美が世界を支配する。@クラシコ・イタリアーノ
2011年10月7日 タカラヅカ コメント (2) 宝塚歌劇100周年まであと907日!……という微妙なメッセージの書かれたカードをもらいました。907日って……ナニその半端すぎる数。
宝塚歌劇100周年プレ企画「カウントダウンチケット」とやら。2012年11月17日にプレゼント抽選があるそうで……2012年て……今年の11月でもおぼえてる人少なそうなのに……。
入口で手渡されたカードを見ながら、客席で失笑する人多し。劇団のやることは愉快だ。
なにはともあれ、宙組公演『クラシコ・イタリアーノ』『NICE GUY!!』初日に行ってきました。
どちらの作品もすげー退団公演仕様で、劇団にもいろいろあったんだろうなあと思いつつ、それでもゆーひさんを少しでも長く見ていられるなら良かったなと思います。
前述の気の長すぎるカードだって、今年で終わる退団公演の初日に「来年抽選するからね」なんてもんを渡されたら寂しい思いをする人がいたと思うし。来年もいてくれるんだってことがわかっているから、来年の日付のカードも、気の長い話、で済む。
しかしゆーひくんは前例を覆し続ける人だ。どこまで行くのか、楽しみでしょーがない。
んで、『クラシコ・イタリアーノ』。
予備知識は極力入れてないんだが、景子タンでイタリアでアパレル界の話で、と、『シニョール ドン・ファン』がちらついて仕方なかった、観る前から。
オープニングはまさに『シニョール ドン・ファン』、ゆーひくんの椅子がふつー過ぎてつまらないっ、とかそんなとこに気が行く。←『シニョ・ドン』ではハート形の派手な椅子がシンボルのひとつだった。
女性のファッションショーだった『シニョ・ドン』に対し、『クラシコ・イタリアーノ』は男男男、スーツ祭。
リカちゃんだと女祭、ゆーひだと男祭になるんだ! なるほど!
現在のタカラヅカ1、腐女子需要のある男、おーぞらゆーひ、二次元の魅力全開。
女不要の物語が、幕を開ける。
てことで。
すごかったっす。
ヒロインは、汝鳥伶サマでした。
さすが汝鳥サマ、『黎明の風』に続いて宙組大劇場公演でヒロインっすね!!
物語の主軸がゆーひさんと汝鳥サマの愛憎と悔恨なの。んで、ふたりが和解したら幕が下りるの。なんつーシンプルさ。
戦災孤児のサルヴァトーレ@ゆーひは、仕立て職人のアレッサンドロ親方@汝鳥サマに拾われる。居場所のなかったサルヴァトーレは、アレッサンドロのもとではじめて生きる意味を知った。ラヴラヴなふたりは毎日海辺でデート。共にひとつの道を歩んでいけるはずだった。
しかし成長したサルヴァトーレはアレッサンドロと袂を分かつ。頑固一徹老職人のアレッサンドロと、多角的な展望を持つ若いサルヴァトーレでは、志へのアプローチが違ってしまっても仕方ないことだった。
頑固っちゅーか心狭いアレッサンドロは、「よくもアタシを裏切ったわね、あんなに尽くしたのに! アタシのやり方以外は認めないわ、それをしないアンタは裏切り者よ!」と激怒、話し合いの余地もなくサルヴァトーレは彼の元を去るしかなかった。
ナポリ仕立てのスーツを愛するキモチは同じであるはずなのに、すれ違ってしまったふたり。
愛する人を傷つけてまで目指した道だ、サルヴァトーレはクールにビジネスで成功を収めていく。しかし彼の心は晴れない。彼が愛するのはアレッサンドロひとり。もう一生会えない、彼とのやさしい思い出は、いつも最後は「裏切り者!」と罵る彼の姿で終わるのだ……。
本物のイタリア・スーツを世界に広めるため、アメリカ資本と提携することになったのだが、相手はなにしろアメリカさんだからさあ、情緒に欠けるっちゅーかね。職人の心意気やブランドの意義なんてものを認めやしない。大量生産! コスト削減! 拝金主義万歳!
