もしも願いが叶うなら。
2002年10月29日 ゲーム もしもわたしの前に魔法使いが現れて、願いを叶えてくれるなら、
「音楽の才能が欲しい」
と、言うだろう。
人間の持つ機能の中で、わたしにもっとも欠けているのは「音楽の才能」だと思う。
たしかにわたしは、本物の音痴ではない。
今まで生きてきて、本物の音痴というべきふたりの人に出会っている。彼らと比べれば、わたしは音痴ではない。
だけど、いっそ本物の音痴であれば、しあわせだったと思う。
何故ならば、わたしが過去に出会った彼らは、「自分が音痴であることに気づいていない」のだから。
音楽が聞き分けられない、というのは、持って生まれた身体機能だ。身体機能について言及するのは、ひととしてまちがっている。本人の努力とはべつのものだからだ。
真の音痴には、みんななにも言わない。わたしの知っている彼らは、自分が音痴であることに気づいていなかった。本人も音を聞き分けることができないし、周囲の者も誰ひとりそれを指摘しないためだ。……言えないよ、とてもじゃないが。そんなの本人のせいじゃないし。
だから、わたしの音痴はエセ音痴だ。
自分で自分の出す音が調子はずれなのがある程度はわかる、その程度の音痴だ。努力で矯正が可能な程度の音痴だ。
しかし。
しかし、な。
その努力ってのは半端なものじゃない。
ふつーの人が1回聴いたら歌える歌でも、わたしは10回20回と聴いて、えんえん練習しなければ歌えない。
日常生活で、誰がふつーの人の何十倍練習するよ、仕事でもないのに。
浜崎あゆみの歌をふつーの人程度に歌いたい、とか、それだけのことでひとりひそかにカラオケBOXに通い詰め、練習するなんてごめんだよ。ふつーにCDをたのしんで聴いて、特別な努力もなく恥をかかない程度のレベルで歌いたいよ。
ああ……音楽の才能が欲しかった。
それを職業にしたいとは思わない。ただ、人並みに音楽を楽しむことができる、それだけの能力が欲しかった。
努力しなきゃたのしめないなんて、努力しなきゃ恥をかくなんて、いやだ〜〜。
それにさ。
本物の音痴には、みんななにも言わないけど、わたし程度の音痴には言うもん、「音痴」って。
足の不自由な人が速く走れなくても「鈍足」とは言わないけど(言ったらひどい)、健常なのに速く走れなかったら「あいつ、足遅い〜〜」って笑うじゃん。
まあわたしは、体格良くてさも運動できます風なのに運動音痴でもあったんで、さんざんからかわれたりして生きてきたさ。
それと同じで、「努力で矯正可能」な音痴だから、言われつづけてきたさ、「緑野さんって音痴だよね」と。
あるいは、「英語の発音悪いよね」と。
その昔、演劇部にいたときは苦労したさ、アクセントができなくてな。耳で聞いた通りの音が出せないんだよ。本人は必死なんだけどな。
ふつーレベルの能力が欲しかった……。
と、またしても思うのは、『サイレントヒル』をプレイしていて「ピアノ」のイベントがありそうなのを知ったとき。
ピアノ? ピアノのイベントだと?
またかい。またしても、音楽イベントかいっ。
ゲームには、「音楽系」のイベントがちょくちょく存在する。
お手本のリズムに従ってボタンを押したりなんかは、かわいい方だ。
いちばんつらかったのは、『エコーナイト2』の楽譜を完成させるイベント。
音楽を聴いて、楽譜を書くんだ。
耳で音階を聴き分けるんだ。
ねえ。
ふつーの人って、音楽を聴くだけで、「あ、これはソだな。これはラの音」とか判断つくもんなの?
はじめて耳で聴くだけの音楽を、楽譜に書き起こしたりできるもんなの?
わたしにはできない。
ぼーぜんとしたよ。
楽譜の空欄を埋めなければならないと知ったとき。
しかも、お手本の音楽はいくつも前の部屋でしか聴けなくて、お手本を聴いてから何分も経ったあとで、記憶を頼りに楽譜を書かなければならないなんて。
どーしてもできなくて、そこだけ攻略本の答えを書き写したもん。
わたしの能力では無理。
『バイオハザード3』でもあったな。1階でオルゴールを聴いて、最上階で壊れたオルゴールの調律をするイベント。
ただしこれは、実際に音を聴きながら、正しい音を探すことができた。耳で狂った音を聴き分ける程度のことはできるからまだ、なんとかなった。
しかし、楽譜を書けって言われたらアウトだ。
音もなしに、記憶の中の音楽を音符になんかできないよー。楽譜なんかわかんないよー。
おびえましたとも、『静岡』のピアノイベント。
実際には音が高いか低いかを当てるだけのイベントだったから、わたしでもできたけど。
音楽の才能が欲しい……。
「音楽の才能が欲しい」
と、言うだろう。
人間の持つ機能の中で、わたしにもっとも欠けているのは「音楽の才能」だと思う。
たしかにわたしは、本物の音痴ではない。
今まで生きてきて、本物の音痴というべきふたりの人に出会っている。彼らと比べれば、わたしは音痴ではない。
だけど、いっそ本物の音痴であれば、しあわせだったと思う。
何故ならば、わたしが過去に出会った彼らは、「自分が音痴であることに気づいていない」のだから。
音楽が聞き分けられない、というのは、持って生まれた身体機能だ。身体機能について言及するのは、ひととしてまちがっている。本人の努力とはべつのものだからだ。
真の音痴には、みんななにも言わない。わたしの知っている彼らは、自分が音痴であることに気づいていなかった。本人も音を聞き分けることができないし、周囲の者も誰ひとりそれを指摘しないためだ。……言えないよ、とてもじゃないが。そんなの本人のせいじゃないし。
だから、わたしの音痴はエセ音痴だ。
自分で自分の出す音が調子はずれなのがある程度はわかる、その程度の音痴だ。努力で矯正が可能な程度の音痴だ。
しかし。
しかし、な。
その努力ってのは半端なものじゃない。
ふつーの人が1回聴いたら歌える歌でも、わたしは10回20回と聴いて、えんえん練習しなければ歌えない。
日常生活で、誰がふつーの人の何十倍練習するよ、仕事でもないのに。
浜崎あゆみの歌をふつーの人程度に歌いたい、とか、それだけのことでひとりひそかにカラオケBOXに通い詰め、練習するなんてごめんだよ。ふつーにCDをたのしんで聴いて、特別な努力もなく恥をかかない程度のレベルで歌いたいよ。
ああ……音楽の才能が欲しかった。
それを職業にしたいとは思わない。ただ、人並みに音楽を楽しむことができる、それだけの能力が欲しかった。
努力しなきゃたのしめないなんて、努力しなきゃ恥をかくなんて、いやだ〜〜。
それにさ。
本物の音痴には、みんななにも言わないけど、わたし程度の音痴には言うもん、「音痴」って。
足の不自由な人が速く走れなくても「鈍足」とは言わないけど(言ったらひどい)、健常なのに速く走れなかったら「あいつ、足遅い〜〜」って笑うじゃん。
まあわたしは、体格良くてさも運動できます風なのに運動音痴でもあったんで、さんざんからかわれたりして生きてきたさ。
それと同じで、「努力で矯正可能」な音痴だから、言われつづけてきたさ、「緑野さんって音痴だよね」と。
あるいは、「英語の発音悪いよね」と。
その昔、演劇部にいたときは苦労したさ、アクセントができなくてな。耳で聞いた通りの音が出せないんだよ。本人は必死なんだけどな。
ふつーレベルの能力が欲しかった……。
と、またしても思うのは、『サイレントヒル』をプレイしていて「ピアノ」のイベントがありそうなのを知ったとき。
ピアノ? ピアノのイベントだと?
またかい。またしても、音楽イベントかいっ。
ゲームには、「音楽系」のイベントがちょくちょく存在する。
お手本のリズムに従ってボタンを押したりなんかは、かわいい方だ。
いちばんつらかったのは、『エコーナイト2』の楽譜を完成させるイベント。
音楽を聴いて、楽譜を書くんだ。
耳で音階を聴き分けるんだ。
ねえ。
ふつーの人って、音楽を聴くだけで、「あ、これはソだな。これはラの音」とか判断つくもんなの?
はじめて耳で聴くだけの音楽を、楽譜に書き起こしたりできるもんなの?
わたしにはできない。
ぼーぜんとしたよ。
楽譜の空欄を埋めなければならないと知ったとき。
しかも、お手本の音楽はいくつも前の部屋でしか聴けなくて、お手本を聴いてから何分も経ったあとで、記憶を頼りに楽譜を書かなければならないなんて。
どーしてもできなくて、そこだけ攻略本の答えを書き写したもん。
わたしの能力では無理。
『バイオハザード3』でもあったな。1階でオルゴールを聴いて、最上階で壊れたオルゴールの調律をするイベント。
ただしこれは、実際に音を聴きながら、正しい音を探すことができた。耳で狂った音を聴き分ける程度のことはできるからまだ、なんとかなった。
しかし、楽譜を書けって言われたらアウトだ。
音もなしに、記憶の中の音楽を音符になんかできないよー。楽譜なんかわかんないよー。
おびえましたとも、『静岡』のピアノイベント。
実際には音が高いか低いかを当てるだけのイベントだったから、わたしでもできたけど。
音楽の才能が欲しい……。
サスペンス劇を観るよーな。@ホップスコッチ千秋楽
2002年10月28日 タカラヅカ さみしい……なんてさみしい千秋楽なんだ……。
「緑野さん、今日来るとは思わなかったよ」
と、殿さんに言われた。
「そりゃ来るよ。主演のファンだもん」
と返しながらも、わたしの方が聞き返したよ、
「殿さんこそ、今日来るとは思わなかったよ」
「だってチケットさばけそうになかったもん」
そうか……そうだよね……。チケットさばけないもんね。自分で観るしかないよね。
とゆー、さみしい会話がかわされた、雪バウ『ホップスコッチ』千秋楽。
楽日だってのに、サバキの嵐。
そして、案の定空席だらけ。
わたしの前の席は空席、そしてその横にはいつものダフ屋が坐っていた。彼を客席で見るのははじめてだ。……売れなかったんだね……。
前方センターに坐っていた殿さんは、「あたしの隣ずらっと空いてるんだよ、居心地悪いよ」と泣き声を上げる。
そして千秋楽は、リピーターだらけ。
……笑いが起こらない……。
が、がんばれ出演者。
手に汗握る緊迫感。
こんなにいろんな意味で疲れる公演もめずらしい。
でもさでもさ、ほんとにがんばってたよ、出演者。
いろいろ小技を効かしていてさ、前に観たときよりよくなっていたよ。
とくに壮くん。
がんばったねえええ。ほろり。
そして、わたしの愛するしぃちゃん(笑)。
そこにいてくれるだけでいいのよ、ああ、癒されるわ……。
スーツ姿を眺めているだけでうれしい。だから目でたのしむ。たのしむ。そ、それだけだが……それだけしかないが……それでもいいの、そのために4500円払ったのよ、わたしはっ。
『ホップスコッチ』を観ているはずのわたしは、何故か『アンナ・カレーニナ』のことを考えていた。
あのときのしぃちゃん、良かったなー。善良で一生懸命だけが取り柄のヘタレ男って、大好きなんだよなあ。
『ホップスコッチ』を観ているはずのわたしは、何故かグンちゃんさよならバウのことを考えていた。
あのときのしぃちゃん、良かったなー。自分を二枚目だと信じているけど、じつはちっともかっこよくない、カンチガイしたヘタレ野郎って、大好きなんだよなあ。
何故なの、神様。
わたしは今、ここで『ホップスコッチ』を観ているはずなのに。
わたしの心は過去を見つめたままです。
神様、とてもかなしいです。
神様、『ホップスコッチ』の作者を憎んでもいいですか……??
☆
第九の練習、友人たちは欠席。ひとりぼっちだった。
帰りは知らないおばさまと世間話なんぞしながら帰る。
「お仕事は……あらごめんなさい、まだ学生さんよね」
わははは。
まだ学生で通りますか、わたし。
夜道の力(笑)。
つーか、年配のご婦人ってたいていわたしの肩より背が低いから、きっと顔なんかろくに見ないで喋ってるんだろーなー。服装と体型だけで判断するんじゃないかしら。
「緑野さん、今日来るとは思わなかったよ」
と、殿さんに言われた。
「そりゃ来るよ。主演のファンだもん」
と返しながらも、わたしの方が聞き返したよ、
「殿さんこそ、今日来るとは思わなかったよ」
「だってチケットさばけそうになかったもん」
そうか……そうだよね……。チケットさばけないもんね。自分で観るしかないよね。
とゆー、さみしい会話がかわされた、雪バウ『ホップスコッチ』千秋楽。
楽日だってのに、サバキの嵐。
そして、案の定空席だらけ。
わたしの前の席は空席、そしてその横にはいつものダフ屋が坐っていた。彼を客席で見るのははじめてだ。……売れなかったんだね……。
前方センターに坐っていた殿さんは、「あたしの隣ずらっと空いてるんだよ、居心地悪いよ」と泣き声を上げる。
そして千秋楽は、リピーターだらけ。
……笑いが起こらない……。
が、がんばれ出演者。
手に汗握る緊迫感。
こんなにいろんな意味で疲れる公演もめずらしい。
でもさでもさ、ほんとにがんばってたよ、出演者。
いろいろ小技を効かしていてさ、前に観たときよりよくなっていたよ。
とくに壮くん。
がんばったねえええ。ほろり。
そして、わたしの愛するしぃちゃん(笑)。
そこにいてくれるだけでいいのよ、ああ、癒されるわ……。
スーツ姿を眺めているだけでうれしい。だから目でたのしむ。たのしむ。そ、それだけだが……それだけしかないが……それでもいいの、そのために4500円払ったのよ、わたしはっ。
『ホップスコッチ』を観ているはずのわたしは、何故か『アンナ・カレーニナ』のことを考えていた。
あのときのしぃちゃん、良かったなー。善良で一生懸命だけが取り柄のヘタレ男って、大好きなんだよなあ。
『ホップスコッチ』を観ているはずのわたしは、何故かグンちゃんさよならバウのことを考えていた。
あのときのしぃちゃん、良かったなー。自分を二枚目だと信じているけど、じつはちっともかっこよくない、カンチガイしたヘタレ野郎って、大好きなんだよなあ。
何故なの、神様。
わたしは今、ここで『ホップスコッチ』を観ているはずなのに。
わたしの心は過去を見つめたままです。
神様、とてもかなしいです。
神様、『ホップスコッチ』の作者を憎んでもいいですか……??
☆
第九の練習、友人たちは欠席。ひとりぼっちだった。
帰りは知らないおばさまと世間話なんぞしながら帰る。
「お仕事は……あらごめんなさい、まだ学生さんよね」
わははは。
まだ学生で通りますか、わたし。
夜道の力(笑)。
つーか、年配のご婦人ってたいていわたしの肩より背が低いから、きっと顔なんかろくに見ないで喋ってるんだろーなー。服装と体型だけで判断するんじゃないかしら。
中年、という言葉がかなしい……。@サイレントヒル
2002年10月27日 ゲーム ハリー・メイソン。32歳。ライター。
妻とは死別。7歳の娘がいる。
現在は休暇中、娘と共にバカンスにやってきたのだが……。
どーゆーゲームなんだ、『サイレントヒル』。
今、「ホラーアクション」とゆージャンルに属している『サイレントヒル』っちゅーゲームをやっている。
古いゲームだよ。PSだからね。
『零』を貸してくれたのと同じ人から、弟が借りてきた。借り物はとっととプレイしてとっとと返さなければならない。つーことで、『ティアリング・サーガ』は中断。
なんせ『零』をプレイしたあとだから。
ちっともこわくないです、『静岡』(=サイレントヒル)。
つーか、つっこみどころ満載!!
主人公がいきなりオヤジっての、どうよ?
子持ち男だよ?
日本のゲーム事情からしたら、異例の主役キャラ。
出てくるのは28歳の女性警官、謎のおばさん、主人公よりさらにオヤジ度の高い医者。
……あのこれ、日本向けに作ってる? 最初から海外輸出のことしか考えてないんじゃ?
たとえば小学生は、自分の父親世代の主人公に感情移入するかなぁ……?
やはりマーケットのメインは海外? 子どもが主役じゃ、こういう血の出るアクションものは海外では売れないもんねえ。日本ぐらいだよね、子どもが血みどろになって戦うのがよろこばれてるのって。良くも悪くも。
まだプレイ途中だけど、今のところ主役がおじさんである意味はない。
「なんの訓練も受けていない一般人なので、武器の扱いは不得手」という設定で、とにかく弱い。つーかものすごく戦いにくい。なんなんだ、この操作性の悪さは。ストレス大。
わざわざ「一般人だから」と説明書に書いてあるのは、操作性の悪いことへの言い訳か? と勘ぐってしまうほどだ。『バイオハザード』はもっとずっとずっと操作しやすかったぞ。疑似バイオのくせに、本物よりへぼいっちゅーのは問題だろー。
つーか、このわざわざ「一般人だから」と宣言するのは、「ふつーの女子大生、18歳」が銃を片手に化物とがしがし戦って勝利してしまう『バイオハザード』への皮肉かしら。と思ってみたり。
なんにせよ、「武器の扱いは不得手」というならますます、おじさんが主役である必要はないんだよね。日本人が日本をマーケットとして作ったなら主人公は10代の子どもになるはずだろう。可憐な美少女とかが血みどろで戦うのがふつうでしょう。17歳のふつーの女子高生、でも顔は10歳、されど乳はFカップ、でもってほとんど裸みたいなコスチュームか、あるいは制服とかで戦うの。それが日本的ってもん。
なのにこの『静岡』は中年男が主役……。
「主役が32歳っての、すごい嫌なんだけど……」
と、弟。
ちなみに弟は、32歳。
「オヤジだよね、主人公」
「すげーオヤジだよ。でも同い年」
笑えねえ。
わたしはこの中年主人公より、さらにばばあなわけだ。
「この主人公、あまりにもトロくさくない? たった5段の階段、飛び降りられずに転げ落ちるんだけど」
「ちょっと走ったら『はぁっはぁっ』って死にそうな声出すから、ケガでもしたのかと思って調べても、どこもケガなんかしてない。……あれって、たんに走ったら息が上がるの? オヤジだから?」
「オヤジだからでしょう。オヤジは全力疾走したら、はぁはぁ言うよ」
……なにもそんなところを、リアルにしなくても……。
35歳と32歳の姉弟は、眉をひそめてしまうよ。
「それにしても、ことさらにオヤジくさくないか、この主人公」
「子持ちだからだろ。親になると、トシより老けるからな」
運動不足で走ると息の上がる主人公を走らせ続け、プレイ中、『静岡』。
これくらい大丈夫だろ、と思えるよーな些細な段差にも転ぶ主人公で、プレイ中、『静岡』。
願わくば、このみょーな物語が「夢オチ」で終わりませんように。
妻とは死別。7歳の娘がいる。
現在は休暇中、娘と共にバカンスにやってきたのだが……。
どーゆーゲームなんだ、『サイレントヒル』。
今、「ホラーアクション」とゆージャンルに属している『サイレントヒル』っちゅーゲームをやっている。
古いゲームだよ。PSだからね。
『零』を貸してくれたのと同じ人から、弟が借りてきた。借り物はとっととプレイしてとっとと返さなければならない。つーことで、『ティアリング・サーガ』は中断。
なんせ『零』をプレイしたあとだから。
ちっともこわくないです、『静岡』(=サイレントヒル)。
つーか、つっこみどころ満載!!
主人公がいきなりオヤジっての、どうよ?
子持ち男だよ?
日本のゲーム事情からしたら、異例の主役キャラ。
出てくるのは28歳の女性警官、謎のおばさん、主人公よりさらにオヤジ度の高い医者。
……あのこれ、日本向けに作ってる? 最初から海外輸出のことしか考えてないんじゃ?
たとえば小学生は、自分の父親世代の主人公に感情移入するかなぁ……?
やはりマーケットのメインは海外? 子どもが主役じゃ、こういう血の出るアクションものは海外では売れないもんねえ。日本ぐらいだよね、子どもが血みどろになって戦うのがよろこばれてるのって。良くも悪くも。
まだプレイ途中だけど、今のところ主役がおじさんである意味はない。
「なんの訓練も受けていない一般人なので、武器の扱いは不得手」という設定で、とにかく弱い。つーかものすごく戦いにくい。なんなんだ、この操作性の悪さは。ストレス大。
わざわざ「一般人だから」と説明書に書いてあるのは、操作性の悪いことへの言い訳か? と勘ぐってしまうほどだ。『バイオハザード』はもっとずっとずっと操作しやすかったぞ。疑似バイオのくせに、本物よりへぼいっちゅーのは問題だろー。
つーか、このわざわざ「一般人だから」と宣言するのは、「ふつーの女子大生、18歳」が銃を片手に化物とがしがし戦って勝利してしまう『バイオハザード』への皮肉かしら。と思ってみたり。
なんにせよ、「武器の扱いは不得手」というならますます、おじさんが主役である必要はないんだよね。日本人が日本をマーケットとして作ったなら主人公は10代の子どもになるはずだろう。可憐な美少女とかが血みどろで戦うのがふつうでしょう。17歳のふつーの女子高生、でも顔は10歳、されど乳はFカップ、でもってほとんど裸みたいなコスチュームか、あるいは制服とかで戦うの。それが日本的ってもん。
なのにこの『静岡』は中年男が主役……。
「主役が32歳っての、すごい嫌なんだけど……」
と、弟。
ちなみに弟は、32歳。
「オヤジだよね、主人公」
「すげーオヤジだよ。でも同い年」
笑えねえ。
わたしはこの中年主人公より、さらにばばあなわけだ。
「この主人公、あまりにもトロくさくない? たった5段の階段、飛び降りられずに転げ落ちるんだけど」
「ちょっと走ったら『はぁっはぁっ』って死にそうな声出すから、ケガでもしたのかと思って調べても、どこもケガなんかしてない。……あれって、たんに走ったら息が上がるの? オヤジだから?」
「オヤジだからでしょう。オヤジは全力疾走したら、はぁはぁ言うよ」
……なにもそんなところを、リアルにしなくても……。
35歳と32歳の姉弟は、眉をひそめてしまうよ。
「それにしても、ことさらにオヤジくさくないか、この主人公」
「子持ちだからだろ。親になると、トシより老けるからな」
運動不足で走ると息の上がる主人公を走らせ続け、プレイ中、『静岡』。
これくらい大丈夫だろ、と思えるよーな些細な段差にも転ぶ主人公で、プレイ中、『静岡』。
願わくば、このみょーな物語が「夢オチ」で終わりませんように。
たしかにかわいいけれど、かわいいだけじゃーなー。@ザ・ロイヤル・テネンバウムズ
2002年10月26日 映画 さて本日は、『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』を見てきました。ジーン・ハックマン主演。
家族ものっす。
ひとことでいうと、崩壊した家族が心を通わせるまで、という、ありがちな話。
……なんだけど、みょーなおかしさにあふれているというか。いや、いろんな意味で。
ジーン・ハックマン演じるロイヤル・テネンバウムズは、超自分勝手な男。彼は、何年も音信不通だった妻が他の男と真剣に再婚を考えていると知り、それをぶちこわすためだけに「私はあと6週間の命」だと嘘をついてテネンバウムズ家に帰ってくる。あ、あとついでに彼はちょーど破産していて、他に行くとこがなかったから、というのもある。最低です(苦笑)。
いくら軽蔑し、嫌っていたにしろ、「あと6週間の命」とか言われたらムゲにはできないよね……ってことで、家族集合。テネンバウムズ家の子どもたちは、それぞれ「天才」で名と財を成した人たちなんだけど、みんな今は身を持ち崩して不幸の真っ只中。個性強すぎ。
オトナばかりの、家族もの。コドモは出てくるけど(ロイヤル氏の孫にあたる)、動物程度の扱い。あるのは「オトナ」として社会の最小単位である「家庭」とどうつきあうか、ちゅーこと。
■ラコステ割引■
ラコステの衣服を身に着けてきた方は一般・学生当日料金から200円引きになります。ぜひ窓口でワニマークをアピールしてください。
とゆー宣伝方法をとっている映画だし、ヒロイン?のグウィネス・パルトロウがラコステのミニワンピを着ているのがトレードマークみたいだから、どんなに全編「ラコステ!!」なのかと思ったら。
ラコステよりアディダスの方が目立ってたよ……。グウィネスのラコステより、テネンバウムズ家の長男家族の赤いジャージ(お葬式では一家で黒いジャージ)の方が強烈。
不器用なオトナたちの再生を、オシャレにユーモラスに描いてあるわけだが……わたしはけっこー眠かった(笑)。あと、こういうハートウォーミングものって、ツボにあうかどうかで評価分かれるよね。
わたしにはあちこちキツかったよ……「それって人としてどうよ?」みたいな価値観の違いがいろいろあってね。
わたし、他人の不幸やケガや死を「笑い」にする感性は持ち合わせてないんだよなあ。この映画でいちばんきついのは、そういうとこ。
犬を殺されたのに、それを「笑い」や「ちょっといい話」にしてしまうあたりは、おどろいた。つーか、子どもたちに人格がないことには途中から気づいてたけど、かわいがっていた犬が目の前で死んだのに、泣きもしないのには、心底違和感。目の前で犬が圧死したのに、次の瞬間には別の犬をプレゼントして(まだ前の犬はつぶれたまま)ハッピーエンドってことだよね、これ……? い、いいのかそれ。
あと、神父さんの足のケガも、「笑い」として描かれてたよね。テネンバウムズ家の騒動で突き落とされて骨折したのに、それを「笑い」にするか……おそるべし。
理解できない感覚はあちこちにあったものの、テネンバウムズ家の長女グウィネスの波乱すぎる人生は素敵でした。
☆
映画館へ向かう途中、ふらりと立ち寄った店で、職業を聞かれました。
な、何故?
