今さらの、こあらった目線の『ROYAL STRAIGHT FLUSH!!』まっつまっつ、続き。

 次は海賊ショー。
 役名は「首領」。
 首領なあ……首領て……(笑)。
 見た目は素敵にジャック・スパロウ。

 まっつ、ヒゲ似合うなあ……しみじみ。
 や、知ってるよ、知ってるけど(笑)、それにしても、似合いすぎ。
 つか、格好いい。惚れ惚れするー。

 プリンセス@みみちゃんのアゴを持ち上げるとこが、いやらしくてお気に入りです。
 ここぞって感じに登場するプリンス@キムくんもステキ。キラキラっぷりがいいよねー。

 ただこの場面、致命的に短い。
 あっちゅー間に終わる。

 キムくんが出てきたら、すぐさままっつが斬られて終了なんだもの。
 せっかく仰々しく出てきたんだし、もう少しドラマを作ってくれてもよかったんじゃあ……。

 キムとまっつが絡むのはここだけなんだが、歌ウマふたりなのに、歌は一切なしだし。
 消化不良~~。

 プリンスに斬られた首領は中央からポーズを決めたままセリ下がっていくんだけど、このポーズも短くてね。
 ふつー完全にセリの奥へ消えるまで、微動だにしないもんでしょ?
 でもまっつは、本体が隠れたらさっさと剣を下ろしちゃうんだよね。

 ムラの序盤はまっつメイトと「見えなくなったらさっさとポーズを解くまっつ」のさばさばっぷりにウケていた。
 でも、よく考えると、ドライな価値観ゆえというより、自分がいなくなったあとに繰り広げられるトップコンビのロマンティックな場面のために、できるだけ早く舞台から消えてるんだね。
 いつまでもポーズ取ってたら、いつまでも姿が客席から見えちゃうもんな。キムみみがラブラブデュエットダンスはじめてるっつーに。

 ジャック船長は、帽子を被っているのが基本、されど帽子なしのバンダナのみのときもあった。
 バンダナの方が顔はよく見えるけど、帽子姿の方が本格的に「首領」っぽくて好きだった。

 ところでわたし、初日はあまり下調べせずに観ているので、この海賊場面が「ラスベガスのショー」だと知らなかった。
 プログラムをざーっと眺めて「またしてもまっつの場面はナシなのね(溜息)」とだけ理解して、観劇したの。
 この場面は役名だけチェックしていて、場面解説は読んでない。
 役名から、キムくんとまっつが、みみちゃんを争うんだなと想像。

 コミカルでお気楽な場面だとは、思ってないから。

 キムくん出てきた-、まっつやられた-、の短絡な展開にびっくり。
 加えて。

 「首領」のアレな瀕死演技に、目が点。

 えーと。
 実はわたし、ご贔屓の死ぬ芝居を見たことがありません。

 ラブシーンを演じることが出来るのは路線スターのみ、ですが、息絶える芝居が出来るのもまた、路線スターのみなんですよ。

 モブの下級生が何度も出てきて主役に斬られて「うわああ」と死んでいくとか、そーゆーのとは別にして。
 ふつー、「死に際」を演じられるのは、スター様だけです。
 死というのは人間の最大のドラマであり、そうである以上、ストーリーに関わるキャラにしか存在しません。
 まっつは主要人物役をやることがほとんどないポジションの人で、バウなどの小劇場ですら華々しく息絶える役をもらってません。
 まとぶんやらんとむが「死に専科」と呼ばれるのは、彼らがガッチガチの超路線様だったゆえです。トップコースの人たちは、とにかく死ぬ役を割り当てられるのよ。だって華々しく息絶える役は、「オイシイ」役だから。
 脇のどーでもいい人は、死なない。死んだとしても、死の場面をわざわざ描かない。そんな人をオイシくしても、無意味だもの。

 オイシイかどうかではなく、単に、「見たことがナイから、見てみたい」と思っていた。
 ガチの恋愛をしてラブシーンをするまっつを、見たことナイから見てみたい、のと同じで。

 その、見たことナイ「息絶えるまっつ」が、はじめて目前に。

 ……わざとらしい……。

 ぽかーん、でした。
 あまりにも、大根芝居で。
 「うわあああ、やーらーれーたー」みたいな断末魔。
 表情も、クチをかぽーんと開けた、困ったよーな情けない顔。

 えっと。
 こ、これが、まっつの死に芝居? 息絶える芝居?

 いやその、軽いタッチの場面だから、わざと軽くしているのはわかる。わかる、けど、あまりにもわざとらしすぎる。
 どう見てもジャック船長、死んでないよ。「やーらーれーたー」って言って、死んだふりしてるだけじゃん?!

 と、普段のまっつの芝居からかけ離れた大味な演技に、盛大に驚きました。首をひねりました。
 まっつがこんなにへたっぴだとは思えないから、演出家指示? 嘘っぽくまぬけに死んで見せろと??

 演出家指示でもなんでも、ご贔屓のはじめて見る死に芝居がコレなの?
 ……なんか、しょぼんだわー。

 と、思っていたら。

 ええ、すぐに答えは出ました。
 この場面自体が劇中劇、ショーの一部なんだ。ほんとに死ぬわけじゃないんだ。

 って、つまり、正しいんじゃん! 「うわあああ、やーらーれーたー」みたいな断末魔芝居で!!

 つか、なにも知らなくても正しく伝わったんだから、やっぱまっつ芝居うまいんだわー。
 ごめんごめん!

 てことで、ここは「やられた芝居をしているタレントを演じている」わけだから、結局わたしは、ご贔屓の死ぬ芝居を見たことがナイままなんだ……。

 キムくんとかちぎくんとかの腕の中で、盛大に息絶える役が見たいなー。
 しみじみ。

 続く。

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