ここまで極端なポリシーを突きつけられてはじめて、サルヴァトーレは立ち止まる。俺の人生、コレで良かったのかと。
さて、サルヴァトーレには妻のマリオ@みっちゃんという男がいた。アレッサンドロの元にいた兄弟弟子で、経緯すべてを知っている。まあ、アレだな、アレッサンドロと別れてボロボロのサルヴァトーレにつけ込んだのかもしんないけどな。空いた心の隙間にちゃっかり収まった「ナポリ育ちの頑固一徹職人」という、アレッサンドロに似た男だ。
だがマリオもまた、サルヴァトーレとの生活に限界を感じていた。サルヴァトーレは何年経ってもアレッサンドロを忘れないし、このまま大量生産のアメリカ精神に染まるのなら、古いタイプの職人であるマリオは居場所がない。
サルヴァトーレがいちばんつらいときに、彼を見捨てて笑顔で旅立っていくあたり、けっこーぴしりと報復してくれたんじゃないかな、マリオ。
マリオとの破局と前後して、ひとりの男がサルヴァトーレに一目惚れ、猛烈にアタックをしていた。アメリカの映像業界人のレニー@かなめだ。学生時代の志を忘れ、なんとなくてきとーに生きていた彼は、サルヴァトーレに一喝されたことでフォーリンラブ、仕事そっちのけでサルヴァトーレに傾倒する。
サルヴァトーレがアメリカさんとケンカ別れして取材対象ではなくなったのに、帰国を伸ばしてまで彼のために奔走する。
レニーの献身により、アレッサンドロとサルヴァトーレに、和解が訪れる……。
えーと、ミーナ@ののすみってゆー、どんくさい犬ころが1匹いたかな。サルヴァトーレを見ると小さなしっぽをぱたぱた振って必死になってあとを追いかけていたよ。サルヴァトーレはてきとーに犬のアタマを撫でながら、「犬か……なつかしいな、アレッサンドロとのデートでも犬を撫でたりしていたなー」と、過去の恋を思い出すばかりで、目の前のミーナ犬のことは、ちっとも見てなかった。
アレッサンドロが亡くなり、ナポリで1からやり直すつもりのサルヴァトーレの前に、このミーナ犬がいて、すっころびながらもあとを必死になって追いかけてくるので、サルヴァトーレが「やれやれ、仕方ないから飼ってやろうかなあ?」とつぶやいたところで幕が下りた。
……こーゆー話でした、『クラシコ・イタリアーノ』。マジで。
ゆーひさんの現在の妻(夫でもいいっすよ)がみっちゃん、でも破局。そこへ新しく現れて、すげー勢いでアプローチしているのがテル、でもゆーひの心は汝鳥さんのモノ。すみ花はその足元ですっころんでいる、という。
すごい話でした。
アテ書きって、すげえ。と、震撼しました。
景子タンはあまりアテ書きせず、自分の好きなモノを好きに書く場合も多々あるんだが、これはアテ書きですよね。
てゆーか、彼女のミューズであるところのゆーひさんへ、渾身のアテ書きをしたらホモばっかになったという、潔い話ですね?(笑顔)
まあ、冗談はさておいて、楽しかったです。
見た目にも美しかったし。
おーぞらゆーひ最強。美は正義。と、思いました。
宝塚歌劇100周年プレ企画「カウントダウンチケット」とやら。2012年11月17日にプレゼント抽選があるそうで……2012年て……今年の11月でもおぼえてる人少なそうなのに……。
入口で手渡されたカードを見ながら、客席で失笑する人多し。劇団のやることは愉快だ。
なにはともあれ、宙組公演『クラシコ・イタリアーノ』『NICE GUY!!』初日に行ってきました。
どちらの作品もすげー退団公演仕様で、劇団にもいろいろあったんだろうなあと思いつつ、それでもゆーひさんを少しでも長く見ていられるなら良かったなと思います。
前述の気の長すぎるカードだって、今年で終わる退団公演の初日に「来年抽選するからね」なんてもんを渡されたら寂しい思いをする人がいたと思うし。来年もいてくれるんだってことがわかっているから、来年の日付のカードも、気の長い話、で済む。
しかしゆーひくんは前例を覆し続ける人だ。どこまで行くのか、楽しみでしょーがない。
んで、『クラシコ・イタリアーノ』。
予備知識は極力入れてないんだが、景子タンでイタリアでアパレル界の話で、と、『シニョール ドン・ファン』がちらついて仕方なかった、観る前から。
オープニングはまさに『シニョール ドン・ファン』、ゆーひくんの椅子がふつー過ぎてつまらないっ、とかそんなとこに気が行く。←『シニョ・ドン』ではハート形の派手な椅子がシンボルのひとつだった。
女性のファッションショーだった『シニョ・ドン』に対し、『クラシコ・イタリアーノ』は男男男、スーツ祭。
リカちゃんだと女祭、ゆーひだと男祭になるんだ! なるほど!
現在のタカラヅカ1、腐女子需要のある男、おーぞらゆーひ、二次元の魅力全開。
女不要の物語が、幕を開ける。
てことで。
すごかったっす。
ヒロインは、汝鳥伶サマでした。
さすが汝鳥サマ、『黎明の風』に続いて宙組大劇場公演でヒロインっすね!!