一緒にいたWHITEちゃんには聞かないのに、どーしてわたしだけ?!
ふつーのOLには見えないってこと? ……ふつーのOLじゃないけどさっ。
「ウチの服をたくさん持ってるでしょ?」
って、何故? 1枚も持ってないっす。
オタクだと見抜かれてしまったよーで、うろたえました。
だってそこ、オタク御用達の店だもん……オタクな女の子はかなりの高確率で好きだと言うよね、また日常でも着て歩くよね。ふつーのOLは頓狂すぎるデザインを敬遠するけど(会社には着ていけない)。
「なんか、職人さんぽいから」
と、言われてしまったけどそれ、どーゆー意味だ?? 「職人ってなんの?」と返したら「美容師とか」って言われた。あのー、土曜日の昼下がりです、ふつー美容師は仕事してます。
そして「とか」が気になったわ。「美容師とか」の「とか」ってなに? ほんとはなにが言いたかったの?
……そのうえ、メンズの軍服のやうなコートをすすめられました。肩幅やなんかはお直しできるから、って。
そんなにわたし、オタクオーラ出してたのかしら。おそるべしゴルチエ。
家族ものっす。
ひとことでいうと、崩壊した家族が心を通わせるまで、という、ありがちな話。
……なんだけど、みょーなおかしさにあふれているというか。いや、いろんな意味で。
ジーン・ハックマン演じるロイヤル・テネンバウムズは、超自分勝手な男。彼は、何年も音信不通だった妻が他の男と真剣に再婚を考えていると知り、それをぶちこわすためだけに「私はあと6週間の命」だと嘘をついてテネンバウムズ家に帰ってくる。あ、あとついでに彼はちょーど破産していて、他に行くとこがなかったから、というのもある。最低です(苦笑)。
いくら軽蔑し、嫌っていたにしろ、「あと6週間の命」とか言われたらムゲにはできないよね……ってことで、家族集合。テネンバウムズ家の子どもたちは、それぞれ「天才」で名と財を成した人たちなんだけど、みんな今は身を持ち崩して不幸の真っ只中。個性強すぎ。
オトナばかりの、家族もの。コドモは出てくるけど(ロイヤル氏の孫にあたる)、動物程度の扱い。あるのは「オトナ」として社会の最小単位である「家庭」とどうつきあうか、ちゅーこと。
■ラコステ割引■
ラコステの衣服を身に着けてきた方は一般・学生当日料金から200円引きになります。ぜひ窓口でワニマークをアピールしてください。
とゆー宣伝方法をとっている映画だし、ヒロイン?のグウィネス・パルトロウがラコステのミニワンピを着ているのがトレードマークみたいだから、どんなに全編「ラコステ!!」なのかと思ったら。
ラコステよりアディダスの方が目立ってたよ……。グウィネスのラコステより、テネンバウムズ家の長男家族の赤いジャージ(お葬式では一家で黒いジャージ)の方が強烈。
不器用なオトナたちの再生を、オシャレにユーモラスに描いてあるわけだが……わたしはけっこー眠かった(笑)。あと、こういうハートウォーミングものって、ツボにあうかどうかで評価分かれるよね。
わたしにはあちこちキツかったよ……「それって人としてどうよ?」みたいな価値観の違いがいろいろあってね。
わたし、他人の不幸やケガや死を「笑い」にする感性は持ち合わせてないんだよなあ。この映画でいちばんきついのは、そういうとこ。
犬を殺されたのに、それを「笑い」や「ちょっといい話」にしてしまうあたりは、おどろいた。つーか、子どもたちに人格がないことには途中から気づいてたけど、かわいがっていた犬が目の前で死んだのに、泣きもしないのには、心底違和感。目の前で犬が圧死したのに、次の瞬間には別の犬をプレゼントして(まだ前の犬はつぶれたまま)ハッピーエンドってことだよね、これ……? い、いいのかそれ。
あと、神父さんの足のケガも、「笑い」として描かれてたよね。テネンバウムズ家の騒動で突き落とされて骨折したのに、それを「笑い」にするか……おそるべし。
理解できない感覚はあちこちにあったものの、テネンバウムズ家の長女グウィネスの波乱すぎる人生は素敵でした。
☆
映画館へ向かう途中、ふらりと立ち寄った店で、職業を聞かれました。
な、何故?
一緒にいたWHITEちゃんには聞かないのに、どーしてわたしだけ?!
ふつーのOLには見えないってこと? ……ふつーのOLじゃないけどさっ。
「ウチの服をたくさん持ってるでしょ?」
って、何故? 1枚も持ってないっす。
オタクだと見抜かれてしまったよーで、うろたえました。
だってそこ、オタク御用達の店だもん……オタクな女の子はかなりの高確率で好きだと言うよね、また日常でも着て歩くよね。ふつーのOLは頓狂すぎるデザインを敬遠するけど(会社には着ていけない)。
「なんか、職人さんぽいから」
と、言われてしまったけどそれ、どーゆー意味だ?? 「職人ってなんの?」と返したら「美容師とか」って言われた。あのー、土曜日の昼下がりです、ふつー美容師は仕事してます。
そして「とか」が気になったわ。「美容師とか」の「とか」ってなに? ほんとはなにが言いたかったの?
……そのうえ、メンズの軍服のやうなコートをすすめられました。肩幅やなんかはお直しできるから、って。
そんなにわたし、オタクオーラ出してたのかしら。おそるべしゴルチエ。
有意義な話題(笑)。
2002年10月24日 オタク話いろいろ。 いつものオレンジとの長電話。
東京−大阪間で、毎度8時間強の通話って……なんて不経済な友情。
オレンジと電話するといつも長期戦。子機の充電は切れるわ、生理現象に追いつめられるわ、もー大変。
今回の電話のさなか、オレンジは風呂をうっかり沸騰させ(煮立つ寸前だったらしい。やば)、そのうえ鼻血を出した。わたしは風邪で熱があった。
……それなら電話切ればいいのにね……こりないふたり。
話題はいろいろだが、愉快だったのは、『キャンディ・キャンディ』ネタ。
「ニールって受だよね?」
とゆーテーマで、実に有意義な会話がなされたのだ。
ニールというと、あのニールだ。
イライザの兄でいじわるで軟弱で傲慢で、いいとこなしのくせにラストの方ではキャンディに惚れて強引に婚約しようとまでした、あのドアホウ男だ。
「ニールが受なのは一目でわかる周知の事実ってやつだけどさ、攻がいないじゃん」
「キャンディでしょ? あの女、総攻じゃん」
「そりゃキャンディは攻だけどさー、他に……あ、アーチーは?」
「アーチー×ニール!!」
わたしたちの声のトーンが跳ね上がる。
わたしは体温計と薬片手だし、電話の向こうのオレンジの鼻の穴にはティッシュが詰めてあるはずの、体調ぼろぼろなオトナの女ふたりは、瞳を輝かせた!
「アーチー攻だったらさー、絶対それ鬼畜だよね?!」
「鬼畜だよ、あいつはー。ヤりたい放題やるね、アレは」
「ニールがキャンディをレイプしよーとした(原作参照)のなんかがバレた日にゃあ、情け容赦なくヤるだろーね」
「アーチーは今でもキャンディを愛してるからねえ。キャンディじゃなかったらどの女も一緒だからってんで、彼女のためだけにアニーとつきあってるけどさー」
「せつない男だよねえ、アーチー」
「そーゆー男はキレるとこわいよねー。鬼畜……ああ、鬼畜……(うっとり)」
「愛のない鬼畜攻……(うっとり)」
「アルバートさんもよくないかい?」
「アルバート×ニール! いい、いい! それもいい!」
「キャンディをレイプしよーとしたニールに、キレるアルバート。……でもアルバートさんは鬼畜じゃないね」
「ないねー。オトナだからなー。アルバートさんのいいところは、憐れみが入るとこよね。アーチーは余裕のないガキだからストレートにニールを軽蔑して鬼畜道まっしぐらだけど、アルバートさんならアホウなニールのことを憐れんでやさしくしたりするだろうね」
「憐れみ攻!!(うっとり)」
「度量の広さゆえ憐れみで抱くことのできる攻と、狭量さゆえに誰からも真実の愛を与えられない受……(うっとり)」
わたしもオレンジも、「救われない関係」「(精神的に)痛い恋愛」がツボなんすよ〜〜。
愛のない鬼畜攻とか、憐れみゆえにやさしくする攻とか、受に救いがなくてものすごい萌える〜〜!!
「でも、最後はハッピーエンドよね」
「当然よ。途中はどんな痛くて救いがなくても、最後には愛が芽生えてハッピーエンドよ。でなきゃやおいの意味がないっ」
基本ですとも、ハッピーエンド神話。
んで、ここまで萌えたら次の話題は決まってるよな。
「ねえ、あんた書いてよ、アーチー×ニール」
「あんたこそ描いてよ」
「アタシは無理だよ、芸風じゃない」
「わたしだって無理だよ、エロエロなんか書けないって」
「エロエロはとばしていいよ、朝チュンでいいからさー」
「文章に色気ないから無理だっつの。あんた描いてよー、読みたいよー」
押し付け合い。
わたしもオレンジも、エロエロ恋愛モノは芸風じゃないんだよなあ。
エロをえっちくさく描くのって、才能だからね。
そーゆー才能があったら、わたしらもう少し売れてるよね……(笑)。
誰か描いてくんねーかなあ。
アーチー×ニール。
思いっきりハードでせつなーいやつ。
読みたいよぉ。
東京−大阪間で、毎度8時間強の通話って……なんて不経済な友情。
オレンジと電話するといつも長期戦。子機の充電は切れるわ、生理現象に追いつめられるわ、もー大変。
今回の電話のさなか、オレンジは風呂をうっかり沸騰させ(煮立つ寸前だったらしい。やば)、そのうえ鼻血を出した。わたしは風邪で熱があった。
……それなら電話切ればいいのにね……こりないふたり。
話題はいろいろだが、愉快だったのは、『キャンディ・キャンディ』ネタ。
「ニールって受だよね?」
とゆーテーマで、実に有意義な会話がなされたのだ。
ニールというと、あのニールだ。
イライザの兄でいじわるで軟弱で傲慢で、いいとこなしのくせにラストの方ではキャンディに惚れて強引に婚約しようとまでした、あのドアホウ男だ。
「ニールが受なのは一目でわかる周知の事実ってやつだけどさ、攻がいないじゃん」
「キャンディでしょ? あの女、総攻じゃん」
「そりゃキャンディは攻だけどさー、他に……あ、アーチーは?」
「アーチー×ニール!!」
わたしたちの声のトーンが跳ね上がる。
わたしは体温計と薬片手だし、電話の向こうのオレンジの鼻の穴にはティッシュが詰めてあるはずの、体調ぼろぼろなオトナの女ふたりは、瞳を輝かせた!
「アーチー攻だったらさー、絶対それ鬼畜だよね?!」
「鬼畜だよ、あいつはー。ヤりたい放題やるね、アレは」
「ニールがキャンディをレイプしよーとした(原作参照)のなんかがバレた日にゃあ、情け容赦なくヤるだろーね」
「アーチーは今でもキャンディを愛してるからねえ。キャンディじゃなかったらどの女も一緒だからってんで、彼女のためだけにアニーとつきあってるけどさー」
「せつない男だよねえ、アーチー」
「そーゆー男はキレるとこわいよねー。鬼畜……ああ、鬼畜……(うっとり)」
「愛のない鬼畜攻……(うっとり)」
「アルバートさんもよくないかい?」
「アルバート×ニール! いい、いい! それもいい!」
「キャンディをレイプしよーとしたニールに、キレるアルバート。……でもアルバートさんは鬼畜じゃないね」
「ないねー。オトナだからなー。アルバートさんのいいところは、憐れみが入るとこよね。アーチーは余裕のないガキだからストレートにニールを軽蔑して鬼畜道まっしぐらだけど、アルバートさんならアホウなニールのことを憐れんでやさしくしたりするだろうね」
「憐れみ攻!!(うっとり)」
「度量の広さゆえ憐れみで抱くことのできる攻と、狭量さゆえに誰からも真実の愛を与えられない受……(うっとり)」
わたしもオレンジも、「救われない関係」「(精神的に)痛い恋愛」がツボなんすよ〜〜。
愛のない鬼畜攻とか、憐れみゆえにやさしくする攻とか、受に救いがなくてものすごい萌える〜〜!!
「でも、最後はハッピーエンドよね」
「当然よ。途中はどんな痛くて救いがなくても、最後には愛が芽生えてハッピーエンドよ。でなきゃやおいの意味がないっ」
基本ですとも、ハッピーエンド神話。
んで、ここまで萌えたら次の話題は決まってるよな。
「ねえ、あんた書いてよ、アーチー×ニール」
「あんたこそ描いてよ」
「アタシは無理だよ、芸風じゃない」
「わたしだって無理だよ、エロエロなんか書けないって」
「エロエロはとばしていいよ、朝チュンでいいからさー」
「文章に色気ないから無理だっつの。あんた描いてよー、読みたいよー」
押し付け合い。
わたしもオレンジも、エロエロ恋愛モノは芸風じゃないんだよなあ。
エロをえっちくさく描くのって、才能だからね。
そーゆー才能があったら、わたしらもう少し売れてるよね……(笑)。
誰か描いてくんねーかなあ。
アーチー×ニール。
思いっきりハードでせつなーいやつ。
読みたいよぉ。
COOLは七難を隠す(笑)。@狂気の桜
2002年10月23日 映画 今日は『狂気の桜』を見てきました。
窪塚洋介主演の暴力青春映画。
とゆーカテゴリが正しいのかどうか知らねーが、暴力メインなのはたしかだしな。
いやあ、まず客席におどろいたよ。
若い。
若者しかいねー。
10代から20代半ばまでだけで構成された客席なんて、はじめて見た。
今までどんな映画でも、けっこー年配の人っていたからさ。映画好きの中年老年ってのは存在するもんだからさ。
ガキしかいない映画館っての、わたしはじめてだったのよ。
ごめんね、わたしひとりおばさんで。
カップル率も高かった。若いからか? 映画はカップルで見るものなのね。ひとりで来ているのはわたしともうひとりの男の人ぐらいのもん。女の子同士男の子同士がひと組ずつで、あとは全員カップル。
見張っていたわけじゃないが、一番乗りで席に着いていたから、入ってくる客が全部目に入ったもんでよ。
みんなイマドキな、きれーに着飾った若者ばかり。ヅカの客席とはあまりにチガウ雰囲気(笑)。
とりあえず窪塚くんだから見に行きました。
ただ、いくら窪塚くん主演でも、この映画を見に行くには躊躇があった。
予告で見る限り、暴力映画だったから。
わたし、暴力物って苦手なのよ。痛いのだめなの。生理的に嫌悪感が強いのよ。
だからヤクザものとかだめ。男のために作られた映画は超苦手。血とか内臓とか、リンチとかレイプとか、だめなのよ。
窪塚くん主演かー、しかし暴力がテーマだろこれ……きっついなあ。どーしよーかなー、でも窪塚くんだしなあ。
逡巡するのは、今まで見た窪塚くんの映画がわたしのツボにハマるものだったからだ。
最初に見た『溺れる魚』は、窪塚くんだから、ではなく堤幸彦監督だから、見に行った。……ハズレだった。
次の『GO』はまちがいなく窪塚くんだから見に行った。や、他に宮藤官九郎脚本だからってのもあったが。
……これがもー、アタリだった。ものすっげーアタリだった。よかったよー、見に行って。
味をしめて『ピンポン』も見に行った。おもしろかった。
窪塚洋介っちゅー俳優の選ぶ映画は、わたしの感性に合っているようだ。彼の独特の言い回しやキャラ立ては、わたしの感性に合うようだ。
それなら……見てみるか、『狂気の桜』。
相変わらず、予備知識は皆無。映画館で見た予告編しか知らない。暴力が大きく扱われていることと、オシャレ系らしいってことぐらい。
ええ。オシャレでした、すっごく。
現在の感覚で任侠映画を作ったらこうなるのかな、と。
わたし、任侠映画ってまともに見たことはないんですが。ヤクザものは生理的にだめなので、よく知らないの。知らない奴が言っても無意味かもしれんが……知らないなりに抱えているイメージのヤクザ映画の、現代バージョン。
渋谷で「不良狩り」をする窪塚くんとその親友2人。彼らは「ネオトージョー」と名乗り、白いオリジナルの戦闘服に身を包み、毎日毎日ケンカに明け暮れている。
右翼系暴力団の組長に気に入られた彼らは、暴力団内外の「オトナの陰謀」に否応なく巻き込まれていく……。
つくづく、「男が作った映画だなあ」と思った。
男が好きなモノだけでできあがった映画。
すなわち、少年ジャンプの世界さ。
かっこいいアクション。
かっこいいヒーロー。
かっこいい正義。
恋愛よりも、友情や義理人情が大切。
泣いてすがる女を捨てて、死ぬとわかっている戦いへ進むのが真の男らしさ、かっこよさ。
小学校低学年の子がよろこんで読んでいる少年ジャンプと、大人の男が好きなVシネマ系って、根っこは同じなんだよね。セックスが存在するか否かのちがい。存在したって、男の友情の方が尊いわけだが(笑)。
『狂気の桜』はこのいかにも「男が作った映画」の要素に、「純文学のエッセンス」を加えてある。
古くからある「青春」という名の彩りつき。
わたしがこの映画を楽しめたのは、「青春」と「純文学」があったからだろう。ほんと。
「青春」と「純文学」のかほりを、全編たのしんでいたんだが……最後の最後で、つい笑ってしまったからなあ。
公開中の映画のオチをWebで言うのもなんだからぼかすけど、見た途端「こう来たか」とがっかりしたのな。
「男が作った映画」の、典型的なラストだったわけさ。
女が作ってたら、あんな終わり方は絶対ない。女の感性には、アレは存在してないよ。興行的に成り立たない(笑)。
せっかく「青春」で「純文学」で、しかも音楽も画面もめっちゃオシャレで、苦手な暴力もヤクザも克服して見ることができたのに。
最後がアレか。もー、「男が作った映画」のラストで5万回は見たラスト。「またか」としか思えないっす。
こんなわたしでも、同じラスト、同じストーリーラインの映画の名前を羅列することができるくらい、お決まりのラストだった。
ラストで脱力したけど、それ以外はたのしかったです。
なんといっても、オシャレだよー。
画面のかっこいいこと。
そうか、少年ジャンプ……というか、現在の青年マンガを映像化したらこうなるんだな、という例を見せてもらった。
主人公3人がコスプレしてるあたりが、いいよねえ。
純白の戦闘服は、3人とも微妙にデザインがちがってね。ジャニーズのお衣装みたいよ。その戦闘服でがしがし戦うのが、かっこいいのさ。
音楽もいいっす。身体が揺れそうになる(笑)。
とりあえず、江口洋介は見物だ(笑)。
彼が3人組のひとり、RIKIYAを口説くあたりのいやらしさは……。
あれって、わざとだよねえ? わかってやってるよね? だから翌朝RIKIYAは裸だったんだよね?(笑)
ま、とにかく。
かっこよかったから、それでヨシ。
そーゆーことで。
窪塚洋介主演の暴力青春映画。
とゆーカテゴリが正しいのかどうか知らねーが、暴力メインなのはたしかだしな。
いやあ、まず客席におどろいたよ。
若い。
若者しかいねー。
10代から20代半ばまでだけで構成された客席なんて、はじめて見た。
今までどんな映画でも、けっこー年配の人っていたからさ。映画好きの中年老年ってのは存在するもんだからさ。
ガキしかいない映画館っての、わたしはじめてだったのよ。
ごめんね、わたしひとりおばさんで。
カップル率も高かった。若いからか? 映画はカップルで見るものなのね。ひとりで来ているのはわたしともうひとりの男の人ぐらいのもん。女の子同士男の子同士がひと組ずつで、あとは全員カップル。
見張っていたわけじゃないが、一番乗りで席に着いていたから、入ってくる客が全部目に入ったもんでよ。
みんなイマドキな、きれーに着飾った若者ばかり。ヅカの客席とはあまりにチガウ雰囲気(笑)。
とりあえず窪塚くんだから見に行きました。
ただ、いくら窪塚くん主演でも、この映画を見に行くには躊躇があった。
予告で見る限り、暴力映画だったから。
わたし、暴力物って苦手なのよ。痛いのだめなの。生理的に嫌悪感が強いのよ。
だからヤクザものとかだめ。男のために作られた映画は超苦手。血とか内臓とか、リンチとかレイプとか、だめなのよ。
窪塚くん主演かー、しかし暴力がテーマだろこれ……きっついなあ。どーしよーかなー、でも窪塚くんだしなあ。
逡巡するのは、今まで見た窪塚くんの映画がわたしのツボにハマるものだったからだ。
最初に見た『溺れる魚』は、窪塚くんだから、ではなく堤幸彦監督だから、見に行った。……ハズレだった。
次の『GO』はまちがいなく窪塚くんだから見に行った。や、他に宮藤官九郎脚本だからってのもあったが。
……これがもー、アタリだった。ものすっげーアタリだった。よかったよー、見に行って。
味をしめて『ピンポン』も見に行った。おもしろかった。
窪塚洋介っちゅー俳優の選ぶ映画は、わたしの感性に合っているようだ。彼の独特の言い回しやキャラ立ては、わたしの感性に合うようだ。
それなら……見てみるか、『狂気の桜』。
相変わらず、予備知識は皆無。映画館で見た予告編しか知らない。暴力が大きく扱われていることと、オシャレ系らしいってことぐらい。
ええ。オシャレでした、すっごく。
現在の感覚で任侠映画を作ったらこうなるのかな、と。
わたし、任侠映画ってまともに見たことはないんですが。ヤクザものは生理的にだめなので、よく知らないの。知らない奴が言っても無意味かもしれんが……知らないなりに抱えているイメージのヤクザ映画の、現代バージョン。
渋谷で「不良狩り」をする窪塚くんとその親友2人。彼らは「ネオトージョー」と名乗り、白いオリジナルの戦闘服に身を包み、毎日毎日ケンカに明け暮れている。
右翼系暴力団の組長に気に入られた彼らは、暴力団内外の「オトナの陰謀」に否応なく巻き込まれていく……。
つくづく、「男が作った映画だなあ」と思った。
男が好きなモノだけでできあがった映画。
すなわち、少年ジャンプの世界さ。
かっこいいアクション。
かっこいいヒーロー。
かっこいい正義。
恋愛よりも、友情や義理人情が大切。
泣いてすがる女を捨てて、死ぬとわかっている戦いへ進むのが真の男らしさ、かっこよさ。
小学校低学年の子がよろこんで読んでいる少年ジャンプと、大人の男が好きなVシネマ系って、根っこは同じなんだよね。セックスが存在するか否かのちがい。存在したって、男の友情の方が尊いわけだが(笑)。
『狂気の桜』はこのいかにも「男が作った映画」の要素に、「純文学のエッセンス」を加えてある。
古くからある「青春」という名の彩りつき。
わたしがこの映画を楽しめたのは、「青春」と「純文学」があったからだろう。ほんと。
「青春」と「純文学」のかほりを、全編たのしんでいたんだが……最後の最後で、つい笑ってしまったからなあ。
公開中の映画のオチをWebで言うのもなんだからぼかすけど、見た途端「こう来たか」とがっかりしたのな。
「男が作った映画」の、典型的なラストだったわけさ。
女が作ってたら、あんな終わり方は絶対ない。女の感性には、アレは存在してないよ。興行的に成り立たない(笑)。
せっかく「青春」で「純文学」で、しかも音楽も画面もめっちゃオシャレで、苦手な暴力もヤクザも克服して見ることができたのに。
最後がアレか。もー、「男が作った映画」のラストで5万回は見たラスト。「またか」としか思えないっす。
こんなわたしでも、同じラスト、同じストーリーラインの映画の名前を羅列することができるくらい、お決まりのラストだった。
ラストで脱力したけど、それ以外はたのしかったです。
なんといっても、オシャレだよー。
画面のかっこいいこと。
そうか、少年ジャンプ……というか、現在の青年マンガを映像化したらこうなるんだな、という例を見せてもらった。
主人公3人がコスプレしてるあたりが、いいよねえ。
純白の戦闘服は、3人とも微妙にデザインがちがってね。ジャニーズのお衣装みたいよ。その戦闘服でがしがし戦うのが、かっこいいのさ。
音楽もいいっす。身体が揺れそうになる(笑)。
とりあえず、江口洋介は見物だ(笑)。
彼が3人組のひとり、RIKIYAを口説くあたりのいやらしさは……。
あれって、わざとだよねえ? わかってやってるよね? だから翌朝RIKIYAは裸だったんだよね?(笑)
ま、とにかく。
かっこよかったから、それでヨシ。
そーゆーことで。
いろんな意味でサムい……。@ホップスコッチ
2002年10月22日 タカラヅカ また風邪がぶり返してきている模様。
出かけたあとは寝込む日々。トシのせいか、どんどん虚弱になるなあ。花新公のサバキ待ちはあきらめるナリよ。
☆
んでもって、雪バウの話。
昨日は雪バウでした、はい。
先に見ていたデイジーちゃんとキティちゃんがそりゃーもー、ものすごい言いっぷりでしたのよ。
「『フィガロ』を超えた駄作!」
ほほお、あの水くんの『フィガロ』以上っつったらそりゃ、すごいなあ。
「星バウ以上の駄作!!」
なんと、かよまとの『ヴィンター・ガルテン』以上となっ?! それは極限に挑戦した駄作??
