強い光を。@新人公演『エリザベート』
2009年6月9日 タカラヅカ みりおくんのおもしろいところは、本役のコピーにならないところだと思う。
なんかここんとこずっと同じ公演の話ばっかしてる気がする……何日にも分けてだらだら書きすぎてるんや……にしてもとにかく、月組新人公演『エリザベート』の感想行きます。
『エリザベート』の新公はいつだって大人気、チケ難必至。作品にネームバリューがあると、新公にも興味が集中する。
『エリザベート』は、「枠を超えたサプライズ」を期待できる作品だ。役者の潜在能力まで引き出せるかもしれない。みんなそれを願っている。思いがけない感動に出会えるかもしれないと期待している。
トート@みりおくんは組配属直後から手順を踏んで抜擢され続けてきた、安定したスターだ。無茶な抜擢で反感を買うこともなく、実力や学年に応じた正しい道のり。実力や人気の伴わない抜擢でスターの成長を損ない続けてきた劇団の、数少ない成功例のひとつだろう。
美貌と実力。両方を兼ね備えた若者が、ひとつずつステップアップしていくのを見るのはたのしい。
本役のルドルフも「みりおくんなら似合うだろうな」と思わせ、新公主演のトート役も「みりおくんのトート見てみたいな」と思わせる、期待の人。
むしろ、「できる」ことも「美しい」こともわかっている分、最初からハードルが高くて大変だったかもしれない?
わたしがみりおトートから痛烈に感じたのは、真ん中での光だ。
そもそも彼には「できて当たり前」と見る前から安心している面があって、わりと俯瞰して「ふーん、こんなもんか」と思って見ていた。
力強い存在感で「帝王」として舞い降りるトート閣下。クールだけれど、骨組みの強さが前に出ている感じ。ほおほお、こーゆートートなんだ。
新公は短縮バージョンなので、本公演通りの場面をやるわけじゃない。
プロローグがばっさりカットされているため、トート閣下の初登場は遅い。すごく、遅い。てゆーか小柳せんせ、なんでこんな演出なの? この間の雪組新公はプロローグにトート閣下登場してたじゃん。
シシィが木から落ちてトートとはじめて会う場面まで、出番なしなのよ? ありえないっつーの。
よーやく登場が、椅子にふんぞり返ってせり上がり。新公だけ初見の、ヅカファンでない出演者身内さんとかだったら、「この人誰?」な演出だな。
そんな小柳せんせらしい、物申したいところ満載の演出でも、負けていないみりおトートに乾杯。
新人公演って、本役さんのコピーになりがちなものなのに、みりおくんにはソレがまったくない。
いつだってみりおくんの演技で、そこにいる。
コピーしようとして足りていないのではなく、そもそもまったくチガウような。本役さんを軽んじて真似る気なんかナイよというのでもなく、そもそもまったくチガウ方を向いているので模倣する余地もないというか。
頼ったり慢心するほどのテクニックもキャリアもないので、ただ夢中になって演じているその姿が、ひとつのカタチになっている。個性になっている。それは、強いよな。
ふーん、そうなんだ。と、俯瞰していたところに。
ぐーんと、光を増す。
「最後のダンス」とか「ミルク」とか。
トートが中心になって場を支配し、前に向かって爆発していいところで。
彼から、光が出る。
ぷわっと。
う・わー……。
こういうことができるから、すごいんだよな、みりおくん。
物語の流れに従って、正しい場所で盛り上げることが出来るんだ。自分の感情や表現の盛り上がりとシンクロさせて、光を放てるんだ。
「黄泉の帝王」トートとして、それが正しいのかどうかわたしにはわかんないんだが(笑)、それでも「タカラヅカの真ん中」に立つには、必要不可欠な才能だ。
このままこのライトスタッフを磨いて、ビッグなスターになって欲しい。
で、思った。みりおくんには毒がナイんだなと。
彼が持つスキルは「英雄」。曇りなどナイ、強く輝く能力。
トートは「黄泉の帝王」だからダークな要素をいろいろ持っていて当然なんだが、タカラヅカの『エリザベート』では「ヒーロー」役なので、んなもんなくてもかまわない。
強く、真ん中としての仕事を果たせば、毒なんかなくても成立する。
あさこトートとはまったく別人だが、「トップスター・トート」ぶりは同じかもしれない。
スターだから、とそのスター力だけで、他の細かいこと全部ナシにしちゃうという(笑)。
最後の挨拶も良かった。
なんか、さららん以来のよく喋る挨拶だな、と(笑)。さららんも「今のキモチ」を「自分の言葉で」伝えようと必死になって、誤解されがちなトンデモ挨拶を長々やっていたが。
みりおくんもまた、暗記してきた感謝の言葉だけのソツのない挨拶、ではなく、自分自身で話そうと必死になっていた。話している内容はさららんと大して変わらないだろーに、なんとも前向きに、プラスに響く挨拶だった。この差はなんだろう……キャラクタ?(同じ台詞も、まさきが言ったら傲慢に響くと思う・笑)
いっぱいいっぱい苦しんだだろう、その末に、「自分がやりたいこと」を舞台で表現しようと決意するに至った、そしてそれを挨拶時に自分の言葉で伝えられる……そんなまっすぐな彼に、胸が熱くなった。
そんなみりおくんだから、強く、まっすぐに光を放つんだろうな。
エリザベート@しずくちゃんは、とにかくもお、肖像画から飛び出してきた最初の最初から、「うわっ、かわいい!」とほっこりした。
「美貌」って大切だ。
なんかもお、しみじみ。
とりあえず出てきた瞬間、「ヒロイン、キターーッ!」と思えるって大事。
そのあとの「パパみたいに」の歌で、椅子から落ちそうになったが。だ、大丈夫なのか、と、今よりこのあとに待ち構えるモノを想像して手に汗握る思いだったが、いちばんひどかったのがこの最初で、あとは尻上がりに良くなっていったので、ほっとした。
トートとはじめて会ったときの、きょとんとした顔とか、すごくかわいい。
なんの邪心もなく、ただ、目の前にいるトートを見つめて。恐れるでなく、拒絶するでなく。
その「あるがまま」な存在に、トートは心惹かれたんだろう。
表現できることがまだまだ少ないようなので、足りないところは山ほどあるが、2時間弱の舞台の上でどんどんシシィとして動き出しているのはわかった。
動こうとしている。ただ、技術がソレについて行ってないので、もんどり打っている感じか。
みりおくんとしずくちゃんの並びは、美しくてすごく「タカラヅカ」を見た、という気分にさせてくれる。
同期ならではの空気感ってあるよね。
……そーいやこれで、89期は4人目のエリザベート? ねねちゃん、さゆちゃん、カチャくん、しずくちゃん。すげえなヲイ。
なんかここんとこずっと同じ公演の話ばっかしてる気がする……何日にも分けてだらだら書きすぎてるんや……にしてもとにかく、月組新人公演『エリザベート』の感想行きます。
『エリザベート』の新公はいつだって大人気、チケ難必至。作品にネームバリューがあると、新公にも興味が集中する。
『エリザベート』は、「枠を超えたサプライズ」を期待できる作品だ。役者の潜在能力まで引き出せるかもしれない。みんなそれを願っている。思いがけない感動に出会えるかもしれないと期待している。
トート@みりおくんは組配属直後から手順を踏んで抜擢され続けてきた、安定したスターだ。無茶な抜擢で反感を買うこともなく、実力や学年に応じた正しい道のり。実力や人気の伴わない抜擢でスターの成長を損ない続けてきた劇団の、数少ない成功例のひとつだろう。
美貌と実力。両方を兼ね備えた若者が、ひとつずつステップアップしていくのを見るのはたのしい。
本役のルドルフも「みりおくんなら似合うだろうな」と思わせ、新公主演のトート役も「みりおくんのトート見てみたいな」と思わせる、期待の人。
むしろ、「できる」ことも「美しい」こともわかっている分、最初からハードルが高くて大変だったかもしれない?
わたしがみりおトートから痛烈に感じたのは、真ん中での光だ。
そもそも彼には「できて当たり前」と見る前から安心している面があって、わりと俯瞰して「ふーん、こんなもんか」と思って見ていた。
力強い存在感で「帝王」として舞い降りるトート閣下。クールだけれど、骨組みの強さが前に出ている感じ。ほおほお、こーゆートートなんだ。
新公は短縮バージョンなので、本公演通りの場面をやるわけじゃない。
プロローグがばっさりカットされているため、トート閣下の初登場は遅い。すごく、遅い。てゆーか小柳せんせ、なんでこんな演出なの? この間の雪組新公はプロローグにトート閣下登場してたじゃん。
シシィが木から落ちてトートとはじめて会う場面まで、出番なしなのよ? ありえないっつーの。
よーやく登場が、椅子にふんぞり返ってせり上がり。新公だけ初見の、ヅカファンでない出演者身内さんとかだったら、「この人誰?」な演出だな。
そんな小柳せんせらしい、物申したいところ満載の演出でも、負けていないみりおトートに乾杯。
新人公演って、本役さんのコピーになりがちなものなのに、みりおくんにはソレがまったくない。
いつだってみりおくんの演技で、そこにいる。
コピーしようとして足りていないのではなく、そもそもまったくチガウような。本役さんを軽んじて真似る気なんかナイよというのでもなく、そもそもまったくチガウ方を向いているので模倣する余地もないというか。
頼ったり慢心するほどのテクニックもキャリアもないので、ただ夢中になって演じているその姿が、ひとつのカタチになっている。個性になっている。それは、強いよな。
ふーん、そうなんだ。と、俯瞰していたところに。
ぐーんと、光を増す。
「最後のダンス」とか「ミルク」とか。
トートが中心になって場を支配し、前に向かって爆発していいところで。
彼から、光が出る。
ぷわっと。
う・わー……。
こういうことができるから、すごいんだよな、みりおくん。
物語の流れに従って、正しい場所で盛り上げることが出来るんだ。自分の感情や表現の盛り上がりとシンクロさせて、光を放てるんだ。
「黄泉の帝王」トートとして、それが正しいのかどうかわたしにはわかんないんだが(笑)、それでも「タカラヅカの真ん中」に立つには、必要不可欠な才能だ。
このままこのライトスタッフを磨いて、ビッグなスターになって欲しい。
で、思った。みりおくんには毒がナイんだなと。
彼が持つスキルは「英雄」。曇りなどナイ、強く輝く能力。
トートは「黄泉の帝王」だからダークな要素をいろいろ持っていて当然なんだが、タカラヅカの『エリザベート』では「ヒーロー」役なので、んなもんなくてもかまわない。
強く、真ん中としての仕事を果たせば、毒なんかなくても成立する。
あさこトートとはまったく別人だが、「トップスター・トート」ぶりは同じかもしれない。
スターだから、とそのスター力だけで、他の細かいこと全部ナシにしちゃうという(笑)。
最後の挨拶も良かった。
なんか、さららん以来のよく喋る挨拶だな、と(笑)。さららんも「今のキモチ」を「自分の言葉で」伝えようと必死になって、誤解されがちなトンデモ挨拶を長々やっていたが。
みりおくんもまた、暗記してきた感謝の言葉だけのソツのない挨拶、ではなく、自分自身で話そうと必死になっていた。話している内容はさららんと大して変わらないだろーに、なんとも前向きに、プラスに響く挨拶だった。この差はなんだろう……キャラクタ?(同じ台詞も、まさきが言ったら傲慢に響くと思う・笑)
いっぱいいっぱい苦しんだだろう、その末に、「自分がやりたいこと」を舞台で表現しようと決意するに至った、そしてそれを挨拶時に自分の言葉で伝えられる……そんなまっすぐな彼に、胸が熱くなった。
そんなみりおくんだから、強く、まっすぐに光を放つんだろうな。
エリザベート@しずくちゃんは、とにかくもお、肖像画から飛び出してきた最初の最初から、「うわっ、かわいい!」とほっこりした。
「美貌」って大切だ。
なんかもお、しみじみ。
とりあえず出てきた瞬間、「ヒロイン、キターーッ!」と思えるって大事。
そのあとの「パパみたいに」の歌で、椅子から落ちそうになったが。だ、大丈夫なのか、と、今よりこのあとに待ち構えるモノを想像して手に汗握る思いだったが、いちばんひどかったのがこの最初で、あとは尻上がりに良くなっていったので、ほっとした。
トートとはじめて会ったときの、きょとんとした顔とか、すごくかわいい。
なんの邪心もなく、ただ、目の前にいるトートを見つめて。恐れるでなく、拒絶するでなく。
その「あるがまま」な存在に、トートは心惹かれたんだろう。
表現できることがまだまだ少ないようなので、足りないところは山ほどあるが、2時間弱の舞台の上でどんどんシシィとして動き出しているのはわかった。
動こうとしている。ただ、技術がソレについて行ってないので、もんどり打っている感じか。
みりおくんとしずくちゃんの並びは、美しくてすごく「タカラヅカ」を見た、という気分にさせてくれる。
同期ならではの空気感ってあるよね。
……そーいやこれで、89期は4人目のエリザベート? ねねちゃん、さゆちゃん、カチャくん、しずくちゃん。すげえなヲイ。
初日、劇場にてあれこれ。@エリザベート
2009年6月8日 タカラヅカ で。
「先に観劇感想書くべきだよな」と途中で思い立って順番差し替えたんだけど、ほんとは「タカラヅカを観に行きました日記」を先に書いていたんだ。
や、だってココ、わたしの観劇日記ブログだし(笑)。
月組2回目の『エリザベート』、初日を観てきました。……ではじまる、ふつーに公演内容の感想、以外のこと。
前回の月組『エリザベート』初日に感じたあの異様な緊張感はなかった。
あんときはなあ、はじめての男役のシシィ、しかもあの男の中の男、あさこ様がまさかのシシィ役っつーんで、劇場全部がすげー緊張していた。
また、雪組再演『エリザベート』も、水くんのトップお披露目初日でもあったので、劇場内の空気がちがった。
かたや話題沸騰のあさこシシィ+トップスター退団公演の初日、かたやトップスターお披露目初日、どちらの公演も初日はすげーチケ難で、チケット用意するのが大変だった。
今回はあくまでもふつーの公演なので、そこまでの緊張感はなく、チケット事情も落ち着いていた。サバキも出てたし(わたしも1枚さばいた・笑)、立見も出てたし、需要と供給がいい具合に釣り合って、盛況盛況。
月組は前回の『夢の浮橋』も客入り良かったみたいだし(わたしが知る限り)、安定しているイメージ。
花組全ツ写真目当てで開演前にキャトルレーヴに行ったんだが、プログラムのあさこトートはめっちゃ美しいし、トート&シシィのテディペアなんつーものが売り出されていて、これがまためっちゃかわいいし! いいなあ、あさこちゃんファンはグッズがいっぱい買えて……と、グッズスキーは指をくわえる(笑)。
んで、公演ストラップが2種類発売されていた。……あれ?
たしかに以前は芝居とショー2種類発売されていたし、1本モノの『太王四神記』は色違いで無理矢理2種類出していたが、ソレやめたんじゃなかったの?
少なくとも前回の雪組は1種類しか発売されていなくて、「1公演2種類出すのは不経済だからやめたのかな」と思ってたんだが……なんで雪組だけ??
ストラップは、すみれ色のトートバージョンと、白のシシィバージョン。……買ったことはないけど、見るのは好きなので、2種類出してくれるとうれしい。
ただ、ここまで「シシィ」をキャラクタ化してグッズ展開するなら、キャスティングをもっと考えるべきだったんじゃないかなあ、とか、相変わらず余計なことを考える。
グッズって作品ファンより結局のとこ、スターのファンが買うものだと思うから。
トップスターしかオリジナルグッズが発売されないのは、組でいちばん集客力があり、いちばん人気の人でないと、そのグッズも売れない、作る必要がないってことでしょう?
カレンダーやパーソナルブックだって、一部のスターしか発売されない。それは、一定数以上売れるとわかるラインの人しか、作ることができないから。
たとえばあさこちゃんがシシィをやっているときに、このシシィストラップやシシィ白クマを発売したら、あさこファンの何割かは記念に買ったんじゃないかと思う。
カチャシシィが、あさこシシィ以上に個人ファンが多いとは思えないんだが……。
劇団って、微妙にズレてるなー、と思う。
グッズ好きなのでついグッズについてはいろいろ勝手に考えてしまうんだが、95周年フィギュアにしろ、一から作らなくてはならないちゃんとした(コストのかかる)グッズより、既存グッズにのっかってしまえばいいのに。
たとえばあちこちで限定版が売っているキューピーストラップ。気軽にオリジナルが作れるのか、際限なく種類が増え続けているあの文化にのっかって、公演ごとに「トップスター・キューピー」を作っちゃうとか。低価格だから、リピート基本でグッズやおみやげには手を出さないヅカファンも、気負わず購入できる。
……て、友人にキューピー集めている人がいたり、某卒業ジェンヌのフェアウェルパーティの記念品に、緑袴姿の***ちゃんキューピーが制作されていたことを知っての偏った意見だが(笑)。
月組って人少ないの? ……と、本来若手でまかなう場面に、中堅を導入していたときに思ったのは、その前に劇場ロビーの写真ブランクを前もって見ていたことも原因だ。
劇場入口入ったところのロビー、自動ピアノのあるあの空間に、今回の公演のスター写真が飾ってある。キャトルレーヴ入口の上に、ずらりと一列に。
左から基本学年順で。
それが。
右端がふたつ、空いてるんだわ。
写真立てだけが飾ってあって、中身はナシ。
……スターの写真、なんだよね? 場所はあるのに写真がないってことは、「飾るに相応しいスターが、月組にはいない」ってこと? 他組は全部埋まるほどスターがいるけど、月組はスター不足で欄が空いてるんです、ってこと?
なんかもー、すげえトホホなんですが。
そーゆーみっともないこと、やめようよ~~。
写真立てだけあって、中身ナシなんて、「人材不足・スター不足」と自分たちで言ってるよーなもんじゃん。格好悪いよ。
月組にスターがいないとは思っていない。
わざわざブランクを作ってある理由は、ヅカファンにはわかるだろう。
学年順の右端に飾ってあるのは、シシィ@カチャの写真だ。
本来トップスターは下級生であっても左端の特別ポジションに掲示するのだが、今回は特例だ。カチャは別に月組トップスターぢゃない。
だからカチャは学年順の位置にしか飾れない。しかし、彼女は「エリザベート」だ。『エリザベート』という公演のタイトルロールだ。公演タイトルを冠されたヒロインを、「その他大勢」の中に混ぜるわけにはいかない。
その二律背反の結果、「右側のいちばん端」にシシィの写真を飾った。「いちばん端」だから、「特別」っぽい。この位置なら、ナニも知らない一般客も変には思わないだろう。
……変だってば。
「いちばん端」にするなら、隣にある空っぽの写真立てをはずせよ~~。
写真立ては壁に貼り付けてあって、はずすには工事が必要というなら、やれよ、工事。
大劇場のフォーマットで対応しきれないような人事をしちゃったんだから、責任持ってフォローしろ。
空っぽの「スター位置」を貼り付けておくよーな、みっともないことするなよ~~。
なんかもお、いろいろ中途半端で格好悪いっす、劇団。
「てきとー」感が透けて見えるのがやだな。本気でとことんやってないっていうか。
いやまあ、こんなのは舞台の出来とは関係ない、どーでもいいことなんだろうけど。
でも、タカラヅカってほんと、いろいろ大変だよな。一般観客には無関係なルールがあって。でも、一般客の目も意識しなければおかしいと思うし。
わたしはヅカファンで、ヅカならではのこだわりもわかるし大切にしたいと思うけど、それでもやっぱ一般客を忘れるよーな作りにはして欲しくないと思ってるから、複雑だわ。
楽までに改善されるかな。されるといいな。
と、そんな、観劇に至るまでの日常日記。
「先に観劇感想書くべきだよな」と途中で思い立って順番差し替えたんだけど、ほんとは「タカラヅカを観に行きました日記」を先に書いていたんだ。
や、だってココ、わたしの観劇日記ブログだし(笑)。
月組2回目の『エリザベート』、初日を観てきました。……ではじまる、ふつーに公演内容の感想、以外のこと。
前回の月組『エリザベート』初日に感じたあの異様な緊張感はなかった。
あんときはなあ、はじめての男役のシシィ、しかもあの男の中の男、あさこ様がまさかのシシィ役っつーんで、劇場全部がすげー緊張していた。
また、雪組再演『エリザベート』も、水くんのトップお披露目初日でもあったので、劇場内の空気がちがった。
かたや話題沸騰のあさこシシィ+トップスター退団公演の初日、かたやトップスターお披露目初日、どちらの公演も初日はすげーチケ難で、チケット用意するのが大変だった。
今回はあくまでもふつーの公演なので、そこまでの緊張感はなく、チケット事情も落ち着いていた。サバキも出てたし(わたしも1枚さばいた・笑)、立見も出てたし、需要と供給がいい具合に釣り合って、盛況盛況。
月組は前回の『夢の浮橋』も客入り良かったみたいだし(わたしが知る限り)、安定しているイメージ。
花組全ツ写真目当てで開演前にキャトルレーヴに行ったんだが、プログラムのあさこトートはめっちゃ美しいし、トート&シシィのテディペアなんつーものが売り出されていて、これがまためっちゃかわいいし! いいなあ、あさこちゃんファンはグッズがいっぱい買えて……と、グッズスキーは指をくわえる(笑)。
んで、公演ストラップが2種類発売されていた。……あれ?
たしかに以前は芝居とショー2種類発売されていたし、1本モノの『太王四神記』は色違いで無理矢理2種類出していたが、ソレやめたんじゃなかったの?
少なくとも前回の雪組は1種類しか発売されていなくて、「1公演2種類出すのは不経済だからやめたのかな」と思ってたんだが……なんで雪組だけ??
ストラップは、すみれ色のトートバージョンと、白のシシィバージョン。……買ったことはないけど、見るのは好きなので、2種類出してくれるとうれしい。
ただ、ここまで「シシィ」をキャラクタ化してグッズ展開するなら、キャスティングをもっと考えるべきだったんじゃないかなあ、とか、相変わらず余計なことを考える。
グッズって作品ファンより結局のとこ、スターのファンが買うものだと思うから。
トップスターしかオリジナルグッズが発売されないのは、組でいちばん集客力があり、いちばん人気の人でないと、そのグッズも売れない、作る必要がないってことでしょう?
カレンダーやパーソナルブックだって、一部のスターしか発売されない。それは、一定数以上売れるとわかるラインの人しか、作ることができないから。
たとえばあさこちゃんがシシィをやっているときに、このシシィストラップやシシィ白クマを発売したら、あさこファンの何割かは記念に買ったんじゃないかと思う。
カチャシシィが、あさこシシィ以上に個人ファンが多いとは思えないんだが……。
劇団って、微妙にズレてるなー、と思う。
グッズ好きなのでついグッズについてはいろいろ勝手に考えてしまうんだが、95周年フィギュアにしろ、一から作らなくてはならないちゃんとした(コストのかかる)グッズより、既存グッズにのっかってしまえばいいのに。
たとえばあちこちで限定版が売っているキューピーストラップ。気軽にオリジナルが作れるのか、際限なく種類が増え続けているあの文化にのっかって、公演ごとに「トップスター・キューピー」を作っちゃうとか。低価格だから、リピート基本でグッズやおみやげには手を出さないヅカファンも、気負わず購入できる。
……て、友人にキューピー集めている人がいたり、某卒業ジェンヌのフェアウェルパーティの記念品に、緑袴姿の***ちゃんキューピーが制作されていたことを知っての偏った意見だが(笑)。
月組って人少ないの? ……と、本来若手でまかなう場面に、中堅を導入していたときに思ったのは、その前に劇場ロビーの写真ブランクを前もって見ていたことも原因だ。
劇場入口入ったところのロビー、自動ピアノのあるあの空間に、今回の公演のスター写真が飾ってある。キャトルレーヴ入口の上に、ずらりと一列に。
左から基本学年順で。
それが。
右端がふたつ、空いてるんだわ。
写真立てだけが飾ってあって、中身はナシ。
……スターの写真、なんだよね? 場所はあるのに写真がないってことは、「飾るに相応しいスターが、月組にはいない」ってこと? 他組は全部埋まるほどスターがいるけど、月組はスター不足で欄が空いてるんです、ってこと?
なんかもー、すげえトホホなんですが。
そーゆーみっともないこと、やめようよ~~。
写真立てだけあって、中身ナシなんて、「人材不足・スター不足」と自分たちで言ってるよーなもんじゃん。格好悪いよ。
月組にスターがいないとは思っていない。
わざわざブランクを作ってある理由は、ヅカファンにはわかるだろう。
学年順の右端に飾ってあるのは、シシィ@カチャの写真だ。
本来トップスターは下級生であっても左端の特別ポジションに掲示するのだが、今回は特例だ。カチャは別に月組トップスターぢゃない。
だからカチャは学年順の位置にしか飾れない。しかし、彼女は「エリザベート」だ。『エリザベート』という公演のタイトルロールだ。公演タイトルを冠されたヒロインを、「その他大勢」の中に混ぜるわけにはいかない。
その二律背反の結果、「右側のいちばん端」にシシィの写真を飾った。「いちばん端」だから、「特別」っぽい。この位置なら、ナニも知らない一般客も変には思わないだろう。
……変だってば。
「いちばん端」にするなら、隣にある空っぽの写真立てをはずせよ~~。
写真立ては壁に貼り付けてあって、はずすには工事が必要というなら、やれよ、工事。
大劇場のフォーマットで対応しきれないような人事をしちゃったんだから、責任持ってフォローしろ。
空っぽの「スター位置」を貼り付けておくよーな、みっともないことするなよ~~。
なんかもお、いろいろ中途半端で格好悪いっす、劇団。
「てきとー」感が透けて見えるのがやだな。本気でとことんやってないっていうか。
いやまあ、こんなのは舞台の出来とは関係ない、どーでもいいことなんだろうけど。
でも、タカラヅカってほんと、いろいろ大変だよな。一般観客には無関係なルールがあって。でも、一般客の目も意識しなければおかしいと思うし。
わたしはヅカファンで、ヅカならではのこだわりもわかるし大切にしたいと思うけど、それでもやっぱ一般客を忘れるよーな作りにはして欲しくないと思ってるから、複雑だわ。
楽までに改善されるかな。されるといいな。
と、そんな、観劇に至るまでの日常日記。
だらだら感想・その8。@エリザベート
2009年6月7日 タカラヅカ だらだら垂れ流した月組2回目の『エリザベート』感想、最終回。
いやあ、テーマをまとめることなくただ流し書きするのは楽なのだわ。
つっても、最初は観た感想だったのに、だんだんそこから思ったこと・考えたことになって、だらだらの内容が変わって来ちゃったけど(笑)。
前回の雪『エリザベート』で新しいことに挑戦して、結局「タカラヅカ」の『エリザベート』でいいんじゃね? と元に戻したふつーの『エリザベート』だから、今回の月組公演は、薄いくらいでいいのかもしれない。
と、最後まで観て思った。
全編に漂う「ふつー」さ。「規定演技をしています」感。「『エリザベート』をやっています」と言っているような、知っているモノをまた観ている感じ。
演じている役者がチガウのだから、個々に差はあるのだけど、全体的に「いかにもな『エリザベート』」であり、規定ラインの内側に収まっている。
新しいナニかを創り上げるのでも、過去をぶっ壊すのでもなく、「伝統を再現し、伝える」ことに重きを置いたような。
……で、ガイドラインぴったりに線を書こうとしたら、つい内側に書いちゃった、みたいな。人間の心理として、ぴったり同じにしようとしたら、小さく書いちゃうんだよね。あとからやり直しが利くように。内側ならいいよね、はみ出してないからセーフ、あとから隙間を塗りつぶせばいいよ、的な。
そしてそれは、狙いとして正しいのだろう。
濃すぎたり深すぎたりすると、リピートが大変だから。タカラヅカはファンのヘビーリピートで成り立つものだから。
今回は役替わりもあり、「ひとりで何回も観に来てね」がテーマ。ひとつの組、同じキャストで深めて行くよりも、他組からの特出アリで役替わりもアリ、というイベント感を重視したスタンス。
「重い」「ミュージカル大作」であることだけが、『エリザベート』ではないのだろう。再演も7回目になれば、いろんな『エリザベート』があっていいのだろう。
最後、昇天していくときにシシィを抱きしめるトートの笑顔が、「死」ではなく、ふつーの男でしかないことにも、今回の『エリザベート』の位置づけを見た気がした。
や、ソレでいいんだよな、今回は。
フィナーレも良く見知った……というか、伝統という名のワンパターンなので、もう覚悟の上で、ソレをたのしむ。
にしても、トートとシシィが昇天したあとに下手セリに登場するフランツの衣装は、回を追うごとに華美になってないか?
きりやん衣装の、これでもかっのキラキラぶりにびびった(笑)。
そして、トート様中心場面のアレンジの、陽気さにびびる。なにあの愉快な音楽。
イケコのあさこトートのイメージって??
男役群舞では、その顔ぶれにびびった。
トート様の後ろで踊る3人は、フランツ、ルキーニ、ルドルフって決まってたんじゃないの?
なんで黒天使@そのか??
