時の過ぎゆくままに。@カサブランカ
2009年12月11日 タカラヅカ そして、『カサブランカ』千秋楽。
1ヶ月公演ってほんとうに短い。って、この1年ずっと同じことを言ってきた気がするが、ほんとにどの組のときもそう思うんだもん。めまぐるしく、あっという間に終わっていく。……てゆーか、新公の10日後に楽って、やっぱなんか変な気がする。
花東宝楽だの『1万人の第九』だのいろいろあって、結局本公演は3回しか観られなかった。でも、新公も行ってるから、結局週1で毎週ムラ通いしてたんだよなあ。(雪バウのためにも行っていたから、週1以上か……)
『太王四神記』もそうだったけど、小池作品はキャラ萌えできるところがたのしいなあ。いくらでも二次創作OKなところというか。
ゆーひさんが真ん中であること、その事実に、本人もファンもようやく慣れることができたのかなと、楽のリック@ゆーひくんを見て思った。
初日のゆーひくんは、「あのゆーひくんが大劇場の真ん中に!」という感動ひとしきりだったが、その真ん中がしっくり来ていたかどうかはまぁそのええっと。
ゆーひくんは得意なことが少ない人だと思うんだが、かわりに、その得意なことの得意っぷりが半端ナイ。スーツの着こなし、男役としてのヴィジュアル、退廃的な雰囲気、哀愁のある色気っぷり。
たったひとつの武器を磨いて、成り行きではなく本当に自身の意志と努力で磨いて、ここまでたどり着いた人なんだなと。
「男役」としての、作り込まれた姿に感動する。恵まれた体格でなんとなくやっているのではなく、すごい意志力で形成されているのだなと。
覚悟の入りっぷりが芯になって、広大な大劇場の真ん中に立つことができているんだなと。
そして、この公演で「ザ・男役」の萬ケイさんが退団する。
その昔、わたしがまだヅカヲタとアニヲタの2足のわらじを履いていたころ。
アニヲタの相方は、どんなに勧めてもヅカにはハマってくれなかったが、唯一オギー作品だけは観てくれた。しかも、バウ限定。本公演はいかにもヅカなショーと2本立てだからダメだった模様。
そんな相方と、萌えまくった作品がある。
オギー作『聖者の横顔』。
東京-大阪で、8時間とかえんえん長電話してたなあ。
そしてどんだけ大絶賛しただろう、地獄から戻ってきた男@萬ケイさん。
「ナニあの色男!」
「あの男となら心中するって!!」
それまでわたしは、専科のおじさまのことを好きとか素敵とか、無責任にきゃーきゃー言ってはいたが、真ん中のきれいどころとは区別していたというか、好意は好意でも、恋愛対象ではないよね、というか、そんな感じが無意識にあったのね。
でもここで、認識がころっと変わる。
恋愛OKっす、萬ケイさんとなら!!
野蛮な破滅系色男。つか、ダダ漏れるエロス。
若造には出せない、危険な魅力、骨太さ。
以来、萬ケイ様は特別な位置に認知される、わたしのなかで。
それぞれ魅力的な専科のみなさんのなかでも、色男と言えば萬ケイ様! てな。
狂喜乱舞したのが、オギーのはじめてのショー作品『パッサージュ』、隻眼のサーカス団長!! 片手に鞭!!
その後の博多座『凱旋門』でナチス役、萬ケイ様の悪役! 軍服! ドS!
いやはや。
萬ケイ様フィーバー止まらず。
あれはほんと、ついこの間のことのようだ。(年寄りの「ついこの間」は10年単位ですよ)
そっからはもお、いろんな専科のおじさまにも、新鮮な気持ちでめろめろになりはじめたなあ(笑)。
その後萬さんの演じたいろーんな役のなかには、精彩を欠くものもあったし「台詞忘れとか、棒立ちとか、すごすぎないか?」と首を傾げる出来のものもあった。
それでも、彼は、色男だ。
三枚目を演じてなお、わたしのなかでは燦然たる色男なんだ。
そしてこの『カサブランカ』。
サムはむちゃくちゃいい役だが、それでも残念ではあった。
色男の萬ケイさんが、見られない。
サムは可愛い、それはたしか、そして萬さんは黒塗り大仏ヘアーでもオトコマエ、それはたしか。
でもでも、「ザ・男役」のエロい萬さんも見たかったよ……。DS行くお金なかったしさ……しょぼん。つか、DSはDSであって、大劇場本公演とはチガウもんよ。
それに、今回は1本モノだから、大階段パレードだって役の扮装のまま。つか、黒塗りで袴着るの?!
そしたら、最後のパレードはひそかにお着替え済みになっていた。
サムとしての出番は早々に終わるから、時間はあるもんな。
まさかの、黒燕尾!!
