雪組公演初日に行ってきました。

 相変わらず、予備知識一切なし。いつの時代のなんの話なのかも知らない。ポスター見て、かっしーが軍服着てるわねえ、ぐらいの認識。

 それで観てきました、お芝居『霧のミラノ』

 
 えーと。
 雪組の裏トップコンビは健在でした。

 え、ハマコ&アミ夫妻のことですよ。コムまー体制になってからずっと、裏トップコンビでしょ? トップコンビ以上に、どの公演もカップルで押し通してるよーな。あー、それ以前からだっけ? 芝居で同じ相手と組みつづけるなんて、トップ以外にはありえないもんだけど、この裏コンビに関してだけは、例外だもんなあ。

 あとは、まちかさんも活躍でした。
 何気にスポットライトあびて踊ってるんですけど。びっくりした。

 かなめくん、エドウィンに続いてワイルド系軍人ですか? 前ボタンを開けて踊ってくれて、ごちそうさまです。いや、肌は見えないんだけど、ボタンはずしてるの彼だけだし。
 オヅキは二枚目修行、継続中。がんばれ。黙ってるとかっこいいってばよ。

 と、こんな話題から語ってしまいましたが。

 悪くないですよ、『霧のミラノ』。
 ……『長崎しぐれ坂』に比べれば。ぜんぜん、悪くないです。ただ、おもしろくもないですが。

 オーストリア統治下のミラノ。昼行灯のロレンツォ@コム姫は、市役所勤務。オーストリア軍がミラノ有数の織物商マルティーニ家を取りつぶすと言い出したからさあ大変。んな大企業を勝手につぶされたら経済破綻は必至。なんとか取りつぶしを回避できないかと、公務員のロレンツォが事実関係を調査することになった。とりつぶされる理由は、マルティーニ家現当主ピエトロ@ハマコに反オーストリア活動家の疑いがあるためだ。ロレンツォはピエトロの妹フランチェスカ@まーちゃんと共に、その足取りを追う。
 ロレンツォの努力が実を結び、ピエトロの疑いは晴れた。だが、オーストリア軍の情報将校カールハインツ@かしげは、昼行灯ぶってるロレンツォこそに、裏のカオがあることを感じるようになっていた……。

 あ。
 あらすじに、水くんが出てこない……。いてもいなくてもいい役だもんな。

 なんというか、散漫で盛り上がりに欠ける作品でした。
 べつに嫌悪感もないし、とりたててまちがってもいない、だけどおもしろくもない話。あと少しなにかあれば、おもしろくできるんだろうけど、なにか「足りない」ままはじまり終わる。

 まず、もとの脚本が地味すぎる。
 最近の柴田作品らしく、吸引力に欠ける平坦な作り。

 そして脚本の地味さを際立てる、冗長な演出。

 盛り上がるとこ、どこですか?
 どれもこれも、どーでもいいテンションのまま、ただだらだら続くんですが。

 脚本から書き直すのがいちばんいいんだけど、それをいじらずに、演出だけでも変えたら、もっとおもしろくなるのになー。
 まず、なにはさておき、盛り上げようよ。テンポアップして、派手なシーン作ろうよ。見得きったり、音楽でどばばーっと盛り上げたりしよーよ。
 ストーリーと関係ないダンスシーンとか入れてないで、ストーリーの中で感情の高ぶりを音楽やダンスで表現してよ。

 あと、人物たちの薄さは、どーにかなんないんですか。

 わたしは予備知識なく観てるんで、ロレンツォがレジスタンスのリーダーだって知らなかったわけですよ。んなもん、公式の「あらすじ」に書いてあるから、制作側は「知っててあたりまえ」と思って作ってるのかもしれないけどさ。
 昔は才気煥発、でも今は昼行灯。しかしその実体は、祖国愛に生きる闘士!……この設定を何故、活かさないのか。
 めりはりに欠けるのよ。
 あざといぐらい盛り上げられる設定なのに、齋藤くんだったら、それこそヒーローソング作って「エル・アルコン!」とか銀橋で叫ばせるぐらいのことするだろうに。
 なのに、昼行灯ぶりもさらりと流し、かっこいーリーダーぶりも、さらりと流し。
 どこで盛り上げるんだよ、コレ!!
 問題の戦争シーンは全部カットで、地味に会話してるとこしかない舞台なのに。

 コムちゃんの持ち味かもしれないけどな、テンション低いのは。
 ファンはそーゆーコムちゃんを見たいのかもしれないが。

 「物語」として「作品」として、ロレンツォの低温さ(クール、という意味ではない)は、つまらないよ。

 
 2番手役、カールハインツ少佐@かしげ。
 敵対するオーストリア将校だからって、期待したわたしがバカだった。
 ただの「いい人」かよ……っ!!

 かしちゃんはね、かしちゃんはね、「いい人」をやると、ひたすら、果てしなく、薄くなるのよーっ。(いや、髪の毛のことぢゃなくって〜〜!)

 いっそ黒い役なら。悪役なら。
 ちっとはマシなかしげが見られたかもしんないのに。
 薄い……薄いよ、かっしー。
 またしても、いつものかっしーだ……きれーなだけの「いい人」だ……。

 いっそおっさん役なら。ヒゲでもついてりゃあ。
 ちっとは色気のあるかしげが見られたかもしんないのに。
 薄い……薄いよ、かっしー。以下略。

 ロレンツォを好きなのか、フランチェスカを好きなのか、あるいはナニも考えていないのか、わかりません。
 もういいから、ロレンツォでも口説いてろよ……その方がなんぼかマシや……。

 それと、かしげさん。
 お願いです、後ろ髪切ってください。

 
 ジャンパティスタ@水しぇん。
 ベニート、アレンに引き続き、「いい人」で「主人公のお友だち」。
 ハートフルで、二枚目半のうるささアリ。
 いてもいなくてもいい役ですが、がんばってください、水くん……。

 
 フランチェスカ@まーちゃんは、かわいいですとも。
 しかし。
 お嬢さん、おいくつですか?
 10年前の戦争、のあと、両親が亡くなり、アホ兄に代わって20歳で事業を切り盛りするよーになり……って、今いくつなんだろう……。
 頼むから、四捨五入20歳でいてください。25歳以上であのキャラはキツイっす。若い娘だからこそ、許されるキャラクタと言動ですよ。髪型も衣装も。
 おにーさん@ハマコとは、15歳くらい、年が離れてるんだよね? ね?

 
 カールハインツ@かしげ率いるイケメン戦隊は、すばらしいクオリティでした。
 採用されるには、美貌が必須条件らしい。
 副官のクリスチャン@キムは、中盤までは「悪役」と顔に書いてある(笑)。傲慢なエリート軍人まんま。あと、「少佐殿一筋」っぽい態度も、愉快だった。……まあ、中盤でギャグキャラに落ちるけど(儲け役……なのか?)。
 あとはもー、かなめだのオヅキだのせしるだの、美形揃いですごいっす(目に入る順で書いてみる・笑)。

 
 あ、文字数ないや。芝居の話はまた、いずれ。


 ガイチの退団発表で、すっかり『長崎…』を語る気概が失せ、ゲームのコントローラを握ってしまったが。
 『九怨』、電波ねーちゃんに2連続でヌッコロされてゲームオーバーになったので(今、咲耶シナリオ。「うふふ」「あはは」のバカップル合体形を倒したあと、ねーちゃんに殺された……)、疲れ切って電源を落とす。
 

 頭の体操をするためにも、『長崎しぐれ坂』の失敗について考えてみよう。

 テーマは、卯之助とゆーキャラクタの歪み方について。

 この作品において、卯之助が二面性を持つことが、植爺のこだわりなんだと思う。
 「伊佐次をこの手で捕まえる」と公言する、岡っ引きとしての顔。
 「伊佐次を愛し、守りたい」と思う、ほんとうの顔。

 この二面性はアリだと思う。作劇上において。

 だがそれをやるならば、「ルール」を明確にしなければならない。
 すなわち、表の顔を見せるべき相手と、真の顔を見せるべき相手の区別。

 奉行所の人間たちに「表の顔」で通す。伊佐次はこの手で捕まえると言い続ける。
 これは、正しい。
 次、伊佐次の仲間たち。
 彼らには、どの顔を見せるべきか。
 「真の顔」を見せてもいいが、万が一にも情報が漏れてはまずいので、ここでもあえて「表の顔」で通す。
 これも、正しい。

 だが、当の伊佐次に対して。

 「表の顔」で通す意味は、どこにある?

 卯之助は伊佐次の味方だ。彼を守ることしか考えていない。
 なのに何故、伊佐次本人にも「敵」のふりをしなければならない?

 伊佐次の仲間たちに対して「情報が漏れてはいけない」という危惧を持っているのと同じ理由だろうか。
 味方だと伊佐次本人に知らせてしまっては、どうしても馴れ合いが生じる。それで他人に疑問を持たれてはいけない。
 という意味だろうか。

 それはアリだと思う。
 ほんとーに伊佐次を守るつもりなら、自分は泥をかぶるつもりなら、伊佐次本人相手にも嘘を突き通し、「表の顔」で通すのは筋が通っている。

 だがそれは。
 絶対に、馴れ合わないという前提でだ。

 あの。
 卯之助、めっちゃ馴れ合ってますがな、伊佐兄と。

 いちゃいちゃしまくっておきながら、何故「敵のふり」なの?
 意味ないでしょ、ソレ。

 はい、ここでひとつ、破綻。
 卯之助が気持ち悪い男になっている理由。

 伊佐次を守るために、本人にさえ知らせずに「敵役」をやっているならば、敵に徹しなければならない。
 相手のために泥を被る、という「きれいごと」を口にしながら、ちっとも泥を被っていない。
 しっかりオイシイ思いをしている。
 言っていることと、やっていることがバラバラ。偽善者。

 今のままでは、
「風俗店の取り締まりが仕事だが、キャバクラの女の子たちにきゃーきゃー言われるのはたのしいし気持ちいいから、役得しておこう。でも、取り締まりが仕事だからな。肉体接待も受けるけど、いざとなったらみんな逮捕だ、ははは」
 と、言ってる警察の人、と同じだよなー。気持ちいいことだけは甘受して、そのくせ「仕事」とか「役目」を振りかざしている。
 

 どの人にどの「顔」を見せるか。その理由はなにか。それによって、どんな言動を取るか。
 「二面性」を描くならば、ルールが必要。これが確立していないと、めちゃくちゃになる。数学的な問題だな。1+1=2、みたいな、歴然とした話。
 植爺には、その理念がない。
 アタマ悪い人は、ややこしい話は描こうとしない方がボロが出なくていいんだけどな……。

 
 伊佐次といちゃいちゃさせたいのなら、はじめから伊佐次にだけは「真の顔」を見せておくべきだった。
 ひとの目のあるところでは敵同士(多少の軽口はOK)で通し、ふたりっきりになると、気の置けない幼なじみに戻る。

 これならルールは破綻しないし、卯之助も偽善者にならないですむ。

 しかし植爺は、最初にあげた通り「二面性」にこだわっている。
 クライマックスで、卯之助が真実を告白し「そうだったのか!」と伊佐次と観客を「あっ」と言わせることが、目的だったのだろう。

 
 それならばなおさら、卯之助は「表の顔」を徹底しなければならなかった。
 伊佐次や観客が「あっ」と驚くほど完璧に、冷徹に、「敵」に徹さなければ意味がない。

 中途半端なこうもり野郎が、「実は伊佐次の味方だった」と告白してもやっぱりなとあきれられるだけだ。

 ここでも、破綻。
 せっかくの「二面性」によるカタルシスがない。
 

 もちろん、「実は味方だった」とどんでん返しをやるためには、伏線が必要だ。まったくの「敵」ではなく、あちこちに「ん?」と思わせるような、「引っかかり」を作っておくのがセオリーだ。あとになって、「そうだったのか! だから、あそこでああ言ってたんだ」とか思わせるよーな。
 推理小説のような、仕掛けが必要なんだ。
 植爺はいちおー、ソレを試みてはいるようだ。ことごとく、失敗してるが。

 植爺的「仕掛け」は、すべて卯之助の言動不一致と挙動不審のことである。

 伊佐次のことを敵だと言ってみたり、そのくせその身を案じてみたり。この人、心の病気かしら? てな、わけのわからない言動を、「推理小説の仕掛け」的な意味合いで使っている。
 ソレちがうから! そんなの、伏線でもなんでもないから! ただのご都合主義だから!

