と思いこんで、……結局放置されます。デートは誘わないと、彼からは誘ってきません。亭主元気で留守がイイ、という人にはオススメ。
 必要パラメータは体力、社交力、知力。

ファーレイ@麻尋しゅん
 パーシーの友人。存在感薄い真面目くん。
 たぶんいちばん常識人、堅実にプレイすれば自然と攻略できるので、ファーストプレイ時にオススメ。適度に会話やデートをするだけで好感度が上がるので、アナタが口説いたつもりはなくても、気が付くと彼ひとりが勝手に盛り上がっている可能性もアリ。
 恋愛モードになると毎日会いに来たりデートに誘ってきたり、愛のポエムを捧げてきたりと、かなりマメ。彼が本命のときはいいけど、最初から別キャラを狙っているときにも、同じように恋愛モード全開で寄ってくるので、その場合はやっかいかも。別キャラ狙いのときはきっぱりはねつけて。
 必要パラメータは魅力、気配り、知力。

ベン@紅ゆずる
 パーシーの友人。オシャレ大好き優男。
 自分を含めた美しいモノが好きで、細かいことにこだわりが強いロマンチスト。流行・ファッションに敏感なので、彼に会うときはドレスやアクセサリーに手を抜かないこと。奇抜なモノもOK。
 会話は彼を持ち上げる方向で、アートやファッション、噂話が○。「スカピン」の話題が好きで、妄想・情報取り混ぜて話してくれます。必要パラメータは流行、魅力、社交力。
 実生活では役に立たないヘタレ男だけど、そこを突くような会話は厳禁。気分に波があり、落ち込んでいるときにキツイことを言うと部屋から出てこなくなるので要注意。

ハル@壱城あずさ
 パーシーの友人。はしこくてかわいい少年。
 唯一の年下キャラ。末っ子キャラ特有の頼りなさと、それを凌駕する調子の良さと器用さを持つので、魅力、知力、流行パラメータが高くないとアナタの方が振り回されるかも。
 子どもっぽくかわいらしいところと、計算高いところが複雑に存在しているため、意外に難度は高め。最初からパラメータを上げ、常にイニシアチブを取れる準備をした上で臨むこと。

【隠し攻略キャラ】

ジェサップ@天緒圭花
 パーシーの執事。寡黙なロマンスグレー。
 毎週末の舞踏会に参加せず、その間彼に話しかけ続けることで恋愛フラグが立つ。必要パラメータは特になし。

ショーヴラン@柚希礼音
 2巡目以降、誰かとラヴ・エンディングを迎えた以降のプレイで攻略可。
 出現がランダムなキャラなので攻略難度高し。すぐに○ボタン連打で逃げず、パラメータ・ダウンを覚悟の上で一度会話すること。
 会話は強気に、容赦なく、罵る系で。彼の反感を煽り「絶対俺が捕まえてやる」と言わせれば脈有り。会話が終わったら○ボタン連打で逃げる。この繰り返し。会うたびに全パラメータが下がるので、普段は地道にパラメータ上げに務めること。
 好感度が上がると出現率が目に見えて上がり、マップに出るたびに会うようになります。

【バッド・エンディング】

 1年間が過ぎ、ブレイクニー家をあとにするときまでに、「スカーレット・ピンパーネル」が誰なのか突き止められなかった場合は、どれだけ男の子たちの好感度が高くても、誰もプロポーズに現れません。
 また、1年間で誰とも恋愛モードに入らず、王宮舞踏会に6回以上参加していた場合は、最後の日にプリンス・オブ・ウェールズが花束を持って登場します。

【ベスト・エンディング】

 最愛の彼からのプロポーズ、「あなたこそ我が家」をBGMに結婚式を迎えます。パーシー・エンディングのみ、安蘭けいの歌声入り。
 永遠の愛を得るのは、アナタ次第。

              ☆

 とりあえずわたしは、ファースト・プレイでデュハースト様を落とし、次のプレイでショーヴランにチャレンジします(笑)。


 質問
 洗濯女の扮装で、いちばんかわいいのは言うまでもなくしいちゃん演じるデュハースト様。では、しいちゃんから見て、自分の次にかわいいスカピン団の洗濯女は誰?

「えー? みんなかわいいよねえ? とよこはかわいいし……しみこもかわいいよねえ……」

 上から順に思い浮かべながら、「みんなかわいいから、誰がとか選べないなー」とゆー感じで悩むしいちゃん。

「あかしも……あかし……あかしも……うーん……なんであんなに似あわないんだろうね?」(真顔)

 しいちゃんソレ、さっき言ったこととちがいますがな。
 みんなかわいい、って言ったじゃん(笑)。
 でもどうやら、あかしは「かわいい」とは言えない模様。「男顔なんだねええ」とかなんとか言って、上から順に検証は、あかしで止まってしまった模様。

 で、結局誰?

「あー、はいはい、んじゃえりちゃん。えりちゃんがかわいい」

 ……すごくてきとーぢゃないですか、にーさん?(笑)
 上から考えてあかしで止まり、次の人にしましたね? ……いや、ともみん、とばされてる?!

 結果。
 デュハースト様の次にかわいい女装美女は、まひろくんだそーです。ふーん。

 はい、立樹遥お茶会@『スカーレット・ピンパーネル』へ行って来ましたっ。

 
 役によってわたしの萌え度が上下しますが、今回のデュハースト様は萌えです。大好きです。ときめきです。
 しいちゃんはヘタに変化球ではない、直球ド真ん中の二枚目キャラを演じると、イイ男度がぐーーんと上がる人です。ときめきキャラになる人です。
 反対に、某殺し屋男爵とか、ふつー「オイシイ」とされる「黒い役」をやるとスベる複雑な人ですな。……つくづく、真ん中向きのキャラクタなんだよなあ。

 デュハースト様はイギリス貴族で正義の味方。主人公パーシー@トウコちゃんの片腕で、年長キャラ。年少の男子たちがわいわいやっているのをまとめる役目。
 冷静に、ガキどもとは一線を画し、副長として存在している……そーだが、やるときはやる人ってことで、女装が必要ならば、とことん女装。ええ、すげーたのしそうに洗濯女やってますね。
 オシャレが必要だとわかればアニマル柄も着こなします。たのしそーに羽飾りなんかつけちゃってます。

 デュハースト様は、シリアスなときとるんるんなときのギャップがいいんだよなー。
 マルグリット@あすかが敵かもしれないと疑わざるを得ない、わずかなメンバーのひとり。
 パーシーの苦悩を知り、我がことのように胸を痛めるひとり。
 若くてのーてんきなスカピン団のメンバーたちを見守る、良きおにーさん。でも結局のとこ、若者たちに負けず劣らずのーてんきにぱかーっとした笑顔で大騒ぎしている、ひときわガタイの良いおにーさん(笑)。

 大人っぽくデコ全開、おにーさんキャラ、なのは自覚して演じているそうですが、同期の某ハマコさんから助言があったそうです。
「前髪があった方がイイ。なんか、おとーさんに見える」

 おとーさんて!!
 ハマコ直球!!(笑)

 ……おかげで最近のデュハースト様は、前髪がちょっとあるそうです。ハマコ、GJ(笑)。

 公演の話のほとんどは小池先生のモノマネに終始したよーな気がする。
 小池せんせーがどれだけこだわる人かを、それまで出来上がったものを最後にひっくり返し1からやりなおしていくエピソードを、せんせのぼそぼそぼそぼそ喋りを真似しながら、しいちゃんが実にたのしそーに語ってくれました。
 ひとつのミュージカルが出来上がるまでのリアルな現場の様子が伺えて、たのしかったっす。