少人数になる前の、大階段を男たちがゆっくり降りてくる段階で、まさきが端っこにいることに「あれ?」と思った。ルキーニなら、最後に降りてくるはずじゃあ……? と。
フランツ@きりやん、黒天使@そのか、ルドルフ@あひという、不思議な顔ぶれ。
……番手をぼかさなければならない、タカラヅカって大変なところだよなあ。
トート閣下退場後の男群舞、人数が減るときに、るうがいないことにも驚いた。ここでオトされちゃうのかよ。そして、宇月くんが入っていることにも、驚いた。そ、そーゆーことなのか。
そして、最後のパレード。
るうは革命家として、トリオで真ん中降り。……パレードの歌手には入れてもらえるのに、男群舞の少人数からオトされるなんて、どこのヲヅキ@『エリザベート』だよ、と思った……。
ええそして、黒天使にフィナーレでポジションを奪われていたルキーニは、ちゃんとルキーニとして男役3番手位置で階段降りしてました。
まさおくんの、あの笑顔。うれしそーだなー。うれしいんだろーなー。やる気のあるなしがほんと顔と舞台に出る子だよなー(笑)。
この最後の階段降りが、ヅカの番手優先でなくて良かったと、心から思った。
タイトルロールのヒロインが下級生だからと半端な順番で降りてきたり、今回は最長学年のあひがルドルフだからいいけど、役替わりによってはエルマーがフランツの前にひとりで降りてきたり、ルキーニが革命家たちと一緒に降りてきたり、しなくて良かった。
ヅカファンにとっては大切でも、一般客には関係ないもの、そんなこと。番手に囚われて「作品」を壊すのはタカラヅカの欠点のひとつ。(同時に、長所のひとつでもある。番手や組がなくなったらタカラヅカぢゃない)
『エリザベート』もこれで7作目。
これからも再演され続けるのだろうし、いろんなカラー、役者たちが日々新しい『エリザベート』を作り続けるんだろう。
あとは好みの問題。
アイドル・ユニットがやたら大勢まとめて売りに出すように、「7作あるから、どれでも自由に好きになってね」と言えていいんだと思う。いやあ、初演・再演のあたりはファンの対立がこわかったもの。7種類もありゃ、意見が分かれて争乱にはなるまい(笑)。
正直『エリザベート』という演目には目新しさを感じず、観劇意欲も薄かったが、実際に観てみると「作品の力」に惹きつけられる。
やっぱすごい作品だなあ。
いやあ、テーマをまとめることなくただ流し書きするのは楽なのだわ。
つっても、最初は観た感想だったのに、だんだんそこから思ったこと・考えたことになって、だらだらの内容が変わって来ちゃったけど(笑)。
前回の雪『エリザベート』で新しいことに挑戦して、結局「タカラヅカ」の『エリザベート』でいいんじゃね? と元に戻したふつーの『エリザベート』だから、今回の月組公演は、薄いくらいでいいのかもしれない。
と、最後まで観て思った。
全編に漂う「ふつー」さ。「規定演技をしています」感。「『エリザベート』をやっています」と言っているような、知っているモノをまた観ている感じ。
演じている役者がチガウのだから、個々に差はあるのだけど、全体的に「いかにもな『エリザベート』」であり、規定ラインの内側に収まっている。
新しいナニかを創り上げるのでも、過去をぶっ壊すのでもなく、「伝統を再現し、伝える」ことに重きを置いたような。
……で、ガイドラインぴったりに線を書こうとしたら、つい内側に書いちゃった、みたいな。人間の心理として、ぴったり同じにしようとしたら、小さく書いちゃうんだよね。あとからやり直しが利くように。内側ならいいよね、はみ出してないからセーフ、あとから隙間を塗りつぶせばいいよ、的な。
そしてそれは、狙いとして正しいのだろう。
濃すぎたり深すぎたりすると、リピートが大変だから。タカラヅカはファンのヘビーリピートで成り立つものだから。
今回は役替わりもあり、「ひとりで何回も観に来てね」がテーマ。ひとつの組、同じキャストで深めて行くよりも、他組からの特出アリで役替わりもアリ、というイベント感を重視したスタンス。
「重い」「ミュージカル大作」であることだけが、『エリザベート』ではないのだろう。再演も7回目になれば、いろんな『エリザベート』があっていいのだろう。
最後、昇天していくときにシシィを抱きしめるトートの笑顔が、「死」ではなく、ふつーの男でしかないことにも、今回の『エリザベート』の位置づけを見た気がした。
や、ソレでいいんだよな、今回は。
フィナーレも良く見知った……というか、伝統という名のワンパターンなので、もう覚悟の上で、ソレをたのしむ。
にしても、トートとシシィが昇天したあとに下手セリに登場するフランツの衣装は、回を追うごとに華美になってないか?
きりやん衣装の、これでもかっのキラキラぶりにびびった(笑)。
そして、トート様中心場面のアレンジの、陽気さにびびる。なにあの愉快な音楽。
イケコのあさこトートのイメージって??
男役群舞では、その顔ぶれにびびった。
トート様の後ろで踊る3人は、フランツ、ルキーニ、ルドルフって決まってたんじゃないの?
なんで黒天使@そのか??
少人数になる前の、大階段を男たちがゆっくり降りてくる段階で、まさきが端っこにいることに「あれ?」と思った。ルキーニなら、最後に降りてくるはずじゃあ……? と。
フランツ@きりやん、黒天使@そのか、ルドルフ@あひという、不思議な顔ぶれ。
……番手をぼかさなければならない、タカラヅカって大変なところだよなあ。
トート閣下退場後の男群舞、人数が減るときに、るうがいないことにも驚いた。ここでオトされちゃうのかよ。そして、宇月くんが入っていることにも、驚いた。そ、そーゆーことなのか。
そして、最後のパレード。
るうは革命家として、トリオで真ん中降り。……パレードの歌手には入れてもらえるのに、男群舞の少人数からオトされるなんて、どこのヲヅキ@『エリザベート』だよ、と思った……。
ええそして、黒天使にフィナーレでポジションを奪われていたルキーニは、ちゃんとルキーニとして男役3番手位置で階段降りしてました。
まさおくんの、あの笑顔。うれしそーだなー。うれしいんだろーなー。やる気のあるなしがほんと顔と舞台に出る子だよなー(笑)。
この最後の階段降りが、ヅカの番手優先でなくて良かったと、心から思った。
タイトルロールのヒロインが下級生だからと半端な順番で降りてきたり、今回は最長学年のあひがルドルフだからいいけど、役替わりによってはエルマーがフランツの前にひとりで降りてきたり、ルキーニが革命家たちと一緒に降りてきたり、しなくて良かった。
ヅカファンにとっては大切でも、一般客には関係ないもの、そんなこと。番手に囚われて「作品」を壊すのはタカラヅカの欠点のひとつ。(同時に、長所のひとつでもある。番手や組がなくなったらタカラヅカぢゃない)
『エリザベート』もこれで7作目。
これからも再演され続けるのだろうし、いろんなカラー、役者たちが日々新しい『エリザベート』を作り続けるんだろう。
あとは好みの問題。
アイドル・ユニットがやたら大勢まとめて売りに出すように、「7作あるから、どれでも自由に好きになってね」と言えていいんだと思う。いやあ、初演・再演のあたりはファンの対立がこわかったもの。7種類もありゃ、意見が分かれて争乱にはなるまい(笑)。
正直『エリザベート』という演目には目新しさを感じず、観劇意欲も薄かったが、実際に観てみると「作品の力」に惹きつけられる。
やっぱすごい作品だなあ。
だらだら感想・その7。@エリザベート
2009年6月6日 タカラヅカ 年を取ると、集中力が続かなくなる。
わたしももう若くないので、そーゆー意味でも一本モノはつらいのだろう。
名場面「夜のボート」で、こまったことに集中力の限界が来ていたようだ。なんかぼーっと眺めていた。台詞も歌も全部知ってるから、眺めるだけでも物語に置いて行かれることはない。その安心感もあってつい、油断してしまうんだろう。
あとになって友人たちと話したところ、ここで寝ていた人もいたので、ちょうど集中力が切れる場所なのかもしれない。
おぼえているのは、「きりやん、顔が埋まってる……」と思ったことぐらいだ。
衣装と帽子と容赦ないぶ厚いヒゲで、きりやさんの顔は見えている部分がとても少ない、カラダの小ささと相俟って、きりやんの「見えている部分」の少なさを感慨深く眺めた。
アタマがすっきり動き出したのは、そのあとの「最終答弁」だ。
若い悪役顔のフランツ@きりやんキターー!!
悪い。
このフランツ、悪いデスヨー!! 黒いデスヨー!!
フランツに対して感じていた「この男、根っこのトコで同情できないってゆーか、けっこーヤな奴じゃね?」という思いが、カタチになって現れる!
エリザベート@カチャの愛をめぐってトート@あさこちゃんと対立する場面で、フランツってば傲慢さ剥き出し。
うわっ、ヤな奴こいつ。
妻をトロフィーとしか思ってなかった歪んだ男が、ナニいい気になって宣言してんのよ。
悪人フランツが、ツボ過ぎる。うきゃ~~、このフランツ好き。
一方、トート閣下は。
悪人に虐められ、旗色が悪くなる可哀想な人。
ずっと厭世的で寂しげだったトート。シシィを欲しがっているふりをしていたけど、ふりでしかなくて、別に愛していたわけじゃない。
だけど「シシィから愛されていない」と断言されたら、長い年月費やしてきたプレイ時間が無駄になる。
しかも、拒絶される理由が「黄泉の帝王だから」って、それって職業差別(笑)じゃん? トート自身を嫌いなら仕方ないけど、「エリートのオレの妻が、フリーターなんか相手にするわけナイだろ」と鼻で笑われてしまったら、がーんとなるわな。
フランツ悪い奴! トート可哀想!
……と、心から思えるこのキャラクタ設定に、大喜び(笑)。
さて、「狂気」をわかりやすく全開に出来る最後の暗殺場面での、ルキーニ@まさき。
まさきくんは基本「強い」人なので、「狂気」を出すのは苦手なのかもしれないと思った。
彼が自然に持つのは「毒」であり、黒いモノはふつーに持っているけれど、それらは「狂気」ではないんだな。
彼の最大の才能、「自己愛を起点とするスター力」は、強い自己肯定によって沸き上がるので、自己否定に走ることで創り出しやすい狂気というものが、結果苦手になるのかなと。
そして、「タカラヅカ」の真ん中を目指すのならば、それは正しい資質だと思う。
「狂気」を得意とするのは、脇の職人さんに任せた方がいいんですよ、ほんとのところ。
そっちに行き過ぎると、一般観客に拒絶反応が出るから。
演技力に重きを置く人には認められ誉められるだろーけど、その分真ん中コース向きではないってことになるから。
まさきの場合、ただでさえ「毒」が強いので万人に愛されるキャラぢゃないんだから。「アク」ではなく、「毒」ね。アクは強くないよな、まさき。
ルキーニには「狂気」が必要ってよく言われるけど、初演のトド以外でいわゆる「狂気」を感じたことのあるルキーニはいないです、個人的には。
だからわたしには、世間で言うところのルキーニに求められる「狂気」ってのがよくわかっていない。7人のうちひとりしかやらなかったことは別に、スタンダードでもなんでもないよねえ。最初だったから、それが必須になってしまったのか?
ルキーニは『エリザベート』という作品のカラーを決める役だと思う。
だがソレは、ルキーニひとりで決まるのではなく、まずカラーがあり、それに即したルキーニが在る。
今回の月組2回目の『エリザベート』のカラーには、まさおルキーニが正しいのだろう。
トドルキーニは、あの初演だからこそ成り立ったルキーニだ。他組の他『エリザベート』に相応しい男じゃない。
規定演技をそつなくこなすまさおルキーニは、この『エリザベート』を端的に表している。
全体的に薄いというか、「今までの『エリザベート』を踏襲して作りました」的というか。他はともかくトップスターがかっこいいからそれでいいじゃん的というか。
なにより、あさこトートに似合ったルキーニだと思う。
や、もしもマギーがルキーニだったら、と考えて、すげーハマるしうまいだろうけど、あさこトートを中心にした舞台では見たくないと思ってしまった。や、まさきにもマギーにも含みはないが。
と、だらだら語りつつ、あと1回続く。
わたしももう若くないので、そーゆー意味でも一本モノはつらいのだろう。
名場面「夜のボート」で、こまったことに集中力の限界が来ていたようだ。なんかぼーっと眺めていた。台詞も歌も全部知ってるから、眺めるだけでも物語に置いて行かれることはない。その安心感もあってつい、油断してしまうんだろう。
あとになって友人たちと話したところ、ここで寝ていた人もいたので、ちょうど集中力が切れる場所なのかもしれない。
おぼえているのは、「きりやん、顔が埋まってる……」と思ったことぐらいだ。
衣装と帽子と容赦ないぶ厚いヒゲで、きりやさんの顔は見えている部分がとても少ない、カラダの小ささと相俟って、きりやんの「見えている部分」の少なさを感慨深く眺めた。
アタマがすっきり動き出したのは、そのあとの「最終答弁」だ。
若い悪役顔のフランツ@きりやんキターー!!
悪い。
このフランツ、悪いデスヨー!! 黒いデスヨー!!
フランツに対して感じていた「この男、根っこのトコで同情できないってゆーか、けっこーヤな奴じゃね?」という思いが、カタチになって現れる!
エリザベート@カチャの愛をめぐってトート@あさこちゃんと対立する場面で、フランツってば傲慢さ剥き出し。
うわっ、ヤな奴こいつ。
妻をトロフィーとしか思ってなかった歪んだ男が、ナニいい気になって宣言してんのよ。
悪人フランツが、ツボ過ぎる。うきゃ~~、このフランツ好き。
一方、トート閣下は。
悪人に虐められ、旗色が悪くなる可哀想な人。
ずっと厭世的で寂しげだったトート。シシィを欲しがっているふりをしていたけど、ふりでしかなくて、別に愛していたわけじゃない。
だけど「シシィから愛されていない」と断言されたら、長い年月費やしてきたプレイ時間が無駄になる。
しかも、拒絶される理由が「黄泉の帝王だから」って、それって職業差別(笑)じゃん? トート自身を嫌いなら仕方ないけど、「エリートのオレの妻が、フリーターなんか相手にするわけナイだろ」と鼻で笑われてしまったら、がーんとなるわな。
フランツ悪い奴! トート可哀想!
……と、心から思えるこのキャラクタ設定に、大喜び(笑)。
さて、「狂気」をわかりやすく全開に出来る最後の暗殺場面での、ルキーニ@まさき。
まさきくんは基本「強い」人なので、「狂気」を出すのは苦手なのかもしれないと思った。
彼が自然に持つのは「毒」であり、黒いモノはふつーに持っているけれど、それらは「狂気」ではないんだな。
彼の最大の才能、「自己愛を起点とするスター力」は、強い自己肯定によって沸き上がるので、自己否定に走ることで創り出しやすい狂気というものが、結果苦手になるのかなと。
そして、「タカラヅカ」の真ん中を目指すのならば、それは正しい資質だと思う。
「狂気」を得意とするのは、脇の職人さんに任せた方がいいんですよ、ほんとのところ。
そっちに行き過ぎると、一般観客に拒絶反応が出るから。
演技力に重きを置く人には認められ誉められるだろーけど、その分真ん中コース向きではないってことになるから。
まさきの場合、ただでさえ「毒」が強いので万人に愛されるキャラぢゃないんだから。「アク」ではなく、「毒」ね。アクは強くないよな、まさき。
ルキーニには「狂気」が必要ってよく言われるけど、初演のトド以外でいわゆる「狂気」を感じたことのあるルキーニはいないです、個人的には。
だからわたしには、世間で言うところのルキーニに求められる「狂気」ってのがよくわかっていない。7人のうちひとりしかやらなかったことは別に、スタンダードでもなんでもないよねえ。最初だったから、それが必須になってしまったのか?
ルキーニは『エリザベート』という作品のカラーを決める役だと思う。
だがソレは、ルキーニひとりで決まるのではなく、まずカラーがあり、それに即したルキーニが在る。
今回の月組2回目の『エリザベート』のカラーには、まさおルキーニが正しいのだろう。
トドルキーニは、あの初演だからこそ成り立ったルキーニだ。他組の他『エリザベート』に相応しい男じゃない。
規定演技をそつなくこなすまさおルキーニは、この『エリザベート』を端的に表している。
全体的に薄いというか、「今までの『エリザベート』を踏襲して作りました」的というか。他はともかくトップスターがかっこいいからそれでいいじゃん的というか。
なにより、あさこトートに似合ったルキーニだと思う。
や、もしもマギーがルキーニだったら、と考えて、すげーハマるしうまいだろうけど、あさこトートを中心にした舞台では見たくないと思ってしまった。や、まさきにもマギーにも含みはないが。
と、だらだら語りつつ、あと1回続く。
だらだら感想・その6。@エリザベート
2009年6月5日 タカラヅカ だらだらと『エリザベート』感想。
病院訪問は、ある意味「エリザベート」としての演技の成熟さがもっとも必要な場面かと思う。
つーことで、シシィ@カチャ、ここはほんとに大変だなと。つか、がんばれと。
ヴィンディッシュ嬢もまた、再演を繰り返すにつれ変化していったキャラクタだなと思う。
もう拘束衣は使わないんだね。前回の雪組でも拘束衣はなく、狂気の度合いが減っていたというか、種類が違っていたけれど、今回のヴィンディッシュ嬢@なっちゅ(『熱帯夜話』以来、この呼び方しか思い浮かばない・笑)は昔のヴィンディッシュ嬢を踏襲しつつ、表現はマイルドになった感じ。
カチャシシィとなっちゅヴィン嬢は、服装だけでなく体型まで正反対っぽくて、対比という点ではいいのかもしれない。
でもなんか、「狂気」という点ではあまりインパクトがなく、対するシシィも深みに欠けているよーな気がして、「この場面ってこんなもんだっけ?」と首を傾げる。
短くなってた、わけじゃないよね?
前回の雪といい、ヴィン嬢がなんつーか「ファンシー」なのは気になる。攻撃性の無さというか。拘束衣を必要としないくらいだから、当然だけど。
その方がいいからそうしているんだろうけど、こってり味に慣れたあとではあっさり味が、単に味がないように感じてしまうかな。
(ちなみに、わたし的にいちばんこわかったヴィン嬢は、陵あきの@星組で、いちばん好きなのがあすかちゃん@花組だ)
ヴィンディッシュ嬢より、彼女のとりまきらしい少女の方が気になった……けど、これは雪のときもそーだったから、ヴィン嬢よりそっちに狂気の質が移っているのかもしれない。
ところで、ヒゲ・エルマー@もりえくんがかっこいいっす。
2幕の革命家トリオはみんな中年なので、それなりにヒゲ男です。
てゆーかわたし、「今日のエルマーはもりえだよな、エルマーといえば……ヒゲ!!」と、そこに反応しておりました。
ええ、ヒゲのもりえは大好物です。オイシクいただきましたっ。うまうま。
スタイルの良さが際立つフロックコート、そしてヒゲを付けるとあの奥目がますますガイジンっぽくて良いのですよ、もりえくん。
エルマーはまっすぐな役。トートに踊らされているとはいえ、まっすぐ飛ぶ矢のような男ですから、若いスター男役がその若さのまま輝きのままに演じると、力になるのです。
……と言いつつ、「あひのエルマー見てぇ。かっこいいだろなー」と思う。あひくんはもう若手ではないけれど、彼は下手にヘタレとか悪役とかやるより、真面目にヒーロータイプの男を演じる方がハマると思うの。迷わず余計な気を回さず、まっすぐに突き進む方が。ヒゲも似合うと思うし!
えー、同じヒゲ男でも、みりおくんは似合ってませんでした。キミはヒゲつけなくていいよ(笑)。
革命家トリオがかしずくルドルフ@あひがもっといい男ならわくわくするんだが……あうー。(かしずくルドルフ@あひ、が、しずくルドルフ@あひに見えてなんかおかしい・笑)
せっかく「ひざまずいてプロポーズ」なのになあ。エルマー@さららんとルドルフ@ゆーひには萌え狂ったなあ(笑)。
トート閣下@あさこちゃんがいるときは、ほぼ彼をガン見状態だったので、黒天使をまったく見ておりませんでした。
が、マデレーネ@蘭はなちゃんがあまりに美少女だったので、「黒天使としての蘭はなはどうよ?」という気になって、はじめて周囲も見るよーになった。(遅い)
ルドルフを翻弄する黒天使たち、ええもお、蘭はな、こわい(笑)。
マデレーネで印象深いのは、なんといっても前回の月のあいちゃん。
「クールビューティ」とは彼女のために在る言葉だ、と思ったほどに冴え冴えと美しかった。
その印象もあってか、黒天使としてのマデレーネにも、「黒天使」の名に相応しいクールさを求めていた。
なのに蘭はな黒天使は、笑うんだ。
かわいらしい、少女の微笑みで。
それがもお、こわいのなんの。
無邪気な、天使の微笑みで、死へいざなうんだよ。彼女が美しければ美しいほど、邪気がなければないほど、背筋がぞっとする。
こわいよーこわいよー。
てゆーか蘭はなイイよー。この黒天使も好きだー。
結果としてわたし、黒天使@そのかをほとんど見ていません……園松担として失格です!(えっ)
ルドルフいぢめをしているときのトート閣下は、なんかたのしそーに見えました。
うーん、ますます閣下がわかりません、わたし(笑)。
わたしの視界はほぼトート様と、フランツ@きりやんで二分されています。
このふたり、同時に出てくることがほとんどないんだよね。だからそれぞれをガン見できる。
トートがいるときゃトート中心、フランツがいるときゃフランツ中心。
そして、思うのです。
こいつら、どっちもシシィのこと、別に愛してないじゃん。
ルドルフの柩の前で、泣き崩れるシシィを抱き留めるフランツを眺めるのが葬儀場面の醍醐味なので、毎回そうして来ましたが。
……きりやフランツ、シシィのこと、どう思ってんだろう?
フランツはとても自立した強い男なので、シシィを必要としているようには、あまり見えないのです。
ぶっちゃけ家族なんか、いらなくね? キミ、キミひとりで完結してね?
フランツは、ゾフィママ@あいちゃんのことも、なんとも思ってなさそうだったし。
ひとりで生きていける、強い人。
シシィを欲したのは、「エリート・ビジネスマンのオレに似合う女」ってだけなんぢゃ……?
や、ソレはそれで萌えです、歪んだ人って大好物。
そしてもうひとりの愛のない男、トート閣下。これでゲームクリア、と思っていたのに、「死なせて」と胸に飛び込んできたシシィを、「欲しかったアイテムはコレじゃない」と突き放す。
尻尾を切ったんだから、尻尾からはぎ取れるのは「**の尻尾」であるはずでしょ? なんで「**の鱗」なのよ?! とがーんとなる感じ? や、『モンハン』でいうところの。(ゲームに例えても、大抵のヅカファンには通じないんぢゃ?)
だけどトート閣下、物語が進むに従って、むきになっているというか、後に引けなくなっている感じ?
「愛と死の輪舞」を歌うころには、ほんとにもお、心が動いているような気がする。愛ではないかもしれないけれど、手に入れなければならないんだろう、すでに。
まだ続く~~。
病院訪問は、ある意味「エリザベート」としての演技の成熟さがもっとも必要な場面かと思う。
つーことで、シシィ@カチャ、ここはほんとに大変だなと。つか、がんばれと。
ヴィンディッシュ嬢もまた、再演を繰り返すにつれ変化していったキャラクタだなと思う。
もう拘束衣は使わないんだね。前回の雪組でも拘束衣はなく、狂気の度合いが減っていたというか、種類が違っていたけれど、今回のヴィンディッシュ嬢@なっちゅ(『熱帯夜話』以来、この呼び方しか思い浮かばない・笑)は昔のヴィンディッシュ嬢を踏襲しつつ、表現はマイルドになった感じ。
カチャシシィとなっちゅヴィン嬢は、服装だけでなく体型まで正反対っぽくて、対比という点ではいいのかもしれない。
でもなんか、「狂気」という点ではあまりインパクトがなく、対するシシィも深みに欠けているよーな気がして、「この場面ってこんなもんだっけ?」と首を傾げる。
短くなってた、わけじゃないよね?
前回の雪といい、ヴィン嬢がなんつーか「ファンシー」なのは気になる。攻撃性の無さというか。拘束衣を必要としないくらいだから、当然だけど。
その方がいいからそうしているんだろうけど、こってり味に慣れたあとではあっさり味が、単に味がないように感じてしまうかな。
(ちなみに、わたし的にいちばんこわかったヴィン嬢は、陵あきの@星組で、いちばん好きなのがあすかちゃん@花組だ)
ヴィンディッシュ嬢より、彼女のとりまきらしい少女の方が気になった……けど、これは雪のときもそーだったから、ヴィン嬢よりそっちに狂気の質が移っているのかもしれない。
ところで、ヒゲ・エルマー@もりえくんがかっこいいっす。
2幕の革命家トリオはみんな中年なので、それなりにヒゲ男です。
てゆーかわたし、「今日のエルマーはもりえだよな、エルマーといえば……ヒゲ!!」と、そこに反応しておりました。
ええ、ヒゲのもりえは大好物です。オイシクいただきましたっ。うまうま。
スタイルの良さが際立つフロックコート、そしてヒゲを付けるとあの奥目がますますガイジンっぽくて良いのですよ、もりえくん。
エルマーはまっすぐな役。トートに踊らされているとはいえ、まっすぐ飛ぶ矢のような男ですから、若いスター男役がその若さのまま輝きのままに演じると、力になるのです。
……と言いつつ、「あひのエルマー見てぇ。かっこいいだろなー」と思う。あひくんはもう若手ではないけれど、彼は下手にヘタレとか悪役とかやるより、真面目にヒーロータイプの男を演じる方がハマると思うの。迷わず余計な気を回さず、まっすぐに突き進む方が。ヒゲも似合うと思うし!
えー、同じヒゲ男でも、みりおくんは似合ってませんでした。キミはヒゲつけなくていいよ(笑)。
革命家トリオがかしずくルドルフ@あひがもっといい男ならわくわくするんだが……あうー。(かしずくルドルフ@あひ、が、しずくルドルフ@あひに見えてなんかおかしい・笑)
せっかく「ひざまずいてプロポーズ」なのになあ。エルマー@さららんとルドルフ@ゆーひには萌え狂ったなあ(笑)。
トート閣下@あさこちゃんがいるときは、ほぼ彼をガン見状態だったので、黒天使をまったく見ておりませんでした。
が、マデレーネ@蘭はなちゃんがあまりに美少女だったので、「黒天使としての蘭はなはどうよ?」という気になって、はじめて周囲も見るよーになった。(遅い)
ルドルフを翻弄する黒天使たち、ええもお、蘭はな、こわい(笑)。
マデレーネで印象深いのは、なんといっても前回の月のあいちゃん。
「クールビューティ」とは彼女のために在る言葉だ、と思ったほどに冴え冴えと美しかった。
その印象もあってか、黒天使としてのマデレーネにも、「黒天使」の名に相応しいクールさを求めていた。
なのに蘭はな黒天使は、笑うんだ。
かわいらしい、少女の微笑みで。
それがもお、こわいのなんの。
無邪気な、天使の微笑みで、死へいざなうんだよ。彼女が美しければ美しいほど、邪気がなければないほど、背筋がぞっとする。
こわいよーこわいよー。
てゆーか蘭はなイイよー。この黒天使も好きだー。
結果としてわたし、黒天使@そのかをほとんど見ていません……園松担として失格です!(えっ)
ルドルフいぢめをしているときのトート閣下は、なんかたのしそーに見えました。
うーん、ますます閣下がわかりません、わたし(笑)。
わたしの視界はほぼトート様と、フランツ@きりやんで二分されています。
このふたり、同時に出てくることがほとんどないんだよね。だからそれぞれをガン見できる。
トートがいるときゃトート中心、フランツがいるときゃフランツ中心。
そして、思うのです。
こいつら、どっちもシシィのこと、別に愛してないじゃん。
ルドルフの柩の前で、泣き崩れるシシィを抱き留めるフランツを眺めるのが葬儀場面の醍醐味なので、毎回そうして来ましたが。
……きりやフランツ、シシィのこと、どう思ってんだろう?
フランツはとても自立した強い男なので、シシィを必要としているようには、あまり見えないのです。
ぶっちゃけ家族なんか、いらなくね? キミ、キミひとりで完結してね?
フランツは、ゾフィママ@あいちゃんのことも、なんとも思ってなさそうだったし。
ひとりで生きていける、強い人。
シシィを欲したのは、「エリート・ビジネスマンのオレに似合う女」ってだけなんぢゃ……?
や、ソレはそれで萌えです、歪んだ人って大好物。
そしてもうひとりの愛のない男、トート閣下。これでゲームクリア、と思っていたのに、「死なせて」と胸に飛び込んできたシシィを、「欲しかったアイテムはコレじゃない」と突き放す。
尻尾を切ったんだから、尻尾からはぎ取れるのは「**の尻尾」であるはずでしょ? なんで「**の鱗」なのよ?! とがーんとなる感じ? や、『モンハン』でいうところの。(ゲームに例えても、大抵のヅカファンには通じないんぢゃ?)
だけどトート閣下、物語が進むに従って、むきになっているというか、後に引けなくなっている感じ?