 ここでも、破綻。
 どんでん返しのための伏線、を正しく構築できず、素人臭いその場しのぎの展開でお茶を濁す。

 
 と、ここまでももう取り返しがつかないくらい華麗に大失敗してるんだが、そこにもうひとつ、「演出の問題」を加えたいと思う。

 構成がここまでまちがえまくっていても、まだ最低限、卯之助をマシなキャラクタにすることはできる。
 壊れた脚本を渡されたとしても、それをどう演出するかで変わってくるからだ。

 たとえば、上で例に挙げた「風俗取り締まりの警察官」。
 取り締まる、と口では言いながら、女の子の肉体接待はよろこんで受ける、みたいな男。女の子たちは、お目こぼしが欲しくて彼にコビを売る。
 最悪の循環。

 この警官が、へらへら笑って卑屈に軽薄で、「でもオレは警官だ、取り締まるぜ」と、さんざん女の子を弄んだあとでかっこつけるのと、どっしり構えて変に気取らない骨のある態度でいるのとでは、どうだろう?
 印象がまったく変わるはずだ。

 卯之助は何故か、最悪にもへらへら笑って卑屈に軽薄にふるまう。「密告」という最低な行為をするときも、やはり卑屈な態度を取る。そのくせ、あちこちでかっこつける。

 もちろん、卯之助が最悪な男であるならソレで構わないが、植爺は「かっこいい男」だと思って描いている。
 ならば何故、ああまで卑屈な男として演出するんだ? ずっと一貫して卑屈なら「そういう性格」ですむが、なまじあちこちで二枚目ぶるのが不可解だ。
 それがまた、彼の卑劣さをクローズアップする。

 と、演出面においても、破綻。
 

 卯之助の壊れ方は、半端じゃない。
 二重三重に壊れ、いろんな要素が集まっての総合芸術のような気持ち悪さだ。
 ある意味すごい。


 がんばって冷蔵庫を移動させ、その下を掃除し、「いい汗かいたぜ(キラリ)」なときに、そんなニュース。

 ずっとずっと、癒しの君だったのに。
 わざわざ言葉にしてきゃーきゃー言わなくても、そこにいてくれるひだまりだったのに。

 めそ。


「結局星組、何回観たの?」
 と、kineさんに聞いた。「『長崎』、大嫌い!」と憤慨しながらも、ブログを読む限り休みのたびにムラへ通っているよーな?

「1回はショーだけだから、芝居は新公を合わせて7回ですね」

 それって毎週観てる計算だよねえ。すごいねえ。さすが星担だねえ。作品大嫌いなのに、そんなに通ってるなんて。
 ……ん?

 自分の観劇回数を、数えてみる。

「……新公を含めて、6回……」

「変わらないじゃないですか」

 嘘。
 kineさんにはかないません! というつもりで振った話題だったのに。
 いつの間にそんなに観ていたんだ? あんな芝居を。てか、その間宙バウには何気に足を運んでいたし、東宝遠征もしていたし……kineさんをどうこう言えないくらい、精力的にヅカファンしているよーな。

 
 まあなんにせよ、あんな芝居……わたし的大駄作、不愉快作認定の『長崎しぐれ坂』ですが。
 5回目の本公演、千秋楽を観て、わたしは達観に至りました。

「大丈夫、乗り越えたわ」

 幕間に、ガッツポーズ。
 人間は想像する生き物、苦難を乗り越えようと努力する生き物。
 わたしはあの不愉快作品を、「ムカつくーっ、むきーっ!」と思わずに観る術を身につけた。

 よーするに、伊佐次@トドを主役と思って観ればいいんだ。

 もちろんそれには、トドへの好意が必要。
 トドを「見るだけが鳥肌が立つ」くらい嫌いだったら、無理な話。

 トド様を好きなら、まー、なんとかなるよ、あの芝居。
 つらいのは、ワタルを好きだった場合。わたしも、自分の好きな人が卯之助やってたら……そしてあの役作りだったら、つらいまま終わっていたと思う。が、がんばれkineさん。

 わたしは所詮トドファンなんだなと思う。
 はじめから、トドを中心に見ていた。
 だからこそ伊佐次の自己中ぶり、無神経ぶりに激怒していた。
 しかしまあ、あの自己中ぶりはヅカ作品には「よくあること」で、脳内補正可能な範囲だった。
 つらいのは、その横にいるのが卯之助だということ。
 卯之助は、ヅカ作品の範疇にないのよ、壊れ方が。
 卯之助はずはり「気持ち悪い人」だ。粘着ストーカーで、ストーキングを「相手のため」とか脳内変換している男。卑屈でにへらにへらしてその場その場で辻褄の合わないことばかり言い、偽善者で無神経。
 自己中男の伊佐次の横にいるのが、この気持ち悪い卯之助だということが、コンボ決まって不愉快爆発だった。
 だから、卯之助を「見ない」「気にしない」ことにして、伊佐次だけを見ることにした。
 そうしたら、なんとか見られるのよ、この芝居。

 トド様の演技は、どんどん「かわいらしく」なっている。
 初日にムカついてしょーがなかった「無神経男」ぶりが、「かわいらしさ」で緩和されている。
 あー、ワガママで自己中、でもかわいらしさで場の中心になっちゃう「お嬢様」の物語なんだ、コレ。

 伊佐次がまちがっていることは、周囲の誰だって知っている。
 でも、あえて言及しないのよ。
「ああ、お嬢がまたなんか、ワガママぶっこいてるよ。しょーがないなあ、もう」
 てな、なだめ笑いでつきあっている。そーゆー物語だと思って見れば、大丈夫、乗り越えられるの!

 お嬢はバカだし周囲なんかなにも見えてないけど、彼自身はいつも真剣だから。
 自分のことでいっぱいいっぱいで、他人の痛みも気持ちも理解できないけど、それでもいつも一途だから。

 周囲の人たちは大人だから、伊佐次の「自分の悩みに真剣に悩んで壁にぶつかっている」ところを、あたたかく愛してくれているのだろー。
 ほら、中学生が自分の痛みや悩みだけを至上のものとし、他人のことなんかまったく理解せずにワガママぶっこいても、大人はソレ許すでしょ? あー、かわいいなあ、そんなふーに自分だけしか見ることのできない時代って、誰にでもあるんだよ。がんばって悩みな。

 社会経験積んで大人になると、自分のだけの至上の悩み!だと思っていたことが、「誰だってふつーに持っている、ふつーの悩み」だったことがわかったり、周囲のことも顧みないと浮き上がって生活できなくなったりするわけだ。
 他人の顔色見て、泣きたいときも笑ってみせたり、言いたくもない「大人な台詞」を言ってみたりするもんなんだ。

 バカなままではいられないんだ。

 それを知っているから、若い子が自分のことしか理解できずにバカをやっていても、微笑ましく思えたりする。
 いつか君も、大人になるのさ。ならないと生きていけないのさ。と。

 伊佐次は「子どものまま」だから、周囲の「大人たち」はあたたかく見守っている。尊重している。
 大人になってしまった自分たちには、二度と手に入らない物を持ち続ける伊佐次を、愛している。

 子どものまま、自分のおもちゃ箱を抱きしめたままの伊佐次には、「大人になることが前提の世界」は生きにくい。
 彼はいずれ、「世界」に殺される。
 そうされることで、報いを受ける。
 その予感があるからこそなお、周囲の大人たちは彼に優しい。

 
 と。
 ここまで脳内変換して、わたしは乗り越えました、この物語を。

 トドロキを好きで、彼の創り上げた「伊佐次」というキャラを「かわいい」と思える人間でなきゃできない力技。
 所詮トドファンなので、伊佐次の表情とか好きだしね。
 幼い、せつない顔をしているの。あちこちで。

 
 伊佐次は、ヅカの範疇、下手くそな物語によくあるタイプのバカ主役だから、こーやって脳内補正可能なんだけど。

 卯之さんてば……。
 このキャラ、どーしたもんかねえ。
 「卑怯な偽善者」を主役にする植爺の感覚がわからんわ。「わがまま」と「卑怯」はまったくチガウものなのよ。わがままは許せる範囲の欠点だが、卑怯ってのは感情移入したくない欠点だよ。
 植爺が人間としてかなりヤバイと思うのは、このふたつの区別がついていないことにもあると思う。

 トドを中心に、彼のみを主役として見るなら、ふつーに見ることが出来る『長崎しぐれ坂』。

 でもさ、せっかくだから、卯之助の話もしてみよう。
 卯之助というキャラ造形の失敗ぶりは、とても興味深いから。

 以下別欄で!


 カーテンコール。
 幕が開き、出演者がずらりと並んでいる。
 トドとワタさんが、あまり息の合っていないご挨拶(笑)。ワタさんの語尾の上がりっぷりがかわいい。

 2度目のカーテンコール。
 退団者だけが並んでいる。
 5人そろって「ありがとうございました」。

 3度目のカーテンコール。
 やはり、そこにいるのは退団者だけ。
 彼女たちは、袖に向かって仲間を呼ぶ。
 ぞろぞろと出てきた、星組のみんな。
 真ん中が退団者、それを挟むカタチでトップスターと理事。

 ワタさんとトドが、退団者を挟んで目配せする。

「挨拶、どうする?」
「どうぞ?」
「いえいえ、どうぞ?」

 みたいな。

 譲り合っている男たちを、顧みもせずに。
 ど真ん中に立つ檀れい様が、

「ありがとうございました」

 と、場を締めた。

 あたりまえに。ゆるぐことなく、前だけをまっすぐ見て。誰の顔色もうかがわずに。

 自分が今この場の「主役」であることを疑いもせずに。

 檀れい万歳。


 あー、宙バウ楽、観たかったなー。結局チケット手に入らなかったなー。

 のんきに『美の旅人たち』のビデオ鑑賞、まっつを眺めながらの日曜日。まだ若いはずなのに、どーして目の下にシワあるのかなー。ケロちゃんと同じだなー。
 わたしってさあ、鷲鼻好きなんだよね。鼻のでかい人、みょーに好き(団子鼻はNG)。まっつの鼻は角度が少し足りないが、ライン的にはわたし好み(笑)。龍真咲が気になるのも同じハートかなぁ。

 と、まっつを恋しく思い出しながら、東宝『エンター・ザ・レビュー』の感想。

 正直、忘れてました、このショーのこと。
 わたしのアタマにあったのは、ただひたすら「『マラケシュ』が観たい、リュドヴィークに会いたい」で、ショーと2本立てだってこと、忘れてたよ。

 でもって、当地でようやく、「そうそう、ショーもついでに観られるんだった、ラッキー」と思った。

 『エンレビ』は、『マラケシュ』と2本立て、という観点に置いていえば、ものすげーいい作品だよ。
 『マラケシュ』で使いすぎた頭と心を休めるには、ちょーどいい。
 なにも考えずに、ただ「タカラヅカ」という世界に浸ることができる。

 わたしはたぶん、『エンレビ』を単体で評価することはないだろう。あくまでも、『マラケシュ』のおまけとして観ている。

 だってさ。

 『エンレビ』がはじまるなり、号泣しますから。

 アタマがどーしても切り替わらなくて。

 走る光の帯、その中央に立つ、黒燕尾の男。

 リュドヴィークだ!! (ちがいます)

 リュドが、リュドが笑ってるよーっ!! (ちがいます)

 『マラケシュ』が重すぎて、別物だとわかっていても、『エンレビ』の冒頭は寿美礼ちゃんを見て号泣してしまうのだった。
 リュドヴィークのイメージから離れられなくて。
 リュドが生涯通して一度も浮かべたことがないだろう、あでやかな晴れやかな笑顔を見て、せつなくてせつなくて、涙が止まらない。

 別の役をやっているとわかっていて、前の役を引きずって見てしまうなんて、はじめてだよ……。

 
 涙が止まり、アタマが強制的に切り替わるのは、エトワール様が登場するときだ。

 あ。
 別物だ、コレ。

 
 さすがに。
 さすがに、エトワール様を見て、リュドヴィークったら、パリでなんて仕事してるのよーっ!!(泣)とは、思いません。

 いっそ、あーゆー仕事をして発散してくれるよーな人ならよかったのになー、リュドヴィーク。
 イヴェットの気持ちを理解するために、自分もレヴュースターになる前向きなリュド。芸名=エトワール。
 方向がまちがっていたために、イヴの心を得るどころか、ライバルになってしまい、パーティで手袋を投げられたりする。こわいぞ、女の戦いだ。
 コルベットはリュドのパトロンとして名乗りを上げ、リュドに惚れてる紳士@ゆみこと火花を散らし……とかな。
 そして金の薔薇は、コルベットからリュドに贈られ、ギュンターはリュドをつけねらうことに……。
 あれ? 結局リュドとギュンターの最期は同じになるよーな?