 なんかすごく「しいちゃん主体」でハナシが進んでいた。
 いちおー、ファンから事前に回収した質問を司会者が読み上げ、しいちゃんがそれに答える、というお約束のカタチをとりながら、しいちゃがイニシアティヴを取ってるの。
 質問にも答えてるんだけど、「関係ないんだけど、思い出したから話していい?」といちいち前置きをしながら、質問に触発された別のハナシを語りだす。
 受身ではなく、自分から話してくれるから、それが取りとめないことや他愛ないことでも、キラキラオーラに満たされるのね。「伝えたい」と思って発する言葉は、力を持つ。しいちゃん自身がたのしんでいるから、聞いているわたしたちもたのしい。

 感じるのは、包容力。彼の言葉に上がるのは、あたりまえに「上級性である」という自覚。自分が仕事をするのは当然だが、それ以外に下級生の面倒を見るのも前提なの。
 具体的になにがどうと例を挙げられる記憶力はわたしにはないが、印象として、トウコちゃんを支え、下級生たちを受け止め、導いている人だということが感じられた。意識して語ってるんじゃなく、そーゆー立ち位置にあるから、それがあたりまえの状態だからにじみ出ているってゆーか。
 大人として、社会人として、自分のいる場所で「仕事」をきちんと果たしているんだ。そして、そのうえであの大きな笑顔をふりまいているんだ。

 かっこいいなあ、しいちゃん。
 大人である、青臭い小僧っこではない、ということが、こんなに魅力になるなんて、昔は想像もしなかった。

 
 ところで、「夏だから暑い」→「舞台の上もすごく暑い」→「トウコさんなんかほんと大変そう」という話の流れで。

 しいちゃんはあったりまえに言いました。

「トウコさんの、汗を拭いてあげたい」

 なななナニ気に萌え発言?!!

 パーシー@トウコの汗を拭いてやるデュハースト@しいちゃん?!

 ナニその萌え構図。
 ラインハルトとキルヒアイス的?
 見たいですよ、ソレ見たい!! 是非やって下さい!!(鼻息)

 もっともしいちゃんは「できるわけないけど(笑)」「あすかちゃんに任せる」てなことを言って、この話題は終わってしまったけれど。
 深い意味(どんな意味だ)のない、単なる「親切発言」に過ぎないことはわかっているけれど。

 いやいやいや、是非お願いしますってば。
 なにも舞台の真ん中で歌いながら汗を拭いてやって、とは言わない。芝居の中心が別に移ったときとか、暗転の間際とかにどさくさにまぎれてやってくれればいいから!
 ガン見している人しか気づかないタイミングでヨロシク。

 ファン増えると思うなっ(笑)。
 

「か、カンチガイしないでよねっ。別にアンタのためにあげるんじゃないからね。アンタがみすぼらしい格好してたら一緒にいるアタシが恥ずかしいからだからねっ(耳まで真っ赤)」
「おじょーさま……(じーん)」

 とゆー、ツンデレカップルの話、つーことで。

 宙組バウWS『殉情』Aチーム出演者の感想いきます。
 や、作品はキライ過ぎるので考えない考えない(笑)。

 ツンデレなんてもん、かわいくなければ成り立たない。
 言動だけみれば最悪、だけど本心ではないことが観客に伝わり、素直でないことを「かわいい」と思わせないと、共感や好意はわきようがない。
 どれだけ春琴をかわいく演じられるか……に、かかってるよなあ。

 『春琴抄』をツンデレ扱いして申し訳ないが、コレは『春琴抄』ではなくて石田作『殉情』だからさー。そのままではとても正視できない。わたしのアタマが悪いから、こーゆー変換しかできなかったってことにしておいてくれ。

 つーことで。

 春琴@たっちん、かわいいっ。 

 気が強くてひどいことばかり言っているけど、そのわがままっぷりがかわいい。また、佐助@ちぎにだけ心を寄せていることがよーっくわかるので、彼にだけとくに厳しいのも納得できる。佐助もうれしいだろ、あれだけ特別扱いしてもらったら。
 キミだけを愛して、キミだけを傷つけて、ってやつですな。興味ない相手は傷つけさえしない。

 春琴の愛らしさで、かなり救われました。
 彼女の「いの!」は凶悪にかわいいぞ。
 容姿の美しさ(ますますグンちゃんに似てるなあ)もさることながら、性格を含めた「キャラクタ」としてかわいいんだよな。たしかにわがままかつ凶暴(笑)なんだけど、それすらかわいい。

 それでいて、ときおり彼女の持つ孤独や傷がまっすぐに胸に突き刺さってきて……ますます、この子を愛しいと思える。 

 
 対する佐助@ちぎが、美しい。

 もともとちぎくんは美貌の人だけど、どっちかってーと「かわいい」という形容詞の似合う若い男の子だったんだよね。
 それがこの佐助役では、そんな子どもっぽい表現よりも、ずばり「美しい」。

 端正で耽美な大人の男だ。

 衣装もシンプルな日本モノだからこそ、顔立ちだけが重要になる。

 ちぎくんの美貌を眺めるだけでも価値のある公演だ……いやマジで。
 とんでもなく、美しい。

 
 でもって、この時代物カップルに対応する、現代パートのカップル。
 マモル@かちゃ、かっこいいっ。ユリコ@あまちゃきかわいいっ。

 正直、かちゃがここまでかっこいいなんて、知らなかった。
 線が細すぎて、男役として難しいものがあるなあ、なんて思っていたのに。
 撤回します。男役としてきれいだ。男役としてかっこいい。
 驚異のスタイル、誤魔化しの効きにくい現代衣装、ジーンズにシャツとかで、ふつーに男の子に見える。子どもではなく、若い男に見える。

 あまちゃきは、わかっていたけどほんとにかわいい。
 こちらも現代衣装で、底上げの効かない姿で、そのままかわいさに息をのんだ。

 このふたりの、カップルとしてのビジュアルの良いことってば。
 眼福〜〜。見てるだけでたのしい〜〜。

 現代の若者、なんてのはヅカがいちばん不得意とするジャンルなんだけど、等身大の役とはいえ自然に演じてくれて心地よかった。

 
 そして、お蘭@せーこちゃんが、かっこいい。

 彼女の歌からスタートする場があるんだが、その華やかさと実力におどろいた。
 ああ、これだけの力があるんだ、この子。と、素直に胸に落ちてきた。

 日本物得意だし、バウヒロ経験済みだし。
 キャリアからいって、これくらいできて当然なのかもしれないけど、でも着実に階段を上がっている様子を目の当たりに出来てウレシイ。
 でもって宙組だとせーこちゃん、ごつくない(笑)。のびのびとカラダを伸ばしている感じが、またイイよな。

 
 それにしても、この『殉情』Aチームのキャスティングはいったいなんなんだろう?
 他のWS公演と比べて、明らかに異色だ。雪組かなめWSと同じくらい、異色。
 大劇場でヒロイン勤めた女優が、今さらワークショップもないもんだよなあ。
 いや、観客の身としては、正規バウと同じ料金なんだから、正規バウと同じ布陣で固めてくれた公演の方が安心してチケット買えるけど。

