闇の生まれる場所は。@雪景色
2009年11月27日 タカラヅカ わたしはびんぼーである。
いいトシこいた大人が胸を張って言うことではないが、ものごっつーびんぼーである。
だから、いつも観劇回数は減らそうと思っている。
贔屓の出る公演は回数観ても仕方ないが、それ以外の公演は控えようと、いつも思っている。
ただでさえ雪組観過ぎだから、反省してあまり観ないようにしよう、と思っている。
特に本公演でもない、ものすごーく好きな子が出ているわけでもない日本物のバウ公演なんて、1回観ればそれでいいわ、と思っていた。や、コマもちぎも好きだけど、ふつうに好きなだけだし。
W主演で役替わりなのはわかっているけど、びんぼーが深刻なの、1回しか観られないわ。下調べせずに1回だけ観て、誰が主役のパターンとか気にせずにたまたま行った日のパターンで我慢しよう。
てなぬるさで観に行って、それがたまたまAバージョンで。
まさかの、コマ萌え。
あまりにコマが素敵すぎて、くらくらばくばくしまくって、うろたえた。
コマが素敵なんぢゃなくて、役が素敵なだけぢゃないの?
そうよ、あの役がわたし好みだったってだけかもしれないわ。コマごときにわたしがめろめろになるなんて、そんなことありえないわっ。
という懐疑心ゆえに(笑)、前言撤回、「『雪景色』、もう1回観るもん!!」になった。
で、Bバージョン、1幕コマ、2幕ちぎ、3幕ちぎが主役。
やー、コマがあんなに素敵ぢゃなかったら、こっちのバージョンは観てないですよ、マジで。
何日欄もかけて「コマかっこいい」ばかり書いてますが、ちぎくんがかっこよくないという意味ではまったくないっす。
「かっこいい」とか「美形」とかゆーなら、ふつーに考えてもちぎくんの方が上だ。
わたし、ちぎくんはすげー美形だと思ってます。美に対する認識や感覚は個人差があるから、わたしがそう思っているからって世の中のすべてがそう思うとも思ってないが、一般的に見ても、ちぎは美形だよねえ。すごく整った、美しい人だよねえ。最初に見たときから美形だと思ってます。
だから、ちぎくんが美しいことは常識だったので、こうして主演舞台を見てもそれほど驚きはなくて。
やっぱりきれいでかっこいいわあ、てなもんで。
わたしが語るまでもない、世界の常識ってことで、特に語ってません。つか、彼のことはまた別に書くとして。
今は、コマの話。
わたしがここまでコマにくらくらキタのは、3幕「夢のなごり」が美しかったから。作品と役が、好みだったから。
では役がちがえば、どうだろう。
壮絶に自刃する三郎役がちぎなら、やはりちぎにくらくらしているのだろうか。
それを確かめるために、びんぼーなのに2回目の観劇に出かけた。
そして。
ドツボにハマッて帰った(笑)。
ダメだ。
やっぱり、コマが格好いい。コマが素敵。
役の問題ぢゃない。つか、役に意味はない。コマだ。やべえのは、コマ自身。
むしろ、役替わりを観てトドメを刺された(笑)。
というのもだ。
三郎@ちぎは、明らかにちがうんだ。コマの三郎とは。
その違いにて、何故わたしがコマに惹かれ、ちぎくんに食指が動かないかを、明確に如実に突きつけられたんだ。
三郎@ちぎは、正常な人だった。
狂ってなかった。
ふつうに、まともに、こころのあるひとだった。
健康な人だった。
闇はなかった。毒はなかった。
自刃する仲間を見つめる瞳には、痛みがあった。冷静に務めながらも哀惜の念が滲んでいた。
あ、この人まともだ。
この人の魂は病んでない。
こころただしいひとが感じるだろうことを感じ、たましいが動くままに動いている。