 
 なんにせよ、オープニングでエトワール様出陣でよかった。これでアタマが強制的に切り替わってくれる。

 エトワール様のカツラは、昼がストレート・ロング、夜がカーリーでした。
 ストレート・ロングが見られてうれしい。いちばんきれいだよね。

 紳士@ゆみこちゃんとのラヴラヴぶりは、やっぱりムラよりトーンダウンしていた。東宝ってそういうとこだよねえ。ムラの方が濃いことって、多々あるよな。
 ゆみこファンのnanakoさんはそれでも堪能していたよーなので、それはそれでアリか。
 わたしは、ゆみこちゃんがいちばん濃いアピールをするのが、彼的にいちばんの見せ場であるはずの「ジプシーの男」ではなく、オープニングの「紳士」で、観客相手ではなくエトワール様相手だという事実に、いつもながらツボりまくりです。

 
 さて、ムラとの変更点は、ロケットのシーン。初舞台生お披露目ロケットでなくなったために、場を保たすために体操のお兄さんが登場しておりました。

 えーと。
 質問なんですが、らんとむさんは、どこへ行くのでしょーか。

 劇団は、蘭寿とむをどう売りたいんだ?

 昔らんとむと言えば、「若いけどオヤジ」「骨太な男」「どっから見てもキャリア豊かな上級生」という、雪でいえばハマコのよーな人でしたよね?(ハマコは「上級生」というファジィな言い方ではなく、ずばり「専科の人」とか言われていたが)
 ええっ、まだ新公学年? 主役の人より上級生かと思った! とか言われる芸風だったじゃないですか、らんとむさん。(あとは犬だったり? 猫じゃなく犬ってとこがまた、骨太キャラ)

 ところがテレビ出演を機に、なんか知らんがきゅーにきらきらしはじめて。
 美貌は上がっていくし、アイドル度は上がっていくし。
 ええっ、骨太オヤジだったくせに、今さら若返りますか!
 と、びびっていた。

 それもまたちょっと昔の話。
 今はまた、最初の骨太路線に戻ってきたよね。
 体育会系野郎というか。
 昭和のかほりのする、ちょっと古くさいアクションスタァというか。所詮はヘラクレスというか。

 漢キャラとして売るつもりなのか、とよーやくスタンスを理解しかけていた矢先の、体操のお兄さん。
 何故幼児喋り? 何故かわいこぶる?
 おっさんキャラなのに、何故今ここで幼児役をやる?!

 なんか、痛々しかったです、らんとむさん。

 いいトシしてロケットボーイをやっていいのは、タニちゃん系だよ……野郎系にやらせちゃイカンてばよ……。

 
 花組でロケットボーイ(しかも幼児系)をやれるのって、誰だ?
 ゆみこちゃんはそれなりにかわいーだろーな。さおたさんもなんとかなるか。
 まっつがやるとトホホな感じ、そのかだと「やめとけ!(目を見て肩を叩く)」ってか。

 いちばん似合ったのはあさこちゃんだと思う。
 あさこなき今は、みつるが適任か。

 あ、みわっちはダメだからねっ、そんなことしちゃ!(←こだわりがあるらしい)

 
 『エンレビ』はほんと、ふつーにたのしーショーだ。
 寿美礼ちゃんと樹里ちゃんのWトップって感じなのも、見応え聴き応えがあって、わたしはたのしい。
 ああ、やっぱ歌えるっていいよなあ。美声な男ふたりががんがん歌ってくれると至福のとき。

 『マラケシュ』のあとには、ぜひ『エンレビ』を。


 nanakoさんとジュンタさんとお茶しているときに、まっつの話になった。

「私の友だちに、まっつを嫌いな人がいて」

 ほほお。
 そりゃ好きな人も嫌いな人もいるよなー。

「なにが嫌いって、なんかこう、不幸そうっていうか、いつも泣いてるよーな顔が嫌いだって」

 すみません。
 ツボに入りました。

 爆笑しちゃったよ。

「笑ってても、フィナーレでも、なにしててもベソかいてるよーな顔だから、嫌いって」

 わかるっ。
 嫌いな人の気持ち、わかるよ!!

 ただわたし、ソコが大好きなんだけどなっ!(笑)

 まっつ嫌いの人の話、していたのはジュンタさんだっけ?
 んで、笑いこけてるわたしの横で、

「ソレ、ファンからしたら『好きなところ』なんじゃないですか?」

 と、とても冷静な意見をのべていたのがnanakoさんだっけ? 逆だったらごめんよ。

 ああ、人間の好みってのは千差万別、おもしろいよなあ。
 わたしはまっつの、幸薄そうな、ベソかいてるよーな、地味な、ヘタレ感漂う顔が、大好き。
 あーゆー男、好きなんだよー。

 
 今回の『マラケシュ・紅の墓標』で、まっつのなにが好きって、あすかちゃんに吹っ飛ばされるところだもん。
 大の男が、女に吹っ飛ばされ、さらに華奢な少女に助けられる。
 これって最強じゃない? ここまでさらりと情けない男、いないよ?

 ウラジミール@まっつは、ものすげーカッコつけて登場する。
 なにしろ青年弁護士だ。スーツもびしっと決まってるぜ。

 でも、カッコイイのは、その一瞬だけ。
 次の瞬間には、ハイテンションのマクノートン@まりん相手にたじたじになってるし。
 マラケシュに行くなり、女の子に鼻の下伸ばしたり、スリにあったり、イヴン@そのかにちょっかいかけられたり、と、散々だもんよ。
 いや、いついかなる場合も彼は、「真面目」なんだけど。
 それだけにどんくささがなさけないっちゅーか、かわいいっちゅーか。

 ナイトよろしくオリガを守るために立ちはだかったはいいが、イヴェットに簡単プーに吹っ飛ばされて、すっころぶし。
 女に叩かれて、床に転がる男ってさあ……。
 いや、どっから見ても弱そうだから、説得力はあるけどさ。

 そんな超絶みっともないところを見られたっていうのに、夢見がちなお嬢様ソフィア@彩音ちゃんが、惚れるっちゅーのはさあ、どう考えてもリュドヴィークに顔が似ていたせいじゃないかと、勘ぐっちゃうよ……。

 ウラジミールの方は、美少女ソフィアに見とれてるから、あとはソフィアから一押しあれば簡単に落ちるだろーし。

 あー……なんかほんとに、簡単な男だよな、ウラジミール。

 ああ、大好きだ。
 さすがオギー、なんて素敵なあて書きっぷり。

 
 なにがたのしいってさあ、ソフィアと結婚つーと、入り婿だよね?
 マラケシュに住むんだよね?
 つまり、コルベット@はっちさんの義理の息子になるんだよね。
 なまじリュドに顔の似た男だよ? 顔の系統は同じなのに、リュドとは似ても似つかない善良脇役キャラだよ? そして、コルベットはリュドを失ってるんだぜ?
 コルベット、どさくさ紛れでナンかしてくんないかなー(笑)。鬼畜OKですってば(笑)。

 あとは、やっぱ、イヴンに期待だなー。
 イヴンはレオンの仲間の中でもいちばんの下っ端だから、すぐにおとがめナシでマラケシュに舞い戻って欲しいわ。コルベットの庇護があれば簡単でしょ。
 んで、コルベットの新しい息子、ウラジミールに絡んで欲しいなー。もともとジャマ・エル・フナ広場でミルちゃんに絡んでたんだし。あのときの阿呆白人が、ボスの娘婿かよっ、と、ねちねちやって欲しいなー(笑)。同期ってのはいいよねー。

 まっつLOVE(笑←笑うのか)。


「ずるいよ。東京の人はずるい。東宝で『マラケシュ』がやってるなんて、ずるいよっ。ムラなんか、『長崎』なのにっ!!」

 と、理不尽な不満をわめきたて、ジュンタさんとnanakoさんになだめられました。
「いや、来月は東宝も『長崎』だから!」とか、「『マラケシュ』だってムラでやってたじゃないですか」とか。

 そんなことはわかってるよー。
 でもでもっ、やっぱくやしい。東宝とムラと、今現在上演されている芝居のクオリティ、違いすぎるじゃん。ちくしょー、ムラは『長崎』かよっ。植爺の大駄作かよっ。あたし星担なのにーっ。なんで自分の担当組が上演中に、こんなかなしい想いを……。

 わたしがうぎゃうぎゃ文句垂れていると、

「ムラで上演しているのは『長崎』じゃなくて、『Le Petit Jardin』ですよっ」

 と、力技でなぐさめられました。

 そうか。
 『長崎』じゃなくて、『Le Petit Jardin』か!
 それなら、いいや。東京の人をねたんだりしないでいられるわ。

 つーことで、帰阪してすぐにまた行ってきました、宙バウ『Le Petit Jardin』!!

 
 ともち、かっこいー!!