「愛と死の輪舞」を歌うころには、ほんとにもお、心が動いているような気がする。愛ではないかもしれないけれど、手に入れなければならないんだろう、すでに。
まだ続く~~。
2009/06/04
『AQUA5 コンサート』ならびに『百年への道』 星組・凰稀かなめの休演について
星組の凰稀かなめは、『AQUA5 コンサート』(2009年6月9日・10日、於・赤坂BLITZ)及び、宝塚歌劇95周年記念・「歌劇」通巻1000号記念スペシャル『百年への道』(2009年6月15日、於・宝塚大劇場)に出演を予定致しておりましたが、公演の稽古中に左足小指を骨折致しましたため、休演させて頂くことになりました。
尚、復帰時期につきましては回復状況を見ながら改めてご案内させていただきます。
うわわ。
なんてことに……。
本日はパンクしかけのHDDレコーダのデータ整理をしておりました。
溜め込むタイプのヲタクなので、公演関連ニュースはまるっと保存しているのです。
その中に、『太王四神記 Ver.II』のポスター撮り映像もあって。
花組『太王四神記』に通いまくったモノとしても、花組の次に雪組に通っているモノとしても、かなめくんのヨン・ホゲ姿は感慨深いモノがあり、つい手を止めて見入っちゃったりしていたところ、だったのに。
最初にこのニュースを知ったとき、思い出したのは某ヲヅキさんのことですけどね……。
ヲヅキファンのチェリさんと、初日から駆けつける約束だった『ノン ノン シュガー!!』を、たしか骨折で休演したかなめ姫の同期がいましたよね……。
「ヲヅキバウを初日から観るの!」「ちょっとちょっと、ヲヅキバウぢゃなくて、キムバウよ、チェリさん」てな会話を繰り返していたのにね。
んで、約束のバウ初日、チェリさんは現れなかった。や、前もって「ヲヅキいないなら、なにも初日に行く必要ないし」とすっぱり言い渡されてたんだけど。……一緒に行くつもりだったわたしは、盛大にフラレて、ひとりさびしく観劇したんだわさ……。
かなめくんと言えばヲヅキ。
ヲヅキといえばかなめくん。
ふたりの並びが好きで、ずっと愛でてきた。
このコンビを同じ組の舞台で観られなくなる……アタマでわかっていても、まだ実感としてリアルに理解していないまま。
かなめくんのニュースに、わたしの海馬はヲヅキのことを思い出させる。
そして、ヲヅキの仲良し、宙組のヒヅキさんのことを思う。
彼女の休演も、ショックだった。
誰だって休演は大変だけど、背負うモノが大きければ大きいほど、ケガと共にキモチの傷口も大きくなる。
や、わたしなんかが想像できることでもないだろうが。
カラダも心配だが、ココロも心配だ。
かなめくんの今の立場、彼が今背負っているモノ。
そして、その状況で、ケガで休演って。
それを思うと、勝手に胸がどきどきする。わたしがどきどきしてどーなるもんでもないが、なんか、いたたまれないキモチになる。
どうかどうか、ゆっくり休んでください。
続・ルドルフという男。@エリザベート
2009年6月3日 タカラヅカ ルドルフ役の、3人の役替わり。
「どのルドルフが見たい?」
と、ちょうど友人とわたし、合わせて3人いるときに聞いたところ、三者三様、希望は3つに分かれたのでした。
「よかった、これで1パターン見るだけで、あとはどんなだったか聞けるね」
と完結、「ちょっと待って、劇団は3人で1パターンずつ分けて見てね、と思ってるんじゃなくて、ひとりで3パターン全部見てねって言ってるんだよ?」とツッコミが入るほど、きれーに納得したもんでした。
わたしが希望したのは、あひルドルフ。
勝手なイメージだけど、たぶん、「ルドルフ」としていちばん似合っているのはみりおくんだろうなと思っている。だから、みりおルドルフを見てみたいと思う。
でも、1回しか見ないなら、見てみたいルドルフより、その中でいちばん好きなジェンヌのルドルフを選ぶ。
……そーだよ、この3人の中では、あひくんがいちばん好きさ。みりおくんももりえくんも好きだけど、順位を付けるなら、あひくんだ。
なんつーんですかね、彼には萌えがあるのです、いろいろと。……じれったかったり、苛々したりも、するんだけど。そのマイナス面も合わせて、とどのつまり好きなんだと思う。
今のところ、月組2回目の『エリザベート』は、1回しか観劇予定はない。や、チケット持ってないし。
その1回こっきりだからこそ、あひくんを選んだ。ちょうど初日だったしな。
あひくんの、ルドルフ。
わたしの不安というか、懸念は、「テルみたいなルドルフは勘弁してくれよ」だった。
純然たる好みだけの問題で、わたしはかなめくんのルドルフが苦手だった。万引きが見つかって、1回叱られたら自殺しちゃう中学生みたいなルドルフ。
ルドルフはたしかに「死」に魅入られて自殺しちゃう人だけど、んな弱弱男ぢゃないっ。破滅することと単に弱いことはチガウっ。……と、思っているので。
ただの個人的な思い込みなので、真実とか世間的見解は知らん。
自殺する繊細な人を、ただ弱く演じることは簡単なの。
簡単だからって、まるっとソレをやられたらたまらない。
表面的な出来事の、その奥を表現してくれ。
不安だったし、懸念したし、危惧しましたとも。
……まさか。
まさか、アレ以上に弱っちい男で来るとは、思ってなかった。
テルドルフでも、「これ以上よわよわなルドルフはナイだろ」と溜息をついていたのに、それ以下って……!(笑)
最初から最後まで、泣き出しそうな30男……。
革命とか国の未来とか、この男に語らせちゃダメだってば。てゆーかそもそも皇太子にしちゃダメだ。無理だよ、責任なんか与えたら、泣き出しちゃうよ??
あああ。
ルドルフって、こーゆーキャラなの、世間的に?
わたし的には、彼の人となりをいちばんに表す台詞だと思っているのは、シシィに助けを求めるところ。
「最悪の事態に陥ってしまったんだ」
と歌う彼が、ママに「助けて」と懇願する内容は、「パパがボクを皇位継承者からはずすって言うんだ、大ピンチ! ママから取り直して、ボクの地位を守って!」ではない。
流れからいって、そう訴えても不思議ではないのに。
彼が歌うのは、帝国の未来だ。
「今ハプスブルクを滅亡から救える道は、ドナウ連邦しかない」
この青年は、本気で祖国の未来を考えているんだ。自分の保身よりも、世界の行く末を憂いているんだ。
この、「政治家」としての「未来の皇帝」としての部分が活きることで、ルドルフというひとりの男の「強さ」になる。
たしかにマザコンで「ママ、ママ」で、トートに誘惑されて革命家たちに持ち上げられて、後先考えずに行動して破滅するおバカさんだけど。
それだけではない、一国の皇子としての気骨を持った人物であるということ。
繊細さとは別。美しさとは別。
……と、以前に書いた。テルドルフのときに。
だけど今回もまた、さらに輪を掛けて弱っちいルドルフ像を見せられると、「ルドルフは弱くてナンボ」だと、演出家が思っているってことかな。
テルドルフが中学生だったのに、あひルドルフに至っては、小学生ですよ……メンタルが……。
終始大袈裟に顔を歪めて苦悩というか泣きの演技してまつ。
「イヤダ! イヤダ!」とデパートの床で大の字になって手足をじたばたしている子どもみたい。
ジェラルド@『ME AND MY GIRL』を「ヘタレ」を通り越してなにか障害のある人のような感じに演じてしまったのと、同じかほりが……。
「繊細」に演じようとして、これまたオトナには見えない人になってるよぉ。
1回しか観ない、つもりだった、『エリザベート』。
あひくん見た途端、「他のルドルフも、自分で見るべきか?」と思った。
あひくんの演じるルドルフ像が、演出家の意図なのかどうかを確かめたいと思った。
こんなに精神発育に問題ありそうなキャラクタなの、世間的なルドルフって?
二の宮@『夢の浮橋』は、すごく良かったんだよ、あひくん。
なのにどーして、こんなことに。
二の宮だって、ある意味あれ、ルドルフキャラだよ? ルドルフよりフランツに近いキャラだけど。挫折する王子の役じゃん。二の宮をあんなに大人っぽく「負けを認める強さ」が切ない男に演じられた人が、どーしてこんなことになってるんだよぉ。
いやその。
すべてわたしの個人的感想に過ぎないので、ひとが見たら「ぜんぜんチガウじゃん、なにわけわかんないこと言ってんの」かもしれませんが。
あひくんこそが「ルドルフの中のルドルフ! 歴代『エリザベート』の中で最高の、イメージ通りのルドルフだわ!」てなことだって、あるのかもしれませんが。
わたしにとってのルドルフは、強さと繊細さを併せ持つ、だからこそその破滅が切ない人なもんで。
「ママ、寂しいんだ」と歌いながらも、勇気を試すために猫を殺すよーなエキセントリックさも持つわけで。
「ママはボクの鏡だから」と歌って良い、「もうひとりのエリザベート」なわけで。
生涯闘い続けたヒロイン・エリザベートと対をなすキャラクタだと思っているので。
弱い人が弱いまま弱いせいで自殺するんじゃ、なんのカタルシスもないじゃん。そんなの、ただの弱いモノ虐めじゃん、トート閣下。
あんまり泣き顔一直線で、トートより高い身長を高く見せないためにか姿勢も良くなくて、そんな男が美貌のトート閣下の腕に抱かれて死んでも、萌えなかったっす。
うおおお、あひくん……。
なんでこう、気を揉ませるんだ。そこがたまらん、つーのもたしかにあるんだが(笑)。
あひくんはこれからもこーゆー芸風で行くのかなあ。ジェラルド風っていうか。
ヘタレでも弱虫でもなく、ふつーにかっこよく演じ方変えてくんないかな……。
大丈夫、ふつーに二枚目の大人の男に演じても、あひくんならヘタレに見えるから! それぐらいでちょうどいいんだよ、きっと。
……て、ダメなのかなあ……。
「どのルドルフが見たい?」
と、ちょうど友人とわたし、合わせて3人いるときに聞いたところ、三者三様、希望は3つに分かれたのでした。
「よかった、これで1パターン見るだけで、あとはどんなだったか聞けるね」
と完結、「ちょっと待って、劇団は3人で1パターンずつ分けて見てね、と思ってるんじゃなくて、ひとりで3パターン全部見てねって言ってるんだよ?」とツッコミが入るほど、きれーに納得したもんでした。
わたしが希望したのは、あひルドルフ。
勝手なイメージだけど、たぶん、「ルドルフ」としていちばん似合っているのはみりおくんだろうなと思っている。だから、みりおルドルフを見てみたいと思う。
でも、1回しか見ないなら、見てみたいルドルフより、その中でいちばん好きなジェンヌのルドルフを選ぶ。
……そーだよ、この3人の中では、あひくんがいちばん好きさ。みりおくんももりえくんも好きだけど、順位を付けるなら、あひくんだ。
なんつーんですかね、彼には萌えがあるのです、いろいろと。……じれったかったり、苛々したりも、するんだけど。そのマイナス面も合わせて、とどのつまり好きなんだと思う。
今のところ、月組2回目の『エリザベート』は、1回しか観劇予定はない。や、チケット持ってないし。
その1回こっきりだからこそ、あひくんを選んだ。ちょうど初日だったしな。
あひくんの、ルドルフ。
わたしの不安というか、懸念は、「テルみたいなルドルフは勘弁してくれよ」だった。
純然たる好みだけの問題で、わたしはかなめくんのルドルフが苦手だった。万引きが見つかって、1回叱られたら自殺しちゃう中学生みたいなルドルフ。
ルドルフはたしかに「死」に魅入られて自殺しちゃう人だけど、んな弱弱男ぢゃないっ。破滅することと単に弱いことはチガウっ。……と、思っているので。
ただの個人的な思い込みなので、真実とか世間的見解は知らん。
自殺する繊細な人を、ただ弱く演じることは簡単なの。
簡単だからって、まるっとソレをやられたらたまらない。
表面的な出来事の、その奥を表現してくれ。
不安だったし、懸念したし、危惧しましたとも。
……まさか。
まさか、アレ以上に弱っちい男で来るとは、思ってなかった。
テルドルフでも、「これ以上よわよわなルドルフはナイだろ」と溜息をついていたのに、それ以下って……!(笑)
最初から最後まで、泣き出しそうな30男……。
革命とか国の未来とか、この男に語らせちゃダメだってば。てゆーかそもそも皇太子にしちゃダメだ。無理だよ、責任なんか与えたら、泣き出しちゃうよ??
あああ。
ルドルフって、こーゆーキャラなの、世間的に?
わたし的には、彼の人となりをいちばんに表す台詞だと思っているのは、シシィに助けを求めるところ。
「最悪の事態に陥ってしまったんだ」
と歌う彼が、ママに「助けて」と懇願する内容は、「パパがボクを皇位継承者からはずすって言うんだ、大ピンチ! ママから取り直して、ボクの地位を守って!」ではない。
流れからいって、そう訴えても不思議ではないのに。
彼が歌うのは、帝国の未来だ。
「今ハプスブルクを滅亡から救える道は、ドナウ連邦しかない」
この青年は、本気で祖国の未来を考えているんだ。自分の保身よりも、世界の行く末を憂いているんだ。
この、「政治家」としての「未来の皇帝」としての部分が活きることで、ルドルフというひとりの男の「強さ」になる。
たしかにマザコンで「ママ、ママ」で、トートに誘惑されて革命家たちに持ち上げられて、後先考えずに行動して破滅するおバカさんだけど。
それだけではない、一国の皇子としての気骨を持った人物であるということ。
繊細さとは別。美しさとは別。
……と、以前に書いた。テルドルフのときに。
だけど今回もまた、さらに輪を掛けて弱っちいルドルフ像を見せられると、「ルドルフは弱くてナンボ」だと、演出家が思っているってことかな。
テルドルフが中学生だったのに、あひルドルフに至っては、小学生ですよ……メンタルが……。
終始大袈裟に顔を歪めて苦悩というか泣きの演技してまつ。
「イヤダ! イヤダ!」とデパートの床で大の字になって手足をじたばたしている子どもみたい。
ジェラルド@『ME AND MY GIRL』を「ヘタレ」を通り越してなにか障害のある人のような感じに演じてしまったのと、同じかほりが……。
「繊細」に演じようとして、これまたオトナには見えない人になってるよぉ。
1回しか観ない、つもりだった、『エリザベート』。
あひくん見た途端、「他のルドルフも、自分で見るべきか?」と思った。
あひくんの演じるルドルフ像が、演出家の意図なのかどうかを確かめたいと思った。
こんなに精神発育に問題ありそうなキャラクタなの、世間的なルドルフって?
二の宮@『夢の浮橋』は、すごく良かったんだよ、あひくん。
なのにどーして、こんなことに。
二の宮だって、ある意味あれ、ルドルフキャラだよ? ルドルフよりフランツに近いキャラだけど。挫折する王子の役じゃん。二の宮をあんなに大人っぽく「負けを認める強さ」が切ない男に演じられた人が、どーしてこんなことになってるんだよぉ。
いやその。
すべてわたしの個人的感想に過ぎないので、ひとが見たら「ぜんぜんチガウじゃん、なにわけわかんないこと言ってんの」かもしれませんが。
あひくんこそが「ルドルフの中のルドルフ! 歴代『エリザベート』の中で最高の、イメージ通りのルドルフだわ!」てなことだって、あるのかもしれませんが。
わたしにとってのルドルフは、強さと繊細さを併せ持つ、だからこそその破滅が切ない人なもんで。
「ママ、寂しいんだ」と歌いながらも、勇気を試すために猫を殺すよーなエキセントリックさも持つわけで。
「ママはボクの鏡だから」と歌って良い、「もうひとりのエリザベート」なわけで。
生涯闘い続けたヒロイン・エリザベートと対をなすキャラクタだと思っているので。
弱い人が弱いまま弱いせいで自殺するんじゃ、なんのカタルシスもないじゃん。そんなの、ただの弱いモノ虐めじゃん、トート閣下。
あんまり泣き顔一直線で、トートより高い身長を高く見せないためにか姿勢も良くなくて、そんな男が美貌のトート閣下の腕に抱かれて死んでも、萌えなかったっす。
うおおお、あひくん……。
なんでこう、気を揉ませるんだ。そこがたまらん、つーのもたしかにあるんだが(笑)。
あひくんはこれからもこーゆー芸風で行くのかなあ。ジェラルド風っていうか。
ヘタレでも弱虫でもなく、ふつーにかっこよく演じ方変えてくんないかな……。
大丈夫、ふつーに二枚目の大人の男に演じても、あひくんならヘタレに見えるから! それぐらいでちょうどいいんだよ、きっと。
……て、ダメなのかなあ……。
だらだら感想・その5。@エリザベート
2009年6月2日 タカラヅカ だらだら『エリザベート』感想、よーやく1幕終わり。
鏡の間のシシィ@カチャを見ていたら、いかん、銀橋トート@あさこちゃんの登場シーン見損ねたっ。や、雪のときはライト着く前のスタンバイ状態から眺めるのが常だったので、それをできなかったことがちょっとくやしい(笑)。
2幕もまたルキーニ@まさきのひとり登場からはじまる。
ほんとルキーニってのは大変な役だなー。舞台スキルがモロに表に出る。
まさおルキーニは可もなく不可もなく。カチャと同じで、キャリアの少なさからすればよくやっていると思う……が、これまたカチャシシィと同じであまりわたしの興味を引かない。ので、視界に入らない。
過去に、悪目立ちして視界にちょこちょこ入ってくることが苦痛なルキーニはいたので、それに比べるとぜんぜんOKだ。
ルキーニの規定演技を離れ……というかついうっかり「自分大好き、ルキーニを演じている自分サイコー!」と思っているっぽいところこそが、ツボにハマる。まさおくんはもお、その路線で行っていいよ、自分大好きルキーニを開眼しちゃいなよ、と。
客席は新型インフルエンザ予防のため、マスク客でいっぱい。それをルキーニがアドリブで口にしていたことも、この公演を語るときの思い出になるんだろうな。
や、わたしゃもうすっかり記憶力の衰えたおばさんなので、公演に絡めていろんなことを記憶しているもんで。
例・「ひさしぶり~~、**ちゃんに会うの半年ぶりぐらいだっけ?」「前に会ったのは*組の『**』のときだよ」「え、それって2年前ってこと?? そんなに経つの?!」
カチャのスタイルの良さを、しみじみ感心する。
実身長は確実にあさこちゃんより高いし、そのために容赦ないぺたんこ靴を履いているのに、それでもスタイルの良さが損なわれていない。
なによりも、あさこちゃんと並んでも、小顔だ。
瀬奈じゅん氏は娘役泣かせの小顔色男だからなあ。どんな美女も彼の横に並ぶと大顔になってしまう。現実世界は男より女が大顔なんてことはありえないから、ヅカで娘役の方が顔が大きいとなんとも見た目が悪くなってしまう。
相手役を選ぶあさこちゃんの隣にいて、顔の小ささで負けていないってすごい。ちなみにあさこちゃんより長身なのに顔が小さいってことは、さらに頭身が高いってことだし。……すげえや。
と、トートとシシィがふつーに並んで対峙する「私が踊る時」を見て思う。
初演ビデオを未だにリピートしているモノには、この「私が踊る時」がとても違和感なんだが(笑)。ええ、未だに慣れません、革命家トリオの増えた台詞と同じように。
戴冠式のあとはそのまま「ママ!」になるの、わたしの体感時計では(笑)。
少年ルドルフ@しずくちゃんは、かーわーいーいー。
歌のか細さも、役には合っているか。歌は……まぁその、がんばれ(笑)。
しかし、この子が成長してルドルフ@あひくんになるのね……と思うと、ちょっとおかしい(笑)。これからアゴが育っていくのね、とか。
でもって、私事ながら、あひくんで「ママどこなの」の歌を使って、SS書いたな昔、あのときはまさかほんとにあひくんがルドルフやるなんて思ってなかった、とひとりで勝手にウケる。ええ、あのSSでは、トート@越リュウだった……(笑)。
「ミルク」を歌っていた重臣ズが、ふつーに重臣の姿で現れて、ゾフィー@あいちゃん相手にああだこうだ。
あいちゃんはちゃんと老けメイクしてがんばってる。こちらもゾフィーの規定演技? あれほどゾフィーに「ひとりの人間」としての人生が見えたのは、ハマコが特殊だったのか……今までのゾフィーってどうだったっけ?
圧倒するパワーがない分、あいちゃんのゾフィーはゾフィーとしての外側をなぞった感がある。
重臣たちはみんな老けメイクがステキ。とくに華央くん!! あのもみあげとヒゲ! あのクマさん具合! いいなあ、うっとり。
マギーはますます「愉快なチョイ悪オヤジ」で……あああ、マギーでジオラモさん@『アデュー・マルセイユ』見てみたいかも(笑)。
そしてそして、マデレーネ@蘭はな!!
なにあのロリータ美少女!!(鼻息)
見るなり一気にテンション上がった。むちゃくちゃ可愛いっ。無邪気な笑顔がいいの。表情に邪気がなければないほど、こわさが増す。
この美少女になら、そりゃ惑わされるわ、フランツ@きりやん!
わかる、わかるよ。キモチはわかる。
……てゆーかさ、そもそもフランツがシシィを見初めたときも、シシィはまだ15歳の少女だったんだよね? でもってフランツはすでに皇帝業もやっていた社会人で20代半ば? 現代でいうなら、女子中学生とリーマン?
つまり、もともとフランツって、ロリコンなんじゃん。
フランツを誘惑するのに、ロリロリ美少女をチョイスしたゾフィー(?)はえらいわ!
マダム・ヴォルフはすげー厚化粧の、体格のいいおばさんでした。下品でノリノリなのが素敵。……え、新公学年の男役なの? 将来が楽しみですわ。
さて、やたらビジュアル系のトート閣下。
医者コスプレから正体を現したときも、異世界感はなく、「おっさん医師だと思ったら、イケメンにーちゃんでした」という具合の変身ぶり。……タカラヅカとしては、これが正しいのかもしれない。
シシィを愛しているのか欲しているのか、見れば見るほどわからなくなるので、このへんまで来ると「もういいか」なキモチに。
美しさを愛でるものなんだ、きっと。
トート閣下はマジでかっこいいっす。
これが『エリザベート』なのか、「トート」なのかと言われると自信がないが……もう7作目なんだから、こーゆーのもアリなんだよきっと。
2幕になってからの方がトート様は元気な気がしたけれど、それでもなんか寂しげな感じは変わらず。
わたしの目が曇っているだけかもしれんが。
……あさこちゃんは、寂しげだったり悲しげだったりする方が、わたしには魅力的に映るのです。
勝手に好みに引き寄せて見ているだけかもしれん。
続く。
鏡の間のシシィ@カチャを見ていたら、いかん、銀橋トート@あさこちゃんの登場シーン見損ねたっ。や、雪のときはライト着く前のスタンバイ状態から眺めるのが常だったので、それをできなかったことがちょっとくやしい(笑)。
2幕もまたルキーニ@まさきのひとり登場からはじまる。
ほんとルキーニってのは大変な役だなー。舞台スキルがモロに表に出る。
まさおルキーニは可もなく不可もなく。カチャと同じで、キャリアの少なさからすればよくやっていると思う……が、これまたカチャシシィと同じであまりわたしの興味を引かない。ので、視界に入らない。
過去に、悪目立ちして視界にちょこちょこ入ってくることが苦痛なルキーニはいたので、それに比べるとぜんぜんOKだ。
ルキーニの規定演技を離れ……というかついうっかり「自分大好き、ルキーニを演じている自分サイコー!」と思っているっぽいところこそが、ツボにハマる。まさおくんはもお、その路線で行っていいよ、自分大好きルキーニを開眼しちゃいなよ、と。
客席は新型インフルエンザ予防のため、マスク客でいっぱい。それをルキーニがアドリブで口にしていたことも、この公演を語るときの思い出になるんだろうな。
や、わたしゃもうすっかり記憶力の衰えたおばさんなので、公演に絡めていろんなことを記憶しているもんで。
例・「ひさしぶり~~、**ちゃんに会うの半年ぶりぐらいだっけ?」「前に会ったのは*組の『**』のときだよ」「え、それって2年前ってこと?? そんなに経つの?!」
カチャのスタイルの良さを、しみじみ感心する。
実身長は確実にあさこちゃんより高いし、そのために容赦ないぺたんこ靴を履いているのに、それでもスタイルの良さが損なわれていない。
なによりも、あさこちゃんと並んでも、小顔だ。
瀬奈じゅん氏は娘役泣かせの小顔色男だからなあ。どんな美女も彼の横に並ぶと大顔になってしまう。現実世界は男より女が大顔なんてことはありえないから、ヅカで娘役の方が顔が大きいとなんとも見た目が悪くなってしまう。
相手役を選ぶあさこちゃんの隣にいて、顔の小ささで負けていないってすごい。ちなみにあさこちゃんより長身なのに顔が小さいってことは、さらに頭身が高いってことだし。……すげえや。
と、トートとシシィがふつーに並んで対峙する「私が踊る時」を見て思う。
初演ビデオを未だにリピートしているモノには、この「私が踊る時」がとても違和感なんだが(笑)。ええ、未だに慣れません、革命家トリオの増えた台詞と同じように。
戴冠式のあとはそのまま「ママ!」になるの、わたしの体感時計では(笑)。
少年ルドルフ@しずくちゃんは、かーわーいーいー。
歌のか細さも、役には合っているか。歌は……まぁその、がんばれ(笑)。
しかし、この子が成長してルドルフ@あひくんになるのね……と思うと、ちょっとおかしい(笑)。これからアゴが育っていくのね、とか。
でもって、私事ながら、あひくんで「ママどこなの」の歌を使って、SS書いたな昔、あのときはまさかほんとにあひくんがルドルフやるなんて思ってなかった、とひとりで勝手にウケる。ええ、あのSSでは、トート@越リュウだった……(笑)。
「ミルク」を歌っていた重臣ズが、ふつーに重臣の姿で現れて、ゾフィー@あいちゃん相手にああだこうだ。
あいちゃんはちゃんと老けメイクしてがんばってる。こちらもゾフィーの規定演技? あれほどゾフィーに「ひとりの人間」としての人生が見えたのは、ハマコが特殊だったのか……今までのゾフィーってどうだったっけ?
圧倒するパワーがない分、あいちゃんのゾフィーはゾフィーとしての外側をなぞった感がある。
重臣たちはみんな老けメイクがステキ。とくに華央くん!! あのもみあげとヒゲ! あのクマさん具合! いいなあ、うっとり。
マギーはますます「愉快なチョイ悪オヤジ」で……あああ、マギーでジオラモさん@『アデュー・マルセイユ』見てみたいかも(笑)。
そしてそして、マデレーネ@蘭はな!!
なにあのロリータ美少女!!(鼻息)
見るなり一気にテンション上がった。むちゃくちゃ可愛いっ。無邪気な笑顔がいいの。表情に邪気がなければないほど、こわさが増す。
この美少女になら、そりゃ惑わされるわ、フランツ@きりやん!
わかる、わかるよ。キモチはわかる。
……てゆーかさ、そもそもフランツがシシィを見初めたときも、シシィはまだ15歳の少女だったんだよね? でもってフランツはすでに皇帝業もやっていた社会人で20代半ば? 現代でいうなら、女子中学生とリーマン?
つまり、もともとフランツって、ロリコンなんじゃん。
フランツを誘惑するのに、ロリロリ美少女をチョイスしたゾフィー(?)はえらいわ!
マダム・ヴォルフはすげー厚化粧の、体格のいいおばさんでした。下品でノリノリなのが素敵。……え、新公学年の男役なの? 将来が楽しみですわ。
さて、やたらビジュアル系のトート閣下。
医者コスプレから正体を現したときも、異世界感はなく、「おっさん医師だと思ったら、イケメンにーちゃんでした」という具合の変身ぶり。……タカラヅカとしては、これが正しいのかもしれない。
シシィを愛しているのか欲しているのか、見れば見るほどわからなくなるので、このへんまで来ると「もういいか」なキモチに。
美しさを愛でるものなんだ、きっと。
トート閣下はマジでかっこいいっす。
これが『エリザベート』なのか、「トート」なのかと言われると自信がないが……もう7作目なんだから、こーゆーのもアリなんだよきっと。
2幕になってからの方がトート様は元気な気がしたけれど、それでもなんか寂しげな感じは変わらず。
わたしの目が曇っているだけかもしれんが。
……あさこちゃんは、寂しげだったり悲しげだったりする方が、わたしには魅力的に映るのです。
勝手に好みに引き寄せて見ているだけかもしれん。
続く。
外側につまずいて、ちょっと黄昏れる。@エリザベート
2009年6月1日 タカラヅカ だらだら感想途中だが、そしてだだら感想の続きでもあるが、ちょうど1幕終わりだからインターミッション的に、今回の『エリザベート』の、外側の話。
や、所詮わたし個人の感想なので、内も外もないんだが。
1幕のラスト、『エリザベート』の最大の見せ場である、シシィの鏡の間。
肖像画のドレスを着て「エリザベート」として毅然と登場するシシィ@カチャ。
……とりあえず、このときだけはぺた靴かどうか確認できなかった。
いやその、結婚式その他、いかなるドレス姿であろうと踵と呼ぶより靴底と呼ぶのが相応しいような、TPOを無視した靴を履いている皇后様なのでつい、こちらもずっとチェックしてしまいました。
鏡の間のドレスは、作品中もっとも動きが少ないので、足元はまったく見えませんでした。
でも、きりやんと並んだ感じからして、やはりここでもぺたんこ靴を履いていたのではないかと推察。2幕でも、とにかく一貫して靴底しかない靴を履いているか、あるいは裸足だったので、鏡の間もそうなんだろう。
この、「美貌ですべてを圧倒する」場面ですら、女性を美しく見せるためのヒールのある靴を履けないなんて。
以前「変身写真館」でシシィのドレスのレプリカをうれしがって着たことがあるんだけど、わたしの場合は、わたし自身がでかすぎて、せっかくのドレスが寸足らずだった。ふつーにしていると、足先が見えてしまうの。
で、「ドレスの中で足を広げて立って下さい」と言われ、そうしたんだけど……そんなことしたら、脚が短く、顔が大きく見える。
小柄な人は、台の上に立って写真を撮る。台はドレスにすっぽり隠れるから外からはわからず、顔が小さく脚が長く見える。
なのにわたしは、わざわざ背を低く、脚を短くして写真を撮らなければならなかった。
ドレスを着ることはたのしかったけれど、それはしょぼんな出来事だった。どうせなら、きれいになりたいよ……。
小柄な人が乗る台は、いわばヒールの代わりだ。写真館は靴を脱ぎ、裸足で入るところなので。
写真館のレプリカ衣装は、平均身長の女性がハイヒールを履いて、ちょうど美しく着こなせるサイズに作ってあるんだろう。
せっかくのドレスなのに、ヒールを履けない。足が短くなるカタチで背を低くして、結果頭身が下がりスタイルが悪く見える、ようにしか写真に残せない。
それはとても、寂しいことだ。女として。
今回の『エリザベート』の出来がどうとか、他組からの特出がどうとか、上演時期がどうとか、そーゆーことを全部置いておいて。
美貌を武器に戦い抜いた皇后エリザベートが、自分の美しさを損なうぺたんこ靴しか履けないという一点だけをもってしても、今回の公演に疑問を持っている。
「エリザベート」なら、ヒールを履くべきだろう。
たとえそれで、トートやフランツより大きくなってしまったとしても。
誰よりも美しくあるために、壮絶な努力をしていた人なんでしょう?