物語の主軸がゆーひさんと汝鳥サマの愛憎と悔恨なの。んで、ふたりが和解したら幕が下りるの。なんつーシンプルさ。
戦災孤児のサルヴァトーレ@ゆーひは、仕立て職人のアレッサンドロ親方@汝鳥サマに拾われる。居場所のなかったサルヴァトーレは、アレッサンドロのもとではじめて生きる意味を知った。ラヴラヴなふたりは毎日海辺でデート。共にひとつの道を歩んでいけるはずだった。
しかし成長したサルヴァトーレはアレッサンドロと袂を分かつ。頑固一徹老職人のアレッサンドロと、多角的な展望を持つ若いサルヴァトーレでは、志へのアプローチが違ってしまっても仕方ないことだった。
頑固っちゅーか心狭いアレッサンドロは、「よくもアタシを裏切ったわね、あんなに尽くしたのに! アタシのやり方以外は認めないわ、それをしないアンタは裏切り者よ!」と激怒、話し合いの余地もなくサルヴァトーレは彼の元を去るしかなかった。
ナポリ仕立てのスーツを愛するキモチは同じであるはずなのに、すれ違ってしまったふたり。
愛する人を傷つけてまで目指した道だ、サルヴァトーレはクールにビジネスで成功を収めていく。しかし彼の心は晴れない。彼が愛するのはアレッサンドロひとり。もう一生会えない、彼とのやさしい思い出は、いつも最後は「裏切り者!」と罵る彼の姿で終わるのだ……。
本物のイタリア・スーツを世界に広めるため、アメリカ資本と提携することになったのだが、相手はなにしろアメリカさんだからさあ、情緒に欠けるっちゅーかね。職人の心意気やブランドの意義なんてものを認めやしない。大量生産! コスト削減! 拝金主義万歳!
ここまで極端なポリシーを突きつけられてはじめて、サルヴァトーレは立ち止まる。俺の人生、コレで良かったのかと。
さて、サルヴァトーレには妻のマリオ@みっちゃんという男がいた。アレッサンドロの元にいた兄弟弟子で、経緯すべてを知っている。まあ、アレだな、アレッサンドロと別れてボロボロのサルヴァトーレにつけ込んだのかもしんないけどな。空いた心の隙間にちゃっかり収まった「ナポリ育ちの頑固一徹職人」という、アレッサンドロに似た男だ。
だがマリオもまた、サルヴァトーレとの生活に限界を感じていた。サルヴァトーレは何年経ってもアレッサンドロを忘れないし、このまま大量生産のアメリカ精神に染まるのなら、古いタイプの職人であるマリオは居場所がない。
サルヴァトーレがいちばんつらいときに、彼を見捨てて笑顔で旅立っていくあたり、けっこーぴしりと報復してくれたんじゃないかな、マリオ。
マリオとの破局と前後して、ひとりの男がサルヴァトーレに一目惚れ、猛烈にアタックをしていた。アメリカの映像業界人のレニー@かなめだ。学生時代の志を忘れ、なんとなくてきとーに生きていた彼は、サルヴァトーレに一喝されたことでフォーリンラブ、仕事そっちのけでサルヴァトーレに傾倒する。
サルヴァトーレがアメリカさんとケンカ別れして取材対象ではなくなったのに、帰国を伸ばしてまで彼のために奔走する。
レニーの献身により、アレッサンドロとサルヴァトーレに、和解が訪れる……。
えーと、ミーナ@ののすみってゆー、どんくさい犬ころが1匹いたかな。サルヴァトーレを見ると小さなしっぽをぱたぱた振って必死になってあとを追いかけていたよ。サルヴァトーレはてきとーに犬のアタマを撫でながら、「犬か……なつかしいな、アレッサンドロとのデートでも犬を撫でたりしていたなー」と、過去の恋を思い出すばかりで、目の前のミーナ犬のことは、ちっとも見てなかった。
アレッサンドロが亡くなり、ナポリで1からやり直すつもりのサルヴァトーレの前に、このミーナ犬がいて、すっころびながらもあとを必死になって追いかけてくるので、サルヴァトーレが「やれやれ、仕方ないから飼ってやろうかなあ?」とつぶやいたところで幕が下りた。
……こーゆー話でした、『クラシコ・イタリアーノ』。マジで。
ゆーひさんの現在の妻(夫でもいいっすよ)がみっちゃん、でも破局。そこへ新しく現れて、すげー勢いでアプローチしているのがテル、でもゆーひの心は汝鳥さんのモノ。すみ花はその足元ですっころんでいる、という。
すごい話でした。
アテ書きって、すげえ。と、震撼しました。
景子タンはあまりアテ書きせず、自分の好きなモノを好きに書く場合も多々あるんだが、これはアテ書きですよね。
てゆーか、彼女のミューズであるところのゆーひさんへ、渾身のアテ書きをしたらホモばっかになったという、潔い話ですね?(笑顔)
まあ、冗談はさておいて、楽しかったです。
見た目にも美しかったし。
おーぞらゆーひ最強。美は正義。と、思いました。