寄せては返す波に、同じモノなどあり得ないのだ。@舞姫
2008年3月18日 タカラヅカ 時間がない。
……変だなあ、どうしてこんなに忙しいんだろう。
と思ったけど、考えてみたら14日・15日と観劇して夜行バスで帰って、19日にはまた夜行バスの中だもんな。
17日と18日の2日間しか、まともに家にいない。
そしてもちろんその2日間は母親の病院行ったりなんだり、走り回っているうちに終わったし。
ミニパソは壊れたままだし買い直す甲斐性はないし(笑)、日記の更新がぜんぜんできません。
そしてさすがになに書くつもりだったか忘れていくしな……。
『メランコリック・ジゴロ』は書くつもりだったことがついに海馬の奥深く埋まってしまった印象。『舞姫』はがんばって書かなきゃ〜〜。忘れたくないよー、まっつ〜〜。
まっつまっつと言いつつ、まっつではなく全体感想。
青年館になって大きく感じたのは、出演者の放出するパワーの大きさ。
ハコがでかくなった分、演技で満たさなければならないのだから、さらに大きなオーラが必要だったことはわかる。
ひとりずつがほんとうに、大きくなっていた。
なにがどう、じゃないけれど。
舞台って、芝居って、目に見えない「空気」って、こんなにチガウものなのかと思った。
こう、前に向かって手を伸ばしている感じ?
みんながみんな、一斉に前へ向かって両手を伸ばしている。
もっと多くの、もっと大きな、目に見えないナニかを掻きながらそこに存在しているような。
それが「青年館サイズの芝居」なのかはわからない。
わたしは今回の公演、結局前方席でしか観なかった。最前列と2列目、あとは4列目と7列目。
表情が肉眼で見えないような後方席で、この繊細な作品がどう見えるのか、感じられるのかは、結局わからず仕舞い。
ただ、前方で観るとバウよりもみんな力強くなっていた。
そのパワーに圧倒されはしたけれど、バウ時代の静謐な繊細さにも心が残る。
こんなにぐわあああっと発散する芝居ぢゃなかったんだけどなあ……みたいな。
とくに残念だったのが岩井くん@マメだ。
ものすごーく大袈裟になっていて、笑わせるための滑稽な芝居というか、妙に前へ出ている感じがして、最初から最後まで違和感をぬぐえなかった。
ひとりだけ演技の質がチガウような。世界観がチガウような。
そりゃ滑稽なことをすれば客は笑うけれど……これは「笑わせたもん勝ち」みたいになっていた『メランコリック・ジゴロ』千秋楽じゃないんだけどなあ。大仰に、大袈裟に、目立つだけっつーのはどうかなあ。
マメはうまい人だし、やればやっただけできちゃうから、特に目に付いちゃったんだと思う。
にしてもやりすぎだよ、岩井くん……。
それとも、後方席から観たらちょうどいい演技だったのかな。
同じよーなとこばっかで観ちゃったからわかんないや。
あとは下級生のひとりひとりまで成長していて、「自分がなにをすべきか」わかってここにいる、目の輝きがぞくぞくさせてくれた。
自負のある姿、っていいね。
モブのひとりひとりまでもが、作品に誇りを持って、それを担う自分自身に矜持を持って、そこにいるの。
青年館から参加した子たちも。……や、くまくまちゃんに台詞がないのはすごい残念なんですが。それでも相変わらず顔芸すごいし(笑)。
ところで「切っても切っても輝良まさと」って誰が言い出したんですか?(笑)
バウのとき役がついていない男役が彼ひとりだったため、すべてのモブを彼ひとりで担当、まさに「切っても切っても」状態。
ほんの下級生なのにヒゲまで付けて大活躍……だったわけだが、もちろん口を開けば「うわ、下級生」まんまだったのに……うまくなってますよ、輝良まさと!
や、そんな芝居巧者とかじゃないけど、成長してます。すげー。
今回男役が増えている分「切っても切っても」ぶりが多少緩和されていて、ちょっと残念(笑)。
でも今の段階でも充分「切っても切っても」だとは思う。バウがすごすぎた。
中日公演で「ネコちゃんがいない」と、友人たちと話していたんだ。
ふつー、ネコちゃんは目に付く。舞台のいちばん隅でギラギラにキザってやりすぎて、スベっていたりする、花男らしい花男。
だから放っておいても目に入ってくる。
が、中日ではどこにいるのかわからなかった。
わたしだけでなく、ドリーさんやnanaたんも、初見ではネコちゃんを見つけられず、「そーいやネコちゃん見てない」「いなかったよね?」「バウ組なんだよ」とか話していた。
や、中日組だって。
正塚せんせは役者の好き嫌いが激しいイメージがある。ネコちゃんは彼の好みではなかったということか。
やりすぎることのできない位置に配置され、なんとも彼らしくなく地味に役目を終えていた。
その反動だかなんだか。
『舞姫』では、すっげーはじけっぷり。誰かこの子のにぎやかすぎるエンジン抑えて〜〜(笑)。
はじけるポップコーンみたいだ。中の圧に押されて、ぽーんと爆発している。
それがいいことなのかどうかはわからないが、やたら貪欲にあからさまな上昇志向を見せつけて舞台にいた。
たのしそうだ。
シリアスに表情を凍らせているときですら、今ここにいることを「愉しんで」いることが伝わってくる。
わたしは正直なとこ彼の演技はあまり好みではないんだが……それでも、貪欲に輝いている姿を見るのは心地良い。
ハコの大きさに真っ向から立ち向かうような、ある意味好戦的な(笑)『舞姫』だった。青年館版『舞姫』。
なにもかもがクローズアップ、パワーアップ。
微妙な時を置いての再演って、おもしろいな。
……変だなあ、どうしてこんなに忙しいんだろう。
と思ったけど、考えてみたら14日・15日と観劇して夜行バスで帰って、19日にはまた夜行バスの中だもんな。
17日と18日の2日間しか、まともに家にいない。
そしてもちろんその2日間は母親の病院行ったりなんだり、走り回っているうちに終わったし。
ミニパソは壊れたままだし買い直す甲斐性はないし(笑)、日記の更新がぜんぜんできません。
そしてさすがになに書くつもりだったか忘れていくしな……。
『メランコリック・ジゴロ』は書くつもりだったことがついに海馬の奥深く埋まってしまった印象。『舞姫』はがんばって書かなきゃ〜〜。忘れたくないよー、まっつ〜〜。
まっつまっつと言いつつ、まっつではなく全体感想。
青年館になって大きく感じたのは、出演者の放出するパワーの大きさ。
ハコがでかくなった分、演技で満たさなければならないのだから、さらに大きなオーラが必要だったことはわかる。
ひとりずつがほんとうに、大きくなっていた。
なにがどう、じゃないけれど。
舞台って、芝居って、目に見えない「空気」って、こんなにチガウものなのかと思った。
こう、前に向かって手を伸ばしている感じ?
