『舞姫』は大好きだ。
 奇跡のような作品だと思っている。
 作品的にも、キャスト的にも、スタッフ的にも。
 この作品と出会えたことを、心から感謝し、愛している。

 つーことで、わたしのなかでこの作品ってどのあたりにランク付けされるんだろー。
 なんてことを考え、ドツボにハマってしまった(笑)。

 
 なにをもって「好き」とするか。

 これがもう、最高に難しい。

 タカラヅカの作品のなかで、もっとも「好き」なものはなにか?
 「順位」をつけるとしたら、ベスト5はなんになるか?

 ……こまった。
 わけわかんない。

 好きな作品、好きな順位、といっても、だ。
 ナニを持ってどこを取って「好き」とするかで、まったく変わってくる。

 「作品」としてハイクオリティだから好きなのか、キャラクタがツボだから好きなのか、ご贔屓がツボな役や重要な役をやっているから好きなのか、腐女子として萌えだから好きなのか。

 どこに重点を置いて選別するかで、順位は変わってくる。
 なんせ、わたしが「作品」としていちばん好きな作品は、主演男役がかなり苦手、という大きなマイナス点がある(笑)。作品は大好きだけで、こうやって心に描くだけで泣けてくるくらい、めちゃくちゃに好きだけど、主演さんのことを思うと心が冷える(笑)という、バランスの悪さ。
 えーとそれは、「いちばん好き」ではないような気がする……? や、作品はいちばんだけど、心が浮き立たないっつーか、えーと。
 たのしさでいけば、大して名作でも佳作でもないけど、キャラが良くてキャストみんな大好きで、ご贔屓がステキで萌えがあって、きゃーきゃーにたのしい方が、「好き」順位は上なんじゃないの?

 好きなジェンヌがツボな役を演じ、他のキャストとの相性も良く、作品のクオリティも高く、好みのテーマやストーリーで、しかも腐女子的に萌えがある。
 ……なんて神バランスな作品、あり得ませんて。
 クオリティのほか、ジェンヌへの好意の濃度、萌えやツボをすべて数値化して作品を評価した場合、「ただクオリティだけが高い」作品は、上位に残らない……。

 ジェンヌになんの思い入れもないなら、作品とか技術だけで語れるのになー。ヅカファンではない方が、純粋に「作品の品質のみ」で評価できるんだと思う。
 でもわたしは、ヅカファンでありたいと思う。ジェンヌをただの記号でなくキャラクタとして認識し、感情移入や好悪の対象にしたいと思う。でないとヅカ見てる醍醐味に欠ける。
「贔屓の**ちゃんが出ている公演はすべて名作、何十回観てもあきないけど、出てない公演は駄作ばかりで観る気がしないわ」と、本気で言うヅカファンをまちがっていないと思う。や、正しい作品の評価とは思わないが(笑)、ヅカファンとしてまちがってない。
 ジェンヌを愛するがゆえに、作品評価が変わるのは、ヅカファンとしてはふつーのことでしょう。

 
 でもって、『舞姫』。
 たしかに大好きで大好きで、宝物な作品なんだけど……。
 ほんとうの意味で、わたしの好みにジャストミートしているわけでも、ないんだよなあ。景子せんせの作品は好きだけど、わたしの真の好みからははずれているのよ……きれい過ぎてダメなの。
 まっつが出ていなかったらたぶん、総合評価はどーんと落ちるよな、わたしの中では(笑)。
 わたしの「総合評価」って作品クオリティなどの技術面より、別のものの項目が多すぎて。
 でもまっつはじめ好きジェンヌが勢揃いしている作品のため、評価のどの項目も平均して高いのだ。
 
 だけから結局、かなり好き作品、つーことでまちがいはない。

 でもいちばんか、と言われると悩むし、なにがいちばんか、と言われても悩む。

 やー、難しいね。
 自分のキモチに順位を付けるなんて。

 わたしはそのときどきにいろんな人を「大好き」と言ってはばからない人間だし、ほんと気が多くて「いちばん」がわからない人間なんだと思う。

 そんななかで、まっつを好きで、まっつをいちばんと思えるのは、奇跡のよーなことかもしれない。
 彼の足りない部分もいろいろ見えるけれど、それでも、いつでも、ご贔屓は彼である、と思えるのだから。

 と、最後はのろけになって終了。

 まっつまっつまっつ。


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