小学生の上履きのような、容赦ないぺた靴を履いて、豪華なドレスを着て天下一の美女を演じるなんて、変だよ。いびつだよ。
そうまでして、何故『エリザベート』を上演しなければならなかったのだろう?
カチャが月組全員を超えた、タカラヅカ全組を超えたただひとりの「エリザベート役者」であるというなら、彼女のエリザベートのために、彼女に合わせたキャスティングをすればいい。
彼女より背の高い男たちで固めた『エリザベート』を。
それくらいの特別扱いをしてもいいだろう。そこまでして彼女でなければならないのなら。
そうではなく、あくまでも月組の今の布陣のなかでの『エリザベート』ならば、やはり主要キャスト全員より長身の男役をエリザベートにするのは、無理があるだろう。
シシィがぺたんこ靴で豪華なドレスで現れるたびに、この公演への疑問がわき上がって閉口した。
もちろん、そんなつまらない、外側のキモチをぶっ飛ばしてくれるくらい、素晴らしいシシィならば、良かったんだが……。
カチャ自身はよくやっている。
前代未聞の状況で、負けずに演じていたと思う。
はじめての女役で、はじめての組で、はじめての真ん中で、はじめてのタイトルロールで……十分、及第点だと思う。
思う、けれど。
ぺたんこ靴の皇后エリザベート、という冷水を蒸発させるほどの爆発的な感動は、得られなかった。
もちろんシシィには興味があるから、出てくれば注目して見ていたんだけど。
なんだか、途中でシシィに飽きてしまった。
彼女の物語で、彼女の人生を追体験しなければならないのに。
シシィを追ってもあんまりたのしくないので、心が動かないので、別の人を見るようになってしまった。
シシィとして、エリザベートとして、ふつうにできているのだけど。
規定演技はできているのだけど。
ぺたんこ靴履いてまでエリザベートをやるには、あまりにふつう過ぎて。
カチャは華のある美しい人だけれど、このエリザベート役で、彼女の魅力を存分に発揮できているのだろうか。
『殉情』でそのかっこよさに瞠目したところなのになあ。
よくやっている、できている。
悪くない。いいと思う。
……それだけだと、プラスにならないんだ。目に見えるマイナスがあるため、相殺されてゼロ、「ふつー」になってしまう。
こんなにふつーだと、話もキャラもよくわかっているんだから、なにも彼女だけガン見しなくてもいっか、なキモチになる。
彼女でなければならい、その理由がわからなくて。
どうして彼女なんだろう、というのは、靴を見るたび思ってしまうのに。
また、立ち読みしたプログラムの、出演者写真。
タイトルロールのヒロインが、最後に小さな写真で載っている、というのは純粋に、変だ。
プログラムはヅカファン専用グッズぢゃない。一般のお客さんも買うのに。
他組の下級生をエリザベート役にする、というのは、タカラヅカ95年の歴史を、スターシステムを覆す行為なのに、なんか中途半端だ。
ナニやってんだろうな、歌劇団。
舞台や演技の話ではないので、外側の話。
ジェンヌさんに含みはなく、ただ、劇団に対して疑問がある。
や、所詮わたし個人の感想なので、内も外もないんだが。
1幕のラスト、『エリザベート』の最大の見せ場である、シシィの鏡の間。
肖像画のドレスを着て「エリザベート」として毅然と登場するシシィ@カチャ。
……とりあえず、このときだけはぺた靴かどうか確認できなかった。
いやその、結婚式その他、いかなるドレス姿であろうと踵と呼ぶより靴底と呼ぶのが相応しいような、TPOを無視した靴を履いている皇后様なのでつい、こちらもずっとチェックしてしまいました。
鏡の間のドレスは、作品中もっとも動きが少ないので、足元はまったく見えませんでした。
でも、きりやんと並んだ感じからして、やはりここでもぺたんこ靴を履いていたのではないかと推察。2幕でも、とにかく一貫して靴底しかない靴を履いているか、あるいは裸足だったので、鏡の間もそうなんだろう。
この、「美貌ですべてを圧倒する」場面ですら、女性を美しく見せるためのヒールのある靴を履けないなんて。
以前「変身写真館」でシシィのドレスのレプリカをうれしがって着たことがあるんだけど、わたしの場合は、わたし自身がでかすぎて、せっかくのドレスが寸足らずだった。ふつーにしていると、足先が見えてしまうの。
で、「ドレスの中で足を広げて立って下さい」と言われ、そうしたんだけど……そんなことしたら、脚が短く、顔が大きく見える。
小柄な人は、台の上に立って写真を撮る。台はドレスにすっぽり隠れるから外からはわからず、顔が小さく脚が長く見える。
なのにわたしは、わざわざ背を低く、脚を短くして写真を撮らなければならなかった。
ドレスを着ることはたのしかったけれど、それはしょぼんな出来事だった。どうせなら、きれいになりたいよ……。
小柄な人が乗る台は、いわばヒールの代わりだ。写真館は靴を脱ぎ、裸足で入るところなので。
写真館のレプリカ衣装は、平均身長の女性がハイヒールを履いて、ちょうど美しく着こなせるサイズに作ってあるんだろう。
せっかくのドレスなのに、ヒールを履けない。足が短くなるカタチで背を低くして、結果頭身が下がりスタイルが悪く見える、ようにしか写真に残せない。
それはとても、寂しいことだ。女として。
今回の『エリザベート』の出来がどうとか、他組からの特出がどうとか、上演時期がどうとか、そーゆーことを全部置いておいて。
美貌を武器に戦い抜いた皇后エリザベートが、自分の美しさを損なうぺたんこ靴しか履けないという一点だけをもってしても、今回の公演に疑問を持っている。
「エリザベート」なら、ヒールを履くべきだろう。
たとえそれで、トートやフランツより大きくなってしまったとしても。
誰よりも美しくあるために、壮絶な努力をしていた人なんでしょう?
小学生の上履きのような、容赦ないぺた靴を履いて、豪華なドレスを着て天下一の美女を演じるなんて、変だよ。いびつだよ。
そうまでして、何故『エリザベート』を上演しなければならなかったのだろう?
カチャが月組全員を超えた、タカラヅカ全組を超えたただひとりの「エリザベート役者」であるというなら、彼女のエリザベートのために、彼女に合わせたキャスティングをすればいい。
彼女より背の高い男たちで固めた『エリザベート』を。
それくらいの特別扱いをしてもいいだろう。そこまでして彼女でなければならないのなら。
そうではなく、あくまでも月組の今の布陣のなかでの『エリザベート』ならば、やはり主要キャスト全員より長身の男役をエリザベートにするのは、無理があるだろう。
シシィがぺたんこ靴で豪華なドレスで現れるたびに、この公演への疑問がわき上がって閉口した。
もちろん、そんなつまらない、外側のキモチをぶっ飛ばしてくれるくらい、素晴らしいシシィならば、良かったんだが……。
カチャ自身はよくやっている。
前代未聞の状況で、負けずに演じていたと思う。
はじめての女役で、はじめての組で、はじめての真ん中で、はじめてのタイトルロールで……十分、及第点だと思う。
思う、けれど。
ぺたんこ靴の皇后エリザベート、という冷水を蒸発させるほどの爆発的な感動は、得られなかった。
もちろんシシィには興味があるから、出てくれば注目して見ていたんだけど。
なんだか、途中でシシィに飽きてしまった。
彼女の物語で、彼女の人生を追体験しなければならないのに。
シシィを追ってもあんまりたのしくないので、心が動かないので、別の人を見るようになってしまった。
シシィとして、エリザベートとして、ふつうにできているのだけど。
規定演技はできているのだけど。
ぺたんこ靴履いてまでエリザベートをやるには、あまりにふつう過ぎて。
カチャは華のある美しい人だけれど、このエリザベート役で、彼女の魅力を存分に発揮できているのだろうか。
『殉情』でそのかっこよさに瞠目したところなのになあ。
よくやっている、できている。
悪くない。いいと思う。
……それだけだと、プラスにならないんだ。目に見えるマイナスがあるため、相殺されてゼロ、「ふつー」になってしまう。
こんなにふつーだと、話もキャラもよくわかっているんだから、なにも彼女だけガン見しなくてもいっか、なキモチになる。
彼女でなければならい、その理由がわからなくて。
どうして彼女なんだろう、というのは、靴を見るたび思ってしまうのに。
また、立ち読みしたプログラムの、出演者写真。
タイトルロールのヒロインが、最後に小さな写真で載っている、というのは純粋に、変だ。
プログラムはヅカファン専用グッズぢゃない。一般のお客さんも買うのに。
他組の下級生をエリザベート役にする、というのは、タカラヅカ95年の歴史を、スターシステムを覆す行為なのに、なんか中途半端だ。
ナニやってんだろうな、歌劇団。
舞台や演技の話ではないので、外側の話。
ジェンヌさんに含みはなく、ただ、劇団に対して疑問がある。
だらだら感想・その4。@エリザベート
2009年5月31日 タカラヅカ だらだらとまとまりなく書く、『エリザベート』感想。
拒絶されてしょんぼり退場していくフランツ@きりやんをぼーっと見ていたら……ああああぶないあぶない、トート様@あさこちゃんのフィンガーアクション見逃すところだったっ。
シシィ@カチャの部屋のクローゼット?から登場するトート様。
……あまりにホラーな水トートの印象が強すぎて、あさこトートはふつーにきれいでびびる。そっか、別にここホラーにしなくても良かったのか……。
それからミルクの場面になるわけだが。
まさか、マギーたちいないよね? 重臣ズが「政府を倒せ!」系の群衆にまざってたらイカンやろ。まさかいないよね……?
と思ったら。
います。
マギーをはじめ、みなさんノリノリで「怒れる民衆」を演じてらっしゃいます。
月組って人数少ないんだっけ? 重臣ズがアルバイトしなきゃいけないくらい、人がいないのか?
そりゃ、マギーたち組の中堅どころの出番が多いのは、ファンとしてはうれしいけれど、彼らが出ている分、市民たちという「若手枠」が削られているわけで、将来的にそれっていいことなんだろうか、と老婆心。繰り返し。
ただ野次馬根性で群れているカフェの人々なら、ただのアルバイトで済んだけれど。
さすがに、ミルク場面にまで出るとなると、演出家の意図を考えてしまいます。
なにかしら深い意味があるのかしら。正反対な役をあえて同じ役者に演じさせることに。
重臣ズに「怒れる市民たち」をわざわざ演じさせるのに、どんな意味がこめられているのだろう。なにを表現しようとしているんだろう。
「ゾフィーにおべんちゃらしている人たちが、実はハプスブルクの滅亡を望んでいた」ってこと? ゾフィーの孤独感を表現している? ……タイトルは「エリザベート」で、「ゾフィー」ちゃうし。
ゾフィー云々の狭い話ではなく、現政府で利権を得ているハプスブルク重臣たちすら本当は信用できない、それくらい人間は愚かだとか卑劣だとか表したい?
ただ単に「出番の少ないスターに、少しでも出番を」というだけのこと?
しかしそれって、びんぼーな友人フーケ役だけじゃ2番手様には役不足だっつーんで、きれいな衣装も着られるコラゾフ公爵役もさせました@『赤と黒』とか、今回アンドレ出番少ないから後半はアラン役もやってね@『外伝 ベルサイユのばら-ベルナール編-』とかと同じじゃん? 観客が混乱するから変な2役はやめろ系の。
このスターに対し、これだけの出番ではまずい、だってここはスターシステムのタカラヅカだもん、というなら、そもそもそんな役しか回せないような作品を上演するなということになっちゃうよ?
歴代ルドルフの何人かは、モブにまざってアルバイトしていたのだから、2役自体はどーってことない。
ただ、重臣たち全員がわざわざそろって同じ役で使われているのは、アルバイトではなく彼らの役割に関係していると考えても、変じゃない。
アルバイトでモブにまざるなら、完全にばらばらに使うべきだろう。なにがしたかったのかな、イケコ。
とゆー演出に対する疑問で足を引っ張られつつも、彼らの登場場面が多いことは、純粋にうれしい。
……ヅカファンってのはどーしよーもねーなー。演出に疑問あっても、作品レベルを下げることになっても、スターの場面が多い方がいいっていう感覚、なんとかしろよ>自分
ミルクはテンションの上がる名場面。
そこでシャウトする人々の基礎舞台人力は、あるにこしたことはない。キャリアが少ないためにスキルの低い下級生たちに任せるより、実力の安定した中堅に任せた方が厚みが出るに決まっている。……という意図もあるのかな、でもそれじゃ若手の成長が……としつこく老婆心。
なんにせよ、無駄に濃く、そして若く!シャウトするマギーにツボっております。トート閣下もたのしそうだしな、ココ(笑)。
そしてカーテン前で腰を振るリヒテンシュタイン@憧花さんのソロと、メイドコスもかわいらしい女官たちを愛でたあと、おたのしみのフランツ@きりやさんの壮大なラヴソングだー!!
前回の雪組と比べて悪いが、雪のフランツ@ゆみこは、母ゾフィー@ハマコの存在なくては語れないフランツだった。
この母と息子はまちがいなく同じ血が流れており、同じ意識のもと責任を持って戦っている人たちだと思った。
ゾフィーがどれほどの信念でどれほどの痛みを耐えて生きてきたか、そしてそれを見て育った息子が、同じ痛みを背負って母の分も戦い抜こうとしていることが、泣けるほどよくわかった。
それだけのバックボーンをにじませて、それでもなお、「愛のために信念も曲げる」と歌うフランツが壮絶だった。
だが、きりやんフランツに、母の存在はない。彼の人生や考え方に影響を及ぼすことが出来るほど、母は偉大でもないし、また、双方愛し合ったり理解し合ったりしているようには、見えなかった。
雪のゾフィーとフランツがたったひとつの正解というわけでは、まったくない。ひとつのカタチであったというだけのこと。
だから単に、ゾフィーのことはまったく無関係に、今回のフランツは彼自身の意志で決断し、行動しているように見える。
フランツは精神・金銭的に自立していて、とても親と同居している息子には見えない。都会のマンションで一人暮らししているビジネスマンのようだ。仕事も人生も自分の意志と責任だけで終始して良いと思っているような。
そんな、いい意味でも悪い意味でも「ひとりの男」として信念を曲げて愛を乞う姿に、きゅんとトキメキました(笑)。
可哀想とか「彼だってつらいのよ」とか、「フランツ」というキャラに寄せられがちな感情が、どーにもきりやんフランツには薄くなる。同情する部分が少ないんだ、なんかこの男、自分勝手な面が感じられて。
でもそれこそが、萌えです。トキメキです。ええ。
つーことで、さらに続く。
拒絶されてしょんぼり退場していくフランツ@きりやんをぼーっと見ていたら……ああああぶないあぶない、トート様@あさこちゃんのフィンガーアクション見逃すところだったっ。
シシィ@カチャの部屋のクローゼット?から登場するトート様。
……あまりにホラーな水トートの印象が強すぎて、あさこトートはふつーにきれいでびびる。そっか、別にここホラーにしなくても良かったのか……。
それからミルクの場面になるわけだが。
まさか、マギーたちいないよね? 重臣ズが「政府を倒せ!」系の群衆にまざってたらイカンやろ。まさかいないよね……?
と思ったら。
います。
マギーをはじめ、みなさんノリノリで「怒れる民衆」を演じてらっしゃいます。
月組って人数少ないんだっけ? 重臣ズがアルバイトしなきゃいけないくらい、人がいないのか?
そりゃ、マギーたち組の中堅どころの出番が多いのは、ファンとしてはうれしいけれど、彼らが出ている分、市民たちという「若手枠」が削られているわけで、将来的にそれっていいことなんだろうか、と老婆心。繰り返し。
ただ野次馬根性で群れているカフェの人々なら、ただのアルバイトで済んだけれど。
さすがに、ミルク場面にまで出るとなると、演出家の意図を考えてしまいます。
なにかしら深い意味があるのかしら。正反対な役をあえて同じ役者に演じさせることに。
重臣ズに「怒れる市民たち」をわざわざ演じさせるのに、どんな意味がこめられているのだろう。なにを表現しようとしているんだろう。
「ゾフィーにおべんちゃらしている人たちが、実はハプスブルクの滅亡を望んでいた」ってこと? ゾフィーの孤独感を表現している? ……タイトルは「エリザベート」で、「ゾフィー」ちゃうし。
ゾフィー云々の狭い話ではなく、現政府で利権を得ているハプスブルク重臣たちすら本当は信用できない、それくらい人間は愚かだとか卑劣だとか表したい?
ただ単に「出番の少ないスターに、少しでも出番を」というだけのこと?
しかしそれって、びんぼーな友人フーケ役だけじゃ2番手様には役不足だっつーんで、きれいな衣装も着られるコラゾフ公爵役もさせました@『赤と黒』とか、今回アンドレ出番少ないから後半はアラン役もやってね@『外伝 ベルサイユのばら-ベルナール編-』とかと同じじゃん? 観客が混乱するから変な2役はやめろ系の。
このスターに対し、これだけの出番ではまずい、だってここはスターシステムのタカラヅカだもん、というなら、そもそもそんな役しか回せないような作品を上演するなということになっちゃうよ?
歴代ルドルフの何人かは、モブにまざってアルバイトしていたのだから、2役自体はどーってことない。
ただ、重臣たち全員がわざわざそろって同じ役で使われているのは、アルバイトではなく彼らの役割に関係していると考えても、変じゃない。
アルバイトでモブにまざるなら、完全にばらばらに使うべきだろう。なにがしたかったのかな、イケコ。
とゆー演出に対する疑問で足を引っ張られつつも、彼らの登場場面が多いことは、純粋にうれしい。
……ヅカファンってのはどーしよーもねーなー。演出に疑問あっても、作品レベルを下げることになっても、スターの場面が多い方がいいっていう感覚、なんとかしろよ>自分
ミルクはテンションの上がる名場面。
そこでシャウトする人々の基礎舞台人力は、あるにこしたことはない。キャリアが少ないためにスキルの低い下級生たちに任せるより、実力の安定した中堅に任せた方が厚みが出るに決まっている。……という意図もあるのかな、でもそれじゃ若手の成長が……としつこく老婆心。
なんにせよ、無駄に濃く、そして若く!シャウトするマギーにツボっております。トート閣下もたのしそうだしな、ココ(笑)。
そしてカーテン前で腰を振るリヒテンシュタイン@憧花さんのソロと、メイドコスもかわいらしい女官たちを愛でたあと、おたのしみのフランツ@きりやさんの壮大なラヴソングだー!!
前回の雪組と比べて悪いが、雪のフランツ@ゆみこは、母ゾフィー@ハマコの存在なくては語れないフランツだった。
この母と息子はまちがいなく同じ血が流れており、同じ意識のもと責任を持って戦っている人たちだと思った。
ゾフィーがどれほどの信念でどれほどの痛みを耐えて生きてきたか、そしてそれを見て育った息子が、同じ痛みを背負って母の分も戦い抜こうとしていることが、泣けるほどよくわかった。
それだけのバックボーンをにじませて、それでもなお、「愛のために信念も曲げる」と歌うフランツが壮絶だった。
だが、きりやんフランツに、母の存在はない。彼の人生や考え方に影響を及ぼすことが出来るほど、母は偉大でもないし、また、双方愛し合ったり理解し合ったりしているようには、見えなかった。
雪のゾフィーとフランツがたったひとつの正解というわけでは、まったくない。ひとつのカタチであったというだけのこと。
だから単に、ゾフィーのことはまったく無関係に、今回のフランツは彼自身の意志で決断し、行動しているように見える。
フランツは精神・金銭的に自立していて、とても親と同居している息子には見えない。都会のマンションで一人暮らししているビジネスマンのようだ。仕事も人生も自分の意志と責任だけで終始して良いと思っているような。
そんな、いい意味でも悪い意味でも「ひとりの男」として信念を曲げて愛を乞う姿に、きゅんとトキメキました(笑)。
可哀想とか「彼だってつらいのよ」とか、「フランツ」というキャラに寄せられがちな感情が、どーにもきりやんフランツには薄くなる。同情する部分が少ないんだ、なんかこの男、自分勝手な面が感じられて。
でもそれこそが、萌えです。トキメキです。ええ。
つーことで、さらに続く。
だらだら感想・その3。@エリザベート
2009年5月30日 タカラヅカ 月組2回目の『エリザベート』だらだら感想の続き。
シシィVSゾフィー、午前5時の女の戦い。
ゾフィー@あいちゃんは、わたしにはよくわからなかった。
吊り上げて描いた眉のせいなのか、表情もあまり変わらないような。「ゾフィー」としての規定演技はわかるんだけど、それ以外の部分が伝わらず。初日のせいかな。
彼女とガチンコ勝負するシシィ@カチャもまた、エリザベートとしての規定演技はしているんだけど、それ以上でもなくて……。
うーん、こまったなー。
原作無視でいっそ、あいちゃんがいつもの美女メイクで、現役美女母として、小娘嫁と対峙してくれても良かったのに。それはそれでこわい戦いになると思うんだが……。クールビューティなゾフィーって絶対怖さ倍増だよー。
そしてシシィの歌唱で最大の見せ場である「私だけに」になるわけだが。
シシィとしての技術的価値を左右する重要な場であるだけに、客席の集中度もすごい。
よく歌っていたと思う。圧倒的に経験不足な若者なのに、よくやっていたかなと。特にうまいとかいうわけじゃないけど、
つか、このプレッシャーの中で、ほんとによくやってるよ、カチャ。
それにしてもカチャ、細い。いづるんに「お願い服を着て、二の腕や脚は出さないで」と祈るときのよーなキモチになる、細い細い二の腕だった。
さて、役代わりな人々、お待ちかねの本登場だ、エルマー@もりえ。やっぱスタイルいいよね。シュテファン@みりおくんは、やっぱ美しいし。でもってジュラ@るうくんなんだ!(だから配役わかってなさすぎ)
今にはじまったことじゃないが、何度見ても革命家たちのカーテン前は違和感ありまくる。
いちいち相手の名前を呼んでから会話をするのって、変。
初演ではエルマーとシュテファンの名が出るだけで、ジュラは名無しのままだった。や、役名はあるけど、会話中では呼ばれないの。日常会話で3人しかいない場合、いちいち名前呼ばないよね。んなことしなくても誰に言っているのかわかるし。
それがいちいち名前呼んでから話すから、すごく嘘臭い。真剣に革命目指しているのか、革命って言いたいだけなのか、名前を連呼したいだけなのか。
いらん台詞削ってほしいっす。台詞さえ多く喋らせれば役者を大切にしているって思うの、勘弁してほしいなー。や、役者さん的には台詞の行数が多いとうれしいのかもしんないけど。
革命家トリオも、ここはまだ顔見せって感じだよなー。
そして個人的にかなりおどろいた、カフェの場面。
いやその、若者たちがまるまると噂話を歌っているのは、いいのよ。
ツェップス@一色氏を見て「眼鏡ハァハァ」しているぐらいで、わたし的にはどうということもなかったんだか……。
ちょっと待て。
ここはウィーンのカフェだぞ?
なんでシュヴァルツェンベルク@マギーがいるんだ??
宮廷側の人間が、市民側に立って歌ってちゃ駄目でしょー?! と、マジでびびった(笑)。
さらによく見れば、重臣ズみんないるんだもんよ。
なんで??
月組って人数少ないんだっけ? 重臣ズがアルバイトしなきゃいけないくらい、人がいないのか?
そりゃ、マギーたち組の中堅どころの出番が多いのは、ファンとしてはうれしいけれど、彼らが出ている分、市民たちという「若手枠」が削られているわけで、将来的にそれっていいことなんだろうか、と老婆心。
でもって、フランツ@きりやんの、「開けておくれ」場面。
萌え。
うおおお、きりやさんステキ~~。
ヒゲのない若いころよりも、壮年以降が絶対イイのよこの人!!
ガウン姿で妻の寝室訪ねちゃってさ。鍵掛けられててショック受けてさ。そんでもって扉の前で泣き言並べてさ……!
青年時代の謁見の場とか舞踏会でのシシィへの態度とかさ、やさしいとか誠実とか母の言いなりで可哀想とか、そーゆーものだけぢゃないしたたかさ、計算高さ、総じて「大人」である印象のある人だっただけに。
その強い男が泣き言並べて、でもところどころプライドの高さみたいなものが垣間見えて、なんかいちいち萌えなんですけど?!
なんかフランツが「都合の良すぎない、リアルな男」に思える。
本当は寛容でやさしい人なのに、使命に忠実なため冷酷な判断も下さなければならない。妻と母の間で板挟み、妻を愛しているから妻を取る。立場をわきまえるゆえに不器用にしか生きられない。
という「フランツ」としての記号は、ヒロインであり彼の妻である「エリザベート」から見て「都合のいい男」だ。つまりは、タカラヅカ観客である女性の目からしても。
2番手級のスターが演じる、「女性から見てステキな男性」だ。
エリザベートとはすれ違っちゃっているけど、フランツって十分いい男じゃん、トートといいフランツといい、いい男ふたりに愛されてエリザベートってばゼイタクもん。……と思わせなければ、女性向け作品は成り立たないから。
だからこそ、フランツはエリザベートから見て「都合のいい男」である必要があった。
が、きりやんのフランツはそこまで都合よく見えない。
彼はリアルにひとりの男である、気がする。
扉の前でエリザベートに拒否られたときの傷つき方が、ただ「拒絶されて悲しい」とか「ショックだ」とかだけではなく、今一瞬ムカついただろ? という感じがして(笑)。
や、それでふつーだって。
仕事でくたくたになって帰って来たのに、なに不自由ない額の給料預かって専業主婦してる妻が、寝室に鍵掛けてんですよ? 男ならムカつきますって。
でも根がやさしい人で、妻にベタ惚れだから譲歩して「開けておくれ」と言ってみる。やさしいこと、妻を愛していることと、「閉め出しされたことがわかった瞬間ムカついた」こととは別ですよ。同時に存在して当然ですよ。
また、プライドが傷ついた、のもあるだろうな。仕事でくたくたになって帰って来たのに、なに不自由ない額の……以下略。
そーゆー、人間としての感情の生理現象がリアルに感じられて、萌えだ、きりやさんのフランツ。
シシィVSゾフィー、午前5時の女の戦い。
ゾフィー@あいちゃんは、わたしにはよくわからなかった。
吊り上げて描いた眉のせいなのか、表情もあまり変わらないような。「ゾフィー」としての規定演技はわかるんだけど、それ以外の部分が伝わらず。初日のせいかな。
彼女とガチンコ勝負するシシィ@カチャもまた、エリザベートとしての規定演技はしているんだけど、それ以上でもなくて……。
うーん、こまったなー。
原作無視でいっそ、あいちゃんがいつもの美女メイクで、現役美女母として、小娘嫁と対峙してくれても良かったのに。それはそれでこわい戦いになると思うんだが……。クールビューティなゾフィーって絶対怖さ倍増だよー。
そしてシシィの歌唱で最大の見せ場である「私だけに」になるわけだが。
シシィとしての技術的価値を左右する重要な場であるだけに、客席の集中度もすごい。
よく歌っていたと思う。圧倒的に経験不足な若者なのに、よくやっていたかなと。特にうまいとかいうわけじゃないけど、
つか、このプレッシャーの中で、ほんとによくやってるよ、カチャ。
それにしてもカチャ、細い。いづるんに「お願い服を着て、二の腕や脚は出さないで」と祈るときのよーなキモチになる、細い細い二の腕だった。
さて、役代わりな人々、お待ちかねの本登場だ、エルマー@もりえ。やっぱスタイルいいよね。シュテファン@みりおくんは、やっぱ美しいし。でもってジュラ@るうくんなんだ!(だから配役わかってなさすぎ)
今にはじまったことじゃないが、何度見ても革命家たちのカーテン前は違和感ありまくる。
いちいち相手の名前を呼んでから会話をするのって、変。
初演ではエルマーとシュテファンの名が出るだけで、ジュラは名無しのままだった。や、役名はあるけど、会話中では呼ばれないの。日常会話で3人しかいない場合、いちいち名前呼ばないよね。んなことしなくても誰に言っているのかわかるし。
それがいちいち名前呼んでから話すから、すごく嘘臭い。真剣に革命目指しているのか、革命って言いたいだけなのか、名前を連呼したいだけなのか。
いらん台詞削ってほしいっす。台詞さえ多く喋らせれば役者を大切にしているって思うの、勘弁してほしいなー。や、役者さん的には台詞の行数が多いとうれしいのかもしんないけど。
革命家トリオも、ここはまだ顔見せって感じだよなー。
そして個人的にかなりおどろいた、カフェの場面。
いやその、若者たちがまるまると噂話を歌っているのは、いいのよ。
ツェップス@一色氏を見て「眼鏡ハァハァ」しているぐらいで、わたし的にはどうということもなかったんだか……。
ちょっと待て。
ここはウィーンのカフェだぞ?