 
 この公演で退団する暁郷の扱いが、あんまりなことに驚愕。
 番頭さん役はたしかにかっこよくて、厚みがあって、「そこにいる」ことがわかる……なんだろう、実態を感じさせるのね。
 まだ若いのにおっさん役で、そしてソレが違和感なくて……そーゆーとこがひとつひとつ「ああ、暁郷だ」と思わせて、じーんとうれしい。
 が、1幕はともかく、2幕では、ほとんど出てこないことに、ショックを受ける。
 歌も無しかよ……なんでこんな公演で辞めちゃうんだ、GO。

 暁郷がオトコマエであるがゆえに、男役として美しいがゆえに、かなしくて仕方がない。

 
 石橋@きみつん、うまいなあ。
 ますます老け役を極めてきている?(笑)
 若くしておっさん役ができるのはまぎれもなく希有な才能、このままどんどん活躍の場を広げて欲しい。
 

 利太郎@すっしーや、おてもやんたち、みんな熱演でそれぞれ芸達者なんだと思う。
 ただ、わたしのキャパが小さいゆえに正視できない。
 またどこか、他の作品で出会えると思うので、そのときをたのしみにしている。

 
 現代パートがなければ、それでもなんとかついていけるんだけどなあ……遠い目。
 現代パートのきみつん、かちゃ、あまちゃきはすげーいい仕事していて、きれいで、大好きだけど。でも、それとは別に、現代パートが苦手過ぎる。
 石田め……。(言ってもしょーがないって)


 宙組バウWS『殉情』両チーム、観劇済です。

 ……いやあ、感想が書きづらくてさー。
 なんでかっつーと、作品がキライ過ぎて、考えるのがつらいからっす……。

 これはもう好みの問題で、個人の趣味だから、仕方がない。
 バイト抜け出した現代のカップルが墓場でラヴシーンやってるのも、したり顔の老人が春琴の解説をはじめるのも、おてもやんがたくさん出て吉本喜劇はじめるのも、利太郎がバカ殿全開でお笑いライヴをはじめるのも、現代パートでいちいちいちいちいちいち観客の自由な感情すら踏みにじりたったひとつの「見方」を強要されること、テーマからなにから全部語られ尽くされること、下世話で下品で下劣な表現で美しいモノをひとつずつ壊していくことも、萌えメイドが登場することも、娘役の太股まで全開に逆立ちさせるよーに脚を引っ張ることも、それを「笑い」にしていることも、肝心のオチを先に言ってしまうことも、とにかく、なにもかも、嫌。

 ああ、わたしはほんっとーに、石田昌也が嫌いなんだ、と、実感しました(笑)。

 石田だから全部キライ、というわけではもちろんなく、彼は嫌いな部類の作家だけど、なかには好きなものだってある。
 ただ、この『殉情』という作品は、わたしが石田を嫌いだと思うモノのすべてが、凝縮されているんだ。

 他のナニより拒絶反応が激しいのは、そのせいだなー。

 気になる生徒さんが出演していなかったら、観劇自体あきらめていた。
 ここまでキライな作品を観るのはつらいから。

 初演は観ていない。ポスターしか知らない。当時「あまりにも売れなかった」ということで、客入りの悪い公演の代名詞としてよく耳にはした。観ていないので、事実かどうかは知らない。
 佳作がかえって興行成績がよくないことぐらい、この世界にはいくらでもある。再演が決まったときは、動員が奮わなかったために観た人は少ないが、実はよい作品だったのだろうと思った。場を整えて再演すれば、質に相応しい興行的評価を得られると踏んでのことだろう、と。
 演出家が苦手だったので猜疑心はあったものの、百聞は一見にしかず、予備知識ないまま再演を観に行って……わたしとは、生涯無関係なモノだと判断した。

 関わり合いにならなくていい。
 アンタッチャブル。別の地球に生きる人が書いたんだわ。それくらい、わたしの価値観と無関係。

 不快なモノばかりが詰まっている。
 創作する上で、こんなふうにだけはしたくない、こんなふうには描きたくない、と思うお手本がそこにある。
 
 『春琴抄』を何故ここまで無惨にみっともなくできるのか、不思議でならない。
 原作まんまミュージカル化すれば、美しいものになるのに。
 美しくしてはいかんのか? ドリフの大爆笑でなきゃいかんのか? 深遠なテーマは「20字以内で答えよ」てなテストの解答みたいな、つまらん短文でまとめなきゃならんのか? 感じ方、見方はひとつしかなく、それ以外は存在してはならないのか?

 原作がどうあれ、ソレを下敷きに独自の物語を展開するのはアリだと思っている。
 原作まんまをコピーして再現すること、なんか正直どうでもいい。原作至上主義なら原作だけ大事に抱えていろ、メディアミックスや二次創作を自分で見て読んで「原作とチガウ」ことに文句言うな、と思っているクチだ。
 「創作」というもの、「フィクション」というものに、こだわりと愛情を持つがゆえに、原作と原作を元とした別作品それぞれに価値を見出している。
 たしかにわたしは『殉情』をキライだが、べつに「原作を貶めた」からキライなわけじゃない。すちゃらかちゃんな音楽や効果音を使って、水洟やら赤い丸を顔に描いてお笑い芸人芝居をやりたい、というのも創作・表現の一環と認める。その上で「でも、わたしはそーゆーのキライ」と言って、終わるだけのこと。わたしはそんなものを、「タカラヅカ」に求めていない。わたしの趣味じゃない、というだけのこと。
 そして、趣味じゃない作品なんて、石田作品を含めて、いくらでもある。

 主義主張の押し付け、はかまわないんだ。
 作家はなにかしら言いたいこと、世に問いたいことがあって創作する。それを大上段に叫んでもかまわない。それは「作者の言いたいこと」だからだ。
 それに対しての考え方の違いや好き嫌いはあるだろうけれど、それ自体はイイ。
 「創作」というもの、「フィクション」というものに、こだわりと愛情を持つがゆえに、作家の叫びの見える作品の方が好きだ。
 たしかにわたしは『殉情』をキライだが、べつに「愛とはこういうもの」と主義主張を押し付けられたからキライなわけじゃない。
 彼が愛についてどう思っていてもかまわないさ。

 ここまで嫌悪感を持つのは、「見方・感じ方の強制」をされることだろう。
 現代パートがなければ、ただの「石田作品」としてふつーに「趣味じゃないからキライ」で済んだんだけどな。
 そして、この現代パートこそが「石田作品」の特色だけど、題材が難しすぎるために「ただの解説」ではなく「答え合わせ」になっている。
 何故彼女はこうしたのか、何故彼はそうしたのか、を、いちいち全部解説していく。
 何故彼女はこうしたのか、何故彼はそうしたのか……そこを考えることが、フィクションを愉しむ醍醐味なのに、それを全部奪われる。
 おいしそうなリンゴを差し出しておいて、目の前で皮を剥き、芯を取り、実のおいしいところをゴミ箱に捨て、皮と芯を「はい、どうぞ」と差し出された不快感。食べ物を粗末にすることへの怒り。
 「創作」というもの、「フィクション」というものに、こだわりと愛情を持つがゆえに、読者・観客の感覚を奪う・否定する作品……「創作」「フィクション」自体を貶めているモノには強い反感を持つ。

 好き・キライってほんと、人それぞれだからなあ。
 逆鱗ってのは、人ひとりずつチガウところにあるんだよなー。
 わたしにとって『殉情』はまさに逆鱗ポイントにクリティカルする作品。別の人にとってはチガウだろうし、わたしが大好きなモノが別の人の逆鱗だったり、あったりまえにあるわけだし。
 だから、人はひとりずつちがって、良いとされるものもいろんなものがあって、そーゆーところこそがおもしろいのだけど。