最後に黒燕尾を見られるなんて。
黒塗りではなく、ふつうに「タカラヅカ男役」としての、美しい姿。
すぐに袴に着替えるわけだから、ただこのパレードのためだけに、黒燕尾なんだ。
…………ありがとう。
ただ、この言葉だけが浮かんだ。
ありがとう。
タカラヅカにいてくれて、男役を見せてくれて、最後にサムを演じてくれていっぱい歌ってくれて、最後の最後に、黒燕尾姿を見せてくれて。
わたしがヅカファンでいた時間なんか、微々たるモノだ、専科さんのヅカ人生に比べて。
わたしは萬さんのジェンヌ人生の晩年しか知らないひよっこファンでしかないが、その豊かな大人の姿を見ることが出来て、ほんとうに幸福だった。
思い出は消えない、萌え心も消えない。
もうアニヲタを卒業してしまった今でも、変わらずアニヲタな当時の相方(趣味は違っても仲良しですから)と、話題に上ったりする。「地獄から戻った男は良かったよねえええ」「アレは惚れるよねええ」(だから、年寄りの「ついこの間」は10年単位ですってばよ)
きっと一生、ときめき続ける。
若かった、幼かった、あのころの自分の心ごと。
(若かったのは精神年齢で、当時もべつにわたしは若くなかったですが、まあソレは置くとして。いつだって過去の自分は今より若いのです、ええ!)
萬ケイさん卒業も感慨深く、切ないモノであるのだが。
さらにもうひとつ、ギャフンなことがあった。
宙組さんに詳しくないため、もうひとりの退団する生徒さんのことは、あまりよくわかっていなかった。ぜんぜん知らない名前だったし。
でも、わたしの知る知らないは関係ない、卒業するジェンヌさんはみんなドラマを背負い、美しく巣立っていく。その姿に心からの拍手をし、そこに感謝と幸福をこめるのが通常。
が。
拍手する手が、止まったさ。
ちょっと待て、あの子、知ってるぞ?
あわててオペラでガン見。
新公で、好みの横顔発見! とウハウハしていた子じゃん!!
…………はううう。(アタマを抱えている)
卒業しちゃうのかあ。残念だ……。はきはきした挨拶も良かったですよ、まうくん。(あわてて名前を覚えた。遅い)
ありがとう、しあわせになってください。
宙組公演『カサブランカ』。
良い公演でした。わくわくとヲトメ心と萌えと感動が詰まっていた。
これでもお、今年の大劇場公演は終わりなんだ。
なんて早いんだろう、1年って。
今年の元旦、この場所で、しいちゃんの鏡割り見てトウコちゃんやタニちゃんの挨拶聞いて、まとぶんの横で大きな羽根を背負っていたゆーひさんを見ていたのにね。
1ヶ月公演ってほんとうに短い。って、この1年ずっと同じことを言ってきた気がするが、ほんとにどの組のときもそう思うんだもん。めまぐるしく、あっという間に終わっていく。……てゆーか、新公の10日後に楽って、やっぱなんか変な気がする。
花東宝楽だの『1万人の第九』だのいろいろあって、結局本公演は3回しか観られなかった。でも、新公も行ってるから、結局週1で毎週ムラ通いしてたんだよなあ。(雪バウのためにも行っていたから、週1以上か……)
『太王四神記』もそうだったけど、小池作品はキャラ萌えできるところがたのしいなあ。いくらでも二次創作OKなところというか。
ゆーひさんが真ん中であること、その事実に、本人もファンもようやく慣れることができたのかなと、楽のリック@ゆーひくんを見て思った。
初日のゆーひくんは、「あのゆーひくんが大劇場の真ん中に!」という感動ひとしきりだったが、その真ん中がしっくり来ていたかどうかはまぁそのええっと。
ゆーひくんは得意なことが少ない人だと思うんだが、かわりに、その得意なことの得意っぷりが半端ナイ。スーツの着こなし、男役としてのヴィジュアル、退廃的な雰囲気、哀愁のある色気っぷり。
たったひとつの武器を磨いて、成り行きではなく本当に自身の意志と努力で磨いて、ここまでたどり着いた人なんだなと。
「男役」としての、作り込まれた姿に感動する。恵まれた体格でなんとなくやっているのではなく、すごい意志力で形成されているのだなと。
覚悟の入りっぷりが芯になって、広大な大劇場の真ん中に立つことができているんだなと。
そして、この公演で「ザ・男役」の萬ケイさんが退団する。
その昔、わたしがまだヅカヲタとアニヲタの2足のわらじを履いていたころ。
アニヲタの相方は、どんなに勧めてもヅカにはハマってくれなかったが、唯一オギー作品だけは観てくれた。しかも、バウ限定。本公演はいかにもヅカなショーと2本立てだからダメだった模様。
そんな相方と、萌えまくった作品がある。
オギー作『聖者の横顔』。
東京-大阪で、8時間とかえんえん長電話してたなあ。
そしてどんだけ大絶賛しただろう、地獄から戻ってきた男@萬ケイさん。
「ナニあの色男!」
「あの男となら心中するって!!」
それまでわたしは、専科のおじさまのことを好きとか素敵とか、無責任にきゃーきゃー言ってはいたが、真ん中のきれいどころとは区別していたというか、好意は好意でも、恋愛対象ではないよね、というか、そんな感じが無意識にあったのね。
でもここで、認識がころっと変わる。
恋愛OKっす、萬ケイさんとなら!!