なんでシュヴァルツェンベルク@マギーがいるんだ??
宮廷側の人間が、市民側に立って歌ってちゃ駄目でしょー?! と、マジでびびった(笑)。
さらによく見れば、重臣ズみんないるんだもんよ。
なんで??
月組って人数少ないんだっけ? 重臣ズがアルバイトしなきゃいけないくらい、人がいないのか?
そりゃ、マギーたち組の中堅どころの出番が多いのは、ファンとしてはうれしいけれど、彼らが出ている分、市民たちという「若手枠」が削られているわけで、将来的にそれっていいことなんだろうか、と老婆心。
でもって、フランツ@きりやんの、「開けておくれ」場面。
萌え。
うおおお、きりやさんステキ~~。
ヒゲのない若いころよりも、壮年以降が絶対イイのよこの人!!
ガウン姿で妻の寝室訪ねちゃってさ。鍵掛けられててショック受けてさ。そんでもって扉の前で泣き言並べてさ……!
青年時代の謁見の場とか舞踏会でのシシィへの態度とかさ、やさしいとか誠実とか母の言いなりで可哀想とか、そーゆーものだけぢゃないしたたかさ、計算高さ、総じて「大人」である印象のある人だっただけに。
その強い男が泣き言並べて、でもところどころプライドの高さみたいなものが垣間見えて、なんかいちいち萌えなんですけど?!
なんかフランツが「都合の良すぎない、リアルな男」に思える。
本当は寛容でやさしい人なのに、使命に忠実なため冷酷な判断も下さなければならない。妻と母の間で板挟み、妻を愛しているから妻を取る。立場をわきまえるゆえに不器用にしか生きられない。
という「フランツ」としての記号は、ヒロインであり彼の妻である「エリザベート」から見て「都合のいい男」だ。つまりは、タカラヅカ観客である女性の目からしても。
2番手級のスターが演じる、「女性から見てステキな男性」だ。
エリザベートとはすれ違っちゃっているけど、フランツって十分いい男じゃん、トートといいフランツといい、いい男ふたりに愛されてエリザベートってばゼイタクもん。……と思わせなければ、女性向け作品は成り立たないから。
だからこそ、フランツはエリザベートから見て「都合のいい男」である必要があった。
が、きりやんのフランツはそこまで都合よく見えない。
彼はリアルにひとりの男である、気がする。
扉の前でエリザベートに拒否られたときの傷つき方が、ただ「拒絶されて悲しい」とか「ショックだ」とかだけではなく、今一瞬ムカついただろ? という感じがして(笑)。
や、それでふつーだって。
仕事でくたくたになって帰って来たのに、なに不自由ない額の給料預かって専業主婦してる妻が、寝室に鍵掛けてんですよ? 男ならムカつきますって。
でも根がやさしい人で、妻にベタ惚れだから譲歩して「開けておくれ」と言ってみる。やさしいこと、妻を愛していることと、「閉め出しされたことがわかった瞬間ムカついた」こととは別ですよ。同時に存在して当然ですよ。
また、プライドが傷ついた、のもあるだろうな。仕事でくたくたになって帰って来たのに、なに不自由ない額の……以下略。
そーゆー、人間としての感情の生理現象がリアルに感じられて、萌えだ、きりやさんのフランツ。
守山遠征日記。@哀しみのコルドバ/Red Hot Sea II
2009年5月29日 タカラヅカ
花組全ツ『哀しみのコルドバ』『Red Hot Sea II』を追いかけて、守山へ。
「守山ってどこ?」
「さあ?」
……というわたしは、日本地図を書けない地理音痴です。中1のときだったかな、あるイベントで「日本地図パズルに挑戦」というのがあって、意気揚々とチャレンジしたら、見事に敗退したという……。んで、小学生だった弟が悠々勝ち進み、姉の権威は地に落ちたという……。それから何年も、姉弟ケンカで負けそうになると弟は「**県の県庁所在地は?」とか「**県の東の県の名前は?」とかケンカ内容とはぜんぜん関係ない質問をしてきて「こんなこともわからないヤツに言われたくない」と鼻で笑うよーになったという……。トラウマだよなこれは。
あのころから、たぶんわたしの地理音痴ぶりは変わっていない。
大阪から滋賀県守山市へ向かうのに、ごくふつーに神戸方面の電車に乗りかけましたから。
「神戸(西)へ行ってどうする、滋賀は京都(東)の向こうだ」……乗る電車を聞いただけなのに、またしても弟に冷笑される。や、アタマではわかってたんだけど、電車の路線図見るとわかんなくなったのよっ。
そんなこんなでひとり旅。まっつのためならエンヤコラ。
守山市民ホールは、思いの外、近かったです、大阪から行くにあたって。
ふつーに家を出て1時間ほどで着くから、阪急で宝塚ムラへ行くのとそれほど時間的には変わらなかった。どんだけ阪急電車が遅いのかって話だな。しかし、交通費は在来線使用なのにおよそ3倍かかったから、どんだけJRは運賃高いかって話だな。
勝手に「ものすごく遠くへ行く」と思い込んでいて、新快速の中で爆睡していたら、守山到着していてあせった。あわや乗り過ごすとこだった。
もりやま、と放送を聞いたような気がして覚醒したら、あれほど女性であふれていた車内にわずかな人数のおっさんたちしか乗っていない……状態。確認する間もなく鞄ひっつかんで降りたわ。
ホームは女性だらけで、改札口には「花組全国ツアー会場 守山市民ホール行き 臨時バス乗り場→」と書いた紙を掲げた男の人が立ってるし、同じ電車を降りた女性たちはみんなそろってそっちへ行くし、駅の階段降りたところには前述と同じ紙を持った人のところに長蛇の列ができてるし。なにか考えるとか駅前探索するとか、なにもできずにふらふらと最後尾に並ぶ。
わたし、駅から全ツ会場までは歩くのが基本の人なんですが。30分くらいならふつーに徒歩範囲だから。もちろん今回もそうするつもりで、地図は持ってないが向かう方角と交差点の名前だけはチェックしてきたのに(それだけわかりゃあ歩けるだろ、と)。
そんなわたしがついうっかりバスに乗ってしまう、ほどの完璧なコース案内。徒歩時間を見て到着していたもんだから、会場に早く着きすぎてこまった(笑)。
守山市民ホールは、前回の全ツで行った三重ほど「とんでもない」気はしなかった。
あんときは、はてしなくなにもない広大な空間に、これまたやたら壮大な施設がどかんどかんと設置され、大阪市内の人口密度・建物密集度との差に感動したもんだ。
守山市民ホールは施設の規模が大きくないためか、わりと「ふつー」な感じ。よくあるふつーの市民ホール。
玄関入れば広いわけでもないロビーに、身も蓋もないホワイトボードが置いてあり、「本日の行事案内」が走り書きされている。
そ、そうか……「練習室」や「リハーサル室」も花組が使ってるのね……。楽屋に入りきれない下級生とか、そんな部屋に押し込まれたりするんだろうか。
しかし、このテのホールの宿命なのか、小さな喫茶店がひとつあるだけで、周囲に商業施設は皆無、昼夜Wヘッダーする人は食事で困る、と。これはもお、お約束?
市民ホールの出し物に、わざわざ遠征してきたり、同じ出し物を1日で続けて観たりする変人はいない、という前提でしか施設が作られていないんだよね。
だから開場までや公演と公演の間、ロビーの椅子はまったく足りないわ、体力のないお年寄りが壁際に坐り込んでいるわ、開演1時間前からトイレが長蛇の列だったりしてるんだよなー。いやあ、居場所がなくて困りますなー。
サバキはどこでやってたんだろう?
まったくナイなんてことはないと思うんだが、ざっと見た感じではわからなかった。
まあ、サバキなんてなくても当日券が山ほ……ゲフンゲフン。
大阪から1時間の場所だから、さぞやムラと同じよーな客層だろうと思っていたが、彼女たちが手にしているチケットを見ると、ご当地発券の見たことない様式の大判サイズばかり、友会やチケぴなどのチケットを持っている人が少なくておどろいた。
いちお、ふつーに地方公演なんだ、と考えを改める。
平日昼間だからか女性客が圧倒的で、ある意味ムラより男性率が低かった。夜は少し男性率は上がったが……やはりすごく少ない。ムラは観光としての認知もあるから、団体客とかで年輩男性が一定数いるからなー。
上演中に、鳴りまくる携帯電話、おしゃべりのやまない客席。うーん、さすが全国ツアー?
わたしの少し後ろの席にいた年輩おばさまグループは、ずっとたのしそーに喋り続けていたけれど(目に映るもの、心に浮かんだことを全部そのまま口にしないといけない人たちらしい)、とくにショーで妖精さん@みわっちが出てきたときは反応が大きかった。出てくるたびに彼女たちグループがわきたっているのがわかる(笑)。幼い孫の映っているホームビデオを見ている感じで、いろんな擬音を発してはころころと笑い続けていた。すげえなみわっち、幼児語でいっぱい話しかけられていたぞ?(笑)
まあそれらもまるっと含めて「旅気分」なので、とくに不快でもない。たのしんでいる様子が伝わってくるし。
滋賀だからっつーことで、アドリブはひこにゃん。……そうか、守山って滋賀なんだ(アタマでわかっていても、実感として、いまいちわかっていない)。バスの中にゆるキャラフィーチャーした広告が出てたっけ。しまさこにゃんとか。
帰りは現地集合した木ノ実さんと一緒に、出待ちなんぞをしてみる。
全ツの出待ちなんて、カリンチョさん主演の『ベルサイユのばらーオスカルとアンドレ編ー』の福岡以来だわ。(いつの話だよソレ)
ホールを出れば「臨時バス乗り場」の紙を持った男の人がいるし、便利だなあ。
が、出待ち目的のわたしたちは、バス乗り場には行かず、ホールの駐車場出口にスタンバイ。
会の人たちの後ろからギャラリーするわけですよ。
福岡のとき(だから何年前だよソレ)は、会場に横付けしたバスやタクシーに乗り込む姿を見られたんだが、守山では大型バスにすでに乗ったあとでした、ジェンヌさんたちの姿を見ることが出来たのは。
まっつはわかんなかったけど、ゆーひさんはわかった。ので、満足(笑)。
あれほど臨時バス出してがんばっていたバス会社だが、出待ち終了後はバスも終了していた。
バス利用するうちの何割かは確実に遠征してきたディープなヅカファンで、出待ちまでが公演なんだから、そこまでフォローしなきゃだわ、詰めが甘いわ(笑)。
や、わたしは地元民の木ノ実さんに駅まで車で送ってもらうことになっていたので、バスの終了時刻を気にせずに済むから、出待ちしてみたわけだが。
結局1日、雨は降ったり止んだり。
降水確率は大きかったし、大雨だと言われていたのに、わたしが屋外にいるときは何故か止んでくれた。折りたたみ傘はずっと鞄の中。ラッキー。
「守山、近いでしょ? ね、ムラより近いんじゃないの?」
と、木ノ実さんは繰り返す。
うん、たしかにすごく近いよ。ムラよりはさすがに遠いというか運賃高いから大変だけど、それにしたって旅とか言っててごめん。なにしろわたし、地理音痴だから。
これから全ツの観劇範囲としてふつーにチェックするわ。今まで大阪から日帰りで行った全ツ会場すべての中で、いちばん近いわ。
……ところで、あの空席ぶりは平日の全ツのデフォルトよね? 昔ゆーひくん追っかけて行った彦根の会場でも、2階席は数人しか人がいなかったし。水しぇん追っかけた津も後方席は選びたい放題だったし。
日帰りできてチケットレートが低いとすごく助かるんで、これからもチェックするっす。
「守山ってどこ?」
「さあ?」
……というわたしは、日本地図を書けない地理音痴です。中1のときだったかな、あるイベントで「日本地図パズルに挑戦」というのがあって、意気揚々とチャレンジしたら、見事に敗退したという……。んで、小学生だった弟が悠々勝ち進み、姉の権威は地に落ちたという……。それから何年も、姉弟ケンカで負けそうになると弟は「**県の県庁所在地は?」とか「**県の東の県の名前は?」とかケンカ内容とはぜんぜん関係ない質問をしてきて「こんなこともわからないヤツに言われたくない」と鼻で笑うよーになったという……。トラウマだよなこれは。
あのころから、たぶんわたしの地理音痴ぶりは変わっていない。
大阪から滋賀県守山市へ向かうのに、ごくふつーに神戸方面の電車に乗りかけましたから。
「神戸(西)へ行ってどうする、滋賀は京都(東)の向こうだ」……乗る電車を聞いただけなのに、またしても弟に冷笑される。や、アタマではわかってたんだけど、電車の路線図見るとわかんなくなったのよっ。
そんなこんなでひとり旅。まっつのためならエンヤコラ。
守山市民ホールは、思いの外、近かったです、大阪から行くにあたって。
ふつーに家を出て1時間ほどで着くから、阪急で宝塚ムラへ行くのとそれほど時間的には変わらなかった。どんだけ阪急電車が遅いのかって話だな。しかし、交通費は在来線使用なのにおよそ3倍かかったから、どんだけJRは運賃高いかって話だな。
勝手に「ものすごく遠くへ行く」と思い込んでいて、新快速の中で爆睡していたら、守山到着していてあせった。あわや乗り過ごすとこだった。
もりやま、と放送を聞いたような気がして覚醒したら、あれほど女性であふれていた車内にわずかな人数のおっさんたちしか乗っていない……状態。確認する間もなく鞄ひっつかんで降りたわ。
ホームは女性だらけで、改札口には「花組全国ツアー会場 守山市民ホール行き 臨時バス乗り場→」と書いた紙を掲げた男の人が立ってるし、同じ電車を降りた女性たちはみんなそろってそっちへ行くし、駅の階段降りたところには前述と同じ紙を持った人のところに長蛇の列ができてるし。なにか考えるとか駅前探索するとか、なにもできずにふらふらと最後尾に並ぶ。
わたし、駅から全ツ会場までは歩くのが基本の人なんですが。30分くらいならふつーに徒歩範囲だから。もちろん今回もそうするつもりで、地図は持ってないが向かう方角と交差点の名前だけはチェックしてきたのに(それだけわかりゃあ歩けるだろ、と)。
そんなわたしがついうっかりバスに乗ってしまう、ほどの完璧なコース案内。徒歩時間を見て到着していたもんだから、会場に早く着きすぎてこまった(笑)。
守山市民ホールは、前回の全ツで行った三重ほど「とんでもない」気はしなかった。
あんときは、はてしなくなにもない広大な空間に、これまたやたら壮大な施設がどかんどかんと設置され、大阪市内の人口密度・建物密集度との差に感動したもんだ。
守山市民ホールは施設の規模が大きくないためか、わりと「ふつー」な感じ。よくあるふつーの市民ホール。
玄関入れば広いわけでもないロビーに、身も蓋もないホワイトボードが置いてあり、「本日の行事案内」が走り書きされている。
そ、そうか……「練習室」や「リハーサル室」も花組が使ってるのね……。楽屋に入りきれない下級生とか、そんな部屋に押し込まれたりするんだろうか。
しかし、このテのホールの宿命なのか、小さな喫茶店がひとつあるだけで、周囲に商業施設は皆無、昼夜Wヘッダーする人は食事で困る、と。これはもお、お約束?
市民ホールの出し物に、わざわざ遠征してきたり、同じ出し物を1日で続けて観たりする変人はいない、という前提でしか施設が作られていないんだよね。
だから開場までや公演と公演の間、ロビーの椅子はまったく足りないわ、体力のないお年寄りが壁際に坐り込んでいるわ、開演1時間前からトイレが長蛇の列だったりしてるんだよなー。いやあ、居場所がなくて困りますなー。
サバキはどこでやってたんだろう?
まったくナイなんてことはないと思うんだが、ざっと見た感じではわからなかった。
まあ、サバキなんてなくても当日券が山ほ……ゲフンゲフン。
大阪から1時間の場所だから、さぞやムラと同じよーな客層だろうと思っていたが、彼女たちが手にしているチケットを見ると、ご当地発券の見たことない様式の大判サイズばかり、友会やチケぴなどのチケットを持っている人が少なくておどろいた。
いちお、ふつーに地方公演なんだ、と考えを改める。
平日昼間だからか女性客が圧倒的で、ある意味ムラより男性率が低かった。夜は少し男性率は上がったが……やはりすごく少ない。ムラは観光としての認知もあるから、団体客とかで年輩男性が一定数いるからなー。
上演中に、鳴りまくる携帯電話、おしゃべりのやまない客席。うーん、さすが全国ツアー?
わたしの少し後ろの席にいた年輩おばさまグループは、ずっとたのしそーに喋り続けていたけれど(目に映るもの、心に浮かんだことを全部そのまま口にしないといけない人たちらしい)、とくにショーで妖精さん@みわっちが出てきたときは反応が大きかった。出てくるたびに彼女たちグループがわきたっているのがわかる(笑)。幼い孫の映っているホームビデオを見ている感じで、いろんな擬音を発してはころころと笑い続けていた。すげえなみわっち、幼児語でいっぱい話しかけられていたぞ?(笑)
まあそれらもまるっと含めて「旅気分」なので、とくに不快でもない。たのしんでいる様子が伝わってくるし。
滋賀だからっつーことで、アドリブはひこにゃん。……そうか、守山って滋賀なんだ(アタマでわかっていても、実感として、いまいちわかっていない)。バスの中にゆるキャラフィーチャーした広告が出てたっけ。しまさこにゃんとか。
帰りは現地集合した木ノ実さんと一緒に、出待ちなんぞをしてみる。
全ツの出待ちなんて、カリンチョさん主演の『ベルサイユのばらーオスカルとアンドレ編ー』の福岡以来だわ。(いつの話だよソレ)
ホールを出れば「臨時バス乗り場」の紙を持った男の人がいるし、便利だなあ。
が、出待ち目的のわたしたちは、バス乗り場には行かず、ホールの駐車場出口にスタンバイ。
会の人たちの後ろからギャラリーするわけですよ。
福岡のとき(だから何年前だよソレ)は、会場に横付けしたバスやタクシーに乗り込む姿を見られたんだが、守山では大型バスにすでに乗ったあとでした、ジェンヌさんたちの姿を見ることが出来たのは。
まっつはわかんなかったけど、ゆーひさんはわかった。ので、満足(笑)。
あれほど臨時バス出してがんばっていたバス会社だが、出待ち終了後はバスも終了していた。
バス利用するうちの何割かは確実に遠征してきたディープなヅカファンで、出待ちまでが公演なんだから、そこまでフォローしなきゃだわ、詰めが甘いわ(笑)。
や、わたしは地元民の木ノ実さんに駅まで車で送ってもらうことになっていたので、バスの終了時刻を気にせずに済むから、出待ちしてみたわけだが。
結局1日、雨は降ったり止んだり。
降水確率は大きかったし、大雨だと言われていたのに、わたしが屋外にいるときは何故か止んでくれた。折りたたみ傘はずっと鞄の中。ラッキー。
「守山、近いでしょ? ね、ムラより近いんじゃないの?」
と、木ノ実さんは繰り返す。
うん、たしかにすごく近いよ。ムラよりはさすがに遠いというか運賃高いから大変だけど、それにしたって旅とか言っててごめん。なにしろわたし、地理音痴だから。
これから全ツの観劇範囲としてふつーにチェックするわ。今まで大阪から日帰りで行った全ツ会場すべての中で、いちばん近いわ。
……ところで、あの空席ぶりは平日の全ツのデフォルトよね? 昔ゆーひくん追っかけて行った彦根の会場でも、2階席は数人しか人がいなかったし。水しぇん追っかけた津も後方席は選びたい放題だったし。
日帰りできてチケットレートが低いとすごく助かるんで、これからもチェックするっす。
降雨確率と晴れ間と傘と。@哀しみのコルドバ/Red Hot Sea II
2009年5月28日 タカラヅカ アルバロ@まっつが、なんかますます地味になっていた気がした、花組全国ツアー『哀しみのコルドバ』『Red Hot Sea II』守山公演。
コメディちっくに大仰にキザることをせず、ふつーに二枚目の範疇でかっこつけるだけだと、ただの脇役としてモブに沈むというかなんというか。
いやその、脇だからそれでいいのかもしれんが、それにしてもますます脇ぶりが板に付いてきたなと、その役のこなれ方に危惧を感じたり(笑)。
仕事に忠実な人なんだろーか。そこだけ場を壊してお笑いに徹してもかまわないと思うんだが……。
それと、祭り場面でなにもしなくなっていた。
梅芸であれほどめぐむ相手に絡んでたのに。めぐむの横に行って、ただ談笑しているだけ。なにか仕掛けるでなく、小芝居するでなく、自然に背景やってます……。疲れてるのかな。
ソロ歌は芝居もショーも「まっつ的キメ顔」で朗々と歌ってましたが。
神奈川まで行かないので、これが最後、My楽。
花組のゆーひくんを見るのは最後、まっつの隣のゆーひくんを見るのも最後。
そう思うと寂しくて仕方がない。
そして、また。
不意に、まっつに会えるのは、あといったい何回あるんだろうと思い、泣きたくなった。
タカラヅカは有限の楽園。
誰もが永遠にいられるところじゃない。みんないつかは卒業していく。
考えたくないけど、まっつもいずれいなくなる。
いったいあと何回、舞台の上の未涼亜希を見ることができるのか。男役の未涼亜希を見られるのか。
それを思うと、なんかもー急にかなしくなって。
ゆーひくんだって、トップが確定したってことはカウントダウンがはじまったってことだし、わたしが彼にはまってから毎公演毎公演集合日が近づくたびに退団の噂が駆けめぐる人だったけど、なんか最近はそんなこともなくなって安心していたのに、そうかこれからはカウントダウンにおびえることになるのかと改めて考えて、こちらもまた悲しくなり。
どのジェンヌさんも、輝いていられる時間はとても短いのだ、初舞台を踏んでから台詞をもらえ役をもらえ、キャラクタが確立してから卒業まではほんとーに短い間なんだと実感した。
そうやってタカラヅカは1世紀近く続いてきたとわかってはいるが、なんかもーしみじみと悲しいなあ。
まっつ、どうかどうか、少しでも長く夢を見させてくださいよ。
客席でガン見しているだけで、なんの役にも立ってないファンだけどさ。
ほんとに、年を取ると涙もろくて困る。
いつどこで不意に悲しくなるのやら。
悲しい場面だとわかっていれば、ハンカチの用意も出来るけど、しあわせそーにきらきらたのしい笑顔場面で泣きたくなる、それじゃ自衛のしようがない。
降雨確率見て傘の用意しても、無意味みたいな。
まとぶさんは芝居の髪型が微妙に変わっていて、「あのすだれはナニ?!」と、幕間に木ノ実さんと話すことに(笑)。オールバックなんだけど、垂らす前髪量が増えているよーな。
まとぶんのエリオが好き。彼の狭量さ、純粋なゆえの残酷さも、すごく好き。
ロメロ@ゆーひくんがかっこよすぎる。研ぎ澄まされた美しさ。
長い時間を掛けて、たくさん遠回りして、ゆっくりゆっくり磨き抜かれてきた美しさ。
「大人の男」であること、その矜持に懸けた公正さが、不自由でツボだ。
このいい男ふたりが、どーしてエバ@彩音ちゃんを取り合うのか、彼女の魅力がいまいちわかっていないのだけが、つらいんだが。
まあそーゆーこともあるだろう、そーゆーもんなんだろう、と思って見ている。
今回は意識的にビセント@みわっち凝視。この人の芝居がなんか好き。まともに見ちゃうと彼しか見なくなる危険性があるので(笑)自重していたんだが、最後だからとガン見してみる。
ふつーに彼主役でスピンオフもありじゃね? と思えるメロドラマっぷりがいいの。
ショーの客席降りのとき、まとぶんとゆーひくんの性格の違いが出ているというか、できるだけたくさんのお客さんにタッチするべく走り回るまとぶんと、マイペースにできるところだけタッチしていくゆーひくん。この差が愛しい(笑)。
まとぶさんは昼公演ではセンターブロックだけでなく、端から端まで歩いてくれました。夜は上手端ブロックには行き着けずに時間切れ。
ええ、わたし、中日劇場、前回の全ツ、今回と、3回連続まとぶんに握手してもらいましたっ。タッチというより、もうちょい握手寄りだから、握手に分類(笑)。やっぱり手は冷たかった。まとぶんいい人。
ゆーひさんのウインク大安売り(彼的に)に感動しつつ、他の人のウインク捕獲にも忙しい。みわさんは相変わらずだが、めおくんやまぁくんもバチバチやってた。もちろんみちるタンもノリノリ。
まっつは……やってましたか? わたし見てないや。ガン見してたんだがなー。
てゆーか、最後の1回はオペラいらない席だったにも関わらず、ずーっとまっつ追いかけてて、「引き潮」や「スカートをめくらない男」の場面(そんな名前ではない)でもオペラでまっつのみガン見してたもんで……酔った。
3D酔い? 視覚から来る乗り物酔い状態。両シーンとも、まっつ舞台中を走り回るもんだから、それをオペラで追い続けると、もお。
でも、まっつの顔アップなんてスカステでも見られないんだから、今ここで見ておくしかないと、飢餓感と焦燥感にかられて、やむなく……。酔った……まっつに酔った……まっつに酔う……ぽっ。(バカ)
ゆーひさんの大きな羽が、隣の小さなまっつを攻撃することもなく(あわや、という瞬間はあったが、ちゃんとまっつの後ろに羽が来るよう場所取りしていた、お互い)、狭い舞台にみっちり並んでいました、ゆひまつ。
大きなゆーひさんと、大きなめおくんの間にはさまれている、コンパクトなまっつの図、にひそかにツボるのだ。
……次に花組大劇場公演では、ゆーひくん、いないんだ……。
てゆーか、おーぞらゆーひさん。
花組でやったショーが、『Red Hot Sea』だけってのは、どうなのよ。
どんだけ『赤熱海』のプロなのよ。職人なのよ。……と、おサカナさんたち従えてノリノリで踊る姿を見て思った。
もっともっと、見ていたかった。花組の、ゆーひくんを。
わたしの全ツが、『哀しみのコルドバ』と『Red Hot Sea II』が、終わっちゃった。
コメディちっくに大仰にキザることをせず、ふつーに二枚目の範疇でかっこつけるだけだと、ただの脇役としてモブに沈むというかなんというか。
いやその、脇だからそれでいいのかもしれんが、それにしてもますます脇ぶりが板に付いてきたなと、その役のこなれ方に危惧を感じたり(笑)。
仕事に忠実な人なんだろーか。そこだけ場を壊してお笑いに徹してもかまわないと思うんだが……。
それと、祭り場面でなにもしなくなっていた。
梅芸であれほどめぐむ相手に絡んでたのに。めぐむの横に行って、ただ談笑しているだけ。なにか仕掛けるでなく、小芝居するでなく、自然に背景やってます……。疲れてるのかな。
ソロ歌は芝居もショーも「まっつ的キメ顔」で朗々と歌ってましたが。
神奈川まで行かないので、これが最後、My楽。
花組のゆーひくんを見るのは最後、まっつの隣のゆーひくんを見るのも最後。
そう思うと寂しくて仕方がない。
そして、また。
不意に、まっつに会えるのは、あといったい何回あるんだろうと思い、泣きたくなった。
タカラヅカは有限の楽園。
誰もが永遠にいられるところじゃない。みんないつかは卒業していく。
考えたくないけど、まっつもいずれいなくなる。
いったいあと何回、舞台の上の未涼亜希を見ることができるのか。男役の未涼亜希を見られるのか。
それを思うと、なんかもー急にかなしくなって。
ゆーひくんだって、トップが確定したってことはカウントダウンがはじまったってことだし、わたしが彼にはまってから毎公演毎公演集合日が近づくたびに退団の噂が駆けめぐる人だったけど、なんか最近はそんなこともなくなって安心していたのに、そうかこれからはカウントダウンにおびえることになるのかと改めて考えて、こちらもまた悲しくなり。
どのジェンヌさんも、輝いていられる時間はとても短いのだ、初舞台を踏んでから台詞をもらえ役をもらえ、キャラクタが確立してから卒業まではほんとーに短い間なんだと実感した。
そうやってタカラヅカは1世紀近く続いてきたとわかってはいるが、なんかもーしみじみと悲しいなあ。
まっつ、どうかどうか、少しでも長く夢を見させてくださいよ。
客席でガン見しているだけで、なんの役にも立ってないファンだけどさ。
ほんとに、年を取ると涙もろくて困る。
いつどこで不意に悲しくなるのやら。
悲しい場面だとわかっていれば、ハンカチの用意も出来るけど、しあわせそーにきらきらたのしい笑顔場面で泣きたくなる、それじゃ自衛のしようがない。
降雨確率見て傘の用意しても、無意味みたいな。
まとぶさんは芝居の髪型が微妙に変わっていて、「あのすだれはナニ?!」と、幕間に木ノ実さんと話すことに(笑)。オールバックなんだけど、垂らす前髪量が増えているよーな。
まとぶんのエリオが好き。彼の狭量さ、純粋なゆえの残酷さも、すごく好き。
ロメロ@ゆーひくんがかっこよすぎる。研ぎ澄まされた美しさ。
長い時間を掛けて、たくさん遠回りして、ゆっくりゆっくり磨き抜かれてきた美しさ。
「大人の男」であること、その矜持に懸けた公正さが、不自由でツボだ。
このいい男ふたりが、どーしてエバ@彩音ちゃんを取り合うのか、彼女の魅力がいまいちわかっていないのだけが、つらいんだが。
まあそーゆーこともあるだろう、そーゆーもんなんだろう、と思って見ている。
今回は意識的にビセント@みわっち凝視。この人の芝居がなんか好き。まともに見ちゃうと彼しか見なくなる危険性があるので(笑)自重していたんだが、最後だからとガン見してみる。
ふつーに彼主役でスピンオフもありじゃね? と思えるメロドラマっぷりがいいの。
ショーの客席降りのとき、まとぶんとゆーひくんの性格の違いが出ているというか、できるだけたくさんのお客さんにタッチするべく走り回るまとぶんと、マイペースにできるところだけタッチしていくゆーひくん。この差が愛しい(笑)。
まとぶさんは昼公演ではセンターブロックだけでなく、端から端まで歩いてくれました。夜は上手端ブロックには行き着けずに時間切れ。
ええ、わたし、中日劇場、前回の全ツ、今回と、3回連続まとぶんに握手してもらいましたっ。タッチというより、もうちょい握手寄りだから、握手に分類(笑)。やっぱり手は冷たかった。まとぶんいい人。
ゆーひさんのウインク大安売り(彼的に)に感動しつつ、他の人のウインク捕獲にも忙しい。みわさんは相変わらずだが、めおくんやまぁくんもバチバチやってた。もちろんみちるタンもノリノリ。
まっつは……やってましたか? わたし見てないや。ガン見してたんだがなー。
てゆーか、最後の1回はオペラいらない席だったにも関わらず、ずーっとまっつ追いかけてて、「引き潮」や「スカートをめくらない男」の場面(そんな名前ではない)でもオペラでまっつのみガン見してたもんで……酔った。
3D酔い? 視覚から来る乗り物酔い状態。両シーンとも、まっつ舞台中を走り回るもんだから、それをオペラで追い続けると、もお。
でも、まっつの顔アップなんてスカステでも見られないんだから、今ここで見ておくしかないと、飢餓感と焦燥感にかられて、やむなく……。酔った……まっつに酔った……まっつに酔う……ぽっ。(バカ)
ゆーひさんの大きな羽が、隣の小さなまっつを攻撃することもなく(あわや、という瞬間はあったが、ちゃんとまっつの後ろに羽が来るよう場所取りしていた、お互い)、狭い舞台にみっちり並んでいました、ゆひまつ。
大きなゆーひさんと、大きなめおくんの間にはさまれている、コンパクトなまっつの図、にひそかにツボるのだ。
……次に花組大劇場公演では、ゆーひくん、いないんだ……。
てゆーか、おーぞらゆーひさん。
花組でやったショーが、『Red Hot Sea』だけってのは、どうなのよ。
どんだけ『赤熱海』のプロなのよ。職人なのよ。……と、おサカナさんたち従えてノリノリで踊る姿を見て思った。
もっともっと、見ていたかった。花組の、ゆーひくんを。
わたしの全ツが、『哀しみのコルドバ』と『Red Hot Sea II』が、終わっちゃった。
幸福な未来のように。@追悼・栗本薫
2009年5月27日 タカラヅカ まっつまっつとうるさいわたしですが、あれほど待ち望んだ『Brilliant Dreams#46「未涼亜希」~personal~』初回放送を捨てて、実は『グイン・サーガ』第1話を取っていました。
丸かぶりだったんだもんよ、時間帯。
CSとBSはチューナーがひとつしかないため、W録画も裏録もできない。どちらかをあきらめるしかない。
……となれば、リピート放送のあるCSを、まっつをあきらめるしか、なかった。
おかげで、『ブリドリ』放映当日に感想書けなくて、そーなるともお「いつでもいいか」になって、どんどん感想書くの遅れちゃったさ。
今のわたしが、再放送があるとはいえ、まっつをあきらめるくらいには、重要だった、『グイン・サーガ』。
少女のころ、大好きだった作品だから。
大人になってからは彼女の作品に、そして本人のテンションや考え方について行けなくなり、いつしか無事にクリモト信者から解脱できていたんだが。
『王家の紋章』や『ガラスの仮面』と同じように、「ああ、子どものころ読んだ……それでアレ、どうなったんだっけ?」「まだ続いてるらしいよ」「作者、終わらせる気ないんでしょ?」という会話につながる同世代の共通言語。
誰も「終わる」ことはないとあきらめている、「永遠の、未完の大作」。……終わらないことを期待している、終わって欲しくないのではなく、「あきらめている」あたりが、みんなとてもオトナ(笑)。
そして『グイン・サーガ』は、本当に「未完の大作」として終わった。
中学生のとき「長く続いている本だから」という興味だけで読みはじめ、20代最初くらいまで、ほんとにむさぼるように読んでいたよ。
『グイン・サーガ』だけでなく、栗本作品全読破はヲタクのたしなみだった(笑)。
そーいやサイン会行ったなあ。我が家のどこかに、栗本氏のサイン本が3冊(3冊かよ!)はあるはず……。
栗本氏がヅカファン……というか、ヅカに興味がないでもなさそうだったころは、わたしがヅカに興味薄かったので、『グイン・サーガ』あとがきに「ナリス様はシメさんで」とかキャスティングされているのを見ても「ふーん」でしかなかった。
そして、わたしがヅカファンになったころには、栗本氏は自分の劇団(演劇作品)に夢中でヅカへの興味は失っていた模様。
その、明らかに興味がなくなってから「歌劇」に栗本氏(中島梓名義)のエッセイを載せるあたり、「歌劇団のエライ人ってズレてるなあ」と思った記憶がある。
宝塚歌劇団オフィシャル誌で、ヅカへの愛も興味も薄いまま、自分の作品や自分の劇団の宣伝と自慢話に満ちた甘酸っぱい(笑)エッセイを書き続ける栗本氏を、友人たちとたのしく眺めたのも、今となってはなつかしい。
いろんなことについて行けなくなってはいたけれど、それでも、彼女が偉大なクリエイターであったことは、まちがいない。
出会いには時期、年齢というものがあり、少女だったわたしは栗本薫に出会って夢中になった。
今は遠ざかっているけれど、いつかまた時期が来れば彼女の作品に夢中になる日が来るかもしれない。
わたしが50歳とか60歳になり、考え方や感じ方が変わればまた、新鮮な思いで出会えるかもしれない。
幸い『グイン・サーガ』はそのころも300巻とか400巻とかでふつーに続いていそうだし?