 えー、アタマ悪くミーハー感想羅列します。

 アラン@ともちが好き。かっこいーかっこいーかっこいー。
 でかいよー。バウホールがせまいよー。
 つい、見ちゃうのね。周りの子たちも見ようと思うのに、ついついともちばっかり見てしまう。
 未だに、好きな顔ではないと思ってるんだけど。
 それとは別ハートで、かっこいいっと震撼している(笑)。

 そして今回思い知った、わたしは相当、いりすが好きらしい(笑)。
 『BOXMAN』の怪演以来、気になる子ではあったけど……『ファントム』新公が好みでなかったため、あまり意識してなかったんだよね。
 でもやっぱ、好きだぞ、こいつ。
 美形路線をねらえる容姿なのに、イロモノぶっちぎりしているのがまた、わたしの好みにジャストミート。
 シェフ姿がかっこいーのなんの。なのに天然で変人で、かわいくて仕方ない。
 出てくるだけ、なにもしてない、歩いているだけ、とかで笑いを取れるなんて、変なキャラに成長してるよなあ、いりす。

 ああそして、ともちといりすが並んでいるだけで、ハァハァなわたしです。
 お掃除ダンスは至福のとき。
 かっこいーよー、うきゃー。
 身長190cm弱(推定)の大男ふたりが、真ん中でがんがん踊ってるんですよ!
 バウホール揺れてないか? 舞台がものすげーせまいぞっ。

 最近めっきり小男ファンで、「身長」という武器を持たないがゆえに技術と努力でそれを補い、輝いている男たちにめろめろなわたしですが、今回のバウでは素直に「持てる者たちの輝き」を堪能しました。
 持って生まれた「長身」という才能。それを生かして輝いている男たち。
 ああ、眼福。

 
 
 『マラケシュ・紅の墓標』東宝版では、クリフォードの出番が増えている。歌いながら銀橋を渡るシーンと、パリで螺旋階段に坐るオリガを迎えに来るところと。
 出番は増えているのに。
 存在意義が薄くなっているのは、どーゆーことですか。

 クリフォードの存在意義は、「救い」だと思っていた。このやりきれない物語の中で、彼だけがまっすぐ未来を見つめている。クリフォードがいなければ、とてもじゃないが愛と夢をうたう宝塚大劇場で上演しちゃいかんだろ、な芝居になっていたと。

 しかし、東宝版ってば。
 クリフォード……薄っ。

 理由はわかっている。
 イヴェットの心理描写を解説する歌が増え、ムラよりイヴとリュドの関係がクローズアップされているの。イヴはより主役になり、存在感を増した。
 そして。
 クリフォードとのデュエットが増えたにもかかわらず、オリガがさらに存在感をなくしてしまった。
 オリガがいるのかいないのかわかんないよーな存在にまで落ちてしまっているため、その夫のクリフォードはあおりをくったんだね。
 せっかく生きて戻ってきたクリフォードの笑顔が、救いにならない。……オリガが別の役者だったらまたちがったんだろうけど……もうどーしよーもないんだろうな、あの人。

 どーすんだコレ、と思って観ていたら。
 すごいわ。ちゃんと別のところに「救い」があった。

 イヴェットだ。

 自殺未遂のあと、付き人のソニアと共にマラケシュを去るイヴ。リュドと別れ、思い出の薔薇を返し、カウチに突っ伏して泣き崩れていた彼女。
 その彼女が、最後に笑う。
「しあわせになるわ。意地でも」と言うソニアの言葉のあと。

 銀橋でふらふらして観客にも笑われているマダム・シュザンヌを見て、イヴもまた一瞬「くっ」と笑う。そして、すぐにはっとする。まるで、笑った自分に、まだ笑うことの出来る自分に、おどろいたように。
 そのあとまた高慢な女優のカオになって、顎をあげて立ち去る。

 ああ、笑うんだ、イヴェット。
 どんなに傷ついても、死を選びかけても、傷を手首に刻んだまま、それでも生きるんだ。

 イヴェットが、「救い」だった。

 オリガがヒロインだったなら、クリフォードが「救い」になりえただろうけど。オリガが脇役でしかなく、イヴェットがヒロインとして立ってしまった今では、クリフォードのエピソードは枝葉でしかなくなってしまったんだ。

 正しく、リュドヴィークとイヴェットの物語になっていた。
 演出家がこの結果を望んだのかどうか、わからないけれど。

「リュドヴィークがなんか、いろんな人のこと愛してましたねー」
「ムラ版よりも、いろんな人のこと好きだったよねー」
 と、nanakoさんと話していたんだけど。

「でも、オリガのことは完璧に、一瞬たりとも愛してなかったねえ(笑)」

 共通認識(笑)。
 なんでリュドはあそこまでオリガを愛さないのか。彼の演技次第で、オリガの価値も多少は上がると思うけど……あっ、そうか。オリガの価値は上がっても、それじゃリュドの価値が落ちるのか。

「どんなにゆみこちゃんが素敵でも、クリフォードって役じゃあなんかかなしいものがあるというか。出番が少ないとかいう問題じゃなくて」
 と、ゆみこファンのnanakoさん。
「そーだよなあ、あのオリガに惚れている、って段階で、男を下げてるよなあ」
「どんな女を愛するかで、男の価値って変わるし。オリガに惚れている段階で、男下げまくり」
 しかも、あのパリで一目惚れとかいうし。きっついよなあ。パリ時代のふーちゃん、壮絶に役作り失敗してるよね?
 リュドがいい男足り得る理由のひとつに、オリガのことを愛していない、というのもあるのか……しかし、それもな……。

 基本的にリュドは、自分以外を愛せない男だと思う。
 だからこそ、愛を求めているとも思う。
 ムラ版はそれが際立っていた。

 でも東宝で、リュドはいろんな人を愛していた。
 イヴを愛したことが、きっかけだろうか。
 魂の飢えに押されるよーに、互いを喰らい尽くすよーに、求め合う姿は、ひょっとしたら「愛」なんて耳障りのいいモノとは、別なナニかだったのかもしれない。
 でもたしかに彼は、自分ではない他人を求め、それゆえに傷つき、マラケシュで大人の男として微笑んで生きていた。
 だからこそ、彼の持つ孤独感、帰る家を持たない姿がかなしく見えた。

 ムラ版と東宝版、どちらの方がいいとは、一概に言えないし、言う気もない。
 ただ、「思った通り、別物になってやがるよ」とゆーだけのことだ。
 もうムラ版は消えてなくなり、もう一度会うことはできないんだな、という喪失感があるのみ。『ドルチェ・ヴィータ!』がそうであったように。

 
 これまでになくちょっとしたことで別物になるこの作品、役替わりのある博多座公演では、いったいどうなってしまうのか。
 星担のわたしとkineさんは、星東宝が終わったあとでのんびり観に行く予定だったんだが。
「初日……観たいかも」
「観たいですよねえっ?!」
「やっぱ初日行くしかないっ?!」

 えーと。
 初日、はるばる博多を目指す誓いを立ててしまいました、nanakoさんと。
 チケットもないし、金もないのに。
 もちろん、星東宝が終わってからkineさんと一緒にも観に行くし。九州在住のはなはなさんやココナッツさんにも会いたいし。
 8月は、博多往復して、翌週東京、その翌週にまた博多?! マジすか自分!!

 オギーのばかぁ、罪作り〜〜(オギーなんかい)。


 東宝版『マラケシュ・紅の墓標』を観て、おどろいたこと。

 リュドヴィークが、別人。

 誰ですか、アレ。

 ひとことで言うなら、ご機嫌さんなリュドでした。

 たのしそーだ。
 最果ての地マラケシュで、なんとも伸びやかに生きている。
 にっこにっこ笑ってるし。
 レオンと軽口叩き合って、いちゃついてるし。

 あー、なんか、リュドヴィーク、元気だー。ちゃんと生活してんじゃん。
 ムラで観たときのとてつもない厭世観、デカダンでアンニュ〜イなリュド様はいったいどちらへ……?

 もちろん、ひとりでたたずんでいるときとかは、ちゃんと黄昏れてるんだけど。
 ひとと一緒のときはそれなりに、たのしそう。

 それだけならまだ、「別人」とまでは思わなかった。
 静と動の対比、ひとと交わっている間はけっこう陽気で、ひとりのときの孤独感を際立たせるのはアリだと思うから。

 ただ。

 なによりおどろいたのは、パリ時代の変化。

 わたしはなにしろ寿美礼ちゃんファンなので、パリ時代のリュドは大好きだった。
 下手花道に迫り上がってくる瞬間から、やーん、寿美礼ちゃん若〜い、かわい〜! てなもんで、いつも大喜びしてたんだもの。
 よくもここまで変われるよね、ってくらい、パリ時代のリュドは若い。田舎から大望を抱いて出てきた男の子、ってのがよくわかる。きらきらした無邪気さがあった。

 レヴュースターのイヴェットが愛するようになるのも納得の、純粋さを持った若者だった。
 ああイヴはリュドの中に、自分のが持たないモノ、なくしてしまったモノを求めたのね。……そう思えた。
 少年が持つ無謀なまでの純粋さ。

 それを見るのが大好きだったから、オペラグラスを早々にセットして、セリ上がりを待っておりましたよ。出てくるタイミングまでおぼえてるもん(笑)。

 そしたら。

 現れたリュドヴィークは。

 無邪気な子どもでは、なかった。

 暗い目をした大人の男だった。

 なにかに飢えながら都会に出てきた男。
 えええ?!
 なにコレ、なんなの? リュドが別人だよ。きらきらした男の子じゃない。マラケシュ時代よりさらに、むきだしの絶望があるよ??

 イヴェットと恋に落ちる意味が、変わっている。
 お互いに持ち得ないモノを見つけたんじゃない。
 同じ魂を、そこに見てしまったからだ。

 だから、吸い寄せられるように、ふたりは互いを求め合う。

 同じいびつな魂。同じところが同じカタチで欠けているから、どんなに重ねても、重なり合わない。
 永遠に欠けたまま。

 破滅の予感。
 すさんだ瞳で愛し合うふたり。デュエットダンスは痛ましさに充ちていて。

 若いから。
 魂の傷も飢えも、なにもかもが剥き出しだ。

 …………痛いんですけど。
 なんか、ムラ版とはちがった痛みに充ちてるんですけど。

 
 リュドが、別人。
 若い絶望に荒れ果てていたパリ時代。
 そして、大人の余裕を身につけ、にこやかにしなやかに世間を渡るマラケシュ時代。

 ムラ版と逆です。
 純粋無垢な若者→退廃的な大人じゃない。
 さらに屈折してやがります。

 イヴとリュドの同一感が高まったおかげで、悲劇も別れも、そして「螺旋階段のイヴ」っぷりも際立った感じだ。

 
 なんにせよ、マラケシュ時代のリュドはたのしそうで。
 コルベットのこと大好きみたいね。完璧に信頼し、甘えてる感じ。
 コルベットもまた、リュドへの愛情が上がってるよなあ。台詞も増えてたし。「ずっと一緒だ」って、なんでわざわざそんなことを言うんだろー。
 でもわたしはかえって、コルベットとリュドはプラトニックな関係かも、と、ちとヘコんだわ(笑)。
 コルベットにとってのリュドが「娘の恋人」「娘の恩人」なら、恋愛対象にもなるだろうけど、「娘そっくりの魂を持つモノ」ぢゃ、手は出せないでしょー。
 娘そっくり、つまりは「実の息子のようなモノ」である以上、ナニもしてない気がする……。
 コルベットのリュドへの愛情が上がってるのは、「息子」として愛しているからじゃないだろーか。
 リュドもそれがわかってるから、彼のことを「父親」として愛し、甘えてみせているんじゃなかろーか。

 まあ、プラトニックってのはある意味ヤりまくり関係よりエロいから、それはそれでいいんだけど(笑)。

 そしてリュド、レオンのこと、ちゃんと好きになってるんだー。よかったー。
 ムラ版では、リュドがあまりにレオンを愛してないのでさみしかったんだけど、東宝版では愛が見える。
 「ペテン師」「詐欺師」と罵り合うところ、笑いながら言ってるし。ふざけあってますよ、いちゃついてますよ。
 銀橋の掛け合いソングも、殺伐とした雰囲気はなく、親友同士みたいなムードがある。
 よかった。リュドがレオンを愛してないと、レオンの悲劇が生きないもんよ。

 マラケシュで生きるリュドヴィークは、それなりにしあわせそうだ。
 パリのころより、ずっと。

 もういいじゃん。
 パリなんか忘れちまえよ。
 あんたの生きる場所はここだよ。
 マラケシュがどうこうじゃない。
 あんたを愛する人たちがいる場所、あんたが微笑める場所、それがあんたのいるべきところだよ。

 マラケシュこそが、リュドヴィークの「家」だよ。
 彼はノマドなんかじゃない。
 ここが、彼のいるところ。

 なのにリュド自身はそれに気づいてない。
 自分がちゃんとここで生きていること。
 彼が求めるカタチではないにしろ、ちゃんと愛し合いながら生きているのに。

 オリガと出会い、イヴと再会し、リュドはパリを目指すようになる。

 パリになんか、行けっこないのに。
 彼が求める「パリ」はこの世のどこにもないのに。

 リュドとレオンのシンクロ率が上がってる?
 幻のパリを求めているのは前から同じだったけど。
 ふたりとも、しあわせはふつーにマラケシュにあったのに、それに気づかずに破滅する。
 ムラ版では、白人であるリュドは「よそ者」で、マラケシュは彼の居場所には見えなかったから、レオンとはずいぶんチガウ立場に見えたけど。
 東宝では、リュドはレオンに負けず劣らずマラケシュに馴染んでいて、そのくせ、そのことに気づいていないもんだから。
 なんか、逆ベクトルでありながらも、ふたりの男のシンクロ率が上がってる気がする。

