大切なことでも、1回言えばわかる。@風と共に去りぬ
2014年1月12日 タカラヅカ 今回の『風と共に去りぬ』でストレスが少なかったことのひとつに、「無駄な重複がない」ことがある。
植爺といえば、無駄な重複、同じ台詞の繰り返し。だらだらと「それ、どうでもいい、関係ない」ことを語り続けたあと、別の場面でも「それ、さっき聞いた」ことをまた同じようにだらだらと喋り続ける。
「役者の格は豪華な衣装と台詞の行数」だと信じているためだろう、スターだけでなく、専科さんや役職のある上級生などが、無意味に豪華衣装を着て、無意味に長々と喋り続ける。
わたしはこれが、大嫌い。
だから冒頭の樫の木屋敷で、バトラー@トドが「南部は負ける。南部にあるのは土地と綿だけ」という台詞を言ったときに、ひやりとした。
わたし宙組『風共』何回観たんだっけ、結局5回くらいは観てる? どんだけ『風共』好きなん、いやまったく好きじゃないんですけど!……で刷り込まれてる、この台詞、アトランタのバザー場面でバトラーが言っている。一言一句同じじゃないけど、同じ文脈で同じ意味のことを。
切り貼り植爺だから、脚本が変わっても微調整はしない、樫の木屋敷で言った台詞をまんまバザーでも言うんだわ、ああうんざり。
そう思っていたから、説明台詞の重複がなかったことに、驚いた。
バザーで踊った後、バトラーはスカーレット@まさおに、綿の話をしなかったぞ?!
たぶん、上演時間の問題だと思う。宙組の内容に必要なエピソードを各種付け加えてあるもんで、時間がいっぱいいっぱい、余分なものは削るしかない。のんきに「それ、さっきも言った」台詞を繰り返す時間的余裕がなかったんだろう。
つか、『ベルばら』だってなかったはずなのに! 出来るんならやれよ!
他にも、バザーの場面で「ご婦人方を入札」すると発表されたあとの、ミード夫人@萌花さんに無駄な台詞がない、とか、ささやかな部分もストレスにならない。
宙組ではミード夫人が副組長だったため、台詞を水増ししなければならなかった。それで「入札」に憤慨した奥様方がまずミード夫人に詰め寄り、ミード夫人は自分の言葉で奥様方を説き伏せようとはせず「これはメラニーの提案なんです」と丸投げ。
大勢に責められたら、「わたしのせいじゃないわ、メラニーに言われたから仕方なくやったのよ!」って……この人、ひどすぎない?! 言ってること最低なのに、さも「私は人格者です、正しいことを言っています」という顔をしているのが嫌だった。ミード夫人はそんなキャラじゃないはずなのに。
月組版では、最初からメラニーが口を開くので、ミード夫人が偽善者にならない。
無駄な台詞の重複がない。これだけで、わたしにはかなりストレスフリーだった。
宙組の2幕最初にあった、「時系列ぶちこわし」の無駄なショー場面もないし!