……と、思っていたよ。
作者本人がもう長くないらしい、とも、聞き及んではいたけれど。
それでも、ふつーに未来を信じていたよ。
「おばーさんになったわたしの横に、おじーさんになったあなたがいるの」
と、幸福な未来を語るように。
いろんなことがイタくて今は読めないけれど、いつかまた、出会えることを信じて。
ふつーに栗本氏は何十年あとでも執筆活動を続けており、(爆)満載のあとがきを書いていたりするんだと。(あとがき数ページ中に何回(爆)が出てくるか、数えていたころがあった・笑)
また出会えると、ずっとずっと続いていると、信じていたよ。
なにも変わらずに。
続いて、いくのだと。
まっつ初回放送をあきらめてまで録画したアニメ『グイン・サーガ』は、トウコちゃん千秋楽で東京行ってるときに録画失敗(だから、CS・BSはチューナーひとつだから切り替え失敗しやすいんだってば)、今は再放送待ちしてまつ……半年後か1年後には地上波で再放送があると信じて……今『タイタニア』の再放送してるし……。
丸かぶりだったんだもんよ、時間帯。
CSとBSはチューナーがひとつしかないため、W録画も裏録もできない。どちらかをあきらめるしかない。
……となれば、リピート放送のあるCSを、まっつをあきらめるしか、なかった。
おかげで、『ブリドリ』放映当日に感想書けなくて、そーなるともお「いつでもいいか」になって、どんどん感想書くの遅れちゃったさ。
今のわたしが、再放送があるとはいえ、まっつをあきらめるくらいには、重要だった、『グイン・サーガ』。
少女のころ、大好きだった作品だから。
大人になってからは彼女の作品に、そして本人のテンションや考え方について行けなくなり、いつしか無事にクリモト信者から解脱できていたんだが。
『王家の紋章』や『ガラスの仮面』と同じように、「ああ、子どものころ読んだ……それでアレ、どうなったんだっけ?」「まだ続いてるらしいよ」「作者、終わらせる気ないんでしょ?」という会話につながる同世代の共通言語。
誰も「終わる」ことはないとあきらめている、「永遠の、未完の大作」。……終わらないことを期待している、終わって欲しくないのではなく、「あきらめている」あたりが、みんなとてもオトナ(笑)。
そして『グイン・サーガ』は、本当に「未完の大作」として終わった。
中学生のとき「長く続いている本だから」という興味だけで読みはじめ、20代最初くらいまで、ほんとにむさぼるように読んでいたよ。
『グイン・サーガ』だけでなく、栗本作品全読破はヲタクのたしなみだった(笑)。
そーいやサイン会行ったなあ。我が家のどこかに、栗本氏のサイン本が3冊(3冊かよ!)はあるはず……。
栗本氏がヅカファン……というか、ヅカに興味がないでもなさそうだったころは、わたしがヅカに興味薄かったので、『グイン・サーガ』あとがきに「ナリス様はシメさんで」とかキャスティングされているのを見ても「ふーん」でしかなかった。
そして、わたしがヅカファンになったころには、栗本氏は自分の劇団(演劇作品)に夢中でヅカへの興味は失っていた模様。
その、明らかに興味がなくなってから「歌劇」に栗本氏(中島梓名義)のエッセイを載せるあたり、「歌劇団のエライ人ってズレてるなあ」と思った記憶がある。
宝塚歌劇団オフィシャル誌で、ヅカへの愛も興味も薄いまま、自分の作品や自分の劇団の宣伝と自慢話に満ちた甘酸っぱい(笑)エッセイを書き続ける栗本氏を、友人たちとたのしく眺めたのも、今となってはなつかしい。
いろんなことについて行けなくなってはいたけれど、それでも、彼女が偉大なクリエイターであったことは、まちがいない。
出会いには時期、年齢というものがあり、少女だったわたしは栗本薫に出会って夢中になった。
今は遠ざかっているけれど、いつかまた時期が来れば彼女の作品に夢中になる日が来るかもしれない。
わたしが50歳とか60歳になり、考え方や感じ方が変わればまた、新鮮な思いで出会えるかもしれない。
幸い『グイン・サーガ』はそのころも300巻とか400巻とかでふつーに続いていそうだし?
……と、思っていたよ。
作者本人がもう長くないらしい、とも、聞き及んではいたけれど。
それでも、ふつーに未来を信じていたよ。
「おばーさんになったわたしの横に、おじーさんになったあなたがいるの」
と、幸福な未来を語るように。
いろんなことがイタくて今は読めないけれど、いつかまた、出会えることを信じて。
ふつーに栗本氏は何十年あとでも執筆活動を続けており、(爆)満載のあとがきを書いていたりするんだと。(あとがき数ページ中に何回(爆)が出てくるか、数えていたころがあった・笑)
また出会えると、ずっとずっと続いていると、信じていたよ。
なにも変わらずに。
続いて、いくのだと。
まっつ初回放送をあきらめてまで録画したアニメ『グイン・サーガ』は、トウコちゃん千秋楽で東京行ってるときに録画失敗(だから、CS・BSはチューナーひとつだから切り替え失敗しやすいんだってば)、今は再放送待ちしてまつ……半年後か1年後には地上波で再放送があると信じて……今『タイタニア』の再放送してるし……。
決戦は火曜日。@宝塚巴里祭2009
2009年5月26日 タカラヅカ いやあ、緊張しました。
『宝塚巴里祭2009』の、大阪公演発売日ですよ。
前夜から浅い眠りを繰り返し、目覚まし設定時刻より前に何度も目が覚め……そんな状態で決戦の朝を迎えました(笑)。
例年の『巴里祭』のチケット販売状況なんぞカケラも知らないので、どの程度チケ取りが大変なのか知らないけれど、わたしはまあその、なんとなくチケ難で困ることはないんじゃないかと勝手に思ってました。
や、なんの根拠もないけれど。強いて言えばまっつだからとか……その……ゲフンゲフン。
電話がつながらなくて、発売開始数分で全席完売! ……なんてことはナイだろー、いつか電話はつながって、観に行くことができるだろう、と、そのへんは勝手に楽観しておりました。
だってにまんろくせんえんもするんだもん。
この不景気真っ直中、そんなにお金持ちばかりぢゃないわ、と、びんぼーな自分の目線で判断してました、はい。
自分の経験や他人様からの体験談からしても、DSなんてスターによっては発売開始1時間後だってチケット取れるわけだし。
オペレータの人数が少なく、手続きに時間が掛かるため、発売開始からけっこー時間が経っていたって、チケットはまだまだ売っていたりする。
だから「30分かけ続けたけどずっと話し中でつながらなかったから、あきらめた」とか言わず、そのあともずーっとかけ続ければ、いずれは取れる。
多分、30分くらいで脱落する人が多いっつーのもあるんだろうな。
や、トップ様の退団DSとかはこの限りではナイだろーけど。
しつこくあきらめず、かかるまでかけ続ければ、きっとチケットは買える。
そのへんは心配していない。
だが。
わたしが欲しいのは、前方席だ。
かかるまでかけ続けてそのうちつながって、手に入るよーな席ぢゃ、ダメなのよ。嫌なのよ。
前で、近くで観たいのっっ(笑)。
だってだって、まっつなのよ? たぶん、おそらく、最初で最後の主演なのよ?
や、最後でなくてぜんぜんいいんだけど、これから先何度でもやってくれていいけど、とりあえず今のところはそれくらいのキモチで臨んでおいて問題はないはず。
前で観たい~~、近くで観たい~~。じたばた。(駄々っ子)
だからだから、勝負は最初の数分。
すぐにつながってくれなきゃダメ。
神様お願い。
と、まあ。
欲の皮のつっぱらかった思いで、ひとりで勝手にテンパっておりました。
あー、緊張した。
数分前からホテル阪急インターナショナルの特電番号を入力し、時報と共に発信……したつもりが、うっかりフライング。気が急いているためだろうなあ。時報のちょっと前にボタンを押してしまったようで。
エラーが出たんだわ。「この番号はつながりません」かなんかメッセージが出て、一瞬ぴよ?となった。
番号、入力間違えた?
で、あわててリダイヤル押して番号を表示させたら……あれ。「ホテル阪急インターナショナル」って名前が出てる。
知らなかった……わたし、ケータイにHHIの特電番号、メモリしてたんだわ……。いったい、いつ……。
今回じゃない。
入力済だとは知らず、HP開いていちいちボタン押したもんよ。
前になにかで電話掛けしたんだな、きっと。おぼえてないけど。
つーことで、電話場号は間違ってない。
そうか、10時ジャストに発信ボタン押したつもりが、コンマ数秒早かったんだ? 定刻前だから回線開いてなかったんだ。
痛恨のミス。
「つながらない」というメッセージが出ても、気にせず瞬時リダイヤル攻撃すればよかったっ。
数秒のロスタイム。
しかし、時報と同時をはずしてしまっては、そっから先はつながらない……っ。
もー、心臓ばくばくさせながら、リダイヤルし続けたよ……。
時報と同時を逃してしまったとしても。
もっとすぐに電話つながると思ってたんだけどな。
思っていたよりぜんぜんつながらなくて、あせりまくった(笑)。や、どれだけ楽観していたのかと。
半泣きになってリダイヤルしつつ、「こんなに電話がつながらないくらい、『巴里祭』を観たい人たちがいるんだ」と感動したり、もー、なにがなんだか。テンパり過ぎ。
つながったときは、すでにPCの前を離れ、ベッドで寝ころんでいたので、あわててPCの前まで行ったよ。メモとかも全部、基本PCに入力しちゃうヒトだから、わたし。
あー、疲れた。
席は最良ではないが、わたし的にはよかったかな、ぐらいのところが取れた。いやその、テンパっちゃって座席位置聞くのが精一杯っす。
そもそも何列(何テーブル)あるとかセンターが何番かとかも知らないまま、位置だけ聞いてもあまり意味がなかったのかもしれないが……。
とにかく、疲れた。
決戦だもの。勝負だもの。
勝った気はあまりせず、なんかモヤモヤしたままベッド入って『モンハン』はじめちゃったけどな(笑)。や、なにも考えたくないときはゲームに限ります。
チケットは郵送だそうです。
はっ。
チラシ、三つ折りだか四つ折りだとかされちゃうよねええ?
あああ、「折り目を付けないで送って下さい」って言うの忘れたっ。送料多く出しますから、って言うつもりだったのに、郵送オンリーの場合は。
宝ホは出向いていって引き取りが出来たんだよ、チラシ折りたくないから、ケロのときはわざわざ引き取りに行ったんだもん。
チラシが欲しくて、HHIにはすでに何度も行ってます。花全ツ梅芸の日から、「ポスターがあるってことは、チラシもあるんじゃ?」と、こっそりのぞきに行ってます。
でも、置いてないんだよ。
自分では恥ずかしくて聞けないから、nanaタンにお願いしてホテルの人に聞いてもらったりな……。
そしたら、「チラシは作ってません」と言われたさ……。
ナイんじゃなくて、作ってないのかよヲイ。
そんなの嘘だもん、ヤフオクに巴里祭チラシが出品されてたもん。知ってるもん。(落札はしてません、未練たらしくウォッチしてましたが・笑)
チラシ目当てのヅカファンには、そう言うことになってるのかもしれないなー。
あとはポスターが欲しいんですが。
保存用と観賞用と、最低2枚。
抱き合わせ販売、してくれますよね? ホテルメイドのお菓子とか、レストランの特別メニューとかとセットで。
ポスターのために、ランチでもなんでもしに行きますよっ。祭りですから!!
(決戦日だったので、テンションがオカシイまま終了)
『宝塚巴里祭2009』の、大阪公演発売日ですよ。
前夜から浅い眠りを繰り返し、目覚まし設定時刻より前に何度も目が覚め……そんな状態で決戦の朝を迎えました(笑)。
例年の『巴里祭』のチケット販売状況なんぞカケラも知らないので、どの程度チケ取りが大変なのか知らないけれど、わたしはまあその、なんとなくチケ難で困ることはないんじゃないかと勝手に思ってました。
や、なんの根拠もないけれど。強いて言えばまっつだからとか……その……ゲフンゲフン。
電話がつながらなくて、発売開始数分で全席完売! ……なんてことはナイだろー、いつか電話はつながって、観に行くことができるだろう、と、そのへんは勝手に楽観しておりました。
だってにまんろくせんえんもするんだもん。
この不景気真っ直中、そんなにお金持ちばかりぢゃないわ、と、びんぼーな自分の目線で判断してました、はい。
自分の経験や他人様からの体験談からしても、DSなんてスターによっては発売開始1時間後だってチケット取れるわけだし。
オペレータの人数が少なく、手続きに時間が掛かるため、発売開始からけっこー時間が経っていたって、チケットはまだまだ売っていたりする。
だから「30分かけ続けたけどずっと話し中でつながらなかったから、あきらめた」とか言わず、そのあともずーっとかけ続ければ、いずれは取れる。
多分、30分くらいで脱落する人が多いっつーのもあるんだろうな。
や、トップ様の退団DSとかはこの限りではナイだろーけど。
しつこくあきらめず、かかるまでかけ続ければ、きっとチケットは買える。
そのへんは心配していない。
だが。
わたしが欲しいのは、前方席だ。
かかるまでかけ続けてそのうちつながって、手に入るよーな席ぢゃ、ダメなのよ。嫌なのよ。
前で、近くで観たいのっっ(笑)。
だってだって、まっつなのよ? たぶん、おそらく、最初で最後の主演なのよ?
や、最後でなくてぜんぜんいいんだけど、これから先何度でもやってくれていいけど、とりあえず今のところはそれくらいのキモチで臨んでおいて問題はないはず。
前で観たい~~、近くで観たい~~。じたばた。(駄々っ子)
だからだから、勝負は最初の数分。
すぐにつながってくれなきゃダメ。
神様お願い。
と、まあ。
欲の皮のつっぱらかった思いで、ひとりで勝手にテンパっておりました。
あー、緊張した。
数分前からホテル阪急インターナショナルの特電番号を入力し、時報と共に発信……したつもりが、うっかりフライング。気が急いているためだろうなあ。時報のちょっと前にボタンを押してしまったようで。
エラーが出たんだわ。「この番号はつながりません」かなんかメッセージが出て、一瞬ぴよ?となった。
番号、入力間違えた?
で、あわててリダイヤル押して番号を表示させたら……あれ。「ホテル阪急インターナショナル」って名前が出てる。
知らなかった……わたし、ケータイにHHIの特電番号、メモリしてたんだわ……。いったい、いつ……。
今回じゃない。
入力済だとは知らず、HP開いていちいちボタン押したもんよ。
前になにかで電話掛けしたんだな、きっと。おぼえてないけど。
つーことで、電話場号は間違ってない。
そうか、10時ジャストに発信ボタン押したつもりが、コンマ数秒早かったんだ? 定刻前だから回線開いてなかったんだ。
痛恨のミス。
「つながらない」というメッセージが出ても、気にせず瞬時リダイヤル攻撃すればよかったっ。
数秒のロスタイム。
しかし、時報と同時をはずしてしまっては、そっから先はつながらない……っ。
もー、心臓ばくばくさせながら、リダイヤルし続けたよ……。
時報と同時を逃してしまったとしても。
もっとすぐに電話つながると思ってたんだけどな。
思っていたよりぜんぜんつながらなくて、あせりまくった(笑)。や、どれだけ楽観していたのかと。
半泣きになってリダイヤルしつつ、「こんなに電話がつながらないくらい、『巴里祭』を観たい人たちがいるんだ」と感動したり、もー、なにがなんだか。テンパり過ぎ。
つながったときは、すでにPCの前を離れ、ベッドで寝ころんでいたので、あわててPCの前まで行ったよ。メモとかも全部、基本PCに入力しちゃうヒトだから、わたし。
あー、疲れた。
席は最良ではないが、わたし的にはよかったかな、ぐらいのところが取れた。いやその、テンパっちゃって座席位置聞くのが精一杯っす。
そもそも何列(何テーブル)あるとかセンターが何番かとかも知らないまま、位置だけ聞いてもあまり意味がなかったのかもしれないが……。
とにかく、疲れた。
決戦だもの。勝負だもの。
勝った気はあまりせず、なんかモヤモヤしたままベッド入って『モンハン』はじめちゃったけどな(笑)。や、なにも考えたくないときはゲームに限ります。
チケットは郵送だそうです。
はっ。
チラシ、三つ折りだか四つ折りだとかされちゃうよねええ?
あああ、「折り目を付けないで送って下さい」って言うの忘れたっ。送料多く出しますから、って言うつもりだったのに、郵送オンリーの場合は。
宝ホは出向いていって引き取りが出来たんだよ、チラシ折りたくないから、ケロのときはわざわざ引き取りに行ったんだもん。
チラシが欲しくて、HHIにはすでに何度も行ってます。花全ツ梅芸の日から、「ポスターがあるってことは、チラシもあるんじゃ?」と、こっそりのぞきに行ってます。
でも、置いてないんだよ。
自分では恥ずかしくて聞けないから、nanaタンにお願いしてホテルの人に聞いてもらったりな……。
そしたら、「チラシは作ってません」と言われたさ……。
ナイんじゃなくて、作ってないのかよヲイ。
そんなの嘘だもん、ヤフオクに巴里祭チラシが出品されてたもん。知ってるもん。(落札はしてません、未練たらしくウォッチしてましたが・笑)
チラシ目当てのヅカファンには、そう言うことになってるのかもしれないなー。
あとはポスターが欲しいんですが。
保存用と観賞用と、最低2枚。
抱き合わせ販売、してくれますよね? ホテルメイドのお菓子とか、レストランの特別メニューとかとセットで。
ポスターのために、ランチでもなんでもしに行きますよっ。祭りですから!!
(決戦日だったので、テンションがオカシイまま終了)
役替わり発表。@ME AND MY GIRL
2009年5月25日 タカラヅカ ジャッキー@壮くんキターーッ!!
『ME AND MY GIRL』自体、わたしにはあまり得意な演目ではないので、専科さんふたりの出演が発表になった段階でかなりテンション落ちてました。
や、専科さん個々に含みがあるわけではなく、組子で見たかったし、組子でできるだろーし、わざわざ「いつもの」人に出演いただなくてもいいじゃん、と。
数少ない主要な役の3分の1を「いつもの」人たちで占めるんじゃあ、別の組でやる意味薄いじゃん、と。
作品信者でない分、目新しさが減ると興味も減るという……。
これでみわっちがジャッキーだったら、マジで凹むなー、と。チケ取りもせずにおりました。や、友会入力はしたのよ、はずれただけで。(相変わらずのくじ運)
それが、壮くんがジャッキー! みわさんが男役ONLY!!
> まとぶと彩音ちゃんのビルとサリーはたのしみにしてるけど、さらにジョン卿@壮くんに期
>待かけまくってるけど(笑)、壮くんがジャッキーだったりしたらたのしすぎるけど(笑)。
↑ まっつ巴里祭発表日の日記より。
望み通りの配役ですがな。(鼻息)
仲間内、どりーず東組のみなさんからも「壮ジャッキーのために遠征するわ!(鼻息)」な声が届いてきてますよ。えりたん、わたしたちのアイドルだから。
マミさんジャッキー好きなわたしですから、壮くんには期待していますとも、迫力オカマジャッキーを!!
ビル@まとぶをマジでびびらせてくれ~~。うおー、肉食系女子(女子・笑)なえりたんが、獲物(まとぶ・笑)に襲いかかるのか……た、たのしみ過ぎる……。
みわっちが「男役」であることも、うれしくてならない。
役替わりがあるだろうなと思っていたけど、みわっちはきっと女役もさせられるだろうと悲観していたので。
通常、路線男役が女役を振られるのは「オイシイ」ことであり、「スターである」という劇団の意思表示でもある。
しかしみわっちみたいに毎公演毎公演、女役だの子役だの「男役以外」をさせられるっていうのは、まるで「男役としての価値を認められていない」みたいで嫌だった。
また、「男役」「娘役」というタカラヅカならではの文化を、劇団自身が軽んじているようで、嫌だった。
「男役」も「娘(女)役」もそれぞれ積み重ねた年月と磨いた技術で成り立つモノで、軽んじていいモノぢゃないんだっ。
そして、みわさんの「男役」は魅力的なんだっ。
男役には男役をやらせろ~~!
みわさんの男役を見せろ~~!
と、なにかにつれ思ってましたから。や、今の全ツでは男役やってるけど、ショーの大半は子役だしさー。1公演男役ONLYなのって、いつまで遡らないといけないの?状態なんだもんよ。
みわさんのヒゲのおっさんが見られるかと思うと、それだけでときめきますな……ふふ、ふ……。
まあその、壮くんとみわっちの恋の相手が京さんだっつーんが、わたし的にはちょっと悲しいんですが……。
『あさきゆめみしII』のトラウマがね……あれマジですごかったからさー、その、いろいろと……。
京さんはいい女役さんだけど、トップスター演じる光源氏の恋人役はちょっと……とゆーかかなりミスキャ……ゲフンゲフン。
オサ様に継いで、壮くんもみわっちも、京さんの相手役を務めるわけか……。
まぁくんのジャッキーもたのしみっす。あの長い長い脚で誘惑するのかー。
てゆーか、まぁくんにきちんと役があり、彼の芝居を見られるのはウレシイな。大劇場ではそんな機会はなかなかないし、彼の場合せっかくのWS主演も彼以外のことで大変なことになっていて、彼の芝居がどうこう以前だったから(笑)。
ジャッキーはいいけど、ジェラルドがよわよわになりすぎないことを祈る。や、老婆心で。
通常、路線男役が女役を振られるのは「オイシイ」ことであり、「スターである」という劇団の意思表示でもある。
だから、壮くんやまぁくんの「女役」はオイシイのよ、スターの証明なのよ。ハレルヤ♪
タカラヅカは不思議なところだよね。
オサ様の『冬物語』でも思ったけど。
父と娘を、同一の役者が演じるなんて、ありえない。
……ええ、『冬物語』のオサ様の2役を見て、しみじみ思ったもんよ。
父と息子を、とか、母と娘を、ぢゃないのよ。父と娘よ?