 リュドがレオンを好きな以上、アリの存在がたのしくなってくるねっ。
 三角関係めいて見えるぞ(笑)。

 アリはレオンを好きだったと思うよ。ただ、それはこの物語では書かれていない。
 アリがレオンを憎むよーになるところからしか、描いてないんだもんよ。
 つまり、レオンが「こんな街、出て行ってやる」と言うところからはじまるから。
 マラケシュを否定し、出て行くというレオン。
 それは、アリを否定し、捨てていくということだから。
 アリがレオンを「敵」認定したのちしか、描かれてないからわかりにくい。でも、アリはちゃんとレオンを好きだったと思う。
 だからこそ、彼の中で殺意はずっとくすぶっていた。
 捨てられるぐらいなら、この手で殺してやると。

 
 リュドが「人を愛し、にこやかに生活する」だけで、こんなに人間関係が変わってくる(笑)。

 他の話はまた別の欄で。


 あの人は、いつも笑っていた。

「あの男の、どこがいいんだ?」
 父親が、娘に尋ねた。
「笑顔」
 娘が答える。
「笑顔?」
「だってお父様、あの人はいつも笑っているわ」
「そうか……そうだな」
 父親は、なにか含みのあるうなずき方をした。
「なに? どうしたの?」
「いや。私があの男を拾ったばかりのころは、まったく笑わない男だったからさ」
「笑わない?」
「そう。笑わない……あまり表情の変わらない、暗い男だった」
「若かったから?」
「そうかもしれない。なにかに飢えた、すさんだ目をしていた」
 父親は遠くを見つめるように、語る。その視線の先に、過去の記憶が浮かんでいるような。
「彼女に、似ていた。なにかに急き立てられるような、暗い渇望。傷。孤独。救いを求めているのか、とどめを求めているのか、おそらく自分でもわかっていない、傷ついた獣の瞳」
「彼女って?」
「前に話したかな。パリにいたころ、ある女優の後援をしていて……もちろん、経済的にだけだが」
 わざわざひとこと付け加える父親に、娘は微笑む。
「その女優さんに似ているの?」
「ああ。一目でわかったよ。何故あのふたりが、惹かれ合ったのか」
「惹かれ合った……」
「昔の話さ」
 昔、あの男はひとりの女優と出会い、恋に落ちた。手負いの獣の目をした男と女。
 今、男は女優と別れ、この最果ての街で生きている。
「お父様と話しているとき、あの人はいつも笑っているわ」
「そうだな」
「お父様のことが、好きなのね」
「さて」
「ホテルにいるマダムたちを相手にしているときも、笑っているわ」
「マダムたちを好きだから?」
「嫌ってはいない。でも……仕事半分? そのお仕事自体、べつに嫌いでもなさそう」
「上流階級のご婦人方のお相手は、あの男の得意とするところだ」
「お友だちと話しているときも、あの人は笑ってる」
「友だち?」
「レストランを経営している人よ。ベルベル人とのハーフの」
「ああ。そうだな、しょっちゅうケンカしているようだが……たのしそうでもあるな」
「白人だけに限らないわ。ベドウィンの兄妹と話すときだって、笑ってる」
「たしかに……いつも、笑っている、か。いつの間にか、笑うことをおぼえたんだな。それだけ時が流れたということか」
「わたしと話すときも。……あの人は、笑っている」
「お前だけの微笑みじゃない」
「そう。わたしにだけ、笑ってくれているわけじゃない」
 むしろ、あの男は娘のことをあやすようにしか笑わない。娘のことを子ども扱いすることをやめない。
「でも、あの人は笑っているわ。この街で。この場所で。昔なんて知らない。あの人の、笑顔が好き」

 あの人は、いつも笑っていた。

 娘の結婚が決まった。転がり出せば、話はあっという間にまとまった。
「あの青年の、どこがいいんだ?」
 父親が、娘に尋ねた。
「笑顔」
 娘が答える。
「笑顔?」
「だってお父様、彼はいつも笑っているわ」
「お前にはな」
 娘が結婚相手に選んだのは、真面目を絵に描いたようなロシア人の若い弁護士だった。
「誰にでも笑いかけるわけじゃない。でも、お前にだけはとろけそうな笑顔を見せる」
「彼が微笑むときは、ほんとうにうれしいときやたのしいときよ。まっすぐな人。嘘がないの」
「あの男と違って?」
 娘がずっとあこがれていた、あの男。最後まで娘のことを恋愛対象には見なかった、過去を見つめ続けた男。
「あの人の笑顔だって、嘘じゃないわ。お父様に向けていた笑顔も、お友だちに向けていた笑顔も、本物よ。もちろん、わたしに見せてくれた笑顔だって。ただ……」
 ただ、微笑んで生き続けるには、あの男の魂の荒涼は収まりきらなかった。
「微笑んでいられる場所が、その人の居場所だと思う。帰る家だと思う。あの人はこの街で、微笑んでいた。でもあの人は、それをよしとしなかった」

 あの人は、いつも笑っていた。

 娘の婚約者が、彼女を迎えにやってきた。これからふたりでウェディングドレスを見に行く。
 娘は父の隣から立ち上がり、恋人のもとへ駆け出そうとして。
 ふと、父親の耳元に唇を寄せた。
「彼、どことなく、顔立ちがあの人に似てるわよね?」
 秘密の話。
 ソファに坐ったままの父親は、娘を見上げる。

 娘は、女の顔で笑っていた。

          ☆

 リュドヴィークに会いたい。
 会いたいがつのって、出かけてきました、花組東宝公演『マラケシュ・紅の墓標』

 そこそこの席でないと遠征する気になれないので(笑)、勢いづけに「宝くじ貸切」に行って来ました。座席は当日抽選、ひょっとしたらよい席Getできるかも、と夢を見て。
 ペアで手に入れたチケットだったので、東京在住オギーファンのオレンジや、HOTEL DOLLYの面々をさらりと誘ってみたものの、んな間際になっての平日昼間、誘ってもみんな動けないわな。みんなにフラれ(笑)、「いいよ、ひとりで2回抽選して、いい方の席で観てやる」と思ってたんですが、相方に名乗りを上げてくれる人がおりました。
 ありがとー、ジュンタさん。初お目見えですよ。
 んでもってジュンタさんと会う前にひとりで当日券に並んでたら、いきなりnanakoさんに襲撃された。
 ふたりそろって、
「なんでこんなところにいるんですか!」
 平日昼間だってば。なんで大阪の人と東京で再会するかな(笑)。
 つーことで、ジュンタさん、nanakoさんと3人で朝から晩まで過ごしました。
 たのしかったよー、ありがとー。

 貸切は12列センター、当日券に並んだ夜公演は5列目げっちゅ。
 機嫌良くひたってきました。

 初舞台生口上がない分、芝居の時間が増えている、なにやら変更があるらしい、とは聞いていた。
 変更するってことは、「わかりにくい」という評判の部分をなんとかするってことだよな、と思っていた。思い込んでいた。だってソレ、ふつーだよな。加筆修正するなら、失敗した部分を直すよな。

 直ってなかった(笑)。

 ムラ版のプログラムに載っていた「ストーリー部分」の修正はなにもナシ。
 付け加えられていたのは、心理描写のみだった。

 おいおいおいっ!!
 爆笑したよ。

 ストーリーの「動き」部分を「幻想」で誤魔化してちゃんと描いてないから「わけわかんない」作品になってるっていうのに、せっかく上演時間が増えて加筆修正できる機会が与えられたってのに、「動き」を描かずに「幻想」を増やしますか!!
 フォローになってねえよ。
 見当違いの説明だけ増やして、いちばん説明が必要な部分は放置かよ。
 おもしろいなー、オギー。変な人だ。

 天然なのか、確信犯なのか。
 どっちにしろ、誰か第三者が監修してやれよ、と心から思う。
 オギー世界を理解し、共通言語を持ち、なおかつ一般常識のある人が。

 ま、そーゆー変な修正があり、シーンが増えていたけど。

 それとはまったく別なところで、作品が別物になってました。

 てゆーか、リュドヴィークが別人なんですが、なんですか、ありゃ。

 はるばる東宝まで観に行って良かった。
 その話はまた別の欄で。


 なんかもー今さら感漂う『ゴールデン・ステップス』の話。えーと、5回目?

 間に宙バウ観に行っちゃって、ソレに萌えたもんで、『GS』の感想がますます薄れてしまった。
 もともと記憶力乏しいからさ……。

 2部の感想は簡単に。

 幕が上がるなり大階段でおどろいた。
 そうか、フィナーレ特集なんだ。
 タカラヅカといえばフィナーレ。大階段。
 その「タカラヅカ」の目玉シーンを、「タカラヅカ」であるがゆえの美しさで飾る、その力に感動した。

 わたしが今まで自発的にチェックした振付家って謝珠栄と川崎悦子だけで、羽山せんせーは興味なかった。もともとダンスより歌や芝居の方が好きなもんでな。
 謝せんせーは『二人だけの戦場』を観たときに、「なにごとなの、この舞台は」と思って、生まれてはじめて振付家の名前をチェックした。
 『二戦』は、わたしの初正塚作品だった。
 川崎せんせーは、『凍てついた明日』、わたしの初オギー作品。
 まず芝居ありき。芝居がなければ、振付家に興味はなかった。

 だから正直、30周年記念だとか、羽山紀代美だとか言われても「はあ? 誰ソレ」だった。振付の名前確認することなんかないし、雑誌もプログラムも買ってないし、予備知識ナシで舞台をたのしむ人間なんで、演出家の名前しかわかんないんだよ。
 今回わくわく観に行ったのだって、キャスト目当てだもん。どんなシーンが再演されるのか、まったく知りもせずに。よくわかんないけど、TCAより豪華そうだ、って、その程度の認識。

 第1部もたしかにおもしろかったけど、堪能したけど、それはあくまでも「豪華なTCA」のノリでたのしんだだけだった、わたしは。
 振付家云々とまでは、意識が向いてなかった。

 意味がわかったのは、2部になってから。

 大階段フィナーレを連発で見せられてから、だ。

 そうか。
 こーゆーものを創ってきた人だったんだ、羽山紀代美って!!

 タカラヅカの、もっともタカラヅカらしいモノ。
 もっとも特色的で、だからこそ美しいモノ。

 美しくなくては、ならないモノ。

 美しかった。
 それはもう、涙が出るほど美しかった。

 プログラムを見ると、『ベルサイユのばら』だとか、『国境のない地図』だとか、『ベルサイユのばら2001』だとか、タカラヅカ史上に燦然と輝く駄作の名前ばかりがずらずら連なっている!!

 そうか、あの超絶ムカつき精神破壊大駄作たちの、フィナーレか!
 本編を観てあまりの気持ち悪さに七転八倒し、でも出演者のがんばりに泣く泣く最後まで席に坐り続け、「15分間のフィナーレを観るためだけに絶え続けるわ!!」とファンたちの魂の灯台だった、あのフィナーレを創った人だったのか!!

 そりゃすげえや。
 褒め称えてしかるべき人だ!