アトランタ♪の歌が長い・何度も使いすぎ、ぐらいかな。
というか、何故宙組版はあんなひどい構成になってたんだ……。
時間がナイ、大階段フィナーレまでちゃんとやるとなると圧倒的に時間が足りない、としても、場面の取捨選択間違いまくりだろ……ってそれは『ベルばら』もそうだから、仕方ないのか。
「♪スカーレットあなたはひどい女よ」の歌からバトラーのプロポーズまでの流れが好きだな。
結婚なんて愚かなことはしない、情婦になれ、と言っていたバトラーが、何故スカーレットと結婚するに至ったのか。
その流れがちゃんと「ある」のがストレスなし。
KKクラン団のエピソードでは、いつも悪者扱いのバトラーが、いい人なんだ、とわかるし。
1幕終わりでは「負ける側に味方したくなる悪い癖」と、あくまでも悪ぶっていたけれど、2幕のKKクラン団救出エピソードでは、そんな悪者ぶりをかなぐり捨てて、南部愛を表している。
そして、メラニーの勇敢さと、聡明さ。
ベル@るうくんへの態度でもわかるけれど、メラニーは世間一般の偏見に惑わされない公正な目を持っている。
バトラーを北軍のスパイだと決めつける人々の中、メラニーだけが正しく彼を評価する。
信頼に値する人だと判断し、秘密を打ち明ける。
みなに疑われたとき、ただひとり信じてくれた相手。
スカーレットが階段から落ちた後、バトラーがメラニーの前で泣き崩れるのもわかる。彼女はずっと、バトラーにとって特別な人だったんだろうな。色恋じゃなくても。
人間関係がスムーズに描かれているのが、ほんとに助かる。
助かる、というのがいちばんしっくりくる。植爺作品はストレスだらけ、ムカついてムカついて仕方ないから。
頼むよ、ふつーにしてよ、多大なものは求めてない、ふつーでいいんだよ……。
今ですら3時間15分という、ヅカにしては異例の長さ。
だけどここに、バトラーとアシュレの場面がひとつあれば、なおいいのに。
スカーレットとメラニー、バトラーが一目置いている女たちが、みんなアシュレに夢中。
バトラーもまた、アシュレを命がけで助けている。
バトラーはアシュレをどう思っていたのか、アシュレがバトラーをどう思っていたのか。
カーテン前の数分でいい、ふたりだけで会話させて欲しい。
スカーレットを語るでも、メラニーを語るでもいい。戦争だーの政治情勢を語るのでもいい。
男ふたりの「他愛ない会話」のなかに、彼らの心の内が見えるはず。や、植爺が書けなくても、役者が勝手に描いてくれるさ。トド様なら、そしてコマつんなら。
フィナーレのトド&まさおの歌は新曲? 聴いたことない曲だった。
せっかく劇的に別れたふたりが、翌日には仲直りしてるみたいに思えて、ちょっと面食らった。
場面として、独立した歌としては、アリだとは思うけど……わたしは「余計なお世話」感が強くて苦手だな。
「ナイト&デイ」までは『風共』とつかず離れずのオシャレなデュエットダンスだと思うんだけど……今回のは、ラストシーンの余韻を壊す系かなと。
植爺といえば、無駄な重複、同じ台詞の繰り返し。だらだらと「それ、どうでもいい、関係ない」ことを語り続けたあと、別の場面でも「それ、さっき聞いた」ことをまた同じようにだらだらと喋り続ける。
「役者の格は豪華な衣装と台詞の行数」だと信じているためだろう、スターだけでなく、専科さんや役職のある上級生などが、無意味に豪華衣装を着て、無意味に長々と喋り続ける。
わたしはこれが、大嫌い。
だから冒頭の樫の木屋敷で、バトラー@トドが「南部は負ける。南部にあるのは土地と綿だけ」という台詞を言ったときに、ひやりとした。
わたし宙組『風共』何回観たんだっけ、結局5回くらいは観てる? どんだけ『風共』好きなん、いやまったく好きじゃないんですけど!……で刷り込まれてる、この台詞、アトランタのバザー場面でバトラーが言っている。一言一句同じじゃないけど、同じ文脈で同じ意味のことを。
切り貼り植爺だから、脚本が変わっても微調整はしない、樫の木屋敷で言った台詞をまんまバザーでも言うんだわ、ああうんざり。
そう思っていたから、説明台詞の重複がなかったことに、驚いた。
バザーで踊った後、バトラーはスカーレット@まさおに、綿の話をしなかったぞ?!
たぶん、上演時間の問題だと思う。宙組の内容に必要なエピソードを各種付け加えてあるもんで、時間がいっぱいいっぱい、余分なものは削るしかない。のんきに「それ、さっきも言った」台詞を繰り返す時間的余裕がなかったんだろう。
つか、『ベルばら』だってなかったはずなのに! 出来るんならやれよ!
