彼の人生。@薔薇に降る雨
2009年4月20日 タカラヅカ 今ちょうど、スカステで『Practical Joke』がリピート放映されているね。
作品的に「正塚せんせ、どーしたの?」的投げやりな作りで、クオリティが高くないことは承知しているが、好きなんだ。
マミさん主演ドラマシティ公演、幕が開くまで2番手はタニちゃんだと疑いもしなかった。が、実際観ればわかる、2番手はきりやん。正塚せんせのフリーダムさに驚いた1作。今でいうなら、トウコちゃん主演DCでれおんが出演しているのに、すずみんが2番手している感じ? 番手逆転させての配役にびっくり。
番手のことはともかく、この作品のキャラクタが好きだった。マミさんのかっこよさは言うまでもなく、きりやんのことが身震いするほど好きで(笑)。ちなみにわたしのご贔屓も出演していたんだが、彼は正塚好みの役者ではないらしく、またしても扱いはよくない。
今改めてスカステで見て。
やっぱり、好きだと思う。
番手逆転されていたタニちゃんは、2番手役ではなかったが、いい役だった。
難しい字は読めない、顔だけのおバカタレント。
アタマが悪いだけでなく、やってることもなかなかにバカなんだけど……でも、いい役なんだ。
わたしは大好きだ。
相手役のかのちかちゃんとのやりとりの、リアルさ。
バカだから相手を傷つけてしまう、すれ違ってしまう、その痛さ。傷つけたとわかったときの、バカ男の反応。
ひとつひとつに嘘がなくて、愛しくて、かわいくて、大好きだ。
正塚せんせの描く、大和悠河。
『ホテル ステラマリス』でもそうだったけれど、バカでかわいくて、魅力的な青年だった。
とゆーことで、タニちゃんの最後の公演となる、『薔薇に降る雨』を観てきた。
正塚晴彦作。彼がタニちゃんのために書き下ろす物語は、そして男の姿は、どんなカタチになるのだろうかと期待を込めて。
えーと。
最初に、ひとこと。
ジャスティン@タニちゃん、好きだ。
ええ。
彼が登場して、最初のひとことを話した段階で、ぞくぞくキました(笑)。
うわ、この男の人、好き。
てゆーか最初の一声で、「正塚芝居だ(笑)」と、ウケましたがね(笑)。
タニちゃんなのに、正塚芝居なの。すげー大真面目に正塚台詞喋ってんのよ。
『ワルフザケ』でも『ステラマリス』でもない。お笑いキャラ扱いだったそれらの役とはちがい、今回は主役。二枚目。あのタニちゃんが真っ向から正塚芝居してる。……そのことに、ウケる。
そして、好きだと思う。
正塚喋りをしているタニちゃんが、すげーかっこいい。
時代かがった変な大仰さがなく、現代物だからって若ぶった少年の喋り方ではなく。
抑えた、ナチュラルな大人の男の物言い。仕草。
…………もっと早く、正塚芝居で主役をするタニちゃんを観てみたかったよ。こんなにステキなんだ。
物語は、興信所社長のジャスティン@タニちゃんが、政略結婚させられるっつーんで荒れている貴族令嬢イヴェット@ウメちゃんと偶然再会する。ふたりは以前ラヴラヴの恋人同士でかけおちの約束をしていたのに、身分違いだっつーんで引き裂かれたんだ。
さらに偶然、ジャスティンの興信所に「イヴェットの家が破産したのは、ナニか裏がある。調べてくれ」と依頼が入ったこともあり、ジャスティンは真実を求めて力を尽くす。
で、その間に焼けぼっくいに火が点くわけだ……。
えーと。
どのへんが、『薔薇に降る雨』?
正塚らしくもなく、美しい詩的なタイトルで感心していたのに。
正塚っつーと大抵てきとーな英語タイトルだもん。
景子せんせもそうだけど、芝居に英語タイトル付けるのは、わたしは好きじゃない。
「逃げ」に思えるから。日本語のタイトルよりも、イメージが曖昧な表音文字の方が楽だもの、付ける側にとって。日本語だともっと研ぎ澄まし、計算しつくさなくてはならないところを、英語だとてきとーなとこで手を打てる。そーゆーズルさを感じるから、好きじゃないんだな。
んで、英語でなければ、ハードボイルド系のどうとでも取れる単語ならべましたタイトル。タイトルだけ決めて、内容はあとからいくらでも変えられる……こちらもすごく、逃げを感じる。いかにもあとから辻褄を合わせる、やっつけ仕事めいていて。
正塚タイトルで好きなのは、文章になったヤツ。描きたいテーマがあって、それゆえに作ったように思えるから。
この『薔薇に降る雨』は、文章系でしかもとてもロマンティックな美しさがある。
タイトルだけで、情景が想像できるって、コピー的にも強いよね。
そして、しっとりとした大人のラヴロマンスを想像させる、美しいポスター。額に納められたタニちゃんの写真。
ああ、悲恋ものなんだな。タニちゃん演じる主人公は、きっと死んでしまうんだ。今は亡き恋人を、美しいヒロインはずっとずっと愛し続けるんだ……。
とまあ、そんなこんな。
予備知識ナシなので、勝手に思い込んでいただけなんだが。
コメディだとは、思わなかった。
……つか、コメディだよな……なんでコメディなんだ……?