ある意味たのしみかもしれない。
まず、サバキの多さにびっくり。なんだこりゃ。わたし、長くヅカファンやってるけど、バウでここまでのサバキの嵐、久々に見たよ。チケット発売法が変更になってからははじめてだ。扇状態、前補助さえなかなか売れない。
平日だからかと思ったが、前日の日曜日もデイジーちゃんたち曰く、同じ扇状態だったらしい。
実際の空席の多さにもおどろいた。
わたしの観た回は、客のうち20人以上はタカラジェンヌ。またしても生かっしーを見た。かっしー観劇好きだから、ほんとに高確率で遭遇する。
そしてカメラが入っていたので、カメラの近所の席ははじめからつぶしてある。販売ナシ。
20人以上は関係者で、カメラ席が設けてあって、たった500人の劇場で、そのくせあの空席ぶり……?
ポスターに貼ってある「満員御礼」、の文字がむなしい……。
月曜日の午前の部を観て、ロビーに降りれば、これまたサバキの嵐。買い手はほとんどいないなか、売り手だけが両手にチケットを持って立っている。人がおらず、閑散とした感じがさみしい。
が、建物の外にだけ人の気配。なんと、楽屋出を待つ人垣ができてました。バウは午後も公演あるんだよ? なのになんで出待ちしてるの? と、思いきや。
そーなんだ、客席に来ていたジェンヌが楽屋出して来るのを待っているんだよ、みんな。
……それも、すごくさみしい光景だ。公演は午後もあるんだよ、観てやれよー、公演してないジェンヌにだけ興味示さないでさぁ。
と言いつつわたしも、午後を観ることなくとっとと帰ったけどな。
太田先生のコメディ『ホップスコッチ』。
はっきり言うと駄作だ。
しかしなー。
『フィガロ』と比べるのはまだしも、『ヴィンター・ガルテン』と比べるのはどうかと思うよ。
『ヴィンター・ガルテン』と『ホップスコッチ』、どちらが駄作かというと、わたしは断然『ヴィンター・ガルテン』だと思う。
だって『ヴィンター・ガルテン』はぶっこわれまくってて物語になってなかったけど、『ホップスコッチ』はこわれてなかったもん。
『ホップスコッチ』はべつに、こわれてない。
たんに、つまんないの。
時間の無駄ってくらい、つまんない。寝てていいよ、って舞台から言われている感じ。
物語としての構成を見れば、『ホップスコッチ』は正常だよ。計算式は合ってる。
でもな、どんなに正しい計算でも、つまらなかったら意味ないよなー、というどーでもいい作品になってる。
作りが短編小説なんだよね。文庫でいうなら20ページくらいで「あはは」と罪なく読ませちゃうよーな。
問題はその20ページのネタ一発勝負の短編小説を、大河ドラマ枠に持ってきたこと。
1時間の単発ドラマならよかったのに、1年かけて日曜の8時から連続で流します、っていったら、そりゃ間がもたねーわ。
間がもたないぶん、意味のないシーンを増やしたり、ひとつのシーンをだらだら引き延ばしたりしたわけな。ははは、そりゃー見てらんないだろーなー。
大昔のアニメ『キャプテン翼』なんかすごかったよ。リメイクされた最近のやつじゃなくて、昔のやつね。アレなんか、テレビアニメが原作に追いついてしまってたんで、原作を抜かしてしまわないよう牛歩するしかなかった。シュート1本に15分くらいかかったりするんだよなー。主人公がシュートを打った、それがゴールに入るまで、15分。滞空時間15分のシュートってなんだそりゃ。しかもCMはさんで、また打つ瞬間から流し直したりな。
ちょっと前にあった、三谷幸喜の連続ドラマで法廷物があったよね。役所広司主演の。あれなんかも2時間スペシャルのネタを3ヶ月かけてやったもんだから、水増しにつぐ水増しで、ものすごいこわれ方だった。
料理方法をまちがえちゃいかんよ。
ネタができたなら、それにふさわしい舞台を考えようよ。
『ホップスコッチ』は、1時間の1幕物ならOKだと思うよ、わたしゃ。
3人の主人公が3回同じことを繰り返すわけだが、それを同時進行で見せてしまえばいいわけだからな。ところどころ同時に台詞を言わせてみたり。
場の流れをぶった切る長すぎるショーシーンもカットして、テンポ命でシャキシャキすすめましょう。1時間で十分。
で、2幕目はショーにしてくれ。あの3人のショーなら、それだけでうれしいぞ。
だって3人も主人公がいて、あの男たち誰ひとり人格持ってないでしょ?
ただのコマなんだよね? ギャグをやるための。
人格ない主人公で、どうやって2時間2幕物の芝居にしようなんて考えたんだ、太田せんせ?
わたしはもともと太田作品はだめなんだよねー。
脚本家の遊川和彦がだめなのと同じくらいだめだわ。
太田作品がだめだと自覚したのは、『ブルボンの封印』を観たとき。
あまりのコワレっぷりに、はじめて演出家の名前をチェックした。こいつ正気か? と。
以後、彼の大劇作品をつづけて観て、確信しました、わたしにとって植田以上の鬼門、と(笑)。
太田のコメディは、ただただ疲れる。笑いよりも、疲労の方が濃い。
だって彼の作品って、ナレーション命なんだもん。台詞でも演技でもなく、ナレーションですすめるんだもん。
太田作品でいちばん嫌いなのは、「と、」。
ふつーの芝居では存在しない「と、」があるから嫌い。
「『あっはっはっ』と、そのときは場の雰囲気につられてついつい笑ってしまったが、じつはちっともわかってなんかいなかった」
「『ちょっと待ってくれ!』と、そのときぼくは言った」
「『そうだ!』と、突然天啓のようにひらめくものがあった」
『 』の部分が本来の台詞で、「と、」以降はナレーションね。みんな自分で自分の台詞の後にナレーションをつけるのさ。
それって、ものすごくかっこわるくない?
「と、そのときは場の雰囲気につられてついつい笑ってしまったが、じつはちっともわかってなんかいなかった」と言わないで、ふつーに「あっはっはっ」と笑わせるだけでそれを表現するのが芝居ってもんじゃないのか?
キャラの行動や心情、その場面の解説、すべてキャラが自分で喋る。
観客には想像の余地がない。与えられる言葉の洪水を受け止め続けるだけで息切れする。なにもかも説明つきさ。キャラが何故そう言ったのか、そう行動したのか。ここがどこで、なにをしているところか、なにもかもナレーション。
太田コメディをはじめて観たのは、ミユさんの『アロー・アロー・キャメロット?』だったんだが……あのときもものすごい疲労感に襲われたな。これまた見事なナレーション芝居。「と、」がいっぱい。
チャー様が美しかったことと、ヒナちゃんの歌声がすばらしかったことぐらいしか収穫はナシ。
それでも『アリスの招待状』はたのしんだが……今でもタカネくんの長すぎるナレーション芝居はビデオを早送りしてしまうよ……だって退屈なんだもん(タカネくんのせいではない)。
チャー様ファンのBe-Puちゃん曰く「太田を一生恨んでいいですか」の『トム・ジョーンズの冒険』は、ひたすらチャー様が痛々しかったし、きれいなだけのあさこがもったいないし、つーかもともとこの芝居主役なんていないよね、てな大勢でわいわいやるだけの落ち着きのない話だったし。落ち着きがない=コメディみたいよね、太田せんせの感性では。
チャルさん主演の『フィガロ!』は、2番手の水くん演じるアントーニオが15分くらいしか出てこないのが変だしねえ。え、水くん2役やってたの? 嘘でしょ、わたし記憶にないわ。アレはチャルさんが主役だよねー。
それにしてもアントーニオはかっこよかったわ。水くんが主役だったらよかったのに。
劇団は何故、太田氏に未だに現役でいさせるのかなあ。まあ、植田氏が現役なんだからなんでもアリだろーけどさー。
生徒は大変だわ。
んでもって話戻って『ホップスコッチ』。
わたしはそれでも主演3人のファンだから、彼らを観ている、という事実においてのみたのしいんだけどねー。
太田ギャグが笑えないのはいつものことなので、客席のサムいのなんの。
ジェンヌが20人もいたから、局地的に笑いは起こってたけど。そりゃそーだよね、自分の会社の同僚が舞台に出てりゃあ、なにやってもウケるよね。我が子なら歩いているだけでも狂喜乱舞する親みたいなもんで。
しらけている一般客と、段上がりセンター席でつまんないことにも大ウケしているジェンヌさんたちとの、温度差がつらい。
それでも好きだから応援するぞー。がんばれ出演者。
出かけたあとは寝込む日々。トシのせいか、どんどん虚弱になるなあ。花新公のサバキ待ちはあきらめるナリよ。
☆
んでもって、雪バウの話。
昨日は雪バウでした、はい。
先に見ていたデイジーちゃんとキティちゃんがそりゃーもー、ものすごい言いっぷりでしたのよ。
「『フィガロ』を超えた駄作!」
ほほお、あの水くんの『フィガロ』以上っつったらそりゃ、すごいなあ。
「星バウ以上の駄作!!」
なんと、かよまとの『ヴィンター・ガルテン』以上となっ?! それは極限に挑戦した駄作??
ある意味たのしみかもしれない。
まず、サバキの多さにびっくり。なんだこりゃ。わたし、長くヅカファンやってるけど、バウでここまでのサバキの嵐、久々に見たよ。チケット発売法が変更になってからははじめてだ。扇状態、前補助さえなかなか売れない。
平日だからかと思ったが、前日の日曜日もデイジーちゃんたち曰く、同じ扇状態だったらしい。
実際の空席の多さにもおどろいた。
わたしの観た回は、客のうち20人以上はタカラジェンヌ。またしても生かっしーを見た。かっしー観劇好きだから、ほんとに高確率で遭遇する。
そしてカメラが入っていたので、カメラの近所の席ははじめからつぶしてある。販売ナシ。
20人以上は関係者で、カメラ席が設けてあって、たった500人の劇場で、そのくせあの空席ぶり……?
ポスターに貼ってある「満員御礼」、の文字がむなしい……。
月曜日の午前の部を観て、ロビーに降りれば、これまたサバキの嵐。買い手はほとんどいないなか、売り手だけが両手にチケットを持って立っている。人がおらず、閑散とした感じがさみしい。
が、建物の外にだけ人の気配。なんと、楽屋出を待つ人垣ができてました。バウは午後も公演あるんだよ? なのになんで出待ちしてるの? と、思いきや。
そーなんだ、客席に来ていたジェンヌが楽屋出して来るのを待っているんだよ、みんな。
……それも、すごくさみしい光景だ。公演は午後もあるんだよ、観てやれよー、公演してないジェンヌにだけ興味示さないでさぁ。
と言いつつわたしも、午後を観ることなくとっとと帰ったけどな。
太田先生のコメディ『ホップスコッチ』。
はっきり言うと駄作だ。
しかしなー。
『フィガロ』と比べるのはまだしも、『ヴィンター・ガルテン』と比べるのはどうかと思うよ。
『ヴィンター・ガルテン』と『ホップスコッチ』、どちらが駄作かというと、わたしは断然『ヴィンター・ガルテン』だと思う。
だって『ヴィンター・ガルテン』はぶっこわれまくってて物語になってなかったけど、『ホップスコッチ』はこわれてなかったもん。
『ホップスコッチ』はべつに、こわれてない。
たんに、つまんないの。
時間の無駄ってくらい、つまんない。寝てていいよ、って舞台から言われている感じ。
物語としての構成を見れば、『ホップスコッチ』は正常だよ。計算式は合ってる。
でもな、どんなに正しい計算でも、つまらなかったら意味ないよなー、というどーでもいい作品になってる。
作りが短編小説なんだよね。文庫でいうなら20ページくらいで「あはは」と罪なく読ませちゃうよーな。
問題はその20ページのネタ一発勝負の短編小説を、大河ドラマ枠に持ってきたこと。
1時間の単発ドラマならよかったのに、1年かけて日曜の8時から連続で流します、っていったら、そりゃ間がもたねーわ。
間がもたないぶん、意味のないシーンを増やしたり、ひとつのシーンをだらだら引き延ばしたりしたわけな。ははは、そりゃー見てらんないだろーなー。
大昔のアニメ『キャプテン翼』なんかすごかったよ。リメイクされた最近のやつじゃなくて、昔のやつね。アレなんか、テレビアニメが原作に追いついてしまってたんで、原作を抜かしてしまわないよう牛歩するしかなかった。シュート1本に15分くらいかかったりするんだよなー。主人公がシュートを打った、それがゴールに入るまで、15分。滞空時間15分のシュートってなんだそりゃ。しかもCMはさんで、また打つ瞬間から流し直したりな。
ちょっと前にあった、三谷幸喜の連続ドラマで法廷物があったよね。役所広司主演の。あれなんかも2時間スペシャルのネタを3ヶ月かけてやったもんだから、水増しにつぐ水増しで、ものすごいこわれ方だった。
料理方法をまちがえちゃいかんよ。
ネタができたなら、それにふさわしい舞台を考えようよ。
『ホップスコッチ』は、1時間の1幕物ならOKだと思うよ、わたしゃ。
3人の主人公が3回同じことを繰り返すわけだが、それを同時進行で見せてしまえばいいわけだからな。ところどころ同時に台詞を言わせてみたり。
場の流れをぶった切る長すぎるショーシーンもカットして、テンポ命でシャキシャキすすめましょう。1時間で十分。
で、2幕目はショーにしてくれ。あの3人のショーなら、それだけでうれしいぞ。
だって3人も主人公がいて、あの男たち誰ひとり人格持ってないでしょ?
ただのコマなんだよね? ギャグをやるための。
人格ない主人公で、どうやって2時間2幕物の芝居にしようなんて考えたんだ、太田せんせ?
わたしはもともと太田作品はだめなんだよねー。
脚本家の遊川和彦がだめなのと同じくらいだめだわ。
太田作品がだめだと自覚したのは、『ブルボンの封印』を観たとき。
あまりのコワレっぷりに、はじめて演出家の名前をチェックした。こいつ正気か? と。
以後、彼の大劇作品をつづけて観て、確信しました、わたしにとって植田以上の鬼門、と(笑)。
太田のコメディは、ただただ疲れる。笑いよりも、疲労の方が濃い。
だって彼の作品って、ナレーション命なんだもん。台詞でも演技でもなく、ナレーションですすめるんだもん。
太田作品でいちばん嫌いなのは、「と、」。
ふつーの芝居では存在しない「と、」があるから嫌い。
「『あっはっはっ』と、そのときは場の雰囲気につられてついつい笑ってしまったが、じつはちっともわかってなんかいなかった」
「『ちょっと待ってくれ!』と、そのときぼくは言った」
「『そうだ!』と、突然天啓のようにひらめくものがあった」
『 』の部分が本来の台詞で、「と、」以降はナレーションね。みんな自分で自分の台詞の後にナレーションをつけるのさ。
それって、ものすごくかっこわるくない?
「と、そのときは場の雰囲気につられてついつい笑ってしまったが、じつはちっともわかってなんかいなかった」と言わないで、ふつーに「あっはっはっ」と笑わせるだけでそれを表現するのが芝居ってもんじゃないのか?
キャラの行動や心情、その場面の解説、すべてキャラが自分で喋る。
観客には想像の余地がない。与えられる言葉の洪水を受け止め続けるだけで息切れする。なにもかも説明つきさ。キャラが何故そう言ったのか、そう行動したのか。ここがどこで、なにをしているところか、なにもかもナレーション。
太田コメディをはじめて観たのは、ミユさんの『アロー・アロー・キャメロット?』だったんだが……あのときもものすごい疲労感に襲われたな。これまた見事なナレーション芝居。「と、」がいっぱい。
チャー様が美しかったことと、ヒナちゃんの歌声がすばらしかったことぐらいしか収穫はナシ。
それでも『アリスの招待状』はたのしんだが……今でもタカネくんの長すぎるナレーション芝居はビデオを早送りしてしまうよ……だって退屈なんだもん(タカネくんのせいではない)。
チャー様ファンのBe-Puちゃん曰く「太田を一生恨んでいいですか」の『トム・ジョーンズの冒険』は、ひたすらチャー様が痛々しかったし、きれいなだけのあさこがもったいないし、つーかもともとこの芝居主役なんていないよね、てな大勢でわいわいやるだけの落ち着きのない話だったし。落ち着きがない=コメディみたいよね、太田せんせの感性では。
チャルさん主演の『フィガロ!』は、2番手の水くん演じるアントーニオが15分くらいしか出てこないのが変だしねえ。え、水くん2役やってたの? 嘘でしょ、わたし記憶にないわ。アレはチャルさんが主役だよねー。
それにしてもアントーニオはかっこよかったわ。水くんが主役だったらよかったのに。
劇団は何故、太田氏に未だに現役でいさせるのかなあ。まあ、植田氏が現役なんだからなんでもアリだろーけどさー。
生徒は大変だわ。
んでもって話戻って『ホップスコッチ』。
わたしはそれでも主演3人のファンだから、彼らを観ている、という事実においてのみたのしいんだけどねー。
太田ギャグが笑えないのはいつものことなので、客席のサムいのなんの。
ジェンヌが20人もいたから、局地的に笑いは起こってたけど。そりゃそーだよね、自分の会社の同僚が舞台に出てりゃあ、なにやってもウケるよね。我が子なら歩いているだけでも狂喜乱舞する親みたいなもんで。
しらけている一般客と、段上がりセンター席でつまんないことにも大ウケしているジェンヌさんたちとの、温度差がつらい。
それでも好きだから応援するぞー。がんばれ出演者。
べったべたなラブロマンス@花組エリザベート
2002年10月21日 タカラヅカ 『エリザベート』の話を書くはずが、キティちゃんのことで終わってしまった、昨日の日記(笑)。
それくらい印象的だったのよねえ。
WHITEちゃんとふたり『エリザ』を見終わったあと、近くの喫茶店に移動、雪バウを見終わったキティちゃんとデイジーちゃんに合流。
そこでわたしは、『エリザ』の感想を言おうとした。
「好きな人がトートをやってると、ものすごーく気持ちいいもんだねええ!!」
てゆーのが、わたしの感想第一声だったのさ。
そしたらキティちゃんが、
「え、緑野ちゃん、寿美礼ちゃん好きだったの?」
と言うもんだから、話がちがう方向へ行ってしまった。わたしが『エリザ』の感想を口にできたのはずいぶんあとだ。
全組のエリザを観たし、東宝の山口も内野も観たけどさー。
わたしが好きな役者がやっているトートを観たのは、はじめてだったんだ。
気持ちいい!!
トートってのはいい役だねええ。
堪能しましたさー。
わたし、春野トートはいちばん麻路トートに近かった気がした。
つまり、とても感情豊かだった。冷酷な死神ではあっても、クールではなかったってこと。
いっちゃんのクール全面のトートも、ずんちゃんのキレたトートも好きなんだけどね。
マリコさんのバカっぽいトート(失礼)も、あれはあれで愉快だったから、まさか寿美礼ちゃんのトートがソレ系だとは意外だけどたのしいかも。
今回、はじめて『エリザベート』を「ロマンスもの」として観ることができたの。
一目で恋に落ちた運命の男と女が、すれちがいや障害を乗り越えて結ばれる、とゆー、定番ロマンス。初恋だとなおヨシって感じ?
今回はもろソレ。
初恋の男と少女が、結ばれるまでの物語。
ほら、この間までやってた昼メロ『新・愛の嵐』よ。猛とひかるは運命の恋人同士。なのに金持ちの大河原に横恋慕され、ひかるは大河原と結婚。猛は一念発起して財を築いて帰還したのに、ひかるは「わたしは大河原の妻です。大河原を愛しています」と言って猛の愛を退ける。そのせいでまたまた起こる大波乱。
猛とひかるがくっつくのははじめからわかっているし、このふたりさえおとなしくくっついていればなんの問題もないのに、周囲の状況に流されやがるから問題が起こり、また大きくなる。
……それと同じ、人騒がせな大ロマンス。メロドラマ『エリザベート』(笑)。
とゆーのもだ。
おさトートがあまりにも情熱的で人間くさくて、表情豊かなゴーイングマイウェイ野郎だったからだ(笑)。
そしてみどりシシィがこれまた、かわいらしくもやわらかい、生身の女だったから。
死神ぢゃねーよ、あれ(笑)。
伝説の皇后ぢゃねーよ、あれ(笑)。
でも、愉快だ。
ふたりの出会い、シシィが綱渡りのロープから落ちて死にかけた、あのファースト・インプレッション。
ここでふたりははじめて出会い、互いに恋に落ちる。
落ちるのはトートだけじゃない。そりゃトートはもー笑えるくらい完璧にフォーリンラヴしてて観てて恥ずかしいくらいですが。
シシィも落ちてます。
この世に生還してすぐに、去っていく男の後ろ姿を追って言う。「待って!」と。
去っていくトートを追いかけようとする彼女。なんで? 恋、していたから。
冥界で黒天使バックに踊り狂わせながら、男と少女は恋の海にダイビング。トートは「掴みは完璧、オチたね、あの女。よっしゃあっ!」と拳握ってたのにさ。
シシィは他の男と結婚するとか言う。おいおいそりゃないだろう? 俺はなんなんだよ、遊ばれただけ? そりゃ逆ギレして迫っていくさ。
かなしいのは、エリザベートはただの人間で、冥界での恋を現世でおぼえていることができなかったんだ。しかも突然プロポーズしてきた男は夢の王子様……もとい皇帝様。年端もいかない娘がぽーっとなって当然だろう。
エリザベートは偉人でもなんでもない、生身の女に見えた。高貴かどうかもあやしいな。そのかわり、ふつーの恋愛ドラマに出てくるよーなふつーの美女に見えた。
初恋の男(トート)を変わらず愛しているとゆーのに、日常のトラブルに翻弄され、自分の気持ちがわからなくなっているヒロイン(エリザベート)。わたしには夫(フランツ)がいるのだから、夫と今の生活を守ることがわたしの生きる道よ。と、初恋の男を拒絶しつづける。
でもあんた、そんなこと言って夫より初恋の男を愛してるのが見え見えじゃん! わかってないのはあんたと周りの者だけで!!