 にしても、キライだわ、コレ。


 ドラマのお約束、「無名の新人がチャンスを掴んで一躍大スター」……お約束ってのは、それだけ愛されているパターンだってこと。

 みんなが大好きな「スター誕生」、「シンデレラ・ストーリー」。

 ……もちろん、わたしが語っているのは、「あまねくすべての人々が大スターだと認め、ひれ伏すほどの圧倒的カリスマ性を持ち、すべての人が美貌と華を認め、非の打ち所のない技術を有し、ヅカ関係以外のマスコミも、ヅカを見たこともない一般人も、嗜好の枠を超えて魅了するほどの才能を持ったタカラジェンヌ」が登場する、という意味じゃない。
 現代にそんなジェンヌは登場しないだろう。価値観が多様化し、趣味娯楽の選択肢が広がった今、たったひとつの価値観なんか、あるわけがない。
 すべての人を唸らせることなんかできない。人間はひとりずつチガウのだから。

 その前提の上で、より多くの人たちに好まれるためには、個人の資質だけでなく「シチュエーション」の後押しが必要、という話。

 一般人が嫌悪と不信を持つシチュエーションでデビューするより、最初から好感を持つシチュエーションでデビューした方が有利だよね? って話。

 わくわくしたい。夢が見たい。
 スター誕生を、みんな待ちわびている。

 重要なのは、知名度。
 みんながわくわくするのは「無名の若者が抜擢されてスターになる」ってことであり、すでによく知っている、今現在路線扱いされている人が路線の役をもらうことでは、ない。それじゃわくわくしない。

 抜擢もシンデレラ・ストーリーも、「無名」でないとダメ。

 つーことで、登場時は「抜擢」で「スター誕生」だった人たちが、その後失速するのもまた、よくあること。

 サクセスもののドラマなら、実力が認められて抜擢されて主演、でゴール、ハッピーエンドでいいけれど、タカラヅカはまだ先があるから大変だ。
 新公主演のあとに、トップスターまでの道のりがあるからだ。

 一般大衆は抜擢が好きでシンデレラ・ストーリーが好き。
 なのにタカラヅカはシステム上それらが存在しない。

 どんなに実力があって納得の抜擢を受けて新公主演をし、華々しく注目を浴びた子でも、そこから先新公主演を独占したり、本公演やバウ公演などで重要な役を独占したりする状態が続くと、人気は下降する。
 人々が好きなシンデレラ・ストーリーでなくなってしまうからだ。
 オイシイ立場の独占はシンデレラでなく、シンデレラの姉、ヒールのやることだからだ。
 独占すること自体がマイナス・イメージになって、人気につながらない。

 抜擢によりスター誕生!と新公主演しても、そのあとトップスターになるまで5年から7年、ヘタすりゃ10年とかかかっちゃう現状では、そりゃー飽きられるって。
 10年間も主要な役をやり続けたら、ちっとも「シンデレラ」じゃないし、「スター誕生」でもない。人々が大好きなパターンじゃない。
 価値観が多様化した現代、「みんなが好きなパターン」という後押し無しに「汎用的人気スター」を作るのは、そりゃ難しいだろう。

 それゆえに「路線」として安泰コースを何年も歩き続けている人たちよりも、「脇」とされていた大空祐飛の人気が際立ってきたりするんだろう。「脇からの抜擢」はみんなが好きなシンデレラ・ストーリーだもの。
 や、ゆーひくんほんと脇の人だったんだってば。新公主演してるけど、ずーっと脇扱いだった。それが長い時間を掛けて、真ん中へやって来たの。
 もちろんゆーひくん自身の魅力あってのことだが、シチュエーションの後押しもあっただろう。なんせ、彼の歩んでいる道のりがすでにドラマめいてる。

 
 また、最初の抜擢をまちがえると、思うように人気にならないんだよなー。

 ベニーと似たケースに、月組の龍真咲がいる。
 彼もまた新公ですらろくに役がつかず、副組長の役とか、路線扱いの子なら与えられない役をやっていた。素顔がきれいだからスカイフェアリーズはやっていたけれど、初期のスカフェならいざ知らず、今のスカフェが路線とは関係ないことは周知の事実。組ファンなら知っていても、他組ファンには無名。
 それがまさかの抜擢でスター路線へ出てきた。……が。
 まったくの無名の下級生の抜擢だったが、新公ではなくWS主演だった。
 先に語った通り、WSは話題にはなっても、誰も、観に行かない。バウ公演つーのは、出演者のもともとの人気で集客するもので、「知らない子だから観に行こう」とは、ディープな人以外考えない。
 実際に観た人は極少ないまま、名前だけがライト層にも認知される。

 そのため、多くの人の目に触れる新公主演が回ってきたときには「無名の下級生の抜擢」でも「シンデレラ・ストーリー」でもなく、ただの「順当」「平凡」「日常」に成り下がっていた。
 ある程度できても「路線だから当然」「今までだって主演してきたんだから当然」で、「抜擢された無名の新人」に対するわくわく感ゆえの寛大な目線ではなくなっている。
 まさきがまったく無名のまま新公主演をしていたら、世間の評価も変わっていたんだろうなと思う。
 

 今回の紅ゆずるの星組新公主演において、意外なほど世間が騒いだ。
 配役発表があったときは、わたしもおどろいた。わくわくした。
 実際に新公を観て、さらにわくわくした。

 でも。
 ……ここまで騒ぐんだ、という驚きもある。

 こーゆーあざやかな抜擢人事って、何年ぶり? 2005年の朝夏まなと抜擢以来か。まぁくんはほんと脇からの抜擢だった。ひとつ前の公演では新公ですら役らしい役が付いてなかった。
 2001年の音月桂抜擢も当時は話題だったな。ただしこちらは今の明日海りお・真風涼帆に近い。組配属されてすぐに、新公で路線役がついていたから、「路線」という意識はすでに組ファンにはあったろう。しかし、研4での初主演は組を超えて注目された。

 本人の勉強のためにはずーっと重要な役を与え続けたり、バウで主演させたりするのは有効だが、人気というと難しいよな、と思う。
 登場時はたしかに「抜擢」で「シンデレラ・ストーリー」で、みんなわくわくしていたけれど。

 舞台は経験が物をいうから、役や場を与えなければならない。
 しかし役や場を与え続けると、シチュエーションの後押しがなくなり、マイナス・イメージになりかねない。
 矛盾してるよなー。どこのカオス・フレームだ(笑)。

 「シンデレラ・ストーリー」というプラス・イメージのシチュエーション無しで、露出が増えるごとに・知名度が増すごとに人気を得られるスターが登場すれば、それでいいのだろうけど。

 現実問題、難しいよなあ。

 まったくの無名から抜擢されて新公主演しても、そっから10年近くかかるんじゃあ、流れの速い現代、人気を持続することは難しいよなあ。
 
 どうすれば本当の「スター誕生!」になるのかは、正直わからない。
 人の好みも価値観も、多種多様すぎて、ヅカファンの数だけすべてをフォローできる魅力、なんてもの、想像もつかない。

 ただ、一人っ子政策が、ファンのニーズとかけ離れていることは、わかる(笑)。
 「無名からの抜擢」「脇や下積みから、光のあたる場所へ」てなシチュエーションが好まれるのだから、「オイシイ立場を独り占め」がマイナスなのは想像に難くない。