おっさんと若い女の子を、ひとりの役者が演じ分けるって、ひとり芝居でもない限り、ありえないから。
ヒゲのおっさん(ジョン卿)と若いお色気美女(ジャッキー)を、同一の役者が演じるなんて、他ではありえないよなあ(笑)。
これが「若い男の子」と「若い女の子」だとか、「年輩の男」と「年輩の女」だったら、それほどありえなくもない。
若いうちは見た目が男女でそれほど変わらない場合もあるし、年を取ればまたさらに性別での外見差がなくなったりもする。
おじさんなのかおばさんなのか咄嗟にわかりにくい人は世の中いくらでもいるし、きょうびの若い男の子に女の子と見まごう子はいくらでもいる。
『マンハッタンラブストーリー』の忍ちゃん@塚本高史がふつーに女の子に見えるように、同じ年代の異性を演じるのは、ありえることだ。
おっさんと、娘世代の女の子を、ひとりの役者が……てのは、タカラヅカならではの醍醐味だ。
チケットはないが、なにしろ梅芸なのであとからなんとでもなるだろう。
たのしみだ。
……友会全滅した博多座チケットをどーするか、あー、チケットってなんでこう当たらないんだろうなあ。
☆
そして。
明日は決戦の日ですよ。
まっつ『巴里祭』発売日っ!!
運命の神様、お願いです。
電話がすぐにつながりますように!!
2009/05/25
花組 『ME AND MY GIRL』(梅田芸術劇場メインホール)主な配役と役替わりの実施について
花組公演 『ME AND MY GIRL』(梅田芸術劇場メインホール:7月4日~7月20日)におきまして、主な配役が決定いたしましたのでお知らせ致します。また、本公演では役替わりを行いますので、併せてご案内いたします。
花組公演
ミュージカル
『ME AND MY GIRL』
【主な配役】
ウイリアム・スナイブスン(ビル)・・・真飛 聖
サリー・スミス・・・桜乃 彩音
ジョン卿・・・壮 一帆、愛音 羽麗(役替わり)
ジェラルド・・・愛音 羽麗、朝夏 まなと(役替わり)
ジャッキー・・・壮 一帆、朝夏 まなと(役替わり)
マリア公爵夫人・・・京 三紗
パーチェスター・・・未沙 のえる
ヘザーセット・・・夏美 よう
※その他の配役は、決定次第ご案内いたします。
『ME AND MY GIRL』自体、わたしにはあまり得意な演目ではないので、専科さんふたりの出演が発表になった段階でかなりテンション落ちてました。
や、専科さん個々に含みがあるわけではなく、組子で見たかったし、組子でできるだろーし、わざわざ「いつもの」人に出演いただなくてもいいじゃん、と。
数少ない主要な役の3分の1を「いつもの」人たちで占めるんじゃあ、別の組でやる意味薄いじゃん、と。
作品信者でない分、目新しさが減ると興味も減るという……。
これでみわっちがジャッキーだったら、マジで凹むなー、と。チケ取りもせずにおりました。や、友会入力はしたのよ、はずれただけで。(相変わらずのくじ運)
それが、壮くんがジャッキー! みわさんが男役ONLY!!
> まとぶと彩音ちゃんのビルとサリーはたのしみにしてるけど、さらにジョン卿@壮くんに期
>待かけまくってるけど(笑)、壮くんがジャッキーだったりしたらたのしすぎるけど(笑)。
↑ まっつ巴里祭発表日の日記より。
望み通りの配役ですがな。(鼻息)
仲間内、どりーず東組のみなさんからも「壮ジャッキーのために遠征するわ!(鼻息)」な声が届いてきてますよ。えりたん、わたしたちのアイドルだから。
マミさんジャッキー好きなわたしですから、壮くんには期待していますとも、迫力オカマジャッキーを!!
ビル@まとぶをマジでびびらせてくれ~~。うおー、肉食系女子(女子・笑)なえりたんが、獲物(まとぶ・笑)に襲いかかるのか……た、たのしみ過ぎる……。
みわっちが「男役」であることも、うれしくてならない。
役替わりがあるだろうなと思っていたけど、みわっちはきっと女役もさせられるだろうと悲観していたので。
通常、路線男役が女役を振られるのは「オイシイ」ことであり、「スターである」という劇団の意思表示でもある。
しかしみわっちみたいに毎公演毎公演、女役だの子役だの「男役以外」をさせられるっていうのは、まるで「男役としての価値を認められていない」みたいで嫌だった。
また、「男役」「娘役」というタカラヅカならではの文化を、劇団自身が軽んじているようで、嫌だった。
「男役」も「娘(女)役」もそれぞれ積み重ねた年月と磨いた技術で成り立つモノで、軽んじていいモノぢゃないんだっ。
そして、みわさんの「男役」は魅力的なんだっ。
男役には男役をやらせろ~~!
みわさんの男役を見せろ~~!
と、なにかにつれ思ってましたから。や、今の全ツでは男役やってるけど、ショーの大半は子役だしさー。1公演男役ONLYなのって、いつまで遡らないといけないの?状態なんだもんよ。
みわさんのヒゲのおっさんが見られるかと思うと、それだけでときめきますな……ふふ、ふ……。
まあその、壮くんとみわっちの恋の相手が京さんだっつーんが、わたし的にはちょっと悲しいんですが……。
『あさきゆめみしII』のトラウマがね……あれマジですごかったからさー、その、いろいろと……。
京さんはいい女役さんだけど、トップスター演じる光源氏の恋人役はちょっと……とゆーかかなりミスキャ……ゲフンゲフン。
オサ様に継いで、壮くんもみわっちも、京さんの相手役を務めるわけか……。
まぁくんのジャッキーもたのしみっす。あの長い長い脚で誘惑するのかー。
てゆーか、まぁくんにきちんと役があり、彼の芝居を見られるのはウレシイな。大劇場ではそんな機会はなかなかないし、彼の場合せっかくのWS主演も彼以外のことで大変なことになっていて、彼の芝居がどうこう以前だったから(笑)。
ジャッキーはいいけど、ジェラルドがよわよわになりすぎないことを祈る。や、老婆心で。
通常、路線男役が女役を振られるのは「オイシイ」ことであり、「スターである」という劇団の意思表示でもある。
だから、壮くんやまぁくんの「女役」はオイシイのよ、スターの証明なのよ。ハレルヤ♪
タカラヅカは不思議なところだよね。
オサ様の『冬物語』でも思ったけど。
父と娘を、同一の役者が演じるなんて、ありえない。
……ええ、『冬物語』のオサ様の2役を見て、しみじみ思ったもんよ。
父と息子を、とか、母と娘を、ぢゃないのよ。父と娘よ?
おっさんと若い女の子を、ひとりの役者が演じ分けるって、ひとり芝居でもない限り、ありえないから。
ヒゲのおっさん(ジョン卿)と若いお色気美女(ジャッキー)を、同一の役者が演じるなんて、他ではありえないよなあ(笑)。
これが「若い男の子」と「若い女の子」だとか、「年輩の男」と「年輩の女」だったら、それほどありえなくもない。
若いうちは見た目が男女でそれほど変わらない場合もあるし、年を取ればまたさらに性別での外見差がなくなったりもする。
おじさんなのかおばさんなのか咄嗟にわかりにくい人は世の中いくらでもいるし、きょうびの若い男の子に女の子と見まごう子はいくらでもいる。
『マンハッタンラブストーリー』の忍ちゃん@塚本高史がふつーに女の子に見えるように、同じ年代の異性を演じるのは、ありえることだ。
おっさんと、娘世代の女の子を、ひとりの役者が……てのは、タカラヅカならではの醍醐味だ。
チケットはないが、なにしろ梅芸なのであとからなんとでもなるだろう。
たのしみだ。
……友会全滅した博多座チケットをどーするか、あー、チケットってなんでこう当たらないんだろうなあ。
☆
そして。
明日は決戦の日ですよ。
まっつ『巴里祭』発売日っ!!
運命の神様、お願いです。
電話がすぐにつながりますように!!
だらだら感想・その2。@エリザベート
2009年5月24日 タカラヅカ だらだら『エリザベート』感想の続き。
バートイシュル。……マックス@越リュウかっこいいっす。て、いかん、パパを見ている場合か。
過去作品と比べるのは不毛だからできるだけ封印しているんだが、記憶が新しすぎてどーしよーもない。
じゃれあうキムとながかわいかったこと、オレンジを追いかける猫のようなとなみシシィが超絶かわいかったことを、どーしても思い出してしまう。
ルキーニ@まさおくんは、とてもソツがない。初日から「ルキーニ」の規定演技バリバリ。明瞭に喋り、歌い……そんな自分が大好き!って感じがゆんゆんしていて、とても愉快(笑)。
たのしそうでいいやね。
シシィ@カチャが、みなこちゃんに見える……何故だ……新公ロリータ@『ZORRO 仮面のメサイア』に見える……。
みなこがすでにトップ娘役になって、シシィを演じているような錯覚。
お見合い場面は背景の兵士に至るまで小芝居しまくりで、目がいくつあっても足りない。
フランツ@きりやんと、シシィ@カチャ。
並んでもぎりぎりフランツの方が大きい? という現実に、思わずヒールの高さをチェックしてしまう。
……シシィ、ぺたんこ靴だ。エッジソールではないので踵は付いているが、ヒールと呼べる高さ無し。
ドレスなのに、ぺたんこ靴って……!!
それって、変だよね。ファッション的にも。
あさこシシィもでかかったが、トートがそれ以上にでかかったからか、ヒールなしではなかったはず。足元見えたとき変だもの、最低限のヒールは履いていたと思うんだが。
いやまあその、なんにしろ、きりやさんのキスシーンをオペラでガン見する。
なんか「いただきます」的で、「殴ったろかコイツ(笑)」と思うよーな顔でチューするんですよこの人。冷静ぶってるわりに、フランツひとり内心けっこー盛り上がっているらしい(笑)。やー、きりやさんのあのチューの顔、好きだなー。
で、きりやさんの2度目のキスシーンをぼーっと見ていたら、トート閣下@あさこちゃんの銀橋登場シーンを見逃した。
いかんっ、デバガメトート様、銀橋に登場するんじゃん。現れるところから見たかったのに。
「予定通りいかない」
の台詞で、きりやさんにデレデレしていたキモチを、「そーだ、『エリザベート』を観るんだ」と切り替える。
結婚式は参列者の点呼を取るだけで終了した。……わたし月組、ぜんせんわからなくなったんだなぁ。名前が一致する人の方がめっちゃ少ない。
ルドルフ役の人がアルバイトをする場合があるので、ついモブがわさっと出てくるたびに探しちゃうんだけど(親戚たちとか、兵士とか)、考えてみたら今回は役替わり公演だから、アルバイトしている場合じゃないよな。
あさこちゃんの声には「重さ」がないんだよなあ、と、目で参列者を眺め、耳でトート閣下の声を聞きながら思う。……最後の高笑いが特に気になった。
初演雪組の印象が強すぎるため、結婚式から舞踏会に場面が変わるときの「間」に慣れない……未だに(笑)。
初演ではトートの高笑い、ボーンボーンという音、の直後から「結婚は失敗だ♪」の歌がはじまるんだよなー。
いつのころからか、結婚式のあと、しばーらく待たされるようになったよなあ。
今回も「あー、まだはじまらない……まだ……まだか……あ、やっとはじまる」って感じ。
で、ここでもマックス@越リュウですよ、ええ!! かっこいー。いい声~~。
「マザコン皇帝」がはっきり聞こえる。歌いにくいらしく、誰が歌っても聞き取りにくい歌詞なのに。(ここで「マザコン」という世界観にそぐわない単語が飛び出す違和感もあり、わたしには聞き取りにくい)
ここでのシュヴァルツェンベルク@マギーがさいこーっす。
めっちゃ伊達男。かっこつけたまま、「困ったものだよ、まったく」という顔で歌っているの。ユニークに顔を崩したりしているんだけど、それすらダンディな男の余裕めいてる(笑)。
なんとなく踊るフランツ@きりやさんをぼーっと眺めていたら、それに伴いはじめて?舞踏会出席者たちから黒天使へ変わる様を、フォーメーションを確認できた。
今までは「いつの間にか」黒天使たちになってしまう、その「騙され感」を愉しんでいたんだな。
オグリさんが「はっしっ!」と弓を受け止める様を見て、「どういうトリックだろ、あれってただのマジックだよね?」と思うのではなく、「壮くんすごーい、うまーい!」と拍手するよーなもんです。舞台裏は気にせんでヨシ、というか(笑)。
きりやさんが運動会の小学生のようにくきっと方向転換して、人形のように不自然な走り方で他の貴族さんたちと1列になって走り去っていく様に、ツボってしまった(笑)。
そうか、あんなふーにはけて行くのか、フランツって。
そしてたのしいたのしい、「最後のダンス」へ。
トートはどうにも精彩を欠いて寂しく映るんだが、それでもいざロックがはじまるとノリノリで歌い出します。アクションしていること自体がたのしいのかな。興味深いのかな。
ここでもうっかりトート閣下ガン見していたので、他の部分はよくわかっていません。てゆーかわたし、黒天使をまったく見ていないことに、このへんで気づく。……気づく、が、結局あさこさんしか見てないです。あれ?
てゆーか影ソロ誰だ、妙にうまいぞ?
昔、「最後のダンス」の影ソロはエルマー役の専売特許だった。どーして「最後のダンス」=エルマーなのかわかんないけど、たとえ歌ウマでなくてもそーゆー配役だったから、そーゆーもんなんだと思い込んでいた。
この間の再演雪『エリザ』はコマだったっけ。だからなにもエルマー限定ではないんだろうけど……もりえの声ぢゃないよね、コレ? と、首を傾げる。
で、場面変わってなにごともない舞踏会の続き、にて。
フランツの「皇后らしくするんだ」の台詞が好きです。ナニあの外面大事な言い方!
フランツはなんつーかこう、「融通の利かないエリートビジネスマン」っぽくて、萌えます。
謁見の間のときから、すごく外面大事ってゆーか、体面命ってゆーか。本心はともかく、ゾフィーママ@あいちゃんの言いなりになっているのは本人の計算もあるんだろうなっていうか。
ただ善人とか誠実とかだけでない、マイナス面もふつーにありそうなとこがいいっす。ハァハァ。
んで、「愛の夜を迎える」ために去っていく新婚カップルを見送る、マックスの表情がステキです。
あの不安な面持ち……。あああ、越リュウかっけー。
と、リュウ様ではじまりリュウ様で終わり、あとは別欄へ続く~~。
バートイシュル。……マックス@越リュウかっこいいっす。て、いかん、パパを見ている場合か。
過去作品と比べるのは不毛だからできるだけ封印しているんだが、記憶が新しすぎてどーしよーもない。
じゃれあうキムとながかわいかったこと、オレンジを追いかける猫のようなとなみシシィが超絶かわいかったことを、どーしても思い出してしまう。
ルキーニ@まさおくんは、とてもソツがない。初日から「ルキーニ」の規定演技バリバリ。明瞭に喋り、歌い……そんな自分が大好き!って感じがゆんゆんしていて、とても愉快(笑)。
たのしそうでいいやね。
シシィ@カチャが、みなこちゃんに見える……何故だ……新公ロリータ@『ZORRO 仮面のメサイア』に見える……。
みなこがすでにトップ娘役になって、シシィを演じているような錯覚。
お見合い場面は背景の兵士に至るまで小芝居しまくりで、目がいくつあっても足りない。
フランツ@きりやんと、シシィ@カチャ。
並んでもぎりぎりフランツの方が大きい? という現実に、思わずヒールの高さをチェックしてしまう。
……シシィ、ぺたんこ靴だ。エッジソールではないので踵は付いているが、ヒールと呼べる高さ無し。
ドレスなのに、ぺたんこ靴って……!!
それって、変だよね。ファッション的にも。
あさこシシィもでかかったが、トートがそれ以上にでかかったからか、ヒールなしではなかったはず。足元見えたとき変だもの、最低限のヒールは履いていたと思うんだが。
いやまあその、なんにしろ、きりやさんのキスシーンをオペラでガン見する。
なんか「いただきます」的で、「殴ったろかコイツ(笑)」と思うよーな顔でチューするんですよこの人。冷静ぶってるわりに、フランツひとり内心けっこー盛り上がっているらしい(笑)。やー、きりやさんのあのチューの顔、好きだなー。
で、きりやさんの2度目のキスシーンをぼーっと見ていたら、トート閣下@あさこちゃんの銀橋登場シーンを見逃した。
いかんっ、デバガメトート様、銀橋に登場するんじゃん。現れるところから見たかったのに。
「予定通りいかない」
の台詞で、きりやさんにデレデレしていたキモチを、「そーだ、『エリザベート』を観るんだ」と切り替える。
結婚式は参列者の点呼を取るだけで終了した。……わたし月組、ぜんせんわからなくなったんだなぁ。名前が一致する人の方がめっちゃ少ない。
ルドルフ役の人がアルバイトをする場合があるので、ついモブがわさっと出てくるたびに探しちゃうんだけど(親戚たちとか、兵士とか)、考えてみたら今回は役替わり公演だから、アルバイトしている場合じゃないよな。
あさこちゃんの声には「重さ」がないんだよなあ、と、目で参列者を眺め、耳でトート閣下の声を聞きながら思う。……最後の高笑いが特に気になった。
初演雪組の印象が強すぎるため、結婚式から舞踏会に場面が変わるときの「間」に慣れない……未だに(笑)。
初演ではトートの高笑い、ボーンボーンという音、の直後から「結婚は失敗だ♪」の歌がはじまるんだよなー。
いつのころからか、結婚式のあと、しばーらく待たされるようになったよなあ。
今回も「あー、まだはじまらない……まだ……まだか……あ、やっとはじまる」って感じ。
で、ここでもマックス@越リュウですよ、ええ!! かっこいー。いい声~~。
「マザコン皇帝」がはっきり聞こえる。歌いにくいらしく、誰が歌っても聞き取りにくい歌詞なのに。(ここで「マザコン」という世界観にそぐわない単語が飛び出す違和感もあり、わたしには聞き取りにくい)
ここでのシュヴァルツェンベルク@マギーがさいこーっす。
めっちゃ伊達男。かっこつけたまま、「困ったものだよ、まったく」という顔で歌っているの。ユニークに顔を崩したりしているんだけど、それすらダンディな男の余裕めいてる(笑)。
なんとなく踊るフランツ@きりやさんをぼーっと眺めていたら、それに伴いはじめて?舞踏会出席者たちから黒天使へ変わる様を、フォーメーションを確認できた。
今までは「いつの間にか」黒天使たちになってしまう、その「騙され感」を愉しんでいたんだな。
オグリさんが「はっしっ!」と弓を受け止める様を見て、「どういうトリックだろ、あれってただのマジックだよね?」と思うのではなく、「壮くんすごーい、うまーい!」と拍手するよーなもんです。舞台裏は気にせんでヨシ、というか(笑)。
きりやさんが運動会の小学生のようにくきっと方向転換して、人形のように不自然な走り方で他の貴族さんたちと1列になって走り去っていく様に、ツボってしまった(笑)。
そうか、あんなふーにはけて行くのか、フランツって。
そしてたのしいたのしい、「最後のダンス」へ。
トートはどうにも精彩を欠いて寂しく映るんだが、それでもいざロックがはじまるとノリノリで歌い出します。アクションしていること自体がたのしいのかな。興味深いのかな。
ここでもうっかりトート閣下ガン見していたので、他の部分はよくわかっていません。てゆーかわたし、黒天使をまったく見ていないことに、このへんで気づく。……気づく、が、結局あさこさんしか見てないです。あれ?
てゆーか影ソロ誰だ、妙にうまいぞ?
昔、「最後のダンス」の影ソロはエルマー役の専売特許だった。どーして「最後のダンス」=エルマーなのかわかんないけど、たとえ歌ウマでなくてもそーゆー配役だったから、そーゆーもんなんだと思い込んでいた。
この間の再演雪『エリザ』はコマだったっけ。だからなにもエルマー限定ではないんだろうけど……もりえの声ぢゃないよね、コレ? と、首を傾げる。
で、場面変わってなにごともない舞踏会の続き、にて。
フランツの「皇后らしくするんだ」の台詞が好きです。ナニあの外面大事な言い方!
フランツはなんつーかこう、「融通の利かないエリートビジネスマン」っぽくて、萌えます。
謁見の間のときから、すごく外面大事ってゆーか、体面命ってゆーか。本心はともかく、ゾフィーママ@あいちゃんの言いなりになっているのは本人の計算もあるんだろうなっていうか。
ただ善人とか誠実とかだけでない、マイナス面もふつーにありそうなとこがいいっす。ハァハァ。
んで、「愛の夜を迎える」ために去っていく新婚カップルを見送る、マックスの表情がステキです。
あの不安な面持ち……。あああ、越リュウかっけー。
と、リュウ様ではじまりリュウ様で終わり、あとは別欄へ続く~~。
だらだら感想・その1。@エリザベート
2009年5月23日 タカラヅカ このブログはじめてから、もう何度目だろうねえ、『エリザベート』の感想書くの。
まさかこんなにしょっちゅー再演再演しまくる演目になるとは、ブログをはじめた当初は思ってなかったよ……。
つーことで、月組での2回目の『エリザベート』初日の感想、だらだら書きします。
満員の客席、立見もあり。盛況です。
そんな状態で、上手袖からルキーニ@まさおが登場。
一斉に上がるオペラグラス。
……ルキーニってほんと、すごい役なんだなぁ。この状況、この空気の中で最初に登場し、観客全員が暗記しているであろう台詞を口にしなきゃならないのって。
ルキーニ役は通常、組の2番手とか3番手が演じる、重要な役……なのは、よくわかる。この重責に押しつぶされないためには、キャリアが必要だ。
と、改めて思ったのは、「ルキーニ」を演じた生徒の中でもっとも番手が低い、ぶっちゃけ明確な番手もついていない子が、「ルキーニ」なんだ、ということを改めて感じたから。
まさきくんは、とってもまさきくんらしく、戦闘意欲満々でした(笑)。
臆することなく、むしろ挑み掛かるよーに、ルキーニ。
負けるつもりがナイあたり、まさおのおもしろいところだなあ。
しかし、わたしがなにより思ったことは。
ルキーニ、髪型、変。(白目)
……でした(笑)。
凝りすぎてるんぢゃないですか、まさおさん。そのみょーな立体ちりちり非シンメトリーな髪は……。
霊廟から現れた人々の点呼を取るときに、ああ、ルドルフはあひなんだと再確認。
ゾフィーがあいちゃんだとか、知っているのに実際目にすると感慨深い。
てゆーかわたし、キャスティングわかってなさすぎ。越リュウ、シシィパパだったんだ?!
場が盛り上がったところで登場するトート閣下@あさこちゃんの、「黒い翼を持つ姿」の美しさに見入る。
やっぱりなんかどっか悲しそうに見えるのよ、トート様……。そこがまた、きれーだわー……。
観客の意識がひとつになる。エリザベートの大きな肖像画が運ばれて来たときの、注目度ってば。
絵が開き、そこからシシィ@カチャが飛び出してきた瞬間の、一斉に上がるオペラグラス。
ルキーニとシシィだよなあ、オペラの動きが一斉に揃うのって。トート閣下初登場時もオペラは動くけど、全員一斉とまではいかないもんなぁ。
出てきた瞬間のシシィを見て、思ったことは。
シシィ、でかっ。(白目)
短いスカートで半端に脚が見えるせいもあるんだろうけど、すげー違和感だった(笑)。
顔が小さいので、背の高さがより強調されるというか。
そして靴が丸見えなので、ヒール無しというか「ソレって踵ぢゃなくて靴底だよね?」という、とことんぺったんこな靴につい目が行く。
少女時代なので歴代シシィもローヒールだったと記憶しているが、それにしてもバレエシューズ並のぺったんこぶりだぁ。
目を見張るほどの美少女、というわけじゃ、ない……。
目を見張るほどの歌声、というわけじゃ、ない……。
でも、もちろん、ぜんぜん下手じゃない。
下手じゃないなら、それでイイのか、な……?
いやそれより、マックス@越リュウですよ。
どおおお、かっこいいいぃぃ!!
ヒゲのダンディ!! 仕草のひとつひとつがオシャレ! キザ!!
み、見たかったリュウ様がそこに……ハァハァ。
配役チェックをしていないため、新しいキャラが出てくるたびにおどろきです(笑)。
ルドヴィカ@みっぽーなのか!とか、ヘレネ誰だっけ『SAUDADE』のあの子だよねあの子!とか。
ヘレネがハンカチ破るアクションはもう見られないのかなあ。毎公演ちがってるけど、それってイケコのこだわり?
「シシィが木に登ってるわ!」と親戚たちがわいわいやっているその後ろに、セリ穴がぽっかり空いているのが気になって気になって(笑)。
なんであんなとこに穴が? 今までなかったよね?
と、思っていたら、そこから豪華椅子にふんぞり返ったトート閣下がせり上がってきた。
植え込みの後ろから登場ぢゃないんだ?!
たしかにまあ、黒天使たちに椅子を押させて登場するより、かっこいいか……。
下手側に登場した椅子は、黒天使たちが移動させ、上手側に静止、そこに一旦気を失ったシシィを坐らせ、そのままベッドへ。
だから親戚たちとシシィ蘇生は上手側になっていた。
いやその、ここはトート閣下ガン見していたんで、シシィがナニしてたかイマイチわかってないんだが……。
トート閣下、クールっていうよりテンション低く見えたので。精彩に欠ける感じが、より目を奪うというか(笑)。
ただ、シシィが寝かされたベッドが「サイズ的にギリギリ」に見えて、そんなところではらはらした。(余計なお世話です)
でもってはい、謁見の間です、主要人物どどーっと登場です。
ここでもキャストがわかっていなかったため、重臣ズにいちいちおどろく。
シュヴァルツェンベルク@マギー、なんなんだありゃ!!(笑)
シュヴァちゃんは軍人、無骨なイメージがあったんだが。
かっこつけいちばん、伊達男!!
いちいち嫌味なほどの二枚目ぶり。ヒゲを撫でつける手つきのいやらしさ、身のこなしのお貴族サマっぷり。
すげーすげー、こんなシュヴァちゃん、はじめて見たっ。
専科さんが演じるのが当たり前感のあるグリュンネ伯爵@ルイス……歴代いちばん下級生?
あまりに若いグリュンネ伯爵にびびっていたんだが、喋っているときはふつーなのに、歌い出すと悪役声で、二度びっくりした(笑)。
グリュンネ伯爵が黒い~~、グリュンネ伯爵が悪い~~(笑)。
ラウシャー大司教@綾月せり……髪型も相俟って、ますます丸い。
ヒューブナー@彩央寿音、ああここに来るのか、と思ったらその横、ケンペン@華央あみり……ここに来ますか、期待のヒゲ男くん! モミアゲもステキ。
ゾフィー@あいちゃんは……いつもの美女メイクではなく、かといって別人なほど年輩者のメイクをしているわけでもなく。眉に力は入っていたけど……うーん?
登場時にはフランツ@きりやんってほとんど台詞ないんだねえ……てなことに、今さら気づく。
続く~~。
まさかこんなにしょっちゅー再演再演しまくる演目になるとは、ブログをはじめた当初は思ってなかったよ……。
つーことで、月組での2回目の『エリザベート』初日の感想、だらだら書きします。
満員の客席、立見もあり。盛況です。
そんな状態で、上手袖からルキーニ@まさおが登場。
一斉に上がるオペラグラス。
……ルキーニってほんと、すごい役なんだなぁ。この状況、この空気の中で最初に登場し、観客全員が暗記しているであろう台詞を口にしなきゃならないのって。
ルキーニ役は通常、組の2番手とか3番手が演じる、重要な役……なのは、よくわかる。この重責に押しつぶされないためには、キャリアが必要だ。
と、改めて思ったのは、「ルキーニ」を演じた生徒の中でもっとも番手が低い、ぶっちゃけ明確な番手もついていない子が、「ルキーニ」なんだ、ということを改めて感じたから。
まさきくんは、とってもまさきくんらしく、戦闘意欲満々でした(笑)。
臆することなく、むしろ挑み掛かるよーに、ルキーニ。
負けるつもりがナイあたり、まさおのおもしろいところだなあ。
しかし、わたしがなにより思ったことは。
ルキーニ、髪型、変。(白目)
……でした(笑)。
凝りすぎてるんぢゃないですか、まさおさん。そのみょーな立体ちりちり非シンメトリーな髪は……。
霊廟から現れた人々の点呼を取るときに、ああ、ルドルフはあひなんだと再確認。
ゾフィーがあいちゃんだとか、知っているのに実際目にすると感慨深い。
てゆーかわたし、キャスティングわかってなさすぎ。越リュウ、シシィパパだったんだ?!