と、視聴者全員ツッコミ。
ああ、なんてたのしい『エリザベート』。
シシィは最初にトートを恋しているから、あとはどうやって彼女が自分の気持ちに気づいていくかがポイントになる。
お花様のシシィを見ていたときは、「いつトートのことを愛するようになるのかしら」と思ってたけどさ。いわば足し算ね。0だった気持ちがいろんなことで加算され、100になったときにあの暗殺シーンにたどり着く、と。
みどりシシィは逆。引き算。最初にトートに会ったときに芽生えた恋心に、よけいなものがいっぱいついちゃって真実が見えなくなっているわけだから、いらないものを引いていって、0になったとき暗殺シーンにたどりつく。
お花様相手のトートは、とにかく強引に「ふつーそんなことやったら女は引くって(汗)」みたいなことをがんがんやる、迷惑ストーカー野郎。力尽くで女を振り向かせようという男っぽい人。
みどりシシィ相手のおさトートは反対に、策を弄してごちゃごちゃしている女性的な人。だってシシィはトートを愛してるのに、ふたりは恋人同士なのに、それに気づかずに不幸なまま生きているのよ。彼女を救うためには、真実に気づかせてやらなければならない。ってことで、いろいろ画策。
同じ演出なんだから、トートの行動は同じだよ。でも、相手の女の心がトートの元にあるかどうかで、行動の意味合いが変わってくるよねえ。
いやー、すばらしいわ、メロドラマって。
とゆーのも、みどりシシィ、樹里フランツのことカケラも愛してないよねー? 小娘が抱く「カンチガイ恋愛」なら見えたけどさ。
わーい王子様にコクられちゃった、ラッキー♪ てなもんか。フランツの言うこととか、まったく理解している風がないし。「自分のことだけで精一杯、義務を忘れている」年相応のふつーの女の子。
また樹里フランツも……これじゃあ、夢見がちなふつーの女の子にちゃんと恋してもらえないよー、てな、なさけなーい皇帝様だった。皇帝様であるという立派な外側にだけぽーっとなるけど、いざ中身はというと……。
樹里ちゃん、大好きなジェンヌさんだが今回はパス。見ていてかなしいほど、だめだめでした。樹里でこんなにだめなものをはじめて見た……なんでもできる人だと思っていたよ。
あさこルキーニは……。
Be-Puちゃんが前もって「あさこ最悪! ルキーニが出るたび夢から覚めるのよ、うき〜〜っ!!」と怒り狂っていたので、どんなにものすごいことになっているのかと思えば。
べつに。
可もなく不可もなく。
あんなもんじゃないですか? わたしは視界に入ってこなかったので、それでいいです。下手だったり嫌だったりすると視界に入ってきて世界をぶちこわすから。Be-Puちゃんにとってはこのラインまで達していたのね、あさこのだめだめ度。わたしがOKだったのは、それはひとえにわたしが俺様を好きなせい?
ルキーニってたしかにオイシイ役だけど、演じ方によってはただのナレーションになるのよね。わたしにとってのあさこルキーニは、ただのナレーションでした。
で、そのナレーション・ルキーニは断言してくれる。
「グランド・アモーレ! 偉大なる愛だ!!」
そう。偉大なるメロドラマ!!
おさトートGOGO!!
恋に一喜一憂。死神としての立場や仕事を忘れ、人間の女ひとりにふりまわされ、コワレきってますぜ旦那。
トート閣下の変人っぷりに、心がときめきます。
たしかに、コワレっぷりで言えば麻路トートもものすごかったです。あの人はもー、当時わたしは「一路トートのパロディ」と呼んでいたほどのコワレっぶり。
いっちゃんトートがクールで感情をほとんど表に出さない死神らしい死神なのに対し、マリコってば嘆くわ歓喜するわしゃしゃり出てきてパフォーマンスするわで、死神というより人間の変な人って感じで、ものすごく愉快だった。
トートがソレな上に歌がアレだから、星組『エリザベート』はわたしのなかで『エリザベート』には数えられていないんだが(すまん)、それでもあの愉快なトート様は好きだった。ひとりの人間(死神にあらず)として、好きだったよ。かわいい男だ。
麻路トートがバカでかわいくて好きだったから、やはりおバカなおさトートも好きよー。
しかもわたしは、寿美礼ちゃんの顔が好きなのだ。好みなのだ。あの顔でクールビューティを気取られたら、うきゃあ〜〜っ、オチます、墜ちますよ閣下!!
最初からおとなしく結ばれてりゃそれでいいのに、なまじ障害に身を任すもんだから、複数の国を巻き込んで栄枯盛衰の大騒ぎ物語に。
そうとも世紀の恋愛だ、国や王朝のひとつやふたつ、滅ぼしちまえ。ひかると猛だって他人不幸にしまくりさ!
それこそべったべたなラブロマンスの本懐ってもんよ、『エリザベート』(笑)!
それくらい印象的だったのよねえ。
WHITEちゃんとふたり『エリザ』を見終わったあと、近くの喫茶店に移動、雪バウを見終わったキティちゃんとデイジーちゃんに合流。
そこでわたしは、『エリザ』の感想を言おうとした。
「好きな人がトートをやってると、ものすごーく気持ちいいもんだねええ!!」
てゆーのが、わたしの感想第一声だったのさ。
そしたらキティちゃんが、
「え、緑野ちゃん、寿美礼ちゃん好きだったの?」
と言うもんだから、話がちがう方向へ行ってしまった。わたしが『エリザ』の感想を口にできたのはずいぶんあとだ。
全組のエリザを観たし、東宝の山口も内野も観たけどさー。
わたしが好きな役者がやっているトートを観たのは、はじめてだったんだ。
気持ちいい!!
トートってのはいい役だねええ。
堪能しましたさー。
わたし、春野トートはいちばん麻路トートに近かった気がした。
つまり、とても感情豊かだった。冷酷な死神ではあっても、クールではなかったってこと。
いっちゃんのクール全面のトートも、ずんちゃんのキレたトートも好きなんだけどね。
マリコさんのバカっぽいトート(失礼)も、あれはあれで愉快だったから、まさか寿美礼ちゃんのトートがソレ系だとは意外だけどたのしいかも。
今回、はじめて『エリザベート』を「ロマンスもの」として観ることができたの。
一目で恋に落ちた運命の男と女が、すれちがいや障害を乗り越えて結ばれる、とゆー、定番ロマンス。初恋だとなおヨシって感じ?
今回はもろソレ。
初恋の男と少女が、結ばれるまでの物語。
ほら、この間までやってた昼メロ『新・愛の嵐』よ。猛とひかるは運命の恋人同士。なのに金持ちの大河原に横恋慕され、ひかるは大河原と結婚。猛は一念発起して財を築いて帰還したのに、ひかるは「わたしは大河原の妻です。大河原を愛しています」と言って猛の愛を退ける。そのせいでまたまた起こる大波乱。
猛とひかるがくっつくのははじめからわかっているし、このふたりさえおとなしくくっついていればなんの問題もないのに、周囲の状況に流されやがるから問題が起こり、また大きくなる。
……それと同じ、人騒がせな大ロマンス。メロドラマ『エリザベート』(笑)。
とゆーのもだ。
おさトートがあまりにも情熱的で人間くさくて、表情豊かなゴーイングマイウェイ野郎だったからだ(笑)。
そしてみどりシシィがこれまた、かわいらしくもやわらかい、生身の女だったから。
死神ぢゃねーよ、あれ(笑)。
伝説の皇后ぢゃねーよ、あれ(笑)。
でも、愉快だ。
ふたりの出会い、シシィが綱渡りのロープから落ちて死にかけた、あのファースト・インプレッション。
ここでふたりははじめて出会い、互いに恋に落ちる。
落ちるのはトートだけじゃない。そりゃトートはもー笑えるくらい完璧にフォーリンラヴしてて観てて恥ずかしいくらいですが。
シシィも落ちてます。
この世に生還してすぐに、去っていく男の後ろ姿を追って言う。「待って!」と。
去っていくトートを追いかけようとする彼女。なんで? 恋、していたから。
冥界で黒天使バックに踊り狂わせながら、男と少女は恋の海にダイビング。トートは「掴みは完璧、オチたね、あの女。よっしゃあっ!」と拳握ってたのにさ。
シシィは他の男と結婚するとか言う。おいおいそりゃないだろう? 俺はなんなんだよ、遊ばれただけ? そりゃ逆ギレして迫っていくさ。
かなしいのは、エリザベートはただの人間で、冥界での恋を現世でおぼえていることができなかったんだ。しかも突然プロポーズしてきた男は夢の王子様……もとい皇帝様。年端もいかない娘がぽーっとなって当然だろう。
エリザベートは偉人でもなんでもない、生身の女に見えた。高貴かどうかもあやしいな。そのかわり、ふつーの恋愛ドラマに出てくるよーなふつーの美女に見えた。
初恋の男(トート)を変わらず愛しているとゆーのに、日常のトラブルに翻弄され、自分の気持ちがわからなくなっているヒロイン(エリザベート)。わたしには夫(フランツ)がいるのだから、夫と今の生活を守ることがわたしの生きる道よ。と、初恋の男を拒絶しつづける。
でもあんた、そんなこと言って夫より初恋の男を愛してるのが見え見えじゃん! わかってないのはあんたと周りの者だけで!!
と、視聴者全員ツッコミ。
ああ、なんてたのしい『エリザベート』。
シシィは最初にトートを恋しているから、あとはどうやって彼女が自分の気持ちに気づいていくかがポイントになる。
お花様のシシィを見ていたときは、「いつトートのことを愛するようになるのかしら」と思ってたけどさ。いわば足し算ね。0だった気持ちがいろんなことで加算され、100になったときにあの暗殺シーンにたどり着く、と。
みどりシシィは逆。引き算。最初にトートに会ったときに芽生えた恋心に、よけいなものがいっぱいついちゃって真実が見えなくなっているわけだから、いらないものを引いていって、0になったとき暗殺シーンにたどりつく。
お花様相手のトートは、とにかく強引に「ふつーそんなことやったら女は引くって(汗)」みたいなことをがんがんやる、迷惑ストーカー野郎。力尽くで女を振り向かせようという男っぽい人。
みどりシシィ相手のおさトートは反対に、策を弄してごちゃごちゃしている女性的な人。だってシシィはトートを愛してるのに、ふたりは恋人同士なのに、それに気づかずに不幸なまま生きているのよ。彼女を救うためには、真実に気づかせてやらなければならない。ってことで、いろいろ画策。
同じ演出なんだから、トートの行動は同じだよ。でも、相手の女の心がトートの元にあるかどうかで、行動の意味合いが変わってくるよねえ。
いやー、すばらしいわ、メロドラマって。
とゆーのも、みどりシシィ、樹里フランツのことカケラも愛してないよねー? 小娘が抱く「カンチガイ恋愛」なら見えたけどさ。
わーい王子様にコクられちゃった、ラッキー♪ てなもんか。フランツの言うこととか、まったく理解している風がないし。「自分のことだけで精一杯、義務を忘れている」年相応のふつーの女の子。
また樹里フランツも……これじゃあ、夢見がちなふつーの女の子にちゃんと恋してもらえないよー、てな、なさけなーい皇帝様だった。皇帝様であるという立派な外側にだけぽーっとなるけど、いざ中身はというと……。
樹里ちゃん、大好きなジェンヌさんだが今回はパス。見ていてかなしいほど、だめだめでした。樹里でこんなにだめなものをはじめて見た……なんでもできる人だと思っていたよ。
あさこルキーニは……。
Be-Puちゃんが前もって「あさこ最悪! ルキーニが出るたび夢から覚めるのよ、うき〜〜っ!!」と怒り狂っていたので、どんなにものすごいことになっているのかと思えば。
べつに。
可もなく不可もなく。
あんなもんじゃないですか? わたしは視界に入ってこなかったので、それでいいです。下手だったり嫌だったりすると視界に入ってきて世界をぶちこわすから。Be-Puちゃんにとってはこのラインまで達していたのね、あさこのだめだめ度。わたしがOKだったのは、それはひとえにわたしが俺様を好きなせい?
ルキーニってたしかにオイシイ役だけど、演じ方によってはただのナレーションになるのよね。わたしにとってのあさこルキーニは、ただのナレーションでした。
で、そのナレーション・ルキーニは断言してくれる。
「グランド・アモーレ! 偉大なる愛だ!!」
そう。偉大なるメロドラマ!!
おさトートGOGO!!
恋に一喜一憂。死神としての立場や仕事を忘れ、人間の女ひとりにふりまわされ、コワレきってますぜ旦那。
トート閣下の変人っぷりに、心がときめきます。
たしかに、コワレっぷりで言えば麻路トートもものすごかったです。あの人はもー、当時わたしは「一路トートのパロディ」と呼んでいたほどのコワレっぶり。
いっちゃんトートがクールで感情をほとんど表に出さない死神らしい死神なのに対し、マリコってば嘆くわ歓喜するわしゃしゃり出てきてパフォーマンスするわで、死神というより人間の変な人って感じで、ものすごく愉快だった。
トートがソレな上に歌がアレだから、星組『エリザベート』はわたしのなかで『エリザベート』には数えられていないんだが(すまん)、それでもあの愉快なトート様は好きだった。ひとりの人間(死神にあらず)として、好きだったよ。かわいい男だ。
麻路トートがバカでかわいくて好きだったから、やはりおバカなおさトートも好きよー。
しかもわたしは、寿美礼ちゃんの顔が好きなのだ。好みなのだ。あの顔でクールビューティを気取られたら、うきゃあ〜〜っ、オチます、墜ちますよ閣下!!
最初からおとなしく結ばれてりゃそれでいいのに、なまじ障害に身を任すもんだから、複数の国を巻き込んで栄枯盛衰の大騒ぎ物語に。
そうとも世紀の恋愛だ、国や王朝のひとつやふたつ、滅ぼしちまえ。ひかると猛だって他人不幸にしまくりさ!
それこそべったべたなラブロマンスの本懐ってもんよ、『エリザベート』(笑)!
それは、ふたりだけの世界。@ケロちゃんトークショー
2002年10月19日 タカラヅカ 『スターの小部屋』を見て不思議だったこと。
『長すぎた春』(パラフレーズ)の、ワタル医師がケロ記者に金を渡そうとするシーンだ。
練習風景では、ケロの手に金を押しつけてるんだよね。なのに何故か、初日はワタルがケロを抱き寄せて服の中に手を突っ込んでいる。
『スタ小部』の映像だけでもあきらかにちがう2パターンがあるわけだよ、あのシーン。
あと、初日以外の日では、ワタさんてばケロには一切触れずに服のポケットにうまく金だけすべりこませたりしている。
ここの演出はどうしてこんなに変化があるのか。お稽古では手に握らすだけなのに、なんで初日は抱き寄せて服の中をまさぐることになったのか。
聞いてみました。
ケロちゃんのトークショーで。
こーゆー催しでは恒例でしょう、スターさんへの質問コーナーにて。
ケロちゃん、わたしの質問にきょとんとしてました。
つーのもこの人、おぼえてないそーです、初日に抱き寄せられたこと。
ついでに、ワタさんとの密着度がどんどん減っていることも。
まったく無自覚。
あのシーンはワタルくんとのふたりだけの世界。ケロ記者のいちばんの見せ場であるため、毎回緊張で舞い上がっている模様。どーすればいちばんいいか、ワタルくんとふたり、試行錯誤の日々。毎回ちがうことをやっているそうな。
「なんで触らなくなったのか?」
という大意の質問に、ケロちゃんは
「触りたくないってわけじゃない」
と熱弁。
たまたま、触らなくなっているだけなんだそーだ。
んじゃ、わたしの言うべきことはひとつ。
「好きだったんです、あの抱き寄せシーン」
「わかりました、伝えておきます」
伝えるって、ワタさんに? んじゃワタさんまた、ケロちゃんのこと抱きしめて(パラフレーズ)くれるのかしら。
「東京公演の初日をお楽しみに」
と、すかさず対談相手の小山女史。
た、たのしみにしていいのか?! いいのか、ケロ?!
とゆーことで、行ってきました、『千里朝日阪急ビル10周年記念「私と宝塚」講演会』、出演・汐美真帆、対談相手・小山乃里子。
前もって会場に問い合わせたの、席はどうなってるのかって。そしたら先着順の自由席だという。
はあ? タカラヅカだよ? ヅカのスター呼んでおいて、先着順? バカじゃないの、主催者。と、思いました、正直なとこ。
「じゃ、朝から並びに行った方がいいですかね」
とわたしが言うと、電話口の男性はびびった声を出していた。
「そんなことをしなくても、全員坐れます」
誰がそんな話をしている。
「でも先着順ってことは、いい席で見たかったら、死ぬ気で早く来いってことですよね?」
「そ、それは……そういうことになりますけど……」
「んじゃ朝からかなあ」
「あ、あの、あまり早く来られるとこちらも……できればもう少し……」
心配しなくても、朝は星組のチケット発売日だから行かないよ。でもさ、いちおーオドシはかけておくかなと。準備不足で事故があってもいやだからさ。
つーことで、3時に行きました。開演は6時半なんだけど。
もちろん、すでに多くの人が並んでいました。200人限定の催しだから、数はしれているけど。
並ぶことは苦じゃない。ミニパソ持参だったんで、いくらでも時間はつぶせる。原稿書いてればいいわけだし。
……つらかったのは、雰囲気。
そこにいる人、全員知り合い状態。
みんなFCの人っぽかった。来る人来る人顔見知りらしくて、みーんなそれぞれ挨拶しあうわけさ。
わたしだけ。
誰も知り合いがいない。
そりゃそうか。雨の中を3時間も前に並びに来るほどケロが好きなら、ふつーFCに入ってるよな……。
連れのクリスティーナさんは、開場ぎりぎりに現れた。マイペースな彼女に、席取りのために早く来いとは言わなかった。だってわたし、たとえひとりでも席取りしたもの。わたしがしたいのだから、ひとりでするよ。連れをつきあわせようとは思わなかった。クリスティーナさんにはその日予定もあったことだしね。
んで、そこそこの席をGET。
たのしく拝聴しました。
なにしろタイトルが「私と宝塚」。
なにを話すんだろうと思ってたんだけど……。
思いっきり、雑談でした。
次々と脱線しまくる……。
いやあ、いろんなこと話してたなー。
わたし録音とかもしないから、ライヴ一発、その場で聞いておしまい、なのよねー。
印象的だったのは、ケロの一人称が「わたくし」だったことかしらね。ずーっと「わたくし」、ときどき「あたくし」なのよね(笑)。
ゆーひちゃんに誘われて、わかりもしないジャンルのライヴに出かけていく件が愉快でした。小山さんに用意してもらったチケットで、ゆーひはもともとみえちゃんと行くはずだったがみえちゃんの都合がつかなくなり、その場しのぎでケロを誘ったらしい。
待ち合わせ場所に「男が二人立っていたのでおどろいた」と、小山女史。男ふたり……ケロとゆーひね(笑)。
そして、そのジャンルについて知識皆無のケロは小山女史をあきれさせることになった。
……よく行ったな、ケロ……。ゆーひちゃんだから?(笑)
いやこれは、ゆーひに言うべきか、よくケロを誘ったな、ケロだからか? と(笑)。
テレビに音楽、得意料理、『長すぎた春』やファッションショーの裏話、と内容いろいろ。よく喋る。小山女史相手にツッコミまで入れてるしな、ケロ。
FCに入っていないわたしとしては、こういう初心者向けで広く浅い内容がとても助かる。お茶会だと会に継続出席している人用のトークになるからね、もちろん。
んで、最後の10分で、突然質問コーナー。小山さんが機転を利かせたって感じ。
ケロに質問がある人、いたら手を挙げて〜〜。
……挙げてしまいました。はっはっはっ。
公演裏話聞いてて、どーしても聞いてみたくなったのさ〜。
わたしの腐った質問に答えてくれたあと、ケロちゃんはまたしても、「あの役はわたしとワタルさんとさららんで、三角関係なんです」という、いつもの話(笑)をはじめました。舞台袖ではそりゃーもー、熾烈な戦いがあるとかないとか。
「秘密なんで、くわしくは言えないんですけど」……って、そこを聞きたいよ。もう一度質問していいなら、くわしく聞きたかった。
トークショーが終わったあと、クリスティーナさんがつぶやいた。
「わたし、目がおかしいのかな。ケロちゃんがとってもきれいに見えた」
……それがファンの台詞か、おい(笑)。
「安心しろ、わたしもきれいに見えた」
「見えたよねえ?」
「きれいだよねー」
だいたい、テレビ映りが最悪なんだって。あと、写真もな。芸能人としてそれはどうかと思うが。
生はきれいだよね。ね?
めったに人をほめないWHITEちゃんも、この間のファッションショーの出待ちのとき、「美人じゃん」とほめてたし。
クリスティーナさんとは、その昔『アリスの招待状』で共に出待ちをした以来なんだよね、生ケロ。
あのころわたしはビデオ撮りにハマっていたんだよな。はじめて生で見るケロをビデオカメラで追いながら、「ぜんぜんマシだよ!」「ぜんぜんマシ! 思ってたよりぶすじゃない!」と、クリスティーナさんとふたり、超絶失礼なことをつぶやいていた。(そしてそれが、ビデオに残っている……)
だってほら、『大上海』でケロにハマったのはいいけど、家に帰って見た『おとめ』の写真が最悪だったからさ……すげーぶすなんだと覚悟決めて出待ちしたんだもんよ……。もちろん、どんなにぶすだったとしても、わたしたちの愛が冷めることはないという自信のもとでだ。
そんな歴史があるもんだからさ。クリスティーナさんはケロを美しく見てしまう自分の目に疑問を持ったらしい。これがあばたもえくぼというやつなのかと。
安心してくれ、わたしもだ!! あばたもえくぼ上等!!
そしてさらにクリスティーナさんは、ひとこと。
「まさか緑野さん、手を挙げるとは思わなかったよ……」
安心してくれ、わたしだって思わなかった(笑)。
『長すぎた春』(パラフレーズ)の、ワタル医師がケロ記者に金を渡そうとするシーンだ。
練習風景では、ケロの手に金を押しつけてるんだよね。なのに何故か、初日はワタルがケロを抱き寄せて服の中に手を突っ込んでいる。
『スタ小部』の映像だけでもあきらかにちがう2パターンがあるわけだよ、あのシーン。
あと、初日以外の日では、ワタさんてばケロには一切触れずに服のポケットにうまく金だけすべりこませたりしている。
ここの演出はどうしてこんなに変化があるのか。お稽古では手に握らすだけなのに、なんで初日は抱き寄せて服の中をまさぐることになったのか。
聞いてみました。
ケロちゃんのトークショーで。
こーゆー催しでは恒例でしょう、スターさんへの質問コーナーにて。
ケロちゃん、わたしの質問にきょとんとしてました。
つーのもこの人、おぼえてないそーです、初日に抱き寄せられたこと。
ついでに、ワタさんとの密着度がどんどん減っていることも。
まったく無自覚。
あのシーンはワタルくんとのふたりだけの世界。ケロ記者のいちばんの見せ場であるため、毎回緊張で舞い上がっている模様。どーすればいちばんいいか、ワタルくんとふたり、試行錯誤の日々。毎回ちがうことをやっているそうな。
「なんで触らなくなったのか?」
という大意の質問に、ケロちゃんは
「触りたくないってわけじゃない」
と熱弁。
たまたま、触らなくなっているだけなんだそーだ。
んじゃ、わたしの言うべきことはひとつ。
「好きだったんです、あの抱き寄せシーン」
「わかりました、伝えておきます」
伝えるって、ワタさんに? んじゃワタさんまた、ケロちゃんのこと抱きしめて(パラフレーズ)くれるのかしら。
「東京公演の初日をお楽しみに」
と、すかさず対談相手の小山女史。
た、たのしみにしていいのか?! いいのか、ケロ?!
とゆーことで、行ってきました、『千里朝日阪急ビル10周年記念「私と宝塚」講演会』、出演・汐美真帆、対談相手・小山乃里子。
前もって会場に問い合わせたの、席はどうなってるのかって。そしたら先着順の自由席だという。
はあ? タカラヅカだよ? ヅカのスター呼んでおいて、先着順? バカじゃないの、主催者。と、思いました、正直なとこ。
「じゃ、朝から並びに行った方がいいですかね」
とわたしが言うと、電話口の男性はびびった声を出していた。
「そんなことをしなくても、全員坐れます」
誰がそんな話をしている。
「でも先着順ってことは、いい席で見たかったら、死ぬ気で早く来いってことですよね?」
「そ、それは……そういうことになりますけど……」
「んじゃ朝からかなあ」
「あ、あの、あまり早く来られるとこちらも……できればもう少し……」
心配しなくても、朝は星組のチケット発売日だから行かないよ。でもさ、いちおーオドシはかけておくかなと。準備不足で事故があってもいやだからさ。
つーことで、3時に行きました。開演は6時半なんだけど。
もちろん、すでに多くの人が並んでいました。200人限定の催しだから、数はしれているけど。
並ぶことは苦じゃない。ミニパソ持参だったんで、いくらでも時間はつぶせる。原稿書いてればいいわけだし。
……つらかったのは、雰囲気。
そこにいる人、全員知り合い状態。
みんなFCの人っぽかった。来る人来る人顔見知りらしくて、みーんなそれぞれ挨拶しあうわけさ。
わたしだけ。
誰も知り合いがいない。
そりゃそうか。雨の中を3時間も前に並びに来るほどケロが好きなら、ふつーFCに入ってるよな……。
連れのクリスティーナさんは、開場ぎりぎりに現れた。マイペースな彼女に、席取りのために早く来いとは言わなかった。だってわたし、たとえひとりでも席取りしたもの。わたしがしたいのだから、ひとりでするよ。連れをつきあわせようとは思わなかった。クリスティーナさんにはその日予定もあったことだしね。
んで、そこそこの席をGET。
たのしく拝聴しました。
なにしろタイトルが「私と宝塚」。
なにを話すんだろうと思ってたんだけど……。
思いっきり、雑談でした。
次々と脱線しまくる……。
いやあ、いろんなこと話してたなー。
わたし録音とかもしないから、ライヴ一発、その場で聞いておしまい、なのよねー。
印象的だったのは、ケロの一人称が「わたくし」だったことかしらね。ずーっと「わたくし」、ときどき「あたくし」なのよね(笑)。
ゆーひちゃんに誘われて、わかりもしないジャンルのライヴに出かけていく件が愉快でした。小山さんに用意してもらったチケットで、ゆーひはもともとみえちゃんと行くはずだったがみえちゃんの都合がつかなくなり、その場しのぎでケロを誘ったらしい。
待ち合わせ場所に「男が二人立っていたのでおどろいた」と、小山女史。男ふたり……ケロとゆーひね(笑)。
そして、そのジャンルについて知識皆無のケロは小山女史をあきれさせることになった。
……よく行ったな、ケロ……。ゆーひちゃんだから?(笑)
いやこれは、ゆーひに言うべきか、よくケロを誘ったな、ケロだからか? と(笑)。
テレビに音楽、得意料理、『長すぎた春』やファッションショーの裏話、と内容いろいろ。よく喋る。小山女史相手にツッコミまで入れてるしな、ケロ。
FCに入っていないわたしとしては、こういう初心者向けで広く浅い内容がとても助かる。お茶会だと会に継続出席している人用のトークになるからね、もちろん。
んで、最後の10分で、突然質問コーナー。小山さんが機転を利かせたって感じ。
ケロに質問がある人、いたら手を挙げて〜〜。
……挙げてしまいました。はっはっはっ。
公演裏話聞いてて、どーしても聞いてみたくなったのさ〜。
わたしの腐った質問に答えてくれたあと、ケロちゃんはまたしても、「あの役はわたしとワタルさんとさららんで、三角関係なんです」という、いつもの話(笑)をはじめました。舞台袖ではそりゃーもー、熾烈な戦いがあるとかないとか。
「秘密なんで、くわしくは言えないんですけど」……って、そこを聞きたいよ。もう一度質問していいなら、くわしく聞きたかった。
トークショーが終わったあと、クリスティーナさんがつぶやいた。
「わたし、目がおかしいのかな。ケロちゃんがとってもきれいに見えた」
……それがファンの台詞か、おい(笑)。
「安心しろ、わたしもきれいに見えた」
「見えたよねえ?」
「きれいだよねー」
だいたい、テレビ映りが最悪なんだって。あと、写真もな。芸能人としてそれはどうかと思うが。
生はきれいだよね。ね?
