愛がなければこの世は闇よ。@ロミオとジュリエット
2011年1月6日 タカラヅカ それにしても、当日券発売時に「BINGO」参加券当たったって人、いるんすか?
花組のときもけっこうな回数当日券で観たし、今回の雪組はそりゃーもー気合い入れて当日券並んでるんですが。
わたしひとり当たらないだけじゃなくて、当たっている人を見たことナイ……。
ええ、「BINGO」当たってませんとも。わたしのくじ運だとそりゃ無理だろうっていう。
当たってもいいように、「BINGO」当日は予定空けてあるのにっ。行く気満々なのにっ!(笑)
初日からとんとんと調子よくリピートして、休演日をはさんだことでちょっとアタマ冷やして……しかしまた、観に行きたくて行きたくてたまらなくなっているという、ナニこの中毒性。
いい作品に贔屓が出ているって、幸福なことだなああ。(切実・笑)
『ロミオとジュリエット』、ジュリエットと、ロミオについて。
初日のジュリエットはみみちゃん。
とにかく、かわいい。
登場した瞬間のかわいらしさから、「ああ、この子がヒロイン!」と納得できる。
歌が苦手な人であるため心配していたけれど、芝居歌として聴く分には問題なかった。
ヒロインらしいきれいな声で、違和感ない。
ロミオ@キムとの並びがキレイ。
公演ごと、役ごとに成長していく人を見るのはうれしい。
翌日はもうひとりのジュリエット、研1抜擢の夢華さん。
彼女の抜擢に言いたいことは山ほどあるが、それは置いておいて、あくまでも舞台上の話限定。
『ロジェ』新公のビジュアルがあまりにアレだったし、その後の『はじめて愛した』も苦しかったので心配していたけれど、大丈夫、かわいくなってる!
というか、「ジュリエット」というのは、女の子をかわいく見せる役なんだなと。ブロンドの髪やかわいいドレス、素直に笑って泣いて愛に生きる女の子。……マサツカ作品の地味服しかめっ面キャラより、そりゃかわいさが底上げされるわっていう……。まあその、相変わらず横顔はキビシイが(笑)。
でもって、歌がうまい。徹底的にキャリア不足なのに、舞台度胸もある。
ただ、体格的にキムくんと合わない……舞踏会のキュートなドレス姿でペタ靴はないわー。ロミオがすごいハイヒールなのに。んで、夢華さんに肩出しドレスは気の毒ですよ、いかつさがむき出しになってびびる。
これはわたしの問題なんだろうけれど、今回「ジュリエットがふたり」ということで、『ロミオとジュリエット』なのに、ロミオとジュリエットの恋愛に没入できていない。
星組版を観たときに「ちえねねがすきだ、ちえねねがすきだ」と大泣きした。ロミオ@れおんとジュリエット@ねねちゃんが愛を語っている、それだけのことに感動して号泣できた。あの感覚が雪組版にはない。
今回の『ロミオとジュリエット』は、タイトルに反して『ロミオ』という作品なんじゃないかと思う。
ジュリエットは主人公ロミオの人生を彩るパーツの一部であり、主役のひとりではないというか。公演ポスターが物語る通りに。
演出的にもロミオだけが突出したカタチになっている。
タカラヅカには番手制度があり、舞台での露出にもルールがある。銀橋を渡る回数に、それがもっとも大きく反映される。
銀橋ソロがあるのはロミオとジュリエットだけ、しかもジュリエットは1回だけであとはえんえんロミオのみ。
今回は2番手に銀橋ソロがないため、他のキャラクタにも銀橋は与えられない。せっかくエプロンステージがあるのにそんなルールのため使用できず、みんなカーテン前で歌うしかなくなっている。
全体のバランスを無視して、ロミオの扱いだけがぶっちぎりで強い。
そしてキムロミオがまた、「ジュリエット」を愛してはいても、ジュリエット本人のことは愛しているのかどうかよくわからないというか……。
ロミオはとびきり繊細な天才肌の少年で、どんな人生を歩んだにしろいずれ狂気に至るというか自殺して終わりそうな暗い予感を持ったキャラクタ。……なんだが、彼はとても強い。存在がとても強く、唯我独尊。