 
 見事にみんなの大好きなシチュエーションでデビューした、ベニーの成長をわくわく見守りたい。
 ムラの星組新公、すごかった。あの空気、拍手の音。
 彼、おもしろいよ? 美貌と、タカラヅカ的な力を持っている。
 キムやまぁくん、まさきがそうであるように。

 スター誕生。
 みんなみんな、わくわくしたかったんだね。

 問題は、これからだ。
 
 タカラヅカが好き。
 結局いつだって、わくわくしている。


 わたしたちファンは、やはり人の常として「スター」の登場を心待ちにしている。
 サクセスもののドラマや映画にあるように、無名の新人がチャンスを掴んで一気にスターダムを掛け上がる……てなストーリーラインの話、大好きだよね。
 その無名の若者がずっと下積みを積んできた努力の人だったり、その業界をまったく知らない素人だったりと、ハナシを組み立てる手段はいろいろあるが、よーするに「世間的に知られていない人が、世間を騒がし、評価を得る」とゆー流れが好きなんだ。痛快なんだ。

 スター誕生。
 みんな大好き。

 だからタカラヅカでも、基本的に「抜擢」は好まれている。
 無名の下級生が抜擢され、スターになることは大歓迎。

 だが、タカラヅカで「スター」になるには、研7までに「新人公演で主演しなければならない」というルールがあるために、まったく無名の若者が一気にトップスターになることはない。
 最初の「抜擢」はトップスターではなく、新公主演、ということになる。
 学年が上がるごとに新公3番手、2番手と役付きが上がり、最後の研7でめでたく初主演……ではない。成長を見守ることで組ファンが愛着を持つとしても、一般大衆がわくわくすることはない。
 世間を騒がせる抜擢ならば、新公2〜3番手すらやったことのない、まったくの脇扱いだった子を主演にするか、あるいは入団したばかりの超下級生をいきなり主演させるか、だ。
 これならば組ファンだけでなく、タカラヅカ全体がわくわくする。

 ただし。
 闇雲な抜擢は未来につながらない。

 重要なのは、中身があることだ。

 抜擢に相応しい実力があること、納得させるだけの仕事をすること。
 抜擢が好きな一般大衆は、「実力ゆえに納得の抜擢」をされてキラ星のごとくデビューする新人が好きなのであって、「なにもできないのにスター扱い」される人間が好きなわけではない。
 実力があるのに無名(理不尽。だが、現実によくあること。または自分も世間から正しい評価を得ていないという漠然とした不満)だった若者が、スターになるからカタルシスにつながる(理不尽が正された。現実にそうそうないことだからこそ、痛快。自己投影による達成感)。
 能力もないのにスター扱いをされる人(理不尽。だが、現実によくあること。ドラマの中でまで現実通りの理不尽さは見たくない)は、大抵ヒールだ。
 一般大衆はダークなものは嫌い。正しいものが報われ、ずるいものには天誅が下ることを望む。

 抜擢されてスターになるには、実力が必須。 
 その実力には、技術のほか、容姿の美しさや華なども含む。

 もっとも、外の世界はともかくヅカでは、すべての人を黙らせる天才的技術ではなく、舞台人としてのそこそこの能力があればいいんだけど。
 一般大衆、という言い方をしているが、わたしが対象としているのはヅカを見たこともない一般人ではなく、「ヅカファン」という立場の中でのライトな立ち位置の人たちであり、ヅカ自体に寛大で好意的な視点を持った人々だから。

 容姿を含めた実力を持った、入団したての超下級生の大抜擢人事、もしくはまったくの脇扱いだった子を突然真ん中へと抜擢人事。みんなが大好きなシンデレラ・ストーリー。
 その昔、天海祐希が入団早々新公主演したように。

 今回の星組新公で、紅ゆずるが主演に抜擢されたように。

 いやあ、ベニー主演つーことで、なんかもー、すごい数の検索来てるんですが。
 新公が終ってずいぶん経つのに、まだまだやってくる。(で、みんな2005年3月7日の記事に行きつく)

 みんな、こーゆー抜擢を待ってたんだなあ。
 今まで組長とか脇上級性の役しかもらってこなかった、まったくの脇扱いの子が、最後の新公で大抜擢。真ん中できちんと仕事を果たし、「こんな子がいたの?」「なんで今まで無名だったの?」と一般大衆をわかせた。

 スター誕生。
 みんなみんな、わくわくしたかったんだね。

 今回の世間の動きを見ながら、しみじみ考えたよ。
 超下級生時代から抜擢しても、主演でないと意味がないんだ。研2あたりに4番手をやらせたってダメ。やるなら主演でないと。結局のところ3番手2番手と順番に役付きが上がることになり、主演をやるときにはみんなの好きな「抜擢」ではなく、「順当」「日常」「平凡」になってしまう。

 それくらいなら、まったくの脇から抜擢したほうが、話題になる。組ファンしか知らない、認知されていない子を順番抜かしで抜擢すると、感動につながるんだ。

 そして、若手スターの作り方として重要なのは、「大劇場でないと一般人に認識されない」ということ。

 バウ公演や全国ツアーなどで抜擢して重要な役を与えても、もともとのファンしかその公演自体を観ない。売りだしたい若手の認知や評価につながらない。
 とくに、若手主演のバウワークショップは、本人の勉強にはなるだろうが、人気にはつながらない。だって一部のコアなヅカファンか、出演者のもともとのファン以外、観に行かないもの。
 ファンだけが通い、絶賛するけれど、一般のライトなヅカファンは公演自体スルーする。拙いとわかっている、スターも出ていない、しかし価格だけはスター主演公演と同じものを、観るはずがない。

 もちろんいちばんいいのは本公演で「抜擢」して「オイシイ」役を演じさせることだ。それがいちばん認知と人気を上げる早道だろう。しかし短い上演時間で大人数の出演者に役と見せ場を与えなければならない本公演で、新公ですら無名の下級生にオイシイ役をつけることは、現実問題として不可能なのだろう。

 次善の策として、新公ならば特定の生徒のファン以外も観るし、ライト層も足を運びやすい(ムラ)。
 まったくの無名状態から、一気に主演へ抜擢。……これがいちばんオイシイんだなー……。

 ……そう、「無名」でなくてはならないんだ。あくまでも。すでに知名度があると、ありがたみに欠けるんだわ。

 話途中だが、文字数足りないので続く。


 書き出したら止まらなくなった、『JURIのやっぱりGOGO5!? #1 「真飛聖・愛音羽麗・未涼亜希」』の覚え書き、前日欄からの続き。
 

・ガチャガチャトークに代わって、パネルトーク。4カテゴリ×4のパネルからゲストが好きなものを選び、そこに書かれている質問に答える。
・まとぶ、みわっち、まっつの順。
・パネルの中には、質問の他に「サンスター(VO5)商品プレゼント」と「罰ゲーム」があるらしい。

・「***は見た。×××の秘密」という質問事項を引いた真飛氏。ブランク部分に好きな単語を当てはめて作文せよ。
・「ワタシは見た。未涼さんの秘密」(byまとぶ)……「えええっ?!」まっつうろたえすぎ。
・まっつのイメージは「クール」。だけど実際は……。
・楽屋で衣装に付ける汗取り用途のモノを縫っているときのまっつが、相当おかしいらしい。「縫い縫い」ではなく、なんだっけ、「むひむひ」? ナチュラルに、変。
・クールな未涼さんが、なんかコワれていくよーな?