めったに人をほめないWHITEちゃんも、この間のファッションショーの出待ちのとき、「美人じゃん」とほめてたし。
クリスティーナさんとは、その昔『アリスの招待状』で共に出待ちをした以来なんだよね、生ケロ。
あのころわたしはビデオ撮りにハマっていたんだよな。はじめて生で見るケロをビデオカメラで追いながら、「ぜんぜんマシだよ!」「ぜんぜんマシ! 思ってたよりぶすじゃない!」と、クリスティーナさんとふたり、超絶失礼なことをつぶやいていた。(そしてそれが、ビデオに残っている……)
だってほら、『大上海』でケロにハマったのはいいけど、家に帰って見た『おとめ』の写真が最悪だったからさ……すげーぶすなんだと覚悟決めて出待ちしたんだもんよ……。もちろん、どんなにぶすだったとしても、わたしたちの愛が冷めることはないという自信のもとでだ。
そんな歴史があるもんだからさ。クリスティーナさんはケロを美しく見てしまう自分の目に疑問を持ったらしい。これがあばたもえくぼというやつなのかと。
安心してくれ、わたしもだ!! あばたもえくぼ上等!!
そしてさらにクリスティーナさんは、ひとこと。
「まさか緑野さん、手を挙げるとは思わなかったよ……」
安心してくれ、わたしだって思わなかった(笑)。
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背中から悲鳴をあびせられたら、びびる。
2002年10月18日 その他 Be-Puちゃんが悲鳴を上げた。
「緑野さん、なんてことするの!!」
はあ?
なんすか?
わたしにはBe-Puちゃんの悲鳴の意味がわからない。
うちのバカ猫が粗相をした。わたしはなにも知らずにそこを踏んだ。
うわーん冷たい、足が濡れちゃったよー、汚れちゃったよー。
てことで、濡れた足を台所で洗っていた。
そのわたしの背中に、Be-Puちゃんは悲鳴をあげたんだ。
濡れた右足を流しに突っ込んで、水道水で洗っていたわたしは、考えた。
あ、ひょっとして、「流し台に足を乗せるなんて、緑野さんたらなんてお下品なのっ?!」という意味かしら。
「仕方ないじゃん、濡れた足で風呂場まで歩いたら、その分家の中が汚れちゃうし。流しまでは3歩だったし……」
言い訳するわたしに、Be-Puちゃんは言う。
わたしが夢にも思わないことを。
「そーじゃなくて、なんで流しに片足を乗せることができるのっ?! わたしだったら絶対届かないよ!」
…………はい?
「身長差ってすごいよね。わたしなら、そんなことやろうなんて、思いつきもしないよ。わたしと緑野さん、身長差20センチもあるもんね」
ちょっと待て。
20センチ?
Be-Puちゃんあんた、身長いくつよ?
「153センチ」
……153センチでどーしてわたしとの身長差が、20センチなの?
まずいと気づいたのか、Be-Puちゃんはあわてて言い直す。
「約20センチ」
どーせわたしたち、アタマひとつ分身長ちがいますけどね。
Be-Puちゃん。あーたいちいち過剰反応しすぎ!
なにかと思ったよ……。
「緑野さん、なんてことするの!!」
はあ?
なんすか?
わたしにはBe-Puちゃんの悲鳴の意味がわからない。
うちのバカ猫が粗相をした。わたしはなにも知らずにそこを踏んだ。
うわーん冷たい、足が濡れちゃったよー、汚れちゃったよー。
てことで、濡れた足を台所で洗っていた。
そのわたしの背中に、Be-Puちゃんは悲鳴をあげたんだ。
濡れた右足を流しに突っ込んで、水道水で洗っていたわたしは、考えた。
あ、ひょっとして、「流し台に足を乗せるなんて、緑野さんたらなんてお下品なのっ?!」という意味かしら。
「仕方ないじゃん、濡れた足で風呂場まで歩いたら、その分家の中が汚れちゃうし。流しまでは3歩だったし……」
言い訳するわたしに、Be-Puちゃんは言う。
わたしが夢にも思わないことを。
「そーじゃなくて、なんで流しに片足を乗せることができるのっ?! わたしだったら絶対届かないよ!」
…………はい?
「身長差ってすごいよね。わたしなら、そんなことやろうなんて、思いつきもしないよ。わたしと緑野さん、身長差20センチもあるもんね」
ちょっと待て。
20センチ?
Be-Puちゃんあんた、身長いくつよ?
「153センチ」
……153センチでどーしてわたしとの身長差が、20センチなの?
まずいと気づいたのか、Be-Puちゃんはあわてて言い直す。
「約20センチ」
どーせわたしたち、アタマひとつ分身長ちがいますけどね。
Be-Puちゃん。あーたいちいち過剰反応しすぎ!
なにかと思ったよ……。
この世でもっとも手触りのいい生き物。
2002年10月17日 猫 わたしと弟は、猫のことを「この世でもっとも手触りのいい生き物」と呼んでいる。
それは自分ちの猫を触る限り、そうなんだけど。
……この世の猫すべてが、同じくらいやわらかいわけじゃない??
散歩の途中で、とてもかわいい猫に会ったんだ。
わたしは犬にはなつかれるけど、猫には敬遠されるんだよね。何故か。わたしの愛は犬より猫に傾いているにもかかわらず、猫には愛されないの。犬も好きだから、なつかれるとうれしいけどさ。
んで、今日会った猫はまるで犬のようだった。
わたしを見つけると鳴きながら駆け寄ってきて、すりすりする。……犬にはよくこんな態度をとられるが、猫では皆無だ。
うれしいのでしゃがみこんで撫でる。すると猫はどんどん悦に入り、ごろんとおなかを見せる。うおーっ、かわいいぞーっ。
どこかの飼い猫だろうか。首輪はないけど、ころころに太っている。うちの猫より肉付きがいい。からだはうちの猫よりデブいのに、顔はうちの猫の半分くらいの大きさ。
うれしいしかわいいので撫でまくったのだが……手触りが……。
あんまりやわらかくない。
あれぇ?
猫って水みたいにくちゃくちゃにやわらかい生き物だよねえ?
毛並みも硬いし、肉も硬い。
そーいやこの間撫でたよその猫も、やっぱり硬かったなあ……。
ひょっとして、特別やわらかいのか、うちの猫?
うちの猫は一見アメリカンショートヘアだ。
実はアメショーとチンチラのハーフ。
短毛種と長毛種を掛け合わせるなんて、冗談としか思えんが……。アメショーを飼っていた娘さんが、チンチラを飼っていた従兄弟のところに嫁入りしてきたんだからしょーがない。できた子どもはなんとも微妙な存在。
ぱっと見にはアメショー。グレーのトラジマ。誰もが「アメショーですね」と言ってくる。「きれいな猫」とほめられもする。
だけど……よく見ると微妙に、変。
まず、毛の長さ。
実はさりげなく長かったりする。さすが片親が長毛種。ハーフの彼はふつーの猫より毛が長い。
そして、体型。
手足が短く、太い。これってチンチラの体型なんだよね。
顔は楕円形。しかも、でかい。めちゃくちゃでかい。これもチンチラの特徴。
うちの猫を見た人はたいてい「でかい」という単語を口にする。ものすごーく巨大な猫だと思われているようだ。「8キロくらいあるんですか?」とかな。
うちの猫は4キロしかないっすよ……。
倍の体重に見えてしまうのはすべて、顔がでかいせい。マンガみたいな体型してやがるのよ。顔でかすぎ。
そして顔はチンチラそのまんま。昔うちはチンチラを飼ってたんだけど、その子に瓜二つの顔立ち。
一見アメショー。でも、よくみるとあちこちがチンチラ。それがうちの猫。
特別やわらかいのは、洋猫だから? チンチラの血が入ってるから?
なんにせよ、「うちの子はかわいい」という飼い主バカなお話でした。
それは自分ちの猫を触る限り、そうなんだけど。
……この世の猫すべてが、同じくらいやわらかいわけじゃない??
散歩の途中で、とてもかわいい猫に会ったんだ。
わたしは犬にはなつかれるけど、猫には敬遠されるんだよね。何故か。わたしの愛は犬より猫に傾いているにもかかわらず、猫には愛されないの。犬も好きだから、なつかれるとうれしいけどさ。
んで、今日会った猫はまるで犬のようだった。
わたしを見つけると鳴きながら駆け寄ってきて、すりすりする。……犬にはよくこんな態度をとられるが、猫では皆無だ。
うれしいのでしゃがみこんで撫でる。すると猫はどんどん悦に入り、ごろんとおなかを見せる。うおーっ、かわいいぞーっ。
どこかの飼い猫だろうか。首輪はないけど、ころころに太っている。うちの猫より肉付きがいい。からだはうちの猫よりデブいのに、顔はうちの猫の半分くらいの大きさ。
うれしいしかわいいので撫でまくったのだが……手触りが……。
あんまりやわらかくない。
あれぇ?
猫って水みたいにくちゃくちゃにやわらかい生き物だよねえ?
毛並みも硬いし、肉も硬い。
そーいやこの間撫でたよその猫も、やっぱり硬かったなあ……。
ひょっとして、特別やわらかいのか、うちの猫?
うちの猫は一見アメリカンショートヘアだ。
実はアメショーとチンチラのハーフ。
短毛種と長毛種を掛け合わせるなんて、冗談としか思えんが……。アメショーを飼っていた娘さんが、チンチラを飼っていた従兄弟のところに嫁入りしてきたんだからしょーがない。できた子どもはなんとも微妙な存在。
ぱっと見にはアメショー。グレーのトラジマ。誰もが「アメショーですね」と言ってくる。「きれいな猫」とほめられもする。
だけど……よく見ると微妙に、変。
まず、毛の長さ。
実はさりげなく長かったりする。さすが片親が長毛種。ハーフの彼はふつーの猫より毛が長い。
そして、体型。
手足が短く、太い。これってチンチラの体型なんだよね。
顔は楕円形。しかも、でかい。めちゃくちゃでかい。これもチンチラの特徴。
うちの猫を見た人はたいてい「でかい」という単語を口にする。ものすごーく巨大な猫だと思われているようだ。「8キロくらいあるんですか?」とかな。
うちの猫は4キロしかないっすよ……。
倍の体重に見えてしまうのはすべて、顔がでかいせい。マンガみたいな体型してやがるのよ。顔でかすぎ。
そして顔はチンチラそのまんま。昔うちはチンチラを飼ってたんだけど、その子に瓜二つの顔立ち。
一見アメショー。でも、よくみるとあちこちがチンチラ。それがうちの猫。
特別やわらかいのは、洋猫だから? チンチラの血が入ってるから?
なんにせよ、「うちの子はかわいい」という飼い主バカなお話でした。
本にらくがきするのはやめよう。@Be-Puちゃんとわたし。
2002年10月16日 その他 思い出したわ、わたしとBe-Puちゃんの出会い。
わたしとBe-Puちゃんは、同じ会社にいた。が、持ち場も立場も違ったので、接点はほとんどなかった。同じ年だということぐらいか。
そりゃ会えば挨拶はするよ。天気の話くらいもする。でも、それだけだった。
ところが、わたしと彼女はある日親しくなった。何故か。
マンガの貸し借りをしたんだ。
話のはずみで、「途中まで読んだけど、つづきを読んでない」という『Jドリーム』を、わたしが彼女に貸したんだ。
なんだ、そのマンガならわたし、全部持ってるよ、と。
ただの親切、深い意味なんかない。
持っているものを貸すくらい、日常さね。
しかしBe-Puちゃんは、微妙な表情でわたしにそのマンガを返してきた。
「ありがとう、とてもおもしろかったわ。とくに、緑野さんのツッコミが」
……わたしのツッコミ?
さぁーーーっ、と青ざめる緑野。
家であわててチェックしたさ。『Jドリーム』を読み返したさ。
ああ神様。
わたしったらわたしったら、ツッコミ入れてます。
北村と鷹がラヴラヴすぎてものすごいことになってるところに、「おいおい」とか「愛ね」とか「見ている方が恥ずかしい…」とか。
書き込んでますのよ、ツッコミを!!
忘れてたよ、そんなこと!
解説。
『Jドリーム』ちゅーのは古いサッカーマンガです。
Jリーグ設立、つーて日本中がJリーグブームだったころの。
主人公は天才少年、鷹(小柄で華奢なかわいこちゃん)。とにかく天才。ほんまもんの天才。だから努力なんかしないし、超えるべき壁もない。スタートから万能。
天才であるがゆえ、彼は常識に縛られない。翼のある彼は自由にはばたく。凡人には理解できない高みで気まぐれに生きている。
万能のスーパーマンが主人公じゃ、物語になんないよね。彼が本気になればなんでもできちゃうんだから。
でも鷹は本気にならないの。ガキだから、大人の事情も都合もおかまいなし。
鷹があまりにも読者の理解しがたい位置にいるから、読者視点の主人公として北村(ごつい。でかい。見ようによってはハンサム)という男がいる。鷹よりずっと年上。苦労人の小心者。努力家で熱血漢。とても主人公らしい主人公。才能だってあるけど、彼の人生は困難だらけで、壁をいちいち大騒ぎして超えていく。
鷹だけなら物語にならない。北村だけならありきたりすぎる。
このふたりが共に主人公だというのが、おもしろい。しかもあくまでも鷹が中心てのが。
気まぐれな天才、鷹。本気になれば世界を獲ることだってできるのに、それをしないでへらへら生きている。
そんな鷹が本気になるのは……北村の涙を見たとき!!
傷ついた北村のためだけに、鷹はその翼を広げる。たぐいまれな才能を存分に発揮する。
とゆー話。
あまりにものすごいので、ついツッコミを書き込んでしまっていたわけだ……。
北村のくやし涙を見て、彼のためにいきなり真面目に戦いだす鷹とか、それに感動してマジ泣きする北村とか、それをあたたかい目で見守っている仲間たちとか……。
読んでてアゴが落ちたからさ。おいおいお前ら正気か?! てなもんで。
今日たまたま読み返しちゃったのよね、『Jドリーム』。
んでもってその書き込みを見つけて……そーだ、これだ! と思い出した。
このツッコミのせいで、わたしがヤオイスキーだとBe-Puちゃんにばれちゃったんだ。
Be-Puちゃんも同じヤオイスキーだったから、それ以来徐々に仲良くなっていった……。
お互い、どこまで本性見せていいのかな、と手探りしていたよ。なまじ同じ職場の人間だからねえ。気まずくなるとこまるしさー。
そうそう、好きで読んでることは言えたけど、書いてることは長い間言えなかったなー。でも、彼女の友人とかいう人が、わたしのペンネームを知っていたとかなんとか、とにかく思いもかけないところでバレて、気まずかったっけ。
「緑野さんが言えなかった気持ちわかるわ。わかるけど、おどろいた」
宝塚からの帰りの阪急電車で突然そう言われて、心が冷えたっけ……ああ、ひとつ思い出したらいろいろ思い出してくるよ……。
あと、ばれたならいいや、と思ってわたしの書いたやほひ本をプレゼントしたら、えらくショック受けてやがったし。
「そうよね、わたしたち大人だもんね……大人だからいいのよね……」
って、マジに言われて、ものすごーく恥ずかしかったなー。そうだよ、大人だから小説でSEXシーンを書いたってべつにいいんだよ。つーか、もっと過激なものを読んでるくせに、友人の書いたSEXものってだけで本気で照れるな! おかげでこっちまで恥ずかしかったじゃないか!(笑)
人に歴史あり、思い出あり。
Be-Puちゃんとわたし。
そして『Jドリーム』には他にも思い出あり。
友人オレンジとも、盛り上がったんだよな。鷹×北村で。
鷹って男前すぎる、とか。完璧な攻様、しかも亭主関白、とか。(繰り返しますが、鷹は小柄で華奢なかわいこちゃんです。んでもって北村はごつくてでかい大人の男です)
「鷹のプロポーズの言葉。『お前をアジアの大砲にしてやるよ』、って……すごすぎー。男前ー!」
「そんでもって北村、即OK!!」
「早っ」
てな会話できゃーきゃー長電話してた。まだオレンジが大阪に住んでいたころ。
なつかしーなー。
『Jドリーム』を読み返しながら、この「お前をアジアの大砲にしてやるよ」のシーンで思わず吹き出してしまったよ。オレンジとの会話を思い出して。
人に歴史あり、思い出あり。
そしたらものすごいタイミングでオレンジから電話。
「新刊、読んだよー」
という内容だったけど、あんたタイミングよすぎ(笑)。今まさに、あんたのこと思い出してたんだよ。
人に歴史あり、思い出あり。
そーやってわたしたちは生きている。
わたしとBe-Puちゃんは、同じ会社にいた。が、持ち場も立場も違ったので、接点はほとんどなかった。同じ年だということぐらいか。
そりゃ会えば挨拶はするよ。天気の話くらいもする。でも、それだけだった。
ところが、わたしと彼女はある日親しくなった。何故か。
マンガの貸し借りをしたんだ。
話のはずみで、「途中まで読んだけど、つづきを読んでない」という『Jドリーム』を、わたしが彼女に貸したんだ。
なんだ、そのマンガならわたし、全部持ってるよ、と。
ただの親切、深い意味なんかない。
持っているものを貸すくらい、日常さね。
しかしBe-Puちゃんは、微妙な表情でわたしにそのマンガを返してきた。
「ありがとう、とてもおもしろかったわ。とくに、緑野さんのツッコミが」
……わたしのツッコミ?
さぁーーーっ、と青ざめる緑野。
家であわててチェックしたさ。『Jドリーム』を読み返したさ。
ああ神様。
わたしったらわたしったら、ツッコミ入れてます。
北村と鷹がラヴラヴすぎてものすごいことになってるところに、「おいおい」とか「愛ね」とか「見ている方が恥ずかしい…」とか。
書き込んでますのよ、ツッコミを!!
忘れてたよ、そんなこと!
解説。
『Jドリーム』ちゅーのは古いサッカーマンガです。
Jリーグ設立、つーて日本中がJリーグブームだったころの。
主人公は天才少年、鷹(小柄で華奢なかわいこちゃん)。とにかく天才。ほんまもんの天才。だから努力なんかしないし、超えるべき壁もない。スタートから万能。
天才であるがゆえ、彼は常識に縛られない。翼のある彼は自由にはばたく。凡人には理解できない高みで気まぐれに生きている。
万能のスーパーマンが主人公じゃ、物語になんないよね。彼が本気になればなんでもできちゃうんだから。
でも鷹は本気にならないの。ガキだから、大人の事情も都合もおかまいなし。
鷹があまりにも読者の理解しがたい位置にいるから、読者視点の主人公として北村(ごつい。でかい。見ようによってはハンサム)という男がいる。鷹よりずっと年上。苦労人の小心者。努力家で熱血漢。とても主人公らしい主人公。才能だってあるけど、彼の人生は困難だらけで、壁をいちいち大騒ぎして超えていく。
鷹だけなら物語にならない。北村だけならありきたりすぎる。
このふたりが共に主人公だというのが、おもしろい。しかもあくまでも鷹が中心てのが。
気まぐれな天才、鷹。本気になれば世界を獲ることだってできるのに、それをしないでへらへら生きている。
そんな鷹が本気になるのは……北村の涙を見たとき!!