他にも、バザーの場面で「ご婦人方を入札」すると発表されたあとの、ミード夫人@萌花さんに無駄な台詞がない、とか、ささやかな部分もストレスにならない。
宙組ではミード夫人が副組長だったため、台詞を水増ししなければならなかった。それで「入札」に憤慨した奥様方がまずミード夫人に詰め寄り、ミード夫人は自分の言葉で奥様方を説き伏せようとはせず「これはメラニーの提案なんです」と丸投げ。
大勢に責められたら、「わたしのせいじゃないわ、メラニーに言われたから仕方なくやったのよ!」って……この人、ひどすぎない?! 言ってること最低なのに、さも「私は人格者です、正しいことを言っています」という顔をしているのが嫌だった。ミード夫人はそんなキャラじゃないはずなのに。
月組版では、最初からメラニーが口を開くので、ミード夫人が偽善者にならない。
無駄な台詞の重複がない。これだけで、わたしにはかなりストレスフリーだった。
宙組の2幕最初にあった、「時系列ぶちこわし」の無駄なショー場面もないし!
アトランタ♪の歌が長い・何度も使いすぎ、ぐらいかな。
というか、何故宙組版はあんなひどい構成になってたんだ……。
時間がナイ、大階段フィナーレまでちゃんとやるとなると圧倒的に時間が足りない、としても、場面の取捨選択間違いまくりだろ……ってそれは『ベルばら』もそうだから、仕方ないのか。
「♪スカーレットあなたはひどい女よ」の歌からバトラーのプロポーズまでの流れが好きだな。
結婚なんて愚かなことはしない、情婦になれ、と言っていたバトラーが、何故スカーレットと結婚するに至ったのか。
その流れがちゃんと「ある」のがストレスなし。
KKクラン団のエピソードでは、いつも悪者扱いのバトラーが、いい人なんだ、とわかるし。
1幕終わりでは「負ける側に味方したくなる悪い癖」と、あくまでも悪ぶっていたけれど、2幕のKKクラン団救出エピソードでは、そんな悪者ぶりをかなぐり捨てて、南部愛を表している。
そして、メラニーの勇敢さと、聡明さ。
ベル@るうくんへの態度でもわかるけれど、メラニーは世間一般の偏見に惑わされない公正な目を持っている。
バトラーを北軍のスパイだと決めつける人々の中、メラニーだけが正しく彼を評価する。
信頼に値する人だと判断し、秘密を打ち明ける。
みなに疑われたとき、ただひとり信じてくれた相手。
スカーレットが階段から落ちた後、バトラーがメラニーの前で泣き崩れるのもわかる。彼女はずっと、バトラーにとって特別な人だったんだろうな。色恋じゃなくても。
人間関係がスムーズに描かれているのが、ほんとに助かる。
助かる、というのがいちばんしっくりくる。植爺作品はストレスだらけ、ムカついてムカついて仕方ないから。
頼むよ、ふつーにしてよ、多大なものは求めてない、ふつーでいいんだよ……。
今ですら3時間15分という、ヅカにしては異例の長さ。
だけどここに、バトラーとアシュレの場面がひとつあれば、なおいいのに。
スカーレットとメラニー、バトラーが一目置いている女たちが、みんなアシュレに夢中。
バトラーもまた、アシュレを命がけで助けている。
バトラーはアシュレをどう思っていたのか、アシュレがバトラーをどう思っていたのか。
カーテン前の数分でいい、ふたりだけで会話させて欲しい。
スカーレットを語るでも、メラニーを語るでもいい。戦争だーの政治情勢を語るのでもいい。
男ふたりの「他愛ない会話」のなかに、彼らの心の内が見えるはず。や、植爺が書けなくても、役者が勝手に描いてくれるさ。トド様なら、そしてコマつんなら。
フィナーレのトド&まさおの歌は新曲? 聴いたことない曲だった。
せっかく劇的に別れたふたりが、翌日には仲直りしてるみたいに思えて、ちょっと面食らった。
場面として、独立した歌としては、アリだとは思うけど……わたしは「余計なお世話」感が強くて苦手だな。
「ナイト&デイ」までは『風共』とつかず離れずのオシャレなデュエットダンスだと思うんだけど……今回のは、ラストシーンの余韻を壊す系かなと。