ロミオの強い自我の前に、ジュリエットはとても形式的というかロミオと同じ次元に存在していない気がする。
ロミオが愛しているのは結局ロミオ自身であり、ジュリエットはロミオの鏡像ではないかと。
彼らの「運命の恋」を否定するわけではないけれど。
キムくんって「恋愛」においては相手役いらずな面は、たしかにあるよなあ、と。
彼自身が強く、自己のうちで完結できてしまうというか。若くして抜擢され続けてきたわりに、ちゃんとした恋愛はさせてもらってない、そのあたりが出てしまったのかなと。
だから、見た目のお似合いっぷりに反し、芝居の調和はみみちゃんより夢華さんだと思った。
みみちゃんのジュリエットには、個性がある。
ああこれはみみちゃんのジュリエットだと思える。
だが夢華さんにはソレがない。
夢華さんは歌ウマさんだが、彼女が歌い出した瞬間「おおっ、すげー歌姫だ!」と思うことはない。彼女の歌は「主役」の歌声ではないんだ。うまいんだろうけど印象に残らない。ヘタじゃないから耳障りでもないし。
彼女の芝居は、その歌声と同種のものだ。うまいんだけど、主張がない。キムくんのような「強い」人の前だと個が消えて、完全に従になってしまっている。
『ロミオとジュリエット』ではなく『ロミオ』であるこの物語では、ジュリエットは個性のあるみみちゃんより、ロミオの陰にかくれてしまう夢華さんの方が合っている気がした。
でもなー。
べつにそんな、「ジュリエット」という記号を観たいわけじゃないからなー。
みみちゃんの生気あるジュリエットがさらに開花し、キムを振り向かせられるといいなあ。今のところ、同じ次元にいないからな、このカップル(笑)。
見た目の似合いっぷりは素敵なのに。
夢華さんがこれで個性を出してきて、キムと一騎打ちになったらおもしろいだろうけど、そしたら見た目の似合わなさがクローズアップされて難しいことになるかな? キムより縦にも横にも大きいよね? 見た目は大事だよー、頼むよ劇団。
キムの独走態勢という構成演出になっているのも原因だと思うけど、キムラさんももう少し周り見てくれてもいいのになと思う(笑)。
テンパっちゃうのも仕方ない状況なんだけど。
といいつつ、今の『ロミオ!』も好きよ。(キムシンの『オグリ!』みたいな感じのタイトルでヨロシク)
面白いです、マジ。あのキムくんがテンパって暴走しているなんて、愉快ですよ。
いずれ落ち着いて芝居も変わってくるんだろうし、今しか見られないものを目一杯楽しみますとも。
花組のときもけっこうな回数当日券で観たし、今回の雪組はそりゃーもー気合い入れて当日券並んでるんですが。
わたしひとり当たらないだけじゃなくて、当たっている人を見たことナイ……。
ええ、「BINGO」当たってませんとも。わたしのくじ運だとそりゃ無理だろうっていう。
当たってもいいように、「BINGO」当日は予定空けてあるのにっ。行く気満々なのにっ!(笑)
初日からとんとんと調子よくリピートして、休演日をはさんだことでちょっとアタマ冷やして……しかしまた、観に行きたくて行きたくてたまらなくなっているという、ナニこの中毒性。
いい作品に贔屓が出ているって、幸福なことだなああ。(切実・笑)
『ロミオとジュリエット』、ジュリエットと、ロミオについて。
初日のジュリエットはみみちゃん。
とにかく、かわいい。
登場した瞬間のかわいらしさから、「ああ、この子がヒロイン!」と納得できる。
歌が苦手な人であるため心配していたけれど、芝居歌として聴く分には問題なかった。
ヒロインらしいきれいな声で、違和感ない。
ロミオ@キムとの並びがキレイ。
公演ごと、役ごとに成長していく人を見るのはうれしい。
翌日はもうひとりのジュリエット、研1抜擢の夢華さん。
彼女の抜擢に言いたいことは山ほどあるが、それは置いておいて、あくまでも舞台上の話限定。
『ロジェ』新公のビジュアルがあまりにアレだったし、その後の『はじめて愛した』も苦しかったので心配していたけれど、大丈夫、かわいくなってる!
