声に出して、ファンタスティックなゆうべ・その3。@トークショー『カラマーゾフの兄弟』
2008年11月27日 タカラヅカ 「声に出して読む『カラマーゾフの兄弟』」、すっかり時間が押して、巻き巻き進行、わざわざ立って孝せんせの次に朗読していたわたしたち、坐ったまま孝せんせと一緒に朗読するだけになる。
……それでも、「時間がない」とわかるなりやり方をぱきっと変えた孝せんせの切り替えの速さはすごいなと。ほんとにソレで時間内にほぼ収めたもんなー。
『ファンタスティック・トークショー「カラマーゾフの兄弟」』、巻き進行になったあとのジェンヌの朗読は、孝せんせのツッコミや解説が少なくて寂しいです。
つーことで、次はスメルジャコフ@ひろみ。台詞はよりによって、
「もしもあなたが、どうもお見受けしたところ……」
からはじまる、「何故よりによってコレ?!」という台詞なんだが(笑)、ネタバレ的にはやさしくないが、スメルジャコフというキャラクタを表現するには、これ以上ない台詞だったと思う。
と、いうのも。
ひろみ、すげえ。
慇懃さとその奥の狂気、悪意……何層にも展開する感情。この複雑さが見えるキャラクタ、すげえ魅力的。
この男をもっと知りたいと思う。
ひろみちゃんがこのキャラクタをどう演じるのか、知りたいと思う。見たいと思う。
すごくすごく魅力的に……的確に演じていたと思う。……が。
噛みまくっていた。
センスはあっても、技術は低い……。新公『エリザベート』を思い出したよ……ルキーニ、すごくよかったけど、健闘していたけど、噛みまくったり台詞忘れて棒立ちしたり、自爆していたね……。
あちゃーなとこも含め(笑)、わくわくする子だ、スメルジャコフ@ひろみ。
そして、最初に“声に出して読む「カラマーゾフの兄弟」登場人物台詞集”を見たときから、いちばんのお楽しみだったのが、トリを飾るヒロイン・グルーシェニカ@となみちゃんとカテリーナ@さゆちゃんの会話。
時間がなくて巻き進行、になったとき、「ええっ、最後のとなみ&さゆの会話は絶対やってよおっ?!」ともっとも危惧したくらい、楽しみだったってば。
なにしろ、彼女たちのキーワードは「虎同士の戦い」ですから。
美しい女性ふたりの、罵り合いです、戦いです。原作1巻の最後の方、グルーシェニカ初登場にしてものすげーインパクトの台詞の応酬。
カテリーナ 「出てって!淫売」
グルーシェニカ 「ええ、淫売でもなんでも結構よ。でもそういうあなただって、生娘のくせに、お金目当てで若い男の家に、闇にまぎれて忍んでったじゃないですか。ご自分の美しさをエサにね」
スミレコード的にどうなんですか?な単語を使って、なりふりかまわず火花を散らす美女ふたり。
これは見たいだろう、絶対!! ふつーに舞台の上で、ヅカメイクしてドレス着てやりあうんじゃないのよ? 素顔の、ナマの姿でやるのよ?
いやあ……素晴らしかった。
となみ姫は、迫力の赤いワンピース姿。グルーシェニカのイメージにも合う、いかにも大人の「高嶺の花」、半端な男じゃ声もかけられないよーな美女っぷり。
その美しい女が、声音に皮肉と侮蔑を込めて、世間知らずのお嬢様を手のひらで転がし、嘲笑するの!
こわいっ!!(笑)
対するさゆちゃんは……まず、衣装選びをまちがえていたと思う。近くで見ればかわいらしい服なのかもしれないが、遠い客席から見るとパーカー(普段着)を着ているように見えて、ひとり場違い。このへんは経験の差なんだろうな、舞台で栄える服、どんくさく見える服がわかっていない模様。
また、その「娘役として清楚でかわいらしい服(なんだと思う、一見パーカーだが)」は、娘役・大月さゆには相応しいかもしれないけれど、カテリーナとしてはどうもイメージがちがった。他の人たちがみんな、役のイメージから遠くない服装をしていただけに、ここでもまた失敗なんじゃないかと……。
問題は「朗読」であって、外見なんぞ関係ないかもしれないが。
グルーシェニカの強烈さ、また、となみちゃんの圧倒的な華に太刀打ちするためには、外見も武器にするべきだったんじゃないかなと思った。
てゆーかほんと、グルーシェニカ圧勝。原作がそうだから、それで正しいっちゃ正しいし、そもそも台詞の量からしてカテリーナは分が悪いんだが……さゆちゃん、大変だったなあ。
他の人たちが単体での朗読だったのに、会話として掛け合いをしなければならないグルーシェニカとカテリーナは大変だったと思う。
とくに、会話の主導権がグルーシェニカであり、合いの手を入れるだけになってしまったカテリーナは、ものすごく割を食った。
つか、新公学年の子が、トップスターと掛け合いして、勝てるわけないやん……。さゆちゃん、ドンマイ。
とまあ、あまりに実力差がどーんと出てしまい、びびった感はあったんだが、それにしてもたのしかった、「虎同士の戦い」。
となみちゃん、かっこいー。
でもって次が期待の「歌唱披露」ですよ、プログラムにもそう書いてあります……って、あれえ? プログラム的には第2部は「対談:『カラマーゾフの兄弟』の魅力に迫る」「歌唱披露:ミュージカル『カラマーゾフの兄弟』より」になってるんだけど、「対談」してたっけ……? 体操したり、朗読したりはしてたけどな?(笑)