 純粋に感動したよ。
 

 大階段に並ぶ黒燕尾の男役たち。
 彼らを従える、トップスター。
 男役トップスターと娘役トップスターの、デュエットダンス。

 ああ、タカラヅカってすごい。
 
 コム×キム(女)は、何故にこのカップリング? 身長?
 同じ組で、ついこの間も見たよーな組み合わせで、新鮮味に欠けるとゆーか、キムくんは男の方がいいです。

 もうひとつのデュエットダンスは、ワタさん×まーちゃん。
 こちらはもー、美しいのなんのって。
 まーちゃんかろやか、ワタさん男前。
 なんかいいもん見たー。

 噂のチャイナ・ドールは、わたし的に水×トウコってなんかそそるものがなくて、手に汗握って眺めたぐらいしか記憶にないし。それより越リュウだし。
 あー……そーいや水くんの歌は、ものすごかった。
 ワタルくんより下手って……ちょっと感動(笑)。

 『バロック千一夜』は、ただひたすらなつかしかった。「ジェンジェラ・ルンイエンジェ」の声に、トド様がいないのがちとさみしい。当時から、トド様のためにあるよーな男臭い掛け声(歌なのか?)だったよなあ。
 ここでもゆーひさんが、かっしーと同等の扱いでびっくり。うれしい。
 ワイルドなゆーひくんも好き。ぽっ。

 このあとでよーやくトド様登場なんだが。
 夜の部はびっくりした。歌、カマシまくり。
 ええー?
 わたし、あそこまで歌失敗してるトドロキ、はじめて見たよ。そりゃ若いころは大してうまくなかったけど、それでもそこそこ歌ってたし。トシくってからは、歌はそつなくこなす人、つーイメージだったんだが。
 昼の部はちゃんと歌ってたんで、夜だけなにをどうまちがえたのか。
 販売DVDに残るのはどうか、トドロキに関してだけは昼の部にしてやってくれえ。

 そのトド様に絡む、かなみ&となみのナマ腹。
 思わず注目!!

 あとはなんといっても、コム姫(女)ですか。
 まあ女装はアリだろうと思ってたけど、やっぱアリか。
 しかし、絡む相手がすごかった。

 月組ですか!!

 月男たちとコム姫って、接点なくて意外で、じつにデリシャスでした。

 コムちゃんてば地毛のまんまだし。
 すごい自信だよなー。男役化粧のまま、カツラもなしに「美女」になれる自信がなきゃ、できないことですわな。
 昼の部はほんとーに男役の髪型にも近かったんで、倒錯しまくってましたが、夜の部は「これじゃイカン!」と思ったのか、後ろ髪を外ハネにして、女度を上げてました。

 そしてその美女っぷりで、月男たちに絡む。

 …………すんません、ゆーひさん見てたんで、他の男たちと絡んでるとこはあまり見てません。あさこ×コムはふたりだけになってくれるんで、ちゃんと見られたけど、きりやんとほっくんは見られなかった……惜しいことを。
 だってさー、他の男と踊ってるコム姫を見つめるゆーひくんの目つきとか、すごい素敵でさー(笑)。どーせコム姫と絡んでないとこはDVDにも映してもらえないだろうから、見ておかなければ、と。
 ゆうひくん、嫉妬とか独占欲とかの、マイナスの表情の方が似合う人だよね?(笑)

 
 とまあ。
 大階段群舞+デュエットダンスという、タカラヅカ芸を堪能できる2部は、ものすげー迫力でした。
 1部がただのショーなら、2部は「集大成」って感じ。ほえー、と口開けてるうちに終わった。

 そうそう、昼の部が終わったあとに、チェリさんが、

「トド様、ふつーの挨拶もできたんですね!」

 と、とてもかわいらしい感想を言っていたので、トドファン歴17年のわたしはつい、かわいくない感想を言ってしまいましたよ。

「ああアレ、台本通りに喋っただけですよ、きっと」

 トドロキの舞台挨拶は昔から一貫してなんだが、今回は至極マトモだった。行事関係の挨拶はいつもおもしろくもなんともないふつーさでまとめる人なんで、あんなもんだろうとは思っていたけど。
 それにしても今回は、台本アリだろーなと思った。

 夜の部を見て納得。
 トップ3人のMCと同じ、台本まんまの挨拶だったことが判明。一言一句同じ台詞喋りやがんの(笑)。

 
 とにかく、とても素敵な公演だった。
 タカラヅカを好き。
 それを再確認したよ。


 すんません、『Le Petit Jardin』の腐女子萌え書いていいですか……?

 あれほど、あーれーほーど、ヲトメとしてアラン@ともちにめろめろだったくせに、恋してたくせに、それとはべつに、ホモ萌えもしてるんですよ。

 ヲタクってのは、どーしよーもないですね。

 ただ、今回のホモ萌えは声を大きくしていう気はありません。
 わたしひとりでひっそりとたのしみます。

 物語がどうだからとかじゃなく、キャラ萌えから発生したホモ萌えってなんか、不純な気がして。

 あ、つまり普段のわたしが叫んでいるホモ萌えは、物語の必然で、堂々と演説して当然と思ってるってわけですねっ(笑)。

 つーことでひっそりと。

 まず、確認事項。

 アラン@ともちは、攻だ。

 あひアランは受だったのにねー。ともアランは攻だよねー。
 ほほほ。

 でもって。

 アラン@ともち × ジャン@いりす で!!

 うわわわ、でかいぞ。
 身長180cm↑カップルだよ!!
 ベッドはキングサイズだなっ。下手に暴れると底抜けるぞっ。

 なんかねー、ジャンがかわいくてねー。
 ナチュラルに宇宙人入ってそーなとこがまた、たまらなくてねー。
 あんなかわいい36歳ってアリかよ?! いや、やってるのがいりすだから、36には見えないけども。せいぜい30ぐらい?
 シェフ帽かぶったら2m越えの大男に、大真面目に膝抱えて体育坐りとかされちゃったら、かわいくてかわいくてもーどしよー!ですよ。

 アランのことが大好きなのがわかるだけに、妄想も走るってもん。でもどんなに走っても、ナチュラルに変人だから、ハズしまくってくれそうで、それがまた考えるだけでたのしい。

 アランはもちろんセシルを愛してくれていていいんだけど、それとは別ハートで、ジャンのことも愛して欲しいなぁ。
 ジャンって甘い顔立ちの二枚目だよ? たぶんあの店の誰ひとり気づいてないけど(笑)。

 アランとジャンで、どっかズレたラヴコメ希望。いや、ズレてるのはジャンひとりだけど。
 アランにはどーんとソレを受け止めて欲しいなっ。

 
 やっぱもっと観たいので、なにげにリピートかけます。
 平日の席を埋めるぞっ(笑)。

 
 あー、でも千秋楽も観たい……。
 チケットに余裕があったら、誘ってください……。
 大好きだ、『Le Petit Jardin』。


 やっぱりわたしは、オサ様と縁がないよーな……。
 自力GETはできませんでした。いや、その、席を選ばなければアリだったけど、さすがにソレは……。

 つーことで、どうします、kineさん。
 博多は遠いのぅ。


 悠未ひろは、美形か否か。

 いつだっけかな、みんなで話しているときにそんな会話になった。
 わたしが、
「ともちはカオがアレだからつらいよねえ。も少しきれいならよかったのに」
 と何気なく言ったら、猛烈なブーイングが起こったの。

「ともちんは美形ですよっ!」

 宙担のデイジーちゃんはそりゃーもー力一杯断言。kineさんも「あれで美形じゃないなんて言うのは、点数厳しすぎ」とか言ってるし。

 ええっ?! ともちって美形なの? わたしゃ彼はゴジラ認識だったよ?

 変だなあ、デイジーちゃんと男のカオのことで意見が分かれることってまずないんだけど。ケロ以外の男の趣味はばっちり合ってるのになー。
 わたしはともちんを「美形」だと思ったことは一度もありませんでした。むしろカオは不自由だが、他に魅力がある人として認識していた。きっと、好みの問題なんだろう。わたしの美形センサーには引っかからない顔立ちらしい。

 にしたって、はりきって行って来ました、宙バウ後半キャスティング『Le Petit Jardin』初日。

 主演・悠未ひろ! わたしのなかのゴジラ認識、でかいぞ強いぞともち!

 作品が大好きなので、キャストが変わったって、愛は揺るがないのだ。やっぱりセシルがいちばん好きだしなっ。
 そうさ、セシルが……セシル……あ、あれ?
 ……セシル……きれいじゃ、な、い……。

 アラン@ともちんはやっぱりゴジラだし、セシル@和音ちゃんはエラが立派だし……なんか、あんましときめかない絵面だなぁ。

 と思って観てたんだが。

 セシルの唯一のソロ、ブレックファストの歌を歌い出すなり。
 おおっ?! なんかぎゅいーんっと引き寄せられた。セシルというキャラが、輝きはじめる。

 セシルの孤独、セシルの傷、セシルの絶望。
 それがまっすぐに突き刺さる。

 なんて雄弁な歌声なんだ。場の空気を全部自分へと動かす力。美人かどーか微妙な顔立ちに見えたのに、魅力がきらきらしはじめる。

 セシルが、しぶしぶ朝食の席に着く。
 傷口がうずいて、素直になんかなれない。人を信じない傷だらけの猫が、差し出された食べ物の前で警戒心を解かないように。

 そんなセシルに、アランが歌う。
 彼女が渇望し、あきらめ、やがて憎んだ「幸福な食卓」を、彼女のために用意して。
「BON APPETIT、どうぞ召し上がれ」

 あ、あれ?(目をこする)

 ともち、かっこいい。

 (さらに目をこすり、まばたきして、再度確認する)

 ど、どうしよう! ともちが美形だ!!

 どきどきどき。
 ともちが、アランが美しいよおーっ、どーしよー、どーしよー、どーしよー。

 こまったことに、ときめきっぱなしでした、アラン@ともち。
 ゴジラだったはずなのに。
 セシルをいちばん好きだと思ってたけど、今回はアランが好き。
 てゆーか、セシルになりたい。
 ラストシーン、セシルになって、アランに抱きしめられたいっ!!
 やーん、ヲトメ・ハート発動!!
 こつんってアタマ抱き寄せられたいよ。おでこを彼の頬にくっつけたいのー。

 まちゃみのセシルは美しすぎて、自分と重ねることなんかとてもできなかったしなー。あひくんのアランもハンサムすぎて、わたしみたいなどんくさいカオと中身の人間は遠くあこがれるしかなかったもんなー。
 や、だからこそ、そのまんま大好きだったけど。

 今回は、なんか「客席で眺めている」というより、セシルになりきって同じ舞台の上で、アランに恋してました(笑)。
 もー、素敵すぎ〜〜。どきどきどき。

 カーテンコールで、役を離れて「ともちん」として笑ってる顔を見ても、「きゃっ、笑ってるわー、かわいー」とか思ってますよ、この人! ゴジラとかカオが不自由とか、本気で思ってたくせにっ。

 
 あー、ほんとに大好きだ、『Le Petit Jardin』。

 この作品好き。物語好き。
 気持ちよく泣き通してきた。
 生きる勇気をくれる。誇りをくれる。

 誠実に生きたいと思う。
 こんなわたしでも。できる限り。

 
 セシルと同化して見てしまった分、「観客として」感情移入してせつなくなったのは、エリーヌ@杏ちゃん。

 幕が開く前から登場する彼女、見るなりやべえと思った。だっていくらなんでも、幼すぎ。これでともちの相手なんかしたら、ともちロリコンだよ?! と。
 あひくんとともちだったら、ともちの方が親父に見えるよねえ? アリスちゃんのエリーヌは17歳くらいに見えたけど、杏ちゃんのエリーヌは14歳だよ、やばいよ! このままだと、アランがロリコンになってしまう!
 あひくんアランは27歳くらいに見えたんで、17歳のエリーヌが恋してもまあアリかなと思った。しかしともちアランは設定通り32歳に見えて、そのうえ14歳にしか見えないエリーヌでは……親子ぢゃん。
 あせったわー(笑)。

 エリーヌ@杏ちゃん、めちゃかわ。
 なんなのよ、あのかわいらしさ。幼すぎるのはまあ置いておいて、あまりにかわいくて、おばさんハァハァしちゃったわ。
 こんな人並みはずれてかわいい子が、いくらでもしあわせになれるだろう、なってあたりまえの美少女が、病気のためになにもかもあきらめなければならないなんて、つらすぎる。
 籠の鳥だと歌う彼女の絶望が痛々しくて、大泣きした。
「かなわぬ恋」とアランを見つめるまなざしの悲しさに、胸が詰まった。ああ、せつない……。

 セシルとエリーヌ、ふたりのヒロインの絶望と孤独を表す演出がいいよね。
 どちらもたのしげな人々のなかで、ひとりぼっちになる。
 セシルは孤独という花言葉のエリカの花を抱いて。
 エリーヌは飛べない鳥の鳥かごを抱いて。
 室内にはたくさんの人がいて、わいわい喋っているのに、みんなそこにいるのに、彼女たちには届かない。たったひとりでライトを浴びて、他のみんなを「別世界」として遠く見つめる。

 大勢の中にいるときほど、孤独を感じることって、あるよね。
 そしてそれは、絶望的な孤独だよね。

 セシルは棘だらけで孤立してる女の子だけど、エリーヌは人の輪の中で笑っている女の子。
 誰よりも愛の中心にいるはずの子が、これほどの孤独を抱いているというのは、残酷で萌えるよな(笑)。

 
 ロワゾー家の人々@風莉じん&白河るりも素敵。大笑いさせてもらった。そして、泣かせてもらった。
 若夫婦の演出、ギャグが派手になってたねー。キャラゆえ?(笑)

 
 ところで、十輝いりす。
 彼はもう、帰ってこないんですか?
 めっきりイロモノキャラとして出来上がってますが。
 このまま三の線快走しちゃうの? 二枚目の地平には戻ってこないの?