人間外だったコマとはチガウ。
姫@みみちゃんと舞い、死んでいくところも、ちぎくんは健康だった。身体がではなく、魂が健康だった。
とっても「タカラヅカ」だった。
美しくて、安心して観ていられた。
やっぱちぎくんは真ん中の人だなあ。
この健康さは、真ん中を生きる人に必要な光だよ。
自殺する役だから病んでいるのかと思った三郎が、とても真っ当な真っ直ぐな人で。
そして、生き残る弟・四郎@コマが、病んでいた(笑)。
兄を含め仲間たちすべてが壮絶に自害して果てたあと、若君@りんきらを連れて逃げる三郎は、源氏の追っ手だと思っていたものがチガウ、カンチガイだったと気づく。
兄たちは、犬死にしたのだと。
その瞳に宿る、狂気。
またしても。
そこで、コマくんの表情だけで、瞳だけで、ぶわっと涙が出た。
心臓ばくばくして、治まらなかった。
ダメだ、認める、オレ、コマ好きだ。
コマオチした、完敗宣言。
ここまで好みの演技されたら、どーしよーもない。
それと同時に、役がちがっても、演技同じかよっ?! と突っ込んだのも事実(笑)。
演技してないだろ、持ち味だけでやってるだろ(笑)。
まあ反対に、どっちの役やっても大差ないと思える「まんま」さは、ほんとコマ個人を好きだってことだろう。
狂った役をやると、こんだけ狂える人だったんだ……。
闇とか毒とかを表現できる役者は、ヅカには少ない。
夢の世界を織るタカラヅカには、そんな素質は不要だからだ。そっちの成分が濃い人は真ん中には向かない。そのテの気配を根本的に嫌う人、拒絶反応を持つ人が多分に存在するためだ。
トウコとか、拒絶反応持つ人が少なくなく、またそーゆー人の反応は激しかったなあ……。
健康な光を大部分とし、少しばかり毒を持つ、ぐらいが配分として正しいと思う。真っ白なだけだと「いい人」で終わってしまうから。たかちゃんとか、あさこちゃんあたりの濃度がバランスいいんじゃなかろうか。
コマは今まで興味の対象外(ごめん)だったため、彼の闇濃度を気にしたことなかったし、天下の死神トート閣下をやってあんなに笑わせてくれた人だから、そっちは向いてないのかと思っていたよ。
まあ、トートで闇全開にしたら洒落にならんから、歴代トート閣下もあんまし闇だの毒だの全開にした人はいなかったなと思うが。(オサ様ぐらい? でもあの人の演技、日替わりだったし・笑)
とにかく、目からウロコでした。
こんなにこんなにコマが素敵だとは。
好みど真ん中だとは。
……人生ナニが起こるかわからんねえ。やっぱ、どの公演もちゃんと観なきゃダメだな。
って、だからあたしはびんぼーなんだってばっ。
いいトシこいた大人が胸を張って言うことではないが、ものごっつーびんぼーである。
だから、いつも観劇回数は減らそうと思っている。
贔屓の出る公演は回数観ても仕方ないが、それ以外の公演は控えようと、いつも思っている。
ただでさえ雪組観過ぎだから、反省してあまり観ないようにしよう、と思っている。
特に本公演でもない、ものすごーく好きな子が出ているわけでもない日本物のバウ公演なんて、1回観ればそれでいいわ、と思っていた。や、コマもちぎも好きだけど、ふつうに好きなだけだし。
W主演で役替わりなのはわかっているけど、びんぼーが深刻なの、1回しか観られないわ。下調べせずに1回だけ観て、誰が主役のパターンとか気にせずにたまたま行った日のパターンで我慢しよう。
てなぬるさで観に行って、それがたまたまAバージョンで。
まさかの、コマ萌え。
あまりにコマが素敵すぎて、くらくらばくばくしまくって、うろたえた。
コマが素敵なんぢゃなくて、役が素敵なだけぢゃないの?