とにかく、孝せんせーも客席に着席してのお歌コーナーです。
続く。
……それでも、「時間がない」とわかるなりやり方をぱきっと変えた孝せんせの切り替えの速さはすごいなと。ほんとにソレで時間内にほぼ収めたもんなー。
『ファンタスティック・トークショー「カラマーゾフの兄弟」』、巻き進行になったあとのジェンヌの朗読は、孝せんせのツッコミや解説が少なくて寂しいです。
つーことで、次はスメルジャコフ@ひろみ。台詞はよりによって、
「もしもあなたが、どうもお見受けしたところ……」
からはじまる、「何故よりによってコレ?!」という台詞なんだが(笑)、ネタバレ的にはやさしくないが、スメルジャコフというキャラクタを表現するには、これ以上ない台詞だったと思う。
と、いうのも。
ひろみ、すげえ。
慇懃さとその奥の狂気、悪意……何層にも展開する感情。この複雑さが見えるキャラクタ、すげえ魅力的。
この男をもっと知りたいと思う。
ひろみちゃんがこのキャラクタをどう演じるのか、知りたいと思う。見たいと思う。
すごくすごく魅力的に……的確に演じていたと思う。……が。
噛みまくっていた。
センスはあっても、技術は低い……。新公『エリザベート』を思い出したよ……ルキーニ、すごくよかったけど、健闘していたけど、噛みまくったり台詞忘れて棒立ちしたり、自爆していたね……。
あちゃーなとこも含め(笑)、わくわくする子だ、スメルジャコフ@ひろみ。
そして、最初に“声に出して読む「カラマーゾフの兄弟」登場人物台詞集”を見たときから、いちばんのお楽しみだったのが、トリを飾るヒロイン・グルーシェニカ@となみちゃんとカテリーナ@さゆちゃんの会話。
時間がなくて巻き進行、になったとき、「ええっ、最後のとなみ&さゆの会話は絶対やってよおっ?!」ともっとも危惧したくらい、楽しみだったってば。
なにしろ、彼女たちのキーワードは「虎同士の戦い」ですから。
美しい女性ふたりの、罵り合いです、戦いです。原作1巻の最後の方、グルーシェニカ初登場にしてものすげーインパクトの台詞の応酬。
カテリーナ 「出てって!淫売」
グルーシェニカ 「ええ、淫売でもなんでも結構よ。でもそういうあなただって、生娘のくせに、お金目当てで若い男の家に、闇にまぎれて忍んでったじゃないですか。ご自分の美しさをエサにね」
スミレコード的にどうなんですか?な単語を使って、なりふりかまわず火花を散らす美女ふたり。
これは見たいだろう、絶対!! ふつーに舞台の上で、ヅカメイクしてドレス着てやりあうんじゃないのよ? 素顔の、ナマの姿でやるのよ?
いやあ……素晴らしかった。
となみ姫は、迫力の赤いワンピース姿。グルーシェニカのイメージにも合う、いかにも大人の「高嶺の花」、半端な男じゃ声もかけられないよーな美女っぷり。
その美しい女が、声音に皮肉と侮蔑を込めて、世間知らずのお嬢様を手のひらで転がし、嘲笑するの!
こわいっ!!(笑)
対するさゆちゃんは……まず、衣装選びをまちがえていたと思う。近くで見ればかわいらしい服なのかもしれないが、遠い客席から見るとパーカー(普段着)を着ているように見えて、ひとり場違い。このへんは経験の差なんだろうな、舞台で栄える服、どんくさく見える服がわかっていない模様。
また、その「娘役として清楚でかわいらしい服(なんだと思う、一見パーカーだが)」は、娘役・大月さゆには相応しいかもしれないけれど、カテリーナとしてはどうもイメージがちがった。他の人たちがみんな、役のイメージから遠くない服装をしていただけに、ここでもまた失敗なんじゃないかと……。
問題は「朗読」であって、外見なんぞ関係ないかもしれないが。
グルーシェニカの強烈さ、また、となみちゃんの圧倒的な華に太刀打ちするためには、外見も武器にするべきだったんじゃないかなと思った。
てゆーかほんと、グルーシェニカ圧勝。原作がそうだから、それで正しいっちゃ正しいし、そもそも台詞の量からしてカテリーナは分が悪いんだが……さゆちゃん、大変だったなあ。
他の人たちが単体での朗読だったのに、会話として掛け合いをしなければならないグルーシェニカとカテリーナは大変だったと思う。
とくに、会話の主導権がグルーシェニカであり、合いの手を入れるだけになってしまったカテリーナは、ものすごく割を食った。
つか、新公学年の子が、トップスターと掛け合いして、勝てるわけないやん……。さゆちゃん、ドンマイ。
とまあ、あまりに実力差がどーんと出てしまい、びびった感はあったんだが、それにしてもたのしかった、「虎同士の戦い」。
となみちゃん、かっこいー。
でもって次が期待の「歌唱披露」ですよ、プログラムにもそう書いてあります……って、あれえ? プログラム的には第2部は「対談:『カラマーゾフの兄弟』の魅力に迫る」「歌唱披露:ミュージカル『カラマーゾフの兄弟』より」になってるんだけど、「対談」してたっけ……? 体操したり、朗読したりはしてたけどな?(笑)
とにかく、孝せんせーも客席に着席してのお歌コーナーです。
続く。