場が盛り上がったところで登場するトート閣下@あさこちゃんの、「黒い翼を持つ姿」の美しさに見入る。
やっぱりなんかどっか悲しそうに見えるのよ、トート様……。そこがまた、きれーだわー……。
観客の意識がひとつになる。エリザベートの大きな肖像画が運ばれて来たときの、注目度ってば。
絵が開き、そこからシシィ@カチャが飛び出してきた瞬間の、一斉に上がるオペラグラス。
ルキーニとシシィだよなあ、オペラの動きが一斉に揃うのって。トート閣下初登場時もオペラは動くけど、全員一斉とまではいかないもんなぁ。
出てきた瞬間のシシィを見て、思ったことは。
シシィ、でかっ。(白目)
短いスカートで半端に脚が見えるせいもあるんだろうけど、すげー違和感だった(笑)。
顔が小さいので、背の高さがより強調されるというか。
そして靴が丸見えなので、ヒール無しというか「ソレって踵ぢゃなくて靴底だよね?」という、とことんぺったんこな靴につい目が行く。
少女時代なので歴代シシィもローヒールだったと記憶しているが、それにしてもバレエシューズ並のぺったんこぶりだぁ。
目を見張るほどの美少女、というわけじゃ、ない……。
目を見張るほどの歌声、というわけじゃ、ない……。
でも、もちろん、ぜんぜん下手じゃない。
下手じゃないなら、それでイイのか、な……?
いやそれより、マックス@越リュウですよ。
どおおお、かっこいいいぃぃ!!
ヒゲのダンディ!! 仕草のひとつひとつがオシャレ! キザ!!
み、見たかったリュウ様がそこに……ハァハァ。
配役チェックをしていないため、新しいキャラが出てくるたびにおどろきです(笑)。
ルドヴィカ@みっぽーなのか!とか、ヘレネ誰だっけ『SAUDADE』のあの子だよねあの子!とか。
ヘレネがハンカチ破るアクションはもう見られないのかなあ。毎公演ちがってるけど、それってイケコのこだわり?
「シシィが木に登ってるわ!」と親戚たちがわいわいやっているその後ろに、セリ穴がぽっかり空いているのが気になって気になって(笑)。
なんであんなとこに穴が? 今までなかったよね?
と、思っていたら、そこから豪華椅子にふんぞり返ったトート閣下がせり上がってきた。
植え込みの後ろから登場ぢゃないんだ?!
たしかにまあ、黒天使たちに椅子を押させて登場するより、かっこいいか……。
下手側に登場した椅子は、黒天使たちが移動させ、上手側に静止、そこに一旦気を失ったシシィを坐らせ、そのままベッドへ。
だから親戚たちとシシィ蘇生は上手側になっていた。
いやその、ここはトート閣下ガン見していたんで、シシィがナニしてたかイマイチわかってないんだが……。
トート閣下、クールっていうよりテンション低く見えたので。精彩に欠ける感じが、より目を奪うというか(笑)。
ただ、シシィが寝かされたベッドが「サイズ的にギリギリ」に見えて、そんなところではらはらした。(余計なお世話です)
でもってはい、謁見の間です、主要人物どどーっと登場です。
ここでもキャストがわかっていなかったため、重臣ズにいちいちおどろく。
シュヴァルツェンベルク@マギー、なんなんだありゃ!!(笑)
シュヴァちゃんは軍人、無骨なイメージがあったんだが。
かっこつけいちばん、伊達男!!
いちいち嫌味なほどの二枚目ぶり。ヒゲを撫でつける手つきのいやらしさ、身のこなしのお貴族サマっぷり。
すげーすげー、こんなシュヴァちゃん、はじめて見たっ。
専科さんが演じるのが当たり前感のあるグリュンネ伯爵@ルイス……歴代いちばん下級生?
あまりに若いグリュンネ伯爵にびびっていたんだが、喋っているときはふつーなのに、歌い出すと悪役声で、二度びっくりした(笑)。
グリュンネ伯爵が黒い~~、グリュンネ伯爵が悪い~~(笑)。
ラウシャー大司教@綾月せり……髪型も相俟って、ますます丸い。
ヒューブナー@彩央寿音、ああここに来るのか、と思ったらその横、ケンペン@華央あみり……ここに来ますか、期待のヒゲ男くん! モミアゲもステキ。
ゾフィー@あいちゃんは……いつもの美女メイクではなく、かといって別人なほど年輩者のメイクをしているわけでもなく。眉に力は入っていたけど……うーん?
登場時にはフランツ@きりやんってほとんど台詞ないんだねえ……てなことに、今さら気づく。
続く~~。
タカラヅカの『エリザベート』。@エリザベート
2009年5月22日 タカラヅカ 月組2回目の『エリザベート』公演、初日観劇。
痛烈に思ったのは、ふつーだ、ということ。
ふつーです。
なんかもー、ものすげーふつーの『エリザベート』です。
観ながら、ひそかにウケてしまうくらい、ふつーの『エリザベート』です。
なんでウケるかって。
前回の、雪組再演『エリザベート』って、やっぱ変だったんだ。と、ゆーことが、わかりすぎるほどわかったからです。
トート@あさこが、ふつーの人だ。気持ち悪くないっ。
……そんなことがツボに入るくらい、水しぇんのトートって気持ち悪かったよなー、と(笑)。
いや、その気持ち悪いとこを含め、大好きだったけど。その「新しい」トート像に震撼したけど。
でも、それから間を空けず再演した今回のあさこトートが、「前回の雪組? 爬虫類トート? なにソレ??」な勢いで、ふつーの人間トートを演じているのを見ると、「やっぱアレって、いろいろと特別だったっつーか、やり過ぎてたんだな(笑)」と。
演出のイケコの180度の方向転換ぶりに、大ウケっす。
タカラヅカではこれから、こーゆーふつーのトートで行くってことかな。それなら、水しぇんの異色で異端なトートをナマでじっくりいっぱい見ることができて良かったなと。(鈍行列車乗り継いで往復19時間かけて、東宝楽まで観に行ったなあ)
なんというか、とても原点に還ったような、トートだった。
瀬奈じゅん氏演じる、スミレ色のトート閣下は。
あくまでもタカラヅカの、男役トップスターの演じる、「死」。
スマートでかっこいい、クールな美形様。
ああ、ここはタカラヅカなんだ、としみじみ思った。
初演で端正に「死」を、「トート」を造形したあと、再演の星組で全部ぶっこわし、「タカラヅカのトート」を作り直した。
その後の歴代トートたちはみなそれぞれ、「死」らしい表現を模索していた。いくら「死」とはいえ、異質過ぎては観客に伝わらないから、人間ベースに「死」らしく見える演技を工夫していた。
それがいきなり、再演雪組トートで突き抜けちゃったんだよね。やり過ぎちゃったんだよね。異質異世界全開の「死」。
ソレを、「ごめん、アレはやっぱやりすぎだった」と軌道修正して、「死」であることより、「タカラヅカ」であることに比重を置いたんだな、きっと。
「死」らしさより、「タカラヅカの男役」「タカラヅカのトップスター」らしさ優先。原点回帰。
それはソレでアリだと思う。
だってここは、タカラヅカだから。わたしは『エリザベート』を観に来たというより、「タカラヅカ」を観に来たのだから。
トートとしてどうこうより、男役トップスターが魅力的であること、を重要視してイイと思う。……しかしイケコ、極端から極端に行き過ぎだ~~(笑)。
「死」らしく気持ち悪いトート、ふつーにタカラヅカなトート、どちらかを否定するとかそーゆー意味ではなくて。
どっちもアリ、どっちもたのしい。
いつも同じだったら再演する意義がないもの。トップスターごと、組ごとにちがってていいんだ。
わたしはプログラムは買わない人なんで、売場でもスルーすることが多い。
だが今回は思わず、手に取ってしまった。
表紙のトート@あさこちゃんに、惹かれて。
美しい、ことは、わかっている。
男・瀬奈じゅん様が美しいことなんか、最初からわかっている。それだけなら別になんとも思わない。
静謐な悲しさを、たたえた瞳をしていた。
ずきゅん。
なんかこう、胸に来るものがあって(笑)。
スルーするつもりだったのに、立ち止まって手に取っちゃったよ。中の写真が見たくなって。
表紙をめくったとこのトート様もまた、静かでどこかしら悲しい瞳の色をしていて。
なななななんなのコレ、なんでこんな表情してるのトート様、トートなのに?!
と、うろたえました。
いやその、贔屓組すら買ってないのに、他組のプログラムは買いませんが。
にしても、あの写真は反則っすよ。うっかりときめいたぢゃないか(笑)。
そのイメージがあったからかもしれないが、あさこトートはとても、寂しく悲しい人に見えた。
とりまきに囲まれているけれど、いつもひとりで、しんとした哀しみを奥に抱いている……そんな男に見えた。
ぶっちゃけ「死」には見えないんだけど、ふつーの人間まんまに見えたけど、それはどーでもいい。要は、魅力的かどうか、だから。
わたしは、トートから目が離せなかった。
その悲しげな風情が、気になって。
シシィ@カチャを愛したのかどうかはわからない。でも、彼女になんらかのキモチは動いたのだろう。
ずーっとクール……というか、テンション低めで朧気な人なんだが、エリザベートに拒絶されるたびに少しずつコワレていく(笑)。
アンニュイな大富豪の青年が、目新しいタイプの少女にコナかけて振られた……ことを認められず、以来ずーっとちょっかいかけつづけている、ような。
クールなはず、アンニュイなはずだったのに、少女にいやがらせしているときだけは笑っていたり、テンション上がってたりするの。
それならいっそ、少女を本当に愛していれば、いいんだけど。
本当に愛しているのかな? いやがらせをしていないときとか、またいつものクールで悲しげな顔に戻っていたりして……愛するふりをしても、満たされないんだとゆー感じで。
ヒロインをあまり愛しているように見えないのはタカラヅカ的にどうか、という面はあるにしろ、とりあえず主役のトップスター様が耽美イケメンで、コスプレも豪華で眼福だし、ザ・タカラヅカな『エリザベート』だわ~~。
正直、『エリザベート』はもう食傷気味で、「雪組でついこの間観たとこだし、月組だってほぼ同じ顔ぶれでこの間観たとこだし」と期待感は薄かったんだが、やっぱ何度観ても魅力のある作品だよなあ。
でもって、オサ様のときに「好きな人がトート役だと、めちゃくちゃ楽しい!」と開眼し(笑)、水しぇんのときもソレを堪能した。そのためか、「トート閣下をガン見」する視界がわたしの中に確立してしまったようで。
今回もそりゃーもお、あさこトート様をガン見していました。あああ、やっぱトートっていいよなあ。たのしいよなあ。彼の心の動きを追うのはトキメキですのよ。
痛烈に思ったのは、ふつーだ、ということ。
ふつーです。
なんかもー、ものすげーふつーの『エリザベート』です。
観ながら、ひそかにウケてしまうくらい、ふつーの『エリザベート』です。
なんでウケるかって。
前回の、雪組再演『エリザベート』って、やっぱ変だったんだ。と、ゆーことが、わかりすぎるほどわかったからです。
トート@あさこが、ふつーの人だ。気持ち悪くないっ。
……そんなことがツボに入るくらい、水しぇんのトートって気持ち悪かったよなー、と(笑)。
いや、その気持ち悪いとこを含め、大好きだったけど。その「新しい」トート像に震撼したけど。
でも、それから間を空けず再演した今回のあさこトートが、「前回の雪組? 爬虫類トート? なにソレ??」な勢いで、ふつーの人間トートを演じているのを見ると、「やっぱアレって、いろいろと特別だったっつーか、やり過ぎてたんだな(笑)」と。
演出のイケコの180度の方向転換ぶりに、大ウケっす。
タカラヅカではこれから、こーゆーふつーのトートで行くってことかな。それなら、水しぇんの異色で異端なトートをナマでじっくりいっぱい見ることができて良かったなと。(鈍行列車乗り継いで往復19時間かけて、東宝楽まで観に行ったなあ)
なんというか、とても原点に還ったような、トートだった。
瀬奈じゅん氏演じる、スミレ色のトート閣下は。
あくまでもタカラヅカの、男役トップスターの演じる、「死」。
スマートでかっこいい、クールな美形様。
ああ、ここはタカラヅカなんだ、としみじみ思った。
初演で端正に「死」を、「トート」を造形したあと、再演の星組で全部ぶっこわし、「タカラヅカのトート」を作り直した。
その後の歴代トートたちはみなそれぞれ、「死」らしい表現を模索していた。いくら「死」とはいえ、異質過ぎては観客に伝わらないから、人間ベースに「死」らしく見える演技を工夫していた。
それがいきなり、再演雪組トートで突き抜けちゃったんだよね。やり過ぎちゃったんだよね。異質異世界全開の「死」。
ソレを、「ごめん、アレはやっぱやりすぎだった」と軌道修正して、「死」であることより、「タカラヅカ」であることに比重を置いたんだな、きっと。
「死」らしさより、「タカラヅカの男役」「タカラヅカのトップスター」らしさ優先。原点回帰。
それはソレでアリだと思う。
だってここは、タカラヅカだから。わたしは『エリザベート』を観に来たというより、「タカラヅカ」を観に来たのだから。
トートとしてどうこうより、男役トップスターが魅力的であること、を重要視してイイと思う。……しかしイケコ、極端から極端に行き過ぎだ~~(笑)。
「死」らしく気持ち悪いトート、ふつーにタカラヅカなトート、どちらかを否定するとかそーゆー意味ではなくて。
どっちもアリ、どっちもたのしい。
いつも同じだったら再演する意義がないもの。トップスターごと、組ごとにちがってていいんだ。
わたしはプログラムは買わない人なんで、売場でもスルーすることが多い。
だが今回は思わず、手に取ってしまった。
表紙のトート@あさこちゃんに、惹かれて。
美しい、ことは、わかっている。
男・瀬奈じゅん様が美しいことなんか、最初からわかっている。それだけなら別になんとも思わない。
静謐な悲しさを、たたえた瞳をしていた。
ずきゅん。
なんかこう、胸に来るものがあって(笑)。
スルーするつもりだったのに、立ち止まって手に取っちゃったよ。中の写真が見たくなって。
表紙をめくったとこのトート様もまた、静かでどこかしら悲しい瞳の色をしていて。
なななななんなのコレ、なんでこんな表情してるのトート様、トートなのに?!
と、うろたえました。
いやその、贔屓組すら買ってないのに、他組のプログラムは買いませんが。
にしても、あの写真は反則っすよ。うっかりときめいたぢゃないか(笑)。
そのイメージがあったからかもしれないが、あさこトートはとても、寂しく悲しい人に見えた。
とりまきに囲まれているけれど、いつもひとりで、しんとした哀しみを奥に抱いている……そんな男に見えた。
ぶっちゃけ「死」には見えないんだけど、ふつーの人間まんまに見えたけど、それはどーでもいい。要は、魅力的かどうか、だから。
わたしは、トートから目が離せなかった。
その悲しげな風情が、気になって。
シシィ@カチャを愛したのかどうかはわからない。でも、彼女になんらかのキモチは動いたのだろう。
ずーっとクール……というか、テンション低めで朧気な人なんだが、エリザベートに拒絶されるたびに少しずつコワレていく(笑)。
アンニュイな大富豪の青年が、目新しいタイプの少女にコナかけて振られた……ことを認められず、以来ずーっとちょっかいかけつづけている、ような。
クールなはず、アンニュイなはずだったのに、少女にいやがらせしているときだけは笑っていたり、テンション上がってたりするの。
それならいっそ、少女を本当に愛していれば、いいんだけど。
本当に愛しているのかな? いやがらせをしていないときとか、またいつものクールで悲しげな顔に戻っていたりして……愛するふりをしても、満たされないんだとゆー感じで。
ヒロインをあまり愛しているように見えないのはタカラヅカ的にどうか、という面はあるにしろ、とりあえず主役のトップスター様が耽美イケメンで、コスプレも豪華で眼福だし、ザ・タカラヅカな『エリザベート』だわ~~。
正直、『エリザベート』はもう食傷気味で、「雪組でついこの間観たとこだし、月組だってほぼ同じ顔ぶれでこの間観たとこだし」と期待感は薄かったんだが、やっぱ何度観ても魅力のある作品だよなあ。
でもって、オサ様のときに「好きな人がトート役だと、めちゃくちゃ楽しい!」と開眼し(笑)、水しぇんのときもソレを堪能した。そのためか、「トート閣下をガン見」する視界がわたしの中に確立してしまったようで。
今回もそりゃーもお、あさこトート様をガン見していました。あああ、やっぱトートっていいよなあ。たのしいよなあ。彼の心の動きを追うのはトキメキですのよ。
所詮、主観でしかない。@オグリ!
2009年5月21日 タカラヅカ「アーサーがすごいの。アーサーの声からはじまって、最後のカゲソロもアーサーなの。声がいいってのは、強いね。なにをするにも声音のクリアさと滑舌の良さ、なめらかな男役声が武器になって、目を引くのよ。そして声だけでなく姿もね、なんかキラキラしててね、アイドル的なものがあるのよ」
と、わたしは『オグリ!』のことを語っておりました。壮くんを語り、ののすみを語り、そして話題はアーサーのことに。
ハイディさん、nanaタンと『中田聖子・ヴァージナル・ライヴ』を聴きに行ったあと、ランチしながらだらだらしているときのことです。
nanaタンは『オグリ!』観劇済、ハイディさんは未見、観劇予定無し。
なにしろ『オグリ!』は人に語りたくなる、黙っていられない作品なので、観ていない人にもその魅力を伝えたくて伝えたくてたまりません。
「はああ、そんなにすごい新人さんが出てきたんですね。それは観てみるべきなのかしら」
素直なハイディさんは、とても素直な声をあげてくれます。
しかし。
「いや別に、アーサーそれほどすごくないし。声も歌もいいけど、別にキラキラしてないし、アイドルでもないし、ぶっちゃけ地味だし」
nanaタンがニラニラしながらそう言います。
「えええ? アーサーいいじゃん、美形だしスタイルもいいし、アイドルっぽいじゃん」
「アーサーは好きだけど、地味な職人だし、芝居は能面だし、美形って感じでもないし」
言い合うわたしたちに、素直なハイディさんが、素直な声をあげてくれます。
「あのう、おふたりの話されている人が、同じ人のことだとは思えません……」
混乱させてごめん。
でもでもっ、わたしの目にはアーサーがキラキラな若手かわいこちゃんに見えるのよ!(笑)
「ソレ、緑野さんの目がフィルターかかってるせいだから」
そ、そうなの? わたしだけなの?
たじろぐわたしに、nanaタンはさらに言う。
「アーサーって私には、めぐむと同カテゴリに見える。花組では長身で歌ウマで職人系実力派で、若さがなくて」
めぐむかよっ?!(笑)
「そうよ、めぐむよ。アーサーがアイドルなら、めぐむもアイドルってことになるわよ?」
…………すすすすみません、アレと同じだと言われると口が裂けてもアイドル・カテゴリとは……。
いやその、めぐむくん大好きですけど。そしてnanaタンもアーサー大好きなはずですけど。好きだからこそ言いたい放題なわけですけど。
歌ウマ職人かあ……。アーサーには是非新公主演してほしーんだけどなあ。カテゴリ違うのかなあ。
『オグリ!』にて、アーサーってば大活躍です。数名をのぞいて全員何役も兼ねまくり、いろな役でいろんなところに出てきて大忙し!……なんですが、なかでもアーサーはいい役です。
なにしろ「悪役」ですから。
ただの悪役ぢゃないですよ? 美形悪役ですよ?!
「だから美形だと思うのは緑野さんが……」
と言うnanaタンは置いておいて、わたし的にはほんと美形悪役なんだから!(笑)
真の悪役というか、ラスボスはふみかなんだけど、その兄弟のアーサーもちゃんと悪役なんだってば。ふみかが色男なのはいつものことだけど、アーサーだって二枚目なんだってば。
烏帽子姿も端正だけど、地獄場面だっけ、鬼コスプレしているときなんかもー、すげえビジュアル系で。
能面だった顔にも、いろんな表情を浮かべることができるようになって。
いやその、能面が基本の彼だから、小悪魔ぶった演技しているとことか、「アーサーのくせにそんな顔して!(笑)」と、ただそれだけで大ウケしてしまっているんですけどねええ。
過剰反応しちゃってるだけなのかなあ。
まっつオチして以来、「歌」と「声」への比重が大きくなってるんだよな、わたし的に(笑)。
アーサーの「声」は大変好みであります。
そーいやアーサー、キムシンの迷作『明智小五郎の事件簿』新公で、すげーソロ歌もらってたねえ……腹抱えて笑ったあのころは、まさかこんなにアーサーをかっこいいと思う日が来るとは、夢にも思ってなかったわ……。
好きな生徒さんがたくさん出ている公演なので、目がいくつあっても足りなかった。萌子の役くらい目玉があれば、全部見られるんだろーか……てゆーかあの萌子の妖怪衣装にはびっくらしたが(笑)。
ふみかの悪役っぷりは、「待ってました!」な感じ。悪役をたのしそーに極めていく彼が大好きです。
まりん&さあや夫婦もまた「待ってました!」な感じ。こーゆー役で舞台を締めることのできる彼らがいるから、花組の未来は安泰だと思える。
よっちはどんどん愛されキャラになっていってる気がする……(笑)。
オグリ親衛隊はみんなイケメンぞろいだが、なかでも瀬戸くんがえらくオトコマエで眼福。顔立ちだけじゃなく、体格もいいよね、彼。逞しいというよりも、イマ風の細身おにーちゃん的体型が観ていて心地いい。
マメ&じゅりあ夫婦もすばらしかったし、アドリブ含め彼らがたのしくて仕方ない!と息づいていることがわかり、それもたのしい。
でもわたし、マメは悪徳夫婦役よりも、ちらりと出てくるだけの観音様とかの方がツボったわ(笑)。仰々しくポーズ取ってるだけで、納得させられてしまう!
萬ケイ様もまたステキに色男で。やっぱ日本物はいいわあ。ぽわわん。
もうひとりの専科さん、藤さんの存在に、「タカラヅカ」の奥の深さを感じる。この物語の語り部である藤さんは、男でも女でもない、不思議なオーラがあった。
なんつーんだ、この『オグリ!』は、駄菓子屋で売っている得体の知れない蛍光色のお菓子みたいな感じなの。高級店のショーケースに鎮座している高価な芸術的なお菓子様ではなく、裸電球に照らされた縁台の上なんかに置かれているのよ。
テラテラとしたきれいなんだか毒々しいんだか区別のつかない、あざやかな色の原材料のわかんないお菓子。どんだけそのチープさに大人が眉をひそめても、子どもにとっては宝物みたいな、この世のモノとは思えない美しい素晴らしいお菓子。
どんな高級菓子よりも価値のある、「夢」と同意語のお菓子。
……藤さんの存在は、そのお菓子……物語を包むセロファンだな、と。
セロファン越しに見える、あの色がいいの。触ったときの、手触りがいいの。
すごくたのしかったけど、原作ゆえかまだるっこしくてダレる部分もあったし、主人公に感情移入するどころぢゃないし(笑)、いつものキムシン作ほどの中毒性はわたしにとってはなかったんだけど、そーゆーことも全部壮くんがぶっ飛ばしていったから、とりあえず拍手喝采。
ただ、みつるの扱いだけは、もったいなかったと思う。
と、わたしは『オグリ!』のことを語っておりました。壮くんを語り、ののすみを語り、そして話題はアーサーのことに。
ハイディさん、nanaタンと『中田聖子・ヴァージナル・ライヴ』を聴きに行ったあと、ランチしながらだらだらしているときのことです。
nanaタンは『オグリ!』観劇済、ハイディさんは未見、観劇予定無し。
なにしろ『オグリ!』は人に語りたくなる、黙っていられない作品なので、観ていない人にもその魅力を伝えたくて伝えたくてたまりません。
「はああ、そんなにすごい新人さんが出てきたんですね。それは観てみるべきなのかしら」
素直なハイディさんは、とても素直な声をあげてくれます。
しかし。
「いや別に、アーサーそれほどすごくないし。声も歌もいいけど、別にキラキラしてないし、アイドルでもないし、ぶっちゃけ地味だし」
nanaタンがニラニラしながらそう言います。
「えええ? アーサーいいじゃん、美形だしスタイルもいいし、アイドルっぽいじゃん」
「アーサーは好きだけど、地味な職人だし、芝居は能面だし、美形って感じでもないし」
言い合うわたしたちに、素直なハイディさんが、素直な声をあげてくれます。
「あのう、おふたりの話されている人が、同じ人のことだとは思えません……」
混乱させてごめん。
でもでもっ、わたしの目にはアーサーがキラキラな若手かわいこちゃんに見えるのよ!(笑)
「ソレ、緑野さんの目がフィルターかかってるせいだから」
そ、そうなの? わたしだけなの?
たじろぐわたしに、nanaタンはさらに言う。
「アーサーって私には、めぐむと同カテゴリに見える。花組では長身で歌ウマで職人系実力派で、若さがなくて」
めぐむかよっ?!(笑)
「そうよ、めぐむよ。アーサーがアイドルなら、めぐむもアイドルってことになるわよ?」
…………すすすすみません、アレと同じだと言われると口が裂けてもアイドル・カテゴリとは……。
いやその、めぐむくん大好きですけど。そしてnanaタンもアーサー大好きなはずですけど。好きだからこそ言いたい放題なわけですけど。
歌ウマ職人かあ……。アーサーには是非新公主演してほしーんだけどなあ。カテゴリ違うのかなあ。
『オグリ!』にて、アーサーってば大活躍です。数名をのぞいて全員何役も兼ねまくり、いろな役でいろんなところに出てきて大忙し!……なんですが、なかでもアーサーはいい役です。
なにしろ「悪役」ですから。
ただの悪役ぢゃないですよ? 美形悪役ですよ?!
「だから美形だと思うのは緑野さんが……」
と言うnanaタンは置いておいて、わたし的にはほんと美形悪役なんだから!(笑)
真の悪役というか、ラスボスはふみかなんだけど、その兄弟のアーサーもちゃんと悪役なんだってば。ふみかが色男なのはいつものことだけど、アーサーだって二枚目なんだってば。
烏帽子姿も端正だけど、地獄場面だっけ、鬼コスプレしているときなんかもー、すげえビジュアル系で。
能面だった顔にも、いろんな表情を浮かべることができるようになって。
いやその、能面が基本の彼だから、小悪魔ぶった演技しているとことか、「アーサーのくせにそんな顔して!(笑)」と、ただそれだけで大ウケしてしまっているんですけどねええ。
過剰反応しちゃってるだけなのかなあ。
まっつオチして以来、「歌」と「声」への比重が大きくなってるんだよな、わたし的に(笑)。
アーサーの「声」は大変好みであります。
そーいやアーサー、キムシンの迷作『明智小五郎の事件簿』新公で、すげーソロ歌もらってたねえ……腹抱えて笑ったあのころは、まさかこんなにアーサーをかっこいいと思う日が来るとは、夢にも思ってなかったわ……。
好きな生徒さんがたくさん出ている公演なので、目がいくつあっても足りなかった。萌子の役くらい目玉があれば、全部見られるんだろーか……てゆーかあの萌子の妖怪衣装にはびっくらしたが(笑)。
ふみかの悪役っぷりは、「待ってました!」な感じ。悪役をたのしそーに極めていく彼が大好きです。
まりん&さあや夫婦もまた「待ってました!」な感じ。こーゆー役で舞台を締めることのできる彼らがいるから、花組の未来は安泰だと思える。
よっちはどんどん愛されキャラになっていってる気がする……(笑)。
オグリ親衛隊はみんなイケメンぞろいだが、なかでも瀬戸くんがえらくオトコマエで眼福。顔立ちだけじゃなく、体格もいいよね、彼。逞しいというよりも、イマ風の細身おにーちゃん的体型が観ていて心地いい。
マメ&じゅりあ夫婦もすばらしかったし、アドリブ含め彼らがたのしくて仕方ない!と息づいていることがわかり、それもたのしい。
でもわたし、マメは悪徳夫婦役よりも、ちらりと出てくるだけの観音様とかの方がツボったわ(笑)。仰々しくポーズ取ってるだけで、納得させられてしまう!
萬ケイ様もまたステキに色男で。やっぱ日本物はいいわあ。ぽわわん。
もうひとりの専科さん、藤さんの存在に、「タカラヅカ」の奥の深さを感じる。この物語の語り部である藤さんは、男でも女でもない、不思議なオーラがあった。
なんつーんだ、この『オグリ!』は、駄菓子屋で売っている得体の知れない蛍光色のお菓子みたいな感じなの。高級店のショーケースに鎮座している高価な芸術的なお菓子様ではなく、裸電球に照らされた縁台の上なんかに置かれているのよ。
テラテラとしたきれいなんだか毒々しいんだか区別のつかない、あざやかな色の原材料のわかんないお菓子。どんだけそのチープさに大人が眉をひそめても、子どもにとっては宝物みたいな、この世のモノとは思えない美しい素晴らしいお菓子。
どんな高級菓子よりも価値のある、「夢」と同意語のお菓子。
……藤さんの存在は、そのお菓子……物語を包むセロファンだな、と。
セロファン越しに見える、あの色がいいの。触ったときの、手触りがいいの。
すごくたのしかったけど、原作ゆえかまだるっこしくてダレる部分もあったし、主人公に感情移入するどころぢゃないし(笑)、いつものキムシン作ほどの中毒性はわたしにとってはなかったんだけど、そーゆーことも全部壮くんがぶっ飛ばしていったから、とりあえず拍手喝采。
ただ、みつるの扱いだけは、もったいなかったと思う。