 ともちといりすが並び踊ってると、それだけで壮観、眼福なんですが。


 いつも愛情いっぱい、ご機嫌さんな緑野です。
 ねえ、もずえさん。愛ですよ、愛! ほんとに越リュウ素敵だったんですってば。←まだ言うか。

 
 羽山紀代美ダンシング・リサイタル『ゴールデン・ステップス』感想その4。

*ジャンクション*
 第1部のラストは、とってもたのしい殺人狂駅。とってもたのしい……けど、このタイトルいいのか? 口うるさい良識派とやらのオバチャンたちが聞いたら、噛みついてきそうなタイトルやな。

 お宝をめぐって悪人たちが丁々発止、上前をはねる。
 これがみんな、個性たっぷりでいいんだよなあ。

 ノーブル・キラーは、まーちゃん女ボスと、その手下の壮&キム。ドレス姿の美人泥棒とスーツ姿のまぬけな手下、このトリオが、じつにかわいい。
 ここだけで物語になる。

 列車が着いて、現れるのが白スーツの男たち、ホワイト・キラー@きりやんと、その手下たち。
 リュウさんはここです。きゃー・きゃー・きゃー、かっこいー!
 ノーブル・キラーたちを銃で脅して、お宝トランクを奪う。

 ああ、この調子でかっこいー悪党たちが登場するのねと思いきや。

 次の列車で現れたのは、やせたじじいと太ったばーさんたちの3人組。医者と看護婦付き。
 シルバー・キラー、じーさんは水くん、ばーさんはまとぶとれおん。
 シルバーってそのシルバーかよ、と思ったら、あ、ちゃんと水くん銀色のスーツ着てるわ。
 ばーさんふたりはころころに丸いです。だけど脚上げて踊っちゃいます。

 トランクを奪ったお年寄りたちを、さらに銃で脅すのは、次の列車で現れた赤づくしの連中。
 レッド・キラー@トウコとその情婦たち?
 きんさんとかモモカさんとか、濃い〜〜女たちを引きつれて、自身も濃くキメたトウコちゃん。
 にしても星娘たちはどーしてあんなに、武器を構えて様になるんだろう。

 お次が美女コンビのドル・キラー、かなみ嬢ととなみ嬢。ついでにカマっぽいスーツ姿の英真組長。
 うっわー、華やか。そして、こわい。こんな美女ふたりがマシンガン構えてたら、震撼しますよ!

 えーとそして、ブラック・キラー@かしげと仲間たちになるんだが、もうここまでくると展開に新しさはないし、かしげ自身の地味さも加わって、なんか地味な登場でした。
 かしちゃんより、ハマコだとかまちかだとかを見てしまうもんなぁ。変だなあ、あたしゃかしちゃんファンなのにさー。
 それに、登場人物全員入り交じっての大騒ぎになっちゃうと、ほんとに埋没するよねえ……。

 今までのキラーたちがみんなでうきゃーうきゃーやっているところに、ゴッド・ファーザー登場。トップスター、ワタル、コム、そしてあさこ。
 マシンガン乱射、キラーたち全員倒れ伏す。
 が。
 シルバー・キラー@水くんだけ無事で、ちゃっかりトランク抱えて退場。脚をすたっと高く上げてポーズとったりしてさ。

 そーいやMC以来トップさんたち、出番なかったねえ。
 おいしいとこ取りで登場したはずなのに、すごい薄いです、彼ら。
 「キリエ」以降のナンバー、濃かったからなぁ、いろいろと。

 黄金のロケットとトップトリオで、第1部は終了。
 幕が下りるなり思ったことは、
「トップ、出番少なっ」
「……ん? そーいやトドとガイチ、出てねーぞ?」

 だった。

 トップさんたちの見せ場、2部の方でした。
 なにしろ第2部はこれでもかッの怒濤のフィナーレ特集。
 フィナーレっつーのは、トップスターのためのものなんだということを、実感しましたよ。

 ところで、幕間のチェリさんは、
「トド様、どこに出るんです?」
 と言って、プログラムを必死になってチェックしている。
 あれえ? チェリさんってそんなトド様ファンだっけ? と首をひねっていると。

「いきなり出てこられて歌われたら、心臓に悪いから」

 真顔で言うてますよ。
 そ、そうか、心臓に悪いのか……。

「なにがうれしいって、せんどーさんの胸を見られることよねぇ」
 と、夜公演は2階席だったわたしが言うと、デイジーちゃんには「このオヤジ!」と罵られました……。

 今の星組公演、せんどーさん最後だっていうのに、ちっとも胸が見えないんだもの。藤井は巨乳に興味ないのか? オギーや齋藤くんを見習えよ。せんどーさんには、胸の谷間とふくらみがよーっく見える衣装を着せましょうよー。
 前日にはじめて2階席で見て、「今回の衣装は胸が見えないっ」と愕然としたんだもん……。

 それが、『ゴールデン・ステップス』ではふつーに肩出しドレスを着ていたりするので、ちゃんと胸が見えるのよー。ふふふ。
 ただチチがでかいだけじゃダメなの、全体のバランスや、本人のキャラが必要よ。
 せんどーさんの巨乳ぶりは、キャラクタとして大好きだった。
 「女」という生き物のかわいらしさが現れている気がして。

 
 それにしても、休憩時間が短すぎる。
 通常の星組公演、そしてこの『GS』2公演、詰まりすぎてて劇場自体がえらいことになってる。
 どう考えても、トイレとか足りないだろ……。食堂も足りないだろ……。ソファも足りないだろ……。
 足の踏み場もないって感じだった。

 そして、せっかく会えた人たちと、ろくに喋る暇がなかったのが惜しい。
 公演と公演の間がほとんど空いてないから、時間なさすぎ。幕間も時間なさすぎ。なにもできねー。
 夜公演組は一緒にごはんを食べに行けたけど、それでもいつもならだらだら喋っているところ、「もう遅いから」と早めの解散になったし。

 パクちゃーん、チェリさーん、ハイディさんご夫妻〜、今度はもっとゆっくりお喋りしましょ〜ね〜。

 そのうえ、モリナカ妹、Be-Puちゃんとは同じ劇場にいたはずなのに、カケラも会えなかったし。あうあう。
 ごめんね、モリナカさん、持ってきてもらったビデオ、受け取れなくて。
 Be-Puちゃん、お誕生日だったのに、おめでとーも言えなかったよ。

 
 文字数がないので、第2部の感想はまたのちほど。

 続く


 羽山紀代美ダンシング・リサイタル『ゴールデン・ステップス』の感想その3。

 いかん。一晩経ったら、もうずいぶん忘れてる(笑)。

 舞台を見ていていつも思うことは、見たい人と見るつもりはないのに、どーしても目に入ってしまう人がいる。

 わたしは今回、リュウ様とゆーひくんと水くんを「見たい」と思って、必死に見ていた。

 が。

 見るつもりもないし、探してもいないし、そもそも存在自体表面意識には上がってきていないのに。

 それでも、目に飛び込んでくる人。

 まちかめぐると、ゆうほさとる。


 とくにまちか。
 この人はもー、どこにいても絶対わたしの目を奪う。うきーっ、何故だ。

 2部のラストだっけかね。
 まちかめぐるとゆうほさとるが、並んで踊っているのを見たときにゃ、目眩がしたよ……夢の共演?

 ……でも、彼らがいない舞台は、きっと物足りないんだと思う……。

 
 んじゃま、昨日のつづきで、感想の羅列。
 そうだ、こんなところでなんだが、注釈。
 わたしが書いてるのはただの「感想」だから、演目の説明にもなってないし、わたしフィルター透過ずみだから、きっとたくさん事実と違ってると思う。
 派手におぼえちがいをしていたら、あとでこっそり、書き換えている可能性・大(笑)。
 

*ヒート・オン*
 あなたに安心、耳に安心、な、きりやん→嘉月さん&憧花さんの歌声にのせて、野郎どもが踊りまくる。
 もちろん、わたしの目も心も「越リュウ越リュウ越リュウ越リュウ越リュウ越リュウ越リュウ……」とエンドレスです。
 ほくしょーくんと対で使われてること多いよね、リュウさん。

 なんか今回、のぞみちゃんがあんまし目に入ってこない。いつもは探さなくてもわかる人なのに、気合い入れて探さないとわかんなくなるのは何故。

 そして何気にわたし、麻月れんかくんを見ています……顔が好きなので。
 ほんとにもー、カオくしゃくしゃにしてキザってるのよ、この子(笑)。

*ハードボイルド*
 よーやく確実に知っている作品になった。
 本公演を何回観たかなぁ。
 このショーを観て、新生花組の布陣におどろいたもの。
 「花組って、2番手男役がいない組なんだ!」と。
 トップスター・真矢みきと、その他大勢。
 2番手から7番手ぐらいまで、同じよーな扱い?? と、びっくりしたんだよなー。

 えー、その、シマシマストライプ・スーツで、野郎ふたりがタンゴを踊ります。

 帽子を深く被っているので、アゴしか見えないけど、「ああ、まとぶとれおんか」とわかる。
 なんつーか、色気のないタンゴだった……。
 体育会系男子が踊ってるよ……。

 元シーンや本役さんと比べるのは反則だと思うけど、あまりもの健康的さに、本役のリカ×チャーリーを懐かしく思い出しておりました。

 ふたりが消えたあとに現れる、トウコちゃん。

 その髪型は、どーしたことだっ?!

 えーと。
 「二次元のような髪型」でした。
 マンガ・イラスト描くときに、左向きのカオを描くじゃん。よくわかんないけど、右利きの人は左向きのカオが描きやすくて、右向きは難しいんだってね。
 トウコちゃんの髪型は、まるでその「マンガの左向きのカオ」でした。
 左から見る分には「ふーん、がんばったんだね」な髪型。
 しかし、右から見ると!

 だ、誰か止める者はいなかったのか?
 変だから! 右からは、ありえないカタチになってるから!!

 トウコちゃん今、髪の毛長いからショー用に髪型作るのが大変で、それで自爆したんだと思う。現在上演中の星組公演のショーはストーリー仕立てで通し役だから、いかにもショーです!みたいな髪型にしなくていいし。あとはターバンだし。

 このダンス・リサイタル用にわざわざ、がんばったんだね、髪型。
 …………。

 昼公演であまりにすごかったので、つい期待しちゃいました。
 夜公演では、直ってるんじゃないかと。誰か「変ですソレ」と言ったんじゃないか、さすがに。と、思ってました。

 夜公演も、絶好調でした。
 
 …………。
 
 さて、しいちゃん、すずみんもまたストライプ・スーツで登場。まとぶやれおん、他のみんなも加わって華やか。

 やっぱしいちゃん、太ってる……よ、ね?