傷ついた北村のためだけに、鷹はその翼を広げる。たぐいまれな才能を存分に発揮する。
とゆー話。
あまりにものすごいので、ついツッコミを書き込んでしまっていたわけだ……。
北村のくやし涙を見て、彼のためにいきなり真面目に戦いだす鷹とか、それに感動してマジ泣きする北村とか、それをあたたかい目で見守っている仲間たちとか……。
読んでてアゴが落ちたからさ。おいおいお前ら正気か?! てなもんで。
今日たまたま読み返しちゃったのよね、『Jドリーム』。
んでもってその書き込みを見つけて……そーだ、これだ! と思い出した。
このツッコミのせいで、わたしがヤオイスキーだとBe-Puちゃんにばれちゃったんだ。
Be-Puちゃんも同じヤオイスキーだったから、それ以来徐々に仲良くなっていった……。
お互い、どこまで本性見せていいのかな、と手探りしていたよ。なまじ同じ職場の人間だからねえ。気まずくなるとこまるしさー。
そうそう、好きで読んでることは言えたけど、書いてることは長い間言えなかったなー。でも、彼女の友人とかいう人が、わたしのペンネームを知っていたとかなんとか、とにかく思いもかけないところでバレて、気まずかったっけ。
「緑野さんが言えなかった気持ちわかるわ。わかるけど、おどろいた」
宝塚からの帰りの阪急電車で突然そう言われて、心が冷えたっけ……ああ、ひとつ思い出したらいろいろ思い出してくるよ……。
あと、ばれたならいいや、と思ってわたしの書いたやほひ本をプレゼントしたら、えらくショック受けてやがったし。
「そうよね、わたしたち大人だもんね……大人だからいいのよね……」
って、マジに言われて、ものすごーく恥ずかしかったなー。そうだよ、大人だから小説でSEXシーンを書いたってべつにいいんだよ。つーか、もっと過激なものを読んでるくせに、友人の書いたSEXものってだけで本気で照れるな! おかげでこっちまで恥ずかしかったじゃないか!(笑)
人に歴史あり、思い出あり。
Be-Puちゃんとわたし。
そして『Jドリーム』には他にも思い出あり。
友人オレンジとも、盛り上がったんだよな。鷹×北村で。
鷹って男前すぎる、とか。完璧な攻様、しかも亭主関白、とか。(繰り返しますが、鷹は小柄で華奢なかわいこちゃんです。んでもって北村はごつくてでかい大人の男です)
「鷹のプロポーズの言葉。『お前をアジアの大砲にしてやるよ』、って……すごすぎー。男前ー!」
「そんでもって北村、即OK!!」
「早っ」
てな会話できゃーきゃー長電話してた。まだオレンジが大阪に住んでいたころ。
なつかしーなー。
『Jドリーム』を読み返しながら、この「お前をアジアの大砲にしてやるよ」のシーンで思わず吹き出してしまったよ。オレンジとの会話を思い出して。
人に歴史あり、思い出あり。
そしたらものすごいタイミングでオレンジから電話。
「新刊、読んだよー」
という内容だったけど、あんたタイミングよすぎ(笑)。今まさに、あんたのこと思い出してたんだよ。
人に歴史あり、思い出あり。
そーやってわたしたちは生きている。
読まなくていいです、今日の日記。つーか読んでもわからんだろ……。
2002年10月15日 ゲーム「パンチは武器です。装備しますか?」
「あたしゃファーストプレイがグレイだったからねえ。はじめて10分、最初のバトルで瞬殺、ゲームオーバー。コントローラ握ったままぼーぜんとしたもんよ」
「イフリートが出たら瞬殺だからなー。ゲームバランス悪すぎ」
「アイスソードがなきゃ全滅必至だもんな。あとなんだっけ、エメラルド?」
「水のアクアマリンな。……アイシャでプレイしたら最弱で途方に暮れるという」
「王子に助けられるんだよね。超絶美形の。あのままアイシャと王子とでロマンスものにしてほしかった。それならわたし萌えたわ。草原の少女と美形王子の恋」
「でもあの王子、助けたあとはアイシャの存在忘れきってるし。アイシャは最弱キャラだけど、まだストーリーあるからなー。最悪なのが踊り子。ストーリー一切なし」
「踊り子……名前なんだっけねえ。わたしプレイした記憶ない」
「最初に『旅の途中だった』ってひとこと入るだけで、あとはなんもなし。おーい、これからなにすればいいんだ??」
「グレイだってひどかったよー。わたし、RPGやるの生まれてはじめてだったのに、いきなりグレイで、なにやっていいかわからなくて、とりあえず恐竜の卵取りに行ったら瞬殺くらって……よくあそこでゲーム自体投げなかったもんだよ」
「アルベルトでやらなきゃだめだ、初心者は」
「それならひとこと説明書に書いてよ、『最初はアルベルトでのプレイをおすすめします』って。グレイでさんざん苦労したあと、アルベルトやったら感動したもん、ストーリーがある!!って。8人もキャラがいて、『好きなキャラを主人公にしてプレイしてください』っていうからわたし、いきなりグレイでプレイしちゃったんじゃない。顔で選んだから」
「あのトカゲの人とかはなんだったのかねえ」
「ああ、トカゲの人、いたねー。やたら強かったよね。なんで旅してたんだっけ?」
「脇キャラも謎だらけだったな。ダウドはなんで殺し屋になってたんだっけ?」
「わかんねーよ、わたしジャミルでプレイしたとき、なにがなんでもダウドはパーティからはずさなかったからさ。他のキャラでプレイしたとき、いきなり刺客になってておどろいたよ」
「ガラハドも謎だしな」
「アイスソードなー。殺して奪っちゃったよ、ガラハドぉ」
「一度パーティからはずしたら、それでもう二度と仲間にできなくなるキャラ、多かったよなー。変なキャラいろいろいたけど」
「オオカミと……なんだっけ?」
「いたなー。装備が毛皮(笑)」
「そりゃ毛皮だろーよ」
「ちゃんと勝利したら回ってた」
「回ってた回ってた! 『魅力が上がった!』とか言って。……魅力て。オオカミのくせに」
「魔法使い系少なくなかった? みんな武器系だったろ?」
「あれ、オオカミ連れてた森の女の人は魔法使い系じゃなかった?」
「あれは弓の人だろ」
「そっかー。でも育て方次第で自由にできんじゃん。そりゃ初期パラメータや適性はあるものの。だからわたし、女の子たちを武器系の肉弾攻撃キャラに育て上げ、男たちを間接攻撃キャラに育ててたなー」
「パンチは武器です?」
「そうそう。最弱の美少女アイシャにパンチやキックを装備させて、敵をぼこぼこにするのよー」
「結局アルベルトはおねーちゃんに会えないんだよな」
「あああれ。どーやったらおねーちゃんに会えるのか、誰か知ってる人いないのかな。あの屋敷にいることはわかってるのに、鍵が開かない。あれも未完成ゆえ?」
「完成品出してほしいよな。開かないドア、伏線だけで放置されたエピソード」
「いつの間にか治ってる皇帝の病気とか」
「二度と会ってくれない王子とか」
「『お前友だちちがったんかい(怒)』の王子な」
「なんにせよ、おもしろかったよな、『ロマサガ』」
「うん、おもしろかった」
わたしと弟の会話。
午前12時半まで近所のファミレスで喋くってた。
最初のプレイで迷わず殺しちゃったけど、いちばん好きなキャラはガラハドかもしんない。無骨な武人、って感じの男。グレイの親友。……なのにわたし、グレイで殺しちゃったんだよなー。親友殺しちゃイカンだろ……。つーかわたし、あのときすでにガラハドの存在忘れてたんだよなー。まさか親友の彼だったとは思わずに、アイスソード欲しさに罪を……。
んで次にお気に入りがジャミル。女装もOKな盗賊。軽薄なイマドキのにーちゃん。その次がダウド。ジャミルの親友。つーかお荷物。なんにもできないかわいこちゃん。
ファーストプレイキャラのグレイは、聖域か?(笑)。 渋い美形の大人の男。顔が好みだったからグレイでプレイしたら、痛い目に遭った、と。
世間でクソゲーと罵られていよーと、マイ・フェイバリットなゲームのひとつ。
『ロマンシング・サガ』。
今でもふとやりたくなる……。
ワンダースワンを買うべきなのか……?
「あたしゃファーストプレイがグレイだったからねえ。はじめて10分、最初のバトルで瞬殺、ゲームオーバー。コントローラ握ったままぼーぜんとしたもんよ」
「イフリートが出たら瞬殺だからなー。ゲームバランス悪すぎ」
「アイスソードがなきゃ全滅必至だもんな。あとなんだっけ、エメラルド?」
「水のアクアマリンな。……アイシャでプレイしたら最弱で途方に暮れるという」
「王子に助けられるんだよね。超絶美形の。あのままアイシャと王子とでロマンスものにしてほしかった。それならわたし萌えたわ。草原の少女と美形王子の恋」
「でもあの王子、助けたあとはアイシャの存在忘れきってるし。アイシャは最弱キャラだけど、まだストーリーあるからなー。最悪なのが踊り子。ストーリー一切なし」
「踊り子……名前なんだっけねえ。わたしプレイした記憶ない」
「最初に『旅の途中だった』ってひとこと入るだけで、あとはなんもなし。おーい、これからなにすればいいんだ??」
「グレイだってひどかったよー。わたし、RPGやるの生まれてはじめてだったのに、いきなりグレイで、なにやっていいかわからなくて、とりあえず恐竜の卵取りに行ったら瞬殺くらって……よくあそこでゲーム自体投げなかったもんだよ」
「アルベルトでやらなきゃだめだ、初心者は」
「それならひとこと説明書に書いてよ、『最初はアルベルトでのプレイをおすすめします』って。グレイでさんざん苦労したあと、アルベルトやったら感動したもん、ストーリーがある!!って。8人もキャラがいて、『好きなキャラを主人公にしてプレイしてください』っていうからわたし、いきなりグレイでプレイしちゃったんじゃない。顔で選んだから」
「あのトカゲの人とかはなんだったのかねえ」
「ああ、トカゲの人、いたねー。やたら強かったよね。なんで旅してたんだっけ?」
「脇キャラも謎だらけだったな。ダウドはなんで殺し屋になってたんだっけ?」
「わかんねーよ、わたしジャミルでプレイしたとき、なにがなんでもダウドはパーティからはずさなかったからさ。他のキャラでプレイしたとき、いきなり刺客になってておどろいたよ」
「ガラハドも謎だしな」
「アイスソードなー。殺して奪っちゃったよ、ガラハドぉ」
「一度パーティからはずしたら、それでもう二度と仲間にできなくなるキャラ、多かったよなー。変なキャラいろいろいたけど」
「オオカミと……なんだっけ?」
「いたなー。装備が毛皮(笑)」
「そりゃ毛皮だろーよ」
「ちゃんと勝利したら回ってた」
「回ってた回ってた! 『魅力が上がった!』とか言って。……魅力て。オオカミのくせに」
「魔法使い系少なくなかった? みんな武器系だったろ?」
「あれ、オオカミ連れてた森の女の人は魔法使い系じゃなかった?」
「あれは弓の人だろ」
「そっかー。でも育て方次第で自由にできんじゃん。そりゃ初期パラメータや適性はあるものの。だからわたし、女の子たちを武器系の肉弾攻撃キャラに育て上げ、男たちを間接攻撃キャラに育ててたなー」
「パンチは武器です?」
「そうそう。最弱の美少女アイシャにパンチやキックを装備させて、敵をぼこぼこにするのよー」
「結局アルベルトはおねーちゃんに会えないんだよな」
「あああれ。どーやったらおねーちゃんに会えるのか、誰か知ってる人いないのかな。あの屋敷にいることはわかってるのに、鍵が開かない。あれも未完成ゆえ?」
「完成品出してほしいよな。開かないドア、伏線だけで放置されたエピソード」
「いつの間にか治ってる皇帝の病気とか」
「二度と会ってくれない王子とか」
「『お前友だちちがったんかい(怒)』の王子な」
「なんにせよ、おもしろかったよな、『ロマサガ』」
「うん、おもしろかった」
わたしと弟の会話。
午前12時半まで近所のファミレスで喋くってた。
最初のプレイで迷わず殺しちゃったけど、いちばん好きなキャラはガラハドかもしんない。無骨な武人、って感じの男。グレイの親友。……なのにわたし、グレイで殺しちゃったんだよなー。親友殺しちゃイカンだろ……。つーかわたし、あのときすでにガラハドの存在忘れてたんだよなー。まさか親友の彼だったとは思わずに、アイスソード欲しさに罪を……。
んで次にお気に入りがジャミル。女装もOKな盗賊。軽薄なイマドキのにーちゃん。その次がダウド。ジャミルの親友。つーかお荷物。なんにもできないかわいこちゃん。
ファーストプレイキャラのグレイは、聖域か?(笑)。 渋い美形の大人の男。顔が好みだったからグレイでプレイしたら、痛い目に遭った、と。
世間でクソゲーと罵られていよーと、マイ・フェイバリットなゲームのひとつ。
『ロマンシング・サガ』。
今でもふとやりたくなる……。
ワンダースワンを買うべきなのか……?
食事はスピード勝負。だってナンは冷えるとまずい。
2002年10月14日 タカラヅカ 齋藤許すまじ。
……という話をしたのは、デイジーちゃんとだっけ? 昨日の朝だったかな。
齋藤くんのバウ作品『ヴィンターガルテン』は最悪だった。わたしも友人たちも、速攻チケットをさばきまくった。
『ヴィンターガルテン』はたしかに駄作だったけれど、だからといって齋藤くんを見放したというわけではない。天才でない以上、駄作だってあるさ。それがつづいたら見放すけど、1作失敗したってべつにいいよ。キムシンだって『鳳凰伝』にたどりつくまで極寒作品を作り続けてたんだからな。
でもそれはな。
これから続く、かよこの長い長いヅカ人生のうちの1本だ、と仮定してのことだ。
かよこちゃんの最初で最後の主演作が、アレなの?!
オーマイガッ!!
あの超絶大失敗恥ずかしい作が、かよこの唯一の主演作品になっちゃったのーーーっ?!!
齋藤許すまじ。
かよこ退団の報にショックを受けた、わたしとデイジーちゃんの恨み節。
1作ぐらい駄作でもいいよ、かよこちゃんは美しかったし、脚本壊れきってても熱演してたし、真ん中が似合う人なんだと開眼させてくれたし(それまで思ってなかったんかい、ファンのくせに)、とそれなりに納得していたのにさ。
1作きりだとわかっていたら……わかっていてもたしかに、無力なわたしにはなにもできなかったけど、怒りだけが煮えくりかえって精神衛生上悪いだけだったけど。
ああだけど。
あれが唯一無二の主演作なの?
神も仏もないよ。
しくしく。
あの駄作を乗り越えて、もっともっとすてきなかよこちゃんを見たかったのさ……。
☆
両親がまた旅行中なので、弟と外食。
うちの両親、月に一度以上の頻度で旅行をしている。片方ずつだったり、ふたりそろってだったり。
とにかく、しょっちゅーいないもんだから、いちいち気にしてないし、おぼえてない。
今日は弟も休日だったので、ごはんだけじゃなんだな、と、ふたりでショッピングも兼ねる。
でも結局弟がジャケット1枚買っただけ。わたしは収穫なし。
弟が買い物した店、ラインナップがけっこうわたし好みで、欲しい服がいろいろあった。……ただしメンズ。
「なんでSサイズがないのぉーっ」
と、わたしはわめく。Sサイズなら女性も着られる場合があるじゃない。メンズMじゃとても着られないけどな。
メンズMは身長165センチから175センチ。……ええ、丈だけならわたし、ぴったりですわ。でもな、横幅が合わんのじゃ、でかすぎるんじゃ。
そして弟はLLサイズを探している。でもあんまりない。
「おお、この店はLサイズの身長が175センチから185センチだ。それならLでいいや」
彼はよろこんでいろいろ袖を通す。弟もわたしと同じで、身長で着る服に苦労する。横幅ならMでもいいはずなんだが、身長はMにあらず。
レディースサイズ作ってくれないかな、あの店。ちょいとハードでかわいいシャツやパンツがいろいろあったよ。
そして弟は、なにを着ても地味になる……。
わたしをときめかしたかわいいシャツも、弟が着ると「地味……」。
「なんであんたが着ると、おもしろくもなんともない服になるかな」
「知るか」
それでも彼ははじめて、オレンジ色のジャケットを買いました。
オレンジってけっこー、明るい派手めな色だよね。なのになぜか、弟が着ると地味に……。
顔が地味だからかな。
弟ですか? ゲームショップに行って、任天堂キューブのソフト、『巨人のドシン』を見てください。
かなり似てます。
顔とか雰囲気とか。でかくてとろそーなとことか。のんきそーで、ひとのよさそーなとことか(笑)。
晩ごはんはカレーを食べにインド料理店へ。
なにカレーなのか、実際に食べてもよくわからなかった。てきとーに4種類注文したんだけど、店員さんの日本語はかなりアバウト。聞き取りにくかったから、もーなんでもいいや、と、どれがどれなのかわからないまま食べる。
……多かった。わたしは途中で脱落。弟がわたしの残したナンもタンドリーチキンのサラダも平らげた。
つーかわたしの席、ナンを焼いてるヒゲのインド人の真向かいでな……目が合いまくるのよ……落ち着かないのよ……。
☆
昨日暴れまくったせいか、猫は熟睡中。
か、かわいい……。(飼い主バカ)
……という話をしたのは、デイジーちゃんとだっけ? 昨日の朝だったかな。
齋藤くんのバウ作品『ヴィンターガルテン』は最悪だった。わたしも友人たちも、速攻チケットをさばきまくった。
『ヴィンターガルテン』はたしかに駄作だったけれど、だからといって齋藤くんを見放したというわけではない。天才でない以上、駄作だってあるさ。それがつづいたら見放すけど、1作失敗したってべつにいいよ。キムシンだって『鳳凰伝』にたどりつくまで極寒作品を作り続けてたんだからな。
でもそれはな。
これから続く、かよこの長い長いヅカ人生のうちの1本だ、と仮定してのことだ。
かよこちゃんの最初で最後の主演作が、アレなの?!
オーマイガッ!!
あの超絶大失敗恥ずかしい作が、かよこの唯一の主演作品になっちゃったのーーーっ?!!
齋藤許すまじ。
かよこ退団の報にショックを受けた、わたしとデイジーちゃんの恨み節。
1作ぐらい駄作でもいいよ、かよこちゃんは美しかったし、脚本壊れきってても熱演してたし、真ん中が似合う人なんだと開眼させてくれたし(それまで思ってなかったんかい、ファンのくせに)、とそれなりに納得していたのにさ。
1作きりだとわかっていたら……わかっていてもたしかに、無力なわたしにはなにもできなかったけど、怒りだけが煮えくりかえって精神衛生上悪いだけだったけど。
ああだけど。
あれが唯一無二の主演作なの?
神も仏もないよ。
しくしく。
あの駄作を乗り越えて、もっともっとすてきなかよこちゃんを見たかったのさ……。
☆
両親がまた旅行中なので、弟と外食。
うちの両親、月に一度以上の頻度で旅行をしている。片方ずつだったり、ふたりそろってだったり。
とにかく、しょっちゅーいないもんだから、いちいち気にしてないし、おぼえてない。
今日は弟も休日だったので、ごはんだけじゃなんだな、と、ふたりでショッピングも兼ねる。
でも結局弟がジャケット1枚買っただけ。わたしは収穫なし。
弟が買い物した店、ラインナップがけっこうわたし好みで、欲しい服がいろいろあった。……ただしメンズ。
「なんでSサイズがないのぉーっ」
と、わたしはわめく。Sサイズなら女性も着られる場合があるじゃない。メンズMじゃとても着られないけどな。
メンズMは身長165センチから175センチ。……ええ、丈だけならわたし、ぴったりですわ。でもな、横幅が合わんのじゃ、でかすぎるんじゃ。
そして弟はLLサイズを探している。でもあんまりない。
「おお、この店はLサイズの身長が175センチから185センチだ。それならLでいいや」
彼はよろこんでいろいろ袖を通す。弟もわたしと同じで、身長で着る服に苦労する。横幅ならMでもいいはずなんだが、身長はMにあらず。
レディースサイズ作ってくれないかな、あの店。ちょいとハードでかわいいシャツやパンツがいろいろあったよ。
そして弟は、なにを着ても地味になる……。
わたしをときめかしたかわいいシャツも、弟が着ると「地味……」。
「なんであんたが着ると、おもしろくもなんともない服になるかな」
「知るか」
それでも彼ははじめて、オレンジ色のジャケットを買いました。
オレンジってけっこー、明るい派手めな色だよね。なのになぜか、弟が着ると地味に……。
顔が地味だからかな。
弟ですか? ゲームショップに行って、任天堂キューブのソフト、『巨人のドシン』を見てください。
かなり似てます。
顔とか雰囲気とか。でかくてとろそーなとことか。のんきそーで、ひとのよさそーなとことか(笑)。
晩ごはんはカレーを食べにインド料理店へ。
なにカレーなのか、実際に食べてもよくわからなかった。てきとーに4種類注文したんだけど、店員さんの日本語はかなりアバウト。聞き取りにくかったから、もーなんでもいいや、と、どれがどれなのかわからないまま食べる。
……多かった。わたしは途中で脱落。弟がわたしの残したナンもタンドリーチキンのサラダも平らげた。
つーかわたしの席、ナンを焼いてるヒゲのインド人の真向かいでな……目が合いまくるのよ……落ち着かないのよ……。
☆
昨日暴れまくったせいか、猫は熟睡中。
か、かわいい……。(飼い主バカ)
パソコンの調子が悪いと、なにもできないよなあ。
2002年10月13日 その他 パソコンは依然調子悪。
こまったなあ。どうしようかなあ。
他はすべて問題ないと思うんだけど(周辺機器はまだなにもつないでないし、使っていない機能もいっぱいあるから、それらの不都合はわからず)、Premiereの調子が悪い……。
なぜだ。
そもそもわたしが2回目の再セットアップを決心したのはPremiereが壊れたからじゃないかー。なのにまたしてもPremiereの調子が悪いなんて。
Adobeのばかー、Sonyのばかー。
パソコンのお守りをしながら、ひたすらコントローラ握ってました。
Premiereの調子が悪くて、作業に3倍くらいの時間がかかるの。
9分の動画を加工するのに、30分ほどかかるのよ。しかも、2GB以上のデータはエラーがでるの。
通常なら数時間で終わる作業がその3倍必要ってことで、丸1日つぶれてしまった。
仕方ないから、ゲーム三昧。
わたしが家にいてうれしいのか、猫がやたら元気。走り回る、鳴きまくる。ついでにあちこちおしっこしまくる。……怒。
こまったなあ。どうしようかなあ。
他はすべて問題ないと思うんだけど(周辺機器はまだなにもつないでないし、使っていない機能もいっぱいあるから、それらの不都合はわからず)、Premiereの調子が悪い……。
なぜだ。
そもそもわたしが2回目の再セットアップを決心したのはPremiereが壊れたからじゃないかー。なのにまたしてもPremiereの調子が悪いなんて。
Adobeのばかー、Sonyのばかー。
パソコンのお守りをしながら、ひたすらコントローラ握ってました。
Premiereの調子が悪くて、作業に3倍くらいの時間がかかるの。
9分の動画を加工するのに、30分ほどかかるのよ。しかも、2GB以上のデータはエラーがでるの。
通常なら数時間で終わる作業がその3倍必要ってことで、丸1日つぶれてしまった。
仕方ないから、ゲーム三昧。
わたしが家にいてうれしいのか、猫がやたら元気。走り回る、鳴きまくる。ついでにあちこちおしっこしまくる。……怒。
2度目の再セットアップ。
買ってからまだ10ヶ月だっつーに、2回も壊れるって、どうよ、マイVAIO。SONY製品がダメダメだっつー噂は真実かね?
わたしがのんきに公演の感想を書いているうちに、タカラヅカ界では急転直下の大騒ぎ。
タータンファンの殿さんが、「会からもなにも聞いてないし、今回の退団はないよね?」と言っていたその矢先だ。
正式発表のあったトップはともかくとして、他の生徒さんたちの動向が気になるんですが。
下手をすると星組とはロンググッバイです、わたし。もともと5組中いちばん縁のなかった組だが、これでほんとにさよならか?
いや、イベント好きのわたしは1回は観に行くだろーけど、その1回もB席専門かな……。他の組ほどお金や時間は使わないだろーなー。
☆
午前中に情報を集めきったあと、腹を据えて午後から再セットアップ。
前回は弟にやってもらったけれど、今度は自分ひとりでやるぞ!
………………。
スキャナを認識してくれないのは何故ですか?
ネットにつながらないのは何故ですか?
結局弟を呼ぶはめに。ちぇっ。
半日つぶしてやったわりに、まだまだ不都合、とてもじゃないが終わったとは言い難い。
つーか、ほんとにこれ、正しくつながってるのか、ネットに? フレッツの専用番号だとエラー出るから、他の番号使ってるんだけど。これって、電話料金課金されてる?? つなぎっぱなしの感覚で使ってたら、後で青ざめることになるかも??
こわくておちおちネットもできん。明日NTTに問い合わさなければ。
デスクトップと一太郎のカスタマイズもせにゃならんし。……ああ、せっかくかわいいアイコンで統一していたのに、全部やりなおしかー。めげるなー。
そーだ。WordとExcelのインストールもしないと。はっ、プリンタもまだ未接続だわ。
うきーっ。
やることだらけでくらくらする。
☆
風邪が一進一退。元気な日のあとに、どーっとつらい日がやってくる。
昨夜から今日はかなりつらい。
なのに、ゲームをやっていた。
だって時間かかるんだもん、セットアップ。ゲームで時間つぶししてたんだよ。
タワシさんがプレゼントしてくれた『ティアリングサーガ』。
なんて不親切なゲームだ、攻略本がないと絶対クリアできないようになってる??
パーティをふたつに分けるイベントがあるんだが、そこで主人公チームに入れる人間をまちがえると、完全クリアはできない仕組みのようだ。
20人もいるキャラを、攻略本の助けもなしに正しく分けられるわけがない。確率論でいけば、すごい低確率だよね、イベント制覇は。
ただの「運」じゃん、こんなの。戦略じゃない。
ものすごーくがんばってプレイしてきたけど、あきらめた。わたしはどうやらパーティ分けをまちがえたらしい。「運」がなかった。ない頭を絞って「戦略」をたててプレイしてきたのにさ。「運」なんて、わたしにはどーしよーもない次元のもののためにすべてご破算。
人生なんてそんなものだけど、ゲームはそれじゃいかんだろう。アンフェアだ。
不公平で不親切。
いやなゲームだ、『ファイアーエンブレム』。
「『ファイアーエンブレム』って、死んでおぼえるゲームだよね?」
とわたしが言うと、弟は「その通りだ」と肯定する。
ふつーのゲームは死ななくてもプレイできる。クリアできる。そーゆーふうに作ってある。
しかし『ファイアーエンブレム』はそうじゃない。
何度も死んで、何度もリセット押して、プレイヤー自身がスキルアップしていかなきゃクリアできない。
……まったくもやっかいなゲームに惚れ込んだもんだ。
『ティアリングサーガ』は、まるきし『ファイアーエンブレム』。作者が同じだと聞いたが、ここまで同じってのも芸がなさすぎるよな、てぐらい同じ。
2001年の発売なのに、画面だけ見てたら10年前って感じ。前世紀のかほりぷんぷん。なんて古くさい。
同じ作品を焼き直しつづける某演出家のよーに、同じシステムでゲームを作り続けてるんだね、作者の人は。
それでも好きだけどな、『ファイアーエンブレム』。
ちくちくとやりこみたい人間には、たまらないものがあるんだよなー。
さて。
攻略サイトの助けを借りて、1からやりなおそーかなー。
やることは山積みなのにね。
買ってからまだ10ヶ月だっつーに、2回も壊れるって、どうよ、マイVAIO。SONY製品がダメダメだっつー噂は真実かね?
わたしがのんきに公演の感想を書いているうちに、タカラヅカ界では急転直下の大騒ぎ。
タータンファンの殿さんが、「会からもなにも聞いてないし、今回の退団はないよね?」と言っていたその矢先だ。
正式発表のあったトップはともかくとして、他の生徒さんたちの動向が気になるんですが。
下手をすると星組とはロンググッバイです、わたし。もともと5組中いちばん縁のなかった組だが、これでほんとにさよならか?