野蛮な破滅系色男。つか、ダダ漏れるエロス。
若造には出せない、危険な魅力、骨太さ。
以来、萬ケイ様は特別な位置に認知される、わたしのなかで。
それぞれ魅力的な専科のみなさんのなかでも、色男と言えば萬ケイ様! てな。
狂喜乱舞したのが、オギーのはじめてのショー作品『パッサージュ』、隻眼のサーカス団長!! 片手に鞭!!
その後の博多座『凱旋門』でナチス役、萬ケイ様の悪役! 軍服! ドS!
いやはや。
萬ケイ様フィーバー止まらず。
あれはほんと、ついこの間のことのようだ。(年寄りの「ついこの間」は10年単位ですよ)
そっからはもお、いろんな専科のおじさまにも、新鮮な気持ちでめろめろになりはじめたなあ(笑)。
その後萬さんの演じたいろーんな役のなかには、精彩を欠くものもあったし「台詞忘れとか、棒立ちとか、すごすぎないか?」と首を傾げる出来のものもあった。
それでも、彼は、色男だ。
三枚目を演じてなお、わたしのなかでは燦然たる色男なんだ。
そしてこの『カサブランカ』。
サムはむちゃくちゃいい役だが、それでも残念ではあった。
色男の萬ケイさんが、見られない。
サムは可愛い、それはたしか、そして萬さんは黒塗り大仏ヘアーでもオトコマエ、それはたしか。
でもでも、「ザ・男役」のエロい萬さんも見たかったよ……。DS行くお金なかったしさ……しょぼん。つか、DSはDSであって、大劇場本公演とはチガウもんよ。
それに、今回は1本モノだから、大階段パレードだって役の扮装のまま。つか、黒塗りで袴着るの?!
そしたら、最後のパレードはひそかにお着替え済みになっていた。
サムとしての出番は早々に終わるから、時間はあるもんな。
まさかの、黒燕尾!!
最後に黒燕尾を見られるなんて。
黒塗りではなく、ふつうに「タカラヅカ男役」としての、美しい姿。
すぐに袴に着替えるわけだから、ただこのパレードのためだけに、黒燕尾なんだ。
…………ありがとう。
ただ、この言葉だけが浮かんだ。
ありがとう。
タカラヅカにいてくれて、男役を見せてくれて、最後にサムを演じてくれていっぱい歌ってくれて、最後の最後に、黒燕尾姿を見せてくれて。
わたしがヅカファンでいた時間なんか、微々たるモノだ、専科さんのヅカ人生に比べて。
わたしは萬さんのジェンヌ人生の晩年しか知らないひよっこファンでしかないが、その豊かな大人の姿を見ることが出来て、ほんとうに幸福だった。
思い出は消えない、萌え心も消えない。
もうアニヲタを卒業してしまった今でも、変わらずアニヲタな当時の相方(趣味は違っても仲良しですから)と、話題に上ったりする。「地獄から戻った男は良かったよねえええ」「アレは惚れるよねええ」(だから、年寄りの「ついこの間」は10年単位ですってばよ)
きっと一生、ときめき続ける。
若かった、幼かった、あのころの自分の心ごと。
(若かったのは精神年齢で、当時もべつにわたしは若くなかったですが、まあソレは置くとして。いつだって過去の自分は今より若いのです、ええ!)
萬ケイさん卒業も感慨深く、切ないモノであるのだが。
さらにもうひとつ、ギャフンなことがあった。
宙組さんに詳しくないため、もうひとりの退団する生徒さんのことは、あまりよくわかっていなかった。ぜんぜん知らない名前だったし。
でも、わたしの知る知らないは関係ない、卒業するジェンヌさんはみんなドラマを背負い、美しく巣立っていく。その姿に心からの拍手をし、そこに感謝と幸福をこめるのが通常。
が。
拍手する手が、止まったさ。
ちょっと待て、あの子、知ってるぞ?
あわててオペラでガン見。
新公で、好みの横顔発見! とウハウハしていた子じゃん!!
…………はううう。(アタマを抱えている)
卒業しちゃうのかあ。残念だ……。はきはきした挨拶も良かったですよ、まうくん。(あわてて名前を覚えた。遅い)
ありがとう、しあわせになってください。
宙組公演『カサブランカ』。
良い公演でした。わくわくとヲトメ心と萌えと感動が詰まっていた。
これでもお、今年の大劇場公演は終わりなんだ。
なんて早いんだろう、1年って。
今年の元旦、この場所で、しいちゃんの鏡割り見てトウコちゃんやタニちゃんの挨拶聞いて、まとぶんの横で大きな羽根を背負っていたゆーひさんを見ていたのにね。