みんながみんな、一斉に前へ向かって両手を伸ばしている。
もっと多くの、もっと大きな、目に見えないナニかを掻きながらそこに存在しているような。
それが「青年館サイズの芝居」なのかはわからない。
わたしは今回の公演、結局前方席でしか観なかった。最前列と2列目、あとは4列目と7列目。
表情が肉眼で見えないような後方席で、この繊細な作品がどう見えるのか、感じられるのかは、結局わからず仕舞い。
ただ、前方で観るとバウよりもみんな力強くなっていた。
そのパワーに圧倒されはしたけれど、バウ時代の静謐な繊細さにも心が残る。
こんなにぐわあああっと発散する芝居ぢゃなかったんだけどなあ……みたいな。
とくに残念だったのが岩井くん@マメだ。
ものすごーく大袈裟になっていて、笑わせるための滑稽な芝居というか、妙に前へ出ている感じがして、最初から最後まで違和感をぬぐえなかった。
ひとりだけ演技の質がチガウような。世界観がチガウような。
そりゃ滑稽なことをすれば客は笑うけれど……これは「笑わせたもん勝ち」みたいになっていた『メランコリック・ジゴロ』千秋楽じゃないんだけどなあ。大仰に、大袈裟に、目立つだけっつーのはどうかなあ。
マメはうまい人だし、やればやっただけできちゃうから、特に目に付いちゃったんだと思う。
にしてもやりすぎだよ、岩井くん……。
それとも、後方席から観たらちょうどいい演技だったのかな。
同じよーなとこばっかで観ちゃったからわかんないや。
あとは下級生のひとりひとりまで成長していて、「自分がなにをすべきか」わかってここにいる、目の輝きがぞくぞくさせてくれた。
自負のある姿、っていいね。
モブのひとりひとりまでもが、作品に誇りを持って、それを担う自分自身に矜持を持って、そこにいるの。
青年館から参加した子たちも。……や、くまくまちゃんに台詞がないのはすごい残念なんですが。それでも相変わらず顔芸すごいし(笑)。
ところで「切っても切っても輝良まさと」って誰が言い出したんですか?(笑)
バウのとき役がついていない男役が彼ひとりだったため、すべてのモブを彼ひとりで担当、まさに「切っても切っても」状態。
ほんの下級生なのにヒゲまで付けて大活躍……だったわけだが、もちろん口を開けば「うわ、下級生」まんまだったのに……うまくなってますよ、輝良まさと!
や、そんな芝居巧者とかじゃないけど、成長してます。すげー。
今回男役が増えている分「切っても切っても」ぶりが多少緩和されていて、ちょっと残念(笑)。
でも今の段階でも充分「切っても切っても」だとは思う。バウがすごすぎた。
中日公演で「ネコちゃんがいない」と、友人たちと話していたんだ。
ふつー、ネコちゃんは目に付く。舞台のいちばん隅でギラギラにキザってやりすぎて、スベっていたりする、花男らしい花男。
だから放っておいても目に入ってくる。
が、中日ではどこにいるのかわからなかった。
わたしだけでなく、ドリーさんやnanaたんも、初見ではネコちゃんを見つけられず、「そーいやネコちゃん見てない」「いなかったよね?」「バウ組なんだよ」とか話していた。
や、中日組だって。
正塚せんせは役者の好き嫌いが激しいイメージがある。ネコちゃんは彼の好みではなかったということか。
やりすぎることのできない位置に配置され、なんとも彼らしくなく地味に役目を終えていた。
その反動だかなんだか。
『舞姫』では、すっげーはじけっぷり。誰かこの子のにぎやかすぎるエンジン抑えて〜〜(笑)。
はじけるポップコーンみたいだ。中の圧に押されて、ぽーんと爆発している。
それがいいことなのかどうかはわからないが、やたら貪欲にあからさまな上昇志向を見せつけて舞台にいた。
たのしそうだ。
シリアスに表情を凍らせているときですら、今ここにいることを「愉しんで」いることが伝わってくる。
わたしは正直なとこ彼の演技はあまり好みではないんだが……それでも、貪欲に輝いている姿を見るのは心地良い。
ハコの大きさに真っ向から立ち向かうような、ある意味好戦的な(笑)『舞姫』だった。青年館版『舞姫』。
なにもかもがクローズアップ、パワーアップ。
微妙な時を置いての再演って、おもしろいな。