いや、イベント好きのわたしは1回は観に行くだろーけど、その1回もB席専門かな……。他の組ほどお金や時間は使わないだろーなー。
☆
午前中に情報を集めきったあと、腹を据えて午後から再セットアップ。
前回は弟にやってもらったけれど、今度は自分ひとりでやるぞ!
………………。
スキャナを認識してくれないのは何故ですか?
ネットにつながらないのは何故ですか?
結局弟を呼ぶはめに。ちぇっ。
半日つぶしてやったわりに、まだまだ不都合、とてもじゃないが終わったとは言い難い。
つーか、ほんとにこれ、正しくつながってるのか、ネットに? フレッツの専用番号だとエラー出るから、他の番号使ってるんだけど。これって、電話料金課金されてる?? つなぎっぱなしの感覚で使ってたら、後で青ざめることになるかも??
こわくておちおちネットもできん。明日NTTに問い合わさなければ。
デスクトップと一太郎のカスタマイズもせにゃならんし。……ああ、せっかくかわいいアイコンで統一していたのに、全部やりなおしかー。めげるなー。
そーだ。WordとExcelのインストールもしないと。はっ、プリンタもまだ未接続だわ。
うきーっ。
やることだらけでくらくらする。
☆
風邪が一進一退。元気な日のあとに、どーっとつらい日がやってくる。
昨夜から今日はかなりつらい。
なのに、ゲームをやっていた。
だって時間かかるんだもん、セットアップ。ゲームで時間つぶししてたんだよ。
タワシさんがプレゼントしてくれた『ティアリングサーガ』。
なんて不親切なゲームだ、攻略本がないと絶対クリアできないようになってる??
パーティをふたつに分けるイベントがあるんだが、そこで主人公チームに入れる人間をまちがえると、完全クリアはできない仕組みのようだ。
20人もいるキャラを、攻略本の助けもなしに正しく分けられるわけがない。確率論でいけば、すごい低確率だよね、イベント制覇は。
ただの「運」じゃん、こんなの。戦略じゃない。
ものすごーくがんばってプレイしてきたけど、あきらめた。わたしはどうやらパーティ分けをまちがえたらしい。「運」がなかった。ない頭を絞って「戦略」をたててプレイしてきたのにさ。「運」なんて、わたしにはどーしよーもない次元のもののためにすべてご破算。
人生なんてそんなものだけど、ゲームはそれじゃいかんだろう。アンフェアだ。
不公平で不親切。
いやなゲームだ、『ファイアーエンブレム』。
「『ファイアーエンブレム』って、死んでおぼえるゲームだよね?」
とわたしが言うと、弟は「その通りだ」と肯定する。
ふつーのゲームは死ななくてもプレイできる。クリアできる。そーゆーふうに作ってある。
しかし『ファイアーエンブレム』はそうじゃない。
何度も死んで、何度もリセット押して、プレイヤー自身がスキルアップしていかなきゃクリアできない。
……まったくもやっかいなゲームに惚れ込んだもんだ。
『ティアリングサーガ』は、まるきし『ファイアーエンブレム』。作者が同じだと聞いたが、ここまで同じってのも芸がなさすぎるよな、てぐらい同じ。
2001年の発売なのに、画面だけ見てたら10年前って感じ。前世紀のかほりぷんぷん。なんて古くさい。
同じ作品を焼き直しつづける某演出家のよーに、同じシステムでゲームを作り続けてるんだね、作者の人は。
それでも好きだけどな、『ファイアーエンブレム』。
ちくちくとやりこみたい人間には、たまらないものがあるんだよなー。
さて。
攻略サイトの助けを借りて、1からやりなおそーかなー。
やることは山積みなのにね。
B’zではじまるとは思わなかった……。@Switch
2002年10月11日 タカラヅカ ナオちゃんとゆーとだな、思い出すのはほれあの、『君に恋してラビリンス』とかゆー、クソ恥ずかしいタイトルのバウホール公演だ。
あー、ナオちゃんなー。思いっきり膝蹴られたなー。
ダブル主演のガイチとナオちゃんが、客席を走り回るシーンがあったのだわ。
ふつー、客席降りっていったら、通路だよね。されどこの公演、なにを思ったか座席と座席の間を走ったんだわ。
坐っている膝と、前の席の背もたれの間を、ガイチとナオちゃんが通っていくの。
相変わらず予備知識なしで観ていたわたしは、そりゃーもー、びっくりしましたさ。
いきなり主役ふたりが、わたしの坐っている席へ乱入してきたんだから。
ラッキーか? これ、ラッキーっていうのか?
500座席あるうちの、わたしの列をわざわざ選んで通っていったんだから。
でも、蹴られたし。
ガイチは丁寧に膝を避けながら通っていった。
しかし、ナオちゃんは障害物なんか関係ないよーで、そのままがんがんぶつかって力尽くで通っていった。
……演出? それとも性格?
いいんだけどさ、べつに。
あれは大昔のこと、そしてあの公演でダブルヒロインだったふたりが、ふたりともトップ娘役になるとはな……。つーか、ふたりともなることより、順番の方におどろくよな、今となっては。
わたし、ヒロインの片割れの「大鳥れい」という人を見て「男役?」と思ったんだよ。あまりにでかくてごついから。
75期バウ『Switch』で、客席を走り回るナオちゃんを観て、わたしは『…ラビリンス』のことを思い出しました。
この人にわたし、蹴られたのよね、と(笑)。
えーと。
たのしゅうございました『Switch』。
文字数エラー出ちゃったから、引き続き10日の話。ファッションショーの話だって、気が付けば4000文字をはるかに超えていて、削るの大変だった。
くそー、文字数少ないよ、この日記サイト。
1幕目は怒濤の展開。1時間ちょっとでストーリーものやるもんだから、あれよあれよと展開してオチます。
人数少ないから、これはぜんぜんOK。もしこれ、もっと出演者いたらかえって大変だったろーな。でも4人しかいないもんだから些末はナシの大筋一本勝負、はっきりしてていい感じ。
2幕目はショー。
ケイコ女史歌いまくり。
「魅せます!」ってシーンでは、とにかく女史に歌わせるのね。歌の力はすごいよね、盛り上げる盛り上げる。
使いどころのはっきりとした、こちらもシャープにまとまった印象。
感想は、出演者のファンならたのしいだろうなあ、でした。
あ、ファンでないとたのしめない、という意味ではないよ。ファンの人に観て欲しいな、と心から思ったのよ。
いい公演だから、ファンの人は通うべきだ。かねすきさんGOGO!!
わたしはキャストに特別の思い入れはないんで、いつものよーに自分勝手にいろいろ考えていた。
ワタル×ナオって萌えない……。てなことをな(笑)。
ワタさんはなあ、相手によってはとても萌え萌えなにーちゃんなんだがなー。ナオちゃんはチガウんだよなー。
そして、このあからさまな「やほひムード」ってやつ、わたしは引いちまうんだよな。狙われると、冷めるのよ。据え膳には興味ないのよ。
前の宙組のとき、ナオ×ゆうかの炎の銀橋って、萌えたんだって? 世間の腐女子のみなさん?
わたしアレ、ぜんぜんダメだったからなー。視界に入れないようにしてた。なんかナオちゃん、誤解してる気がして。
いや、いつも「誤解してる」っていうか「カンチガイしてる」とこが、ナオちゃんの持ち味だと思ってはいるが。
今回も、ナオちゃんのカンチガイっぷりは健在。彼女の持ち味だからそれはいいんだけど、さらに激しく違った方向へ突っ走っている気がして、少々つらかった。
……今のナオちゃんの方が、ファンの人はうれしいのかな?
わたしがナオちゃんの役でいちばん好きだったのは、『大海賊』のキッドだ。
あの役はなー……なんかみょーに好きだ。
ナオちゃんの「カンチガイぶり」がいい方向に出てて、とてもかわいかった。うるささがかわいい男っているよね……。
ナオちゃんの持ち味は、耽美とはいちばん遠いところにあると思うんだ。
だから今の、耽美路線には首を傾げているのよ、わたし。
個人的な意見だけどさ。
その昔、無邪気にわたしの膝を蹴飛ばしていってくれた、あのころの真正面ど真ん中な方が、わたしは好きだな。
ワタ×ナオ萌えのないわたし、せっかくふたりの役者が同じ役を共有するというネタにもときめきません。
アタマがストップする感じ。
がんばってるなー、がんばれー、とか、とても健全に見守ってましたわ。
殿さんは、この芝居を「リカとタータンで観たい」と吠えてました。殺人鬼をリカ、刑事をタータン。同期でねっとりエロく……と。
た、たしかに濃そうだ……。
1幕目を観て思ったのは、「嘉月さんがいなかったら、まったく別のカタチの芝居になってたんだろーなー」ということ。
だって……。
主役ふたりと、その妻。この3つの役は固定。
それ以外はすべて、嘉月さん。
嘉月さんが両性具有だから、このカタチになったんだよね。
美女からじじいまで演じられる役者って、そうそういないよ。
年齢も性別も超越してるもんなあ。役者なら年齢を自在に操ることはあるだろーけど、性別までが自在となると、ちょっといないよ。
えりさん、すごーい。
2幕目は、「ケイコ女史ここにあり」(笑)。
1幕目で露出の少なかった女史、こちらでは歌う歌う。さすがです!! 歌う説得力!
ナオちゃんもワタルくんも、こっちの髪型の方がいいよ。ほっとした、正直いって。
同期はいいよね。
こういう舞台をまた観たいと思った。
そーだなー、78期あたりで。
オレ様主役で、檀ちゃんトップ娘役。2番手がかしげで、あとねったん、ゆーひ、王子……まあ、すてきだわー。
あ、番手付けは単なる組での番手に準じました。オレ様の方がかっしーより先に2番手就任してるからさ。わたしはきっと、脇役のゆーひを必死に目で追っていることでしょう(笑)。
☆
殿さんにわたしの新しいペンネームを知らせていなかったことを、きれーに失念していた。
新刊を渡すなり、名前を見て大爆笑された……。
投稿時代の名前なんだよ、それ。名字はちがうけどさ。
べつに、わたしが彼を好きだからつけたわけじゃないよ。偶然なんだよ。
……ほんとのことなのに、なんか後ろめたいのは、わたしが現在彼を好きだからですか?
好きな人の名前をペンネームにするのは恥ずいよな……。偶然とはいえよ……。
あー、ナオちゃんなー。思いっきり膝蹴られたなー。
ダブル主演のガイチとナオちゃんが、客席を走り回るシーンがあったのだわ。
ふつー、客席降りっていったら、通路だよね。されどこの公演、なにを思ったか座席と座席の間を走ったんだわ。
坐っている膝と、前の席の背もたれの間を、ガイチとナオちゃんが通っていくの。
相変わらず予備知識なしで観ていたわたしは、そりゃーもー、びっくりしましたさ。
いきなり主役ふたりが、わたしの坐っている席へ乱入してきたんだから。
ラッキーか? これ、ラッキーっていうのか?
500座席あるうちの、わたしの列をわざわざ選んで通っていったんだから。
でも、蹴られたし。
ガイチは丁寧に膝を避けながら通っていった。
しかし、ナオちゃんは障害物なんか関係ないよーで、そのままがんがんぶつかって力尽くで通っていった。
……演出? それとも性格?
いいんだけどさ、べつに。
あれは大昔のこと、そしてあの公演でダブルヒロインだったふたりが、ふたりともトップ娘役になるとはな……。つーか、ふたりともなることより、順番の方におどろくよな、今となっては。
わたし、ヒロインの片割れの「大鳥れい」という人を見て「男役?」と思ったんだよ。あまりにでかくてごついから。
75期バウ『Switch』で、客席を走り回るナオちゃんを観て、わたしは『…ラビリンス』のことを思い出しました。
この人にわたし、蹴られたのよね、と(笑)。
えーと。
たのしゅうございました『Switch』。
文字数エラー出ちゃったから、引き続き10日の話。ファッションショーの話だって、気が付けば4000文字をはるかに超えていて、削るの大変だった。
くそー、文字数少ないよ、この日記サイト。
1幕目は怒濤の展開。1時間ちょっとでストーリーものやるもんだから、あれよあれよと展開してオチます。
人数少ないから、これはぜんぜんOK。もしこれ、もっと出演者いたらかえって大変だったろーな。でも4人しかいないもんだから些末はナシの大筋一本勝負、はっきりしてていい感じ。
2幕目はショー。
ケイコ女史歌いまくり。
「魅せます!」ってシーンでは、とにかく女史に歌わせるのね。歌の力はすごいよね、盛り上げる盛り上げる。
使いどころのはっきりとした、こちらもシャープにまとまった印象。
感想は、出演者のファンならたのしいだろうなあ、でした。
あ、ファンでないとたのしめない、という意味ではないよ。ファンの人に観て欲しいな、と心から思ったのよ。
いい公演だから、ファンの人は通うべきだ。かねすきさんGOGO!!
わたしはキャストに特別の思い入れはないんで、いつものよーに自分勝手にいろいろ考えていた。
ワタル×ナオって萌えない……。てなことをな(笑)。
ワタさんはなあ、相手によってはとても萌え萌えなにーちゃんなんだがなー。ナオちゃんはチガウんだよなー。
そして、このあからさまな「やほひムード」ってやつ、わたしは引いちまうんだよな。狙われると、冷めるのよ。据え膳には興味ないのよ。
前の宙組のとき、ナオ×ゆうかの炎の銀橋って、萌えたんだって? 世間の腐女子のみなさん?
わたしアレ、ぜんぜんダメだったからなー。視界に入れないようにしてた。なんかナオちゃん、誤解してる気がして。
いや、いつも「誤解してる」っていうか「カンチガイしてる」とこが、ナオちゃんの持ち味だと思ってはいるが。
今回も、ナオちゃんのカンチガイっぷりは健在。彼女の持ち味だからそれはいいんだけど、さらに激しく違った方向へ突っ走っている気がして、少々つらかった。
……今のナオちゃんの方が、ファンの人はうれしいのかな?
わたしがナオちゃんの役でいちばん好きだったのは、『大海賊』のキッドだ。
あの役はなー……なんかみょーに好きだ。
ナオちゃんの「カンチガイぶり」がいい方向に出てて、とてもかわいかった。うるささがかわいい男っているよね……。
ナオちゃんの持ち味は、耽美とはいちばん遠いところにあると思うんだ。
だから今の、耽美路線には首を傾げているのよ、わたし。
個人的な意見だけどさ。
その昔、無邪気にわたしの膝を蹴飛ばしていってくれた、あのころの真正面ど真ん中な方が、わたしは好きだな。
ワタ×ナオ萌えのないわたし、せっかくふたりの役者が同じ役を共有するというネタにもときめきません。
アタマがストップする感じ。
がんばってるなー、がんばれー、とか、とても健全に見守ってましたわ。
殿さんは、この芝居を「リカとタータンで観たい」と吠えてました。殺人鬼をリカ、刑事をタータン。同期でねっとりエロく……と。
た、たしかに濃そうだ……。
1幕目を観て思ったのは、「嘉月さんがいなかったら、まったく別のカタチの芝居になってたんだろーなー」ということ。
だって……。
主役ふたりと、その妻。この3つの役は固定。
それ以外はすべて、嘉月さん。
嘉月さんが両性具有だから、このカタチになったんだよね。
美女からじじいまで演じられる役者って、そうそういないよ。
年齢も性別も超越してるもんなあ。役者なら年齢を自在に操ることはあるだろーけど、性別までが自在となると、ちょっといないよ。
えりさん、すごーい。
2幕目は、「ケイコ女史ここにあり」(笑)。
1幕目で露出の少なかった女史、こちらでは歌う歌う。さすがです!! 歌う説得力!
ナオちゃんもワタルくんも、こっちの髪型の方がいいよ。ほっとした、正直いって。
同期はいいよね。
こういう舞台をまた観たいと思った。
そーだなー、78期あたりで。
オレ様主役で、檀ちゃんトップ娘役。2番手がかしげで、あとねったん、ゆーひ、王子……まあ、すてきだわー。
あ、番手付けは単なる組での番手に準じました。オレ様の方がかっしーより先に2番手就任してるからさ。わたしはきっと、脇役のゆーひを必死に目で追っていることでしょう(笑)。
☆
殿さんにわたしの新しいペンネームを知らせていなかったことを、きれーに失念していた。
新刊を渡すなり、名前を見て大爆笑された……。
投稿時代の名前なんだよ、それ。名字はちがうけどさ。
べつに、わたしが彼を好きだからつけたわけじゃないよ。偶然なんだよ。
……ほんとのことなのに、なんか後ろめたいのは、わたしが現在彼を好きだからですか?
好きな人の名前をペンネームにするのは恥ずいよな……。偶然とはいえよ……。
世界にわたしたちふたりだけ。@日本の美を愛でる
2002年10月10日 タカラヅカ「さすが緑野さん。オイシイですね(笑)」
と、デイジーちゃんに言われた。
と、ゆーのも。
わたしはファッションショー『日本の美を愛でる』に、遅刻していったのだ。
すまん、会場の人。遅刻する奴が迷惑なのはわかっている。わかっているのに遅刻してしまった。走ったけど間に合わなかったのよ。ごめんなさい。
予備知識はなにもなかった。はじまって10分くらいだったかな。「最初にステージに出ているのは他のモデルの人でありますように!」と願ってドアを開けたら、ステージにはリカくらがいたよ。
がーん……。本命から登場してんですかい!
客席は当然真っ暗だ。ふつー劇場なら、案内係がとんでくる。が、誰も来ない。
わたしはしばらく待った。うろうろ席を探し回って、周りに迷惑をかけたくない。しかし誰も来ないし、見回す限り係の人がいそうにないので、覚悟を決めて自分で席へ行った……。
わたしの席、2列目ドセンターだったのよ……。
2列目だって知ったのは、梅田へ向かう電車の中だったんだけどね。WHITEちゃんからのメールでさ。我が目を疑ったよ。2列目? ドセンター? な、なのにわたし、遅刻していくんですか?! K列だから後ろだと思ってたんだよ。
席の並びはよくわかっていないが、とにかく2列目まで行った。センターに目をやれば、そこだけぽつんと空いてる。WHITEちゃんとCANちゃんがわたしを見つけて、手を振ってくれた。
しかしっ。
通れません。
なまじドセンターだ、着席している人の協力がなければ、席までたどりつけません。そして、着席している方々はステージに見入っていて、遅刻してきた馬鹿者のために足の位置を動かしてはくれませんでした……。
ど、どーしよー。
途方に暮れたわたしはふと、2列目の通路に立ったままステージに目を向けた。
するとそこには。
ケロ様がいた……。
様付きで呼ばせていただきます。ケロ様です。
さっきまでリカくらがいたステージには、今はケロ様ただひとり。
しかも、上手側を客席に向かって歩いているところで……。
わたしとケロ様は、向かい合っていました。
その距離は2メートルほどでしょうか。
向こうは歩いているので、距離はどんどん縮まります。最後は1メートルほどの距離に。
わたしは。
わたしは、固まっていました。
この空間で、わたしとケロ様がふたりっきり。
ケロ様はわたしを見つめ、わたしはケロ様を見つめている。
今ここで、立っているのは、そして見つめ合っているのは、わたしとケロ様だけなのです!!
(とーぜんです。通路のいちばん前にぼーっと立ってる女がいたら、そりゃ出演者は見ちゃうでしょうよ)
固まりましたとも!
遅刻者のわたしは、それだけでも動揺しておったのです。なのにそこへ、いきなりケロ様だ! しかも「世界にわたしたちふたりだけ」だ!!
その瞬間、回路がいくつかぶっちぎれ、緑野はフリーズしてしまいました。
アレだよ。
舞台で、主人公たちふたりだけをスポットライトが照らし、周りがすぅーっと闇に沈む、アレ。
あれって、ほんとにあるもんなんだね。この瞬間のわたしの気持ちは、暗転した舞台上にふたりだけでライトをあびていた、あの状態だったよ。
ケロ様がわたしから視線をはずされるまで、わたしは固まっていました。
ステージのいちばん前まで来たケロ様が、ステージに沿って中央へ歩いてゆかれたとき、わたしはぺたんと坐りました。
ちょうど2列目の端の席が空いていたの。通路に立ったままじゃ邪魔だから、とりあえず坐った。
いやーもー、心臓ばくばくで。ケロ様退場と同時にゆーひくんが出てきたときも、まだ回路のいくつかは再起動できてないままだったよ。
結局、途中で同じ列の人の協力を得て、わたしは自分の席に辿り着くことができた。
すみませんみなさま、ご迷惑をおかけしました。
それにしても。
WHITEちゃんCANちゃんからも「緑野、固まってたね」とつっこまれ、もっと後ろのどこかの席にいたらしいデイジーちゃんにも、「あ、緑野さんだー、ケロさんと見つめ合って固まってる(笑)、と思って見てましたー」と言われてしまった……。
ちょうどケロが初登場するシーンだったらしい。
「ケロさんの登場シーンに合わせて遅れてくるなんて、すごいですね緑野さん。オイシイですね」
ち、ちがうよそんな。わざとじゃないよー。
とにかく「世界にわたしたちふたりだけ」をやってしまったわたし。
もー、頭の中はケロ様一色。
すみません、昼間はわたし、同期バウ『Switch』を観てたんです。
でもそれ、とんじゃいました。
消えちゃいました。
ビバ、ファッションショー!!
ケロ様と見つめ合うためだけに、わたしの今日はありました!!(笑)
ま、そーゆー与太話はおいといて。
ケロちゃん萌えで多少おかしくなっていたとはいえ、ファッションショーの感想いっときましょう。
これで6500円は、ぼったくりじゃないかい?
わたしはいいよ。ケロ様と見つめ合ったあの瞬間のために6500円は惜しくないよ(しつこい・笑)。
しかしだな、客観的に見て、あれっぽっちの催しに6500円はひどいだろ??
時間は1時間ちょい。
ただえんえん、着物姿のひとが歩いてくるだけさ。……ファッションショーだから当然なんだけど。
大劇場のS席が7500円なんだよ? 比べたら、価格設定がおかしいのは一目瞭然。
モデルさんたちはみんなきれい。だけど洋服のモデルさんだよね。歩き方とか、和服の歩き方じゃないし。なによりも立派な肩をお持ちだし。なで肩の人はひとりもいない(笑)。
えみくらちゃんは、かわいかった。少女が似合う。
たまこちゃんは……へんだなあ、きれーな娘さんなのになあ。顔がこわばってて、もったいない。緊張しすぎ? WHITEちゃんは「眉間のシワが気になって仕方なかった」と言っていた。
るいるいが、とってもきれい。襟足がいいの。わーい。
ゆら姐さん……雰囲気のあるひとです、ほんと。
男役はなんとも、微妙。
振り袖着て出てくるとは思ってなかったけど……あれは、なんだ? 着流し? 男性の着物を男役風に着ているんだけど、顔は女性。みなさん、ヅカメイクではなくふつーの顔ですから。
かっこいいのかなあ? 気持ち悪いのかなあ? ふつーの人の目にはどう映るの? わたしはファンだからいいんだけど。
リカちゃんはいちばん、微妙だった。顔だけ見てるときれーなおねーさんなんだが、態度と着こなしは「男」。
最後、えみくらちゃんとリカちゃんがふたりで出てきて、吹雪の中に消えていくシーンがあるんだが。
なんつーか……。
エロかったです。
ふつーのエロじゃなくて、「禁断」のにほひがあるエロとゆーか。
「お兄様」と「妹」に見えたの。
血のつながった、正真正銘の兄妹。
だがふたりはまぎれもなく恋仲。
罪と知りつつ妹を抱く兄と、なにも知らずに無邪気に兄に身をまかせる妹。
罪を知る兄の艶っぽさと、無知ゆえに妹に宿る魔性。
……そんな感じがしてだな。ふつーのエロをリカくらに求めちゃいかん(笑)。
あー、エロいなー。禁断だよ、タブーってやつだよ、お兄様乱心だよ、最後は心中しかないなー。
と、たのしく観ました。
ケロちゃんは、きれーじゃなかったです。
いや、角度が悪いんだ、角度が。
2列目からだと、仰角なんだもん。ケロちゃんの立派な「エラ」が目立つのなんのって……。
それでも、わたしの目はハート型ですけど。
歌が聴けてうれしー。『荒城の月』を、ひたすら渋く。ケロちゃんの、風邪を引いているよーな掠れ声が大好きなわたしは、声を聴けるだけでもうれしい。
そしてケロちゃん、あれは演出なんですか? 全編に渡って「聖母のやうな慈愛に満ちた笑み」を浮かべてらっしゃいました……。
下から見上げているわたしからは、けっこーこわかったです……。
そして。
ゆーひくん。あれは演出なんですか?
全編に渡って、「仏頂面」。
にこりともしねえ……。
つーか、睨んでないか? 怒ってる??
