いろいろ作品についてあーだこーだ、視点がどうとか構成がどうとか書いていたんだが、それは一旦引っ込めて。

 よかった人のことを書こう!!

 そうさ人生ヨカッタ探し! それでなきゃヅカファンやっていけないし、生きていけない人生砂漠!
 作品を憎んで出演者を愛する! それがヅカファンライフ!

 『源氏物語 あさきゆめみしII』、出演者の感想。

 小侍従@きらりが女を上げた!

 ひとり色っぺー小悪魔。
 そう、ひとりで。

 『不滅の恋人たち』だかなんだかで書いたよーな気もするが、男の腕を上げて見せるのは、女次第!!

 男がどれだけただのマグロ野郎でも、女が演技すればテクニシャンに見えるんだ。
 小侍従@きらりがひとりで悶えてみせるから、一緒にいるだけでなんにもしていない男が、錯覚でいい男に見える、かもしれない。

 男はほんと相当アレだったが、きらりちゃんのがんばりで、まだなんとか見られるよーになっていた。
 すげえよきらり! かっこいいよきらり!
 そーやって、男を支えられるだけの頼もしい女になっていたんだね。

 きらりのすごさに喝采を送りました。
 ほんと、あそこまでやってくれるとは思わなくて。

 ……でもって、柏木@めおちゃんと夕霧@りせのちがう意味でのすごさというか、アレさが目にも胸にも痛かったんですが……あのふたりは、アレでいいんですか、世間的に?
 わたしにはもー、なにがなんやら。
 
 
 朱雀帝@高翔さんの薄幸美形キャラっぷりを賞賛しよう!(笑)

 美形キャラです、さおたさん。
 原作がどうあれ、この作品では美形ポジ。
 なんせ1幕のヒロインは朧月夜@としこさんですから。彼女をめぐって主人公・光源氏@オサ様と対峙する、朱雀帝は二枚目ポジですよ。

 病弱でコキュで、でもなにもかも受け入れ赦してしまう男。
 まっつで見たいです、この役(笑)。薄幸さ具合がたまりません。

 取り合っている女がアレなんで、源氏も帝もちょっと男ぶりを下げているよーな気がしないでもなかったりあったりしますが、ソレはソレとして。
 なんだよ、さおたん、正統派美青年OKじゃん! 
 とゆー、うれしいおどろきです、はい。
 主要人物が軒並みキャスト年齢高いこともあり、さおたさんが若者扱いでもなんの問題もありませんってば。

 
 テンション上げてがんばるアーサーに胸きゅん☆

 刻の霊@まとぶんは、子分を連れています。刻のコロスという、身もフタもないネーミングです。
 トート閣下の黒天使、ファントムの従者です。スダマちゃんの心やその場面のイメージを、ダンスやコーラスで表現したりしてます。

 黒天使はシリアス一筋の耽美キャラだし、従者も「街の浮浪児」とかゆーお笑い設定をのぞけばシリアスキャラの範疇でしょう。

 ところが刻のコロスちゃんたちときたら気の毒にユーモラスなんですよ。
 衣装やセンスっぷりが昭和臭プンプンでアレなのに、どこかお笑い風のゆるさのある存在、として描かれているので(昔話の鬼みたい。畏れられるとゆーより、滑稽さのある子ども向け絵本の鬼)、大変です。
 ある意味、ピエロがパントマイムで狂言回しをやっている感じってゆーか。

 その、わざとらしくも大仰な動きとか、かっこいいつもりなんだろうな、な静止ぶりとか、テンション高くないと、表情(顔のみにあらず)が豊かでないと、キツイ。

 それを、あのアーサーがやってます。

 大変です。
 大変ですよ。

 あの能面低温アーサーくんが、すっげー真面目に、がんばっています。

 その姿がもお、心奮えるのですよ。

 
 あ、他の刻のコロスでは遼かぐらちゃんが毒々しくてイイ感じです☆

 
 弘徽殿の女御@くまくまちゃんは、出番少なくても強烈。
 ギャグキャラ、こわい女キャラとして元気です。はじけてます。

 あいかわらず、戦闘意欲満々です。

 配役知らずに見ていたから、オペラグラスで確認してびっくりした。てゆーか、年齢設定どーなってんだこの芝居……ゲフンゲフン。

 
 明石の上@ちあきおねーさまも、なんかふつーによかった。歌えるってのは強いなー。

 
 刻の霊@まとぶんは……すごく、うまくなった。
 役者として、舞台人として、どんどん力を付けていくんだな。きちんと前へ進む人を見るのは気持ちいい。

 けど。

 ……気の毒な役だ。
 出番が多くて歌が多い、というだけでしかない、いてもいなくても、どーでもいい役。
 解説するだけなら、説明をダラダラ言うだけなら、「刻の霊」なんて役は必要ないよ……。
 なんでこんなひでー役やらせてるんだ、草野。

 まとぶんの試練の時はいつまで続くんだろう。
 ここいらでぱーっと、彼がオイシイ目に遭う作品が見たいよほんと。

 貧乏くじを引きながら、それでも誠実に前向きに、歩き続けるまとぶの存在が、歌声が、心地いい。
 こんな役だけど、いや、こんな役だからこそ、力業でひっくり返し、場をさらうくらいの力を付けるためのエクササイズなんだよ、きっと。
 がんばれまとぶ。
 誠実な努力はいつかきっと、実を結ぶよ。

 しかし、こんなに真面目に美しい人なのに、アレなフィナーレのハッタリぶりで、壮くんに負けているのは、どーしたもんかと。
 いやその、そんなとこがまた愛しいのですが。
 壮くんと違って、いろいろ考えすぎてはじけられないんだろうな、ってとこがまた、萌えですから。

 
 頭中将@壮くんは、これまた刻の霊と同じくらい、いてもいなくても、どーでもいい役。だったりするんですが。

 それでも、なんかもー、のーてんきに明るいです。
 浮いていよーがいまいが、おかまいなしで我が道を行ってます。

 ビバ、壮一帆。それでこそわたしのえりたん!!

 ほんとにこの人、芝居できないんだなー、と思いつつも、「タカラヅカ・スター」である以上、それはまったく問題ないことだから。「スター性」さえあれば、技術なんか二の次三の次。
 オサ様と合うというか、壮くんのマイウェイぶりをオサ様が許容し、ふたりの空気感がいいので、ソレだけでいいんです。

 そしてあのトンデモ・フィナーレにて、真っ赤な唇と黒髪ロン毛、赤い衣装で出てきたときには、もお。
 エロい歌詞(笑)の女歌男のまま歌うって……。
 それがもー、とんでもない美貌っぷりなのよー。きらきらっぷりなのよー。やってること変なのに、すっげー「スター!」なのよー。

 すんません、ツボ直撃されて、笑いかみ殺すのに必死だった……。

 壮くん、あいかわらずボンバーでクラッシャー、もー、ダイスキ(笑)。
 我が道を行ってください。

 
 とまあ、キャストひとりひとりは魅力的でたのしーんだよなー。
 リピートすれば、ソレはソレでたのしみを見つけ出せるのでせう。

 希望を胸に人生砂漠を進んで行こう。


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