というか、「ジュリエット」というのは、女の子をかわいく見せる役なんだなと。ブロンドの髪やかわいいドレス、素直に笑って泣いて愛に生きる女の子。……マサツカ作品の地味服しかめっ面キャラより、そりゃかわいさが底上げされるわっていう……。まあその、相変わらず横顔はキビシイが(笑)。
でもって、歌がうまい。徹底的にキャリア不足なのに、舞台度胸もある。
ただ、体格的にキムくんと合わない……舞踏会のキュートなドレス姿でペタ靴はないわー。ロミオがすごいハイヒールなのに。んで、夢華さんに肩出しドレスは気の毒ですよ、いかつさがむき出しになってびびる。
これはわたしの問題なんだろうけれど、今回「ジュリエットがふたり」ということで、『ロミオとジュリエット』なのに、ロミオとジュリエットの恋愛に没入できていない。
星組版を観たときに「ちえねねがすきだ、ちえねねがすきだ」と大泣きした。ロミオ@れおんとジュリエット@ねねちゃんが愛を語っている、それだけのことに感動して号泣できた。あの感覚が雪組版にはない。
今回の『ロミオとジュリエット』は、タイトルに反して『ロミオ』という作品なんじゃないかと思う。
ジュリエットは主人公ロミオの人生を彩るパーツの一部であり、主役のひとりではないというか。公演ポスターが物語る通りに。
演出的にもロミオだけが突出したカタチになっている。
タカラヅカには番手制度があり、舞台での露出にもルールがある。銀橋を渡る回数に、それがもっとも大きく反映される。
銀橋ソロがあるのはロミオとジュリエットだけ、しかもジュリエットは1回だけであとはえんえんロミオのみ。
今回は2番手に銀橋ソロがないため、他のキャラクタにも銀橋は与えられない。せっかくエプロンステージがあるのにそんなルールのため使用できず、みんなカーテン前で歌うしかなくなっている。
全体のバランスを無視して、ロミオの扱いだけがぶっちぎりで強い。
そしてキムロミオがまた、「ジュリエット」を愛してはいても、ジュリエット本人のことは愛しているのかどうかよくわからないというか……。
ロミオはとびきり繊細な天才肌の少年で、どんな人生を歩んだにしろいずれ狂気に至るというか自殺して終わりそうな暗い予感を持ったキャラクタ。……なんだが、彼はとても強い。存在がとても強く、唯我独尊。
ロミオの強い自我の前に、ジュリエットはとても形式的というかロミオと同じ次元に存在していない気がする。
ロミオが愛しているのは結局ロミオ自身であり、ジュリエットはロミオの鏡像ではないかと。
彼らの「運命の恋」を否定するわけではないけれど。
キムくんって「恋愛」においては相手役いらずな面は、たしかにあるよなあ、と。
彼自身が強く、自己のうちで完結できてしまうというか。若くして抜擢され続けてきたわりに、ちゃんとした恋愛はさせてもらってない、そのあたりが出てしまったのかなと。
だから、見た目のお似合いっぷりに反し、芝居の調和はみみちゃんより夢華さんだと思った。
みみちゃんのジュリエットには、個性がある。
ああこれはみみちゃんのジュリエットだと思える。
だが夢華さんにはソレがない。
夢華さんは歌ウマさんだが、彼女が歌い出した瞬間「おおっ、すげー歌姫だ!」と思うことはない。彼女の歌は「主役」の歌声ではないんだ。うまいんだろうけど印象に残らない。ヘタじゃないから耳障りでもないし。
彼女の芝居は、その歌声と同種のものだ。うまいんだけど、主張がない。キムくんのような「強い」人の前だと個が消えて、完全に従になってしまっている。
『ロミオとジュリエット』ではなく『ロミオ』であるこの物語では、ジュリエットは個性のあるみみちゃんより、ロミオの陰にかくれてしまう夢華さんの方が合っている気がした。
でもなー。
べつにそんな、「ジュリエット」という記号を観たいわけじゃないからなー。
みみちゃんの生気あるジュリエットがさらに開花し、キムを振り向かせられるといいなあ。今のところ、同じ次元にいないからな、このカップル(笑)。
見た目の似合いっぷりは素敵なのに。
夢華さんがこれで個性を出してきて、キムと一騎打ちになったらおもしろいだろうけど、そしたら見た目の似合わなさがクローズアップされて難しいことになるかな? キムより縦にも横にも大きいよね? 見た目は大事だよー、頼むよ劇団。
キムの独走態勢という構成演出になっているのも原因だと思うけど、キムラさんももう少し周り見てくれてもいいのになと思う(笑)。
テンパっちゃうのも仕方ない状況なんだけど。
といいつつ、今の『ロミオ!』も好きよ。(キムシンの『オグリ!』みたいな感じのタイトルでヨロシク)
面白いです、マジ。あのキムくんがテンパって暴走しているなんて、愉快ですよ。
いずれ落ち着いて芝居も変わってくるんだろうし、今しか見られないものを目一杯楽しみますとも。