・「『ベルばら』ごっこやろうよ!!」……突然盛り上がる人々。
・みわっち=アントワネット。
・まっつ……じつは『ベルばら』をよく知らないので自分で決められず。ヲイ。イメージ的にジェローデルだと周囲から言われ、結局黒いから「黒い騎士」。……ええんか、ソレで。
・樹里ちゃん=ル・ルー。自信満々。
・まとぶ……こちらも迷っているウチに、樹里ちゃんに「ジャンヌ!!」と決定される。
・「あの女をギロチンに!」と歌うジャンヌ@まとぶの周りを、ル・ルー@樹里ちゃんが回るそーだ。で、あの女がアントワネット@みわっちだよな。で、黒い騎士@まっつはナニやってんだ、そのとき? ……つか、いったいどんな話になるんだ?

・失敗談を語るみわっち。いや、みわっちではなく、まっつが、みわっちの失敗を語る。つか、言い出す。
・『エリザベート』で早変わりが間に合わず、出遅れるみわっち。
・場面はウィーンのカフェ、ツェップス@ちはる兄貴と、革命家エルマー@らんとむ、シュテファン@みわっち、ジュラ@まっつが出会う。
・いないみわっちの分まで、らんとむとまっつが歌ったらしい。革命家トリオはひとりずつツェップスと握手をしながら自分のパートを自己紹介っぽく歌うので、ふつーにいない人のところを歌うのではなく、ふたりで3人分くるくる回って握手しながら歌ったらしい。……ちはる兄貴も大変だ。
・みわっちは最後の、トート@寿美礼サマを囲んでの握手のシーンにだけ間に合ったそうな。……自己紹介無しで、握手だけ参加。ナニモノ?!

・アタリであるプレゼントを引くのは、まとぶんとみわっち。……まっつは? まっつは一度も当たってなかったような?
・パネルが少なくなると、中にひとつだけ混ざっている「罰ゲーム」への緊張が高まる。
・上級生ふたり、まとみわは、まっつに「罰ゲームを引け」とプレッシャーを。「ここでまっつが引くべき」「引かないとKY」とまで。

・罰ゲームパネルを引いたのは、まっつ。
・ガチャガチャも罰ゲームに関しては出来レース(雪組時にヲヅキが看破)だったけど、このパネルトークも出来レースだよね。パネルの後ろにスタッフがいて、ゲストが指定したパネルを開く仕組みなので、ほどほどのときに、決まった人のパネルに「罰ゲーム」と書いた紙を貼ることが出来る。台本的に、まっつが引くことに決まってたんじゃないかな。
・ただし、出演者である花組トリオはこの仕組みを知らされていないっぽい。3人共が本気で罰ゲームを引くことを恐れながら、パネルを選んでいた。

・今までみんな、トップスターと下級生ふたり、の場合は最下級生が罰ゲームを引くのはお約束だが、大抵引いた本人だけでなく下級生ふたり一組で罰ゲームをするもんだったから。
・出来レースで最初からみわまつで罰ゲームだと思ってた。
・なのにみわさん、なんの気負いもなく樹里まとぶと一緒になって、まっつを置き去りに!!
・まっつひとりでやるのか?!

・ああ、みわさんにデジャヴ。
・オサコンのMCで、出演者全員で「若い順に並べ」をやったとき、あたりまえの顔して「いちばん若い」まぁくんの横にならんでいた、しれっとした無邪気な笑顔。
・そのかとまっつが学年相応の場所に入ろうとするのにさせてもらえず(ふたりとも老けている認定されていた)あがいているのを、「他人事」とゆー涼しい顔で眺めていた、あのときのみわさんだわ!!(笑)

・みわさんに見捨てられたまっつ、ひとりでやります。なにをやりますか。まっつですから、歌います。はい。
・言われるがままに、VO5スプレー缶をマイクにして。
・春野寿美礼サマの「世界の終わりの夜に」モノマネやりまっつ。
・ワンフレーズだけ。1曲歌ってくれても良かったのに、春野寿美礼ヴォイスで!!(笑)
・樹里ちゃんも負けじとリュドヴィーク@『マラケシュ』のモノマネやりまっつ。
・ふたりそろって「春野さん、すみません」……それだけ春野さんを好きで見ていたためだと、どさくさまぎれに告白。よかったね、まっつ。ホロリ。

・歌は花組トリオで。樹里ちゃんは客席へ。
・3人で「羞恥心」……えええ、振付まで完璧なんですけど?!
・ビデオ見ながら自分たちで振りおこししたんだ?! 上級生の前で本通しして(含む星原先輩)、ダメ出しまでしてもらって、仕上げてきたらしい。
・本気だ……。こいつら、本気すぎる……。
・ちゃんとそれぞれ3色のスカーフ付き。まっつが青だった……順番的にそうなるのか。(わたしは黄色の彼が好きっす)

 
 ぜえぜえぜえ。
 ざーっと書いてるだけで、夜が明けてきた……。ああ、スズメが鳴いてるわー……。

 プレゼント抽選は、もちろんかすりもしませんでした……。
 シナモノなんぞいらん、彼ら4人と握手させてくれえ……まとぶん、じゅりぴょん、みわっち、まっつの順だったかな。とにかく最後がまっつだよ。
 彼らと一気に握手で、最後がまっつなわけでしょ、もし当たってたらわたし、その場で倒れてるわ……くらくら。想像しただけで眩暈がするから、はずれてよかったのか。

 みんなかわいかった……。
 たのしすぎた。
 こんなに大笑いしたのって、どれくらいぶりだろう。

 あああ、まっつかわいい〜〜。
 まっつまっつまっつ。(未だ取り乱し中)


 疲れてるのに、眠りたいのに、なんか止まらない〜〜。
 前日欄のまっつ萌えだけ書いて、ぱたんと寝る気だったのよ、あたしは。
 なのに、まっつのこと書いてたら、なんかなんか、いろいろ思い出してきて。なんか今書かなきゃわかんなくなる気がして。ポンコツ海馬をひっくり返して、徹夜で書いてます。
 んなことしなくても、すぐに放送あるし、明日にでもニュースでダイジェストが流れるだろうに。

 『JURIのやっぱりGOGO5!? #1 「真飛聖・愛音羽麗・未涼亜希」』の覚え書き、スタート。
 台詞はまちがいまくってると思う。こんなニュアンスだった、とゆーだけなんで寛大な心でヨロシク!!

 
・まとぶん登場するなり、樹里ちゃんの命令で、ふたりそろってモデルウォーク。
・真飛聖のモデルウォーク!! かっけー、きれーっ!!
・樹里ちゃんはコケティッシュでハリウッド女優みたい。
・樹里ちゃんはノリノリだけど、カッコつけながらも、まとぶさんが内心テレまくっているのが透けて見えて、萌え。

・着席してまずは公演の話。樹里ちゃんが毎回タイトルをまともに言えないのは、ギャグでやってるんでしょうか? 『愛と死のアラビア』ですってば。
・樹里ちゃんはあちこち爆笑したらしい。ラストシーンでも爆笑だったとか。……正直な(笑)。
・捕虜になって3ヶ月たってるのに、トマスのケガがまったく治っていない件をつっこむ樹里ちゃん。「愛音さんの治療が悪い」「トモダチやから、ほんとのこと言われへんかってんやな」
・樹里ちゃんの語る「トマス像」はすばらしい。「あれだけなにもかも持ち合わせた人、近所にいる?」……近所は無理だろう。