主人公ジャスティン@タニちゃんとその恋人イヴェット@ウメちゃんの物語自体は、べつにコメディじゃない。ふつーにまともな、ラヴストーリーだ。
大人になったジャスティンの仕事絡みの話や展開は、まったくもってのいつもの正塚。
……コメディにする必要、ないじゃん。
ふつーにいつもの正塚で、いつもよりラヴ多めで、それでいいじゃん。
なんでわざわざコメディなの? 笑わせる必要のないところで、わざと滑稽なことをさせて、わざと笑わせるの?
タイトルだけ先に決めてあって、中身は別物なのかな、正塚せんせ? また?
とまあ、疑問はあるにせよ。
そして、ジャスティンくんの言動に対し、ツッコミはいろいろあるにしろ。
ええ、いちばんのツッコミは。
えっちのあとに「よかった?」と聞く男は最低だと思っているが、「大丈夫?」と聞く男は、その次にキライだ(笑)。
や、自分的に「大丈夫?」は笑いツボなんだな。「こんな男ヤだ」って友だちと笑い話にする典型として。
だからジャスティンくんがイヴェットちゃんとの一夜のあと、「大丈夫?」と言ったときは、吹き出しかけました。
……そりゃイヴェットは、「なにが?」と返すしかないよな。
頼むよハリー。ここでウケさせないでくれ(笑)。
とまあ、ツッコミはあるんだけど、それでも好きよ、ジャスティンくん。
大和担のジュンタンに「ジャスティンのどこが好きなの」と聞かれ、胸を張って答えましたとも。
「ヘレン@まちゃみに、プロポーズするところ」
イヴェットとアレしたりコレしたりして盛大にこんがらがっていながら、ふつーに恋人のヘレンにプロポーズするところです、わたしの萌えは!
『Practical Joke』のデイビッドを好きなのと同じ。描かれているのは今ここの部分だけだけど、それだけで彼のキャラクタ、人生が見えるから。
それぞれのキャラクタが、なんかみんな愛しいです、『薔薇雨』。
作品的に「正塚せんせ、どーしたの?」的投げやりな作りで、クオリティが高くないことは承知しているが、好きなんだ。
マミさん主演ドラマシティ公演、幕が開くまで2番手はタニちゃんだと疑いもしなかった。が、実際観ればわかる、2番手はきりやん。正塚せんせのフリーダムさに驚いた1作。今でいうなら、トウコちゃん主演DCでれおんが出演しているのに、すずみんが2番手している感じ? 番手逆転させての配役にびっくり。
番手のことはともかく、この作品のキャラクタが好きだった。マミさんのかっこよさは言うまでもなく、きりやんのことが身震いするほど好きで(笑)。ちなみにわたしのご贔屓も出演していたんだが、彼は正塚好みの役者ではないらしく、またしても扱いはよくない。
今改めてスカステで見て。
やっぱり、好きだと思う。
番手逆転されていたタニちゃんは、2番手役ではなかったが、いい役だった。
難しい字は読めない、顔だけのおバカタレント。
アタマが悪いだけでなく、やってることもなかなかにバカなんだけど……でも、いい役なんだ。
わたしは大好きだ。
相手役のかのちかちゃんとのやりとりの、リアルさ。
バカだから相手を傷つけてしまう、すれ違ってしまう、その痛さ。傷つけたとわかったときの、バカ男の反応。
ひとつひとつに嘘がなくて、愛しくて、かわいくて、大好きだ。
正塚せんせの描く、大和悠河。
『ホテル ステラマリス』でもそうだったけれど、バカでかわいくて、魅力的な青年だった。
とゆーことで、タニちゃんの最後の公演となる、『薔薇に降る雨』を観てきた。
正塚晴彦作。彼がタニちゃんのために書き下ろす物語は、そして男の姿は、どんなカタチになるのだろうかと期待を込めて。
えーと。
最初に、ひとこと。
ジャスティン@タニちゃん、好きだ。
ええ。
彼が登場して、最初のひとことを話した段階で、ぞくぞくキました(笑)。
うわ、この男の人、好き。
てゆーか最初の一声で、「正塚芝居だ(笑)」と、ウケましたがね(笑)。
タニちゃんなのに、正塚芝居なの。すげー大真面目に正塚台詞喋ってんのよ。
『ワルフザケ』でも『ステラマリス』でもない。お笑いキャラ扱いだったそれらの役とはちがい、今回は主役。二枚目。あのタニちゃんが真っ向から正塚芝居してる。……そのことに、ウケる。
そして、好きだと思う。
正塚喋りをしているタニちゃんが、すげーかっこいい。
時代かがった変な大仰さがなく、現代物だからって若ぶった少年の喋り方ではなく。
抑えた、ナチュラルな大人の男の物言い。仕草。
…………もっと早く、正塚芝居で主役をするタニちゃんを観てみたかったよ。こんなにステキなんだ。
物語は、興信所社長のジャスティン@タニちゃんが、政略結婚させられるっつーんで荒れている貴族令嬢イヴェット@ウメちゃんと偶然再会する。ふたりは以前ラヴラヴの恋人同士でかけおちの約束をしていたのに、身分違いだっつーんで引き裂かれたんだ。
さらに偶然、ジャスティンの興信所に「イヴェットの家が破産したのは、ナニか裏がある。調べてくれ」と依頼が入ったこともあり、ジャスティンは真実を求めて力を尽くす。
で、その間に焼けぼっくいに火が点くわけだ……。
えーと。
どのへんが、『薔薇に降る雨』?