 わたしは昼の部は立ち見、いつものよーにいちばんセンター寄りで機嫌良く見ておりました。
 昼の部はチェリさん、パクちゃんと一緒だったんだけど。

 2階席だったチェリさんは、幕間に合流するなり、

「ハードボイルドでタンゴ踊ってたのは、誰と誰ですか?」

 と聞いてきた。

 1階にいる分にはぴんと来てなかったんだけど、羽山せんせ、帽子率異様に高いのよ。黒燕尾率も高いけどさ。
 2階からは、帽子でカオがほとんど見えないとか。

 夜公演はkineさんともうひとかたと一緒に幕間を過ごしていて、3人とも2階席だったんだけど、kineさんも合流するなり言ってたもんね。

「ハードボイルドでタンゴ踊ってたのは、誰と誰ですか?」

 プログラムにも、書いてないしね、誰がどのパートかは。
 とくにこのシーンのまとぶとれおんは帽子を、群を抜いて深くかぶっており、2階からはまったく顔が見えない。
 サービス精神に欠けるなー(笑)。でも、体育会系だからなー(笑)。

*ビバ!シバ!*
 ここでも、踊るシバ神、歌うシバ神ですよ。
 たしか今の星組公演でも、シバシバうるさくやっていたよーな?

 歌うシバ神は、かしげ。
 踊るシバ神は、ゆーひ。

 同期コンビですか。
 てゆーか、ゆうひくん扱いいいよなあ。2番手さんと対で使ってもらっちゃいますかー。同期万歳。

 黒燕尾にターバン。
 かっしー熱唱。
 ゆーひくん、いつものクール・ビューティ。

 ゆうひくんがかっこいいのも美しいのも素敵なのも、いつものこと、あたりまえのこと、世界の常識だとわたしは思って眺めておりましたが。

 意外だったのは、かしちゃんの歌。
 あれ? かしちゃんてこんな歌い方したっけ?

 かしげは歌もふつーにうまいけど、なんつーかこー、面白味のない歌声だと思っていた。
 端正だけど、退屈。みたいな。

 なのにどーしたことだ?
 歌唱力も上がっているし、なにより歌い方にパッションがあるんですが。
 あれー? ど、どうしたんだかしげ。すごい好きかも、この歌声。

「温度が上がってましたね」

 と、幕間にkineさんはにやりと笑っていた。

 ええ、かしげに足りないのは温度だと思っていたから。これくらい高温でいてくれたら、わたしはすごくうれしい。

 
 あれ? もう文字数切れだ。

 続く。


 興奮も冷め切らぬまま、羽山紀代美ダンシング・リサイタル『ゴールデン・ステップス』の感想を、ちょっくら羅列しときます。
 忘れちゃう前に!

第1部
*ザ・タンゴ*
 事前にプログラム買って、いちばんびびったのが、この配役。

 タンゴの男S 朝海ひかる 貴城けい
 タンゴの男A 未来優希・水夏希・壮一帆・音月桂

 かしげがトップスター・コムと同等で、水しぇんがハマコと同じ脇役扱い?!

 水ファンとして、どう反応すればいいの? ついでにわたし、かしげファンでもあるんですけどっ?! おまけにもひとつ、水コムファンだったりするんですけどっ。
 いろいろびびりながら、開幕。

 セットもなにもないだだっ広い空間に、ひとり立ちつくす黒燕尾のコム姫。端正だ。
 TCAとかでもありえない、こんなはじまり方。
 すぐに娘たちがわらわら出てくるけど、幕開きはコム姫ひとり。すげえ。

 そーいやわたし、このショー、ナマで観てるわ……途中で思い出した。
 当時はヅカファンではなかったので、タイトルも出演者もおぼえてなかったよ。

 舞台でひとりになったコム姫、回る盆、迫り上がるのはかしげだ。
 男ふたりのタンゴ。まーちゃんは手前の長椅子でふたりを見つめる。

 あー。わたしやっぱ、コムかし苦手。萌えない……。
 危惧していた脇役、ハマコ他が登場。
 コムかしの左右で、やはり男同士でタンゴを踊る。

 ふと見れば、壮×水。
 はー、壮くん攻なんだー。水しぇん、壮ごとき(ごときって……)相手に受やってんのか。ほー。
 ん? ちょっと待て。
 壮水、コムかし、ってことは、残りのカップルは。

 あわてて確認する。

 ハマコ×キムかよっ?!

 ハマコおじさんのリードで、キムくんが踊ってますよ。腕の中で回されちゃってますよ!!
 なななななんなんだ、このカップリングはっ。どう反応しろと言うんだ?!

 萌える萌えない以前に、すげーもん見てしまったというとまどいだけで終わった。

*ラテン*
 星組、ラテンですか!! 雪がタンゴで月がジャズなのに、星ってばラテン。ああ、ラテン(笑)。

 しいちゃん、くみちょとペアですか……っ!
 すんません、なによりソコが気になりました。すごい音量だし。うひょー。

 あとは、あったりまえにスポットライト浴びて登場するモモカ姐さんかな。ウメちゃんと対なんだ……こ、濃い……。

 えーと星組さん、昨日2公演やってんだよね。そして今日、1公演やって、さらにこのGS2回やって、明日も2回公演なんだよね?

 すごいテンションだ……体力以前に、なによりテンション……みんなすげえ。

*ドリーミング・ウェーブ*
 あさかなお披露目、おめでとー!

 こちらもなにもない舞台、あさこちゃんがひとり椅子の横にたたずみ、踊り出しますよ。
 耳に馴染んだ音楽と、振付。
 ええ、ついこの間、NHKホールで観ましたわね。オサ様と花組で!
 こんなに間を空けず、あさこと月組で観ることになるとは思わなかった……。

 や、とにかく越リュウ。かっこよすぎ。
 わたしはえんえん越リュウとゆーひくん見てました。
 ゆーひ、歌手なんだ……まっつのパートですか、そうですか。

 それにしてもこの振付かっこいいよね。真似して踊りたくなる。
 ただ、わたしなら娘役のドレス、黒一色にするなぁ。

*MC1*
 どーして「MC1」なんだろーね。1回しかないのに。2回目がカットになったのかな。ならなんで、“1”を取らないんだろう。

 トークの内容は、2回とも同じでした。
 台本通りに台詞を喋ってなお、へんに間を空けて笑いを取るコムちゃん。あれは確信犯なのか、天然なのか。
 羽山先生をたとえると、というくだりだけ別。昼は食べ物、夜は動物。
 …………恩師を「食べ物」に喩える感性は、わたしにはよくわからない(笑)。

*キリエ*
 えらいことになってました。

 たぶん、ナマで観たことない。ビデオも苦手だったから見てないはず。だから、元ネタは知らない。シメさんの休演でヘコんで、星組観に行かなかったんだよ、あたしゃ。マリコさん苦手だったし(どうしても歌が受け付けなくてな……かっこよかったんだけどな……)。

 響き渡る宗教音楽。美しいソプラノ。主よ、憐れみたまえ。キリストよ、憐れみたまえ。

 どでかい十字架、黒尽くめの男たち、そしてただひとり、白く浮き立つ神父服の水しぇん。

 ストイックな水くんを誘惑する黒尽くめ+黒髪ロングのキム。あー、邪悪全開。

 キムは黒尽くめの美少女ウメに変わる。

 このウメが、もお。

 水くん、喰われてました。アタマからバリバリと。

 なにがすごいって、ウメちゃんの開脚。
 1階で観たときは、なにが起こってるのか、わからなかった。
 ウメの脳天が見えて、その両側に網タイツの両足が一直線に伸びていた。
 アタマの両側に、両足よ?
 な、なにソレ??

 ウメの股の間から、水くんの顔が出てますが……な、なんなんですか? ナニしてんですか、おまいら。

 純情なわたしゃうろたえたよ。

 次に2階席から観て、ウメの開脚をとことん味わった。

 ほんとにすげえぞ。
 長い脚がパカッと開いて、T字になってんのよ。Tの下側がアタマよ。横線は脚よ。

 こんな脚にはさまれたら、そりゃどんな男も堕ちるわ……。

 長い黒髪をばさっと揺らして、水くんに喰らいついていく様がもう……こわい。かっこいい。美しい。

 水ファンのわたしが、気がついたらウメちゃんしか見てなかった。魅入られる。マジ。
 あの野生。生命力。闇と凶暴性。
 つか、男役に見えるんですが。

 ウメちゃんに犯されつくし喰われつくし、めろめろになった水しぇんが、十字架の下でウメちゃんの上になってると(変な表現)、なんてこったい、あの野生の美女は消え、かわりにキムが!

 美女だと思って誘惑されたら、実はオカマかいっ?!

 と、水しぇんが愕然として、終了。

 キムと入れ替わったウメちゃんが、十字架のセットの下から這い出す姿なんかをうっかり目撃しちゃって、ちとなまあたたかい気持ちになったりもした(笑)。

 あー、たのしいシーンでした。
 ウメちゃんはかっこよすぎるし、キムは邪悪だし、水は受だし。

 壮くん相手でも受なんだから、この公演での水しぇんのポジって総受?
 あー、たのしーなー。

 
 こんなときにさえ、目に入ってしょーがないまちかめぐると戦いつつ。
 このシーンは萌えまくり〜〜。

 続く


 越リュウ、LOVE〜〜!!

 きゃー・きゃー・きゃー。

 緑野、盛大によろこぶ。
 きゃー・きゃー・きゃー。

 えー、羽山紀代美ダンシング・リサイタル『ゴールデン・ステップス』行ってきました。
 昼は立ち見、夜はB席の隅っこっす! 1階と2階でアングル変えて見られて超ラッキー。

 わたし的いちばんの萌えは、

 越リュウ × トウコ でしたっ。

 きゃー・きゃー・きゃー。

 噂のチャイナ・ドールのシーンですよ。
 悪いけど、チャイナ・マフィア@水しぇんとチャイナ・ドール@トウコには萌えませんでした。リカちゃんのハマリ役をトウコにやらせんなよという不安と緊張で手一杯(笑)。
 問題はそのあと。

 チャイナ・ガイたちとのシーン。

 さすがタンス・リサイタル、他の公演ではありえないくらい、ダンサー越乃リュウがガシガシ使われている公演でした。
 いろんなシーンで、とにかく越リュウ仕事しまくり! 月組のなかで敢然と輝くスター。
 こんな越リュウに美味しい公演、はぢめて見たっっ。

 だもんで、チャイナ・ガイ@越リュウも、チャイナ・ガール@トウコちゃんに絡むのですよ。

 踊るチャイナ・ガールと、越リュウ・ガイが目が合う。
 越リュウ・ガイは一瞬両手を広げ、「おいで」とゆーよーに、目で笑うのっ!!
 そしてその胸に、チャイナ・ガールがとびこんで行くのよーっ。
 きゃーーーー!!

 越リュウ × トウコ(太腿丸出し脚線美)!!

 萌えー萌えー萌えー。
 くるくる回っちゃいますよ。
 これだけでしばらくしあわせに生きられますよ。

 ああ、あの「おいで」がたまらない……。一瞬ですよ、一瞬。その一瞬で、トウコが飛び込んでいくんだもん。
 リュウ様〜〜。

 
 他の感想はまたのちほど(笑)。


私信。

2005年6月6日 タカラヅカ
 はなはなさん、ココナッツさん、博多友会はずれました。……しょぼん。一般発売にかけるわ。

 ああ、オサ様に会いたい……東宝行こうかな……チケット持ってないけど。

 
 そして今日は、ダンスリサイタルだーっ、お会い出来る方々、よろしく!!

 トウコちゃんの「レディ・ダイス〜、レディ・ダイス〜♪」の歌声が、アタマの中でエンドレス再生中……。


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