・樹里ちゃんの持論は「人は、見た目」。
・まとぶさんが「樹里さん、夢がない(笑)」と進言。樹里ちゃん、一瞬で持論を覆す。「大切なのは、見た目より心」。

・アノウドといつ、どういうふうに恋に落ちたかを、まとぶさん、突然本気でシリアスに語り出す。
・KYなほどに、真剣に説明をはじめるまとぶさんにときめく(笑)。

・最後の牢獄の場面、樹里ちゃんのいちばんのツッコミは「牢獄、広っ」「何人入るねん!」
・ドナルドの枕詞は「あの治療のヘタな……」。話題に出るたび、藪医者認定。

・『Red Hot Sea』の話は、オープニングのポニョたち……お魚の話をしているだけで時間切れ。
・まとぶんは舞台稽古であのウロコチュニックぴっちぴちダンスを見て「度肝を抜かれた」そうな。

・新コーナーは「横文字禁止」で会話をすることに。
・横文字を使えないとなると、クイズ番組になってます、会話が。
まとぶさん「休日は1時間の物語を見ます」→ドラマのこと
樹里さん「『最後のトモダチ』とか、キムタクが総理大臣になる『挑戦』とか?」……樹里ちゃん、CHANGEの和訳は挑戦ぢゃないっす……(笑)。あとで「変身」って言い直してたけど。→『ラスト・フレンズ』に『CHANGE』ですな
まとぶ「休日は他に、按摩とか」→マッサージ
・テレビ画面下には、視聴者にだけわかるように解答が映されるんだろーか……?

樹里「まとぶさん、血液型は何型?」
まとぶ「…………」
樹里「ええやんもー、言っちゃえば〜」
まとぶ「…………B型ですっっ」
・てなノリで、樹里ちゃんがいぢわる質問をし、まとぶんが必死でかわし、それでもついに根負けして半ギレ状態で答える、の繰り返し(笑)。
・半ギレまとぶがかわいいー。声がいいのー。
・あとは旅行の話とか。海外の地名を出させようと画策するじゅりぴょん。あらがうまとぶ(笑)。
・まとぶんが口にしたカタカナ語って、B型とマイペースとハワイと……他はなんだっけ。おもしろかったのに、おぼえてない〜〜。
・てゆーかまとぶ、緊張しすぎ。真剣に答えすぎ。もっと気楽に地雷踏んでも良いだろうに、すげー真面目。
・まとぶんもいろいろやり返すんだけど、樹里ちゃんは力業で逃げる感じ。

・もちろん、ゲームは樹里ちゃんの勝ち。樹里ちゃんが勝ったことにより、賞品は視聴者プレゼントに。……真飛が負けることが前提のゲームだったんだが、真飛さん真面目に闘いすぎ。
・まとぶんかわいいかわいいかわいいっ。

・みわっちとまっつ登場。
・自己紹介の「優秀なイギリス人医師の愛音羽麗です」で、客席に爆笑されるみわっち……。いやその、ここではキミ、藪医者認定なんだってば……。
・まっつは枕詞無しに名前だけ名乗る。

・まと、みわ、まつともに白ジャケットにジーンズ姿。
・まっつの色が黒いっつーことで、「メラニン」という渾名を付けられる。……なつかしいなあ、メラニン……いやその、昔『キャプテン翼』というアニメがあってだね、その中の某タイガーショットな萌えキャラクタを仲間内ではメラニンと……まあいいや。

・本日はみわさんは美顔器、まとぶさんは負けじとパックをして臨んだらしい。……まっつはなにもしてない? まとぶんに「アタシのパック反対側使う?」とか言われたらしい……反対側って?!
・まっつがボケキャラになってます。ボキャブラリ不足してます、メモリ不足っぽいです。
・まとぶさんを表す言葉、みわっち「白」、まっつ「2.5」。……まっつ絶対ボキャブラ変だ。「上級生に向かって、なんてことを(笑)」てなツッコミを入れられ、あわあわしていた。
・2.5、って、「二枚目ではない」って意味らしい。三枚目との間。
・樹里ちゃんが「まとぶさんにはコメディセンスがあるってことやね」と美しくまとめてくれて、まっつセーフ。
・次は『外伝 ベルサイユのばら-アラン編-』をやる。まとぶもみわっちも役が決まっている……決まっていないまっつは、ナニがやりたい?
・「ディアンヌ(はぁと)」

 うわわ、文字数多すぎておさまりきらない。
 翌日欄へ続く。


 もともとわたしの海馬はポンコツですが、それを通り越して、スクラップにまで達してしまったようです。

 記憶がありません。 

 7月22日午後7時30分から9時過ぎくらいまでの間。
 わたしはナニを見、ナニを聞いていたのでしょう?

 ただ、しあわせだったとしか、おぼえていません。
 『JURIのやっぱりGOGO5!? #1 「真飛聖・愛音羽麗・未涼亜希」』に、行ってきました。それだけは、たしか。なのに記憶が……記憶が……。
 わたしの海馬に残っていることといえば。

 まっつがかわいい。
 まっつがかわいい。
 まっつがかわいい。
 まっつがまっつがまっつまっつまっつ。

 ひたすら舞い上がり、のーみそが煮えたぎっている状態でした。その直後に東京駅で会ったkineさんが半笑いだったことはおぼえています……おおお、テンションおかしかったよね、あたし?!

 
 てゆーかさ。まっつってさ。

 自分のこと、かわいいと思ってる? 

 なんなの、アレ。
 アゴの下に、人差し指を立てるの。
「んー……」
 って、考えるときとか、アゴに指をあてるの。『明智小五郎の事件簿―黒蜥蜴』の書生さんのとき、ときどきやってたけど。あれは演技で、かわいこぶってるだけだって信じてたけど。

 アレ、演技ぢゃなくて癖? 実生活でもやってんの?!

 かわいいぢゃないかっっ。

 も、萌え死ぬかと思ったぞ。
 かわいいかわいいかわいい。

 ちっちゃい顔して、ナチュラル系なめらか肌して、目の下にはシワ健在で、真っ黒黒な髪で、ハスキーな性別不明の声で、ナニ指立ててんのよお。小首傾げちゃってんのよお。

 ハァハァハァ。

 まっつが、ボケキャラでした。
 なんか、イジられまくってました。
 色が黒いからって、樹里ちゃんに「メラニン」とかゆー渾名を付けられてました。

 かわいかったです。
 もーとにかくかわいかったです。

 罰ゲームで、寿美礼サマへの愛を叫んでました。
 追いつめられて、寿美礼サマしか出てこないあたりがステキです。

 歌はじゅりぴょん抜きの花組トリオで「羞恥心」……どわーっ、かっこいー。歌だけじゃないっすよ、振りまで完璧っすよ!!
 ねえねえ、この人たちアイドルでもイケるんぢゃないっすか? ねえねえねえっ!!(半狂乱)

 
 夜行バスで帰宅して、疲れたんでこのへんで。
 くわしい感想はいずれ。

 海馬よ、頼む、復活してくれえええ。わたしに記憶力を〜〜。



 
 ところで、「革命政府軍決起集会」に行きました。

 『スカーレット・ピンパーネル』の後出しイベント。チケット前売り前に言ってくれよ、わかってたらその日を買っておいたのに。
 と、くやしがったら、ツッコミ担当ドリーさんに「前売り後だから、イベントをやるんじゃない」と返されました。そ、そうか……そうだよね……満員御礼なら、こんなイベントわざわざやらないよね。