正塚らしくもなく、美しい詩的なタイトルで感心していたのに。
正塚っつーと大抵てきとーな英語タイトルだもん。
景子せんせもそうだけど、芝居に英語タイトル付けるのは、わたしは好きじゃない。
「逃げ」に思えるから。日本語のタイトルよりも、イメージが曖昧な表音文字の方が楽だもの、付ける側にとって。日本語だともっと研ぎ澄まし、計算しつくさなくてはならないところを、英語だとてきとーなとこで手を打てる。そーゆーズルさを感じるから、好きじゃないんだな。
んで、英語でなければ、ハードボイルド系のどうとでも取れる単語ならべましたタイトル。タイトルだけ決めて、内容はあとからいくらでも変えられる……こちらもすごく、逃げを感じる。いかにもあとから辻褄を合わせる、やっつけ仕事めいていて。
正塚タイトルで好きなのは、文章になったヤツ。描きたいテーマがあって、それゆえに作ったように思えるから。
この『薔薇に降る雨』は、文章系でしかもとてもロマンティックな美しさがある。
タイトルだけで、情景が想像できるって、コピー的にも強いよね。
そして、しっとりとした大人のラヴロマンスを想像させる、美しいポスター。額に納められたタニちゃんの写真。
ああ、悲恋ものなんだな。タニちゃん演じる主人公は、きっと死んでしまうんだ。今は亡き恋人を、美しいヒロインはずっとずっと愛し続けるんだ……。
とまあ、そんなこんな。
予備知識ナシなので、勝手に思い込んでいただけなんだが。
コメディだとは、思わなかった。
……つか、コメディだよな……なんでコメディなんだ……?
主人公ジャスティン@タニちゃんとその恋人イヴェット@ウメちゃんの物語自体は、べつにコメディじゃない。ふつーにまともな、ラヴストーリーだ。
大人になったジャスティンの仕事絡みの話や展開は、まったくもってのいつもの正塚。
……コメディにする必要、ないじゃん。
ふつーにいつもの正塚で、いつもよりラヴ多めで、それでいいじゃん。
なんでわざわざコメディなの? 笑わせる必要のないところで、わざと滑稽なことをさせて、わざと笑わせるの?
タイトルだけ先に決めてあって、中身は別物なのかな、正塚せんせ? また?
とまあ、疑問はあるにせよ。
そして、ジャスティンくんの言動に対し、ツッコミはいろいろあるにしろ。
ええ、いちばんのツッコミは。
えっちのあとに「よかった?」と聞く男は最低だと思っているが、「大丈夫?」と聞く男は、その次にキライだ(笑)。
や、自分的に「大丈夫?」は笑いツボなんだな。「こんな男ヤだ」って友だちと笑い話にする典型として。
だからジャスティンくんがイヴェットちゃんとの一夜のあと、「大丈夫?」と言ったときは、吹き出しかけました。
……そりゃイヴェットは、「なにが?」と返すしかないよな。
頼むよハリー。ここでウケさせないでくれ(笑)。
とまあ、ツッコミはあるんだけど、それでも好きよ、ジャスティンくん。
大和担のジュンタンに「ジャスティンのどこが好きなの」と聞かれ、胸を張って答えましたとも。
「ヘレン@まちゃみに、プロポーズするところ」
イヴェットとアレしたりコレしたりして盛大にこんがらがっていながら、ふつーに恋人のヘレンにプロポーズするところです、わたしの萌えは!
『Practical Joke』のデイビッドを好きなのと同じ。描かれているのは今ここの部分だけだけど、それだけで彼のキャラクタ、人生が見えるから。
それぞれのキャラクタが、なんかみんな愛しいです、『薔薇雨』。