『Shall we ダンス?』東宝初日観劇時、ナニに驚いたかって、アルバートさんが、ちゃんと「若きプリンス」だったことだ。
 なにしろまっつだから、「若き、で、プリンス、は無理があるんじゃないか」と思ってたんだな、失礼。

 アルバートさん@まっつはキラキラな王子様的美貌の、軽さのある若者でした。トップダンサーという立場からくる自信や大人びたところはあるものの、魂がまだ若い、冒険心のある青年。
 色気がデフォルト装備なのは、まっつならではです。はい。

 ってことで、アルバートさん語りの続き。


 台詞があるのは初登場のダンスホールだけ(病院では一言だけだし)という、一点集中キャラ。
 でも、台詞なしでの登場シーンはあり。

 この、台詞なしっつーのがなー。
 意外に、オイシイ。

 一点集中して台詞を話してあるので、彼のキャラクタ、立ち位置、考え方は示されている。
 だからあとは、台詞がなくても、彼の人となりが、わかる。

 キャラクタにぶれがない。
 どの場面も、ちゃんとつながっている。
 エラ@ちぎくんのパートナーの誘いを断り、最後はちゃっかりパートナーに収まる、その展開に違和感がない。
 台詞も出番もないのに(笑)。

 まっつの芝居巧者ぶりが発揮されてるわ。
 純粋に、「え、すごくね?」と思った。
 つか、楽しい。
 差し出されたものが、あざやかに目の前でつながっていく感覚。


 病院場面の次の登場は、ダンス競技会。
 アルバートは審査員をしている。

 エラのパートナーの誘いを断ったアルバート。理由は、「エラが、踊ることを楽しんでいない」から。
 そのエラが、必死になって客席からヘイリー@えりたんに声をかけている。
「踊ることを楽しんで!」
 エラは、変わった。
 アルバートには、それがわかった。

 そしてアルバートは、バーバラ@せしこが倒れるまで働いて、ダンスに打ち込んでいるシングルマザーだと知っている。
 エラの気持ちを知り、バーバラとヘイリーの事情を知るアルバートは、そりゃーもー、ヘイリー&バーバラカップルに好意的。
 審査員やりながら、ふたりを見守る目が優しいのよー。

 すごくまともで、優しい人。
 エラに対し、手のひらで転がすような、反応を楽しむような話し方をするあたり、まったくの聖人ではないけれど、まともで優しい、公正な人。
 トップスターってのは、人格も必要なんだなと思うよほんと。チームを率いるのは技量だけじゃない、人柄も必要なんだね。

 アルバートさんは絶対、あの握り拳でヘイリーを応援するエラを見て、惚れ込んだと思うね!(笑)
 一度は振った女に、うれしそうに楽しそうに、惚れ込むことの出来る男。

 そして。

 ミハエル@きんぐを失格にしたのも、アルバートだよね?

 同じダンサーチームの仲間なのに。
 容赦なく、やりましたな。
 や、アルバートひとりの問題でなく、他の審査員も同評価だったんだろうけど、うまいのに失格になったのは、アルバートが「仲間」だからとミハエルをかばわなかった・特別扱いしなかった、ってことよね。
 ……公正で、そしてある意味、こわい人でもあるなー。敵に回したくないなー(笑)。

 競技会のあと、アルバートとミハエルの一悶着を想像すると楽しいです。楽しすぎます。ふふふ。


 ラストシーンにて、エラを見つめるアルバートの瞳の優しさってば。
 もうすっかり惚れ込んでいて、それでいて、自分が彼女の新しいリーダーであることを疑いもしない。
 や、アルバートとエラについての説明がまったくされていないので、すでにふたりがカップルを組むと決まった後なのか、ここではじめてアルバートがエラにダンスを申し込んだのかわからないんだけど。
 「最後のダンスの相手」としてエラが選んだのはヘイリーなのに、平気で割って入ってくるし。いいキャラだ(笑)。

 エラが「踊ることを楽しむ」ことが出来るようになれば、ダンスを申し込む……そう宣言していたアルバート。
 そして彼は言葉通り、エラに手を差し出す。「Shall we ダンス?」……台詞はないけど。
 そうすることが、当たり前であるように。


 つか、エラとアルバート、すごく相性いいと思うの。
 エラの持つ神経質さや真面目さを、アルバートは受け止め、あまやかすのではなく流れを変えることが出来ると思う。
 エラがきーきー怒っても、あるいはどよんと落ち込んでも、アルバートは軽妙さとしたたかな明るさでもって、彼女の手を取れると思う。
 ちぎまつの芝居の相性の良さってやばい。外見の美貌っぷりと、身体のサイズ感までばっちり合っていて、その上芝居まで……って、よくぞまあ。

 エラとアルバートの物語が観たいです。

 絶対面白いだろーなー。ドラマティックだろーなー。エラさんがいろいろきりきり舞いして大変なんだろーなー。想像が膨らむなー(笑)。


 とにかく、アルバートさん好きだわ-。
 ナチュラルに自信家で王子様キャラ。だけどまともで優しい人。
 金髪と前髪のせいか、ベンヴォーリオを思い出した。台詞のない芝居をしているときの、少し拗ねたような幼い表情。

 つかもお、ほんと、ただ、ひたすら、美貌すぎて、やばい。

 トップダンサーでちょー人気者、あちこちで握手求められたりして、大変。そのいなし方も手慣れたもの。
 最初のパーティでも、エラのお別れパーティでも。
 アーカム@がおりん、アルバートファン過ぎ(笑)。

 や、思いの外、楽しい役だ。
 てゆーかさ。

 贔屓に、惚れ直すよね。
 しみじみ。

 マジ美しい、そして、マジ芝居巧い。
 わかってたけど、知ってたつもりだったけど、改めて、まっつすげえ、と思う。そして、誇らしい。
 こんなすごい人なんだなと。こんなすごい人を好きになったんだなと。

 1ヶ月以上公演済みの出来上がった舞台に、ひとり「初日」状態で立っているわけだから、まだ本調子ではないのだろうけど、そう思わせる部分は芝居もショーも含めてあるけれど。
 それでも、「初日」からこれだけのものを出してくる、その姿にずきゅんと撃ち抜かれてます(笑)。

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