 でもさ、そのおかげでたのしいイベントを見ることが出来てラッキーだわー。

 全部で4回あるトーク・イベント。
 「ピンパーネル団の夕べ」「革命政府軍決起集会」「ブレイクニー家の親族会」「恋人たちの井戸端会議」。
 全部に行けるはずもないので、選ぶとすれば、しいちゃんのいる「ピンパーネル団の夕べ」か、ゆーほのいる「革命政府軍決起集会」かだ。
 トウコちゃんはそりゃ見たいけど、競争率いちばん高いだろうし、トウコちゃんのトークショーなら他に機会はいろいろあるだろうし、それよりもっとレアな人々の声が聴きたい。
 つーことで結局、革命家を選んだ。

 ゆーほ、退団しちゃうんだもん。
 彼のトーク・イベントなんて、これが最初で最後ってことじゃん。

 
 当日券で参加したんだが、客席はえっと、「イベントを開催した理由」を納得できる空き具合でした。
 これだけの作品をもってしても、ムラの平日3時を埋めることは難しいんだなぁ。『ME AND MY GIRL』でさえ、平日はそこそこだったもんなあ。

 入口で質問用紙を渡される。
 質問者の都道府県と市まで、プラス氏名。あとは本日のイベント参加者の役名と名前が印刷されており、誰に対してなんという質問をするか、という記入欄になっていた。

 迷いなく、某まっつの出身地と本名(名字のみ)を、質問者欄に記入する(笑)。こーゆー用紙に本名を大真面目に書く人は、どれくらいいるんだろう? 質問が採用されたら、大劇場の舞台で読み上げられちゃうんだよ? 質問はしたいけれど、こんな公の場で住所氏名を読み上げられたくはない。仮ネーム使うでしょう。
 某まっつはありふれた名字だし、近場の大都市出身なので仮ネームとして使いやすい(笑)。

 質問相手はもちろん、ゆーほと、どいちゃん(笑)。
 ……わたしの質問が読まれることはなかったけれど。

  
 で、「革命政府軍決起集会」。司会は組長、出演はロベスピエール@にしきさん、ショーヴラン@れおん、ピポー軍曹@みきちぐ、メルシェ@ゆーほ、クーポー@どいちゃん。

 わたし的いちばんのトピックスは、ウインクするみきちぐ。

「ピポー軍曹役の美稀千種さんへ質問。黒の眼帯が格好いいです、はぁとまーく」
 と、プリンスコスプレ(腹の詰め物ナシ)な組長が質問用紙を読み上げているとき、みきちぐは「格好いい」という言葉に反応して、キメ顔でウインクしてくれましたっ。

 みきちぐオペラピン取りしていたわたしは、モロにウインクがオペラ越しに突き刺さり、「あうっ」とのけぞりました。
 ジュンタンジュンタン、なんでここにいないのっ?! あーたいなきゃダメでしょ、あーたのみきちぐがウインクしてるわよおお。

 いやあ、ごちそーさまです、ちーくん。角度的にウインク直撃来ました。うまうま。

 でもって、次のトピックスは、ガクブルしまくりのどいちゃんです。

 えー、タカラヅカではいわゆる「路線」と呼ばれるごく一部の人しかイベントには出演しません。撮り直しや編集の効くテレビには、それ以外の人たちも出演する機会があるけれど、ナマのイベント、しかも大劇場でたった数人でマイクを持って喋るなんてこと、まずありません。
 上級生になれば場数も踏んでいるし、舞台人としての年輪も、ぶっちゃけ実年齢もチガウので、路線でなくてもある程度は喋られるんだろうけど。
 下級生で、路線でもなんでもない我らがどいちゃんは……盛大に、ブルッてました(笑)。

 どいちゃん、声、震えてる! 震えてる!! うわずってる!

 彼の緊張がこちらにまで伝わってきて、手に汗握りました。
 ジュンタンジュンタン、なんでここにいないのっ?! あーたいなきゃダメでしょ、あーたのどいちゃんが小鳥のように震えてるわよおお。

 みきちぐとどいちゃんだもん。友人のジュンタンが万難を排して……つーか投げ捨てて、ムラに駆けつけて来ると思ってたんだけどなあ。なんでジュンタンいないのかなあ。(平日ですってば)

 ちーくんのウインクと、チキンなどいちゃんにハートを撃ち抜かれました。
 ちーくんかっこいー。どいちゃんかわいー。

 
 愉快だったのは、ショーヴラン絡みの話。

「革命政府がスカーレット・ピンパーネルに敗北した要因はなんだと思いますか。私は人を疑うことを知らない上官と、失敗ばかりを繰り返す無能な部下のせいだと思います」
 とゆー質問において。

 たぶん、客席のすべての人が大きく頷いて聞いていたことでしょう、「ショーヴラン、まぬけすぎなんだよっ」と。

 しかし。

 ショーちゃん@れおんは、自分を「人を疑うことを知らない上官」側だと思ってるんですよっ。

 「人を疑うことを知らない上官」=ロベスピエール、「失敗ばかりを繰り返す無能な部下」=ショーヴラン以下公安委員、という括りだってば!!
 ロベちゃんはグラパン@トウコを信用しすぎているし、ショーちゃんはグラパン&パーシー@トウコの手のひらの上で遊ばれているばかりだし。

 れおんが「上官」側だと思って受け答えしているから、空気微妙(笑)。
 さすがショーちゃん、あれだけまぬけ全開でいながら、自分を抜けているとか失敗しているとか思ってないんだ……。
 素直に、「黒いドシリアスな二枚目キャラ」だと思って演じてるんだ……。

 いいなあ。だからこそ、あのステキなショーヴラン像が形成されているんだわ。
 

「どの台詞を言っているとき『オレってキマってる』と思いますか?」
 とゆー質問において。

 れおんくんはひとりしきり、「キマってる、なんてそんな……」と恐縮して、しどろもどろしてました。そんなおこがましいこと思っていません、ともじもじするショーヴラン姿の柚希礼音。や、なんかあるやろ、とさらに答えを促す組長。さらにもじもじ困惑するれおん。

 が、それでもなんとか考え考え、「あすかさんに……」と話し出した瞬間。

「あるんや(笑)」

 組長、容赦なく突っ込む。

 どこをかっこいいと思っているか、以前に、「かっこいいと思っている」という事実を突っ込む組長GJ!!

 でもさ、ソレでいいんだよ。2番手だもん、悪役だもん、かっこつけててナンボ、自己陶酔してナンボ。
 オレってイケてる!! と鼻息荒くいてくれた方が、観ている方もたのしいんだってば。

 ちなみに、ショーヴランさんが「オレってキマッテル!」と思っている場面は、王宮舞踏会でマルグリット@あすかを脅しているところだそうですよ。

 で、フィナーレ、銀橋で「ひとかけらの勇気」を歌うれおんくん。
 ここは悪役ショーヴランとして歌っているのではない。
「知らない国の王子様が客観的にこの世界を観て、『どうしてだろう?』と歌っている」というコンセプトだそうです。

 どっから王子?!

 きらきら衣装だから?? 一般人とか普遍的な問いだとか考えず、何故かいきなり「知らない国の王子様」設定をするあたり、感性の断絶感が際立っていてステキです、れおんくん!

 
 上級生だけど、こーゆーイベント出演経験はほとんどないだろうにしきさんのはしゃぎっぷりが微笑ましく、みきちぐのキャリアを感じさせる佇まいと、場をわきまえつつも的確な仕事をしているゆーほ、挙動不審などいちゃんもまた、観に行った価値アリまくりでした。

 あー、たのしー。


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