そうよ、あの役がわたし好みだったってだけかもしれないわ。コマごときにわたしがめろめろになるなんて、そんなことありえないわっ。
という懐疑心ゆえに(笑)、前言撤回、「『雪景色』、もう1回観るもん!!」になった。
で、Bバージョン、1幕コマ、2幕ちぎ、3幕ちぎが主役。
やー、コマがあんなに素敵ぢゃなかったら、こっちのバージョンは観てないですよ、マジで。
何日欄もかけて「コマかっこいい」ばかり書いてますが、ちぎくんがかっこよくないという意味ではまったくないっす。
「かっこいい」とか「美形」とかゆーなら、ふつーに考えてもちぎくんの方が上だ。
わたし、ちぎくんはすげー美形だと思ってます。美に対する認識や感覚は個人差があるから、わたしがそう思っているからって世の中のすべてがそう思うとも思ってないが、一般的に見ても、ちぎは美形だよねえ。すごく整った、美しい人だよねえ。最初に見たときから美形だと思ってます。
だから、ちぎくんが美しいことは常識だったので、こうして主演舞台を見てもそれほど驚きはなくて。
やっぱりきれいでかっこいいわあ、てなもんで。
わたしが語るまでもない、世界の常識ってことで、特に語ってません。つか、彼のことはまた別に書くとして。
今は、コマの話。
わたしがここまでコマにくらくらキタのは、3幕「夢のなごり」が美しかったから。作品と役が、好みだったから。
では役がちがえば、どうだろう。
壮絶に自刃する三郎役がちぎなら、やはりちぎにくらくらしているのだろうか。
それを確かめるために、びんぼーなのに2回目の観劇に出かけた。
そして。
ドツボにハマッて帰った(笑)。
ダメだ。
やっぱり、コマが格好いい。コマが素敵。
役の問題ぢゃない。つか、役に意味はない。コマだ。やべえのは、コマ自身。
むしろ、役替わりを観てトドメを刺された(笑)。
というのもだ。
三郎@ちぎは、明らかにちがうんだ。コマの三郎とは。
その違いにて、何故わたしがコマに惹かれ、ちぎくんに食指が動かないかを、明確に如実に突きつけられたんだ。
三郎@ちぎは、正常な人だった。
狂ってなかった。
ふつうに、まともに、こころのあるひとだった。
健康な人だった。
闇はなかった。毒はなかった。
自刃する仲間を見つめる瞳には、痛みがあった。冷静に務めながらも哀惜の念が滲んでいた。
あ、この人まともだ。
この人の魂は病んでない。
こころただしいひとが感じるだろうことを感じ、たましいが動くままに動いている。
人間外だったコマとはチガウ。
姫@みみちゃんと舞い、死んでいくところも、ちぎくんは健康だった。身体がではなく、魂が健康だった。
とっても「タカラヅカ」だった。
美しくて、安心して観ていられた。
やっぱちぎくんは真ん中の人だなあ。
この健康さは、真ん中を生きる人に必要な光だよ。
自殺する役だから病んでいるのかと思った三郎が、とても真っ当な真っ直ぐな人で。
そして、生き残る弟・四郎@コマが、病んでいた(笑)。
兄を含め仲間たちすべてが壮絶に自害して果てたあと、若君@りんきらを連れて逃げる三郎は、源氏の追っ手だと思っていたものがチガウ、カンチガイだったと気づく。
兄たちは、犬死にしたのだと。
その瞳に宿る、狂気。
またしても。
そこで、コマくんの表情だけで、瞳だけで、ぶわっと涙が出た。
心臓ばくばくして、治まらなかった。
ダメだ、認める、オレ、コマ好きだ。
コマオチした、完敗宣言。
ここまで好みの演技されたら、どーしよーもない。
それと同時に、役がちがっても、演技同じかよっ?! と突っ込んだのも事実(笑)。
演技してないだろ、持ち味だけでやってるだろ(笑)。
まあ反対に、どっちの役やっても大差ないと思える「まんま」さは、ほんとコマ個人を好きだってことだろう。
狂った役をやると、こんだけ狂える人だったんだ……。
闇とか毒とかを表現できる役者は、ヅカには少ない。
夢の世界を織るタカラヅカには、そんな素質は不要だからだ。そっちの成分が濃い人は真ん中には向かない。そのテの気配を根本的に嫌う人、拒絶反応を持つ人が多分に存在するためだ。
トウコとか、拒絶反応持つ人が少なくなく、またそーゆー人の反応は激しかったなあ……。
健康な光を大部分とし、少しばかり毒を持つ、ぐらいが配分として正しいと思う。真っ白なだけだと「いい人」で終わってしまうから。たかちゃんとか、あさこちゃんあたりの濃度がバランスいいんじゃなかろうか。
コマは今まで興味の対象外(ごめん)だったため、彼の闇濃度を気にしたことなかったし、天下の死神トート閣下をやってあんなに笑わせてくれた人だから、そっちは向いてないのかと思っていたよ。
まあ、トートで闇全開にしたら洒落にならんから、歴代トート閣下もあんまし闇だの毒だの全開にした人はいなかったなと思うが。(オサ様ぐらい? でもあの人の演技、日替わりだったし・笑)
とにかく、目からウロコでした。
こんなにこんなにコマが素敵だとは。
好みど真ん中だとは。
……人生ナニが起こるかわからんねえ。やっぱ、どの公演もちゃんと観なきゃダメだな。
って、だからあたしはびんぼーなんだってばっ。