…………かっこいい…………。
ゆーひくん、かっこいいよーっ。
ひとりだけ「男の子」してるの。
リカちゃんもケロちゃんも「中性」なんだけど、ゆーひくんひとり「男の子」。最後まで「ニヒルな男役」。
演出なんだか単に機嫌が悪かったのか知らないが、かっこよかったよ。
ゆら姐と一瞬絡むんだけど、ゆーひくんが硬質なぶん、ドキっとさせるし。
ケロ萌えを横に置くと、わたしはひたすらゆーひにクラクラしてました。好みの顔なんだもんよ、素顔のゆーひはよぅ。不機嫌そーなとこがいいの。冷たそうなとこがいいの。攻様はそーでなくっちゃ!!(なんかドリーム入ってる)
終わったあと、デイジーちゃんの希望で出待ちをした。
そしたらまたしてもケロ様(また様付け復活)が、あっさりわたしの横を通り、わたしの目の前で振り返り、手を振ってくださった。
ええっ、わ、わたしに振ってくれてるのっ?!(大カンチガイ)
「今日はケロさんDAYでしたね」と、デイジーちゃん。
…………うん。(赤面)
と、デイジーちゃんに言われた。
と、ゆーのも。
わたしはファッションショー『日本の美を愛でる』に、遅刻していったのだ。
すまん、会場の人。遅刻する奴が迷惑なのはわかっている。わかっているのに遅刻してしまった。走ったけど間に合わなかったのよ。ごめんなさい。
予備知識はなにもなかった。はじまって10分くらいだったかな。「最初にステージに出ているのは他のモデルの人でありますように!」と願ってドアを開けたら、ステージにはリカくらがいたよ。
がーん……。本命から登場してんですかい!
客席は当然真っ暗だ。ふつー劇場なら、案内係がとんでくる。が、誰も来ない。
わたしはしばらく待った。うろうろ席を探し回って、周りに迷惑をかけたくない。しかし誰も来ないし、見回す限り係の人がいそうにないので、覚悟を決めて自分で席へ行った……。
わたしの席、2列目ドセンターだったのよ……。
2列目だって知ったのは、梅田へ向かう電車の中だったんだけどね。WHITEちゃんからのメールでさ。我が目を疑ったよ。2列目? ドセンター? な、なのにわたし、遅刻していくんですか?! K列だから後ろだと思ってたんだよ。
席の並びはよくわかっていないが、とにかく2列目まで行った。センターに目をやれば、そこだけぽつんと空いてる。WHITEちゃんとCANちゃんがわたしを見つけて、手を振ってくれた。
しかしっ。
通れません。
なまじドセンターだ、着席している人の協力がなければ、席までたどりつけません。そして、着席している方々はステージに見入っていて、遅刻してきた馬鹿者のために足の位置を動かしてはくれませんでした……。
ど、どーしよー。
途方に暮れたわたしはふと、2列目の通路に立ったままステージに目を向けた。
するとそこには。
ケロ様がいた……。
様付きで呼ばせていただきます。ケロ様です。
さっきまでリカくらがいたステージには、今はケロ様ただひとり。
しかも、上手側を客席に向かって歩いているところで……。
わたしとケロ様は、向かい合っていました。
その距離は2メートルほどでしょうか。
向こうは歩いているので、距離はどんどん縮まります。最後は1メートルほどの距離に。
わたしは。
わたしは、固まっていました。
この空間で、わたしとケロ様がふたりっきり。
ケロ様はわたしを見つめ、わたしはケロ様を見つめている。
今ここで、立っているのは、そして見つめ合っているのは、わたしとケロ様だけなのです!!
(とーぜんです。通路のいちばん前にぼーっと立ってる女がいたら、そりゃ出演者は見ちゃうでしょうよ)
固まりましたとも!
遅刻者のわたしは、それだけでも動揺しておったのです。なのにそこへ、いきなりケロ様だ! しかも「世界にわたしたちふたりだけ」だ!!
その瞬間、回路がいくつかぶっちぎれ、緑野はフリーズしてしまいました。
アレだよ。
舞台で、主人公たちふたりだけをスポットライトが照らし、周りがすぅーっと闇に沈む、アレ。
あれって、ほんとにあるもんなんだね。この瞬間のわたしの気持ちは、暗転した舞台上にふたりだけでライトをあびていた、あの状態だったよ。
ケロ様がわたしから視線をはずされるまで、わたしは固まっていました。
ステージのいちばん前まで来たケロ様が、ステージに沿って中央へ歩いてゆかれたとき、わたしはぺたんと坐りました。
ちょうど2列目の端の席が空いていたの。通路に立ったままじゃ邪魔だから、とりあえず坐った。
いやーもー、心臓ばくばくで。ケロ様退場と同時にゆーひくんが出てきたときも、まだ回路のいくつかは再起動できてないままだったよ。
結局、途中で同じ列の人の協力を得て、わたしは自分の席に辿り着くことができた。
すみませんみなさま、ご迷惑をおかけしました。
それにしても。
WHITEちゃんCANちゃんからも「緑野、固まってたね」とつっこまれ、もっと後ろのどこかの席にいたらしいデイジーちゃんにも、「あ、緑野さんだー、ケロさんと見つめ合って固まってる(笑)、と思って見てましたー」と言われてしまった……。
ちょうどケロが初登場するシーンだったらしい。
「ケロさんの登場シーンに合わせて遅れてくるなんて、すごいですね緑野さん。オイシイですね」
ち、ちがうよそんな。わざとじゃないよー。
とにかく「世界にわたしたちふたりだけ」をやってしまったわたし。
もー、頭の中はケロ様一色。
すみません、昼間はわたし、同期バウ『Switch』を観てたんです。
でもそれ、とんじゃいました。
消えちゃいました。
ビバ、ファッションショー!!
ケロ様と見つめ合うためだけに、わたしの今日はありました!!(笑)
ま、そーゆー与太話はおいといて。
ケロちゃん萌えで多少おかしくなっていたとはいえ、ファッションショーの感想いっときましょう。
これで6500円は、ぼったくりじゃないかい?
わたしはいいよ。ケロ様と見つめ合ったあの瞬間のために6500円は惜しくないよ(しつこい・笑)。
しかしだな、客観的に見て、あれっぽっちの催しに6500円はひどいだろ??
時間は1時間ちょい。
ただえんえん、着物姿のひとが歩いてくるだけさ。……ファッションショーだから当然なんだけど。
大劇場のS席が7500円なんだよ? 比べたら、価格設定がおかしいのは一目瞭然。
モデルさんたちはみんなきれい。だけど洋服のモデルさんだよね。歩き方とか、和服の歩き方じゃないし。なによりも立派な肩をお持ちだし。なで肩の人はひとりもいない(笑)。
えみくらちゃんは、かわいかった。少女が似合う。
たまこちゃんは……へんだなあ、きれーな娘さんなのになあ。顔がこわばってて、もったいない。緊張しすぎ? WHITEちゃんは「眉間のシワが気になって仕方なかった」と言っていた。
るいるいが、とってもきれい。襟足がいいの。わーい。
ゆら姐さん……雰囲気のあるひとです、ほんと。
男役はなんとも、微妙。
振り袖着て出てくるとは思ってなかったけど……あれは、なんだ? 着流し? 男性の着物を男役風に着ているんだけど、顔は女性。みなさん、ヅカメイクではなくふつーの顔ですから。
かっこいいのかなあ? 気持ち悪いのかなあ? ふつーの人の目にはどう映るの? わたしはファンだからいいんだけど。
リカちゃんはいちばん、微妙だった。顔だけ見てるときれーなおねーさんなんだが、態度と着こなしは「男」。
最後、えみくらちゃんとリカちゃんがふたりで出てきて、吹雪の中に消えていくシーンがあるんだが。
なんつーか……。
エロかったです。
ふつーのエロじゃなくて、「禁断」のにほひがあるエロとゆーか。
「お兄様」と「妹」に見えたの。
血のつながった、正真正銘の兄妹。
だがふたりはまぎれもなく恋仲。
罪と知りつつ妹を抱く兄と、なにも知らずに無邪気に兄に身をまかせる妹。
罪を知る兄の艶っぽさと、無知ゆえに妹に宿る魔性。
……そんな感じがしてだな。ふつーのエロをリカくらに求めちゃいかん(笑)。
あー、エロいなー。禁断だよ、タブーってやつだよ、お兄様乱心だよ、最後は心中しかないなー。
と、たのしく観ました。
ケロちゃんは、きれーじゃなかったです。
いや、角度が悪いんだ、角度が。
2列目からだと、仰角なんだもん。ケロちゃんの立派な「エラ」が目立つのなんのって……。
それでも、わたしの目はハート型ですけど。
歌が聴けてうれしー。『荒城の月』を、ひたすら渋く。ケロちゃんの、風邪を引いているよーな掠れ声が大好きなわたしは、声を聴けるだけでもうれしい。
そしてケロちゃん、あれは演出なんですか? 全編に渡って「聖母のやうな慈愛に満ちた笑み」を浮かべてらっしゃいました……。
下から見上げているわたしからは、けっこーこわかったです……。
そして。
ゆーひくん。あれは演出なんですか?
全編に渡って、「仏頂面」。
にこりともしねえ……。
つーか、睨んでないか? 怒ってる??
…………かっこいい…………。
ゆーひくん、かっこいいよーっ。
ひとりだけ「男の子」してるの。
リカちゃんもケロちゃんも「中性」なんだけど、ゆーひくんひとり「男の子」。最後まで「ニヒルな男役」。
演出なんだか単に機嫌が悪かったのか知らないが、かっこよかったよ。
ゆら姐と一瞬絡むんだけど、ゆーひくんが硬質なぶん、ドキっとさせるし。
ケロ萌えを横に置くと、わたしはひたすらゆーひにクラクラしてました。好みの顔なんだもんよ、素顔のゆーひはよぅ。不機嫌そーなとこがいいの。冷たそうなとこがいいの。攻様はそーでなくっちゃ!!(なんかドリーム入ってる)
終わったあと、デイジーちゃんの希望で出待ちをした。
そしたらまたしてもケロ様(また様付け復活)が、あっさりわたしの横を通り、わたしの目の前で振り返り、手を振ってくださった。
ええっ、わ、わたしに振ってくれてるのっ?!(大カンチガイ)
「今日はケロさんDAYでしたね」と、デイジーちゃん。
…………うん。(赤面)
夏ドラマの寂しさを語る。
2002年10月9日 テレビ 風邪のせいでだるいっす。
でもまあ、日記は書いておくか……。貴重な文章書きの場。
わたしはドラマオタクである。
TVドラマは大抵1話は必ず見るようにしている。
が、11話だとか12話だとか、最後まで見るものは少ない。どんどんふるいに掛けて見なくなっていく。
もっと元気があったころは、どんなにつまらなくても、1話を見てしまったものは最後まで全部見ていたりもしたんだが。もう若くないので、つまらないものは見られなくなった。
前期はほんと、不作だった。
おもしろいものはなんだったろう、と振り返っても、なにも思い出せない。
おもしろくないか、あるいはどーでもいいものばかりだったよーな。
いちばんマシだったのが『新・愛の嵐』だなんて、自分でもなさけないよ……。
期待していただけに『濱マイク』には失望したしな。
なんなんですか、アレ。
見事なまでに日本映画。悪い意味で。
自己満足の世界へ飛び込んで、大衆は置き去り。
TVなんだからさ、エンターテイメントであってほしいわけよ。一部の「スバラシイ」人たちだけがわかるものを創らないでさ。
わたし、凡人だからそんな「スバラシイ」ものを創られてもただたんに「わけわかんねー。つまんねー」としか思えないよ。
……でもま、アリなのか? あーゆーのも。視聴率最悪でも、一部の「ちがいのわかる人」だけが「にやり」とする番組。
夜中に放映すればよかったね。それならなおさら、レア感をつのってディープな人にありがたがられただろうに。
惜しいと思ったのは、『愛なんていらねえよ、夏』。
最初の方は好みだった。
「愛なんて信じない」男が、金のために兄を騙って盲目の少女に近づく。獲物である少女は、男に言う、「愛なんて信じない」。少女は、もうひとりの男自身の姿でもあった。
騙して殺すつもりの男に、少女は言う、「わたしを殺して」。男の心を、少女は映す。
愛を信じない孤独な男と少女の、戦いの物語であると、わたしは期待した。
信じない、存在しない、だからこそ欲しいと、見てみたいと渇望しているモノをはさんで、男と少女が向き合う物語だと思った。
傷つけあいながらも愛し合う、激しい物語だと思ったんだよ。
ところが。
わたしの期待した路線だったのは、最初の数話だけ。
あっという間にヒロインは「心を閉ざした少女」から、「おにいちゃん大好き(はぁと)」の萌え萌え天使に変身。
えーと。
これって、男性視点で創られた物語?
「愛なんて信じない」と心を閉ざし、棘で自分を守るかわりに孤独にしていた少女は、どこへいったの?
あっちゅー間に、純真無垢な可憐な天使になって「おにいちゃん(はぁと)」の大安売り。
ヒロインに感情移入できない……。
男はこーゆーの好きだよなー。不幸で盲目で天使のよーな美少女だよ。しかも「おにいちゃん(はぁと)」だよ。ギャルゲー並みのお約束満載で、どーしよーかと思った……。
男もあっちゅー間に心変わり。少女を殺すためにやってきたってのに「お前はオレが守る(きっぱり)」とか言ってるし。おいおい。天使様には敗北ですか、そーですか。
最終的にふたりが愛し合うのはいいのよ。それを期待して見ていますがな。しかし、早すぎるよ、両想い。
惹かれている気持ちに気づきながらも、えんえん戦いつづけてほしかった。相手を傷つけながら、自分も傷ついていってほしかった。それこそが、わたしにとっては萌えだったよ。
ただの「天使美少女」と「騎士」の物語にしないでほしかった。そんなの、一山いくらで転がってるんじゃんよ。
男が少女に惹かれていく過程もたのしみたかったのにな。少女が天使に変身したら、男も次の瞬間落ちてたよ。早っ。
だから後半の楽しみは、男に惚れている弟分の少年と、男を追い詰めている中年ヤクザだけになってしまった。
男視点の「妹萌えドラマ」であるうえに、この物語にはもうひとつ、「男が男に惚れるドラマ」という側面もあったんだよね。中年ヤクザの男への入れ込みっぷりは、「男のロマン」で、男視点の物語にありがちな愉快な世界だが。
もうひとつの、弟分少年の、男への愛情過多ぶりは……なんなんだろな。しかも、カメラさんこの少年を力いっぱい「美少年」として撮ってます。しどけなくベッドに横になっているところを、足先からなめるよーに映していったりな。あ、服は着てるよ? 着てるだけに、女の子を映してるんだと思った。男の子をこんなふうに撮る意味がわからなかったから。
男には「弟のような美少年から愛されたい」という萌えもあるのか? ギャルゲーにはひとりくらい美少年キャラがいるらしいけど。
それともこれは、女性向けのサービスキャラなのか??
わたしはあからさまな女性向けサービスには引くタチなので(ex『太陽の季節』)、男のロマンなのか腐女子向けなのかわからんあたりは、けっこー好きだけどさー。
ま、わたしがいちばん萌えたのは、言うまでもなくこの美少年くんではなくて、中年ヤクザの方ですが。ああ、森本レオ様……素敵すぎます……。
『サトラレ』と『サトリ』……じゃなかった『ぼくが地球を救う』はたのしく見ました。ただそれだけだが。
愛華みれはごつかった……。
『ツーハンマン』は、キャスティングのヘボさにどーしても慣れなかった。主役とヒロイン、あれってミスキャストだよね? 主役はジミーのときはいいけど、ツーハンマンに変身後がいかん。カリスマ性のカケラもなかったんだな、あの「いい人俳優」。犬系、とわたしとWHITEちゃんは呼んでるよ。血統書付きじゃない、雑種のなつこいけどまぬけな感じの犬ね。ヒロインは感情なさげなアンドロイドで、しかも老けてるし……。設定が「若い女」なのに。
草刈正雄と真矢みき夫婦のはじけっぷりだけを救いに見てました。あーゆーうそっぽい世界だと、舞台役者の方がハマるよねえ。
一期に一本くらいは、おもしろいドラマが見たいです。
大阪はアニメ不毛地帯だから、アニメはあきらめてるし。
さて、今期はなにか、たのしいものがあるかなあ。あるといいなー。
微熱のせいで、タイプミス続出。
文章もまとまんねーし、はよ寝ろってか……。
でもまあ、日記は書いておくか……。貴重な文章書きの場。
わたしはドラマオタクである。
TVドラマは大抵1話は必ず見るようにしている。
が、11話だとか12話だとか、最後まで見るものは少ない。どんどんふるいに掛けて見なくなっていく。
もっと元気があったころは、どんなにつまらなくても、1話を見てしまったものは最後まで全部見ていたりもしたんだが。もう若くないので、つまらないものは見られなくなった。
前期はほんと、不作だった。
おもしろいものはなんだったろう、と振り返っても、なにも思い出せない。
おもしろくないか、あるいはどーでもいいものばかりだったよーな。
いちばんマシだったのが『新・愛の嵐』だなんて、自分でもなさけないよ……。
期待していただけに『濱マイク』には失望したしな。
なんなんですか、アレ。
見事なまでに日本映画。悪い意味で。
自己満足の世界へ飛び込んで、大衆は置き去り。
TVなんだからさ、エンターテイメントであってほしいわけよ。一部の「スバラシイ」人たちだけがわかるものを創らないでさ。
わたし、凡人だからそんな「スバラシイ」ものを創られてもただたんに「わけわかんねー。つまんねー」としか思えないよ。
……でもま、アリなのか? あーゆーのも。視聴率最悪でも、一部の「ちがいのわかる人」だけが「にやり」とする番組。
夜中に放映すればよかったね。それならなおさら、レア感をつのってディープな人にありがたがられただろうに。
惜しいと思ったのは、『愛なんていらねえよ、夏』。
最初の方は好みだった。
「愛なんて信じない」男が、金のために兄を騙って盲目の少女に近づく。獲物である少女は、男に言う、「愛なんて信じない」。少女は、もうひとりの男自身の姿でもあった。
騙して殺すつもりの男に、少女は言う、「わたしを殺して」。男の心を、少女は映す。
愛を信じない孤独な男と少女の、戦いの物語であると、わたしは期待した。
信じない、存在しない、だからこそ欲しいと、見てみたいと渇望しているモノをはさんで、男と少女が向き合う物語だと思った。
傷つけあいながらも愛し合う、激しい物語だと思ったんだよ。
ところが。
わたしの期待した路線だったのは、最初の数話だけ。
あっという間にヒロインは「心を閉ざした少女」から、「おにいちゃん大好き(はぁと)」の萌え萌え天使に変身。
えーと。
これって、男性視点で創られた物語?
「愛なんて信じない」と心を閉ざし、棘で自分を守るかわりに孤独にしていた少女は、どこへいったの?
あっちゅー間に、純真無垢な可憐な天使になって「おにいちゃん(はぁと)」の大安売り。
ヒロインに感情移入できない……。
男はこーゆーの好きだよなー。不幸で盲目で天使のよーな美少女だよ。しかも「おにいちゃん(はぁと)」だよ。ギャルゲー並みのお約束満載で、どーしよーかと思った……。
男もあっちゅー間に心変わり。少女を殺すためにやってきたってのに「お前はオレが守る(きっぱり)」とか言ってるし。おいおい。天使様には敗北ですか、そーですか。
最終的にふたりが愛し合うのはいいのよ。それを期待して見ていますがな。しかし、早すぎるよ、両想い。
惹かれている気持ちに気づきながらも、えんえん戦いつづけてほしかった。相手を傷つけながら、自分も傷ついていってほしかった。それこそが、わたしにとっては萌えだったよ。
ただの「天使美少女」と「騎士」の物語にしないでほしかった。そんなの、一山いくらで転がってるんじゃんよ。
男が少女に惹かれていく過程もたのしみたかったのにな。少女が天使に変身したら、男も次の瞬間落ちてたよ。早っ。
だから後半の楽しみは、男に惚れている弟分の少年と、男を追い詰めている中年ヤクザだけになってしまった。
男視点の「妹萌えドラマ」であるうえに、この物語にはもうひとつ、「男が男に惚れるドラマ」という側面もあったんだよね。中年ヤクザの男への入れ込みっぷりは、「男のロマン」で、男視点の物語にありがちな愉快な世界だが。
もうひとつの、弟分少年の、男への愛情過多ぶりは……なんなんだろな。しかも、カメラさんこの少年を力いっぱい「美少年」として撮ってます。しどけなくベッドに横になっているところを、足先からなめるよーに映していったりな。あ、服は着てるよ? 着てるだけに、女の子を映してるんだと思った。男の子をこんなふうに撮る意味がわからなかったから。
男には「弟のような美少年から愛されたい」という萌えもあるのか? ギャルゲーにはひとりくらい美少年キャラがいるらしいけど。
それともこれは、女性向けのサービスキャラなのか??
わたしはあからさまな女性向けサービスには引くタチなので(ex『太陽の季節』)、男のロマンなのか腐女子向けなのかわからんあたりは、けっこー好きだけどさー。
ま、わたしがいちばん萌えたのは、言うまでもなくこの美少年くんではなくて、中年ヤクザの方ですが。ああ、森本レオ様……素敵すぎます……。
『サトラレ』と『サトリ』……じゃなかった『ぼくが地球を救う』はたのしく見ました。ただそれだけだが。
愛華みれはごつかった……。
『ツーハンマン』は、キャスティングのヘボさにどーしても慣れなかった。主役とヒロイン、あれってミスキャストだよね? 主役はジミーのときはいいけど、ツーハンマンに変身後がいかん。カリスマ性のカケラもなかったんだな、あの「いい人俳優」。犬系、とわたしとWHITEちゃんは呼んでるよ。血統書付きじゃない、雑種のなつこいけどまぬけな感じの犬ね。ヒロインは感情なさげなアンドロイドで、しかも老けてるし……。設定が「若い女」なのに。
草刈正雄と真矢みき夫婦のはじけっぷりだけを救いに見てました。あーゆーうそっぽい世界だと、舞台役者の方がハマるよねえ。
一期に一本くらいは、おもしろいドラマが見たいです。
大阪はアニメ不毛地帯だから、アニメはあきらめてるし。
さて、今期はなにか、たのしいものがあるかなあ。あるといいなー。
微熱のせいで、タイプミス続出。
文章もまとまんねーし、はよ寝ろってか……。
言葉のある楽器になる。@一万人の第九
2002年10月7日 その他 『一万人の第九』初練習日。
6時半からなのに何故わたしは、6時の段階でまだお風呂に入っていたのでしょう。
あらっちときんどーさんには、「遅いから、緑野ちゃん練習のこと忘れてるのかと思った」とまで言われ。
忘れていたわけではありません。ほんとーに他意なく風呂に入ってました……。いいじゃん、本練習までには間に合ったんだから。(初日は事務連絡があるので、練習自体がはじまるのは7時くらいから)
今年の先生はなんと、二足のわらじで参加する、もうひとつの合唱団の先生でした。うっわー、偶然。ふたつの「第九」が両方同じ先生だなんて。
ありがたいけどね。発音とか解釈とか、同じ先生の方が混乱せずに済むから。
そして、それと同時に「顔をおぼえられるとこまるなあ」というのがある。……だって、さぼりにくいじゃん。
『一万人の第九』のチケットは、昨日の発売日で即完売、オークションでは剛毅な値段で出ているらしい。やはり平井堅効果か?
つっても毎年売り切れるのが当たり前らしいから、固定ファンがいるのかな、このコンサート。
きんどーさんも『竜馬の妻とその夫と愛人』を見たそうだが、やはりあのオチについては疑問が残ったらしい。「あれって、いいの?」と。
ねえ? いいのかねえ?
6時半からなのに何故わたしは、6時の段階でまだお風呂に入っていたのでしょう。
あらっちときんどーさんには、「遅いから、緑野ちゃん練習のこと忘れてるのかと思った」とまで言われ。
忘れていたわけではありません。ほんとーに他意なく風呂に入ってました……。いいじゃん、本練習までには間に合ったんだから。(初日は事務連絡があるので、練習自体がはじまるのは7時くらいから)
今年の先生はなんと、二足のわらじで参加する、もうひとつの合唱団の先生でした。うっわー、偶然。ふたつの「第九」が両方同じ先生だなんて。
ありがたいけどね。発音とか解釈とか、同じ先生の方が混乱せずに済むから。
そして、それと同時に「顔をおぼえられるとこまるなあ」というのがある。……だって、さぼりにくいじゃん。
『一万人の第九』のチケットは、昨日の発売日で即完売、オークションでは剛毅な値段で出ているらしい。やはり平井堅効果か?
つっても毎年売り切れるのが当たり前らしいから、固定ファンがいるのかな、このコンサート。
きんどーさんも『竜馬の妻とその夫と愛人』を見たそうだが、やはりあのオチについては疑問が残ったらしい。「あれって、いいの?」と。
ねえ? いいのかねえ?